(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5956601
(24)【登録日】2016年6月24日
(45)【発行日】2016年7月27日
(54)【発明の名称】ローカル・アクセス・ネットワークの発見および選択の機能を含む通信プロセスおよび通信ネットワーク
(51)【国際特許分類】
H04W 48/08 20090101AFI20160714BHJP
H04W 88/18 20090101ALI20160714BHJP
【FI】
H04W48/08
H04W88/18
【請求項の数】18
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-545205(P2014-545205)
(86)(22)【出願日】2012年12月4日
(65)【公表番号】特表2015-501104(P2015-501104A)
(43)【公表日】2015年1月8日
(86)【国際出願番号】EP2012074359
(87)【国際公開番号】WO2013083561
(87)【国際公開日】20130613
【審査請求日】2014年7月30日
(31)【優先権主張番号】11306614.6
(32)【優先日】2011年12月5日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】391030332
【氏名又は名称】アルカテル−ルーセント
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100170601
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 孝
(72)【発明者】
【氏名】オルランディ,バルバラ
(72)【発明者】
【氏名】ティエボー,ローラン
(72)【発明者】
【氏名】ラフラジェット,ジャン−リュック
【審査官】
青木 健
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2011/0044253(US,A1)
【文献】
特開2010−063034(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0296415(US,A1)
【文献】
3rd Generation partnership Project;Technical Specification Group Core Network and Terminals;Access to the 3GPP Evolved Packet Core(EPC) via non-3GPP access networks;Stage 3(Release10) [online],3GPP TS 24.302,2011年 9月28日,V10.5.0(2011-09),pages 1-57,http://www.3gpp.org/ftp/Specs/2012-09/Rel-10/24_series/24302-a70.zip
【文献】
Steve Martin,802.11u and Hotspot 2.0 promise Wi-Fi users a cellular-like experience [online],Networkworld,2011年 9月 7日,URL: http://www.networkworld.com/news/tech/2011/090711-80211u-hotspot-250556.html
【文献】
Kenichi Taniuchi, et al.,IEEE 802.21: Media Independent Handover: Features, Applicability, and Realization [online],IEEE Communication Magazine,2009年 1月31日,pages 112-120,http://ieeexplore.ieee.org/stamp/stamp.jsp?arnumber=4752687
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信システムの内部の通信プロセスであって、前記通信システムは、アクセス・ネットワークの発見および選択の機能ANDSFと、アクセス・ネットワークと、ユーザ・エンドポイントUEとを含み、前記ANDSFは、ホームANDSF(H−ANDSF)または訪問先ANDSF(V−ANDSF)であり、前記アクセス・ネットワークは、ローカルANDSF(L−ANDSF)を含み、前記プロセスは、前記L−ANDSFの発見および使用のための情報およびポリシーを前記ユーザ・エンドポイントUEにおいて受信することを含み、前記情報およびポリシーは、前記ANDSFから受信される、通信プロセス。
【請求項2】
前記情報は、認可情報、アドレス指定情報、プロトコル情報、および/または履歴情報を含む、請求項1に記載の通信プロセス。
【請求項3】
前記認可情報は、UEに対して前記L−ANDSFの使用を可能にする条件を示す、請求項2に記載の通信プロセス。
【請求項4】
前記アドレス指定情報は、UEに対してどのようにして少なくとも1つのL−ANDSFを見つけるかを示す、請求項2に記載の通信プロセス。
【請求項5】
前記履歴情報は、前記L−ANDSFポリシーがホームまたは訪問先のANDSFポリシーに優先する時間に対して制限を設ける、請求項2に記載の通信プロセス。
【請求項6】
前記ANDSFによって提供される前記プロトコル情報は、前記L−ANDSFに到達するにはどのプロトコルを使用するかを示す、請求項2に記載の通信プロセス。
【請求項7】
前記ANDSFによって提供される前記アドレス指定情報は、前記L−ANDSFにアクセスするための実際のアドレス指定およびプロトコルが、802.11uに対する拡張など、ローカル・レイヤ2または無線の信号を使用して提供されることを示す、請求項2に記載の通信プロセス。
【請求項8】
アクセス・ネットワークの発見および選択の機能ANDSFと、アクセス・ネットワークと、ユーザ・エンドポイントUEとを含む通信システムであって、前記ANDSFは、ホームANDSF(H−ANDSF)または訪問先ANDSF(V−ANDSF)であり、前記アクセス・ネットワークは、ローカルANDSF(L−ANDSF)を含み、前記ユーザ・エンドポイントUEは、前記L−ANDSFの発見および使用のための情報およびポリシーを前記ANDSFから受信し、前記情報は、認可情報、アドレス指定情報、プロトコル情報、および/または履歴情報を含む、通信システム。
【請求項9】
前記L−ANDSFは、ホットスポット・アクセス制御装置とともに、フェムト・セルとともに、DSLボックスとともに、アクセス・ポイントとともに、または集約ゲートウェイとともに配置される、請求項8に記載の通信ネットワーク。
【請求項10】
前記ANDSFは、前記L−ANDSFの公開IPアドレスまたはFQDNを提供する、請求項8または9に記載の通信ネットワーク。
【請求項11】
前記ANDSFは、802.11uによって公表されたL−ANDSFを探す情報を提供する、請求項8または9に記載の通信ネットワーク。
【請求項12】
前記ANDSFは、802.21または802.11vの使用のための情報を提供する、請求項8または9に記載の通信ネットワーク。
【請求項13】
前記ANDSFは、ホットスポット2.0仕様によって規定されたANQP問い合わせの拡張の使用のための情報を提供する、請求項8または9に記載の通信ネットワーク。
【請求項14】
前記ANDSFは、ホットスポットが使用可能であるロケーションにおいて、ホットスポットのSSIDと、使用認可とを有するWLANを好むポリシーを提供する、請求項8乃至13のいずれか1項に記載の通信ネットワーク。
【請求項15】
前記ANDSFは、非3GPPアクセスから3GPPアクセスへのRAT間ハンドオーバの後に、前記UEは、履歴の持続時間にわたってANDSFポリシーに基づいて再び切り替えるべきではないことを示す前記履歴を提供する、請求項8乃至14のいずれか1項に記載の通信ネットワーク。
【請求項16】
前記L−ANDSFは、発見情報、システム間モビリティ・ポリシーISMP、および/またはシステム間ルーティング・ポリシーISRPを提供する、請求項8乃至15のいずれか1項に記載の通信ネットワーク。
【請求項17】
アクセス・ネットワークの発見および選択の機能ANDSFと、アクセス・ネットワークと、ユーザ・エンドポイントUEとを含む通信システムのための、アクセス・ネットワークの発見および選択の機能ANDSFであって、前記ANDSFは、ホームANDSF(H−ANDSF)または訪問先ANDSF(V−ANDSF)であり、前記アクセス・ネットワークは、ローカルANDSF(L−ANDSF)を含み、前記ANDSFは、前記ユーザ・エンドポイントUEに対して前記L−ANDSFの発見および使用のための情報およびポリシーを提供するように構成された、アクセス・ネットワークの発見および選択の機能ANDSF。
【請求項18】
アクセス・ネットワークの発見および選択の機能ANDSFと、アクセス・ネットワークと、ユーザ・エンドポイントUEとを含む通信システムのための、ユーザ・エンドポイントUEであって、前記ANDSFは、ホームANDSF(H−ANDSF)または訪問先ANDSF(V−ANDSF)であり、前記アクセス・ネットワークは、ローカルANDSF(L−ANDSF)を含み、前記UEは、前記ANDSFから前記L−ANDSFの発見および使用のための情報およびポリシーを受信するように構成された、ユーザ・エンドポイントUE。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、通信ネットワークに関する。
【背景技術】
【0002】
様々のアクセス技術の開発および展開とともに、モバイル通信システムは、全体の使用可能なスループットと伝送遅延と運用コストとの観点から複数のアクセス・ネットワークが互いに非常にオーバーラップし補完する、高密度のワイヤレス環境に向かって進化している。
【0003】
ネットワーク・アーキテクチャは、加入者の数の増大と加入者の非常に多様化されたリソース要件とを考慮し、ユーザからの好みを含めてアプリケーションの最も効率の高い配信のための瞬間的な最良のアクセス・ネットワークと、コア・ネットワークと、サーバ・プロバイダとを選択する必要がある。
【0004】
アクセス・ネットワーク選択メカニズムと名付けられるこのメカニズムは、1つのアクセス・ネットワークが、ネットワークまたはモバイル・デバイス自体によってモバイル・デバイスの通信のために選択されること、および選択されたアクセス・ネットワークに対するハンドオーバが、アクセス・ネットワークの瞬間的な特性に従って、またモバイル・デバイスの瞬間的な要件に従って動的な最良の接続を取得するために実行されることを仮定している。
【0005】
選択を補完するために、モバイル・デバイスの近くに位置しており、従って選択可能であるアクセス・ネットワークを決定し、選択メカニズムを制御するポリシーを与えるアクセス・ネットワーク・発見メカニズム(ANDM:Access Network Discovery Mechanism)が必要とされる。現在展開されているANDMは、(選択が3gppベースの無線だけに関与するとは限らない場合に)モバイル・デバイスが、ネットワークから(例えば、3gppリリース(Release)8/9/10/11仕様において規定されるANDSFから)受信されるローカル構成および準静的構成を使用して、それを介してモバイル・デバイスが通信するアクセスを独立に決定することを仮定している。しかしながら、モバイル・デバイスは、ネットワークにおける瞬間的なコンテキストについて知っておらず、それゆえに、このメカニズムは、選択されたアクセスが、適切な品質とともに、また満足のいく運用コストで通信を維持することができる保証を提供してはいない。
【0006】
また発見メカニズムでは、現在の問題解決手法は、使用可能なアクセスの発見のためにモバイル・デバイスによって実行される必要がある電力を消費するオペレーションのワイヤレス環境をマルチスキャンすることに依存している。
【0007】
異機種のワイヤレス広帯域環境についてのオペレータの要件を達成するために、第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP:3
rd Generation Partnership Project)は、3GPP、すなわち、LTE、LTE−A、UMTS、GPRSにより、また3GPPの外側で、すなわちcdma2000、WiFi、WiMAXなどにより標準化されるワイヤレス技術を統合するすべてのIPベースの多重アクセス・コア・ネットワークとして進化型パケット・コア(EPC:Evolved Packet Core)についての標準化プロセスを開始した。
【0008】
3GPPアクセス技術と非3GPPアクセス技術との集中型のワイヤレス環境への統合についての必要性を認識して、3GPPは、アクセス制御と、加入ベースのリソース予約と、セキュリティと、異なるアクセス・ネットワークの間のシームレスなモビリティとをサポートすることができるすべてのIPアーキテクチャとしてEPCの標準化を開始した。
【0009】
しかしながら、他の非3GPPアクセス技術(例えば、WiMAX、WiFi)との、またはそれらの非3GPPアクセス技術の間の相互接続のために、ネットワークの発見および選択のメカニズムは、3gppベースの無線および非3gppベースの無線を規定する標準化グループが別々であるために、アクセス・ネットワーク特有の機能に依存してはいない。特に、3GPP無線と、非3gpp無線と(それぞれが他の存在について知らない)の間の無線アクセス・ネットワーク間の通信は存在していない。このために、ネットワークの発見および選択の機能は、実現するものとしてEPCアーキテクチャの上部に導入された。
【0010】
それは、1つが、アクセス・ネットワークの発見および選択の機能(ANDSF:Access Network Discovery and Selection Function)として命名されるネットワークの中にあり、また1つが、ユーザ・エンドポイントの中にある2つの機能エンティティが、展開されることを仮定している。
【0011】
ユーザ・エンドポイント(UE:user endpoint)は、論理インターフェースを使用して、ANDSFから発見情報と、選択ポリシーとを受信することができる。このインターフェースの上で、オープン・モバイル・アライアンス・デバイス管理(OMA−DM:Open Mobile Alliance Device Management)プロトコルが、展開され、このオープン・モバイル・アライアンス・デバイス管理プロトコルは、動的アップデート・メカニズムをサポートする。
【0012】
ネットワークの発見および選択の機能のための管理オブジェクト(MO:Management Object)が、3GPPによって指定された。MOは、UEと、ANDSFとの間で交換される情報を説明しており、またモバイル・デバイスが、ネットワーク・プロバイダの要件に従ってアクセス・ネットワーク選択を実行することを可能にする異なるアクセス・ネットワークと、システム間ハンドオーバ・ポリシーとについての発見情報を含む。多重アクセス可能モバイル・デバイスでは、MOは、異なるデータ・フローのために使用され得るデバイス・インターフェースの上の情報を含むように拡張された。UEは、ジオロケーション(geolocation)として、またはそれが現在接続されているアクセスについての情報として瞬間的なロケーションをANDSFに対して送信する。例えば、LTEアクセス・ネットワークに接続されるUEでは、ロケーション情報は、ジオロケーションを離れて、オペレータ・ドメイン、追跡エリア・コードと、セル識別情報とを含むことができる。これらの情報のおのおのは、ある種のレベルの粒度を有する環境においてモバイル・デバイスの場所を突き止めることができる。
【0013】
ANDSFは、アクセス・ネットワーク(例えば、WiFiでは、SSIDおよびHESSID)についての、IPトラフィックを送信するためのアクセス・ネットワークを選択する判断基準(例えば、IPパケットのターゲットIPアドレス)についての、ポリシーについての妥当性条件(時間、ロケーション)についての、またポリシーと、アクセス・ネットワークとの間の優先順位付けについての情報を含む異なる物理的エリアについて分離された1組のポリシー(「システム間モビリティ・ポリシー(Inter−System Mobility Policies)」すなわち「ISMP」や「システム間ルーティング・ポリシー(Inter−System Routing Policies)」すなわち「ISRP」など)を用いてUEに対して応答する。この情報により、UEは、オペレータの好みによって順序付けされた特定のロケーションと時間間隔とに限定されたターゲット・アクセス・ネットワークを選択することができるようになる。
【0014】
ANDSFは、カバレッジ・マップ・データベースを保持し、このカバレッジ・マップ・データベースは、ロケーションに基づいた使用可能なアクセスについての静的情報を含んでいる。
【0015】
この問題解決手法は、アクセス・ネットワークの発見および選択の制御についての最小限のメカニズムをオペレータに提供するが、ANDSFからUEへと送信される情報は、シームレスな通信のために必要とされるリソースの使用可能性についてのどのような情報についても述べていない。また、情報は、静的である。UEは、受信されるアクセス・ネットワークが、そのエリアにおいて使用可能であることをどのようにも保証していない。例えば、WiFiアクセス・ネットワークは、UEの近くで使用可能であることもあるが、無線干渉、環境条件、運用上の失敗など、様々の外部ファクタのために、WiFiアクセス・ネットワークは、通信を維持しない可能性もある。
【0016】
したがって、3GPPによって現在標準化されているようなアクセス・ネットワークの発見および選択の機能ANDSFにより、最小限の運用コストを有するネットワーク・オペレータは、それを通してモバイル・デバイスが通信するアクセス・ネットワークの上で最小限に制御することができるようになる。
【0017】
3GPPによって指定されるANDSFは、使用可能な非3GPPアクセス・ネットワークについての発見情報、ならびにこれらの非3GPPアクセス・ネットワークの使用に関するオペレータ・ポリシーを提供する。2つのタイプのANDSF、すなわち、ホーム・ネットワーク・オペレータからのポリシーおよび発見情報についてのホーム−ANDSF(H−ANDSF)と、ローミング・ケースについての訪問先−ANDSF(V−ANDSF)とが、規定される。両方の場合において、ANDSFサーバは、広いエリアの上で準静的な情報を供給することになる。非3GPPアクセスが、スモール・セル(WiFiアクセス・ポイント)に基づいているとき、そのときには、これらが、干渉とユーザの数とに基づいて非常に高速に変化する可能性があるので、ポリシーのアップデートについての動的ローカル条件を考慮に入れることは、事実上不可能である。さらに、そのようなアップデートは、UEの、すなわち、カバレッジの下に、またはアクセス・ポイントの近くに位置するこれらのUEの非常に小さな数にとって意味を持つにすぎないであろう。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0018】
【非特許文献1】3gppリリース(Release)8/9/10/11仕様
【非特許文献2】ホットスポット(Hotspot)2.0仕様
【非特許文献3】3GPP TS 24.312
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
ポリシーについてのローカルおよびリアル・タイムに関連したアップデートをUEに対して提供する手段をオペレータに提供することが、本発明の実施形態の一目的である。
【0020】
UEの観点から既存のメカニズムを再利用しながら、ポリシーについてのローカルおよびリアル・タイムに関連したアップデートをUEに対して提供する手段をオペレータに提供することが、本発明の実施形態の別の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の実施形態は、Wi−Fiネットワークなどのネットワークの内部の通信プロセスを提供し、前記ネットワークは、ホームまたは訪問先のアクセス・ネットワークの発見および選択の機能を含み、前記プロセスは、ローカル・アクセス・ネットワークの発見および選択の機能L−ANDSFの発見および使用のための情報およびポリシーをユーザ・エンドポイントUEにおいて受信することを含み、前記ポリシーは、ホームまたは訪問先のアクセス・ネットワークの発見および選択の機能から受信される。
【0022】
通信プロセスは、様々の実施形態による、以下の特徴を提示しており、すなわち、
− 前記情報は、認可情報、アドレス指定情報、履歴情報、および/または場合によってはプロトコル情報を含み、
− 前記認可情報は、前記L−ANDSFの使用を可能にする条件をUEに対して示しており、
− 前記アドレス指定情報は、少なくとも1つのL−ANDSFをどのようにして見つけるかをUEに対して示しており、
− 前記履歴情報は、L−ANDSFポリシーがホームまたは訪問先のANDSFポリシーに優先する時間に対する制限を設け、
− ANDSFによって供給される前記プロトコル情報は、L−ANDSFに到達するにはどのプロトコルを使用するかを示しており、
− ANDSFによって供給される前記アドレス指定情報は、L−ANDSFにアクセスするための実際のアドレス指定およびプロトコルが、802.11uに対する拡張など、ローカル・レイヤ2または無線の信号を使用して提供されることを示している。
【0023】
本発明の実施形態はまた、ホームまたは訪問先のアクセス・ネットワークの発見および選択の機能ANDSFと、ローカル・アクセス・ネットワークの発見および選択の機能L−ANDSFと、ユーザ・エンドポイントUEとを提供し、ユーザ・エンドポイントUEは、ローカル・アクセス・ネットワークの発見および選択の機能L−ANDSFの発見および使用のための情報およびポリシーを受信し、前記ポリシーは、ホームまたは訪問先のアクセス・ネットワークの発見および選択の機能ANDSFから受信される。
【0024】
様々の実施形態によれば、場合によっては組み合わされるが、
− 前記情報は、認可情報、アドレス指定情報、履歴情報、および/または場合によってはプロトコル情報を含み、
− 前記認可情報は、前記L−ANDSFの使用を可能にする条件をUEに対して示しており、
− 前記アドレス指定情報は、少なくとも1つのL−ANDSFをどのようにして見つけるかをUEに対して示しており、
− 前記履歴情報は、L−ANDSFポリシーがホームまたは訪問先のANDSFポリシーに優先する時間に対して制限を設け、
− ANDSFによって供給される前記プロトコル情報は、L−ANDSFに到達するにはどのプロトコルを使用するかを示し、
− ANDSFによって供給される前記アドレス指定情報は、L−ANDSFにアクセスするための実際のアドレス指定およびプロトコルが、802.11uに対する拡張など、ローカル・レイヤ2または無線の信号を使用して提供されることを示す。
【0025】
本発明の実施形態はまた、アクセス・ネットワークの発見および選択の機能ANDSFと、ローカル・アクセス・ネットワークの発見および選択の機能L−ANDSFとを含む通信ネットワークを提供し、ユーザ・エンドポイントUEは、ANDSFから前記L−ANDSFの発見および使用のための情報およびポリシーを受信し、前記情報は、認可情報、アドレス指定情報、履歴情報、および/または場合によってはプロトコル情報を含む。
【0026】
様々の実施形態によれば、通信ネットワークは、場合によっては組み合わされるが、以下の特徴のうちのいくつかを提示する。
− L−ANDSFは、ホットスポット・アクセス・ポイントもしくは制御装置の内部に、またはフェムト・セルの内部に、あるいはDSLボックスの内部に位置しており、
− ANDSFは、L−ANDSFの公開IPアドレスまたはFQDNを提供し、
− ANDSFは、802.11uの公表されたL−ANDSFのアドレスまたはポリシーを探す情報を供給し、
− ANDSFは、L−ANDSF(OMA−DMベースのANDSF MOまたはIEEE 802.21あるいはIEEE 802.11v)とともに使用されるべきプロトコルについての情報を供給することができ、
− 代わりに、802.11uが、ANDSFによってL−ANDSFに到達するやり方と称されるときに、802.11uベースの信号は、L−ANDSFに到達するために使用されるべき実際のプロトコルについての情報を供給することができ、
− ANDSFは、アタッチメントに先立って実行され得るANQPの問い合わせについての情報を供給することができ、これらは、ホットスポット2.0イニシアチブによって規定されたWANメトリクスと、選択のための可能性のあるしきい値とを含むことができ、
− ANDSFは、ホットスポットのSSIDと、ホットスポットが使用可能であるロケーションにおける使用認可とを有するWLANを好むポリシーを提供し、
− ANDSFは、非3GPPアクセスから3GPPアクセスへのRAT間ハンドオーバの後に、UEが、履歴の持続時間にわたってANDSFポリシーに基づいて再び切り替わるべきでないことを示している履歴を提供し、
− ANDSFは、システム間モビリティ・ポリシーISMPおよび/またはシステム間ルーティング・ポリシーISRPなど、どこにキャンプすべきかについてのUE選択を制御する準静的ポリシーを提供する。
【0027】
本発明の実施形態はまた、アクセス・ネットワークの発見および選択の機能ANDSFと、ローカル・アクセス・ネットワークの発見および選択の機能L−ANDSFと、ユーザ・エンドポイントUEとを提供し、ユーザ・エンドポイントUEは、ANDSFから前記L−ANDSFの発見および使用のための情報およびポリシーを受信し、前記情報は、認可情報、アドレス指定情報、履歴情報、および/または場合によってはプロトコル情報を含む。
【0028】
様々の実施形態によれば、最終的には組み合わさるが、
− L−ANDSFは、ホットスポット・アクセス・ポイントもしくは制御装置の内部に、またはフェムト・セルの内部に、あるいはDSLボックスの内部に位置しており、
− ANDSFは、L−ANDSFの公開IPアドレスまたはFQDNを提供し、
− ANDSFは、802.11uの公表されたL−ANDSFのアドレスまたはポリシーを探す情報を供給し、
− ANDSFは、L−ANDSF(OMA−DMベースのANDSF MOまたはIEEE 802.21あるいはIEEE 802.11v)とともに使用されるべきプロトコルについての情報を供給することができ、
− 代わりに、802.11uが、ANDSFによってL−ANDSFに到達するやり方と称されるときに、802.11uベースの信号は、L−ANDSFに到達するために使用されるべき実際のプロトコルについての情報を供給することができ、
− ANDSFは、アタッチメントに先立って実行され得るANQPの問い合わせについての情報を供給することができ、これらは、ホットスポット2.0イニシアチブによって規定されたWANメトリクスと、選択のための可能性のあるしきい値とを含むことができ、
− ANDSFは、ホットスポットのSSIDと、ホットスポットが使用可能であるロケーションにおける使用認可とを有するWLANを好むポリシーを提供し、
− ANDSFは、非3GPPアクセスから3GPPアクセスへのRAT間ハンドオーバの後に、UEが、履歴の持続時間にわたってANDSFポリシーに基づいて再び切り替わるべきでないことを示している履歴を提供し、
− ANDSFは、システム間モビリティ・ポリシーISMPおよび/またはシステム間ルーティング・ポリシーISRPなど、どこにキャンプすべきかについてのUE選択を制御する準静的ポリシーを提供する。
【0029】
本発明の実施形態は、上記で説明される1つまたは複数の問題についての影響に対処することを対象としている。以下は、本発明の実施形態のうちのいくつかの態様についての基本的な理解を提供するために、本発明の実施形態についての簡略化された概要を提示している。この概要は、本発明の包括的な概説ではない。本発明の重要な必須の要素を識別すること、または本発明の範囲を示すことは、意図してはいない。その唯一の目的は、後で考察されるより詳細な説明に対する前置きとして簡略化された形態でいくつかの概念を提示することである。
【0030】
本発明の実施形態は、様々な修正形態と代替形態との影響を受けるが、その特定の実施形態は、図面の中に例として示されている。しかしながら、特定の実施形態についての本明細書における説明は、開示される特定の形態だけに本発明を限定することを意図していないことを理解すべきである。
【0031】
もちろん、そのような実際の任意の実施形態の開発においては、実装形態特有の決定が、システムに関連した制約条件やビジネスに関連した制約条件に対する準拠など、開発者の特定の目標を達成するために行われるべきことが、理解されることもある。そのような開発努力は、時間がかかる可能性もあるが、それにもかかわらず、本開示の恩恵を受ける当業者のための習慣的な理解となり得ることが、理解されるであろう。
【0032】
本発明の実施形態についての目的、利点および他の特徴は、以下の開示と、添付の特許請求の範囲とからより明らかになるであろう。好ましい実施形態についての以下の非限定的な説明は、例示の目的のためだけに、添付図面を参照して与えられる。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下の説明においては、アクセス・ポイント、ホーム・ノードB/eNB、集約ゲートウェイ、またはアクセス・ポイント制御装置機器と同一場所に配置され得るローカル−ANDSF(L−ANDSF)とは対照的に、ANDSFは、現在3GPPによって規定されているH−ANDSFまたはV−ANDSFのことを意味することになる。
【0035】
このL−ANDSF機能は、H−ANDSFレベルにおいて使用可能ではなかった可能性のある発見情報(例えば、H(e)NBがまた、wifiインターフェースをサポートしている場合に、このワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワークWLANに関する情報)と、ローカル・リアル・タイム状態(例えば、負荷、ユーザの数)ならびに何らかのサービス到達可能性のような準静的情報を考慮に入れるシステム間モビリティ・ポリシーISMP(ならびにシステム間ルーティング・ポリシーISRP)とを提供する。
【0036】
L−ANDSFは、ローカル・リソースであるので、UEと、L−ANDSFとの間のトラフィックは、EPCを経由して送信される必要がないことが、有利である。
【0037】
UEと通信するために、L−ANDSFは、OMA−DMベースのANDSFプロトコル、IEEE 802.21メディアに独立したハンドオーバMIHプロトコル、IEEE 802.11v BSS遷移メカニズム、ホットスポット2.0により規定されたANQPの問い合わせ、これらの問い合わせの拡張、または以下の、すなわち、ANDSF OMA DM管理オブジェクトの意味論についての情報を転送するシンタックスであるが、802.11u ANQPに対する追加に基づいて情報を搬送するプロトコルなど、これらのメカニズムの組合せのいずれかを使用する。
【0038】
3GPP TS 24.312において規定されるANDSFモデルは、L−ANDSF機能の使用に関するオペレータの命令/ポリシー(ANDSFから受信される)をUEに提供する。
【0039】
ANDSFモデルにおいて追加される追加の情報は、あまりにも頻繁なRAT間ハンドオーバを回避する、以下のタイプ、すなわち、認可、アドレス指定、プロトコル、履歴についてのものである。
【0040】
認可情報は、ローカルPLMNのANDSFによってUEに対して供給され、またL−ANDSFの使用が、ある種の妥当性条件(例えば、場所および時間)の内部で許可されるかどうかをUEに対して示す。妥当性条件が、満たされるときに、L−ANDSFによって提供されるローカル・ポリシーは、履歴情報において指定される時間にわたって、通常のANDSFポリシーより優位に立つ可能性がある。
【0041】
認可情報はまた、L−ANDSFによって実行されることが許可されるアクションを、例えば、同じアクセス・ネットワークの内部のアクセス・ポイントの間の負荷バランシングを実行すること、またはUEが現在のアクセスを行わないように禁止すること(またはこの現在のアクセスの優先順位を引き下げること)を含む。現在のアクセスは、その上でUEがL−ANDSFにアクセスしているアクセスであり、また例えば、ローカルESSIDまたはローカルBSSID(アクセス・ポイントAPのMAC@)に対応することができる。
【0042】
アドレス指定情報は、それが、使用可能であり、許可される場合に、どのようにして、それが、L−ANDSFを見出すことになるかをUEに対して示している。一例として、アドレス指定情報は、L−ANDSFの、十分な資格のあるドメイン名FQDN(Fully Qualified Domain Name)、またはIP@に対応する。別の例によれば、アドレス指定情報は、どのようにしてこのFQDNまたはIP@が、UE(例えば、802.11uを経由して)によってフェッチされ得るか、またはL−ANDSFに到達するために使用されるべきアドレスおよびプロトコルが、レイヤ2手段によって直接にアクセスされる可能性があるかどうか(例えば、L−ANDSFとの通信が、802.21、または802.11uに対する拡張、あるいはANQPプロトコルに基づいているかどうか)についての表示に対応する。
【0043】
プロトコル情報は、L−ANDSF実装形態が他の標準プロトコルに従うこれらの場合については、ANDSFにより、または802.11u信号(ローカルWLANによって送信される)の拡張により供給されることもある。ANDSF−タイプの情報を供給することができる他のプロトコルの例は、ホットスポット2.0仕様により、またはホットスポット2.0仕様に基づいて規定されるIEEE 802.21、IEEE 802.11v、802.11u ANQPの拡張である。
【0044】
履歴情報は、ANDSFによって供給され、またANDSFと、L−ANDSFとによって送信される競合規則のピンポン効果を回避することを可能にしており、すなわち、履歴情報は、L−ANDSFポリシーが、グローバルANDSFポリシーよりも優位に立つ時間に対して制限を設ける。
【0045】
一実施形態によれば、オペレータ・ホットスポットにおけるWi−Fiオフロードに対応して、やはりWi−Fiホットスポットを所有する(または別のオペレータとのパートナーシップを有する)モバイル・オペレータは、802.11uによって公表されるホットスポット・アクセス制御装置と同一場所に配置されるL−ANDSF機能を追加する。ANDSFを経由して、そのようなホットスポットが使用可能であるロケーションにおいてホットスポットのサービス・セット識別子SSID(Service Set Identifier)を有するWLANを好むポリシーを提供することに加えて、ANDSFは、以下を提供している。すなわち、
− ホットスポットが使用可能であるロケーションにおけるL−ANDSFの使用認可を提供し、これにより、L−ANDSFは、履歴時間中にホットスポットからUEを禁止することができるようにしており、
○ローカルESSIDについての優先順位を引き下げること、
○BSSID(APのMAC@)についての優先順位を引き下げること
を可能にしており、また
− L−ANDSFアドレスにアクセスするやり方(例えば、802.11u)と、
− 非3GPPアクセスから3GPPアクセスへの無線アクセス技術(radio access technology)間ハンドオーバの後に、UEが、履歴の持続時間(例えば、20分)にわたってANDSFポリシーに基づいてRATを再び切り替えるべきでないことを示す履歴とを提供している。
【0046】
UEは、ANDSFに連絡を取り、またすべての上記の情報を受信する(現在の標準的な発見情報にISMPやISRPなどのANDSFポリシーを加えたものを意味している)。Wi−Fiホットスポットの(時間および空間における)妥当性エリアに到着するときに、そのUEは、ANDSFから受信されるポリシーに基づいてWi−Fiネットワークに接続することを選択する。ひとたびホットスポットに接続された後に、そのUEは、L−ANDSFに到達するために使用すべきアドレス指定とプロトコルとを802.11uの上で最初にフェッチするL−ANDSFにアクセスする。混雑状態が起こり、またはホットスポット制御装置が、Wi−Fiネットワークの上でこのUEを保持することが、(例えば、再伝送エラーを監視することにより)もはや望ましくないことを検出する場合に、それは、セルラー方式ネットワークに移動して戻るポリシーを送信する。以前に受信された履歴情報は、UEが、割り付けられた時間が経過するまで、Wi−Fiネットワークに移動して戻ろうと試みないことを保証することになる。
【0047】
別の実施形態によれば、居住するネットワークにおけるWi−Fiオフロードに対応して、やはりISPであるモバイル・オペレータは、彼の加入者の居住アクセス・ポイントの上でデータ・トラフィックをオフロードしたいと望む。それゆえに、それは、L−ANDSFを用いてそのDSLボックスを装備する。マクロ・セルラー方式ネットワークの上で接続されるときに、UEは、ANDSFから以下の情報を、すなわち、
− 加入者ホーム・セルのロケーションにおけるWLANを好むポリシーに、
○そのホーム・セルにおけるローカル−ANDSF使用認可(この認可は、Wi−Fiから3Gへのステアリングを可能にするだけである)と、
○非3GPPアクセスから3GPPアクセスへのRAT間ハンドオーバの後に、UEが、例えば、20分の時間にわたってANDSFに基づいてRATを再び切り替えるべきでないことを示すL−ANDSF履歴の公開IPアドレス(またはFQDN)と
を加えたものを受信する。
【0048】
UEは、ANDSFと連絡を取り、また上記のすべての情報(現在の標準的な発見情報にISMPやISRPなどのANDSFポリシーを加えたものを意味している)を受信する。ホームに到着するときに、そのUEは、ANDSFから受信されるポリシーに基づいて、Wi−Fiネットワークに接続することを選択する。ひとたびアクセス・ポイントに接続された後に、そのUEは、ANDSFから受信されるアドレスを使用してL−ANDSFにアクセスする。例えば、DSL回線が、いくつかのホーム・ユーザのトラフィックに起因して混雑状態になる場合、L−ANDSFは、3Gに移行して戻るポリシーをUEに対して送信することができる。以前に受信された履歴情報は、UEが、割り付けられた時間が経過するまで、Wi−Fiネットワークに移動して戻ろうと試みないことを保証するであろう。
【0049】
別の実施形態によれば、オペレータ・ホットスポットにおけるWi−Fiオフロードに対応して、やはりWi−Fiホットスポットを所有する(または別のオペレータとのパートナーシップを有する)モバイル・オペレータは、ホットスポット・アクセス制御装置と同一場所に配置されるL−ANDSF機能を追加する。ANDSFを経由して、そのようなホットスポットが使用可能であるロケーションにおいてホットスポットのサービス・セット識別子SSIDを有するWLANを好むポリシーを提供することに加えて、ANDSFは、以下を提供している。すなわち、
− ホットスポットが使用可能であるロケーションにおけるL−ANDSFの使用認可を提供し、これにより、L−ANDSFは、履歴時間中にホットスポットからUEを禁止することができるようにしており、
○BSSID(APのMAC@)についての優先順位を引き下げること
を可能にしており、また
− L−ANDSFアドレス(例えば、802.11v)のために使用されるべきプロトコルを提供している。
【0050】
UEは、ANDSFと連絡を取り、また上記のすべての情報(現在の標準的な発見情報にISMPやISRPなどのANDSFポリシーを加えたものを意味している)を受信する。Wi−Fiホットスポットの妥当性エリア(時間および空間における)に到着するときに、そのUEは、ANDSFから受信されるポリシーに基づいて、Wi−Fiネットワークに接続することを選択する。ひとたびホットスポットに接続された後に、そのUEは、ホットスポットにおける最良のアクセス・ポイントを選択するために802.11v BSS遷移管理機能を使用する。混雑状態が起こる場合、L−ANDSFは、好ましいBSSリストを有する、またはある種のBSSIDを禁止するBSS遷移管理の問い合わせを送信することになる。
【0051】
別の実施形態によれば、企業ネットワークにおけるWi−Fiオフロードに対応して、企業ネットワークは、フェムト・セルを使用してセットアップされる。フェムト基地局はまた、同一場所に配置されたWi−Fiアクセス・ポイント能力を有する。ローカル−ANDSF機能は、フェムト・セルと同一場所に配置される。場合によっては機器の異なる生成に起因して、その企業ネットワークはまた、Wi−Fi能力のないフェムト基地局を含んでいる。これらのフェムトはまた、L−ANDSFを有してもいない。オペレータH−ANDSFは、どのセルが、企業ネットワークにおいてWi−Fiサービスを提供することができるかと、どれができないかとを追跡することができない。L−ANDSF機能は、H−ANDSFレベルにおいて使用可能でない可能性がある発見情報を提供する。
【0052】
OAM−DMベースのANDSFを使用してL−ANDSFによって提供されるポリシーは、ISMPとISRPとの両方とすることができる。ISRPを有する使用の一例は、通常、オペレータが、QoSが分かっているネットワークを使用することを好むVoIPまたはビデオ・ストリーミングのアプリケーションでは、ローカルに、監視が、正しいQoS条件が、満たされ得ること(例えば、無干渉、唯一のユーザ)を示す場合、そのときには、L−ANDSFによって提供されるISRPは、VoIPまたはビデオ・ストリーミングのフローをwifiインターフェースへと移動させることを示唆することができる。
【0053】
本発明の実施形態は、Wi−Fiネットワークの上の動的状態を考慮に入れるANDSF問題解決手法を提供することを可能にする。本発明の実施形態は、オペレータの完全な制御の下でWi−Fiオフロードをローカルな動的状態に適応させることを可能にしている。
【0054】
当業者なら、様々な上記で説明された方法のステップが、プログラムされたコンピュータによって実行され得ることを簡単に認識するであろう。本明細書においては、いくつかの実施形態はまた、プログラム・ストレージ・デバイス、例えば、デジタル・データ・ストレージ媒体を対象として含むことも意図しており、これらのプログラム・ストレージ・デバイスは、機械読取り可能であり、またはコンピュータ読取り可能であり、また命令の機械実行可能なプログラム、またはコンピュータ実行可能なプログラムを符号化しており、そこでは前記命令は、前記の上記で説明された方法のステップのうちの一部または全部を実行する。プログラム・ストレージ・デバイスは、例えば、デジタル・メモリ、磁気ディスクや磁気テープなどの磁気ストレージ媒体、ハード・ドライブ、または光学的に読み取り可能なデジタル・データ・ストレージ媒体とすることができる。それらの実施形態はまた、上記で説明された方法の前記ステップを実行するようにプログラムされたコンピュータを対象として含むことも意図している。