(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のキッティングは、作業員による手動によりなされている。また情報端末の種別や提供先などに応じて設定内容が異なるため、キッティングの作業員の教育、マニュアルの整備に関する生産管理コストなどが生じる場合がある。
【0007】
さらに販売機会を逃さない、かつ、生産性を下げないために、見込み生産によりある程度まとまった量でキッティングをするので、一時的または継続的な在庫が発生し、在庫管理コストなどが発生する場合がある。
【0008】
また上記特許文献1に記載の方法においては、ユーザの使用目的に応じたソフトウェアをインストールするものである。従って、その情報端末が本来持つべき機能を実現または支援するためのソフトウェアプログラムについては、従来の一般的なキッティングにより実現されるので、キッティングに伴うコスト負担は変わらない。
【0009】
従って本発明の目的は、アプリケーションを容易にインストールする情報端末、端末管理システム、端末管理方法およびインストール支援プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の第1の特徴は、端末管理サーバに相互に通信可能に接続する情報端末に関する。即ち本発明の第1の特徴に係る情報端末は、当該情報端末の識別子を含む設定条件データを端末管理サーバに送信して、当該端末管理サーバから、当該情報端末にインストールするアプリケーションの識別子を含む設定情報データを受信し、設定情報データに基づいて、後記インストール制御手段を起動するアプリケーション制御手段と、設定情報データが含む識別子に対応するアプリケーションをインストールするインストール制御手段を備える。
【0011】
ここでインストール制御手段は、アプリケーション制御手段を認証した後、当該情報端末のユーザに問い合わせることなく、アプリケーションをインストールしても良い。
【0012】
また設定条件データは、当該情報端末が備えるハードウェア種別をさらに含んでも良い。
【0013】
さらに、設定情報データに基づいてアプリケーションをインストールするにあたり、当該情報端末の容量が不足する場合、所定の条件に基づいて既にインストールされたアプリケーションのデータを削除する削除制御手段を備えても良い。
【0014】
本発明の第2の特徴は、情報端末と、当該情報端末に相互に通信可能に接続する端末管理サーバとを備える端末管理システムに関する。即ち本発明の第2の特徴に係る端末管理システムにおいて情報端末は、当該情報端末の識別子を含む設定条件データを端末管理サーバに送信して、当該端末管理サーバから、当該情報端末にインストールするアプリケーションの識別子を含む設定情報データを受信し、設定情報データに基づいて、後記インストール制御手段を起動するアプリケーション制御手段と、設定情報データが含む識別子に対応するアプリケーションをインストールするインストール制御手段を備える。端末管理サーバは、情報端末の識別子と、当該情報端末にインストールするアプリケーションの識別子とを対応づけた設定情報マスタデータを記憶する記憶装置と、情報端末から設定条件データを受信すると、設定情報マスタデータから当該設定条件データに合致するアプリケーションの識別子を抽出し、抽出したアプリケーションの識別子を含む設定情報データを情報端末に送信する設定情報提供手段を備える。
【0015】
本発明の第3の特徴は、情報端末と、当該情報端末に相互に通信可能に接続する端末管理サーバとを備える端末管理システムに用いられる端末管理方法に関する。本発明の第3の特徴に係る端末管理方法は、情報端末が、当該情報端末の識別子を含む設定条件データを端末管理サーバに送信するステップと、端末管理サーバが、設定条件データを受信すると、情報端末の識別子と、当該情報端末にインストールするアプリケーションの識別子とを対応づけた設定情報マスタデータから、当該設定条件データに合致するアプリケーションの識別子を抽出し、抽出したアプリケーションの識別子を含む設定情報データを情報端末に送信するステップと、情報端末が、当該端末管理サーバから、設定情報データを受信すると、設定情報データに基づいて、設定情報データが含む識別子に対応するアプリケーションをダウンロードするとともにインストールするステップを備える。
【0016】
本発明の第4の特徴は、コンピュータに本発明の第1の特徴に記載の手段として機能させるためのインストール支援プログラムに関する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、アプリケーションを容易にインストールする情報端末、端末管理システム、端末管理方法およびインストール支援プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。
【0020】
(端末管理システム)
本発明の実施の形態に係る端末管理システムは、
図1に示すように、情報端末1、端末管理サーバ2、配信管理サーバ3および管理端末4を備える。情報端末1、端末管理サーバ2および配信管理サーバ3は、通信ネットワーク5を介して相互に通信可能に接続される。ここで、管理端末4は、少なくとも端末管理サーバ2に相互に通信可能に接続されれば良く、通信ネットワーク5に接続されていなくとも良い。
【0021】
情報端末1は、本発明の実施の形態において、アプリケーションをインストールする端末であって、中央処理制御装置10、記憶装置20および通信制御装置30などを備える一般的な情報処理端末である。情報端末1は、具体的には、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話機、セットトップボックスなどである。情報端末1は、あらかじめインストール支援プログラムがインストールされた状態で工場から出荷され、各ユーザに提供される。
【0022】
端末管理サーバ2は、情報端末1に提供するアプリケーションの情報を管理するサーバである。端末管理サーバ2は、記憶装置、中央処理制御装置などを備える一般的なコンピュータである。
【0023】
記憶装置は、設定情報マスタデータ201を記憶する。設定情報マスタデータ201は、情報端末の識別子と、当該情報端末にインストールするアプリケーションの識別子とを対応づけたデータである。ここでアプリケーションの識別子は、アプリケーションを特定するものであって、アプリケーション名称などが考えられる。
【0024】
設定情報マスタデータ201は、例えば、
図2に示すように、設定条件と、設定情報とを対応づける。設定条件として、端末識別子、端末種別のほか、外部インタフェースの種別など、この情報端末がインストールするべきアプリケーションを特定する条件が設定される。この設定条件として、GPSの示す緯度経度情報など、情報端末1が保有するセンサの測定値の情報を含んでも良い。設定情報は、設定条件に基づいて、この情報端末がインストールするべきアプリケーションの識別子のほか、このアプリケーションをダウンロードする際のサーバのアドレスなどを対応づける。設定情報は、情報端末の設定条件に応じて定められる。また設定情報は、情報端末のユーザとの契約等に応じて定められ、適宜管理端末4によって設定されても良い。また、設定情報は、新たなアプリケーションの開発やバージョンアップなどに伴って、適宜変更されても良い。
【0025】
端末管理サーバ2は、設定情報提供手段202を備える。設定情報提供手段202は、情報端末1から、当該情報端末1の識別子を含む設定条件データを受信すると、当該設定条件データに合致するアプリケーションの識別子を抽出する。さらに設定情報提供手段202は、抽出したアプリケーションの識別子を含む設定情報データを情報端末1に送信する。
【0026】
管理端末4は、情報端末1にインストールするべきアプリケーションの情報を、設定情報マスタデータ201に設定する。情報端末1のユーザとの契約に基づいて、個別に提供するべき機能がある場合、その機能を実現するためのアプリケーションの情報と、このユーザに提供した情報端末1の識別子と対応づけて、設定情報マスタデータ201に記憶する。これにより、端末管理サーバ2は、この情報端末1から設定条件データが入力されると、個別に提供する機能を実現するためのアプリケーションの情報を、情報端末1に取得させることができる。
【0027】
配信管理サーバ3は、情報端末1がインストールするアプリケーションを管理するサーバである。配信管理サーバ3は、情報端末1からのリクエストに応じて、情報端末1が指定したアプリケーションを情報端末1にダウンロードさせる。
【0028】
(情報端末)
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る情報端末1を説明する。情報端末1は、上述したように、インストール支援プログラムがインストールされた状態で、工場から出荷され、ユーザに提供される。その後ユーザが、情報端末1に電源を入れると、インストール支援プログラムが稼働し、情報端末1に必要なアプリケーションをダウンロードしたりインストールしたりする。またその後、適宜インストール支援プログラムが稼働し、アプリケーションを、ダウンロード、インストールまたは削除を制御する。
【0029】
記憶装置20は、設定条件データ21、設定情報データ22、ダウンロードデータ23、アプリケーションデータ24およびログデータ25を記憶する。
【0030】
設定条件データ21は、情報端末1がインストールするべきアプリケーションを決定する条件のデータである。設定条件データ21は、
図3に示すように、情報端末1の識別子を含む。このほか、情報端末1の端末種別、情報端末1が保有するセンサ、GPS、外部インタフェースの種別などの情報を含む。
【0031】
設定情報データ22は、端末管理サーバ2から受信するデータであって、情報端末にインストールするアプリケーションの識別子を含む。設定情報データ22はそのほかに、
図4に示すように、要否、配信管理サーバアドレスなどを含む。ここで「要否」は、このアプリケーションをインストールすることを示す「必要」、または削除することを示す「不要」が設定される。「必要」が設定される場合、配信管理サーバアドレス欄に、このアプリケーションのダウンロード可能な配信管理サーバ3のアドレスが設定される。また設定情報データ22はさらに、アプリケーションのバージョンなどの情報を対応づけて保持しても良い。また、
図4に示す設定情報データ22の「ステータス」欄は、インストールなどの処理結果を保持する。「ステータス」欄には、インストール済/失敗、ダウンロード済/失敗などが設定される。
【0032】
ダウンロードデータ23は、配信管理サーバ3から受信したアプリケーションのデータである。ダウンロードデータ23は、アプリケーションの識別子に対応して記憶する。アプリケーションデータ24は、ダウンロードデータ23に基づいてインストールされたアプリケーションのデータである。アプリケーションデータ24は、アプリケーションの識別子に対応するフォルダーなどに記憶される。
【0033】
ログデータ25は、情報端末1において利用したアプリケーションのログのデータである。ログデータ25は、例えば、情報端末1において使用されたアプリケーションの識別子と、その使用日時とを対応づけたデータである。ログデータ25は、情報端末1においてアプリケーションが利用されるたびに、システムなどにより書き換えられる。ログデータ25は、後述する削除制御手段18において、アンインストールするアプリケーションを決定する際に参照される。
【0034】
中央処理制御装置10は、アプリケーション制御手段11、インストール制御手段15および削除制御手段18を備える。情報端末1が工場出荷後、初めてユーザにより電源が入れられると、アプリケーション制御手段11およびインストール制御手段15により、情報端末1に必要なアプリケーションがインストールされる。またその後も、適宜アプリケーション制御手段11およびインストール制御手段15により、情報端末1に必要なアプリケーションがインストールされたり、不要なアプリケーションがアンインストールされたりする。情報端末1が新たなアプリケーションをインストールする際、容量不足が発生すると、削除制御手段18により、ダウンロードデータ23およびアプリケーションデータ24の少なくともいずれかが削除される。
【0035】
アプリケーション制御手段11は、情報端末1に電源が投入された際や、稼働中の任意のタイミングなどに起動される。アプリケーション制御手段11は、設定条件収集手段12、設定情報取得手段13およびインストーラ起動手段14を備える。
【0036】
設定条件収集手段12は、情報端末1の識別子を含む設定条件を収集して、設定条件データ21を生成し、記憶装置20に記憶する。ここで設定条件データ21は一時的に記憶装置20に記憶されても良い。設定条件収集手段12は、情報端末1の識別番号のほかに、情報端末1が備えるハードウェア種別を含んでも良い。ハードウェア種別は、具体的には、GPSなどのセンサの種別、USBなどの外部機器インタフェースの種別などである。また設定条件収集手段12は、当該情報端末1の種別なども設定条件として収集しても良い。
【0037】
設定情報取得手段13は、設定条件データ21を端末管理サーバ2に送信して、端末管理サーバ2から、設定情報データ22を受信する。設定情報データ22は、当該情報端末1にインストールするアプリケーションの識別子を含む。
【0038】
インストーラ起動手段14は、設定情報データ22が記憶されると、インストール制御手段15を起動する。インストーラ起動手段14は、設定情報データ22に含まれる、当該情報端末1がインストールするべきアプリケーションの数に応じて、インストール制御手段15を起動しても良い。またインストーラ起動手段14は、一つのインストール制御手段15を起動して、順次アプリケーションをインストールしても良い。
【0039】
インストーラ起動手段14は、インストール対象のアプリケーションの識別子に対応づけられた配信管理サーバアドレスなどの情報を引き継いで、インストール制御手段15を起動する。ここで、インストール対象のアプリケーションの識別子とは、要否欄が「必要」と設定されたレコードのアプリケーションの識別子である。さらに、インストーラ起動手段14は、インストール制御手段15がインストールするために必要な認証情報も引き継ぐ。また要否欄が「不要」と設定されたレコードについて、削除制御手段18を起動する。
【0040】
さらに、インストーラ起動手段14は、インストールや削除の結果を、インストール制御手段15または削除制御手段18から取得し、その結果を、設定情報データ22のステータス欄に記憶する。
【0041】
インストール制御手段15は、設定情報データが含む識別子に対応するアプリケーションをインストールする。インストール制御手段15は、引き継がれた認証情報に基づいて、当該インストール制御手段15の起動を要求したインストーラ起動手段14(アプリケーション制御手段11)を認証するか否か決定する。認証する場合、インストール制御手段15は、情報端末1のユーザに問い合わせることなく、アプリケーションをインストールする。
【0042】
ここでインストール制御手段15は、アプリケーションをインストールする記憶装置の空き容量を算出し、容量が不足すると判定した場合、後述の削除制御手段18にデータを削除させたのち、インストールしても良い。
【0043】
インストール制御手段15は、ダウンロード手段16およびインストール手段17を備える。ダウンロード手段16は、設定情報データ22で指定された配信管理サーバアドレスにアクセスして、アプリケーションをダウンロードする。
【0044】
ダウンロード手段16は、インストール制御手段15が引き継いだ配信管理サーバアドレスに接続して、アプリケーションの識別子に基づいて、アプリケーションファイルをダウンロードしたダウンロードデータ23を、記憶装置20に記憶する。またインストール手段17は、正常にダウンロードしたダウンロードデータに基づいてインストールして、アプリケーションデータ24を記憶装置20に記憶する。
【0045】
インストール制御手段15は、ダウンロードおよびインストールの処理が終了すると、その結果を呼び出し元のインストーラ起動手段14(アプリケーション制御手段11)に戻す。ここで結果は、インストール済/失敗、ダウンロード済/失敗などのステータスである。インストーラ起動手段14は、結果を受信すると、そのアプリケーション識別子に対応づけて、「ステータス」欄を更新する。
【0046】
ダウンロード手段16およびインストール手段17は、情報端末1のOSなどが備えるそれらのものとは異なっても良い。具体的にはダウンロード手段16は、インストール制御手段15が、その呼び出し元を認証した際には、ユーザに問い合わせ画面を提示することなくダウンロードやインストールをする機能を実装しても良い。
【0047】
一般的には、インストールする際にはユーザに「インストールしても良いですか?」などと確認する画面を表示し、ユーザが「はい」を選択した場合にインストールする。これに対し本発明の実施の形態に係る情報端末1は、端末管理サーバ2が指定したアプリケーションをインストールするので、これらの問い合わせは、ユーザにわずらわしさを感じさせるとともに、知識のないユーザに混乱を招いてしまう。そこで、本発明の実施の形態に係る情報端末1は、あらかじめ要求元が明確なアプリケーション制御手段11からの起動の場合、このような問い合わせを表示することなくダウンロードおよびインストール等の処理を進める。
【0048】
削除制御手段18は、アプリケーション制御手段11またはインストール制御手段15の要求に従ってアプリケーションを削除する。
【0049】
例えば、設定情報データ22において「要否」欄に「不要」と設定されたレコードがあるとする。その場合インストーラ起動手段14は、そのレコードのアプリケーションの識別子を引き継いで削除制御手段18を起動する。削除制御手段18は、引き継いだアプリケーションの識別子に対応するダウンロードデータ23およびアプリケーションデータ24の少なくともいずれかを削除し、アンインストールする。
【0050】
また設定情報データ22に基づいてアプリケーションをインストールするにあたり、当該情報端末1の容量が不足する場合、削除制御手段18は、所定の条件に基づいて既にインストールされたアプリケーションのデータを削除する。例えば削除制御手段18は、アプリケーションをインストールする際、各アプリケーションデータのダウンロードデータおよびアプリケーションデータの容量を算出する。この容量が所定の閾値より多い場合、削除制御手段18は、ログデータ25を参照して、利用履歴の古いアプリケーションのダウンロードデータおよびアプリケーションデータの少なくともいずれかを、記憶装置から削除する。またこの容量の確認およびデータの削除は、他のアプリケーションのインストール時に限らず、適宜実行されても良い。
【0051】
ここで削除制御手段18は、どのデータを削除するかは、適宜制御されても良い。例えば、「要否」欄に「不要」と設定されたレコードのアプリケーションについて、削除制御手段18は、ダウンロードデータおよびアプリケーションデータのいずれも削除するよう制御しても良い。また、容量不足によりアプリケーションを削除する場合、削除制御手段18は、ダウンロードデータのみを削除しても良いし、アプリケーションデータのみを削除しても良いし、このいずれかもを削除しても良い。
【0052】
(端末管理方法)
図5を参照して、本発明の実施の形態に係る端末管理方法を説明する。
【0053】
まずステップS1において情報端末1のアプリケーション制御手段11は、当該情報端末1内から設定条件を取得し、設定条件データ21を生成する。ステップS2においてアプリケーション制御手段11は、この設定条件データ21とともに設定情報取得リクエストを端末管理サーバ2に送信する。
【0054】
ステップS3において端末管理サーバ2は、設定条件データに基づいてこの設定条件データに適合する設定情報を取得し、設定情報データを生成する。ステップS4において端末管理サーバ2は、ステップS2の応答として、設定情報データとともに設定情報取得応答を送信する。
【0055】
アプリケーション制御手段11が設定情報データ22を受信すると、ステップS5においてインストール制御手段15に、設定情報データ22および認証情報とともにインストールリクエストを送信する。ステップS6においてインストール制御手段15は、認証情報に基づいて、この送信元のアプリケーション制御手段11を認証するか否かを決定する。認証しない場合、そのまま処理を終了する。認証する場合、ステップS7に進む。ここで、インストールリクエストにおいて、認証情報とともに設定情報データ22を送信する場合を説明したが、これに限られない。例えば、まず認証情報のみをインストール制御手段15に送信し、認証された場合、さらに設定情報データ22を送信しても良い。
【0056】
ステップS7においてインストール制御手段15は、削除する必要があるか否かを判定する。例えば、容量が逼迫している場合、ステップS8において削除制御手段18に削除リクエストを送信する。削除制御手段18は、所定のロジックでダウンロードデータおよびアプリケーションデータ等を削除し、ステップS9において削除応答を送信する。
【0057】
ステップS7において容量に余裕がある場合、または削除制御手段18による削除が終了すると、インストール制御手段15は、ステップS10に進む。ステップS10においてインストール制御手段15はステップS5で引き継がれた条件設定データ21の配信管理サーバアドレスに基づいてダウンロード要求し、ステップS11においてデータをダウンロードする。ステップS12においてインストール制御手段15は、ダウンロードしたデータに基づいてアプリケーションをインストールする。
【0058】
ステップS13においてインストール制御手段15は、ステップS5のインストールリクエストに対するインストール応答をアプリケーション制御手段11に送信する。このインストール応答には、ダウンロードおよびインストールの結果が含まれる。
【0059】
ステップS13においてインストール応答を受信すると、ステップS14においてアプリケーション制御手段11は、インストール応答に含まれる結果に基づいて、設定情報データ22のステータスを更新し、処理を終了する。
【0060】
このような本発明の実施の形態に係る情報端末1は、情報端末の識別子を含む設定条件データを生成し端末管理サーバ2に送信するとともに、端末管理サーバ2から設定条件データを受信する。情報端末1は、受信した設計条件データに識別子が含まれるアプリケーションを、ユーザ自身が情報端末1に電源を入れた後にインストールするので、大量の情報端末1に、個々の設定環境に応じたアプリケーションを容易にインストールすることができる。また、ユーザに確認画面を表示することなくインストール作業を進めるので、従来のようにあらかじめキッティングによりインストールされていた場合と比べて、違和感なくユーザに負担をかけることもない。
【0061】
さらに、最初の電源投入時のみならず、途中においても適宜アプリケーションをインストールするので、ユーザが意識することなく、バージョンアップや機能変更などに対応した環境を提供することができる。また、記憶領域が逼迫している場合でも、使用頻度の低いアプリケーションなど、優先度の低いアプリケーションを削除後にインストールするので、ユーザ自身が空き領域を生成するなどの負担をかけることはない。
【0062】
このような本発明の実施の形態に係る情報端末1は、工場での端末設定を統一化し、作業の標準化を図ることにより、キッティングに係るコストを大幅に削減することができる。具体的には、出荷時におけるキッティング内容の端末間の差異を最小限にとどめることができるので、製造プロセス全体において平準化生産を実現するとともに、生産性が向上することが期待できる。さらには、在庫コストも削減することができる。さらにユーザの契約などの要件によってインストールするアプリケーションソフトウェアを事後的に変更できるため、ユーザに適した端末を低コストかつ迅速に提供することができる。
【0063】
このように本発明の実施の形態に係る情報端末1は、アプリケーションを容易にインストールすることができる。
【0064】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなる。
【0065】
本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。