特許第5955223号(P5955223)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5955223小型硬化用ランプ組立体用UVLEDを基礎としたランプ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5955223
(24)【登録日】2016年6月24日
(45)【発行日】2016年7月20日
(54)【発明の名称】小型硬化用ランプ組立体用UVLEDを基礎としたランプ
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20160707BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20160707BHJP
【FI】
   F21S2/00 340
   F21Y101:02
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-546136(P2012-546136)
(86)(22)【出願日】2010年12月21日
(65)【公表番号】特表2013-527554(P2013-527554A)
(43)【公表日】2013年6月27日
(86)【国際出願番号】US2010061480
(87)【国際公開番号】WO2011079108
(87)【国際公開日】20110630
【審査請求日】2013年11月29日
【審判番号】不服2015-4226(P2015-4226/J1)
【審判請求日】2015年3月4日
(31)【優先権主張番号】61/289,518
(32)【優先日】2009年12月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598144775
【氏名又は名称】ヘレウス ノーブルライト アメリカ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100076185
【弁理士】
【氏名又は名称】小橋 正明
(72)【発明者】
【氏名】レオンハルド, ダリン
(72)【発明者】
【氏名】ウッド, チャールズ エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】スワイン, プラデュムナ ケイ.
【合議体】
【審判長】 島田 信一
【審判官】 櫻田 正紀
【審判官】 平田 信勝
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2005/0222295(US,A1)
【文献】 特開昭64−87536(JP,A)
【文献】 特開2003−255173(JP,A)
【文献】 特開平9−116197(JP,A)
【文献】 特開2008−47539(JP,A)
【文献】 実開昭63−191662(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00, G02B 6/44, C03C 25/10, H01B 13/32, H01L 31/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工物製品を硬化する組立体において、
該加工物製品を受け取る形態とされている加工部材管、
該加工部材管に対して実質的に平行に配置されている少なくとも1個の光学部品、及び
少なくとも2個のレベルを具備する段付きプラットフォーム上に配設されている複数の発光ダイオード(LED)からなるアレイであって、第1LEDが該段付きプラットフォームの第1レベル上に位置されており且つ第2LEDが該段付きプラットフォームの第2レベル上に位置されているアレイ、
を有しており、該LEDのアレイから射出される光が該加工物製品を硬化させるために該少なくとも1個の光学部品によって該加工物製品上にフォーカスされ、該段付きプラットフォームの該第2レベルが該段付きプラットフォームの該第1レベルよりも該光学部品に一層近くに位置しており、該段付きプラットフォームの該第2レベルが該段付きプラットフォームの該第1レベルと少なくとも部分的にオーバーラップしている組立体。
【請求項2】
請求項において、該段付きプラットフォームの該第1レベルと該段付きプラットフォームの該第2レベルとを接続している該段付きプラットフォームの側壁が平坦である組立体。
【請求項3】
請求項において、該段付きプラットフォームの該第1レベルと該段付きプラットフォームの該第2レベルとを接続している該段付きプラットフォームの側壁が湾曲している組立体。
【請求項4】
請求項1において、更に、該段付きプラットフォームに対して遠位であり且つ該加工部材管に対して実質的に平行に位置されている湾曲した反射器を包含しており、該湾曲した反射器は該加工部材管を逸れる該LEDアレイから射出された光を実質的に該加工物製品の反対側へフォーカスさせる形態とされている組立体。
【請求項5】
請求項において、長尺状の湾曲した反射器の曲率が該長尺の湾曲した反射器と該加工部材管との間の作業距離を決定する組立体。
【請求項6】
請求項1において、該LEDアレイの各々がランバート型パターンで光を射出する組立体。
【請求項7】
請求項1において、該光学部品が該加工部材管に近位の実質的に平坦な表面を具備している湾曲した半円柱を形成している組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2009年12月23日に出願した米国仮特許出願第61/289518号の優先権を主張しており、その開示は全部が引用により本書に取り込まれている。
【0002】
本発明は、大略、紫外線(UV)硬化用ランプ組立体に関するものであって、更に詳細には、UV硬化用ランプ組立体用の発光ダイオード(LED)を基礎としたランプに関するものである。
【背景技術】
【0003】
放射エネルギは、広範な物質に適用されるコーティング、膜、表面を処理するための多様な製造プロセスにおいて使用される。特定のプロセスは、硬化(即ち、固着、重合)、酸化、浄化、及び殺菌を包含するが、これらに制限されるものではない。重合させるか又は所望の化学的変化を起こさせるために放射エネルギを使用するプロセスは、迅速であり、且つ、熱処理と比較して一層廉価であることが多い。放射は、又、表面処理を制御し且つ放射が適用される箇所のみの優先的硬化を可能とさせるために局所化させることが可能である。硬化は、又、コーティング又は薄膜内において該コーティング又は薄膜の界面領域又はバルク内に局所化させることが可能である。硬化プロセスの制御は、放射供給源のタイプ、該放射の物理的特性(例えば、スペクトル特性)、空間的及び時間的変動、及び硬化化学(例えば、コーティング組成)等の選択を介して達成される。
【0004】
硬化、固着、重合、酸化、浄化、又は殺菌適用例に対して多様な放射供給源が使用される。この様な供給源の例は、ホトン、電子、又はイオンビーム供給源を包含するが、これらに制限されるものではない。典型的なホトン供給源は、アークランプ、白熱灯、無電極ランプ、及び多様な電子及びソリッドステート供給源(例えば、レーザ)を包含するが、これらに制限されるものではない。従来のアーク型UVランプシステム及びマイクロ波駆動型UVランプシステムは、溶融石英ガラス又は溶融シリカから構成される筒状ランプ包囲体を使用する。
【0005】
図1は、従来技術における照射器及び遮光組立体を示すマイクロ波駆動型UV硬化ランプ組立体の斜視図である。図2は、図1のランプ組立体の部分的断面図であり、半楕円の主要反射器及び円形断面の光源を示している。図3は、図1の遮光組立体の部分的内部断面図であって、半楕円主要反射器及び二次反射器と端部反射器とに係合されている円形断面の光源を示している。
【0006】
図1乃至3を参照すると、装置10は、照射器12及び遮光組立体14を包含している。照射器12は、光源20(後述する)を励起させるためのマイクロ波放射を受け取るための開口18を具備している概略滑らかな半楕円形状を具備している主要反射器16と、光源20を冷却するための空気の流れを受け取るための複数個の開口22とを包含している。光源20は、ランプ(例えば、電極又はガラス対金属シールが無いマイクロ波駆動型バルブ(例えば、大略円形断面を具備する筒状バルブ)を具備しているマイクロ波駆動型ランプ等)を包含している。光源20が、一次反射器16によって形成されている半楕円の内部焦点に位置されている。光源20及び一次反射器16は、紙面から出る方向における軸(不図示)に沿って直線的に延在している。一対の端部反射器24(一つのみ図示)が一次反射器16の両側部を終端しており、実質的に半楕円形状の反射性円筒を形成している。図1乃至3の遮光組立体14は、実質的に滑らかな楕円形状を具備している二次反射器25を包含している。第二対の端部反射器26(一つのみ図示)が二次反射器25の両側部を終端しており、実質的に半楕円形状の反射性円筒を形成している。
【0007】
円形断面の加工部材管30が端部反射器26における円形開口28内に受納されている。開口28の中心及び加工部材管30の軸は、典型的に、主要反射器16によって形成されている半楕円の外部焦点(二次反射器25によって形成されている半楕円の焦点)に位置されている。加工部材管28及び二次反射器25は、紙面から出る方向における軸に沿って直線的に延在している(不図示)。
【0008】
動作について説明すると、光源20内のガスが、照射器12内に位置されているマグネトロン(不図示)等の無線周波数(RF)放射の供給源によってプラズマ状態へ励起される。光源20内の励起されたガスの原子はより低いエネルギ状態へ戻り、それにより紫外光(UV)を射出する。紫外光の光線38が光源20から全ての方向に放射され、主要反射器16、二次反射器25、及び端部反射器24,26の内部表面に入射される。紫外光光線38の殆どは、加工部材管30の中心軸へ向かって反射される。光源20及び反射器のデザインは、加工部材管30内に位置される加工部材製品(これも紙面から出て直線的に伝搬する)の表面において最大ピーク光強度(ランプの放射照度)が発生すべく最適化されている。
【0009】
光源用に使用されるマイクロ波駆動型UV射出用無電極ランプは幾つかの欠点を有している。マイクロ波駆動型UV射出用無電極ランプは、大型であり、雑音を発生し、且つ、無電極ランプの寿命は比較的短いので、多数の消耗部品に起因して、大型の製造及び流通インフラストラクチャを必要とする。現在の光学系の場合には、無電極ランプのフォーカスさせたビーム幅は、せいぜい、約1センチメートル(バルブの寸法と同等)であり、そのことは、加工部材製品に入射することの無い大量の光エネルギが浪費されることとなる。更に、大量のエネルギが、プラズマを基礎としたランプシステム(有電極ランプであるか無電極ランプであるかに拘わらず)における熱としても浪費される。ランプは、しばしば、少量の水銀を包含しているので、環境上の危険物廃棄の問題を提起する。現状では、この様なランプを組み立て且つ取扱う場合の工員にたいする危険な操業条件は、個人的な保護装置及び長時間の操業手順で緩和されていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、高いピークUV硬化用放射照度を提供する環境にやさしく、効率的なソリッドステート光源が望ましいものであるが、未だに提供されていない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
UV硬化用ランプ組立体用の紫外線(UV)LEDを基礎としたランプを提供することによって、上述した問題が対処され且つ技術的な解決が達成される。複数のUV発光LEDからなるアレイが一体的にパッケージ化され且つUV放射をフォーカスさせる形態とされている少なくとも1個の光学部品(例えば、屈折光学、反射光学、適応光学、又はメタマテリアル)の長さに沿って配列されて、UVLEDを基礎とした光学部品組立体を形成する。該UVLEDを基礎とした光学部品組立体はモジュール型とすることが可能である。標準長パッケージの端部同士をつき合わせて敷設してUVLEDを基礎とした光学部品組立体の全放射照度を増加させることが可能である。
【0012】
UVLEDランプ組立体は、加工部材管周りに配設した複数個のUVLEDを基礎とした光学部品組立体を有することが可能であり、加工部材を該加工部材管から取り出し自在に挿入する。加工部材管は不活性ガスで充填させることが可能であり、且つ石英又はUV透明物質から構成することが可能である。1個又はそれ以上の湾曲した背面反射器を、LED組立体に対向して、加工部材管の反対側に配置させることが可能である。湾曲した背面反射器は、加工部材管を逸れるUV光を集め且つ該光を加工部材の反対側にフォーカスさせる形態とされている。該湾曲した背面反射器の曲率は、該反射器と該加工部材管との間の作動距離を決定する。
【0013】
UVLEDは、単一表面上に直線的に構成するか又は種々のレベルにおける複数の表面上に配設させて、プリパッケージ又はベアのダイの形態で設けることが可能である。マルチレベルの段付き形態のプラットフォームの場合には、下側のプラットフォームと少なくとも一つ上側のプラットフォームとの間の側壁は、該少なくとも一つ上側のプラットフォームが少なくとも部分的に該下側のプラットフォームの上方に位置するように、該少なくとも一つ上側のプラットフォームから該下側のプラットフォームへ内側に角が付けられているか又は湾曲している。この様に、上側のプラットフォームが下側のプラットフォームに対して実質的に垂直である場合よりも、該複数のダイは互いに一層近くに配設されている。LEDダイが互いに一層近いことの結果として、該複数個のLEDダイからの結合した放射照度(irradiance)は、従来の直線的配列と比較して、単位面積当り約1.5倍のパワー増加が得られることが示された。
【0014】
動作について説明すると、UVLEDダイは特定の波長のUV放射(radiation)を射出し、それは所定の速度で例えばオプチカルファイバー等の静止しているか又は移動している加工部材上にフォーカスされる。光学部材(例えば、円柱レンズ)が光を所望の放射照度パターンでフォーカスさせ、そのパターンは加工部材の幾何学的形状に実質的に一致している。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】従来技術における照射器と遮光組立体とを示すUV硬化用ランプ組立体の斜視図。
図2】半楕円主要反射器と円形断面の光源とを示す図1のランプ組立体の部分断面図。
図3】半楕円主要反射器と二次反射器及び端部反射器に係合された円形断面の光源とを示す図1の遮光組立体と連結されたランプ組立体の部分内部断面図。
図4】本発明の1実施例に基いて、加工部材製品を硬化するためのUVLEDアレイ組立体の幾何学的構成の側面図。
図5A】本発明の1実施例に基いて、単一のUVLEDアレイパッケージと単一の背面反射器とを具備するUVLEDランプ組立体の平面図。
図5B】本発明の1実施例に基いて、複数個のUVLEDアレイパッケージを具備するUVLEDランプ組立体の平面図。
図6】(a)は、本発明の1実施例に基いて、UVLEDダイの直線的パッケージング配列を示しており、(b)は、本発明の1実施例に基いて、UVLEDダイのプラットフォーム上の段付きパッケージング配列を示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図4は、本発明の1実施例に基いて、例えばオプチカルファイバー等の加工部材製品をキャアリング(curing)即ち硬化させるためのUVLEDアレイ組立体の幾何学的構成の側面図を示している。複数個のUV射出LEDダイ40が直線的アレイ42、LED1乃至LED”N”、に一体的にパッケージ化されている。UVLEDダイ40は、450nm未満の単一又は複数の波長の光を射出することが可能である。
【0017】
UVLEDダイ40は、1個又はそれ以上の光学部品44でパッケージ化させることが可能である。光学部品44は、例えば、屈折光学系(例えば、レンズ、プリズム等)、反射光学系(例えば、ミラー)、適応光学系、メタマテリアル等とすることが可能であるが、これらに制限されるべきものではない。好適実施例においては、該1個又はそれ以上の光学部品44は円柱レンズ44であり、それは、着脱自在にUVLEDアレイ42へ取り付けるか又はUVLEDダイ40へ固定して、UVLEDを基礎とした光学部品組立体46を形成することが可能である。UVLEDを基礎とした光学部品組立体46はモジュール型、即ち、特定長及び単位長さ当り特定数のUVLEDダイ40を有するもの、であるように構成することが可能である。標準長パッケージを端部同士を合わせて敷設してUVLEDを基礎とした光学部品組立体46の全放射照度を増加させることが可能である。UVLEDを基礎とした光学部品組立体46の長さに沿っての放射照度の一様性は、図6に関して後述する個々のUVLEDダイ40の間の離隔によって支配される場合がある。
【0018】
動作について説明すると、UVLEDダイ40は特定波長のUV放射を射出し、それは所定の速度にある例えばオプチカルファイバー等の移動している加工部材48上にフォーカスされる。円柱レンズ44が光を所望の放射照度パターン内にフォーカスし、そのパターンは実質的に加工部材48の断面(例えば、幅)と一致している。好適実施例においては、加工部材48の位置においてフォーカスされるビームの幅50は約0.5乃至1.0mmの範囲内である。
【0019】
約40m/秒で移動している放射された加工部材48へ送給される典型的なエネルギ密度は約0.4ジュール/cmである。約0.5mmの放射照度パターンの場合、80=PLED(W)×NLEDの関係が成立し、その場合に、PLED(W)は各LEDダイの「有用な」出力パワーであり、且つNLEDは全LEDダイの数である。円柱レンズ44の中心から加工部材48への加工部材距離Dは、レンズ44の焦点距離に依存して異なる場合があるが、好適には、1cmと10cmとの間である。半円柱レンズ44の中心から加工部材48への距離は距離Dであり、一方、UVLEDダイ40の表面から半円柱レンズ44の中心への距離は距離dである。好適実施例においては、d<<Dである。
【0020】
本発明の1実施例に従って、図5Aは、単一のUVLEDアレイパッケージ及び単一の背面反射器を具備するUVLEDランプ組立体の平面図を示しており、一方、図5Bは、複数個のUVLEDアレイパッケージ(3個が示されている)を具備するUVLEDランプ組立体を示している。原理的に、1個又はそれ以上のLEDアレイパッケージ60を加工部材管62の周りに配設させることが可能であり、該加工部材は着脱自在に加工部材管62に挿入可能である(加工部材は加工部材管62の軸に沿って下方へ紙面内に移動する)。加工部材管は不活性ガスで充填させることが可能である(即ち、実質的に酸素不存在状態)。好適実施例においては、加工部材管62は石英から構成することが可能である。当業者が理解するように、加工部材管62は、十分なる光学的透明度を与える一層廉価なガラスで置換させることが可能である。1個又はそれ以上の湾曲した背面反射器64をLEDアレイパッケージ60に対向して配置させることが可能である。この例においては、湾曲した背面反射器64の焦点距離は円柱レンズ44の焦点距離と同じであり、その結果、加工部材管62は反射器64とレンズ44との間に直接的に配置される。湾曲した背面反射器64は、加工部材管62を逸れるUV光を集め且つその光を加工部材の反対側にフォーカスさせる構成とされている。LEDランプ光学系(即ち、LEDアレイパッケージ60及び/又は湾曲した背面反射器64)は、加工部材管62に起因する光の屈折を補償する光学系を有することが可能である。
【0021】
加工部材管62は、周期的に取り外してクリーニングすることが必要であり、従って、LEDランプ組立体内に固定した態様で組み込むべきではない。
【0022】
本発明の実施例に従って、図6Aはパッケージ化したUVLEDダイの典型的な直線的パッケージング配列を示しており、一方、図6BはUVLEDダイの段付きパッケージング配列を示している。LEDダイ70は実質的に透明のパッケージ72(例えば、日亜NC4U13xE等の市場で入手可能な装置)で市場において入手可能である。パッケージ72内には1個を超えるダイオードを包含させることが可能である。代替的に、ベアのダイを購入し且つ直線的に(図6A)又はマルチレベルプラットフォーム74上に段付き形態で(図6B)構成することが可能である。
【0023】
図6Bを参照すると、矩形状パッケージ72内又はそれを含まない個々のLEDダイ70によって射出される放射照度パターンはランバート型(即ち、余弦分布)である場合がある。ダイ/ダイオードパッケージ72が複数のレベル上に配設されている場合には、下側プラットフォーム78と少なくとも一つ上側のプラットフォーム80との間の側壁76は、該少なくとも一つの上側プラットフォーム80が該下側プラットフォーム78を少なくとも部分的に上側に位置するように、該少なくとも一つの上側プラットフォーム80から該下側プラットフォーム78へ内側へ角度が付けられるか又は湾曲されている。(側壁の正確な形状も個々のダイオード出力放射照度パターンに依存する。)この様に、該ダイは、上側プラットフォームが下側プラットフォームに対して実質的に垂直である場合よりも互いに一層近くに配設されている。LEDダイ70が互いに一層近いことの結果として、該複数個のLEDダイ70からの結合された放射照度パターンは、図6Aの従来の直線的な配列と比較して単位面積あたり約1.5倍のパワー増加を有するものであることが判明している。更に、段付き形態に対する放射照度の空間的一様性は、直線的で単一レベルの形態のものよりも一層大きいものである。
【0024】
段付きマルチレベルプラットフォーム74は、図6Aに示した標準の平坦状プラットフォームにおける如く、ダイオード動作のための適宜の電気的接続部及び熱管理部を設けることが可能である。
【0025】
本発明は、従来のマイクロ波駆動型ランプと比較して幾つかの利点を有している。LEDを基礎としたUV硬化ランプは、環境上汚染物が一層少なく、且つ寿命に亘っての動作コストが一層低い。LEDを基礎としたランプは、ソリッドステート装置(ダイオード)のみを使用するものであって、それは数千時間のサービスライフ時間を有している。LEDを基礎としたランプは、基本的に、従来のマイクロ波駆動型ランプと比較して、何らの消耗部品を有するものではない。従来の光学系を使用して、LEDから射出した光の全てをファイバーの小さな区域(500ミクロン未満)へフォーカスさせることが可能であり、一方、現在の硬化プラットフォームは出力光を約1cm(10,000ミクロン)へフォーカスさせることが可能であるに過ぎない。従って、UVLEDを基礎としたランプは、マイクロ波ランプ又はアークランプよりもかなり一層小さな占有面積を与えることが可能であり、且つ硬化すべきオプチカルファイバーの円筒状の幾何学的形状の周りに適合させるのにより良好な形態とさせることが可能である。更に、LEDランプはカスタム設計を可能とさせるべくより小さなセクションにモジュール化させることが可能である。これら2つの点の両方共が、散乱光を著しく減少させることが可能であり、従って、産業環境における作業者の安全性に寄与する。
【0026】
現在のところ制限されている単色スペクトル及び低パワーのために、従来のUVLEDを基礎としたランプは、典型的に、酸素禁止及び最大処理速度に対する願望のために、不十分な硬化結果を蒙っている。しかしながら、本発明においては、オプチカルファイバーのコーティングは、(i)中程度の酸素不存在環境において硬化され、(ii)小さな基板を有しており、且つ(iii)硬化のために主にUVA(320〜390nm)帯域に依存している。従って、本発明のUVLEDの全光学的出力は、オプチカルファイバーを硬化させるために使用される高い処理速度に対して必要とされる大きなエネルギ密度を発生させるために小さなファイバー面積上にフォーカスさせることが可能である。コーティング化学組成をUVA帯域(そこでは、一層高いパワーLEDが入手可能)に対して更に最適化させることが可能である。
【0027】
不活性(低酸素含有)環境が使用される適用例においては、短い作業距離を使用することが可能である。ここで概説するUVLEDを基礎としたランプは、パイプの内部(又は外部)上のコーティングを硬化させるために使用することが可能であり、その場合には、空間が高度に制限されており且つ環境は硬化性能を改善するために酸素をパージさせることが可能である。現在のダイオードの入手可能性に起因して、UVA帯域に対して高感度の化学組成が好適であるが、技術が改善するに従い(LED波長が一層短くなり且つ出力パワーが増加する)、UVLEDを基礎としたランプは、広範囲の化学組成、従ってより多くの適用例に対して適用することが可能である。例えば、インクジェット印刷は密接した作業距離を必要とするが、化学組成はUVA及びUVC(240〜250nm)帯域を必要とし、且つ酸素禁止問題を減少させるために大型の基板をパージすることは魅力的なことではない。しかしながら、UVA帯域とUVC帯域の両方を具備するLEDを基礎としたランプは、UVLED物質及び装置における顕著な進展が行われた後には、これらの障害を著しく減少させることが可能である。
【0028】
理解すべきことであるが、例示的実施例は単に本発明の例示であり、且つ上述した実施例の多数の変形例を本発明の範囲を逸脱すること無しに当業者が考案することが可能である。従って、この様な変形例の全ては特許請求の範囲及びそれらの均等物内に包含されるものであることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6