(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
路車間通信システムを利用した交通情報サービスとして、光ビーコン、電波ビーコン又はFM多重放送を用いたいわゆるVICS(Vehicle Information and Communication System:(財)道路交通情報通信システムセンターの登録商標)が既に展開されている。
このうち、光ビーコンは、近赤外線を通信媒体とした光無線通信により、車載機との双方向で通信がするものである。具体的には、車両の保持するビーコン間の旅行時間情報等を含むアップリンク情報が車載機からインフラ側の光ビーコンに送信される。
【0003】
逆に、光ビーコンからは、渋滞情報、区間旅行時間情報、事象規制情報及び車線通知情報等を含むダウンリンク情報が車載機に送信される。
このため、光ビーコンは、車載機との間で光信号を送受する投受光器(「ビーコンヘッド」ともいう。)を備えており、この投受光器の筐体内には、ダウンリンク光を道路に向けて送出する発光素子と、車載機が送出したアップリンク光を受信する受光素子とを有する光通信用の投受光部が搭載されている。
【0004】
また、この種の光ビーコンとして、車載機との光通信機能の他に、すべての車両の通過台数をカウントする車両感知機能を併有する光ビーコンがある(例えば、特許文献1及び2参照)。
この車両感知機能を有する光ビーコンでは、投受光器の筐体内に、ダウンリンク領域の下流側に入射光を送出する発光素子と、入射光の反射光を受光する受光素子とを有する車両感知用の投受光部が更に搭載されている。
【0005】
図5は、従来の光ビーコンの通信領域Aと入射領域Bの一例を示すための道路Rの側面図である。
図5に示すように、光通信用の投受光部8の通信領域Aは、ダウンリンク光DOの照射範囲であるダウンリンク領域DA(実線のハッチング部分)と、アップリンク光UOの受光可能範囲であるアップリンク領域UA(破線のハッチング部分)とからなり、光ビーコン(光学式車両感知器)の「近赤外線式インタフェース規格」によれば、両者の上流端c0は互いに一致することとされている。
【0006】
また、上記規格における各領域DA,UAの上下流端位置の規格値(一般道路の場合)を例示すると、次の通りである。ただし、この規格値は、道路面からの高さHが1.0mでかつ投受光器3の直下位置(原点O)から上流方向を正の数とした場合の値である。
ダウンリンク領域DAの下流端位置a0:1.3m
アップリンク領域UAの下流端位置b0:a0+2.1m(=3.4m)
双方領域DA,UAの上流端位置c0 :b0+1.6m(=5.0m)
【0007】
一方、車両感知用の投受光部9の入射領域Bは、投受光部9から道路Rに向けて入射する入射光IOの照射範囲である。ここで、入射光IOの発光方向V1を厳密に真下(鉛直方向の下方)に設定すると、例えば降雨時に路面に水溜まりができた場合などに、路面からの反射光の強度が増加し、誤検出が多くなって適切な車両感知ができない可能性が高くなる。
そこで、従来では、入射光IOの発光方向V1を、鉛直方向に対して所定角度α(具体的には4.5°)だけ上流側(プラス側)に指向させている。
【0008】
なお、発光方向V1を上記のように指向させた場合における、路面高さH=1.0mにおける入射領域Bの上下流端位置x0,y0の設定値を例示すると、次の通りである。
入射領域Bの下流端位置x0:−0.25m
入射領域Bの上流端位置y0:+0.95m
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。
〔光ビーコンの全体構成〕
図1(a)は、本発明の実施形態に係る光ビーコン1が設置された道路Rの平面図である。
図1(b)は、その光ビーコン1の投受光器3の側面図である。
図1に示すように、本実施形態の光ビーコン1は、道路Rを走行中の車両Cの車載機2と近赤外線を用いた光通信を行う通信装置であり、複数(図例では4つ)の投受光器3と、1つのビーコン制御機4とを備えている。
【0020】
投受光器3は、道路Rの各車線R1〜R4の直上にそれぞれ配置されており、制御回線5(
図2参照)を介してビーコン制御機4に接続されている。
複数の投受光器3は、道路脇の支柱6から道路R側に張り出す梁部材7に間隔をあけて設置されている。ビーコン制御機4は、支柱6又はその他の道路構造物に取り付けられ、交通管制システムの中央装置などの交通制御装置(図示せず)と通信回線を介して通信可能に接続されている。
【0021】
図1(b)に示すように、各々の投受光器3の筐体31内には、光通信用の投受光部8と、車両感知用の投受光部9がそれぞれ設けられている。
光通信用の投受光部(以下、「第1の投受光部」ともいう。)8は、車載機2との間で光信号を無線で送受信するための光送受信部である。第1の投受光部8は、近赤外線の光信号であるダウンリンク光DOを上流側に向かって斜め下方に送出し、車載機2が送出した近赤外線の光信号であるアップリンク光UOを受光する。
【0022】
車両感知用の投受光部(以下、「第2の投受光部」ともいう。)9は、投受光器3の下方を通過する車両Cの存在を感知するための光送受信部である。第2の投受光部9は、光パルス信号である入射光IOを下方向に送出し、その入射光IOの道路R及び車両Cに対する反射光ROを受光する。
このように、1つ投受光器3の筐体31に光通信用と車両感知用の投受光部8,9を組み込むことで、光通信機能と車両感知機能を併有する光ビーコン1が構成されている。
【0023】
ビーコン制御機4は、信号処理部、CPU及びメモリなどを有するコンピュータ装置よりなり、中央装置との有線通信や所定の通信インタフェース規格に従って車載機2と路車間通信を行う通信制御部としての機能と、車両Cの感知制御部としての機能とを有する。
例えば、ビーコン制御機4は、車両IDなしの車線通信情報を含むダウンリンク信号を第1の投受光部8に所定周期で送出させており、ダウンリンク信号の受信を契機として車載機2が送信する車両IDを含むアップリンク信号を待つ。
【0024】
ビーコン制御機4は、第1の投受光部8がアップリンク信号を受信すると、そのアップリンク信号から抽出した車両IDを格納した車線通知情報と、当該車両ID向けの提供情報とを含めた別のダウンリンク信号を生成して、いわゆるダウンリンクの切り替えを行い、生成したダウンリンク信号を第1の投受光部8に所定周期で送出させる。
また、ビーコン制御機4は、プローブデータなどの交通信号制御に有用な情報がアップリンク信号に含まれておれば、その情報を交通制御装置に転送する。
【0025】
更に、ビーコン制御機4は、所定波長の入射光IOを第2の投受光部9に一定の強度及びパルス周期で送出させており、第2の投受光部9が受信する反射光ROの受光強度が閾値以上か否かにより、車両Cの存在を感知する。
すなわち、ビーコン制御機4は、第2の投受光部9において閾値以上の反射光ROの受光強度が検出された場合に、車両Cの感知信号を生成し、その感知信号を交通制御装置に送信する。
【0026】
なお、本実施形態では、第2の投受光部9が送出する入射光IOの波長は、第1の投受光部8が送出するダウンリンク光DOの波長と同じか、或いは、ダウンリンク光DOと干渉が生じ得る程度に近接した波長(例えば、850nm)であることを想定している。
【0027】
〔投受光器の外観構成〕
図2は、設置状態の投受光器3を斜め下方から見た斜視図である。
図2に示すように、投受光器3は、底部に傾斜面36が形成された筐体31と、この筐体31の左右両側面を支持する門型のブラケット32とを有する。このブラケット32の左右方向中央部はクランプ33を介して梁部材7に固定され、これにより、筐体31が梁部材7の下方に吊り下げ状態で取り付けられている。
【0028】
筐体31は、上方が開口した平面視ほぼ長方形状のケーシング34と、このケーシング34の上方開口部のフランジ部分に接合する天井プレート35とから構成されている。
ケーシング34の底部には、上流側に位置する第1底面部36と、下流側に位置する第2底面部37が形成されている。第1底面部36は、第2底面部37の上流縁から更に上流側に向かうに従って上方に傾斜した傾斜面となっており、第2底面部37は、
図2の設置状態においてほぼ水平にセットされている。
【0029】
第1底面部36には、左右一対の長方形状の透過窓部36L,36Rが間隔をおいて左右方向に並設されている。
これらの透過窓部36L,36Rは、第1底面部36に形成した左右一対の開口部を、車載機2との光通信に用いる所定波長(光ビーコンの「近赤外線式インタフェース規格」に準拠する波長帯)の光を主として透過させる光透過シートで閉塞することによって構成されている。
【0030】
2つの透過窓部36L,36Rのうち、左側窓部36Lは、アップリンク光UOの受光窓であり、後述する第1の受光部43(
図3参照)に対応する。従って、車載機2からのアップリンク光UOは、左側窓部36Lを透過して第1の受光部43に到達する。
これに対して、右側窓部36Rは、ダウンリンク光DOの投光窓であり、後述する第1の投光部42(
図3参照)に対応する。従って、第1の投光部42が送出するダウンリンク光DOは、右側窓部36Rを透過して筐体31の外部に照射される。
【0031】
第2底面部37にも、左右一対の長方形状の透過窓部37L,37Rが間隔をおいて左右方向に並設されている。
これらの透過窓部37L,37Rは、第2底面部37に形成した左右一対の開口部を、車両感知に用いる所定波長の光を主として透過させる光透過シートで閉塞することによって構成されている。
【0032】
2つの透過窓部37L,37Rのうち、左側窓部37Lは、入射光IOの投光窓であり、後述する第2の投光部45(
図3参照)に対応する。従って、第2の投光部45が送出する入射光IOは、左側窓部37Lを透過して筐体31の外部に照射される。
これに対して、右側窓部37Rは、反射光ROの受光窓であり、後述する第2の受光部46(
図3参照)に対応する。従って、道路R及び車両Cに当たって反射した入射光IOの反射光ROは、右側窓部37Rを透過して第2の受光部46に到達する。
【0033】
〔投受光器の内部構成〕
図3は、投受光器3の内部構造を示す斜視図である。
具体的には、
図3は、
図2に示す筐体31を上下反転させ、その反転状態の筐体31からケーシング34を取り外した場合の内部構造を示す斜視図である。
なお、
図2と
図3を対比すれば明らかな通り、
図3における上流側/下流側と左側/右側の方向定義は、
図2における投受光器3の設置状態の場合に倣っている。
【0034】
図3に示すように、光通信用である第1の投受光部8は、平板状の回路基板41と、この回路基板41の右側に配置された第1の投光部42と、その回路基板41の左側に配置された第1の受光部43とを有する。
第1の投光部42は、例えばLED(Light Emitting Diode)よりなる多数の発光素子42Aを備え、これらの発光素子42Aを回路基板41の右側部分の所定範囲に縦横に配列することによって構成されている。
【0035】
第1の受光部43は、回路基板41の左側部分に取り付けられた例えばPD(Photo Diode )よりなる受光素子43Aと、この受光素子43Aの受光面にアップリンク光UOを集光するレンズ43Bとから構成されている。
光通信用である第1の投受光部8の回路基板41は、ケーシング34の第1底面部36と同様に、設置状態において上流側ほど上位となるように傾斜している。
【0036】
図3に示す天井プレート35の外周縁部にケーシング34のフランジ部分を接合して、筐体31を組み立てると、第1の投光部42を構成するすべての発光素子42Aが、第1底面部36の右側窓部36R(
図2参照)の光透過シートに近接し、右側窓部36Rの枠内に収まるように配置される。また、この場合、第1の受光部43のレンズ43Bが、第1底面部36の左側窓部36L(
図2参照)の光透過シートに近接し、左側窓部36Lの枠内に収まるように配置される。
【0037】
一方、車両感知用である第2の投受光部9は、平板状の回路基板44と、この回路基板44の左側に配置された第2の投光部45と、その回路基板44の右側に配置された第2の受光部46とを有する。
第2の投光部45は、例えばLED(Light Emitting Diode)よりなる多数の発光素子45Aを備え、これらの発光素子45Aを回路基板44の左側部分の所定範囲に縦横に配列することによって構成されている。
【0038】
第2の受光部46は、回路基板44の右側部分に取り付けられた例えばPD(Photo Diode )よりなる受光素子46Aと、この受光素子46Aの受光面に反射光ROを集光するレンズ46Bとから構成されている。
なお、
図3の例では、回路基板44が、左右方向に幅広の第1基板44aと、この第1基板の右側部分の表面に固定されたほぼ正方形状の第2基板44bとから分割構成され、第2基板44bに第2の投光部45が取り付けられているが、回路基板44を一体物の基板で構成されていてもよい。
【0039】
図3の天井プレート35の外周縁部にケーシング34のフランジ部分を接合して、筐体31を組み立てると、第2の投光部45を構成するすべての発光素子45Aが、第2底面部37の左側窓部37L(
図2参照)の光透過シートに近接し、左側窓部37Lの枠内に収まるように配置される。また、この場合、第2の受光部46のレンズ46Bが、第2底面部37の右側窓部37R(
図2参照)の光透過シートに近接し、右側窓部37Rの枠内に収まるように配置される。
【0040】
図2及び
図3において、「V1」は第2の投光部45による入射光IOの「発光方向」を示し、「V2」は第2の受光部46による反射光ROの「受光方向」を示している。
ここで、「発光方向V1」とは、縦横に配列された複数の発光素子45Aを1つの光源とみなした場合に、その1つの光源から送出される入射光IOの光軸方向のことをいう。従って、発光方向V1は、第2の投光部45の設置範囲の中心を通って回路基板44を垂直に貫通する中心線の方向とほぼ一致する。
【0041】
これに対して、「受光方向V2」とは、同強度の反射光ROによる受光素子46Aに対する受光レベルが最も高くなる方向のことをいう。ここで、本実施形態では、受光素子46Aとレンズ46Bが同軸心状に配置され、受光素子46Aの受光面が回路基板44と平行となるように取り付けられている。
従って、受光方向V2は、受光素子46Aの中心を通って回路基板44を垂直に貫通する中心線の方向とほぼ一致し、上記発光方向V1とほぼ平行となる。
【0042】
このように、回路基板44は、第2の投光部45と第2の受光部46の取付基板としての機能を有しており、発光方向V1と受光方向V2との平行を維持しつつ、第2の投光部45と第2の受光部46の双方が回路基板44に取り付けられている。
なお、
図3に例示した投受光器3の内部構造では、第1の投受光部8と第2の投受光部9との間で、投光部42,45と受光部43,46の設置個所が左右で逆転した構造になっているが、それらの設置個所を左右方向で一致させることにしてもよい。
【0043】
〔光ビーコンの通信領域と入射領域〕
図4は、本実施形態に係る光ビーコン1の通信領域Aと入射領域Bの一例を示すための道路Rの側面図である。
図4に示すように、光通信用である第1の投受光部8の通信領域Aは、ダウンリンク光UOの照射範囲であるダウンリンク領域DA(実線のハッチング部分)と、アップリンク光UOの受光可能範囲であるアップリンク領域UA(破線のハッチング部分)とから構成されている。
【0044】
本実施形態においても、ダウンリンク領域DAとアップリンク領域UAの上流端位置c1は互いに一致している。
従って、アップリンク領域UAは、ダウンリンク領域DAの車両進行方向の上流側の大部分(
図4の右側部分)と重複しており、ダウンリンク領域DAの車両進行方向長さが通信領域A全体の同方向長さとなっている。
【0045】
本実施形態の光ビーコン1では、天井プレート35に対する回路基板44(
図3参照)の装着角度を従来よりも下流側に傾けることにより、入射光IOの発光方向V1と反射光ROの受光方向V2の双方を、鉛直方向に対して所定角度α(具体的には4.5°)だけ下流側(マイナス側)に指向させている。
もっとも、上記所定角度α=4.5°はあくまでも例示であって、鉛直方向に対して下流側(マイナス側)であれば所定角度αの値は任意である。
【0046】
具体的には、発光方向V1を上記のように下流側を指向させることにより、入射領域Bの上下流端位置x1,y1が次の位置に設定されている。
入射領域Bの下流端位置x1:−0.95m
入射領域Bの上流端位置y1:+0.25m
ただし、上記設定値は、道路面からの高さHが1.0mでかつ投受光器3の直下位置(原点O)から上流方向を正の数とした場合の値である。
【0047】
このように、第2の投光部45の発光方向V1を下流側に指向させると、入射領域Bの下流端位置x1と上流端位置y1が従来よりも下流側にずれるので、本実施形態では、その分だけダウンリンク領域DAを下流側に拡張させている。
【0048】
具体的には、各領域DA,UAの上下流端位置が、次のように設定されている。
ダウンリンク領域DAの下流端位置a1:0.7m
アップリンク領域UAの下流端位置b1:a1+2.7m(=3.4m)
双方領域DA,UAの上流端位置c1 :b1+2.6m(=6.0m)
【0049】
〔光ビーコンの効果〕
以上の通り、本実施形態の光ビーコン1によれば、第2の投光部45による入射光IOの発光方向V1が鉛直方向に対して下流側を指向しているので、その発光方向V1が鉛直方向に対して上流側を指向する従来の光ビーコン(
図5)に比べて、ダウンリンク領域DAの下流端位置a1をより下流側に設定して、ダウンリンク領域DAの車両進行方向長さを拡張することができる。
【0050】
例えば、
図4に示す本実施形態の光ビーコン1では、ダウンリンク領域DAの下流端位置a1(=0.7m)が、
図5に示す従来の光ビーコンの下流端位置a0(=1.3m)に比べて、0.6mだけ下流側に位置している。
このため、光通信機能と車両感知機能を併有する光ビーコン1において、車載機2がダウンリンク方向の光信号を受信する確実性が増すとともに、通信時間が長くなるのでダウンリンク方向の通信容量を拡大することができる。
【0051】
また、本実施形態の光ビーコン1では、アップリンク領域UAの範囲(
図4の下流端位置b1から上流端位置c1までの範囲)は、3.4〜6.0mとなっており、上流端位置c1が従来の光ビーコン(
図5)よりも1.0mだけ上流側に拡張されている。
従って、光ビーコン1がアップリンク方向の光信号を受信する確実性も増すとともに、通信時間が長くなるのでアップリンク方向の通信容量を拡大することもできる。
【0052】
更に、本実施形態の光ビーコン1では、発光方向V1と受光方向V2とが平行となるように第2の投光部45と受光部46を回路基板44に取り付けることにより、発光方向V1だけでなく、受光方向V2についても鉛直方向に対して下流側を指向するようになっている。
このため、受光方向V2が発光方向V1と非平行となって、車両Cで反射した反射光ROを第2の受光部46が適切に受光できなくなるのを未然に防止することができる。
【0053】
また、本実施形態の光ビーコン1では、発光方向V1と受光方向V2とが平行な状態となるように、第2の投光部45と第2の受光部46が回路基板44に取り付けられているので、天井プレート35に対する回路基板44(
図3参照)の装着角度を調整するだけで、発光方向V1と受光方向V2の傾斜角度を同時に設定することができる。
このため、第2の投光部45と第2の受光部46を個別の回路基板に取り付けて、それらの回路基板をそれぞれ天井プレート35に装着する場合に比べて、発光方向V1と受光方向V2の傾斜角度の設定が容易になり、投受光器3の製作手間がより簡便になる。
【0054】
今回開示した実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された構成と均等の範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上述の実施形態では、第2の投光部45の発光方向V1と第2の受光部46の受光方向V2が平行である場合を例示したが、車両感知に支障がない範囲でそれらの方向V1,V2が異なっていてもよい。