特許第5955889号(P5955889)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5955889
(24)【登録日】2016年6月24日
(45)【発行日】2016年7月20日
(54)【発明の名称】エレベータの情報提供システム
(51)【国際特許分類】
   B66B 1/14 20060101AFI20160707BHJP
   B66B 3/00 20060101ALI20160707BHJP
【FI】
   B66B1/14 L
   B66B1/14 K
   B66B1/14 G
   B66B3/00 G
   B66B3/00 M
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-117982(P2014-117982)
(22)【出願日】2014年6月6日
(65)【公開番号】特開2015-229593(P2015-229593A)
(43)【公開日】2015年12月21日
【審査請求日】2014年6月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】390025265
【氏名又は名称】東芝エレベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩佐 美賀
【審査官】 大野 明良
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−504193(JP,A)
【文献】 特開2000−211833(JP,A)
【文献】 特開2006−096517(JP,A)
【文献】 特開2010−228820(JP,A)
【文献】 特開2003−048671(JP,A)
【文献】 特開2002−120976(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 1/00− 1/52
B66B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者に関する利用者情報を発信すると共に、エレベータに関する案内情報を前記利用者に対して提供する案内アプリケーションを実行可能な携帯端末と、前記携帯端末から発信された前記利用者情報を受信し、受信した前記利用者情報に基づいて、前記利用者に提供する前記案内情報を生成し、生成した前記案内情報を前記携帯端末へ向けて発信するエレベータシステムと、を備え、前記利用者情報は、サポートが必要な利用者に対して設定されるサポート情報を含み、前記エレベータシステムは、前記エレベータの乗り場に設けられ前記利用者を撮影するカメラを有し、前記携帯端末から発信された前記利用者情報のサポート情報に基づいて、前記カメラにより撮影した利用者の中から、当該利用者情報を発信した利用者を特定し、特定した利用者に適した前記エレベータの運転モードを設定し、前記カメラにより撮像される映像に基づいて前記特定した利用者が前記エレベータに乗車した否かを判定し、乗車したと判定するまで前記エレベータの戸開時間を延長することを特徴とするエレベータの情報提供システム。
【請求項2】
前記エレベータシステムは、前記携帯端末から発信された前記利用者情報を受信する受信センサを有することを特徴とする請求項1に記載のエレベータの情報提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、エレベータの情報提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
エレベータを利用する利用者に対してアクセシビリティの向上が求められている。アクセシビリティを向上させる機能として、エレベータは、視覚障がい者の乗りかご内への閉じ込めを抑制する機能、または、乗りかご内の車椅子利用者の降車を誘導する機能を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−273689号公報
【特許文献2】特開2012−116574号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、利用者は、携帯端末を所有している場合が多く、携帯端末を活用して、アクセシビリティを向上させることに改善の余地がある。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、携帯端末を活用して、利用者へのアクセシビリティの向上を図ることができるエレベータの情報提供システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態のエレベータの情報提供システムは、携帯端末と、エレベータシステムと、を備える。携帯端末は、エレベータシステムへ向けて利用者に関する利用者情報を発信すると共に、エレベータに関する案内情報を利用者に対して提供する案内アプリケーションを実行する。エレベータシステムは、携帯端末から発信された利用者情報を受信し、受信した利用者情報に基づいて、利用者に提供する案内情報を生成し、生成した案内情報を携帯端末へ向けて発信する。利用者情報は、サポートが必要な利用者に対して設定されるサポート情報を含む。エレベータシステムは、エレベータの乗り場に設けられ利用者を撮影するカメラを有し、携帯端末から発信された利用者情報のサポート情報に基づいて、カメラにより撮影した利用者の中から、利用者情報を発信した利用者を特定し、特定した利用者に適したエレベータの運転モードを設定し、カメラにより撮像される映像に基づいて特定した利用者がエレベータに乗車した否かを判定し、乗車したと判定するまでエレベータの戸開時間を延長する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態のエレベータの情報提供システムの全体構成を示す図である。
図2図2は、実施形態のエレベータの情報提供システムの携帯端末を示す図である。
図3図3は、実施形態のエレベータの情報提供システムのブロック図である。
図4図4は、実施形態のエレベータの情報提供システムのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
〔実施形態〕
図1は、実施形態のエレベータの情報提供システムの全体構成を示す図である。図2は、実施形態のエレベータの情報提供システムの携帯端末を示す図である。図3は、実施形態のエレベータの情報提供システムのブロック図である。図4は、実施形態のエレベータの情報提供システムのフローチャートである。
【0009】
実施形態のエレベータの情報提供システム1は、携帯端末5と、エレベータシステム6とを備える。携帯端末5は、エレベータシステム6を利用する利用者が携帯している。携帯端末5とエレベータシステム6とは通信可能となっている。つまり、携帯端末5は、エレベータシステム6に各種情報を送信し、エレベータシステム6から各種情報を受信可能となっている。エレベータシステム6は、携帯端末5から各種情報を受信し、携帯端末5に各種情報を送信可能となっている。
【0010】
エレベータシステム6は、図1に示すように、エレベータホール10に設置されている。また、エレベータシステム6は、図1及び図3に示すように、エレベータ11と、乗場操作盤12と、送受信センサ(受信センサ)13と、カメラ(感知装置)14と、制御盤15とを有している。エレベータシステム6は、エレベータ11を昇降させることで、エレベータ11に乗り込んだ利用者を目的階まで移動させる運行サービスを行う。
【0011】
エレベータ11は、利用者が乗降する乗りかごを、建物に設けられる昇降路に沿って昇降させて、利用者を目的階のエレベータホール10に移動させる。エレベータ11は、乗りかごとカウンタウェイトとをメインロープで連結したいわゆるつるべ式のエレベータである。エレベータ11は、エレベータホール10に複数設置されている。
【0012】
乗場操作盤12は、エレベータホール10に設けられる。乗場操作盤12は、利用者による操作入力に応じていわゆる乗場呼び登録等を行う。乗場操作盤12は、制御盤15に接続され、利用者による乗場操作盤12の操作入力は、制御盤15へ向けて出力される。
【0013】
送受信センサ13は、エレベータホール10に設けられる。送受信センサ13は、携帯端末5と通信可能となっている。送受信センサ13は、制御盤15に接続され、携帯端末5から送信された各種情報を受信して、制御盤15に入力する。また、送受信センサ13は、制御盤15から出力された各種情報を、携帯端末5へ向けて送信する。
【0014】
カメラ14は、例えば、防犯カメラであり、エレベータホール10に設けられる。このカメラ14は、利用者の状態を感知する感知装置として機能する。カメラ14は、制御盤15に接続され、利用者の状態に関する情報が、制御盤15へ向けて出力される。なお、本実施形態では、感知装置として、カメラ14を適用したが、利用者の状態を感知可能な装置であれば、いずれの装置であってもよく、特に限定されない。
【0015】
制御盤15は、入力される各種情報に基づいて、各種制御を実行する。制御盤15は、情報として、例えば、利用者情報と状態情報とが入力される。利用者情報は、携帯端末5から入力される情報であり、利用者に関する情報である。具体的に、利用者情報は、利用者自身への案内方法に関する情報、利用者の現在の階に関する情報、利用者が行きたい階に関する情報、乗降に際して利用者が利用する器具または同伴者に関する情報等がある。また、状態情報は、カメラ14から入力される情報であり、利用者の状態に関する情報である。具体的に、状態情報は、利用者のエレベータ11への乗降を撮像した映像である。そして、制御盤15は、利用者情報及び状態情報に基づいて、エレベータ11の昇降動作を制御したり、利用者へ向けて提供する案内情報を生成したりする。具体的に、案内情報は、利用者が乗車するエレベータ11の位置に関する情報である。
【0016】
携帯端末5は、図1に示すように、利用者が携帯する端末となっている。また、携帯端末5は、図3に示すように、表示部21と、操作部22と、送受信部23と、記憶部24と、制御部25とを有している。携帯端末5は、エレベータシステム6に送信する利用者情報を生成したり、エレベータシステム6から受信した案内情報を表示したりする。
【0017】
表示部21は、液晶ディスプレイ等の表示パネルを含んで構成されている。表示部21には、利用者情報を入力するための入力画面が表示されたり、案内情報を表示する案内画面が表示されたりする。表示部21は、図2に示す入力画面を表示している。この入力画面には、利用者情報を生成するための複数の入力項目が表示されている。具体的に、入力項目としては、利用者自身への案内方法に関する情報を入力する入力項目、利用者の現在の階に関する情報を入力する入力項目、利用者が行きたい階に関する情報を入力する入力項目、乗降に際して利用者が利用する器具または同伴者に関する情報を入力する入力項目等がある。ここで、案内方法の入力項目としては、例えば、表示案内及び音声案内の入力項目がある。また、利用者の利用に関する入力項目としては、例えば、車いすの利用、ベビーカーの利用、カートの利用、及び介助者同伴の入力項目がある。また、案内画面には、案内情報として、利用者が乗車するエレベータ11の位置(例えば、号機)に関する情報が表示される。
【0018】
操作部22は、タッチスクリーン等のタッチセンサ22a及び操作ボタン22bを含んで構成されている。タッチセンサ22aは、表示部21と一体となったタッチパネル式の表示パネルとなっている。操作部22は、利用者の操作により入力されると、その操作入力が制御部25へ入力される。
【0019】
送受信部23は、エレベータシステム6と通信可能となっている。送受信部23は、制御部25に接続され、エレベータシステム6から送信された各種情報を受信して、制御部25に入力する。また、送受信部23は、制御部25から出力された各種情報を、エレベータシステム6へ向けて送信する。
【0020】
記憶部24には、制御部25での各種制御に利用されるアプリケーションのプログラム及びデータが保存されている。具体的に、記憶部24には、アプリケーションのプログラムとして、利用者にエレベータ11に関する案内情報を提供する案内アプリケーション31のプログラムが保存されている。
【0021】
制御部25は、記憶部24に記憶されたプログラム及びデータに基づいて、携帯端末5を制御している。具体的に、制御部25は、案内アプリケーション31を実行すると、表示部21に図2に示す入力画面を表示する。この入力画面上において複数の入力項目に入力が行われると、制御部25は、入力項目に入力された情報に基づいて、利用者情報を生成する。そして、制御部25は、生成した利用者情報を、送受信部23を介してエレベータシステム6に送信する。また、制御部25は、案内アプリケーション31の実行中において、エレベータシステム6から案内情報を受信すると、表示部21に案内画面を表示する。
【0022】
続いて、図4を参照し、携帯端末5とエレベータシステム6とを連動させるエレベータの情報提供システム1の制御動作について説明する。先ず、エレベータシステム6の制御盤15は、携帯端末5で生成された利用者情報が、携帯端末5から入力されたか否かを判定する(ステップS1)。制御盤15は、利用者情報が入力されたと判定する(ステップS1:Yes)と、カメラ14で撮像した映像(状態情報)に基づいて、利用者がいるか否かを感知(検知)する(ステップS2)。一方で、制御盤15は、利用者情報が入力されず(ステップS1:No)に、エレベータホール10の乗場操作盤12が操作入力される(ステップS16)と、後述するステップS6に移行する。
【0023】
制御盤15は、利用者がいると感知する(ステップS2:Yes)と、カメラ14で撮像された利用者の中から、利用者情報を送信した利用者を識別する(ステップS3)。なお、利用者の識別にあたり、制御盤15は、例えば、入力された利用者情報と、カメラ14で撮像された利用者とが合致するか否かで識別してもよい。具体的に、制御盤15は、利用者情報に車いすを利用するとの情報が含まれる場合、カメラ14で撮像された利用者の中に、車いすを利用する利用者がいれば、車いすを利用する利用者が、利用者情報を送信した利用者であると特定する。一方で、制御盤15は、利用者がいないと感知する(ステップS2:No)と、ステップS1に進んで、ステップS1を再び実行する。
【0024】
制御盤15は、利用者を識別すると、識別した利用者に適したエレベータ11の運転モードを設定する(ステップS4)。運転モードとしては、例えば、通常運転モードと、特殊運転モードとがある。また、各運転モードのそれぞれには、携帯端末5への表示案内を行う表示案内モードと、携帯端末5への音声案内を行う音声案内モードとがある。
【0025】
通常運転モードは、サポートが不要な利用者に対して設定される運転モードである。特殊運転モードは、サポートが必要な利用者に対して設定される運転モードであり、例えば、通常運転モードに比べてエレベータ11のドアが開く時間を延長したり、また、利用者がエレベータ11に確実に乗車したか否かを検知したりするモードである。表示案内モードは、利用者に対して、携帯端末5の表示部21に案内画面を表示するモードである。また、音声案内モードは、利用者に対して、携帯端末5の図示しないスピーカから音声を出力して案内するモードである。
【0026】
制御盤15は、運転モードを設定する場合、利用者情報に含まれる情報に基づいて設定する。具体的に、制御盤15は、エレベータ11の乗降に際して利用者が利用する器具または同伴者に関する情報に基づいて、通常運転モードまたは特殊運転モードを設定する。また、制御盤15は、利用者情報に含まれる利用者自身への案内方法に関する情報に基づいて、表示案内モードまたは音声案内モードを設定する。
【0027】
制御盤15は、運転モードを設定すると、複数のエレベータ11の稼働状況に基づいて、利用者に対して最適なエレベータ11の位置を案内する案内情報を生成する。そして、制御盤15は、案内情報を生成すると、生成した案内情報を携帯端末5へ向けて送信する。携帯端末5は、エレベータシステム6から送信された案内情報を受信すると、受信した案内情報に基づいて、表示部31に案内画面を表示する(ステップS5)。これにより、利用者は、携帯端末5の表示部31に表示された案内画面を視認することで、乗車する所定のエレベータ11の位置に移動することができる。
【0028】
制御盤15は、案内情報の送信後、利用者情報に含まれる利用者の現在の階に関する情報に基づいて、利用者が現在いる階へ向けて、所定のエレベータ11を昇降させる(ステップS6)。そして、制御盤15は、エレベータ11が、利用者が現在いる階に着床すると、エレベータ11のドアを開く(ステップS7)。そして、制御盤15は、ステップS4において設定した運転モードが、特殊運転モードであるか否かを判定する(ステップS8)。
【0029】
制御盤15は、ステップS8において、特殊運転モードであると判定する(ステップS8:Yes)と、特殊運転モードを実行する(ステップS9)。一方で、制御盤15は、ステップS8において、特殊運転モードでない(つまり、通常運転モードである)と判定する(ステップS8:No)と、通常運転モードを実行する(ステップS17)。
【0030】
制御盤15は、特殊運転モードを実行すると、ステップS7において開いたエレベータ11のドアが開いている時間(戸開時間)を延長する(ステップS10)。そして、制御盤15は、利用者がエレベータ11へ乗り込んだか否かを判定する(ステップS11)。つまり、ステップS11では、利用者がエレベータ11に乗車できない場合があるため、利用者がエレベータ11へ乗り込んだか否かを判定している。利用者がエレベータ11に乗車できない場合として、例えば、エレベータ11に乗車可能な乗客数が超過する場合(積載可能な重量を超過する場合)がある。このため、制御盤15は、ステップS11の判定を行う場合、例えば、エレベータ11に乗車可能な乗客数が超過するか否かを判定して、利用者がエレベータ11に乗り込んだか否かを判定してもよい。
【0031】
制御盤15は、ステップS11において、利用者がエレベータ11へ乗り込んだと判定する(ステップS11:Yes)と、カメラ14により撮像された映像に基づいて、利用者がエレベータ11に乗車した否かを判定する(ステップS12)。一方で、制御盤15は、ステップS11において、利用者がエレベータ11へ乗り込んでいないと判定する(ステップS11:No)と、ステップS6に進み、利用者が現在いる階へ向けて、所定のエレベータ11を再び昇降させる。
【0032】
制御盤15は、ステップS12において、利用者がエレベータ11に乗車したと判定する(ステップS12:Yes)と、利用者がエレベータ11に乗り込み完了したと判定する(ステップS13)。一方で、制御盤15は、ステップS12において、利用者がエレベータ11に乗車していないと判定する(ステップS12:No)と、ステップS10に進み、戸開時間の延長を再び実行する。そして、制御盤15は、ステップS13の実行後、エレベータ11のドアを閉め(ステップS14)、利用者情報に含まれる利用者が行きたい階に関する情報に基づいて、エレベータ11を昇降移動させる(ステップS15)ことで、一連の制御動作を終了する。
【0033】
一方で、制御盤15は、ステップS17において、通常運転モードを実行すると、ステップS7において開いたエレベータ11のドアが開いている時間(戸開時間)を、特殊運転モードの戸開時間よりも短い通常の戸開時間でドアを開く(ステップS18)。制御盤15は、通常運転モードの戸開時間の経過後、乗り込み完了と判定する(ステップS13)。
【0034】
以上のように、本実施形態のエレベータの情報提供システム1によれば、利用者が携帯する携帯端末5を活用して、利用者に対し案内情報を提供することができる。このため、情報提供システム1は、携帯端末5を活用して、利用者に対するアクセシビリティの向上を図ることができる。
【0035】
また、本実施形態のエレベータの情報提供システム1によれば、エレベータシステム6は、携帯端末5から発信された利用者情報を受信する送受信センサ13を有する。このため、エレベータシステム6は、エレベータホール10に多くの利用者が集まる場合であっても、携帯端末5から発信された利用者情報を適切に受信することができる。
【0036】
また、本実施形態のエレベータの情報提供システム1によれば、カメラ14を用いて利用者の状態を感知することができる。このため、エレベータシステム6は、利用者に応じた適切なサポートを行うことができる。また、カメラ14として、防犯カメラを用いることにより、すでに配置されている防犯カメラを活用して、利用者の状態を感知することができることから、新たな機器を配置することなく、システムに係る費用の抑制を図ることができる。
【0037】
また、本実施形態のエレベータの情報提供システム1によれば、利用者情報及び状態情報に基づいて、利用者に応じたエレベータ11の運転を適切に実行することができる。このため、エレベータシステム6は、利用者に対して適切なサポートを行うことができるため、利用者に対するアクセシビリティの向上をさらに図ることができる。
【0038】
なお、本実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。本実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0039】
1 情報提供システム、5 携帯端末、6 エレベータシステム、10 エレベータホール、11 エレベータ、12 乗場操作盤、13 送受信センサ、14 カメラ、15 制御盤、21 表示部、22 操作部、23 送受信部、24 記憶部、25 制御部、31 案内アプリケーション
図1
図2
図3
図4