(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記後行レーザ照射装置における前記レーザ光の照射角度の絶対値は、前記先行レーザ照射装置における前記レーザ光の照射角度の絶対値よりも大きい、ことを特徴とする請求項1に記載の表面処理装置。
前記複数のスキャナユニットは、前記レーザ光を前記移動方向に平行な方向に走査させる第一スキャナユニットと、前記レーザ光を前記移動方向に垂直な方向に走査させる第二スキャナユニットと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の表面処理装置。
前記先行レーザ照射装置及び前記後行レーザ照射装置は、前記レーザ光の照射角度を前記移動方向に向かって回動させる首振機構を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の表面処理装置。
前記先行レーザ照射装置及び前記後行レーザ照射装置は、前記物体の表面に近接して配置されるバキュームカバーの内部に配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載の表面処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について
図1〜
図9を用いて説明する。ここで、
図1は、本発明の第一実施形態に係る表面処理装置を示す概念図である。
図2は、本発明の第一実施形態に係る表面処理装置の使用状態を示す説明図であり、(a)は橋梁の側面図、(b)は橋梁の断面図、を示している。
図3は、本発明の第一実施形態に係る表面処理装置を示す説明図であり、(a)は側面図、(b)は
図3(a)におけるB−B断面矢視図、を示している。
図4は、
図3に示した表面処理装置の変形例を示す説明図であり、(a)は側面図、(b)は
図4(a)におけるB−B断面矢視図、を示している。
【0017】
本発明の第一実施形態に係る表面処理装置1は、
図1〜
図3(b)に示したように、物体Mの表面に沿って移動しながら物体Mの表面に形成された被膜又は付着物を除去する表面処理装置であって、レーザ光を発振するレーザ発振器2と、移動方向の上流側にレーザ光L
fを照射する先行レーザ照射装置3と、移動方向の下流側にレーザ光L
rを照射する後行レーザ照射装置4と、を備え、先行レーザ照射装置3は、レーザ光L
fを物体Mの表面で交差する少なくとも二方向に走査させる複数のスキャナユニット31を含み、スキャナユニット31は、レーザ光L
fを移動方向に平行な方向(例えば、Z軸方向)に走査させる第一スキャナユニット31aと、レーザ光L
fを移動方向に垂直な方向(例えば、X軸方向)に走査させる第二スキャナユニット31bと、を備えている。
【0018】
物体Mは、例えば、橋梁等の鋼構造物である。
図2(a)及び(b)では、物体Mとして橋梁の主桁の一部のみを図示している。主桁は、例えば、
図2(b)に示したように、箱型断面形状を有しており、左右に張り出した上フランジF
u及び下フランジF
dを有している。なお、物体Mは、図示した橋梁の主桁に限定されるものではなく、塗装、舗装、ライニング、樹脂シート等、種々の被膜が形成され得る表面を有する構造物の全てを含み、鋼構造物だけでなくコンクリート構造物等も含むものである。
【0019】
ここで、図中のXYZ座標は、
図2(a)及び(b)に示したように、橋梁の長手方向をX軸、橋梁の短手方向をY軸、鉛直方向をZ軸、とする三軸直交座標を示している。
図1や
図3(a)では、説明の便宜上、
図2の使用状態とは異なる姿勢を図示している。
【0020】
表面処理装置1は、
図2(a)及び(b)に示したように、物体Mの側面に沿って配置される支持部材5に移動可能に配置されている。支持部材5は、例えば、略矩形形状の枠体51と、枠体51を上フランジF
u及び下フランジF
dに固定する複数のマグネット52と、枠体51とマグネット52との間に配置される高さ調整部材53と、枠体51のX軸方向に移動可能に配置されたガイドレール54と、ガイドレール54の長手方向(Z軸方向)に移動可能に配置された台車55と、を有している。なお、支持部材5は、図示した構成に限定されるものではなく、物体Mの構造、表面処理を行う場所等に応じて任意に変更することができる。
【0021】
台車55には、物体Mの表面に近接して配置されるバキュームカバー6が接続される。バキュームカバー6は、先端が拡径かつ開口した容器形状を有している。バキュームカバー6には、バキュームホース61の一端が接続されており、バキュームホース61の他端は剥離した被膜等を回収する回収装置(図示せず)に接続されている。バキュームホース61を介してバキュームカバー6内の空気を回収装置に引き抜くことにより、表面処理装置1によって剥離した被膜等を拡散させることなく回収することができる。
【0022】
本実施形態では、鉄粒や砂粒等の投射体を使用していないことから、バキュームカバー6から回収装置に回収する廃棄物の分量を低減することができ、回収装置の小型化を図ることもできる。
【0023】
レーザ発振器2は、例えば、CO
2レーザ、ファイバーレーザ、YAGレーザ等である。レーザ発振器2は、市販されているものから、物体Mの種類や表面処理の対象に応じて任意に選択して使用することができる。
【0024】
先行レーザ照射装置3は、
図1に示したように、移動方向の上流側の領域S(図中、灰色に塗り潰した部分)にレーザ光L
fを事前に照射して、被膜や付着物を物体Mの表面から浮き上がらせるための装置である。本実施形態では、レーザ光L
fをZ軸方向(移動方向に平行な方向)に走査させながらX軸方向(移動方向に垂直な方向)に走査させることによって、1スキャンでレーザ光L
fを二次元的に照射することにより、1スキャンにおける照射面積を拡大し、処理効率の向上を図っている。
【0025】
レーザ光L
fは、具体的には、領域S内に点線の矢印で図示したように、Z軸方向(移動方向に平行な方向)に振れながらX軸方向(移動方向に垂直な方向)に向かって蛇行することとなる。
【0026】
また、先行レーザ照射装置3は、例えば、
図3(a)及び(b)に示したように、レーザ発振器2から光ファイバーを介して伝送されるレーザ光のビーム径を調節するビームエキスパンダ32と、ビームエキスパンダ32から照射されたレーザ光の方向を転換する反射ミラー33と、レーザ光をZ軸方向に走査させる第一スキャナユニット31aと、レーザ光をX軸方向に走査させる第二スキャナユニット31bと、物体Mの表面上でレーザ光L
fを等速走査させるfθレンズ34と、を有している。なお、先行レーザ照射装置3は、図示した構成に限定されるものではなく、光路の取り方によって各部品の向きや配置順序を任意に変更することができる。
【0027】
レーザ光L
fは、例えば、
図1に示したように、物体Mの表面における垂線Nに対して、移動方向側にαだけ傾斜した照射角度を有している。本実施形態において、「照射角度」とは、fθレンズ34の中心軸I
fを垂直に通過するレーザ光の垂線Nに対する角度を意味する。
【0028】
スキャナユニット31(第一スキャナユニット31a及び第二スキャナユニット31b)は、例えば、レーザ光を反射するガルバノミラーと、ガルバノミラーを回転又は往復回動させる駆動モータと、を有している。このように、二軸のスキャナユニット31を用いることにより、容易に領域Sにレーザ光L
fを照射することができる。なお、スキャナユニット31は二軸に限定されるものではなく、三軸以上であってもよい。
【0029】
後行レーザ照射装置4は、
図1に示したように、移動方向と垂直な方向に集約してレーザ光L
rを照射して、レーザ光L
fによって浮き上がった被膜や付着物を物体Mの表面から剥離するための装置である。本実施形態では、レーザ光L
rをX軸方向(移動方向に垂直な方向)にのみ走査させることによって、レーザ光L
rを線状に照射して照射エネルギーを高めるようにしている。レーザ光L
rのX軸方向の照射幅は、レーザ光L
fのX軸方向の照射幅と同じ幅であることが好ましいが、レーザ光L
fのX軸方向の照射幅よりも狭くてもよい。
【0030】
また、後行レーザ照射装置4は、例えば、
図3(a)及び(b)に示したように、レーザ発振器2から光ファイバーを介して伝送されるレーザ光のビーム径を調節するビームエキスパンダ42と、ビームエキスパンダ42から照射されたレーザ光をX軸方向に走査させるスキャナユニット41と、物体Mの表面上でレーザ光L
fを等速走査させるfθレンズ44と、を有している。なお、後行レーザ照射装置4は、図示した構成に限定されるものではなく、光路の取り方によって各部品の向きや配置順序を任意に変更することができる。
【0031】
レーザ光L
rは、例えば、
図1に示したように、物体Mの表面における垂線Nに対して、移動方向と反対側にβだけ傾斜した照射角度を有している。また、後行レーザ照射装置4におけるレーザ光L
rの照射角度βの絶対値は、先行レーザ照射装置3におけるレーザ光L
fの照射角度αの絶対値よりも大きくなるように設定されている。なお、レーザ光L
rの照射角度βは、fθレンズ44の中心軸I
rを垂直に通過するレーザ光の垂線Nに対する角度である。
【0032】
先行レーザ照射装置3は、物体Mの表面の被膜を叩いて浮き上がらせる機能が求められることから、物体Mの表面に対して比較的垂直に近い状態で打ち込むことが好ましい。一方、後行レーザ照射装置4は、浮き上がった被膜を剥ぎ取る機能が求められることから、物体Mの表面に対してできるだけ斜めに打ち込むことが好ましい。また、レーザ光L
f及びレーザ光L
rの照射角度が異なることから、その反射光が互いのfθレンズ34,44に入射する確率を低減することができ、反射光による悪影響を低減することもできる。
【0033】
また、先行レーザ照射装置3及び後行レーザ照射装置4は、
図3(a)及び(b)に示したように、同じレーザヘッド11内に収容されていてもよいし、
図4(a)及び(b)に示したように、それぞれ個別のレーザヘッド35,45に収容されていてもよい。例えば、共通のレーザヘッド11を使用した場合には、先行レーザ照射装置3及び後行レーザ照射装置4を一体にして運搬したり、配置したりすることができる。一方、異なるレーザヘッド35,45を使用した場合には、バキュームカバー6の内部に配置する際に、先行レーザ照射装置3及び後行レーザ照射装置4の位置を個別に調整することができ、現場での融通性を高めることができる。
【0034】
上述した第一実施形態に係る表面処理装置1を用いて、
図2(a)及び(b)に示した橋梁の主桁側面の塗膜を剥離する場合について説明する。表面処理装置1は、先行レーザ照射装置3が上方に位置し、後行レーザ照射装置4が下方に位置する状態で、バキュームカバー6の内部に配置される。
【0035】
そして、先行レーザ照射装置3及び後行レーザ照射装置4からレーザ光L
f,L
rを主桁側面に照射しながら、台車55をガイドレールに沿って上方に移動させる。また、レーザ光L
f,L
rの照射開始に合わせて回収装置(図示せず)を起動させ、バキュームカバー6内の空気を吸い込ませる。したがって、レーザ光L
f,L
rの照射によって主桁表面から剥離した塗膜はバキュームホース61を介して回収装置に回収される。
【0036】
台車55がガイドレール54の上端まで移動したら、ガイドレール54をX軸方向にレーザ光L
f,L
rの照射幅分だけ移動させる。続いて、先行レーザ照射装置3及び後行レーザ照射装置4からレーザ光L
f,L
rを主桁側面に照射しながら、台車55をガイドレールに沿って下方に移動させる。以下、この動作をガイドレール54がX軸方向に移動できなくなるまで繰り返し行うことにより、支持部材5を配置した範囲の主桁側面の表面処理を行うことができる。
【0037】
上述した本実施形態に係る表面処理装置1によれば、先行レーザ照射装置3及び後行レーザ照射装置4によって表面処理を行うようにしたことから、鉄粒や砂粒等の投射体を物体Mの表面に衝突させる必要がなく、廃棄物及び騒音の発生を抑制することができる。また、先行レーザ照射装置3に複数のスキャナユニット31を搭載して交差する方向にレーザ光を走査しながら照射することにより、1スキャンでレーザ光L
fを二次元的に照射することができる。したがって、本実施形態によれば、先行レーザ照射装置3により前処理を広範囲に行うことができ、処理効率の向上を図ることができる。
【0038】
次に、本発明の第二実施形態に係る表面処理装置1について、
図5(a)及び(b)を参照しつつ説明する。ここで、
図5は、本発明の第二実施形態に係る表面処理装置を示す説明図であり、(a)は側面図、(b)は変形例、を示している。なお、上述した第一実施委形態に係る表面処理装置1と同じ構成部品については、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0039】
図5(a)に示したように、第二実施形態に係る表面処理装置1は、先行レーザ照射装置3及び後行レーザ照射装置4が、レーザ光L
f,L
rの照射角度を移動方向に向かって回動させる首振機構12を有するものである。首振機構12は、例えば、先行レーザ照射装置3及び後行レーザ照射装置4を収容するレーザヘッド11に対してX軸方向に延びるように配置された回動軸12aと、回動軸12a周りにレーザヘッド11を回動させる駆動モータ12bと、を備える。駆動モータ12bに替えて、レーザヘッド11を回動軸12a周りに回動させる手動レバー(図示せず)を配置するようにしてもよい。
【0040】
図2(a)に示したように、上フランジF
u及び下フランジF
dにマグネット52を固定して支持部材5を配置した場合には、表面処理装置1のガイドレール54上の可動範囲に制限があることから、上フランジF
u及び下フランジF
dに近接したΔZの範囲にレーザ光L
f,L
rを照射できない死角が生じ得る。そこで、第二実施形態では、表面処理装置1を搭載した台車55が停止した状態であっても、ΔZの範囲にレーザ光L
f,L
rを照射することができるように首振機構12を設けている。
【0041】
本実施形態に係る表面処理装置1では、表面処理装置1を搭載した台車55がガイドレール54に沿って上方に移動し上端に達した状態で一時停止し、首振機構12を作動させてレーザ光L
f,L
rの照射角度を変更し、ΔZの範囲にレーザ光L
f,L
rを照射する。したがって、主桁側面の全域に渡って塗膜の剥離等の表面処理を行うことができ、ΔZの範囲のみ別の装置や手作業で表面処理する必要がなく、より一層の処理効率の向上を図ることができる。
【0042】
また、
図5(b)に示したように、首振機構12は、ビームエキスパンダ42を含む本体部45aと、スキャナユニット41及びfθレンズ44を含む可動ヘッド部45bと、本体部45aと可動ヘッド部45bとを連結する回動軸12aと、により構成するようにしてもよい。本体部45a及び可動ヘッド部45bは、後行レーザ照射装置4を個別に収容するレーザヘッド45を構成している。
【0043】
図示しないが、ビームエキスパンダ42とスキャナユニット41とは、可動ヘッド部45bが本体部45aに対して回動した場合であってもfθレンズ44からレーザ光L
rを照射できるように、複数の反射ミラーを介して光学的に接続されている。
【0044】
また、図示しないが、図示した後行レーザ照射装置4と同様に、先行レーザ照射装置3についても、個別に収容するレーザヘッド35を本体部と可動ヘッド部とに分離して、回動軸を介して連結するようにしてもよい。このように、先行レーザ照射装置3と後行レーザ照射装置4とを個別に首振可能に構成することにより、先行レーザ照射装置3と後行レーザ照射装置4との首振角度を任意に調整することができる。
【0045】
次に、本発明の他の実施形態に係る表面処理装置1について、
図6(a)〜
図9を参照しつつ説明する。ここで、
図6は、本発明の他の実施形態に係る表面処理装置を示す概念図であり、(a)は第三実施形態、(b)は第四実施形態、を示している。
図7は、本発明の第三実施形態に係る表面処理装置を示す説明図であり、(a)は側面図、(b)は
図7(a)におけるB−B断面矢視図、を示している。
図8は、本発明の第四実施形態に係る表面処理装置を示す説明図であり、(a)は側面図、(b)は
図8(a)におけるB−B断面矢視図、を示している。
図9は、本発明の第五実施形態に係る表面処理装置を示す概念図である。なお、上述した第一実施委形態に係る表面処理装置1と同じ構成部品については、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0046】
図6(a)及び
図7に示した第三実施形態に係る表面処理装置1は、先行レーザ照射装置3が、レーザ光L
fを移動方向に垂直な方向(例えば、X軸方向)に走査させながら、移動方向に平行な方向(例えば、Z軸方向)に走査させるようにしたものである。具体的には、
図7に示したように、先行レーザ照射装置3は、ビームエキスパンダ32、レーザ光をX軸方向に走査させる第二スキャナユニット31b、レーザ光をZ軸方向に走査させる第一スキャナユニット31a、fθレンズ34、の順に光路が設定されている。
【0047】
この第三実施形態に係る表面処理装置1によっても、1スキャンでレーザ光L
fを二次元的に照射することにより、1スキャンにおける照射面積を拡大し、処理効率の向上を図ることができる。
【0048】
図6(b)及び
図8に示した第四実施形態に係る表面処理装置1は、後行レーザ照射装置4についても、レーザ光L
rを移動方向に平行な方向(例えば、Z軸方向)に走査させながら、移動方向に垂直な方向(例えば、X軸方向)に走査させるようにしたものである。具体的には、
図8に示したように、後行レーザ照射装置4は、ビームエキスパンダ42、反射ミラー43、レーザ光をZ軸方向に走査させる第一スキャナユニット41a、レーザ光をX軸方向に走査させる第二スキャナユニット41b、fθレンズ44、の順に光路が設定されている。
【0049】
この第四実施形態に係る表面処理装置1によれば、後行レーザ照射装置4についても、1スキャンでレーザ光L
rを二次元的に照射することにより、1スキャンにおける照射面積を領域S′まで拡大することができ、処理効率の向上を図ることができる。
【0050】
図9に示した第五実施形態に係る表面処理装置1は、先行レーザ照射装置3の照射角度αを移動方向と反対側に傾斜させたものである。すなわち、先行レーザ照射装置3の照射角度αと後行レーザ照射装置4の照射角度βとは、物体Mの表面の垂線Nに対して同じ側に傾斜していることとなる。かかる構成によれば、先行レーザ照射装置3のレーザ光L
fと後行レーザ照射装置4のレーザ光L
rとは同じ方向に反射することから、先行レーザ照射装置3及び後行レーザ照射装置4と反射光との干渉をより低減することができる。
【0051】
なお、
図9では、第一実施形態における先行レーザ照射装置3の照射角度αを移動方向と反対側に傾斜させた場合について説明したが、第二実施形態〜第四実施形態に係る表面処理装置1においても同様に、先行レーザ照射装置3の照射角度αを移動方向と反対側に傾斜させるようにしてもよい。
【0052】
上述した第一実施形態〜第五実施形態に係る表面処理装置1を使用することにより、例えば、鋼構造物の塗装のケレン、鋼構造物の錆びた部材のケレン、鋼構造物の舗装のケレン、構造物のコンクリートのはつり、構造物の表面に貼付された樹脂のはつり、構造物の除染・洗浄、構造物のラインニングのはつり、構造物の付着生成物の除去、構造物の化学生成物の除去、構造物の表面に貼付されたゴムのはつり等の処理において、廃棄物や騒音の発生を抑制しつつ処理効率の向上を図ることができる。
【0053】
本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
【解決手段】物体Mの表面に沿って移動しながら物体Mの表面に形成された被膜又は付着物を除去する表面処理装置であって、レーザ光を発振するレーザ発振器2と、移動方向の上流側にレーザ光L