(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示手段は、対物レンズによる像を網膜に結像させるように、前記ハウジングの後端部に配置される1つ以上のレンズで構成された接眼レンズであることを特徴とする請求項1に記載の像分割プリズムを用いたゴルフ場のホール距離測定器。
前記表示手段は、前記対物レンズによる像が形成される位置に配置される撮像素子と、前記ハウジングの後端部に配置されて前記撮像素子から取得した映像イメージを出力する映像出力部を含むことを特徴とする請求項1に記載の像分割プリズムを用いたゴルフ場のホール距離測定器。
前記距離表示部の距離別の目盛りは、ハウジングと調節リングとが接触する面のうち、一側外周面に形成され、他側外周面には距離別の目盛りを示す基準表示線が形成されることを特徴とする請求項6に記載の像分割プリズムを用いたゴルフ場のホール距離測定器。
前記距離表示部は、距離別の目盛りが表示され、像分割プリズムと共に連動するようにハウジング内に配置されるマイクロルーラーと、マイクロルーラーに隣接して配置される焦点距離補正レンズと、前記焦点距離補正レンズと表示手段との間に配置される反射プリズム又は反射鏡を含むことを特徴とする請求項1項〜5項のいずれか1項に記載の像分割プリズムを用いたゴルフ場のホール距離測定器。
前記対物レンズは、距離測定対象物との距離に応じてレチクルに結像される像の焦点を調節することができるように光軸方向に移動可能に配置されることを特徴とする請求項10に記載の像分割プリズムを用いたゴルフ場のホール距離測定器。
【背景技術】
【0002】
一般に、ゴルフの競技規則は、ホールの距離を確認した後、自分の打撃距離に合うゴルフクラブを使用して最小の打数でホールに入れるようにすることである。
【0003】
この際、ホールの距離と方向などをゴルファーが確認しやすいようにホールに約2.2m程度の高さを有する旗竿を立てておく。
【0004】
したがって、一般的な旗竿の高さを応用して距離を測定する技術が韓国実用新案公報(韓国公告番号第91−2959号:ゴルフ用旗竿の距離測定器)により公知になっており、これを説明すると以下の通りである。
【0005】
従来の距離測定器は、分離構成された上部ケースと下部ケースとを締結固定させて本体を構成し、一面に透視孔を有する下部ケースの内部に固定部と支持部を突出形成し、一側の固定部には反射鏡と一側の固定部にはプリズム鏡を対向に接着固定させ、一側の支持部には凸面鏡と一側の支持部には透明ガラスを密着挿入させて透明ガラスの一側に目盛りと基準線数字が透明に形成されたマイクロフィルムを付着した。
【0006】
しかし、上記のような従来の構成は、距離を測定するために表示した基準線に旗竿の像を合わせて使用しているものである。したがって、距離が離れるほど目盛りが稠密になり、これを遠距離から微細に見える旗竿と対照して測定するには誤差が大きく発生し、さらには測定が不可能となる問題がある。
【0007】
このような問題点を解決するために、
図1に示すような望遠鏡と前記従来の構成目盛りと基準線の数字が刻まれているレチクル40を使用して構成することもできるが、望遠鏡の拡大倍率に応じて手ブレなどの動きによって像が敏感に反応することになるため、旗竿の大きさに応じる目盛りを確認することが困難であった。
【0008】
すなわち、韓国公開特許第10−2001−0084094号のように望遠鏡を適用する場合、望遠鏡の拡大倍率に比例して手ブレや体の動きによって像の動きが増加することになり、これによって固定されている目盛板の目盛りに揺れるイメージ像を一致させて目盛りを確認することが難しく、距離測定の正確度が落ちて使用が不便であるため活用度が低下するという問題点がある。
【0009】
一方、旗竿にレーザーを撃って反射された光線を用いて距離を測定するレーザー距離測定装置は正確度が高いという長所があるが、価格帯が高いという欠点があり、GPS装置を用いてゴルファーとグリーンの中央あるいは端までの距離を測定するGPSを用いた距離測定装置は、旗竿までの正確な距離を当て推量しなければならず、また持続的にアップグレードをしなければならないという不便がある。
【0010】
したがって、価格は安くて、かつ距離測定精度の高いゴルフ距離測定器の開発が必要な実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、本発明の目的は、このような従来の問題点を解決するためのものであって、対物レンズと接眼レンズとの間に配置される像分割プリズムを用いて像を2つに分離して振動によりハウジングが揺れても2つの像がまるでくっついているようにともに動くようにすることにより、手ブレのような振動発生時にも旗竿との距離を精密に測定することができる像分割プリズムを用いたゴルフ場のホール距離測定器を提供することにある。
【0012】
また、手ブレによる測定の不便さを改善することによって、高倍率の望遠鏡又はズームレンズを適用することができる像分割プリズムを用いたゴルフ場のホール距離測定器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的は、本発明により、前方と後方が開口された筒状ハウジングと、距離測定対象物に向かうように前記ハウジングの前端部に配置される1つ以上のレンズで構成された対物レンズと、前記対物レンズによる像をユーザーに提供する表示手段と、前記対物レンズと表示手段との間に配置され、前記対物レンズ側の像を分離して結像させ、分離した像の間の間隔を調節することができるように、前記ハウジング内で光軸方向に移動可能に設けられる像分割プリズム、および、分離した像の間の間隔が基準位置に設定されるように像分割プリズムの位置が調節された状態で、像分割プリズムの位置により測定対象物との距離が表示される距離表示部を含むことを特徴とする像分割プリズムを用いたゴルフ場のホール距離測定器によって達成される。
【0014】
ここで、前記表示手段は、対物レンズ側の像を網膜に結像させるように、前記ハウジングの後端部に配置される1つ以上のレンズで構成された接眼レンズであることが望ましい。
【0015】
また、前記対物レンズ又は接眼レンズは、ズームレンズからなることが望ましい。
【0016】
また、前記表示手段は、前記対物レンズによる像が形成される位置に配置される撮像素子と、前記ハウジングの後端部に配置されて前記撮像素子から取得した映像イメージを出力する映像出力部を含むことが望ましい。
【0017】
また、前記像分割プリズムの少なくとも一面には、光軸の中心を基準として上部と下部に互いに傾きが異なる方向である傾斜面がそれぞれ形成されることが望ましい。
【0018】
また、前記像分割プリズムは、対物レンズと接眼レンズとの間の光軸から離隔配置され、複数の反射鏡によって中央部分の像が像分割プリズムを経由するように誘導されることが望ましい。
【0019】
また、前記像分割プリズムは、光軸中心を基準として少なくとも一面の上部又は下部に傾斜面が形成されることが望ましい。
【0020】
また、前記像分割プリズムは、傾斜面が形成されていない光軸中心の反対側両面には、像を屈折させない平面が形成されることが望ましい。
【0021】
また、前記像分割プリズムは、対物レンズと接眼レンズとの間の光軸から離隔配置され、複数の反射鏡によって中央部分の像が像分割プリズムを経由するように誘導されることが望ましい。
【0022】
また、前記像分割プリズムは、少なくとも一面には傾きが互いに異なる2つの傾斜面が交互に繰り返して3組以上の傾斜面からなることが望ましい。
【0023】
また、前記像分割プリズムは、対物レンズと接眼レンズとの間の光軸から離隔配置され、複数の反射鏡によって中央部分の像が像分割プリズムを経由するように誘導されることが望ましい。
【0024】
また、前記ハウジングに回転可能に結合されて像分割プリズムを光軸方向に移動させる調節リングをさらに含むことが望ましい。
【0025】
また、前記距離表示部の距離別の目盛りは、ハウジングと調節リングとが接触する面のうち、一側外周面に形成され、他側外周面には距離別の目盛りを示す基準表示線が形成されることが望ましい。
【0026】
また、前記距離表示部は、距離別の目盛りが表示され、像分割プリズムと共に連動するようにハウジング内に配置されるマイクロルーラーと、マイクロルーラーに隣接して配置される焦点距離補正レンズと、前記焦点距離補正レンズと接眼レンズとの間に配置される反射プリズム又は反射鏡を含むことが望ましい。
【0027】
また、前記表示手段の前方に配置され、像分割プリズムによって分離した2つの像が結像されるレチクルをさらに含むことが望ましい。
【0028】
また、前記レチクルには基準マークが形成され、前記接眼レンズは前記基準マークによってユーザーの視力に応じて視度調節ができるように光軸方向に移動可能に配置されることが望ましい。
【0029】
また、前記対物レンズは、距離測定対象物との距離に応じてレチクルに結像される像の焦点を調節することができるように光軸方向に移動可能に配置されることが望ましい。
【0030】
また、前記像分割プリズムの前方あるいは後方、又は接眼レンズの後方あるいは対物レンズの前方には、像を正立させる正立プリズムが配置されることが望ましい。
【0031】
また、測定対象物との距離に応じた前記距離表示部の距離別の目盛りは、結像面から像分割プリズムまでの距離を求める式
【数2】
(y:旗竿の高さ、s:対物レンズから旗竿までの距離、x:結像面から像分割プリズムまでの距離、A
1:像分割プリズムの上側頂角の大きさの絶対値、A
2:像分割プリズムの下側頂角の大きさの絶対値、f:対物レンズの焦点距離、n:像分割プリズムの屈折率、±:像分割プリズムの上下頂角が向かう方向が上下に互いに反対方向のとき、+符号を取り、上下頂角が同じ方向のとき、−符号を取る)を満足することが望ましい。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、対物レンズと接眼レンズとの間に配置される像分割プリズムを用いて像を2つに分離して、振動によりハウジングが揺れても2つの像がまるでくっついているようにともに動くようにすることによって、手ブレのような振動発生時にも旗竿との距離を精密に測定することができる像分割プリズムを用いたゴルフ場のホール距離測定器が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0034】
説明に先立ち、様々な実施形態において、同一の構成を有する構成要素については、同一の符号を使用して代表的に第1実施形態で説明し、その他の実施形態では第1実施形態と異なる構成について説明することにする。
【0035】
以下、添付した図面を参照して本発明の第1実施形態に係る像分割プリズムを用いたゴルフ場のホール距離測定器について詳細に説明する。
【0036】
添付図面のうち、
図2は、本発明の第1実施形態に係る像分割プリズムを用いたゴルフ場のホール距離測定器の断面図であり、
図3及び
図4は、本発明の第1実施形態に係る像分割プリズムを用いたゴルフ場のホール距離測定器の作用を示す断面図である。
【0037】
前記
図2に示すように、本発明の第1実施形態に係る像分割プリズムを用いたゴルフ場のホール距離測定器は大きくハウジング110、対物レンズ120、表示手段、像分割プリズム140、距離表示部150を含んで構成される。
【0038】
前記ハウジング110は、前方と後方が開口された円筒形ボディからなり、前記対物レンズ120は、1つ以上のレンズで構成されて旗竿に向かうように前記ハウジング110の前端部に配置され、前記表示手段を構成する接眼レンズ130は、1つ以上のレンズで構成されて対物レンズ120側の像を網膜に結像させるように前記ハウジング110の後端部に配置される。
【0039】
前記像分割プリズム140は、外部の物体から出発した光線が対物レンズを通して対物レンズの結像面に行く中間部分で光線の経路を2つの方向に分離し、対物レンズの結像面では像が2つに分離して結像するようにする役割をする手段を提供する光学媒質からなる光部品を総称する。
【0040】
ここで、バイプリズム(biprism)、バイプリズムの上部と下部の頂角が互いに異なることを特徴とする非対称−バイプリズム(asymmetric−biprism)、バイプリズムの形状変形のために光軸を基準として上下前後4つの傾斜面に区分して4つの傾斜面を様々な傾きで構成すると考えた場合、プリズムの前後面のうち少なくとも一面には、光軸を基準として上部と下部に互いに傾きが異なる傾斜面(垂直面含む)が形成されている変形−バイプリズム(modified−biprism)、前記バイプリズム(biprism)や変形−バイプリズム(modified−biprism)の上半部又は下半部のみを使用するハーフプリズム(half−prism)、少なくとも一面には傾きが互いに異なる2つの傾斜面が交互に繰り返して3つ以上の傾斜面からなる多層バイプリズム(multilayer−biprism)などで構成することができる。ここで、バイプリズム(biprism)と非対称バイプリズム(asymmetric−biprism)は、変形−バイプリズム(modified−biprism)の一形態に含まれるものと見ることもでき、多層バイプリズム(multilayer−biprism)は、多層バイプリズム(multilayer−biprism)と多層非対称バイプリズム(multilayer−asymmetric−biprism)と多層変形バイプリズム(multilayer− modified−biprism)とを含む用語として使用されたものである。
【0041】
また、前記すべての像分割プリズム140は、プリズムの厚さを薄くするために、フレネルプリズムタイプに代替されることができ、これは当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば誰でも変形可能な範囲で見ることができるため、フレネルプリズムを採択して構成される像分割プリズムも本発明の請求範囲記載の範囲内にあるものとみなす。
【0042】
本実施形態においては、前記像分割プリズム140が、前記対物レンズ120側から提供される1つの像を2つの像(P1、P2)に分離して結像させるために、入射面には平面が形成され、出射面には光軸中心を基準として上部と下部に互いに傾きが反対方向の傾斜面がそれぞれ形成されたバイプリズム(biprism)からなることを例に挙げて説明する。このような像分割プリズム140は、前記対物レンズ120と接眼レンズ130との間の光経路上で光軸方向に移動可能に設けられる。
【0043】
前記距離表示部150は、像分割プリズム140が光軸方向に移動することにより、像分割プリズム140によって分離した2つの像(P1、P2)が所定の「基準位置」(本実施形態においては、上側の像(P1)の下段部と下側の像(P2)の上端部が接触した状態が基準位置であるものと例に挙げて説明する)に到達した状態で、像分割プリズム140の位置を用いて旗竿との距離を表示することができる距離別の目盛り151が表示され、ハウジング110の外側に光軸方向に配置される。
【0044】
一方、図面には図示していないが、ハウジング110の位置を表示するため、ハウジング110で像分割プリズム140を観察することができる表示窓が距離表示部150と並んで配置されるか、像分割プリズム140に連結された基準表示線152がハウジング110を貫通して距離表示部150の距離別の目盛り151を指示するように構成することができる。
【0045】
ここからは、
図2〜
図4を参照して上述した像分割プリズムを用いたゴルフ場のホール距離測定器の第1実施形態の作動について説明する。
【0046】
図5の(a)は、
図2の状態に係る接眼レンズの観測状態を示すものであって、像分割プリズム140によって分離した2つの像(P1、P2)のうち、上側の像(P1)の下段部と下側の像(P2)の上段部が互いに接している状態が基準位置となる。このような状態では、
図2に示すように像分割プリズム140の位置が決定された状態であるため、観測者はハウジング110の外側に設けられる距離表示部150の距離別の目盛り151のうち、像分割プリズム140の位置に対応する目盛りを読み、旗竿との距離を測定することができるため、簡単な操作によって精密な測定結果を得ることができるようになる。
【0047】
一方、像分割プリズム140の位置調節により、2つの像(P1、P2)を基準位置に移動する過程をみると以下の通りである。
【0048】
まず、
図3は、旗竿が
図2と同一の距離に位置するものと仮定して、像分割プリズム140が適正位置から対物レンズ120側に位置移動した状態を示すものであって、このような状態では、像分割プリズム140によって分離した2つの像(P1、P2)が結ばれる焦点位置が互いに分離する方向に移動した状態(
図5の(b)参照)となる。すなわち、観測者がハウジング110を介して旗竿を観察した状態で、像分割プリズム140によって分離した2つの像(P1、P2)が
図5の(b)に示すように観察される場合、像分割プリズム140を
図2に示すように対物レンズ120から離れる方向に移動させ、2つの像(P1、P2)が
図5の(a)に示すように基準位置に到達するように設定することができる。
【0049】
同様に、
図4は、像分割プリズム140が適正位置から接眼レンズ130側に位置移動した状態を示すものであって、ここでは、像分割プリズム140によって分離した2つの像(P1、P2)が結ばれる焦点位置が互いに重なる方向に移動した状態(
図5の(c)参照)となる。したがって、このような状態では、像分割プリズム140を対物レンズ120に向かって移動させ、2つの像(P1、P2)の間の間隔が広がる方向に移動するようにすることにより、
図5の(a)に示すような基準位置に到達するように設定することができる。
【0050】
したがって、対物レンズ120が旗竿に向かうように視準した状態で、接眼レンズ130を介して観察される2つの像(P1、P2)が互いに離隔されている場合、像分割プリズム140を接眼レンズ130側に移動させ、2つの像(P1、P2)が重なっている場合には、像分割プリズム140を対物レンズ120側に移動させることにより、上側の像(P1)の下段部と下側の像(P2)の上端部が互いに接している状態、すなわち、基準位置に調節した後、像分割プリズム140の設定位置に対応する距離表示部150の距離別の目盛りを読んで旗竿との距離を測定することができる。
【0051】
すなわち、拡大された像を介して旗竿を観察する過程においては、手ブレのような振動により像が揺れるようになるが、このような2つの像(P1、P2)がまるでくっついているようにともに動くようになるため、手ブレや様々な振動発生時にも2つの像(P1、P2)を基準位置に設定することが容易であり、基準位置設定が完了した状態で、ハウジング110の外部に備えられた目盛りを読むものであるため、目盛りの確認が容易であるだけでなく、旗竿との距離を精密に測定することができるようになる。
【0052】
したがって、従来の望遠鏡式のゴルフの距離測定器は勿論のこと、より高い倍率の望遠鏡又はズームレンズを適用して像がさらに激しく動いても、手ブレにこだわらず距離を測定することができ、これにより測定可能な距離が拡大されるだけでなく、旗竿までの距離をはやく、容易に、また精密に測定することができる。
【0053】
一方、上記のような距離測定用目盛板の目盛り位置を計算する式は、以下の通り誘導することができる。記号を下記のように仮定すると、
(y:旗竿の高さ、y’:結像面に結ばれる像の大きさ、s:対物レンズから旗竿までの距離、s’:対物レンズ120から結像面までの距離、x:結像面から像分割プリズム140までの距離、A
1:像分割プリズム140の上側頂角の大きさの絶対値、A
2:像分割プリズムの下側頂角の大きさの絶対値、δ
1min:像分割プリズム140の上部を通過する光線の最小折れ角、δ
2min:像分割プリズム140の下部を通過する光線の最小折れ角、θ:旗竿の両端を眺める視野角、f:対物レンズ120の焦点距離、n:像分割プリズム140の屈折率)
【数3】
であるため、結像面に結ばれる像の大きさy’ は、
【数4】
であり、像分割プリズム140の頂角が小さいため、像分割プリズム140によって折れる角を最小折れ角で近似値をとると、
【数5】
となり、像分割プリズム140の下部分と上部分に通過した2つの光線が結像面で、それぞれ上下方向に偏位される偏位量の大きさの和(像分割プリズムの上下頂角が向かう方向が互いに反対方向のとき)又は差(像分割プリズムの上下頂角が向かう方向が互いに同じ方向のとき)がy’ になったとき、適正位置になるため式(4)のような関係式が成立するときのxがプリズムの適正位置になる。
【0054】
【数6】
式(4)を再び整理すると、
【数7】
式(5)に式(2)と(3)を代入すると、
【数8】
(ここで、±符号は、像分割プリズムの上、下部頂角が向かう方向が上下に反対方向のときは+符号を取り、同じ方向のときは−符号を取る)
【0055】
したがって、旗竿までの距離sを測定するための像分割プリズム140の適正位置は、式(6)のように結像面から像分割プリズム140までの距離xで示すことができる。したがって、式(6)に基づいて、
図2に示すような物体までの距離を測定できる目盛板を作ることができる。
【0056】
すなわち、前記式(6)を用いて距離表示部150の距離別の目盛り151を製作する場合、式(6)を用いる距離表示部150の距離別の目盛り151は、以下の表1のようになる。
【0057】
ここで、s(m)の距離に旗竿があった場合、像の位置から像分割プリズム140までの適正位置がx(mm)であることを示し、以下のような表1を用いて目盛板を製作することができる。
【0058】
【表1】
(旗竿の高さy=2.2m、対物レンズ120の焦点距離f =10cm、像分割プリズム140の上側頂角A
1=3°、像分割プリズム140の下側頂角A
2=3°、像分割プリズム140の屈折率n=1.50と仮定)ここで、前記旗竿が地面の上に突出している部分が普通2.1m〜2.3mの間の範囲であるため、このうち、適当な旗竿高さを基準として使用することができ、本実施形態においては、平均値である2.2mを適用したもので例を挙げた。また、より正確に測定するためには、旗竿の上側の部分と下側の部分によく見える色の線を一定間隔で表示したり、決められた大きさの標識を付着すれば、旗竿の高さ差による誤差を減らすことができるため、さらに正確に距離を測定することができるものである。また、測定をより便利にするためには、旗竿の代わりに旗竿の先端部分にかかっている旗の大きさを基準として距離を測定することもできる。また、本実施形態においては、前記接眼レンズを正の屈折力を有するレンズで例示したが、負の屈折力を有する接眼レンズに対しても同一の効果を持つことができる。
【0059】
次に、本発明の第1実施形態に係る像分割プリズムを用いたゴルフ場のホール距離測定器の変形実施形態について説明する。
【0060】
本発明の第1実施形態に係る第1変形実施形態は、添付図面のうち、
図2で使用しているバイプリズム形態の像分割プリズム140の代わりに、
図6の(a)に示すように、少なくとも一面には傾きが互いに異なる2つの傾斜面が交互に繰り返して、3つ以上の傾斜面からなる多層バイプリズム(multilayer−biprism)形態の像分割プリズム(140a)に代替して使用するという点で、上述した第1実施形態と差を有する。像分割プリズムの位置が対物レンズ120の方に近くあるときは、バイプリズムを利用しても大きな問題が発生しない。しかし、像分割プリズムが対物レンズの像位置に近くに行くと(xが短くなると)、
図6の(b)に示すように旗竿の中間部の像は、依然として2つに分割されて見えるが、旗竿の上端部又は下端部から出発した光線は、
図6の(c)に示すように、像分割プリズムの下半部のみ又は上半部のみ通過することになるため、旗竿の上端部又は下端部が1つだけ見えることになる現象が発生する。したがって、x値が小さい領域では2つに分離して見えるべきである旗竿のうち、一方は鮮明に見えるが、他方は旗竿の一部分だけが見える現象が発生して距離測定が難しくなり得る。これを補完するため、
図6の(d)に示すように像分割プリズムを
図6の(a)に示された少なくとも一面には傾きが互いに異なる2つの傾斜面が交互に繰り返して3つ以上の層からなる多層バイプリズム(multilayer−biprism)形態の像分割プリズム(140a)に代替すれば、x値の小さい領域においても旗竿の像が鮮明に2つに分離して見えるという点で、上述した第1実施形態と差を有する。
【0061】
本発明の第1実施形態に係る第2変形実施形態は、添付図面のうち、
図7に示すように、接眼レンズ130と像分割プリズム140との間に対物レンズ120の像が結像されるレチクル160が配置され、接眼レンズ130がレチクルを160に形成される基準マーク(図示せず)を介して観測者の視力に応じた視度調節ができるように光軸方向に沿って微細調節可能に配置され、対物レンズ120が旗竿との距離に応じた焦点距離の誤差を補償することができるように光軸方向に沿って微細調節可能に配置される点で、上述した第1実施形態と差を有する。
【0062】
すなわち、観測者の視力に応じて接眼レンズ130を光軸方向に微細調節し、レチクル160に表示された基準マークが鮮明に見えるように設定した後、旗竿との距離に応じた対物レンズ120の焦点距離の誤差により対物レンズ120を光軸方向に微細調節して鮮明な像がレチクル160に結像されるようにする。
【0063】
したがって、像分割プリズム140によって分離した2つの像(P1、P2)を鮮明な状態で観察することができるため、高倍率の望遠鏡又はズームレンズを適用することが可能となり、鮮明に結像された2つの像(P1、P2)を観察しながら基準位置に調節することができるため、旗竿までの距離を精密に測定できるという利点を提供する。
【0064】
次に、本発明の第1実施形態に係る第3変形実施形態は、添付図面のうち、
図8に示すように、像分割プリズム140を光軸方向に移動させるためにハウジング110に回転可能に設けられる調節リング170を追加で備え、ハウジング110と調節リング170との接する面の外周面に基準表示線152と、複数の距離別の目盛り151で構成された距離表示部150'を形成する点で第1実施形態と差を有する。
【0065】
すなわち、ハウジング110に回転可能に結合された調節リング170を正、逆方向に回転させると、ハウジング110内に配置された像分割プリズム140を光軸方向に移動しながら像分割プリズム140によって分離した2つの像(P1、P2)の間の間隔が調節されながら基準位置に設定され、基準位置に設定された状態での基準表示線152が示す距離別の目盛り151によって、旗竿までの距離を測定することが可能である。
【0066】
一方、前記接眼レンズ130の屈折力が正数のとき、像を正立させるために前記対物レンズ120と接眼レンズ130との間の適切な位置に屋根型−ペチャンプリズム(Schmidt−Pechen Prism)のような正立プリズム180が追加で配置されて構成されることがある。
【0067】
次に、本発明の第1実施形態に係る第4変形実施形態は、添付図面のうち、
図9に示すように、距離表示部150''がハウジング110の内部に配置される点で、上述した第2変形実施形態と差を有する。すなわち、第3変形実施形態に係る距離表示部150''は、距離別の目盛り151が表示され、像分割プリズム140と共に連動するようにハウジング110内に配置されるマイクロルーラー153と、ルーラー153の距離別の目盛り151が観測者に観察されるようにする反射プリズム又は反射鏡154を含んで構成され、調節リング170により像分割プリズム140が光軸方向に移動する場合、像分割プリズム140と連結されたマイクロルーラー153がともに移動するようになり、移動した位置の距離別の目盛り151がルーラー153の上側に配置された反射プリズム又は反射鏡154と焦点距離補正レンズ155を介して屈折され、観測者の網膜に結像されるようにする。ここで、マイクロルーラー153の距離別の目盛り151を拡大するため、マイクロルーラー153と反射プリズム又は反射鏡154との間に焦点距離補正レンズ155が配置されるものである。
【0068】
したがって、観測者が距離測定のため、調節リング170を移動して像分割プリズム140を調節する場合、像分割プリズム140の位置に応じた距離別の目盛り151が反射プリズム又は反射鏡154を介して観測者に提供されるため、距離測定の過程で距離別の目盛り151を確認することができるようになる。
【0069】
この場合、前記距離別の目盛り151が像分割プリズム140と一体に連結されているため、像分割プリズム140によって分離した2つの像と共に距離別の目盛り151が移動することになるため、容易に、また早く旗竿までの距離を測定することが可能となる。
【0070】
次に、本発明の第1実施形態に係る第5変形実施形態は、添付図面のうち、
図10に示すように、対物レンズ120と接眼レンズ130との光軸上に旗竿に該当する中心領域の像の光経路を屈折させるための第1反射鏡ないし第4反射鏡191、192、193、194を配置して、第1反射鏡ないし第4反射鏡191、192、193、194を経由した像が第4反射鏡194を介して接眼レンズ130の中央に入射されるようにする。
【0071】
ここで、第1反射鏡191と第2反射鏡192との間には、焦点距離補正レンズ195が配置され、第2反射鏡192と第3反射鏡193との間には、像分割プリズム140が配置され、第3反射鏡193と第4反射鏡194との間には、像の中心領域を通過させて像の周辺領域を遮断する第1絞り196が配置され、対物レンズと第4反射鏡194との間には、像の中心領域を遮断する第2絞り197が配置される。
【0072】
このような光学系を構成すれば、像分割プリズム140によって2つに分離して接眼レンズ130を介してユーザーの目に見える部分が望遠鏡の視野から
図11の(a)に示すように、周辺領域の像は1つの物体に観察され、中心領域の像は像分割プリズム140によって2つに分離して観察されるようにすることが可能であるため、対物レンズ120を用いて拡大した像を得る過程において、ホールの周辺の環境を容易に把握することができるという利点を提供する。
【0073】
一方、接眼レンズ130を介して観測される像は、第1絞り196と第2絞り197との変形により、
図11の(b)に示すように旗竿の像が上、下に観測されるようにして、ホールの周辺は中央両側に観測されるようにすることも可能である。
【0074】
一方、上述した実施形態においては、距離表示部150が目盛りの形態で表示されることで例を挙げて説明したが、デジタル方式で表示されるように構成することも可能である。
【0075】
本発明の第1実施形態に係る第6変形実施形態は、図面では図示していないが、前記表示手段として接眼レンズを用いる代わりに、対物レンズによる像が形成される位置に撮像素子を置いて、ハウジング後面に前記撮像素子と連動される映像出力部を置くことにより、画面で観察できるようにするという点で上述した第1実施形態と差を有する。
【0076】
次に、本発明の第2実施形態に係る像分割プリズムを用いたゴルフ場のホール距離測定器について説明する。
【0077】
添付図面のうち、
図12は、本発明の第2実施形態に係る像分割プリズムを用いたゴルフ場のホール距離測定器の構成を示す断面図であり、
図13は、本発明の第2実施形態に係る像分割プリズムを用いたゴルフ場のホール距離測定器の像の観察状態を示す図である。
【0078】
前記
図12に示すように、本発明の第2実施形態においては、像分割プリズム140’が入射面には平面が形成され、出射面には下部に傾斜面が形成され、上部に平面が形成された前記変形−バイプリズム140’からなる点で上述した実施形態と差を有する。
【0079】
このような第2実施形態に係る像分割プリズム140’を用いたゴルフ場のホール距離測定器は、対物レンズ120を通過し、像分割プリズム140’の傾斜面が配置されていない光軸中心の上部領域を経由する光線は、像分割プリズム140’の平面を通過しながら屈折されていない状態で対物レンズ120の焦点位置に像を形成し、光軸の下部領域を通過する光線は、像分割プリズム140’の傾斜面を通過しながら屈折され、像の位置が上側方向に偏位される。
【0080】
すなわち、第2実施形態においては、第1実施形態と同様に2つの像(P1、P2)が形成されるが、
図13に示すように、上側の像(P1)は対物レンズ120により屈折されて結像されたものであり、下側の像(P2)は対物レンズ120と像分割プリズム140’との傾斜面により屈折されて結像されるものであるため、2つの像(P1、P2)を用いて基準位置を設定するために、像分割プリズム140’を光軸方向に移動する場合、下側の像(P2)だけ上、下方向に移動することになる。
【0081】
したがって、2つの像(P1、P2)を用いて基準位置を設定するために、像分割プリズム140’を光軸方向に移動する過程で、上側の像(P1)は、本来の位置を維持して、下側の像(P2)だけ上、下方向に移動することになり、第1実施形態のように2つの像がすべて移動することが防止されるため、使用便宜性を向上させることが可能である。
【0082】
一方、本実施形態においては、前記像分割プリズム140’の傾斜面が下部一面に配置されることで説明したが、ここで限定されるものではなく、傾斜面が光軸を基準として上部一面に配置されるようにすることも可能であり、上部又は下部の両面に傾斜面を形成したり、傾斜面が逆に裏返った形態で像分割プリズム140’を構成することも可能である。
【0083】
さらに、像分割プリズム140’の傾斜面が形成されていない光軸中心の反対側には、光を屈折させない平面が両側面に形成されるようにすることにより、ハウジング110内に像分割プリズム140’の位置を容易に設定することができるようになる。
【0084】
もし、
図12に示すように、光軸を基準として像分割プリズム140’の半分だけを用いる場合、頂角が下側に1つだけあるため、式(6)の2つの頂角A
1、A
2のうち、上部分の頂角であるA
1=0°に置いて、下部分頂角をA
2を代入すれば良い。
【0085】
すなわち、前記式(6)を用いて距離表示部150の距離別の目盛り151を製作する場合、式(6)を用いる距離表示部150の距離別の目盛り151は、以下の表2の通りである。
【0086】
【表2】
(旗竿の高さy=2.2m、対物レンズ120の焦点距離f =10cm、像分割プリズム140’の上側頂角A
1=0°、像分割プリズム140’の下側頂角A
2=6°、像分割プリズム140’の屈折率n=1.50と仮定)
【0087】
一方、
図14に示すように、本発明の第2実施形態に係る第1変形実施形態は、対物レンズ120と接眼レンズ130との間の光経路上に配置される像分割プリズム140’’が光軸中心の上部又は下部に配置されるようにして、光軸の前方と後方にそれぞれ傾きが反対方向の傾斜面を形成する場合にも、第2実施形態と類似の作用効果を期待することができる。
【0088】
さらに、図面には図示していないが、先に説明した像分割プリズム140a、140’、140’’を
図10に示すような光学系の像分割プリズム140の位置に代替することも可能である。
【0089】
本発明の権利範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲内で様々な形態の実施形態に具現することができる。特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく、当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば誰でも変形可能な多様な範囲まで本発明の請求範囲の記載の範囲内にあるものとみなす。