(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、新築・既築の場合を問わず、例えば、建物の屋根の下の外壁面に、一旦は、開閉カバー無しのタイプのコンセントを設置したものの、施工環境によっては、屋根のみでは、雨、埃、雪等から前記コンセントとプラグとの接続部を十分に保護することが困難となる場合があった。そして、この場合には、コンセント自体を、開閉カバー付きタイプのものと交換する必要があった。
【0006】
一方で、新築・既築の場合を問わず、建物の外壁面に、コンセントへのプラグの差込み状態を保護する開閉カバー付きタイプのコンセントを設置した場合においても、屋根も無いような施工環境によっては、雨や埃はもちろん、雹やその他の外力等から、コンセント自体を含めて保護した方が良い場合も考えられる。さらに、開閉カバー付きタイプのコンセントを使用した場合においては、後に、十分な大きさの屋根が設けられる等により、開閉カバーを必要としなくなる場合があった。そして、この場合には、スペースとか使い勝手の面で、むしろ開閉カバーが無い方が便利であるにも拘わらず、そのまま使い続ける必要があったり、あるいは、改めて開閉カバーの無いタイプのコンセントと交換する必要があった。
【0007】
この発明は、上記した従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、環境に応じて、カバー体の付いたタイプと、そのカバー体の無いタイプとを、簡単に選択して使用することができる、配線ボックス装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係る配線ボックス装置は、前記目的を達成するために、次の構成からなる。すなわち、
請求項1に記載の発明に係る配線ボックス装置は、電動車を充電するためのコンセントが取り付けられて起立する取付面に固定される配線ボックス装置である。この配線ボックス装置は、配線ボックスとカバー体とを備える。ここで、前記配線ボックスは、前面に開口を有する中空箱状に形成されて前記取付面に底壁を沿わせるようにして固定されるボックス本体と、前記開口を塞ぐように前記ボックス本体に取り付け固定される蓋体とを備える。この蓋体は、その前面壁に、前記ボックス本体内を外部と連通させるコンセント用貫通孔を有し、前記蓋体または前記ボックス本体は、前記コンセントが前記コンセント用貫通孔を塞ぐようにして取り付けられるコンセント取付部を有する。そして、前記カバー体は、前記配線ボックスに取り付けられた前記コンセント、および、そのコンセントと電動車へ電力を供給するコードの一端のコンセント側接続プラグとの接続状態を保護すべく、前記コンセント側接続プラグから延びる前記コードを外部に引き出し可能な状態で前記コンセントと前記コンセント側接続プラグとを囲むように覆う覆い位置と、前記コンセントと前記コンセント側接続プラグとの互いの接続およびその解除を可能とすべく、前記コンセントと前記コンセント側接続プラグとを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、前記配線ボックスに対して上下方向に回動自在に取り付けられるとともに、前記配線ボックスに対して着脱自在に取り付けられる。そして、前記配線ボックス装置は、前記カバー体を前記配線ボックスに取り付けるにあたって、それらカバー体と配線ボックスとの間に介在する保持体を備え、その保持体は、前記カバー体を回動自在に保持するとともに前記配線ボックスに着脱自在に取り付け固定され
る。また、前記配線ボックス装置は、前記配線ボックスに着脱自在に取り付け固定されて、前記カバー体の覆い位置にてそのカバー体と係合してそのカバー体の開放方向への回動を防止する、回動防止体を備える。そこで、前記カバー体が前記保持体とともに前記配線ボックスに取り付けられ
、かつ、前記回動防止体が前記配線ボックスに取り付けられた第一形態と、前記カバー体が前記保持体とともに外され
、かつ、前記回動防止体が外された第二形態とが選択されて使用される。
ここにおいて、前記保持体は、前記蓋体をボックス本体に取り付け固定するためのビスが、前記保持体と前記蓋体を貫通して前記ボックス本体に螺入することで、前記配線ボックスに取り付け固定される。また、前記回動防止体は、前記蓋体をボックス本体に取り付け固定するためのビスが、前記回動防止体と前記蓋体を貫通して前記ボックス本体に螺入することで、前記配線ボックスに取り付け固定される。
【0009】
この配線ボックス装置によると、配線ボックス装置は、配線ボックスを備え、その配線ボックスに、電動車を充電するためのコンセントが、蓋体の前面壁のコンセント用貫通孔を塞ぐように取り付けられる。そして、配線ボックス装置は、カバー体を備え、そのカバー体は、コンセントとそのコンセントに接続されるコンセント側接続プラグとを囲むように覆う覆い位置と、それらコンセントとコンセント側接続プラグとを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、配線ボックスに回動自在に取り付けられる。ここで、カバー体が覆い位置にあるときには、カバー体が、コンセント、および、そのコンセントとコンセント側接続プラグとの接続状態を保護し、かつ、コンセント側接続プラグから延びるコードを外部に引き出すことができ、この状態で、電動車に電力を供給することができる。そして、カバー体が開放位置にあるときには、コンセントに対し、コンセント側接続プラグを接続したり解除したりすることができる。また、カバー体は、配線ボックスに対し着脱自在となっている。このため、配線ボックスにカバー体が取り付けられた第一形態と、カバー体が外された第二形態とを、環境に応じて選択して使用することができる。すなわち、コンセントや、そのコンセントとコンセント側接続プラグとの接続状態を保護する必要がある環境では、第一形態とし、保護する必要がないような環境では、第二形態とすることができる。この第二形態においては、カバー体が無いことから、カバー体の開閉操作の必要もなく、また、周りとの干渉を避けることができ、使い勝手を向上させることができる。
【0010】
そして、配線ボックス装置は、カバー体と配線ボックスとの間に介在する保持体を備え、その保持体は、カバー体を回動自在に保持するとともに配線ボックスに着脱自在に取り付け固定される。
さらに、配線ボックス装置は、配線ボックスに着脱自在に取り付け固定されて、カバー体の覆い位置にてそのカバー体と係合してそのカバー体の開放方向への回動を防止する、回動防止体を備える。これにより、配線ボックスからカバー体を取り外す際には、保持体
および回動防止体を含めて外すことができる。こうして、第二形態において、カバー体と保持体との両方
、および回動防止体を外すことで、配線ボックスの外形をすっきりとさせて、周りとの干渉を防止することができる。
【0011】
また
、保持体を配線ボックスに取り付け固定するにあたって、蓋体をボックス本体に取り付け固定するためのビスを用いることで、固定のための部材を別途用意する必要がない。
【0012】
【0013】
また
、回動防止体を配線ボックスに取り付け固定するにあたって、蓋体をボックス本体に取り付け固定するためのビスを用いることで、固定のための部材を別途用意する必要がない。
【0014】
また、請求項
2に記載の発明に係る配線ボックス装置は、請求項
1に記載の配線ボックス装置において、前記蓋体は、その前面壁における、前記コンセント用貫通孔の左右方向の位置に、前記ボックス本体内を外部と連通させるスイッチ用貫通孔を有し、前記蓋体または前記ボックス本体は、前記コンセントの電源の入切を操作するスイッチが前記スイッチ用貫通孔を塞ぐようにして取り付けられるスイッチ取付部を有する。そして、前記カバー体は、そのカバー体の覆い位置において、前記配線ボックスに取り付けられた前記スイッチを保護すべく、そのスイッチを囲むように覆うとともに、そのカバー体の開放位置において、前記スイッチの操作を可能とすべく、そのスイッチを露出させる。こうして、配線ボックスに、コンセントの電源の入切を操作するスイッチが、蓋体の前面壁のスイッチ用貫通孔を塞ぐように取り付けられる場合においても、そのスイッチを、コンセントと合わせて、カバー体により保護することができる。
【0015】
また、請求項
3に記載の発明に係る配線ボックス装置は、請求項
1に記載の配線ボックス装置において、前記蓋体には、その前面壁に、前記コンセント用貫通孔が、左右方向に複数設けられ、前記蓋体または前記ボックス本体には、複数の前記コンセント用貫通孔に対応して、前記コンセント取付部が、左右方向に複数設けられる。そして、前記カバー体は、そのカバー体の覆い位置において、複数の前記コンセントを同時に覆い、また、そのカバー体の開放位置において、複数の前記コンセントを同時に露出させる。こうして、複数のコンセントが、配線ボックスに取り付けられる場合においても、それらコンセントを、同一のカバー体により保護することができる。
【0016】
また、請求項
4に記載の発明に係る配線ボックス装置は、請求項1ないし
3のいずれか1項に記載の配線ボックス装置において、前記配線ボックスの左右方向の側壁に、前記コードの他端の電動車側接続プラグを支持する支持部が設けられる。こうして、配線ボックスの側壁に、電動車側接続プラグを支持する支持部を設けることで、この配線ボックス装置の使い勝手を一層向上させることができる。
【0017】
また、請求項
5に記載の発明に係る配線ボックス装置は、請求項
4に記載の配線ボックス装置において、前記カバー体は、そのカバー体の覆い位置において、前記支持部に支持された前記電動車側接続プラグを保護すべく、その電動車側接続プラグから延びる前記コードを外部に引き出し可能な状態で前記電動車側接続プラグを囲むように覆い、そのカバー体の開放位置において、前記電動車側接続プラグの前記支持部への配置および前記支持部からの取り出しを可能とすべく、前記電動車側接続プラグを露出させる。これにより、配線ボックスの側壁の支持部に支持された電動車側接続プラグを、コンセントと合わせて、カバー体により保護することができる。
【0018】
また、請求項
6に記載の発明に係る配線ボックス装置は、請求項1ないし
3のいずれか1項に記載の配線ボックス装置において、前記蓋体の前面壁には、前記コンセント用貫通孔の左右方向の位置に、前記コードの他端の電動車側接続プラグを支持する支持部が設けられる。そして、前記カバー体は、そのカバー体の覆い位置において、前記支持部に支持された前記電動車側接続プラグを保護すべく、その電動車側接続プラグから延びる前記コードを外部に引き出し可能な状態で前記電動車側接続プラグを囲むように覆い、そのカバー体の開放位置において、前記電動車側接続プラグの前記支持部への配置および前記支持部からの取り出しを可能とすべく、前記電動車側接続プラグを露出させる。こうして、蓋体の前面壁に、電動車側接続プラグを支持する支持部を設けることで、この配線ボックス装置の使い勝手を一層向上させることができる。そして、前面壁の支持部に支持された電動車側接続プラグを、コンセントと合わせて、カバー体により保護することができる。
【0019】
また、請求項
7に記載の発明に係る配線ボックス装置は、電動車を充電するためのコンセントが取り付けられる配線ボックス装置である。この配線ボックス装置は、配線ボックスと、カバー体としての第1カバー体および第2カバー体を備える。ここで、前記配線ボックスは、前面に開口を有する中空箱状のボックス本体と、前記開口を塞ぐように前記ボックス本体に取り付け固定される蓋体とを備える。この蓋体は、その前面壁に、前記ボックス本体内を外部と連通させるコンセント用貫通孔を有し、前記蓋体または前記ボックス本体は、前記コンセントが前記コンセント用貫通孔を塞ぐようにして取り付けられるコンセント取付部を有する。そして、前記第1カバー体は、前記配線ボックスに取り付けられた前記コンセント、および、そのコンセントと電動車へ電力を供給するコードの一端のコンセント側接続プラグとの接続状態を保護すべく、前記コンセント側接続プラグから延びる前記コードを外部に引き出し可能な状態で前記コンセントと前記コンセント側接続プラグとを囲むように覆う覆い位置と、前記コンセントと前記コンセント側接続プラグとの互いの接続およびその解除を可能とすべく、前記コンセントと前記コンセント側接続プラグとを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、前記配線ボックスに対して上下方向に回動自在に取り付けられるとともに、前記配線ボックスに対して着脱自在に取り付けられる。また、前記蓋体は、その前面壁における、前記コンセント用貫通孔の左右方向の位置に、前記ボックス本体内を外部と連通させるスイッチ用貫通孔を有し、前記蓋体または前記ボックス本体は、前記コンセントの電源の入切を操作するスイッチが前記スイッチ用貫通孔を塞ぐようにして取り付けられるスイッチ取付部を有する。そして、前記第2カバー体は、前記配線ボックスに取り付けられた前記スイッチを保護すべく、そのスイッチを囲むように覆う覆い位置と、前記スイッチの操作を可能とすべく、そのスイッチを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、前記配線ボックスに対して上下方向に回動自在に取り付けられるとともに、前記配線ボックスに対して着脱自在に取り付けられる。
【0020】
この配線ボックス装置によると、配線ボックス装置は、配線ボックスを備え、その配線ボックスに、電動車を充電するためのコンセントが、蓋体の前面壁のコンセント用貫通孔を塞ぐように取り付けられる。そして、配線ボックス装置は、第1カバー体を備え、その第1カバー体は、コンセントとそのコンセントに接続されるコンセント側接続プラグとを囲むように覆う覆い位置と、それらコンセントとコンセント側接続プラグとを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、配線ボックスに回動自在に取り付けられる。ここで、第1カバー体が覆い位置にあるときには、第1カバー体が、コンセント、および、そのコンセントとコンセント側接続プラグとの接続状態を保護し、かつ、コンセント側接続プラグから延びるコードを外部に引き出すことができ、この状態で、電動車に電力を供給することができる。そして、第1カバー体が開放位置にあるときには、コンセントに対し、コンセント側接続プラグを接続したり解除したりすることができる。また、第1カバー体は、配線ボックスに対し着脱自在となっている。このため、配線ボックスに第1カバー体が取り付けられた第一形態と、第1カバー体が外された第二形態とを、環境に応じて選択して使用することができる。すなわち、コンセントや、そのコンセントとコンセント側接続プラグとの接続状態を保護する必要がある環境では、第一形態とし、保護する必要がないような環境では、第二形態とすることができる。この第二形態においては、第1カバー体が無いことから、第1カバー体の開閉操作の必要もなく、また、周りとの干渉を避けることができ、使い勝手を向上させることができる。
【0021】
さらに、この配線ボックス装置においては、配線ボックスに、コンセントの電源の入切を操作するスイッチが、蓋体の前面壁のスイッチ用貫通孔を塞ぐように取り付けられる。そして、配線ボックス装置は、第2カバー体を備え、その第2カバー体は、スイッチを囲むように覆う覆い位置と、そのスイッチを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、配線ボックスに回動自在に取り付けられる。ここで、第2カバー体が覆い位置にあるときには、スイッチを保護し、第2カバー体が開放位置にあるときには、スイッチを操作して、コンセントの電源を入切することができる。また、第2カバー体は、配線ボックスに対し着脱自在となっている。このため、配線ボックスに第2カバー体が取り付けられた第一形態と、第2カバー体が外された第二形態とを、環境に応じて選択して使用することができる。すなわち、スイッチを保護する必要がある環境では、第一形態とし、保護する必要がないような環境では、第二形態とすることができる。この第二形態においては、第2カバー体が無いことから、第2カバー体の開閉操作の必要もなく、また、周りとの干渉を避けることができ、使い勝手を向上させることができる。
【0022】
また、請求項
8に記載の発明に係る配線ボックス装置は、電動車を充電するためのコンセントが取り付けられる配線ボックス装置である。この配線ボックス装置は、配線ボックスとカバー体とを備える。ここで、前記配線ボックスは、前面に開口を有する中空箱状のボックス本体と、前記開口を塞ぐように前記ボックス本体に取り付け固定される蓋体とを備える。この蓋体は、その前面壁に、前記ボックス本体内を外部と連通させるコンセント用貫通孔を有し、前記蓋体または前記ボックス本体は、前記コンセントが前記コンセント用貫通孔を塞ぐようにして取り付けられるコンセント取付部を有する。そして、前記カバー体は、前記配線ボックスに取り付けられた前記コンセント、および、そのコンセントと電動車へ電力を供給するコードの一端のコンセント側接続プラグとの接続状態を保護すべく、前記コンセント側接続プラグから延びる前記コードを外部に引き出し可能な状態で前記コンセントと前記コンセント側接続プラグとを囲むように覆う覆い位置と、前記コンセントと前記コンセント側接続プラグとの互いの接続およびその解除を可能とすべく、前記コンセントと前記コンセント側接続プラグとを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、前記配線ボックスに対して上下方向に回動自在に取り付けられるとともに、前記配線ボックスに対して着脱自在に取り付けられる。ここにおいて、前記蓋体には、その前面壁に、前記コンセント用貫通孔が左右方向に複数設けられ、前記蓋体または前記ボックス本体には、複数の前記コンセント用貫通孔に対応して、前記コンセント取付部が、左右方向に複数設けられる。そして、前記カバー体は、複数の前記コンセントの各々に対応するように複数設けられる。
【0023】
この配線ボックス装置によると、配線ボックス装置は、配線ボックスを備え、その配線ボックスに、電動車を充電するためのコンセントが、蓋体の前面壁のコンセント用貫通孔を塞ぐように取り付けられる。そして、配線ボックス装置は、カバー体を備え、そのカバー体は、コンセントとそのコンセントに接続されるコンセント側接続プラグとを囲むように覆う覆い位置と、それらコンセントとコンセント側接続プラグとを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、配線ボックスに回動自在に取り付けられる。ここで、カバー体が覆い位置にあるときには、カバー体が、コンセント、および、そのコンセントとコンセント側接続プラグとの接続状態を保護し、かつ、コンセント側接続プラグから延びるコードを外部に引き出すことができ、この状態で、電動車に電力を供給することができる。そして、カバー体が開放位置にあるときには、コンセントに対し、コンセント側接続プラグを接続したり解除したりすることができる。また、カバー体は、配線ボックスに対し着脱自在となっている。このため、配線ボックスにカバー体が取り付けられた第一形態と、カバー体が外された第二形態とを、環境に応じて選択して使用することができる。すなわち、コンセントや、そのコンセントとコンセント側接続プラグとの接続状態を保護する必要がある環境では、第一形態とし、保護する必要がないような環境では、第二形態とすることができる。この第二形態においては、カバー体が無いことから、カバー体の開閉操作の必要もなく、また、周りとの干渉を避けることができ、使い勝手を向上させることができる。そして、この配線ボックス装置においては、配線ボックスに、コンセントが複数取り付けられ、それらコンセントの各々に対応するよう、カバー体が複数設けられる。したがって、各コンセントの使用状況に応じて、対応するカバー体の開閉を行うことができる。
【0024】
また、請求項
9に記載の発明に係る配線ボックス装置は、電動車を充電するためのコンセントが取り付けられる配線ボックス装置である。この配線ボックス装置は、配線ボックスと、カバー体としての第1カバー体および第2カバー体を備える。ここで、前記配線ボックスは、前面に開口を有する中空箱状のボックス本体と、前記開口を塞ぐように前記ボックス本体に取り付け固定される蓋体とを備える。この蓋体は、その前面壁に、前記ボックス本体内を外部と連通させるコンセント用貫通孔を有し、前記蓋体または前記ボックス本体は、前記コンセントが前記コンセント用貫通孔を塞ぐようにして取り付けられるコンセント取付部を有する。そして、前記第1カバー体は、前記配線ボックスに取り付けられた前記コンセント、および、そのコンセントと電動車へ電力を供給するコードの一端のコンセント側接続プラグとの接続状態を保護すべく、前記コンセント側接続プラグから延びる前記コードを外部に引き出し可能な状態で前記コンセントと前記コンセント側接続プラグとを囲むように覆う覆い位置と、前記コンセントと前記コンセント側接続プラグとの互いの接続およびその解除を可能とすべく、前記コンセントと前記コンセント側接続プラグとを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、前記配線ボックスに対して上下方向に回動自在に取り付けられるとともに、前記配線ボックスに対して着脱自在に取り付けられる。また、前記配線ボックスの左右方向の側壁に、前記コードの他端の電動車側接続プラグを支持する支持部が設けられる。そして、前記第2カバー体は、前記支持部に支持された前記電動車側接続プラグを保護すべく、その電動車側接続プラグから延びる前記コードを外部に引き出し可能な状態で前記電動車側接続プラグを囲むように覆う覆い位置と、前記電動車側接続プラグの前記支持部への配置および前記支持部からの取り出しを可能とすべく、その電動車側接続プラグを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、前記配線ボックスに対して上下方向に回動自在に取り付けられるとともに、前記配線ボックスに対して着脱自在に取り付けられる。
【0025】
この配線ボックス装置によると、配線ボックス装置は、配線ボックスを備え、その配線ボックスに、電動車を充電するためのコンセントが、蓋体の前面壁のコンセント用貫通孔を塞ぐように取り付けられる。そして、配線ボックス装置は、第1カバー体を備え、その第1カバー体は、コンセントとそのコンセントに接続されるコンセント側接続プラグとを囲むように覆う覆い位置と、それらコンセントとコンセント側接続プラグとを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、配線ボックスに回動自在に取り付けられる。ここで、第1カバー体が覆い位置にあるときには、第1カバー体が、コンセント、および、そのコンセントとコンセント側接続プラグとの接続状態を保護し、かつ、コンセント側接続プラグから延びるコードを外部に引き出すことができ、この状態で、電動車に電力を供給することができる。そして、第1カバー体が開放位置にあるときには、コンセントに対し、コンセント側接続プラグを接続したり解除したりすることができる。また、第1カバー体は、配線ボックスに対し着脱自在となっている。このため、配線ボックスに第1カバー体が取り付けられた第一形態と、第1カバー体が外された第二形態とを、環境に応じて選択して使用することができる。すなわち、コンセントや、そのコンセントとコンセント側接続プラグとの接続状態を保護する必要がある環境では、第一形態とし、保護する必要がないような環境では、第二形態とすることができる。この第二形態においては、第1カバー体が無いことから、第1カバー体の開閉操作の必要もなく、また、周りとの干渉を避けることができ、使い勝手を向上させることができる。
【0026】
さらに、この配線ボックス装置においては、電動車側接続プラグを支持する支持部が、配線ボックスの側壁に設けられる。そして、配線ボックス装置は、第2カバー体を備え、その第2カバー体は、支持部に支持された電動車側接続プラグを囲むように覆う覆い位置と、その電動車側接続プラグを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、配線ボックスに回動自在に取り付けられる。ここで、第2カバー体が覆い位置にあるときには、電動車側接続プラグを保護し、第2カバー体が開放位置にあるときには、電動車側接続プラグを支持部へ配置したり支持部から取り出したりすることができる。また、第2カバー体は、配線ボックスに対し着脱自在となっている。このため、配線ボックスに第2カバー体が取り付けられた第一形態と、第2カバー体が外された第二形態とを、環境に応じて選択して使用することができる。すなわち、電動車側接続プラグを保護する必要がある環境では、第一形態とし、保護する必要がないような環境では、第二形態とすることができる。この第二形態においては、第2カバー体が無いことから、第2カバー体の開閉操作の必要もなく、また、周りとの干渉を避けることができ、使い勝手を向上させることができる。
【0027】
また、請求項
10に記載の発明に係る配線ボックス装置は、電動車を充電するためのコンセントが取り付けられる配線ボックス装置である。この配線ボックス装置は、配線ボックスと、カバー体としての第1カバー体および第2カバー体を備える。ここで、前記配線ボックスは、前面に開口を有する中空箱状のボックス本体と、前記開口を塞ぐように前記ボックス本体に取り付け固定される蓋体とを備える。この蓋体は、その前面壁に、前記ボックス本体内を外部と連通させるコンセント用貫通孔を有し、前記蓋体または前記ボックス本体は、前記コンセントが前記コンセント用貫通孔を塞ぐようにして取り付けられるコンセント取付部を有する。そして、前記第1カバー体は、前記配線ボックスに取り付けられた前記コンセント、および、そのコンセントと電動車へ電力を供給するコードの一端のコンセント側接続プラグとの接続状態を保護すべく、前記コンセント側接続プラグから延びる前記コードを外部に引き出し可能な状態で前記コンセントと前記コンセント側接続プラグとを囲むように覆う覆い位置と、前記コンセントと前記コンセント側接続プラグとの互いの接続およびその解除を可能とすべく、前記コンセントと前記コンセント側接続プラグとを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、前記配線ボックスに対して上下方向に回動自在に取り付けられるとともに、前記配線ボックスに対して着脱自在に取り付けられる。また、前記蓋体の前面壁には、前記コンセント用貫通孔の左右方向の位置に、前記コードの他端の電動車側接続プラグを支持する支持部が設けられる。そして、前記第2カバー体は、前記支持部に支持された前記電動車側接続プラグを保護すべく、その電動車側接続プラグから延びる前記コードを外部に引き出し可能な状態で前記電動車側接続プラグを囲むように覆う覆い位置と、前記電動車側接続プラグの前記支持部への配置および前記支持部からの取り出しを可能とすべく、その電動車側接続プラグを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、前記配線ボックスに対して上下方向に回動自在に取り付けられるとともに、前記配線ボックスに対して着脱自在に取り付けられる。
【0028】
この配線ボックス装置によると、配線ボックス装置は、配線ボックスを備え、その配線ボックスに、電動車を充電するためのコンセントが、蓋体の前面壁のコンセント用貫通孔を塞ぐように取り付けられる。そして、配線ボックス装置は、第1カバー体を備え、その第1カバー体は、コンセントとそのコンセントに接続されるコンセント側接続プラグとを囲むように覆う覆い位置と、それらコンセントとコンセント側接続プラグとを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、配線ボックスに回動自在に取り付けられる。ここで、第1カバー体が覆い位置にあるときには、第1カバー体が、コンセント、および、そのコンセントとコンセント側接続プラグとの接続状態を保護し、かつ、コンセント側接続プラグから延びるコードを外部に引き出すことができ、この状態で、電動車に電力を供給することができる。そして、第1カバー体が開放位置にあるときには、コンセントに対し、コンセント側接続プラグを接続したり解除したりすることができる。また、第1カバー体は、配線ボックスに対し着脱自在となっている。このため、配線ボックスに第1カバー体が取り付けられた第一形態と、第1カバー体が外された第二形態とを、環境に応じて選択して使用することができる。すなわち、コンセントや、そのコンセントとコンセント側接続プラグとの接続状態を保護する必要がある環境では、第一形態とし、保護する必要がないような環境では、第二形態とすることができる。この第二形態においては、第1カバー体が無いことから、第1カバー体の開閉操作の必要もなく、また、周りとの干渉を避けることができ、使い勝手を向上させることができる。
【0029】
さらに、この配線ボックス装置においては、電動車側接続プラグを支持する支持部が、蓋体の前面壁に設けられる。そして、配線ボックス装置は、第2カバー体を備え、その第2カバー体は、支持部に支持された電動車側接続プラグを囲むように覆う覆い位置と、その電動車側接続プラグを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、配線ボックスに回動自在に取り付けられる。ここで、第2カバー体が覆い位置にあるときには、電動車側接続プラグを保護し、第2カバー体が開放位置にあるときには、電動車側接続プラグを支持部へ配置したり支持部から取り出したりすることができる。また、第2カバー体は、配線ボックスに対し着脱自在となっている。このため、配線ボックスに第2カバー体が取り付けられた第一形態と、第2カバー体が外された第二形態とを、環境に応じて選択して使用することができる。すなわち、電動車側接続プラグを保護する必要がある環境では、第一形態とし、保護する必要がないような環境では、第二形態とすることができる。この第二形態においては、第2カバー体が無いことから、第2カバー体の開閉操作の必要もなく、また、周りとの干渉を避けることができ、使い勝手を向上させることができる。
【0030】
また、請求項
11に記載の発明に係る配線ボックス装置は、請求項1ないし
10のいずれか1項に記載の配線ボックス装置において、前記カバー体は、そのカバー体の開放位置となる、前記コンセントの上方にあって前記前面壁に対して略直交して配置される位置で、そのカバー体の回動が止まるように支持されることにより、その開放位置のカバー体が、庇部を形成する。
【0031】
また、請求項
12に記載の発明に係る配線ボックス装置は、請求項1ないし
11のいずれか1項に記載の配線ボックス装置において、前記カバー体の覆い位置において、前記カバー体の開放方向への回動を不可とする、ロック機構を備える。これにより、カバー体の覆い位置において、カバー体を、ロック機構を用いてロックすることができ、コンセントとかコンセント側接続プラグを、いたずら等から守ることができる。
【0032】
また、請求項
13に記載の発明に係る配線ボックス装置は、請求項1ないし
12のいずれか1項に記載の配線ボックス装置において、前記カバー体には、そのカバー体を温める温熱手段が設けられる。これにより、冬季に、カバー体に雪が降り積もったり、カバー体と配線ボックスとの間の隙間に雪が入り込んだりしても、その雪を温熱手段により溶かすことで、カバー体の開閉が困難となるのを防ぐことができる。
【0033】
また、請求項
14に記載の発明に係る配線ボックス装置は、請求項
13に記載の配線ボックス装置において、前記温熱手段は、前記カバー体の内側に設けられた電気ヒーターである。
【0034】
また、請求項
15に記載の発明に係る配線ボックス装置は、請求項1ないし
14のいずれか1項に記載の配線ボックス装置において、前記カバー体の上壁の後端部と、前記配線ボックスの上面に載った障害物とが、干渉して前記カバー体の回動が阻止されるのを防止すべく、前記カバー体の上壁から後方に向けて延設されて前記配線ボックスの上面を覆う、弾性変形可能な延設体が設けられる。こうして、カバー体の上壁から延設されて配線ボックスの上面を覆う延設体を設けることで、配線ボックスの上面に直接、雪等の障害物が載ったり、カバー体と配線ボックスとの間の隙間に雪等の障害物が入り込んだりすることがなく、これにより、カバー体の開閉が困難となるのを避けることができる。
【発明の効果】
【0035】
この発明に係る配線ボックス装置によれば、カバー体を、配線ボックスに対して着脱することで、環境に応じて、カバー体の付いたタイプと、そのカバー体の無いタイプとを、簡単に選択して使用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、この発明に係る配線ボックス装置を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
【0038】
図1〜
図7は、本発明の第一の実施の形態を示す。図中符号1は、建物の外壁面等の起立する取付面を示す。2は、電動車を充電するためのコンセントを示す。3は、コンセント2と電動車とを繋ぐコード、つまり、電動車へ電力を供給するコードを示し、そのコード3の一端には、コンセント側接続プラグ3aが設けられ、他端には、電動車側接続プラグ3bが設けられる。4は、コンセント2の電源の入切を操作するスイッチを示す。5は、前記コンセント2が取り付けられる(図示実施の形態においては、さらに前記スイッチ4が取り付けられる)配線ボックス装置を示す。なお、電動車とは、動力源として電動機を用いて走行する車一般をいい、電動機のみを用いる場合に限らず、電動機とエンジン等とを併用する場合や、電動機を補助的に用いる場合を含む。電動車の例としては、電気自動車、ハイブリッド自動車、電動二輪車、ハイブリッド二輪車、電動アシスト自転車、電動カート、電動車いす、フォークリフト等がある。
【0039】
この配線ボックス装置5は、配線ボックス6とカバー体9とを備える。ここで、配線ボックス6は、前面に開口を有する中空箱状のボックス本体7と、そのボックス本体7の開口を塞ぐようにボックス本体7に取り付け固定される蓋体8とを備える(
図5参照)。そこで、蓋体8は、その前面壁8aに、前記ボックス本体7内を外部と連通させるコンセント用貫通孔8bを有し、蓋体8またはボックス本体7は、前記コンセント2がコンセント用貫通孔8bを塞ぐようにして取り付けられるコンセント取付部8cを有する。図示実施の形態においては、ボックス本体7は、内部に配線空間を有し、蓋体8のコンセント用貫通孔8bは、その配線空間を外部と連通させる。また、コンセント取付部8cは、蓋体8(詳しくは、前面壁8aの前面)に備わる。そして、コンセント2は、コンセント取付部8cに、蓋体8の前面壁8aから突出するようにして取り付けられる。
【0040】
また、蓋体8は、その前面壁8aにおける、コンセント用貫通孔8bの左右方向(図示実施の形態においては、右側)の位置に、前記ボックス本体7内を外部と連通させるスイッチ用貫通孔8dを有し、蓋体8またはボックス本体7は、前記スイッチ4がスイッチ用貫通孔8dを塞ぐようにして取り付けられるスイッチ取付部8eを有する。図示実施の形態においては、蓋体8のスイッチ用貫通孔8dは、ボックス本体7の内部の配線空間を外部と連通させる。また、スイッチ取付部8eは、蓋体8(詳しくは、前面壁8aの前面)に備わる。
【0041】
一方、カバー体9は、配線ボックス6(図示実施の形態においては、蓋体8の前面壁8a)に取り付けられた前記コンセント2、および、そのコンセント2と前記コード3の一端の前記コンセント側接続プラグ3aとの接続状態を保護すべく、コンセント側接続プラグ3aから延びる前記コード3を外部に引き出し可能な状態でコンセント2とコンセント側接続プラグ3aとを囲むように覆う覆い位置(
図1参照)と、コンセント2とコンセント側接続プラグ3aとの互いの接続およびその解除を可能とすべく、コンセント2とコンセント側接続プラグ3aとを露出させる開放位置(
図2参照)との間を、変位自在となるよう、配線ボックス6に対して上下方向に回動自在に取り付けられるとともに、配線ボックス6に対して着脱自在に取り付けられる。さらに、図示実施の形態においては、カバー体9は、そのカバー体9の覆い位置において、配線ボックス6に取り付けられたスイッチ4を保護すべく、そのスイッチ4を囲むように覆うとともに、そのカバー体9の開放位置において、スイッチ4の操作を可能とすべく、そのスイッチ4を露出させる。
【0042】
また、配線ボックス装置5は、保持体10を備える。この保持体10は、カバー体9を配線ボックス6に取り付けるにあたって、それらカバー体9と配線ボックス6との間に介在するものであって、カバー体9を回動自在に保持するとともに配線ボックス6に着脱自在に取り付け固定される。ここにおいて、保持体10は、蓋体8をボックス本体7に取り付け固定するためのビス11が、保持体10と蓋体8を貫通してボックス本体7に螺入することで、配線ボックス6に取り付け固定される。
【0043】
また、配線ボックス装置5は、回動防止体12を備えている。この回動防止体12は、配線ボックス6に着脱自在に取り付け固定されて、カバー体9の覆い位置にてそのカバー体9と係合してそのカバー体9の開放方向への回動を防止するものである。ここにおいて、回動防止体12は、蓋体8をボックス本体7に取り付け固定するためのビス11が、回動防止体12と蓋体8を貫通してボックス本体7に螺入することで、配線ボックス6に取り付け固定される。
【0044】
具体的には、コンセント2は、略半円柱形状をしており、下部に、コンセント側接続プラグ3aの端子が差し込まれる受口2aを有している。そして、このコンセント2は、受口2aを開閉する蓋2bを備えている。この蓋2bは、閉じる側に弾性付勢されており、その弾性に抗して開くことで、コンセント側接続プラグ3aをコンセント2の受口2aに接続することができる。そして、コンセント側接続プラグ3aがコンセント2に接続された状態では、蓋2bは、コンセント側接続プラグ3aに当たって、その開状態が維持される。また、このコンセント2は、コンセント本体2cと、取付枠(図示せず)とを備えており、その取付枠が蓋体8のコンセント取付部8cに取り付けられた後に、コンセント本体2cが、取付枠に取り付けられる。
【0045】
スイッチ4は、基台4aと、その基台4aに重なる蓋4bとを備えている。そして、蓋4bは、基台4aに開閉自在に取り付けられており、この蓋4bを開くことで、内部のスイッチ操作部(図示せず)を操作することができる。
【0046】
ボックス本体7は、底壁7aと、その底壁7aから前方に延設された周壁7b(詳しくは、上壁7c、下壁7d、左右の側壁7e、7e)を有して、箱状(詳しくは、直方体箱状)に形成されて、内部が前述した配線空間となっている。そして、下壁7dには、電線を外部からボックス本体7内に引き込むための通孔7fがあけられている。また、
図5に示すように、底壁7aにおいても、電線をボックス本体7内に引き込むための通孔を形成可能なノックアウト7gが設けられており、このノックアウト7gを打ち抜いた通孔からも電線をボックス本体7内に引き込むことができる。このボックス本体7は、前記取付面1に底壁7aを沿わせるようにして固定される。詳細には、ボックス本体7内から底壁7aを貫通して取付面1に進入するビス等の固着具により、このボックス本体7、ひいては配線ボックス装置5は、取付面1に固定される。また、ボックス本体7には、周壁7bの前端部分に隣接して、取付孔7h(図示実施の形態においては、ナット7jのねじ孔を有する取付孔)が設けられている(
図6参照)。なお、図示実施の形態においては、このボックス本体7の、底壁7a、周壁7b、上壁7c、下壁7dおよび側壁7eは、そのまま、配線ボックス6の、底壁、周壁、上壁、下壁および側壁となる。
【0047】
蓋体8は、板状(詳しくは、長方形板状)に形成されて、その全体が、前記前面壁8aとなっている。この前面壁8aには、前記コンセント用貫通孔8bとスイッチ用貫通孔8dとが左右に並ぶようにしてあけられている。そして、前面壁8aにおける、コンセント用貫通孔8bを囲む周縁部が、前記コンセント取付部8cとなり、そのコンセント取付部8cの上部および下部に、コンセント2を取り付けるためのビスが螺入する取付孔8fが設けられている。同様に、前面壁8aにおける、スイッチ用貫通孔8dを囲む周縁部が、前記スイッチ取付部8eとなり、そのスイッチ取付部8eの上部および下部に、スイッチ4を取り付けるためのビスが螺入する取付孔8gが設けられている。また、この前面壁8aの周縁部には、孔8hがあけられており、蓋体8は、前記ビス11が、この孔8hを通ってボックス本体7の取付孔7hに螺入することにより、ボックス本体7に取り付け固定される。
【0048】
保持体10は、左右方向に長手となるように形成されており、その左右方向の両側面には、カバー体9を回動自在とするよう、そのカバー体9の後述する被軸支部9fを軸支する軸支部10aが形成(図示実施の形態においては、突出して形成)されている。そして、保持体10の前面には、孔10bがあけられており、その孔10bを通る前述したビス11により、この保持体10は、配線ボックス6の上部前面側に取り付け固定される。
【0049】
回動防止体12は、左右方向に長手となるように形成されており、その中央には、カバー体9の覆い位置にてそのカバー体9の開放方向への回動を防止するよう、そのカバー体9の後述する被係止部9hと係合する係止部12aが設けられている。この係止部12aは、回動防止体12の下部において、U字状に折れ曲がって形成された弾性片12bに形成された孔からなる(
図6参照)。また、回動防止体12には、後述するロック機構13を構成するロック孔12cがあけられている(
図7参照)。また、回動防止体12の前面には、孔12dがあけられており、その孔12dを通る前述したビス11により、この回動防止体12は、配線ボックス6の下部前面側に取り付け固定される。
【0050】
カバー体9は、前壁9aと、その前壁9aから後方に延設された周壁9b(詳しくは、上壁9c、下壁9d、左右の側壁9e、9e)を有して、箱状(詳しくは、直方体箱状)に形成されている。そして、カバー体9は、その左右の側壁9e、9eの上部の後部側に被軸支部9fが形成されており、この被軸支部9fが保持体10の軸支部10aに軸支されて、このカバー体9は、保持体10に対して(つまりは、配線ボックス6に対して)回動自在となる。そして、このカバー体9は、その覆い位置においては、ボックス本体7に被るように位置して、コンセント2と、そのコンセント2に接続されたコンセント側接続プラグ3aとを囲むように覆い、かつ、スイッチ4を囲むように覆う。そして、このカバー体9の覆い位置において、コンセント側接続プラグ3aから延びるコード3を外部に引き出し可能とすべく、カバー体9の下壁9dには、コード3が通る、切欠きからなるコード通し9gが設けられている。
【0051】
また、カバー体9は、その下壁9dの中央後端部分に、被係止部9hが突設されるように形成されており、カバー体9の覆い位置において、この被係止部9hが回動防止体12の係止部12aと係合して、このカバー体9は、開放方向への回動が防止される(
図6参照)。そして、この係合を解除するにあたっては、回動防止体12の弾性片12bを押し下げることで、被係止部9hを係止部12aから外すことができる。また、カバー体9は、その下壁9dの後端部分に、後述するロック機構13を構成するロック孔9iがあけられている(
図7参照)。さらに、下壁9dには、カバー体9を開閉する際の取っ手9jが、突出形成されている。
【0052】
また、カバー体9は、そのカバー体9の開放位置となる、コンセント2の上方にあって蓋体8の前面壁8aに対して略直交して配置される位置で、そのカバー体9の回動が止まるように支持されることにより、その開放位置のカバー体9が、庇部を形成する。つまり、その開放位置のカバー体9が、コンセント2とコンセント側接続プラグ3aとの接続またはその解除の際の(図示実施の形態においては、加えて、スイッチ4の操作の際の)、庇部を形成する。ここにおいて、カバー体9が、その開放位置にて止まるように、前記軸支部10aと前記被軸支部9fとに、互いに係合する係合部10cが設けられる(
図5参照。ただし、カバー体9側の係合部は図示されていない)。
【0053】
また、配線ボックス装置5は、カバー体9の覆い位置において、カバー体9の開放方向への回動を不可とする、ロック機構13を備えている。このロック機構13は、回動防止体12に設けられたロック孔12cと、カバー体9に設けられたロック孔9iとから構成され、これらロック孔12c、9iに通される南京錠等の錠14により、カバー体9は、その回動が阻止される(
図7参照)。
【0054】
また、この配線ボックス装置5は、カバー体9に、そのカバー体9を温める温熱手段15が設けられている(
図2、
図4参照)。この温熱手段15は、例えば、カバー体9の内側に設けられた電気ヒーター15aであって、図示実施の形態においては、可撓性を有する面状ヒーターからなる。そして、電気ヒーター15aは、カバー体9の前壁9aおよび上壁9cに設けられ、特に、一枚の面状ヒーターが、折り曲げられて両壁9a、9cに渡るように配備される。もっとも、前壁9aと上壁9cとで、別々の電気ヒーター15a、15aが用いられてもよい。
【0055】
ところで、カバー体9を配線ボックス6に対し着脱するには、カバー体9に保持体10が取り付けられた状態で、その保持体10付きのカバー体9を配線ボックス6に対して着脱することができるが、カバー体9と保持体10とを互いに着脱し、さらに、保持体10と配線ボックス6とを互いに着脱するようにしてもよい。そして、カバー体9と保持体10との互いの着脱は、図示実施の形態においては、カバー体9における両側壁9e、9eを互いに広げるようにして行うことができる。
【0056】
次に、この第一の実施の形態に示す配線ボックス装置5の作用効果について説明する。この配線ボックス装置5は、配線ボックス6を備え、その配線ボックス6に、電動車を充電するためのコンセント2が、蓋体8の前面壁8aのコンセント用貫通孔8bを塞ぐように取り付けられる(図示実施の形態においては、加えて、コンセント2の電源の入切を操作するスイッチ4が、蓋体8の前面壁8aのスイッチ用貫通孔8dを塞ぐように取り付けられる)。そして、配線ボックス装置5は、カバー体9を備え、そのカバー体9は、コンセント2と、そのコンセント2に接続されるコンセント側接続プラグ3aとを囲むように覆う(図示実施の形態においては、加えて、スイッチ4を囲むように覆う)覆い位置(
図1参照)と、それらコンセント2とコンセント側接続プラグ3aとを露出させる(図示実施の形態においては、加えて、スイッチ4を露出させる)開放位置(
図2参照)との間を、変位自在となるよう、配線ボックス6に回動自在に取り付けられる。
【0057】
ここで、カバー体9が覆い位置にあるときには、カバー体9が、コンセント2、および、そのコンセント2とコンセント側接続プラグ3aとの接続状態を保護し、かつ、コンセント側接続プラグ3aから延びるコード3を外部に引き出すことができ、この状態で、電動車に電力を供給することができる(図示実施の形態においては、加えて、スイッチ4を保護する)。そして、カバー体9が開放位置にあるときには、コンセント2に対し、コンセント側接続プラグ3aを接続したり解除したりすることができる(図示実施の形態においては、加えて、スイッチ4を操作して、コンセント2の電源を入切することができる)。
【0058】
また、ここにおいて、カバー体9は、配線ボックス6に対し着脱自在となっている。このため、配線ボックス6にカバー体9が取り付けられた第一形態と、カバー体9が外された第二形態とを、環境に応じて選択して使用することができる。すなわち、コンセント2や、そのコンセント2とコンセント側接続プラグ3aとの接続状態を保護する必要がある環境では、第一形態とし、保護する必要がないような環境では、第二形態とすることができる。この第二形態においては、カバー体9が無いことから、カバー体9の開閉操作の必要もなく、また、周りとの干渉を避けることができ、使い勝手を向上させることができる。このように、この配線ボックス装置5によれば、カバー体9を、配線ボックス6に対して着脱することで、環境に応じて、カバー体9の付いたタイプと、そのカバー体9の無いタイプとを、簡単に選択して使用することができる。
【0059】
また、このように、配線ボックス装置5が、着脱自在なカバー体9を備えることで、コンセント2自体に防水性能を設ける必要がなくなる。すなわち、コンセント2が防水性能を有しない場合であっても、防水性を必要とする環境では、配線ボックス6にカバー体9を取り付けて使用すればよく、また、屋根付きの車庫内等の防水性を全く必要としない環境では、カバー体9を取り外した状態で使用することができる。このことは、スイッチ4においても同様である。
【0060】
また、カバー体9と配線ボックス6との間には、カバー体9を回動自在に保持する保持体10が介在している。これにより、配線ボックス6からカバー体9を取り外す際には、保持体10を含めて外すことができる。こうして、第二形態において、カバー体9と保持体10との両方を外すことで、配線ボックス6の外形をすっきりとさせて、周りとの干渉を防止することができる。そして、保持体10を配線ボックス6に取り付け固定するにあたって、蓋体8をボックス本体7に取り付け固定するためのビス11を用いることで、固定のための部材を別途用意する必要がない。
【0061】
さらに、カバー体9と配線ボックス6との間には、覆い位置にてカバー体9の回動を防止する回動防止体12が介在している。これにより、配線ボックス6からカバー体9を取り外す際には、回動防止体12を含めて外すことができる。こうして、第二形態において、カバー体9と回動防止体12との両方を外すことで、配線ボックス6の外形をすっきりとさせて、周りとの干渉を防止することができる。そして、回動防止体12を配線ボックス6に取り付け固定するにあたって、蓋体8をボックス本体7に取り付け固定するためのビス11を用いることで、固定のための部材を別途用意する必要がない。
【0062】
また、配線ボックス装置5は、覆い位置にあるカバー体9の回動を止めるロック機構13を備えている。このため、カバー体9の覆い位置において、カバー体9を、ロック機構13を用いてロックすることができ、コンセント2とかコンセント側接続プラグ3a(図示実施の形態においては、加えて、スイッチ4)を、いたずら等から守ることができる。
【0063】
また、コンセント取付部8cは、蓋体8の前面壁8aの前面に設けられ、その前面は、平面となるよう形成されている。すなわち、前面壁8aの前面において、コンセント取付部8cが、窪んでいたり突出していたりすることがない。このため、大きさの異なる各メーカーのコンセント2を、前面壁8aに密接して取り付けることができる。このことは、スイッチ取付部8eにおいても同様である。
【0064】
また、カバー体9には、温熱手段15が設けられている。これにより、冬季に、カバー体9に雪が降り積もったり、カバー体9と配線ボックス6との間の隙間に雪が入り込んだりしても、その雪を温熱手段15により溶かすことで、カバー体9の開閉が困難となるのを防ぐことができる。
【0065】
図8〜
図10は、本発明の第二の実施の形態を示す。この実施の形態は、第一の実施の形態に示す配線ボックス装置5とは、配線ボックス6の側壁に、電動車側接続プラグ3bを支持する支持部16が設けられる点が異なるが、他は同様であり、以下に、同様の部位には同一の符号を付して、異なる部分を主に説明する。
【0066】
配線ボックス装置5は、配線ボックス6の左右方向の側壁に、コード3の他端の電動車側接続プラグ3bを支持する支持部16が設けられる。図示実施の形態においては、この支持部16は、配線ボックス6の右側の側壁(つまり、ボックス本体7の右側の側壁7e)から突出するようにして形成されている。
【0067】
具体的には、ボックス本体7は、その側壁7eから側方に突出する腕部17を有しており、その腕部17の先に、前記支持部16が設けられる。この支持部16は、前面が開口する筒状に形成されており、その筒16a内に、電動車側接続プラグ3bの先端部分が挿入される(
図10参照)。そして、支持部16は、その外周に、係止部16b(図示実施の形態においては、突部)が設けられており、この係止部16bが、電動車側接続プラグ3bの被係止部3c(図示実施の形態においては、凹部)と係合することで、電動車側接続プラグ3bを保持する。ここで、被係止部3cは、電動車側接続プラグ3bに突出形成された突出片3dに設けられており、この電動車側接続プラグ3bに備わる操作ボタン3eを、押す、あるいはスライド等させることで、突出片3dが係止部16bから離れるように起立し、これによって、被係止部3cと係止部16bとの互いの係合が解除される。
【0068】
この第二の実施の形態に示す配線ボックス装置5の作用効果は、第一の実施の形態と同様であるが、さらに、配線ボックス6の側壁(ボックス本体7の側壁7e)に、電動車側接続プラグ3bを支持する支持部16を設けることで、この配線ボックス装置5の使い勝手を一層向上させることができる。
【0069】
図11〜
図12は、本発明の第三の実施の形態を示す。この実施の形態は、第二の実施の形態に示す配線ボックス装置5とは、カバー体9の大きさ等が異なるが、他は同様であり、以下に、同様の部位には同一の符号を付して、異なる部分を主に説明する。
【0070】
この実施の形態においては、覆い位置にあるカバー体9が、コンセント2およびスイッチ4に加えて、支持部16を覆うよう、カバー体9は、大きく形成されている。そして、カバー体9は、そのカバー体9の覆い位置(
図11参照)において、前記支持部16に支持された電動車側接続プラグ3bを保護すべく、その電動車側接続プラグ3bから延びるコード3を外部に引き出し可能な状態で電動車側接続プラグ3bを囲むように覆い、そのカバー体9の開放位置(
図12参照)において、電動車側接続プラグ3bの前記支持部16への配置および前記支持部16からの取り出しを可能とすべく、電動車側接続プラグ3bを露出させる。ここで、このカバー体9の覆い位置において、電動車側接続プラグ3bから延びるコード3を外部に引き出し可能とすべく、カバー体9の下壁9dには、コード3が通る、切欠きからなるコード通し9kが設けられている。
【0071】
この第三の実施の形態に示す配線ボックス装置5の作用効果は、第二の実施の形態と同様であるが、加えて、配線ボックス6の側壁の支持部16に支持された電動車側接続プラグ3bを、コンセント2およびコンセント側接続プラグ3aと合わせて(図示実施の形態においては、さらに、スイッチ4と合わせて)、カバー体9により保護することができる。
【0072】
図13〜
図15は、本発明の第四の実施の形態を示す。この実施の形態は、第一の実施の形態に示す配線ボックス装置5とは、配線ボックス6の蓋体8に、電動車側接続プラグ3bを支持する支持部16が設けられる点が異なるが、他は同様であり、以下に、同様の部位には同一の符号を付して、異なる部分を主に説明する。
【0073】
蓋体8の前面壁8aには、コンセント用貫通孔8bの左右方向の位置に、コード3の他端の電動車側接続プラグ3bを支持する支持部16が設けられる。そして、カバー体9は、そのカバー体9の覆い位置(
図13参照)において、支持部16に支持された電動車側接続プラグ3bを保護すべく、その電動車側接続プラグ3bから延びるコード3を外部に引き出し可能な状態で電動車側接続プラグ3bを囲むように覆い、そのカバー体9の開放位置(
図14参照)において、電動車側接続プラグ3bの支持部16への配置および支持部16からの取り出しを可能とすべく、電動車側接続プラグ3bを露出させる。
【0074】
具体的には、
図15に示すように、蓋体8は、その蓋体8に、穴を形成するようにして後方に延びる穴形成筒部8iを有する。そして支持部16は、穴形成筒部8iの底面から立設して、前面が開口する筒状に形成されており、その筒16a内に、電動車側接続プラグ3bの先端部分が挿入される。そして、支持部16は、その外周に、係止部16b(図示実施の形態においては、突部)が設けられており、この係止部16bが、電動車側接続プラグ3bの被係止部3c(図示実施の形態においては、凹部)と係合することで、電動車側接続プラグ3bを保持する。ここで、被係止部3cは、電動車側接続プラグ3bに突出形成された突出片3dに設けられており、この電動車側接続プラグ3bに備わる操作ボタン3eを、押す、あるいはスライド等させることで、突出片3dが係止部16bから離れるように起立し、これによって、被係止部3cと係止部16bとの互いの係合が解除される。
【0075】
この第四の実施の形態に示す配線ボックス装置5の作用効果は、第一の実施の形態と同様であるが、さらに、蓋体8の前面壁8aに、電動車側接続プラグ3bを支持する支持部16を設けることで、この配線ボックス装置5の使い勝手を一層向上させることができる。そして、前面壁8aの支持部16に支持された電動車側接続プラグ3bを、コンセント2およびコンセント側接続プラグ3aと合わせて(図示実施の形態においては、さらに、スイッチ4と合わせて)、カバー体9により保護することができる。
【0076】
図16〜
図17は、本発明の第五の実施の形態を示す。この実施の形態は、第一の実施の形態に示す配線ボックス装置5とは、カバー体9が、独立した、第1カバー体91と第2カバー体92とに分割される点が異なるが、他はほぼ同様であり、以下に、同様の部位には同一の符号を付して、異なる部分を主に説明する。
【0077】
配線ボックス装置5は、配線ボックス6と、カバー体9としての、コンセント2を覆う第1カバー体91およびスイッチ4を覆う第2カバー体92を備えている。
【0078】
すなわち、第1カバー体91は、配線ボックス6に取り付けられたコンセント2、および、そのコンセント2とコード3の一端のコンセント側接続プラグ3aとの接続状態を保護すべく、コンセント側接続プラグ3aから延びるコード3を外部に引き出し可能な状態でコンセント2とコンセント側接続プラグ3aとを囲むように覆う覆い位置(
図16参照)と、コンセント2とコンセント側接続プラグ3aとの互いの接続およびその解除を可能とすべく、コンセント2とコンセント側接続プラグ3aとを露出させる開放位置(
図17参照)との間を、変位自在となるよう、配線ボックス6に対して上下方向に回動自在に取り付けられるとともに、配線ボックス6に対して着脱自在に取り付けられる。
【0079】
同様に、第2カバー体92は、配線ボックス6に取り付けられたスイッチ4を保護すべく、そのスイッチ4を囲むように覆う覆い位置(
図16参照)と、スイッチ4の操作を可能とすべく、そのスイッチ4を露出させる開放位置(
図17参照)との間を、変位自在となるよう、配線ボックス6に対して上下方向に回動自在に取り付けられるとともに、配線ボックス6に対して着脱自在に取り付けられる。
【0080】
また、この実施の形態においては、第1カバー体91および第2カバー体92は、その覆い位置において、蓋体8の前面壁8aに当接して止まる。そして、保持体10は、第1カバー体91と第2カバー体92とのそれぞれに対応して、個別に設けられるが、一体の部材として設けられてもよい。また、配線ボックス装置5は、回動防止体12を備えず、カバー体9(91、92)には、被係止部9hが設けられていないが、これら回動防止体12と被係止部9hとを設けるようにしてもよい。また、この配線ボックス装置5は、ロック機構13を備えていなが、このロック機構13を備えるようにしてもよい。
【0081】
この第五の実施の形態に示す配線ボックス装置5の作用効果は、第一の実施の形態と同様であるが、特に、第2カバー体92は、スイッチ4を囲むように覆う覆い位置と、そのスイッチ4を露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、配線ボックス6に回動自在に取り付けられる。ここで、第2カバー体92が覆い位置にあるときには、スイッチ4を保護し、第2カバー体92が開放位置にあるときには、スイッチ4を操作して、コンセント2の電源を入切することができる。
【0082】
また、ここにおいて、第2カバー体92は、配線ボックス6に対し着脱自在となっている。このため、配線ボックス6に第2カバー体92が取り付けられた第一形態と、第2カバー体92が外された第二形態とを、環境に応じて選択して使用することができる。すなわち、スイッチ4を保護する必要がある環境では、第一形態とし、保護する必要がないような環境では、第二形態とすることができる。この第二形態においては、第2カバー体92が無いことから、第2カバー体92の開閉操作の必要もなく、また、周りとの干渉を避けることができ、使い勝手を向上させることができる。
【0083】
そして、この配線ボックス装置5によれば、第1カバー体91と第2カバー体92とを、配線ボックス6に対して着脱することで、環境に応じて、カバー体9(91、92)の付いたタイプと、そのカバー体9(91、92)の無いタイプとを、簡単に選択して使用することができる。さらに、第1カバー体91と第2カバー体92とを備えることで、それぞれのカバー体91、92を個別に開閉することも、個別に着脱することもできる。
【0084】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。例えば、第二の実施の形態においても、第五の実施の形態と同様に、カバー体9が、コンセント2、および、そのコンセント2とコンセント側接続プラグ3aとの接続状態を保護する第1カバー体91と、スイッチ4を保護する第2カバー体92とに、分割されてもよい。
【0085】
また、第三の実施の形態および第四の実施の形態においても、第五の実施の形態と同様に、カバー体9が、コンセント2、および、そのコンセント2とコンセント側接続プラグ3aとの接続状態を保護する第1カバー体91と、スイッチ4を保護する、第2カバー体92としてのスイッチ用カバー体と、電動車側接続プラグ3bを保護する、第2カバー体92としてのプラグ用カバー体とに、分割されてもよい。すなわち、配線ボックス装置5は、配線ボックス6と、カバー体9としての、第1カバー体91および第2カバー体92(詳しくは、第2カバー体92としてのスイッチ用カバー体およびプラグ用カバー体)を備えている。
【0086】
ここで、第2カバー体92においては、スイッチ用カバー体は、配線ボックス6に取り付けられたスイッチ4を保護すべく、そのスイッチ4を囲むように覆う覆い位置と、スイッチ4の操作を可能とすべく、そのスイッチ4を露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、配線ボックス6に対して上下方向に回動自在に取り付けられるとともに、配線ボックス6に対して着脱自在に取り付けられる。そして、プラグ用カバー体は、支持部16に支持された電動車側接続プラグ3bを保護すべく、その電動車側接続プラグ3bから延びるコード3を外部に引き出し可能な状態で電動車側接続プラグ3bを囲むように覆う覆い位置と、電動車側接続プラグ3bの支持部16への配置および支持部16からの取り出しを可能とすべく、その電動車側接続プラグ3bを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、配線ボックス6に対して上下方向に回動自在に取り付けられるとともに、配線ボックス6に対して着脱自在に取り付けられる。
【0087】
このように、スイッチ用カバー体が覆い位置にあるときには、スイッチ4を保護し、スイッチ用カバー体が開放位置にあるときには、スイッチ4を操作して、コンセント2の電源を入切することができる。ここで、スイッチ用カバー体は、配線ボックス6に対し着脱自在となっている。このため、配線ボックス6にスイッチ用カバー体が取り付けられた第一形態と、スイッチ用カバー体が外された第二形態とを、環境に応じて選択して使用することができる。すなわち、スイッチ4を保護する必要がある環境では、第一形態とし、保護する必要がないような環境では、第二形態とすることができる。この第二形態においては、スイッチ用カバー体が無いことから、スイッチ用カバー体の開閉操作の必要もなく、また、周りとの干渉を避けることができ、使い勝手を向上させることができる。
【0088】
そして、プラグ用カバー体が覆い位置にあるときには、電動車側接続プラグ3bを保護し、プラグ用カバー体が開放位置にあるときには、電動車側接続プラグ3bを支持部16へ配置したり支持部16から取り出したりすることができる。ここで、プラグ用カバー体は、配線ボックス6に対し着脱自在となっている。このため、配線ボックス6にプラグ用カバー体が取り付けられた第一形態と、プラグ用カバー体が外された第二形態とを、環境に応じて選択して使用することができる。すなわち、電動車側接続プラグ3bを保護する必要がある環境では、第一形態とし、保護する必要がないような環境では、第二形態とすることができる。この第二形態においては、プラグ用カバー体が無いことから、プラグ用カバー体の開閉操作の必要もなく、また、周りとの干渉を避けることができ、使い勝手を向上させることができる。
【0089】
そして、この配線ボックス装置5によれば、第1カバー体91と第2カバー体92(スイッチ用カバー体、プラグ用カバー体)とを、配線ボックス6に対して着脱することで、環境に応じて、カバー体9(第1カバー体91、スイッチ用カバー体、プラグ用カバー体)の付いたタイプと、そのカバー体9の無いタイプとを、簡単に選択して使用することができる。さらに、第1カバー体91と第2カバー体92(スイッチ用カバー体、プラグ用カバー体)とを備えることで、それぞれのカバー体9、つまり第1カバー体91と第2カバー体92(スイッチ用カバー体、プラグ用カバー体)を個別に開閉することも、個別に着脱することもできる。
【0090】
また、配線ボックス6における蓋体8には、その前面壁8aに、コンセント用貫通孔8bが、左右方向に複数設けられ、蓋体8またはボックス本体7には、複数の前記コンセント用貫通孔8b、8bに対応して、コンセント取付部8cが、左右方向に複数設けられてもよい。ここにおいて、カバー体9は、そのカバー体9の覆い位置において、複数の前記コンセント2、2を同時に覆い、また、そのカバー体9の開放位置において、複数の前記コンセント2、2を同時に露出させる。こうして、複数のコンセント2、2が、配線ボックス6に取り付けられる場合においても、それらコンセント2、2を、同一のカバー体9により保護することができる。もっとも、カバー体9は、複数のコンセント2、2の各々に対応するように複数設けられてもよく、この場合には、各コンセント2の使用状況に応じて、対応するカバー体9の開閉を行うことができる。なお、これらのことは、スイッチ4とか電動車側接続プラグ3bの支持部16を複数設ける場合においても同様である。
【0091】
また、
図18および
図19に示すように、カバー体9に、弾性変形可能な延設体18が設けられてもよい。この延設体18は、カバー体9の上壁9cの後端部と、配線ボックス6の上面6aに載った障害物とが、干渉してカバー体9の回動が阻止されるのを防止すべく、カバー体9の上壁9c(図示実施の形態においては、上壁9cの上面)から後方に向けて延設されて配線ボックス6の上面6aを覆う。こうして、カバー体9の上壁9cから延設されて配線ボックス6の上面6aを覆う延設体18を設けることで、配線ボックス6の上面6aに直接、雪とか氷結物等の障害物が載ったり、カバー体9と配線ボックス6との間の隙間にその障害物が入り込んだりすることがなく、これにより、カバー体9の開閉が困難となるのを避けることができる。
【0092】
また、コンセント2は、配線ボックス6に対し、蓋体8の前面壁8aから突出するようにして取り付けられるものでなくとも、
図20に示すように、コンセント用貫通孔8bを塞ぎ、かつ、コンセント用貫通孔8bから外部に臨むようにして取り付けられるものであってもよい。すなわち、コンセント用貫通孔8bが、コンセント2を外部に臨ませるものであってもよい。同様に、この
図20に示すように、スイッチ4は、スイッチ用貫通孔8dを塞ぎ、かつ、スイッチ用貫通孔8dから外部に臨むように取り付けられてもよく、また、スイッチ4には、操作ボタン等のスイッチ操作部4cを覆う蓋は、設けられなくともよい。また、このように、コンセント2とかスイッチ4が、貫通孔8b、8dから外部に臨むなどの場合には、ボックス本体7の内部は、配線空間となる以外に、コンセント2とかスイッチ4を収容する収容空間となる。また、この例では、コンセント取付部8cとか、スイッチ取付部8eは、蓋体8の前面壁8aの裏面に設けられる。もっとも、これら、コンセント取付部8cとか、スイッチ取付部8eは、蓋体8に設けられなくとも、ボックス本体7に設けられてもよい。
【0093】
また、
図21〜
図23に示すように、保持体10と回動防止体12とは、連結部19により互いに繋がっていてもよい。ここで、
図21および
図22に示す例においては、連結部19は、左右の両側にあって、保持体10と回動防止体12とを繋ぐ連結帯19aからなる。そして、
図23に示す例においては、連結部19は、左側では、保持体10と回動防止体12とを繋ぐ連結帯19aからなり、右側では、保持体10と回動防止体12とを繋ぐ連結板19bからなる。もっとも、これら
図21〜
図23に示す例において、左側の連結帯19aは、省略されてもよい。
【0094】
また、
図22および
図23に示すように、電動車側接続プラグ3bを支持する支持部16は、上述した連結部19に設けられてもよい。ここで、
図22に示す例では、右側の連結部19(詳しくは、連結帯19a)は、内側に突出する腕部17を有しており、その腕部17の先に、前記支持部16が設けられる。また、
図23に示す例においては、支持部16を構成する筒16aが、連結部19(詳しくは、連結板19b)から、後方に延出するように形成される。そして、連結板19bには、筒16aに設けられた係止部16bを外部に臨ませるように、孔Xがあけられている。
【0095】
また、配線ボックス装置5は、保持体10を備えるが、この保持体10を備えることなく、配線ボックス6に軸支部10aを直接設けることで、カバー体9を配線ボックス6に対して回動自在としてもよい。
【0096】
また、カバー体9は、その開放位置となる、コンセント2の上方にあって蓋体8の前面壁8aに対して略直交して配置される位置で、そのカバー体9の回動が止まるように支持されることにより、その開放位置のカバー体9が、庇部を形成するが、このことは、第1カバー体91や第2カバー体92においても同様である。すなわち、その開放位置のカバー体9、91、92が、コンセント2とコンセント側接続プラグ3aとの接続またはその解除の際の庇部を形成したり、スイッチ4の操作の際の庇部を形成したり、電動車側接続プラグ3bの支持部16への配置または支持部16からの取り出しの際の庇部を形成することとなる。もっとも、カバー体9、91、92は、その開放位置において、止まるように支持されなくともよい。
【0097】
また、カバー体9は、配線ボックス6に対して上下方向に回動自在に取り付けられる。この際、図示実施の形態においては、カバー体9は、配線ボックス6の上端部分に軸支されて、下側から開閉されるが、配線ボックス6の下端部分に軸支されて、上側から開閉されてもよい。
【0098】
また、電動車側接続プラグ3bを支持する支持部16を、配線ボックス6の側壁(つまり、ボックス本体7の側壁7e)に設けるにあたって、その支持部16を右側の側壁に設けなくとも、左側の側壁に設けてもよく、また、下壁等、配線ボックス6の所要の位置に設けてもよい。
【0099】
また、温熱手段15としての電気ヒーター15aは、カバー体9の前壁9aおよび上壁9cに設けられるが、上壁9cのみに設けられてもよく、また、カバー体9のその他の部位に設けられてもよい。また、電気ヒーター15aは、カバー体9の内側に設けられなくとも、カバー体9内に埋め込まれるものであってもよい。また、電気ヒーター15aは、カバー体9に加えて、配線ボックス6の上壁(つまり、ボックス本体7の上壁7c)に設けられてもよい。また、温熱手段15は、電気ヒーター15aに限定されるものではなく、例えば、温水等の熱流体を用いたものであってもよい。
【0100】
また、配線ボックス装置5は、スイッチ用貫通孔8dおよびスイッチ取付部8eを有して、そのスイッチ取付部8eにスイッチ4が取り付けられるが、スイッチ4を用いないのであれば、これらスイッチ用貫通孔8dおよびスイッチ取付部8eはなくともよい。
【0101】
また、上述した種々の配線ボックス装置5における各構成部を、適宜、組み合わせたり、追加したり、取り除いたりしてもよいのは勿論である。
【0102】
ところで、この発明の目的は、カバー体9の付いたタイプと、そのカバー体9の無いタイプとを、簡単に選択して使用することができる、配線ボックス装置5を提供することにあるが、従来にあっては、コンセント(電動車用充電コンセント)と、電動車とを繋ぐコード(つまり、電動車へ電力を供給するコード)は、不使用時には、そのコードの一端のコンセント側接続プラグをコンセントから外して、別途保管しておく必要があり、不便であった。そこで、コードの保管場所を、別途用意する必要がなく、使い勝手がよいことを、発明の目的として、配線ボックスに対してカバー体が着脱自在かどうかに拘わらず、配線ボックスに、電動車側接続プラグを支持する支持部を設けた、配線ボックス装置に係る発明を、以下に示す。
【0103】
電動車を充電するためのコンセント2が取り付けられる配線ボックス装置5であって、
配線ボックス6とカバー体9とを備え、
前記配線ボックス6は、前面に開口を有する中空箱状のボックス本体7と、前記開口を塞ぐように前記ボックス本体7に取り付け固定される蓋体8とを備え、
前記蓋体8は、その前面壁8aに、前記ボックス本体7内を外部と連通させるコンセント用貫通孔8bを有し、前記蓋体8または前記ボックス本体7は、前記コンセント2が前記コンセント用貫通孔8bを塞ぐようにして取り付けられるコンセント取付部8cを有し、
前記カバー体9は、前記配線ボックス6に取り付けられた前記コンセント2、および、そのコンセント2と電動車へ電力を供給するコード3の一端のコンセント側接続プラグ3aとの接続状態を保護すべく、前記コンセント側接続プラグ3aから延びる前記コード3を外部に引き出し可能な状態で前記コンセント2と前記コンセント側接続プラグ3aとを囲むように覆う覆い位置と、前記コンセント2と前記コンセント側接続プラグ3aとの互いの接続およびその解除を可能とすべく、前記コンセント2と前記コンセント側接続プラグ3aとを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、前記配線ボックス6に対して上下方向に回動自在に取り付けられ、また、
前記配線ボックス6に、前記コード3の他端の電動車側接続プラグ3bを支持する支持部16が設けられ、
前記カバー体9は、そのカバー体9の覆い位置において、前記支持部16に支持された前記電動車側接続プラグ3bを保護すべく、その電動車側接続プラグ3bから延びるコード3を外部に引き出し可能な状態で前記電動車側接続プラグ3bを囲むように覆い、そのカバー体9の開放位置において、前記電動車側接続プラグ3bの前記支持部16への配置および前記支持部16からの取り出しを可能とすべく、前記電動車側接続プラグ3bを露出させることを特徴とする、配線ボックス装置。
【0104】
この配線ボックス装置5によると、配線ボックス装置5は、配線ボックス6を備え、その配線ボックス6に、電動車を充電するためのコンセント2が、蓋体8の前面壁8aのコンセント用貫通孔8bを塞ぐように取り付けられる。そして、配線ボックス装置5は、カバー体9を備え、そのカバー体9は、コンセント2とそのコンセント2に接続されるコンセント側接続プラグ3aとを囲むように覆う覆い位置と、それらコンセント2とコンセント側接続プラグ3aとを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、配線ボックス6に回動自在に取り付けられる。ここで、カバー体9が覆い位置にあるときには、カバー体9が、コンセント2、および、そのコンセント2とコンセント側接続プラグ3aとの接続状態を保護し、かつ、コンセント側接続プラグ3aから延びるコード3を外部に引き出すことができ、この状態で、電動車に電力を供給することができる。そして、カバー体9が開放位置にあるときには、コンセント2に対し、コンセント側接続プラグ3aを接続したり解除したりすることができる。ここで、配線ボックス6には、コード3の他端の電動車側接続プラグ3bを支持する支持部16が設けられている。そこで、コード3の一端のコンセント側接続プラグ3aを、コンセント2に接続し、コード3の他端の電動車側接続プラグ3bを支持部16で支持することにより、コード3が、配線ボックス6に保持される。こうして、この配線ボックス装置5は、コード3を、コンセント2と支持部16とで保持することで、コード3の保管場所を、別途用意する必要がなく、使い勝手がよい。しかも、カバー体9を覆い位置にすることで、配線ボックス6に設けられた支持部16に支持された電動車側接続プラグ3bを、コンセント2と合わせて、カバー体9により保護することができる。
【0105】
また、この配線ボックス装置に係る発明において、カバー体9を、分割することもできる。すなわち、
電動車を充電するためのコンセント2が取り付けられる配線ボックス装置5であって、
配線ボックス6と、カバー体9としての第1カバー体91および第2カバー体92を備え、
前記配線ボックス6は、前面に開口を有する中空箱状のボックス本体7と、前記開口を塞ぐように前記ボックス本体7に取り付け固定される蓋体8とを備え、
前記蓋体8は、その前面壁8aに、前記ボックス本体7内を外部と連通させるコンセント用貫通孔8bを有し、前記蓋体8または前記ボックス本体7は、前記コンセント2が前記コンセント用貫通孔8bを塞ぐようにして取り付けられるコンセント取付部8cを有し、
前記第1カバー体91は、前記配線ボックス6に取り付けられた前記コンセント2、および、そのコンセント2と電動車へ電力を供給するコード3の一端のコンセント側接続プラグ3aとの接続状態を保護すべく、前記コンセント側接続プラグ3aから延びるコード3を外部に引き出し可能な状態で前記コンセント2と前記コンセント側接続プラグ3aとを囲むように覆う覆い位置と、前記コンセント2と前記コンセント側接続プラグ3aとの互いの接続およびその解除を可能とすべく、前記コンセント2と前記コンセント側接続プラグ3aとを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、前記配線ボックス6に対して上下方向に回動自在に取り付けられ、また、
前記配線ボックス6に、前記コード3の他端の電動車側接続プラグ3bを支持する支持部16が設けられ、
前記第2カバー体92は、前記支持部16に支持された前記電動車側接続プラグ3bを保護すべく、その電動車側接続プラグ3bから延びる前記コード3を外部に引き出し可能な状態で前記電動車側接続プラグ3bを囲むように覆う覆い位置と、前記電動車側接続プラグ3bの前記支持部16への配置および前記支持部16からの取り出しを可能とすべく、その電動車側接続プラグ3bを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、前記配線ボックス6に対して上下方向に回動自在に取り付けられることを特徴とする配線ボックス装置。
【0106】
この配線ボックス装置5によると、配線ボックス装置5は、配線ボックス6を備え、その配線ボックス6に、電動車を充電するためのコンセント2が、蓋体8の前面壁8aのコンセント用貫通孔8bを塞ぐように取り付けられる。そして、配線ボックス装置5は、第1カバー体91を備え、その第1カバー体91は、コンセント2とそのコンセント2に接続されるコンセント側接続プラグ3aとを囲むように覆う覆い位置と、それらコンセント2とコンセント側接続プラグ3aとを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、配線ボックス6に回動自在に取り付けられる。ここで、第1カバー体91が覆い位置にあるときには、第1カバー体91が、コンセント2、および、そのコンセント2とコンセント側接続プラグ3aとの接続状態を保護し、かつ、コンセント側接続プラグ3aから延びるコード3を外部に引き出すことができ、この状態で、電動車に電力を供給することができる。そして、第1カバー体91が開放位置にあるときには、コンセント2に対し、コンセント側接続プラグ3aを接続したり解除したりすることができる。
【0107】
さらに、この配線ボックス装置5においては、電動車側接続プラグ3bを支持する支持部16が、配線ボックス6に設けられる。そして、配線ボックス装置5は、第2カバー体92を備え、その第2カバー体92は、支持部16に支持された電動車側接続プラグ3bを囲むように覆う覆い位置と、その電動車側接続プラグ3bを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、配線ボックス6に回動自在に取り付けられる。ここで、第2カバー体92が覆い位置にあるときには、支持部16に支持された電動車側接続プラグ3bを保護し、第2カバー体92が開放位置にあるときには、電動車側接続プラグ3bを支持部16へ配置したり支持部16から取り出したりすることができる。そして、コード3の一端のコンセント側接続プラグ3aを、コンセント2に接続し、コード3の他端の電動車側接続プラグ3bを支持部16で支持することにより、コード3が、配線ボックス6に保持される。こうして、この配線ボックス装置5は、コード3を、コンセント2と支持部16とで保持することで、コード3の保管場所を、別途用意する必要がなく、使い勝手がよい。
【0108】
また、従来にあっては、冬季に、カバー体に雪が降り積もったり、カバー体と配線ボックスとの間の隙間に雪が入り込んだりすると、カバー体の開閉が困難となる虞があった。そこで、雪に対して、カバー体の開閉を確保することができることを、発明の目的として、カバー体が着脱自在かどうかに拘わらず、カバー体に温熱手段を設けた、配線ボックス装置に係る発明を、以下に示す。
【0109】
電動車を充電するためのコンセント2が取り付けられる配線ボックス装置5であって、
配線ボックス6とカバー体9とを備え、
前記配線ボックス6は、前面に開口を有する中空箱状のボックス本体7と、前記開口を塞ぐように前記ボックス本体7に取り付け固定される蓋体8とを備え、
前記蓋体8は、その前面壁8aに、前記ボックス本体7内を外部と連通させるコンセント用貫通孔8bを有し、前記蓋体8または前記ボックス本体7は、前記コンセント2が前記コンセント用貫通孔8bを塞ぐようにして取り付けられるコンセント取付部8cを有し、
前記カバー体9は、前記配線ボックス6に取り付けられた前記コンセント2、および、そのコンセント2と電動車へ電力を供給するコード3の一端のコンセント側接続プラグ3aとの接続状態を保護すべく、前記コンセント側接続プラグ3aから延びる前記コード3を外部に引き出し可能な状態で前記コンセント2と前記コンセント側接続プラグ3aとを囲むように覆う覆い位置と、前記コンセント2と前記コンセント側接続プラグ3aとの互いの接続およびその解除を可能とすべく、前記コンセント2と前記コンセント側接続プラグ3aとを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、前記配線ボックス6に対して上下方向に回動自在に取り付けられ、
前記カバー体9に、そのカバー体9を温める温熱手段15が設けられることを特徴とする、配線ボックス装置。
【0110】
この配線ボックス装置5によると、配線ボックス装置5は、配線ボックス6を備え、その配線ボックス6に、電動車を充電するためのコンセント2が、蓋体8の前面壁8aのコンセント用貫通孔8bを塞ぐように取り付けられる。そして、配線ボックス装置5は、カバー体を備え、そのカバー体9は、コンセント2とそのコンセント2に接続されるコンセント側接続プラグ3aとを囲むように覆う覆い位置と、それらコンセント2とコンセント側接続プラグ3aとを露出させる開放位置との間を、変位自在となるよう、配線ボックス6に回動自在に取り付けられる。ここで、カバー体9が覆い位置にあるときには、カバー体9が、コンセント2、および、そのコンセント2とコンセント側接続プラグ3aとの接続状態を保護し、かつ、コンセント側接続プラグ3aから延びるコード3を外部に引き出すことができ、この状態で、電動車に電力を供給することができる。そして、カバー体9が開放位置にあるときには、コンセント2に対し、コンセント側接続プラグ3aを接続したり解除したりすることができる。ここで、カバー体9には、そのカバー体9を温める温熱手段15が設けられている。これにより、冬季に、カバー体9に雪が降り積もったり、カバー体9と配線ボックス6との間の隙間に雪が入り込んだりしても、その雪を温熱手段15により溶かすことで、カバー体9の開閉が困難となるのを防ぐことができる。すなわち、この配線ボックス装置5にあっては、カバー体9に設けられた温熱手段15により雪を溶かすことで、この雪に対して、カバー体9の開閉を確保することができる。
【0111】
また、これら三つの別発明に対し、スイッチ4を追加する等、本論で述べた種々の構成を適宜組み合わせることができるのは勿論である。