(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5957107
(24)【登録日】2016年6月24日
(45)【発行日】2016年7月27日
(54)【発明の名称】ヒゲゼンマイの有効長さに対する作用による時計の共振器の周波数調節
(51)【国際特許分類】
G04B 17/06 20060101AFI20160714BHJP
【FI】
G04B17/06 Z
【請求項の数】22
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-27458(P2015-27458)
(22)【出願日】2015年2月16日
(65)【公開番号】特開2015-152603(P2015-152603A)
(43)【公開日】2015年8月24日
【審査請求日】2015年2月16日
(31)【優先権主張番号】14155431.1
(32)【優先日】2014年2月17日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】506425538
【氏名又は名称】ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】ティエリー・エスレ
(72)【発明者】
【氏名】ダヴィデ・サルチ
(72)【発明者】
【氏名】マルク・シュトランツル
【審査官】
岡田 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2014/016094(WO,A1)
【文献】
スイス国特許出願公開第705605(CH,A3)
【文献】
特表2009−533917(JP,A)
【文献】
スイス国特許出願公開第615314(CH,A3)
【文献】
実開昭52−57667(JP,U)
【文献】
特公昭49−48147(JP,B1)
【文献】
特開昭48−66466(JP,A)
【文献】
特公昭44−1030(JP,B1)
【文献】
西独国特許出願公告第1217883(DE,B)
【文献】
仏国特許出願公開第833085(FR,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04B17/00−18/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
時計の共振器機構(1)の周波数を前記共振器機構(1)の固有周波数(ω0)付近に維持及び調節する方法であって、
周期的運動を有する前記共振器機構(1)に作用する少なくとも1つのレギュレータデバイス(2)を実装すること;及び
前記固有周波数(ω0)の2以上10以下の整数倍の値の0.9〜1.1倍である調節周波数(ωR)によって、前記共振器機構(1)が備えるゼンマイの有効長さに対する少なくとも1つの調節を行うことによって、前記周期的運動が前記共振器機構(1)の共振周波数の少なくとも1つの周期的な変調を行うこと
を特徴とする、方法。
【請求項2】
前記共振器機構(1)が備える前記ゼンマイの断面積の少なくとも1つの調節、及び/又は前記共振器機構(1)が備える復元手段の弾性係数の少なくとも1つの調節、及び/又は前記共振器機構(1)が備える前記復元手段の形状の少なくとも1つの調節を行うことによっても、前記周期的運動が前記共振器機構(1)の前記共振周波数の周期的な変調を行うことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、少なくとも1つのゼンマイ‐テンプ組立体(3)を含む前記共振器機構(1)に適用され、
前記ゼンマイ‐テンプ組立体(3)は、第1の外側端部(6)をヒゲ持ち(5)に、第2の内側端部(8)をヒゲ玉(7)に保持されたヒゲゼンマイ(4)を有し、
前記少なくとも1つのレギュレータデバイス(2)は、前記ヒゲゼンマイ(4)の有効長さの周期的振動を制御することにより作用するよう作製されている
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記共振器機構(1)は、少なくとも1つのヒゲピン(11)を有する緩急針機構を備え、
前記ヒゲゼンマイ(4)の前記長さは、複数の不連続な値の長さに変動し、前記複数の2つの長さの間には中間状態が存在しない不連続様式、又は2つの長さに変動し、前記2つの長さの間には中間状態が存在しない二元様式である
ことを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記緩急針機構は、前記少なくとも1つのヒゲピン(11)を支持する枢動緩急針(12)を備えていること;及び
前記緩急針(12)の周期的枢動を修正することによって、前記少なくとも1つの前記ピン(11)と前記ヒゲゼンマイ(4)との接触点を周期的に修正し、これにより前記ヒゲゼンマイ(4)の前記有効長さを修正すること
を特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ヒゲゼンマイ(4)は、前記少なくとも1つのピン(11)を収容するよう形成されたハウジング(130)を有する構造体(13)を備えていること;及び
前記少なくとも1つのピン(11)は、前記ヒゲゼンマイ(4)と一体である前記構造体(13)内に格納されるように移動し、前記ヒゲゼンマイ(4)は前記少なくとも1つのピン(11)によってロックされること
を特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記ヒゲゼンマイ(4)の前記有効長さは連続的に変動することを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記共振器機構(1)は、前記少なくとも1つのヒゲピン(11)を支持する前記緩急針(12)を有する前記緩急針機構を備えていること、並びに
クランクロッドシステムを有する前記レギュレータデバイス(2)を用いて前記緩急針(12)を連続的に作動及び移動させる
ことを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
カム(14)を有する前記レギュレータデバイス(2)を使用して、前記カム(14)と前記ヒゲゼンマイ(4)との接触点の前記ヒゲゼンマイ(4)に沿った位置を修正することにより、前記ヒゲゼンマイ(4)の前記有効長さを連続的に修正することを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記ヒゼゲンマイ(4)の両側に配設された2つの可撓性ストリップ(15)を有する前記レギュレータデバイス(2)を使用し、
前記可撓性ストリップ(15)は、前記ヒゲゼンマイ(4)の末端曲線(17)を有する長さが連続的に可変である接触弧(16)において押圧されている
ことを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記2つの可撓性ストリップ(15)を単一の運動から作動させるための可撓性案内システムを有する前記レギュレータデバイス(2)を使用することを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
磁石及び/又は静電層‐構成要素及び/又はエレクトレットを使用して、前記ゼンマイの剛性の局所的修正を行うことにより、前記ゼンマイの前記有効長さの修正を行うことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記調節周波数(ωR)は、前記固有周波数(ω0)の2倍であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも1つのゼンマイ‐テンプ組立体(3)を有する少なくとも1つの時計用共振器機構(1)を含む、ムーブメント(10)であって、
前記ゼンマイ‐テンプ組立体(3)のヒゲゼンマイ(4)は、第1の外側端部(6)をヒゲ持ち(5)に、第2の内側端部(8)をヒゲ玉(7)に保持されている、ムーブメント(10)において、
前記ムーブメント(10)は、前記固有周波数(ω0)の2以上10以下の整数倍の値の0.9〜1.1倍である調節周波数(ωR)によって、前記ヒゲゼンマイ(4)の有効長さの周期的振動を制御するよう配設された、少なくとも1つのレギュレータデバイス(2)を含むことを特徴とする、ムーブメント(10)。
【請求項15】
前記ムーブメント(10)は、少なくとも1つのヒゲピン(11)を有する緩急針機構を含み、前記緩急針機構は、前記少なくとも1つのヒゲピン(11)を支持する枢動緩急針(12)を有すること;及び
前記レギュレータデバイス(2)は、前記緩急針(12)の周期的枢動を制御して、前記少なくとも1つのピン(11)と前記ヒゲゼンマイ(4)との接触点を周期的に修正し、これにより前記ヒゲゼンマイ(4)の前記有効長さを修正すること
を特徴とする、請求項14に記載のムーブメント(10)。
【請求項16】
前記ムーブメント(10)は、前記少なくとも1つのヒゲピン(11)を有する前記緩急針機構を有すること;
前記ヒゲゼンマイ(4)は、前記少なくとも1つのピン(11)を収容するよう形成されたハウジング(130)を有する構造体(13)を備えていること;及び
前記レギュレータデバイス(2)は、前記少なくとも1つのピン(11)の周期的枢動を制御して、前記ヒゲゼンマイ(4)と一体である前記構造体(13)内に前記ピンを格納し、前記ヒゲゼンマイ(4)は前記ピン(11)によってロックされること
を特徴とする、請求項14に記載のムーブメント(10)。
【請求項17】
前記ムーブメント(10)は、前記少なくとも1つのヒゲピン(11)を有する前記緩急針機構を有し、前記緩急針機構は、前記少なくとも1つのヒゲピン(11)を支持する前記枢動緩急針(12)を有すること;並びに
前記レギュレータデバイス(2)は、前記緩急針(12)を連続的に作動及び移動させるためのクランクロッドシステムを有すること
を特徴とする、請求項14に記載のムーブメント(10)。
【請求項18】
前記ムーブメント(10)は、カム(14)を有する前記レギュレータデバイス(2)を含み、
前記カム(14)は、前記カム(14)と前記ヒゲゼンマイ(4)との接触点の前記ヒゲゼンマイ(4)に沿った位置を修正することにより、前記ヒゲゼンマイ(4)の前記有効長さを連続的に修正するためのものである
ことを特徴とする、請求項14に記載のムーブメント(10)。
【請求項19】
前記ムーブメント(10)は前記レギュレータデバイス(2)を有し、
前記レギュレータデバイス(2)は、前記ヒゲゼンマイ(4)の両側に配設された2つの可撓性ストリップ(15)を有し、
前記レギュレータデバイス(2)は、前記ヒゲゼンマイ(4)の末端曲線(17)を有する長さが連続的に可変である接触弧(16)において、前記可撓性ストリップ(15)を前記ヒゲゼンマイ(4)に対して押圧する
ことを特徴とする、請求項14に記載のムーブメント(10)。
【請求項20】
前記レギュレータデバイス(2)は、前記2つの可撓性ストリップ(15)を単一の運動から作動させるための可撓性案内システムを有することを特徴とする、請求項19に記載のムーブメント(10)。
【請求項21】
前記レギュレータデバイス(2)は、前記2つの可撓性ストリップ(15)を単一の運動から作動させるための前記可撓性案内システムを有することを特徴とする、請求項17に記載のムーブメント(10)。
【請求項22】
請求項14〜21のいずれか1項に記載のムーブメント(10)を少なくとも1つ含む、時計(30)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時計の共振器機構の周波数をその固有周波数付近に維持及び調節する方法に関する。
【0002】
本発明は、また少なくとも1つのゼンマイ‐テンプ組立体を含む少なくとも1つの共振器機構を含む時計ムーブメントにも関し、前記ゼンマイ‐テンプ組立体のヒゲゼンマイは、その第1の外側端部をヒゲ持ちに、第2の内側端部をヒゲ玉に保持されている。
【0003】
本発明は、また少なくとも1つのこのような時計ムーブメントを含む時計にも関する。
【0004】
本発明は、機械式腕時計製作におけるタイムベース、特にゼンマイ‐テンプ共振器に基づいたタイムベースの分野に関する。
【背景技術】
【0005】
時計のタイムベースの性能の向上に対する模索は不変の関心事である。機械式腕時計の時間測定性能に対する有意な制約は従来のインパルス脱進機の使用によるものであり、いずれの脱進機の解決策も、このタイプの干渉を回避できていない。
【0006】
同一の出願人による特許文献1は、第1の低周波共振器(例えばおよそ数ヘルツ)及び第2の高周波共振器(例えば約1キロヘルツ)を含む結合式共振器を開示している。この発明は、第1の共振器及び第2の共振器が恒久的な機械的結合手段を含み、前記結合により、外部干渉を受けた場合、例えば衝撃を受けた場合に周波数を安定させることを可能とすることを特徴とする。
【0007】
PATEK PHILIPPE SAによる特許文献2は、ヒゲゼンマイによって機械的に維持される発振テンプと、テンプを同期するための固定の部材に磁気結合された振動部材とを含む時計ムーブメントを調節するための可動組立体を開示している。テンプ及び振動部材は、振動及び同時に発振する同じ単一の可動要素で形成されている。振動部材の振動周波数は、テンプの発振周波数の整数倍である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】欧州特許第1843227A1号
【特許文献2】スイス特許第615314A3号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、可能な限り精密であるタイムベースを製造することを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的のために、本発明は、時計の共振器機構の周波数をその固有周波数付近に維持及び調節する方法に関し、この方法は:周期的運動を有する前記共振器機構に作用する少なくとも1つの調節機構を実装すること;及び前記固有周波数の整数倍の値の0.9〜1.1倍である調節周波数によって、前記共振器機構が備えるゼンマイの有効長さに対して少なくとも1つの調節を行うことにより、前記周期的運動が前記共振器機構の共振周波数の少なくとも1つの周期的な変調を行うこと(前記整数は2以上10以下である)を特徴とする。
【0011】
本発明はまた、少なくとも1つのゼンマイ‐テンプ組立体を有する少なくとも1つの共振器機構を含む時計ムーブメントにも関し、前記ゼンマイ‐テンプ組立体のヒゲゼンマイは、その第1の外側端部をヒゲ持ちに、第2の内側端部をヒゲ玉に保持され、前記時計ムーブメントは、前記ヒゲゼンマイの有効長さの周期的振動を制御する少なくとも1つのレギュレータデバイスを含むことを特徴とする。
【0012】
本発明はまた、少なくとも1つのこのような時計ムーブメントを含む時計にも関する。
【0013】
本発明の他の特徴及び利点は、添付した図面を参照しながら以下の詳細な説明を読むことにより、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、互いに対して取り付けられた2つのゼンマイ‐テンプを有する音叉の概略図である。
【
図2】
図2は、2つのピンを有する緩急針機構を備えたヒゲゼンマイの概略図であり、この機構は2つの異なる接触位置の間で枢動する緩急針を有し、緩急針が備える2つのピンは、ヒゲゼンマイの外側コイルを挟んで、不連続様式でゼンマイの有効長さを変動させる。
【
図3】
図3は、2つのピンを有する緩急針機構を備えたヒゲゼンマイの概略図であり、前記ヒゲゼンマイは2つのピンの少なくとも一方、又は両方のピンを収容するよう考案されたハウジングを備えた構造体を支持し、前記構造体は、ヒゲゼンマイの有効長さを不連続様式で変動させるために、ピンによってロックされるように配設されるヒゲゼンマイと一体である。
【
図4】
図4は、2つのピンを有する緩急針機構を備えるヒゲゼンマイの概略図であり、この緩急針機構は、ヒゲゼンマイの有効長さを連続的に変動させるための、緩急針の連続的な運動を作動させるためのクランクロッドシステムを有する。
【
図5】
図5は、ヒゲゼンマイの有効長さを連続的に変動させるためにカムがその上を押圧しているヒゲゼンマイの概略図である。
【
図6】
図6は、ヒゲゼンマイの有効長さを連続的に変動させるために、ヒゲ持ちの近傍においてヒゲゼンマイの両側に位置決めされ、ヒゲゼンマイの末端曲線を挟む2つの可撓性ストリップによって、ヒゲ持ちの近傍において挟まれているヒゲゼンマイの概略図である。
【
図7】
図7は、
図6の変形例を示し、ここでは可撓性案内システムが、ヒゲゼンマイの有効長さを連続的に変動させるために、単一の運動から2つのストリップを作動させる。
【
図8】
図8は、ゼンマイ‐テンプ組立体を含む共振器機構の概略図であり、ゼンマイ‐テンプ組立体のヒゲゼンマイは、その第1の外側端部をヒゲ持ちに、第2の内側端部をヒゲ玉に保持され、レギュレータデバイスはヒゲゼンマイの有効長さの周期的変動を制御する。
【
図9】
図9は、本発明によって調節される共振器機構を有する機械式ムーブメントを含む腕時計のブロック図である。
【
図10】
図10は、
図4の変形例を示し、ここでピンの一方は、前記結合を実施する第1の2周波共振器の外側端部にある。
【
図11】
図11は、別の2周波共振器によるヒゲゼンマイの有効長さを修正する原理を示し、ここでピンの少なくとも一方はテンプ上に位置する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の目的は、機械式時計、特に機械式腕時計を可能な限り精密に作製するためのタイムベースを製造することである。
【0016】
前記目的を達成する1つの方法は、直接的に又は脱進機を介して、異なる共振器を連携させることからなる。
【0017】
脱進機機構に関連する不安定性の因子を克服するために、パラメトリック共振器システムにより、脱進機の影響を低減し、これによって腕時計をより精密なものとすることができる。
【0018】
本発明によるパラメトリック発振器は、発振を維持するために、発振器のパラメータのうちの1つを、調節すべき発振器システムの固有周波数の整数倍の値の0.9〜1.1倍である調節周波数ωRによって変動させることからなるパラメトリックな作動を利用し、前記整数は2以上10以下である。この調節周波数ωRは、好ましくは固有周波数ω0の整数倍、特に2倍である。
【0019】
慣例により、そしてこれらを明確に区別するために、「レギュレータ(regulator)」2はここでは発振器を指し、ここでは「共振器(resonator)」1と呼ばれる他方の維持されるシステムを維持及び調節するために使用される。
【0020】
次元1のパラメトリック共振器のラグランジアンLは:
【0022】
ここでTは運動エネルギ、Vはポテンシャルエネルギであり、前記共振器の慣性I(t)、剛性k(t)及び静止位置x
0(t)は時間の周期関数であり、xは共振器の一般化座標である。
【0023】
強制及び減衰パラメトリック共振器の方程式は、ラグランジアンLに関するラグランジュ方程式によって、強制関数f(t)及び散逸機構を考慮したランジュバンの力(Langevin force):
【0025】
を加えることにより得られ、ここでxにおける一次導関数の係数は:
【0027】
であり、β(t)>0は損失を表す項であり、ここでゼロ次項の係数は共振周波数
【0029】
に依存する。関数f(t)は非強制発振器の場合、値0をとる。この関数f(t)も周期関数であるか、又はディラックのインパルス表現関数である。
【0030】
本発明は、維持又は調節に使用する発振器の作用によって、前記共振器(1)の有効長さ及びこれに伴って剛性k(t)を変動させることからなり、前記共振器(1)は、調節すべき発振器システムの固有周波数ω0の整数倍の値の0.9〜1.1倍である調節周波数を有し、前記整数は2以上10以下である。
【0031】
特定の実施形態では、調節周波数ωRは、調節すべき共振器システムの固有周波数ω0の整数倍、特に2倍である。
【0032】
代替的なバージョンでは、共振器(1)の剛性に加えて、全ての項β(t)、I(t)、x
0(t)は、好ましくは調節すべき共振器システムの固有周波数ω0の整数倍、特に2倍である調節周波数ωRによって変動する。
【0033】
従って一般に、パラメトリック項の調節に加えて、維持又は調節に使用する発振器は、非パラメトリック維持項f(t)を導入し、非パラメトリック維持項f(t)の振幅はパラメトリックレジームが得られたら無視できる。
【0034】
変形例では、強制項f(t)は第2の維持機構によって導入される。この方程式のパラメータは、周波数及び摩擦項βである。発振器品質係数はQ=ω/βで定義される。この現象のより良い理解のために、これを長さが変動する振り子に例えることができる。このような場合、
【0036】
であり、ここでLは振り子の長さ、gは重力の引力である。
【0037】
この特定の例では、長さLが、周波数2ω及び十分な変調振幅δL(δL/L>2β/ω)によって、時間に関して周期的に調節された場合、システムはシステム自体を減衰させることなく周波数ωで発振する。
【0038】
この原理は特に、ただしこれに限定されないが、機械式ゼンマイ‐テンプ共振器(ヒゲゼンマイの一方の端部はテンプと一体化であるヒゲ玉に固定され、他方の端部はヒゲ持ちに固定されている)を含む時計又は腕時計において使用できる。
【0039】
このタイプのゼンマイ‐テンプシステムのパラメトリック維持は、特に周期的にヒゲ持ちを可動にすることにより達成できる。
【0040】
発振を維持でき、システムの精度は明らかに向上する。
【0041】
励振発振周波数(発振規則性を安定化させる必要があるシステムの周波数の2倍)の特定の選択により、1回の完全な振動にわたる変調を実施すること、及びゼロ又は負減衰を得ることが可能となる。
【0042】
このようなパラメトリック発振器システムの工業化は、2つの必須の機能:エネルギ供給及び計数と関係がある。
【0043】
これらの2つの機能は、
図1に示すように、互いに対して取り付けられた2つのゼンマイ‐テンプを有する音叉を用いて分離してよい。ここで、周波数2ωで発振する一方のゼンマイ‐テンプは脱進機に関連し、周波数ωで発振する他方のゼンマイ‐テンプは計数機能に関連する。
図1は、調和発振器を用いた調節の本発明の一般原理を示す。共振器機構が備えるゼンマイの有効長さの調節に関する本発明の特定の目的は他の図に示す。
【0044】
周波数項を発振させる(これはゼンマイ‐テンプの場合、慣性又は剛性を変動させることに相当する)のではなく摩擦損失を修正するか、又はアンバランスを用いてテンプの慣性を修正することが好ましい場合がある。
【0045】
効率を最大とするために、維持は有利には、維持される共振器周波数の整数倍の周波数、特に2倍の周波数によって実施される。機械的維持手段は様々な形態をとってよい。
【0046】
従って本発明は、時計の共振器機構1の周波数を、その固有周波数ω0付近に維持及び調節するための方法に関する。
【0047】
本発明によると、周期的運動によって前記共振器機構1に作用する少なくとも1つのレギュレータデバイス2を実装する。
【0048】
この周期的運動は、固有周波数ω0の整数倍の値の0.9〜1.1倍である調節周波数ωRによる、共振器機構1の共振周波数の少なくとも1つの周期的変調を必要とし、この整数は2以上10以下である。
【0049】
本発明の特定の変形例では、周期的運動は、固有周波数ω0の整数倍の値の0.9〜1.1倍である調節周波数ωRによる、前記共振器機構1の共振周波数の少なくとも1つの周期的変調、並びに前記共振器機構1の品質係数及び/又は静止点の少なくとも1つの周期的変調を行い、この整数は2以上10以下である。
【0050】
周期的運動は有利には、共振器機構1の剛性に少なくとも作用することで、共振器機構1の共振周波数の周期的変調を行う。
【0051】
特定の変形例では、周期的運動は、共振器機構1の剛性の調節及び共振器機構1の慣性の調節を行うことで、共振器機構1の共振周波数の周期的変調を行う。
【0052】
具体的には、共振器機構1がゼンマイ等で形成される少なくとも1つの復元手段を含む場合、周期的運動は、共振器機構1が備えるゼンマイの有効長さの少なくとも1つの調節を行うことで、共振器機構1の共振周波数の周期的変調を行う。
【0053】
特定の変形例では、周期的運動は、共振器機構1が備えるゼンマイの有効長さの少なくとも1つの調節、及び/又は共振器機構1が備えるゼンマイの断面積の少なくとも1つの調節、及び/又は共振器機構1が備える復元手段の弾性係数の少なくとも1つの調節、及び/又は共振器機構1が備える復元手段の形状の少なくとも1つの調節を行うことで、共振器機構1の共振周波数の周期的変調を行う。
【0054】
例示したように、本発明はより具体的には、ヒゲゼンマイの有効長さに対する作用による時計の共振器の周波数調節に関する。
【0055】
本発明は、ヒゲゼンマイの有効長さ及びこれに伴って剛性を変動させることからなる。
【0056】
ピンを有する緩急針機構の使用によって、ヒゲゼンマイの有効長さを制限することが公知である。緩急針機構は2つのピンを備えた緩急針を支持し、2つのピンの間をヒゲゼンマイが通過する。有効長さの制限は、ヒゲゼンマイが少なくとも一方のピンと接触することにより、もたらされる。
【0057】
ヒゲゼンマイの有効長さは:
‐二元様式:ヒゲゼンマイは2つの有効長さを有してよく、中間状態を有さない;
‐連続様式
において変動させることができる。
【0058】
二元様式においてヒゲゼンマイの有効長さを変動させるために、第1の簡単な解決策は、1対のヒゲピンを2つの異なる接触位置の間で枢動するように配設することからなり、ここで2つのピンは、
図2に示すように、ヒゲゼンマイの外側コイルを挟んで、有効長さを変動させる。(これは自己始動を補助できるヒゲゼンマイの僅かな回転も引き起こす。)このような正確な場合には、有効長さを二元様式で変動させることができ、かつ静止点及びこれに伴って2つのパラメータが修正される。
【0059】
第2の解決策は、ヒゲゼンマイを、少なくとも1つのピン又は緩急針が2つのピンを有する場合は両方のピンを収容するよう考案されたハウジングを備えた構造体に嵌合することからなり、ヒゲゼンマイのこの一体型構造は、
図3に見られるように、ピンによってロックされる。この変化は二元様式である。また、同様の原理に従って、単一のピンと、又は従来の一対のピンと協働するようにそれぞれ配設された特定の数の段差(これはコイル上の同数の非ロック用弾性ノッチによって形成される)において、有効長さを変更することもできる。このタイプの構造は、MONTRES BREGUET SAによる欧州特許第2434353号から公知である。
【0060】
ヒゲゼンマイの有効長さを公知の様式で変動させるために、
図4に見ることができる第3の解決策は、緩急針を作動させるためのクランクロッドシステムを前記機構に設けることからなる。この場合、
図4に見られるように、緩急針12の2つのピン11がそれぞれ弧を描き、これによって連続的な様式で有効長さが修正される。
【0061】
第4の解決策により、
図5に見られるように、有効長さをカム14によって連続的に変動させることができる。先行する解決策とは異なり、ヒゲゼンマイのプレストレス印加及び計数点の径方向位置も時間と共に変動する。
【0062】
第5の解決策は、2つの可撓性ストリップを有するヒゲゼンマイの有効長さを連続的に変動させることからなり、前記2つの可撓性ストリップは、ヒゲゼンマイの両側において、ヒゲ持ちの近傍に位置決めされ、またこれらは
図6に見られるように、ヒゲゼンマイの末端曲線を挟む。
図7に見られるように、可撓性案内システムは、単一の運動から2つのストリップを作動させることができる。この変形ストリップ15は弾性又は剛性であってよく、これらストリップのヒゲ持ちに対向する端部はゼンマイによって保持されていてもよい。
【0063】
これらの機構のうちのいくつかは、例えば、ただしこれに限定されないが、
図2のものと
図6のもの、
図2のものと
図4のもの、
図4のものと
図6のもの又は他のもの等、互いに組み合わせてもよい。特に、有利には磁石を用いて、ヒゲゼンマイの有効長さを変動させてもよい。
【0064】
これらの機構は、またヒゲゼンマイの末端曲線に配置された磁石と周期的に協働する周縁に磁石を備えた回転ホイールセット、又はその他の要素等のヒゲゼンマイの剛性を修正する機構と組み合わせてもよい。
【0065】
同様に、静電要素又は静電層を実装して、ヒゲゼンマイの有効長さを変動させてもよい。また、複合環境において、小型電子モジュールによって作動する圧電層でヒゲゼンマイを部分的に又は完全に覆うことにより、ヒゲゼンマイの剛性を修正することができることも想定できる。
【0066】
クランクロッドシステムを有するパラメトリック脱進機により、(1つ若しくは複数の)ヒゲピン又は緩急針自体又は可撓性ストリップを周期的に動かすことができるようになる。
【0067】
正弦波励振を伴うことは必須ではなく、多周波周期信号、即ち正弦波信号の重畳によって、又は方形波信号(ステップ関数)によって、周波数の2倍における励振を実施できる。具体的な実施形態では、重畳はその周波数が共振器周波数の数倍でさえある正弦波信号の重畳を実施する。
【0068】
維持用レギュレータは極めて精密である必要はない:精度のいずれの欠如は振幅の損失のみをもたらし、周波数の変動は伴わない(当然、周波数が非常に変動しやすい場合はこれを回避すべきであり、例外である)。実際、これら2つの発振器、維持するレギュレータ及び維持される共振器は結合されないが、単一方向において一方が他方を維持する。
【0069】
好ましい実施形態では、これら2つの発振器の間に連結用ゼンマイは存在しない。
【0070】
本発明は公知の結合式発振器とは異なることは明白である:実際、本発明の実装は2つの発振器間のエネルギの伝達の可逆性(これは望ましくない)を必要とせず、寧ろ可能な限り、一方の共振器から他方の共振器へと単一方向にエネルギを伝達する。
【0071】
本発明の具体的な変形例では、連続的な及び単調な静止計数機能も実施される。
【0072】
従って本発明は、時計の共振器機構1の周波数をその固有周波数ω0付近に調節する方法に関する。この方法は、前記共振器1の有効長さの周期的変動を行う少なくとも1つのレギュレータデバイス2を実装する。
【0073】
本発明によると、周期的運動は、前記固有周波数の整数倍の値の0.9〜1.1倍である調節周波数によって与えられ、前記整数は2以上10未満である。
【0074】
本発明によると、この方法を、少なくとも1つのゼンマイ‐テンプ組立体3を含む共振器機構1に適用し、前記ゼンマイ‐テンプ組立体3のヒゲゼンマイ4は、その第1の外側端部6をヒゲ持ち5に、第2の内側端部8をヒゲ玉7に保持されており、少なくとも1つのレギュレータデバイス2は、ヒゲゼンマイ4の有効長さの周期的振動を制御することにより作用するよう作製される。
【0075】
好ましい実装形態では、調節周波数ωRは固有周波数ω0の2倍である。
【0076】
本明細書は、従来の配置でヒゲゼンマイの両側に2つのピンを含む緩急針と共に説明される異なる変形例を以下に提示する。これは有利な実施形態を構成するが、限定的なものではない。特に、単一のピンを使用して、ヒゲゼンマイの有効長さを修正することが完全に可能である。2つのピンを用いる実施形態のみを図示する。
【0077】
本方法の第1の実装形態では、共振器機構1は少なくとも1つのヒゲピン11を有する緩急針機構を備え、ヒゲゼンマイ4の長さは、不連続様式又は二元様式で2つの長さに変動し、2つの長さの間には中間状態が存在しない。
【0078】
第1の実施形態の第1の変形例では、緩急針機構は、少なくとも1つのヒゲピン11、特に2つのヒゲピン11を含む枢動緩急針12を備え、緩急針12の周期的枢動を制御することによって、少なくとも1つの前記ピン11、より詳細には複数のピン11とヒゲゼンマイ4との接触点を周期的に修正し、これによりヒゲゼンマイ4の有効長さを修正する。
【0079】
この第1の実施形態の第2の変形例では、ヒゲゼンマイ4は、少なくとも1つの前記ピン11、又は2つのピン11を受承するよう考案されたハウジング130を含む構造体13を備え、少なくとも1つのピン11と一体である構造体13内に格納されるよう移動し、ヒゲゼンマイ4は1つ又は複数のピン11によってロックされる。
【0080】
本方法の第2の実装形態では、ヒゲゼンマイ4の長さは連続的に変動する。
【0081】
この第2の実装形態の第1の変形例では、共振器機構1は、少なくとも1つのヒゲピン11、特に2つのヒゲピン11を含む緩急針12を有する緩急針機構を備え、クランクロッドシステムを含むレギュレータデバイス2を用いて、緩急針12を連続的に作動及び移動させる。
【0082】
この第2の実装形態の第2の変形例では、カム14を含むレギュレータデバイス2を使用して、カム14とヒゲゼンマイ4との接触点のヒゲゼンマイ4に沿った位置を修正することにより、ヒゲゼンマイ4の有効長さを連続的に修正する。
【0083】
この第2の実装形態の第3の変形例では、ヒゼゲンマイ4の両側に配設された2つの可撓性ストリップ15を有するレギュレータデバイス2を使用し、可撓性ストリップ15は、ヒゲゼンマイ4の末端曲線17を有する長さが連続的に可変である接触弧16において、ヒゲゼンマイ4上に押圧されている。より具体的には、可撓性案内システムを有するレギュレータデバイス2を使用して、2つの可撓性ストリップ15を単一の運動から作動させる。
【0084】
本発明の他の変形実装形態も可能である。特に、ヒゲゼンマイ4の周縁ではなく、ヒゲゼンマイ4の中心を介したヒゲゼンマイ4の有効長さの修正を想定できる。また、例えばMONTRES BREGUET SAによる欧州特許第2434353号に開示されているトリップ防止システム、又はヒゲゼンマイの可変長さの一部を剛性にすることができるシステムにおいて使用されるような、コイルを互いに結合するための機構を使用することにより、ヒゲゼンマイの中間コイルに作用することもできる。
【0085】
図10も
図4の変形例を示し、ここでピンの少なくとも一方は、第1の2周波共振器の外側端部にあり、これは結合を実施する。有利には複数の発振器を重ねてもよい。
【0086】
図11は、別の2周波共振器によるヒゲゼンマイの有効長さを修正する原理を示し、ここでピンの少なくとも一方はヒゲゼンマイ上に位置している。ここでも複数のシステムを重ねてもよい。
【0087】
あらゆるタイプの共振器、ビーム、可撓性案内部材又は他の要素を一体化することが考えられるため、ここで説明した変形例は非限定的なものである。
【0088】
有利には、ゼンマイ‐テンプ3の固有周波数の相対的変調振幅は、ゼンマイ‐テンプ3の品質係数の逆数よりも大きい。
【0089】
ゼンマイの、特にヒゲゼンマイの有効長は、磁石及び/又は静電層‐構成要素、特にエレクトレットの使用によって得られるゼンマイの、特にヒゲゼンマイの剛性の局所的修正によって修正することもできる。
【0090】
本発明はまた、少なくとも1つのゼンマイ‐テンプ組立体3を有する少なくとも1つの共振器機構1を含む時計ムーブメントにも関し、前記ゼンマイ‐テンプ組立体3のヒゲゼンマイ4は、その第1の外側端部6をヒゲ持ち5に、第2の内側端部8をヒゲ玉7に保持されている。このムーブメント10は、ヒゲゼンマイ4の有効長さの周期的振動を制御する、少なくとも1つのレギュレータデバイス2を有する。
【0091】
ある変形例では、このムーブメント10は、ヒゲピン11を有する緩急針機構を有し、前記緩急針機構は、少なくとも1つのヒゲピン11、特に2つのヒゲピン11を有する枢動緩急針12を含み、レギュレータデバイス2は、緩急針12の周期的枢動を制御して、少なくとも1つのピン11とヒゲゼンマイ4との接触点を周期的に修正し、これによりヒゲゼンマイ4の有効長さを修正する。
【0092】
別の変形例では、このムーブメント10は、少なくとも1つのヒゲピン11、特に2つのヒゲピン11を有する緩急針機構を含み、ヒゲゼンマイ4は、少なくとも1つのピン11又は緩急針が2つのピンを有する場合は両方のピンを収容するよう考案されたハウジング130を含む構造体13を有し、レギュレータデバイス2は、少なくとも1つのピン11の周期的運動を制御して、ヒゲゼンマイ4と一体である構造体13内にピンを格納し、ヒゲゼンマイ4は少なくとも1つのピン11によってロックされる。
【0093】
ある変形例では、このムーブメント10は、ヒゲピン11を有する緩急針機構を含み、この緩急針機構は、少なくとも1つのヒゲピン11、特に2つのヒゲピン11を有する緩急針12を含み、レギュレータデバイス2は、緩急針12を連続的に作動及び移動させるためのクランクロッドシステムを有する。
【0094】
ある変形例では、このムーブメント10はカム14を有するレギュレータデバイス2を含み、このカム14は、カム14とヒゲゼンマイ4との接触点のヒゲゼンマイ4に沿った位置を修正することにより、ヒゲゼンマイ4の有効長さを連続的に修正するためものである。
【0095】
ある変形例では、このムーブメント10はレギュレータデバイス2を有し、このレギュレータデバイス2は、ヒゲゼンマイ4の両側に配設された2つの可撓性ストリップ15を含み、またヒゲゼンマイ4の末端曲線17を有する長さが連続的に可変である接触弧16において、可撓性ストリップ15をヒゲゼンマイ4に対して押圧する。より具体的には、このレギュレータデバイス2は、2つの可撓性ストリップ15を単一の運動から作動させるための可撓性案内システムを有する。
【0096】
本発明はまた、少なくとも1つのこのような時計ムーブメント10を含む時計30にも関する。
【符号の説明】
【0097】
1 共振器機構
2 レギュレータデバイス
3 ゼンマイ‐テンプ組立体
4 ヒゲゼンマイ
5 ヒゲ持ち
6 第1の外側端部
7 ヒゲ玉
8 第2の内側端部
10 ムーブメント
11 ヒゲピン
12 枢動緩急針
13 構造体
14 カム
15 可撓性ストリップ
16 接触弧
17 末端曲線
30 時計
130 ハウジング
ω0 共振器機構の固有周波数
ωR 調節周波数