(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
発光ダイオード(LED)のパネルからの光出力を制御するのに適した回路であって、前記パネルが複数のLEDからなる多数のLEDストリングを含み、前記パネルが電流供給から各LEDストリングを介するILEDストリング電流を受け取り、
前記回路が、それぞれのLEDストリングに結合され、関連するILEDストリング電流を制御するように構成される、DCE(ダイナミック電流イコライザ)回路を含み、
前記パネルのLEDストリングの少なくとも幾らかが多数のDCE回路のそれぞれのものにより制御されるように、前記DCE回路が、各々がそれぞれのLEDストリングに結合され、前記それぞれのLEDストリングを介するILEDストリング電流を制御するように構成される、他の実質的に同一のDCE回路と共に動作するように構成され、
前記DCE回路が、VEQ等化電圧を導くように構成されるVEQラインを介して他のDCE回路に結合され、
前記DCE回路が、
前記ILEDストリング電流に対応するVSEN感知電圧を受け取るように構成されるVSEN回路要素と、
VEQ等化電圧を発生するか、又は前記VEQライン上の前記VEQ等化電圧を受け取ることに基づいて、VEQ等化電圧を提供するように構成されるVEQ回路要素と、
前記それぞれのLEDストリングを介する電流を調整するように構成される第1の制御ループであって、前記VSEN感知電圧を受け取るように結合される反転入力と前記VEQ等化電圧を受け取るように結合される非反転入力とを有する第1の増幅器を含む、前記第1の制御ループと、
イネーブルされるときに前記VEQ等化電圧を調整するように構成される第2の制御ループであって、前記VSEN感知電圧を受け取るように結合される反転入力と前記VEQ等化電圧を受け取るように結合される非反転入力とを有する第2の増幅器を含む、前記第2の制御ループと、
を含み、
前記第1の制御ループと前記第2の制御ループとが同時に動作しないように前記第1の増幅器が前記第2の増幅器に対して入力オフセットを有し、
前記DCE回路が、
最も小さいVSEN感知電圧を有する前記DCE回路に対応する最も弱いストリングのDCD回路が、前記第1の制御ループを用いて前記ILEDストリング電流を制御するように動作可能であり、前記VEQ等化電圧を発生するために前記第2の制御ループをイネーブルするように動作可能であり、
他のDCE回路の各々が、前記第1の制御ループを用いて前記ILEDストリング電流を制御するように動作可能であり、前記第2の制御ループをディセーブルし、前記最も弱いストリングのDCE回路からの前記VEQライン上の前記VEQ等化電圧を受け取るように動作可能である、
ように構成される、回路。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に説明する
図1〜
図9、及び本明細書において本発明の原理を説明するために用いる種々の実施例は単に例示的なものであり、いかなる方式においても本発明の範囲を限定すると解釈すべきではない。当業者であれば、本発明の原理は、任意の種類の適切に配されるデバイス又はシステムにおいて実装され得ることがわかるであろう。
【0011】
図1は、本開示に従った例示の発光ダイオード(LED)システム100を図示する。この例において、システム100は、交流直流(AC/DC)コンバータ102、LEDパネル104、及び電流制御ユニット106を含む。AC/DCコンバータ102は、AC入力信号を受け取り、ADC出力信号を生成する。例えば、AC/DCコンバータ102は、LEDパネル104のためのADC入力電流IINを生成し得る。AC/DCコンバータ102は、AC信号をADC信号に変換するための任意の適切な構造を含む。特定の一例として、AC/DCコンバータ102は、3Aの電流を生成するコンバータなど、定数電流(CC)モードで動作するコンバータを表し得る。
【0012】
LEDパネル104は、ここでは多数のストリング108a〜108nを含む。各ストリング108a〜108nが、直列に結合される多数のLED110を含み、これらのストリング108a〜108nは、互いに並列に結合される。各ストリング108a〜108nは任意の数のLED110を含み得、任意の適切な数のストリングが並列に結合され得、LED110の任意の他の適切な構成を用いることができる。各LED110は、光を生成するための任意の適切な半導体デバイスを含む。この例において、LEDパネル104は、入力電流IINを受け取り、これが、ストリング108a〜108n内のLED110に光を生成させる。電流の量を介して流れるLEDストリングは、そのストリングによって提供される照射の量を制御する。一層高い電流は、典型的に、より多くの照射となり、一層低い電流は、典型的に、より少ない照射となる。
【0013】
オペレーションの間、LEDストリング108a〜108nの一つ又は複数はフェイルし得る。これは、外部物体又は通常使用で生じる劣化により生じる損傷など、任意の数の理由に起因し得る。或るLEDストリングがフェイルすると、これは、残りのLEDストリング内の電流の配分を妨害し得、そのためLEDパネル104の全光出力は、時が経つにつれて著しく変化し得る。
【0014】
この問題を補償するのを助けるため、電流制御ユニット106は、LEDストリング108a〜108nを介して流れる電流I
LED1〜I
LEDnを制御する。以下に更に詳細に述べるように、電流制御ユニット106は、電流I
LED1〜I
LEDnを制御するため、ダイナミック電流等化を実装する。一つ又は複数のLEDストリング108a〜108nがフェイルした場合、電流制御ユニット106は、残りのストリング内の電流を補償するよう動的に調節する。これにより、システム100が、一つ又は複数のLEDストリング108a〜108nがフェイルしたときでも、LEDパネル104の光出力を維持すること可能となり得る(又は少なくとも一つ又は複数のLEDストリングがフェイルしたとき従来のシステムにおける場合より多くの照射を提供する)。電流制御ユニット106は、多数のLED ストリング内の電流を動的に制御するため任意の適切な構造を含む。電流制御ユニット106内の例示のダイナミック電流イコライザ及びそれらの配置の詳細が以下に提供される。
【0015】
電流制御ユニット106は、機能的又はアクティブLEDストリング108a〜108nにおいて電流を等化することができ、特定の比に従ってアクティブストリングが電流を受け取れるようにする。例えば、幾つかの実施例において、LEDストリング108a〜108nは、実質的に等しい電流を受け取ることができる。他の実施例において、電流制御ユニット106は、スケールファクタを一つ又は複数の電流に適用し、スケーリングされた電流を等化することができる。例えば、電流制御ユニット106は、幾つかのストリング内の第1の電流を実質的に等しくする一方、別のストリング内の第2の電流を第1の電流の2倍に実質的に等しくすることができる。これは、異なるLED(異なる色のLEDなど)が異なる電流を受け取ることを可能にすることによるなど、これは、光の生成における大きな柔軟性を提供し得る。
【0016】
特に、ダイナミック電流等化の利用は、システムロバスト性増大させ得る。光出力は、一つ又は幾つかのLEDストリングがフェイルしたときでも維持され得、これは、LEDストリングがフェイルする度にLEDパネル104を交換する必要性を低減する。これは、LEDパネル104に関連する維持コストを著しく低減し得る。また、電流制御ユニット106内のダイナミック電流イコライザの実施例は、標準的な汎用のAC/DCコンバータ102又は任意の他の電流源と共に機能し、これは、全体的なシステムのコストを低減し得る。更に、ダイナミック電流イコライザは、スイッチング要素の利用を必要とすることなく実装され得、これは、電磁干渉(EMI)に関する問題を低減する又はなくし得る。また、ダイナミック電流イコライザは、容易に設定することができ(単一のレジスタを各イコライザに単につなぐことによるなど)、設置コストを低減する。
【0017】
図1は、LEDシステム100の一例を図示するが、
図1に種々の変更をすることができる。例えば、システム100は、任意の数のAC/DCコンバータ、LEDパネル、及び電流制御ユニットを含み得る。また、AC/DCコンバータの利用は単に例示のためである。LEDパネルのための入力電流は、DC/DCコンバータ又は線形電流レギュレータなど、任意の適切な 構造により生成され又は提供され得る。更に、
図1内の構成要素の相対的な位置は単に例示の目的である。図示した構成要素は、特定のニーズに従って、配置しなおすことができ、付加的な構成要素を付加することもできる。また、電流等化は、LEDに関連しない他のシステムにおいて用いることができる。これらの実施例において、電流制御ユニット106は、回路の多数の分岐を介する電流制御するために用いることができる。
【0018】
図2は、本開示に従った一例のLEDシステム200のより特定の構成を図示する。システム200は、
図1のシステム100に類似するが、
図2は、種々の構成要素の特定の実装の詳細を図示する。この例において、システム200は、電流源202、LEDパネル204、及び電流制御ユニット206を含む。LEDパネル204は、LED210の多数のストリング208a〜208nを含む。
【0019】
図2に示すように、電流源202は、電流源212、ダイオード214、電源216、及びキャパシタ218を含む。ダイオード214及び電源216は、電流源212及び接地の間に直列に結合される。キャパシタ218はまた、電流源212及び接地の出力の間に結合される。電流源202は、AC/DCコンバータ、DC/DCコンバータ、線形電流レギュレータ、又は入力電流IINを提供するための任意の他の適切な構造を表し得ることに留意されたい。
【0020】
電流源202は、LEDパネル204のための入力電流IINを生成し、これは、LED電圧V
LEDに関連する。LEDストリング208a〜208nが適切に機能していると仮定すると、そのストリング内のLED210は、ストリング間の電圧降下を引き起こす。これは、LEDストリング208a〜208nの出力での種々の電圧V
Di−V
Dnとなる。各LEDストリング208a〜208nはさらに、そのストリングを介して流れる関連する電流I
LED1〜I
LEDnを有する。
【0021】
この例において、電流制御ユニット206は、それぞれ、LEDストリング208a〜208nに結合されるダイナミック電流イコライザ(DCE)222a〜222nを含む。DCE222a〜222nは、アクティブLEDストリング208a〜208nを流れる電流の量を調整する。この特定の例において、全てのLEDストリング208a〜208nが通常通り動作するとき、DCE222a〜222nが動作するように、電流I
LED1〜I
LEDnは実質的に等しい。一つ又は複数のLEDストリング208a〜208nがフェイルする場合、DCE222a〜222nは、電流を介する残りの(ノンフェイルド)LEDストリングが実質的に等しくなるように、電流を調節する。
【0022】
この例示の実施例において、各DCE222a〜222nは、I
LED入力を含み、I
LED入力は、ストリング又は電圧VDi−VDnストリングの出力で関連するLEDを介して流れる電流I
LED1〜I
LEDnを受信するように構成される。各DCE222a〜222nは更に、等化電圧VEQを受け取る。以下に述べるように、電流等化の間他のDCE222a〜222nにより用いるための等化電圧VEQは、DCE222a〜222nの一つにより設定され得る。これは、DCE222a〜222nが、たとえLEDパネル204が動的に変化する状態においても、電流I
LED1〜I
LEDnを制御するよう共に動作することを可能にする。等化電圧VEQは、従って、これはDCE222a〜222nを制御するために用いられるため、制御電圧又は制御信号と呼ばれ得る。等化電圧VEQが、キャパシタ224に結合され、これは、任意の適切な容量性構造を有する任意の適切な静電容量(ΙμF又は他のバルクキャパシタなど)を表す。各DCE222a〜222n更に接地ピンを含む。この例において、DCE222a〜222nは、アクティブLEDストリングを介する電流I
LED1〜I
LEDnがIm/Nに実質的に等しくなるよう機能し、ここで、Nはアクティブ(ノンフェイルド)LEDストリングの数である。
【0023】
図3は、本開示に従ったLEDシステムのための例示のDCE300を図示する。DCE300は、例えば、
図2の電流制御ユニット206において用いられ得る。
図3に示すように、DCE300は、LED電流パス要素302及びLED電流感知要素304を含む。パス要素302は、LEDストリング内を通過し得る電流の量を制御する。感知要素304は、LEDストリングを介して通過する電流の量を感知し、電流の量に基づいて感知電圧V
SENを生成する。この例において、パス要素302は、Nチャネルラテラル拡散金属酸化物半導体(NLDMOS)トランジスタを含み、感知要素304はレジスタを含む。
【0024】
DCE300は、パス要素302を介して通過する電流が少ししかない又は全くないとき、を検出する開ループ検出器306を更に含む。これは、例えば、LEDストリングがフェイルし、ストリングを介する電流経路を遮断するとき、起こる。この実施例において、開ループ検出器306を含む電流源308及びトランジスタ310〜312。開ループ検出器306は、ここでは感知電圧V
SENが何らかの閾値(36mVなど)を下回って下がるときを検出し、これは、開ループ状態を示す。この状態が検出されると、開ループ検出器306は、イネーブル信号VENを特定のレベル(低など)までプルする。電流源308は、10μA電流源など電流を生成するための任意の適切な構造を含む。トランジスタ310〜312は、NPNバイポーラトランジスタなど、任意の適切なトランジスタデバイスを含む。
【0025】
DCE300は、短絡回路状態を検出する短絡回路検出器314を更に含む。短絡回路状態は、ストリングの一つ又は複数のLEDがフェイルし短絡回路を形成するとき生じ得る。この状態は、短絡回路状態のストリングの出力で電圧を急激に増加させる。短絡回路状態は、例えば、任意のV
D1〜V
Dnの電圧が何らかの閾値を上回って上昇するとき検出され得る。この状態が検出されると、短絡回路検出器314がイネーブル信号VENを特定のレベル(低など)までプルし、ゲート制御信号V
G1を特定のレベル(低など)まで行かせて、パス要素302をシャットオフする。短絡回路検出器314は、回路内の短絡回路状態を検出するための任意の適切な構造を含む。
【0026】
DCE300は、2つのレジスタ316〜318を更に含む。レジスタ316が、上側供給電圧レールVDDに結合される。開ループ検出器306及び短絡回路検出器314が開又は短絡回路がないことを検出するとき、レジスタ316が、イネーブル信号VENをプルアップする。レジスタ318はさらに電圧レールVDDに結合され、必要に応じて等化電圧VEQをプルアップする。各レジスタ316〜318は、任意の適切な抵抗を有する任意の適切な抵抗性構造を含む。例えば、レジスタ316は、400kΩレジスタを表し得、レジスタ318は、100kΩレジスタを表し得る。他の実施例において、レジスタ316〜318は、電流源又は、それぞれ、イネーブル信号VEN及び等化電圧VEQをプルアップする他の構造で置き換えられてもよい。
【0027】
この例において、DCE300は、2つの異なる調整ループ、すなわちI
LED調整ループ320及びV
EQ調整ループ322を実装する。I
LED調整ループ320は、パス要素302、感知要素304、及び第1の演算増幅器324を含む。この調整ループ320は、それ自体の感知電圧V
SEN及び外部ソース(別のDCEなど)から受信した等化電圧VEQに基づいてLEDストリングを介して流れる電流を制御する。増幅器324は、その非反転入力で等化電圧VEQを及びその反転入力で感知電圧V
SENを受け取る。増幅器324は、パス要素302に対しゲート制御信号VG1を生成及び調節する。このようにして、ILED調整ループ320は、感知電圧V
SENを等化電圧VEQに調整する(等化電圧VEQを変えようとすることなく)。増幅器324は更に、短絡回路検出器314が短絡回路状態を検出するとき、ゲート制御信号VG1を特定のレベルまで駆動することもできる。増幅器324は、任意の適切な増幅構造を含む。この例において、増幅器324は、差動増幅器又は差動利得段の一部として動作するようアレンジされる。
【0028】
VEQ調整ループ322は、等化電圧VEQを調整する。この例において、調整ループ322は第2の演算増幅器326及びトランジスタ328〜330を含む。演算増幅器326は、その非反転入力で電流等化電圧VEQを及びその反転入力で感知電圧V
SENを受け取る。等化電圧VEQは、レジスタ318により生成された電圧をまず表し得る。増幅器326は、トランジスタ328に対しゲート制御信号V
G2を生成及び調節して、増幅器326がフィードバック・ループを用いて等化電圧VEQを感知電圧V
SENに向かって更に調節することを可能にする。トランジスタ330は更に、開又は短絡回路状態が検出されるとき、調整ループ322が等化電圧VEQを調整しないようにカットオフすることもできる。増幅器 326は、任意の適切な増幅器構造を含む。この例において、増幅器326は、差動増幅器又は差動利得段の一部として動作するようアレンジされる。トランジスタ328〜330は、任意の適切なトランジスタデバイスを含む。例えば、トランジスタ328は、NチャネルMOS(NMOS)トランジスタを表し得、トランジスタ330は、NLDMOSトランジスタを表し得る。
【0029】
この例において、第1の増幅器324は、入力オフセット、つまり、入力電圧オフセット(V0)を含む。このオフセットは、感知電圧V
SENに付加され得る。第2の増幅器326は、入力オフセットが欠落し得、又はより小さな入力オフセットを有し得る(これは、増幅器324のオフセットから増幅器326のオフセットを引いたものが正であることを意味する)。オフセットのこの差は、調整ループ320及び調整ループ322両方が同時に動作しないようにすることを助け、それにより、DCE300がLED電流I
LED及び等化電圧VEQ両方を調整しないようにする。
【0030】
DCE300は、状況に応じて異なって動作する異なるLEDストリングに結合される。例えば、スタートアップの間、開回路検出器306は、各DCE300でトリガされ得、各DCE300内のトランジスタ330及び調整ループ322をカットオフする。各DCE300内の等化電圧VEQは、そのDCE内のレジスタ318による供給電圧に向かって次第に内的に充電される。この間、各DCE300内の調整ループ320は、そのLED電流I
LEDを調整してソフトスタートアップを提供する。
【0031】
スタートアップの後、「最も弱い」LEDストリングに関連するDCE300内のVEQ調整ループ322は、等化電圧VEQを調整し始める。最も弱いストリングは最も弱い感知電圧V
SENを有するLEDストリングを表し、これは、このLEDストリングが、LEDストリング任意のものの最高順方向電圧及び最小電流I
LEDを有することを示し得る。最も弱いLEDストリングに関連するDCE300は、そのVEQ調整ループ322を用いて等化電圧VEQを調整し、そのDCE内の演算増幅器326は、VEQを最小感知電圧V
SENに実質的に等しくなるよう調整することができる。このDCE300内のILED調整ループ320は、パス要素302をフルにオンにすることでき、最小必要電圧ヘッドルームを提供する(それにより固有のダイナミックヘッドルーム制御を提供する)。効果的に、このDCE300が、LEDストリングの任意のものを介して流れる最小電流I
LED1〜I
LEDnに基づいて等化電圧VEQを調節している。
他方のLEDストリングに関連するDCE300は、それらのVEQ調整ループ322をカットオフし、等化電圧VEQに基づいてそれらのILED調整ループ320を用いてそれらのLED電流を調整する。
【0032】
入力電流IINが増加または低減する場合、これは、電流源202のキャパシタ218のチャージを変え、これは電圧V
LEDを変える。最も弱いLEDストリングに対するDCE300において、パス要素302は、オペレーションのトリオード領域にあり得、そのため、電圧V
LEDへの変更が、電流I
LEDへの変更とそのDCEの感知電圧V
SEN内の変更を生じさせる。これは、DCE300に等化電圧VEQを変化させ、これはその後他方のDCEに送られる。他方のDCEは、それらのILED調整ループ320内の変更された等化電圧VEQを用いてそれらの電流I
LEDそれらのI
LED調整ループ320内のことに留意されたい。キャパシタ224は、等化電圧
VEQ内でゆっくりと変化し得、これは、電流I
LED1〜I
LEDnのためのソフトスタートを提供すること及びそれらが互いに争わないように、ILED調整ループ320に対しVEQ調整ループ322をゆっくりさせることを助けることに留意されたい。
【0033】
最も弱いLEDストリングが破損してオープンとなる場合、そのDCE300により開回路状態が検出され、及びトランジスタ330内のDCEがカットオフされる。これは、最も弱いストリングのDCE300が等化電圧VEQを調整しないようにする。他方のDCE300の各々において、その等化電圧VEQは、関連するレジスタ318によりチャージアップされ、そのILED調整ループ320は、等化電圧VEQにオフセット電圧V
OSを付加したものに等しい感知電圧VSENを生成する。これらのDCE300を介する電流がそれらの合計が入力電流I
INに等しくなるまで上昇し続け、入力電流I
INの地点で新しい最も弱いLEDストリングが識別される(及びその関連するDCE300が等化電圧VEQを調整し始める)。
【0034】
ブレークオープンする最も弱いLEDストリングがない(もっとも弱いストリングでないストリング)場合、電流源202内のキャパシタ218の電荷は増加し、これは電圧VLEDを増加させる。これは、最も弱いストリングに関連するDCE300内の電流I
LED及び感知電圧VSENを増加させる。感知電圧VSENの増加は、DCE300に等化電圧VEQを増加させる。他方のDCE300は、増加された等化電圧VEQを用いてそれらの自体のLED電流を増加させて機能するストリングの全てを介する電流が入力電流IINに達するようにする。
【0035】
本明細書内で分かるように、ここでは、DCE222a〜222nを機能するLEDストリング208a〜208nを介する電流I
LED1〜I
LEDnを実質的に等しくさせるために用いることができる。その結果、一つ又は幾つかのLEDストリングのフェイルは、残りのLEDストリングを介するより多くの電流を生じさせ得、残りのLEDストリングの光出力を増加させる。たとえ光出力が幾分低減しても、光出力はLEDパネルの意図される用途に適切なままであり得、LEDパネルのメンテナンス又は修理又はシステムが必要とされないことを意味する。
【0036】
図2において、DCEがLEDの各ストリング208a〜208nに関連する。しかし、LED及びDCEの他の構成も可能である。
図4〜
図8は、本開示に従った例示のLEDシステムの他の構成を図示する。
図4において、LEDシステム400が、電流源402及び多数のLEDストリング408a〜408cを含む。各ストリング408a〜408cは、多数のLED410を含み、各LED410はそれ自体のDCE422に関連する。その結果、各ストリング408a〜408cは、LED410間に組み込まれるDCE422を備えた多数のLED410で形成される。また、多数のキャパシタ424(1μFキャパシタなど)の各々は、DCE422のサブセットで用いられ得る。各キャパシタ424は、DCE422のそのサブセットのための等化電圧VEQをストアすることができる。
【0037】
図5は、
図4のシステム400と構造が同様の例示のLEDシステム500を図示する。
図5において、ツェナーダイオード526a〜526nのストリングが、上側及び下側電圧レール間に結合される。各ツェナーダイオード526a〜526nが、DCE522のサブセットのサプライ入力V
CCに結合される。ツェナーダイオード526a〜526nは、パワーアップ保護のため用いることができ、それらは、並列に結合された全てのLED510がフェイルするとき電流をシャントし得る。
【0038】
図6は、
図2のLEDシステム200に類似する例示のLEDシステム600を図示する。システム600は、それぞれ、DCE622a〜622nに結合されるLEDストリング608a〜608nを含む。レジスタ626a〜626nが、DCE622a〜622nのSRCピンに結合される。これらのレジスタ626a〜626nは、種々の目的のために用いることができる。例えば、レジスタ626a〜626nの各々ほぼ等しい抵抗Rを有する場合、それは、電圧VLEDの最小必要値を識別することができる。つまり、VLEDの最小値は、
V
LED=VF
HIGHEST+I
LED×x(RDS
0N+R)
として計算され得、ここでVFHIGHESTは任意のLEDストリングの最高順方向電圧を示し、ILEDは、そのLEDストリングの電流を示し、及びRDS0Nは、そのLEDストリングのためのDCE内のパス要素302の特定のオン抵抗を示す。Rの値が既知であれば、最小必要VLED電圧は識別され得、これは電圧オーバーヘッドを少々さする助けとなり得る。これらの実施例において、DCE622a〜622nは、電流I
LED1〜I
LEDnを実質的に等しくするよう機能し得る。
【0039】
しかし、レジスタ626a〜626nの抵抗は必ずしも等しい必要はない。実際、レジスタ626a〜626nの全ては、異なる抵抗値を有し得る。これらの実施例において、レジスタ626a〜626nの特定の抵抗は、電流間の異なる比を得るため、ストリング608a〜608n内の異なるLED電流I
LED1〜I
LEDnをスケーリングするよう選択され得る。例えば、低い抵抗は、関連するLEDストリングを介しより多くの電流が流れることを可能にする。k番目のLEDストリングの電流は下記のように表すことができる
【数1】
ここで
(Ri//R2//...//RN)は、アクティブ(ノンフェイルド)LEDストリングに関連する並列レジスタ626a〜626nの全体的な抵抗を示し、Rkは、K番目のLEDストリングに関連するレジスタの抵抗を示す。
【0040】
これは、例えば、異なる色のLEDがシステム600において用いられるとき有効であり得る。例えば、ストリング608a〜608d が白のLEDを含み、ストリング608nがアンバーLEDを含むと仮定する。また全部で5つのストリングがあると仮定する。レジスタ626a〜626dは、各々Rの抵抗値を有し得、レジスタ626nは、2.25×Rの抵抗を有し得る。この構成で、電流IINの90%がストリング608a〜608dを介して流れ得、電流IINの10%ストリング608nを介して流れ得る。これは、入力電流IINの変化にかかわらず当てはまり得る。
【0041】
図7は、カスケードされたDCEを備えたLEDシステム700を図示する。
図7において、DCE722a〜722dが、それぞれ、LEDストリング708a〜708dに結合される。レジスタ726a〜726dの抵抗は等しいと仮定すると、DCE722a〜722dは、アクティブLEDストリング708a〜708dを介する電流を実質的に等しくする。レジスタ726a〜726dの少なくとも幾つかが等しくない場合、DCE722a〜722dは、アクティブLEDストリング708a〜708dを介する電流にそれらのレジスタ726a〜726dにより規定された比を達成させる。これらのDCE722a〜722dはシステム700内のDCEの第1のレベルを形成する。
【0042】
DCE722eが、DCE722a〜722dに結合され、DCE722fが、LEDストリング708eに結合される。DCE722e〜722fは、システム700内のDCEの第2のレベルを形成し別の等化を実行する。更に具体的には、レジスタ726e〜726fの抵抗が等しいと仮定すると、DCE722e〜722fは、LEDストリング708a〜708dを介して流れる全体の電流を、LEDストリング708eを介して流れる電流と実質的に等しくするように動作する。この例において、ストリング708eは、ストリング708a〜708dの一つ又は複数がアクティブである限り、入力電流IINの半分を受け取る(レジスタ726e〜726fが等しいと仮定する)。電流の残りの半分は、アクティブストリング708a〜708dを介して流れる。
【0043】
このようにして、DCEを用いて階層的等化が実施され得る。ADCEは、LEDの単一のストリングを介する電流を制御することができ、又はDCEが、LEDの多数のストリングを介する電流を制御することができる(恐らく他のDCEを介して)。図示していないが、DCE722fが、LEDの多数のストリングを介する電流制御するために用いられ得、及び/又はDCEの一つまたは複数の付加的な層がシステム700において用いられ得る。これは、多数のLEDストリングを介する電流を管理する方式に著しい柔軟性を提供する。
【0044】
図8において、LEDシステムのためのDCE800は
図3のDCE300と構造が同様である。いずれのDCEも本明細書に示す任意のLEDシステムにおいて用いられ得る。DCE800は、パス要素802及び感知要素804を含む。ILED調整ループ820は、第1の増幅器824、及びVEQ調整ループ822を含む第2の増幅器826を含む。
【0045】
この例において、ILED調整ループ820は更に、レジスタ832及び電流源834を含む。これらの構成要素は、パス要素802を介して通過する電流ILEDをスケーリングするDCE800において用いることができる。また、多数のDCE800において多数の電流ILED1〜ILEDnをスケーリングしてそれらの電流間の異なる比を得るためにこれらの構成要素を用いることができる。
【0046】
電流が開回路検出器806からくる、及び増幅器824〜826の反転入力端子が最小であると仮定すると、感知要素804により生成された感知電圧VSENは、レジスタ832を介して流れる電流源834電流により生成された電圧によりオフセットされ得る。このオフセットは感知電圧VSENを変更し、その特定のDCE800を介するILED電流に対する変更を生じさせる。
【0047】
図2〜
図8は、LEDシステムの例示の配置及びDCEの例示の実施例及びそれらのシステムの他の構成要素を示すが、
図2〜8に種々の変更をすることができる。例えば、LEDシステムは、任意の数のLED、任意の適切な数のDCEを備えた任意の適切な配置のLEDストリングを含み得る。また上述では特定の回路要素が示されているが(或る種のトランジスタ又は他の構成要素など)、他の回路要素が、同一又は類似の機能を実行するために用いられ得る。また、DCEは回路の多数の分岐を介する電流を調整する他のシステムに用いることができ、それらの分岐はLEDを含んでいても含んでいなくてもよい。
【0048】
図9は、本開示に従ったLEDシステムにおけるダイナミック電流等化のための例示の方法900を図示する。説明を簡単にするため、方法900は、
図3のDCE300を用いて動作する
図2のLEDシステム200に関連して説明する。方法900は、任意の他の適切なLEDシステム及びDCE構成と共に用いることができる。
【0049】
工程902で、一つ又は複数のLEDに関連する信号がDCEで受け取られる。これは、例えば、DCE222a〜222nがLED208a〜208nのストリングに関連する電流又は電圧を受信することを含み得る。電流は、ストリングを介して流れる電流I
LED1〜I
LEDnを表し得、電圧は、ストリングの出力での電圧VD1−VDnを表し得る。工程904で、DCEは、受け取った信号に基づいて感知信号を生成する。これは、例えば、DCE222a〜222nが感知要素304を用いて感知電圧VSENを生成することを含み得る。
【0050】
工程906で、DCEは、短絡回路状態が検出されたかどうか決定する。その場合、工程908で、DCEは、そのV
EQ調整ループをディセーブルし、一つ又は複数のLEDを介して電流が流れることをブロックする。これは、例えば、短絡回路検出器314が、増幅器324をオフにさせる、又はパス要素302を開にすることを含み得る。これは、また、短絡回路検出器314が、トランジスタ314をカットオフすることによりVEQ調整ループ322をディセーブルすることも含み得る。DCEは、工程910で、開回路状態が検出されたかどうかを決定する。その場合、工程912で、DCEは、そのVEQ調整ループをディセーブルする。これは、例えば、開ループ検出器306が、トランジスタ330をカットオフすることによりVEQ調整ループ322をディセーブルすることを含み得る。
【0051】
開又は短絡回路状態が存在しない場合、DCEは、最も弱いLEDストリングのような、最も弱いLEDである可能性がある又はない、一つ又は複数のLEDからの信号を現在受け取っている。工程914で、DCEが最も弱いLEDに関連するか否かの検出が成され、ここで、感知電圧VSENが増幅器324〜326に提供され得、その一つが入力オフセット(V
0Sなど)を含む。
【0052】
DCEが最も弱いLEDに関連する場合、工程916でDCEは、そのV
EQ調整ループをイネーブルし、そのI
LED調整ループをディセーブルし、工程918でDCEは等化電圧V
EQを調節する。この場合、増幅器324は、パス要素302にILED電流パスさせる信号を出力する。また、増幅器326は、トランジスタ328のオペレーションを調節して等化電圧VEQ制御してそれが感知電圧VSENに実質的に等しくなるようにし、これは、DCEにより使用のため他のDCEに出力さ得る。
【0053】
DCEが最も弱いLEDに関連しない場合、工程920でDCEは、そのV
EQ調整ループをディセーブルし、そのI
LED調整ループをイネーブルし、工程922でDCEはそのLEDを介する電流を調節する。この場合、増幅器326は、トランジスタ328をオフにして等化電圧VEQへの調節をブロックすることができる。また、増幅器324は、別のDCEから受信した等化電圧VEQに基づいてパス要素302のオペレーションを調節してそのLEDストリングを介する電流を制御する。
【0054】
このようにして、DCEは、(i)等化電圧VEQを調整するか又は(ii)等化電圧VEQに基づいてそのLEDの電流を調整するかのいずれかであるが、その両方ではなく、機能し得る。等化電圧VEQを調整することは、他のLEDを介して流れる電流にわたってDCEが幾らかの制御を達成することを可能にする。これは、他方のDCEが等化電圧VEQに基づいてを調整するそれらの電流ためである。等化電圧VEQに基づいてLED電流を調整することは、DCEが他のDCEに沿ってその電流を調整することを可能にする。
【0055】
図9は、LEDシステムにおけるダイナミック電流等化のための方法900の一例を図示するが、
図9種々の変更をすることができる。例えば、一連の工程として示すが、
図9の種々の工程は重なったり、並列に生じたり、又は異なる順序で生じたりし得る。また、方法900は、回路の多数の分岐を介する電流を調整するために用いられ得、これらの分岐は、LEDを含んでいても含んでいなくてもよい。
【0056】
ここで、本明細書内で用いた或る種の語及び語句の定義を説明することが有益であろう。結合という用語及びその派生語は、2つ又はそれ以上の構成要素間の任意の直接的又は間接的通信を意味し、これらの構成要素が互いに物理的に接していてもいなくてもよい。「含む(include)」及び「含む(comprising)」、及びそれらの派生語は、制限することなく含むことを意味する。という用語「又は」は包括的であるり、及び/又はを意味する。用語「に関連する」及び「それに関連する」及びその派生語は、相互接続される、含む、中に含まれる、に及びと接続される、に及びと結合される、と通信する、と強調する、インターリーブする、近接させる、に又はと接合される、の特性を有する、又は同様のものを含む。
【0057】
本開示では、特定の実施例及び全般的に関連する方法を説明してきたが、これらの実施例及び方法の変更や変形は当業者に明らかであろう。従って、上述の例示の実施例は本発明を限定しない。他の変更、置換、及び改変も本発明の特許請求項の範囲内で可能である。