(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記検出部は、前記撮影部により取得された連続する複数の映像を解析し、前記ドア開閉ランプの点滅タイミング、輝度分布、点灯位置の少なくともいずれかに基づいて前記ドア開閉ランプの位置及び前記鉄道車両の識別情報を検出する、
請求項1に記載の撮影装置。
鉄道車両に設けられるドア開閉ランプと、前記鉄道車両のドアを監視する撮影装置と、前記撮影装置から取得したデータを処理する処理装置とを備える車両ドア監視システムであって、
前記ドア開閉ランプは、
発光態様に基づいて鉄道車両の識別情報を発信する発光部を備え、
前記撮影装置は、
前記鉄道車両の映像を取得する撮影部と、
前記発光態様と前記鉄道車両の識別情報とを関連付けた発光態様情報を記憶する撮影装置側記憶部と、
前記撮影部により取得された前記鉄道車両の映像に基づいて前記ドア開閉ランプの位置を検出するとともに、当該映像及び前記発光態様情報に基づいて前記鉄道車両の識別情報を検出する検出部と、
前記検出部により検出された前記ドア開閉ランプの位置及び前記鉄道車両の識別情報を前記処理装置に送信する検出情報送信部と、
前記処理装置から送信された前記鉄道車両のドア位置を示す情報を受信するドア位置情報受信部と
を備え、
前記処理装置は、
鉄道車両の識別情報と、当該鉄道車両におけるドア開閉ランプの位置及びドア位置の関係を示す情報とを関連付けた車両情報を記憶する処理装置側記憶部と、
前記検出情報送信部により送信された前記ドア開閉ランプの位置と、当該鉄道車両の識別情報と、前記処理装置側記憶部に記憶されている前記車両情報とに基づいて、前記撮影部により撮影された前記鉄道車両のドア位置を特定するドア位置特定部と、
前記ドア位置特定部により特定された前記鉄道車両のドア位置を示す情報を前記撮影装置に送信するドア位置情報送信部と、
を備える車両ドア監視システム。
鉄道車両に設けられるドア開閉ランプと、前記鉄道車両の映像を取得する撮影装置と、前記撮影装置から取得した前記映像を処理する処理装置とを備える車両ドア監視システムであって、
前記ドア開閉ランプは、
発光態様に基づいて鉄道車両の識別情報を発信する発光部を備え、
前記撮影装置は、
前記鉄道車両の映像を取得する撮影部を備え、
前記処理装置は、
前記発光態様及び前記鉄道車両の識別情報を関連付けた発光態様情報と、鉄道車両の識別情報、当該鉄道車両におけるドア開閉ランプの位置及びドア位置の関係を示す情報を関連付けた車両情報と、を記憶する処理装置側記憶部と、
前記撮影部により取得された前記鉄道車両の映像に基づいて前記ドア開閉ランプの位置を検出するとともに、当該映像及び前記発光態様情報に基づいて前記鉄道車両の識別情報を検出する検出部と、
前記検出部により検出された前記ドア開閉ランプの位置と、当該鉄道車両の識別情報と、前記処理装置側記憶部に記憶されている前記車両情報とに基づいて、前記撮影部により撮影された前記鉄道車両のドア位置を特定するドア位置特定部と、
を備える車両ドア監視システム。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<第1の実施形態>
[車両ドア監視システム10の基本構成]
図1は、第1の実施形態の車両ドア監視システム10の構成の概要を示す図である。
図2は、第1の実施形態の車両ドア監視システム10の構成例を示す図である。
図3Aは、第1の実施形態のドア開閉ランプ100−1の発光態様の例を表示した図である。
図3Bは、第1の実施形態のドア開閉ランプ100−2の発光態様の例を表示した図である。
【0019】
車両ドア監視システム10は、鉄道車両T(鉄道車両T−1、T−2、・・・、T−i、ただしiは3以上の自然数)の側面に設けられるドア開閉ランプ100(ドア開閉ランプ100−1、100−2、・・・、100−j、ただしjは3以上の自然数)と、デイジーチェーン接続された複数の撮影装置200(撮影装置200−1、200−2、・・・、200−k、ただしkは3以上の自然数)と、複数の撮影装置200に接続されたサーバ300とを備える。複数の撮影装置200とサーバ300との間は、通信線50により接続されている。通信線50は、例えばLAN(ローカルエリアネットワーク)用の8芯ケーブルである。
【0020】
車両ドア監視システム10は、サーバ300と撮影装置200−1との間にハブ(不図示)を備えてもよい。それぞれの撮影装置200は、ハブを介してサーバ300に接続してもよい。車両ドア監視システム10は、ハブに接続された複数の撮影装置200の群を複数備えてもよい。車両ドア監視システム10は、撮影装置200が撮影した映像を表示するモニタ400を備えてもよい。
【0021】
車両ドア監視システム10において、ドア開閉ランプ100は、鉄道車両Tが停車し、ドアが開いた場合に、所定の発光態様で発光する。撮影装置200は、鉄道車両Tを撮影し、撮影した映像に基づいて、鉄道車両Tのドア開閉ランプ100の位置と、当該ドア開閉ランプ100の発光態様とを検出する。撮影装置200は、当該発光態様に基づいて、鉄道車両Tの車両種別を識別するための識別情報を検出する。撮影装置200は、検出した識別情報に関連付けられているドア開閉ランプ100の位置及びドア位置の関係を示す情報に基づいて、当該鉄道車両Tのドア位置を検出し、当該ドア位置の周囲の領域に異状がないか判定する。
【0022】
ここで、鉄道車両Tの識別情報は、例えば車体番号のように、それぞれの鉄道車両Tの種別を特定するための情報である。鉄道車両Tの識別情報は、複数の鉄道車両Tが連結された列車編成を構成する複数の鉄道車両Tの種別を示す編成識別情報を含んでもよい。ここで、編成識別情報は、それぞれの列車編成に含まれる鉄道車両Tの基準ドア位置を示す情報を含む。基準ドア位置は、線路の方向におけるプラットホームの端部の位置のような基準位置に対する、鉄道車両Tが正常に停止した場合のドアの位置である。
【0023】
[ドア開閉ランプ100]
図1に示されるように、ドア開閉ランプ100は、鉄道車両Tの側面に設けられ、発光態様に基づいて鉄道車両Tの識別情報を発信する。
図2に示されるように、ドア開閉ランプ100は、発光部110と、発光部側記憶部120と、発光制御部130とを備える。
【0024】
発光部110は、例えば、複数のLED等によって構成される。
図3A及び
図3Bにおいては、3行×5列の15個のLEDが等間隔に並べられている発光部110の例が示されている。発光部110は、発光制御部130の制御によって発光し、発光態様に基づいて鉄道車両Tの識別情報を発信する。複数の鉄道車両Tそれぞれの発光態様は異なっているので、発光部110を撮影した撮影装置200は、これらの発光態様に基づいて鉄道車両Tを識別できる。
【0025】
なお、発光部110は、複数のLEDに限らず、複数の有機EL(Electro Luminescence)又はその他の光源により構成されてもよい。また、1つの鉄道車両Tに複数の発光部110が設けられている場合、発光部110は、それぞれの発光部110に固有の識別情報を発信してもよい。
【0026】
発光部110は、平面上に並べられた複数のLEDだけではなく、立体的に配置された複数のLEDを有してもよい。例えば、発光部110においては、それぞれ面積が異なる基板が重ねられており、それぞれの基板には、発光方向が異なるように複数のLEDが配置されている。このようにすることで、ドア開閉ランプ100は、正面だけでなく横方向にも識別情報を発信することができる。
【0027】
発光部側記憶部120は、発光部110の点滅タイミング、輝度分布、及び点灯位置の少なくともいずれかにより構成される発光態様を予め記憶する。発光部側記憶部120は、例えば、ドア開閉ランプ100が設けられている鉄道車両Tの識別情報と、基準時間からの経過時間と、当該経過時間における点灯状態と、当該経過時間における点灯状態の継続時間と、LEDの輝度とを関連付けた発光態様情報を記憶する。ここで、基準時間とは、例えば、鉄道車両Tが停車してドアの開扉を開始する時間である。
【0028】
点灯状態の継続時間は、撮影装置200に発光態様を正確に認識させるため、撮影装置200の撮影間隔よりも長い間隔に設定されている。すなわち、発光部110の点滅周期は、撮影装置200が映像を撮影するフレームレートよりも長い。
【0029】
発光制御部130は、発光部側記憶部120に記憶されている発光態様情報に基づいて、発光部110の発光を制御する。例えば、発光制御部130は、鉄道車両Tの車両ドアの開扉に応じて、発光部110の発光の制御を開始し、鉄道車両Tのドアの閉扉に応じて、発光部110の発光の制御を停止する。
【0030】
[撮影装置200]
続いて、撮影装置200について説明を行う。
図2に示すように、撮影装置200は、撮影部210と、装置側記憶部220と、装置側通信部230と、装置側制御部240とを備える。
【0031】
撮影部210は、レンズ及びCCD(電荷結合素子)等により構成される。撮影部210は、鉄道車両Tの映像を取得する。具体的には、撮影部210は、所定の時間ごと(例えば、フレーム周期ごと)にCCDから出力される信号をアナログ/デジタル変換して鉄道車両Tの画像をデジタル画像として生成することにより、鉄道車両Tの映像を取得する。撮影部210は、発光部110が発信する発光態様情報を正確に取得するべく、発光部110の点滅周期よりも速いフレームレートで映像を撮影する。
【0032】
装置側記憶部220は、例えば、RAMやROM等により構成される。装置側記憶部220は、発光態様情報記憶部として機能し、発光態様と鉄道車両Tの識別情報とを関連付けた発光態様情報を記憶する。当該発光態様情報は、発光部側記憶部120に記憶されている発光態様情報と同等であり、基準時間からの経過時間と、当該経過時間におけるドア開閉ランプ100の点灯状態と、当該経過時間における点灯状態の継続時間と、当該経過時間におけるドア開閉ランプ100の発光態様とを関連付けた情報をいう。
【0033】
また、装置側記憶部220は、車両情報記憶部として機能し、鉄道車両Tの識別情報と、当該鉄道車両Tにおけるドア開閉ランプ100の位置及びドア位置の関係を示す情報とを関連付けた車両情報を記憶する。ドア開閉ランプ100の位置及びドア位置の関係を示す情報とは、例えば、撮影部210の撮影範囲における、ドア開閉ランプ100の位置と、当該ドア開閉ランプ100の左右それぞれにおいて最も近いドア位置の中心との水平方向の距離及び垂直方向の距離を示す情報である。装置側記憶部220は、ドア開閉ランプ100と当該ドア位置の中心とを結ぶ線分の方向の水平方向に対する角度を示す情報を車両情報の一部に含めて記憶してもよい。
【0034】
装置側通信部230は、通信線50を介して、サーバ300とデータの送受信を行う。例えば、装置側通信部230は、後述の監視部244により出力された通知信号をサーバ300に送信する。
【0035】
装置側制御部240は、例えば、CPUにより構成される。装置側制御部240は、検出部241と、ドア位置特定部242と、領域特定部243と、監視部244とを備える。
【0036】
検出部241は、撮影部210により取得された鉄道車両Tの映像に基づいてドア開閉ランプ100の位置を検出するとともに、当該映像及び発光態様情報に基づいて鉄道車両Tの識別情報を検出する。具体的には、検出部241は、撮影部210により取得された連続する複数の映像を解析し、ドア開閉ランプ100の点滅タイミング、輝度分布、点灯位置の少なくともいずれかに基づいてドア開閉ランプ100の位置及び鉄道車両Tの識別情報を検出する。
【0037】
すなわち、検出部241は、撮影部210によって取得された複数の連続する画像それぞれにおいて、所定の輝度以上又は所定の明度以上の画素が複数含まれている領域を抽出することにより、映像に映ったドア開閉ランプ100の位置を検出する。
続いて、検出部241は、撮影部210により取得された複数の画像それぞれにおける、抽出された領域における複数の画素の画素値の変化パターンを点滅タイミングとして特定する。
【0038】
例えば、時間t1、t2、t3において、撮影部210において画像が連続して生成されたとする。
図3Aの左の図が、時間t1において撮影された画像における発光部110の点滅状態、中央の図が、時間t2において撮影された画像における発光部110の点滅状態、右の図が、時間t3において撮影された画像における発光部110の点滅状態を示すものとする。なお、黒く塗りつぶされている状態は、LEDが消灯していることを示し、白抜きの状態は、LEDが点灯していることを示す。
【0039】
図3AにおけるLED110Aは、左の図では消灯し、中央の図では点灯し、右の図では消灯している。これに対して、
図3BにおけるLED110Bは、全ての図で消灯しており、
図3AにおけるLED110Aと変化パターンが異なる。検出部241は、この消灯及び点灯の変化パターンを点滅タイミングとして特定する。
【0040】
また、検出部241は、撮影部210により取得された複数の画像それぞれの、所定の輝度又は明度以上の画素の配置組み合わせを輝度分布及び点灯位置として特定する。例えば、
図3Bの左の図において、発光部110を構成する複数のLEDが3行5列に並んでおり、1列目及び2列目のLEDが消灯し、3列目から5列目のLEDが点灯している。検出部241は、このような点灯位置の配置組み合わせとして特定する。
検出部241は、このように特定した点滅タイミング、輝度分布及び点灯位置の少なくともいずれかをドア開閉ランプ100の発光態様として特定する。
【0041】
続いて、検出部241は、装置側記憶部220に記憶されている発光態様情報を参照し、特定したドア開閉ランプ100の発光態様と一致する発光態様に関連付けられている鉄道車両Tの識別情報を特定することによって、ドア開閉ランプ100が設けられた鉄道車両Tの識別情報を検出する。
【0042】
ドア位置特定部242は、検出部241により検出されたドア開閉ランプ100の位置と、鉄道車両Tの識別情報と、装置側記憶部220に記憶されている車両情報とに基づいて、撮影部210により撮影された鉄道車両Tのドア位置を特定する。具体的には、ドア位置特定部242は、装置側記憶部220に記憶されている車両情報に基づいて、検出部241により検出された鉄道車両Tの識別情報に対応する鉄道車両Tにおけるドア開閉ランプ100の位置とドア位置との関係を特定する。続いて、ドア位置特定部242は、特定したドア開閉ランプ100の位置とドア位置との関係を用いて、検出部241が検出したドア開閉ランプ100の位置に対するドア位置を特定する。
【0043】
図4は、本実施形態における撮影装置200が撮影した鉄道車両Tのドアを含む画像の一例を示す図である。以下、当該画像における水平方向をX軸、垂直方向をY軸として説明する。本実施形態における画像は、X軸方向に1920画素、Y軸方向に1200画素を有するものとする。画像内の位置は、画像の中心位置を原点(0,0)として、(x,y)で表される座標で表す。ただし、xは原点に対するX軸方向の画素位置、yは原点に対するY軸方向の画素位置を示す。
【0044】
検出部241は、ドア開閉ランプ100の位置の座標を検出する。検出部241は、例えば、
図4におけるドア開閉ランプ100の位置の座標を(800,500)と検出する。ドア位置特定部242は、検出部241が特定した鉄道車両Tの識別情報に対応する車両情報を選択する。例えば、車両情報が、ドア開閉ランプ100に対するドアの中心位置が(−800,−300)であることを示している場合には、ドア位置特定部242は、ドア開閉ランプ100の位置の座標(800,500)を(−800,−300)だけ移動させた(0,200)がドアの中心位置Pであると特定する。
【0045】
領域特定部243は、ドア位置特定部242により特定されたドアの中心位置Pに基づいて、異状の発生を監視する対象である監視領域Aを特定する。具体的には、領域特定部243は、ドア位置特定部242により特定されたドアの中心位置Pから左右に各5センチメートルの範囲を、監視領域Aとして特定する。領域特定部243は、ドア位置特定部242により特定されたドアの中心位置Pを基準にして、ドアの下端部及び上端部を監視領域Aとして特定してもよい。
【0046】
監視部244は、撮影部210により取得された鉄道車両Tの映像のうち領域特定部243により特定された監視領域Aにおける異状の発生を監視する。具体的には、監視部244は、領域特定部243が特定した監視領域Aの範囲で画像を解析し、ドアに挟まれた異物の有無を検出する。監視部244は、ドアの下端部の監視領域Aにおいて、鉄道車両Tとプラットホームとの間の隙間に落下した人を検出してもよい。監視部244は、監視領域Aにおいて異物の存在を検出したり、人の落下を検出したりした場合、装置側通信部230を介して、撮影装置200を識別するための識別情報と、異状の発生を通知する通知信号とをサーバ300に出力する。
【0047】
[サーバ300]
続いて、サーバ300について説明を行う。
図2に示すように、サーバ300は、サーバ側記憶部320と、サーバ側通信部330と、サーバ側制御部340とを備える。
【0048】
サーバ側記憶部320は、例えば、RAM、ROM、及びハードディスク等により構成される。
サーバ側通信部330は、通信線50を介して、撮影装置200とデータの送受信を行う。例えば、サーバ側通信部330は、撮影装置200から、撮影装置200の識別情報と異物の存在を通知する通知信号とを受信する。
【0049】
サーバ側制御部340は、例えば、CPUにより構成される。サーバ側制御部340は、サーバ側通信部330が異物の存在を通知する通知信号を受信したことに応じて、異物の存在を検出した撮影装置200の位置を特定する。サーバ側制御部340は、異物の存在を示す旨と、撮影装置200の位置とをモニタ400に表示させる。
【0050】
[第1の実施形態の効果]
以上のとおり、本実施形態によれば、撮影装置200の検出部241は、撮影部210により取得された鉄道車両Tの映像に基づいてドア開閉ランプ100の位置を検出するとともに、当該映像及び発光態様情報に基づいて鉄道車両Tの識別情報を検出する。また、ドア位置特定部242は、検出部241により検出されたドア開閉ランプ100の位置と、鉄道車両Tの識別情報と、装置側記憶部220に記憶されている車両情報とに基づいて、撮影部210により撮影された鉄道車両Tのドア位置を特定する。鉄道車両Tそれぞれのドア開閉ランプ100の位置とドア位置との関係は一定であることから、撮影装置200は、検出されたドア開閉ランプ100の位置と鉄道車両Tの識別情報とに基づいて精度よくドア位置を検出することができる。
【0051】
また、撮影装置200の検出部241は、撮影部210により取得された連続する複数の映像を解析し、ドア開閉ランプ100の点滅タイミング、輝度分布、及び点灯位置の少なくともいずれかに基づいてドア開閉ランプ100の位置及び鉄道車両Tの識別情報を検出する。このようにすることで、撮影装置200は、識別情報の検出を正確に行うことができる。
【0052】
また、撮影装置200の領域特定部243は、ドア位置特定部242により特定されたドア位置に基づいて異状の発生を監視する領域を特定する。このようにすることで、撮影装置200は、ドア位置の周囲のみを監視する領域とすることによって監視する領域を小さくして画像処理量を低減することができる。したがって、撮影装置200は、短時間で異状の発生を検出することができる。
【0053】
<第2の実施形態>
[サーバ300がドア位置を検出する車両ドア監視システム10]
図5は、第2の実施形態の車両ドア監視システム10の構成例を示す。
図5に示す車両ドア監視システム10は、撮影装置200がドア位置特定部242を有さず、サーバ300がドア位置特定部342、撮影装置特定部343及びドア位置送信部344を有する点で、
図2に示した車両ドア監視システム10と異なり、他の点で同じである。
【0054】
本実施形態においては、サーバ300が、撮影装置200により検出されたドア開閉ランプ100の位置と、鉄道車両Tの識別情報と、ドア開閉ランプ100の位置及びドア位置の関係を示す情報とに基づいて、複数の撮影装置200が撮影する鉄道車両Tのドアの位置を特定する。本実施形態によれば、サーバ300が、撮影領域にドア開閉ランプ100が含まれていない撮影装置200(例えば、
図1における撮影装置200−2)に対して、当該撮影装置200が撮影する映像におけるドア位置を特定し、当該撮影できなかった撮影装置200にドア位置を示すドア位置情報を送信する点で、第1の実施形態と異なる。
【0055】
[第2の実施形態に係る撮影装置200]
検出部241は、鉄道車両Tの映像に基づいてドア開閉ランプ100の位置を検出する。また、検出部241は、当該映像及び装置側記憶部220に記憶されている発光態様情報に基づいて、鉄道車両Tの識別情報を検出する。検出部241は、ドア開閉ランプ100の位置を検出できなかった場合、ドア開閉ランプ100を検出できなかった旨を示すエラー情報を生成する。
【0056】
装置側通信部230は、検出情報送信部及びドア位置情報受信部として機能する。具体的には、装置側通信部230は、検出部241により検出されたドア開閉ランプ100の位置を示す情報及び鉄道車両Tの識別情報、並びに撮影装置200の識別情報をサーバ300に送信する。装置側通信部230は、検出部241が生成したエラー情報もサーバ300に送信する。また、装置側通信部230は、サーバ300から送信された鉄道車両Tのドア位置を示すドア位置情報を受信する。
【0057】
[第2の実施形態に係るサーバ300]
サーバ側記憶部320は、処理装置側記憶部として機能し、鉄道車両Tの識別情報と、当該鉄道車両Tにおけるドア開閉ランプ100の位置及びドア位置の関係を示す情報とを関連付けた車両情報を記憶する。ここで、ドア開閉ランプ100の位置及びドア位置の関係を示す情報は、第1実施形態において装置側記憶部220に記憶されている当該情報と同一である。
【0058】
サーバ側記憶部320は、編成識別情報を、例えば、撮影装置200が設置されたプラットホームに鉄道車両Tを含む列車編成が入線する時刻に対応付けて記憶してもよい。
また、サーバ側記憶部320は、撮影装置200の識別情報と、撮影装置200の撮影位置を示す情報とを関連付けた装置位置情報を記憶する。ここで、装置位置情報は、例えば、プラットホーム上の所定の基準位置に対する撮影装置200の撮影領域の中心位置を示す情報である。
【0059】
サーバ側通信部330は、撮影装置200から、ドア開閉ランプ100の位置を示す情報、鉄道車両Tの識別情報、及び撮影装置200の識別情報を受信する。サーバ側通信部330は、ドア開閉ランプ100を検出しなかった撮影装置200から、エラー情報と撮影装置200の識別情報とを受信する。
【0060】
サーバ側制御部340は、ドア位置特定部342と、撮影装置特定部343と、ドア位置送信部344とを備える。
ドア位置特定部342は、撮影装置200の装置側通信部230により送信されたドア開閉ランプ100の位置を示す情報、鉄道車両Tの識別情報、及び撮影装置200の識別情報を、サーバ側通信部330を介して受信する。ドア位置特定部342は、当該ドア開閉ランプ100の位置を示す情報及び当該鉄道車両Tの識別情報と、サーバ側記憶部320に記憶されている車両情報とに基づいて、撮影装置200の撮影部210により撮影された鉄道車両Tのドア位置を特定する。
【0061】
鉄道車両Tの識別情報に、鉄道車両Tが連結されている列車編成中のそれぞれの車両の種別を示す情報が含まれている場合には、ドア位置特定部342は、撮影装置200が撮影したドア開閉ランプ100の位置に基づいて特定したドア位置と、撮影装置200が撮影した鉄道車両Tの識別情報とに基づいて、鉄道車両Tを含む列車編成中の全てのドア位置を特定してもよい。ドア位置特定部342は、例えば、1台の撮影装置200により特定された1つのドア位置と当該ドアの基準ドア位置との差分、及びサーバ側記憶部320に記憶された全てのドアの基準ドア位置に基づいて、全てのドア位置を特定する。
【0062】
ドア位置特定部342は、鉄道車両Tの識別情報に基づいて、エラー情報を送信した撮影装置200が撮影するドアの基準ドア位置を特定し、算出した差分と基準ドア位置とに基づいて、エラー情報を送信した撮影装置200が撮影するドアの位置を特定してもよい。
【0063】
鉄道車両Tの識別情報に、鉄道車両Tが連結されている列車編成中のそれぞれの車両の種別を示す情報が含まれていない場合には、ドア位置特定部342は、サーバ側記憶部320が記憶している編成識別情報に基づいて、鉄道車両Tの識別情報を送信した撮影装置200が撮影する車両以外の車両のドア位置を特定する。
【0064】
撮影装置特定部343は、ドア位置特定部342により特定された全てのドア位置に基づいて、複数の撮影装置200のうち、ドアを撮影する撮影装置200を特定する。具体的には、撮影装置特定部343は、サーバ側記憶部320に記憶されている装置位置情報に基づいて、ドア位置特定部342により特定された全てのドア位置のいずれかを撮影範囲に含む撮影装置200を特定する。
【0065】
ドア位置送信部344は、サーバ側通信部330を介して、ドアを撮影する撮影装置200に対して、ドア位置特定部342が特定したドア位置を示すドア位置情報を送信する。ドア位置送信部344は、複数の撮影装置200のそれぞれが撮影するドアのドア位置情報を送信してもよく、基準ドア位置に対する差分を示す情報を送信してもよい。ドア位置送信部344は、撮影装置特定部343が特定した撮影装置200に対して、当該撮影装置200の撮影範囲に含まれるドア位置を示す情報を送信してもよい。撮影装置特定部343は、エラー情報を送信した撮影装置200に限定して当該撮影装置200の撮影範囲に含まれるドア位置を示す情報を送信してもよい。
【0066】
[第2の実施形態の効果]
以上のとおり、本実施形態によれば、サーバ300のドア位置特定部342は、装置側通信部230により送信されたドア開閉ランプ100の位置と、鉄道車両Tの識別情報と、サーバ側記憶部320に記憶されている車両情報とに基づいて、撮影部210により撮影された鉄道車両Tのドア位置を特定する。また、装置側通信部230は、ドア位置特定部342により特定された鉄道車両Tのドア位置を示す情報を撮影装置200に送信する。本実施形態によれば、1台の撮影装置200が撮影したドア開閉ランプ100の映像に基づいて当該撮影装置200が撮影するドア位置を特定し、特定されたドア位置に基づいて、ドア開閉ランプ100を撮影できない撮影装置200が撮影するドアの位置も特定することができる。
【0067】
また、サーバ300の撮影装置特定部343は、ドア位置特定部342により特定されたドア位置に基づいて、複数の撮影装置200のうち、ドアを撮影する撮影装置200を特定することができる。したがって、撮影装置200においてドア開閉ランプ100が検出できなかった場合であっても、ドアを撮影する撮影装置200の撮影領域におけるドア位置を、当該撮影装置200に対して通知し、ドア周辺における異状を監視させることができる。
【0068】
<第3の実施形態>
[撮影装置200が映像と発光態様に基づいてドア位置を検出する]
続いて、第3の実施形態の撮影装置200について説明する。本実施形態に係る撮影装置200は、撮影部210が、ドア開閉ランプ100とドアとの位置関係を示す情報を含む車両情報を発信するドア開閉ランプ100を備えた鉄道車両Tの映像を取得し、鉄道車両Tの識別情報を用いないでドア位置を特定する点で第1の実施形態に係る撮影装置200と異なる。
【0069】
第3の実施形態の発光部側記憶部120は、第1実施形態と同様に、発光部110が発光する点滅タイミング、輝度分布、及び点灯位置の少なくともいずれかにより構成される発光態様を予め記憶する。ただし、複数の鉄道車両Tそれぞれの発光態様は、第1の実施形態における発光部110の発光態様と異なっており、本実施形態にかかる発光部110の発光態様は、鉄道車両Tに設けられているドア開閉ランプ100の位置と、当該ドア開閉ランプ100の左右それぞれにおいて最も近いドアの位置との関係を識別できる情報を含む。
【0070】
第3の実施形態の装置側記憶部220は、発光態様と、ドア開閉ランプ100の位置及びドアの位置の関係を示す情報を含む車両情報とを関連付けて、発光態様情報として記憶する。
第3の実施形態の検出部241は、撮影部210により取得された鉄道車両Tの映像に基づいて、ドア開閉ランプ100の位置を検出するとともに、当該映像及び発光態様情報に基づいて、ドア開閉ランプ100の発光態様に対応する車両情報を検出する。
【0071】
第3の実施形態のドア位置特定部242は、検出部241により検出されたドア開閉ランプ100の位置及び車両情報に基づいて、撮影部210により撮影された鉄道車両Tのドア位置を特定する。具体的には、ドア位置特定部242は、検出部241により検出されたドア開閉ランプ100の位置と、当該ドア開閉ランプ100の位置とドアの位置との関係とに基づいて、鉄道車両Tのドア位置を特定する。
【0072】
[第3の実施形態の効果]
以上のとおり、本実施形態によれば、撮影装置200は、発光態様に基づいてドア開閉ランプ100の位置とドア位置との関係を特定することができるので、ドア位置を特定するまでの処理時間を短縮することができる。
【0073】
<第4の実施形態>
[サーバ300が映像と発光態様に基づいてドア位置を検出する]
図6は、第4の実施形態の車両ドア監視システム10の構成例を示す。
図6に示す車両ドア監視システム10は、撮影装置200が、検出部241、ドア位置特定部242、領域特定部243及び監視部244を有さず、サーバ300が、検出部341、ドア位置特定部342、領域特定部345及び監視部346を有する点で、
図2に示した車両ドア監視システム10と異なる。
【0074】
本実施形態に係る撮影装置200は、撮影部210において鉄道車両Tの映像を撮影し、装置側通信部230を介して、当該映像をサーバ300に送信する。サーバ300は、撮影装置200から取得した映像を処理して、撮影装置200により撮影された鉄道車両Tのドア位置を特定する。
【0075】
以下、サーバ300における処理について説明する。
サーバ側記憶部320は、発光態様及び鉄道車両Tの識別情報を関連付けた発光態様情報と、鉄道車両Tの識別情報、当該鉄道車両Tにおけるドア開閉ランプ100の位置及びドア位置の関係を示す情報を関連付けた車両情報と、を記憶する。
検出部341は、
図2に示した検出部241と同等の機能を有し、撮影部210により取得された鉄道車両Tの映像に基づいてドア開閉ランプ100の位置を検出するとともに、当該映像及び発光態様情報に基づいて鉄道車両Tの識別情報を検出する。
【0076】
ドア位置特定部342は、
図2に示したドア位置特定部242と同等の機能を有し、検出部341により検出されたドア開閉ランプ100の位置と、当該鉄道車両Tの識別情報と、サーバ300側記憶部に記憶されている車両情報とに基づいて、撮影部210により撮影された鉄道車両Tのドア位置を特定する。
【0077】
領域特定部345は、
図2に示した領域特定部243と同等の機能を有し、ドア位置特定部342により特定されたドアの中心位置Pに基づいて、異状の発生を監視する対象である監視領域Aを特定する。監視部346は、
図2に示した監視部244と同等の機能を有し、撮影部210により取得された鉄道車両Tの映像のうち領域特定部345により特定された監視領域Aにおける異状の発生を監視する。サーバ側制御部340は、監視部346が異状を検出すると、異状が発生した旨と、異状が発生したドア位置に対応する撮影装置200の位置とをモニタ400に表示させる。
【0078】
サーバ300は、複数の撮影装置200により取得された鉄道車両Tの映像を取得し、ドア位置特定部342により特定されたドア位置に基づいて、複数の撮影装置200のうち、ドアを撮影する撮影装置200を特定する撮影装置特定部をさらに備えてもよい。この場合に、監視部346は、撮影装置特定部により特定された、ドアを撮影する撮影装置200から送信された映像のみを監視してもよい。
【0079】
[第4の実施形態の効果]
以上のとおり、本実施形態によれば、サーバ300が検出部341、ドア位置特定部342、領域特定部345及び監視部346を有するので、撮影装置200が検出部241、ドア位置特定部242、領域特定部243及び監視部244を有しない汎用のカメラであっても、撮影装置200が撮影した鉄道車両Tのドア位置を特定することができる。
【0080】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。例えば、装置側制御部240が有する機能の一部をサーバ側制御部340が実行してもよく、サーバ側制御部340が有する機能の一部を装置側制御部240が実行してもよい。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。