(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ステップAは、前記UEが、前記基地局が送信する、複数のアクセスポイント間の幅校正情報を測定して返すように前記UEに指示するメッセージを受信することをさらに含み、
前記ステップBは、前記UEが、前記基地局の指示に基づいて、前記幅校正情報を測定し、前記幅校正情報を前記基地局に返すことをさらに含む請求項7に記載の方法。
前記ステップBにおいて、前記UEが前記基地局に時間遅延差又は位相校正情報を返すと同時に、プリコーディング行列インジケータ情報を運び、該プリコーディング行列インジケータ情報は、前記UEに送信するデータをコーディングするように前記基地局に指示することに用いられ、
そのうち、前記プリコーディング行列インジケータ情報は、前記UEが各アクセスポイントのチャンネル行列を修正した後で測定したものである請求項9に記載の方法。
前記情報送信ユニットはさらに、前記基地局に時間遅延差又は位相校正情報を返すと同時に、プリコーディング行列インジケータ情報を運び、該プリコーディング行列インジケータ情報は、前記基地局が、前記UEに送信するデータをコーディングするように指示することに用いられるように設定され、
そのうち、前記プリコーディング行列インジケータは、前記UEが各アクセスポイントのチャンネル行列を修正した後で測定したものである請求項21に記載のユーザ装置UE。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施例は、複数のアクセスポイント(Access Point、AP)間の偏差校正方法、システム及び装置を提供するもので、それによって異なるアクセスポイントが同時にUEにデータを送信する時、互いの間に存在する偏差の問題を解決し、これによってシステムパフォーマンス及びスペクトル効率を向上させる。
【0016】
Comp技術は、複数のセルの複数のアクセスポイント又は一つのセルの複数のアクセスポイントが協調してユーザデータを伝送する方式により、ユーザ装置の信号受信品質を向上させ、セル間干渉を低下させ、これによって効果的にシステム数とエッジユーザスペクトル効率を向上させる。
【0017】
本発明の実施例は、基地局により、ユーザ装置UEが複数のアクセスポイント間の偏差校正情報を測定して返すように、UEに指示メッセージを送信し、UEは、前記指示に基づいて偏差校正情報を測定し、基地局の指示の折り返しで偏差校正情報を基地局に返し、基地局は、前記UEが返した複数のアクセスポイント間の偏差校正情報に基づいて、複数のアクセスポイント間の偏差を校正する。
【0018】
前記時間遅延差は、データを送信する各アクセスポイントのタイミング同期偏差及びチャンネル時間遅延差を同時に含んでもよく、チャンネル時間遅延差又はタイミング同期偏差のいずれかのみを含んでいてもよい。前記偏差校正情報は、位相校正情報及び時間遅延差を同時に含んでもよく、位相校正情報又は時間遅延差のいずれかのみを含んでいてもよい。前記UEが位相校正情報のみをフィードバックする時、基地局自体は時間遅延差を検出する。前記UEが位相校正情報及びチャンネル時間遅延差をフィードバックする時、基地局自体はタイミング同期偏差を検出する。
【0019】
前記基地局とUEの互いの協力により、時間遅延差及び位相校正情報を測定し、又は時間遅延差のみを測定し、基地局は、取得した時間遅延差及び位相校正情報、又は取得した時間遅延差に基づいて、各アクセスポイントを調整して、UEにデータを送信する。各アクセスポイントが、データを送信することによる時間遅延差及び位相差を解消し、システムのパフォーマンスを向上させる。
【0020】
以下、図面により、それぞれ基地局側及びユーザ装置UE側から具体的に、本発明の実施例が提供する技術的解決手段を説明する。
【0021】
まず、基地局側から、本発明の実施例が提供する技術的解決手段を説明する。
【0022】
図2に示すように、本発明の実施例が提供する、複数のアクセスポイント間の偏差校正方法であって、
S101:基地局が、UEが複数のアクセスポイント間の偏差校正情報を測定して返すように、ユーザ装置UEに指示メッセージを送信するステップ、
S102:基地局が、前記UEが返した複数のアクセスポイント間の偏差校正情報に基づいて、複数のアクセスポイント間の偏差を校正するステップ、
を含む。
【0023】
好ましくは、前記基地局は、UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相校正情報を測定して前記時間遅延差及び位相校正情報を返すように、指示メッセージをUEに送信し、基地局は、UEが返した前記複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相校正情報に基づいて、複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相差を校正する。
【0024】
好ましくは、基地局は、UEが位相校正情報のみを返すように指示してもよく、基地局自体は、各アクセスポイントの間の時間遅延差を測定し、これによりデータフィードバックのオーバーヘッドを節約することができる。具体的には、基地局は、UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相校正情報を測定して測定された複数のアクセスポイント間の位相校正情報を返すように、指示メッセージを前記UEに送信し、基地局は、UEが返した前記複数のアクセスポイント間の位相校正情報、及び自体が測定した時間遅延差に基づいて、複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相差を校正する。
【0025】
好ましくは、前記時間遅延差は、情報が各アクセスポイントからUEに到達することにより発生したチャンネル時間遅延差、及び各アクセスポイントのタイミング同期偏差を含む。
【0026】
好ましくは、UEが時間遅延差を返す過程中において、チャンネル時間遅延差のみを返してもよく、基地局自体は、タイミング同期偏差を測定する。具体的には、基地局は、UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相校正情報を測定して測定された時間遅延差におけるチャンネル時間遅延差及び測定された位相校正情報を返すように、指示メッセージを前記UEに送信し、基地局は、UEが返した前記複数のアクセスポイント間のチャンネル時間遅延差及び位相校正情報、並びに基地局自体が測定した複数のアクセスポイント間の時間遅延差におけるタイミング同期偏差に基づいて、複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相差を校正する。
【0027】
好ましくは、基地局は、UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差、位相校正情報及び幅校正情報を測定して前記位相校正情報及び幅校正情報を返すように、指示メッセージをUEに送信し、前記ステップBは、基地局が、前記UEが返した前記複数のアクセスポイント間の時間遅延差、位相校正情報及び幅校正情報、並びに自体が測定した時間遅延差に基づいて、複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相差を校正することを含み、
又は、
前記ステップAは、基地局が、UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差、位相校正情報及び幅校正情報を測定して前記位相校正情報、幅校正情報及び時間遅延差を返すように、指示メッセージをUEに送信することを含み、前記ステップBは、基地局が、UEが返した位相校正情報、幅校正情報及び時間遅延差に基づいて、複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相差を校正することを含み、
又は、
前記ステップAは、基地局が、UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差、位相校正情報及び幅校正情報を測定して前記位相校正情報、幅校正情報及びチャンネル時間遅延差を返すように、指示メッセージをUEに送信することを含み、前記ステップBは、基地局が、UEが返した前記複数のアクセスポイント間の位相校正情報、幅校正情報及びチャンネル時間遅延差、並びに前記基地局自体が測定した複数のアクセスポイント間の時間遅延差におけるタイミング同期偏差に基づいて、複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相差を校正することを含む。
【0028】
上記複数のアクセスポイント間の偏差校正方法は、各アクセスポイントが独立にプリコーディングされる場合のプリコーディングフィードバックメカニズムに対しての通信システムである。
【0029】
グローバルプリコーディングの通信システムに対しては、各アクセスポイントの間には位相偏差が存在せず、時間遅延差のみが存在し、具体的には、複数のアクセスポイント間の偏差校正方法は、
基地局が、UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差を測定して前記時間遅延差を返すように、指示メッセージをUEに送信し、基地局が、UEが返した複数のアクセスポイント間の時間遅延差に基づいて、前記複数のアクセスポイント間の時間遅延差を校正することを含む。
【0030】
好ましくは、基地局は、UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差を測定するように、指示メッセージをUEに送信し、基地局は、自体が測定した複数のアクセスポイント間の時間遅延差に基づいて、複数のアクセスポイント間の時間遅延差を校正することであってもよい。これにより、情報フィードバックオーバーヘッドを節約することができる。
【0031】
以下、ユーザ装置UE側から本発明の実施例が提供する技術的解決手段を説明する。
【0032】
図3に示すように、本発明の実施例が提供した複数のアクセスポイント間の偏差校正方法であって、
S111:ユーザ装置UEが、基地局が送信する、UEが複数のアクセスポイント間の偏差校正情報を測定して返す指示メッセージを受信するステップ、
S112:前記UEが、前記基地局の指示に基づいて前記複数のアクセスポイント間の偏差校正情報を測定し、前記偏差校正情報を基地局に返すステップ、
を含む。
【0033】
具体的には、UEは、基地局が送信した、UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相校正情報を測定して返す指示メッセージを受信し、前記UEは、基地局の指示に基づいて、前記時間遅延差及び位相校正情報を測定し、前記時間遅延差及び位相校正情報を基地局に返す。
【0034】
好ましくは、UEは、前記基地局が送信した、前記UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相校正情報を測定する指示メッセージを受信し、且つ折り返しのための位相校正情報を測定し、UEは、前記位相校正情報を基地局に返し、基地局は、UEが返した位相校正情報及び自体が測定した時間遅延差に基づいて、時間遅延差及び位相情報を校正する。位相校正情報のみをフィードバックすることにより、データフィードバックオーバーヘッドを節約する。
【0035】
好ましくは、前記時間遅延差は、チャンネル時間遅延差及びタイミング同期偏差を含む。
【0036】
好ましくは、複数のアクセスポイント間の偏差校正方法は、ユーザ装置UEが、基地局が送信する、UEが複数のアクセスポイント間の、タイミング同期偏差とチャンネル時間遅延差を含む時間遅延差及び位相校正情報を測定し、測定されたチャンネル時間遅延差及び位相校正情報を返す指示メッセージを受信し、前記UEが、基地局の指示に基づいて前記時間遅延差及び位相校正情報を測定し、前記チャンネル時間遅延差及び位相校正情報を基地局に返し、基地局は、前記チャンネル時間遅延差及び位相校正情報、並びに自体が測定したタイミング同期偏差に基づいて、時間遅延差及び位相差を校正することであってもよい。
【0037】
好ましくは、前記UEが前記位相校正情報を測定することは、各アクセスポイントのチャンネル行列に基づいて、前記各アクセスポイントの間の時間遅延差を測定し、前記測定された時間遅延差に基づいて前記各アクセスポイントのチャンネル行列を修正し、修正後のチャンネル行列に基づいて前記位相校正偏差を測定することである。
【0038】
前記修正後のチャンネル行列に基づいて前記位相校正偏差を測定するのは、具体的には、修正後のチャンネル行列に基づいてプリコーディング行列インジケータPMIの測定を行い、該PMIの値に基づいて位相校正偏差を測定することを含む。
【0039】
好ましくは、本発明の実施例が提供する複数のアクセスポイント間の偏差校正方法は、UEが、基地局が送信する、UEが複数のアクセスポイント間の幅校正情報を測定して返す指示を受信することを含み、
前記UEは、基地局の指示に基づいて、前記幅校正情報を測定し、前記幅校正情報を基地局に返す。
【0040】
上記複数のアクセスポイント間の偏差校正方法は、各アクセスポイントが独立にプリコーディングされる場合のプリコーディングフィードバックメカニズムに対しての通信システムである。
【0041】
グローバルプリコーディングの通信システムに対しては、各アクセスポイントの間には位相偏差が存在せず、時間遅延差のみが存在し、具体的には、複数のアクセスポイント間の偏差校正方法は、
ユーザ装置UEが、基地局が送信した、UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差を測定して測定された時間遅延差を返す指示を受信し、前記UEが、基地局の指示に基づいて前記時間遅延差を測定し、該時間遅延差を基地局に返すことを含む。
【0042】
好ましくは、グローバルプリコーディング又は独立プリコーディングの通信システムに対して、前記UEは、基地局に時間遅延差又は位相校正情報を返すと同時に、又は時間遅延差及び位相差を返すと同時に、プリコーディング行列インジケータ情報を運び、該プリコーディング行列インジケータ情報は、基地局がUEに送信したデータをコーディングするように指示することに用いられ、そのうち、前記プリコーディング行列インジケータは、UEが各アクセスポイントのチャンネル行列を修正した後で測定したものである。
【0043】
好ましくは、本発明の実施例が提供する技術的解決手段は、UEは、基地局の指示に基づいて、システム帯域幅全体に対して一つの時間遅延差を測定し、帯域幅全体における各サブ帯域に対して時間遅延差を測定することではなく、システムの計算又は測定のオーバーヘッドを減少させ、時間遅延差測定の効率を向上させ、且つUEが基地局に時間遅延差を返す時によるフィードバックオーバーヘッドを減少させる。
【0044】
好ましくは、位相校正偏差を基地局にフィードバックすると同時に、プリコーディング行列インジケータPMIを基地局に送信し、これにより、基地局は位相校正を行う時、UEがフィードバックした該PMIと対応する位相校正偏差を使用して各アクセスポイントの位相を校正する。
【0045】
以下、ユーザ装置及び基地局の両側から、本発明が提供する上記技術の解決手段の異なる実施例を提供する。
【0046】
仮に、Compセル集合は、一つのセルからの複数のアクセスポイントAP1、AP2、AP3を含み、又は複数の異なるセルからの複数のアクセスポイントAP1、AP2、AP3を含むとする。
【0047】
実施例1:仮に、アクセスポイントAP1、AP2がUEに下りデータを同時に送信するとする。UEは、同時にアクセスポイントAP1、AP2の位相校正情報PCI及び時間遅延差を測定してフィードバックする。
【0048】
AP1とAP2との間の偏差校正方法は、以下のステップを含む。
【0049】
ステップ1:基地局は、UEがAP1とAP2との間の時間遅延差及び位相校正情報の測定及びフィードバックを行うように設定する。
【0050】
基地局は、UEがAP1とAP2との間の時間遅延差の測定及び位相校正情報の測定を行うように設定し、且つUEがその測定した時間遅延差及び位相校正情報を基地局にフィードバックするように設定する。そのうち、PCIはAP1とAP2との間の時間遅延差を校正した後の測定値である。前記時間遅延差は、チャンネル時間遅延差及びタイミング同期偏差を含む。
【0051】
ステップ2:基地局の指示に基づいて、時間遅延差を計算する。即ち、UEは、前記基地局設定情報に基づいて、AP1とAP2との間の時間遅延差を測定し、2つのAPのチャンネル行列に対して時間遅延差修正を行う。
【0052】
AP1とAP2との間の時間遅延差を測定することは、AP1とAP2とのタイミング同期偏差Δt1、及び情報がそれぞれAP1とAP2からUEに到達してチャンネルにおいてもたらすチャンネル時間遅延差Δt2を含む。
【0053】
UEは、基地局の設定に基づいてAP1とAP2の下りデータの到達時間t1とt2を測定し、次に前記時間t1とt2に基づいて、AP1とAP2の間の時間遅延差Δt(Δt1+Δt2)を計算する。
【0054】
UEは、AP1及びAP2の信号の到達時間t1及びt2を測定し、普通は、AP1及びAP2のそれぞれの下り参照信号に基づいて測定(例えば異なるAPの対応するCSI−RS又はCRS)を行う。同期チャンネル又はPRS等に基づいて測定を行ってもよい。
【0055】
通信システムの帯域幅は複数の周波数が異なるサブバンドを含み、サブ帯域と称する。UEは、各サブ帯域に対して時間遅延差の測定を行うことができ、一つのサブ帯域は一つの時間遅延差に対応する。帯域幅全体に対して時間遅延差の測定を行うことができ、一つのみの時間遅延差を測定する。例えば、仮にシステム帯域幅がn個の周波数が異なるサブ帯域を含むとする。UEは、それぞれAP1が送信した下りデータの帯域幅のサブ帯域1とAP2が送信した下りデータの帯域幅のサブ帯域1の間の時間遅延差を測定し、AP1が送信した下りデータの帯域幅のサブ帯域2とAP2が送信した下りデータの帯域幅のサブ帯域2との間の時間遅延差を測定し、類推して、AP1が送信した下りデータの帯域幅のサブ帯域nとAP2が送信した下りデータの帯域幅のサブ帯域nとの間の時間遅延差を測定する。
【0056】
好ましくは、UEが基地局に時間遅延差をフィードバックする過程中において、フィードバックオーバーヘッドを節約するために、システム帯域幅全体に対しては一つのみの時間遅延差情報を測定して得ることができる。周波数が異なるサブ帯域に対してそれぞれ異なる時間遅延差を測定して得る必要がない。該時間遅延差を基地局にフィードバックする時、情報量が比較的小さく、チャンネル資源の占用率を節約し、且つUEが時間遅延差を測定する時、計算オーバーヘッドを節約し、効率を向上させることもできる。
【0057】
2つのAPのチャンネル行列に対して時間遅延差修正を行うことは、UEが、AP1とAP2との間の時間遅延差が測定された後、UEと2つのAPポイントのチャンネル行列H(AP1)及びH(AP2)に対して時間遅延差修正を行い、修正後のチャンネル行列H’(AP1)及びH’(AP2)を得ることである。
【0058】
時間遅延差修正方法は、あるAP、例えばAP1を時間標準とすると、AP2を修正してAP1の時間と揃うようにすることであってもよい。
【0059】
前記時間基準APポイント選択方法は、該APがUE常駐セルに対応するAPポイントであることをデフォルトし、又は、基地局が指定した時間遅延差で参照APポイントを校正し、該APポイントは基地局とUEが共に知ることが必要である。
【0060】
ステップ3:UEは、修正後のチャンネル行列に基づいて、AP1及びAP2のそれぞれの独立のプリコーディング行列インジケータPMI及び対応する位相校正情報PCI測定計算を行う。
【0061】
修正後のチャンネル行列H’(AP1)及びH’(AP2)に対してプリコーディング行列インジケータPMIの測定及び対応するPCIの計算を行う。
【0062】
システムが送信したデータ帯域幅は2つのサブ帯域を含むものとし、アクセスポイントAP1に対して、H1’(AP1)及びH2’(AP1)は2つのサブ帯域に対応する修正後のチャンネルであり、アクセスポイントAP2に対して、H1’(AP2)及びH2’(AP2)は2つのサブ帯域に対応する修正後のチャンネルである。H1’(AP1)及びH1’(AP2)は時間が揃い、H2’(AP1)及びH2’(AP2)は時間が揃う。H1’(AP1)に対してPMI1(AP1)を計算し、H1’(AP2)に対してPMI1(AP2)を計算し、PMI1(AP1)及びPMI1(AP2)に対してAP1及びAP2の第1個のサブ帯域の間のPCI1を計算する。同様に、H2’(AP1)に対してPMI2(AP1)を計算し、H2’(AP2)に対してPMI2(AP2)を計算し、PMI2(AP1)及びPMI2(AP2)に対してAP1及びAP2の第2個のサブ帯域の間のPCI2を計算する。即ち、PCI1はアクセスポイントAP1とAP2の第1サブ帯域の間の位相校正情報に対応し、PCI2はアクセスポイントAP1とAP2の第2サブ帯域の間の位相校正情報に対応する。
【0063】
仮に、AP1とAP2がそれぞれ複数のサブ帯域に対応すると、PCImは各アクセスポイント第m個のサブ帯域の間の位相校正情報であり、そのうちmは2より大きい。
【0064】
ステップ4:UEは、それぞれAP1とAP2との間の時間遅延差、PMI1(AP1)、PMI1(AP2)、PMI2(AP1)、PMI2(AP2)、及びPCI1とPCI2を基地局にフィードバックする。
【0065】
時間遅延差の変化が比較的遅く、従って比較的低い頻度で時間遅延差のフィードバックを行うことができる。異なるサブ帯域に対応する時間遅延差のズレは非常に小さいため、測定フィードバックのオーバーヘッドを節約するために、システム帯域幅全体は一つのみの時間遅延差情報を測定してフィードバックしてもよく、それぞれ周波数が異なるサブ帯域の時間遅延差を測定してフィードバックする必要がない。
【0066】
各アクセスポイントのそれぞれの独立のPMI及び対応するPCIは、一緒にフィードバックする必要がある。PCIは各APポイントのPMIに対応する。例えば、PCI1はPMI1(AP1)及びPMI1(AP2)に対応し、PCI2はPMI2(AP1)及びPMI2(AP2)に対応し、それに対応して、PCImはPMIm(AP1)及びPMIm(AP2)に対応する。
【0067】
ステップ5:基地局は、UEがフィードバックしたAP1とAP2との時間遅延差及びPCIに基づいて、AP1及びAP2点を調整して前記UEにデータを送信する。受信したPMIにより送信しようとする情報をプリコーディングし、プリコーディング後の情報をUEに送信する。
【0068】
PCIの使用に対して、基地局がUEをスケジューリングしてAP1及びAP2に用いるPMIがそれぞれPMI1(AP1)及びPMI1(AP2)であると、PCI1を用いてAP1及びAP2の位相を調整し、基地局がUEをスケジューリングしてAP1及びAP2に用いるPMIがそれぞれPMI2(AP1)及びPMI2(AP2)であると、PCI2を用いてAP1及びAP2の位相を調整する。
【0069】
該実施例において、AP1とAP2との間の偏差校正方法は、
基地局は、UEが位相校正情報を行うように設定すると同時に、UEが幅校正情報を測定して返すように設定することを更に含む。UEは、基地局の指示を受信し、幅校正情報を測定して返す。該幅校正情報は位相校正情報とともに基地局に返されてもよい。
【0070】
前記幅校正情報は、修正後のチャンネル行列に対して計算を行い、つまり位相差を修正すると同時に、幅差を修正する。基地局は、前記幅校正情報を受信し、受信した位相校正情報及び幅校正情報に基づいて、位相差及び幅差を校正する。校正後のシステムのパフォーマンスがより高くなる。
【0071】
本実施例において、UEは、各アクセスポイントが配信したデータの時間遅延差及び位相校正情報を測定してフィードバックするように設定される。各アクセスポイント関連パラメーターを調整し、異なるAPポイントの偏差校正を実現し、システムパフォーマンス及びスペクトル効率を向上させる。
【0072】
実施例2:基地局自体は時間遅延差を測定して校正し、UEは時間遅延差及びPCIを測定し、且つPCIのみをフィードバックする。これにより、データのフィードバックによるオーバーヘッドを減少させることができる。
【0073】
仮にアクセスポイントAP1、AP2が同時に下りデータをUEに送信するものとする。
AP1とAP2との間の偏差校正方法は、以下のステップを含む。
【0074】
ステップ1:基地局は、UEがAP1とAP2との間の時間遅延差の測定及び位相校正情報の測定を行うように設定し、及びUEがAP1とAP2との間の位相校正情報のフィードバックを行うように設定する。
【0075】
基地局は、UEがAP1とAP2との間の時間遅延差の測定及び位相校正情報の測定を行うように設定し、UEが位相校正情報を基地局にフィードバックするように設定する。そのうち、位相校正情報PCIは、AP1とAP2の間の時間遅延差を校正した後の測定値である。従って、UEが時間遅延差の測定を行うように設定する必要がある。
【0076】
ステップ2:UEは、基地局の設定に基づいて、AP1とAP2との間の時間遅延差を測定し、AP1とAP2のチャンネル行列に対して時間遅延差修正を行う。(該ステップ2と実施例1におけるステップ2は同じである)
【0077】
UEは、基地局の設定に基づいて、AP1とAP2との間の時間遅延差を測定する。UEは、異なるAPの信号到達時間を測定し、普通は、APのそれぞれの下り参照信号に基づいて測定(例えば異なるAPの対応するCSI−RS又はCRS)を行い、同期チャンネル又はPRS等に基づいて測定を行ってもよい。
【0078】
測定フィードバックのオーバーヘッドを節約するために、システム帯域幅全体に対しては一つのみの時間遅延差情報を測定して得ることができる。それぞれ周波数が異なるサブ帯域の時間遅延差を測定する必要がない。
【0079】
UEは、AP1とAP2との間の時間遅延差を測定された後、UEと2つのAPポイントのチャンネル行列H(AP1)及びH(AP2)に対して時間遅延差修正を行い、修正後のチャンネル行列H’(AP1)及びH’(AP2)を得る。UEは、修正後のチャンネル行列に基づいて,AP1及びAP2のそれぞれ独立のPMI及び対応するPCI測定計算を行う。
【0080】
システム帯域幅は2つのサブ帯域を含むものとし、アクセスポイントAP1に対して、H1’(AP1)及びH2’(AP1)は2つのサブ帯域に対応する修正後のチャンネルであり、アクセスポイントAP2に対して、H1’(AP2)及びH2’(AP2)は2つのサブ帯域に対応する修正後のチャンネルである。H1’(AP1)及びH1’(AP2)は揃い、H2’(AP1)及びH2’(AP2)は揃う。H1’(AP1)に対してPMI1(AP1)を計算し、H1’(AP2)に対してPMI1(AP2)を計算し、PMI1(AP1)及びPMI1(AP2)に対してPCI1を計算する。同様に、H2’(AP1)に対してPMI2(AP1)を計算し、H2’(AP2)に対してPMI2(AP2)を計算し、PMI2(AP1)及びPMI2(AP2)に対してPCI2を計算する。即ち、PCI1はアクセスポイントAP1とAP2の第1サブ帯域の間の位相校正情報に対応し、PCI2はアクセスポイントAP1とAP2の第2サブ帯域の間の位相校正情報に対応する。
【0081】
時間遅延差修正方法は、あるAP、仮にAP1を時間基準とすると、AP2を修正してAP1時間と揃うようにすることであってもよい。
【0082】
時間基準APポイント選択方法は、該APがUE常駐セルに対応するAPポイントであることをデフォルトし、又は、基地局が指定した時間遅延差で参照APポイントを校正し、該APポイントは基地局とUEが共に知ることが必要である。
【0083】
ステップ3:UEは、それぞれ各アクセスポイントのそれぞれの独立のPMI及び対応するPCIを基地局にフィードバックする。
【0084】
各アクセスポイントのそれぞれの独立のPMI及び対応するPCIは、一緒にフィードバックする必要がある。PCIは各協調点のPMIに対応する。例えば、PCI1はPMI1(AP1)及びPMI1(AP2)に対応し、PCI2はPMI2(AP1)及びPMI2(AP2)に対応する。
【0085】
ステップ4:基地局は、AP1とAP2の間の時間遅延差測定を行う。
【0086】
該時間遅延差は、チャンネル時間遅延差及びタイミング同期偏差を含む。
【0087】
時間遅延差測定方法は、基地局は、UEが送信した上り参照信号、例えばSRSを測定し、UE及びAP1とAP2との間のチャネル伝搬時間遅延差Δt1を取得し、基地局が、同時にAP1とAP2点との間のタイミング同期偏差Δt2を測定する必要があることであってもよい。
【0088】
ステップ5:基地局は、UEがフィードバックしたPCI及び自体が測定した時間遅延差に基づいて、時間遅延差校正及び位相校正を行い、AP1及びAP2点を調整して前記UEにデータを送信する。
【0089】
つまり、実施例2におけるステップ1〜ステップ3の内容は、実施例1におけるステップ1〜ステップ4の内容と同じである。区別は、実施例2において、UEが時間遅延差及び位相校正情報を測定した後、基地局に位相校正情報のみをフィードバックし、基地局自体が時間遅延差を測定することにある。情報フィードバックによるチャンネル資源オーバーヘッドを減少させる。
【0090】
同様に、該実施例は、基地局の幅校正情報への設定、及びUEの幅校正情報への測定とフィードバックを更に含んでもよく、具体的な実施過程は、実施例1に言及した幅校正情報関連の過程と同じである。もたらす有利な効果も同じである。
【0091】
実施例3:AP1とAP2との間のタイミング同期偏差は基地局自体で測定され、UEは、無線チャネル伝搬によるAP1とAP2との間のチャンネル時間遅延差Δt1を測定してフィードバックし、同時にPCIを測定して報告する。
【0092】
アクセスポイントAP1、AP2は、UEに下りデータを同時に送信するものとする。
【0093】
AP1とAP2との間の偏差校正方法は、以下のステップを含む。
【0094】
ステップ1:基地局は、UEがAP1とAP2との間の時間遅延差及び位相校正情報の測定を行い、且つ時間遅延差におけるチャンネル時間遅延差をフィードバックするように設定する。
【0095】
基地局は、UEがAP1とAP2との間の時間遅延差の測定及び位相校正情報の測定を行うように設定する。そのうち、基地局及びUEはいずれも、仮に位相校正情報をAP1とAP2との間の時間遅延差を校正した後の測定値とし、且つ仮に基地局がすでにAP1とAP2との間のタイミング同期偏差の校正を達成したものとする。
【0096】
ステップ2:UEは、基地局の設定に基づいて、AP1とAP2との間の時間遅延差を測定し、2つのAPのチャンネル行列に対して時間遅延差の修正を行い、時間遅延差の測定及びチャンネル行列の時間遅延差の修正は、実施例1又は実施例2二における方法と同じであり、、ここでは繰り返して説明しない。
【0097】
ステップ3:UEは、それぞれチャンネル時間遅延差、AP1とAP2のそれぞれの独立のPMI及び対応するPCIを、基地局にフィードバックする。
【0098】
時間遅延差の変化が比較的遅く、従って比較的低い頻度でフィードバックを行うことができる。異なる帯域に対する時間遅延差ズレは非常に小さいため、測定フィードバックのオーバーヘッドを節約するために、システム帯域幅全体は一つのみの時間遅延差情報を測定してフィードバックしてもよく、周波数が異なるサブ帯域がそれぞれ異なる時間遅延差を測定してフィードバックする必要がない。
【0099】
各協調アクセスポイントのそれぞれの独立のPMI及び対応するPCIは、一緒にフィードバックする必要がある。PCIは各協調点のPMIに対応する。例えば、PCI1はPMI1(AP1)及びPMI1(AP2)に対応し、PCI2はPMI2(AP1)及びPMI2(AP2)に対応する。
【0100】
ステップ4:基地局は、AP1とAP2との間のタイミング同期偏差の測定を行い、校正を行う。
【0101】
基地局は、各APポイント間のタイミング同期偏差を測定し、測定方法は、以下を含んでもよい。
【0102】
方法1:各APポイントはいずれもある一つの外部基準クロック源(例えばGPS、北斗システム)の信号を受信し、次に外部参照源とのタイミング同期偏差値を測定する。次に、基地局は、AP1とAP2のタイミング同期偏差を校正する。
【0103】
方法2:各APポイント及び参照APポイント(即ち、仮にこのAPポイントの時間は基準点であるとし、その他のAPポイントの時間のオフセット量は該APの時間を基準とする。好ましくは主APポイントを基準点として設定する)は、同期情報をインタラクトし、次に、該APポイントの参照APポイントに対してのタイミング同期偏差値を計算する。次に、基地局は、AP1とAP2のタイミング同期偏差を校正する。
【0104】
ステップ5:基地局は、UEがフィードバックしたAP1とAP2のチャンネル時間遅延差及びPCIに基づいてAP1及びAP2点の前記UEへのデータ送信を調整する。
【0105】
PCIの使用に対して、基地局がUEをスケジューリングしてAP1及びAP2に用いるPMIがそれぞれPMI1(AP1)及びPMI1(AP2)であると、PCI1を用いて位相校正を行い、基地局がUEをスケジューリングしてAP1及びAP2に用いるPMIがそれぞれPMI2(AP1)及びPMI2(AP2)であると、PCI2を用いて位相校正を行う。
【0106】
同様に、該実施例は、基地局の幅校正情報への設定、及びUEの幅校正情報への測定及びフィードバックを更に含んでもよく、具体的な実施過程が実施例一つに言及した幅校正情報関連の過程と同じである。もたらす有利な効果も同じである。
【0107】
上記3つの実施例は、Comp技術中における独立プリコーディングフィードバックでのAP1とAP2との間の偏差校正に対しての方法である。
【0108】
ただし、上記3つの実施例において測定された位相校正情報は、AP1とAP2との間のチャンネル行列位相校正情報であってもよく、例えば、行列における各要素を修正する必要があって且つ修正量が同じであると、行列全体に一つの修正係数を印加して、一つの位相校正情報を得ることができる。
【0109】
AP1とAP2の行列におけるベクトルの間の校正情報であってもよく、例えば位相校正パケットは、AP1におけるベクトル1とAP2におけるベクトル1との間の校正情報、及び/又はAP1におけるベクトル5とAP2におけるベクトル5との間の校正情報を含む。
【0110】
又は、AP1とAP2の行列における要素の間の校正情報であってもよい。ある一つの行列に対して、異なるベクトルに位置する元素に異なる偏向量を印加する必要がある時、要素に対して位相校正情報の測定を行う。
【0111】
言い換えれば、前記位相校正情報の表現形式は、行列、ベクトル又は要素であってもよい。
【0112】
以下、Comp技術におけるグローバルプリコーディングフィードバック下でのAP1とAP2との間の偏差校正方法を紹介する。
【0113】
実施例4:基地局は、UEがグローバルプリコーディングのPMI及び時間遅延差情報の測定及びフィードバックを行うように設定する。
【0114】
アクセスポイントAP1、AP2は、UEに下りデータを同時に送信するものとする。
【0115】
AP1とAP2との間の偏差校正方法は、以下のステップを含む。
【0116】
ステップ1:基地局は、UEがAP1とAP2との間のグローバルプリコーディングのPMI測定及びフィードバックを行うように設定する。
【0117】
基地局は、UEがAP1とAP2との間のグローバルプリコーディングのPMIの測定及びフィードバックを行うように設定する。そのうち、基地局及びUEはいずれも、グローバルプリコーディングのPMIをAP1とAP2との間の時間遅延差を校正した後の測定値とする。
【0118】
前記時間遅延差は、チャンネル時間遅延差及びタイミング同期時間遅延差を含む。
【0119】
ステップ2:UEは、基地局の設定に基づいて、AP1とAP2との間の時間遅延差を測定し、2つのAPのチャンネル行列に対して時間遅延差の修正を行う。
【0120】
UEは、基地局の設定に基づいて、AP1とAP2との間の時間遅延差を測定する。UEは、異なるAPの信号到達時間を測定し、普通は、APのそれぞれの下り参照信号に基づいて測定(例えば、異なるAPの対応するCSI−RS又はCRS)を行う。、同期チャンネル又はPRS等に基づいて測定を行ってもよい。
【0121】
UEは、AP1とAP2の間の時間遅延差を測定された後、UEと2つのAPポイントのチャンネル行列H(AP1)及びH(AP2)に対して時間遅延差の修正を行い、修正後のチャンネル行列H’(AP1)及びH’(AP2)を得る。UEは、修正後のチャンネル行列に基づいて、AP1及びAP2のグローバルプリコーディングのPMIの測定計算を行う。
【0122】
時間遅延差修正方法は、あるAP、仮にAP1を時間基準とすると、AP2を修正してAP1時間と揃うようにすることである。
【0123】
時間基準APポイント選択方法は、該APがUE常駐セルに対応するAPポイントであることをデフォルトし、又は、基地局が指定した時間遅延差で参照APポイントを校正し、該APポイントは基地局とUEが共に知ることが必要である。
【0124】
ステップ3:UEは、グローバルプリコーディングのPMI、AP1及びAP2の時間遅延差を基地局にフィードバックする。
【0125】
ステップ4:基地局は、UEがフィードバックした時間遅延差に基づいて時間遅延差の校正を行い、AP1及びAP2点を調整して前記UEにデータを送信する。且つUEが、フィードバックしたグローバルプリコーディングのPMIを利用して前記UEデータのプリコーディングを行う。
【0126】
実施例5:基地局は、UEがグローバルプリコーディングのPMIの測定フィードバックを行うように設定し、基地局自体は時間遅延差を測定する。
【0127】
アクセスポイントAP1、AP2は、UEに下りデータを同時に送信するものとする。
【0128】
AP1とAP2の間の偏差校正方法は、以下のステップを含む。
【0129】
ステップ1:基地局は、UEがAP1とAP2との間のグローバルプリコーディングのPMIの測定及びフィードバックを行うように設定する。
【0130】
基地局は、UEがAP1とAP2との間のグローバルプリコーディングのPMIの測定及びフィードバックを行うように設定する。そのうち、グローバルプリコーディングのPMIは、AP1とAP2との間の時間遅延差を校正した後の測定値である。
【0131】
ステップ2:UEは、基地局の設定に基づいて、AP1とAP2との間の時間遅延差を測定し、AP1及びAP2のチャンネル行列に対して時間遅延差の修正を行う。
【0132】
UEは、基地局の設定に基づいて、AP1とAP2との間の時間遅延差を測定する。UEは、異なるAPの信号到達時間を測定し、普通は、APのそれぞれの下り参照信号に基づいて測定(例えば異なるAPの対応するCSI−RS又はCRS)を行う。同期チャンネル又はPRS等に基づいて測定を行ってもよい。
【0133】
UEは、AP1とAP2との間の時間遅延差が測定された後、UE及び2つのAPポイントのチャンネル行列H(AP1)及びH(AP2)に対して時間遅延差の修正を行い、修正後のチャンネル行列H’(AP1)及びH’(AP2)を得る。UEは、修正後のチャンネル行列に基づいて、AP1及びAP2のグローバルプリコーディングのPMIの測定計算を行う。
【0134】
時間遅延差修正方法は、あるAP、仮にAP1を時間基準とすると、AP2を修正してAP1時間と揃うようにすることである。
【0135】
時間基準APポイント選択方法は、該APがUE常駐セルに対応するAPポイントであることをデフォルトすることであり、
又は、基地局が指定した時間遅延差で参照APポイントを校正し、該APポイントは基地局とUEが共に知ることが必要である。
【0136】
ステップ3:UEは、グローバルプリコーディングのPMIを基地局にフィードバックする。
【0137】
ステップ4:基地局は、AP1とAP2との間の時間遅延差測定を行う。
【0138】
時間遅延差測定方法は、基地局が、UEが送信した上り参照信号、例えばSRSを測定し、UE及びAP1とAP2との間のチャネル伝搬時間遅延差を取得し、基地局が同時に、AP1とAP2点との間のタイミング同期偏差を測定する必要があることであってもよい。
【0139】
ステップ5:基地局自体が取得する時間遅延差情報を測定し、時間遅延差校正を行い、AP1及びAP2点の前記UEへのデータ送信を調整する。且つUEがフィードバックしたグローバルプリコーディングのPMIを利用して、前記UEデータのプリコーディングを行う。
【0140】
図4に示すように、本発明の実施例は基地局を更に提供しており、
UEが複数のアクセスポイント間の偏差校正情報を測定して返すように、指示メッセージをユーザ装置UEに送信するように設置される情報送信ユニット11と、
前記UEが返した複数のアクセスポイント間の偏差校正情報に基づいて、複数のアクセスポイント間の偏差を校正するように設置される偏差校正ユニット12と
を含む。
【0141】
情報送信ユニット11は、UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相校正情報を測定し、測定された時間遅延差及び位相校正情報を返すように、指示メッセージをUEに送信するように設置され、偏差校正ユニット12は、具体的に、UEが返した前記複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相校正情報に基づいて、複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相差を校正することに用いられる。
【0142】
又は、情報送信ユニット11は、UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相校正情報を測定し、測定された複数のアクセスポイント間の位相校正情報を返すように、指示メッセージをUEに送信するように設置され、偏差校正ユニット12は、具体的に、UEが返した前記複数のアクセスポイント間の位相校正情報、及び自体が測定した時間遅延差に基づいて、複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相差を校正することに用いられる。
【0143】
又は、情報送信ユニット11は、UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相校正情報を測定し、測定された時間遅延差におけるチャンネル時間遅延差及び測定された位相校正情報を返すように、指示メッセージをUEに送信するように設置され、偏差校正ユニット12は、具体的に、UEが返した前記複数のアクセスポイント間のチャンネル時間遅延差及び位相校正情報、並びに基地局自体が測定した複数のアクセスポイント間の時間遅延差におけるタイミング同期偏差に基づいて、複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相差を校正することに用いられる。
【0144】
又は、情報送信ユニット11は、UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差、位相校正情報及び幅校正情報を測定し、前記位相校正情報及び幅校正情報を返すように、指示メッセージをUEに送信するように設置され、偏差校正ユニット12は、UEが返した前記複数のアクセスポイント間の時間遅延差、位相校正情報及び幅校正情報、並びに自体が測定した時間遅延差に基づいて、複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相差を校正することに用いられ、
又は、
情報送信ユニット11は、UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差、位相校正情報及び幅校正情報を測定し、前記位相校正情報、幅校正情報及び時間遅延差を返すように、指示メッセージを前記UEに送信するように設置され、偏差校正ユニット12は、UEが返した位相校正情報、幅校正情報及び時間遅延差に基づいて、複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相差を校正することに用いられ、
又は、
情報送信ユニット11は、UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差、位相校正情報及び幅校正情報を測定し、前記位相校正情報、幅校正情報及びチャンネル時間遅延差を返すように、指示メッセージをUEに送信するように設置され、偏差校正ユニット12は、UEが返した前記複数のアクセスポイント間の位相校正情報、幅校正情報及びチャンネル時間遅延差、並びに基地局自体が測定した複数のアクセスポイント間の時間遅延差におけるタイミング同期偏差に基づいて、複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相差を校正することに用いられる。
【0145】
又は、情報送信ユニット11は、UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差を測定し、前記時間遅延差を返すように、指示メッセージをUEに送信するように設置され、偏差校正ユニット12は、具体的に、前記UEが返した複数のアクセスポイント間の時間遅延差に基づいて、複数のアクセスポイントに対して時間遅延差の校正を行うことに用いられる。
【0146】
又は、情報送信ユニット11は、UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差を測定するように、指示をUEに送信するように設置され、偏差校正ユニット12は、具体的に、自体が測定した複数のアクセスポイント間の時間遅延差に基づいて、複数のアクセスポイントに対して時間遅延差の校正を行うことに用いられる。
【0147】
図5に示すように、本発明の実施例は、ユーザ装置を更に提供しており、
基地局が送信した、UEが複数のアクセスポイント間の偏差校正情報を測定して返す指示メッセージを受信するように設置される情報受信ユニット21と、
基地局の指示に基づいて、前記複数のアクセスポイント間の偏差校正情報を測定し、前記偏差校正情報を前記基地局に返すように設置される情報送信ユニット22と
を含む。
【0148】
情報受信ユニット21は、基地局が送信した、UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相校正情報を測定して返す指示を受信し、情報送信ユニット22は、具体的に、基地局の指示に基づいて、前記時間遅延差及び位相校正情報を測定し、前記時間遅延差及び位相校正情報を基地局に返すことに用いられ、
又は、
情報受信ユニット21は、基地局が送信した、UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差及び位相校正情報を測定し、且つ測定された位相校正情報を返す指示メッセージを受信するように設置され、情報送信ユニット22は、具体的に、前記位相校正情報を基地局に返すことに用いられ、基地局は、UEが返した位相校正情報及び自体が測定した時間遅延差に基づいて時間遅延差及び位相情報を校正し、
又は、
情報受信ユニット21は、基地局が送信した、UEが前記複数のアクセスポイント間の、タイミング同期偏差とチャンネル時間遅延差を含む時間遅延差及び位相校正情報を測定し、測定されたチャンネル時間遅延差及び位相校正情報を返す指示メッセージを受信するように設置され、情報送信ユニット22は、具体的に、基地局の指示に基づいて前記時間遅延差及び位相校正情報を測定し、前記チャンネル時間遅延差及び位相校正情報を基地局に返すことに用いられ、基地局は、前記チャンネル時間遅延差及び位相校正情報、並びに自体が測定したタイミング同期偏差に基づいて時間遅延差及び位相差を校正する。
【0149】
好ましくは、情報受信ユニット21は、基地局が送信した、UEが複数のアクセスポイント間の幅校正情報を測定して返す指示メッセージを受信するように設置され、
情報送信ユニット22は、基地局の指示に基づいて、前記幅校正情報を測定し、前記幅校正情報を基地局に返すように設置される。
【0150】
上記4つの場合において、前記UEは、前記位相校正情報を測定し、具体的に、各アクセスポイントのチャンネル行列に基づいて、前記各アクセスポイントの間の時間遅延差を測定し、前記測定された時間遅延差に基づいて、前記各アクセスポイントのチャンネル行列を修正し、修正後のチャンネル行列に基づいて、前記位相校正偏差を測定する。
【0151】
情報受信ユニット21は、基地局が送信した、UEが複数のアクセスポイント間の時間遅延差を測定し、測定された時間遅延差を返す指示メッセージを受信するように設置され、情報送信ユニット22は、基地局の指示に基づいて前記時間遅延差を測定し、該時間遅延差を基地局に返すように設置され、情報送信ユニット22は、UEが基地局に時間遅延差又は位相校正情報を返すと同時に、プリコーディング行列インジケータ情報を運ぶように設置され、該プリコーディング行列インジケータ情報は基地局がUEに送信したデータをコーディングするように指示することに用いられ、そのうち、前記プリコーディング行列インジケータは、UEが各アクセスポイントのチャンネル行列を修正した後で測定したものである。
【0152】
好ましくは、前記UEは、基地局の指示に基づいて前記時間遅延差を測定し、前記UEは基地局の指示に基づいて、システム帯域幅全体に対して一つの時間遅延差を測定する。
【0153】
図6に示すように、本発明の実施例は、通信システムを更に提供しており、
UEが複数のアクセスポイント間の偏差校正情報を測定して返すように指示メッセージをユーザ装置UEに送信し、及び前記UEが返した複数のアクセスポイント間の偏差校正情報に基づいて、複数のアクセスポイント間の偏差を校正するように設置される基地局111と、
基地局が送信した、UEが複数のアクセスポイント間の偏差校正情報を測定して返す指示メッセージを受信し、及び基地局の指示に基づいて前記複数のアクセスポイント間の偏差校正情報を測定し、前記偏差校正情報を基地局に返すように設置されるユーザ装置UE112と
を含む。
【0154】
以上のように、本発明の実施例中において、UEは、基地局が送信した設定情報を受信する。該設定情報は、UEが異なるアクセスポイント偏差を校正することに必要な資源を取得するように指示し、及びUEが前記資源又は資源のうちの一部の情報を基地局にフィードバックするように指示し、そのうち、前記資源は、各アクセスポイントが下りデータを送信する時に発生した遅延校正偏差及び前記遅延校正偏差に基づいて取得した位相校正偏差を含む。前記UEは、各アクセスポイントが送信した下りデータを受信した時、前記設定情報に基づいて前記資源を取得し、前記資源又は資源のうちの一部の情報を基地局にフィードバックする。基地局は、該資源又は資源のうちの一部の情報を利用して、各アクセスポイントの間の偏差を校正する。各アクセスポイントが独立にコードブックをフィードバックすることによる位相差問題、及びAPポイントの間の時間遅延差問題を解決し、システムパフォーマンス及びスペクトル効率を向上させる。
【0155】
明らかに、当業者は、本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく、本発明に対して様々な修正及び変更を行ってもよい。これにより、本発明のこれらの修正及び変更は本発明の請求の範囲及びその同等技術の範囲内に属するものであり、本発明は、これらの修正及び変更を含む。
【0156】
一般の当業者は、上記方法における全部又は一部のステップをプログラムによって関連ハードウェアに命令を出して完成させることもができる。前記プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、例えば読取り専用メモリ、ディスク又は光ディスク等に記憶しておけばよいことは、理解可能である。選択肢として、上記実施例の全部又は一部のステップが、一つ又は複数のICにより実現されてもよい。それに対応して、上記実施例における各モジュール/ユニットは、ハードウェアの形式で実現されてもよく、ソフトウェア機能モジュールの形式で実現されてもよい。本発明は、如何なる特定形式のハードウェアとソフトウェアの組合せに限らない。
【0157】
以上の実施例は、本発明の技術的解決手段を説明するためのものに過ぎず、制限するためのもではなく、好ましい実施例のみを参照して本発明を詳しく説明した。一般の当業者は、本発明の解決手段の趣旨及び範囲を逸脱することなく本発明の技術的解決手段に対して修正又は同等置換を行ってもよく、これらの修正又は同等置換はいずれも本発明の請求の範囲に属すべきものである。