(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5957059
(24)【登録日】2016年6月24日
(45)【発行日】2016年7月27日
(54)【発明の名称】タッチセンサの電極回路
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20160714BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20160714BHJP
H05K 1/02 20060101ALI20160714BHJP
【FI】
G06F3/041 660
G06F3/041 420
G06F3/044 122
H05K1/02 J
【請求項の数】7
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-214188(P2014-214188)
(22)【出願日】2014年10月21日
(65)【公開番号】特開2016-81402(P2016-81402A)
(43)【公開日】2016年5月16日
【審査請求日】2014年10月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】514215217
【氏名又は名称】欣永立企業有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100111442
【弁理士】
【氏名又は名称】小原 英一
(72)【発明者】
【氏名】蔡 欣倫
【審査官】
松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2004/0239650(US,A1)
【文献】
特開2013−084639(JP,A)
【文献】
国際公開第2007/029422(WO,A1)
【文献】
特開2013−149237(JP,A)
【文献】
米国特許第09018536(US,B2)
【文献】
国際公開第2013/133026(WO,A1)
【文献】
特開2014−137427(JP,A)
【文献】
特開2013−174728(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/20−7/24
9/00−9/02
G06F 3/03
3/−41−3/047
H01B 5/00−5/16
H05K 1/00−1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主体導電パターン及び接続導電パターンを有する複数のテンプレートが互いに接続して配列することによって導電回路を構成し、そのうち、1つのテンプレート上の導電回路をもう1つのテンプレート上の導電回路に接続させる時、単一テンプレート上の前記接続導電パターンの両端部分は、それぞれ異なるテンプレート上に位置し且つ前記接続導電パターンの二側に分布される主体導電パターンと交わることによって、前記接続導電パターンを2つの異なるテンプレート上の主体導電パターンの間で第1導通セクションとして形成させ、前記第1導通セクションは、前記主体導電パターンの外側へ延伸し、突出態様の第1許容差セクションを形成するタッチセンサの電極回路。
【請求項2】
前記主体導電パターンは、更に、前記主体導電パターンの二側に分布される接続導電パターンと交わることによって、前記主体導電パターンを2つの接続導電パターン内側の間で第2導通セクションとして形成させ、前記第2導通セクションから前記接続導電パターンの外側へ延伸し、突出態様の第2許容差セクションを形成する請求項1に記載のタッチセンサの電極回路。
【請求項3】
前記主体導電パターン及び接続導電パターンは、異なるパターンとして設けられる請求項1に記載のタッチセンサの電極回路。
【請求項4】
前記主体導電パターン及び接続導電パターンは、同一のパターンに設けられる請求項1に記載のタッチセンサの電極回路。
【請求項5】
各主体導電パターンは、間隔を置いて配列され、前記接続導電パターンは、それぞれ2つの主体導電パターンの間に接続される請求項1に記載のタッチセンサの電極回路。
【請求項6】
複数の接続導電パターンは、相互に接続して複数の第1導電パターンを形成し、複数の主体導電パターンは、相互に接続して複数の第2導電パターンを形成し、各2つの第2導電パターンの間は、第1導電パターンにより相互に接続される請求項1に記載のタッチセンサの電極回路。
【請求項7】
前記主体導電パターン及び主体導電パターンの間は、相互に接続し、また前記接続導電パターンと接続導電パターンの間は、相互に接続する請求項1に記載のタッチセンサの電極回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチ導電電極又はタッチ電極グリッド中の極細線径の電極回路、或いはマスクテンプレート上の回路パターンに関し、特に、電極回路末端領域を利用してその他の電極回路と接続して互いに交わる電極回路であり、低度精密の露光設備を組み合わせて各マスクテンプレート面積の連続性電極回路ロール材を製造することができ、或いは、マスクテンプレート上の回路パターンを製造する時、電極回路の間で導電接続の効果及び製品歩留まりを確保する目的を達成する。
【背景技術】
【0002】
多くのポータブル電子製品、例えば、PDA(personal digital assistant)又は携帯電話等は、何れも既にタッチパネル(touch panel)技術をその中に広く応用し、消費者がハードウェア及びソフトウェアを操作し、情報伝達命令を行うことに便利な方式としており、従来のタッチパネルの構造設計は、通常、導電効果を有する導電電極を基板両側の表面に設置している。
【0003】
普遍的な大衆の消費市場のタッチパネルの他種サイズ及び使用利便性に対する要求に応じる為、タッチパネルは、徐々にポケット又はバックの中に入れることができることを適当なサイズとして発展し、相対して、消費者の操作上のタッチ感度及び生産効率を向上させる為、タッチパネル中の導電電極構造の製造は、コンピュータモニタリング自動化に合わせた生産プロセスにおいて、導電電極回路の高密度設計へと向かっている。
【0004】
従来においては、タッチ導電電極及びタッチ電極グリッド中の電極回路の生産効率を考慮し、その製造業者は、マスク露光現像プロセスにおいて、各マスクテンプレート面積並びに回路パターンを有する電極回路(サブボードとも称される)を相互の間で併合し、位置合わせして接続し、シート又はロールシートの所定サイズの導電電極として接続する。
【0005】
前記コンピュータでソフトウェアにより連続性タッチ導電電極又はタッチ電極グリッドのロール材を自動化生産するプロセスをモニタリングする時、先ず、露光設備中のマスク設備により露光現像プロセスを行い、重複性回路パターンを有する各マスクテンプレート面積の導電電極を製造し、露光設備を利用してマスクテンプレート面積の導電電極又は電極グリッドの回路パターンの間の回路位置を精確に位置補正する工程を行い、精密極細線径を有する回路パターンの各マスクテンプレート面積の回路パターンの間で確実に対応して回路に接続できるようにし、同時に、所望の製造設定のタッチパネルのサイズに応じて接続を要するマスクテンプレート面積の導電電極又は電極グリッドの総数量を決定する。
【0006】
そのうち、従来の導電電極が有する回路パターンは、所定の設計の特定回路パターンであり、また、回路パターンの線径のサイズ、長さ及び線と線の間の接触点は、何れもコンピュータソフトウェア中に入力された所定の回路パターンに基づき、精密な
校正製作を行う必要がある。
【0007】
一般に、マスク露光現像工程がタッチ電極回路又はタッチ電極グリッドを生産する過程において、高コストの高度精密露光設備により生産される電極回路テンプレートを利用し、マスクテンプレート上の回路パターンの線径のサイズ及び長さがコンピュータソフトウェア中に入力したデータ情報に略完全に一致し、即ち、実際に、電極回路の高精度の性質を達成することができる。
【0008】
一方、低コストの低度精密露光設備により生産される電極回路テンプレートを利用した場合、テンプレート上の回路パターンの線径のサイズ及び長さがコンピュータソフトウェア中に入力したデータ情報と比較すると、線径が太くなったり、長さが長くなったりすることがある。
【0009】
しかしながら、導電電極の回路パターンの線径が極細であり、その上、マスク露光現像生産の過程で生産される各マスクテンプレート面積の電極回路及び各マスクテンプレート面積の電極回路の間において、連続性電極回路ロール材を製造する過程において、互い間で相互に接続する時に露光設備の精密程度が最終電極回路の位置合わせ及び導電効果を有するか否かの結果に影響を及ぼし、従って、各マスクテンプレート面積の導電電極の間で相互に接続する時、特に導電電極の間のパターンの線分が対応位置にあるか否かを注意しなければならず、そうして初めて接続組み合わせを行い、導電効果を確保することができる。
【0010】
注意すべき点として、特定線径及び長さを有する電極回路パターンを円滑に生産する為、前記コンピュータがソフトウェアにより、連続性電極回路ロール材の自動化生産をモニタリングする過程において、絶大多数のタッチ導電電極及びタッチ電極グリッドの電極回路製造企業が高度精密性を有する露光設備を購入する必要があり、そうして初めて精密で精確な電極回路パターンを製造すると同時に連続式ロール材が導電効果を有するように確保することができる。
【0011】
更に言えば、導電電極の回路が極細に製造する趨勢である状況において、マスクテンプレート面積の電極回路の間が互いに接続する時に、回路パターンの間が円滑に位置合わせされず、導電電極の回路パターンの間を接続することができず、マスクテンプレート面積の電極回路の間で導電効果が得られない問題が発生する可能性が高くなる。前記問題は、何れも間接的にタッチパネルの製品の歩留まりを大幅に下降させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2010−205222号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、タッチパネル製品に応用する導電電極の回路構造を提供し、回路パターンを有する導電回路の間に更に原回路パターンの精確な長さから延伸され、その他の回路パターンと交わることができる複数の回路セクションを設計し、実際上、各マスクテンプレート面積の導電回路の間を接続するプロセスを達成する時、回路パターンの間の接続導電効果を確保することにある。
【0014】
本発明のもう1つの目的は、コンピュータで連続式タッチ導電電極又はタッチ電極グリッドのロール材を自動化製造する時、高度精密の露光設備で小さな線径の回路パターンを慎重に位置校正する状況を必要とせず、製造業者が低度精密の露光設備を利用することができ、更に、許容差セクションの設計によって各マスクテンプレート面積の電極回路の間の回路パターンが確実に接続導電する効果を達成し、これに基づき、機器設備を購入するコストを減少し、精密機器の人員訓練時間を低減することができるようにすることにある。
【0015】
本発明のもう1つの目的は、マスクテンプレート上に設計することに用いることができる回路パターンを提供することにあり、本発明の設計の電極回路を有するマスクテンプレートをマスク露光現像工程に運用する時、製造するタッチ導電電極又はタッチ電極グリッドのロール材上の回路パターンの間の接続導電を確保する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するため、本発明のタッチセンサの電極回路は、複数の主体導電パターン及び接続導電パターンを配列して接続して電極回路を構成し、前記電極回路によりタッチセンサ効果を有する回路パターンを形成し、そのうち、前記接続導電パターンの両端部分は、それぞれ前記接続導電パターンの二側に分布される主体導電パターンと交わることによって、前記接続導電パターンに2つの主体導電パターンの間で第1導通セクションを形成させ、前記第1導通セクションは、前記主体導電パターンの両側へ延伸し、突出態様の第1許容差セクションを形成する。
【0017】
即ち、前記主体導電パターンは、前記接続導電パターンと前記第1許容差セクション中の任意の位置で交わり、接続導電パターンの端部に設計する少なくとも1つの第1許容差セクションによって前記主体導電パターン及び前記接続導電パターンの接続導電の効果をなす。
【0018】
また、前記主体導電パターンは、更に、前記主体導電パターンの二側に分布される接続導電パターンと交わることによって、前記主体導電パターンに2つの接続導電パターン内側の間で第2導通セクションを形成させ、前記第2導通セクションから前記接続導電パターンの外側へ延伸し、突出態様の第2許容差セクションを形成する。
【0019】
そのうち、好適実施例において、前記主体導電パターン及び接続導電パターンは、異なるパターンとして設けられ、或いは、もう1つの実施例において、前記主体導電パターン及び接続導電パターンは、同一のパターンに設けられる。
【0020】
更にもう1つの実施例において、各主体導電パターンは、間隔を置いて配列され、前記接続導電パターンは、それぞれ2つの主体導電パターンの間に接続される。
【0021】
また、更にもう1つの好適実施例において、複数の接続導電パターンは、相互に接続して複数の第1導電パターンを形成し、複数の主体導電パターンは、相互に接続して複数の第2導電パターンを形成し、各2つの第2導電パターンの間は、第1導電パターンにより相互に接続される。
【0022】
最後に、もう1つの好適実施例において、各主体導電パターンは相互に接続し、各接続導電パターンは相互に接続される。
【発明の効果】
【0023】
前記説明から分かるように、本発明の利点は、以下にある:回路パターンを有する
導電回路の間に更に少なくとも1つの回路パターンの両端点の末端範囲を設計し、その他のマスクテンプレートの回路パターンに交わることができる許容差(公差)セクションを形成し、本発明の許容差セクションを利用して各マスクテンプレート面積の
導電回路の間の回路パターンが相互に接触して位置合わせ接続するよう確保し、実際上、各
単一マスクテンプレート面積の
導電回路
ともう1つのマスクテンプレート面積の導電回路の互いの間の接続導電効果を確保することを達成し、又は、本発明をマスクテンプレート上に製造する回路パターンに運用し、且つ、本発明の許容差セクション及び許容差範囲の技術特徴は、現有の低度精密の露光設備が行うマスク現像のプロセス中に応用することができ、従って、タッチパネル中の電極回路及びコンピュータで連続式タッチ導電電極又はタッチ電極グリッドのロール材を自動化製造する製造業者にとって、精密機器を購入するコストを低減し、機器操作スタッフを教育する教育訓練コストを減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】タッチセンサの電極回路の第1実施例の分解図である。
【
図5】タッチセンサの電極回路の第2実施例の説明図である。
【
図6】タッチセンサの電極回路の第3実施例の分解図である。
【
図8】タッチセンサの電極回路の第4実施例の分解図である。
【
図10】タッチセンサの電極回路の第5実施例の分解図である。
【
図12】タッチセンサの電極回路の第6実施例の構造説明図である。
【
図13】タッチセンサの電極回路の第7実施例の構造説明図である。
【
図14】タッチセンサの電極回路の第8実施例の分解図である。
【
図17】タッチセンサの電極回路の第9実施例の構造説明図である。
【
図18】タッチセンサの電極回路の第10実施例の分解図である。
【
図21】タッチセンサの電極回路の第11実施例の構造説明図である。
【
図22】タッチセンサの電極回路の第12実施例の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の構造、使用及びその特徴をより一層明確に、詳細に認識、理解させる為、好適実施例を挙げ、図面を併せて以下に詳細に説明する。
【0026】
図1〜
図4を参照し、本発明のタッチセンサの電極回路1は、
導電回路を有する複数のテンプレートが互いに接続して配列されてなり、各単一テンプレート上の導電回路は、主に、複数の第1導電パターン2及び複数の第2導電パターン3の2つの部分を含む。
【0027】
前記第1導電パターン2は、複数の接続導電パターン21が横方向に相互に接続されて形成され、前記第2導電パターン3は、複数の主体導電パターン31が横方向に接続されて形成され、且つ前記各2つの第2導電パターン3は、第1導電パターン2が相互に接続されてなる。
【0028】
第1好適実施例において、前記接続導電パターン21及び主体導電パターン31は、同一の半円弧状であり、且つ半円弧状の両端点が直線に延伸するパターンとして設けられ、このパターンは、各マスクテンプレートの連続性の回路パターンを有する電極回路1のロール材の間で縦方向及び横方向方式で接続することに用いることができる。
【0029】
再度、
図2及び
図3を参照し、前記接続導電パターン21は、各2つの主体導電パターン31の間に位置し、前記主体導電パターン31を接続して導電効果をなすことに用いる第1導通セクション211を有する。
【0030】
また、前記接続導電パターン21の相対する両端をそれぞれ第1端212及び第2端213として設け、且つ前記第1導通セクション211は、前記第1端212及び第2端213へ向けてそれぞれ両端が突出した態様の第1許容差(公差:tolerance)セクション214を延伸形成する。
【0031】
そのうち、前記主体導電パターン31は、その相対する両端をそれぞれ第3端312及び第4端313として設け、且つ前記主体導電パターン31は、各2つの接続導電パターン21の間に位置し、前記導電パターン21を接続し、導電効果をなすことに用いられる第2導通セクション311を有する。
【0032】
好適実施例において、前記第2導通セクション311の形状態様は、前記第1導通セクション211と同一であり、また、前記第2導通セクション311は、前記第3端312、第4端313及び前記接続導電パターン21へ向けて前記接続導電パターン21外側に突出する第2許容差セクション314を延伸形成する。
【0033】
図4を参照し、前記電極回路1のパターン設計から分かるように、前記第1導電パターン2の接続導電パターン21が前記第2導電パターン3の主体導電パターン31と交わった後、形成された各第2許容差セクション314は、導電パターンの間の若干の接続位置の相違によって長さが一致しない部分があり、各第2許容差セクション314は、前記接続導電パターン21上の第1導通セクション211上の任意の位置に接続し得、即ち、前記第1導通セクション211には、前記接続導電パターン21を接続させることができる第1許容差領域22を形成する。
【0034】
更に観察し、前記接続導電パターン21が前記主体導電パターン31と交わった後、前記主体導電パターン31に突出し、形成された複数の第1許容差セクション214は、導電パターンの間の若干の接続位置の相違によって各第1許容差セクション214の長さが一致しなくなる可能性があり、即ち、前記第1許容差セクション214には、前記接続導電パターン21を接続させる第2許容差領域23を形成する。
【0035】
各第2許容差セクション314は、前記接続導電パターン21上の第1導通セクション211上の任意の位置に接続し得、更に各第1許容差セクション214は、前記第2導通セクション311上の任意の位置に接続し得、相互に交わり得る面領域及び範囲に許容差範囲を形成させ、許容差範囲において、前記接続導電パターン21及び主体導電パターン31の間は、相互に交わり得る状況は、1つの点又は重なり合う面積態様であることができる。
【0036】
前記第1実施例の記載を綜合し、本発明は、前記接続導電パターン21の2つの相対する第1端212及び第2端213、及び前記主体導電パターン31の2つの相対する第3端312及び第4端313に少なくとも1つの端部局部範囲に位置する第1許容差セクション214及び第2許容差セクション314を設計する技術特徴によって、前記接続導電パターン21及び前記主体導電パターン31の間の接続導電の効果を確保する。
【0037】
同時に各マスクテンプレート面積の電極回路1の相互の間を相互に接続して特定の大きさの完全なロール材の組み立て過程において、高度精密な露光設備によって回路パターンの間のキャリブレーション位置合わせ工程を注意して行う必要がなく、低度精密の露光設備を利用して本発明の設計の前記第1許容差セクション214及び第2セクション314の技術特徴を介してもう1つのマスクテンプレート面積の電極回路1の回路パターンと確実に交わり導電させることができ、高度精密の露光設備を利用することなく、低度精密の露光設備に置き換えて前記電極回路1の間を接続させることができ、同時に各マスクテンプレート面積の電極回路1の間の接続導電効果を確保する。
【0038】
図5に示すように、本発明の第2好適実施例において、前記接続導電パターン21及び主体導電パターン31は、同一の半円弧状態様として設けられ、且つ、各主体導電パターン31は、間隔を置いて配列され、即ち、前記接続導電パターン21及び主体導電パターン31の間を非連続的な回路パターン態様に設計し、前記接続導電パターン21は、それぞれ各2つの主体導電パターン31の間に接続され、このパターンは、各マスクテンプレートの連続性の回路パターンを有する電極回路1のロール材の間で縦方向及び横方向の方式で接続することに用いることができる。
【0039】
図6及び
図7に示すように、本発明の第3実施例において、前記接続導電パターン21及び主体導電パターン31は、同一の直角態様に設けられ、且つ、各主体導電パターン31は、間隔を置いて配列され、即ち、前記接続導電パターン21及び主体導電パターン31の間は、非連続性の回路パターン態様に設計され、前記接続導電パターン21は、それぞれ各2つの主体導電パターン31の間に接続され、このパターンは、各マスクテンプレートの連続性の回路パターンを有する電極回路1のロール材の間で縦方向及び横方向の方式で接続することに用いることができる。
【0040】
図7に示すように、各接続導電パターン21及び隣り合う2つの主体導電パターン31が交わる時、第1導通セクション211を形成すると同時に、各接続導電パターン21の末端範囲(第1端212及び第2端213の部分)から前記主体導電パターン31内側に突出する態様を形成する。
【0041】
また、導電パターン及び回路パターンを接続する過程において、露光設備により接続位置合わせの位置に誤差が発生する可能性があるので、前記接続導電パターン21及び主体導電パターン31の間の接続の位置は、一定ではない。
【0042】
これに基づき、前記接続導電パターン21は、前記主体導電パターン31の第3端312及び第4端313を交わらせることができる第1許容差領域22、及び前記主体導電パターン31と交わることに用いる少なくとも1つの第2許容差領域23を設ける。前記主体導電パターン31は、前記接続導電パターン21の第1端212及び第2端213を交わらせることができる第3許容差領域32、及び前記接続導電パターン21と交わることに用いる少なくとも1つの第4許容差領域33を設ける。
【0043】
更に説明すると、前記接続導電パターン21の第1許容差領域22及び第2許容差領域23は、それぞれ前記主体導電パターン31の第3許容差領域32及び第4許容差領域33を合わせて共同で各マスク回路パターンの間で交わることができる許容差範囲を形成する。
【0044】
図8及び
図9に示すように、本発明の第4好適実施例において、前記接続導電パターン21及び主体導電パターン31は、異なるパターンとして設けられ、前記主体導電パターン31は、半円弧状態様に設けられ、前記接続導電パターン21は、直角状態様に設けられ、また、各主体導電パターン31は、間隔を置いて配列され、前記接続導電パターン21は、それぞれ各主体導電パターン31の間に接続され、このパターンは、各マスクテンプレートの連続性のパターン回路を有する電極回路1のロール材の間で横方向の方式の位置合わせ接続を行うことに用いることができる。
【0045】
図9に示すように、前記接続導電パターン21及び主体導電パターン31が交わる時、前記接続導電パターン21は、各主体導電パターン31の間に位置する第1導通セクション211を形成し、前記接続導電パターン21の第1端212及び第2端213が交わることによって、各2つの主体導電パターン31内側に突出して少なくとも1つの第1許容差セクション214を形成する。
【0046】
また、各マスクテンプレートの回路パターン及び回路パターンを接続する過程において、露光設備が接続位置合わせの位置に誤差を発生するので、前記接続導電パターン21及び主体導電パターン31の間の接続する位置は、一定でない。
【0047】
これに基づき、前記接続導電パターン21は、前記主体導電パターン31の第3端312及び第4端313を交わらせることができる第1許容差領域22、及び前記主体導電パターン31と交わることに用いる少なくとも1つの第2許容差領域23を設ける。前記主体導電パターン31は、前記接続導電パターン21の第1端212及び第2端213を交わらせることができる第3許容差領域32、及び前記接続導電パターン21と交わることに用いる少なくとも1つの第4許容差領域33を設ける。
【0048】
更に説明すると、前記接続導電パターン21の第1許容差領域22及び第2許容差領域23は、それぞれ前記主体導電パターン31の第3許容差領域32及び第4許容差領域33を合わせて共同で各マスク回路パターンの間で交わることができる許容差範囲を形成する。
【0049】
以下に記載する第5、第6及び第7実施例において、前記主体導電パターン31は、前記第2許容差セクション314の設計を有さない。
【0050】
図10及び
図11に示すように、本発明の第5好適実施例において、前記接続導電パターン21及び主体導電パターン31は、異なるパターンとして設けられ、前記主体導電パターン31は、前記第3端312及び第4端313が共同で密閉された矩形態様を接続形成するので、前記導電パターン31は、前記第2許容差セクション314の設計を有さず、前記接続導電パターン21は、直線線分態様として設けられ、また、各主体導電パターン31は、間隔を置いて配列され、前記接続導電パターン21は、それぞれ各2つの主体導電パターン31の間に接続される。
【0051】
このパターンは、各マスクテンプレートの連続性の回路パターンを有する電極回路1のロール材の間で縦方向及び横方向の方式の位置合わせ接続を行うことに用いることができる。
【0052】
また、前記接続導電パターン21及び主体導電パターン31が交わる時、前記接続導電パターン21は、各主体導電パターン31の間に位置する第1導通セクション211を形成し、前記接続導電パターン21の第1端212及び第2端213が交わることによって、各2つの主体導電パターン31内側に突出して少なくとも1つの第1許容差セクション214を形成する。
【0053】
また、各マスクテンプレートの回路パターン及び回路パターンを接続する過程において、露光設備が接続位置合わせの位置に誤差を発生するので、前記接続導電パターン21及び主体導電パターン31の間の接続する位置は、一定でない。
【0054】
これに基づき、前記接続導電パターン21は、前記主体導電パターン31を交わらせることができる第1許容差領域22(前記第1導通セクション211の位置と同一)、及び前記主体導電パターン31と交わることに用いる少なくとも1つの第2許容差領域23(前記第1許容差セクション214の位置と同一)を設ける。
【0055】
更に説明すると、前記接続導電パターン21の第1許容差領域22及び第2許容差領域23は、それぞれ前記主体導電パターン31を合わせて共同で各マスク回路パターンの間で交わることができる許容差範囲を形成する。
【0056】
図12を参照し、それは、本発明の第6好適実施例であり、前記第5好適実施例に相対し、異なるのは、前記主体導電パターン31が密閉円形又は楕円形態様として設けられることであり、その他の接続関係は、何れも第5好適実施例と同一であり、ここでは、再度説明せず、このパターンは、マスクテンプレートの連続性の回路パターンを有する電極回路1のロール材の間で縦方向及び横方向の接続を行うことに用いることができる。
【0057】
図13を参照し、それは、本発明の第7好適実施例であり、前記第6好適実施例に相対し、異なるのは、前記主体導電パターン31の間の間隔及び配列方式の設計が異なり、このパターンは、マスクテンプレートの連続性の回路パターンを有する電極回路1のロール材の間で縦方向及び横方向の接続を行うことに用いることができる。
【0058】
また、
図14〜
図16を参照し、それは、本発明の第8好適実施例であり、前記接続導電パターン21及び前記主体導電パターン31は、何れも直線線分態様であるが、線分設計の長さが異なり、また、各主体導電パターン31の間が間隔を置いて配列され、前記導電パターン21は、それぞれ各2つの主体導電パターン31の間に接続され、このパターンは、
単一マスクテンプレート
上の導電パターン及びもう1つのマスクテンプレート上導電パターンに用いられ、連続性の回路パターンを有する電極回路1のロール材
を互いの間で縦方向及び横方向の
位置合わせて接続
をさせることができる。
【0059】
前記接続導電パターン21の第1端212及び第2端213は、各2つの主体導電パターン31の両側に接続して突出し、前記接続導電パターン21は、各2つの主体導電パターン31の間に接続する範囲に連通導電に用いる第1導通セクション211を形成し、突出する部分の線分により各マスクテンプレートの電極回路1の間で相互に縦位方向の接続を行うことに用いることができる第1許容差セクション214を形成する。
【0060】
また、各マスクテンプレートの回路パターン及び回路パターンを接続する過程において、露光設備が接続位置合わせの位置に誤差を発生するので、前記接続導電パターン21及び主体導電パターン31の間の接続する位置は、一定でない。
【0061】
これに基づき、前記接続導電パターン21は、前記主体導電パターン31を交わらせることができる第1許容差領域22(前記第1導通セクション211の位置と同一)、及び前記主体導電パターン31と交わることに用いる少なくとも1つの第2許容差領域23(前記第1許容差セクション214の位置と同一)を設ける。
【0062】
また、前記主体導電パターン31の第3端312及び第4端313及び前記接続導電パターン21が交わって各マスクテンプレートの電極回路1の間で相互に縦方向に接続することに用いることができる少なくとも1つの第2セクション314を突出形成し、また、前記主体導電パターン31は、前記接続導電パターン21を交わらせることができる第3許容差領域32(前記第2導通セクション311の位置と同一)、及び前記接続導電パターン21と交わることに用いる少なくとも1つの第4許容差領域33(前記第2許容差セクション314の位置と同一)を設ける。
【0063】
また、前記接続導電パターン21の第1許容差領域22及び第2許容差領域23は、それぞれ前記主体導電パターン31の第3許容差領域32及び第4許容差領域33を合わせて共同で各マスク回路パターンの間で交わることができる許容差範囲を形成する。
【0064】
図17を参照し、それは、本発明の第9好適実施例であり、前記第8好適実施例に相対し、異なるのは、前記接続導電パターン21が湾曲状線の態様に設けられることであり、このパターンは、各マスクテンプレートの連続性の回路パターンを有する電極回路1のロール材の間で縦方向及び横方向の接続を行うことに用いることができる。
【0065】
図18〜
図20に示すように、第10好適実施例において、前記接続導電パターン21及び主体導電パターン31は、異なるパターンとして設けられ、前記主体導電パターン31は、半円弧形を有し、直線線分が相互に間隔をおいた態様として設けられ、前記接続回路パターン21は、直線線分態様として設けられ、また、各主体導電パターン31の間に接続され、前記接続導電パターン21は、それぞれ各2つの主体導電パターン31の間に接続され、その他の技術特徴は、前記第8実施例と同一であり、ここでは、再度説明せず、このパターンは、各マスクテンプレートの連続性の回路パターンを有する電極回路1のロール材の間で縦方向及び横方向の接続を行うことに用いることができる。
【0066】
図21に示すように、第11実施例において、前記第10好適実施例に対する差異は、前記主体導電パターン31が半矩形を有し、直線線分が相互に間隔を置いた態様として設けられることにあり、その他の技術特徴は、前記第8好適実施例と同一であり、ここでは、再度説明せず、このパターンは、各マスクテンプレートの連続性の回路パターンを有する電極回路1のロール材の間で縦方向及び横方向の接続を行うことに用いることができる。
【0067】
図22〜
図24に示すように、第12好適実施例において、前記接続導電パターン21及び主体導電パターン31は、異なるパターンとして設けられ、前記主体導電パターン31は、対称な半円弧形及び半円弧形が相互に間隔おいた態様として設けられ、前記接続導電パターン21は、それぞれ各主体導電パターン31の間に接続され、その他の技術特徴は、前記第8好適実施例と同一であり、ここでは、再度説明せず、このパターンは、各マスクテンプレートの連続性の回路パターンを有する電極回路1のロール材の間で縦方向及び横方向の接続を行うことに用いることができる。
【0068】
このように、本発明の第1許容差セクション214、第2許容差セクション314及び許容差範囲の技術特徴によってマスク露光現像技術を利用し、連続性電極回路1又は電極回路のロール材を製造するメーカーに高度精密露光設備を購入するコストを節減させることができ、ただ工場内に現有のものを利用するか、比較的低コストで低度精密露光設備を購入し、本発明が設計する第1許容差セクション214、第2許容差セクション314及び許容差範囲等の技術特徴を合わせるだけで、連続式電極回路1のロール材を生産する工程時にロール材表面の電極回路1又は電極グリッドの間の回路パターンの構造上に確実な位置合わせ接続をでき、導電の効果を達成することができるよう確保する。
【0069】
本発明の電極グリッド1は、ただ2種の導電パターンが相互に接続されてなることができるように限定するものでなく、前記電極回路1は、1つ、2つ又は2つ以上の導電パターンが相互に接続されてなることもできる。
【0070】
最後に、前記説明のマスク上に設計する回路パターンを製造し、露光現像工程を利用して連続性の回路パターンを有するタッチ導電電極又はタッチ電極グリッドのロール材を製造することに応用する以外に、本発明の回路設計パターンは、転写機又はスクリーン印刷機のローラ上に設計する印刷回路パターンに運用することもでき、塗布印刷するパターンの間で確実な位置合わせ接続を有するよう確保する。
【0071】
なお、本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない均等の範囲内で各種の変動や潤色を加えることができることは勿論である。
【符号の説明】
【0072】
1 電極回路
2 第1導電パターン
21 接続導電パターン
211 第1導通セクション
212 第1端
213 第2端
214 第1許容差セクション
22 第1許容差領域
23 第2許容差領域
3 第2導電パターン
31 主体導電パターン
311 第2導通セクション
312 第3端
313 第4端
314 第2許容差セクション
32 第3許容差領域
33 第4許容差領域