(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ポリシリコン、酸化ケイ素および窒化ケイ素を含む基体を提供し;
当初成分として、水、研磨剤、式:
【化1】
(式中、Rは、分岐C
6-10アルキル基であり;xは2〜8であり;並びにMはH、Na、K、LiおよびNH
4からなる群から選択される)を有するアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物、式I:
【化2】
(式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6およびR
7のそれぞれは、式−(CH
2)
n−を有する架橋基であり、nは1〜10から選択される整数である)の物質、並びに
、無機酸であるpH調節剤からな
り、5以下のpHを有する化学機械研磨組成物を提供し;
化学機械研磨パッドに研磨面を提供し;
基体に対して研磨面を動かし;
化学機械研磨組成物を研磨面上に分配し;
基体の少なくとも一部分を摩耗させて、基体を研磨する;
ことを含み;
ポリシリコンの少なくとも幾分かが基体から除去され;
酸化ケイ素および窒化ケイ素の少なくとも幾分かが基体から除去され;
アルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物がポリシリコンの除去速度を抑制する;基体を化学機械研磨する方法。
【背景技術】
【0002】
集積回路および他の電子デバイスの製造において、導電体材料、半導体材料および誘電体材料の複数の層が半導体ウェハの表面上に堆積されるか、または半導体ウェハの表面から除かれる。導電体材料、半導体材料および誘電体材料の薄層は多くの堆積技術によって堆積されうる。最新の処理における一般的な堆積技術には、スパッタリングとしても知られている物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)、プラズマエンハンスト(plasma−enhanced)化学蒸着(PECVD)、および電気化学めっき(ECP)が挙げられる。
【0003】
材料の層が逐次的に堆積されそして除去されるにつれて、ウェハの最も上の表面は非平面となる。後続の半導体処理(例えば、金属化)は、ウェハが平坦な表面を有することを必要とするので、このウェハは平坦化されることを必要とする。平坦化は望まれない表面形状並びに表面欠陥、例えば、粗い表面、凝集した材料、結晶格子損傷、ひっかき傷、および汚染された層もしくは材料を除去するのに有用である。
【0004】
化学機械平坦化もしくは化学機械研磨(CMP)は、半導体ウェハのような基体を平坦化するのに使用される一般的な技術である。従来のCMPにおいては、ウェハはキャリアアセンブリ上に取り付けられ、CMP装置の研磨パッドと接触するように位置決めされる。キャリアアセンブリは制御可能な圧力をウェハに加え、研磨パッドにウェハを押し付ける。外部駆動力によってこのパッドはウェハに対して動かされ(例えば、回転させられ)る。これと同時に、研磨組成物(スラリー)もしくは他の研磨液がウェハと研磨パッドとの間に提供される。よって、ウェハ表面は、パッド表面およびスラリーの化学的および機械的作用によって研磨されそして平坦にされる。
【0005】
シャロートレンチ分離(STI)プロセスと称される半導体デバイスの要素を分離するのに使用される一方法は、シリコン基体上に形成された窒化ケイ素層、この窒化ケイ素層に形成されたシャロートレンチの使用を通常は伴っており、そして誘電体材料(例えば、酸化物)がそのトレンチを満たすように堆積される。典型的には、過剰な誘電体材料が基体の頂部上に堆積され、トレンチの完全な充填を確実にする。次いで、化学機械平坦化技術を使用して、この過剰な誘電体材料層は除去されて、窒化ケイ素層を露出させる。
【0006】
過去のデバイス設計は窒化ケイ素に対する酸化ケイ素についての化学機械平坦化選択性(すなわち、窒化ケイ素の除去速度と比べて、より高い窒化ケイ素についての除去速度)を強調してきた。これらのデバイス設計においては、窒化ケイ素層は化学機械平坦化プロセスについての停止層として機能していた。
【0007】
ある最近のデバイス設計は、化学機械平坦化プロセスにおける使用のために、ポリシリコンの存在下での酸化ケイ素および窒化ケイ素の少なくとも1種に対する選択性(すなわち、ポリシリコンについての除去速度と比べて、より高い酸化ケイ素および窒化ケイ素の少なくとも1種についての除去速度)を提供する研磨組成物を要求する。
【0008】
ポリシリコンと比べて、酸化ケイ素および窒化ケイ素の少なくとも1種に対する選択性を提供する化学機械平坦化プロセスにおける使用のための1つの研磨配合物が、ダイサード(Dysard)らへの米国特許出願公開第2007/0077865号に開示されている。ダイサードらは、基体を化学機械研磨する方法を開示し、この方法は(i)酸化ケイ素および窒化ケイ素から選択される材料とポリシリコンとを含む基体を、(a)研磨剤、(b)液体キャリア、(c)液体キャリアおよびそれに溶解もしくは懸濁されている成分の重量を基準にして約1ppm〜約100ppmの、約15以下のHLBを有するポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシドコポリマー、並びに(d)研磨パッド:を含む化学機械研磨システムと接触させ;(ii)基体に対して研磨パッドを動かし;並びに(iii)基体の少なくとも一部分を摩耗させて、基体を研磨する:ことを含む。
【0009】
ポリシリコンよりも、酸化ケイ素および窒化ケイ素の少なくとも1種に対する選択性を提供する化学機械平坦化プロセスにおける使用のための別の研磨配合物が、パーク(Park)らへの米国特許第6,626,968号に開示されている。パークらは酸化ケイ素層およびポリシリコン層を有する表面を同時に研磨するための、pH7〜11を有し、スラリー形態の化学機械研磨組成物を開示し、当該スラリー組成物は、本質的に、水;シリカ(SiO
2)、アルミナ(Al
2O
3)、セリア(CeO
2)、マガニア(Mn
2O
3)およびこれらの混合物からなる群から選択される研磨剤粒子;並びに、ポリビニルメチルエーテル(PVME)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリオキシエチレン23ラウリルエーテル(POLE)、ポリプロパン酸(PPA)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリエーテルグリコールビスエーテル(PEGBE)、およびこれらの混合物からなる群から選択されるポリマー添加剤約0.001重量%〜約5重量%:から本質的になり、このポリマー添加剤は、ポリシリコン層の除去に対する酸化ケイ素層の除去についての選択性比を向上させる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書および特許請求の範囲において使用される、式Iの物質と併用したアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物の化学機械研磨組成物への添加によりもたらされる(Å/分で測定される除去速度について)除去速度抑制に関する用語「実質的に低い」とは、ポリシリコンの除去速度が50%以上低いことを意味する。すなわち、ポリシリコン除去速度が実質的に低い場合には、下記の式が満足される:
((A
0−A)/A
0)×100≧50
式中、Aは、式Iの物質と併用したアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物を含む本発明の方法において使用される化学機械研磨組成物についてのポリシリコン除去速度(Å/分単位)であり;A
0は、この式Iの物質およびアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物が化学機械研磨組成物に存在しないことを除いて同じ条件下で得られたポリシリコン除去速度(Å/分単位)である。
【0015】
本明細書および特許請求の範囲において使用される、化学機械研磨組成物への式Iの物質の添加によりもたらされるポリシリコンの除去速度(Å/分で測定された除去速度)の変化に関する用語「最小限の影響」とは、ポリシリコンの除去速度が20%以内しか変化しないことを意味する。すなわち、化学機械研磨組成物への式Iの物質の添加がポリシリコン除去速度に対して最小限の影響しか有しない場合には、下記の式が満足される:
(((B
0−B)の絶対値)/B
0)×100≦20
式中、Bは、式Iの物質と併用したアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物を含む本発明の方法において使用される化学機械研磨組成物についてのポリシリコン除去速度(Å/分単位)であり;B
0は、式Iの物質が化学機械研磨組成物に存在しないことを除いて同じ条件下で得られたポリシリコン除去速度である。
【0016】
本発明の化学機械研磨方法において使用される化学機械研磨組成物において使用されるアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物は、一般式R−SO
3Hまたは塩としてR−SO
3−(式中、Rは疎水性部分および非イオン性非環式親水性部分を含む)で表されうる。スルホン酸部分(すなわち、−SO
3H)およびスルホナート部分(−SO
3−)は本明細書においては交換可能に使用される。
【0017】
アルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物における疎水性部分はアリール環に結合したアルキル基を含む。特に、疎水性部分は、アリール環、好ましくはベンゼン環に結合し、4〜24個の炭素原子を有するアルキル基を含む。好ましくは、疎水性部分は、ベンゼン環に結合し、4〜15個の炭素原子を有するアルキル基を含む。より好ましくは疎水性部分は、ベンゼン環に結合し、6〜10個の炭素原子を有するアルキル基を含む。アリール環に結合したアルキル基は直鎖もしくは分岐鎖であることができる。アリール環に結合したアルキル基は飽和または不飽和であってよい。最も好ましくは、アリール環に結合したアルキル基は、6〜10個の炭素原子を有する分岐鎖飽和アルキル基である。
【0018】
アルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物における非イオン性非環式親水性部分は4〜100個の炭素原子を含む。好ましくは、非イオン性非環式親水性部分は6〜50個の炭素原子を含む。さらにより好ましくは、非イオン性非環式親水性部分は6〜20個の炭素原子を含む。非イオン性非環式親水性部分は直鎖もしくは分岐鎖であることができる。非イオン性非環式親水性部分は飽和または不飽和であって良い。好ましくは、非イオン性非環式親水性部分は飽和もしくは不飽和の直鎖ポリアルキレンオキシドである。最も好ましくは、非イオン性非環式親水性部分は直鎖のポリエチレンオキシドである。
【0019】
アルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物は場合によっては本発明の方法に使用される化学機械研磨組成物に、アンモニウム、カリウム、第四級アンモニウム、ナトリウムもしくはリチウム塩として添加される。好ましくは、アルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物はナトリウム塩として、本発明の方法に使用される化学機械研磨組成物に添加される。
【0020】
好ましくは、アルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物は式:
【化4】
(式中、Rは分岐C
6−10アルキル基であり;xは2〜8であり;並びに、MはH、Na、K、LiおよびNH
4からなる群から選択される(より好ましくは、HおよびNaから選択され、最も好ましくはMはNaである))を有する。
【0021】
本発明の化学機械研磨方法に使用される化学機械研磨組成物に使用されるアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物の量は、酸化ケイ素および窒化ケイ素の少なくとも1種の除去速度に対して、ポリシリコン除去速度を調整するように選択される。使用される化学機械研磨組成物は、好ましくは、当初成分として0.0001〜1重量%のアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物を含む。より好ましくは、使用される化学機械研磨組成物は当初成分として0.01〜1重量%、さらにより好ましくは0.01〜0.1重量%、最も好ましくは0.01〜0.05重量%のアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物を含む。
【0022】
本発明の化学機械研磨方法に使用される化学機械研磨組成物は当初成分として式I:
【化5】
(式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6およびR
7のそれぞれは、式−(CH
2)
n−を有する架橋基であり、nは1〜10から選択される整数である)の物質を含む。好ましくは、nはR
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6およびR
7のそれぞれについて1〜4から独立に選択される整数である。より好ましくは、nはR
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6およびR
7のそれぞれについて2〜4から独立に選択される整数である。最も好ましくは式Iの物質は、ジエチレントリアミンペンタキス(メチルホスホン酸)であり、これは下記式:
【化6】
を有する。場合によっては、式Iの物質における窒素の1以上は第四級形態で提供されることができ、第四級形態においては窒素は正電荷を有する。
【0023】
本発明の化学機械研磨方法に使用される化学機械研磨組成物は当初成分として0.001〜1重量%の式Iの物質を含む。ある好ましい用途においては、化学機械研磨組成物は当初成分として0.001〜0.2重量%、より好ましくは0.008〜0.03重量%、最も好ましくは0.009〜0.015重量%の式Iの物質を含む。
【0024】
本発明の化学機械研磨方法に使用される化学機械研磨組成物に含まれる水は、付随的な不純物を制限するために好ましくは脱イオンおよび蒸留の少なくとも一方がなされる。
【0025】
本発明の化学機械研磨方法に使用される化学機械研磨組成物は0.1〜40重量%の研磨剤、好ましくは5〜25重量%の研磨剤を含む。使用される研磨剤は好ましくは100nm以下;より好ましくは10〜100nm;最も好ましくは25〜60nmの平均粒子サイズを有する。
【0026】
本発明の化学機械研磨方法に使用される化学機械研磨組成物における使用に好適な研磨剤には、例えば、無機酸化物、無機水酸化物、無機水酸化酸化物、金属ホウ化物、金属炭化物、金属窒化物、ポリマー粒子および前記の少なくとも1種を含む混合物が挙げられる。好適な無機酸化物には、例えば、シリカ(SiO
2)、アルミナ(Al
2O
3)、ジルコニア(ZrO
2)、セリア(CeO
2)、酸化マンガン(MnO
2)、酸化チタン(TiO
2)もしくは前記酸化物の少なくとも1種を含む組み合わせ物が挙げられる。所望の場合には、これら無機酸化物の修飾された形態、例えば、有機ポリマーコーティングした無機酸化物粒子、および無機コーティングした粒子も利用されうる。好適な金属炭化物、ホウ化物および窒化物には、例えば、炭化ケイ素、窒化ケイ素、シリコンカルボニトリド(SiCN)、炭化ホウ素、炭化タングステン、炭化ジルコニウム、ホウ化アルミニウム、炭化タンタル、炭化チタン、または前記金属炭化物、ホウ化物および窒化物の少なくとも1種を含む組み合わせ物が挙げられる。
【0027】
本発明の化学機械研磨方法に使用される化学機械研磨組成物における使用に好ましい研磨剤はコロイダルシリカである。好ましくは、使用されるコロイダルシリカはヒュームドシリカ、沈降シリカおよび凝集シリカの少なくとも1種を含む。好ましくは、使用されるコロイダルシリカは100nm以下、より好ましくは10〜100nm、最も好ましくは25〜60nmの平均粒子サイズを有し、化学機械研磨組成物の0.1〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、最も好ましくは15〜25重量%の割合を占める。
【0028】
本発明の化学機械研磨方法に使用される化学機械研磨組成物は、場合によっては、分散剤、界面活性剤、緩衝剤、消泡剤および殺生物剤から選択される追加の添加剤をさらに含む。
【0029】
本発明の化学機械研磨方法に使用される化学機械研磨組成物は5以下、好ましくは2〜4、より好ましくは2〜3のpHを有する。使用される化学機械研磨組成物は無機および有機pH調節剤を含むことができる。場合によっては、pH調節剤は無機酸(例えば、硝酸、硫酸、塩酸およびリン酸)から選択される。
【0030】
本発明の化学機械研磨方法で研磨される基体は、ポリシリコン、酸化ケイ素および窒化ケイ素を含む。
【0031】
基体におけるポリシリコンは当該技術分野において知られているあらゆる好適なポリシリコン材料であることができる。ポリシリコンはあらゆる好適な相であることができ、非晶質、結晶質またはこれらの組み合わせであることができる。
【0032】
基体における酸化ケイ素は、存在する場合には、当該技術分野において知られているあらゆる好適な酸化ケイ素材料;例えば、ボロホスホシリケートガラス(BPSG)、プラズマエッチ(plasma−etched)テトラエチルオルトシリケート(PETEOS)、熱酸化物、未ドープシリケートガラス、高密度プラズマ(HDP)オキシドであることができる。
【0033】
基体における窒化ケイ素は、存在する場合には、当該技術分野において知られているあらゆる好適な窒化ケイ素材料;例えば、Si
3N
4であることができる。
【0034】
本発明の化学機械研磨方法に使用される化学機械研磨パッドは当該技術分野において知られているあらゆる好適な研磨パッドであることができる。化学機械研磨パッドは、場合によっては、織物研磨パッドおよび不織研磨パッドから選択されうる。化学機械研磨パッドは、様々な密度、硬さ、厚み、圧縮性、および弾性率のあらゆる好適なポリマーから製造されうる。化学機械研磨パッドは、望まれる場合には、溝を付けられ、穴あけされうる。
【0035】
本発明の化学機械研磨方法に使用される化学機械研磨組成物に含まれる、式Iの物質と併用されたアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物は、好ましくは、それが酸化ケイ素および窒化ケイ素の少なくとも1種の除去速度(分あたりのオングストローム、すなわちÅ/分で測定して)を抑制するよりも大きな比率差でポリシリコンの除去速度を抑制する。膜Xの除去速度の相対的改変(ΔX)をΔX=(X
0−X)/X
0として定義する場合に、X
0およびXは、式Iの物質と併用したアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物の添加なしの(X
0)およびこれを添加した(X)研磨組成物を使用して、Å/分単位で測定した膜Xの除去速度を表す。本発明の方法に使用される化学機械研磨組成物における式Iの物質と併用したアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物の混入は好ましくは、下記式の少なくとも1つを満足させる:実施例において説明される研磨条件下で測定して、(i)Δポリシリコン>Δ酸化ケイ素、および(ii)Δポリシリコン>ΔSi
3N
4。例えば、実施例で説明される条件下で、式Iの物質およびアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物を含まない組成物で研磨することが、対照の除去速度、ポリシリコンについてX
0=500Å/分、および二酸化ケイ素および窒化ケイ素について500Å/分を提供する場合には、研磨組成物に式Iの物質と併用したアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物を添加することは、ポリシリコンの除去速度をX=300Å/分に低下させ、そして二酸化ケイ素および窒化ケイ素の少なくとも1種の除去速度が>300Å/分のはずである。
【0036】
好ましくは、本発明の化学機械研磨方法においては、式Iの物質と併用したアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物を含む化学機械研磨組成物によって示されるポリシリコンの研磨除去速度は、式Iの物質およびアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物が存在しないことを除いて同じ条件下で得られたポリシリコンの除去速度よりも実質的に低い。好ましくは、本発明の方法に使用される化学機械研磨組成物への、式Iの物質と併用したアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物の添加を通じて得られたポリシリコン除去速度抑制は、実施例において説明される研磨条件下で測定して、50%以上、より好ましくは60%以上、最も好ましくは80%以上(すなわち、除去速度抑制=((A
0−A)/A
0)×100)である。典型的には、本発明の方法に使用される化学機械研磨組成物への、式Iの物質と併用したアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物の添加を通じて得られたポリシリコン除去速度抑制は、200%以下である。
【0037】
好ましくは、本発明の化学機械研磨方法に使用される化学機械研磨組成物は、実施例において説明される研磨条件下で測定して、ポリシリコンについて、50%以上、より好ましくは60%以上、最も好ましくは80%以上(すなわち、除去速度抑制=((A
0−A)/A
0)×100である)の除去速度抑制を示し;酸化ケイ素および窒化ケイ素の少なくとも1種について、実施例において説明される研磨条件下で測定して、30%以下、より好ましくは20%以下、最も好ましくは10%以下(すなわち、除去速度変化=(((C
0−C)の絶対値)/C
0)×100)[式中、Cは、式Iの物質と併用したアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物を含む本発明の方法に使用される化学機械研磨組成物についての、Å/分単位での、酸化ケイ素もしくは窒化ケイ素除去速度であり;C
0は、式Iの物質およびアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物が化学機械研磨組成物に存在しないことを除いて同じ条件下で得られた酸化ケイ素もしくは窒化ケイ素除去速度である]の除去速度変化を示す。
【0038】
好ましくは、本発明の化学機械研磨方法においては、式Iの物質と併用したアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物を含む化学機械研磨組成物によって示される、窒化ケイ素の除去速度に対する酸化ケイ素の除去速度は、式Iの物質の非存在を除いて同じ条件下で得られた窒化ケイ素の除去速度に対する酸化ケイ素の除去速度よりも実質的に高い。好ましくは、本発明の方法に使用される化学機械研磨組成物への式Iの物質の添加により得られる窒化ケイ素に対する酸化ケイ素除去速度増大は、実施例において説明される研磨条件下で測定して、50%以上、より好ましくは75%以上、最も好ましくは100%以上である(すなわち、除去速度増大((r
0−r)/r
0)×100)[式中r
0は、式Iの物質と併用したアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物を含む本発明の化学機械研磨組成物を使用した(酸化ケイ素の除去速度/窒化ケイ素の除去速度)であり;rは、式Iの物質が化学機械研磨組成物に存在しないこと以外は同じ条件下で得られた(酸化ケイ素の除去速度/窒化ケイ素の除去速度)]。
【0039】
好ましくは、本発明の化学機械研磨方法は、実施例において説明される研磨条件下で測定して、500Å/分以上、好ましくは800Å/分以上、より好ましくは1,000Å/分以上、最も好ましくは1,200Å/分以上の窒化ケイ素除去速度で;実施例において説明される研磨条件下で測定して、5以上:1、好ましくは6以上:1、より好ましくは7以上:1の窒化ケイ素対非晶質ポリシリコン除去速度選択性(すなわち、窒化ケイ素の除去速度:非晶質ポリシリコンの除去速度)で;並びに、実施例において説明される研磨条件下で測定して、25以上:1、好ましくは40以上:1、より好ましくは50以上:1の窒化ケイ素対結晶質ポリシリコン除去速度選択性(すなわち、窒化ケイ素の除去速度:結晶質ポリシリコンの除去速度)で基体を研磨するために使用されうる。
【0040】
好ましくは、本発明の化学機械研磨方法は、実施例において説明される研磨条件下で測定して、500Å/分以上、好ましくは1,000Å/分以上、より好ましくは1,200Å/分以上の酸化ケイ素除去速度で;実施例において説明される研磨条件下で測定して、5以上:1、好ましくは8以上:1、より好ましくは10以上:1の酸化ケイ素対非晶質ポリシリコン選択性(すなわち、酸化ケイ素の除去速度:非晶質ポリシリコンの除去速度)で;並びに、実施例において説明される研磨条件下で測定して、25以上:1、好ましくは50以上:1、より好ましくは60以上:1の酸化ケイ素対結晶質ポリシリコン除去速度選択性(すなわち、酸化ケイ素の除去速度:結晶質ポリシリコンの除去速度)で基体を研磨するために使用されうる。
【0041】
好ましくは、本発明の化学機械研磨方法は、実施例において説明される研磨条件下で測定して、500Å/分以上、好ましくは800Å/分以上、より好ましくは1,000Å/分以上、最も好ましくは1,200Å/分以上の窒化ケイ素除去速度で;5以上:1、好ましくは6以上:1、より好ましくは7以上:1の窒化ケイ素対非晶質ポリシリコン除去速度選択性(すなわち、窒化ケイ素の除去速度:非晶質ポリシリコンの除去速度)で;25以上:1、好ましくは40以上:1、より好ましくは50以上:1の窒化ケイ素対結晶質ポリシリコン除去速度選択性(すなわち、窒化ケイ素の除去速度:結晶質ポリシリコンの除去速度)で;並びに、500Å/分以上、好ましくは1,000Å/分以上、より好ましくは1,200Å/分以上の酸化ケイ素除去速度で;5以上:1、好ましくは8以上:1、より好ましくは10以上:1の酸化ケイ素対非晶質ポリシリコン選択性(すなわち、酸化ケイ素の除去速度:非晶質ポリシリコンの除去速度)で;並びに、25以上:1、好ましくは50以上:1、より好ましくは60以上:1の酸化ケイ素対結晶質ポリシリコン除去速度選択性(すなわち、酸化ケイ素の除去速度:結晶質ポリシリコンの除去速度)で、基体を研磨するために使用されうる。
【0042】
好ましくは、本発明の化学機械研磨方法は、ポリシリコンに対して酸化ケイ素および窒化ケイ素の双方の選択的研磨(すなわち、除去)を同時に提供する(すなわち、実施例において説明される研磨条件下で測定して、酸化ケイ素および窒化ケイ素の双方について、ポリシリコンの除去速度よりも高い除去速度を示す)。本発明の化学機械研磨方法に使用される化学機械研磨組成物に含まれるアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物および式Iの物質の量は、窒化ケイ素および酸化ケイ素の少なくとも1種の除去速度に対してポリシリコン除去速度を調節するように、並びに窒化ケイ素に対して酸化ケイ素の除去速度を調節するようにも選択されうる。
【0043】
本発明の化学機械研磨方法に使用される化学機械研磨組成物は低い名目研磨パッド圧力、例えば、3〜35kPaでの操作を可能にする。この低い名目研磨パッド圧力は、スクラッチングおよび他の望まれない研磨欠陥を低減することにより研磨性能を向上させ、さらに脆性材料に対する損傷を最小限にする。
【0044】
ここで、本発明のいくつかの実施形態が下記の実施例において詳細に説明される。
【実施例】
【0045】
実施例1
化学機械研磨組成物
試験された化学機械研磨組成物(CMPC)は表1に記載される。化学機械研磨組成物Aは比較配合物であり、これは請求項に特定される発明の範囲内にはない。
【0046】
【表1】
【0047】
Γ:実施例において使用されたアルキルアリールポリエーテルスルホナート化合物は下記式のものであった:
【化7】
式中、xは2であり;MはNaである(具体的には、ザダウケミカルカンパニーから入手可能なトライトン(Triton
登録商標)X200)
Я:使用された式Iの物質はジエチレントリアミンペンタキス(メチルホスホン酸)であった。
£:実施例において使用された研磨剤は、AZエレクトロニックマテリアルズ(Electronic Materials)によって製造され、ザダウケミカルカンパニーから入手可能なクレボソール(Klebosol
登録商標)PL1598B25コロイダルシリカであった。
¥:組成物pHは必要に応じてHNO
3またはKOHを使用して調節された。
【0048】
実施例2
研磨試験
200mmブランケットウェハ、具体的には(A)TEOS誘電体ウェハ;(B)Si
3N
4誘電体ウェハ;(C)非晶質ポリシリコン誘電体ウェハ;(D)および結晶質ポリシリコン誘電体ウェハを使用して、表1に記載された化学機械研磨組成物A、1および2が試験された。ポリウレタン含浸不織サブパッドおよびポリマー中空コア微小
粒子を含むポリウレタン研磨層を含む研磨パッド(すなわち、ロームアンドハースエレクトロニックマテリアルズCMPインコーポレイテッドから市販されているIC1010
商標研磨パッド)を使用して、実施例における全てのブランケットウェハを研磨するために、アプライドマテリアルズミラ(Mirra
登録商標)CMP研磨プラットフォームが使用された。全ての実施例において使用された研磨条件は、93rpmのプラテン速度;87rpmのキャリア速度;200ml/分の研磨媒体流速;および20.7kPaのダウンフォースであった。それぞれの研磨実験についての除去速度は表2に提供される。この除去速度は研磨前膜厚および研磨後膜厚から計算されたことに留意されたい。具体的には、除去速度はKLA−Tencorから入手可能なSpectraFX200光学薄膜計測システムを用いて決定された。
【0049】
【表2】
【0050】
実施例2
研磨試験
200mmブランケットウェハ、具体的には(A)TEOS誘電体ウェハ;(B)Si
3N
4誘電体ウェハ;および(C)非晶質ポリシリコン誘電体ウェハを使用して、表1に記載された化学機械研磨組成物3が試験された。ポリウレタン含浸不織サブパッドおよびポリマー中空コア微小
粒子を含むポリウレタン研磨層を含む研磨パッド(すなわち、ロームアンドハースエレクトロニックマテリアルズCMPインコーポレイテッドから市販されているIC1010
商標研磨パッド)を使用して、実施例における全てのブランケットウェハを研磨するために、ストラスバーグ エヌスパイア(Strasbaugh nSpire
商標)CMPシステムモデル6ECロータリー型研磨プラットフォームが使用された。全ての実施例において使用された研磨条件は、93rpmのプラテン速度;87rpmのキャリア速度;200ml/分の研磨媒体流速;および20.7kPaのダウンフォースであった。それぞれの研磨実験についての除去速度は表3に提供される。この除去速度は研磨前膜厚および研磨後膜厚から計算されたことに留意されたい。具体的には、除去速度はKLA−Tencorから入手可能なSpectraFX200光学薄膜計測システムを用いて決定された。
【0051】
【表3】