(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記広告枠落札決定手段が、前記商品券またはクーポン券提供による支払分について所定の換算比率を用いた換算による前記商品券またはクーポン券提供による支払分の不足金額を算出する換算評価手段を備え、前記広告枠落札決定手段における前記決定に反映することを特徴とする、請求項1に記載の商品券またはクーポン券提供を組み合わせた広告枠の販売促進システム。
換算による前記商品券またはクーポン券提供による支払分の前記不足金額について前記広告主端末に対して通知し、前記不足金額の充当を考慮した再応札を要求する調整手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の商品券またはクーポン券提供を組み合わせた広告枠の販売促進システム。
前記換算評価手段が、提供を受けた前記商品券またはクーポン券の販売を通じた過去の収益実績を前記換算比率に反映させることを特徴とする請求項2または3に記載の商品券またはクーポン券提供を組み合わせた広告枠の販売促進システム。
前記商品券またはクーポン券販売手段が、前記商品券またはクーポン券の内容に応じて、前記媒体の購読者と一般者との間で購入条件に差を設けるか、差を設けないかを決めることを特徴とする、請求項1に記載の商品券またはクーポン券提供を組み合わせた広告枠の販売促進システム。
【実施例1】
【0019】
本発明の商品券またはクーポン券提供を組み合わせた広告枠の販売促進システムの構成例を、図面を参照しつつ説明する。
以下、媒体として新聞紙を例として説明するが、雑誌、専門紙、テレビ、インターネットのウェブページなど多様なメディアについても適用可能であり、適宜変更し得るものであることは言うまでもない。
【0020】
図1は、本発明にかかる商品券またはクーポン券提供を組み合わせた広告枠販売促進システム100の利用シーンをイメージする図である。
図1に示す構成例は、広告枠販売促進システム100が、広告枠提供者端末200、広告主端末300とネットワーク500で接続された構成となっている。
【0021】
広告枠提供者端末200は、広告枠提供者Aが利用するコンピュータシステムである。
広告枠提供者Aは、例えば、媒体発行者である。新聞、雑誌、インターネットのウェブサイト、街角の壁面などに取り付けられた大型スクリーン、駅や野球場など施設の看板など、紙面や画面など視覚に訴える広告枠を提供する者、さらには、ラジオ、商業施設内での館内放送など、聴覚に訴える広告枠を提供する者などがあり得る。
ここでは、例として広告枠提供者Aは、新聞発行会社とする。
【0022】
広告主端末300は、広告主Bが利用するコンピュータシステムである。
ここで、広告主Bは、広告枠に広告を出稿する者である。商品販売業者やサービス提供業者が直接、広告枠への広告出稿をとり行う場合もあれば、広告代理店が間に入って広告枠への広告出稿を行う場合もある。つまり、広告主端末300は商品販売業者やサービス提供業者が利用しているコンピュータシステムである場合もあれば、広告代理店が利用しているコンピュータシステムの場合もあり得る。
ここでは、例として、広告主Bは商品ABCを販売している事業者で、新聞発行会社Aへの広告の出稿を検討している事業者とする。
【0023】
広告枠販売促進システム100は、本システム提供者Cが使用するコンピュータシステムである。
ここでシステム提供者Cは、広告枠提供者Aが提供する広告枠を販売・管理している事業者である。様々な事業者が想定される。例えば、新聞発行会社など広告枠提供者A自らである場合や、新聞発行会社など広告枠提供者Aから委託を受けて広告枠を販売・管理している事業者である場合などがあり得る。
ここでは、システム提供者Cは、広告枠提供者Aから委託を受けて広告枠を販売・管理している事業者であるとする。つまり、本広告枠販売促進システム100は、広告枠提供者Aと広告主Bとの間に事業者Cが立ち、広告枠提供者Aの媒体(この例では新聞)の広告枠の広告主Bへの販売を支援するシステムとなっている。
【0024】
広告枠販売促進システム100は、この構成例では、
図1に示すように、広告枠販売依頼情報受領手段110、広告枠入札情報提供手段120、広告枠応札情報受領手段130、広告枠落札決定手段140、商品券・クーポン券販売手段150、通信インターフェイス160を備えたものとなっている。また、広告枠販売促進システム100、広告枠提供者端末200、広告主端末300との間でやり取りされる情報として、広告枠販売依頼情報、広告枠入札情報、広告枠応札情報などが図示されている。
【0025】
通信インターフェイス160は、インターネットなどのネットワーク500との間の通信インターフェイスである。
【0026】
広告枠販売依頼情報受領手段110は、広告枠提供者端末200から、販売支援を受けたい広告枠に関する情報とその販売支援の広告枠販売依頼情報を受領する部分である。
【0027】
広告枠入札情報提供手段120は、広告枠販売依頼情報受領手段110を介して受け取った広告枠販売依頼情報に基づいて、広告枠に関する情報およびその販売金額を含む広告枠入札情報を作成し、その作成した広告枠入札情報を広告主端末300に提供する部分である。
ここで、本発明では、広告枠入札情報提供手段120は、広告枠の販売金額は提示するが、販売金額に相当するものであれば良く、金銭のみならず、商品券提供またはクーポン券提供による支払も受け付けうることを告知するものとする。
【0028】
広告枠応札情報受領手段130は、広告主端末300から返信される、広告枠応札情報を受領する部分である。なお、広告枠応札情報には応札条件が含まれているが、この応札条件において、金銭による支払分と、商品券提供またはクーポン券提供による支払分の組み合わせが含まれることを許容して前記広告枠応札情報を受領する。広告枠提供者Aから見れば販売金額すべてが金銭支払分であれば理想的であるが、本システムでは、商品券提供またはクーポン券提供による支払分の組み合わせも許容する点に特徴がある。
【0029】
広告枠落札決定手段140は、広告主端末200から得られた広告枠応札情報を基に落札者を定める部分である。なお、この構成例では、広告枠落札決定手段140において、換算評価手段141、調整手段142を備えた構成となっている。
【0030】
広告枠落札決定手段140は、商品券提供またはクーポン券提供による支払内容の換金性を考慮して落札者選定の決定を行う判断処理ステップを備えている。
上記したように、広告枠の販売金額の支払いとして、商品券提供またはクーポン券提供による支払分も許容する場合、受け取った商品券やクーポン券の換金価値、換金の容易性が問題となる。市場においてあまりニーズのない商品券やクーポン券を広告主Bの言い値で受け取ると、その言い値よりも換金価値がかなり低い場合や換金できない場合も想定できるからである。そこで、本システムでは、商品券提供またはクーポン券提供による支払内容の換金性を考慮して落札者選定の決定を行う判断処理ステップを設けている。
そこで、本実施例では、広告枠落札決定手段140において換算評価手段141が設けられている。
【0031】
換算評価手段141は、応札条件に示された商品券またはクーポン券提供による支払分について、所定の換算比率を用いた換算による商品券またはクーポン券提供による支払分の不足金額を算出する部分である。一般に商品券またはクーポン券はいわゆる巷の“チケットショップ”では額面よりも割り引いて販売されているが、その割引率は商品券やクーポン券の内容によって差がある。つまり、再販が容易な人気のある商品券やクーポン券もあれば、再販が難しい人気のない商品券やクーポン券もあるからである。また、本システムの持続性も考慮すれば、人気のない商品券やクーポン券を再販してしまうと本システムの存在価値も毀損してしまう可能性もある。そこで、換算評価手段141を備え、応札条件に示された商品券またはクーポン券提供による支払分について、所定の換算比率にて商品券またはクーポン券提供による支払分を算定する。
【0032】
ここで、換算評価手段141が、提供を受けた商品券またはクーポン券の販売を通じた過去の収益実績を換算比率に反映させるよう、データを蓄積しておくことも可能である。商品券またはクーポン券を実際に換金した直近の実績値があれば、より精度よく換算評価が可能である。本システムを通じた広告主Bによる広告の出稿はリピート率が高いと期待できるので、過去に広告主Bから提供された商品券やクーポン券が如何に換金されたかというデータを蓄積しておくことは有益と考えられる。
【0033】
次に、広告枠落札決定手段140が備える調整手段142について説明する。
調整手段142は、換算評価手段141による換算による商品券またはクーポン券提供による支払分の不足金額が発生している場合、広告主端末200に対して不足分を通知し、不足金額の充当を考慮した再応札を要求する部分である。
この調整手段142による再応札処理がなければ、換算評価手段141による換算価値が販売金額に未達のまま受け入れる取扱いか、落札させないように外す取扱いとなるが、商品券またはクーポン券提供を前提としているために、最初の応札ではほとんどの応札者の応札条件が販売金額に未達となることが想定される。この調整手段142による再応札処理があれば、広告枠提供者Aの利益を毀損することなく、商品券またはクーポン券の換金実勢価格を反映した処理を行うことができる。
【0034】
広告枠落札決定手段140は、これら換算評価手段141による商品券またはクーポン券の換算処理、調整手段142による再応札処理を通じて取りまとめられた広告枠応札情報をもとに、落札者を決定する。
【0035】
次に、商品券・クーポン券販売手段150を説明する。
商品券・クーポン券販売手段150は、広告枠落札決定手段140により落札者が決定し、広告枠の販売を通じて提供を受けた商品券またはクーポン券を販売する部分である。商品券・クーポン券販売手段150の販売を通じて、広告枠の販売金額が回収できることとなる。
【0036】
商品券・クーポン券販売手段150は、商品券やクーポン券が販売できれば良いが、例えば、商品券・クーポン券販売手段150自体がいわゆる“ネットチケットショップサイト” などの販売システムであっても良い。また、いわゆる“オークションサイト”などの販売システムであっても良い。インターネットを通じた“ネットチケットショップサイト”の販売システムや、“オークションサイト”の販売システムは既にたくさんの実例があるが、商品券・クーポン券販売手段150の例としてはそのようなインターネットを通じたネットチケットショップサイトやオークションサイトで良い。
【0037】
また、商品券・クーポン券販売手段150は、自らネットチケットショップサイトやオークションサイトを運営せずに、インターネット上において運営されている他社のネットチケットショップサイトを通じて販売したり、オークションサイトに出品したりして商品券やクーポン券を販売するものでも良い。
商品券・クーポン券販売手段150として、自らネットチケットショップサイトやオークションサイトを運営する場合、販売について様々な工夫を盛り込むことができる。
【0038】
第1には、購入条件を設けることである。
もちろん誰でも購入できるように、主体的条件に関する購入条件を設けないことも可能であるが、主体的条件を設定することもできる。
例えば、商品券またはクーポン券の購入条件を、広告枠を提供している媒体の購読者に限ることができる。例えば、「〇〇新聞購読者限定サービス」と銘打って商品券またはクーポン券を販売しても良い。
【0039】
第2には、優待条件を設けることである。例えば、商品券またはクーポン券の内容に応じて、広告枠を提供している媒体の購読者と一般者との間で購入条件に差を設けることも可能である。例えば、「〇〇新聞購読者様は、10%割引にて購入できます」と優待条件を付けて商品券またはクーポン券を販売しても良い。
また、反対に商品券またはクーポン券の内容に応じて、購入者に対して広告枠を提供している媒体の購読に関する優待を設けることができる。例えば、広告枠を提供している媒体の購読者ではない者に対して「〇〇新聞を、3カ月間10%割引にて購読できます」など優待条件を付けて媒体購読の優待サービスをしても良い。
【0040】
次に、本発明の商品券またはクーポン券提供を組み合わせた広告枠の販売促進システム100による基本的な処理手順を
図2から
図6を参照しつつ説明する。
以下、大きく、2つのシーンに分けて説明する。
第1のシーンは、本システムを利用して新聞の広告枠Xを販売するシーンである。
第2のシーンは、本システムを利用して商品券またはクーポン券を販売して換金するシーンである。
【0041】
まず、第1のシーンを説明する。
広告枠提供者Aが、ある広告枠Xの販売について本システムを利用したいと考え、広告枠提供者端末200を介して、広告枠販売促進システム100のサイトにログインし、広告枠販売依頼情報の入力画面を表示する。なお、事前に広告枠提供者登録、ID取得、パスワード取得などのサイト利用に必要な情報の設定や登録を行っているものとする。
【0042】
図7は、広告枠販売依頼情報の入力画面の一例である。
広告枠Xに関する情報入力カラム、希望販売価格情報の入力カラムなどの基本情報入力カラムに加え、ここでは、商品券やクーポン券の組み合わせの支払の可否、商品券やクーポン券の内容に関する指定入力カラムなどがある。
この例では、
図7の入力画面に従って例えば、『広告枠情報:2020年7月7日 神戸新聞朝刊第5面 下帯欄中央10cm?5cm』、『広告枠希望販売価格:30万円』、『支払方法:商品券やクーポン券の組み合わせの支払可』、『商品券やクーポン券の内容:特になし』などの諸情報を入力する。
広告枠提供者Aは、入力内容を確認し、広告枠提供者端末200を介して“広告枠販売依頼情報”を広告枠販売促進システム100に対して送信する(
図2の図中(1))。
【0043】
広告枠販売促進システム100の広告枠販売依頼情報受領手段110は、ネットワーク500を介して、広告枠提供者端末200から送信された“広告枠販売依頼情報”を受領し、“広告枠Xに関する情報”、“希望販売価格情報”などの諸情報を抽出する(
図2の図中(2))。
【0044】
システム提供者Cは、受領した“広告枠販売依頼情報”を確認する。
広告枠入札情報提供手段120は“広告枠Xに関する情報”、“希望販売価格情報”などを基に、“広告枠入札情報”を生成する(
図3の図中(3))。
この例では、『広告枠情報:2020年7月7日 神戸新聞朝刊第5面 下帯欄中央10cm?5cm』、『広告枠希望販売価格:30万円』、『商品券やクーポン券の組み合わせの支払:可』、『商品券やクーポン券の内容:特になし』などの諸情報を基に“広告枠入札情報”を生成する。
【0045】
広告枠入札情報提供手段120は、システム提供者Cが運営する広告枠出稿サイトに当該“広告枠入札情報”をアップロードする。また、ネットワーク500を介して、広告主端末300に対して、広告出稿に関する取引先を中心にメールなどによる情報発信を行い、広告枠出稿サイトへ誘引する(
図3の図中(4))。
【0046】
広告主らはメールなどから広告枠入札に関する案内を受け、ここでは興味のある広告主Bが広告主端末300を用いて広告枠出稿サイトへログインしたものとする。広告主端末300に広告枠出稿サイトにアップロードされている案内画面および応札情報入力画面が表示される。
【0047】
図8は、広告枠出稿サイトにアップロードされている案内画面および応札情報入力画面である。
この例では、『広告枠情報:2020年7月7日 神戸新聞朝刊第5面 下帯欄中央10cm?5cm』、『広告枠希望販売価格:30万円』、『商品券やクーポン券の組み合わせの支払:可』、『商品券やクーポン券の内容制限:特になし』などの諸情報が表示されており、その下に応札情報入力カラムが費用じされている。
この例では、“本広告枠への出稿希望”のチェックボタン、支払のうちの金銭支払額の入力カラム、支払のうちの商品券・クーポン券による支払額およびその内容の入力カラムなどが表示されている。
広告主Bは、応札情報入力画面に従って広告主端末300から応札情報を入力する(
図3の図中(5))。
【0048】
ここでは、
図8に示すように、“本広告枠への出稿希望”、“支払のうちの金銭支払額”には“0円”が入力され、“支払のうちの商品券・クーポン券による支払額およびその内容”には広告主Bが運営する『○○温泉○○ホテル宿泊ご利用券 額面1万円 ?30枚』と入力されたとする。これら諸情報が“広告枠応札情報”となる。
広告主端末300から“広告枠応札情報”がネットワーク500を介して広告枠販売促進システム100に送信される(
図3の図中(6))。
【0049】
広告枠販売促進システム100の広告枠応札情報受領手段130は、ネットワーク500を介して広告主端末300から送信された“広告枠応札情報”を受信する(
図3の図中(7))。
【0050】
広告枠応札情報受領手段130にて受信した“広告枠応札情報”は、入力された情報を抽出し、広告枠落札決定手段140に渡す(
図3の図中(8))。
この構成例では、広告枠落札決定手段140は、“広告枠応札情報”の入力内容に商品券・クーポン券による支払情報が包含されている場合、換算評価と再応札処理などを行う。
【0051】
まず、換算評価手段141により、“広告枠応札情報”に含まれていた商品券・クーポン券の価値を換算評価する(
図4の図中(9))。
この例では、換算評価手段141が『○○温泉○○ホテル宿泊ご利用券 額面1万円 ?30枚』が実際にはどのぐらいの換金価値があるかを評価する。
【0052】
換算評価手段141の換算評価手段には多様なものがあり、限定されないが、ここでは、過去の利用時の当該商品券の販売実績を見ることとする。例えば、後述する商品券・クーポン券販売手段150による過去の販売実績から、『○○温泉○○ホテル宿泊ご利用券』がどのぐらいの金額で販売できたかを調べる。ここでは、商品券・クーポン券販売手段150によって過去に『○○温泉○○ホテル宿泊ご利用券』1万円券の商品券が、概ね9500円の価格で販売できた実績があったとする。この場合、換算評価手段141が“換算価値 28万5000円”と評価する。
【0053】
広告枠落札決定手段140は、換算評価手段141の評価結果を受け、広告枠落札決定処理ができないとして、調整手段142を通じて広告枠再応札情報を作成し(
図4の図中(10))、広告主Bの広告主端末300に個別に広告枠再応札情報を送信して、再応札を促す(
図4の図中(11))。
ここでは例えば、『商品券・クーポン券でのお支払の場合、あと1万5000円分を追加し、31万5000円分にて入力をお願いします』などの案内とともに、再応札情報入力画面を表示する。
【0054】
図9は、再応札情報入力画面の例である。ここでは、
図9に示すように、
図8の応札画面において、“支払のうちの商品券・クーポン券による支払額およびその内容”欄に、追加入力欄が表示されている。
ここでは、
図10に示すように、広告主Bは求めに応じて再応札情報入力画面を介して、追加入力欄に『○○温泉○○ホテル宿泊ご利用券 額面5000円 ?3枚』を追加入力し、“広告枠再応札情報”を作成する(
図5の図中(12))。
【0055】
追加入力された“広告枠再応札情報”は、広告主端末300からネットワーク500を介して広告枠販売促進システム100に返信される(
図5の図中(13))。
広告枠落札決定手段140は、“広告枠再応札情報”の入力があれば、再び換算評価手段141を介して換算評価を行い、また、必要に応じて調整手段142による再応札処理などを行う。ここでは、換算評価手段141による換算評価の結果、販売金額30万円が満たされた判断され、広告枠落札決定手段140が広告枠落札の決定処理を行う(
図5の図中(14))。
【0056】
広告枠販売促進システム100は、広告枠提供者端末200および広告主端末300に対して“広告枠落札決定情報”の通知を行う(
図5の図中(15))。
その後、広告枠提供者Aおよび広告主Bとの間で、媒体の広告出稿のための通常の流れに従って広告出稿内容のやり取りなどを行う。
以上が広告枠販売促進システム100による第1のシーンである基本的な広告枠の販売支援に関する処理の流れの一例である。
【0057】
次に、第2のシーンを説明する。
第2のシーンは、第1のシーンで広告枠を販売し、受け取った商品券またはクーポン券の換金のシーンである。
商品券・クーポン券販売手段150により、受け取った商品券またはクーポン券を販売・換金する処理である。この例では、商品券・クーポン券販売手段150はいわゆるネットチケットショップサイトのように自ら商品券・クーポン券を販売するものとする。
【0058】
商品券・クーポン券販売手段150は、商品券やクーポン券に関する販売情報を作成し、商品券・クーポン券販売サイト600に対して商品券やクーポン券を出品する(
図6の図中(1))。
この例では、商品券・クーポン券販売手段150は、自ら商品券・クーポン券販売サイト600を運営することも可能である。商品券・クーポン券販売サイト600は、いわゆるネットチケットショップサイトやオークションサイトの形態で運営しても良い。
ここでは、商品券またはクーポン券の販売について利用者に購入条件を設ける例とする。例えば、「神戸新聞購読者」を優待する条件を付ける。
【0059】
図11が、商品券・クーポン券販売サイト600の画面例である。
図11に示すように、『○○温泉○○ホテル宿泊ご利用券』と商品内容の表示とともに、『〇〇新聞購読者様は、10%割引にて購入できます』と優待条件を付けている。
また、『広告枠を提供している媒体の購読者ではない方には、神戸新聞を、3カ月間10%割引にて購読できます」という優待条件も付けている例となっている。
【0060】
利用者は、商品券・クーポン券販売サイト600の画面を閲覧し、興味に応じて出品商品をクリックして注文画面を表示し、クレジットカード情報など決済に必要な情報を入力する(
図6の図中(2))。
【0061】
図12は、注文画面の例である。
利用者Dは、注文画面に従ってクレジットカード情報など決済に必要な情報を入力する。ここでは、名前情報、住所情報、『○○温泉○○ホテル宿泊ご利用券』を3万円分購入する旨の情報などを入力する。
【0062】
また、この例では、例えば、利用者Dが神戸新聞の購読者ではなく、神戸新聞購読の優待を希望するものとする。利用者Dは、
図12に示すように、注文画面に表示された優待情報『神戸新聞の3か月優待購読希望』欄にチェックを入れる。
【0063】
利用者Dによる注文画面の入力が完了すれば、当該注文情報を利用者端末400からネットワーク500を介して商品券・クーポン券販売サイト600へ送信する(
図6の図中(3))。
【0064】
商品券・クーポン券販売サイト600は、注文情報を受信し、商品券・クーポン券の販売処理を行う(
図6の図中(4))
商品券・クーポン券の販売処理は、例えば、クレジットカード会社のコンピュータシステム(図示せず)に対してクレジット販売情報を送信して決済処理を完遂するとともに、広告枠販売促進システム100を介して商品券・クーポン券の販売が成立した情報を送信する。商品券・クーポン券販売手段150は、配送システム(図示せず)に対して、利用者Dに対する商品の発送業務を依頼する。ここでは、『○○温泉○○ホテル宿泊ご利用券』3万円分の商品券を発送依頼する。
【0065】
さらに、神戸新聞購読の優待希望情報があるので、広告枠販売促進システム100は、神戸新聞の購読サイトで運営されているシステム(図示せず)に対して、購読希望者となる利用者Dの名前情報、住所情報、優待条件として「3か月間10%の購読料割引」情報を通知し、神戸新聞の購読窓口と利用者Dとの間で購読申込み手続きを続行するよう、必要な情報を送信する。
以上が広告枠販売促進システム100による第2のシーンである基本的な商品券・クーポン券の換金処理に関する流れの一例である。
【0066】
以上、本発明の商品券またはクーポン券提供を組み合わせた広告枠の販売促進システムによれば、商品券またはクーポン券提供を組み合わせた広告枠の販売が可能となる。支払いを金銭支払いのみならず商品券やクーポン券による代替を可能とすることで、広告枠の販売を促進することができる。つまり、広告枠提供側は広告枠のディスカウントや売れ残りを回避することができ、広告主側は通常金額での出稿の負担を小さく抑えることができ、媒体購読者は充実した紙面を得ることができる。
以上、本発明の商品券またはクーポン券提供を組み合わせた広告枠の販売促進システムの構成例における好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
【解決手段】 商品券またはクーポン券提供を組み合わせた広告枠の販売促進システム100は、広告枠販売依頼情報受領手段110により広告枠提供者端末200から広告枠販売支援情報を受けると、広告枠入札情報提供手段120により広告枠入札情報を広告主端末300に提供する。広告枠応札情報受領手段130により広告主端末300から広告枠応札情報を受領する。ここで、広告枠応札情報には応札条件として金銭による支払分と、商品券提供またはクーポン券提供による支払分の組み合わせが含まれることを許容して前記広告枠応札情報を受領する。広告枠落札決定手段140は広告枠応札情報を基に商品券またはクーポン券による支払内容の換金性を考慮した上で落札者を定める判断処理ステップを備える。