特許第5954156号(P5954156)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5954156
(24)【登録日】2016年6月24日
(45)【発行日】2016年7月20日
(54)【発明の名称】車載情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0481 20130101AFI20160707BHJP
   G06F 3/14 20060101ALI20160707BHJP
   G06F 3/0485 20130101ALI20160707BHJP
【FI】
   G06F3/0481
   G06F3/14 350A
   G06F3/0485
   G06F3/14 340B
【請求項の数】7
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-273973(P2012-273973)
(22)【出願日】2012年12月14日
(65)【公開番号】特開2014-119917(P2014-119917A)
(43)【公開日】2014年6月30日
【審査請求日】2015年3月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080768
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 実
(72)【発明者】
【氏名】中里 仁美
(72)【発明者】
【氏名】星野 陽子
(72)【発明者】
【氏名】岩下 洋平
(72)【発明者】
【氏名】原 利宏
【審査官】 菅原 浩二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−124578(JP,A)
【文献】 特開2004−170708(JP,A)
【文献】 特開2009−252096(JP,A)
【文献】 特開2011−255853(JP,A)
【文献】 特表2007−522016(JP,A)
【文献】 特開2011−176591(JP,A)
【文献】 特開2006−246171(JP,A)
【文献】 特開2014−064432(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3154965(JP,U)
【文献】 特開2003−084881(JP,A)
【文献】 特開平11−298574(JP,A)
【文献】 特開2010−257076(JP,A)
【文献】 特開平11−301364(JP,A)
【文献】 特開2012−144226(JP,A)
【文献】 特開2003−271283(JP,A)
【文献】 特開2013−254478(JP,A)
【文献】 特開2004−217169(JP,A)
【文献】 特開2010−236994(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048−3/0489
G06F 3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、運転者から目視可能な位置に設けられた第1ディスプレイと、
車両に搭載され、運転者によりマニュアル操作されるコマンドスイッチと、
車両に搭載され、前記前記コマンドスイッチの操作に応じて、前記第1ディスプレイの画面表示を制御する制御手段と、
前記制御手段に対して着脱自在に接続可能とされ、第2ディスプレイを有する携帯情報端末としてのスマートフォンと、
を備え、
前記制御手段は、前記スマートフォンが接続された状態では、前記コマンドスイッチを前記第2ディスプレイの画面操作用として機能させると共に、該第2ディスプレイに表示されている複数の表示項目について表示項目数を減少させた状態で前記第1ディスプレイに表示させ、
前記制御手段は、前記第2ディスプレイに表示されている表示画面の利用頻度が高いときは、複数の表示項目をそれぞれアイコン形式でもって前記第1ディスプレイに表示させる、
ことを特徴とする車載情報処理装置。
【請求項2】
車両に搭載され、運転者から目視可能な位置に設けられた第1ディスプレイと、
車両に搭載され、運転者によりマニュアル操作されるコマンドスイッチと、
車両に搭載され、前記前記コマンドスイッチの操作に応じて、前記第1ディスプレイの画面表示を制御する制御手段と、
前記制御手段に対して着脱自在に接続可能とされ、第2ディスプレイを有する携帯情報端末としてのスマートフォンと、
を備え、
前記制御手段は、前記スマートフォンが接続された状態では、前記コマンドスイッチを前記第2ディスプレイの画面操作用として機能させると共に、該第2ディスプレイに表示されている複数の表示項目について表示項目数を減少させた状態で前記第1ディスプレイに表示させ、
前記制御手段は、前記第2ディスプレイに表示されている表示画面の利用頻度が低いときは、複数の表示項目を文字表示が縦に並んだ縦列文字表示形式でもって前記第1ディスプレイに表示させる、
ことを特徴とする車載情報処理装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、
前記第2ディスプレイがタッチパネル式とされて、指先を該第2ディスプレイに触れた状態で上下移動させることにより上下スクロールが行われ、左右移動させることにより左右スクロールとが行われ、タップ動作で指先が位置している特定の表示項目に対応した選択画面への切換えが行われるようにされ、
前記コマンドスイッチは、前記第2ディスプレイの上下スクロール用と左右スクロール用と特定の表示項目に対応した選択画面への切換用えのための動作を個別に有するようにされている、
ことを特徴とする車載情報処理装置。
【請求項4】
請求項において、
前記制御手段は、前記第2ディスプレイに表示されている表示画面の利用頻度が高いときは、複数の表示項目をそれぞれアイコン形式でもって前記第1ディスプレイに表示させる一方、該第2ディスプレイに表示されている表示画面の利用頻度が低いときは、複数の表示項目を文字表示が縦に並んだ縦列文字表示形式でもって該第1ディスプレイに表示させ、
前記コマンドスイッチは、前後チルト操作と左右チルト操作と回転操作とプッシュ操作が可能とされ、
前記制御手段は、前記第1ディスプレイに複数の表示項目がアイコン形式で表示されているときは、前記コマンドスイッチの前後チルト操作に応じて上下スクロールを行い、左右チルト操作に応じて左右スクロールを行い、プッシュ操作に応じて選択決定画面への切換えを行ない、
前記制御手段は、前記第1ディスプレイに複数の表示項目が縦列文字表示形式で表示されているときは、前記コマンドスイッチの回転操作に応じて上下スクロールを行い、プッシュ操作に応じて選択決定画面への切換えを行なう、ことを特徴とする車載情報処理装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項のいずれか1項において、
前記コマンドスイッチは、アームレストよりも前方のセンターコンソール上に配設されて、該アームレストに運転者の腕を載置した状態でかつ該アームレストの先端部に手首付近を位置させた状態で、運転者の指先によって操作可能とされている、ことを特徴とする車載情報処理装置。
【請求項6】
請求項において、
前記センターコンソール上には、前記コマンドスイッチの近傍周囲において、前記第2ディスプレイに特定の表示画面を表示させるための複数のショートカットキーが配設されている、ことを特徴とする車載情報処理装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項のいずれか1項において、
前記制御手段は、前記スマートフォンが接続されていないときは、前記コマンドスイッチを、車両搭載機器に関する前記第1ディスプレイでの画面操作用として機能させる、
ことを特徴とする車載情報処理装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載情報処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両、特に自動車にあっては、運転者により操作される各種機器類が大幅に増加している。そして、ナビゲーション装置で代表されるように、車載ディスプレイ(第1ディスプレイ)での画面操作も多く行われるようになっている。特許文献1には、運転しながら画面操作しやすいように、センターコンソール上にダイアルスイッチを設けて、その回転等の動きでもって車載ディスプレイの画面操作を行うようにしたものが開示されている。
【0003】
一方、最近では、スマートフォンと呼ばれるディスプレイ(第2ディスプレイ)を備えた携帯情報処理端末が急激に増大している。スマートフォンは、電話機能、メール機能、インターネット機能等の基本機能の他、アプリと呼ばれるソフトウエアを例えばダウンロード等により組み込むことにより、ゲーム機として機能させる等、極めて多くの機能を持たせることが可能である。
【0004】
スマートフォンにおけるディスプレイつまり第2ディスプレイは、タッチパネル式とされて、指先を第2ディスプレイに触れた状態で上下移動させることにより上下スクロールが行われ、左右移動させることにより左右スクロールとが行われ、タップ動作で指先が位置している特定の表示項目に対応した画面(選択決定画面)への切換えが行われるようにされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−252096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、スマートフォンの利用頻度の高い者が、車両の運転を行うことがあり、この場合、車両内でスマートフォンを操作したいと希望する場合が生じる。しかしながら、スマートフォンは、装備されている第2ディスプレイが比較的小型であると共に、目に近い状態で操作されることが前提となっているため、表示項目数も多く、しかも表示される絵文字等もかなり小さいものとなる。
【0007】
このような状況から、スマートフォンに装備されている第2ディスプレイの表示内容を、車載に搭載されている比較的大型の第1ディスプレイに表示させることが考えられる。しかしながら、運転しながらスマートフォンを操作することは、安全運転上好ましくないものとなる。また、スマートフォンの第2ディスプレイに表示されている表示項目数が多くかつ各表示項目の表示も相当に小さいため、車両に搭載されている大型の第1ディスプレイに第2ディスプレイの表示内容を表示させたとしても、運転者による表示項目の識別に時間を要してしまうことになる。
【0008】
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、運転者によるスマートフォンの操作性向上と、スマートフォンでの表示内容の識別性向上とを行えるようにした車載情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような第1の解決手法を採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、
車両に搭載され、運転者から目視可能な位置に設けられた第1ディスプレイと、
車両に搭載され、運転者によりマニュアル操作されるコマンドスイッチと、
車両に搭載され、前記前記コマンドスイッチの操作に応じて、前記第1ディスプレイの画面表示を制御する制御手段と、
前記制御手段に対して着脱自在に接続可能とされ、第2ディスプレイを有する携帯情報端末としてのスマートフォンと、
を備え、
前記制御手段は、前記スマートフォンが接続された状態では、前記コマンドスイッチを前記第2ディスプレイの画面操作用として機能させると共に、該第2ディスプレイに表示されている複数の表示項目について表示項目数を減少させた状態で前記第1ディスプレイに表示させ、
前記制御手段は、前記第2ディスプレイに表示されている表示画面の利用頻度が高いときは、複数の表示項目をそれぞれアイコン形式でもって前記第1ディスプレイに表示させる、
ようにしてある。
【0010】
上記解決手法によれば、車両に設けたコマンドスイッチを利用して、スマートフォンを操作することにより、スマートフォンの操作性が向上されることになる。また、スマートフォンの有する第2ディスプレイでの表示項目数よりも減少された表示項目数が、車両に搭載された第1ディスプレイに表示されるので、表示項目の識別性も向上されることになる。これらにより、運転者に前方を注視させた状態で、スマートフォンを操作させることが可能になる。
【0011】
以上に加えて、アイコン表示は、文字表示に比して識別性が高く、特に習熟度が高まると識別性が飛躍的に向上されるので、運転者がスマートフォンの操作に気をとられないようにする上で好ましいものとなる。特に、利用頻度が高い場合にアイコン表示としてあるので、同時に表示されている複数のアイコンの中から運転者が希望するアイコンを極めて短時間で識別させる上で好ましいものとなる。
【0012】
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような第2の解決手法を採択してある。すなわち、請求項2に記載のように、
車両に搭載され、運転者から目視可能な位置に設けられた第1ディスプレイと、
車両に搭載され、運転者によりマニュアル操作されるコマンドスイッチと、
車両に搭載され、前記前記コマンドスイッチの操作に応じて、前記第1ディスプレイの画面表示を制御する制御手段と、
前記制御手段に対して着脱自在に接続可能とされ、第2ディスプレイを有する携帯情報端末としてのスマートフォンと、
を備え、
前記制御手段は、前記スマートフォンが接続された状態では、前記コマンドスイッチを前記第2ディスプレイの画面操作用として機能させると共に、該第2ディスプレイに表示されている複数の表示項目について表示項目数を減少させた状態で前記第1ディスプレイに表示させ、
前記制御手段は、前記第2ディスプレイに表示されている表示画面の利用頻度が低いときは、複数の表示項目を文字表示が縦に並んだ縦列文字表示形式でもって前記第1ディスプレイに表示させる、
ようにしてある。上記解決手法によれば、車両に設けたコマンドスイッチを利用して、スマートフォンを操作することにより、スマートフォンの操作性が向上されることになる。また、スマートフォンの有する第2ディスプレイでの表示項目数よりも減少された表示項目数が、車両に搭載された第1ディスプレイに表示されるので、表示項目の識別性も向上されることになる。これらにより、運転者に前方を注視させた状態で、スマートフォンを操作させることが可能になる。以上に加えて、同じ文字表示であっても、縦列表示の方が横列表示よりも識別性が高く、文字表示を行う場合の表示態様として好ましいものとなる。
【0013】
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、請求項3以下に記載のとおりである。すなわち、
前記第2ディスプレイがタッチパネル式とされて、指先を該第2ディスプレイに触れた状態で上下移動させることにより上下スクロールが行われ、左右移動させることにより左右スクロールとが行われ、タップ動作で指先が位置している特定の表示項目に対応した選択画面への切換えが行われるようにされ、
前記コマンドスイッチは、前記第2ディスプレイの上下スクロール用と左右スクロール用と特定の表示項目に対応した選択画面への切換用えのための動作を個別に有するようにされている、
ようにしてある(請求項対応)。この場合、コマンドスイッチを利用して、スマートフォンを直接操作するのと同じような感覚でもって操作させる等の上で好ましいものとなる。
【0014】
前記制御手段は、前記第2ディスプレイに表示されている表示画面の利用頻度が高いときは、複数の表示項目をそれぞれアイコン形式でもって前記第1ディスプレイに表示させる一方、該第2ディスプレイに表示されている表示画面の利用頻度が低いときは、複数の表示項目を文字表示が縦に並んだ縦列文字表示形式でもって該第1ディスプレイに表示させ、
前記コマンドスイッチは、前後チルト操作と左右チルト操作と回転操作とプッシュ操作が可能とされ、
前記制御手段は、前記第1ディスプレイに複数の表示項目がアイコン形式で表示されているときは、前記コマンドスイッチの前後チルト操作に応じて上下スクロールを行い、左右チルト操作に応じて左右スクロールを行い、プッシュ操作に応じて選択決定画面への切換えを行ない、
前記制御手段は、前記第1ディスプレイに複数の表示項目が縦列文字表示形式で表示されているときは、前記コマンドスイッチの回転操作に応じて上下スクロールを行い、プッシュ操作に応じて選択決定画面への切換えを行なう、
ようにしてある(請求項対応)。この場合、アイコン形式で表示されているときは、コマンドスイッチの前後上下のチルト操作によって、つまりスマートフォンでのタッチパネル操作と同じような感覚で操作して、所望のアイコンをすみやかに選択することができる。また、縦列文字表示形式で表示されているときは、コマンドスイッチの回転操作によって、所望の文字表示をすみやかに選択することができる。
【0015】
前記コマンドスイッチは、アームレストよりも前方のセンターコンソール上に配設されて、該アームレストに運転者の腕を載置した状態でかつ該アームレストの先端部に手首付近を位置させた状態で、運転者の指先によって操作可能とされている、ようにしてある(請求項対応)。この場合、コマンドスイッチの操作を、運転者は腕をアームレストに載置した状態で手首から先の部分を大きく動かすことなく、コマンドスイッチの位置を容易かつ明確に把握して、コマンドスイッチをなんら目視することなく画面操作を行なうことができる。
【0016】
前記センターコンソール上には、前記コマンドスイッチの近傍周囲において、前記第2ディスプレイに特定の表示画面を表示させるための複数のショートカットキーが配設されている、ようにしてある(請求項対応)。この場合、所望の画面表示状態への切換えを一気に行うことができる。また、ショートカットキーは、コマンドスイッチの近傍周囲にあるので、このショートカットキーの位置等の確認も容易となる。
【0017】
前記制御手段は、前記スマートフォンが接続されていないときは、前記コマンドスイッチを、車両搭載機器に関する前記第1ディスプレイでの画面操作用として機能させる、ようにしてある(請求項対応)。この場合、コマンドスイッチを、通常は車両搭載機器についての画面操作用として機能させつつ、必要に応じてスマートフォンの画面操作用として利用することができ、スマートフォン操作用の専用のスイッチを別途設ける必要のないものとなる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、運転者によるスマートフォンの操作性向上と、スマートフォンでの表示内容の識別性向上とを共に満足させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施形態を示すもので、センターコンソール付近の様子を示す要部斜視図。
図2】センターコンソール上に設けられたスイッチとアームレストとを示す平面図。
図3】センターコンソール上に設けられたスイッチを示す斜視図。
図4】センターコンソール上に設けられたスイッチを、腕をアームレストに載置した状態で操作する様子を示すもので、図2に対応した図。
図5】センターコンソール上のスイッチに関連した制御ブロック図。
図6】第1ディスプレイと第2ディスプレイとの表示内容例を示す図。
図7図6の状態から電話メニューを選択した場合の第1ディスプレイと第2ディスプレイとの表示内容例を示す図で、選択された表示項目の利用頻度が低い場合を示す。
図8図7の状態から電話帳を選択した場合の第1ディスプレイと第2ディスプレイとの表示内容例を示す図。
図9図6の状態から電話メニューを選択した場合の第1ディスプレイと第2ディスプレイとの表示内容例を示す図で、選択された表示項目の利用頻度が高い場合を示す。
図10】本発明の制御例を示すフローチャート。
図11】本発明の制御例を示すフローチャート。
図12】本発明の制御例を示すフローチャート。
図13】本発明の制御例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0020】
車両としての自動車の運転席付近を示す図1において、1はインストルメントパネル、2はフロントウインドガラス、3はステアリングハンドルである。図1では、左ハンドル車が示される。
【0021】
インストルメントパネル1の車幅方向中央部には、車体前後方向に延びるセンターコンソール4の前端部が連結されている。このセンターコンソール4上には、前方側から後方側へ順次、変速機操作用の操作ノブ5、スイッチパネル部6、アームレスト7が配置されている。また、センターコンソール4のうち、ステアリングハンドル3側には、パーキングブレーキレバー8が配設されている。
【0022】
前記スイッチパネル部6の詳細が、図2図3に示される。スイッチパネル部6には、以下に説明するような複数のスイッチが設けられている。まず、コマンドスイッチとしてのダイアルスイッチ10を有する。ダイアルスイッチ10は、前後のチルト操作と、左右のチルト操作と、上下方向軸線回りの回転操作と、押し下げ操作(プッシュ操作)が可能となっている。
【0023】
ダイアルスイッチ10の直前方に位置させて、車幅方向に沿って3つの押し下げスイッチ11、12、13が配設されている。また、ダイアルスイッチ10の左側方直近には、押し下げスイッチ14が配設され、右側方直近には押し下げスイッチ15が配設されている。
【0024】
スイッチパネル部6には、さらに、音量調整スイッチ20が配設されている。この音量調整スイッチ20は、前記押し下げスイッチ11〜13の配列方向右方側に配設されている。つまり、音量調整スイッチ20は、ダイアルスイッチ10を挟んで、ステアリングハンドル3やパーキングブレーキレバー8とは反対側に配設されている。
【0025】
音量調整スイッチ20の前後方向位置は、前記3つの押し下げスイッチ11〜13の前後方向長さ範囲と重なるように、つまり押し下げスイッチ11〜13を車幅方向に延長した範囲に位置設定されている。また、音量調整スイッチ20の一部がダイアルスイッチ10の前端部と前後方向位置が重なるようにされている(ダイアルスイッチ10の車幅方向延長範囲内に、音量調整スイッチ20の後部が位置される)。
【0026】
ダイアルスイッチ10は、回転操作される関係上、例えば突出高さが例えば2〜3cm程度とされた略円柱状に形成されている。また、ダイアルスイッチ10は、手のひらが載置された状態であるいは親指、人差し指、中指の3本の手指先で回転操作しやすいように、大径とされている(大人の指2〜4本分の直径で、例えば4〜6cm程度)。
【0027】
一方、音量調整スイッチ20も回転操作に応じて音量調整されるようになっており、例えば突出高さが2〜3cm程度の略円柱状とされている。また、音量調整スイッチ20は、手指(特に親指と人差し指)で回転操作しやすいように、ダイアルスイッチ10よりも十分に小径とされている(例えば大人の指1本分程度の直径で、例えば1〜2cm程度)とされている。音量調整スイッチ20は、ダイアルスイッチ10の近傍ではあるが、ダイアルスイッチ10との間に指(大人の1本の指)が挟まれない程度の小間隔(例えば2〜3cm程度)を有するように位置設定されている。
【0028】
押し下げスイッチ11〜15は、ダイアルスイッチ10や音量調整スイッチ20に比して、その高さは十分低くされている(例えば突出高さが2〜5mm程度)。また、各押し下げスイッチ11〜15は、1本の指先で押し下げ操作しやすいように、比較的大きな面積を有している(例えば、車幅方向幅が1.5〜2.0cm程度で、前後方向長さが例えば2〜3cm程度)。ただし、ダイアルスイッチ10の直前方に配設された3つの押し下げスイッチ11〜13のうち、中央の押し下げスイッチ12は、後述するように、使用頻度が高いホームスイッチとされている関係上、その幅および突出高さが、押し下げスイッチ11及び13に比して大きくされている。なお、中央の押し下げスイッチ12の区別のために、例えばその上面に凹部あるいは突部を形成する等により、押し下げスイッチ11、13と明確に識別できるようにすることもできる。
【0029】
ダイアルスイッチ10とアームレスト7の前端とは、比較的近い位置とされている。具体的には、図4に示すように、運転者の腕30(実施形態では右手)をアームレスト7に載置した状態で、肘を固定して手首を下方へ曲げた際に、手のひらがダイアルスイッチ10の直上方に位置されて、指の付け根付近がダイアルスイッチ10の前端部に位置するようにされている。
【0030】
図4に示すように、手のひらをダイアルスイッチ10上に触れた状態で、指先を若干下方へ曲げることにより、人差し指30aでもって押し下げスイッチ11を楽に押し下げ操作可能となっている。同様にして、中指30bでもって、押し下げスイッチ12を楽に押し下げ操作可能となっている。薬指30cでもって、押し下げスイッチ13を楽に押し下げ操作可能となっている。親指30dでもって、押し下げスイッチ14を楽に押し下げ操作可能となっている。小指30eでもって、押し下げスイッチ15を楽に押し下げ操作可能となっている。このように、押し下げスイッチとして、手指の位置と数に対応させて11〜15の5つ設けることにより、運転者に対して各押し下げスイッチ11〜15のスイッチ操作を習熟(記憶)させる効果が大きいものとなる。
【0031】
各スイッチ10〜16、20の上面は、それぞれアームレスト7の上面よりも低くされている(例えば、アームレスト7の先端部上面に対して、ダイアルスイッチ10の上面が3〜10cm程度低くされている)。これにより、アームレスト7に腕30を載置した状態で、手首から先が自然に垂れる状態で、各種スイッチ10〜16が操作できるようにされている。この状態から、手首付近を中心にして手先を図4時計方向へ若干移動させることにより、音量調整スイッチ20を操作できるようになっている。
【0032】
再び図1において、インストルメントパネル1上には、車幅方向中央部において、例えば液晶画面等を利用して構成された薄型のディスプレイ(表示画面)40が配設されている。また、インストルメントパネル1上には、ステアリングハンドル3のまっすぐ前方位置において、ヘッドアップディスプレイ41が配設されている。各ディスプレイ40、41は、運転者から目視し易い位置とされている。ディスプレイ40が、後述するスマートフォンの表示内容に対応した表示が行われる第1ディスプレイとされている。
【0033】
センターコンソール4には、図1に示すように、スマートフォンSMの接続部35が装備されている。そして、例えばUSBコード等の接続36を利用して、スマートフォンSMと接続部35とが接続されるようになっている。なお、上記接続は、有線に限らず、例えばBlue tooth(登録商標)等の無線通信で行うこともできる。
【0034】
スマートフォンSMにおけるディスプレイつまり第2ディスプレイ37は、タッチパネル式とされて、指先を第2ディスプレイ37に触れた状態で上下移動させることにより上下スクロールが行われ、左右移動させることにより左右スクロールとが行われ、タップ動作で指先が位置している特定の表示項目に対応した選択決定画面への切換えが行われるようにされている。
【0035】
各スイッチ10〜16の操作に関連した画面操作のための制御系統例について、図5を参照しつつ説明する。まず、Uは、マイクロコンピュータを利用して構成された制御手段としてのコントローラ(制御ユニット)である。このコントローラUは、スマートフォンSMが接続部36に接続されていない通常時では、各須知10〜15の操作に応じて、例えばナビゲーション装置51、各種オーディオ機器52、テレビチューナ53等の車両搭載機器の作動状態に応じた表示内容を第1ディスプレイ40に表示させるように制御する。また、上記機器類51〜53について共通とされたスピーカ54の音量を制御する。
【0036】
スマートフォンSMが接続部36に接続された状態では、前述したダイアルスイッチ10や押し下げスイッチ11〜15は、スマートフォンSMの操作用とされ、また第1ディスプレイ40の表示内容は、スマートフォンSMの第2ディスプレイ37の表示内容に対応したものとされる。
【0037】
ダイアルスイッチ10によるスマートフォンSMでの画面操作のために、スマートフォンSMに対しては、例えば車両製造者が提供するアプリ(アプリケーションソフトウエア)がダウンロードされる。このダウンロードに際しては、各スイッチ10〜15の操作信号が、スマートフォンSMの第2ディスプレイ37でのタッチ操作に対応づけられる。具体的には、ダイアルスイッチ10の前後チルト操作が、第2ディスプレイ37での上下スクロールに対応付けられる。ダイアルスイッチ10の左右チルト操作が、第2ディスプレイ37での左右スクロールに対応付けられる。ダイアルスイッチ10の回転操作が、第2ディスプレイ37での上下スクロールに対応付けられる。ダイアルスイッチ10の押し下げ(プッシュ)操作が、第2ディスプレイ37での選択候補の決定として対応付けられる(ダッチパネルでのタップ操作に対応)。ショートカットキーとしての各押し下げスイッチ11〜15の押し下げ操作が、スマートフォンSMにおける特定の画面表示を選択する指令として対応づけられる。車両側では、各スイッチ10〜15が、スマートフォンSM操作用として切換えられる一方(第1ディスプレイ40での車両搭載機器に関連した画面操作の禁止)、スマートフォンSMでの第2ディスプレイ37に対応した画面操作用として切換えられる。
【0038】
次に、スマートフォンSMが接続部35に接続されたときの、スイッチ10〜15の操作による画面操作について、図6図9を参照しつつ説明する。まず、図6は、メインメニュー(ホーム画面)が表示された状態で、スマートフォンSMを接続部35に接続したときの初期画面とされる。
【0039】
図6(a)には、スマートフォンSMの第2ディスプレイ37での表示内容が示される。図6(b)には、車両に搭載された第1ディスプレイ40での表示内容が示される。第2ディスプレイ37では、メインメニューに関する複数(例えば7個)の文字表示からなる表示項目が縦に並べた縦列文字表示とされているが、メインメニューは利用頻度が高いので、第1ディスプレイ40では、アイコン表示とされる(上下2列で、各列3個の合計6個表示)。また、第1ディスプレイ40に表示される表示項目数(アイコン数)は、第2ディスプレイ37での表示項目数よりも減少したものとされる。なお、第1ディスプレイ40で表示されない表示項目については、後述するスクロール操作によって表示されることになる。
【0040】
図6の状態で、第1ディスプレイ40(第2ディスプレイ37についても同じ)での表示項目のうち、いずれか1つ(当初は先頭にある表示項目)が選択候補として表示され、この選択候補の表示は、1つの表示項目を他の表示項目よりも明るく点灯させたり、点滅表示したり、別途表示した表示を行う等、適宜の形式のカーソル表示でもって行われる。
【0041】
図6(b)の状態で、例えば「ナビ」の表示項目(アイコン)が点滅表示されて選択候補とされているときに、ダイアルスイッチ10を右方にチルト操作することにより、選択候補が1つづつ右方の表示項目にずれ、後方にチルト操作することにより、下段の表示項目が選択候補とされる。このように、ダイアルスイッチ10の前後左右のチルト操作を利用して、任意の表示項目(アイコン)が選択候補とされる。
【0042】
図6において、例えば「電話」の表示項目が選択候補とされている状態で、ダイアルスイッチ10をプッシュ操作することにより、各ディスプレイ37、40での図7のように切換えられる。この場合も、第2ディスプレイ37での表示項目数よりも、第1ディスプレイ40での表示項目数が減少されている。第2ディスプレイ37での表示態様が、縦列文字表示とされており、また図7の画面表示の利用頻度が低いために、第1ディスプレイ40での表示態様も縦列文字表示とされている。この縦列文字表示の状態では、ダイアルスイッチ10の回転操作(正逆転操作)によって、選択候補の変更が行われる。そして、ダイアルスイッチ10のプッシュ操作で、選択候補とされている表示項目に対応した画面(選択決定画面)に切換えられる。
【0043】
図7の状態から、「電話帳」を選択候補としてダイアルスイッチ10をプッシュ操作(決定操作)すると、各ディスプレイ37、40の表示内容が、図8のように切換えられる。図8では、第2ディスプレイ37での表示態様が縦列文字表示とされる。また、「電話帳」の表示項目の利用頻度が低いために、第1ディスプレイ40での表示態様は縦列文字表示とされる。
【0044】
「電話帳」の表示項目の値用頻度が高いときは、図8の表示態様に代えて、図9の表示態様とされる。すなわち、第1ディスプレイ40での表示態様が、アイコン形式での表示とされる。なお、アイコン表示の場合は、アイコンの「イメージ」表示に加えて、その内容を簡潔に示す「文字表示」の組み合わせとされているが、「イメージ」のみの表示とすることもできる。
【0045】
図10図13は、前述した図6図9のような表示制御(画面操作の制御)を行うためのフローチャートであり、以下このフローチャートについて説明する。なお、以下の説明でQはステップを示す。
【0046】
まず、図10のQ1において、スマートフォンSMが接続部35に接続されているか否かが判別される。このQ1の判別でNOときは、Q2において、スイッチ10〜15の操作に応じた第1ディスプレイ40での表示内容が、各種車両搭載機器の操作に関連した内容とされる。Q1の判別でYESのときは、後述するように、スイッチ10〜15および第1ディスプレイ40が、スマートフォンSMに関連したものとして使用される。
【0047】
図11は、図10におけるQ2に対応した制御が示される。すなわち、図11のQ11において、第1ディスプレイ40での表示態様が、アイコン形式であるか否かが判別される。このQ11の判別でYESのときは、Q12において、表示態様がアイコン形式に対応したものが選択される。また、Q11の判別でNOのときは、Q13において、表示態様が縦列文字表示形式に対応したものが選択される。
【0048】
図11のQ12が選択されているときの制御例が、図12に示される。すなわち、まず、Q21において、ダイアルスイッチ10がチルト操作されたか否かが判別される。このQ21の判別でYESのときは、Q22において、チルト操作に応じたスクロール(選択候補の変更)が行われる。
【0049】
上記Q22の後、あるいはQ21の判別でNOのときは、それぞれ、Q23において、ダイアルスイッチ10がプッシュ操作されたか否かが判別される。このQ23の判別でNOのときは、Q21に戻る。
【0050】
Q23の判別でYESのときは、Q24において、ダイアルスイッチ10がプッシュ操作されたときの選択候補に対応した表示内容が選択されると共に、その利用頻度が更新、記憶される。この後、Q25において、今回選択された表示内容の利用頻度が、あらかじめ設定された利用頻度(例えば利用回数)よりも高いか否かが判別される。このQ25の判別でYESのときは、Q26において、Q24で選択された画面について、表示項目数を減少させた状態でかつアイコン形式で、第1ディスプレイ40での表示が行われる。また、Q25の判別でNOのときは、Q27において、Q24で選択された画面について、表示項目数を減少させた状態でかつ縦列文字表示形式で、第1ディスプレイ40での表示が行われる。Q26,Q27の後は、図11のQ11へ戻る。
【0051】
図11のQ13が選択されているときの制御例が、図13に示される(図12対応)。すなわち、まず、Q31において、ダイアルスイッチ10が回転操作されたか否かが判別される。このQ31の判別でYESのときは、Q32において、回転操作に応じたスクロール(選択候補の変更)が行われる。
【0052】
上記Q32の後、あるいはQ31の判別でNOのときは、それぞれ、Q33において、ダイアルスイッチ10がプッシュ操作されたか否かが判別される。このQ33の判別でNOのときは、Q31に戻る。
【0053】
Q33の判別でYESのときは、Q34において、ダイアルスイッチ10がプッシュ操作されたときの選択候補に対応した表示内容が選択されると共に、その利用頻度が更新、記憶される。この後、Q35において、今回選択された表示内容の利用頻度が、あらかじめ設定された利用頻度(例えば利用回数)よりも高いか否かが判別される。このQ35の判別でYESのときは、Q36において、Q34で選択された画面について、表示項目数を減少させた状態でかつアイコン形式で、第1ディスプレイ40での表示が行われる。また、Q25の判別でNOのときは、Q27において、Q24で選択された画面について、表示項目数を減少させた状態でかつ縦列文字表示形式で、第1ディスプレイ40での表示が行われる。Q26,Q27の後は、図11のQ11へ戻る。
【0054】
ここで、ショートカットキー11〜15のいずれかを操作したときは、あらかじめ対応付けられている特定の画面表示へと、各ディスプレイ37、40の表示内容が一気に切換えられる。例えば、押し下げスイッチ12を押し下げ操作したときは、ホーム画面つまり図6に示すメインメニューの画面へと切換えられる。なお、押し下げスイッチ11は、オーディオ選択用の画面を表示させるためのショートカットキーとされている(オーディオ選択キー)。押し下げスイッチ13は、ナビゲーションを選択するためのショートカットキーとされている(ナビキー)。押し下げスイッチ14は、ディスプレイ37、40の表示内容を、1つ前の表示内容に切換えるためのショートカットキーとされている(戻るキー)。押し下げスイッチ15は、あらかじめ運転者により登録された画面を表示させるショートカットキーとされている(お気に入りキー)。
【0055】
なお、第2ディスプレイ37に例えば地図表示されているときは、第1ディスプレイ40では、自車両位置を中心とした拡大地図表示を行うようにすることができる(スマートフォンSMの地図情報が車両に搭載されているナビゲーション装置51の地図情報よりも、少なくとも現在位置付近に関してより詳細な情報を有する場合等)。また、スマートフォンSMのオーディオ機能が選択されているときは、第1ディスプレイ40には、オーディオ操作機能のアイコン等(例えば再生停止、早送り、繰り返し再生、次曲選択等)を表示しておくようにすることができる。
【0056】
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能である。第2ディスプレイ37に表示される表示項目が文字表示のみの場合に、第1ディスプレイ40でアイコン表示する場合には、前述したスマートフォンSMへのアプリケーションのダウンロードの際に、文字表示の表示項目に対応したアイコンを別途対応付ける処理を行うようにすればよい。また、スマートフォンSMでは選択できる機能であっても、運転中には好ましくないと思われる機能は実行(実現)できないような禁止条件設定のプログラムを上記アプリに組み込むようにしてもよい。第2ディスプレイ37の表示内容に応じた表示を行う第1ディスプレイとしては、ディスプレイ41のみあるいは40と41との両方としてもよい。
【0057】
コマンドスイッチとしては、適宜の形式のものを採択できる。また、ダイアルスイッチ10のチルト操作と回転操作とを組み合わせせてスクロールを行うようにしてもよい。例えば前後チルト操作で上下スクロールできるようにしつつ、回転操作でも上下スクロールできるようにしたり、左右スクロールを左右のチルト操作で行なう一方、上下スクロールを回転操作で行ったり、図6に示すようなアイコン表示のスクロールを全て回転操作によって行う等、適宜設定できる。押し下げスイッチ11〜15数は適宜設定できるものであり、またその一部あるいは全部を有しないものであってもよい。ダイアルスイッチ10、押し下げスイッチ11〜15の操作に応じた画面表示の制御対象となる車両搭載機器としては、例えば空調機器等適宜選択できる。
【0058】
スマートフォンSMを車両に接続したときは、第2ディスプレイ37での表示内容を第1ディスプレイ40の表示でもって確認できることから、第2ディスプレイ37を消灯した状態としてもよい。つまり、図6図9の上段に示す(a)において、スマートフォンSMのディスプレイ37が消灯状態とされたものとしてもよく、この場合スマートフォンSMの消費電力を大幅に低減することができる。もっとも、車両への接続後も第2ディスプレイ37を消灯しなくてもよく、あるいは車両への接続後所定時間経過した後に消灯するようにしてもよい。
【0059】
押し下げスイッチ11〜15は、スマートフォンSMを車両へ接続した後も、非接続時と同様に車載機器を操作できるようにしてもよい。この場合、特に、押し下げスイッチ11〜15が、スマートフォンSMの画面操作とは関係のない車載機器操作用として設定されている場合に好ましいものである。また、ディスプレイ40と41の一方をスマートフォンSM用としつつ、他方を押し下げスイッチ11〜15による画面操作用として利用することもできる。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、運転者によるスマートフォン操作の上で好適なものが提供される。
【符号の説明】
【0061】
U:コントローラ
SM:スマートフォン
1:インストルメントパネル
3:ステアリングハンドル
4:センターコンソール
6:スイッチパネル部
7:アームレスト
10:ダイアルスイッチ(コマンドスイッチ)
11〜15:押し下げスイッチ
35:接続部(スマートフォン接続用)
36:接続コード
37:ディスプレイ(第2ディスプレイ)
40:ディスプレイ(第1ディスプレイ)
51:ナビゲーション装置
52:オーディオ機器
53:TVチューナ
54:スピーカ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13