特許第5955478号(P5955478)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5955478
(24)【登録日】2016年6月24日
(45)【発行日】2016年7月20日
(54)【発明の名称】体液採取器
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/12 20060101AFI20160707BHJP
   A61B 5/15 20060101ALI20160707BHJP
【FI】
   G01N1/12 B
   A61B5/14 300J
【請求項の数】7
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-63698(P2016-63698)
(22)【出願日】2016年3月28日
(62)【分割の表示】特願2013-183901(P2013-183901)の分割
【原出願日】2013年9月5日
(65)【公開番号】特開2016-118572(P2016-118572A)
(43)【公開日】2016年6月30日
【審査請求日】2016年3月28日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515332492
【氏名又は名称】山川 みゆき
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(72)【発明者】
【氏名】山川 みゆき
【審査官】 福田 裕司
(56)【参考文献】
【文献】 特開平01−276042(JP,A)
【文献】 特開2013−169404(JP,A)
【文献】 特開2000−232972(JP,A)
【文献】 特開2008−011880(JP,A)
【文献】 特開2008−275353(JP,A)
【文献】 米国特許第03952599(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/12
A61B 5/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
体液を採取する体液採取器であって、
前記体液を吸引する吸引部と、
前記吸引部が吸引した前記体液を排出するための気体を通す通気路を有する本体部と、
前記本体部と前記吸引部との間において前記吸引部に着脱可能に接続された阻止部であって、前記吸引部に接続された状態において前記吸引部と接する面における内径が前記吸引部の前記阻止部に接する面における内径よりも小さ開口部を有し、前記吸引部が吸引した前記体液が前記本体部に流入することを阻止する阻止部と、
を備え、
前記通気路は、前記阻止部に近づけば近づくほど内径が小さくなるテーパー形状をしている体液採取器。
【請求項2】
前記吸引部は、前記吸引部と前記阻止部とが接する面の位置に設けられた段差を有し、
前記阻止部に形成された前記開口部の内径は、前記段差によって前記吸引部の内側に位置決めされた状態で、前記吸引部の内径よりも小さい、
請求項1に記載の体液採取器。
【請求項3】
前記体液を排出するための気体を前記吸引部側に移動させる圧力を発生する圧力発生部をさらに備える、
請求項1又は2に記載の体液採取器。
【請求項4】
前記通気路は、前記本体部と前記阻止部とが接する面における内径が最も小さい、
請求項1から3のいずれか1項に記載の体液採取器。
【請求項5】
前記本体部と前記阻止部とが接する面における前記通気路の内径が、前記本体部と前記阻止部とが接する面における前記開口部の内径以上の大きさである、
請求項1から4のいずれか1項に記載の体液採取器。
【請求項6】
前記阻止部の外径は、前記吸引部が前記本体部に接する位置における前記吸引部の内径よりも小さく、前記阻止部は、前記吸引部の内側に設けられている、
請求項1から5のいずれか1項に記載の体液採取器。
【請求項7】
前記吸引部は、前記阻止部が内側に設けられた状態で、前記本体部と着脱可能に接続される、
請求項6に記載の体液採取器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体液を採取するための体液採取器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、人の健康状態を診断するための検査に用いる血液・尿などの体液を採取するための体液採取器が知られている(例えば、特許文献1を参照)。従来の体液採取器には、体液に接することで体液を吸収することができる繊維の集合体である吸収体(例えば、吸収繊維)が設けられており、体液を採取するユーザが、体液を吸収体に吸収させることにより、体液が採取される。吸収体に吸収された体液が血液である場合、吸収体を血漿分離機内の分離液に浸した状態で血漿分離機の濾過膜付シリンダーに圧力をかけることで、血漿を分離することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−17280号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、体液を吸収体に吸収させる場合、ユーザは、吸収体に吸収された体液の量を把握することができなかった。例えば、血液を吸収体に吸収させる場合、ユーザは、吸収体の色の変化によって、血液を吸収させた量の概略を把握することができたが、吸収させた量を高い精度で把握することは困難であった。したがって、従来の体液採取器によって体液を採取する場合、体液採取量にばらつきが生じるので、採取した体液を用いた検査結果にもばらつきが生じてしまうという問題があった。
【0005】
また、吸収体に吸収させた体液の成分分離を行う場合、分離する過程で体液が変質してしまう場合があった。例えば、吸収体に吸収された血液で血漿分離を行う場合、血液内の血漿が破壊されてしまうので、血液の検査結果の精度が低下してしまうという問題があった。
【0006】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、吸収体を用いることなく、所望の量の体液を採取できる体液採取器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る体液採取器は、前記体液を吸引する吸引部と、前記吸引部が吸引した前記体液を排出するための気体を通す通気路を有する本体部と、前記本体部と前記吸引部との間に設けられており、前記吸引部と接する面における内径が前記吸引部の内径よりも小さな内径を有する開口部を有し、前記吸引部が吸引した前記体液が前記本体部に流入することを阻止する阻止部と、を備え、前記通気路は、前記阻止部に近づけば近づくほど内径が小さくなるテーパー形状をしている。
【0008】
前記吸引部は、例えば、前記吸引部と前記阻止部とが接する面の位置に設けられた段差を有し、前記阻止部に形成された前記開口部の内径は、前記阻止部が前記吸引部に着脱可能に接続され、前記段差によって前記吸引部の内側に位置決めされた状態で、前記吸引部の内径よりも小さい。
また、上記の体液採取器は、体液を排出するための気体を吸引部側に移動させる圧力を発生する圧力発生部をさらに備えてもよい。
また、上記の本体部に設けられた通気路は、例えば、通気路は、本体部と阻止部とが接する面における内径が最も小さい。また、本体部と阻止部とが接する面において、通気路の内径は、例えば、開口部の内径以上の大きさである。
【0009】
阻止部の外径は、吸引部が本体部に接する位置における吸引部の内径よりも小さく、阻止部は、吸引部の内側に設けられていてもよい。吸引部は、阻止部が内側に設けられた状態で、本体部と着脱可能に接続されてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、吸収体を用いることなく、所望の量の体液を採取できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1の実施形態に係る体液採取器の構成を示す図である。
図2】吸引部、本体部及び阻止部の関係を示す図である。
図3】阻止部の形状を示す図である。
図4】吸引部の断面図である。
図5】吸引部、本体部及び阻止部が結合された状態における断面図である。
図6】第2の実施形態に係る体液採取器の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係る体液採取器100の構成を示す図である。図2は、吸引部1、本体部2及び阻止部3の関係を示す図である。体液採取器100は、吸引部1と、本体部2と、阻止部3と、圧力発生部4とを備える。吸引部1、本体部2、阻止部3及び圧力発生部4は、例えば透明又は半透明の樹脂材により形成されている。
【0013】
吸引部1は、吸引口11及び吸引皿12を有する。吸引口11は、吸引皿12を介して吸引した体液を蓄積する蓄積部13を内部に有する。ユーザが、採取する対象の体液に吸引皿12を浸すと、毛細管現象により、吸引口11の内部に体液が吸引され、蓄積部13に蓄積される。
【0014】
吸引口11は、吸引皿12に接続されている部分の内径が最も小さく、吸引皿12から離れるにしたがって内径が大きくなるテーパー形状をしている。蓄積部13も、吸引皿12から離れるにしたがって内径が大きくなるテーパー形状をしている。蓄積部13が、このようなテーパー形状であることにより、吸引された体液が蓄積部13の内部で広がり、体液を吸引しやすくなる。
【0015】
吸引皿12は、吸引口11と接続されている部分が最も狭い漏斗状の形状である。吸引皿12が漏斗状であることにより、体液を効率よく吸引口11に吸引させることができる。
【0016】
本体部2は、吸引部1が吸引した体液を排出するための気体を通す通気路21(通気路21a、通気路21b)を有する。具体的には、通気路21は、圧力発生部4により発生される、体液を排出するための気体を吸引部1側に移動させる圧力により、吸引部1に向けて気体を流す。例えば、外部から取り込まれた空気が通気路21を流れることにより、蓄積部13に蓄積された体液が、吸引皿12を介して排出される。通気路21a及び通気路21bは互いに結合されており、圧力発生部4が発生した圧力によって、通気路21aから通気路21bへと気体が流れる。
【0017】
また、本体部2は、結合部22を有する。結合部22は、吸引部1と結合するために形成された円筒形状の部位である。吸引部1の本体部2に接する領域の外径は、結合部22の内径よりも小さく、吸引部1は、結合部22の内側に設けられている。すなわち、例えば、結合部22に吸引部1が挿入されることにより、吸引部1と本体部2とが着脱可能に接続されている。
【0018】
阻止部3は、本体部2と吸引部1との間に設けられている。阻止部3には、吸引部1側の内径よりも本体部2側の内径が小さいテーパー状の開口部31が形成されている。阻止部3は、吸引部1が吸引した体液が本体部2に流入することを阻止する。
【0019】
図3は、阻止部3の形状を示す図である。図3(a)は、阻止部3の吸引部1側の平面図である。図3(b)は、阻止部3の本体部2側の平面図である。図3(c)は、阻止部3のA−A断面図である。図4は、吸引部1の断面図である。図5は、吸引部1、本体部2及び阻止部3が結合された状態における断面図である。図3に示すように、開口部31の吸引部1側の内径はR1、本体部2側の内径はR2であり、R1>R2である。
【0020】
図4に示すように、吸引口11の内面には、吸引部1と阻止部3の吸引部側の面とが接する面の位置である位置aに段差が形成されている。位置aにおける蓄積部13の内径はR3である。阻止部3の外径は、吸引部1が本体部2に接する位置における吸引部1の内径よりも小さく、阻止部3は、吸引部1の内側に設けられている。
【0021】
図5に示すように、吸引部1における本体部2の側から、段差が設けられた位置aまで阻止部3が挿入される。ここで、吸引部1と阻止部3とが接する面において、阻止部3に形成された開口部31の内径は、吸引部1の内径よりも小さい。すなわち、阻止部3に形成された開口部31の吸引部1側における内径R1は、位置aにおける吸引部1の内径R3よりも小さい。その結果、阻止部3が吸引部1に挿入された状態において、阻止部3が内側に突出することにより、位置aに段差が生じている。この段差があることによって、吸引部1が吸引した体液が本体部2に流入することが阻止される。
【0022】
具体的には、吸引皿12が浸された体液は、毛細管現象により蓄積部13に流入する。体液は、位置aに到達するまで流入し続けるが、位置aに設けられた段差により生じる応力が、毛細管現象により体液を流入させる圧力よりも大きいので、体液が位置aよりも本体部2に近い側に流入することが阻止される。したがって、ユーザは、吸引部1の先端を体液に浸しておくだけで、位置aまで体液を吸引することができる。
【0023】
なお、位置aに設けられる段差の大きさ、すなわち、R3−R1の長さは、採取する体液の粘度に基づいて決定することができる。
【0024】
位置aまで吸引された体液は、圧力発生部4により発生される圧力によって排出することができる。圧力発生部4は、例えばスポイト又はピストンから構成され、外部から取り込んだ空気を含んだ気体、又は本体部2に残留している気体を本体部2の通気路21aに流入させる。通気路21aに流入した気体は、通気路21b及び開口部31を介して、蓄積部13に蓄積された体液を押し出す。なお、圧力発生部4は、吸引部1が体液を吸引している間に、吸引部1に入っていた気体を放出する開口41を有する。ユーザが、当該開口を指により塞ぐことで、吸引部1に入っている体液を排出することができる。
【0025】
ここで、通気路21bは、本体部2と阻止部3とが接する面における内径が最も小さい。通気路21bは、例えば、阻止部3に近づけば近づくほど内径が小さくなるテーパー形状をしている。通気路21bが、このようなテーパー形状をしていることにより、圧力発生部4から流入した気体の圧力が、阻止部3に近づくほど高まるので、体液を排出する圧力が増大する。
【0026】
また、本体部2と阻止部3とが接する面における通気路21bの内径は、本体部2と阻止部3とが接する面における開口部31内径以上の大きさである。好ましくは、本体部2と阻止部3とが接する面における通気路21bの内径は、本体部2と阻止部3とが接する面における開口部31内径と同一の大きさである。本体部2と阻止部3とが接する面における通気路21b内径が、開口部31の内径以上の大きさであることにより、通気路21bを介して供給される全ての気体が、体液を排出するために用いられる。
【0027】
開口部31に流入した気体は、開口部31がテーパー形状をしていることにより斜め方向に拡散され、蓄積部13に蓄積された体液の表面全体に圧力が印加される。気体が斜め方向に流れるので気体の渦が発生しづらく、位置aの段差部分に体液が残留することなく、ほぼ全ての体液を排出することができる。ユーザは、排出された体液を他の容器に封入して検査機関に送付することができる。なお、段差の大きさが体液の粘度に基づいて決定された場合、毛細管現象による体液の流入を阻止するために必要最小限の大きさにされることで、段差の下側に体液が残留することを抑制できる。
【0028】
以上のとおり、体液採取器においては、阻止部3に形成された開口部31の吸引部1側における内径R1が、吸引部1の阻止部3側における内径R3よりも小さく、阻止部3と吸引部1との接合部に段差が存在する。その結果、体液を吸引する際の体液の流入が、段差の位置において自動的に停止するので、正確な量の体液を採取することができる。さらに、開口部31がテーパー形状をしていることにより、採取された体液が残留することなく排出できる。したがって、ユーザは、正確な量の体液を採取して、検査機関に送付することができる。
【0029】
なお、吸引部1は、阻止部3が設けられた状態で、本体部2と着脱可能に接続してもよいので、蓄積部13の容量がそれぞれ異なる吸引部1を交換可能に用いることで、体液を吸引する量を自在に選択することができる。したがって、本実施形態に係る体液採取器100を用いることで、検査の種類に応じて最適な量の体液を採取することが可能になる。
【0030】
<第2の実施形態>
図6は、第2の実施形態に係る体液採取器200の構成を示す図である。本実施形態に係る体液採取器200は、先端に吸引皿12を備えていない点で図1に示した体液採取器100と異なり、他の点で同じである。このように、本発明に係る体液採取器の実施形態としては、さまざまな変形例が考えられ、そのような変形例も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0031】
<実験例>
指示物質含有溶液により定量サンプリング用具の容量検定法を用いて、体液採取器100による採取量を検定した。まず、1000(mg)のD(+)−グルコース、1000(mg)のNaN、1000(mg)のアルギン酸ナトリウム、微量のブリリアント・ブルーを溶解させた100mlの指示物質含有溶液を準備した。
【0032】
次に、採取量が25(μl)の体液採取器100を用いて、毛細管現象を利用して、上記の指示物質含有溶液を自動的に吸引した。採取量が所定量に達した時点で、自動的に吸引が停止した。
【0033】
続いて、オートピペット(Eppendorf Reterence)により正確に500(μl)が分注された生理食塩水中に、採取した指示物質含有溶液を吐出し、共洗いを5回行った。生理食塩水により希釈された指示物質含有溶液を混和後、自動分析装置(日本電子製BM6050)を用いて、グルコース濃度を分析した。また、希釈する前の指示物質含有溶液のグルコース濃度も分析した。
【0034】
希釈前の指示物質含有溶液のグルコース濃度をa(mg/dl)、希釈後の指示物質含有溶液のグルコース濃度をb(mg/dl)、体液採取器100により吸引された指示物質含有溶液の量をx(μl)とすると、x(μl)=500×b÷(a−b)により、体液採取器100により吸引された指示物質含有溶液の量を算出することができる。
【0035】
表1に、5回の実験結果を示す。表中の数字の単位は(μl)である。
【表1】
【0036】
グルコース濃度分析は三重測定を行い、体液採取器100により吸引された指示物質含有溶液の量の算出にあたっては、三重測定の平均値を用いた。また、指示物質含有溶液の量は、523.4(μl)、521.8(μl)、521.9(μl)、523.5(μl)、522.2(μl)であり、体液採取器100により吸引された指示物質含有溶液の量の算出にあたっては、これらの平均値である522.6(μl)を用いた。
【0037】
実験の結果、算出された採取量の一致率は98.4%〜104.4%であり、採取量のばらつきが十分に小さいことを確認できた。
【0038】
<参考実験例>
オートピペットによる採取量の正確度を検定するための実験を行った。
表2は、採取量を20(μl)に設定したオートピペットで、上記の実験と同様の実験を行った結果を示す。共洗い回数を5回以上にすると、算出された採取量が安定し、算出された採取量の平均値は20.00(μl)であり、設定した採取量との一致率は100%であった。
【表2】
【0039】
表3は、採取量を50(μl)に設定したオートピペットで、上記の実験と同様の実験を行った結果を示す。20(μl)に設定した場合の実験結果から、共洗い回数を5回以上にすると、算出された採取量が安定することが判明したので、本実験は共洗い回数を5回以上にして行った。算出された採取量の平均値は49.90(μl)であり、設定した採取量との一致率は99.8%であった。
【表3】
【0040】
表4は、採取量を100(μl)に設定したオートピペットで、上記の実験と同様の実験を行った結果を示す。算出された採取量の平均値は100.84(μl)であり、設定した採取量との一致率は100.8%であった。
【表4】
【0041】
体液採取器100を用いた場合の採取量と、設定した採取量との一致度が98.4%〜104.4%であるのに対して、オートピペットを用いた場合の採取量と、設定した採取量との一致度は99.8%〜100.8%であった。体液採取器100は、簡単な構造であるにもかかわらず、高価なオートピペットに遜色ない精度で体液を採取できることを確認できた。
【0042】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0043】
1 吸引部
2 本体部
3 阻止部
4 圧力発生部
11 吸引口
12 吸引皿
13 蓄積部
21 通気路
22 結合部
31 開口部
41 開口
100 体液採取器
200 体液採取器
図1
図2
図3
図4
図5
図6