(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
上記問題を解決するために、本発明の一態様に係る領域検索装置は、ユーザにより入力された検索対象に関する情報と当該検索対象を検索する検索範囲に関する条件とを取得する検索条件取得部と、表示部に表示されるマップ上におけるユーザにより指定されている点である第1ユーザ指定点を検出する検出部と、前記検索対象に関する情報に基づいて、前記マップ上の位置と対応付けられた複数のコンテンツを検索するコンテンツ検索部と、前記コンテンツ検索部により検索された複数のコンテンツのうち、前記ユーザ指定点を中心として前記検索範囲に関する条件を満たすコンテンツを含む第1領域を判定する判定部と、ユーザ指定点と、判定部により判定される第1領域とを、前記マップ上に動的に提示する領域範囲提示部とを備える。
【0012】
これにより、マップ上でのユーザの操作に連動し、条件に適う領域範囲を直感的かつ動的に提示する領域検索装置を実現することができる。
【0013】
ここで、例えば、前記検索範囲に関する条件は、前記検索対象の数であり、前記判定部は、前記コンテンツ検索部により検索された複数のコンテンツのうち、前記ユーザ指定点を中心として前記検索対象の数のコンテンツを含む第1領域を判定するとしてもよい。
【0014】
また、例えば、前記検索範囲に関する条件は、前記検索対象の総数であり、前記判定部は、前記コンテンツ検索部により検索された複数のコンテンツのうち、前記ユーザ指定点を中心として前記検索対象の総数のコンテンツを含む第1領域を判定し、かつ、前記検索対象の総数を構成する一定数毎のコンテンツを含む複数の層領域を判定し、前記領域範囲提示部は、前記ユーザ指定点と、前記判定部により判定される複数の層領域とを前記マップ上に動的に表示するとしてもよい。
【0015】
また、例えば、前記検索範囲に関する条件は、前記検索対象の総容量であり、前記判定部は、前記コンテンツ検索部により検索された複数のコンテンツのうち、前記ユーザ指定点を中心として、それぞれの容量の合計が前記検索対象の総容量となる複数のコンテンツを含む第1領域を判定するとしてもよい。
【0016】
また、例えば、前記判定部は、前記第1領域を、前記ユーザ指定点を中心とした円領域として判定するとしてもよい。
【0017】
また、例えば、前記マップは、地理的なマップであり、前記判定部は、前記第1領域を、前記ユーザ指定点を中心として地理的に等距離の領域として判定するとしてもよい。
【0018】
また、例えば、前記検出部は、さらに、前記領域範囲提示部により前記表示部に表示されるマップ上の前記第1領域を拡大または縮小する旨を示す領域面積変更操作を検出し、前記検索条件取得部は、前記検出部が前記領域面積変更操作を検出した場合、前記領域面積変更操作に対応するように当該検索対象を検索する検索範囲に関する条件を更新し、前記判定部は、前記コンテンツ検索部により検索された複数のコンテンツのうち、前記ユーザ指定点を中心として前記検索条件取得部により更新された検索範囲に関する条件を満たすコンテンツを含む第2領域を判定し、前記領域範囲提示部は、前記第1ユーザ指定点と、前記判定部により判定される第2領域とを前記マップ上に動的に表示することで、前記表示部に表示されるマップ上の前記第1領域を拡大または縮小するとしてもよい。
【0019】
また、例えば、前記検出部は、前記表示部に表示されるマップ上において、前記第1ユーザ指定点とは異なる点であって、ユーザにより指定される点である第2ユーザ指定点を検出し、前記判定部は、前記コンテンツ検索部により検索された複数のコンテンツのうち、前記第2ユーザ指定点を中心として前記検索範囲に関する条件を満たすコンテンツを含む第2領域を判定し、前記領域範囲提示部は、前記第2ユーザ指定点と、前記判定部により判定される第2領域とを前記マップ上に動的に表示するとしてもよい。
【0020】
また、例えば、前記検出部は、さらに、前記表示部に表示されるマップ上において、前記第1ユーザ指定点とは異なる点であって、ユーザにより指定される点である第2ユーザ指定点を検出し、前記判定部は、さらに、前記コンテンツ検索部により検索された複数のコンテンツのうち、前記第2ユーザ指定点を中心として前記検索範囲に関する条件を満たすコンテンツを含む第2領域を判定し、前記領域範囲提示部は、前記ユーザ指定点と、前記判定部により判定される第1領域とを前記マップ上に動的に表示するとともに、前記第2ユーザ指定点と、前記判定部により判定される第2領域とを前記マップ上に動的に表示するとしてもよい。
【0021】
また、例えば、前記領域範囲提示部は、前記第1領域の大きさが所定の値以上の場合に前記マップを縮小し、前記第1領域の大きさが所定の値より小さい場合に前記マップを拡大するとしてもよい。
【0022】
また、例えば、前記領域範囲提示部は、前記第1ユーザ指定点と、前記判定部により判定される第1領域とを前記マップ上に動的に表示する際には、前記第1領域上に前記検索範囲に関する条件を表示し、前記第2ユーザ指定点と、前記判定部により判定される第2領域とを前記マップ上に動的に表示する際には、前記第2領域上に前記検索範囲に関する条件を表示するとしてもよい。
【0023】
また、例えば、さらに、前記領域範囲提示部により、提示された前記第1領域に含まれるコンテンツを示すリスト情報を、前記表示部のコンテンツ領域に表示するコンテンツ領域表示部を備えるとしてもよい。
【0024】
また、例えば、さらに、前記コンテンツ領域で表示するリスト情報の数および表示サイズを決定する表示コンテンツ決定部を備え、前記表示コンテンツ決定部は、前記領域範囲提示部により、提示された前記第1領域に含まれるコンテンツ数に基づき、前記コンテンツ領域で表示するリスト情報の数および表示サイズを決定し、前記コンテンツ領域表示部は、前記表示コンテンツ決定部により決定されたリスト情報の数および表示サイズで、前記リスト情報を前記表示部のコンテンツ領域に表示するとしてもよい。
【0025】
また、例えば、さらに、前記コンテンツ領域に対するユーザの操作を検出するコンテンツ領域操作検出部を備え、前記表示コンテンツ決定部は、さらに、前記コンテンツ領域操作検出部により検出されたユーザの操作に基づき、前記コンテンツ領域で表示するリスト情報の数および表示サイズを決定し、前記コンテンツ領域表示部は、前記表示コンテンツ決定部により決定されたリスト情報の数および表示サイズで、前記リスト情報を、前記表示部のコンテンツ領域に表示し、前記検索条件取得部は、さらに、当該検索対象を検索する検索範囲に関する条件を、前記コンテンツ領域表示部が表示するリスト情報に対応するコンテンツのみを含むよう更新し、前記判定部は、前記コンテンツ検索部により検索された複数のコンテンツのうち、前記ユーザ指定点を中心として前記検索条件取得部により更新された検索範囲に関する条件を満たすコンテンツを含む第2領域を判定し、前記領域範囲提示部は、前記第1ユーザ指定点と、前記判定部により判定される第2領域とを前記マップ上に動的に表示するとしてもよい。
【0026】
また、例えば、前記コンテンツ領域操作検出部により検出されたユーザの操作は、前記コンテンツ領域に示されるリスト情報をスクロール可能なスクロール操作であり、前記表示コンテンツ決定部は、さらに、前記コンテンツ領域操作検出部により検出されたスクロール操作に基づき、前記コンテンツ領域で表示するリスト情報の数および表示サイズを決定し、前記コンテンツ領域表示部は、前記表示コンテンツ決定部により決定されたリスト情報の数および表示サイズで、前記スクロール操作によりスクロールされたリスト情報を、前記表示部のコンテンツ領域に表示するとしてもよい。
【0027】
また、例えば、前記表示部は、タッチスクリーンディスプレイであり、前記検出部は、前記タッチスクリーンディスプレイへの前記領域面積変更操作を検出することにより、前記表示部に対するユーザによる操作を検出し、前記領域面積変更操作は、前記第1ユーザ指定点に対して押圧するタッチジェスチャーを行いつつ、前記表示部に表示されるマップ上の前記第1領域を拡大または縮小するタッチジェスチャーを行う操作であるとしてもよい。
【0028】
また、例えば、前記動的領域検索装置は、さらに、前記表示部を備え、前記表示部は、タッチスクリーンディスプレイであり、前記検出部は、前記タッチスクリーンディスプレイへの操作を検出することにより、前記表示部に対するユーザによる操作を検出するとしてもよい。
【0029】
また、上記問題を解決するために、本発明の一態様に係る領域検索方法は、ユーザにより入力された検索対象に関する情報と当該検索対象を検索する検索範囲に関する条件とを取得する検索条件取得ステップと、表示部に表示されるマップ上におけるユーザにより指定されている点である第1ユーザ指定点を検出する検出ステップと、前記検索対象に関する情報に基づいて、前記マップ上の位置と対応付けられた複数のコンテンツを検索するコンテンツ検索ステップと、前記コンテンツ検索ステップにおいて検索された複数のコンテンツのうち、前記ユーザ指定点を中心として前記検索範囲に関する条件を満たすコンテンツを含む第1領域を判定する判定ステップと、前記ユーザ指定点と、前記判定部により判定される第1領域とを前記マップ上に動的に提示する領域範囲提示ステップとを含む。
【0030】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0031】
また、以下で示される図面は、想定されるすべての実施の形態ではなく選択した実施の形態を例示することのみを目的としており、本開示の範囲を限定することは意図していない。同じ参照符号は、図面のいくつかの図を通して、対応する部分を示す。
【0032】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における動的領域検索装置の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示す動的領域検索装置100は、動的領域検索ユーザインタフェース101と、検出部102と、コンテンツ検索部106と、提示領域判定部107と、領域範囲提示部108と、検索条件取得部109と、を備える。
【0033】
動的領域検索ユーザインタフェース101は、ユーザとの対話を支援したり、ユーザとディスプレイ等の表示画面との進行中の対話を処理したりするインタフェース部である。例えば、動的領域検索ユーザインタフェース101は、ユーザがマップ上で関心のある点として指定するユーザ指定点などの検索基準をユーザから取得する。また、例えば、動的領域検索ユーザインタフェース101は、ディスプレイ等の表示画面と連動し、表示画面に表示されるマップ上に動的に、検索結果を示す領域範囲を出力する。
【0034】
以下では、説明を簡潔にするため、マップが地理的なマップを示すとして説明するがそれに限らない。マップは、色相など色の俯瞰図を示していてもよく、二次元ないし三次元の意味空間として何らかの値やコンテンツが配置(マッピング)されたものを示していればよい。
【0035】
検索条件取得部109は、ユーザにより入力された検索対象に関する情報と当該検索対象を検索する検索範囲に関する条件とを取得する。ここで、検索対象に関する情報とは、例えばユーザが検索したいコンテンツを検索するために用いる索引や項目、キーワードなどである。また、検索範囲に関する条件とは、例えば、検索対象の数、検索対象が有する容量の総容量、検索対象の値域、検索対象の大きさを限定する条件である。
【0036】
検出部102は、マップ上操作検出部103と、変更可能領域判定部104と、現在中心位置検出部105とを備える。検出部102は、表示画面に表示されるマップ上位置と対応付けられたにおけるユーザにより指定されている点である第1ユーザ指定点を検出する。
【0037】
例えば、マップ上操作検出部103は、動的領域検索ユーザインタフェース101によりユーザとディスプレイとの進行中の対話が伝達され、表示画面に表示されるマップ上におけるユーザの操作を検出する。変更可能領域判定部104は、ユーザがいつマップ上の動的領域の大きさを変更しているのか判定する。現在中心位置検出部105は、ユーザが指定するユーザ指定点を検出することで、ユーザ指定点の変更や追加等を検出する。
【0038】
コンテンツ検索部106は、検索対象に関する情報に基づいて、表示画面に表示されるマップ上の位置と対応付けられた複数のコンテンツを検索する。
【0039】
提示領域判定部107、判定部の一例であり、コンテンツ検索部106により検索された複数のコンテンツのうち、ユーザ指定点を中心として検索範囲に関する条件を満たすコンテンツを含む第1領域を判定する。
【0040】
領域範囲提示部108は、ユーザ指定点と、提示領域判定部107により判定される第1領域とを、動的領域検索ユーザインタフェース101を介して表示画面に表示されるマップ上に動的に提示する。
【0041】
以上のように動的領域検索装置100は構成される。
【0042】
以下、
図2A〜
図7を用いて、動的領域検索装置100によりディスプレイ170(表示画面)のマップ上に提示される動的領域の例について説明する。なお、以下に示す例ではディスプレイ170が、タッチパネルディスプレイであり、ユーザによるタッチジェスチャーを検出することで、ユーザ操作が検出されるとして説明する。
【0043】
図2Aおよび
図2Bは、本実施の形態における動的領域検索装置によりディスプレイ170に表示される動的領域の例を示す図である。
【0044】
図2Aに示す例では、検索範囲に関する条件が検索対象の数(例えば10個)とした場合に、ディスプレイ170のマップ上(ここではアメリカ大陸の地図上)に、ユーザ指定点160aを中心点とした円の領域161が示される。ここで、例えば、検索対象を小売店とすると、円の領域161は、小売店10個を含む領域を示している。また、
図2Aでは、マップ上の円の領域161の任意の位置に検索対象の数(例えば10個)が表示されている。
【0045】
具体的には、動的領域検索装置100において、検索範囲に関する条件が検索対象の数(例えば10個)とした場合、提示領域判定部107は、コンテンツ検索部106により検索された複数のコンテンツのうち、ユーザ指定点160aを中心として検索対象の数(例えば10個)のコンテンツを含む領域161を判定する。そして、領域範囲提示部108は、ユーザ指定点と、提示領域判定部107により判定される領域161とを、ディスプレイ170に表示されるマップ上に動的に提示する。さらに、領域範囲提示部108は、ユーザ指定点160aと、提示領域判定部107により判定される領域161とをマップ上に動的に表示する際には、領域161上に検索範囲に関する条件を表示する。
【0046】
ここで、提示領域判定部107は、上記領域161を、ユーザ指定点160aを中心とした円の領域161として判定している。換言すると、提示領域判定部107は、マップ上でユーザの地理的関心地点であるユーザ指定点160aまたはその周辺を中心とし、且つ、検索された複数のコンテンツの中で、地理的関心地点から最も離れたところに位置するコンテンツを円周上に有する円領域として、規定した円の領域161を判定する。
【0047】
なお、提示領域判定部107は、ユーザ指定点160aを中心としたマップ上の特徴(例えば距離、徒歩時間等)で描かれる不定形の領域161aとして判定してもよい。その場合、領域範囲提示部108は、
図2Bに示すように、ユーザ指定点160aと、提示領域判定部107により判定される不定形の領域161aとを、ディスプレイ170のマップ上に動的に提示する。
【0048】
なお、不定形の領域161aは、例えば、ユーザ指定点160aからの地理的なマップ上の標高の変化を考慮して判定されてもよい。また、不定形の領域161aは、ユーザ指定点160aから最も距離的に遠い構成要素(検索対象のコンテンツ)までの2次元の距離を考慮して、所定の方向における、ユーザ指定点からの標高の変化を用いて領域を決定するとしてもよい。その場合、標高変化が大きい方向では標高変化が小さい方向に比べ、領域の境界がユーザ指定点160aに近づくことになり、領域161aが不定形となる。
【0049】
また、ユーザ指定点160aからの走行時間(徒歩時間等)を考慮して領域171aを判定するとしてもよい。その場合、ユーザ指定点160aから最も距離的に遠い構成要素(検索対象のコンテンツ)までの到達所用時間を考慮して、残りの領域の境界地点までの距離を走行時間により判定することができる。なお、走行時間等の算出は、周知技術であるため説明を省略する。
【0050】
図3A〜
図3Cは、本実施の形態における動的領域検索装置によりディスプレイ170に表示される動的領域を拡大縮小する場合の例を示す図である。
【0051】
図3Aでは、ユーザ指定点160aを中心に、検索対象の数(ここでは3個)を含む領域162aが示されており、
図3Bでは、ユーザ指定点160aを中心に、検索対象の数(ここでは10個)を含む領域162が示されている。
図3Cでは、ユーザ指定点160aを中心に、検索対象の数(ここでは21個)を含む領域162bが示されている。
【0052】
図3A〜
図3Cに示すように、
図3Aに示す領域162aを拡大する操作(タッチジェスチャー操作160b)をユーザが行うことにより、
図3Bに示す領域162に拡大する様子を示している。また、
図3Cに示す領域162bを縮小する操作(タッチジェスチャー操作160c)をユーザが行うことにより、
図3Bに示す領域162に縮小する様子を示している。
【0053】
具体的には、動的領域検索装置100では、検出部102は、さらに、領域範囲提示部108によりディスプレイ170に表示されるマップ上の第1領域(領域162)を拡大または縮小する旨を示す領域面積変更操作を検出する。検索条件取得部109は、検出部102が領域面積変更操作を検出した場合、検出した領域面積変更操作に対応するように当該検索対象を検索する検索範囲に関する条件を更新する。そして、提示領域判定部107は、コンテンツ検索部106により検索された複数のコンテンツのうち、ユーザ指定点160aを中心として検索条件取得部109により更新された検索範囲に関する条件を満たすコンテンツを含む第2領域(領域162a、領域162b)を判定する。このようにして、領域範囲提示部108は、ユーザ指定点160aと、提示領域判定部107により判定される第2領域とをマップ上に動的に表示することで、ディスプレイ170に表示されるマップ上の第1領域を拡大または縮小することができる。
【0054】
ここで、検出部102は、ディスプレイ170への領域面積変更操作を検出することにより、ディスプレイ170に対するユーザによる操作を検出する。この領域面積変更操作は、ユーザ指定点160aに対して押圧するタッチジェスチャーを行い、かつ、ディスプレイ170に表示されるマップ上の第1領域を拡大または縮小するタッチジェスチャー操作を行う。
【0055】
図4A〜
図4Cは、本実施の形態における動的領域検索装置により、ユーザ指定点が変更された場合にディスプレイ170に表示される動的領域の例を示す図である。
【0056】
図4Aに示すように、例えば、ユーザにより、ユーザ指定点170aからユーザ指定点170b、ユーザ指定点170cと変更された場合に、それぞれのユーザ指定点170a、170bおよび170cを中心に、検索対象の数(ここでは10個)を含む領域171、172および173が示される。
【0057】
なお、領域171〜173はそれぞれ、ユーザによりユーザ指定点(170a〜170c)が指定されたときのみ表示するとしてもよい。
【0058】
この場合、動的領域検索装置100では、検出部102は、ディスプレイ170に表示されるマップ上において、第1ユーザ指定点とは異なる点であって、ユーザにより指定される点である第2ユーザ指定点を検出する。提示領域判定部107は、前記コンテンツ検索部106により検索された複数のコンテンツのうち、第2ユーザ指定点を中心として検索範囲に関する条件を満たすコンテンツを含む第2領域を判定する。そして、領域範囲提示部108は、第2ユーザ指定点と、提示領域判定部107により判定される第2領域とをマップ上に動的に表示する。
【0059】
また、
図4Aに示すようにユーザによるユーザ指定点の変更が一定時間以内であれば、重畳して表示するとしてもよい。
【0060】
この場合、動的領域検索装置100では、検出部102は、さらに、ディスプレイ170に表示されるマップ上において、第1ユーザ指定点とは異なる点であって、ユーザにより指定される点である第2ユーザ指定点を検出する。提示領域判定部107は、さらに、コンテンツ検索部106により検索された複数のコンテンツのうち、第2ユーザ指定点を中心として前記検索範囲に関する条件を満たすコンテンツを含む第2領域を判定する。そして、領域範囲提示部108は、第1ユーザ指定点と、提示領域判定部107により判定される第1領域とをマップ上に動的に表示するとともに、第2ユーザ指定点と、提示領域判定部107により判定される第2領域とをマップ上に動的に表示する。
【0061】
ここで、領域範囲提示部108は、第1ユーザ指定点と、提示領域判定部107により判定される第1領域とをマップ上に動的に表示する際には、第1領域上に検索範囲に関する条件を表示する。また、領域範囲提示部108は、第2ユーザ指定点と、提示領域判定部107により判定される第2領域とをマップ上に動的に表示する際には、第2領域上に検索範囲に関する条件を表示する。
【0062】
なお、提示領域判定部107は、ユーザ指定点(170a〜170c)を中心としたマップ上の特徴(例えば距離、徒歩時間等)で描かれる不定形の領域として判定してもよい。その場合、領域範囲提示部108は、
図4Bまたは
図4Cに示すように、ユーザ指定点(170a〜170c)と、提示領域判定部107により判定される不定形の領域(領域171a〜173aまたは領域171b〜173b)とを、ディスプレイ170のマップ上に順次または重畳して動的に提示する。
【0063】
図4Bでは、不定形の領域171a〜173aは、ユーザ指定点170a〜170cを基点として標高の変化を考慮して判定した場合を示しており、
図4Bでは、不定形の領域171b〜173bは、ユーザ指定点170a〜170cからの走行時間(徒歩時間等)を考慮して判定した場合を示している。詳細については、
図2Bで上述したので省略を省略する。
【0064】
以上、本実施の形態によれば、ユーザの操作に連動し、条件に適う領域範囲を直感的かつ動的に提示する領域検索装置を実現することができる。
【0065】
なお、本実施の形態は、領域検索装置として実現するだけでなく、このような動的領域検索装置が備える処理手段を備える集積回路として実現したり、この領域検索装置を構成する処理手段をステップとする方法として実現したりしてもよい。
【0066】
ここで、本実施の形態の領域検索装置を構成する処理手段をステップとする方法は、次の処理ステップを含む。すなわち、ユーザにより入力された検索対象に関する情報と当該検索対象を検索する検索範囲に関する条件とを取得する検索条件取得ステップと、表示部に表示されるマップ上におけるユーザにより指定されている点である第1ユーザ指定点を検出する検出ステップと、前記検索対象に関する情報に基づいて、前記マップ上の位置と対応付けられた複数のコンテンツを検索するコンテンツ検索ステップと、前記コンテンツ検索ステップにおいて検索された複数のコンテンツのうち、前記ユーザ指定点を中心として前記検索範囲に関する条件を満たすコンテンツを含む第1領域を判定する判定ステップと、前記ユーザ指定点と、前記判定部により判定される第1領域とを前記マップ上に動的に提示する領域範囲提示ステップとを含む。これらの処理手段は、
図5に示すS21〜S25の処理を行う。ここで、
図5は、本実施の形態における領域検索装置を構成する処理手段の処理を示すフローチャートである。
【0067】
また、本実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0068】
ここで、本実施の形態の的領域検索装置などを実現するソフトウェアは、次のようなプログラムである。すなわち、ユーザにより入力された検索対象に関する情報と当該検索対象を検索する検索範囲に関する条件とを取得する検索条件取得ステップと、表示部に表示されるマップ上におけるユーザにより指定されている点である第1ユーザ指定点を検出する検出ステップと、前記検索対象に関する情報に基づいて、前記マップ上の位置と対応付けられた複数のコンテンツを検索するコンテンツ検索ステップと、前記コンテンツ検索ステップにおいて検索された複数のコンテンツのうち、前記ユーザ指定点を中心として前記検索範囲に関する条件を満たすコンテンツを含む第1領域を判定する判定ステップと、前記ユーザ指定点と、前記判定部により判定される第1領域とを前記マップ上に動的に提示する領域範囲提示ステップとを、コンピュータに実行させるプログラムである。
【0069】
(変形例1)
なお、検索範囲に関する条件は、上記で説明した検索対象の数に限られず、例えば検索対象の総容量(例えば10MB)であってもよい。その場合には、提示領域判定部107は、コンテンツ検索部106により検索された複数のコンテンツのうち、ユーザ指定点を中心として、それぞれの容量の合計が検索対象の総容量となる複数のコンテンツを含む第1領域を判定すればよい。
【0070】
(変形例2)
また、検索範囲に関する条件は、検索対象の総数(例えば40個)であってもよい。その場合、提示領域判定部107は、コンテンツ検索部106により検索された複数のコンテンツのうち、ユーザ指定点を中心として検索対象の総数のコンテンツを含む第1領域を判定し、かつ、検索対象の総数(40個毎)を構成する一定数毎(例えば10個毎)のコンテンツを含む複数の層領域を判定すればよい。そして、領域範囲提示部110は、ユーザ指定点と、提示領域判定部107により判定される複数の層領域とをマップ上に動的に提示する。提示される複数の層領域は、例えばグラデーション表示される。
【0071】
なお、ユーザ指定点が変更された場合にディスプレイ170のマップ上にグラデーション表示されるとしてもよい。
図6は、ユーザ指定点が変更された場合にディスプレイ170のマップ上にグラデーション表示される動的領域の例を示す図である。
【0072】
図6では、例えば、ユーザの関心のある場所(地点)が、ユーザ指定点170aからユーザ指定点170b、170cと変更された場合に、それぞれのユーザ指定点170a、170bおよび170cを中心に、グラデーション表示される領域180、181および182が示されている。
【0073】
また、ディスプレイ170のマップ上に表示される動的領域を拡大縮小する場合にグラデーション表示されるとしてもよい。
図7は、ディスプレイ170にグラデーション表示される動的領域を拡大縮小する場合の例を示す図である。
【0074】
図7に示すように、例えば、ユーザがユーザ指定点170dに触れたまま、その動的領域183の領域を拡大する操作を行った場合に、動的領域検索装置100は、ユーザ指定点170dを中心に、一定個数毎(ここでは10個ずつ)の層領域でグラデーション表示するとしてもよい。
【0075】
(変形例3)
なお、複数の動的領域の大きさを調整して表示することが望まれる場合がある。
【0076】
図8Aおよび
図8Bは、複数の動的領域の大きさを調整して提示する場合の例を説明するための図である。
【0077】
まず、ユーザは、例えば右手および左手の人差し指を用いてディスプレイ170のマップ上に触れることにより、2つのユーザ指定点170eおよびユーザ指定点170fを指定する。すると、動的領域検索装置100は、ユーザ指定点170eおよびユーザ指定点170fに最も距離的に近いコンテンツの所定数(例えば、50個)を決定し、
図8Aに示すように、それらコンテンツを包含する領域184および領域185をマップ上に表示する。
図8Aに示す2つの領域184と領域185との大きさは異なっている。
【0078】
なお、上記では、ユーザが同時に2つのユーザ指定点を指定する場合について説明したが、それに限らない。ユーザにより同時に3つ以上のユーザ指定点が指定されたとしてもよく、その場合には、動的領域検索装置100は、そのユーザ指定点の数に応じて領域提示するとしてもよい。
【0079】
また、2つ以上のユーザ指定点とそれらの動的領域とが表示される際、ユーザは、比較のため1つ以上の動的領域を変更してもよい。例えば、
図8Bに示すように、2つの領域が包含するコンテンツの合計数を固定し(例えば、100個)、領域184の大きさを変更すると、それに応じてもう一方の領域185のサイズが調整される。ここでは、ユーザが、30個のコンテンツを含むように領域184を縮小すると(
図8Bで領域184a)、領域185が70個のコンテンツを含むように拡大される(
図8Bで領域185a)。このようにして、提示されるコンテンツの合計数は100個に保つことができる。
【0080】
(実施の形態2)
図9は、本発明の実施の形態2における動的領域検索装置の構成の一例を示すブロック図である。なお、
図1と同様の要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
【0081】
図9に示す動的領域検索装置200は、動的領域検索ユーザインタフェース201と、マップ上操作処理部202と、コンテンツ領域操作処理部203と、動的連動部210とを備える。
【0082】
マップ上操作処理部202は、検出部102と、コンテンツ検索部106と、提示領域判定部107と、領域範囲提示部108と、検索条件取得部109と、を備える。検出部102は、マップ上操作検出部103と、変更可能領域判定部104と、現在中心位置検出部105とを備える。一方、コンテンツ領域操作処理部203は、決定部204と、コンテンツ領域操作検出部212と、スクロール操作判定部218と、コンテンツ領域表示部222とを備える。ここで、決定部204は、表示サイズ判定部214と、リスト情報数計数部216と、表示コンテンツ決定部220とを備える。
【0083】
コンテンツ領域操作検出部212は、コンテンツ領域に対するユーザの操作を検出する。
【0084】
スクロール操作判定部218は、コンテンツ領域操作検出部212により検出されたユーザの操作がコンテンツ領域に表示されるリスト情報をスクロール可能なスクロール操作であるかどうかを判定する。具体的には、スクロール操作判定部218は、ユーザがいつ表示コンテンツのリスト情報をスクロール操作しているのか判定する。
【0085】
表示コンテンツ決定部220は、コンテンツ領域で表示するリスト情報の数および表示サイズを決定する。
【0086】
具体的には、表示コンテンツ決定部220は、領域範囲提示部108により提示された第1領域に含まれるコンテンツ数に基づき、コンテンツ領域で表示するリスト情報の数および表示サイズを決定する。また、表示コンテンツ決定部220は、コンテンツ領域操作検出部212により検出されたユーザの操作に基づき、コンテンツ領域で表示するリスト情報の数および表示サイズを決定する。
【0087】
また、表示コンテンツ決定部220は、コンテンツ領域操作検出部212により検出されたスクロール操作に基づき、コンテンツ領域で表示するリスト情報の数および表示サイズを決定する。
【0088】
コンテンツ領域表示部222は、領域範囲提示部108により提示された第1領域に含まれるコンテンツを示すリスト情報を、表示部(ディスプレイ)のコンテンツ領域に表示する。
【0089】
具体的には、コンテンツ領域表示部222は、表示コンテンツ決定部220により決定されたリスト情報の数および表示サイズで、リスト情報を表示部のコンテンツ領域に表示する。また、コンテンツ領域表示部222は、表示コンテンツ決定部220により決定されたリスト情報の数および表示サイズで、スクロール操作によりスクロールされたリスト情報を、表示部のコンテンツ領域に表示する。
【0090】
動的連動部210は、表示コンテンツ決定部220が決定するリスト情報の数および表示サイズと、提示領域判定部107が判定する第1領域に含むコンテンツの数とを連動させる。それにより、動的連動部210は、コンテンツ領域表示部222が表示するコンテンツ領域のリスト情報数と、領域範囲提示部108が提示する領域に含まれるコンテンツ数とを連動させることができる。
【0091】
具体的には、動的連動部210により、検索条件取得部109は、検索対象を検索する検索範囲に関する条件を、コンテンツ領域表示部222が表示するリスト情報に対応するコンテンツのみを含むよう更新する。提示領域判定部107は、コンテンツ検索部106により検索された複数のコンテンツのうち、ユーザ指定点を中心として検索条件取得部109により更新された検索範囲に関する条件を満たすコンテンツを含む第2領域を判定する。そして、領域範囲提示部108は、そのユーザ指定点と、提示領域判定部107により判定される第2領域とをマップ上に動的に提示する。
【0092】
なお、表示部は、タッチスクリーンディスプレイであり、検出部102およびコンテンツ領域操作検出部212は、タッチスクリーンディスプレイへの操作を検出することにより、表示部に対するユーザによる操作を検出する。
【0093】
以上のように動的領域検索装置200は構成される。
【0094】
図10は、本実施の形態における動的領域検索装置が組み込まれるシステムの一例である。
図10では、動的領域検索装置200は、例えば、表示部を有する計算装置360に組み込まれる。
【0095】
図10では、マップ上に動的領域が表示されるシステム300の構成の一例が示さている。システム300は、クエリツール320、コンテンツデータベース330およびマップデータベース340から構成される。ここでは、動的領域検索装置200のコンテンツをクエリ検索で検索する場合を例に挙げて説明する。
【0096】
クエリツール320は、計算装置360のプロセッサにより実行されるコンピュータソフトウェアプログラム(コンピュータが実行可能な命令)である。
【0097】
計算装置360は、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリおよびデータバスと接続される他の種類のデータ格納を有する従来のコンピュータアーキテクチャで構成されているとしてもよいまた、計算装置360は、有線接続または無線接続など適切な手段により外部装置との連動を容易にするため、ディスプレイ、キーボードおよびタッチスパネルなどのうち1つ以上のユーザインタフェースコンポーネントと、入出力部を備える。
【0098】
なお、計算装置360は、上記例に限定されず、他の種類のコンポーネントおよび/またはアーキテクチャを備えるとしてもよい。
【0099】
計算装置360に組み込まれる動的領域検索装置200は、クエリツール320を用いて、コンテンツデータベース330にクエリを実行する。
【0100】
例えば、ユーザは、マップ上の特定の関心領域にある小売店を検索したい場合、クエリ検索の基準を作成する際、ユーザはマップ上の地理的な関心地点をユーザ指定点として指定すればよい。なお、ユーザは、ユーザ指定点を指定する代わりに、地理的な関心地点を示す都市および/または郵便番号を入力するとしてもよい。また、計算装置360は全地球測位システム(GPS)を備えてもよく、GPSにより通知される現在のグローバル座標をクエリ検索の基準の作成に用いてもよい。つまり、地理的な関心地点を示す方法は、上記場合に限定されず他の種類の指標でもよい。また、検索クエリを作成する際、地理的な関心領域を示す指標を他の検索基準と組み合わせてもよい。いずれの場合も、クエリツール320は地理的関心地点を示す指標を取得し、検索クエリに用いればよい。
【0101】
クエリツール320は取得した基準を用いて、コンテンツデータベース330に対してクエリ検索を実行する。
【0102】
ここで、コンテンツデータベース330は検索されるコンテンツを含み、例えばユーザが検索したい検索対象としての小売店リストを含んでいる。
【0103】
クエリツール320による検索結果は、例えば
図11Aに示されるように、マップと関連付けて表示される。
【0104】
以下、
図11A〜
図19Bを用いて、ディスプレイ230(表示画面)のマップ領域234に提示される動的領域とコンテンツ領域232表示されるリスト情報の例について説明する。なお、以下では、ディスプレイ230が、タッチパネルディスプレイであり、動的領域検索装置200がディスプレイ230を介してユーザによるタッチジェスチャーを検出することで、ユーザ操作を検出するとして説明する。また、以下で説明する地理的関心地点は、実施の形態のユーザ指定点に対応する。以下ではこのユーザ指定点は直接タッチジェスチャーされなくても指定することができるとして説明する。
【0105】
図11Aは、本実施の形態における動的領域検索装置200によりディスプレイ230に表示される動的領域の例を示す図である。
図11Bは、ユーザ指定点を基点として検索対象の数をカウントする方法の一例を示す図である。
【0106】
図11Aに示すように、ディスプレイ230は、コンテンツ領域232およびマップ領域234を含む異なる領域に区分化されている。コンテンツ領域232には、マップ上操作処理部202で検索された複数のコンテンツのうち、ユーザ指定点190aを中心として検索範囲に関する条件を満たすコンテンツのリスト情報が表示される。ここで、リスト情報とは、コンテンツ(検索対象)のリストまたはそのサブセットである。例えば、検索対象を小売店とする場合、コンテンツのリストとして、各小売店の店名、住所および電話番号などの連絡先をコンテンツ領域232に表示してもよい。マップ領域234には、地理的関心領域を包含する(ユーザ指定点190aを中心とした)領域191が表示される。なお、
図11Aに示されるコンテンツ領域232には、スクロール231も表示されている。
【0107】
ここで、動的領域検索装置200は、検索範囲に関する条件である検索対象の数すなわち所定数のコンテンツ数(例えば、10個)のリスト情報をコンテンツ領域232に表示する。この検索対象の数は、上述したようにユーザにより自由に変更できる。
【0108】
そのため、
図11Aでは、10個のコンテンツのリスト情報(索引)がコンテンツ領域232に表示され、マップ領域234では、10個のコンテンツを含む領域191が示される。つまり、
図11Aに示すように、特定の時点でコンテンツ領域232に表示される小売店数(リスト情報数)は、マップ領域234でマップ上に示される領域191に含まれるコンテンツ数と一致する。
【0109】
このようにして、動的領域検索装置200は、ユーザに対して、コンテンツ領域232とマップ領域234との相関関係をより直感的に理解させることができる。
【0110】
なお、
図11Aに示す領域191には、地理的な関心地点から近いコンテンツ(構成要素)が含まれている。例えば、領域191に含まれるコンテンツは、検索範囲に関する条件により絞り込まれる。例えば、動的領域検索装置200は、特定の関心地点であるユーザ指定点からの地理的近接度(例えば、最も遠い場所に最も近いなど)に基づいてマップ領域234上の存在するコンテンツ(構成要素)の順序を決定し、検索範囲に関する条件に基づきユーザ指定点(関心地点)と距離的に近いコンテンツ(構成要素)に絞り込むことで、検索範囲に関する条件を満たすコンテンツを決定する。つまり、動的領域検索装置200は、特定の関心地点(ユーザ指定点)と距離的に近い順で10個のコンテンツ(構成要素)を決定する。そして、動的領域検索装置200は、決定したコンテンツ(構成要素)に含まれるリスト情報(例えば索引)が、コンテンツ領域232に表示される。
【0111】
なお、コンテンツ(構成要素)を選択する方法は、上記の場合に限られない。例えば、
図11Bに示すように、ユーザ指定点190aからの地理的近接度を右回りでカウントしてゆくことで、検索対象の数(ここでは10個)などの検索範囲に関する条件を満たすコンテンツを決定する。動的領域検索装置200は、決定したコンテンツ(構成要素)を含む領域191を判定することで、マップ領域234に領域191を提示する。
【0112】
また、例えば、検索クエリを用いる場合についても説明すると、クエリツール320は、マップデータベース340にクエリ検索を実行し、特定の関心地点(ユーザ指定点190a)を含む領域191を取得する。取得した領域191はマップ領域234に提示される。これにより、領域191に含まれるコンテンツ(構成要素)は領域191の内側に表示される。
【0113】
なお、提示領域判定部107は、上記領域191を、ユーザ指定点190aを中心とした円の領域として判定している。換言すると、提示領域判定部107は、マップ上のユーザの地理的関心地点であるユーザ指定点190aを中心とし、且つ、検索された複数のコンテンツの中で、ユーザ指定点190aから最も離れたところに位置するコンテンツを円周上に有する円領域として、規定した円の領域191を判定している。
【0114】
図12は、本実施の形態における動的領域検索装置200によりディスプレイ230に表示される動的領域の別の例を示す図である。
【0115】
つまり、提示領域判定部107は、ユーザ指定点190aを中心としたマップ上の特徴(例えば距離、徒歩時間等)で描かれる不定形の領域191aとして判定してもよい。そして、その場合、領域範囲提示部108は、
図12に示すように、ユーザ指定点190aと、提示領域判定部107により判定される不定形の領域191aとを、マップ領域234上に動的に提示する。なお、不定形の領域の判定方法の詳細については、
図2Bで説明した通りであるため、説明を省略する。
【0116】
図13および
図14は、本実施の形態におけるコンテンツ領域に表示されるリスト情報数を調整すると、それに連動してマップ領域に表示される動的領域が拡大縮小される場合の例を説明するための図である。
【0117】
コンテンツ領域232に表示されているリスト情報の数をユーザが調整したい場合がある。その場合、
図13に示すように、コンテンツ領域232に表示されるリスト情報数(ここでは3個)を増やす操作(タッチジェスチャー操作192b)をユーザが行うと、
図14に示すように、コンテンツ領域232に表示されるリスト情報数が増える(ここでは21個)。そのとき、動的領域検索装置200は、その数に連動させて、マップ領域234に表示される動的領域194を動的領域195に拡大させる。
【0118】
同様に、
図14に示すように、コンテンツ領域232に表示されるリスト情報数(ここでは21個)を減らす操作(タッチジェスチャー操作192c)をユーザが行うと、
図13に示すように、コンテンツ領域232に表示されるリスト情報数は減る。そのとき、動的領域検索装置200は、その数に連動させて、マップ領域234に表示される動的領域195を動的領域194に縮小させる。
【0119】
図15Aおよび
図15Bは、本実施の形態におけるマップ領域に表示される動的領域の大きさを調整すると、それに連動してコンテンツ領域に表示されるリスト情報の数が増減される場合の例を説明するための図である。
【0120】
マップ領域234上に示される動的領域を縮小または拡大させたい場合がある。例えば、
図15Aに示すように、マップ領域234に表示される動的領域196aを拡大する操作(タッチジェスチャー操作197a)をユーザが行う。すると、
図15Bに示すように、マップ領域234には拡大された動的領域196bが表示される。そのとき、動的領域検索装置200は、その動的領域の大きさに連動させて、コンテンツ領域232に表示される情報リストの数を増大させる(ここでは、3個から21個に増大させている)。
【0121】
同様に、
図15Bに示すように、マップ領域234に表示される動的領域196bを縮小する操作(タッチジェスチャー操作197b)をユーザが行う。すると、
図15Aに示すように、マップ領域234には縮小された動的領域196aが表示される。そのとき、動的領域検索装置200は、その動的領域の大きさに連動させて、コンテンツ領域232に表示される情報リストの数を減少させる(図では、21個から3個に減少させている)。
【0122】
図16A〜
図16Cは、本実施の形態におけるコンテンツ領域に表示されるリスト情報を変更すると、それに連動してマップ領域に表示される動的領域が変更される場合の例を説明するための図である。
【0123】
コンテンツ領域232に表示されているリスト情報をユーザが変更したい場合がある。例えば、
図16Aに示すように、コンテンツ領域232に表示されるリスト情報(ここではリスト1〜10)を変更する操作(スクロール操作198a)をユーザが行う。すると、
図16Bに示すように、コンテンツ領域232に表示されるリスト情報が変更される(ここではリスト11〜21)。具体的には、まず、ユーザは、コンテンツ領域232に表示されるリスト情報を下方向にスクロール(スクロール操作198a)する。すると、動的領域検索装置200により、ユーザ指定点190bからリスト1〜10の次に距離的に近い10個の情報リスト(リスト11〜20)がコンテンツ領域232に表示される。そのとき、さらに、動的領域検索装置200は、コンテンツ領域232に表示される情報リストに連動させて、マップ領域234に表示される動的領域199aを複数の層領域を含む動的領域199bに変更し、コンテンツ領域232に表示される情報リストに対応した層領域199cを強調表示する。
【0124】
また、
図16Bに示すように、ユーザは、コンテンツ領域232に表示されるリスト情報(リスト11〜20)を変更する操作(スクロール操作198b)してもよい。その場合、
図16Cに示すように、コンテンツ領域232に表示されるリスト情報が変更される(リスト21〜30)。具体的には、まず、ユーザは、コンテンツ領域232に表示されるリスト情報をさらに下方向へスクロール(スクロール操作198b)する。すると、動的領域検索装置200により、ユーザ指定点190bからリスト11〜20の次に距離的に近い10個の情報リスト(リスト21〜30)が表示される。そのとき、さらに、動的領域検索装置200は、コンテンツ領域232に表示される情報リストに連動させて、マップ領域234に表示される動的領域199bを複数の層領域を含む動的領域199eに変更し、コンテンツ領域232に表示される情報リスト(リスト21〜30)に対応した層領域199fを強調表示する。
【0125】
ここで、層領域199fには、包含するコンテンツ数(ここでは10)を内側または付近に表示される。
【0126】
なお、
図16Cでは、30個のリスト情報に対応するコンテンツ全てを包含する動的領域199eが表示される場合を示しているが、それに限らない。マップ領域234上には、コンテンツ領域232に表示される情報リスト(リスト21〜30)に対応した層領域199fのみを表示し、他の層領域を表示しないとしてもよい。
【0127】
また、層領域199f以外の他の層領域に含むコンテンツ数は上記例に限らず、ユーザが指定するとしてもよい。
【0128】
図17は、ユーザ指定点が変更された場合にマップ領域上に表示される動的領域の例を示す図である。
【0129】
マップ領域234上のユーザ指定点をユーザが変更したい場合がある。
【0130】
その場合、例えば、
図17に示すように、ユーザは、ユーザ指定点170aをユーザ指定点170b、170cと変更することができる。すると、動的領域検索装置200は、それぞれのユーザ指定点170a、170bおよび170cを中心に、検索対象の数(ここでは10個)を含む領域171、172および173をマップ領域234に領域範囲の大きさが動的に調整して表示する。
【0131】
ここで、ユーザがユーザ指定点を特定する方法として、マップ領域234上で指をスライドさせる操作を行ってもよい。この場合、動的領域検索装置200により、検索対象の数(ここでは10個)を含む領域171、172および173は、マップ領域234に領域範囲の大きさが動的に調整しながら表示される。
【0132】
このように、領域171、172および173がマップ領域上に残されることで、ユーザはこれらの領域171、172および173の大きさを比較することができる。
【0133】
なお、ユーザ指定点を指定する方法は、上記例に限らない。
【0134】
また、特定の関心地点であるユーザ指定点において1つの領域範囲を示す場合に限らない。実施の形態1における
図6で説明したように、それぞれのユーザ指定点170a、170bおよび170cで、グラデーションで色分けされた複数の層領域を示すとしてよい。例えば、最初の25個の構成要素(リスト1〜25)を包含する第1の層領域、次の25個の構成要素(リスト26〜50)を包含する第2の層領域、次の25個の構成要素(リスト51〜75)を包含する第3の層領域として表示される場合が挙げられる。この各層領域は、25個でなくともよく適宜設定すればよい。
【0135】
次に、地理上のユーザの関心地点をユーザが変更する場合の例を説明する。
【0137】
ユーザはディスプレイ230のマップ領域234に触れる操作(タッチジェスチャー操作)を行うことで、地理的関心地点を指定することができる。
【0138】
図18Aおよび
図19Aには、ユーザが地理的関心地点(ユーザ指定点251a)の1地点に触れることで、動的領域252が示されている例が示されている。また、
図18Aには、動的領域検索装置200により、ユーザ指定点251aに最も距離的に近い所定のコンテンツの数(例えば、10個)が判定され、マップ領域234に動的領域252を提示するとともに、コンテンツ領域232にこれらのリスト情報が表示される。
【0139】
ここで、
図18Bに示されるように、ユーザは、例えばマップ領域234内に表示される矢印アイコン253を用いてマップ領域234に表示される地理的位置を変更させる操作を行うことで、ユーザ指定点251bを変更する。
【0140】
さらに、
図18Cに示されるように、動的領域に包含される所定のコンテンツ数を維持させながら、マップ領域234内に表示される矢印アイコン253を用いてマップ領域234に表示される地図の縮尺を変更させるとしてもよい。その場合、
図18A〜
図18Cに示されるように、ユーザ指定点を含む動的領域252bの大きさは、地図の縮尺に応じて動的に調整されて表示される。
【0141】
なお、ユーザが関心地点(ユーザ指定点)を変更する方法は上記例に限定されない。
図19Aおよび
図19Bに示されるように、ユーザは、例えばマップ領域234上の動的領域252に触れながら、マップ領域234内のディスプレイ230に対しタッチジェスチャー操作251dを行ってマップ領域234に表示される地理的位置を移動させることで、ユーザ指定点251cを変更するとしてもよい。ここで、
図19Aおよび
図19Bに示す例では、動的領域の大きさ(包含するコンテンツ数)は2つの関心地点(ユーザ指定点)間で変わらない。
【0142】
なお、マップ領域234上より占有した動的領域が表示されるように、ユーザ指定点251aからユーザ指定点251cに変更された場合に、表示されるマップ領域234の縮尺が変更されるとしてもよい。
【0143】
なお、このようなマップ領域234の縮尺の変更は、例えば、前述の
図4Aのように、所定の縮尺でマップを表示させ、第1領域を動的に拡大、縮小して表示させる場合において、第1領域の大きさが所定の値以上となったときにはマップを縮小し(縮尺を小さく変更し)、第1領域の大きさが所定の値より小さくなったときにはマップを拡大する(縮尺を大きく変更する)という制御に用いることができる。ここで、第1領域の大きさとしては、(1)第1領域の面積、(2)第1領域が円領域の場合は第1領域の半径、(3)第1領域が不定形の場合はユーザ指定点から第1領域の外周までの距離の最大値、最小値、あるいは平均値、などを用いることができる。
【0144】
以上、本実施の形態によれば、ユーザの操作に連動し、条件に適う領域範囲を直感的かつ動的に提示する領域検索装置を実現することができる。
【0145】
なお、本実施の形態においても、実施の形態1で説明したのと、検索範囲に関する条件は、上記で説明した検索対象の数に限られず、例えば検索対象の総容量(例えば10MB)であってもよい。また、検索範囲に関する条件は、検索対象の総数(例えば40個)であってもよく、層領域をグラデーション表示させてもよい。また、
図8Aおよび
図8Bで説明したように、複数の動的領域の大きさを調整して提示するとしてもよい。
【0146】
以上のように、本明実施の形態によれば、ユーザの操作に連動し、条件に適う領域範囲を直感的かつ動的に提示する領域検索装置および領域検索方法を実現することができる。
【0147】
以上、本発明の一つまたは複数の態様に係る領域検索装置および領域検索方法について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
【0148】
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、上記各実施の形態の画像復号化装置などを実現するソフトウェアは、次のようなプログラムである。
【0149】
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。
【0150】
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。