(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5956088
(24)【登録日】2016年6月24日
(45)【発行日】2016年7月20日
(54)【発明の名称】マルチモードアンテナを有する端末
(51)【国際特許分類】
H01Q 1/24 20060101AFI20160707BHJP
H01Q 9/42 20060101ALI20160707BHJP
【FI】
H01Q1/24 Z
H01Q9/42
【請求項の数】9
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-551124(P2015-551124)
(86)(22)【出願日】2014年8月15日
(65)【公表番号】特表2016-503638(P2016-503638A)
(43)【公表日】2016年2月4日
(86)【国際出願番号】CN2014084494
(87)【国際公開番号】WO2015081723
(87)【国際公開日】20150611
【審査請求日】2015年1月28日
(31)【優先権主張番号】201310656743.X
(32)【優先日】2013年12月6日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512165101
【氏名又は名称】▲華▼▲為▼終端有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI DEVICE CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲チェン▼
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 兵
【審査官】
岸田 伸太郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−253959(JP,A)
【文献】
特開2007−288360(JP,A)
【文献】
特開2006−254092(JP,A)
【文献】
特開2011−239400(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/00−25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、印刷回路基板と、印刷アンテナと可撓性印刷回路(flexible printed circuit:FPC)アンテナと、制御回路と、を有し、
前記印刷回路基板は、前記筐体の内部に配置され、
前記印刷アンテナは、前記印刷回路基板上に配置され、前記印刷アンテナは、前記制御回路に電気的に接続され、前記印刷アンテナは、第1のアンテナ性能を実装するよう構成され、
前記FPCアンテナは、前記筐体上に配置され、前記FPCアンテナは、前記制御回路に電気的に接続され、前記FPCアンテナは、第2のアンテナ性能を実装するよう構成され、
前記制御回路は、前記印刷回路基板上に配置され、
前記印刷アンテナが前記制御回路に電気的に接続されることは、前記印刷アンテナが、少なくとも1つの取り外し可能チップ固定抵抗器を用いることにより、前記制御回路に電気的に接続されることを有する、
端末。
【請求項2】
前記FPCアンテナが前記制御回路に電気的に接続されることは、前記FPCアンテナが、少なくとも1つの電気的接続要素を用いることにより、前記制御回路に電気的に接続されることを有する、請求項1に記載の端末。
【請求項3】
前記電気的接続要素は、弾性接続要素を有する、請求項2に記載の端末。
【請求項4】
前記FPCアンテナが前記制御回路に電気的に接続されることは、前記FPCアンテナと前記制御回路との間の前記電気的接続が分離可能である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の端末。
【請求項5】
前記FPCアンテナは、FPCアンテナ主部とFPCアンテナ端子とを有し、
前記FPC主部は、前記筐体の外側表面に配置され、
前記FPCアンテナ端子は、前記筐体の内側表面に配置され、前記筐体の貫通穴を用いることにより前記FPCアンテナ主部に接続され、前記FPCアンテナ端子は、前記制御回路に電気的に接続するよう構成される、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の端末。
【請求項6】
前記印刷アンテナは前記印刷回路基板の第1の面に配置され、前記電気的接続要素は前記印刷回路基板の第2の面に配置され、前記第1の面及び前記第2の面は2つの対向する面である、請求項2乃至5のいずれか一項に記載の端末。
【請求項7】
前記少なくとも1つの取り外し可能チップ固定抵抗器は、前記印刷回路基板の少なくとも1つの整合位置に配置され、前記印刷アンテナは、前記整合位置を用いることにより、給電又は接地を実装する、請求項1に記載の端末。
【請求項8】
前記少なくとも1つの整合位置は、オン又はオフに切り替えることができ、前記印刷アンテナが、単極、逆F、単極+寄生、IFA+寄生、及びループのうちの少なくとも1つの形式で動作できるようにする、請求項7に記載の端末。
【請求項9】
前記第1のアンテナ性能は高周波数アンテナ性能であり、且つ前記第2のアンテナ性能は低周波数アンテナ性能であり、又は前記第1のアンテナ性能は低周波数アンテナ性能であり、且つ前記第2のアンテナ性能は高周波数アンテナ性能である、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナの分野に関し、より詳細にはマルチモードアンテナを有する端末に関する。
【背景技術】
【0002】
モバイル通信技術の急速な発展に伴い、及び市場の需要に基づき、端末製品は、2G、3G及び4Gのような異なる周波数帯域でネットワークを同時にサポートする必要があり、これはより大きなアンテナ帯域幅を要求する。さらに、小型化も、消費者市場において端末製品の品質の重要な評価基準である。
【0003】
アンテナはPCB基板に印刷できるので、印刷アンテナは、小さな体積及び簡易な製造処理という利点を有し、端末製品最小化の要件に適合する。しかしながら、印刷アンテナの利得は小さく、したがって大きなアンテナ帯域幅を達成できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、大きなアンテナ帯域幅の要件及び製品最小化の要件の両方を満たすことのできるマルチモードアンテナを有する端末を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様によると、マルチモードアンテナを有する端末は、筐体と、印刷回路基板と、印刷アンテナと可撓性印刷回路(flexible printed circuit:FPC)アンテナと、制御回路と、を有し、前記印刷回路基板は、前記筐体の内部に配置され、前記印刷アンテナは、前記印刷回路基板上に配置され、前記印刷アンテナは、前記制御回路に電気的に接続され、前記印刷アンテナは、第1のアンテナ性能を実装するよう構成され、前記FPCアンテナは、前記筐体上に配置され、前記FPCアンテナは、前記制御回路に電気的に接続され、前記FPCアンテナは、第2のアンテナ性能を実装するよう構成され、前記制御回路は、前記印刷回路基板上に配置され、前記制御回路は、アンテナ信号を受信又は送信するよう前記印刷アンテナ及び前記FPCアンテナを制御するよう構成される。
【0006】
第1の態様に関して、第1の可能な実装方法でh、前記FPCアンテナが前記制御回路に電気的に接続されることは、前記FPCアンテナが、少なくとも1つの電気的接続要素を用いることにより、前記制御回路に電気的に接続されることを有する。
【0007】
第1の態様又は第1の態様の第1の可能な実装方法に関して、第2の可能な実装方法では、前記電気的接続要素は、弾性接続要素を有する。
【0008】
第1の態様又は前述の可能な実装方法のいずれかに関し、第3の可能な実装方法では、前記FPCアンテナが前記制御回路に電気的に接続されることは、前記FPCアンテナと前記制御回路との間の前記電気的接続が分離可能であることを有する。
【0009】
第1の態様又は前述の可能な実装方法のいずれか1つに関し、第4の可能な実装方法では、前記FPCアンテナは、FPC主部とFPCアンテナ端子とを有し、前記FPC主部は、前記筐体の外側表面に配置され、前記筐体の前記外側表面は、前記印刷回路基板から逸脱し、前記FPCアンテナ端子は、前記筐体の内側表面に配置され、前記筐体の貫通穴を用いることにより前記FPCアンテナ主部に接続され、前記FPCアンテナ端子は、前記制御回路に電気的に接続するよう構成される。
【0010】
前記第1の態様又は前述の可能な実装方法のいずれか1つに関し、第5の可能な実装方法では、前記印刷アンテナは前記印刷回路基板の第1の面に配置され、前記電気的接続要素は前記印刷回路基板の第2の面に配置され、前記第1の面及び前記第2の面は2つの対向する面である。
【0011】
前記第1の態様又は前述の可能な実装方法のいずれか1つに関し、第6の可能な実装方法では、前記印刷アンテナが前記制御回路に電気的に接続されることは、前記印刷アンテナが、少なくとも1つのチップ固定抵抗器を用いることにより前記制御回路に電気的に接続されることを有する。
【0012】
前記第6の可能な実装方法に関し、第7の可能な実装方法では、前記少なくとも1つの取り外し可能チップ固定抵抗器は、前記印刷回路基板の少なくとも1つの整合位置に配置され、前記印刷アンテナは、前記整合位置を用いることにより、給電又は接地を実装する。
【0013】
前記第7の可能な実装方法に関し、第8の可能な実装方法では、前記少なくとも1つの整合位置は、オン又はオフに切り替えることができ、前記印刷アンテナが、単極、逆F、単極+寄生、IFA+寄生、及びループのうちの少なくとも1つの形式で動作できるようにする。
【0014】
前記第1の態様又は前述の可能な実装方法のいずれか1つに関し、第9の可能な実装方法では、前記第1のアンテナ性能は高周波数アンテナ性能であり且つ前記第2のアンテナ性能は低周波数アンテナ性能であり、又は前記第1のアンテナ性能は低周波数アンテナ性能であり且つ前記第2のアンテナ性能は高周波数アンテナ性能である。
【0015】
本発明の実施形態により提供されるマルチモードアンテナを有する端末では、印刷アンテナは印刷回路基板上に配置され、FPCアンテナは端末の筐体上に配置され、前述の2つのアンテナは異なるアンテナ性能を実装し、したがって、端末はより大きなアンテナ帯域幅を有し、FPCアンテナは端末の筐体の領域を用い、印刷回路基板の領域を占有する必要がなく、端末のサイズを効果的に縮小できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の実施形態の技術的解決策をより明確に記載するために、本発明の実施形態を説明するのに必要な添付の図面を以下に簡単に説明する。明らかなことに、以下の説明中の添付の図面は、本発明のほんの一部の実施形態であり、これらの図面に従って当業者により創造的労力を有しないで他の図面も得られる。
【
図1】本発明の一実施形態によるマルチモードアンテナを有する端末の局所分解概略図である。
【
図2】本発明の一実施形態による端末の概略構造図である。
【
図3】本発明の一実施形態による印刷アンテナの整合位置の概略図である。
【
図4】本発明の一実施形態による印刷アンテナの別の整合位置の概略図である。
【
図5】本発明の一実施形態による印刷アンテナの更に別の整合位置の概略図である。
【
図6】本発明の一実施形態による端末の印刷アンテナ及びFPCアンテナの配置の概略図である。
【
図7】本発明の一実施形態による弾性接続要素の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の実施形態の添付の図面を参照して、本発明の実施形態における技術的解決策を明確且つ十分に説明する。明らかに、記載される実施形態は、本発明の実施形態の一部であり、全ての実施形態ではない。本発明の実施形態に基づき創造的労力を有しないで当業者により得られる全ての他の実施形態は、本発明の保護範囲に包含される。
【0018】
本発明の実施形態は、マルチモードアンテナを有する端末100に関する。ここで、端末100は、モバイル端末、タブレットコンピュータ、無線ネットワーク装置、等であっても良い。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態によるマルチモードアンテナを有する端末100の局所分解概略図である。
【0020】
本発明の本実施形態は、端末100に関する。端末100は、印刷回路基板10と、印刷アンテナ20と、可撓性印刷回路(flexible printed circuit:FPC)アンテナ40と、制御回路50と、筐体70と、を有し、印刷回路基板10は筐体70の内部に配置され、印刷アンテナ20は印刷回路基板10上に配置され、印刷アンテナ20は制御回路50に電気的に接続され、印刷アンテナ20は第1のアンテナ性能を実装するよう構成され、FPCアンテナ40は筐体70上に配置され、FPCアンテナ40は制御回路50に電気的に接続され、FPCアンテナ40は第2のアンテナ性能を実装するよう構成され、制御回路50は印刷回路基板10上に配置され、制御回路50は、アンテナ信号を受信又は送信するよう印刷アンテナ20及びFPCアンテナ40を制御するよう構成される。
【0021】
本発明の本実施形態により提供されるマルチモードアンテナを有する端末100では、印刷アンテナ20は印刷回路基板10上に配置され、FPCアンテナ40は端末の筐体70上に配置され、前述の2つのアンテナは異なるアンテナ性能を実装し、したがって、端末100はより大きなアンテナ帯域幅を有し、FPCアンテナ40は端末の筐体70の領域を用い、印刷回路基板10の領域を占有する必要がなく、端末のサイズを効果的に縮小できる。
【0022】
図2は、本発明の一実施形態による端末100の印刷アンテナの回路の概略構造図である。
【0023】
図2を参照すると、印刷アンテナ20が制御回路50に電気的に接続されることは、印刷アンテナ20が少なくとも1つの取り外し可能チップ固定(CHIP FIXED)抵抗器60を用いることにより制御回路50に電気的に接続されることを含む。
【0024】
動作しているとき、印刷アンテナ20は、取り外し可能チップ固定抵抗器60を用いることにより、制御回路50に電気的に接続される。少なくとも1つの取り外し可能チップ固定抵抗器60は、印刷回路基板10の少なくとも1つの整合位置に配置される。ここで、印刷アンテナは、整合位置を用いることにより、給電又は接地を実装する。
【0025】
例えば、チップ固定抵抗器60は0オームであっても良く、チップ固定抵抗器60の整合位置は、印刷アンテナ20の一端に用意されても良い。ここで、整合位置の数は2であっても良い。ユーザの要求に従って、印刷アンテナ20が用いられるとき、チップ固定抵抗器60は整合位置に取り付けられ、印刷アンテナ20と制御回路50との間の電気的接続を可能にする。印刷アンテナ20が用いられないとき、チップ固定抵抗器60は整合位置から取り外され、印刷アンテナ20と制御回路50との間の電気的接続を切断する。
【0026】
具体的には、
図3を参照すると、本実施形態では、印刷アンテナ20の2つの整合位置を用意する一例が説明のために用いられる。2つの整合位置は、それぞれ整合位置A点及び整合位置B点であり、A点は印刷アンテナ20の接地点整合位置であり、B点は給電点整合位置である。B点にあるチップ固定抵抗器60のみが接続される場合、印刷アンテナ20は、B点を用いることにより給電され、正常に動作しても良い。この場合、印刷アンテナの形式は単極アンテナ(Monopole)である。A点及びB点にあるチップ固定抵抗器60が接続されるとき、印刷アンテナは、B点を用いることにより給電され、A点を用いることにより接地され、そして正常に動作しても良い。この場合、印刷アンテナ20の形式は逆Fアンテナ(Inverted-F antenna:IFA)である。表1を参照する。
【0027】
【表1】
任意で、本実施形態の端末100では、FPCアンテナ40が設置される場合、整合位置B点が接続されるとき、印刷アンテナ20及びFPCアンテナ40は同時に動作し、低周波数帯域幅及び高周波数帯域幅をカバーし、並びに、B点0オームが切断され、FPCアンテナ40のみが電気的接続要素を用いることにより制御回路に接続されるとき、FPCアンテナ40は独立して動作し、低周波数帯域幅をカバーしても良い。FPCアンテナ40が取り付けられない場合、給電点B点における0オームは接続される必要があり、印刷アンテナは正常に動作しても良く、高周波数帯域幅をカバーしても良い。このように、異なる周波数帯域を必要とする顧客のために、全体的アンテナ構造は、再び設計され製造される必要がない。分離可能なFPCアンテナ40の設計、及びオン又はオフに切り替え可能な印刷アンテナ20の設計を用いることにより、異なるアンテナの組合せ及び周波数帯域の選択は、生産、製造又は使用の過程中、好都合なことにより低いコストで実装できる。
【0028】
任意で、印刷アンテナ20に3つの整合位置を用意する一例が、更なる説明のために用いられる。
図4に示すように、印刷アンテナ20は、主要部21と、寄生ブランチ22とを有しても良い。ここで、主要部21は単極サブアンテナ、ループ(LOOP)アンテナ、又は他の形式のアンテナであっても良い。3つの整合位置は、それぞれ、A点、B点、及びC点である。ここで、A点及びC点は印刷アンテナ20の接地点整合位置であり、B点は給電点整合位置である。B点にあるチップ固定抵抗器60のみが接続される場合、印刷アンテナ20は、B点を用いることにより給電され、印刷アンテナ20は正常に動作し得る。この場合、印刷アンテナの形式は単極アンテナ(Monopole)である。
【0029】
A点及びB点にあるチップ固定抵抗器60が接続されるとき、印刷アンテナは、B点を用いることにより給電され、A点を用いることにより接地され、そして印刷アンテナ20の形式は逆Fアンテナ(Inverted-F antenna:IFA)である。
【0030】
B点及びC点にあるチップ固定抵抗器60が接続されるとき、印刷アンテナは、B点を用いることにより給電され、C点を用いることにより接地され、そして印刷アンテナ20の形式は寄生要素を有する単極アンテナである。
【0031】
A点、B点及びC点にあるチップ固定抵抗器60が全て接続されるとき、印刷アンテナは、B点を用いることにより給電され、A点及びC点を用いることにより接地され、そして印刷アンテナ20の形式は寄生要素を有する逆Fアンテナである。表2を参照する。
【0032】
【表2】
任意で、
図5を参照すると、更に、印刷アンテナ20は、ループ(LOOP)アンテナであっても良く、それぞれD点、E点、及びF点である3つの整合位置を有する。ここで、D点及びF点は印刷アンテナ20の接地点整合位置であり、E点は給電点整合位置である。E点にあるチップ固定抵抗器60のみが接続される場合、印刷アンテナ20は正常に動作し得る。この場合、印刷アンテナの形式は単極アンテナ(Monopole)である。D点及びE点にある整合位置が接続される
とき、印刷アンテナ20の形式は逆Fアンテナ(Inverted-F antenna:IFA)である。
【0033】
E点及びF点にあるチップ固定抵抗器60が接続されるとき、印刷アンテナ20の形式はループ(LOOP)アンテナである。
【0034】
D点、E点及びF点にあるチップ固定抵抗器60が全て接続されるとき、印刷アンテナ20の形式はループ(LOOP)アンテナである。ここで、D点、E点及びF点にあるチップ固定抵抗器60が全て接続されるときに形成されるLOOPアンテナの形式は、E点及びF点にあるチップ固定抵抗器60が接続されるときに形成されるLOOPアンテナの形式と異なる。
【0036】
【表3】
印刷アンテナ20の少なくとも2つの整合位置をオン又はオフに切り替える制御の前述の組合せによると、印刷アンテナの種類を追加し、印刷アンテナの適用範囲を拡張し、及び印刷アンテナの柔軟性を向上するために、異なる配線形式が印刷アンテナ20に対して設定できる。
【0037】
本発明の本実施形態では、印刷アンテナ20は高周波数配線を用いても良く、FPCアンテナは低周波数配線を用いても良く、別の実施形態では、印刷アンテナ20は低周波数配線を用いても良く、FPCアンテナ40は高周波数配線を用いても良いことが理解できる。印刷アンテナ20及びFPCアンテナ40のサイズ及び形状は、所望の周波数帯に従って設定されても良く、これは本発明の本実施形態により限定されない。
【0038】
印刷アンテナ20は印刷回路基板10の端に印刷され、少なくとも1つの印刷アンテナが存在することが理解できる。具体的には、印刷アンテナ20は、印刷回路基板10の2つの端にあるアンテナ領域内に印刷されても良い。
図5では、印刷アンテナの一例としてストリップ形状が用いられる。別の実施形態では、アンテナのサイズ及び形状は、異なる周波数帯に従って設定されても良い。印刷アンテナ20は、印刷回路基板10の銅漏出領域である。印刷アンテナ20は印刷回路基板10の同じ側又は異なる側に印刷されても良いことが更に理解できる。
【0039】
さらに、本実施形態では、印刷アンテナ20は、アンテナの高周波数放射性能を制御するために要求される高周波数周波数帯の1/4波長配線を用いても良く、FPCアンテナ40は、アンテナの低周波数放射性能を制御するために低周波数1/4波長配線を用いても良い。
【0040】
図6は、本発明の一実施形態による端末のFPCアンテナの配置の概略図である。
【0041】
FPCアンテナ40が制御回路50に電気的に接続されることは、FPCアンテナ40が、少なくとも1つの電気的接続要素を用いることにより、制御回路50に電気的に接続されることを有する。電気的接続要素は、弾性接続要素を有する。
【0042】
FPCアンテナと制御回路との間の電気的接続は分離可能であることが理解できる。例えば、FPCアンテナ40は、弾性接続要素30を圧迫する。
【0043】
FPCアンテナ40は、FPCアンテナ主部と、FPCアンテナ端子(
図6に示さない)とを有する。ここで、FPCアンテナ主部は筐体70の外側表面に配置され、筐体70の外側表面は印刷回路基板10から逸脱し、FPCアンテナ端子は筐体70の内側表面に配置され、筐体70の貫通穴(
図6に示さない)を用いることによりFPCアンテナ主部に接続され、FPCアンテナ端子は制御回路50に電気的に接続するよう構成される。
【0044】
例えば、FPCアンテナ40は筐体70の外側表面に貼り付けられる。別の実施形態では、FPCアンテナ40はアンテナブラケットを用いることにより固定されても良い。ここで、筐体70は、端末100の中央筐体であっても良い。中央筐体は印刷回路基板10と端末100の筐体との間に固定され、印刷回路基板10上の電子素子を保護するよう構成される。
【0045】
FPCアンテナ40は異なる製品の構造設計要件に従って別の位置に固定され又は貼り付けられても良く、本発明の本実施形態はFPCアンテナ40の構成方法又は固定位置を限定しないことが理解できる。
【0046】
FPCの材料は銅、鋼板、又はLD
S(laser direct structuring)
技術であっても良い。
【0047】
さらに、
図7に示すように、弾性接続要素30は、少なくとも2つの弾性ピン31を有する。各弾性ピン31は、接点311及び支持部312を有する。接点311はFPCアンテナに対して押圧するよう構成され、支持部312は印刷回路基板10に
固定される。ここで、支持部312はパッド313を用いることにより印刷回路基板10上に溶接されても良い。
【0048】
支持部312及び接点311は、一体的に形成される。接点311は、支持部312の一端に沿って延在し及び屈曲する。接点311は概してU形であり、支持部312は概してストリップ形状である。本実施形態では、支持部312及び接点311は、同一面上に配置される。支持部312及び接点311が配置される面は、、印刷回路基板10が配置される面と概して垂直である。接点311は、FPCアンテナ40のアンテナ端子に対して押圧し又はそこで終わりになり、弾性接続要素30を用いることによりFPCアンテナ40を印刷回路基板の制御回路に接続するよう構成される。
【0049】
弾性接続要素30の材料は、鋼、銅、鉄、等であっても良い金属材料である。
【0050】
本実施形態では、印刷アンテナ20は印刷回路基板10の第1の面に配置され、電気的接続要素30は印刷回路基板10の第2の面に配置され、第1の面及び第2の面は2つの対向する面である。
【0051】
本発明の本実施形態で記載される「〜に対して押圧する」は、「〜に対してシームレスに押圧する」であることが理解できる。印刷アンテナ20及びFPCアンテナ40は、同じ3次元空間を共有する。
【0052】
任意で、チップ固定抵抗器が用いられない場合、印刷アンテナ20と制御回路50との間のオン又はオフへの切り替えが制御スイッチのオン又はオフへの切り替えを制御することにより制御できるように、制御スイッチは、印刷アンテナ20と制御回路50との間に直列に接続されても良い。別の実施形態では、印刷アンテナ20と制御回路50との間のオン又はオフへの切り替えは別の方法で制御されても良い。
【0053】
端末100は、ディスプレイ、プロセッサ、メモリ、スピーカ、及びカメラ装置のような要素を更に有しても良い。また、端末100はネットワーク装置であっても良く、ユーザ端末装置であっても良く、含まれる要素の数は、上述に列挙されたものよりも多くても少なくても良い。
【0054】
本発明の本実施形態では、FPCアンテナ40は、弾性接続要素30を用いることにより印刷回路基板10に別個に接続される。したがって、印刷アンテナ20及びFPCアンテナ40が別個に動作し、対応するアンテナが異なる顧客要件に従って設定され、帯域幅が増大する一方で空間及びコストが節約できる。
【0055】
本発明は、添付の図面を参照し、及び好適な実施形態を参照して詳細に説明された。しかし、本発明は、これらに限定されない。種々の等価な変形又は置換が、本発明
の本質から逸脱しないで、当業者により行われ得る。これらの変形又は置換は、本発明の範囲内に含まれるべきである。