特許第5956759号(P5956759)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5956759
(24)【登録日】2016年6月24日
(45)【発行日】2016年7月27日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20160714BHJP
【FI】
   A63F7/02 320
   A63F7/02 315A
【請求項の数】2
【全頁数】60
(21)【出願番号】特願2012-21238(P2012-21238)
(22)【出願日】2012年2月2日
(65)【公開番号】特開2013-158409(P2013-158409A)
(43)【公開日】2013年8月19日
【審査請求日】2014年12月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】598098526
【氏名又は名称】株式会社ユニバーサルエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】110001531
【氏名又は名称】特許業務法人タス・マイスター国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤井 秀紀
【審査官】 堀 圭史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−200258(JP,A)
【文献】 特開2010−273918(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の確率で大当り抽選を行う通常遊技状態、前記通常遊技状態よりも高い確率で大当り抽選を行う確率変動遊技状態、及び大入賞口の開放を複数回行う大当り遊技状態の間で遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
前記通常遊技状態又は前記確率変動遊技状態において、前記遊技状態移行手段によって前記大当り遊技状態に移行させるための大当り抽選を行う大当り抽選手段と、
図柄識別情報とともに、複数のキャラクタ情報から選択されたキャラクタ情報を表示する表示手段と、
前記図柄識別情報及び前記キャラクタ情報の表示態様を予め設定した複数の変動パターンを記憶する変動パターン記憶手段と、
前記変動パターン記憶手段に記憶された前記複数の変動パターンから、前記表示手段において表示する変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、
前記通常遊技状態において、前記複数のキャラクタ情報におけるそれぞれのキャラクタ情報の選択回数をカウントするカウント手段と、
前記キャラクタ情報の選択回数をカウント値情報として前記キャラクタ情報ごとに記憶するカウント値記憶手段と、
を備え、
前記複数の変動パターンは、前記通常遊技状態において参照される第1変動パターンテーブル、及び前記確率変動遊技状態において参照される複数の第2変動パターンテーブルを記憶しており、
前記変動パターン選択手段は、前記確率変動遊技状態において、前記カウント値記憶手段に記憶された前記カウント値情報に基づいて、前記変動パターン記憶手段に記憶された前記複数の第2変動パターンテーブルから、前記表示手段において表示する変動パターンを選択することを特徴とする、遊技機。
【請求項2】
前記複数のキャラクタ情報は、前記第1変動パターンテーブルにおいて、大当り期待度の相対的に高い第1キャラクタに関する第1キャラクタ情報と、前記第1キャラクタよりも大当り期待度の低い第2キャラクタに関する第2キャラクタ情報と、を含んでおり、
前記カウント手段は、前記通常遊技状態における前記第1キャラクタ情報及び前記第2キャラクタ情報の選択回数を、それぞれ個別にカウントし、
前記カウント値記憶手段は、前記通常遊技状態における前記第1キャラクタ情報及び前記第2キャラクタ情報の選択回数を、それぞれ第1カウント値情報及び第2カウント値情報として個別に記憶し、
前記複数の第2変動パターンテーブルは、
大当り期待度の相対的に高い第1キャラクタ又は前記第1キャラクタよりも大当り期待度の低い第2キャラクタが、敵キャラクタと対戦する演出に関する通常変動パターンテーブルと、
前記通常変動パターンテーブルに比べて、前記大当り抽選手段による大当り抽選に当選したときの前記第1キャラクタの選択確率が高く、前記第1キャラクタ又は前記第2キャラクタが前記敵キャラクタと対戦する演出に関する第1キャラクタ変動パターンテーブルと、
前記通常変動パターンテーブルに比べて、前記大当り抽選手段による大当り抽選に当選したときの前記第2キャラクタの選択確率が高く、前記第1キャラクタ又は前記第2キャラクタが前記敵キャラクタと対戦する演出に関する第2キャラクタ変動パターンテーブルと、
を含んでおり、
前記変動パターン選択手段は、前記カウント値記憶手段に記憶された前記第1カウント値情報が示す選択回数が所定回数以上のときに前記第1キャラクタ変動パターンテーブルを所定の確率で選択し、前記カウント値記憶手段に記憶された前記第2カウント値情報が示す選択回数が所定回数以上のときに前記第2キャラクタ変動パターンテーブルを所定の確率で選択することを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機遊技においては、大当り期待度を表すためにリーチ演出が行われる。リーチ演出には種々のパターンがあり、押しボタン演出を伴うもの、キャラクタを採用したもの等が存在する。リーチ演出としてはさらに、確率変動遊技状態において、主人公キャラクタ(味方キャラ)が敵キャラクタと対戦するバトル演出がある(例えば、特許文献1参照)。バトル演出では、大当りに当選したときに主人公キャラクタ(味方キャラ)が敵キャラクタに勝利する演出を行った後に、遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものが一般的である。また、主人公キャラクタ(味方キャラ)が敵キャラクタに敗北した場合には、遊技状態を通常遊技状態に移行させるものもある。
【0003】
リーチ演出は、遊技状態に応じた演出テーブルを用いて、抽選によって決定されるが、演出テーブルでは、大当り期待度(内部的な大当り抽籤での結果)に応じて所定の抽選値が設定されている。そのため、遊技者は、選択されたリーチに応じた期待感をもって遊技を行うこととなる。演出抽選は、1変動毎に独立して行われるが、種々のリーチ演出が必ずしも均等に出現する訳ではなく、時として選択される演出に偏りが生じることがある。
【0004】
遊技者によっては、演出の偏り具合から、その日の調子、あるいはその遊技台の調子を判断し、遊技を継続するか否かを決める場合がある。例えば、バトル演出においては、勝利期待度の低い味方キャラクタや敵キャラクタが多く登場し、あるいは勝利期待度の高い味方キャラクタや敵キャラクタが登場したにも拘わらずバトルにおいて敗北する場合には、遊技者は、その日あるいはその遊技台の調子が悪いと判断することとがある。もちろん、調子の良し悪しの判断は、遊技者の体験等に基づくものであり、遊技者によって、あるいは機種によって異なるものである。
【0005】
ここで、演出の偏りは、リーチ演出の選択方式によって意図的に作り出すことが可能である。ところが、偏りの傾向、例えば偏りを持たせる演出テーブルが遊技者に把握された後は、演出の偏りの傾向を遊技者に察知されるために遊技者にすぐに飽きられてしまう。そのため、リーチ演出の偏りの傾向を遊技者に把握させることなく、遊技者に期待感を持たせることが可能な遊技機が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4692975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、リーチ演出の偏りの傾向を遊技者に把握させることなく、遊技者に対する期待感を維持させることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る遊技機は、
所定の確率で大当り抽選を行う通常遊技状態、前記通常遊技状態よりも高い確率で大当り抽選を行う確率変動遊技状態、及び大入賞口の開放を複数回行う大当り遊技状態の間で遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
前記通常遊技状態又は前記確率変動遊技状態において、前記遊技状態移行手段によって前記大当り遊技状態に移行させるための大当り抽選を行う大当り抽選手段と、
図柄識別情報とともに、複数のキャラクタ情報から選択されたキャラクタ情報を表示する表示手段と、
前記図柄識別情報及び前記キャラクタ情報の表示態様を予め設定した複数の変動パターンを記憶する変動パターン記憶手段と、
前記変動パターン記憶手段に記憶された前記複数の変動パターンから、前記表示手段において表示する変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、
前記通常遊技状態において、前記複数のキャラクタ情報におけるそれぞれのキャラクタ情報の選択回数をカウントするカウント手段と、
前記キャラクタ情報の選択回数をカウント値情報として前記キャラクタ情報ごとに記憶するカウント値記憶手段と、
を備え、
前記複数の変動パターンは、前記通常遊技状態において参照される第1変動パターンテーブル、及び前記確率変動遊技状態において参照される複数の第2変動パターンテーブルを記憶しており、
前記変動パターン選択手段は、前記確率変動遊技状態において、前記カウント値記憶手段に記憶された前記カウント値情報に基づいて、前記変動パターン記憶手段に記憶された前記複数の第2変動パターンテーブルから、前記表示手段において表示する変動パターンを選択することを特徴としている。
【0009】
この遊技機によれば、確率変動遊技状態において、通常遊技状態におけるキャラクタ情報のカウント値に応じて第2変動パターンテーブルが選択されるため、通常遊技状態の演出傾向が確率変動遊技状態での単位変動の演出として反映される。これにより、確率変動遊技状態での演出は、当該確率変動遊技状態に至るまでの通常遊技状態の演出に依存する演出と依存しない演出が選択される得るため、確率変動遊技状態における演出の出現傾向のバリエーションが増える。また、仮に確率変動遊技状態の演出に偏りが生じたとしても、その偏りには通常遊技状態に偶発的に生じた演出の偏り等の影響を受けるため、遊技者は確率変動遊技状態の演出の偏りの傾向を把握するのが困難となる。このように、本発明の遊技機では、確率変動遊戯状態における演出のバリエーションが増えるとともに確率変動遊戯状態の演出の選択に通常遊技状態での偶発的要素が加わることもあるので、遊技者が遊技に飽きてしまうことを防止することができる。
【0010】
本発明に係る遊技機はまた、
前記複数のキャラクタ情報は、前記第1変動パターンテーブルにおいて、大当り期待度の相対的に高い第1キャラクタに関する第1キャラクタ情報と、前記第1キャラクタよりも大当り期待度の低い第2キャラクタに関する第2キャラクタ情報と、を含んでおり、
前記カウント手段は、前記通常遊技状態における前記第1キャラクタ情報及び前記第2キャラクタ情報の選択回数を、それぞれ個別にカウントし、
前記カウント値記憶手段は、前記通常遊技状態における前記第1キャラクタ情報及び前記第2キャラクタ情報の選択回数を、それぞれ第1カウント値情報及び第2カウント値情報として個別に記憶し、
前記複数の第2変動パターンテーブルは、
大当り期待度の相対的に高い第1キャラクタ又は前記第1キャラクタよりも大当り期待度の低い第2キャラクタが、敵キャラクタと対戦する演出に関する通常変動パターンテーブルと、
前記通常変動パターンテーブルに比べて、前記大当り抽選手段による大当り抽選に当選したときの前記第1キャラクタの選択確率が高く、前記第1キャラクタ又は前記第2キャラクタが前記敵キャラクタと対戦する演出に関する第1キャラクタ変動パターンテーブルと、
前記通常変動パターンテーブルに比べて、前記大当り抽選手段による大当り抽選に当選したときの前記第2キャラクタの選択確率が高く、前記第1キャラクタ又は前記第2キャラクタが前記敵キャラクタと対戦する演出に関する第2キャラクタ変動パターンテーブルと、
を含んでおり、
前記変動パターン選択手段は、前記カウント値記憶手段に記憶された前記第1カウント値情報が示す選択回数が所定回数以上のときに前記第1キャラクタ変動パターンテーブルを所定の確率で選択し、前記カウント値記憶手段に記憶された前記第2カウント値情報が示す選択回数が所定回数以上のときに前記第2キャラクタ変動パターンテーブルを所定の確率で選択することを特徴としている。
【0011】
この遊技機によれば、確率変動遊技状態における単位変動の対戦演出は、通常変動パターン、第1キャラクタ変動パターンテーブル、及び第2キャラクタ変動パターンテーブルのいずれかの変動パターンテーブルから選択される。一方、第1キャラクタ変動パターンテーブル及び第2キャラクタ変動パターンテーブルは、通常遊技状態でのキャラクタの選択回数に応じて抽選で決定されるものである。そのため、本発明の遊技機では、確率変動遊技状態における単位変動の対戦演出において、通常遊技状態における演出の偏りを反映させつつ、演出を多様化させることができる。例えば、大当り期待度の高い第1キャラクタが通常遊技状態において偏って登場した場合には、第1変動パターンテーブルから変動パターンが選択されやすくなるために、対決演出において第1キャラクタが登場しやくなる。これとは逆に、大当り期待度の低い第2キャラクタが通常遊技状態において偏って登場した場合には、第2変動パターンテーブルから変動パターンが選択されやすくなるために、対決演出において第2キャラクタが登場しやすくなる。したがって、通常変動パターンテーブルを選択した場合に比べて、第1変動パターンテーブルを選択した場合には、期待度の高い第1キャラクタが登場したときに敵キャラクタに勝利する可能性がより一層高くなり、第2変動パターンテーブルを選択した場合には、期待度の低い第2キャラクタが登場したときに敵キャラクタに勝利する可能性が高くなる。このように、通常遊技状態での演出の偏りを反映させて対決演出を多様化すれば、遊技者に演出傾向を容易に把握されることを防止しつつ、遊技者が遊技に飽きてしまうことを防止することができる。
【0012】
本発明に係る遊技機はさらに、
遊技者が操作可能な操作ボタンを備え
前記変動パターン記憶手段は、前記確率変動遊技状態において、特定の変動パターンに対応する単位変動における所定期間内に、前記操作ボタンが操作されたことに基づいて選択されるとともに、前記特定の変動パターンにおける前記操作ボタン操作後の演出を書き換えるための第3変動パターンテーブルを含んでおり、
前記所定期間内に前記操作ボタンが操作されたことに基づいて、前記第3変動パターンテーブルを選択するか否かの抽選を行う変動パターン書換抽選手段をさらに備え、
前記変動パターン選択手段は、前記変動パターン書換抽選手段によって前記第3変動パターンテーブルが選択されることを条件に、前記第3変動パターンテーブルから書換後の変動パターンを選択することを特徴としている。
【0013】
この遊技機によれば、確率変動遊技状態における単位変動において特定の変動パターンが選択されたときに、操作ボタン操作がなされることを条件に、抽選により変動パターンが書換られる。そのため、通常変動パターンテーブル、第1キャラクタ変動パターンテーブル及び第2キャラクタ変動パターンテーブルから選択される変動パターンに加えて、変動途中から第3変動パターンテーブルから選択される変動パターンに書換られる演出が加えられる。したがって、書換演出によって対決演出がさらに多様化されるため、遊技者に演出傾向を容易に把握されることを防止しつつ、遊技者が遊技に飽きてしまうことを防止することができる。
【0014】
本発明に係る遊技機はさらに、
前記変動パターン選択手段は、前記第3変動パターンテーブルが選択された単位変動の終了後の他の単位変動おいて、前記確率変動遊技状態であることを条件に、前記所定期間内に前記操作ボタンが操作されたことに基づいて、前記変動パターンテーブル抽選手段において抽選を行うことなく、あるいは前記変動パターンテーブル抽選手段における抽選結果に拘わらず、前記第3変動パターンテーブルから書換後の変動パターンを選択することを特徴としている。
【0015】
この遊技機によれば、第3変動パターンテーブルが選択された後の単位変動では、第3変動パターンテーブルが選択され易くなる。そのため、確率変動遊技状態における抽選によって演出に偏りを持たせることが可能となるため、技者に演出傾向を容易に把握されることを防止しつつ、遊技者が遊技に飽きてしまうことを防止することができる。
【0016】
また、例えば第3変動パターンテーブルの選択を、内部的に確率変動大当りに当選しているときの限定的な選択とすれば、操作ボタンの操作によって第3変動パターンテーブルから選択された演出によって、対決演出の結果が確定する前に、遊技者は確率変動大当りだと把握できるようになる。一方、確率変動大当りに連続して当選するときには、第3変動パターンテーブルから選択される変動パターンによって確率変動大当り当選演出が繰り返される。そのため、操作ボタンの操作によって早期の確率変動大当りを把握し、また第3変動パターンテーブルによって同一系統の演出が繰り返されることによって、大当りの連続による高揚感・爽快感を演出の面からより一層強く感じることが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、リーチ演出の偏りの傾向を遊技者に把握させることなく、遊技者に期待感を持たせることが可能な遊技機を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係るパチンコ遊技機の外観を示す斜視図である。
図2図1に示したパチンコ遊技機の分解斜視図である。
図3図1に示したパチンコ遊技機における遊技盤の正面図である。
図4】センサの配置を説明するための概略図である。
図5】制御回路を示すブロック図である。
図6】通常演出パターンテーブルを示す図である。
図7】バトル演出の演出パターンを示す図である。
図8】バトル演出用変動パターンテーブルを選択するための抽選テーブルを示す図である。
図9】通常演出の変動パターンテーブルを示す図である。
図10】バトル演出の通常変動パターンテーブルを示す図である。
図11】バトル演出の剣士系変動パターンテーブルを示す図である。
図12】バトル演出の騎士系変動パターンテーブルを示す図である。
図13】書換演出パターンへの移行例を示す図である。
図14】(A)は書換演出の変動パターンテーブルの抽選テーブルを示す図であり、(B)は書換演出の変動パターンテーブルを示す図である。
図15】主制御回路で実行されるメイン処理を説明するためのフローチャートである。
図16】主制御回路で実行されるシステムタイマ割込処理を説明するためのフローチャートである。
図17】主制御回路で実行される特別図柄制御処理を説明するためのフローチャートである。
図18】主制御回路で実行される特別図柄記憶チェック処理を説明するためのフローチャートである。
図19】主制御回路で実行される特別図柄決定処理を説明するためのフローチャートである。
図20】主制御回路で実行される特別図柄変動時間管理処理を説明するためのフローチャートである。
図21】主制御回路で実行される特別図柄表示時間管理処理を説明するためのフローチャートである。
図22】主制御回路で実行される大当り開始インターバル管理処理を説明するためのフローチャートである。
図23】主制御回路で実行される大入賞口再開前放待ち時間管理処理を説明するためのフローチャートである。
図24】主制御回路で実行される大入賞口開放中処理を説明するためのフローチャートである。
図25】主制御回路で実行される大当り終了インターバル処理を説明するためのフローチャートである。
図26】主制御回路で実行される特別図柄ゲーム終了処理を説明するためのフローチャートである。
図27】主制御回路で実行されるスイッチ入力処理を説明するためのフローチャートである。
図28】主制御回路で実行される賞球関連センサチェック処理を説明するためのフローチャートである。
図29】主制御回路で実行される特別図柄関連センサチェック処理を説明するためのフローチャートである。
図30】副制御回路で実行されるサブ制御処理を説明するためのフローチャートである。
図31】副制御回路で実行されるサブタイマ割込処理を説明するためのフローチャートである。
図32】副制御回路で実行されるココマンド解析処理を説明するためのフローチャートである。
図33】副制御回路で実行される操作ボタン処理を説明するためのフローチャートである。
図34】副制御回路で実行される演出内容書換処理を説明するためのフローチャートである。
図35】副制御回路で実行される大当り演出書換処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[遊技機の構成]
まず、図1乃至図4を用いて、パチンコ遊技機の概観について説明する。
【0020】
図1及び図2に示すように、パチンコ遊技機1は、ガラスドア10、皿ユニット11、発射装置12、液晶表示装置13、及び遊技盤14が、ベースドア15に支持された構造を有している。ベースドア15は、裏面側に排出ユニット16および基板ユニット17を支持しており、本体18の開口181に嵌め込まれている。
【0021】
ガラスドア10は、ベースドア15に対して開閉自在に軸着されている。このガラスドア10は、中央に形成された開口101を有しており、その開口101には透過性を有する保護ガラス19が配設されている。この保護ガラス19は、ガラスドア10が閉鎖された状態で遊技盤14の前面に対面するように配設されている。ガラスドア10には、上部にスピーカー21が配設され、左右にランプ22が配置されている。スピーカー21は、例えば音声での告知や演出、あるいはエラー報知などを行うためのものである。ランプ22は、演出や告知など各種の報知を行うものである。
【0022】
皿ユニット11は、遊技球を貯留するためのものであり、ガラスドア10の下部においてベースドア15に固定されている。この皿ユニット11は、上皿111の下方に下皿112を一体化したユニットとして構成されている。
【0023】
上皿111は、後述する遊技領域140に発射させる遊技球を貯留するためのものである。上皿111には、払出口113、及び操作ボタン20が設けられている。この払出口113は、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うためのものであり、所定の払出条件が成立した場合には、遊技球が排出される。操作ボタン20は、所謂「CHANCEボタン」あるいは「プッシュボタン」等と呼ばれるものであり、例えば液晶表示装置13において表示されるCHNCE演出(いわゆるカットイン演出、バトル演出における攻撃側キャラクタの選択、味方キャラクタが敗北したときの復活演出等)を行うか否かを選択するために、あるいは大当りの期待度を報知する演出(例えば会話演出の会話内容や文字色)において期待度を報知させるときに遊技者によって操作されるものである。
【0024】
下皿112には、払出口114が設けられている。この払出口114は、払出口113と同様に、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行い、所定の払出条件が成立した場合に遊技球が排出するものである。
【0025】
発射装置12は、後述する遊技領域140に、上皿111に貯留された遊技球を発射するためのものである。この発射装置12は、パネル体121の表面側に発射ハンドル122を設けたものであり、ベースドア15の右下部に配設されている。
【0026】
パネル体121は、皿ユニット11及び発射装置12をベースドア15に配設するとき、皿ユニット11の右下部と一体化されるものである。このパネル体121の裏側には、遊技球を発射するための駆動装置(図示略)が設けられている。駆動装置としては、例えば発射ソレノイドが使用される。
【0027】
図3に示すように、液晶表示装置13は、後述する始動口34への遊技球の入賞に基づく大当り抽選の結果の他、遊技に関する各種の画像、例えば演出用の識別図柄(装飾図柄)、通常状態や確率変動遊技状態での演出画像、大当り中の演出画像、デモ演出、及び保留球数に関する表示を行うためのものである。この液晶表示装置13は、遊技盤14の略中央に配設されている。
【0028】
なお、演出などの表示手段としては、液晶表示装置に代えて、又は液晶表示装置に加えて、例えばプラズマディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイ、あるいはCRTディスプレイを単独又は組み合わせて使用してもよい。
【0029】
図2に示すように、遊技盤14は、保護ガラス19の後方に位置するように、ベースドア15の前方に配設されている。図3に示すように、この遊技盤14は、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域140を有している。この遊技領域140は、後述する外ガイドレール31に囲まれ、複数の遊技釘が打ち込まれたものである。
【0030】
遊技盤14には、外ガイドレール31、内ガイドレール32、ステージ33、始動口34、通過ゲート36、大入賞口39、シャッタ40、及び一般入賞口41,42,43,44、表示装置5が設けられている。
【0031】
外ガイドレール31は、遊技領域140を区画(画定)するために遊技領域140を囲むように配置されている。内ガイドレール32は、外ガイドレール31とともに遊技球を遊技盤14の上部に案内するためのものであり、遊技盤14の左側において外ガイドレール31の内側に配設されている。
【0032】
ステージ33は、遊技領域140における遊技球の流化領域を振り分けるものであり、遊技盤14の上部に設けられている。このステージ33により、発射装置12によって発射された遊技球は、遊技盤14に打ち込まれた遊技釘(図示せず)、ステージ33などとの衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって流下する。この過程において、始動口34、通過ゲート36、大入賞口39、あるいは一般入賞口41〜44に、遊技球が入賞し、入賞しなかった遊技球はアウト口45から排出される。遊技球は、発射ハンドル122の回動角度が小さい場合には遊技球に与えられる打ち出し力が小さいために主としてステージ33の左側を流下する一方で、発射ハンドル122の回転角度が大きい場合には遊技球に与えられる打ち出し力が大きいために主としてステージ33の右側を流下する。一般に、ステージ33の左側に遊技球を流下させる打ち方は左打ち、ステージ33の右側に遊技球を流下させる打ち方は右打ちと呼ばれており、パチンコ遊技機1は左打ちに適合するように構成されている。
【0033】
図3および図4に示したように、始動口34は、遊技球の入賞(通過)を条件に大当り抽選の契機を与えるとともに、大当り抽選の結果を後述する特別図柄表示装置52や液晶表示装置13において表示させる契機を与えるものである。始動口34は、遊技盤14の中央やや下方位置に設けられている。始動口34の後方には、始動入賞球センサ340が配置されている。始動入賞球センサ340によって遊技球が検出された場合、遊技機の内部(図2の基板ユニット17)において大当り抽選が行われるとともに、予め設定されている数の遊技球が、図1及び図2に示した払出口113又は払出口114を介して上皿111又は下皿112に払い出される。この始動口34は、普通電動役物としての羽根部材46によって入賞困難性が決定される。
【0034】
羽根部材46は、左右方向に回動するものであり、始動口34への遊技球の入賞を容易にする開放状態と、始動口34への遊技球の入賞を困難とする閉鎖状態と、を選択可能とするものである。羽根部材46は、後述する普通図柄表示装置50において所定の図柄で停止表示(点灯・消灯の組み合わせ)されたときに、所定の時間、所定の回数だけ開放状態となり、始動口34に遊技球が入りやすくなる。この羽根部材46は、普通電動役物ソレノイド460によって駆動される。
【0035】
なお、普通電動役物は、羽根部材46を左右に回動させるものに限らず、例えば、舌状部材が遊技盤14の前後に移動するもの、あるいは遊技盤14の前後に回動して始動口34を開閉する開閉扉であってもよい。
【0036】
通過ゲート36は、羽根部材46を開放するための普通図柄抽選を行う契機を与えるものであり、遊技盤14の左側及び右側の上下方向中央位置に設けられている。通過ゲート36への遊技球の通過は、その内部に配設された通過球センサ360によって検知される。この普通図柄抽選の結果は、後述する普通図柄表示装置50において表示される。後述の普通図柄表示装置50において特定の図柄が停止表示された場合には、普通図柄抽選の結果が当選であることを遊技者に把握させる演出画像を、液晶表示装置13の表示領域131において表示されるようにしてもよい。
【0037】
大入賞口39は、大当り遊技状態のときに開放される部分であり、始動口34の直下に設けられている。この大入賞口39には、カウントセンサ390(図4参照)が設けられている。このカウントセンサ390は、大入賞口39への遊技球の入賞数をカウントするためのものであり、遊技球の入賞が確認されると、予め設定されている数の遊技球が払出口113又は払出口114を介して上皿111又は下皿112に払い出される。
【0038】
シャッタ40は、大入賞口39を開放状態あるいは閉鎖状態に制御するものであり、大入賞口39を覆うように配置されている。すなわち、シャッタ40は、大入賞口39に遊技球の入賞が可能な開放状態と、遊技球の入賞が不可能又は困難な閉鎖状態と、に変化するように駆動される。シャッタ40による大入賞口39の開放駆動は、特別図柄表示装置52において特別図柄が特定の停止表示態様となって、大当り遊技状態に移行された場合に行われる。このシャッタ40の駆動は、大入賞口ソレノイド400によって行われる。この大入賞口ソレノイド400は、シャッタ40の後方に配設されている。
【0039】
シャッタ40による大入賞口39の開放状態は、カウントセンサ390によるカウント値(遊技球の通過数)が所定個数(例えば9個)となるか、あるいは開放時間が所定時間(例えば28秒又は0.2秒)を経過するまで維持される。一方、遊技球の通過数が所定数となった場合、又はシャッタ40の開放時間が所定時間となった場合には、シャッタ40は大入賞口ソレノイド400によって大入賞口39を閉鎖するように駆動される。
【0040】
一般入賞口41,42,43,44は、入球数に応じた遊技球を払い出すものであり、遊技盤14の中央よりも下方よりの位置において左右に2つずつ設けられている。これらの一般入賞口41,42,43,44には、一般入賞数センサ410,420,430,440が設けられており、これらの一般入賞数センサ410,420,430,440によって一般入賞口41,42,43,44への遊技球の入賞が検知される。
【0041】
表示装置5は、普通図柄表示装置50、普通図柄保留表示装置51、特別図柄表示装置52、及び特別図柄保留表示装置53を含んでおり、遊技盤14の上部における中央部に設けられている。
【0042】
普通図柄表示装置50は、普通電動役物(羽根部材46)を駆動して始動口34への入賞を容易とするか否かを決定する「普通図柄ゲーム」に対する抽選結果を表示するものであり、2つのLEDランプ501,502を含んでいる。LEDランプ501,502は、点灯・消灯を繰り返すことによって変動表示された後、停止表示される。羽根部材46は、普通図柄表示装置50におけるLEDランプ501,502の点灯・消灯の組み合わせ(普通図柄)が所定の態様となったときに、羽根部材46を所定のパターンで開閉駆動して、始動口34の入球困難性の選択を行う。
【0043】
普通図柄保留表示装置51は、4つのLEDランプの点灯によって保留されている普通図柄の変動表示の実行可能回数を表示するものである。この普通図柄保留表示装置51では、点灯しているLEDランプの数が保留数に対応している。
【0044】
特別図柄表示装置52は、「特別図柄ゲーム」に対する大当り抽選の結果を示すものであり、7セグメントLEDによって構成されている。特別図柄表示装置52は、複数の7セグメントLEDを配置したものの他、複数のLEDランプ群が列状、格子状、あるいは千鳥状等に配列されたものであってもよい。この特別図柄表示装置52は、始動口34への入賞を契機として変動表示を行うとともに、始動口34への入賞に基づく大当り抽選結果を表示するものである。特別図柄表示装置52の変動表示は、各セグメント(ドットを含む)が個別に点灯・消灯を繰り返すことにより行われる。大当り抽選の結果は、特別図柄表示装置52のセグメントの点灯・消灯によって形成される表示パターン(特別図柄)によって表示される。大当り抽選に当選した場合には、特別図柄が特定の停止表示態様に停止表示された後、通常遊技状態又は確率変動遊技状態から大当り遊技状態に遊技状態が移行させられる。この大当り遊技状態となった場合には、上述のようにシャッタ40(図3参照)が駆動制御され、大入賞口39が開放状態とされて遊技球が受け入れ可能な状態となる。一方、大当り抽選に当選しなかった場合には、特別図柄としてハズレ図柄が停止表示されて遊技状態が通常遊技状態又は確率変動遊技状態に維持される。
【0045】
特別図柄保留表示装置53は、特別図柄表示装置52に対する保留数を表示するものであり、その上限は「4」である。特別図柄表示装置52が変動表示しているときに、始動入賞球センサ340によって遊技球が検出された場合、特別図柄表示装置52において変動表示中の特別図柄が停止表示されるまで、始動口34への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。変動表示していた特別図柄が停止表示された場合には、保留されていた特別図柄の変動表示が開始される。
【0046】
なお、特別図柄保留表示装置53に代えて、あるいは特別図柄保留表示装置53に加えて、液晶表示装置13において、始動口34への入賞の保留を表示するようにしてもよい。
【0047】
[遊技機の電気的構成]
図5に示すように、パチンコ遊技機1は、遊技の制御を行う主制御回路6と、遊技の進行に応じた演出の制御を行う副制御回路7と、を備えている。
【0048】
主制御回路6は、メインCPU60、メインROM61(読み出し専用メモリ)、メインRAM62(読み書き可能メモリ)、初期リセット回路63、リセット用クロックパルス発生回路64、及びシリアル通信IC65を備えているとともに、各種の装置や各種のセンサやスイッチと接続されている。
【0049】
メインCPU60は、メインROM61に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有している。
【0050】
メインROM61は、メインCPU60によりパチンコ遊技機1の動作を制御するためのプログラム、例えば図15図29に示す処理をメインCPU60に実行させるためのプログラムの他、各種のテーブルが記憶されている。このメインROM61は、メインCPU60に接続されている。
【0051】
メインRAM62は、メインCPU60の動作における一時記憶領域として、種々のコマンド、フラグ、カウンタの値、タイマの値、及びその他の変数の値を記憶する機能を有している。このメインRAM62は、メインCPU60に接続されている。メインCPU60の一時記憶領域としては、メインRAM62に代えて、他の読み書き可能な記憶媒体を用いることもできる。
【0052】
初期リセット回路63は、電源投入時においてリセット信号を生成するものであり、メインCPU60に接続されている。
【0053】
リセット用クロックパルス発生回路64は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために所定の周期(例えば2msec)毎にクロックパルスを発生するものであり、メインCPU60に接続されている。
【0054】
シリアル通信用IC65は、後述する副制御回路7に対してコマンドを供給するためのものであり、メインCPU60に接続されている。
【0055】
主制御回路6に接続される各種の装置としては、上述した表示装置5、大入賞口ソレノイド400、及び普通役物ソレノイド460が含まれる。
【0056】
主制御回路6に接続される各種のセンサやスイッチとしては、始動入賞数センサ340、通過球センサ360、カウントセンサ390、一般入賞口センサ410,420,430,440、及びバックアップクリアスイッチ900が含まれる。始動入賞数センサ340は、始動口34に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路6に供給するものである。通過球センサ360は、通過ゲート36を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路6に供給するものである。カウントセンサ390は、大入賞口39の所定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路6に供給するものである。一般入賞球センサ410,420,430,440は、一般入賞口41,42,43,44を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路6に供給するものである。バックアップクリアスイッチ900は、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアするものである。
【0057】
主制御回路6にはさらに、払出・発射制御回路82が接続されている。払出・発射制御回路82は、払出装置83及び発射装置12を制御するものであり、払出装置83、発射装置12及びカードユニット84が接続されている。カードユニット84は、遊技者の操作によって、カードユニット84に遊技球の貸し出しを要求する信号を出力する貸し出し用操作部85との間で送受信可能である。払出・発射制御回路82は、主制御回路6から供給される賞球制御コマンド、カードユニット84から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置83に対して所定の信号を送信することにより、払出装置83に遊技球を払い出させる。払出・発射制御回路82はさらに、発射装置12の発射ハンドル122(図1及び図2参照)が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
【0058】
副制御回路7は、主制御回路6に接続されており、主制御回路6からコマンドが供給されるように構成されている。この副制御回路7は、主制御回路6から供給される各種のコマンドに応じて、各種の制御を行うものであり、サブCPU71、プログラムROM72、ワークRAM73、表示制御回路74、音声制御回路75、及びランプ制御回路76を備えている。
【0059】
サブCPU71は、プログラムROM72に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU71は、主制御回路6から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路7の制御を行う。
【0060】
プログラムROM72は、サブCPU71によりパチンコ遊技機1の遊技演出を制御するためのプログラムや各種のテーブルを記憶するものである。このプログラムROM72は、サブCPU71に接続されている。プログラムや各種のテーブルは、プログラムROM72に代えて、あるいはプログラムROM72に加えて、コンピュータにおいて読み取り可能な他の記憶媒体に記録されたものを使用することができる。この場合の記憶媒体としては、例えばハードディスク装置、CD−ROM、DVD−ROM、ROMカートリッジを使用することができる。また、上述のプログラムやテーブルは、電源投入後にパチンコ遊技機1の外部のサーバからダウンロードし、ワークRAM73に記録するようにしてもよい。
【0061】
ワークRAM73は、サブCPU71の動作における一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶するものである。このワークRAM73は、サブCPU71に接続されている。サブCPU71の一時記憶領域としては、ワークRAM73に代えて、あるいはワークRAM73に加えて、他の読み書き可能な記憶媒体を使用することができる。
【0062】
表示制御回路74は、サブCPU71から供給されるデータに応じて、液晶表示装置13における表示制御を行うためのものであり、画像データプロセッサ(VDP)、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データをバッファするフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ等から構成されている。この表示制御回路74は、サブCPU71に接続されており、サブCPU71から供給される画像表示命令に応じて、液晶表示装置13に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。画像データとしては、例えば装飾図柄画像データ、背景画像データ、各種演出用画像データが含まれる。
【0063】
表示制御回路74はさらに、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングでこの画像信号を液晶表示装置13に供給する。液晶表示装置13では、D/Aコンバータからの画像信号に基づいて画像が表示される。
【0064】
音声制御回路75は、スピーカー21から発生させる音声に関する制御を行うためのものであり、サブCPU71に接続されている。この音声制御回路75は、例えば音声に関する制御を行う音源IC、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(AMP)を含んでいる。音源ICは、スピーカー21から発生させる音声の制御を行うものである。音源ICは、サブCPU71から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択することができる。音源ICはさらに、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMPに供給することもできる。AMPは、音声信号を増幅させ、スピーカー21から音声を発生させる。
【0065】
ランプ制御回路76は、装飾ランプ等を含むランプ22の制御を行うためのものであり、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターンが記憶されている装飾データROM等から構成されている。このランプ制御回路76は、サブCPU71に接続されている。
【0066】
副制御回路7はさらに、操作ボタン20の操作に応じて所定の信号を出力する操作ボタンセンサ201に接続されている。副制御回路7は、操作ボタンセンサ201から出力される信号に基づいて、例えば表示制御回路74、音声制御回路75、及びランプ制御回路76を制御して液晶表示装置13、スピーカー21及びランプ22の制御を行う。
【0067】
ここで、図5では、主制御回路6から副制御回路7に信号を供給し、副制御回路7から主制御回路6に対して信号を供給できないように構成された状態が示されているが、副制御回路7から主制御回路6に対して信号を送信できるように構成してもよい。
【0068】
[遊技状態]
本実施形態では、遊技状態として、通常遊技状態、確率変動遊技状態及び大当り遊技状態を含んでいる。通常遊技状態は、所定の確率で大当り抽選を行う遊技状態である。ここで、所定の確率(通常状態での大当り確率)とは、遊技機のスペックによって決定されるものであり、例えば「甘デジ」と呼ばれるもので1/100以下、ライトミドルスペックと呼ばれるもので1/100〜1/200分程度、ミドルスペックと呼ばれるもので1/300〜1/350程度、フルスペックあるいはMAXタイプと呼ばれるもので1/350〜1/400程度に設定される。確率変動遊技状態は、通常遊技状態よりも高い確率で大当り抽選を行う遊技状態である。確率変動遊技状態での大当り確率は、概ね通常遊技状態での大当り確率の1/5〜1/20程度に設定される。大当り遊技状態は、通常遊技状態又は確率変動遊技状態において大当り抽選に当選したときに移行する状態であり、大入賞口の開放を複数回行う大当り遊技状態である。
【0069】
[大当り種別]
本実施形態では、大当り種別として、15R確変大当り、15R通常大当り、2R確変大当り、及び2R通常大当りを含んでいる。
【0070】
15R確変大当り及び15R通常大当りは、1回の大入賞口の開放を1ラウンドとし、合計で15回の大入賞口の開放を行う大当りである。15R確変大当りは、大当り遊技状態の終了後に確率変動遊技状態に移行する大当りである。15R通常大当りは、大当り遊技状態の終了後に通常状態に移行するものである。
【0071】
2R確変大当り及び2R通常大当りは、1回の大入賞口の開放を1ラウンドとし、合計で2回の大入賞口の開放を行う大当りである。2R確変大当りは、大当り遊技状態の終了後に確率変動遊技状態に移行する大当りである。
【0072】
15R確変大当り遊技状態及び2R確変大当り遊技状態の終了後は、所定回数の電サポ(普通図柄ゲームに高確率で当選し、羽根部材46が開放しやすい状態)、例えば20回又は40回の電サポが稼働する。一方、15R通常大当り遊技状態及び2R通常大当り遊技状態の終了後は、所定回数の電サポ、例えば20回の電サポが稼働する。
【0073】
ここで、各大当りにおける1ラウンドは、必ずしも大入賞口の開放回数を1回とする必要はなく、複数回の開放を1ラウンドとして規定してもよい。また、大当り種別(例えばラウンド数や通常大当りの有無)は、上述の例に限らず、種々に変更可能である。例えば、大当り後の確変状態への移行率を100%とし、所定回数の単位遊技だけ確率変動となるST機として構成してもよい。
【0074】
[演出パターン]
図6及び図7は、パチンコ遊技機1の液晶表示装置13での演出パターンを示している。演出パターンは、図6に示した通常演出パターン、及び図7に示したバトル演出の演出パターンがある。これらの演出パターンは、演出パターンテーブルとしてメインROM61に記憶されている。
【0075】
〈通常演出パターンテーブル〉
図6に示した通常演出パターンテーブルは、いわゆる電サポが作動していない状態での演出、すなわち通常状態及び2R確変後の潜伏状態(確率変動遊技状態であるが電サポが作動していない状態)での演出を規定しており、副制御回路7のプログラムROM72に記憶されている。この通常演出パターンテーブルは、キャラクタとしての剣士が登場する剣士系演出、及びキャラクタとしての騎士が登場する騎士系演出を含んでいる。ここで、剣士と騎士とは、大当り期待度が異なっており、騎士リーチのほうが剣士リーチに比べて相対的に大当り期待度が高くなっている。
【0076】
通常演出パターンとしては、演出No.1の通常ハズレ、演出No.2のSU剣士リーチ、演出No.3のSU騎士リーチ、演出No.4のSU兵士リーチ、演出No.5のSP剣士リーチA、演出No.6のSP騎士リーチA、演出No.7のSP兵士リーチA、演出No.8のSP剣士リーチB、演出No.9のSP騎士リーチB、演出No.10のSP兵士リーチB、演出No.11の突然当り演出を含んでいる。
【0077】
演出No.1の通常ハズレは、リーチ演出を伴わないハズレ演出であり、最も多く発生する演出である。通常ハズレ演出においては、基本的に剣士及び騎士のキャラクタは登場せず、図柄識別情報としての装飾図柄が変動・停止する。剣士及び騎士のキャラクタは、会話演出やカットイン演出において登場させることも可能である。このような場合の剣士や騎士の登場は、後において説明する剣士や騎士のキャラクタが選択されたことのカウントにおいては、カウント数に含めてもよいし、含めなくてもよく、適宜設計すればよい。
【0078】
演出No.2〜No.4のSU系リーチ演出は、リーチ演出としてしては比較的に発生しやすい半面、大当り期待度の低いリーチ演出である。演出No.2のSU剣士リーチは剣士のキャラクタが登場するリーチ演出であり、演出No.3のSU騎士リーチは騎士のキャラクタが登場するリーチ演出であり、演出No.4のSU兵士リーチは兵士のキャラクタが登場するリーチ演出である。演出No.2〜No.4のそれぞれは、選択確率及び大当り期待度が異なっている。選択確率は剣士、兵士、騎士の順に低くなり、これとは逆に、大当り期待度は剣士、兵士、騎士の順に高くなる。すなわち、演出No.2〜No.4では、選択確率の低いキャラクタのほうが、大当り期待度が高くなっている。
【0079】
演出No.5〜No.7のSP系リーチA演出は、SU系リーチ演出と比べて、発生頻度が低く、大当り期待度が高く、演出時間が長いリーチ演出である。演出No.5のSP剣士リーチAは剣士のキャラクタが登場するリーチ演出であり、演出No.6のSP騎士リーチAは騎士のキャラクタが登場するリーチ演出であり、演出No.7のSUSP兵士リーチAは兵士のキャラクタが登場するリーチ演出である。演出No.5〜No.7のそれぞれは、選択確率及び大当り期待度が異なっている。選択確率は剣士、兵士、騎士の順に低くなり、これとは逆に、大当り期待度は剣士、兵士、騎士の順に高くなる。すなわち、演出No.5〜No.7では、選択確率の低いキャラクタのほうが、大当り期待度が高くなっている。
【0080】
演出No.8〜No.10のSP系リーチB演出は、SU系リーチ演出及びSP系リーチA演出と比べて、発生頻度が低く、大当り期待度が高いリーチ演出である。すなわち、SP系リーチB演出は、最も発生頻度が低いが、最も大当り期待度高い演出である。演出No.8のSP剣士リーチBは剣士のキャラクタが登場するリーチ演出であり、演出No.9のSP騎士リーチBは騎士のキャラクタが登場するリーチ演出であり、演出No.10のSP兵士リーチBは兵士のキャラクタが登場するリーチ演出である。演出No.8〜No.10のそれぞれは、選択確率及び大当り期待度が異なっている。選択確率は剣士、兵士、騎士の順に低くなり、これとは逆に、大当り期待度は剣士、兵士、騎士の順に高くなる。すなわち、演出No.8〜No.10では、選択確率の低いキャラクタのほうが、大当り期待度が高くなっている。
【0081】
ここで、後において説明する剣士や騎士のキャラクタが選択されたことのカウントにおいては、演出No.2、演出No.3、演出No.5、演出No.6、演出No.8、及び演出No.9がカウントの対象となる。演出No.2、演出No.5、及び演出No.8が剣士系リーチの選択回数としてカウントされ、演出No.3、演出No.6、及び演出No.9が騎士系リーチの選択回数としてカウントされる。
【0082】
もちろん、キャラクタの選択確率と大当り期待度の関係は、適宜変更可能であり、また登場するキャラクタの種類や数も適宜変更可能である。
【0083】
演出No.11の突然あたり演出は、後述する2R確変大当り及び2R通常大当りに対応する演出である。この演出は、例えば装飾図柄の組合せとして特定の出目を表示するものである。
【0084】
〈バトル演出用の演出パターン〉
図7に示したバトル演出用の演出パターンは、電サポが作動しているときの確率変動遊技状態での演出であり、副制御回路7のプログラムROM72に記憶されている。すなわち、バトル演出の演出パターンは、15R確変大当り状態から移行した確率変動遊技状態での演出である。もちろん、2R確変大当り後に電サポ付きの確率変動に移行するように構成する場合、あるいは15R通常大当り後の通常遊技状態において所定回数の電サポが付く場合には、これらの電サポ稼働時の演出として使用してもよい。
【0085】
バトル演出時の演出パターンは、味方キャラクタとしての剣士又は騎士が、敵キャラクタとしての兵士と対決する演出である。味方キャラクタと兵士との対決結果が、味方キャラクタの勝利のときに確変大当り(15R確大当り又は2R確変大当り)となり、ドローのときにハズレとなり、味方キャラクタの敗北(敵キャラクタの勝利)のときに2R通常大当りとなる。
【0086】
このバトル演出時の演出パターンは、演出BT1の通常ハズレ、演出BT2の剣士リーチC、演出BT3の騎士リーチC、演出BT4の兵士リーチC、演出BT5の兵士リーチD、演出BT6の剣士リーチD、演出BT7の騎士リーチD、演出BT8の剣士リーチE、演出BT9の騎士リーチE、演出BT10の兵士リーチE、演出BT11の兵士リーチF、演出BT12の剣士リーチF、及び演出BT13の騎士リーチFを含んでいる。これらの演出パターンにおいて、剣士に比べて騎士のほうが大当り期待度(勝利期待度)の高いキャラクタであり、同一系統のリーチ(例えば剣士リーチC及び騎士リーチC)では、騎士リーチのほうが剣士リーチに比べて大当り期待度が高くなっている。
【0087】
演出BT1の通常ハズレは、バトル演出を伴わないハズレ演出であり、最も多く発生する5秒演出である。演出BT1においては、剣士、騎士及び兵士のキャラクタは登場せず、図柄識別情報としての装飾図柄が変動・停止する。
【0088】
演出BT2〜BT4の演出は、兵士、剣士又は騎士が先制攻撃を仕掛けるが、相手キャラクタが攻撃を交わし、あるいは相手キャラクタが攻撃を受けても耐えるなどし、相手が倒れずにドローとなる15秒演出である。これらの演出BT2〜BT4は、ハズレに対応する演出である。
【0089】
具体的には、演出BT2の剣士リーチCは、剣士が先制攻撃を仕掛けるも兵士を倒すことができずにドローとなる演出である。演出BT3の騎士リーチCは、騎士が先制攻撃を仕掛けるも兵士を倒すことができずにドローとなる演出である。演出BT4の兵士リーチCは、兵士が先制攻撃を仕掛けるも剣士又は騎士を倒すことができずにドローとなる演出である。
【0090】
演出BT5〜BT7の演出は、兵士、剣士又は騎士が先制攻撃を仕掛けるが、相手キャラクタに反撃され、あるいは倒された相手キャラクタが復活し、最終的には先制攻撃された相手キャラクタが倒れずにドローとなる30秒演出である。これらの演出BT5〜BT7は、ハズレに対応する演出である。
【0091】
具体的には、演出BT5の兵士リーチDは、兵士が剣士又は騎士に先制攻撃を仕掛けて兵士が勝利するも、剣士又は騎士が復活してドローとなる演出である。演出BT6の剣士リーチDは、剣士が兵士に先制攻撃を仕掛けるも、兵士が反撃してドローとなる演出である。演出BT7の騎士リーチDは、騎士が兵士に先制攻撃を仕掛けるも、兵士が反撃してドローとなる演出である。
【0092】
演出BT8〜BT10の演出は、兵士、剣士又は騎士の先制攻撃によって相手キャラクタが倒され、先制攻撃をしたキャラクタがそのまま勝利する20秒演出である。これらの演出BT8〜BT10は、15R確変大当り、R確変大当り又は2R通常大当りに対応する演出である。
【0093】
具体的には、演出BT8の剣士リーチEは、剣士が先制攻撃を仕掛けて、兵士が倒されて剣士が勝利する演出であり、15R確変大当り又は2R確変大当りに対応している。演出BT9の騎士リーチEは、騎士が先制攻撃を仕掛けて、兵士が倒されて騎士が勝利する演出であり、15R確変大当り又は2R確変大当りに対応している。演出BT10の兵士リーチEは、兵士が先制攻撃を仕掛けて、剣士又は騎士が倒されて兵士が勝利する演出であり、2R通常大当りに対応している。
【0094】
演出BT11〜13の演出は、バトルの途中で剣士又は騎士が不利な状況に陥るが、最終的に剣士又は騎士が勝利する30秒演出である。これらの演出BT11〜BT13は、15R確変大当り又は2R確変大当りに対応する演出である。
【0095】
演出BT11の兵士リーチFは、兵士が剣士に先制攻撃を仕掛けて、剣士が倒されて兵士が勝利するも、剣士が復活して反撃し、最終的に剣士が兵士に勝利する演出である。演出BT12の剣士リーチFは、剣士が兵士に先制攻撃を仕掛けるも反撃されるが、剣士が兵士にさら反撃をし、最終的に剣士が兵士に勝利する演出である。演出BT13の騎士リーチFは、兵士が騎士に先制攻撃を仕掛けて騎士が倒されて兵士が勝利するも、騎士が復活して反撃し、最終的に騎士が兵士に勝利する演出である。
【0096】
[バトル演出用変動パターンテーブルの抽選テーブル]
図8に示したバトル演出用変動パターンテーブルの抽選テーブルは、通常遊技状態での演出における剣士又は騎士の選択回数に基づいて、電サポ付き確率変動遊技状態での変動パターンテーブルを選択するためのテーブルである。この抽選テーブルは、副制御回路7のプログラムROM72に記憶されている。
【0097】
この抽選テーブルにおいて、通常遊技状態での演出における剣士又は騎士の選択回数は、前回の確率変動大当りの終了後から今回の確率変動大当りまで(確変大当り間)の通常状態での演出においてカウントされる値である。剣士の選択回数のカウントは、図6の演出No.2(SU剣士リーチ)、No.5(SP剣士リーチA)、及びNo.8(SP剣士リーチB)が選択されたときに行われる。騎士の選択回数のカウントは、図6の演出No.3(SU騎士リーチ)、No.6(SP騎士リーチA)、及びNo.9(SP騎士リーチB)が選択されたときに行われる。剣士及び騎士の選択回数のカウント値は、副制御回路7のワークRAM73に個別に記載され、確変大当りによりそのカウント値がクリアされ、通常大当り後から新たに剣士及び騎士の選択回数がカウントされる。
【0098】
抽選テーブルにおいて、バトル演出用変動パターンテーブルは、後述するバトル演出用変動パターンテーブル(通常テーブル)(図10参照)、後述するバトル演出用変動パターンテーブル(剣士テーブル)(図11参照)、及び後述するバトル演出用変動パターンテーブル(騎士テーブル)(図12参照)を含んでいる。
【0099】
通常遊技状態における演出での剣士系演出については、その選択回数が0〜10の場合には、通常テーブル(図10参照)が100%の確率で選択され、その選択回数が11以上の場合には、剣士テーブル(図11参照)が65%の確率で選択され、通常テーブル(図10参照)が35%の確率で選択される。
【0100】
通常遊技状態における演出での騎士系演出については、その選択回数が0〜11の場合には、通常テーブル(図10参照)が100%の確率で選択され、その選択回数が12以上の場合には、剣士テーブル(図11参照)が65%の確率で選択され、通常テーブル(図10参照)が35%の確率で選択される。
【0101】
ここで、図8に示したバトル演出用変動パターンテーブルは、図25に示す大当たり終了インターバル処理におけるS139で参照されるものである。すなわち、剣士テーブル又は騎士テーブルを選択するか否かの抽選は、確変大当り終了時に行われ、連荘時においても確変大当り毎に行われる。
【0102】
[変動パターンテーブル]
変動パターンテーブルは、図9に示した通常演出用の変動パターンテーブルと、図10図12に示したバトル演出用の変動パターンテーブルに大別される。
【0103】
〈通常演出用の変動パターンテーブル〉
図9に示した通常演出用の変動パターンテーブルは、バトル演出以外の変動パターンを規定するものである。この変動パターンテーブルは、大当り抽選のハズレ及びアタリのそれぞれについて変動パターンを規定している。なお、図9における変動パターンの数字は、図6の通常演出パターンの「No.」に対応している。
【0104】
〈〈ハズレの変動パターン〉〉
ハズレの変動パターンは、変動パターン1〜10の10種類存在し、演出選択用乱範囲(0−255)から抽出された乱数値に基づいて、どの変動パターンを選択するかが決定される。
【0105】
変動パターン1は、抽出した乱数値が0−60のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「83H01H」に対応し、変動時間は5秒である。
【0106】
変動パターン2は、抽出した乱数値が61−81のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「83H02H」に対応し、変動時間は10秒である。
【0107】
変動パターン3は、抽出した乱数値が82−101のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「83H03H」に対応し、変動時間は10秒である。
【0108】
変動パターン4は、抽出した乱数値が102−122のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「83H04H」に対応し、変動時間は10秒である。
【0109】
変動パターン5は、抽出した乱数値が123−142のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「83H05H」に対応し、変動時間は15秒である。
【0110】
変動パターン6は、抽出した乱数値が143−161のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「83H06H」に対応し、変動時間は15秒である。
【0111】
変動パターン7は、抽出した乱数値が162−182のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「83H07H」に対応し、変動時間は15秒である。
【0112】
変動パターン8は、抽出した乱数値が183−204のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「83H08H」に対応し、変動時間は20秒である。
【0113】
変動パターン9は、抽出した乱数値が205−226のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「83H0AH」に対応し、変動時間は20秒である。
【0114】
変動パターン10は、抽出した乱数値が227−255のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「83H0BH」に対応し、変動時間は20秒である。
【0115】
〈〈アタリの変動パターン〉〉
アタリの変動パターンは、大当りの種別に応じて個別に規定されており、それぞれの大当たり種別に関して、演出選択用乱範囲(0−255)から抽出された乱数値に基づいて、どの変動パターンを選択するかが決定される。
【0116】
〈〈〈2R通常大当り〉〉〉
2R通常大当りにおける変動パターンは、変動パターン11の1種類であり、抽出した乱数値が0−255いずれであっても変動パターン11が選択される。変動パターン11は、変動パターンコマンド「83H0CH」に対応し、変動時間は40秒である。
【0117】
〈〈〈2R確変大当り〉〉〉
2R確変大当りにおける変動パターンは、変動パターン11の1種類であり、抽出した乱数値が0−255いずれであっても変動パターン11が選択される。変動パターン11は、変動パターンコマンド「83H0DH」に対応し、変動時間は40秒である。
【0118】
〈〈〈15R通常大当り及び15R確変大当り〉〉〉
15R通常大当り及び15R確変大当りの変動パターンは、変動パターン2〜10の9種類存在し、演出選択用乱範囲(0−255)から抽出された乱数値に基づいて、どの変動パターンを選択するかが決定される。なお、通常演出用の変動パターンテーブルでは、15R通常大当りと15R確変大当り特段の差異はない。ただし、全回転リーチや所定の確定音による告知等のように、15R通常大当りとは別に、15R確変大当りが確定する演出を設けてもよい。
【0119】
変動パターン2は、抽出した乱数値が0−25のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「84H02H」に対応し、変動時間は10秒である。
【0120】
変動パターン3は、抽出した乱数値が26−52のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「84H03H」に対応し、変動時間は10秒である。
【0121】
変動パターン4は、抽出した乱数値が53−77のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「84H04H」に対応し、変動時間は10秒である。
【0122】
変動パターン5は、抽出した乱数値が78−105のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「84H05H」に対応し、変動時間は15秒である。
【0123】
変動パターン6は、抽出した乱数値が106−131のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「84H06H」に対応し、変動時間は15秒である。
【0124】
変動パターン7は、抽出した乱数値が132−157のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「84H07H」に対応し、変動時間は15秒である。
【0125】
変動パターン8は、抽出した乱数値が158−183のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「84H08H」に対応し、変動時間は20秒である。
【0126】
変動パターン9は、抽出した乱数値が184−215のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「84H0AH」に対応し、変動時間は20秒である。
【0127】
変動パターン10は、抽出した乱数値が216−255のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「84H0BH」に対応し、変動時間は20秒である。
【0128】
〈バトル演出用変動パターンテーブル〉
バトル演出用変動パターンテーブルは、図10に示した通常テーブル、図11に示した剣士テーブル、及び図12に示した騎士テーブルを含んでいる。これらの図10図12における「変動パターン」の「BT1」などの記号は、図7の「No.」における「BT1」などの同一の記号と対応している。すなわち、例えば図10の変動パターンBT6は、「剣士先制→兵士反撃→ドロー」(図7参照)に対応している。
【0129】
〈〈通常テーブル〉〉
図10に示したバトル演出用の通常テーブルは、通常のバトル演出の変動パターンを規定するものである。通常のバトル演出とは、味方キャラクタとして、剣士又は騎士のいずれかが登場して兵士と対決する演出である。この通常テーブルは、大当り抽選のハズレ及びアタリのそれぞれについて変動パターンを規定しているが、15R確変大当りでは、騎士が勝利する演出(BT9,BT13)の振り分けが高くなっている。
【0130】
〈〈〈ハズレの変動パターン〉〉〉
ハズレの変動パターンは、変動パターンBT1〜BT7の7種類存在し、演出選択用乱範囲(0−255)から抽出された乱数値に基づいて、どの変動パターンを選択するかが決定される。変動パターンBT1〜BT7は、概ね均等に振り分けられる。
【0131】
変動パターンBT1は、抽出した乱数値が0−36のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8BH01H」に対応し、変動時間は5秒である。この変動パターンBT1は、図7から分かるように、バトル無しのハズレ演出に対応している。
【0132】
変動パターンBT2は、抽出した乱数値が37−73のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8BH02H」に対応し、変動時間は15秒である。この変動パターンBT2は、図7から分かるように、「剣士先制→ドロー」のハズレ演出に対応している。
【0133】
変動パターンBT3は、抽出した乱数値が74−110のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8BH03H」に対応し、変動時間は15秒である。この変動パターンBT3は、図7から分かるように、「騎士先制→ドロー」のハズレ演出に対応している。
【0134】
変動パターンBT4は、抽出した乱数値が111−147のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8BH04H」に対応し、変動時間は15秒である。この変動パターンBT4は、図7から分かるように、「兵士先制→ドロー」のハズレ演出に対応している。
【0135】
変動パターンBT5は、抽出した乱数値が148−184のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8BH05H」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT5は、図7から分かるように、「兵士先制→兵士勝利→復活ドロー」のハズレ演出に対応している。
【0136】
変動パターンBT6は、抽出した乱数値が185−221のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8BH06H」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT6は、図7から分かるように、「剣士先制→兵士反撃→ドロー」のハズレ演出に対応している。
【0137】
変動パターンBT7は、抽出した乱数値が222−255のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8BH07H」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT7は、図7から分かるように、「騎士先制→兵士反撃→ドロー」のハズレ演出に対応している。
【0138】
〈〈〈アタリの変動パターン〉〉〉
アタリの変動パターンは、大当りの種別に応じて個別に規定されており、それぞれの大当たりに関して、演出選択用乱範囲(0−255)から抽出された乱数値に基づいて、どの変動パターンを選択するかが決定される。
【0139】
〈〈〈〈2R通常大当り〉〉〉〉
2R通常大当りにおける変動パターンは、変動パターンBT10の1種類であり、抽出した乱数値が0−255いずれであっても変動パターンBT10が選択される。変動パターンBT10は、変動パターンコマンド「8BH08H」に対応し、変動時間は20秒である。この変動パターンBT10は、図7から分かるように、「兵士先制→兵士勝利(味方キャラクタ敗北)」の2R通常大当り演出に対応している。
【0140】
〈〈〈〈確変大当り〉〉〉〉
確変大当り(2R確変大当り及び15R確変大当り)における変動パターンは、変動パターンBT8、BT9、BT11〜BT13の5種類存在し、演出選択用乱範囲(0−255)から抽出された乱数値に基づいて、どの変動パターンを選択するかが決定される。
【0141】
変動パターンBT8は、抽出した乱数値が0−80のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドの「8BH09H」に対応し、変動時間は20秒である。この変動パターンBT8は、図7から分かるように、「剣士先制→剣士勝利」の確変演出に対応している。
【0142】
変動パターンBT9は、抽出した乱数値が81−160のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8BH0AH」に対応し、変動時間は20秒である。この変動パターンBT9は、図7から分かるように、「騎士先制→騎士勝利」の確変演出に対応している。
【0143】
変動パターンBT11は、抽出した乱数値が161−183のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8BH0BH」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT11は、図7から分かるように、「兵士先制→兵士勝利(剣士敗北)→剣士復活勝利」の確変演出に対応している。
【0144】
変動パターンBT12は、抽出した乱数値が184−200のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8BH0CH」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT12は、図7から分かるように、「剣士先制→兵士反撃→剣士反撃勝利」の確変演出に対応している。
【0145】
変動パターンBT13は、抽出した乱数値が201−255のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8BH0DH」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT13は、図7から分かるように、「兵士先制→兵士勝利(騎士敗北)→騎士復活勝利」の確変演出に対応している。
【0146】
バトル演出用の変動パターンテーブルにおける通常テーブルでは、15R確変大当りにおいて変動パターンBT8,BT9,BT13が選択されやすい。したがって、15R確変大当りでは、剣士又は騎士の先制攻撃が選択されやすく、また騎士が登場すると15R確変大当りの期待度が高くなる。
【0147】
〈〈剣士テーブル〉〉
図11に示したバトル演出用の剣士テーブルは、バトル演出において、味方キャラクタとして、騎士に比べて剣士が登場しやすい変動パターンを規定するものである。この剣士テーブルは、通常遊技状態におけるリーチ演出において、剣士系演出が11回以上選択され、かつ剣士テーブルの選択抽選(図8参照)に当選したときに選択されるテーブルである。この剣士テーブルは、大当り抽選のハズレ及びアタリのそれぞれについて変動パターンを規定しているが、通常テーブルに比べて、全般的に剣士の割り振りが大きくされている。
【0148】
〈〈〈ハズレの変動パターン〉〉〉
ハズレの変動パターンは、変動パターンBT1〜BT7の7種類存在し、演出選択用乱範囲(0−255)から抽出された乱数値に基づいて、どの変動パターンを選択するかが決定される。剣士テーブルにおけるハズレの変動パターンでは、変動パターンBT2,BT6の割り振り大きく、ハズレ時には剣士先制のリーチ演出が選択されやすくなっている。
【0149】
変動パターンBT1は、抽出した乱数値が0−36のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH01H」に対応し、変動時間は5秒である。この変動パターンBT1は、図7から分かるように、バトル無しのハズレ演出に対応している。
【0150】
変動パターンBT2は、抽出した乱数値が37−100のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH02H」に対応し、変動時間は15秒である。この変動パターンBT2は、図7から分かるように、「剣士先制→ドロー」のハズレ演出に対応しており、振り分け(64/257)が比較的に大きく、比較的に選択されやすくなっている。
【0151】
変動パターンBT3は、抽出した乱数値が101−110のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8BH03H」に対応し、変動時間は15秒である。この変動パターンBT3は、図7から分かるように、「騎士先制→ドロー」のハズレ演出に対応しており、振り分け(10/257)が最も小さく、最も選択され難くなっている。
【0152】
変動パターンBT4は、抽出した乱数値が111−147のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8BH04H」に対応し、変動時間は15秒である。この変動パターンBT4は、図7から分かるように、「兵士先制→ドロー」のハズレ演出に対応している。
【0153】
変動パターンBT5は、抽出した乱数値が148−184のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8BH05H」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT5は、図7から分かるように、「兵士先制→兵士勝利→復活ドロー」のハズレ演出に対応している。
【0154】
変動パターンBT6は、抽出した乱数値が185−235のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8BH06H」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT6は、図7から分かるように、「剣士先制→兵士反撃→ドロー」のハズレ演出に対応しており、振り分け(51/257)が比較的に大きく、比較的に選択されやすくなっている。
【0155】
変動パターンBT7は、抽出した乱数値が236−255のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8BH07H」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT7は、図7から分かるように、「騎士先制→兵士反撃→ドロー」のハズレ演出に対応している。
【0156】
〈〈〈アタリの変動パターン〉〉〉
アタリの変動パターンは、大当りの種別に応じて個別に規定されており、それぞれの大当たり種別に関して、演出選択用乱範囲(0−255)から抽出された乱数値に基づいて、どの変動パターンを選択するかが決定される。
【0157】
〈〈〈〈2R通常大当り〉〉〉〉
2R通常大当りにおける変動パターンは、変動パターンBT10の1種類であり、抽出した乱数値が0−255いずれであっても変動パターンBT10が選択される。変動パターンBT10は、変動パターンコマンド「8AH08H」に対応し、変動時間は20秒である。この変動パターンBT10は、図7から分かるように、「兵士先制→兵士勝利(味方キャラクタ敗北)」の2R通常大当り演出に対応している。
【0158】
〈〈〈〈2R確変大当り〉〉〉〉
2R確変大当りにおける変動パターンは、変動パターンBT8、BT9、BT11〜BT13の5種類存在し、演出選択用乱範囲(0−255)から抽出された乱数値に基づいて、どの変動パターンを選択するかが決定される。
【0159】
変動パターンBT8は、抽出した乱数値が0−80のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドの「8AH09H」に対応し、変動時間は20秒である。この変動パターンBT8は、図7から分かるように、「剣士先制→剣士勝利」の確変演出に対応している。
【0160】
変動パターンBT9は、抽出した乱数値が81−150のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH0AH」に対応し、変動時間は20秒である。この変動パターンBT9は、図7から分かるように、「騎士先制→騎士勝利」の確変演出に対応している。
【0161】
変動パターンBT11は、抽出した乱数値が151−183のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH0BH」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT11は、図7から分かるように、「兵士先制→兵士勝利(剣士敗北)→剣士復活勝利」の確変演出に対応している。
【0162】
変動パターンBT12は、抽出した乱数値が184−235のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH0CH」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT12は、図7から分かるように、「剣士先制→兵士反撃→剣士反撃勝利」の確変演出に対応している。
【0163】
変動パターンBT13は、抽出した乱数値が236−255のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH0DH」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT13は、図7から分かるように、「兵士先制→兵士勝利(騎士敗北)→騎士復活勝利」の確変演出に対応している。
【0164】
〈〈〈〈15R確変大当り〉〉〉〉
15R確変大当りにおける変動パターンは、変動パターンBT8、BT9、BT11〜BT13の5種類存在し、演出選択用乱範囲(0−255)から抽出された乱数値に基づいて、どの変動パターンを選択するかが決定される。
【0165】
変動パターンBT8は、抽出した乱数値が0−70のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドの「8AH0EH」に対応し、変動時間は20秒である。この変動パターンBT8は、図7から分かるように、「剣士先制→剣士勝利」の確変演出に対応している。
【0166】
変動パターンBT9は、抽出した乱数値が71−100のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH0FH」に対応し、変動時間は20秒である。この変動パターンBT9は、図7から分かるように、「騎士先制→騎士勝利」の確変演出に対応している。
【0167】
変動パターンBT11は、抽出した乱数値が101−183のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH01H」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT11は、図7から分かるように、「兵士先制→兵士勝利(剣士敗北)→剣士復活勝利」の確変演出に対応している。
【0168】
変動パターンBT12は、抽出した乱数値が184−235のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH02H」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT12は、図7から分かるように、「剣士先制→兵士反撃→剣士反撃勝利」の確変演出に対応している。
【0169】
変動パターンBT13は、抽出した乱数値が236−255のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH03H」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT13は、図7から分かるように、「兵士先制→兵士勝利(騎士敗北)→騎士復活勝利」の確変演出に対応している。
【0170】
剣士テーブルにおける15R確変大当りの変動パターンでは、変動パターンBT8,BT11,BT12の割り振り大きく、剣士先制のリーチ演出が選択されやすくなっている。より具体的には、変動パターンBT8の振り分けが(71/257)、変動パターンBT11の振り分けが(83/257)、変動パターンBT12の振り分けが(52/257)であり、これら3つの振り分けの合計は206/257で、約80%である。したがって、15R確変大当りのときは、約80%の確率で剣士リーチが選択される。
【0171】
〈〈騎士テーブル〉〉
図12に示したバトル演出用の騎士テーブルは、バトル演出において、味方キャラクタとして、剣士に比べて騎士が登場しやすい変動パターンを規定するものである。この騎士テーブルは、通常遊技状態におけるリーチ演出において、騎士系演出が12回以上選択され、かつ騎士テーブルの選択抽選(図8参照)に当選したときに選択されるテーブルである。この騎士テーブルは、大当り抽選のハズレ及びアタリのそれぞれについて変動パターンを規定しているが、通常テーブルに比べて、全般的に騎士の割り振りが大きくされている。なお、剣士系テーブルの選択条件及び騎士系テーブルの選択条件が同時に満たされたときには、強主人公である騎士系テーブルが優先的に選択される。
【0172】
〈〈〈ハズレの変動パターン〉〉〉
ハズレの変動パターンは、変動パターンBT1〜BT7の7種類存在し、演出選択用乱範囲(0−255)から抽出された乱数値に基づいて、どの変動パターンを選択するかが決定される。騎士テーブルにおけるハズレの変動パターンでは、変動パターンBT2,BT6の割り振り大きく、ハズレ時には剣士先制のリーチ演出が選択されやすくなっている。
【0173】
変動パターンBT1は、抽出した乱数値が0−36のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH01H」に対応し、変動時間は5秒である。この変動パターンBT1は、図7から分かるように、バトル無しのハズレ演出に対応している。
【0174】
変動パターンBT2は、抽出した乱数値が37−100のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH02H」に対応し、変動時間は15秒である。この変動パターンBT2は、図7から分かるように、「剣士先制→ドロー」のハズレ演出に対応しており、振り分け(64/257)が比較的に大きく、比較的に選択されやすくなっている。
【0175】
変動パターンBT3は、抽出した乱数値が101−110のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH03H」に対応し、変動時間は15秒である。この変動パターンBT3は、図7から分かるように、「騎士先制→ドロー」のハズレ演出に対応しており、振り分け(10/257)が最も小さく、最も選択され難くなっている。
【0176】
変動パターンBT4は、抽出した乱数値が111−147のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH04H」に対応し、変動時間は15秒である。この変動パターンBT4は、図7から分かるように、「兵士先制→ドロー」のハズレ演出に対応している。
【0177】
変動パターンBT5は、抽出した乱数値が148−184のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH05H」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT5は、図7から分かるように、「兵士先制→兵士勝利→復活ドロー」のハズレ演出に対応している。
【0178】
変動パターンBT6は、抽出した乱数値が185−235のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH06H」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT6は、図7から分かるように、「剣士先制→兵士反撃→ドロー」のハズレ演出に対応しており、振り分け(51/257)が比較的に大きく、比較的に選択されやすくなっている。
【0179】
変動パターンBT7は、抽出した乱数値が236−255のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH07H」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT7は、図7から分かるように、「騎士先制→兵士反撃→ドロー」のハズレ演出に対応している。
【0180】
〈〈〈アタリの変動パターン〉〉〉
アタリの変動パターンは、大当りの種別に応じて個別に規定されており、それぞれの大当たり種別に関して、演出選択用乱範囲(0−255)から抽出された乱数値に基づいて、どの変動パターンを選択するかが決定される。
【0181】
〈〈〈〈2R通常大当り〉〉〉〉
2R通常大当りにおける変動パターンは、変動パターンBT10の1種類であり、抽出した乱数値が0−255いずれであっても変動パターンBT10が選択される。変動パターンBT10は、変動パターンコマンド「8AH08H」に対応し、変動時間は20秒である。この変動パターンBT10は、図7から分かるように、「兵士先制→兵士勝利(味方キャラクタ敗北)」の2R通常大当り演出に対応している。
【0182】
〈〈〈〈2R確変大当り〉〉〉〉
2R確変大当りにおける変動パターンは、変動パターンBT8、BT9、BT11〜BT13の5種類存在し、演出選択用乱範囲(0−255)から抽出された乱数値に基づいて、どの変動パターンを選択するかが決定される。
【0183】
変動パターンBT8は、抽出した乱数値が0−80のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドの「8AH09H」に対応し、変動時間は20秒である。この変動パターンBT8は、図7から分かるように、「剣士先制→剣士勝利」の確変演出に対応している。
【0184】
変動パターンBT9は、抽出した乱数値が81−150のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH0AH」に対応し、変動時間は20秒である。この変動パターンBT9は、図7から分かるように、「騎士先制→騎士勝利」の確変演出に対応している。
【0185】
変動パターンBT11は、抽出した乱数値が151−183のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH0BH」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT11は、図7から分かるように、「兵士先制→兵士勝利(剣士敗北)→剣士復活勝利」の確変演出に対応している。
【0186】
変動パターンBT12は、抽出した乱数値が184−235のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH0CH」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT12は、図7から分かるように、「剣士先制→兵士反撃→剣士反撃勝利」の確変演出に対応している。
【0187】
変動パターンBT13は、抽出した乱数値が236−255のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH0DH」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT13は、図7から分かるように、「兵士先制→兵士勝利(騎士敗北)→騎士復活勝利」の確変演出に対応している。
【0188】
〈〈〈〈15R確変大当り〉〉〉〉
15R確変大当りにおける変動パターンは、変動パターンBT8、BT9、BT11〜BT13の5種類存在し、演出選択用乱範囲(0−255)から抽出された乱数値に基づいて、どの変動パターンを選択するかが決定される。
【0189】
変動パターンBT8は、抽出した乱数値が0−20のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドの「8AH0EH」に対応し、変動時間は20秒である。この変動パターンBT8は、図7から分かるように、「剣士先制→剣士勝利」の確変演出に対応している。
【0190】
変動パターンBT9は、抽出した乱数値が21−42のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH0FH」に対応し、変動時間は20秒である。この変動パターンBT9は、図7から分かるように、「騎士先制→騎士勝利」の確変演出に対応している。
【0191】
変動パターンBT11は、抽出した乱数値が43−64のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH01H」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT11は、図7から分かるように、「兵士先制→兵士勝利(剣士敗北)→剣士復活勝利」の確変演出に対応している。
【0192】
変動パターンBT12は、抽出した乱数値が65−86のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH02H」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT12は、図7から分かるように、「剣士先制→兵士反撃→剣士反撃勝利」の確変演出に対応している。
【0193】
変動パターンBT13は、抽出した乱数値が87−255のときに選択されるものであり、変動パターンコマンドは「8AH03H」に対応し、変動時間は30秒である。この変動パターンBT13は、図7から分かるように、「兵士先制→兵士勝利(騎士敗北)→騎士復活勝利」の確変演出に対応している。
【0194】
剣士テーブルにおける15R確変大当りの変動パターンでは、変動パターンBT13の割り振りが他の変動パターンに比べて極端に大きく(約66%)、騎士の復活勝利演出が選択されやすくなっている。また、変動パターンBT9も含めると、騎士系リーチが選択される確率は、概ね75%である。したがって、15R確変大当りのときは、概ね75%の確率で剣士リーチが選択される。
【0195】
[書換演出]
パチンコ遊技機1では、特定の演出が選択されたときに、特定のタイミングで操作ボタン20の操作を促す演出が行われ、遊技者が操作ボタン20を操作したことに基づいて、書換演出の選択を行う。
【0196】
〈書換演出テーブルの移行例〉
図13には、書換演出の移行例を示した。図13に示した例は、通常テーブル、剣士テーブル、及び騎士テーブルにおいて、15R確変大当りに当選して変動パターンBT11が選択されたときの移行例である。
【0197】
図7に示したように、演出BT11(兵士リーチF)は、兵士が剣士に先制攻撃を仕掛けて剣士が倒されて兵士が勝利するも、剣士が復活して反撃し、最終的に剣士が兵士に勝利する演出である。書換演出においては、剣士が兵士からの攻撃を受けて兵士が勝利したときに、遊技者に操作ボタン20の操作を促す演出が行わる。操作ボタン20の有効時間内に遊技者が操作ボタン20を操作した場合、図13に示した演出パターンS0の兵士リーチ、演出パターンS1の復活騎士演出、演出パターンS2の復活騎士演出SP1、及び演出パターンS3の復活騎士演出SP2からいずれか選択される。なお、有効時間内に遊技者が操作ボタン20を操作しなかった場合には、書換演出の選択を行うための抽選が行われず、演出BT11(兵士リーチF)が実行される。また、2R通常大当りの場合には、演出BT10(兵士リーチE)が選択され、演出BT11(兵士リーチF)と同様に兵士が剣士に先制攻撃を仕掛けて剣士が倒されて兵士が勝利するが、有効時間内に遊技者が操作ボタン20を操作したとしても、剣士が復活することのない演出となる。
【0198】
演出パターンS0の兵士リーチは、操作ボタン20の操作後に剣士が復活して反撃し、最終的に剣士が兵士に勝利する演出である。すなわち、演出パターンS0が選択された場合は、図7に示した演出BT11(兵士リーチF)が実行される。
【0199】
演出パターンS1の復活騎士演出、演出パターンS2の復活騎士演出SP1及び演出パターンS3の復活騎士演出SP2は、操作ボタン20の操作後に騎士が復活して反撃し、最終的に騎士が兵士に勝利する演出である。演出パターンS1の復活騎士演出は、大当り演出前(大入賞口39が開放する前)のインターバル演出が始まるまで継続する。
【0200】
演出パターンS2の復活騎士演出SP1は、大当り演出が始まるまで継続する35秒演出である。この演出パターンS2の復活騎士演出SP1が選択された場合には、インターバル演出が省略され(書き換えられ)、演出パターンS2の復活騎士演出SP1の終了と同時に大入賞口3が開放する。
【0201】
演出パターンS3の復活騎士演出SP2は、大当り演出の途中まで継続する演出である。この演出パターンS3の復活騎士演出SP2が選択された場合には、インターバル演出が省略され(書き換えられ)、演出パターンS2の復活騎士演出SP1が実行されている途中で大入賞口3が開放する。そのため、大当りの演出の一部は、復活騎士演出SP1の一部に書き換えられ、実質的な大当り演出は、復活騎士演出SP1に相当する演出が終了した後に実行される。
【0202】
〈書換演出用変動パターンテーブルの抽選テーブル〉
図14(A)には、書換演出用変動パターンテーブルの抽選テーブルを示した。この書換演出変動パターンテーブルの抽選テーブルは、15R確変大当りに当選して変動パターンBT11が選択され、かつ特定のタイミングで遊技者が操作ボタン20を操作したときに、書換演出変動パターンテーブルを選択するか否かの抽選を行うためのテーブルである。すなわち、本実施形態では、通常時の演出傾向を反映させる機会として、バトル演出時と書換演出時が設定されている。
【0203】
書換演出用変動パターンテーブルの抽選テーブルは、通常遊技状態での演出における剣士又は騎士の選択回数に基づいて、電サポ付き確率変動遊技状態での変動パターンテーブルを選択するためのテーブルである。この抽選テーブルは、副制御回路7のプログラムROM72に記憶されている。
【0204】
この抽選テーブルにおいて、通常遊技状態での演出における剣士又は騎士の選択回数は、前回の確率変動大当りの終了後から今回の確率変動大当りまで(確変大当り間)の通常状態での演出においてカウントされる値である。剣士の選択回数のカウントは、図6の演出No.2(SU剣士リーチ)、No.5(SP剣士リーチA)、及びNo.8(SP剣士リーチB)が選択されたときに行われる。騎士の選択回数のカウントは、図6の演出No.3(SU騎士リーチ)、No.6(SP騎士リーチA)、及びNo.9(SP騎士リーチB)が選択されたときに行われる。剣士及び騎士の選択回数のカウント値は、副制御回路7のワークRAM73に個別に記載され、確変大当りによりそのカウント値がクリアされ、通常大当り後から新たに剣士及び騎士の選択回数がカウントされる。
【0205】
抽選テーブルにおいて、バトル演出用変動パターンテーブルは、後述するバトル演出用変動パターンテーブル(通常テーブル)(図10参照)、後述するバトル演出用変動パターンテーブル(剣士テーブル)(図11参照)、及び後述するバトル演出用変動パターンテーブル(騎士テーブル)(図12参照)を含んでいる。
【0206】
通常遊技状態における演出での剣士系演出については、その選択回数が0〜10の場合には、通常テーブル(図10参照)が100%の確率で選択され、その選択回数が11以上の場合には、書換演出用変動パターンテーブル(図14(B)参照)が65%の確率で選択され、通常テーブル(図10参照)が35%の確率で選択される。
【0207】
通常遊技状態における演出での騎士系演出については、その選択回数が0〜11の場合には、通常テーブル(図10参照)が100%の確率で選択され、その選択回数が12以上の場合には、書換演出用変動パターンテーブル(図14(B)参照)が65%の確率で選択され、通常テーブル(図10参照)が35%の確率で選択される。
【0208】
〈書換演出変動パターンテーブル〉
図14(B)には、書換演出変動パターンテーブルを示した。この書換演出変動パターンテーブルは、15R確変大当りに当選して変動パターンBT11が選択され、かつ特定のタイミングで遊技者が操作ボタン20を操作したときに、書換演出の選択を行うためのテーブルである。もちろん、変動パターンとして、BT11以外の変動パターンが選択された場合に書換抽選を行うようにしてもよい。
【0209】
〈〈15R通常大当り〉〉
15R通常大当りに当選して変動パターンBT11が選択された場合には、操作ボタン20を操作されたときに抽出した乱数値が0−255のいずれであっても、変動パターンS0が選択される。変動パターンS0(兵士リーチ)の変動パターンコマンドは、「8CH01H」である。
【0210】
〈〈15R確変大当り〉〉
15R確変大当りに当選して変動パターンBT11が選択された場合には、操作ボタン20を操作されたときに抽出した乱数値が0−63のときに変動パターンS0の兵士リーチが選択される。変動パターンS0(兵士リーチ)の変動パターンコマンドは、「8CH01H」である。抽出した乱数値が64−127のときは、変動パターンS1の復活騎士演出(変動パターンコマンド「8CH02H」)が選択される。抽出した乱数値が128−191のときは、変動パターンS2の復活騎士演出SP1(変動パターンコマンド「8CH03H」)が選択される。抽出した乱数値が192−255のときは、変動パターンS3の復活騎士演出SP2(変動パターンコマンド「8CH04H」)がそれぞれ選択され、変動パターンS0〜S3が選択される確率が均等とされている。
【0211】
このような書換演出は、変動パターンBT11が選択されるごと書換を行うか否かの抽選を行ってもよいし、一度書換を行って書換演出テーブルを参照した後は通常状態に移行するまでは変動パターンBT11が選択されたときは無抽選で書換演出テーブルを参照して変動パターンを選択するようにしてもよい。
【0212】
このようにすれば、確率変動大当りに連続して当選するときには、書換演出変動パターンテーブルから選択される変動パターンによって確率変動大当り当選演出が繰り返される。そのため、操作ボタン20の操作によって早期の確率変動大当りを把握し、また書換演出変動パターンテーブルによって同一系統の演出が繰り返されることによって、大当りの連続による高揚感・爽快感を演出の面からより一層強く感じることが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。また、書換演出変動パターンテーブルが選択された後の単位変動では、書換演出変動パターンテーブルが選択され易くなる。そのため、確率変動遊技状態における抽選によって演出に偏りを持たせることが可能となるため、技者に演出傾向を容易に把握されることを防止しつつ、遊技者が遊技に飽きてしまうことを防止することができる。
【0213】
[メイン処理]
主制御回路6(メインCPU60)によって行われるメイン処理について、図15を参照して説明する。
【0214】
図15に示したように、ステップS11において、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU60は、バックアップ復帰処理、初期化設定処理等を行う。この処理が終了した場合、ステップS12に処理を移す。
【0215】
ステップS12において、乱数値更新処理を行う。この処理において、メインCPU60は、初期値乱数値カウンタ、演出条件選択用乱数値カウンタ等の更新を行う。この処理が終了した場合、ステップS13に処理を移す。
【0216】
ステップS13において、タイマ更新処理を行う。この処理において、メインCPU60は、メインCPU60とサブCPU71との同期をとるためのタイマ、大入賞口39の開放時間タイマ等、各種タイマの更新を行う。この処理が終了した場合、ステップS14に処理を移す。
【0217】
ステップS14において、メインCPU60は、特別図柄制御処理を行う。この処理において、メインCPU60は、始動入賞球センサ340からの検知信号に応じて、大当り判定用乱数値と大当り図柄決定用乱数値を抽出し、メインROM61に記憶される大当り判定テーブルを参照し、特別図柄抽選(大当り抽選)に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM62に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS15に処理を移す。
【0218】
ステップS15において、メインCPU60は、普通図柄制御処理に対する制御を行う。この処理において、メインCPU60は、通過球センサ360からの検知信号に応じて、乱数値を抽出し、メインROM61に記憶される普通図柄当選テーブルを参照して普通図柄抽選に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM62に記憶する処理を行う。なお、普通図柄抽選に当選した場合、羽根部材46が開放状態となって、始動口34に遊技球が入球しやすくなる。この処理が終了した場合、ステップS16に処理を移す。
【0219】
ステップS16において、図柄表示装置制御処理を行う。この処理において、メインCPU60は、ステップS14又はステップS15でメインRAM62に記憶された特別図柄制御処理の結果又は普通図柄制御処理の結果に応じて、特別図柄表示装置52又は普通図柄表示装置50を駆動するための制御信号をメインRAM62に記憶する処理を行う。メインCPU60は、制御信号を特別図柄表示装置52又は普通図柄表示装置50に制御信号を送信する。特別図柄表示装置52又は普通図柄表示装置50は、受信した制御信号に基づき特別図柄又は普通図柄を変動表示及び停止表示する。この処理が終了した場合、ステップS17に処理を移す。
【0220】
ステップS17において、遊技情報出力処理を行う。この処理において、メインCPU60は、外部機器(例えばホールコンピュータや呼出装置)へ、遊技情報を出力する。この処理が終了した場合、ステップS18に処理を移す。
【0221】
ステップS18において、ポート出力処理を行う。この処理において、メインCPU60は、大入賞口39(シャッタ40)や羽根部材46を駆動制御するための信号を出力する。この処理が終了した場合、ステップS19に処理を移す。
【0222】
ステップS19において、コマンド出力処理を行う。この処理において、メインCPU60は、副制御回路7(サブCPU71)に対して各種コマンドを送信する。この処理が終了した場合、ステップS20に処理を移す。
【0223】
ステップS20において、払出処理を行う。この処理において、メインCPU60は、大入賞口39、始動口34、一般入賞口41〜44に遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合、それぞれに対応する払出要求コマンドを払出・発射制御回路82に送信する。この処理が終了した場合には、メインCPU60は、ステップS12に処理を移し、S12〜S20の処理を繰り返し行う。
【0224】
[システムタイマ割込処理]
主制御回路6(メインCPU60)によって行われるシステムタイマ割込処理について図16を参照して説明する。
【0225】
ステップS21において、レジスタ退避処理を行う。この処理において、メインCPU60は、レジスタに記憶されている実行中のプログラムを退避させる。この処理が終了した場合、ステップS22に処理を移す。
【0226】
ステップS22において、乱数値更新処理を行う。この処理において、メインCPU60は、大当り判定用乱数値カウンタ、大当り図柄決定用乱数値カウンタ等の更新を行う。この処理が終了した場合、ステップS23に処理を移す。
【0227】
ステップS23において、スイッチ入力処理を行う。この処理において、メインCPU60は、始動入賞球センサ340、一般入賞球センサ410,420,430,440等への信号の入力の有無を判定する。この処理が終了した場合、ステップS24に処理を移す。
【0228】
ステップS24において、レジスタ復帰処理を行う。この処理において、メインCPU60は、退避させたプログラムをレジスタに復帰させる。この処理が終了した場合、本ルーチンを終了する。
【0229】
[特別図柄制御処理]
図15のステップS14において実行されるサブルーチン(特別図柄制御処理)について、図17を用いて説明する。ここで、図17において、ステップS31からステップS38の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する特別図柄制御状態フラグを示し、メインRAM62における特別図柄制御状態フラグとして機能する記憶領域に記憶されている。メインCPU60は、メインRAM62に記憶されている特別図柄制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対する1つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することになる。また、メインCPU60は、特別図柄制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判定する。この特別図柄制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS31からステップS38における処理のいずれかを実行可能にするものである。それに加えて、メインCPU60は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマなどに応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。もちろん、所定の周期で図16に示したシステムタイマ割込処理も実行する。
【0230】
特別図柄制御処理においては、メインCPU60は、まず特別図柄制御状態フラグをロードする(読み出す)処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS31からステップS38に処理を移す。
【0231】
ステップS31においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。この処理の詳細については後述するが、メインCPU60は、特別図柄制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00H)であり、始動記憶数が0よりも大きい場合に、特別図柄変動時間管理を示す値(01H)を特別図柄制御状態フラグにセットし、特別図柄決定処理を実行する。
【0232】
ステップS32においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理の詳細については後述するが、メインCPU60は、特別図柄制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であり、先の特別図柄変動において、所定の変動時間が経過した場合(特別図柄変動が変動停止した場合)に、特別図柄表示時間管理を示す値(02H)を特別図柄制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS33の処理を実行するように設定する。
【0233】
ステップS33においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。この処理の詳細については後述するが、メインCPU60は、特別図柄制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02H)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判定する。メインCPU60は、大当りであると判定した場合に、大当り開始インターバル管理を示す値(03H)を特別図柄制御状態フラグにセットし、大当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS34の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU60は、大当りではないと判定した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)をセットする。すなわち、メインCPU60は、ステップS38の処理を実行するように設定する。
【0234】
ステップS34においては、大当り開始インターバル管理処理を実行する。この処理の詳細については後述するが、メインCPU60は、特別図柄制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03H)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、メインROM61から読み出された大入賞口39を開放させるためのデータをメインRAM62に記憶する。メインCPU60はメインRAM62に記憶された大入賞口39を開放させるためのデータを読み出し、大入賞口39を開放させる旨の信号を、大入賞ロソレノイド400に供給する。このように、メインCPU60などは、大入賞口39の開閉制御を行う。つまり、所定の有利な遊技状態(大入賞口39が遊技球を受け入れやすい開放状態から大入賞口39が遊技球を受け入れ難い閉鎖状態までの遊技状態)が提供されるラウンドゲームを、15回又は2回繰り返し行う大当り遊技が実行されることになる。
【0235】
さらに、メインCPU60は、大入賞口開放中を示す値(04H)を特別図柄制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば28秒又は0.2秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、メインCPU60は、ステップS36の処理を実行するように設定する。
【0236】
ステップS35においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理の詳細については後述するが、メインCPU60は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(05H)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU60は、大入賞口開放中を示す値(04H)を特別図柄制御状態フラグにセットする。メインCPU60は、開放上限時間(例えば28秒又は0.2秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、メインCPU60は、ステップS36の処理を実行するように設定する。
【0237】
ステップS36においては、大入賞口開放中処理を実行する。この処理の詳細については後述するが、メインCPU60は、特別図柄制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04H)である場合に、大入賞口入賞カウンタが所定値(例えば“9”)以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件のいずれかを満たすか否かを判定する。メインCPU60は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口39を閉鎖させるために、メインRAM62に位置付けられた変数を更新する。そして、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判定する。メインCPU60は、最終ラウンドであると判定した場合に、大当り終了インターバルを示す値(06H)を特別図柄制御状態フラグにセットする一方、最終ラウンドでない場合に、大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(05H)を特別図柄制御状態フラグにセットする。
【0238】
ステップS37においては、大当り終了インターバル処理を実行する。この処理の詳細については後述するが、メインCPU60は、特別図柄制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(06H)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)を特別図柄制御状態フラグにセットする。すなわち、メインCPU60は、ステップS38の処理を実行するように設定する。
【0239】
ステップS38においては、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理の詳細については後述するが、メインCPU60は、特別図柄制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)である場合に、特別図柄記憶チェックを示す値(00H)をセットする。すなわち、メインCPU60は、ステップS31の処理を実行するように設定する。
【0240】
前述したように、特別図柄制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU60は、遊技状態が、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを“00H”、“01H”、“02H”、及び“07H”と順にセットすることにより、図17に示すステップS31、ステップS32、ステップS33、及びステップS38の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU60は、遊技状態が大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、特別図柄制御状態フラグを“00H”、“01H”、“02H”、及び“03H”と順にセットすることにより、図17に示すステップS31、ステップS32、ステップS33、及びステップS34の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への制御を実行することになる。さらには、メインCPU60は、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04H”及び“05H”と順にセットすることにより、図17に示すステップS36及びステップS35の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技を実行することとなる。なお、大当り遊技の終了条件が成立した場合には、“04H”、“06H”、及び“07H”と順にセットすることにより、図17に示すステップS36からステップS38の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技を終了することになる。
【0241】
[特別図柄記憶チェック処理]
図17のステップS31において実行されるサブルーチン(特別図柄記憶チェック処理)について、図18を用いて説明する。
【0242】
ステップS41において、メインCPU60は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00H)であるか否かの判定を行う。メインCPU60は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS42に処理を移す。一方、メインCPU60は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判定しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
【0243】
ステップS42において、メインCPU60は、始動記憶の有無を判定する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、特別図柄ゲームの始動記憶がないと判定した場合、すなわち特別図柄始動記憶領域(0)〜特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていない場合には、ステップS43に処理を移す。一方、メインCPU60は、始動記憶があると判定した場合には、特別図柄に対応する始動記憶が存在するため、ステップS44に処理を移す。
【0244】
ステップS43において、デモ表示処理を行う。この処理において、メインCPU60は、メインRAM62にデモ表示許可値をセットする処理を行う。さらに特別図柄ゲームの始動記憶(大当り判定用乱数値が記憶されている特別図柄始動記憶領域)の個数が「0」である状態が所定時間(例えば、28秒)維持された場合、デモ表示許可値として、デモ表示の実行を許可する値をセットする。そして、メインCPU60は、デモ表示許可値が所定値であった場合に、デモ表示コマンドデータをセットする処理を行う。このように記憶されたデモ表示コマンドデータは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71にデモ表示コマンドとして供給される。これによって、副制御回路7において、デモ表示が液晶表示装置13おいて実行されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0245】
ステップS44において、メインCPU60は、特別図柄制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01H)をセットする処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS45に処理を移す。
【0246】
ステップS45において、メインCPU60は、特別図柄記憶転送処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、特別図柄始動記憶領域(1)から特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、特別図柄始動記憶領域(0)から特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS46に処理を移す。
【0247】
ステップS46において、メインCPU60は、大当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、高確率フラグを読み出し、読み出した高確率フラグに基づいて、大当りとなる判定値(大当り判定値)の数が異なる複数の当り判定テーブルから1つの当り判定テーブルを選択する。すなわち、高確率フラグが所定の値である場合には、大当り判定値の数が多い高確率用の当り判定テーブルが参照され、高確率フラグが所定の値でない場合には、大当り判定値が少ない通常用の当り判定テーブルが参照される。このように、遊技状態フラグが所定の値である場合、つまり遊技状態が高確率状態(確率変動遊技状態)である場合には、大当り遊技状態に移行する確率は、通常時よりも向上することとなる。
【0248】
そして、メインCPU60は、始動入賞時に抽出され、特別図柄始動記憶領域(0)において先にセットされた特別図柄始動記憶領域の当り判定用乱数値と、選択された当り判定テーブルとを参照する。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移す。
【0249】
ステップS47において、メインCPU60は、特別図柄決定処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、大当り判定の結果が大当りの場合には大当り図柄を決定し、ハズレの場合にはハズレ図柄を決定する処理を行う。なお、特別図柄決定処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS48に処理を移す。
【0250】
ステップS48において、メインCPU60は、特別図柄変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU60は、ステップS47の処理において決定された特別図柄と、ステップS46の処理において決定された大当り判定の結果に基づいて、特別図柄変動パターンを決定するための変動パターン決定テーブルを選択する。そして、メインメインCPU60は、演出条件判定用乱数値カウンタから抽出した演出条件判定用乱数値と選択した変動パターン決定テーブルとに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。メインメインCPU60は、このような変動パターンを示すデータに基づいて、特別図柄表示装置52における特別図柄の変動表示態様を決定する。
【0251】
このように記憶された変動パターンを示すデータは、特別図柄表示装置52に供給される。これによって、特別図柄表示装置52に、特別図柄が決定した変動パターンで変動表示することとなる。また、このように記憶された変動パターンを示すデータは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に特図変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路7のサブCPU71は、受信した特別図柄変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS49に処理を移す。
【0252】
そして、ステップS49において、メインCPU60は、今回の変動表示に用いられた記憶領域(0)の値をクリアする処理を実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0253】
[特別図柄決定処理]
図18のステップS47において実行されるサブルーチン(特別図柄決定処理)について、19を用いて説明する。
【0254】
特別図柄決定処理では、まずステップS51において、メインCPU60が大当りであるかを判定する。この処理において、メインCPU60は、大当りであると判定した場合には、ステップS52に処理を移し、大当りであると判定しない場合には、ステップS56に処理を移す。
【0255】
ステップS52において、メインCPU60は、特別図柄の大当り図柄を決定する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、大当り図柄決定用カウンタから抽出した大当り図柄決定用乱数値と大当り判定テーブルに基づいて、特別図柄の大当り図柄を決定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS53に処理を移す。
【0256】
ステップS53において、メインCPU60は、決定した大当り図柄のデータセット及び大当り図柄のコマンドセットを行う。この処理において、メインCPU60は、大当り図柄のデータを、メインRAM62の所定領域にセットし、特別図柄表示装置52に供給する。特別図柄表示装置52は特別図柄を変動表示させて、特別図柄の大当り図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU60は、特別図柄の大当り図柄のコマンドを、メインRAM62の所定領域にセットし、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に特別図柄指定コマンドとして供給する。これによって、副制御回路7の制御によって、識別図柄(装飾図柄)が大当り停止表示態様で液晶表示装置13に導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS54に処理を移す。
【0257】
ステップS54において、メインCPU60は、大当り開始インターバル表示時間決定用データセット処理及び大入賞口開放回数決定用データセット処理を行う。大当り開始インターバル表示時間決定用データセット処理では、メインCPU60は、大当り図柄に対応する大当り開始インターバル表示時間データをメインRAM62にセットする処理を行う。大入賞口開放回数決定用データセット処理では、メインCPU60は、大入賞口開放回数決定用データをメインRAM62にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS55に処理を移す。
【0258】
ステップS55において、メインCPU60は、大当り終了表示時間決定用データセット処理及び大当り終了後遊技状態決定用データセット処理を行う。大当り終了表示時間決定用データセット処理では、メインCPU60は、大当り図柄に対応する大当り開始インターバル表示時間データをメインRAM62にセットする処理を行う。大当り終了後遊技状態決定用データセット処理では、メインCPU60は、大当り終了後遊技状態決定用データをメインRAM62にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0259】
一方、ステップS51において大当りでない、すなわちハズレであると判断された場合、ステップS56として、ハズレ図柄のデータセット及びハズレ図柄のコマンドセットを行う。この処理において、メインCPU60は、ハズレ図柄のデータを、メインRAM62の所定領域にセットし、特別図柄表示装置52に供給する。特別図柄表示装置52は、特別図柄を変動表示させて、特別図柄のハズレ図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU60は、ハズレ図柄のコマンドを、メインRAM62の所定領域にセットし、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に特別図柄指定コマンドとして供給する。これによって、副制御回路7の制御によって、識別図柄(装飾図柄)がハズレ停止表示態様で液晶表示装置13に導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0260】
[特別図柄変動時間管理処理]
図17のステップS32において実行されるサブルーチン(特別図柄変動時間管理処理)について、図20を用いて説明する。
【0261】
特別図柄変動時間管理処理では、まずステップS61において、メインCPU60が、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であるか否かの判定を行う。メインCPU60は、特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であると判定した場合には、ステップS62に処理を移行する。一方、メインCPU60は、特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
【0262】
ステップS62において、メインCPU60は、待ち時間タイマが「0」であるか否かの判定を行い、待ち時間タイマが「0」であると判定した場合には、ステップS63に処理を移す。待ち時間タイマが「0」であると判別しない場合には、本サブルーチンを終了する。
【0263】
ステップS63において、メインCPU60は、メインCPU60は、特別図柄表示時間管理を示す値(02H)を特別図柄制御状態フラグにセット(記憶)する処理を行う。ステップS63においてはさらに、図柄停止コマンドをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU60は、図柄停止コマンドデータをメインRAM62セット(記憶)する処理を行う。そして、図柄停止コマンドデータは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に図柄停止コマンドとして供給されることにより、副制御回路7が図柄停止を認識するようになる。この処理が終了した場合には、ステップS64に処理を移す。
【0264】
ステップS64において、メインCPU60は、メインRAM62における待ち時間タイマとして機能する領域に、確定待ち時間(例えば750ms)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0265】
[特別図柄表示時間管理処理]
図17のステップS33において実行されるサブルーチン(特別図柄表示時間管理処理)について、図21を用いて説明する。
【0266】
特別図柄表示時間管理処理では、まずステップS71において、メインCPU60が、特別図柄制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU60は、特別図柄制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)であると判定した場合には、ステップS72に処理を移し、特別図柄制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
【0267】
ステップS72において、メインCPU60は、特別図柄表示管理処理に対応する待ち時間タイマの値が「0」であるか否か判定する。メインCPU60は、待ち時間タイマの値が「0」である場合にはステップS73に処理を移し、待ち時間タイマの値が「0」でない場合には本サブルーチンを終了する。
【0268】
ステップS73において、メインCPU60は、大当りであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、大当りであると判定しない場合にはステップS74に処理を移し、大当りであると判定する場合にはステップS80に処理を移す。
【0269】
ステップS74において、メインCPU60は、メインRAM62の特別図柄制御状態フラグとして特別図柄ゲームの終了処理を示す値(07H)をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS75に処理を移す。
【0270】
ステップS75において、メインCPU60は、メインRAM62の時短回数カウンタの値が「0」であるか否か判定する。メインCPU60は、時短回数カウンタの値が「0」であると判定しない場合には、ステップS76に処理を移し、時短回数カウンタの値が「0」であると判定した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0271】
ステップS76において、メインCPU60は、時短状態変動回数カウンタから1減算する処理を行う、この処理が終了した場合には、ステップS77に処理を移す。
【0272】
ステップS77において、メインCPU60は、メインRAM62の時短回数カウンタの値が「0」であるか否か判定する。メインCPU60は、時短回数カウンタの値が「0」であると判定した場合には、ステップS78に処理を移し、時短回数カウンタの値が「0」であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
【0273】
ステップS78において、メインCPU60は、メインRAM62の遊技状態フラグをクリアし、遊技状態コマンドを「通常」にセットにする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移す。
【0274】
ステップS79において、メインCPU60は、変動パターンテーブルとして「通常時」をセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0275】
一方、ステップS73においてメインCPU60が大当りであると判定した場合には、ステップS80において、大当りフラグをクリアし、大入賞口開放回数カウンタをクリアし、遊技状態フラグをクリアし、時短状態変動回数カウンタをクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS81に処理を移す。
【0276】
ステップS81において、メインCPU60は、大開始インターバル管理処理を示す値(03H)をメインRAM62の制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS82に処理を移す。
【0277】
ステップS82において、メインCPU60は、特別図柄に対応する大当り開始インターバル時間としての待ち時間タイマの値(例えば5000ms)を、メインRAM62にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS83に処理を移す。
【0278】
ステップS83において、メインCPU60は、大当り開始コマンドをセットする処理を行う。この処理において、大当り開始コマンドは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に供給されることにより、副制御回路7が大当り開始を認識するようになる。この処理が終了した場合には、ステップS84に処理を移す。
【0279】
ステップS84において、メインCPU60は、メインRAM62における所定領域に、大入賞口開放回数の上限値データとして、大当りの種別によって規定される数値をセットする処理を行う。上限値データは、15R確変大当り及び15R通常大当りの場合には「15」とされ、2R確変大当り及び2R通常大当りの場合には「2」とされる。すなわち、15R確変大当り及び15R通常大当りの場合には、大入賞口の上限開放回数が「15」にセットされ、2R確変大当り及び2R通常大当りの場合には、大入賞口の上限開放回数が「2」にセットされる。この処理が終了した場合には、ステップS85に処理を移す。
【0280】
ステップS85において、メインCPU60は、メインRAM62における所定領域に、大入賞口開放回数表示LEDパターンフラグをセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0281】
[大当り開始インターバル管理処理]
図17のステップS34において実行されるサブルーチン(大当り開始インターバル管理処理)について、図22を用いて説明する。
【0282】
大当り開始インターバル管理処理では、まずステップS91において、メインCPU60が、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU60は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)であると判定した場合にはステップS92に処理を移し、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)であると判定しない場合には本サブルーチンを終了する。
【0283】
ステップS92において、メインCPU60は、図21のステップS82においてセットされた大当り開始インターバル時間としての待ち時間タイマの値が「0」であるか否か判定する。また、メインCPU60は、待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合には本サブルーチンを終了し、待ち時間タイマの値が「0」であると判定しない場合にはステップS92に処理を移す。
【0284】
ステップS93において、メインCPU60は、メインRAM62の所定領域に、大入賞口開放中表示コマンドをセット(記憶)する処理を行う。この場合の大入賞口開放中表示コマンドは1ラウンド目を示すデータとなる。大入賞口開放中表示コマンドは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に供給される。この処理が終了した場合には、ステップS95に処理を移す。
【0285】
ステップS94において、メインCPU60は、メインRAM62おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(04H)を制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS95に処理を移す。
【0286】
ステップS95において、メインCPU60は、メインRAM62の大入賞口入賞カウンタをクリアにする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS96に処理を移す。
【0287】
ステップS96において、メインCPU60は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM62にセットする処理を行う。待ち時間タイマの値は、15R大当りの場合には28000msとされ、2R大当りの場合には200msとされる。この処理が終了した場合には、ステップS97に処理を移す。
【0288】
ステップS97において、メインCPU60は、メインRAM62の所定領域に大入賞口開放中データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU60は、大入賞口を開放させるために、メインROM61から読み出されたデータに基づいて、メインRAM62に位置付けられた変数を更新する。このように記憶された変数は、大入賞ロソレノイド400を駆動して大入賞口39を開放状態とすることとなる。この処理を終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0289】
[大入賞口再開放前待ち時問管理処理]
図17のステップS35において実行されるサブルーチン(大入賞口再開放前待ち時問管理処理)について、図23を用いて説明する。
【0290】
大入賞口再開放前待ち時間管理処理では、まずステップS101として、メインCPU60が、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU60は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)であると判定した場合にはステップS102に処理を移し、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)であると判定しない場合には本サブルーチンを終了する。
【0291】
ステップS102において、メインCPU60は、ラウンド間インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値が「0」であるか否か判定する。また、メインCPU60は、待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合にはステップS103に処理を移し、待ち時間タイマの値が「0」であると判定しない場合には本サブルーチンを終了する。
【0292】
ステップS103において、メインCPU60は、メインRAM62の大入賞口開放回数カウンタの値に1加算する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1040に処理を移行する。
【0293】
ステップS104において、メインCPU60は、大入賞口開放回数カウンタ値が大入賞口開放回数の上限値以上であるか否か判定する。メインCPU60は、上限値以上であると判定した場合にはステップS105に処理を移し、上限値であると判定しない場合にはステップS106に処理を移す。
【0294】
ステップS105において、メインCPU60は、メインRAM62の所定領域に、大入賞口開放中表示コマンドデータをセット(記憶)する処理を行う。この場合の大入賞口開放中表示コマンドデータは、最終ラウンドであることを示すデータとなる。大入賞口開放中表示コマンドデータは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に大入賞口開放中表示コマンドとして供給される。この処理が終了した場合には、ステップS107に処理を移行する。
【0295】
ステップS106において、メインCPU60は、メインRAM62の所定領域に、大入賞口開放中表示コマンドデータをセット(記憶)する処理を行う。この場合の大入賞口開放中表示コマンドデータは、15R大当りにおいて、2ラウンド目以降(最終ラウンドを除く)を示すデータとなる。大入賞口開放中表示コマンドデータは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に大入賞口開放中表示コマンドとして供給される。この処理が終了した場合には、ステップS107に処理を移行する。
【0296】
ステップS107において、メインCPU60は、メインRAM62おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口開放中処理を示す値(04H)を制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS108に処理を移行する。
【0297】
ステップS108において、メインCPU60は、メインRAM62の大入賞口入賞カウンタをクリアにする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
【0298】
ステップS109において、メインCPU60は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM62にセットする処理を行う。待ち時間タイマの値は、15R大当りの場合には28000msとされ、2R大当りの場合には200msとされる。この処理が終了した場合には、ステップS110に処理を移す。
【0299】
ステップS110において、メインCPU60は、メインRAM62の所定領域に大入賞口開放中データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0300】
[大入賞口開放中処理]
図17のステップS36において実行されるサブルーチン(大入賞口開放中処理)について、図24を用いて説明する。
【0301】
大入賞口開放中処理では、まずステップS111として、メインCPU60が、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU60は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)であると判定した場合にはステップS112に処理を移し、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)であると判定しない場合には本サブルーチンを終了する。
【0302】
ステップS112においては、メインCPU60は、大入賞口入賞カウンタが「9」以上であるか否かの判定を行う。この処理において、メインCPU60は、大入賞口入賞カウンタが「9」以上であると判定した場合にはステップS115に処理を移し、大入賞口入賞カウンタが「9」以上と判定しなかった場合にはステップS113に処理を移す。
【0303】
ステップS113においては、メインCPU60は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマが「0」であるか否かの判定を行う。メインCPU60は、待ち時間タイマが「0」であると判定した場合にはステップS114に処理を移す。待ち時間タイマが「0」であると判定しなかった場合には本サブルーチンを終了する。
【0304】
ステップS114においては、メインCPU60は、大入賞口閉鎖データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU60は、大入賞口を閉鎖させるために、メインROM61から読み出されたデータに基づいて、メインRAM62に位置付けられた変数を更新する。このように記憶された変数は、大入賞ロソレノイド400を閉鎖状態とするものである。この処理が終了した場合には、ステップS115に処理を移す。
【0305】
ステップS115において、メインCPU60は、大入賞口開放回数カウント値が大入賞口開放回数の上限値以上であるか否かの判定を行う。この処理において、メインCPU60は、メインRAM62に記憶されている大入賞口開放回数のカウント値と大入賞口開放回数の上限値以上とを比較して、大入賞口開放回数のカウント値が大入賞口開放回数の上限値以上であるか否かを判定する。メインCPU60は、大入賞口開放回数のカウント値が入賞口開放回数の上限値以上であると判定した場合にはステップS119に処理を移し、大入賞口開放回数のカウント値が入賞口開放回数の上限値以上であると判定しなかった場合にはステップS116に処理を移す。
【0306】
ステップS116において、メインCPU60は、ラウンド間インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM62にセットする処理を行う。待ち時間タイマの値は、例えば2000msとされる。この処理が終了した場合には、ステップS117に処理を移す。
【0307】
ステップS117において、メインCPU60は、メインRAM62おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)を制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS118に処理を移行する。
【0308】
ステップS118において、メインCPU60は、メインRAM62の所定領域に、ラウンド間表示コマンドをセットする処理を行う。ラウンド間表示コマンドは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に供給される。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0309】
一方、ステップS119において、メインCPU60は、大当り終了インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM62にセットする処理を行う。待ち時間タイマの値は、例えば5000msとされる。この処理が終了した場合には、ステップS120に処理を移す。
【0310】
ステップS120において、メインCPU60は、メインRAM62おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大当り終了インターバル処理を示す値(06H)を制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS121に処理を移す。
【0311】
ステップS121において、メインCPU60は、メインRAM62の所定領域に、大当り終了表示コマンドをセットする処理を行う。大当り終了表示コマンドは、大当りの種別(確変大当り、通常大当り、突然確変大当り)が区別できるコマンドとして、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に供給される。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0312】
[大当り終了インターバル処理]
図17のステップS37において実行されるサブルーチン(大当り終了インターバル処理)について、図25を用いて説明する。
【0313】
大当り終了インターバル処理では、まずステップS131において、メインCPU60がメインRAM62の特別図柄制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(06H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU60は、特別図柄制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(06H)であると判定した場合には、ステップS132に処理を移し、特別図柄制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(06H)であると判定しない場合には本サブルーチンを終了する。
【0314】
ステップS132において、メインCPU60は、大当り終了インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値が「0」であるか否か判定する。この処理において、メインCPU60は、待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合にはステップS133に処理を移し、待ち時間タイマの値が「0」であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
【0315】
ステップS134において、メインCPU60は、メインRAM62の特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)を特別図柄制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS135に処理を移す。
【0316】
ステップS135おいて、メインCPU60は、確変大当り(15R確変及び2R確変)であるか否かの判定を行う。メインCPU60は、確変大当りであると判定する場合にはステップS136に処理を移し、確変大当りであると判定しない場合にはステップS140に処理を移す。
【0317】
ステップS136おいて、メインCPU60は、大当りの種別が確変大当りであるため、遊技状態フラグを「高確率」にセットする。この処理が終了した場合には、ステップS137に処理を移す。
【0318】
ステップS137おいて、メインCPU60は、大当りの種別が確変大当りであるため、遊技状態コマンドとして「確変」をセットする。この処理が終了した場合には、ステップS138に処理を移す。
【0319】
ステップS138おいて、メインCPU60は、時短状態変動回数カウンタに「20」又は「40」をセットする。この処理が終了した場合には、ステップS139に処理を移す。
【0320】
ステップS139おいて、メインCPU60は、カウントテーブルの値に基づいて選択された変動パターンテーブルをセットし、本サブルーチンを終了する。
【0321】
カウントテーブルの値は、前回の確率変動大当りの終了後から今回の確率変動大当りまで(確変大当り間)の通常状態において、剣士系リーチの選択回数及び騎士系リーチの選択回数としてカウントされる値である。剣士の選択回数のカウントは、図6の演出No.2、演出No.5、及び演出No.8が選択されたときに行われ、騎士の選択回数のカウントは、図6の演出No.3、演出No.6、及び演出No.9が選択されたときに行われる。
【0322】
変動パターンテーブルとしては、バトル演出用の変動パターンテーブルにおける通常テーブル(図10参照)、剣士テーブル(図11参照)、又は騎士テーブル(図12参照))がセットされる。変動パターンテーブルの選択は、図8に示したバトル演出用変動パターンテーブルの抽選テーブルに基づいて選択される。通常遊技状態における演出での剣士系演出については、その選択回数が0〜10の場合には、通常テーブル(図10参照)が100%の確率で選択され、その選択回数が11以上の場合には、剣士テーブル(図11参照)が65%の確率で選択され、通常テーブル(図10参照)が35%の確率で選択される。通常遊技状態における演出での騎士系演出については、その選択回数が0〜11の場合には、通常テーブル(図10参照)が100%の確率で選択され、その選択回数が12以上の場合には、剣士テーブル(図11参照)が65%の確率で選択され、通常テーブル(図10参照)が35%の確率で選択される。
【0323】
ステップS140おいて、メインCPU60は、大当りの種別が確変大当りでないと判定した場合、通常大当りであるため、遊技状態フラグを「低確率」にセットする。この処理が終了した場合には、ステップS141に処理を移す。
【0324】
ステップS141おいて、メインCPU60は、大当りの種別が通常大当りであるため、遊技状態コマンドとして「通常」をセットする。この処理が終了した場合には、ステップS142に処理を移す。
【0325】
ステップS142おいて、メインCPU60は、時短状態変動回数カウンタに「20」をセットする。この処理が終了した場合には、ステップS143に処理を移す。
【0326】
ステップS143おいて、メインCPU60は、変動パターンテーブルとして、バトル演出用の変動パターンテーブルにおける通常テーブル(図10参照)をセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0327】
[特別図柄ゲーム終了処理]
図17のステップS38において実行されるサブルーチン(特別図柄ゲーム終了処理)について、図26を用いて説明する。
【0328】
特別図柄ゲーム終了処理では、まずステップS151において、メインCPU60がメインRAM62の制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU60は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)であると判定した場合にはステップS152に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)であると判定しない場合には本サブルーチンを終了する。
【0329】
ステップS152において、メインCPU60は、制御状態フラグとして特別図柄記憶チェックを示す値(00H)をメインRAM62にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0330】
[センサ入力処理]
図16のステップS23において実行されるサブルーチン(センサ入力処理)について、図27を用いて説明する。
【0331】
センサ入力処理では、まずステップS161において、メインCPU60が賞球関連センサチェック処理を行う。賞球関連センサチェック処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS162に処理を移す。
【0332】
ステップS162において、特別図柄関連センサチェック処理を行う。特別図柄関連センサチェック処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS163に処理を移す。
【0333】
ステップS163において、普通図柄関連センサチェック処理を行う。この処理において、メインCPU60は、通過球センサ360に入力があったか否かを判定し、入力があったと判定した場合には、普通図柄ゲームのための保留個数が上限(例えば4個)である否かを判定する。保留個数が上限であると判定しない場合には、普通図柄ゲームの大当り判定用乱数値カウンタから大当り判定用乱数値を抽出し、さらに大当り図柄決定用乱数値カウンタから大当り図柄決定用乱数値を抽出し、メインRAM62の普通図柄記憶領域に格納する処理を行う。一方、保留個数が上限であると判定した場合には、普通図柄ゲームの大当り判定用乱数値カウンタから大当り判定用乱数値の抽出を行わない。この処理が終了した場合には、ステップS164に処理を移す。
【0334】
ステップS164において、異常関連センサチェック処理を行う。この処理において、メインCPU60は、異常関連センサに異常があったか否か、例えばガラスドア11の開閉スイッチが開放してガラスドア11が開放されていることが検知されたか否かを判定する。異常が検知された場合には、異常を報知するための処理を行い、異常が検知されない場合には、そのまま本サブルーチンにおける処理を終了する。
【0335】
[賞球関連センサチェック処理]
図27に示すステップS161において実行されるサブルーチン(賞球関連センサチェック処理)について、図28を用いて説明する。
【0336】
賞球関連センサチェック処理では、まずステップS171においてメインCPU60が賞球センサでの遊技球の検出があったか否かを判定する処理を行う。ここで、賞球センサは、始動入賞数センサ340及び一般入賞数センサ410,420,430,440を含んでいる。この処理において、メインCPU60は、賞球センサでの検出があったと判定した場合にはステップS172に処理を移し、賞球センサでの検出があったと判定しない場合には本サブルーチンを終了する。
【0337】
ステップS172において、メインCPU60は、カウントセンサ390での検出があったか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、カウントセンサ390での検出があった、すなわち大入賞口39への入賞があったと判定した場合にはステップS173に処理を移し、カウントセンサ390での検出があったと判定しない場合にはステップS175に処理を移す。
【0338】
ステップS173において、メインCPU60は、大入賞口39への遊技球の入賞数に応じた払出賞球数記憶処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS174に処理を移す。
【0339】
ステップS174において、メインCPU60は、メインRAM68の所定領域に、カウントセンサ390での検出があったことを示す大入賞口入賞コマンドをセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンにおける処理を終了する。
【0340】
ステップS175において、メインCPU60は、カウントセンサ390以外の賞球センサ(一般入賞球センサ410,420,430,440及び始動入賞球センサ340)の検出する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンにおける処理を終了する。
【0341】
[特別図柄関連センサチェック処理]
図27に示すステップS162のサブルーチン(特別図柄関連センサチェック処理)について、図29を用いて説明する。
【0342】
特別図柄関連センサチェック処理では、まずステップS181において、メインCPU60が始動口34の入賞が始動入賞球センサ34において検出されたか否かを判断する処理を行う。メインCPU60は、始動入賞球センサ340の入力があったと判定した場合にはステップS182に処理を移し、始動入賞球センサ340の入力があったと判定しない場合には本サブルーチンを終了する。
【0343】
ステップS182において、メインCPU60は、特別図柄ゲームに対する始動記憶(保留個数)が4以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU60は、保留個数が4以下であると判定した場合にはステップS183に処理を移し、保留個数が4以下でないと判定した場合には本サブルーチンを終了する。
【0344】
ステップS183において、メインCPU60は、メインRAM62に記憶されている特別図柄ゲームに対する保留個数の値に1加算する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS184に処理を移す。
【0345】
ステップS184において、メインCPU60は、各種乱数値取得処理を行う。この処理において、メインCPU60は、大当り判定用乱数値カウンタから特別図柄ゲームの大当り判定用乱数値の抽出(所謂、特別図柄抽選)を行い、さらに、大当り図柄決定用乱数値カウンタから大当り図柄決定用乱数値を抽出し、演出条件判定用乱数値カウンタから演出条件判定用乱数値を抽出して、メインRAM62の特別図柄始動記憶領域に格納する処理を行う。本実施形態においては、特別図柄始動記憶領域は、特別図柄始動記憶領域(0)〜特別図柄始動記憶領域(4)まであって、特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された当り判定用乱数値に基づく判定結果が、特別図柄によって導出表示され、特別図柄の変動中に始動入賞したことによって取得した各種の乱数値は、特別図柄始動記憶領域(1)〜特別図柄始動記憶領域(4)に順に記憶される。この処理が終了した場合、ステップS185に処理を移す。
【0346】
ステップS185において、メインCPU60は、メインRAM62の所定領域に特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS186に処理を移す。
【0347】
ステップS186において、メインCPU60は、入賞演出判定処理を行う。この処理において、メインCPU60は、乱数値抽選に基づいて入賞演出を行うか否かを判定する。この処理が終了した場合、ステップS187に処理を移す。
【0348】
ステップS187において、メインCPU60は、始動口入賞コマンドをメインRAM62の所定領域にセットする。始動口入賞コマンドは、主制御回路6のメインCPU60から副制御回路7のサブCPU71に供給されることにより、副制御回路7が、始動口に入賞があったことや大当り抽選結果の当否を認識するようになる。始動口入賞コマンドのデータには、ステップS186の処理において入賞演出すると判定した場合に、入賞演出、例えば演出表示される保留球の表示態様を変更するといった演出を実行させるデータが含まれている。これにより、変動実行前の始動記憶情報に基づいて演出を実行するといった、所謂「先読演出」が可能となる。この処理が終了した場合、本サブルーチンを終了する。
【0349】
[サブ制御処理]
図30を用いて、副制御回路7におけるサブ制御処理(メイン処理)を説明する。副制御回路7は、主制御回路6からの各種コマンドを受信して、表示処理などの様々な処理を行う。これらの処理の中で本発明に係る制御処理を以下に説明する。
【0350】
ステップS201においては、サブCPU71は、電源投入に応じて、初期化設定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
【0351】
ステップS202においては、サブCPU71は、ワークRAM73に記憶される乱数値(演出決定用乱数値、大当り演出決定用乱数値、及び停止図柄決定用乱数値等)を更新する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS203に処理を移す。
【0352】
ステップS203においては、コマンド解析処理を行う。この処理の詳細は後述するが、サブCPU71は、主制御回路6から受信してワークRAM73の受信バッファに格納されるコマンドを解析する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS204に処理を移す。
【0353】
ステップS204においては、サブCPU71は、表示制御処理を行う。この処理において、サブCPU71は、液晶表示装置13において表示を行うためのデータを表示制御回路74に送信する。表示制御回路74において、VDP(図示せず)は、サブCPU71からの演出画像を表示するためのデータに基づいて、識別図柄のデータ、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROMから読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置13に表示させる。この処理が終了した場合には、ステップS205に処理を移す。
【0354】
ステップS205においては、サブCPU71は、スピーカー46から発生させる音を制御する音声制御処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS206に処理を移す。
【0355】
ステップS206では、サブCPU71は、各種のランプ(図示せず)の発光を制御するランプ制御処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移し、ステップS202〜ステップS206の処理を繰り返し行う。
【0356】
[サブタイマ割り込み処理]
図30に示すサブ制御処理を実行している状態であっても、サブ制御処理を中断させ、コマンド割り込み処理を実行する場合がある。図31を用いて、サブタイマ割り込み処理について以下に説明する。
【0357】
サブタイマ割り込み処理では、まずステップS211においては、サブCPU71がレジスタを退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS212に処理を移す。
【0358】
ステップS212において、サブCPU71は、入力コマンドを受信バッファに格納する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS213に処理を移す。
【0359】
ステップS213においては、サブCPU71は、操作ボタン入力処理を行う。この処理において、サブCPU71は、操作ボタン20の操作による操作ボタンセンサ201の入力の有無を検出する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS214に処理を移す。なお、この操作ボタンスイッチ入力検出処理をタイマ割り込み処理において実行しているが、他の割り込みでもよい。
【0360】
ステップS214においては、レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、ステップS211で退避した値を各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0361】
[コマンド解析処理]
図30のステップS203において実行されるサブルーチン(コマンド解析処理)について、図32を用いて説明する。
【0362】
コマンド解析処理では、まずステップS221において、サブCPU71が変動パターンコマンドを受信したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、変動パターンコマンドを受信したと判定した場合にはステップS222に処理を移し、変動パターンコマンドを受信したと判定しない場合にはステップS223に処理を移す。
【0363】
ステップS222において、サブCPU71は、演出内容決定処理を行う。この処理において、サブCPU206は、演出決定用乱数値を抽出する。サブCPU206は、抽出した演出決定用乱数値に基づいて、遊技の状況(例えば通常遊技状態及び確率変動遊技状態の別)に応じて、演出パターンを決定する。例えば、遊技状態が通常遊技状態である場合には、図9に示した変動パターンテーブルを参照し、演出決定用乱数値に基づいて、No.1〜No.11(図6参照)のいずれかの演出を決定する。一方、遊技状態が確変遊技状態である場合には、図10図12に示した変動パターンテーブルのいずれかを参照し、演出決定用乱数値に基づいて、図6のBT1〜BT13のいずれかの演出を決定する(図9参照)。図10図12に示した変動パターンテーブルのいずれかを参照するかは、通常状態での選択された特定の演出の選択回数に基づいて決定される。演出データが決定された場合、サブCPU206は、決定された演出データを、ワークRAM210の所定の記憶領域にセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0364】
ステップS223において、大当り開始コマンドを受信したか否かを判定する処理を行う。この処理において、大当り開始コマンドを受信したと判定した場合には、ステップS224に処理を移し、大当り開始コマンドを受信したと判定しない場合には、ステップS225に処理を移す。
【0365】
ステップS224において、大当り演出決定処理を行う。この処理において、サブCPU206は、大当り演出決定用乱数値を抽出する。サブCPU206は、乱数値と大当りラウンド数に応じた演出を選択し、大当り演出データをセットする。大当り演出は、大当り開始演出(インターバル演出)、大入賞口開放中演出、ラウンド間演出及び大当り終了演出を含んでいる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0366】
ステップS225において、サブCPU71は、大当り終了コマンドを受信したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、大当り終了コマンドを受信したと判定した場合にはステップS226に処理を移し、大当り終了表示コマンドを受信したと判定しない場合にはステップS227に処理を移す。
【0367】
ステップS226において、サブCPU71は、大当り演出を終了する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0368】
ステップS227において、サブCPU71は、受信したその他のコマンドに対応した演出をセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0369】
[操作ボタン入力処理]
図31のステップS213において実行されるサブルーチン(操作ボタン入力処理)について、図33を用いて説明する。
【0370】
操作ボタン入力処理では、まずステップS231として、サブCPU71が操作ボタン20の操作有効タイマが「0」であるか否かを判定する。この処理において、サブCPU71は、有効タイマが「0」であると判定した場合には、本サブルーチンを終了し、有効タイマが「0」であると判定しない場合には、ステップS232に処理を移す。
【0371】
ステップS232において、サブCPU71は、操作ボタン入力があったか否かを判定する。サブCPU71は、操作ボタン入力があったと判定した場合にはステップS233に処理を移し、操作ボタン入力があったと判定しない場合(S232:NO)、S231に戻る。ステップS232の処理は、有効タイマが「0」であると判定されるまで(S231:YES)、あるいは操作ボタン入力があったと判定されるまで(S232:YES)、繰り返し行われる。
【0372】
ステップS233において、サブCPU71は、変動パターンがBT11であるか否かを判定する。サブCPU71は、変動パターンがBT11であると判定した場合にはS234に処理を移し、変動パターンがBT11であると判定しない場合には本サブルーチンを終了する。
【0373】
ステップS234において、サブCPU71は、バトル演出の書換を行うか否かの抽選を行う。この抽選においては、当選確率は、例えば50%である。この処理が終了した場合には、ステップS235に処理を移す。
【0374】
ステップS235において、サブCPU71は、バトル演出の書換抽選に当選したか否かを判定する。サブCPU71は、バトル演出の書換抽選に当選したと判定した場合にはステップS236に処理を移し、バトル演出の書換抽選に当選したと判定しない場合には本サブルーチンを終了する。
【0375】
ステップS236において、サブCPU71は、演出書換フラグをセットし、本サブルーチンを終了する。
【0376】
[通常演出内容書換処理]
図34には、通常演出内容書換処理を示した。この通常演出内容書換処理では、まずステップS241において、サブCPU71が演出書換フラグがセットされているか否かを判断する。この処理において、サブCPU71は、演出書換フラグがセットされていると判断した場合にはステップS242に処理を移し、演出書換フラグがセットされていると判断しない場合には本サブルーチンを終了する。
【0377】
ステップS242において、サブCPU71は、書換演出の抽選を行う。この抽選においては、図14に示したように15R大当りに当選している場合、操作ボタン20を操作されたときに抽出した乱数値が0−255のいずれであっても、変動パターンS0が選択される。一方、15R確変大当りに当選している場合、抽出した乱数値が0−63のときに変動パターンS0の兵士リーチが選択され、抽出した乱数値が64−127のときに変動パターンS1の復活騎士演出が選択され、抽出した乱数値が128−191のときに変動パターンS2の復活騎士演出SP1が選択され、抽出した乱数値が192−255のときに変動パターンS3の復活騎士演出SP2が選択される。この処理が終了した場合には、ステップS243に処理を移す。
【0378】
ステップS243において、サブCPU71は、当選した書換演出がS1〜S3のいずかであるか否かを判断する。この処理において、サブCPU71は、当選した演出書換がS1〜S3であると判断した場合には、演出内容を書き換えるためにステップS244に処理を移し、サブCPU71は、当選した演出書換がS1〜S3であると判断しない場合、すなわち書換演出がS0であり、書換演出S0が変動パターンBT11と同一の内容であるために、演出の書換を行うことなく、本サブルーチンを終了する。
【0379】
ステップS244において、サブCPU71は、当選結果に基づいて、BT演出を書換演出に書き換えてデータセットする。書換演出S1に当選した場合には、剣士が復活する演出を騎士が復活する復活騎士演出に書き換える。書換演出S2に当選した場合には、剣士が復活する演出を騎士が復活する復活騎士演出SP1に書き換える。書換演出S3に当選した場合には、剣士が復活する演出を騎士が復活する復活騎士演出SP2に書き換える。この処理が終了した場合には、ステップS245に処理を移す。
【0380】
ステップS245において、サブCPU71は、演出書換フラグをクリアにする。この処理が終了した場合には、ステップS246に処理を移す。
【0381】
ステップS246において、サブCPU71は、当選した演出書換がS2又はS3であるかを判断する。この処理において、サブCPU71は、当選した演出書換がS2又はS3であると判断した場合には、大当りは書換演出フラグをセットする。すなわち、書換演出S2の復活騎士演出SP1及び書換演出S3の復活騎士演出SP3は、表面上は大当り演出一部(S2はインターバル演出、S3はインターバル演出及び大入賞口開放中演出の一部)にまで継続する演出である。そのため、当選した演出書換がS2又はS3である場合には、大当りは書換演出フラグをセットして、大当り演出において、換演出S2の復活騎士演出SP1及び書換演出S3の復活騎士演出SP3の一部を実行できるようにしておく。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0382】
[大当り演出書換処理]
図35には、大当り演出書換処理を示した。この大当り演出書換処理では、まずステップS251において、サブCPU71が大当り演出書換フラグがセットされているか否かを判断する。この処理において、サブCPU71は、大当り演出書換フラグがセットされていると判断した場合にはステップS252に処理を移し、大当り演出書換フラグがセットされていると判断しない場合には本サブルーチンを終了する。
【0383】
ステップS252において、サブCPU71は、大当り演出書換フラグに対応する演出データをセットする処理を行う。サブCPU71は、BT演出の書換演出としてS2(図13及び図14参照)が選択されている場合に対応する演出書換フラグがセットされているときには、インターバル処理を、バトル演出において騎士が復活する演出に書き換えるための演出データをセットする。サブCPU71は、BT演出の書換演出としてS3(図13及び図14参照)が選択されている場合に対応する演出書換フラグがセットされているときには、インターバル処理及び大当り演出の最初から一定時間内を、バトル演出において騎士が復活する演出に書き換えるための演出データをセットする。この処理が終了した場合には、ステップS253に処理を移す。
【0384】
ステップS253おいて、サブCPU71は、大当り演出書換フラグをクリアにするこの処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0385】
パチンコ遊技機1によれば、確率変動遊技状態において、通常遊技状態における剣士系リーチ又は騎士リーチ(図6参照)の選択回数に応じた抽選により(図8参照)、剣士テーブル(図11参照)又は騎士テーブル(図12参照)が選択され得る。そのため、通常遊技状態の演出傾向が確率変動遊技状態での単位変動の演出として反映される。これにより、確率変動遊技状態での演出は、当該確率変動状態に至るまでの通常遊技状態の演出に依存する演出(図11の剣士テーブル及び図12の騎士テーブルの演出)と依存しない演出(図10の通常テーブルの演出)が選択される得るため、確率変動遊技状態時の演出の出現傾向のバリエーションが増える。また、仮に確率変動遊技状態の演出に偏りが生じたとしても、その偏りには通常遊技状態に偶発的に生じた演出の偏り等の影響を受けるため、遊技者は確率変動遊技状態の演出の偏りの傾向を把握するのが困難となる。このように、パチンコ遊技機1では、、確率変動遊戯状態における演出の出現傾向のバリエーションが増えるとともに確率変動遊戯状態の演出の選択に通常遊技状態での偶発的要素が加わることもあるので、遊技者が遊技に飽きてしまうことを防止することができる。
【0386】
また、パチンコ遊技機1では、大当り期待度が相対的に高い騎士系リーチが通常遊技状態において偏って登場した場合には、騎士テーブル(図12参照)から変動パターンが選択されやくすなるために対決演出において騎士系リーチが選択されやくなる。これとは逆に、大当り期待度が相対的に低い剣士系リーチが通常遊技状態において偏って登場した場合には、剣士テーブル(図11参照)から変動パターンが選択されやすくなるために対決演出において剣士系リーチが選択されやすくなる。したがって、通常テーブル(図10参照)を選択した場合に比べて、騎士系テーブルを選択した場合には、期待度の高い第1キャラクタが登場したときには、より一層敵キャラクタに勝利する可能性が高くなり、剣士テーブルを選択した場合には、期待度の低い剣士が登場しても敵キャラクタに勝利する可能性が高くなる設定とすることも可能となる。このように、通常遊技状態での演出の偏りを反映させて対決演出を多様化すれば、遊技者に演出傾向を容易に把握されることを防止しつつ、遊技者が遊技に飽きてしまうことを防止することができる。
【0387】
パチンコ遊技機ではさらに、確率変動遊技状態における単位変動において、特定の変動パターン(例えばBT11の兵士リーチF(図7参照))が選択されたときに、兵士が勝利した後の所定タイミングにおいて、操作ボタン20の操作がなされることを条件に、抽選により変動パターンが書換られる。そのため、通常テーブル(図10参照)、剣士テーブル(図11参照)及び騎士テーブル(図12参照)から選択される変動パターンに加えて、変動途中から書換演出変動パターンテーブル(図14参照)から選択される変動パターンに書換られる演出が加えられる。したがって、書換演出によって対決演出がさらに多様化されるため、遊技者に演出傾向を容易に把握されることを防止しつつ、遊技者が遊技に飽きてしまうことを防止することができる。
【0388】
また、書換演出変動パターンテーブル(図14参照)の選択を、内部的に確率変動大当りに当選しているときの限定的な選択とすれば、操作ボタン20の操作によって書換演出変動パターンテーブル(図14参照)から選択された固有の演出が出現したときに、対決演出の結果が確定する前に、遊技者は確率変動大当りだと把握できるようになり、遊技の興趣が向上する。
【符号の説明】
【0389】
1 パチンコ遊技機
13 液晶表示装置(表示手段)
20 操作ボタン
39 大入賞口
6 主制御回路
7 副制御回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35