特許第5957249号(P5957249)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5957249
(24)【登録日】2016年6月24日
(45)【発行日】2016年7月27日
(54)【発明の名称】通話録音システム
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/53 20060101AFI20160714BHJP
   H04M 3/42 20060101ALI20160714BHJP
【FI】
   H04M3/53
   H04M3/42 J
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-51331(P2012-51331)
(22)【出願日】2012年3月8日
(65)【公開番号】特開2013-187733(P2013-187733A)
(43)【公開日】2013年9月19日
【審査請求日】2015年2月3日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000233295
【氏名又は名称】株式会社日立情報通信エンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】100090583
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 清
(74)【代理人】
【識別番号】100098110
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 みどり
(72)【発明者】
【氏名】富樫 詳二
(72)【発明者】
【氏名】杉山 隆司
【審査官】 圓道 浩史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−222814(JP,A)
【文献】 米国特許第07043008(US,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0285485(US,A1)
【文献】 特開2009−170953(JP,A)
【文献】 特開2009−188658(JP,A)
【文献】 特開2011−147007(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 3/00
3/16− 3/20
3/38− 3/58
7/00− 7/16
11/00−11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
RTPパケットの送信元IPアドレス、送信元ポート、宛先IPアドレス、宛先ポートおよび最終受信時刻を格納する通話状態管理テーブルと、
呼制御情報による通話開始の情報を使用せずにIPネットワークを流れるRTPパケットを受信して当該RTPパケットの送信元IPアドレスおよび宛先IPアドレスが一致するレコードを前記通話状態管理テーブル内で検索し前記一致するレコードがないときに通話の開始と判別するとともに、前記送信元IPアドレスおよび宛先IPアドレスを前記通話状態管理テーブルに登録する通話判別部と、
呼制御情報による通話終了の情報を使用せずに前記通話状態管理テーブルの当該RTPパケットの最終受信時刻と現在時刻との差を監視し前記差が予め決められた時間を超過したときに通話の終了と判別する通話状態監視部と、
前記通話判別部が通話の開始と判別したときに当該RTPパケットに関し録音を開始し、前記通話状態監視部が通話の終了と判別したときに前記録音を終了する録音制御部と、
を備えたことを特徴とする通話録音システム。
【請求項2】
前記通話判別部は、前記一致するレコードを前記通話状態管理テーブル内で検索する場
合に、当該RTPパケットの送信元IPアドレスおよび宛先IPアドレスの送信元と宛先を入れ替えたレコードも検索することを特徴とする請求項1に記載の通話録音システム。
【請求項3】
前記通話判別部は、前記一致するレコードを前記通話状態管理テーブル内で検索する場合に、当該RTPパケットの送信元ポートおよび宛先ポートを加えたレコードを検索することを特徴とする請求項1または2に記載の通話録音システム。
【請求項4】
前記通話状態監視部は、通話の終了と判別したとき、前記通話状態管理テーブル内の該当するレコードを削除することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の通話録音システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、VoIP環境で通話録音を行う通話録音システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の通話録音システムは、例えばコールセンターなどで用いられる。コールセンターなどで利用される通話録音システムは、すべての通話を取りこぼすことなく録音することが求められる。VoIP(Voice over IP)環境では、音声はRTP(Real−time Transport Protocol)パケットにより運ばれる。従来、通話の開始と終了は、RTPパケットとは独立した呼制御情報によって判別される。そのため、VoIP環境で通話録音を行うには、呼制御情報と連携してRTPパケットから録音を行う仕組みが必要となる。
【0003】
例えば特許文献1には、IP(Internet Protocol)電話システムにおける通話録音システムが開示されている。このシステムは、任意の電話機端末間の通話に関し、録音要求が発生した時に当該電話機端末の通話相手をそれぞれ通話録音サーバに切替える呼制御手段を備え、この通話録音サーバでは電話機端末から受信した音声パケットを録音するとともにその音声パケットを転送手段によりそれぞれ元の通話相手の電話機端末へ転送するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−46646号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の通話録音システムでは、呼制御情報の監視漏れや、異常時の通話開始・通話終了の認識漏れなどが発生すると、通話の開始または終了を正しく認識できず、録音に失敗する恐れがある。そのため、すべての通話を録音できなくなる場合がある。また、VoIP環境における呼制御情報はメーカ毎に仕様が異なるため、IP−PBX(Private Branch eXchange)の種類に対応して専用のプログラムを作らなければならない。さらに、同じIP−PBXであっても、呼制御情報の仕様が変更になった場合は、それに対応して連携するプログラムの改修が必要となる。このように、VoIP環境の通話録音において、呼制御情報を使用して録音を行う場合、各メーカのIP−PBXへの対応や、仕様変更への対応、呼制御情報の消失に対する対応が必要であり、通話録音製品やシステムのコスト増加要因となっていた。
【0006】
本発明の目的は、呼制御情報に依存せずに、IP−PBXの種類や呼制御情報の仕様変更などの影響を受けない通話録音システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するため以下のような通話録音システムを提供する。
(1)RTPパケットの送信元IPアドレス、宛先IPアドレスおよび最終受信時刻を格納する通話状態管理テーブルと、
IPネットワークを流れるRTPパケットを受信して当該RTPパケットの送信元IPアドレスおよび宛先IPアドレスが一致するレコードを前記通話状態管理テーブル内で検索し前記一致するレコードがないときに通話の開始と判別するとともに、前記送信元IPアドレスおよび宛先IPアドレスを前記通話状態管理テーブルに登録する通話判別部と、
前記通話状態管理テーブルの当該RTPパケットの最終受信時刻と現在時刻との差を監視し前記差が予め決められた時間を超過したときに通話の終了と判別する通話状態監視部と、
前記通話判別部が通話の開始と判別したときに当該RTPパケットに関し録音を開始し、前記通話状態監視部が通話の終了と判別したときに前記録音を終了する録音制御部と、
を備えたことを特徴とする通話録音システム。
(2)前記通話判別部は、前記一致するレコードを前記通話状態管理テーブル内で検索する場合に、当該RTPパケットの送信元IPアドレスおよび宛先IPアドレスの送信元と宛先を入れ替えたレコードも検索することを特徴とする上記(1)に記載の通話録音システム。
(3)前記通話判別部は、前記一致するレコードを前記通話状態管理テーブル内で検索する場合に、当該RTPパケットの送信元ポートおよび宛先ポートを加えたレコードを検索することを特徴とする上記(1)または(2)に記載の通話録音システム。
(4)前記通話状態監視部は、通話の終了と判別したとき、前記通話状態管理テーブル内の該当するレコードを削除することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の通話録音システム。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に係る発明によれば、呼制御情報に依存せずに、IP−PBXの種類や呼制御情報の仕様変更などの影響を受けない通話録音システムを得ることができる。これにより、例えば、呼制御情報との連携が不要となり、システム構成を簡潔にできる。各社IP−PBXごとの呼制御情報の仕様に依存しない。メーカの異なるIP−PBXでも容易に接続できる。呼制御情報と連携するためのハードウェアやソフトウェアが不要になる。IP−PBXのメーカや仕様に依存しないため、共通なプラットフォームとして使える。
請求項2に係る発明によれば、通話の開始の判断をより正確に行うことができる。
請求項3に係る発明によれば、IPアドレスのみでは通話を識別できない装置がある場合でも通話の開始を判別することができる。
請求項4に係る発明によれば、通話状態管理テーブル内の必要レコードへのアクセスをより高速にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】利用者がコールセンターへ電話をかけた場合の、VoIP環境における本発明に係る通話録音システムの実施の形態の一例を説明するための図である。
図2】本発明に係る通話録音システムの構成例を示す図である。
図3】通話状態管理テーブルの例を示す図である。
図4】通話判別部による動作の例を示す図である。
図5】通話状態監視部による動作の例を示す図である。
図6】本発明に係る通話録音システムにおける通話開始から通話終了までの各部動作の関係の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、利用者がコールセンターへ電話をかけた場合の、VoIP環境における本発明に係る通話録音システムの実施の形態の一例を説明するための図である。なお本例では、コールセンターを例にとって説明するが、本発明に係る通話録音システムはこれに限定されない。図示のように、電話機1とコールセンター10は、一般の加入電話回線ネットワークであるPSTN(Public Switched Telephone Networks:公衆交換電話網)11に接続される。コールセンター10は、VoIP環境で構成され、VoIPゲートウェイ(GW)2、IP電話機3A,3B,ミラーポート5を有するネットワークスイッチ(SW)4、IP−PBX6、三者通話回線用装置7、通話録音システム20等を備える。
【0011】
VoIPゲートウェイ2は、外部のPSTN11とコールセンター10内のIPネットワーク間の中継を行うものであり、入力されるアナログ音声データをデジタルデータに変換し、IPパケット(RTPパケット)に変換して内部のIPネットワークに送信し、また逆に、内部のIPネットワークから受信したRTPパケットをアナログ音声データに変換して外部のPSTN11へ送信する。ネットワークSW4は、RTPパケットを特定の相手先、例えばIP電話機3Aまたは3Bに届くようにスイッチングするものである。ミラーポート5は、ネットワークSW4の通常のポートを通過する全てのデータを複製して通過させるポートである。IP−PBX6は、IPネットワーク内でIP電話機3A、3B等の回線交換を行うものである。三者通話回線用装置7は、いわゆる三者通話・聴話用に使用する例えば三者通話トランク(CFT)である。通話録音システム20は、IP電話機3A、3B等における通話を録音するものである。以下、通話録音の動作の一例を説明する。
【0012】
まず、利用者は電話機1を使用して、PSTN11を介して、コールセンター10へ電話を発信する。オペレータは利用者からの電話に例えばIP電話機3Aで応答して通話を開始する。通話中の音声は、VoIPゲートウェイ2とIP電話機3Aの間で、ネットワークSW4を介してRTPパケットで運ばれる。通話録音システム20は、VoIPゲートウェイ2とIP電話機3Aの間を通過するRTPパケットを、ネットワークSW4の例えばミラーポート5より取得して、録音する。従来のシステムでは、録音の開始と終了の判別をIP−PBX6が連携して、呼制御情報を取得する方式で、通話録音を実現していた。本実施の形態では以下の方法でRTPパケットから通話の開始と終了を判別し、呼制御情報に依存せず録音を行う。
【0013】
図2は、本発明に係る通話録音システムの構成例を示す図である。図示のように、通話録音システム20は、通話判別部21、録音制御部22、通話状態管理テーブル23、通話状態監視部24、録音ファイル格納部25等を備える。ここで、通話状態管理テーブル23は、RTPパケットの送信元IPアドレス、宛先IPアドレスおよび最終受信時刻等を格納する。通話判別部21は、IPネットワークを流れるRTPパケットを受信して当該RTPパケットの送信元IPアドレスおよび宛先IPアドレスが一致するレコードを通話状態管理テーブル23内で検索し一致するレコードがないときに通話の開始と判別するとともに、前記送信元IPアドレスおよび宛先IPアドレスを前記通話状態管理テーブルに登録する。通話状態監視部24は、通話状態管理テーブル23の当該RTPパケットの最終受信時刻と現在時刻との差を監視し前記差が予め決められた時間を超過したときに通話の終了と判別する。録音制御部22は、通話判別部21が通話の開始と判別したときに当該RTPパケットに関し録音を開始し、通話状態監視部24が通話の終了と判別したときに前記録音を終了する。録音制御部22が生成した録音ファイルは、録音ファイル格納部25に格納される。以下さらに詳述する。
【0014】
図3は、通話状態管理テーブルの例を示す図である。通話状態管理テーブル23は、図示のように、管理ID、送信元IPアドレス、送信元ポート、宛先IPアドレス、宛先ポート、RTPパケット最終受信時刻等を格納する。これらのデータは、通話判別部21より送信され、通話状態管理テーブル23に登録され、あるいは更新される。
【0015】
図4は、通話判別部による動作の例を示す図である。通話判別部21は、動作契機としてRTPパケットを受信すると、通話状態管理テーブル23を検索し、当該RTPパケットに係る送信元IPアドレス、送信元ポート、宛先IPアドレス、宛先ポートと一致するレコード、または送信元と宛先の逆転レコードがない場合、テーブル操作として、当該RTPパケットの送信元IPアドレス、送信元ポート、宛先IPアドレス、宛先ポート、およびRTPパケット最終受信時刻のデータを通話状態管理テーブル23に登録する。このとき、録音状態の判別は通話の開始とされ、録音制御部22への通知は録音開始とされる。一方、通話判別部21は、通話状態管理テーブル23を検索し、当該RTPパケットに係る送信元IPアドレス、送信元ポート、宛先IPアドレス、宛先ポートと一致するレコード、または送信元と宛先の逆転レコードがある場合、テーブル操作として、RTPパケット最終受信時刻のレコードを更新する。このとき、録音状態の判別は通話の継続とされ、録音制御部22への通知はなく、録音制御部22は録音を継続する。
【0016】
図5は、通話状態監視部による動作の例を示す図である。通話状態監視部24は、動作契機として監視間隔の時間経過をみる、すなわち定期的にRTPパケットの受信状況を監視する。その結果、現在時刻と通話状態管理テーブル23のRTPパケット最終受信時刻との差が、予め決められた時間以内の場合は、テーブル操作はなく、録音状態の判別は通話の継続とされ、録音制御部22への通知はない。一方、現在時刻と通話状態管理テーブル23のRTPパケット最終受信時刻との差が、予め決められた時間を超過した場合は、当該RTPパケットはもはや受信されない状況にあり、録音状態の判別は通話の終了とされ、録音制御部22への通知は録音終了とされる。また、テーブル操作として当該レコードが削除される。
【0017】
図6は、本発明に係る通話録音システムにおける通話開始から通話終了までの各部動作の関係の一例を説明するための図である。まず、通話が開始されると、通話判別部21では、受信したRTPパケットから、送信元IPアドレス、送信元ポート、宛先IPアドレス、宛先ポートを取得する。通話判別部21は、通話状態管理テーブル23において、当該RTPパケットに係る送信元IPアドレス、送信元ポート、宛先IPアドレス、宛先ポートの組合せが一致するレコードがあるかどうかを検索する。この場合、RTPパケットの送信元IPアドレス、送信元ポート、宛先IPアドレス、宛先ポートから送信元と宛先を入れ替えたレコードも検索し、対象とすることで、上りと下りのRTPパケットを一つの通話と判断できる。検索の結果、該当するレコードがない場合、通話判別部21は通話の開始と判別して、録音制御部22へ録音開始を通知する。これを受けて録音制御部22は、当該RTPパケットに関し録音を開始し、作成した録音ファイルを録音ファイル格納部25に出力する。また、通話判別部21は、当該RTPパケットの情報、すなわち送信元IPアドレス、送信元ポート、宛先IPアドレス、宛先ポートを通話状態管理テーブル23に登録するとともに、RTPパケット最終受信時刻の欄に当該RTPパケットの受信時刻を登録する。
【0018】
通話判別部21は、継続してRTPパケットを受信する。受信したRTPパケットから、送信元IPアドレス、送信元ポート、宛先IPアドレス、宛先ポートを取得する。通話判別部21は、通話状態管理テーブル23において、当該RTPパケットに係る送信元IPアドレス、送信元ポート、宛先IPアドレス、宛先ポートの組合せが一致するレコードがあるかどうかを検索する。この場合、RTPパケットの送信元IPアドレス、送信元ポート、宛先IPアドレス、宛先ポートから送信元と宛先を入れ替えたレコードも検索し、対象とすることで、上りと下りのRTPパケットを一つの通話と判断できる。検索の結果、該当するレコードがある場合、通話判別部21は通話の継続と判別する。この場合、録音制御部22への通知は行わず、録音制御部22は録音を継続する。また、通話判別部21は、通話状態管理テーブル23において、当該RTPパケットに係る送信元IPアドレス、送信元ポート、宛先IPアドレス、宛先ポートが一致するレコードに対して、RTPパケット最終受信時刻の欄の当該RTPパケットの受信時刻を更新する。
【0019】
一方、通話状態監視部24は、通話状態管理テーブル23内のRTPパケット最終受信時刻に係るレコードを定期的に監視し、当該RTPパケットの最終受信時刻と現在時刻との差が予め決められた時間を超過したときに通話の終了と判別して、録音制御部22に録音終了を通知する。録音制御部22は、これを受けて録音を終了する。また、通話状態監視部24は、該当するレコードを通話状態管理テーブル23から削除する。
【0020】
なお、上記説明では、通話判別部21は、通話状態管理テーブル23においてRTPパケットに係る送信元IPアドレス、送信元ポート、宛先IPアドレス、宛先ポートと一致するレコードを検索するとしたが、ここで送信元ポートおよび宛先ポートは必須ではなく、送信元IPアドレスおよび宛先IPアドレスがあればよい。但し、各装置間でIPアドレスが同一になり、IPアドレスのみで通話が識別できない装置がある場合、例えば上述のような三者通話回線用装置7が接続される場合は、送信元ポートおよび宛先ポートも必要となる。
【0021】
以上のように、本発明は、呼制御情報による通話開始・通話終了の情報を使用せずに、RTPパケットのみで通話の開始と終了を判別し録音する。すなわち、通話録音システムにおいて、RTPパケットを通話判別部で受信し、通話状態管理テーブルを使用して通話開始を判別し、通話判別部からの録音開始の通知を受けて録音制御部で録音を開始するものであり、一方、通話状態監視部で通話状態管理テーブルを定期的に監視することにより通話終了を判別し、通話状態監視部からの録音終了の通知を受けて録音制御部で録音を終了する。これにより、VoIP環境において、呼制御情報に依存せずに録音を可能にする通話録音システムを得ることができる。
【符号の説明】
【0022】
1 電話機
2 VoIPゲートウェイ
3A,3B IP電話機
4 ネットワークスイッチ
5 ミラーポート
6 IP−PBX
7 三者通話回線用装置
20 通話録音システム
21 通話判別部
22 録音制御部
23 通話状態管理テーブル
24 通話状態監視部
25 録音ファイル格納部
図1
図2
図3
図4
図5
図6