特許第5955952号(P5955952)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5955952
(24)【登録日】2016年6月24日
(45)【発行日】2016年7月20日
(54)【発明の名称】コードロック
(51)【国際特許分類】
   A44B 99/00 20100101AFI20160707BHJP
【FI】
   A44B99/00 611N
【請求項の数】9
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-517409(P2014-517409)
(86)(22)【出願日】2012年6月5日
(65)【公表番号】特表2014-518107(P2014-518107A)
(43)【公表日】2014年7月28日
(86)【国際出願番号】CN2012076490
(87)【国際公開番号】WO2013004117
(87)【国際公開日】20130110
【審査請求日】2015年5月7日
(31)【優先権主張番号】201120231225.X
(32)【優先日】2011年7月1日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514000129
【氏名又は名称】香港多耐福有限公司
【氏名又は名称原語表記】DURAFLEX HONG KONG LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100077838
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 憲保
(74)【代理人】
【識別番号】100082924
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100129023
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 敬
(72)【発明者】
【氏名】朱 ▲遠▼富
【審査官】 米村 耕一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−330803(JP,A)
【文献】 特開2006−334347(JP,A)
【文献】 実開平03−069414(JP,U)
【文献】 国際公開第2011/007715(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/138381(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A44B 99/00
A44B 11/00−11/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基部部材と、
所定の直径を有する紐を緊締保持するための第1凹型部材を備え、前記基部部材と一体に設けられた第1コードフック部材と
前記基部部材と一体に設けられ、前記紐を緊締させるための第2凹型部材を備えた第2コードフック部材を有する第2コードフック部材を有し、前記第1及び前記第2コードフック部材は前記基部部材の第1の側部に配置され、
前記第1凹型部材の開口は前記第2凹型部材の開口の向きと異なる方向に向けられており
前記紐を保持する場合は、前記紐をコードロックの第1コードフック部材と第2コードフック部材との間の隙間に押し込んでから前記紐を引っ張り第1及び第2凹型部材に納まった後に前記紐を緩め、第1及び第2凹型部材によって前記紐折り曲げながら第1及び第2凹型部材の中に納まるように装着されて、前記紐はコードロックへ保持され、
更に、前記第1コードフック部材は二つの部材によって構成され、前記第2のコードフック部材は前記二つの前記第1コードフック部材の間に設けられており、
前記第1のコードフック部材と前記第2コードフック部材との各々の間の前記隙間は、前記紐の前記所定の直径より小さくなっており、更に、前記第1凹型部材のトラフ位置と前記第2凹型部材のトラフ位置との高低差が前記紐の前記所定の直径より小さくなっていることを特徴とするコードロック。
【請求項2】
前記第2コードフック部材は、三角形又は半円の端部セグメント(32)を有していることを特徴とする請求項記載のコードロック。
【請求項3】
前記第1コードフック部材の端部セグメントは前記第2コードフック部材の位置に対して直角に向けられていることを特徴とする請求項1記載のコードロック。
【請求項4】
前記第1凹型部材(21)は、逆U字型を備えていることを特徴とする請求項記載のコードロック。
【請求項5】
前記基部部材の第2側部には、織物ベルトを通す為の織物用ベルト穴が設けられていることを特徴とする請求項1記載のコードロック。
【請求項6】
前記基部部材から延出した縫製用の板状小片を備えた基部部材の第2側部を有していることを特徴とする請求項1記載のコードロック。
【請求項7】
前記紐をコードロックへ保持させるために、
前記基部部材の第2側部は、さらなる追加の第1コードフック部材のペア及びさらなる追加の第2コードフック部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載のコードロック。
【請求項8】
前記基部部材は、織物ベルト用の穴を備えていることを特徴とする請求項記載のコードロック。
【請求項9】
前記コードロックは、両端が丸みを帯びた円筒型を有していることを特徴とする請求項1記載のコードロック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コードの固定又は調節を目的として既製服、バックパック、バッグ、テントや靴に用いられるコードロックに関する。
【背景技術】
【0002】
コードロックは多くの場合に、既製服、バックパック、バッグ、テント及び靴などの品目に用いられており、コードの固定又は調節を目的に用いられている。これらのコードロックは、大きく二つの種類に分類することができる。一種類目のコードロックは、通常2つ乃至3つの部材によって構成された硬質ゴムコードロックがある。例えば、一般に見られるコードロックは、プレスコア(pressing core)、外殻(outer shell)及びバネを含む3つの部材から構成されている。プレスコアの上にバネを押し込んでパッケージ化されたプレスコアとバネを外殻に固定されたものがある。インナーコア(inner core)を押すこと又は解除することによってコードロックの固定及び解除ができるようになっている。この種のコードロックは、複雑な構造、複数の生産工程、組み付けの時間集約及び高いコストを要する。
【0003】
別の種類のコードロックは、プレスコア及び外殻のみの二つの部材を含んだものがある。プレスコアが外殻に差し込まれており、インナーコアを押すこと又は解除することによってコードロックの固定及び解除ができるようになっている。3つの部材を含むコードロックと比べて構造はシンプルではあるが、まだ、組み付けの工程及びコストでは優れてはない。なお、硬質ゴムコードロック以外では、軟質ゴムコードロックなどの別種や一部含んだものもある。しかしながら、この種のコードロックは、材料独特の不十分な耐久性によって限定されている。コードの締め付けに用いられる力は、長期間(コードロックの使用)及び天候の影響によって、締め付け能力の劣化が結果として容易に生じることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明によって解決された技術的問題は、現在利用可能なコードロック技術の前述の欠点に関するもので構成されている。完全に一体化させて組み付けの工程を低減させて、且つ、コストも低減することが可能なコードロックを提供する。更に、コードを固定させる優れた能力も維持する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
従来の技術的な問題点を解決するために本発明が採用した技術的な計画は以下の通りである:基部部材(1)と第1コードフック部材(2)及び第2コードフック部材(3)を完全一体成形させて前記基部部材(1)を有するコードフックを作る。前記第1コードフック部材及び第2コードフック部材は、前記基部部材の第1側部を形成している。また、前記第1コードフック部材は、コードを固定するのに用いられる第1凹型部材を有している。前記第2コードフック部材は、紐を固定するのに用いられる第2の凹型部材を有している。第1凹型部材と第2凹型部材の開口の向きは同じではない。前記第1凹型部材と第2凹型部材は、紐を折曲げながら第1コードフック部材と第2コードフック部材との間に配置することができることによって、紐を固定することができる。
【0006】
本発明内で上述したコードロックは、前記基部部材の第1側部は、ペアの前記第1コードフック部材を有している。前記第2コードフック部材は、ペアの第1コードフック部材との間に設けられている。前記第2コードフック部材と第1コードフックとの間の隙間は、紐の直径よりも小さくなっている。また、前記第1凹部型部材のトラフ(trough)位置と前記第2凹型部材のトラフ位置との高低差は、コードの直径よりも小さくなっている。
【0007】
本発明内で上述したコードロックは、前記第2コードフック部材には、徐々に先細りする端部セグメント(segment)を有している。前記端部セグメントは、三角形や半円で形成されている。
【0008】
本発明内で上述したコードロックでは、第1コードフック部材の端部セグメントは、第2コードフック部材の位置に対して直角を向いている。
【0009】
本発明内で上述したコードロックでは、前記第1の凹型部材は、逆U字型を有している。前記第2の凹型部材も、逆U字型を有している。前記第1凹型部材と前記第2の凹型部材との幅は、紐の直径よりも小さくなっている。
【0010】
本発明内で上述したコードロックでは、前記基部部材の第2側部には、織ったベルトを通すための織物ベルト(woven belt)用の穴が設けられている。
【0011】
本発明内で上述したコードロックでは、前記基部部材の第2側部は、基部部材の外側に延出した縫製用の板状小片を有している。
【0012】
本発明内で上述したコードロックでは、前記基部部材の第2側部は、第1コードフック部材とペアの第2フック部材で成形されている。前記第2側部の第1コードフック部材とペアの第2フック部材は、対称又は対称でない前記第1側面にペアの第1コードフック部材及び第2コードフック部材がある。
【0013】
本発明内で上述したコードロックでは、前記基部要素に織物ベルト用の穴が設けられている。
【0014】
本発明内で上述したコードロックでは、前記コードロックは、両端が丸みを帯びた円筒型を有している。
【0015】
本発明のコードロックは、以下の効果を奏する:本発明は、基部部材のみならず、第1コードフック部材と第2コードフック部材も完全一体成形されているので、組み付け作業が無くなり、とりわけコストを低減することができる。また、当該コードロックは、紐の任意の位置で組み付けすることができるようになっており、必ずしも完成品において予め組み付けさせておく必要はない。更に、任意の位置で組み付けの取り外しができるようになっているので、アジル化生産計画をもたらすことができるようになっている。当該のコードロックを押す必要がなく、直接コードロック又は紐を引くことによって、コードの長さを迅速に調節することができるようになっている。使い勝手が大変良くなっている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明のコードロックの第1実施例を示す、1番目の概略斜視図である。
図2】本発明のコードロックの第1実施例を示す、2番目の概略斜視図である。
図3】本発明のコードロックの第1実施例を示す、正面図である。
図4】本発明のコードロックの第1実施例を示す、上面図である。
図5】本発明のコードロックの第1実施例を示す、背面図である。
図6】本発明のコードロックの第1実施例を示す、図5のA−A断面図である。
図7】本発明のコードロックの第1実施例を示す、左側側面図である。
図8図7のB−B断面図をしめす。
図9】本発明のコードロックにコードを組合せた第1実施例を示す、1番目の概略図である。
図10】本発明のコードロックの紐の調節の第1実施例を示す、概略図である。
図11】本発明のコードロックに紐を組合せた第1実施例を示す、2番目の概略図である。
図12】本発明のコードロックが衣服に用いられた場合の第1実施例を示す、概略図である。
図13】本発明のコードロックの第2実施例を示す、1番目の概略斜視図である。
図14】本発明のコードロックの第2実施例を示す、2番目の概略斜視図である。
図15】本発明のコードロックの第2実施例の使用状況を示す、概略図である。
図16】本発明のコードロックの第3実施例を示す、1番目の概略斜視図である。
図17】本発明のコードロックの第3実施例を示す、2番目の概略斜視図である。
図18】本発明のコードロックの第3実施例の使用状況を示す、概略図である。
図19】本発明のコードロックの第4実施例を示す、1番目の3次元概略図である。
図20】本発明のコードロックの第4実施例を示す、2番目の3次元概略図である。
図21】本発明のコードロックの第4実施例の使用状況を示す、1番目の概略図である。
図22】本発明のコードロックの第4実施例の使用状況を示す、2番目の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の合成図及び実施例は、本発明の説明のさらなる役割を果たしている。
【0018】
本発明の技術的な特徴、目的及び効果をより明確に理解するために、まず本発明に添付した図面の詳細な説明の具体的な実施の形態について比較する。
【0019】
図1図12に示すように、本発明のコードロックの第1実施例では、比較的小さな表面積を有する小型のコードロックを例示している。完全一体成形したコードロックが図示されている。コードロックは基部部材1を有しながら、同様に第1コードフック部材2と第2コードフック部材3と結合させた基部部材1と共に全てが一体成形されており、また、第1コードフック部材2と第2コードフック部材3によって基部部材1の第1側部が構成されている。基部部材1は、コードロックによって調節されながら紐5の方向に沿って延ばすことができる。第1コードフック部材2と第2コードフック部材3は、基部部材1に対して基部部材1の第1側部に垂直な方向に沿って外側へ延出している。第2コードフック部材3は、二つの第1コードフック部材2との間に設けられている。第2のコードフック部材3と第1コードフック部材2との間の隙間41は、紐5の直径よりも小さくなっている。第1コードフック部材2は、紐を固定する為に用いられる第1凹型部材21を有する。第2コードフック部材は、紐を固定する為に用いられる第2凹型部材31を有する。第1凹型部材21の開口部と第2凹型部材31の開口部は、同じ方向に開いてなく、反対方向又は開口部に対して斜めの方向に配向させることもできる。具体的には、本実施例では、第1凹型部材21は逆U字型を有している。第2凹型部材31も逆U字型を有している。第1凹型部材21のトラフ位置211は、第2凹型部材31のトラフ位置311よりも高くなっている。また、第1凹型部材21のトラフ位置211と第2凹型部材31のトラフ位置311との高低差は、紐5の直径よりも小さくなっている。更に、第1凹型部材21のトラフ位置211は、逆U字型の第1の凹型部材21の最上点である。また、第2の凹型部材31のトラフ位置311は、U字型の第2の凹型部材31の最下点である。加えて、トラフ位置211及びトラフ位置311との高低差hが、概略的に示されている。第1コードフック部材2と第2コードフック部材3との間の隙間が紐5の直径よりも小さくなっていることや、第1凹型部材21のトラフ位置211と第2凹型部材のトラフ位置311との高低差が紐5の直径より小さくなっている。このため、第1コードフック部材2の第1凹型部材21を通る紐5を上方へシフトさせ、これによって、紐5を第1コードフック部材2と第2コードフック部材3との間で折り曲げ部51を形成できる。その結果、紐5を紐5の方向へ引っ張った場合、紐5、第1コードフック部材2及び第2コードフック部材3との間の摩擦力が折り曲げ部51によって高めることができる。これは、予めセットした位置に紐5を固定させることも可能である。なお、第1凹型部材21及び第2凹型部材31の形状がU字型に限定されないことは理解すべきである。任意の他の適用可能な形状によって紐を適切に固定することもできる。
【0020】
本発明のコードロックは、紐5を予め組み付けておく必要はない。紐5をコードロックに装着する場合は、まず、紐の一端を第1コードフック部材2及び第2コードフック部材3との間の隙間41へ押し込む。続いて、片方の紐5の端を第1コードフック部材2及び第2コードフック部材3との間の隙間41内へ押し込む。その後、紐5の両端を引っ張りながら、第1コードフック部材2の第1トラフ(凹型)部材21及び第2のコードフック部材3の第3トラフ(凹型)部材31内に紐を収容する。操作性を容易にするために、第2コードフック部材3の端部セグメント32に徐々に窄まるような三角形や半円を設けても良い。本実施例では、第2コードフック部材3の端部セグメント32は、紐5のガイド機能を果たす三角形を有しているので、組み付け及び製造中にコードロックを容易に紐5へ装着させることができるようになる。
【0021】
本実施例では、紐5がコードロックから緩まないようにする為に、第2コードフック部材3の方に向けられている第1コードフック部材2の端部セグメント22は、直角23となるように設定することができる。さらに一歩踏み込んで、第1コードフック部材2の第1凹型部材21の幅w並びに第2コードフック部材3の第2凹型部材31の幅wを紐5の直径より小さく作ることができるので、第1凹型部材21及び第2凹型部材31は紐5に対して特定の締め付け効果を有することができる。これはコードロックの紐5からの緩み防止をさらに向上させることができる。
【0022】
紐5を調節する場合は、紐5が延びるように紐5の両端を引っ張りながら紐5の直径を小さくさせる。その後、所定な位置までコードロックを移動させながら固定させたい位置でコード5を解除させる。
【0023】
本実施例のコードロックは、基本的に円筒型を有しておりコードロックの両端は、丸みを帯びている。また、衣服の中に格納できるように小型で精巧な外形を有している。
【0024】
図12は、衣服に用いられた場合のコードロックの第1実施例を示す、概略図である。
【0025】
図13図15に本発明のコードロックの第2実施例を示しているが、本実施例では、第1実施例の基本部分に追加の改善したものが例示されている。具体的には、織物ベルト6を通せる織物ベルト用穴11が設けられており、これらは、基部部材1の側面側に形成されている。コードロックは、前記織物ベルト用穴11を介して織物ベルト6に装着することができる。図15は、織物ベルト6を装着させたコードロックの概略図を示す。本実施例では、コードロックの他の構成は、第1実施例の中のコードロックの構成と同じである。詳細説明の繰り返しは行わない。
【0026】
図16図18に本発明のコードロックの第3実施例を示している。本実施例では、第1実施例の基本部分に追加の改善したものが例示されている。具体的には、縫製用の板状小片12が基部部材1の第2側面に形成されている。前記縫製用の板状小片12を介してコードロックを衣服、バッグ類やテント類などへ縫製して使用できる。本実施例では、コードロックの他の構成は、第1実施例の中のコードロックの構成と同じである。詳細説明の繰り返しは行わない。
【0027】
図19図22に本発明のコードロックの第4実施例を示している。本実施例のコードロックの表面積は、第1実施例のコードロックの表面積よりも少しだけ大きくなっている。具体的には、第1コードフック部材2及び第2コードフック部材3とのペアと、コードロックの基部部材1の第1側部及び第2側部の両方とが対称構造となるように設けられている。織物ベルト用の二つの穴13と14は、それらを介して織物ベルトを通すことができるように設けられており、つまり織物ベルトを調節することができるコードロックの追加機能として用いることができる。コードロックは、二本の紐の調節が行えるだけではなく、更に、第1コードフック部材2及び第2コードフック部材3を結合させてコードロックの基部部材の両側に設けたものを1本の紐として二重調整を行うことも可能になっている。これは、図21及び図22に別々に図示されている。本実施例では、基部部材の両側に設けられている第1コードフック部材2及び第2コードフック部材3の構成は、第1実施例の基部部材1の両側に設けられている第1コードフック部材2及び第2コードフック部材3の構成と同じである。詳細説明の繰り返しは行わない。
【0028】
上述した実施例は、相対的に好ましい実施の形態を例示していることを理解すべきである。実用的な応用として基部部材の第1側部又は第2側部は、一つの第1コードフック部材2及び一つの第2コード部材3のみを延出させても良い。二つのコードフック部材の開口の向きは、同じにしなくても良い。二つのコードフック部材の位置がずれていることによって、屈曲させた紐5を第1コードフック部材2と第2コードフック部材3との間に設けることが可能になり、このようにすることによってコードの固定や調節を実現することもできる。第1コードフック部材2と第2コードフック部材3との隙間に関しては、必ずしもコードの直径よりも小さくする必要はなく、コードの直径より大きくさせても良い。また、第2コードフック部材3の凹型部材31のトラフ位置311は、第1コードフック部材2の凹型部材21のトラフ位置211よりも高くすることができる。また、図8に示すように、第2コードフック部材3の凹型部材3のトラフ位置311は、第1コードフック部材2のトラフ位置311の上を越えて上方へスライドさせることもできる。上述の概念を持たせながら形状変更することも、本発明の保護範囲内に含まれる。
【0029】
本発明のコードロックは、完全一体成形を採用している。材料及び工程は、二つの部材乃至二つ以上の部材が必要とされるコードロックの組み付けと対比しながら保全することも可能である。また、組み付け工程を低減させることは可能であり、特にコストを低減させることができる。本発明のコードロックは、必ずしも予め組み付けさせておく必要がないので、衣類、バッグ類、テント類等の製造においてコードロックを待機させることなく、生産計画を迅速に立てることができる。バネ付きコードロックと比べて本発明のコードロックは、より安定化させた組成物や高い寿命を有することができるので、バネの故障によって無駄になることもなくなる。本発明のコードロックは、第1コードフック部材と第2コードフック部材の組合せを用いてコードの締め付けを行えば、さらなる安定化をもたらすことも可能である。
【0030】
上述の組合せイメージによって、本発明の実施例の説明は提供されている。しかしながら、本発明は、上述の特定の実施の形態に限定されるものではない。前述の特定の実施の形態は、単なる例示であり限定するものではない。本分野内におかれる通常の技術者であれば本発明に触発されて、条件においては、本発明の目的及び特許の請求範囲の保護から逸脱しないことを条件に様々な形態を作ることができるであろう。これらは、例外なく本発明による保護の下に分類される。
【符号の説明】
【0031】
1 基部部材
2 第1コードフック部材
3 第2コードフック部材
5 紐
6 織物ベルト
11,13,14 織物ベルト用穴
12 板状小片
21 第1凹型部材
22 第1コードフック部材の端部セグメント
23 直角
31 第2凹型部材
32 第2コードフック部材の端部セグメント
41 隙間
51 折り曲げ部
211 第1凹型部材のトラフ位置
311 第2凹型部材のトラフ位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22