特許第5956201号(P5956201)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5956201
(24)【登録日】2016年6月24日
(45)【発行日】2016年7月27日
(54)【発明の名称】送風機
(51)【国際特許分類】
   H02K 5/10 20060101AFI20160714BHJP
   F04D 29/70 20060101ALI20160714BHJP
   F04D 29/00 20060101ALI20160714BHJP
   H02K 7/14 20060101ALI20160714BHJP
【FI】
   H02K5/10 A
   F04D29/70 N
   F04D29/00 B
   H02K7/14 A
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-53716(P2012-53716)
(22)【出願日】2012年3月9日
(65)【公開番号】特開2013-188091(P2013-188091A)
(43)【公開日】2013年9月19日
【審査請求日】2015年1月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100144048
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 智弘
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 譲
(72)【発明者】
【氏名】小沢 武
【審査官】 下原 浩嗣
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−174896(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0123423(US,A1)
【文献】 特開平09−121509(JP,A)
【文献】 特開2001−045695(JP,A)
【文献】 特開2013−021903(JP,A)
【文献】 特開2012−186956(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 5/10
F04D 29/00
F04D 29/70
H02K 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハブの外周部に送風用の羽根を有し、中心部にシャフトを有するカップ状のロータと、
前記ロータの回転を駆動するステータと、
前記シャフトを軸支すると共に前記ステータを保持するベアリングライナーと、
前記ベアリングライナーを保持するベースと、
前記ステータと、前記ベースの大径部と、を覆う非磁性材からなるシールドケースと、
を備える送風機であって、
前記シールドケースの一端が折り曲げられて、軸方向に延びると共に、半径方向に前記ベアリングライナーの外周面に重ねられた状態で取り付けられ、
前記シールドケースの他端が折り曲げられて前記大径部の下端面に固定され、
重ねられた状態にある前記シールドケースと前記ベアリングライナーとの間、及び、前記ベースの大径部と前記シールドケースとの間にそれぞれシール材が配置され、
前記シールドケースと前記ベアリングライナーとの間に配置された前記シール材が、前記ベアリングライナーの外周に形成した環状溝に配置されていることを特徴とする送風機。
【請求項2】
前記シールドケースの他端に爪部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の送風機。
【請求項3】
前記ベースの大径部の外周面に凸状の係合爪部を形成し、前記シールドケースの大径円筒部に形成した開口部と係合させて前記シールドケースの大径円筒部を前記ベースの大径部に取り付け、かつ、前記ベースの大径部の上端面と前記シールドケースとの間に前記シール材が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の送風機。
【請求項4】
前記ベースにおける大径部の外径は、前記ハブの外径以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の送風機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は送風機に関し、特に防水、防塵機能を備えた送風機に関する。
【背景技術】
【0002】
送風機は、主にパソコン、サーバ、複写機などの電子機器や、事務機器等の屋内用機器の冷却に用いられている。また、送風機は、電気自動車のバッテリーの冷却など、車載機器の冷却にも用いられており、野外用も含めて幅広い分野で利用されている。このため、送風機の使用環境によっては、水分や塵埃が送風機の内部に進入する可能性がある。
【0003】
水分や塵埃が送風機の内部に進入すると、送風機を構成するモータや回路基板に、進入してきた水分や塵埃が付着する可能性がある。回路基板に水分や塵埃が付着すると、回路の誤動作や故障を生じる虞がある。このような不具合を防止することを目的とした、防水・防塵機能を備える送風機が知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0004】
図4に、特許文献1の図3に記載されている送風機の断面図を示す。図4に示すように、特許文献1に記載されている送風機100は、送風機全体を支持するファンフレーム111と、ファンフレーム111の中央底部に取り付けられているベース114と、ベース114に形成されている小径円筒部の外周に取り付けられているステータ113と、ベース114の中央部にて回転可能に軸支されるファンロータ118とを備えている。ステータ113には、コイル133が巻回されている。
【0005】
特許文献1に記載されている送風機100では、ファンロータ118とステータ113との間に、防水・防塵用のケーシング112を配置してある。ケーシング112は、ファンフレーム111と一体に成形されており、ケーシング112とベース114との間に形成される空隙に、回路基板131を含むステータ113を配置してある。更に、ケーシング112とベース114との間に形成される空隙に、充填体115を注入することで、ステータ113と回路基板131とを封入してある。
【0006】
このように送風機100を構成することによって、防水及び防塵に加えて、吸振性、熱伝動性を備えることができるとしている。
【0007】
次に、図5に、特許文献2の図1に記載されている送風機の断面図を示す。図5に示すように、特許文献2に記載されている送風機200は、送風機200の全体を支持するブラケット220と、ブラケット220内部の中央に取り付けられる固定子240と、固定子240の中央部にて回転可能に軸支される回転子230と、回転子230を覆うように取り付けられたファン部材270とを備えている。
【0008】
特許文献2に記載されている送風機200では、共に回転する回転子230とファン部材270との間に隙間を形成してあり、その隙間にカバー部250を配置してある。カバー部250は、固定子240側のブラケット220に取り付けられている。ブラケット220とカバー部250との間には、Oリング281を配して封止してある。これにより、回転子230及び固定子240を配置しているカバー部250の内部の空間282に、異物が進入することを防いでいる。
【0009】
この構成により、回転子230及び固定子240を配置してある空間282と、外部とが挿通する部分は、カバー部250の中心部と、ファン部材270のシャフトの外周との間に形成される挿通孔255のみとなっている。
【0010】
特許文献2に記載されている送風機200では、更に防水性と防塵性を高めるために、唯一の開口部である挿通孔255に向かう進入経路283の途中に、凸部257及び凹部275から構成される屈曲部284を形成して、異物が挿通孔255に向かうことを防止している。更に、ファン部材270が回転することによって生じる遠心力を用いて、屈曲部284付近に存在している異物を排出するための排出孔278を、ファン部材270の側面に形成している。
【0011】
特許文献2に記載されている送風機200では、ブラケット220とカバー部250とを用いて空間282を封止したので、空間282への異物の進入を防止できるとしている。また、進入経路283に進入した異物は、屈曲部284で堰き止められると共に、ファン部材270の回転による遠心力によって排出孔278から排出される。したがって、ファンの設置向きや使用条件に関らず、確実に異物の進入を防止できるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特許第4463268号公報
【特許文献2】特許第4822021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、特許文献1に記載されている送風機100では、ケーシング112とベース114とで形成される空間に充填体115を充填して封止しているために、ステータ113や回路基板131も多量の充填体115に接触した状態となっている。従って、充填体115によるストレスが、コイル133や回路基板131に実装された電子部品に影響を及ぼし、場合によっては回路の誤動作や故障が生じる虞がある。
【0014】
また、充填体115の硬化までに時間を要することや、充填体115を充填するために必要な真空処理や充填処理、及び硬化処理のための設備が必要となり、製品のコストが上昇する要因となる。更に、充填体115の充填作業において何らかの不具合が生じた場合には、送風機100を再生することができず、廃棄処分することになる。すると、作業性が悪化したり、環境負荷の増加やコストアップの要因となる。
【0015】
また、特許文献2に記載されている送風機200では、塵埃等の進入経路283中にラビリンス構造を形成しているために、カバー部250とファン部材270とに凹凸形状を形成し、位置を合わせる必要がある。これらのカバー部250とファン部材270とを、樹脂による射出成形で成形したとしても、そのための高精度な金型が必要となり、コストアップの要因となる。
【0016】
本発明は上記の課題に鑑み、簡易な構成で防水、防塵機能を備える送風機を提供することを目的としている。また、作業性が良く、コスト低減が可能な送風機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明に係る送風機は、ハブの外周部に送風用の羽根を有し、中心部にシャフトを有するカップ状のロータと、前記ロータの回転を駆動するステータと、前記シャフトを軸支すると共に前記ステータを保持するベアリングライナーと、前記ベアリングライナーを保持するベースと、前記ステータと、前記ベースの大径部と、を覆う非磁性材からなるシールドケースと、を備える送風機であって、前記シールドケースの一端が折り曲げられて、軸方向に延びると共に、半径方向に前記ベアリングライナーの外周面に重ねられた状態で取り付けられ、前記シールドケースの他端が折り曲げられて前記大径部の下端面に固定され、重ねられた状態にある前記シールドケースと前記ベアリングライナーとの間、及び、前記ベースの大径部と前記シールドケースとの間にそれぞれシール材が配置され、前記シールドケースと前記ベアリングライナーとの間に配置された前記シール材が、前記ベアリングライナーの外周に形成した環状溝に配置されていることを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る送風機は、前記シールドケースの他端に爪部が形成されていることを特徴とする。
【0019】
また、本発明に係る送風機は、前記ベースの大径部の外周面に凸状の係合爪部を形成し、前記シールドケースの大径円筒部に形成した開口部と係合させて前記シールドケースの大径円筒部を前記ベースの大径部に取り付け、かつ、前記ベースの大径部の上端面と前記シールドケースとの間に前記シール材が配置されていることを特徴とする。
【0020】
また、本発明に係る送風機の、前記ベースにおける大径部の外径は、前記ハブの外径以下であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ベースに保持されているステータを、シールドケースを用いて覆うようにしたので、簡易な構成で送風機に防水、防塵機能を備えることができる。また、作業性が良好で、コスト低減が可能な送風機を提供することができる。
【0022】
また、本発明によれば、シールドケースとベースとの間にシール材を配置することで、水分や塵埃の進入を抑制することができる。また、シールドケースの爪部を加締めてベースに取り付けることで、組立分解作業を容易に行うことができる。
【0023】
また、本発明によれば、シールドケースとベースとの間にシール材を配置することで、水分や塵埃の進入を抑制することができる。また、ベースの大径部の凸部をシールドケースの開口に係合することで、組立分解作業を容易に行うことができる。
【0024】
また、本発明によれば、軸流式の送風機における空気の流路に突起がなく急に狭くなることを防止する。これにより、風量特性の低下と騒音上昇を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の実施形態に係る送風機の断面図である。
図2図1に示す送風機における、モータ箇所を拡大した図である。
図3】シールドケースをベース部の大径部に装着する他の実施形態を示す図である。
図4】従来の送風機を示す断面図である。
図5】その他の従来の送風機を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態における送風機の断面図である。図2は、図1に示す送風機におけるモータ箇所を拡大した図である。
【0027】
本発明に係る送風機1は、送風用の羽根20を形成したインペラ18と、インペラ18を装着したカップ状のロータ15と、ロータ15の回転を軸支するベース5と、インペラ18を回転させるモータ2と、インペラ18、モータ2及びモータ2を取り付けるベース5を収容するケーシング3とを備えている。
【0028】
モータ2は、固定側のステータ10と、回転側のロータ15とを備えたアウターロータ型モータである。ケーシング3は、送風機1の外枠を形成するハウジング4と、ベース5とから構成されている。ベース5は、複数のスポーク31を介してハウジング4と一体に成形されている。
【0029】
ベース5の中央部には、円筒状のボス部27を、ベース5と一体成形にて立設させてある。ボス部27の内周部には、円筒状のベアリングライナー6を嵌挿してある。図1及び図2に示す実施形態では、ベース5とベアリングライナー6とは別部品として構成してあるが、ベース5とベアリングライナー6とを一体に形成することもできる。ベアリングライナー6の外周部には、ロータ15の回転を駆動するステータ10を取り付けてある。
【0030】
ベアリングライナー6の内側には、シール付ベアリング7、8が装着されており、ロータ15のシャフト9を回転可能に軸支している。シール付ベアリング8は、ベアリングライナー6の内周部に形成した段部と、中空円筒状のカラー30により、軸方向の位置決めがなされている。シール付ベアリング7は、シャフト9の先端部に取りつけられている止め輪と、予圧を付与するためのコイルばね29により、軸方向の位置決めがなされている。
【0031】
ベアリングライナー6の外周面は、ステータコア11を保持している。ステータ10は、軟磁性プレートを複数枚積層してなるステータコア11と、このステータコア11に巻回されたコイル12と、電子部品が実装された回路基板13とを備えている。コイル12は、ステータコア11に装着したインシュレータ14の上から巻回している。回路基板13は、インシュレータ14の下端側に装着してある。コイル12の端子部分は、回路基板13に形成された配線パターンと電気的に接続してある。
【0032】
ロータ15は、カップ状のロータヨーク16と、ロータヨーク16の内側に固着したリング状のマグネット17と、ロータヨーク16の中央に固着したシャフト9とを備えている。ロータヨーク16の外周には、インペラ18を装着してある。インペラ18は、カップ状のハブ19と、ハブ19の外周に一体成形された複数の羽根20とを有している。
【0033】
ロータヨーク16とシャフト9との固着は、金属材料(例えば、ダイカスト材であるアルミニウム材料や亜鉛材料。)を用いたインサート成形法を用い、ボス部28を形成することで行う。インペラ18は、シャフト9を固着したロータヨーク16に対して、樹脂を用いたインサート成形を行って成形する。このインサート成形によって、ロータヨーク16の外周にハブ19を形成すると共に、ハブ19の外周に複数の羽根20を同時に一体成形することができる。なお、予めハブ19と羽根20とを一体成形したインペラ18を、ロータヨーク16の外周面に圧入や接着剤にて固着することもできる。
【0034】
シールドケース21は、例えばアルミ合金や、非磁性ステンレス鋼からなる非磁性材を素材とする、薄肉の部材である。シールドケース21は、略カップ状の形態をしている。シールドケース21には、プレス加工若しくは絞り加工により小径円筒部と大径円筒部とを形成してある。シールドケース21の小径円筒部は、ステータ10を覆う部位である。シールドケース21の大径円筒部は、回路基板13を覆うと共に、ベース5における大径部の外周と嵌合する部位である。
【0035】
シールドケース21における小径円筒部の端面の中心部には、ロータ15のシャフト9を通す開口部を形成してある。更に、当該開口部の周縁には、シールドケース21の内側に向かって軸方向に伸張する円筒部22を形成してある。図1及び図2に示す実施形態では、当該円筒部22の内周側にベアリングライナー6の外周を嵌入して、ベアリングライナー6に対してシールドケース21を位置決めしている。なお、これとは逆に、ベアリングライナー6の内周に円筒部22の外周側を嵌入する構成を採用することも可能である。
【0036】
シールドケース21における大径円筒部の端部には、ベース5の大径部を挟み込むことで、シールドケース21とベース5とを固定するための複数の爪部23を形成してある。なお、図2に示すように、シールドケース21の爪部23を折り曲げて加締めた後においても、爪部23がベース5の底面から突出しないようにするために、ベース5の底面に凹部26を形成してある。
【0037】
図2に示すように、シールドケース21の円筒部22とベアリングライナー6との間には、水分や塵埃の進入を防ぐシール材24を配置してある。図2に示す実施形態では、シール材24は、ベアリングライナー6の外周に形成した環状溝に装着してある。
【0038】
また、図2に示すように、シールドケース21の大径円筒部の内周と、ベース5の大径部との間には、水分や塵埃の進入を防ぐシール材25を配置してある。図2に示す実施形態では、シール材25は、ベース5の外周端部に形成した環状溝に装着してある。シール材24、25として、例えばOリングを用いることができる。また、シール材24、25として、ニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、シリコーンゴム(VMQ)、フッ素ゴム(FKM)などのゴム材料からなるパッキンを用いることができる。
【0039】
このように、シール材24、25を用いてステータ10及び回路基板13を外部から遮蔽することによって、外部からの水分や塵埃がステータ10及び回路基板13に侵入することを抑制することができる。従って、水分や塵埃によってモータの誤動作や故障が生じる不具合を減少させることができる。また、爪部23をベース5に形成した凹部26に加締めて固着しているため、シールドケース21を容易に装着、固着すると共に、分解することもできる。なお、ベース5の底面に形成した凹部34には、ラベルなどを貼着してベアリングライナー6の開口を塞ぐことによってベアリング7を金属シール品や開放形とすることもできる。
【0040】
また、ベース5における大径部の外周と嵌合するシールドケース21の大径円筒部は、図3に示す構成としてもよい。図3はシールドケース21の大径円筒部をベース5の大径部に取り付けた状態を示す部分拡大図である。図2に示すシールドケース21の爪部23を折り曲げて加締める代わりに、ベース5の大径部の外周面に凸部となる複数の係合爪部35を形成し、シールドケース21の大径円筒部に形成した複数の開口部36と係合させることによってシールドケース21の大径円筒部をベース5の大径部に取り付ける。このとき、ベース5の大径部の上端面とシールドケース21との間にシール材25を介装する。
【0041】
図3に示すように、ベース5の大径部の上端面とシールドケース21との間に介装したシール材25を圧縮させてシールドケース21とベース5の大径部の係合爪部35を係合させることによって容易にシールドケース21をベース5の大径部に強固に装着することができる。
【0042】
なお、シールドケース21の厚さや寸法は、マグネット17とステータコア11との間に形成されるギャップ長よりも小さい寸法に設定する。また、ベース5における大径部の外径寸法は、インペラ18のハブ19の外径寸法と同等、もしくはそれよりも小さくなるように構成することが好ましい。ベース5における大径部の外径寸法を、インペラ18のハブ19の外径寸法以下に設定することによって、送風機1の吸込み口32から羽根20の間に流入した空気が、羽根20の下流で吐き出されるまでの間に、ベース5に衝突することなく送風機1の吐出し口33から吐き出されることとなる。その結果、送風機1の風量特性を維持することができる。また、騒音の増大を抑制することができる。
【符号の説明】
【0043】
1、100、200 送風機
2 モータ
3 ケーシング
4 ハウジング
5 ベース
6 ベアリングライナー
7、8 シール付ベアリング
9 シャフト
10 ステータ
11 ステータコア
12 コイル
13 回路基板
14 インシュレータ
15 ロータ
16 ロータヨーク
17 マグネット
18 インペラ
19 ハブ
20 羽根
21 シールドケース
22 円筒部
23 爪部
24、25 シール材
26 凹部
27 ボス部
28 ボス部
29 コイルばね
30 カラー
31 スポーク
32 吸込み口
33 吐出し口
34 凹部
35 係合爪部
36 開口
111 ファンフレーム
112 ケーシング
113 ステータ
114 ベース
118 ファンロータ
131 回路基板
115 充填体
133 コイル
200 送風機
220 ブラケット
230 回転子
240 固定子
250 カバー部
270 ファン部材
281 Oリング
282 空間
283 進入経路
255 挿通孔
257 凸部
270 ファン部材
275 凹部
278 排出孔
284 屈曲部
図1
図2
図3
図4
図5