特許第5956069号(P5956069)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 中興通訊股▲ふん▼有限公司の特許一覧

特許5956069移動端末による情報の異常アップロードを防止するためのシステム及び方法
<>
  • 特許5956069-移動端末による情報の異常アップロードを防止するためのシステム及び方法 図000002
  • 特許5956069-移動端末による情報の異常アップロードを防止するためのシステム及び方法 図000003
  • 特許5956069-移動端末による情報の異常アップロードを防止するためのシステム及び方法 図000004
  • 特許5956069-移動端末による情報の異常アップロードを防止するためのシステム及び方法 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5956069
(24)【登録日】2016年6月24日
(45)【発行日】2016年7月20日
(54)【発明の名称】移動端末による情報の異常アップロードを防止するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/00 20060101AFI20160707BHJP
   H04W 12/12 20090101ALI20160707BHJP
   G06F 21/55 20130101ALI20160707BHJP
   G06F 21/62 20130101ALI20160707BHJP
【FI】
   H04M1/00 R
   H04W12/12
   G06F21/55
   G06F21/62
【請求項の数】8
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-514337(P2015-514337)
(86)(22)【出願日】2013年5月20日
(65)【公表番号】特表2015-525508(P2015-525508A)
(43)【公表日】2015年9月3日
(86)【国際出願番号】CN2013075891
(87)【国際公開番号】WO2013178022
(87)【国際公開日】20131205
【審査請求日】2014年12月25日
(31)【優先権主張番号】201210178879.X
(32)【優先日】2012年6月1日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】李 煥
【審査官】 望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2008/0276111(US,A1)
【文献】 特表2007−522581(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M1/00
H04W12/12
G06F21/55
G06F21/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リアルタイム監視モジュール、比較モジュール及びソフトウェアプロンプトモジュールを含む、移動端末による情報の異常アップロードを防止するためのシステムであって、
前記リアルタイム監視モジュールは、リアルタイムに前記移動端末の待機状態及び待機状態での送信電力を監視し、且つ前記待機状態及び待機状態での送信電力を前記比較モジュールに通知するように設定され、
前記比較モジュールは、前記リアルタイム監視モジュールの通知を受信した後、前記移動端末の前記待機状態での送信電力と前記移動端末の理論的な待機状態での送信電力とを比較し、且つ比較結果を前記ソフトウェアプロンプトモジュールに通知するように設定され、
前記ソフトウェアプロンプトモジュールは、比較結果が、前記移動端末の前記待機状態での送信電力が前記移動端末の前記理論的な待機状態での送信電力より大きいとき、ユーザに現在の状態下で悪意のある情報漏洩のリスクが存在することをプロンプトするように設定される移動端末による情報の異常アップロードを防止するためのシステム。
【請求項2】
前記リアルタイム監視モジュールは、
リアルタイムに前記移動端末の各チャネルの稼働状態を監視し、前記各チャネルの稼働状態に基づいて前記移動端末が待機状態にあるかどうかを判断し、且つ前記移動端末が待機状態にあるとき、前記移動端末の前記待機状態での送信電力を計算する、
という方式でリアルタイムに前記移動端末の待機状態及び待機状態での送信電力を監視するように設定される請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
それぞれ前記リアルタイム監視モジュール及び前記比較モジュールに接続される記憶モジュールをさらに備え、そのうち、
前記リアルタイム監視モジュールはさらに、前記待機状態を前記記憶モジュールに通知するように設定され、
前記記憶モジュールは、前記リアルタイム監視モジュールの通知を受信した後、自体に記憶している前記移動端末の理論的な待機状態での送信電力を前記比較モジュールに送信するように設定され、
前記比較モジュールはさらに、前記記憶モジュールが送信してきた前記移動端末の前記理論的な待機状態での送信電力を受信し、前記移動端末の前記待機状態での送信電力と前記移動端末の前記理論的な待機状態での送信電力とを比較するように設定される請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記ソフトウェアプロンプトモジュールはさらに、比較結果が、前記移動端末の前記待機状態での送信電力が前記記憶モジュールによって提供される移動端末の前記理論的な待機状態での送信電力以下であるとき、ユーザに現在の状態下で悪意のある情報漏洩の危険が存在することをプロンプトしないように設定される請求項に記載のシステム。
【請求項5】
前記リアルタイム監視モジュールは、チャネル監視ユニット、レジスタ、待機状態判定ユニット、電力計算ユニット及び伝送ユニットを含み、そのうち、
前記チャネル監視ユニットは、リアルタイムに前記移動端末の各チャネルの稼働状態を監視し、且つ前記移動端末の各チャネルの稼働状態を前記レジスタに保存するように設定され、
前記レジスタは、前記チャネル監視ユニットが送信してきた前記移動端末の各チャネルの稼働状態を記憶するように設定され、
前記待機状態判定ユニットは、前記レジスタ中における前記移動端末の各チャネルの稼働状態を読み込み、前記各チャネルの稼働状態に基づいて前記移動端末が待機状態にあるかどうかを確定するように設定され、
前記電力計算ユニットは、前記待機状態判定ユニットによって前記移動端末が待機状態にあると確定されたとき、前記移動端末の前記待機状態での送信電力を計算するように設定され、
前記伝送ユニットは、前記移動端末の前記待機状態を前記比較モジュール及び前記記憶モジュールに通知し、且つ前記移動端末の前記待機状態での送信電力を前記比較モジュールに送信するように設定される請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
リアルタイムに移動端末の待機状態及び待機状態での送信電力を監視し、前記移動端末が待機状態にあるとき、前記移動端末の前記待機状態での送信電力と前記移動端末の理論的な待機状態での送信電力とを比較し、前記移動端末の前記待機状態での送信電力が前記移動端末の前記理論的な待機状態での送信電力より大きいとき、ユーザに現在の状態下で悪意のある情報漏洩の危険が存在することをプロンプトすることを含む移動端末による情報の異常アップロードを防止する方法。
【請求項7】
前記リアルタイムに前記移動端末の待機状態及び待機状態での送信電力を監視するステップは、
リアルタイムに前記移動端末の各チャネルの稼働状態を監視し、前記各チャネルの稼働状態に基づいて前記移動端末が待機状態にあるかどうかを判断し、且つ前記移動端末が待機状態にあるとき、前記移動端末の前記待機状態での送信電力を計算することを含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記移動端末の前記待機状態での送信電力が前記移動端末の前記理論的な待機状態での送信電力以下であるとき、ユーザに現在の状態で悪意のある情報漏洩の危険が存在することをプロンプトしないことをさらに含む請求項6に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信分野に関し、具体的に、移動端末による情報の異常アップロードを防止するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話産業の発展、モバイルインターネットの普及に伴って、各種の携帯電話アプリケーションは生まれ、3G(3rd Generation、第3世代)技術の発展及び4G(4th Generation、第4世代)時代の到来に伴って、技術バックアップの大幅な向上は携帯電話アプリケーション業界の急速な成長をもたらす。ほとんどすべての従来のネットワーキングのアプリケーションはいずれもモバイルインターネットに移植することができ、技術の発展は新しいアプリケーションをもたらすとともに、新しいセキュリティリスクを伴う。従来、スマートフォンの発展は携帯電話上でのアプリケーションをますます豊富にし、ひいてはコンピュータ端末アプリケーションを超える傾向にあり、従来のネットワーキング上に存在する各種の情報セキュリティ問題は徐々にモバイルインターネット分野に拡大され、ひいては新しいセキュリティ脅威に進化し、例えば、スパムメッセージが殺到し、ショートメッセージ詐欺が繰り返され、携帯電話のウイルス等の悪意のあるプログラムが個人のプライバシー、財務情報、又は企業の営業秘密に脅威を与え、このため携帯電話のユーザが経済損失または評判の損失を被ることも珍しくない。
【0003】
スマートフォン普及率の向上、3Gネットワークの完成、及び携帯電話ユーザのネットサーフィンの習慣の形成に伴って、携帯電話セキュリティアプリケーションは未来の携帯電話の重要なアプリケーションの一つになり、携帯電話情報セキュリティも情報セキュリティ分野の研究において焦点を当てられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施例は移動端末による情報の異常アップロードを防止するためのシステム及び方法を提供し、ユーザ情報の異常な漏洩を抑止し、移動端末のユーザ情報の安全性を向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施例は移動端末による情報の異常アップロードを防止するためのシステムを提供しており、リアルタイム監視モジュール、比較モジュール及びソフトウェアプロンプトモジュールを備え、そのうち、
前記リアルタイム監視モジュールは、リアルタイムに前記移動端末の待機状態及び待機状態での送信電力を監視し、且つ前記待機状態及び待機状態での送信電力を前記比較モジュールに通知するように設定され、
前記比較モジュールは、前記リアルタイム監視モジュールの通知を受信した後、前記移動端末の前記待機状態での送信電力と前記移動端末の理論的な待機状態での送信電力を比較し、比較結果をソフトウェアプロンプトモジュールに通知するように設定され、及び
前記ソフトウェアプロンプトモジュールは、比較結果は前記移動端末の前記待機状態での送信電力が前記移動端末の前記理論的な待機状態での送信電力より大きいとき、ユーザに現在の状態下で悪意のある情報漏洩のリスクが存在することをプロンプトするように設定される。
【0006】
前記リアルタイム監視モジュールは、
リアルタイムに前記移動端末の各チャネルの稼働状態を監視し、前記各チャネルの稼働状態に基づいて前記移動端末が待機状態にあるかどうかを判断し、且つ前記移動端末が待機状態にあるとき、前記移動端末の前記待機状態での送信電力を計算する、
という方式でリアルタイムに前記移動端末の待機状態及び待機状態での送信電力を監視するように設定され、
前記システムはさらに、それぞれ前記リアルタイム監視モジュール及び前記比較モジュールに接続される記憶モジュールを備え、そのうち、
前記リアルタイム監視モジュールはさらに、前記待機状態を前記記憶モジュールに通知するように設定され、
前記記憶モジュールは、前記リアルタイム監視モジュールの通知を受信した後、自体に記憶している前記移動端末の理論的な待機状態での送信電力を前記比較モジュールに送信するように設定され、及び
前記比較モジュールはさらに、前記記憶モジュールが送信してきた前記移動端末の前記理論的な待機状態での送信電力を受信し、前記移動端末の前記待機状態での送信電力と前記移動端末の前記理論的な待機状態での送信電力を比較するように設定される。
【0007】
前記ソフトウェアプロンプトモジュールはさらに、比較結果は前記移動端末の前記待機状態での送信電力が前記記憶モジュールの提供する移動端末の前記理論的な待機状態での送信電力以下であるとき、ユーザに現在の状態下で悪意のある情報漏洩の危険が存在することをプロンプトしないように設定される。
【0008】
前記リアルタイム監視モジュールは、チャネル監視ユニット、レジスタ、待機状態判定ユニット、電力計算ユニット及び伝送ユニットを備え、そのうち、
前記チャネル監視ユニットは、リアルタイムに前記移動端末の各チャネルの稼働状態を監視し、且つ前記移動端末の各チャネルの稼働状態を前記レジスタ中に保存するように設定され、
前記レジスタは、前記チャネル監視ユニットが送信してきた前記移動端末の各チャネルの稼働状態を記憶するように設定され、
前記待機状態判定ユニットは、前記レジスタ中において前記移動端末の各チャネルの稼働状態を読み込み、前記各チャネルの稼働状態に基づいて前記移動端末が待機状態にあるかどうかを確定するように設定され、
前記電力計算ユニットは、前記待機状態判定ユニットは前記移動端末が待機状態にあると確定したとき、前記移動端末の前記待機状態での送信電力を計算するように設定され、及び
前記伝送ユニットは、前記移動端末の前記待機状態を前記比較モジュール及び前記記憶モジュールに通知し、且つ前記移動端末の前記待機状態での送信電力を前記比較モジュールに送信するように設定される。
【0009】
本発明の実施例は移動端末による情報の異常アップロードを防止する方法を更に提供しており、
リアルタイムに前記移動端末の待機状態及び待機状態での送信電力を監視し、前記移動端末が待機状態にあるとき、前記移動端末の前記待機状態での送信電力と前記移動端末の理論的な待機状態での送信電力を比較し、前記移動端末の前記待機状態での送信電力が前記移動端末の前記理論的な待機状態での送信電力より大きいとき、ユーザに現在の状態下で悪意のある情報漏洩の危険が存在することをプロンプトすることを含む。
【0010】
前記リアルタイムに前記移動端末の待機状態及び待機状態での送信電力を監視するステップは、
リアルタイムに前記移動端末の各チャネルの稼働状態を監視し、前記各チャネルの稼働状態に基づいて前記移動端末が待機状態にあるかどうかを判断し、且つ前記移動端末が待機状態にあるとき、前記移動端末の前記待機状態での送信電力を計算することを含む。
【0011】
前記方法は、
前記移動端末の前記待機状態での送信電力が前記移動端末の前記理論的な待機状態での送信電力以下であるとき、ユーザに現在の状態下で悪意のある情報漏洩の危険が存在することをプロンプトしないことをさらに含む。
【発明の効果】
【0012】
本発明の実施例による移動端末による情報の異常アップロードを防止するためのシステム及び方法によれば、判定の正確性が高く、ユーザ情報の安全を保護するとともに、頻繁にプロンプトフレームをポップアップしてユーザの不便をもたらすことがなく、ユーザ情報の異常な漏洩を大幅に抑止することができ、それにより移動端末のユーザ情報の安全性を向上させ、且つユーザは移動端末による人々の生活への大きな利便性を楽しめると同時に、心配する必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は実施例に係る移動端末による情報の異常アップロードを防止するためのシステムの構造図である。
図2図2は応用例1に係るリアルタイム監視モジュールの構造図である。
図3図3は応用例2に係る記憶モジュールの構造図である。
図4図4は実施例に係る移動端末による情報の異常アップロードを防止するための方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を詳細に説明する。なお、衝突がない場合、本願における実施例及び実施例における特徴は互いに任意に組み合せることができる。
【0015】
図1に示すように、本実施例は移動端末による情報の異常アップロードを防止するためのシステムを提供しており、該システムは、リアルタイム監視モジュール11、比較モジュール12及びソフトウェアプロンプトモジュール13を備える。
【0016】
前記リアルタイム監視モジュール11は、リアルタイムに移動端末の待機状態及び待機状態での送信電力を監視し、且つ前記待機状態及び待機状態での送信電力を比較モジュール12に通知するように設定され、
前記比較モジュール12は、前記リアルタイム監視モジュール11の通知を受信した後、前記移動端末の前記待機状態での送信電力と前記移動端末の理論的な待機状態での送信電力を比較し、比較結果をソフトウェアプロンプトモジュール13に通知するように設定され、及び
前記ソフトウェアプロンプトモジュール13は、比較結果は前記移動端末の前記待機状態での送信電力が前記移動端末の理論的な待機状態での送信電力より大きいとき、ユーザに現在の状態下で悪意のある情報漏洩のリスクが存在することをプロンプトするように設定される。
【0017】
この他、前記システムはそれぞれ前記リアルタイム監視モジュール11及び前記比較モジュール12に接続される記憶モジュール14をさらに備え、そのうち、
前記リアルタイム監視モジュール11はさらに、前記待機状態を前記記憶モジュール14に通知するように設定され、
前記記憶モジュール14は、前記リアルタイム監視モジュール11の通知を受信した後、自体に記憶している前記移動端末の理論的な待機状態での送信電力を前記比較モジュール12に送信するように設定され、
前記比較モジュール12はさらに、前記記憶モジュール14が送信してきた前記移動端末の前記理論的な待機状態での送信電力を受信し、前記移動端末の前記待機状態での送信電力と前記移動端末の前記理論的な待機状態での送信電力を比較するように設定される。
【0018】
そのうち、前記リアルタイム監視モジュール11は、
リアルタイムに前記移動端末の各チャネルの稼働状態を監視し、前記各チャネルの稼働状態に基づいて前記移動端末が待機状態にあるかどうかを判断し、且つ前記移動端末が待機状態にあるとき、前記移動端末の待機状態での送信電力を計算する、
という方式でリアルタイムに前記移動端末の待機状態及び待機状態での送信電力を監視するように設定される。
【0019】
応用例1
応用例1において、図2に示すように、前記リアルタイム監視モジュール11は、チャネル監視ユニット111、レジスタ112、待機状態判定ユニット113、電力計算ユニット114及び伝送ユニット115を備え、そのうち、
前記チャネル監視ユニット111は、リアルタイムに前記移動端末の各チャネルの稼働状態を監視し、且つ前記移動端末の各チャネルの稼働状態を前記レジスタ112中に保存するように設定され、
前記レジスタ112は、前記チャネル監視ユニット111が送信してきた前記移動端末の各チャネルの稼働状態を記憶するように設定され、
前記待機状態判定ユニット113は、前記レジスタ112中における前記移動端末の各チャネルの稼働状態を読み込み、前記各のチャネルの稼働状態に基づいて前記移動端末が待機状態にあるかどうかを確定するように設定され、
前記電力計算ユニット114は、前記待機状態判定ユニット113は前記移動端末が待機状態にあると確定したとき、前記移動端末の前記待機状態での送信電力を計算するように設定され、及び
前記伝送ユニット115は、前記移動端末の待機状態を前記比較モジュール12及び前記記憶モジュール14に通知し、且つ前記移動端末の前記待機状態での送信電力を前記比較モジュール12に送信するように設定される。
【0020】
選択的に、前記伝送ユニット115は第一伝送ユニット1151及び第二伝送ユニット1152をさらに備えてもよく、そのうち、
前記第一伝送ユニット1151は、前記移動端末の待機状態を記憶モジュール14に通知するように設定され、
前記第二伝送ユニット1152は、前記移動端末の待機状態及び待機状態での送信電力を比較モジュール12に通知するように設定される。
【0021】
応用例2
応用例2において、図3に示すように、前記記憶モジュール14は、読み込みユニット141、記憶ユニット142及び伝送ユニット143を備え、そのうち、
前記読み込みユニット141は、リアルタイム監視モジュール11が送信してきた移動端末の待機状態を受信した後、記憶ユニット142中に記憶している前記移動端末の理論的な待機状態での送信電力を読み込み、且つ該移動端末の理論的な待機状態での送信電力を伝送ユニット143に伝送するように設定され、
前記伝送ユニット143は、該移動端末の理論的な待機状態での送信電力を比較モジュール12に送信するように設定される。
【0022】
さらに、前記ソフトウェアプロンプトモジュール13はさらに、比較結果は前記移動端末の前記待機状態での送信電力が前記記憶モジュール14の提供する前記移動端末の理論的な待機状態での送信電力以下であるとき、ユーザに現在の状態下で悪意のある情報漏洩の危険が存在することをプロンプトしないように設定される。
【0023】
一つの応用例において、例えば、携帯電話は広帯域符号分割多重アクセス(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA(登録商標))ネットワークで待機すると、間断なくプライマリ共通制御用物理チャネル(Primary Common Control Physical Channel、P−CCPCH)をモニターする必要があり、該チャネル上において常にいくつかのセルオーバーヘッド情報、例えば、どの状態が変更したかを送信し、同時に、携帯電話はさらにページングインジケータチャネル(Paging Indicator Channel、PICH)をモニターする必要があり、該PICHは携帯電話にセカンダリ共通制御用物理チャネル(Secondary Common Control Physical Channel、S−CCPCH)上にこの携帯電話のページングメッセージがあるかどうかを知らせる。待機するときにかかわるチャネルは、下りリンクシステムコントロール及び放送情報を保持することに用いられ、そのうち該情報の内容がセルシステムメッセージを転送することであるP−CCPCHと、下りリンク公共指示チャネルに属し、携帯電話にページングインジケータを提供し、且つユーザ装置(User Equipment、UE)がS−CCPCH上にページング(Paging)情報を受信するように通知することに用いられるPICHと、基地局に具体的なアクセス要求情報を送信することに用いられる物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel、PRACH)と、専用物理コントロールチャネル(Dedicated Physical Control Channel、DPCCH)及び専用物理データチャネル(Dedicated Physical Data Channel、DPDCH)を備え、そのうちUEが専用物理チャンネル上に登録または位置更新を行う専用物理チャンネル(Dedicated Physical Channel、DPCH)とを備える。
【0024】
応用例1におけるリアルタイム監視モジュール11はリアルタイムに上記各チャネルの稼働状態を監視し、各チャネルの稼働状態に基づいて携帯電話が待機状態にあるかどうかを判断し、記憶モジュール14は携帯電話の出荷段階に携帯電話の待機状態のときの理論上電力値(第3世代パートナーシッププロジェクト、3rd Generation Partnership Project、3GPP)中においてWCDMA(登録商標)の最小送信電力値が−50dBmより小さいことが要求され、研究開発段階のテスト結果に基づいて、通常は、この値より小さく(例えば−55dBm)、このとき、待機電力値の上限が−55dBmであるように設定され、上記のチャネルに対する監視により携帯電話が待機状態にあると判断した後、携帯電話の現在の待機状態での実際送信電力が−55dBmより大きい場合、携帯電話が待機するときに異常大電力(ハイパワー)が発生すると判断し、情報の異常アップロードが発生する可能性があり、ソフトウェアプロンプトモジュール13はソフトウェアプログラムを呼び出し、ソフトウェアはプロンプトフレームをポップアップし、ユーザに現在の状態で携帯電話送信電力が異常であることをプロンプトし、ユーザに措置を取って携帯電話情報を漏洩から保護することをプロンプトする。
【0025】
図4に示すように、本実施例は移動端末による情報の異常アップロードを防止する方法を提供しており、該方法は下記ステップを含む。
【0026】
S101:リアルタイムに移動端末の待機状態及び待機状態での送信電力を監視する。
【0027】
そのうち、リアルタイムに前記移動端末の各チャネルの稼働状態を監視し、前記各チャネルの稼働状態に基づいて前記移動端末が待機状態にあるかどうかを判断し、且つ前記移動端末が待機状態にあるとき、前記移動端末の待機状態での送信電力を計算する。
【0028】
S102:移動端末が待機状態にあるとき、前記移動端末の前記待機状態での送信電力と前記移動端末の理論的な待機状態での送信電力を比較する。
【0029】
S103:前記移動端末の前記待機状態での送信電力が前記移動端末の理論的な待機状態での送信電力より大きいとき、ユーザに現在の状態下で悪意のある情報漏洩の危険が存在することをプロンプトする。
【0030】
また、前記移動端末の前記待機状態での送信電力は前記記憶モジュールが提供する前記移動端末の理論的な待機状態での送信電力以下であるとき、ユーザに現在の状態下で悪意のある情報漏洩の危険が存在することをプロンプトしない。
【0031】
関連技術において、移動端末による情報の異常アップロードを防止することに対して、流行しているのは「360手機安全衛士」であり、それは情報を暗号化する等の方式で実現され、すなわち、携帯電話の情報が漏洩されると、暗号化の方式で漏洩され、つまり、秘密を漏らした後、パスワードが解かれると、情報が同様に漏洩され、且つ、通常は、ユーザが設定したパスワードのセキュリティレベルは高くなく、容易に解くことができる。しかしながら、上記実施例から見れば、関連技術に対して、上記実施例において提供する移動端末による情報の異常アップロードを防止するためのシステム及び方法は、ハードウェアの角度から情報セキュリティ性に配慮し、端末側の情報の漏洩を阻止し、言い換えれば、携帯電話上での情報は確認した後送信されたのではないと、情報は伝送されない、このように発生源から情報漏洩の問題を解決し、より便利で安全である。同時に、ユーザ情報の安全を保護するとともに、頻繁にプロンプトフレームをポップアップしてユーザの不便をもたらすことがなく、ユーザ情報の異常な漏洩を大幅に克服することができ、それにより移動端末のユーザ情報の安全性を向上させ、且つユーザは移動端末による人々の生活への大きな利便性を楽しめると同時に、心配する必要がなくなる。
【0032】
一般の当業者は、上記方法における全部又は一部のステップをプログラムによって関連ハードウェアに命令を出して実現させることができ、前記プログラムはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、例えば読取り専用メモリ、ディスク又は光ディスク等に記憶してもよいと理解することができる。選択肢として、上記実施例の全部又は一部のステップが1つ又は複数のICにより実現されてもよい。それに対応して、上記実施例における各モジュール/ユニットはハードウェアの形式で実現されてもよく、ソフトウェア機能モジュールの形式で実現されてもよい。本発明の実施例はあらゆる特定の形式のハードウェアとソフトウェアの組合せに限定されない。
【0033】
以上は本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明の保護範囲を制限するものではない。本発明の発明内容に基づいて、さらにほかの複数種の実施例を有してもよく、本発明の趣旨とその実質を逸脱しない場合に、本分野に詳しい当業者は本発明の実施例に基づいて各種の相応する変更又は変形を行うことができ、本発明の趣旨及び原則の下で行ったいかなる変更、等価置換、改良等はいずれも本発明の保護範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明の実施例に係る移動端末による情報の異常アップロードを防止するためのシステム及び方法は、判定の正確性が高く、ユーザ情報の安全を保護するとともに、頻繁にプロンプトフレームをポップアップしてユーザの不便をもたらすことがなく、ユーザ情報の異常な漏洩を大幅に抑止することができ、それにより移動端末のユーザ情報の安全性を向上させ、且つユーザは移動端末による人々の生活への大きな利便性を楽しめると同時に、心配する必要がなくなる。
図1
図2
図3
図4