特許第5954631号(P5954631)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5954631雌結合部が柔軟に弾性作動するチェーンブロック玩具
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5954631
(24)【登録日】2016年6月24日
(45)【発行日】2016年7月20日
(54)【発明の名称】雌結合部が柔軟に弾性作動するチェーンブロック玩具
(51)【国際特許分類】
   A63H 33/08 20060101AFI20160707BHJP
【FI】
   A63H33/08 E
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-245846(P2012-245846)
(22)【出願日】2012年11月7日
(65)【公開番号】特開2014-39789(P2014-39789A)
(43)【公開日】2014年3月6日
【審査請求日】2015年4月9日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0091213
(32)【優先日】2012年8月21日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】312016528
【氏名又は名称】イリンゴ カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ヘオ,イン−ドク
【審査官】 彦田 克文
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭59−200676(JP,A)
【文献】 特開2002−89633(JP,A)
【文献】 特開2003−963(JP,A)
【文献】 特開平5−253357(JP,A)
【文献】 国際公開第2005/005008(WO,A1)
【文献】 米国特許第5172534(US,A)
【文献】 米国特許第5582488(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0330867(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 33/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
雄結合部10と雌結合部20が形成されて、雄と雌結合構造で挟み組み立てされる組み立てブロック1において、
前記雄結合部10の両側下端に雌結合部20の垂直台21が雄結合部10と直交するように形成されて、その雄結合部10と雌結合部20との連結部には垂直台21の弾性作動の基準点を上側に移動するように開口部30が形成されて、垂直台21が柔軟に外側で離れるように弾性作動して、組み立てブロック1の摩耗を防止できるようになる雌結合部が柔軟に弾性作動するブロック玩具。
【請求項2】
前記雄結合部10は、わく壁11にストッパ溝12が形成されて、前記雌結合部20はそのストッパ溝12に対応されるように垂直台21の下端にストッパ突起22が形成されて、角度調節がなされて、前記開口部30は垂直台21の上面21aより相対的に上側に内入されるように形成されて、ストッパ突起22からの距離を延長させて、垂直台21の弾性作動の基準点を上側に移動させることができるようになることを特徴とする請求項1に記載の雌結合部が柔軟に弾性作動するブロック玩具。
【請求項3】
前記開口部30は、垂直台21の上面21aに沿って延長ホール31が形成されて、垂直台21の弾性作動の基準点を左、右両側に移動させるようになって、雄結合部10と雌結合部20の連結面23が内入されるように形成されて、垂直台21が左、右両側に柔軟性あるように弾性作動するようになることを特徴とする請求項2に記載の雌結合部が柔軟に弾性作動するブロック玩具。
【請求項4】
前記連結面23は、延長ホール31との境界部に補強肉24が形成されて、連結面23の破損を防止できるようになることを特徴とする請求項3に記載の雌結合部が柔軟に弾性作動するブロック玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、雌結合部と雄結合部によってチェーン式で連結されるブロック玩具に関するものであり、特に、チェーン式で連結された状態で左右に回転時に雌結合部が柔軟に弾性作動されて組み立て及び分解が容易でありながらもブロックを組立てた状態で回転作動によるブロックの間の摩耗を最小化することができるようにした。
【背景技術】
【0002】
現在知られたチェーンブロック玩具は、組み立てブロックの雌結合部にまた他の組み立てブロックの雄結合部がチェーン式で連結されて、平面や立体で多様な形態の造形物を組立てることができるものであり、雄結合部が雌結合部に挟まれた状態でかみ合い方式によって任意的に離脱されないながらも回動が可能になるようになるものであり、組み立てされた状態で180゜範囲内での自在な回動が可能にさせた。
すなわち、図6に示されているように組み立てブロックに雄結合部と雌結合部が形成されて組み立てが可能にさせながら任意的な抜け出しを防止しながら左右回転時に一定な角度固定を可能にさせるために雌結合部にはストッパ突起を形成して、そのストッパ突起に対応されるように雄結合部のわくにはストッパ溝を放射形で形成して、組み立てブロックの角度調節がなされるようにするものであり、このように組み立てされた組み立てブロックを回動する場合、ストッパ突起が回りながら摩擦音が発生されるが、乳児や子供たちが音に敏感に応じるので楽しさのために、または無意識的に組み立てブロックを継続的に繰り返し回動させながらたちまち摩耗される問題がある。
特に、このような組み立てブロックは、乳児や子供の健康のために親環境的な材質のABSを素材で使用するが、このようなABSは摩耗がよく生じない素材にもかかわらず、その組み立てブロックの構造上の雌結合部の弾性が少なくて、摩擦による摩耗が発生されるという問題があるものであり、このような摩耗によって組み立てブロックの寿命が短くなるようになる問題がある。
すなわち、ストッパ突起またはストッパ溝に摩耗が発生するようになれば組み立てブロックを挟んで立体で組立てた状態で設定された角度にとどまることができずに、任意に回転される問題があるものであり、結局には組み立てブロックで活用することができなくなる。
また、乳児や子供が楽しさで強制回転させながら音を発生させる場合組み立てブロックの摩擦によって摩耗された微細粉末が乳児や子供の手につくようになるものであり、大部分乳児や子供は手で食べ物を取る場合が多いが、その状態で食べ物を取れば微細粉末が食べ物と共に取られる問題があるので、衛生と健康上良くない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明は、雌結合部の構造が柔軟で弾力的に動くようにして、その弾性効果を高めるようにして、雄と雌結合部が組み立てされた状態で回転による摩耗を最小化して、またこのような構造自体を金型の形態を大きく変形しない範囲内で変更を可能にさせて、既存の金型をそのまま活用して簡単に製作できるようにした。
【課題を解決するための手段】
【0004】
このために本発明は、組み立てブロックの構造を雌結合部と雄結合部が連結される部分を切開して、雌結合部の弾性作動の基準点が雌結合部の末端から長く形成されるようにして弾性的に動くようにして、また弾性作動の基準点が位置する連結面の厚さを雄結合部の厚さより相対的に薄く形成することで、弾性効果を極大化することができるようにした。
また、切開部の構造を雌結合部の垂直バー上面に沿って側面に内入されるように形成することで、雌結合部の弾性作動の基準点が左、右両側に移動されるようにして弾性をさらに高めるようにして、組み立てブロックを組立てた状態で回転する場合に雌結合部が柔軟性あるように弾性作動しながらストッパ突起とストッパ溝の摩耗を最小化することができるようにした。
【発明の効果】
【0005】
したがって、本発明は、雌結合部の弾性作動の基準点が雌結合部の上端に位置するようになって、雌結合部が弾性的に離れるようになって雄結合部を易しく組立てるか、または分解することができるし、また、雄結合部の回転作動時に雌結合部が外側に離れるようになって、ブロックの回転作動による摩耗を最小化することができて、ブロック玩具の耐久性を高めることができる。
また、このような構造変更において、組み立てブロックの形態が金型全体を変更する必要なしに既存の金型に構造だけ変更することで、簡単に製作することができて、非常に経済的なものであり、このような簡単な構造変更で雌結合部の弾性効果を極大化することができて、チープな費用で商品性を高めることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の一実施例を示した外観図である。
図1a図1の雌結合部の弾性作動の基準点を示した概略図である。
図2】本発明の第2実施例を示した外観図である。
図2a図2の雌結合部の弾性作動の基準点を示した概略図である。
図3】本発明の第3実施例を示した外観図である。
図4】本発明の組み立てブロックの挟み構造図である。
図5】本発明の組み立てブロックが組み立てされた状態での回転作動状態図である。
図6】従来の組み立てブロックの外観斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明を実施するための具体的な内容は、添付された図面を参照して詳しく説明することにする。
本発明は、図1乃至図3に示されているように組み立てブロック1の構造が雄結合部10と雌結合部20が形成されて、雄と雌結合構造で挟み組立てて、前記雄結合部10の両側下端には雌結合部20の垂直台21が雄結合部10と直交するように形成して、その雄結合部10と雌結合部20の連結部には垂直台21の弾性作動の基準点を上側に移動するように開口部30が形成されて、垂直台21が柔軟に外側で離れるように弾性作動するようにした。
この時、前記雄結合部10は、わく壁11にストッパ溝12を形成して、雌結合部20にはそのストッパ溝12に対応されるように垂直台21の下端にストッパ突起22を形成することで、組み立てブロック1を組立てた状態で設定された多様な角度で角度調節が可能になるものであり、このような組み立てブロック1に開口部30を形成するにおいて、図1に示されているように開口部30の形態を垂直台21の上面21aより相対的に上側に内入されるように形成すれば、ストッパ突起22からの上端部末端開口部30の内入された部分までの距離を延長させて、垂直台21の弾性作動の基準点を上側に移動させることができるようになる。
すなわち、図1aに示されているように弾性作動の基準点(A)を雌結合部20の上端の末端支点より上側に位置するようにすることで、垂直台21の離れがさらに柔軟に作動しながらも、その離れ角度が相対的に広く離れるようになって、雌結合部20の弾性効果を高めることができるようになる。
また、このような開口部30を図2及び図2aに示されているように垂直台21の上面21aに沿って延長ホール31を形成すれば、垂直台21の弾性作動の基準点(A)を左、右両側に移動させることができるようになって、雌結合部20の垂直台21の離れがさらに柔軟性あるように離れることができるようになる。
この時、前記雄結合部10と雌結合部20が連結される連結面23を内入されるように形成することで、垂直台21が左、右両側に柔軟性あるように弾性作動するようにすることが望ましいものであり、すなわち、連結面23の厚さが雄結合部10のわく壁11厚さより相対的に薄く形成されるようにして、弾性作動の基準点(A)から垂直台21が離れる時、その離れ作動を制限しないで、弾性作動が円滑になされるようにすることが望ましい。
したがって、雌結合部20の撓め点、すなわち、弾性作動の基準点(A)の弾性をさらに高めるようにすることで、組み立てブロックを組立てた状態で回転する場合雌結合部20が柔軟性あるように弾性作動するようにして、ストッパ突起22とストッパ溝12の摩耗を最小化することができるようになる。
この時、前記雌結合部20の内側、垂直台21の内面中心には、回転ガイド突起25を形成して、雄結合部10の両面にはその回転ガイド突起25と対応されるようにガイド壁15を形成すれば、雄結合部10と雌結合部20を挟んで組立てた状態で、雄結合部10と雌結合部20が離脱されないのに、組み立てブロックの回転作動が可能になるものであり、このような回転ガイド突起25には傾斜面を形成することで、雄結合部10の組み立て及び分離が容易であるようにしながら安定的に回転作動がなされることができるようにすることが望ましい。
また、前記雄結合部10のガイド壁15には雄結合部10が雌結合部20に挟んで組み立てされる時に雌結合部20のストッパ突起22が通過されることができるように内入溝16を形成すれば、ストッパ突起22が雄結合部10と摩擦されることを減らして摩耗を防止することができるようになる。
一方、前記開口部30の構造を図3のように連結面23と延長ホール31との境界部に補強肉24を形成することで、雌結合部20が離れる時に連結面23が破損されることを防止することができるものであり、弾性作動の基準点(A)が組み立てブロック1の左、右両側に移動されることによって、その位置変化による垂直台21の撓め角度、すなわち、可変幅が増えるようになるが、このような可変幅が増えることによって、連結面23に荷重が加えられて破れることが発生することを補強肉24によって防止することができるようにした。
【符号の説明】
【0008】
1 組み立てブロック
10 雄結合部
11 わく壁
12 ストッパ溝
15 ガイド壁
16 内入溝
20 雌結合部
21 垂直台
22 ストッパ突起
23 連結面
24 補強肉
25 回転ガイド突起
26 傾斜面
30 開口部
31 延長ホール
図1
図1a
図2
図2a
図3
図4
図5
図6