【実施例】
【0050】
次に、本発明を具体的に実施例に基づき説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下、部は重量部、%は重量%を意味する。また、表中の配合量は、重量部である。
なお、本明細書において実施例1〜15、21〜23は参考例である。
【0051】
実施例および比較例に用いる原料を以下に示す。
【0052】
[メチルハイドロジェンポリシロキサンの合成例1]
ヘキサメチルジシロキサン13g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン184g及びオクタメチルシクロテトラシロキサン236gの混合物を5℃に冷却し、攪拌しながら濃硫酸をゆっくり加えた後、更に水を滴下した。温度を10℃〜20℃に保ちながら8時間攪拌した後、トルエンを加え、シロキサン層が中性になるまで水洗及び廃酸分離を行った。中性になったシロキサン層を減圧加熱濃縮してトルエン等の低留分を除去してハイドジェン官能基当量140g/molのメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−1)を得た。
【0053】
[メチルハイドロジェンポリシロキサンの合成例2]
ヘキサメチルジシロキサン32g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン65g及びオクタメチルシクロテトラシロキサン162gの混合物を5℃に冷却し、攪拌しながら濃硫酸をゆっくり加えた後、更に水を滴下した。温度を10℃〜20℃に保ちながら8時間攪拌した後、トルエンを加え、シロキサン層が中性になるまで水洗及び廃酸分離を行った。中性になったシロキサン層を減圧加熱濃縮してトルエン等の低留分を除去してハイドジェン官能基当量240g/molのメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−2)を得た。
【0054】
[メチルハイドロジェンポリシロキサンの合成例3]
ヘキサメチルジシロキサン16g及び1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン63gの混合物を5℃に冷却し、攪拌しながら濃硫酸をゆっくり加えた後、更に水を滴下した。温度を10℃〜20℃に保ちながら8時間攪拌した後、トルエンを加え、シロキサン層が中性になるまで水洗及び廃酸分離を行った。中性になったシロキサン層を減圧加熱濃縮してトルエン等の低留分を除去してハイドジェン官能基当量60g/molのメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−3)を得た。
【0055】
[メチルハイドロジェンポリシロキサンの合成例4]
ヘキサメチルジシロキサン41g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン81g及びオクタメチルシクロテトラシロキサン222gの混合物を5℃に冷却し、攪拌しながら濃硫酸をゆっくり加えた後、更に水を滴下した。温度を10℃〜20℃に保ちながら8時間攪拌した後、トルエンを加え、シロキサン層が中性になるまで水洗及び廃酸分離を行った。中性になったシロキサン層を減圧加熱濃縮してトルエン等の低留分を除去してハイドジェン官能基当量250g/molのメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−4)を得た。
【0056】
[メチルハイドロジェンポリシロキサンの合成例5]
ヘキサメチルジシロキサン31g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン142g及びオクタメチルシクロテトラシロキサン4gの混合物を5℃に冷却し、攪拌しながら濃硫酸をゆっくり加えた後、更に水を滴下した。温度を10℃〜20℃に保ちながら8時間攪拌した後、トルエンを加え、シロキサン層が中性になるまで水洗及び廃酸分離を行った。中性になったシロキサン層を減圧加熱濃縮してトルエン等の低留分を除去してハイドジェン官能基当量67g/molのメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−5)を得た。
【0057】
[メチルハイドロジェンポリシロキサンの合成例6]
ヘキサメチルジシロキサン10.5g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン15g及びオクタメチルシクロテトラシロキサン97gの混合物を5℃に冷却し、攪拌しながら濃硫酸をゆっくり加えた後、更に水を滴下した。温度を10℃〜20℃に保ちながら8時間攪拌した後、トルエンを加え、シロキサン層が中性になるまで水洗及び廃酸分離を行った。中性になったシロキサン層を減圧加熱濃縮してトルエン等の低留分を除去してハイドジェン官能基当量140g/molのメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−6)を得た。
【0058】
<ハイドロジェンポリシロキサン以外の他のシリコーンオイル>
(S−7)ジメチルシリコーンオイル(KF−96−1000CS 信越シリコーン社製)
(S−8)メチルフェニルシリコーンオイル(KF−50−1000CS 信越シリコーン社製)
(S−9)フルオロアルキル変性シリコーンオイル(FL100−100CS 信越シリコーン社製)
【0059】
二酸化チタンの表面被覆方法の例を以下に示す。なお表面被覆方法は、下記方法に限定されないことは言うまでも無い。
【0060】
<二酸化チタンの表面被覆層形成1>
平均一次粒子径0.24μmのルチル型二酸化チタン粒子を水と混合して、二酸化チタンの重量として300g/lの水性スラリーを調整した。このスラリーを60℃に保持したまま、撹拌しながら二酸化チタンの100重量部に対して、ケイ酸ナトリウムをSiO
2換算で2.0重量部添加した。次いで硫酸でpHを約5に調整することでケイ素酸化物の被覆層を形成した。引き続き撹拌しながら表面被覆する前の二酸化チタンの100重量部に対して、アルミン酸ナトリウムをAl
2O
3換算で3.0重量部添加した後、硫酸でpHを5に調整することで酸化アルミニウムの被覆層を形成した。その後、濾過、洗浄し、さらに120℃で16時間乾燥した。その後、表面被覆する前の二酸化チタン100重量部に対してメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−1)2.0重量部を添加して所定の温度、時間高速撹拌して有機被覆層を形成し、サンプルミルにて粉砕し、粒度を調整した。これによりアルミニウムの含水酸化物、ケイ素の含水酸化物及びメチルハイドロジェンポリシロキサンを使用した表面被覆層を有する平均一次粒子径0.25μmの二酸化チタン(A−1)を得た。
【0061】
<二酸化チタンの表面被覆層形成2>
平均一次粒子径0.24μmのルチル型二酸化チタン粒子を水と混合して、二酸化チタンの重量として300g/lの水性スラリーを調整した。このスラリーを60℃に保持したまま、撹拌しながら二酸化チタンの100重量部に対して、ケイ酸ナトリウムをSiO
2換算で2.0重量部添加した。次いで硫酸でpHを約5に調整することでケイ素酸酸化物の被覆層を形成した。引き続き撹拌しながら表面被覆する前の二酸化チタンの100重量部に対して、アルミン酸ナトリウムをAl
2O
3換算で2.5重量部添加した後、硫酸でpHを5に調整することでアルミニウム酸化物の被覆層を形成した。その後、濾過、洗浄し、さらに120℃で16時間乾燥し、サンプルミルにて粉砕し、粒度を調整した。これによりアルミニウムの含水酸化物及びケイ素の含水酸化物を使用した無機被覆層を有する平均一次粒子径0.24μmの二酸化チタン(A−10)を得た。
【0062】
<二酸化チタンの表面被覆層形成3>
平均一次粒子径0.24μmのルチル型二酸化チタン粒子を水と混合して、二酸化チタンの重量として300g/lの水性スラリーを調整した。このスラリーを60℃に保持したまま、撹拌しながら二酸化チタンの100重量部に対して、ケイ酸ナトリウムをSiO
2換算で1.8重量部添加した。次いで硫酸でpHを約5に調整することでケイ素酸化物の被覆層を形成した。引き続き撹拌しながら表面被覆する前の二酸化チタンの100重量部に対して、アルミン酸ナトリウムをAl
2O
3換算で2.0重量部添加した後、硫酸でpHを5に調整することで酸化アルミニウムの被覆層を形成した。その後、濾過、洗浄し、さらに120℃で16時間乾燥した。その後、表面被覆する前の二酸化チタン100重量部に対してトリメチロールプロパン1.5重量部を添加して120℃で、20分間高速撹拌して有機被覆層を形成し、サンプルミルにて粉砕し、粒度を調整した。これにより平均一次粒子径0.25μmの二酸化チタン(A−13)を得た。
【0063】
上記(A−1)と同様の方法により(A−2)〜(A−9)、(A−11)〜(A−12)、(A−14)〜(A−15)について表1に記載した比率で、二酸化チタンに被覆層を形成した。また、(A−10)と同様の方法により(A−16)について表1に記載した比率で、二酸化チタンに被覆層を形成した。
【0064】
被覆前と被覆後の二酸化チタンの平均一次粒子径、無機被覆層および被覆量、メチルハイドロジェンポリシロキサンのハイドロジェン官能基当量、粘度、被覆量、被覆温度、被覆時間を表1に示す。なお、実施例と比較例での二酸化チタンの平均一次粒子径は、走査電子顕微鏡の拡大画像から観察できる50個程度粒子の粒子径を平均して算出した。
【0065】
<二酸化チタンの表面被覆層形成4>
平均一次粒子径0.24μmのルチル型二酸化チタン粒子を水と混合して、二酸化チタンの重量として300g/lの水性スラリーを調整した。このスラリーを60℃に保持したまま、撹拌しながら二酸化チタンの100重量部に対して、ケイ酸ナトリウムをSiO
2換算で2.0重量部添加した。次いで硫酸でpHを約5に調整することでケイ素酸化物の被覆層を形成した。引き続き撹拌しながら表面被覆する前の二酸化チタンの100重量部に対して、アルミン酸ナトリウムをAl
2O
3換算で3.0重量部添加した後、硫酸でpHを5に調整することで酸化アルミニウムの被覆層を形成した。その後、濾過、洗浄し、さらに120℃で16時間乾燥した。その後、表面被覆する前の二酸化チタン100重量部に対してメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−1)2.0重量部と他のジメチルシリコーンオイル(S−7)0.7重量部とを添加して所定の温度、時間高速撹拌して有機被覆層を形成し、サンプルミルにて粉砕し、粒度を調整した。これによりアルミニウムの含水酸化物、ケイ素の含水酸化物及びメチルハイドロジェンポリシロキサンを使用した表面被覆層を有する平均一次粒子径0.25μmの二酸化チタン(A−17)を得た。
【0066】
上記(A−17)と同様の方法により(A−18)〜(A−24)について表5に記載した比率で、二酸化チタンに被覆層を形成した。被覆前と被覆後の二酸化チタンの平均一次粒子径、無機被覆層および被覆量、メチルハイドロジェンポリシロキサンの種類、ハイドロジェン官能基当量、粘度、被覆量、他のシリコーンオイルの種類、被覆量、また有機被覆層を形成の被覆温度、被覆時間を表5に示す。
【0067】
【表1】
【0068】
<二酸化チタン>
表1および表5に示した被覆層を有する二酸化チタン。
<熱可塑性樹脂>
(B−1)ポリエチレンテレフタレート(SA135 三井化学社製)
(B−2)ポリカーボネート(ユーピロンS3000 三菱エンジニアリングプラスチックス社製)
【0069】
[実施例1]
熱可塑性樹脂(B−1)40重量部と二酸化チタン(A−1)60重量部とを別々の供給口から二軸押出機(日本製鋼所社製)に投入し、280℃で溶融混練した上で、ペレタイザーを使用してペレット状の光線反射樹脂組成物(マスターバッチ)を得た。
得られたマスターバッチ25重量部と熱可塑性樹脂(B−1)75重量部とを溶融混錬し、射出成形機(東芝精機社製)を使用して温度280℃にて射出成形を行い、耐熱試験、耐久性、耐光試験、反射率測定に使用する光線反射板(それぞれ厚さ2mm)を得た。
【0070】
[実施例2〜9]
実施例1の原料および配合量を表2に記載されたように変更した以外は、実施例1を同様に行うことで光線反射板を得た。
【0071】
【表2】
【0072】
[実施例10]
熱可塑性樹脂(B−2)55重量部と二酸化チタン(A−2)45重量部とを別々の供給口から二軸押出機(日本製鋼所社製)に投入し280℃で溶融混練した後、ペレタイザーを使用してペレット状の光線反射樹脂組成物(マスターバッチ)を得た。得られたマスターバッチ30重量部と熱可塑性樹脂(B−2)60重量部とを溶融混錬し、射出成形機(東芝精機社製)を使用して温度280℃にて射出成形を行い、耐熱試験、耐久性、耐光試験、反射率測定に使用する光線反射板(それぞれ厚さ2mm)を得た。
【0073】
[実施例11]
実施例10の原料および配合量を表2に記載されたように変更した以外は、実施例10を同様に行うことで光線反射板を得た。
【0074】
[比較例1〜3、5〜10]
実施例1の二酸化チタン(A−1)を表3に記載された通り(A−8)〜(A−10)、(A11)〜(A−16)に変更した以外は実施例1と同様に行うことで、それぞれ比較例1〜3および5〜13の光線反射板を得た。
【0075】
[比較例4]
実施例10の二酸化チタン(A−2)を(A−8)に変更した以外は、実施例10を同様に行うことで光線反射板を得た。
【0076】
【表3】
【0077】
得られた光線反射板を以下の基準で評価した。評価結果を表4に示す。
【0078】
<初期反射率>
得られた光線反射板の表面を紫外可視近赤外分光光度計(島津製作所社製)を用いて反射率を測定した。なお、反射率は白色標準板に対する分光反射率を測定した。反射率の判定は波長400〜700nmの平均反射率を下記の基準で行った。
5:反射率が93.5%以上、非常に優れている。
4:反射率が93〜93.5%未満、優れている。
3:反射率が92.5〜93%未満、良好。
2:反射率が92〜92.5%未満、実用域。
1:反射率が92%未満、実用不可。
【0079】
<耐熱性>
得られた光線反射板を温度150℃のオーブン内に静置し、50時間放置後に室温雰囲気下で変色を測定すること耐熱性を評価した。具体的には、熱経時前後の黄色度(YI値)を、分光測色計(倉敷紡績社製)を用いて測定した。なお、黄色度は紫外線による劣化度合いを示しており、値が低いほど劣化が少ない。また、熱経時後の光線反射板の反射率を上記<反射率>と同様に測定し、熱経時後の反射率を熱経時前の反射率で除算した数値を反射率保持率として、以下の基準で評価した。
5:反射率保持率が97.5%以上、非常に優れている。
4:反射率保持率が96〜97.5%未満、優れている。
3:反射率保持率が94.5〜96%未満、良好。
2:反射率保持率が93〜94.5%未満、実用域。
1:反射率保持率が93未満、実用不可。
【0080】
<耐久性>
光線反射板を、温度サイクル試験器を用いて25℃/30分、85℃/30分、5℃/30分、25℃/30分を1サイクルとし、100サイクルの試験を行った。その後、光線反射板の反射率を紫外可視近赤外分光光度計(島津製作所社製)を用いて測定した。反射率は白色標準板に対する分光反射率を測定した。反射率の判定は波長400〜700nmの平均反射率を下記の基準で行った。
4:反射率保持率が94%以上、優れている。
3:反射率保持率が92〜94%未満、良好
2:反射率保持率が90〜92%未満、実用域。
1:反射率保持率が90%未満、実用不可。
また、試験後の光線反射板の表面を走査電子顕微鏡を使用して倍率2000倍で観察し、クラックの発生を下記の基準で評価した。クラック発生の有無により、成形体の機械物性保持を予想することができる。
3:2mm角の試験片内に0〜5個のクラックが発生している。良好。
2:2mm角の試験片内に6〜20個のクラックが発生している。実用域。
1:2mm角の試験片内に21個以上のクラックが発生している。実用不可。
【0081】
<耐光性>
光線反射板を、アイスーパーUVテスター(岩崎電気社製)を用いて温度63℃、湿度50%RH、照射強度100mW/cm2の環境下、24時間静置することにより耐光性試験を行った。その後、試験前後の黄色度(YI値)を、分光測色計(倉敷紡績社製)を用いて測定した。
【0082】
<反射率安定性>
耐熱性試験、耐久性試験、耐光性試験で使用した光線反射板(15cm×15cm×2mm)について、中心と四隅の計5箇所の反射率を測定し、各種経時試験後に二酸化チタンの分散状態に変化が生じていないか分散安定性の観点から成形体の測定位置の違いにより反射率がバラつき度合いを評価した。反射率安定性は下記の基準で評価した。
3:反射率測定5箇所の最大値と最小値の差が1.0未満。良好。
2:反射率測定5箇所の最大値と最小値の差が1以上2未満。実用域。
1:反射率測定5箇所の最大値と最小値の差が2以上。実用不可。
【0083】
【表4】
【0084】
【表5】
【0085】
[実施例12]
熱可塑性樹脂(B−1)38.8重量部とメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−1)1.2重量部をタンブラーにて20分混合した。この混合物40重量部と二酸化チタン(A−16)60重量部とを別々の供給口から二軸押出機(日本製鋼所社製)に投入し、280℃で溶融混練した上で、ペレタイザーを使用してペレット状の光線反射樹脂組成物(マスターバッチ)を得た。得られたマスターバッチ25重量部と熱可塑性樹脂(B−1)75重量部とを溶融混錬し、射出成形機(東芝精機社製)を使用して温度280℃にて射出成形を行い、耐熱試験、耐久性、耐光試験、反射率測定に使用する光線反射板(それぞれ厚さ2mm)を得た。
【0086】
[実施例13]
実施例12の原料および配合量を表6に記載されたように変更した以外は、実施例12を同様に行うことで光線反射板を得た。
【0087】
[実施例14]
熱可塑性樹脂(B−1)38.4重量部とメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−3)1.2重量部と他のシリコーンオイル(S−7)0.4重量部とをタンブラーにて20分混合する。この混合物40重量部と二酸化チタン(A−16)60重量部とを別々の供給口から二軸押出機(日本製鋼所社製)に投入し、280℃で溶融混練した上で、ペレタイザーを使用してペレット状の光線反射樹脂組成物(マスターバッチ)を得た。得られたマスターバッチ25重量部と熱可塑性樹脂(B−1)75重量部とを溶融混錬し、射出成形機(東芝精機社製)を使用して温度280℃にて射出成形を行い、耐熱試験、耐久性、耐光試験、反射率測定に使用する光線反射板(それぞれ厚さ2mm)を得た。
【0088】
[実施例15]
実施例14の原料および配合量を表6に記載されたように変更した以外は、実施例14を同様に行うことで光線反射板を得た。
【0089】
[実施例16〜20]
実施例1の二酸化チタン(A−1)を表6に記載された通り(A−17)〜(A−21)に変更した以外は実施例1と同様に行うことで、それぞれ実施例16〜20の光線反射板を得た。
【0090】
[実施例21]
熱可塑性樹脂(B−2)54重量部とメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−1)1.0重量部をタンブラーにて20分混合する。この混合物55重量部と二酸化チタン(A−16)45重量部とを別々の供給口から二軸押出機(日本製鋼所社製)に投入し、280℃で溶融混練した上で、ペレタイザーを使用してペレット状の光線反射樹脂組成物(マスターバッチ)を得た。得られたマスターバッチ30重量部と熱可塑性樹脂(B−2)60重量部とを溶融混錬し、射出成形機(東芝精機社製)を使用して温度280℃にて射出成形を行い、耐熱試験、耐久性、耐光試験、反射率測定に使用する光線反射板(それぞれ厚さ2mm)を得た。
【0091】
[実施例22]
実施例21の原料および配合量を表6に記載されたように変更した以外は、実施例21を同様に行うことで光線反射板を得た。
【0092】
[実施例23]
熱可塑性樹脂(B−2)53.9重量部とメチルハイドロジェンポリシロキサン(S−3)0.7重量部と他のシリコーンオイル(S−7)0.4重量部とをタンブラーにて20分混合する。この混合物55重量部と二酸化チタン(A−16)45重量部とを別々の供給口から二軸押出機(日本製鋼所社製)に投入し、280℃で溶融混練した上で、ペレタイザーを使用してペレット状の光線反射樹脂組成物(マスターバッチ)を得た。得られたマスターバッチ30重量部と熱可塑性樹脂(B−2)60重量部とを溶融混錬し、射出成形機(東芝精機社製)を使用して温度280℃にて射出成形を行い、耐熱試験、耐久性、耐光試験、反射率測定に使用する光線反射板(それぞれ厚さ2mm)を得た。
【0093】
[実施例24、25]
実施例10の二酸化チタン(A−2)を表6に記載された通り(A−18)、(A−21)に変更した以外は実施例10を同様に行うことで光線反射板を得た。
【0094】
[比較例11〜13]
実施例1の二酸化チタン(A−1)を表6に記載された通り(A−22)〜(A−24)に変更した以外は実施例1と同様に行うことで、それぞれ比較例11〜13の光線反射板を得た。
【0095】
【表6】
【0096】
【表7】
【0097】
表4および表7の結果より、実施例1〜25は、全ての評価項目において優れた反射率、耐熱性、耐久性および耐光性が得られた。本発明では、酸化アルミニウム及びケイ素酸化物を含む無機酸化物で被覆された二酸化チタンとハイドロジェン官能基当量5〜300g/molのメチルハイドロジェンポリシロキサンとを用いることで、メチルハイドロジェンポリシロキサンを用いていない二酸化チタンと比較して反射率、耐熱性、耐久性および耐光性のいずれにも優れる結果が得られた。