(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記口座振替契約フロー手段は、契約変更処理開始指示を受信して、前記口座振替契約記憶部に格納された特定の口座振替契約情報を変更可能な口座振替契約確認・変更画面を前記利用者端末に表示し、前記利用者端末から契約変更処理終了指示を受信して、前記口座振替契約確認・変更画面において前記特定の口座振替契約情報に含まれる引落口座情報が変更された場合、前記変更された引落口座情報を前記販売者システムに送信し、
前記口座振替契約受付手段は、前記利用者端末から変更された口座振替契約情報を受信して、前記口座振替契約記憶部の特定の口座振替契約情報を前記変更された口座振替契約情報で修正することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
収納企業コード、および入金口座情報を格納する収納企業情報記憶部と、引落口座情報、収納企業コード、上限金額を格納する口座振替契約記憶部とを備えた条件設定付口座振替システムにおいて、口座振替の引落口座に上限金額を設定し、上限金額を設定した引落口座に対する口座振替を実行する方法であって、
前記条件設定付口座振替システムの口座振替契約フロー手段が、契約処理開始指示を受信して、口座振替契約情報を入力可能な新規口座振替契約画面を利用者端末に表示させるステップと、
前記口座振替契約フロー手段が、前記利用者端末から契約処理終了指示を受信して、前記新規口座振替契約画面において入力された前記口座振替契約情報に含まれる引落口座情報を、販売者システムに送信するステップと、
前記条件設定付口座振替システムの口座振替契約受付手段が、前記利用者端末から前記口座振替契約情報を受信して、前記口座振替契約記憶部に格納するステップと、
前記条件設定付口座振替システムの請求データ受付手段が、前記販売者システムから、収納企業コード、被振替口座情報、および請求金額を含む口座振替請求データを受信するステップと、
前記請求データ受付手段が、受信した前記口座振替請求データに含まれる収納企業コードおよび被振替口座情報に基づいて、前記口座振替契約記憶部から前記上限金額を取得するステップと、
前記請求データ受付手段が、前記取得した上限金額と前記請求金額とを比較して、口座振替を実行するか否か判定するステップと、
口座振替を実行すると判定される場合、前記条件設定付口座振替システムの口座振替実行手段が、前記口座振替請求データに含まれる収納企業コードに基づいて、前記収納企業情報記憶部から前記入金口座情報を取得するステップと、
前記口座振替実行手段が、前記取得した入金口座情報および前記被振替口座情報に基づいて口座振替を実行するステップと
を実行することを特徴とする方法。
前記口座振替契約フロー手段が、契約変更処理開始指示を受信して、前記口座振替契約記憶部に格納された特定の口座振替契約情報を変更可能な口座振替契約確認・変更画面を前記利用者端末に表示するステップと、
前記口座振替契約受付手段が、前記利用者端末から変更された口座振替契約情報を受信して、前記口座振替契約記憶部の特定の口座振替契約情報を前記変更された口座振替契約情報で修正するステップと、
前記口座振替契約フロー手段が、前記変更された口座振替契約情報に含まれる引落口座情報が変更されたか否か判定するステップと、
引落情報が変更されたと判定される場合、前記口座振替契約フロー手段が、前記変更された引落口座情報を前記販売者システムに送信するステップと
をさらに実行することを特徴とする請求項5に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態に係る条件設定付口座振替システムおよび条件設定付口座振替方法を詳細に説明する。
【0018】
(システム構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る全体ネットワーク構成を示す図である。
図1において、利用者端末101、オンラインショッピングサイトを運営する販売者システム102、および条件設定付口座振替システム103が、インターネット104を介して通信を行うよう構成されている。また、銀行内に設置された条件設定付口座振替システム103と営業店端末105とが、行内ネットワーク106を介して通信を行うよう構成されている。
【0019】
販売者システム102は、オンラインショッピングサイトを公開するためのWebサーバ、オンラインショッピングサイトを利用する会員に関する個人情報を格納する会員データベースなどを含んで構成される。
【0020】
オンラインショッピングの利用者は、利用者端末101からインターネット104を介してオンラインショッピングサイトにアクセスし、所望の商品等の購入を決定し、決済を行うことができる。
【0021】
条件設定付口座振替システム103は、販売者システム102を介して、収納企業である販売者から口座振替請求データを受信し、口座振替を実行する。オンラインショッピングの利用者である預金者の引落口座から販売者の入金口座に口座振替を実行する際、口座振替請求データの請求金額が、預金者の引落口座の条件の範囲内であるか否かを判定し、条件の範囲内である場合に限り、口座振替を実行することができる。
【0022】
次に、
図2のブロック図を参照して、上記した条件設定付口座振替システム103の構成を詳細に説明する。なお、
図2では、単一のコンピュータシステムを想定し、必要な機能構成だけを示しているが、条件設定付口座振替システム103を、複数のコンピュータシステムによる多機能の分散システムの一部として構成することもできる。
【0023】
条件設定付口座振替システム103は、CPU201に、システムバス202を介してRAM203、入力装置204、出力装置205、通信制御装置206および不揮発性記憶媒体(ROMやHDDなど)で構成される記憶装置207が接続された構成を有する。記憶装置207は、上記した機能を奏するためのソフトウェアプログラムを格納するプログラム格納領域と、随時取得するデータや処理結果としてのデータ等を格納するデータ格納領域とを備えている。以下に説明するプログラム格納領域の各手段は、実際は独立したソフトウェアプログラム、そのルーチンやコンポーネントなどであり、CPU201によって記憶装置207から呼び出されRAM203のワークエリアに展開されて、データベース等を適宜参照しながら順次実行されることで、各機能を奏するものである。
【0024】
データ格納領域は、口座情報記憶部208、収納企業情報記憶部209、および口座振替契約記憶部210を備える。何れも、記憶装置207内に確保された一定の記憶領域である。
【0025】
口座情報記憶部208は、口座番号などの口座に関する情報を格納する。一実施形態では、口座情報記憶部208は、顧客を一意に識別する顧客識別子、支店番号、科目(普通科目の場合は「0」、当座科目の場合は「1」)、口座番号、および口座名義人連絡先を格納する。
【0026】
収納企業情報記憶部209は、収納企業に関する情報を格納する。一実施形態では、
図3に示されるように、収納企業情報記憶部209は、収納企業を一意に識別する収納企業コード、収納企業名、および入金口座情報(支店番号、科目、口座番号)を格納する。
【0027】
口座振替契約記憶部210は、預金者の引落口座別、収納企業別に、口座振替契約の情報を格納する。一実施形態では、
図4に示されるように、引落口座情報(支店番号、科目、口座番号)、収納企業コード、上限金額、条件期間、条件回数、累積請求金額、累積回数、および条件開始月を格納する。
【0028】
引落口座情報には、口座情報記憶部208に格納される預金者の引落口座を特定する情報(支店番号、科目、口座番号)が格納され、収納企業コードには、収納企業情報記憶部209に格納される収納企業コードが格納される。
【0029】
上限金額には、引落口座を所有する預金者が、収納企業コードにより特定される収納企業からの口座振替に対して許容する上限金額を格納する。本実施形態では、預金者が許容する口座振替の条件に合わせて、上限金額のみ、上限金額+条件期間、上限金額+条件期間+条件回数のいずれかの方法によって、条件を設定することができる。
【0030】
上限金額のみ「10,000円」が設定されている場合、都度の口座振替を10,000円以内とすることができる。また、本実施形態では、上限金額に加えて、条件期間(単位:ヶ月)を指定することができ、上限金額に「10,000円」、条件期間に「1ヶ月」と設定されている場合は、1ヶ月間の口座振替を10,000円以内とすることができる。また、本実施形態では、上限金額に加えて、条件期間および条件回数を指定することができ、上限金額に「10,000円」、条件期間に「2ヶ月」、条件回数に「3回」と設定されている場合は、2ヶ月間の口座振替を10,000円以内かつ3回以内とすることができる。
【0031】
なお、本実施形態では、条件期間の単位を月としているが、日や週など任意の単位を用いることができることは、当業者には理解されるところである。
【0032】
累積請求金額には、指定した条件内に実行された口座振替による請求金額の累積額が格納され、累積回数には、実行された口座振替の累積回数が格納される。条件開始月には、条件期間の開始月を示す年月が格納される。
【0033】
プログラム格納領域に格納されているソフトウェアプログラムは、本発明に関連するものだけを列挙すると、口座振替契約フロー手段211、口座振替契約受付手段212、請求データ受付手段213、口座振替実行手段214、口座振替契約管理手段215、通知手段216、およびインターネットバンキング手段217を備えている。
【0034】
口座振替契約フロー手段211は、口座振替契約処理および口座振替契約変更処理の流れを管理する。口座振替契約フロー手段211は、販売者システム102から契約処理開始指示または契約変更処理開始指示を受信する。一実施形態では、契約処理開始指示には、収納企業コードが含まれる。また、契約変更処理開始指示には、引落口座情報(支店番号、科目、口座番号)および収納企業コードが含まれる。
【0035】
契約処理開始指示を受信した場合、口座振替契約フロー手段211は、新規口座振替契約画面を利用者端末101に表示する。一実施形態では、
図8に示されるように、新規口座振替契約画面には、収納企業名、引落口座情報(支店番号、科目、口座番号)、上限金額設定フラグ、上限金額、条件期間、および条件回数が含まれる。本実施形態では、口座振替契約フロー手段211は、契約処理開始指示に含まれる収納企業コードに基づいて、収納企業情報記憶部209から対応する収納企業名を取得して新規口座振替契約画面に表示する。
【0036】
本実施形態の上限金額設定フラグは、「有」または「無」のいずれかを選択可能な入力項目であり、上限金額設定フラグにおいて「有」が選択されている場合のみ、上限金額、条件期間、条件回数の設定は有効となり、「無」が選択されている場合は、上限金額、条件期間、条件回数の設定は無効となる。
【0037】
口座振替契約フロー手段211は、新規口座振替契約画面において登録ボタン押下などにより、利用者端末101から契約処理終了指示を受信すると、新規口座振替契約画面において設定された引落口座情報を販売者システム102に送信する。
【0038】
一方、契約変更処理開始指示を受信した場合、口座振替契約フロー手段211は、口座振替契約確認・変更画面を利用者端末101に表示する。一実施形態では、
図9に示されるように、口座振替契約確認・変更画面には、収納企業名、引落口座情報(支店番号、科目、口座番号)、上限金額設定フラグ、上限金額、条件期間、条件回数、累積請求金額、累積回数、および条件開始月が含まれる。
【0039】
口座振替契約フロー手段211は、契約変更処理開始指示に含まれる引落口座情報および収納企業コードに基づいて、口座振替契約記憶部210から、対応するレコードの上限金額設定フラグ、上限金額、条件期間、条件回数、累積請求金額、累積回数、および条件開始月を取得して、口座振替契約確認・変更画面に表示する。
【0040】
また、口座振替契約フロー手段211は、利用者端末101から契約一覧処理指示を受信すると、口座振替契約記憶部210を参照して、口座振替契約一覧画面を利用者端末101に表示する。さらに、口座振替契約フロー手段211は、口座振替契約一覧画面において特定の口座振替契約が選択されることにより、口座振替契約確認・変更画面を利用者端末101に表示する。
【0041】
口座振替契約フロー手段211は、口座振替契約確認・変更画面において変更ボタン押下・キャンセルボタン押下などにより、利用者端末101から契約変更処理終了指示を受信すると、処理を終了する。なお、変更ボタン押下による契約変更処理終了指示を受信した場合、口座振替契約フロー手段211は、口座振替契約確認・変更画面において変更された引落口座情報を販売者システム102に送信する。
【0042】
口座振替契約受付手段212は、利用者端末101から口座振替契約情報を受信して、口座振替契約記憶部210に格納する。一実施形態では、口座振替契約情報には、引落口座情報(支店番号、科目、口座番号)、収納企業コード、上限金額設定フラグ(無の場合は「0」、有の場合は「1」)、上限金額、条件期間、および条件回数が含まれる。引落口座情報および収納企業コードにより特定されるレコードが口座振替契約記憶部210に存在しない場合、口座振替契約受付手段212は、新規にレコードを作成して登録する。一方、引落口座情報および収納企業コードにより特定されるレコードが口座振替契約記憶部210に既に存在する場合、口座振替契約受付手段212は、既存のレコードを修正して登録する。
【0043】
上限金額設定フラグが「0:無」の場合、口座振替契約受付手段212は、口座振替契約記憶部210の上限金額に、上限金額設定なしを示す「999,999,999円」を設定する。また、本実施形態では、条件期間が設定されている場合、口座振替契約受付手段212は、口座振替契約記憶部210の条件開始月に、口座振替契約情報を受信した年月を設定する。
【0044】
請求データ受付手段213は、販売者システム102を介して、収納企業である販売者から口座振替請求データを受信して、口座振替契約記憶部210に基づいて、口座振替を実行するか否か判定する。一実施形態では、口座振替請求データには、収納企業コード、被振替口座情報(支店番号、科目、口座番号)、および請求金額が含まれる。
【0045】
請求データ受付手段213は、口座振替契約記憶部210を参照して、受信した口座振替請求データの被振替口座情報および収納企業コードにより特定されるレコードが存在するか否か判定する。存在する場合、請求データ受付手段213は、口座振替契約記憶部210の上限金額、条件期間、条件回数、累積請求金額、および累積回数に基づいて、対象の口座振替が、預金者が設定した条件の範囲内であるか否か判定する。
【0046】
口座振替実行手段214は、請求データ受付手段213から受信した口座振替請求データに基づいて、口座振替を実行する。本実施形態では、口座振替実行手段214は、口座振替請求データの収納企業コードに基づいて、収納企業情報記憶部209から入金口座情報を取得して、口座振替請求データの被振替口座から入金口座へ口座振替を実行する。
【0047】
口座振替契約管理手段215は、口座振替契約記憶部210の累積請求金額および累積回数について、整合性を維持する。一実施形態では、口座振替契約管理手段215は、口座振替実行手段214による口座振替処理が成功した場合、上限金額設定なしを示す「上限金額:999,999,999円」が設定されている場合を除き、口座振替契約記憶部210の累積請求金額を、成功した口座振替処理の請求金額を加えて更新する。
【0048】
さらに、口座振替契約管理手段215は、口座振替実行手段214による口座振替処理が成功した場合、口座振替契約記憶部210の条件回数に値が設定されている場合には、累積回数をインクリメントして更新する。
【0049】
口座振替契約管理手段215は、また、条件開始月から一定の条件期間が経過したレコードの累積請求金額および累積回数を、初期化してゼロに設定する。一実施形態では、口座振替契約管理手段215は、月の末日に口座振替契約記憶部210の条件開始月および条件期間をチェックして、条件開始月から所定の条件期間が経過しているレコードの累積請求金額および累積回数を初期化してゼロに設定して、条件開始月に翌月の値を設定する。例えば、
図4に示される口座振替契約記憶部210の「口座番号:4234567」のレコードについて、口座振替契約管理手段215は、2014年8月31日の処理において、条件開始月である2014年6月から条件期間の3ヶ月が経過したと判断し、累積請求金額を「0円」に初期化し、条件開始月に「2014年9月」を設定する。このような構成とすることで、利用者は、所定の条件期間内の引き落とし額をコントロールしながら、連続して取引を行うことができる。
【0050】
別の実施形態では、口座振替契約管理手段215は、月の末日に口座振替契約記憶部210の条件開始月および条件期間をチェックして、条件開始月から所定の条件期間が経過しているレコードの上限金額、条件期間、条件回数、累積請求金額、および累積回数を初期化してゼロに設定して、条件開始月を初期化して未設定とする。このような構成とすることで、利用者は、一度設定した条件期間が経過した後は、口座振替を行う収納企業との信頼関係に応じた新たな条件を設定することができる。
【0051】
通知手段216は、口座振替に関する情報を収納企業および預金者に送信する。一実施形態では、請求データ受付手段213による判定処理において、口座振替請求データの被振替口座情報および収納企業コードにより特定されるレコードが口座振替契約記憶部210に存在しない場合、通知手段216は、対象の口座振替請求データと共に、口座振替契約が存在しない旨を収納企業に送信することができる。
【0052】
また、一実施形態では、請求データ受付手段213による判定処理において、対象の口座振替が、預金者が設定した条件の範囲内でないと判定される場合、通知手段216は、対象の口座振替請求データと共に、上限金額を超える旨、または条件回数を超える旨を収納企業および預金者に送信することができる。
【0053】
また、一実施形態では、口座振替実行手段214による口座振替処理の結果を、収納企業および預金者に送信することができる。
【0054】
インターネットバンキング手段217は、従来のインターネットバンキングサービスを提供する。本実施形態では、インターネットバンキング手段217は、従来のインターネットバンキングサービスに加えて、既存の口座振替契約情報の確認・変更を可能とする口座振替契約サービスを提供する。
【0055】
(口座振替処理)
次に、
図5のフローチャートを参照して、一実施形態に係る条件設定付口座振替処理を説明する。通販企業Aは、条件設定付口座振替サービスを提供する銀行1との間で条件設定付口座振替サービスを利用する契約を事前に結び、営業店端末105を介して、
図3の「収納企業コード:11111」により特定されるレコードが、収納企業情報記憶部209に格納されているものとする。
【0056】
(第1の実施形態)
銀行1に引落口座(支店番号:200、科目:1、口座番号:1234567)を所有する利用者Xが、利用者端末101からインターネット104を介して通販企業Aが管理する販売者システム102のオンラインショッピングサイトにアクセスし、所望の商品等について決済処理を開始する(S501)。利用者Xが、利用者端末101に表示された支払方法選択画面において口座振替を選択することにより、条件設定付口座振替システム103の口座振替契約フロー手段211は、販売者システム102から契約処理開始指示を受信する(S502)。本実施形態では、「収納企業コード:11111」を含む契約処理開始指示を受信したものとする。
【0057】
契約処理開始指示を受信した口座振替契約フロー手段211は、新規口座振替契約画面を利用者端末101に表示する(S503)。一実施形態では、新規口座振替契約画面には、収納企業名、引落口座情報(支店番号、科目、口座番号)、上限金額設定フラグ、上限金額、条件期間、および条件回数が含まれる。本実施形態では、口座振替契約フロー手段211は、契約処理開始指示に含まれる「収納企業コード:11111」に基づいて、収納企業情報記憶部209から対応する「収納企業名:通販企業A」を取得して新規口座振替契約画面に表示する。
【0058】
利用者Xが新規口座振替契約画面において情報の入力を終え、登録ボタンを押下することにより、条件設定付口座振替システム103が利用者端末101から契約処理終了指示を受信すると(S504)、条件設定付口座振替システム103の口座振替契約受付手段212は、利用者端末101から口座振替契約情報を受信して、口座振替契約記憶部210に格納する(S505)。本実施形態では、引落口座情報(「支店番号:200」、「科目:1」、「口座番号:1234567」)、「収納企業コード:11111」、「上限金額設定フラグ:1」「上限金額:50,000円」、「条件期間:1ヶ月」を含む口座振替契約情報を受信して、
図4に示されるように、口座振替契約記憶部210に記憶したものとする。
【0059】
なお、本実施形態では、上限金額設定フラグが「0:無」の場合、口座振替契約受付手段212は、上限金額設定なしを示す「上限金額:999,999,999」として、口座振替契約記憶部210に格納する。
【0060】
ここで、セキュリティ面に関しては本願の要旨と直接の関係を有しないので、本明細書では省略するが、口座振替契約情報の登録に際して、引落口座情報により特定される口座が口座情報記憶部208に存在すること、引落口座を所有する預金者の真正性を確認することが望ましく、本技術分野で知られた任意の方法を用いて確認することができる。
【0061】
続いて、口座振替契約フロー手段211は、新規口座振替契約画面において設定された引落口座情報を販売者システム102に送信し(S506)、販売者システム102は、受信した引落口座情報を、会員データベースなどを利用して格納する。
【0062】
次に、利用者Xがオンラインショッピングサイトの決済処理において決済の確定を指示することに応答して、販売者システム102は、口座振替請求データを作成して条件設定付口座振替システム103に送信する。本実施形態では、「収納企業コード:11111」、被振替口座情報(「支店番号:200」、「科目:1」、「口座番号:1234567」)、および「請求金額:7,000円」を含む口座振替請求データを送信したものとする。
【0063】
条件設定付口座振替システム103の請求データ受付手段213は、販売者システム102から口座振替請求データを受信すると(S507)、口座振替契約記憶部210を参照して、受信した口座振替請求データの被振替口座情報および収納企業コードにより特定されるレコードが存在するか否か判定する(S508)。本実施形態では、レコードが存在するので、S509に進むものとする。
【0064】
S509において、請求データ受付手段213は、口座振替契約記憶部210の上限金額、条件期間、条件回数、累積請求金額、および累積回数に基づいて、対象の口座振替が、預金者が設定した条件の範囲内であるか否か判定する。具体的には、まず、口座振替契約記憶部210の累積請求金額に受信した口座振替請求データの請求金額を加えた額が、口座振替契約記憶部210の上限金額以内であるか否か判定する。さらに、条件回数が設定されている場合は、口座振替契約記憶部210の累積回数と条件回数とを比較して、預金者が設定した条件の範囲内であるか否か判定する。本実施形態では、「累積請求金額:0円」に受信した口座振替請求データの「請求金額:7,000円」を加えた額が、「上限金額:50,000円」以内であり、条件回数は設定されていないので、対象の口座振替は、口座振替契約記憶部210により設定された条件の範囲内であると判定され、S510に進むものとする。
【0065】
対象の口座振替が、預金者が設定した条件の範囲内であると判定された場合、S510において、条件設定付口座振替システム103の口座振替実行手段214は、請求データ受付手段213から受信した口座振替請求データに基づいて、口座振替を実行する。本実施形態では、口座振替実行手段214は、口座振替請求データの「収納企業コード:11111」に基づいて、収納企業情報記憶部209から入金口座情報(「支店番号:200」、「科目:1」、「口座番号:1111111」)を取得して、口座振替請求データの被振替口座から入金口座へ口座振替を実行する。
【0066】
また、本実施形態では、口座振替が成功した場合、口座振替契約管理手段215は、上限金額設定なしを示す「上限金額:999,999,999」が設定されている場合を除き、口座振替契約記憶部210の累積請求金額を、成功した請求金額を加えて更新するものとし、累積請求金額が7,000円に更新される。
【0067】
最後に、条件設定付口座振替システム103の通知手段216は、口座振替実行手段214による口座振替処理の結果を、収納企業および預金者に送信する(S511)。本実施形態では、通知手段216は、販売者システム102に口座振替処理の結果を送信し、および口座振替請求データの被振替口座情報に基づいて口座情報記憶部208から口座名義人連絡先を取得して、預金者に口座振替処理の結果を送信する。
【0068】
なお、S508において、レコードが存在しないと判定された場合、S512において、通知手段216は、対象の口座振替請求データと共に、口座振替契約が存在しない旨を収納企業に送信することができる。
【0069】
また、S509において、対象の口座振替が、預金者が設定した条件の範囲内でないと判定された場合、S513において、通知手段216は、対象の口座振替請求データと共に、条件の範囲外である旨を収納企業および預金者に送信することができる。
【0070】
(第2の実施形態)
銀行1に引落口座(支店番号:200、科目:1、口座番号:2234567)を所有する利用者Yと通販企業Aとの口座振替について、
図4に示されるように、引落口座情報(支店番号:200、科目:1、口座番号:2234567)および「収納企業コード:11111」により特定されるレコードが、口座振替契約記憶部210に格納されているものとする。
図4に示されるように、利用者Yは、通販企業Aとの口座振替について、2ヶ月間の口座振替を「上限金額:10,000円」以内かつ「条件回数:3回」以内と設定しており、既に2回の口座振替処理が実行され、累積請求金額に5,000円が格納されているものとする。
【0071】
利用者Yが、利用者端末101からインターネット104を介して通販企業Aが管理する販売者システム102のオンラインショッピングサイトにアクセスし、所望の商品等について決済処理を開始する(S501)。既に口座振替契約を結んだ利用者との決済処理において、利用者が、利用者端末101に表示された支払方法選択画面において口座振替を選択した場合、販売者システム102は、S502における契約処理開始指示の送信処理を省略し、S507に進むことができる。
【0072】
利用者Yがオンラインショッピングサイトの決済処理において決済の確定を指示することに応答して、販売者システム102は、口座振替請求データを作成して条件設定付口座振替システム103に送信する。本実施形態では、「収納企業コード:11111」、被振替口座情報(「支店番号:200」、「科目:1」、「口座番号:2234567」)、および「請求金額:7,000円」を含む口座振替請求データを送信したものとする。
【0073】
条件設定付口座振替システム103の請求データ受付手段213は、販売者システム102から口座振替請求データを受信すると(S507)、口座振替契約記憶部210を参照して、受信した口座振替請求データの被振替口座情報および収納企業コードにより特定されるレコードが存在するか否か判定する(S508)。本実施形態では、レコードが存在するので、S509に進むものとする。
【0074】
S509において、請求データ受付手段213は、対象の口座振替が、預金者が設定した条件の範囲内であるか否か判定する。本実施形態では、「累積請求金額:5,000円」に「請求金額:7,000円」を加えた額が、「上限金額:10,000円」を超えるので、対象の口座振替が、預金者が設定した条件の範囲内でないと判定され、S513において、通知手段216は、対象の口座振替請求データと共に、上限金額を超える旨を収納企業および預金者に送信することができる。
【0075】
一実施形態では、通知手段216による通知処理に加えて、または代えて、口座振替契約フロー手段211は、口座振替契約確認・変更画面を利用者端末101に表示することにより、利用者の上限金額設定変更を促すこともできる。一実施形態では、口座振替契約確認・変更画面には、収納企業名、引落口座情報(支店番号、科目、口座番号)、上限金額設定フラグ、上限金額、条件期間、条件回数、累積請求金額、累積回数、および条件開始月が含まれ、利用者は、収納企業名、累積請求金額、累積回数、および条件開始月を除く、所望の項目を変更して登録することができる。
【0076】
(第3の実施形態)
銀行1に引落口座(支店番号:200、科目:1、口座番号:2234567)を所有する利用者Yと通販企業Aとの口座振替について、
図4に示されるように、引落口座情報(支店番号:200、科目:1、口座番号:2234567)および「収納企業コード:11111」により特定されるレコードが、口座振替契約記憶部210に格納されているものとする。
図4に示されるように、利用者Yは、通販企業Aとの口座振替について、2ヶ月間の口座振替を「上限金額:10,000円」以内かつ「条件回数:3回」以内と設定しており、既に2回の口座振替処理が実行され、累積請求金額に5,000円が格納されているものとする。
【0077】
利用者Yが、利用者端末101からインターネット104を介して通販企業Aが管理する販売者システム102のオンラインショッピングサイトにアクセスし、所望の商品等について決済処理を開始する(S501)。既に口座振替契約を結んだ利用者との決済処理において、利用者が、利用者端末101に表示された支払方法選択画面において口座振替を選択した場合、販売者システム102は、S502における契約処理開始指示の送信処理を省略し、S507に進むことができる。
【0078】
利用者Yがオンラインショッピングサイトの決済処理において決済の確定を指示することに応答して、販売者システム102は、口座振替請求データを作成して条件設定付口座振替システム103に送信する。本実施形態では、「収納企業コード:11111」、被振替口座情報(「支店番号:200」、「科目:1」、「口座番号:2234567」)、および「請求金額:3,000円」を含む口座振替請求データを送信したものとする。
【0079】
条件設定付口座振替システム103の請求データ受付手段213は、販売者システム102から口座振替請求データを受信すると(S507)、口座振替契約記憶部210を参照して、受信した口座振替請求データの被振替口座情報および収納企業コードにより特定されるレコードが存在するか否か判定する(S508)。本実施形態では、レコードが存在するので、S509に進むものとする。
【0080】
S509において、請求データ受付手段213は、対象の口座振替が、預金者が設定した条件の範囲内であるか否か判定する。本実施形態では、「累積請求金額:5,000円」に「請求金額:3,000円」を加えた額が、「上限金額:10,000円」以内であり、さらに、「累積回数:2回」が「条件回数:3回」を下回るので、対象の口座振替が、条件の範囲内であると判定され、S510に進むものとする。
【0081】
S510において、条件設定付口座振替システム103の口座振替実行手段214は、請求データ受付手段213から受信した口座振替請求データに基づいて、口座振替を実行する。本実施形態では、口座振替実行手段214は、口座振替請求データの「収納企業コード:11111」に基づいて、収納企業情報記憶部209から入金口座情報(「支店番号:200」、「科目:1」、「口座番号:1111111」)を取得して、口座振替請求データの被振替口座から入金口座へ口座振替を実行する。
【0082】
口座振替が成功した場合、口座振替契約管理手段215は、口座振替契約記憶部210の累積請求金額を、成功した請求金額を加えて更新する。本実施形態では、累積請求金額が8,000円に更新される。
【0083】
さらに、本実施形態では、口座振替が成功した場合、口座振替契約管理手段215は、口座振替契約記憶部210の累積回数をインクリメントして更新する。
【0084】
最後に、条件設定付口座振替システム103の通知手段216は、口座振替実行手段214による口座振替処理の結果を、収納企業および預金者に送信する(S511)。本実施形態では、通知手段216は、販売者システム102に口座振替処理の結果を送信し、および口座振替請求データの被振替口座情報に基づいて口座情報記憶部208から口座名義人連絡先を取得して、預金者に口座振替処理の結果を送信する。
【0085】
なお、通知手段216は、口座振替処理の結果に加えて、対象の収納企業に対する口座振替の条件回数に達した旨を預金者に送信することもできる。
【0086】
(第4の実施形態)
銀行1に引落口座(支店番号:200、科目:1、口座番号:3234567)を所有する利用者Zと通販企業Bとの口座振替について、
図4に示されるように、引落口座情報(支店番号:200、科目:1、口座番号:3234567)および「収納企業コード:22222」により特定されるレコードが、口座振替契約記憶部210に格納されているものとする。
図4に示されるように、利用者Zは、通販企業Bとの口座振替について、1ヶ月間の口座振替を「上限金額:10,000円」以内かつ「条件回数:2回」以内と設定しており、既に2回の口座振替処理が実行され、累積請求金額に3,000円が格納されているものとする。
【0087】
利用者Zが、利用者端末101からインターネット104を介して通販企業Bが管理する販売者システム102のオンラインショッピングサイトにアクセスし、所望の商品等について決済処理を開始する(S501)。既に口座振替契約を結んだ利用者との決済処理において、利用者が、利用者端末101に表示された支払方法選択画面において口座振替を選択した場合、販売者システム102は、S502における契約処理開始指示の送信処理を省略し、S507に進むことができる。
【0088】
利用者Zがオンラインショッピングサイトの決済処理において決済の確定を指示することに応答して、販売者システム102は、口座振替請求データを作成して条件設定付口座振替システム103に送信する。本実施形態では、「収納企業コード:22222」、被振替口座情報(「支店番号:200」、「科目:1」、「口座番号:3234567」)、および「請求金額:4,000円」を含む口座振替請求データを送信したものとする。
【0089】
条件設定付口座振替システム103の請求データ受付手段213は、販売者システム102から口座振替請求データを受信すると(S507)、口座振替契約記憶部210を参照して、受信した口座振替請求データの被振替口座情報および収納企業コードにより特定されるレコードが存在するか否か判定する(S508)。本実施形態では、レコードが存在するので、S509に進むものとする。
【0090】
S509において、請求データ受付手段213は、対象の口座振替が、預金者が設定した条件の範囲内であるか否か判定する。本実施形態では、「累積請求金額:3,000円」に「請求金額:4,000円」を加えた額が、「上限金額:10,000円」以内であるが、「累積回数:2回」および「条件回数:2回」が一致するので、対象の口座振替が、預金者が設定した条件の範囲内でないと判定される。
【0091】
本実施形態では、S513において、通知手段216は、対象の口座振替請求データと共に、条件回数を超える旨を収納企業および預金者に送信することができる。
【0092】
以上、本発明によれば、口座振替による利便さを享受しながら、引落口座を所有する預金者側で引き落とし額をコントロールすることができる。預金口座の利用者は、口座振替契約の設定を一度行うだけで、振込等の支払い手続を都度行うことなく、料金の支払いを行うことができる。また、利用者は、収納企業との間の信頼関係に基づいて、自己で許容できる範囲内で口座振替を行うことができ、安心して取引を行うことができる。
【0093】
収納企業は、少ない労力で即時に、かつ安心して決済を行う決済方法として、買い手に条件設定付口座振替を提供することができ、クレジットカードを所有しない利用者層を含む、より多くの顧客からの取引依頼を期待することができる。
【0094】
(口座振替契約変更処理)
次に、
図6のフローチャートを参照して、一実施形態に係る条件設定付口座振替契約変更処理を説明する。通販企業Aは、条件設定付口座振替サービスを提供する銀行1との間で条件設定付口座振替サービスを利用する契約を事前に結び、営業店端末105を介して、
図3の「収納企業コード:11111」により特定されるレコードが、収納企業情報記憶部209に格納されているものとする。また、銀行1に引落口座(支店番号:200、科目:1、口座番号:1234567)を所有する利用者Xと通販企業Aとの口座振替について、
図4に示されるように、引落口座情報(支店番号:200、科目:1、口座番号:1234567)および「収納企業コード:11111」により特定されるレコードが、口座振替契約記憶部210に格納されているものとする。
【0095】
利用者Xが、利用者端末101からインターネット104を介して通販企業Aが管理する販売者システム102のオンラインショッピングサイトにアクセスし、所望の商品等について決済処理を開始する(S601)。利用者Xが、利用者端末101に表示された支払方法選択画面において口座振替を選択して、既存の口座振替契約情報を確認・変更することを指示することにより、条件設定付口座振替システム103の口座振替契約フロー手段211は、販売者システム102から契約変更処理開始指示を受信する(S602)。本実施形態では、引落口座情報(支店番号:200、科目:1、口座番号:1234567)および「収納企業コード:11111」を含む契約変更処理開始指示を受信したものとする。
【0096】
契約変更処理開始指示を受信した口座振替契約フロー手段211は、口座振替契約確認・変更画面を利用者端末101に表示する(S603)。一実施形態では、口座振替契約確認・変更画面には、収納企業名、引落口座情報(支店番号、科目、口座番号)、上限金額設定フラグ、上限金額、条件期間、条件回数、累積請求金額、累積回数、および条件開始月が含まれる。本実施形態では、口座振替契約フロー手段211は、契約変更処理開始指示に含まれる引落口座情報(支店番号:200、科目:1、口座番号:1234567)および「収納企業コード:11111」に基づいて、口座振替契約記憶部210から、対応するレコードの「上限金額設定フラグ:1」、「上限金額:50,000円」、「条件期間:1ヶ月」、「条件回数:指定なし」、「累積請求金額:7,000円」、「累積回数:なし」、および「条件開始月:2014年8月」を取得して、口座振替契約確認・変更画面に表示する。
【0097】
利用者Xが口座振替契約確認・変更画面において変更された情報の入力を終え、変更ボタンを押下することにより、条件設定付口座振替システム103が利用者端末101から契約変更処理終了指示を受信すると(S604)、口座振替契約受付手段212は、利用者端末101から変更された口座振替契約情報を受信して、口座振替契約記憶部210のレコードを修正して登録する(S605)。
【0098】
続いて、口座振替契約フロー手段211は、口座振替契約確認・変更画面において引落口座情報が変更されたか否か判定する(S606)。変更された場合はS607に進み、口座振替契約フロー手段211は、変更された引落口座情報を販売者システム102に送信し、これを受けて、販売者システム102は、受信した引落口座情報に基づいて、会員データベースなどを更新する。
【0099】
利用者Xがオンラインショッピングサイトの決済処理において決済の確定を指示する以降の処理については、
図5のS507と重複するため、説明を省略する。
【0100】
以上、本発明によれば、預金口座の利用者は、必要に応じて、取引の都度、口座振替契約の内容を確認・変更することができる。
【0101】
(口座振替契約変更処理)
次に、
図7のフローチャートを参照して、一実施形態に係る条件設定付口座振替契約変更処理を説明する。
図6では、販売者システム102のオンラインショッピングサイトの決済処理を介して、口座振替契約を変更する処理について説明したが、本実施形態では、銀行のインターネットバンキングサービスの一部として、条件設定付口座振替システム103内で完結する口座振替契約変更処理について説明する。
【0102】
通販企業Aは、条件設定付口座振替サービスを提供する銀行1との間で条件設定付口座振替サービスを利用する契約を事前に結び、営業店端末105を介して、
図3の「収納企業コード:11111」により特定されるレコードが、収納企業情報記憶部209に格納されているものとする。また、銀行1に引落口座(支店番号:200、科目:1、口座番号:1234567)を所有する利用者Xが、通販企業Aおよび通販企業Bとの口座振替について既に設定を行っており、
図4に示されるように、引落口座情報(支店番号:200、科目:1、口座番号:1234567)および「収納企業コード:11111」、ならびに引落口座情報(支店番号:200、科目:1、口座番号:1234567)および「収納企業コード:22222」により特定されるレコードが、口座振替契約記憶部210に格納されているものとする。
【0103】
利用者Xが、利用者端末101からインターネット104を介して、条件設定付口座振替システム103のインターネットバンキング手段217が提供するインターネットバンキングにアクセスし、ログインする(S701)。
【0104】
インターネットバンキング手段217は、例えば、ログイン画面に入力されたユーザーIDおよびパスワードなどの認証情報に基づいて認証を行い(S702)、認証が完了すると、認証した顧客が利用可能なサービス一覧を表示する(S703)。一実施形態では、インターネットバンキング手段217は、認証した顧客の顧客識別子に基づいて口座情報記憶部208および口座振替契約記憶部210を参照して、顧客が所有する口座について口座振替契約が存在する場合、利用可能なサービス一覧に口座振替契約変更サービスを表示する。本実施形態では、利用者Xが利用可能なインターネットバンキングサービスとして、従来利用可能な口座照会、振替・振込などに加えて、口座振替契約変更サービスが表示されるものとする。
【0105】
利用者が、利用可能なサービス一覧において口座振替契約変更サービスを選択することにより、口座振替契約フロー手段211は、利用者端末101から契約一覧処理指示を受信する(S704)。
【0106】
S705において、口座振替契約フロー手段211は、口座情報記憶部208および口座振替契約記憶部210を参照して、口座振替契約一覧画面を利用者端末101に表示する。一実施形態では、口座振替契約の設定を行った収納企業名の一覧が選択可能な形式で表示される。本実施形態では、利用者Xが口座振替契約の設定を行った通販企業Aおよび通販企業Bが選択可能な形式で表示されるものとする。
【0107】
さらに、口座振替契約フロー手段211は、口座振替契約一覧画面において特定の口座振替契約が選択されることにより、口座振替契約確認・変更画面を利用者端末101に表示する(S706)。本実施形態では、通販企業Bとの口座振替契約が選択されたものとする。
【0108】
利用者Xが口座振替契約確認・変更画面において変更された情報の入力を終え、変更ボタンを押下することにより、条件設定付口座振替システム103が利用者端末101から契約変更処理終了指示を受信すると(S707)、口座振替契約受付手段212は、利用者端末101から変更された口座振替契約情報を受信して、口座振替契約記憶部210のレコードを修正して登録する(S708)。
【0109】
続いて、口座振替契約フロー手段211は、口座振替契約確認・変更画面において引落口座情報が変更されたか否か判定する(S709)。変更された場合はS710に進み、口座振替契約フロー手段211は、変更された引落口座情報を販売者システム102に送信し、これを受けて、販売者システム102は、受信した引落口座情報に基づいて、会員データベースなどを更新する。引落口座情報が変更されていない場合は、処理を終了する。
【0110】
以上、本発明によれば、預金口座の利用者は、従来使い慣れた銀行のインターネットバンキングを利用して、適宜、口座振替契約の内容を確認・変更することができる。このような構成とすることで、例えば、利用者は、決済処理終了後に上限金額を0円として、実質的に口座振替を許容しない設定とし、新たな決済処理が発生する都度、
図6のフローにおいてスポット的に上限金額を設定して運用するなど、利用者の意図に沿った自由な口座振替を行うことができる。
【0111】
(追加の実施形態)
前述の実施形態では、オンラインショッピングサイトを運営する、単一の収納企業について例示したが、追加の実施形態では、
図10に示すような、複数の収納企業が存在するオンラインショッピングモールサイトの、当該各収納企業についても、適用可能である。
【0112】
図1では、オンラインショッピングサイトを運営する単一の販売者システム102が開示されているが、本実施形態では、複数の販売者システム1002a、1002b、・・・、1002n(以下、販売者システム1002と呼ぶ)が存在し、これらの販売者システム1002と別個のオンラインショッピングモールサーバ1007が存在する。
【0113】
複数の収納企業が存在する場合には、収納企業毎に、条件設定付口座振替サービスを提供する銀行との間で条件設定付口座振替サービスを利用する契約を事前に結び、営業店端末105を介して、収納企業情報記憶部209に収納企業情報を格納する必要がある。
【0114】
また、
図5に示す条件設定付口座振替処理中のS502において、条件設定付口座振替システム103が販売者システム102から契約処理開始指示を受信する処理については、
図5のS502同様、条件設定付口座振替システム103が販売者システム1002から契約処理開始指示を受信する構成とすることもできるし、契約処理開始指示に必要な情報をオンラインショッピングモールサーバ1007が保持することにより、条件設定付口座振替システム103がオンラインショッピングモールサーバ1007から契約処理開始指示を受信する構成とすることもできることは、当業者には理解されるところである。上記
図5のS502の構成と合わせて、S506の引落口座情報の送信先を適宜変更することができる。
【0115】
同様に、
図6に示す条件設定付口座振替契約変更処理中のS602においても、条件設定付口座振替システム103は、販売者システム1002から、またはオンラインショッピングモールサーバ1007から、契約変更処理開始指示を受信するよう構成することができ、S602の構成と合わせて、S607の引落口座情報の送信先を適宜変更することができる。