(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る評価算出装置、評価算出方法及び評価算出プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る評価算出装置、評価算出方法及び評価算出プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(第1の実施形態)
〔1−1.評価処理〕
まず、
図1を用いて、第1の実施形態に係る評価処理の一例について説明する。
図1は、第1の実施形態に係る評価処理の一例を示す説明図である。
図1の例では、後述する配信装置100によって評価処理が行われる。
【0011】
配信装置100は、商品が紹介されている商品ページを提供する。また、配信装置100は、商品毎に、商品が購入された購入回数と、商品ページがユーザに閲覧された閲覧回数とを記憶する。なお、配信装置100は、商品ページが閲覧されたが商品が購入されなかった場合にも、閲覧回数を記憶する。
【0012】
図1の左側の例では、配信装置100は、商品C11〜C14に関する情報を記憶する。ここで、1人のユーザによって商品C11、C12及びC13の商品ページが閲覧されたものとする。また、かかるユーザによって、閲覧された商品C11〜C13のうち商品C11が購入されたものとする。この場合、配信装置100に記憶されている商品C11の購入回数には、「1」が記憶される。また、配信装置100に記憶されている商品C11の閲覧回数には、「1」が記憶される。また、配信装置100に記憶されている商品C12の購入回数には、「0」が記憶される。また、配信装置100に記憶されている商品C12の閲覧回数には、「1」が記憶される。また、配信装置100に記憶されている商品C13の購入回数には、「0」が記憶される。また、配信装置100に記憶されている商品C13の閲覧回数には、「1」が記憶される。また、配信装置100に記憶されている商品C14の購入回数には、「0」が記憶される。また、配信装置100に記憶されている商品C14の閲覧回数には、「0」が記憶される。このように、配信装置100は、購入された商品C11に関する情報とともに、商品C11が購入される前までの所定の期間内に閲覧された商品ページ群の商品C12及び商品C13に関する情報を記憶する。
【0013】
そして、配信装置100は、保持している商品毎に、評価値を算出する。本実施形態では、評価値とは、例えば、商品の購入回数や、閲覧回数等に基づいて得られる情報を示す。具体的には、配信装置100は、購入回数を閲覧回数で除することによって商品の評価値を算出する。例えば、配信装置100は、商品C11の購入回数「1」を閲覧回数「1」で除することによって商品の評価値「1」を算出する。また、配信装置100は、商品C12の購入回数「0」を閲覧回数「1」で除することによって商品の評価値「0」を算出する。また、配信装置100は、商品C13の購入回数「0」を閲覧回数「1」で除することによって商品の評価値「0」を算出する。
【0014】
なお、配信装置100は、商品の閲覧回数が「0」の場合には、商品の評価値を「0」として算出する。例えば、配信装置100は、商品C14の場合には、閲覧回数が「0」なので、商品の評価値として「0」を算出する。
【0015】
続いて、
図1の中央に示すように、ユーザによって商品C13及びC14の商品ページが閲覧されたものとする。また、かかるユーザによって、閲覧された商品C13及びC14のうち商品C13が購入されたものとする。この場合、配信装置100に記憶されている商品C13の購入回数には、「1」が加算されることで「1」が記憶される。また、配信装置100に記憶されている商品C13の閲覧回数には、「1」が加算されることで「2」が記憶される。また、配信装置100に記憶されている商品C14の閲覧回数には、「1」が加算されることで「1」が記憶される。
【0016】
そして、配信装置100は、配信装置100に記憶されている商品C13の購入回数「1」を閲覧回数「2」で除することによって商品の評価値「0.5」を算出する。また、配信装置100は、配信装置100に記憶されている商品C14の購入回数「0」を閲覧回数「1」で除することによって商品の評価値「0」を算出する。
【0017】
続いて、
図1の右側に示すように、ユーザによって商品C11、C12及びC14の商品ページが閲覧されたものとする。また、かかるユーザによって、閲覧された商品C11、C12及びC14のうち商品C14が購入されたものとする。この場合、配信装置100に記憶されている商品C11の閲覧回数には、「1」が加算されることで「2」が記憶される。また、配信装置100に記憶されている商品C12の閲覧回数には、「1」が加算されることで「2」が記憶される。また、配信装置100に記憶されている商品C14の購入回数には、「1」が加算されることで「1」が記憶される。また、配信装置100に記憶されている商品C14の閲覧回数には、「1」が加算されることで「2」が記憶される。
【0018】
そして、配信装置100は、配信装置100に記憶されている商品C11の購入回数「1」を閲覧回数「2」で除することによって商品の評価値「0.5」を算出する。また、配信装置100は、配信装置100に記憶されている商品C12の購入回数「0」を閲覧回数「2」で除することによって商品の評価値「0」を算出する。また、配信装置100は、配信装置100に記憶されている商品C14の購入回数「1」を閲覧回数「2」で除することによって商品の評価値「0.5」を算出する。
【0019】
なお、
図1の左側、中央及び右側に示した例では、同一のユーザによる購入及び閲覧であってもよいし、異なるユーザによる購入及び閲覧であってもよい。
【0020】
このように、第1の実施形態に係る配信装置100は、商品毎に、商品の購入回数および閲覧回数に基づいて、商品の評価値を算出する。これにより、配信装置100は、配信装置100は、ユーザの実際の行動に裏づけされた評価を算出するので、信憑性が高く適切に商品を評価することができる。すなわち、配信装置100は、商品評価の精度を高めることができる。
【0021】
具体的には、
図1の左側の例では、ユーザによって商品C11〜C13が閲覧され、商品C11が購入されている。つまり、かかるユーザによって商品C11〜C13が比較され、商品C11が選ばれて購入されたことを意味している。また、
図1の例では、商品C11は、
図1の左側の例及び右側の例において他の商品と比較されているので、合計2回評価対象となっており、そのうち1回購入されたことを意味している。また、
図1の例では、商品C13は、
図1の左側の例及び中央の例において比較されているので、合計2回評価対象となっており、そのうち1回購入されたことを意味している。すなわち、商品が比較された回数は、閲覧回数に該当する。また、商品が比較された回数のうちユーザに選ばれた回数は、購入回数に該当する。
【0022】
これにより、配信装置100は、評価対象になった回数が多いほど商品の評価値を低く算出し、商品が選ばれた回数が多いほど評価値を高く算出するので、商品自体に対する評価を適切に行うことができる。
【0023】
〔1−2.配信システムの構成〕
次に、
図2を用いて、第1の実施形態に係る配信システムの構成について説明する。
図2は、第1の実施形態に係る配信システムの構成例を示す図である。
図2に示すように、配信システム1には、端末装置10と、配信装置100とが含まれる。端末装置10及び配信装置100は、ネットワークNを介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、
図2に示した配信システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の配信装置100が含まれてもよい。
【0024】
端末装置10は、例えば、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット型端末や、スマートフォンや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等の情報処理装置である。例えば、端末装置10は、配信装置100にアクセスすることで、配信装置100からウェブページを取得し、取得したウェブページを表示装置(例えば、液晶ディスプレイ)に表示する。
【0025】
配信装置100は、ウェブページを配信するサーバ装置である。配信装置100が提供するウェブページには、例えば、ショッピングサイト、オークションサイト、飲食店紹介サイト、旅行サイトなどに関する各種ウェブページが挙げられる。具体的には、配信装置100は、端末装置10からアクセスされた場合に、商品ページを端末装置10に配信する。なお、商品ページには、例えば、人気の商品を示すランキング枠やユーザに商品を推薦するレコメンド枠が設けられる。かかるレコメンド枠には、商品ページにアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)が組み込まれた静止画像や、動画像や、テキストデータなどがレコメンド枠に表示される。例えば、配信装置100は、商品の評価値が高い商品を優先してレコメンド枠に表示させた商品ページを端末装置10に配信する。
【0026】
〔1−3.配信装置の構成〕
次に、
図3を用いて、第1の実施形態に係る配信装置の構成について説明する。
図3は、第1の実施形態に係る配信装置の構成例を示す図である。
図3に示すように、配信装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、配信装置100は、配信装置100を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0027】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。かかる通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、端末装置10との間で情報の送受信を行う。
【0028】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。かかる記憶部120は、
図3に示すように、商品情報記憶部121を有する。
【0029】
(商品情報記憶部121)
商品情報記憶部121は、商品に関する情報を記憶する。ここで、
図4に、第1の実施形態に係る商品情報記記憶部の一例を示す。
図4に示した例では、商品情報記憶部121は、「商品ID」、「閲覧商品ID」、「購入回数」、「閲覧回数」、「評価値」といった項目を有する。
【0030】
「商品ID」は、商品を識別するための識別情報を示す。「閲覧商品ID」は、所定の期間内に閲覧された他の商品の「商品ID」を示す。「購入回数」は、ユーザによって商品が購入された回数を示す。「閲覧回数」は、ユーザによって商品ページが閲覧された回数を示す。例えば、「閲覧回数」には、ユーザによって商品ページがアクセスされた回数の合計値が記憶される。「評価値」は、商品の人気度合いを示す。例えば、評価値が高いほど商品がユーザに購入されやすく人気が高いことを示す。「評価値」の算出例については後述する。
【0031】
すなわち、
図4では、所定の期間内に、商品ID「C11」、「C12」、「C13」の商品ページが1人のユーザによって閲覧された例を示している。また、
図4では、かかるユーザによって閲覧された商品C11〜C13のうち、商品C11がかかるユーザによって購入された例を示している。このため、
図4が示すように、閲覧商品IDが「C12」及び「C13」の場合の商品ID「C11」の購入回数は、「1」となる。また、閲覧商品IDが「C12」及び「C13」の場合の商品ID「C11」の閲覧回数は、「1」となる。
【0032】
また、
図4では、所定の期間内に、商品ID「C11」、「C12」、「C14」の商品ページがユーザによって閲覧された例を示している。また、
図4では、ユーザによって閲覧された商品C11、C12及びC14のうち、商品C14がかかるユーザによって購入された例を示している。このため、
図4が示すように、閲覧商品IDが「C12」及び「C14」の場合の商品ID「C11」の購入回数は、「0」となる。また、閲覧商品IDが「C12」及び「C14」の場合の商品ID「C11」の閲覧回数は、「1」となる。さらに、
図4では、商品C11の評価値が「0.5」である例を示している。
【0033】
なお、商品情報記憶部121に記憶される各レコードは、同一のユーザによる閲覧及び購入に限らず、異なるユーザによる閲覧及び購入でもよい。
【0034】
また、
図4の例では、ユーザが閲覧した商品のうち1つの商品を購入する例を挙げて説明したが、ユーザが閲覧した商品の中から複数の商品を購入する場合にも適用できる。この場合、例えば、商品情報記憶部121は、閲覧された商品のうち購入された商品同士と、閲覧されたが購入されなかった商品同士とに関する購入回数および閲覧回数を更新せず、購入された商品と閲覧されたが購入されなかった商品との間で購入回数および閲覧回数を更新する。ただし、この例に限らず、商品情報記憶部121は、閲覧された商品のうち購入された商品同士や閲覧されたが購入されなかった商品同士に関する情報を保持するようにしてもよい。
【0035】
(制御部130について)
制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、配信装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(評価算出プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0036】
かかる制御部130は、
図3に示すように、算出部131と、受信部132と、抽出部133と、配信部134と、格納部135とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0037】
(算出部131について)
算出部131は、商品情報記憶部121に記憶されている商品の購入回数および閲覧回数に基づいて、商品の評価値を算出する。具体的には、算出部131は、商品が購入されやすく人気が高い商品ほど、大きい値となる評価値を算出する。言い換えれば、商品が売れにくく人気が低い商品ほど、小きい値となる評価値を算出する。
【0038】
例えば、算出部131は、商品毎に、かかる商品の購入回数の合計値を閲覧回数の合計値で除することによって商品の評価値を算出する。
図4の例では、算出部131は、商品IDが「C11」の商品の購入回数の合計値「1」を閲覧回数の合計値「2」で除することによって商品の評価値「0.5」を算出する。算出部131は、同様に、商品IDが「C12」の商品の評価値「0」、商品IDが「C13」の商品の評価値「0.5」、商品IDが「C14」の商品の評価値「0.5」を算出する。
【0039】
なお、算出部131は、商品の閲覧回数が「0」である場合には、かかる商品の評価値を「0」として算出する。
【0040】
(受信部132について)
受信部132は、端末装置10から商品ページの取得要求を受信する。例えば、受信部132は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)リクエスト等により、商品ページの取得要求を受信する。
【0041】
(抽出部133について)
抽出部133は、受信部132によって商品ページの取得要求が受信された場合に、算出部131によって算出された評価値に基づいて、人気の商品を示すランキング枠に表示させる商品を商品情報記憶部121から抽出する。具体的は、抽出部133は、商品ページの取得要求が受信された場合に、評価値が高い順にランキング枠に表示させる商品を抽出する。そして、抽出部135は、抽出した商品が評価値の高い順に並べられたランキングを組み込んだ商品ページを配信部134に出力する。
【0042】
抽出部133による抽出処理の一例について、
図4に示した商品情報記憶部121を用いながら説明する。例えば、算出部131によって、
図4が示すように、商品ID「C11」の評価値「0.5」、商品ID「C12」の評価値「0」、商品ID「C13」の評価値「0.5」、商品ID「C14」の評価値「0.5」が算出されたものとする。また、ユーザが商品ID「C11」の商品ページにアクセスしたものとする。この場合、抽出部135は、商品ID「C11」の商品ページに含まれるランキング枠に表示する商品として、評価値が最も高い「0.5」である商品ID「C13」及び商品ID「C14」の商品を抽出する。そして、抽出部133は、抽出した商品ID「C13」及び商品ID「C14」の商品を評価値が高い順に並べたランキングを組み込んだ商品ページを配信部134に出力する。なお、評価値が同じ値の場合には、例えば、直近に購入された回数が多い商品を上の順位にして並べる。
【0043】
なお、抽出部133は、配信する商品ページのレコメンド枠に表示させる商品を商品情報記憶部121から抽出してもよい。また、この場合、同時に閲覧された商品から評価値の高い商品を抽出してもよい。具体的には、抽出部133は、商品ページの取得要求が受信された場合に、評価値が高い順にレコメンド枠に表示させる商品を抽出する。なお、抽出部135は、商品を抽出する際に、ユーザがアクセスした商品ページの商品を除いて、評価値が最も高い商品を抽出する。そして、抽出部135は、抽出した商品をレコメンド枠に組み込んだ商品ページを配信部134に出力する。
【0044】
(配信部134について)
配信部134は、受信部132によって受信された取得要求の送信元である端末装置10に対して、抽出部133によって抽出された商品がランキング枠やレコメンド枠に組み込まれた商品ページを配信する。
【0045】
図5は、第1の実施形態に係る商品ページの一例を示す図である。
図5が示すように、商品ページには、商品ページに商品C11が表示され、ランキング枠に抽出部133によって抽出された商品C13及び商品C14が表示される。
図5の例では、商品C13の方が商品C14よりも直近に購入された回数が多いものする。この場合、
図5に示すように、ランキングの1位の枠に商品C13が表示され、2位の枠に商品C14が表示される。また、
図5の例では、例えば、商品C13がクリックされた場合に、商品C13の商品ページに遷移する。
【0046】
(格納部135について)
格納部135は、商品情報記憶部121に記憶されている情報を更新する。具体的には、格納部135は、商品が購入されるたびに、商品情報記憶部121に記憶されている購入回数を更新する。また、格納部135は、商品が閲覧されるたびに、商品情報記憶部121に記憶されている閲覧回数を更新する。
【0047】
例えば、所定の期間内に、1人のユーザによって商品C11〜C13が閲覧され、かかるユーザによって商品C11が購入されたものとする。この場合、格納部135は、図に示す1番目のレコード、3番目のレコード及び5番目のレコードを更新する。具体的には、格納部135は、商品ID「C11」、閲覧商品ID「C12」、「C13」の購入回数及び閲覧回数に「1」を記憶することで購入回数及び閲覧回数を更新する。また、格納部135は、商品ID「C12」、閲覧商品ID「C11」、「C13」の購入回数に「0」、閲覧回数に「1」を記憶することで購入回数及び閲覧回数を更新する。また、格納部135は、商品ID「C13」、閲覧商品ID「C11」、「C12」の購入回数に「0」、閲覧回数に「1」を記憶することで購入回数及び閲覧回数を更新する。
【0048】
〔1−4.算出処理手順〕
次に、
図6を用いて、第1の実施形態に係る配信装置による算出処理の手順について説明する。
図6は、第1の実施形態に係る配信装置100による算出処理手順を示すフローチャートである。
【0049】
図6に示すように、配信装置100の受信部132は、端末装置10から商品ページがアクセスされたか否かを判定する(ステップS101)。そして、受信部132は、商品ページがアクセスされていない場合には(ステップS101;No)、商品ページがアクセスされるまで待機する。
【0050】
一方、端末装置10から商品ページがアクセスされた場合(ステップS101;Yes)、配信部134は、商品ページを端末装置10に配信する(ステップS102)。そして、格納部135は、かかる商品ページに対応する商品の閲覧回数に「1」を加えることで商品情報記憶部121に記憶されている閲覧回数を更新する(ステップS103)。
【0051】
続いて、配信装置100の受信部132は、端末装置10から商品が購入されたか否かを判定する(ステップS104)。そして、受信部132は、商品が購入されていない場合には(ステップS104;No)、商品ページがアクセスされるまで待機する。
【0052】
一方、端末装置10から商品が購入された場合(ステップS104;Yes)、格納部135は、かかる商品の購入回数に「1」を加えることで商品情報記憶部121に記憶されている購入回数を更新する(ステップS105)。
【0053】
続いて、算出部131は、購入回数および閲覧回数に基づいて、商品毎に、商品の評価値を算出する(ステップS106)。そして、算出部131は、算出した評価値を商品情報記憶部121に格納する(ステップS107)。なお、算出部131は、上述した評価値の算出処理を任意のタイミングで行ってもよい。例えば、算出部131は、定期的(例えば、1日毎、1週間毎)に算出処理を行ってもよいし、商品ページがアクセスされた場合に、算出処理を行ってもよい。
【0054】
〔1−5.配信処理手順〕
次に、
図7を用いて、第1の実施形態に係る配信装置による配信処理の手順について説明する。
図7は、第1の実施形態に係る配信装置100による配信処理手順を示すフローチャートである。
【0055】
図7に示すように、配信装置100の受信部132は、端末装置10から商品ページの取得要求を受信したか否かを判定する(ステップS201)。そして、受信部132は、商品ページの取得要求が受信されていない場合には(ステップS201;No)、商品ページの取得要求が受信されるまで待機する。
【0056】
一方、商品ページの取得要求が受信された場合(ステップS201;Yes)、抽出部133は、商品情報記憶部121に記憶されている評価値に基づいて商品を抽出する(ステップS202)。
【0057】
続いて、配信装置100の配信部134は、抽出部133によって抽出された商品が組み込まれた商品ページを、取得要求の送信元である端末装置10に配信する(ステップS203)。
【0058】
〔1−6.変形例〕
上述した第1の実施形態に係る配信装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、上記の配信装置100の他の実施形態について説明する。
【0059】
〔1−6−1.評価値の算出〕
上記実施形態では、商品毎に、商品の購入回数及び閲覧回数を記憶する例を挙げて説明したが、上述してきた配信装置100は、所定の期間内に閲覧された商品ページ群のうち、購入された商品と対応付けて、購入に至らなかった他の商品毎に、購入回数及び閲覧回数を記憶することもできる。この点について
図8及び
図9を用いて説明する。
図8は、変形例に係る評価処理の一例を示す説明図である。なお、
図8の例では、配信装置100は、商品ID「C11」〜「C14」の商品C11〜C14に関する情報を保持するものとする。
【0060】
図8の左側の例では、所定の期間内に、商品ID「C11」、「C12」、「C13」の商品ページが1回ずつ1人のユーザに閲覧され、閲覧された商品C11〜C13のうち、商品C11が購入された例を示す。
図8の左側が示すように、購入された商品と閲覧された商品との間で閲覧回数と購入回数が示される。例えば、商品C11から商品C12へ向かう矢印には、商品C11の購入回数「1」、商品C11の閲覧回数「1」であることを示す「1/1」が示される。ここで、矢印で結ばれている2つの商品は、同時に評価対象となったことを示す。また、矢印の起点となる側の商品は、かかる商品が購入されたことを示す。
【0061】
一方、商品C12から商品C11へ向かう矢印には、商品C12の購入回数「0」、商品C12の閲覧回数「1」であることを示す「0/1」が示されている。ここで、矢印の終点となる側の商品は、かかる商品が閲覧されたものの購入されなかったことを示す。
【0062】
また、商品C11から商品C13へ向かう矢印には、商品C11の購入回数「1」、商品C11の閲覧回数「1」であることを示す「1/1」が示されている。一方、商品C13から商品C11へ向かう矢印には、商品C13の購入回数「0」、商品C11の閲覧回数「1」であることを示す「0/1」が示されている。
【0063】
なお、閲覧されたが購入されなかった商品C12と商品C13との間には、実際には商品C12及び商品C13の購入回数が「0」で、商品C12及び商品C13の閲覧回数が「1」であるけれども、矢印が示されない。ただし、この例に限らず、閲覧されたが購入されなかった商品同士に関する情報を保持するようにしてもよい。
【0064】
図8の中央の例では、
図8の左側が示す状態から、商品C13及びC14の商品ページが閲覧され、商品C13が購入された例を示している。
図8の中央が示すように、商品C13から商品C14へ向かう矢印には、商品C13の購入回数「1」、商品C13の閲覧回数「1」であることを示す「1/1」が示されている。一方、商品C14から商品C13へ向かう矢印には、商品C14の購入回数「0」、商品C14の閲覧回数「1」であることを示す「0/1」が示されている。
【0065】
図8の右側の例では、
図8の中央が示す状態から、商品C12と商品C14が閲覧され、そのうち商品C14が購入され、さらに、商品C11、C13、C14が閲覧されそのうち商品11が閲覧され、さらに、同様に、商品C11、C13、C14が閲覧されそのうち商品11が閲覧された場合を示している。
【0066】
図8の右側が示すように、商品C14から商品C12へ向かう矢印には、商品C14の購入回数「1」、商品C14の閲覧回数「1」であることを示す「1/1」が示されている。一方、商品C12から商品C14へ向かう矢印には、商品C12の購入回数「0」、商品C12の閲覧回数「1」であることを示す「0/1」が示されている。また、商品C14から商品C11へ向かう矢印には、商品C14の購入回数「2」、商品C14の閲覧回数「2」であることを示す「2/2」が示されている。一方、商品C11から商品C14へ向かう矢印には、商品C11の購入回数「0」、商品C11の閲覧回数「2」であることを示す「0/2」が示されている。また、商品C11から商品C13へ向かう矢印には、商品C11の購入回数「3」、商品C11の閲覧回数「3」であることを示す「3/3」が示されている。一方、商品C13から商品C11へ向かう矢印には、商品C13の購入回数「3」、商品C13の閲覧回数「0」であることを示す「0/3」が示されている。
【0067】
ここで、
図9に、変形例に係る商品情報記記憶部の一例を示す。
図9は、
図8の右側の状態のときの商品情報記記憶部121の例を示している。
図9に示した例では、商品情報記憶部121は、「商品ID」、「閲覧商品ID」、「購入回数」、「閲覧回数」、「評価値」といった項目を有する。
【0068】
「商品ID」は、商品を識別するための識別情報を示す。「閲覧商品ID」は、所定の期間内に閲覧された他の商品の「商品ID」を示す。「購入回数」は、所定の期間内に閲覧された商品ページ群の商品のうち、購入された商品と対応付けて、購入に至らなかった他の商品毎に、商品IDに対応する商品が購入された回数を示す。「閲覧回数」は、所定の期間内に閲覧された商品ページ群の商品のうち、購入された商品と対応付けて、購入に至らなかった他の商品毎に、商品IDに対応する商品ページが閲覧された回数を示す。「評価値」は、閲覧商品IDに対応する商品と比較した商品の人気度合いを示す。例えば、評価値が高いほど閲覧商品IDに対応する商品より商品IDに対応する商品がユーザに購入されやすく人気が高いことを示す。「評価値」は、例えば、商品ID毎に、各閲覧商品IDにおける購入回数の合計値を、閲覧回数の合計値で除することによって算出される。
【0069】
すなわち、
図9では、商品ID「C11」によって識別される商品は、所定の期間内に閲覧商品ID「C12」、「C13」、「C14」に対応する商品ページが閲覧され、閲覧商品ID「C12」との間で、購入回数が「1」、閲覧回数が「1」であり、閲覧商品ID「C13」との間で、購入回数が「3」、閲覧回数が「3」であり、閲覧商品ID「C14」との間で、購入回数が「0」、閲覧回数が「2」であり、評価値が「0.67」である例を示している。なお、
図8では、評価値の小数点第3位を四捨五入するものとする。
【0070】
なお、「評価値」は、商品IDの商品と対応付けて、閲覧商品IDの商品毎に、算出されてもよい。例えば、算出部131は、閲覧商品ID「C12」との間の商品ID「C11」の評価値を、購入回数「1」を閲覧回数「1」で除することで評価値「1」を算出する。また、算出部131は、閲覧商品ID「C13」との間の商品ID「C11」の評価値を、購入回数「3」を閲覧回数「3」で除することで評価値「1」を算出する。さらに、算出部131は、閲覧商品ID「C14」との間の商品ID「C11」の評価値を、購入回数「0」を閲覧回数「2」で除することで評価値「0」を算出する。
【0071】
また、
図8及び
図9の例では、ユーザが閲覧した商品のうち1つの商品を購入する例を挙げて説明したが、ユーザが閲覧した商品の中から複数の商品を購入する場合にも適用できる。この場合、例えば、商品情報記憶部121は、閲覧された商品のうち購入された商品同士と、閲覧されたが購入されなかった商品同士とに関する購入回数および閲覧回数を更新せず、購入された商品と閲覧されたが購入されなかった商品との間で購入回数および閲覧回数を更新する。ただし、この例に限らず、商品情報記憶部121は、閲覧された商品のうち購入された商品同士や閲覧されたが購入されなかった商品同士に関する情報を保持するようにしてもよい。
【0072】
このように、配信装置100は、所定の期間内に閲覧された商品ページ群のうち、購入された商品と対応付けて、購入されなかった他の商品毎に、購入回数及び閲覧回数を記憶した上で評価値を算出することにより、同時に評価対象となった他の商品との関係で評価値を算出することができる。これにより、配信装置100は、所定の期間内に1人のユーザによって閲覧された商品のうち、購入された商品を判定することができるので、他の商品との間でどちらの商品が人気が高いか判定することができる。
【0073】
例えば、
図9の例では、商品C11は、所定の期間内に商品C13の商品ページとともに3回閲覧された場合に、3回の評価のうち3回とも購入されている。このため、商品C11の方が商品C13よりも人気が高いことがわかる。一方、商品C11は、所定の期間内に商品C14の商品ページとともに2回閲覧された場合に、2回の評価のうち1回も購入されていない。このため、商品C14の方が商品C11よりも人気が高いことがわかる。
【0074】
〔1−6−2.所定の期間〕
上記実施形態では、所定の期間を、商品が前回購入された時点から今回購入されるまでの間としてもよい。例えば、格納部135は、商品が前回購入された時点から今回購入されるまでの間に、商品ページが閲覧された場合に、商品情報記憶部121に記憶されている閲覧回数及び行動回数を更新する。これにより、配信装置100は、購入された商品に対する閲覧商品を特定することができる。
【0075】
〔1−6−3.閲覧商品〕
上記実施形態では、商品情報記憶部121に記憶される閲覧商品IDの商品を、所定の期間内に閲覧された同一カテゴリの他の商品に限定してもよい。例えば、格納部135は、所定の期間内に閲覧された商品ページの他の商品が、商品IDの商品とカテゴリが同一である場合に、「閲覧商品ID」、「購入回数」、「閲覧回数」を更新する。これにより、配信装置100は、商品IDの商品の比較対象として適切な他の商品との間で評価値を算出することができる。
【0076】
〔1−6−4.商品の抽出〕
上記実施形態では、評価値が高い順に商品に関する情報を抽出する例を挙げて説明したが、上述してきた配信装置100は、所定の期間内に閲覧され同時に評価された商品同士の関係を示す距離に基づいて商品に関する情報を抽出してもよい。この点について
図10を用いて説明する。
図10は、変形例に係るソーシャルグラフの一例を示す図である。
図10は、商品A〜Lの商品間の関係を示すソーシャルグラフの例である。ここで、商品間の関係を示す指標を「距離」とする。具体的には、「距離」は、所定の期間内に1人のユーザによって閲覧され同時に評価された商品同士の場合に、「1」とする。例えば、
図8の左側の例では、商品C11は、所定の期間内に商品C13とともに閲覧され同時に評価されているので距離「1」となる。また、「距離」は、所定の期間内に1人のユーザによって閲覧された商品でなくても、他の1つの商品を経由してつながっている場合に、「2」とする。例えば、
図8の左側の例では、商品C12は、商品C13との間で、商品C11を経由してつながっているので、距離「2」となる。
【0077】
図10の例では、商品Aが、商品B及び商品Eと直接つながっているので、距離「1」の関係にある例を示すものとする。また、
図10の例では、商品Aが、商品Cとの間で、商品Bを介してつながっているので、距離「2」の関係にある例を示す。また、
図10の例では、商品Aが、商品D、商品F、商品Gとの間で、他の商品1つを介してつながっているので、距離「2」の関係にある例を示す。また、
図10の例では、商品Aが、商品H、商品I、商品Jとの間で、他の商品2つを介してつながっているので、距離「3」の関係にある例を示す。また、
図10の例では、商品Aが、商品L、商品Kとの間、他の商品3つを介してつながっているので、距離「4」の関係にある例を示す。
【0078】
ここで、抽出部133は、例えば、商品ページのレコメンド枠に表示させる商品として、かかる商品ページの商品から所定の距離内にある商品を抽出する。例えば、抽出部133は、商品ページの商品から距離が「2」以内の他の商品を抽出する。この場合、抽出部133は、商品Aから距離「1」である商品B及び商品Eと、商品Aから距離「2」である商品C、商品D、商品F及び商品Gとを抽出する。なお、抽出部133は、所定の距離内にある商品の中で評価値が高い商品を優先して抽出してもよい。
【0079】
このように、配信装置100は、所定の距離内にある商品を抽出することにより、所定の期間内に閲覧された他の商品に限らず、他の商品を介してつながりのある商品も抽出するので、バラエティに富んだ商品をユーザにレコメンドすることができる。
【0080】
〔1−7.効果〕
上述してきたように、第1の実施形態に係る配信装置100は、格納部135と、算出部131とを有する。格納部135は、商品毎に、かかる商品の商品ページ(商品に関するウェブページの一例に相当)の閲覧回数と、かかる商品ページにアクセスしたユーザがかかる商品ページを提供する提供者の利益に繋がる行動である購入回数(利益行動に至った行動回数の一例に相当)とを記憶部に格納する。算出部131は、記憶部に記憶されている閲覧回数及び購入回数に基づいて、各商品に対するユーザの評価を算出する。
【0081】
これにより、配信装置100は、ユーザの実際の行動に裏づけされた評価を算出するので、信憑性が高く適切に商品を評価することができる。すなわち、配信装置100は、商品評価の精度を高めることができる。また、配信装置100は、評価対象になった回数が多いほど商品の評価値を低く算出するので、商品自体に対する評価を適切に行うことができる。
【0082】
また、実施形態に係る配信装置100において、格納部135は、所定の期間内に閲覧された商品ページ群のうち、購入された商品と対応付けて、購入されなかった他の商品毎に、商品ページの閲覧回数及び購入回数を記憶部に格納する。
【0083】
これにより、実施形態に係る配信装置100は、所定の期間内に閲覧された他の商品との関係で評価値を算出することができるので、他の商品との間でどちらの商品が人気が高いか判定することができる。
【0084】
また、実施形態に係る配信装置100において、格納部135は、前回の購入から今回の購入までの間を所定の期間として、商品ページが閲覧された場合に、記憶部に記憶されている閲覧回数及び購入回数を更新する。
【0085】
これにより、実施形態に係る配信装置100は、購入された商品に対する閲覧商品を特定することができる。
【0086】
また、実施形態に係る配信装置100において、格納部135は、所定の期間内に閲覧された同一カテゴリの商品群毎に閲覧回数及び行動回数を更新する。
【0087】
これにより、実施形態に係る配信装置100は、商品の比較対象として適切な他の商品との間で評価値を算出することができる。
【0088】
また、実施形態に係る配信装置100は、抽出部133と、配信部134とをさらに有する。抽出部133は、記憶部に記憶されている閲覧回数及び行動回数に基づいて、商品に関する情報を抽出する。配信部134は、抽出部133によって抽出された商品に関する情報を比較対象としてユーザに配信する。
【0089】
これにより、実施形態に係る配信装置100は、比較対象となる商品が組み込まれた商品ページをユーザに配信することができるので、ユーザの購買における意思決定を促進することができる。
【0090】
また、実施形態に係る配信装置100において、抽出部133は、記憶部に記憶されている評価値が高い順に、他の商品に関する情報を抽出する。
【0091】
これにより、実施形態に係る配信装置100は、人気の高い商品が組み込まれた商品ページをユーザに配信することができるので、ユーザの購買意欲を高めることができる。
【0092】
また、実施形態に係る配信装置100において、抽出部133は、所定の期間内に閲覧され同時に評価された商品同士の関係を示す距離に基づいて商品に関する情報を抽出する。
【0093】
これにより、実施形態に係る配信装置100は、所定の期間内に閲覧され同時に評価された他の商品に限らず、他の商品を介してつながりのある商品も抽出することができるので、バラエティに富んだ商品をユーザにレコメンドすることができる。
【0094】
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、ユーザから商品を購入した理由をさらに受け付け、抽出された商品とともに受け付けた理由に関する情報が組み込まれた商品ページを端末装置10に配信する処理について説明する。なお、配信システムの構成は、
図1に示した例と同様であるので、以下では説明を省略する。
【0095】
〔2−1.配信装置の構成〕
まず、
図11を用いて、第2の実施形態に係る配信装置の構成について説明する。
図11は、第2の実施形態に係る配信装置200の構成例を示す図である。
図11に示すように、配信装置200は、配信装置100と比較して、理由情報記憶部222と、受付部236とをさらに有する。
【0096】
(理由情報記憶部222について)
理由情報記憶部222は、商品を購入した理由に関する各種情報を記憶する。例えば、理由情報記憶部222は、商品毎に、ユーザによって各種の購入理由項目が選択された数を記憶する。ここで、
図12に、第2の実施形態に係る理由情報記憶部の一例を示す。
図12に示すように、理由情報記憶部222は、「商品ID」、「閲覧商品ID」、「購入理由項目」といった項目を有する。
【0097】
「商品ID」は、商品を識別するための識別情報を示す。「閲覧商品ID」は、所定の期間内に閲覧された商品の「商品ID」を示す。「購入理由項目」は、「閲覧商品ID」の商品と比較して「商品ID」の商品を購入した各種の理由がユーザに選択された数を示す。
図12が示すように、「購入理由項目」は、例えば、「安い」、「高級感がある」、「手軽」、「メーカがよい」、「デザインがよい」、「フリーコメント」といった項目が挙げられる。なお、「安い」、「高級感がある」、「手軽」、「メーカがよい」、「デザインがよい」といった各種の項目には、購入した理由としてこれらの項目をユーザが選択した数の累計が記憶される。「フリーコメント」には、ユーザによって入力された文字列が記憶される。
【0098】
なお、「購入理由項目」は、商品のカテゴリに基づいて決定される。また、配信装置200は、ユーザが商品を購入するたびに、ユーザから受け付けた購入理由を理由情報記憶部222に反映する。
【0099】
すなわち、
図12では、商品ID「C11」の商品が、閲覧商品ID「C13」の商品と比較して、「安い」が30回、「高級感がある」が87回、「手軽」が20回、「メーカがよい」が48回、「デザインがよい」が65回ユーザに選択された例を示している。また、
図12では、「フリーコメント」として「A社のサポートの方がしっかりしている。」とユーザに入力された例を示している。
【0100】
(受付部236について)
受付部236は、端末装置10から商品を購入した理由を受け付ける。具体的には、受付部236は、受付画面に表示された購入理由項目について入力された情報を受け付ける。
図13は、第2の実施形態に係る受付画面の一例を示す図である。ここで、商品C11、C13、C14が1人のユーザによって閲覧され、かかるユーザによって商品C11が購入されたものとする。この場合、
図13が示すように、受付画面には、購入した商品として商品C11が表示される。また、
図13が示すように、受付画面には、閲覧したが購入しなかった商品として、商品C13、C14が表示される。
【0101】
また、
図13が示すように、受付画面には、「購入理由項目」として「安い」、「高級感がある」、「手軽」、「メーカがよい」、「デザインがよい」といった各種の項目のチェックボックスが設けられる。これにより、ユーザが、購入しなかった商品と比較した購入した商品の購入理由に該当する項目のチェックボックスにチェックを入れることで、受付部236は、購入理由を受け付ける。
【0102】
また、
図13が示すように、受付画面には、「購入理由項目」である「フリーコメント」のコメントを入力可能なテキストボックスが設けられる。これにより、ユーザが、購入しなかった商品と比較した購入した商品の購入理由をテキストボックスに入力することで、受付部236は、購入理由のコメントを受け付ける。なお、受付画面には、
図13が示すように、ユーザが購入した商品C11と、閲覧したが購入しなかった商品C13及びC14が表示される。
【0103】
また、受付画面は、ユーザが購入した商品と比べて、ユーザが商品を購入しなかった理由を受け付けてもよい。なお、ユーザが購入しなかった商品として受付画面に表示される商品は、同時に評価された商品のうち、購入されなかった商品の中からランダムに抽出してもよいし、順番に全部抽出してもよい。
図14は、第2の実施形態に係る受付画面の一例を示す図である。ここで、商品C11、C13、C14が1人のユーザによって閲覧され、かかるユーザによって商品C11が購入されたものとする。また、受付画面に表示されるユーザが購入しなかった商品として、商品C13が抽出されたものとする。この場合、
図14が示すように、受付画面には、閲覧したが購入しなかった商品として商品C13が表示される。また、
図14が示すように、受付画面には、購入した商品として商品C11が表示される。
【0104】
また、
図14が示すように、受付画面には、購入しなかった理由として、「高い」、「安っぽい」、「デザインが悪い」、「メーカがよくない」、「性能が悪い」といった各種の項目のチェックボックスが設けられてもよい。
【0105】
(抽出部233について)
抽出部233は、受信部132によって商品ページの取得要求が受信された場合に、算出部131によって算出された評価値に基づいて、商品情報記憶部121から商品に関する情報を抽出する。また、抽出部233は、受信部132によって商品の購入理由の取得要求が受信された場合に、理由情報記憶部121から商品の購入理由に関する情報を抽出する。具体的には、抽出部233は、商品ページのランキング枠やレコメンド枠に表示される商品がクリックされた場合に、クリックされた商品に対応する購入理由項目を抽出する。例えば、抽出部233は、上位3つの購入理由項目の数値およびフリーコメントのコメントを抽出する。
【0106】
抽出部233は、例えば、商品ページのランキング枠やレコメンド枠に表示された商品C13がクリックされた場合に、商品IDが「C11」であって、閲覧商品IDが「C13」である購入理由項目の数値が上位3番以内である「高級感がある」、「デザインがよい」、「メーカがよい」の項目及び数値と、フリーコメント項目の「A社のサポートの方がしっかりしている。」を抽出する。また、抽出部233は、商品IDが「C13」であって、閲覧商品IDが「C11」である購入理由項目の数値が上位3番以内である「手軽」、「安い」、「メーカがよい」の項目及び数値と、フリーコメント項目の「こちらの方が軽くて旅行にはお手軽。」を抽出する。
【0107】
なお、抽出部233は、数値が高い上位3つの購入理由項目およびフリーコメントのコメント1つに限らず、任意の数の購入理由項目および複数のコメントを抽出してもかまわない。
【0108】
また、抽出部233は、レコメンド枠に表示させる商品として、「安い」、「高級感がある」、「デザインがよい」といった各種の購入理由項目の数値が高い順に商品を抽出してもよい。例えば、抽出部233は、購入理由項目「安い」の数値が上位3番以内である商品を抽出する。これにより、レコメンド枠には、安いことがユーザに高く評価されている商品3つが表示されるので、商品の安さを重視するユーザの購入意欲を高めることができる。
【0109】
(配信部234について)
配信部234は、受信部132によって受信された取得要求の送信元である端末装置10に対して、抽出部233によって抽出された商品が組み込まれた商品ページを配信する。また、配信部234は、受信部132によって商品の購入理由の取得要求が受信された場合に、抽出部233によって抽出された商品の購入理由に関する情報が組み込まれた比較ページを、端末装置10に配信する。具体的には、配信部234は、商品ページのランキング枠やレコメンド枠に表示された商品がクリックされた場合に、抽出部233によって抽出された購入理由項目の数値及びコメントが表示された比較ページを端末装置10に配信する。
【0110】
この点について、
図5及び
図15を用いて説明する。
図15は、第2の実施形態に係る比較ページの一例を示す図である。例えば、配信装置200は、
図5に示す商品ページのランキング枠に表示されている商品C13がクリックされた場合に、商品C13と商品C11との比較ページを配信する。
【0111】
図15の例では、比較ページには、商品ページが取り扱う商品C11と、商品ページでクリックされた商品C13が表示される。さらに、比較ページには、抽出部233によって抽出された商品C11の「高級感がある」、「デザインがよい」、「メーカがよい」の項目及び数値と、フリーコメント項目の「A社のサポートの方がしっかりしている。」が表示される。また、比較ページには、抽出部233によって抽出された商品C13の「手軽」、「安い」、「メーカがよい」の項目及び数値と、フリーコメント項目の「こちらの方が軽くて旅行にはお手軽。」が表示される。
【0112】
なお、比較ページには、抽出部233によって抽出された任意の数の購入理由項目および複数のコメントが表示されてもかまわない。
【0113】
(格納部235について)
格納部235は、商品情報記憶部121に記憶されている情報を更新する。また、格納部235は、理由情報記憶部222に記憶されている情報を更新する。具体的には、格納部235は、受付部236によって購入理由が受け付けられるたびに、理由情報記憶部222に記憶されている購入理由項目を更新する。例えば、格納部235は、受付部236によって受け付けられた購入理由に対応する購入理由項目の数値を加算することで更新する。
【0114】
〔2−2.効果〕
上述してきたように、第2の実施形態に係る配信装置200は、受付部236と、配信部234とをさらに有する。受付部236は、ユーザから購入に至った理由を受け付ける。配信部234は、抽出部233によって抽出された商品に関する情報とともに、受付部236によって受け付けた理由が組み込まれた比較ページをユーザに配信する。
【0115】
これにより、第2の実施形態に係る配信装置200は、他の商品と比較可能な比較ページを配信することができるので、ユーザの購入意欲を高めることができる。
【0116】
また、実施形態に係る配信装置200において、受付部236は、商品ページを閲覧したものの購入に至らなかった理由を受け付ける。配信部234は、抽出部233によって抽出された商品に関する情報とともに、受付部236によって受け付けた理由が組み込まれた比較ページをユーザに配信する。
【0117】
これにより、実施形態に係る配信装置200は、購入に至らなかった理由がわかる比較ページを配信することができるので、商品購入に参考となる情報をユーザに提供することができる。
【0118】
〔3.その他〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0119】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0120】
例えば、
図3に示した商品情報記憶部121は、配信装置100及び配信装置200が保持せずに、ストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、配信装置100は、ストレージサーバにアクセスすることで、商品に関する情報を取得する。
【0121】
また、配信装置100及び配信装置200は、商品の抽出処理は行わず、算出部131による算出処理のみを行う算出装置であってもよい。この場合、算出装置は、少なくとも受信部132、抽出部133及び配信部134を有しない。そして、受信部132、抽出部133及び配信部134を有する配信装置が、算出装置によって算出された商品の評価値に基づいて商品を抽出する。また、配信装置100及び配信装置200は、商品ページの配信処理は行わず、抽出部133による抽出処理のみを行う抽出装置であってもよい。この場合、抽出装置は、少なくとも配信部134を有しない。そして、配信部134を有する配信装置が、抽出装置によって抽出された商品が組み込まれた商品ページを端末装置10等に配信する。
【0122】
なお、上記第1の実施形態における配信装置100、第2の実施形態における配信装置200は、例えば
図16に示すような構成のコンピュータ70によって実現される。
図16は、配信装置100、配信装置200の機能を実現するコンピュータ70の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ70は、CPU71、RAM72、ROM(Read Only Memory)73、HDD(Hard Disk Drive)74、通信インターフェイス(I/F)75、入出力インターフェイス(I/F)76、およびメディアインターフェイス(I/F)77を備える。
【0123】
CPU71は、ROM73またはHDD74に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM73は、コンピュータ70の起動時にCPU71によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ70のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0124】
HDD74は、CPU71によって実行されるプログラムおよび当該プログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス75は、通信回線Nを介して他の機器からデータを受信してCPU71へ送り、CPU71が生成したデータを、通信回線Nを介して他の機器へ送信する。
【0125】
CPU71は、入出力インターフェイス76を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU71は、入出力インターフェイス76を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU71は、生成したデータを、入出力インターフェイス76を介して出力装置へ出力する。
【0126】
メディアインターフェイス77は、記録媒体78に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM72を介してCPU71に提供する。CPU71は、当該プログラムを、メディアインターフェイス77を介して記録媒体78からRAM72上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体78は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0127】
コンピュータ70が第1の実施形態における配信装置100として機能する場合、コンピュータ70のCPU71は、RAM72上にロードされたプログラムを実行することにより、算出部131、受信部132、抽出部133、配信部134及び格納部135の各機能を実現する。また、HDD74には、商品情報記憶部121内のデータが格納される。
【0128】
コンピュータ70が第2の実施形態における配信装置200として機能する場合、コンピュータ70のCPU71は、RAM72上にロードされたプログラムを実行することにより、算出部131、受付部236、受信部132、抽出部233、配信部234及び格納部235の各機能を実現する。また、HDD74には、商品情報記憶部121および理由情報記憶部222内のデータが格納される。
【0129】
コンピュータ70のCPU71は、これらのプログラムを、記録媒体78から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信回線Nを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0130】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0131】
また、上述した配信装置100及び配信装置200は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0132】
また、特許請求の範囲に記載した「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、算出部は、算出手段や算出回路に読み替えることができる。