(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5958798
(24)【登録日】2016年7月1日
(45)【発行日】2016年8月2日
(54)【発明の名称】チューブ容器
(51)【国際特許分類】
B65D 17/34 20060101AFI20160719BHJP
B65D 1/02 20060101ALI20160719BHJP
【FI】
B65D17/34
B65D1/02 211
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-43472(P2012-43472)
(22)【出願日】2012年2月29日
(65)【公開番号】特開2013-180759(P2013-180759A)
(43)【公開日】2013年9月12日
【審査請求日】2014年9月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100076598
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 一豊
(72)【発明者】
【氏名】宮入 圭介
(72)【発明者】
【氏名】砂川 貴之
【審査官】
植前 津子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−106456(JP,A)
【文献】
特開2009−154898(JP,A)
【文献】
米国特許第03366289(US,A)
【文献】
特表2003−535773(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 17/34−17/40
B65D 1/02
B65D 35/02
B65D 33/00−33/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴部(6)から徐々に縮径する肩部(5)の上部に口筒部(4)を有して断面略扁平形状に形成された有底の容器本体(2)と、前記口筒部(4)に連設されて使用時に切り離される捨栓部(3)と、前記口筒部(4)と前記捨栓部(3)との境界に周設された切断溝(8)と、上端(11)が前記捨栓部(3)の側面(3A)から延設されて下端(12)が前記肩部(5)の近傍まで延びる摘み片(10)と、を備えたチューブ容器において、
前記摘み片(10)の一方の面に、平坦部(17)と前記平坦部(17)よりも板厚方向に突出する隆起部(18)とからなる係合部(16)が形成され、
前記摘み片(10)が、対向する容器本体(2)との間に設けた隙間(15)を介して前記容器本体(2)から分離されると共に、前記下端(12)と前記肩部(5)との境界に沿って線状に形成された破断可能な肉薄状の拘束連結部(20)を介して前記容器本体(2)に接続されていることを特徴とするチューブ容器。
【請求項2】
隆起部(18)の上下方向の両端に、容器本体(2)方向に突出する上凸部(18a)及び下凸部(18b)が設けられて前記隆起部(18)が平面視コの字状に形成されていると共に、平坦部(17)が前記上凸部(18a)と前記下凸部(18b)との間に配設されている請求項1記載のチューブ容器。
【請求項3】
隆起部(18)の周囲に沿って凸リブ(14)が周設されている請求項1または2記載のチューブ容器。
【請求項4】
上凸部(18a)が捨栓部(3)と対向する位置に形成されている請求項2記載のチューブ容器。
【請求項5】
隆起部(18)を有する面とは異なる他方の面に陥没部(19)が一体に形成されている請求項1乃至3のいずれか一項に記載のチューブ容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば液体洗剤などの液状の内容物、または氷菓子など融解可能な固形状の内容物が充填されるチューブ容器に係わり、特に開封作業に使用する摘みの構造を改善して容易に開封できるようにしたチューブ容器に関する。
【背景技術】
【0002】
液体洗剤、氷菓子その他液状又は氷状の内容物を充填するチューブ容器に関する先行技術としては、例えば以下の特許文献1及び2などが存在している。
【0003】
特許文献1に記載された容器10は、ポリエチレンやポリプロピレン等の弾性を有する合成樹脂材料により形成されており、他端部10cに設けられた摘み20を引くと、摘み20に負荷された外力が他端部10cに形成された溝18aの内端に破断を生じさせる。これにより溝18aの内端に沿って他端部10cが開封されるので、内部に充填されている冷菓(ソフトクリーム)を、一対のローラなどを用いて押し出すことができるようになっている。
【0004】
また特許文献2には2本一組で構成されるチューブ容器10に関する発明が記載されており、各チューブ容器10は、密封された本体部10aと、充填物である冷菓を充填した後に密封される端部10bと、開封の際に本体部10aと端部10bとを分離するための境界である開封溝11とからなる。端部10bには本体部10aよりも径が小さな筒状に形成された末端部位15と、該末端部位15の外周面で開封溝11に隣接した部位に配された摘み部16とが設けられている。
そして、2本のチューブ容器10,10を切り離し、摘み部16の係合穴17に指を係合させ、本体部10bと端部10aとを切り離すように力を加えることでチューブ容器10を開封することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−58623号公報
【特許文献2】特開2006−188288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の容器10では、摘み20が薄い平板状の小片として形成されており、滑りやすく摘み難い構造である。しかも、摘み20は凹凸がなく強度的に弱い構造でもあるため、大きな力で摘み20を引っ張ると変形が生じ、結果として末端近傍部位16を上手く切り離すことができないと云う問題がある。
【0007】
他方、特許文献2に記載のチューブ容器10では、摘み部16の係合穴17内に係合させた指を引くことにより、本体部10bと端部10aとを確実に切り離すことができるようになっている。
【0008】
しかしながら、特許文献2に記載のチューブ容器10は、係合穴17を有する摘み部16がチューブ容器10の側方に大きく張り出す構成である。このため、特許文献2に記載のように2本一組で構成して販売する商品形態の場合は、各摘み部16,16を両チューブ容器10,10が対向するスペース内に上手く収納する構成とすることで対応可能であるが、1本ずつ販売する商品形態の場合には側方に張り出した摘み部16が邪魔となるため、梱包箱やショーケースなどにおける収納効率を低下させると云う問題がある。あるいは商品搬送中に摘み部16が何かに引っ掛かりって誤開封が生じる虞もある。
【0009】
本発明は、上記した従来技術における問題点を解消すべく、捨栓部を切断溝に沿って切り離して開封するチューブ容器において、切断溝の切り離し作業を行うための摘み片の強度を高めると共に掴みやすい構造とすることにより、捨栓部の開封作業を簡単且つ確実に行えるようにしたチューブ容器を創出することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための手段のうち、本発明の主たる構成は、
胴部から徐々に縮径する肩部の上部に口筒部を有して断面略扁平形状に形成された有底の容器本体と、口筒部に連設されて使用時に切り離される捨栓部と、口筒部と捨栓部との境界に周設された切断溝と、上端が捨栓部の側面から延設されて下端が肩部の近傍まで延びる摘み片と、を備えたチューブ容器において、摘み片の一方の面に、平坦部と平坦部よりも板厚方向に突出する隆起部とからなる係合部
が形成され、摘み片
が、対向する容器本体との間に設けた隙間を介して容器本体から
分離されると共に、下端と肩部との境界に沿って線状に
形成された肉薄状の拘束連結部を介して
接続されていることを特徴とする、と云うものである。
【0011】
本発明の主たる構成では、摘み片の一方の面に凸状の隆起部を形成することにより摘み片の補強機能を向上させると共に、係合部を平坦部と隆起部とからなる凹凸状に形成して滑り止め機能を付与する。
また摘み片を本体容器から完全に分離させるには、摘み片を摘んだ指を比較的大きな引っ張り力で側方に、より好ましくは斜め上方に引いて拘束連結部を破断させることが必要となるが、一度拘束連結部での破断が起きると、この引っ張り力は破断を契機に一気に解放されると共に摘み片を介して捨栓部と口筒部との境界を構成する切断溝に伝えられ、この切断溝に対して瞬間的に大きな切断力を付与する。
また摘み片の下端は拘束連結部を介して容器本体に拘束されて自由状態にはないので、摘み片が何かに引っ掛かって誤開封する虞を低くする。
【0012】
また本発明の他の構成では、請求項1に記載の発明において、隆起部の上下方向の両端に、容器本体方向に突出する上凸部及び下凸部
が設けられて隆起部
が平面視コの字状
に形成されていると共に、平坦部
が上凸部と下凸部との間に
配設されている、と云うものである。
【0013】
上記構成では、一方の面に指先を受け入れるためのスペースを確保して摘み易い摘み片を達成する。
【0014】
また本発明の他の構成では、請求項1または2に記載の発明において、隆起部の周囲に沿って凸リブ
が周設されている、と云うものである。
【0015】
上記構成では、さらに機械的強度の高い摘み片を達成する。
【0016】
また本発明の他の構成では、上記記載の発明において、隆起部の周囲に沿って凸リブ
が周設されている、と云うものである。
【0017】
上記構成では、摘み片に与えた引っ張り力を捨栓部に対して効率良く伝えることを達成する。
【0018】
また本発明の他の構成では、上記いずれかに記載の発明において、上凸部
が捨栓部と対向する位置に
形成されている、と云うものである。
【0019】
上記構成では、摘み片の他方の面において陥没部と指先との係合を達成する。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
本発明の主たる構成においては、機械的強度を高めて変形し難い摘み片とすることができる。同時に、凹凸状の係合部が指と摘み片との間に係合を生じさせて滑りを抑制し、摘み易さを向上させることができるため、捨栓部の開封作業を容易且つ確実に行うことが可能となる。
また摘み片
が、対向する容器本体との間に設けた隙間を介して容器本体から
分離されると共に、下端と肩部との境界に沿って線状に
形成された肉薄状の拘束連結部を介して
接続されていることにより
、容器本体から摘み片の下端を破断させたときに発生する大きな切断力を利用して瞬間的に切断溝を切断することができるため、捨栓部の開封作業を簡単且つ確実に行うことができる。
さらに破断前の段階では、摘み片は拘束連結部を介して容器本体側に拘束されているため、搬送時等において摘み片に破断が生じて捨栓部が開封してしまうようなことがない。
【0024】
また請求項2に記載の、隆起部の上下方向の両端に、容器本体方向に突出する上凸部及び下凸部
が設けられて隆起部
が平面視コの字状
に形成されていると共に、平坦部
が上凸部と下凸部との間に
配設されている構成にあっては、指先を摘み片の平坦部に挿入すると、親指の腹側の部分が平坦部と隆起部とからなる凹凸状の係合部に係合するようになるため、摘み片の操作性を向上させることができる。
【0025】
また請求項3に記載の、隆起部の周囲に沿って凸リブ
が周設されている構成では、摘み片の強度をさらに高めて変形しにくくすることができる。このため、摘み片に与えた引っ張り力を、効率良く切断溝を切り離すための切断力とすることができるようになり、開封操作を容易とすることが可能となる。
【0026】
また請求項4に記載の、上凸部
が捨栓部と対向する位置に
形成されている構成でも、摘み片をさらに確実に摘むことができるようになると共に、この摘み片に与えた引っ張り力を捨栓部に効率良く伝えることが可能となるため、開封操作を容易且つ確実に行うことができる。
【0027】
また請求項5に記載の、隆起部を有する面とは異なる他方の面に陥没部
が一体に
形成されている構成にあっては、摘み片の他方の面と他の指先との間の係合を確保することができるようになるため、さらに滑りにくく且つ摘みやすい摘み片とすることができる。
【0029】
さらに破断前の段階では、摘み片は拘束連結部を介して容器本体側に拘束されているため、搬送時等において摘み片に破断が生じて捨栓部が開封してしまうようなことがない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の実施の形態としてのチューブ容器を示す正面図である。
【
図3】
参考例としてチューブ容器
の要部を示す拡大図である。
【
図4】
図1のV−IV線にて切断し矢視方向から見た拡大断面図である。
【
図5】開封作業を示すチューブ容器を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の実施の形態としてのチューブ容器を示す正面図、
図2は
図1の側面図、
図3は
参考例としてチューブ容器
の要部を示す拡大図、
図4は
図1のIV−IV線にて切断し矢視方向から見た拡大断面図、
図5は開封作業を示すチューブ容器を示す正面図である。
【0032】
本発明の実施の形態に示すチューブ容器1は、ポリエチレンやポリプロピレン等の弾性を有する合成樹脂材料からなるチューブ状のパリソンをブロー成形することにより、容器本体2と、この容器本体2の上部に設けられた捨栓部3と、捨栓部3の側面3Aに設けられた摘み片10とを有して一体に形成されている。
【0033】
容器本体2は、最下部に設けられた底部7と、底部7から上方に延びる胴部6と、胴部6の上部に徐々に縮径状に形成された肩部5と、肩部5の上に設けられた口筒部4とを有して断面略扁平形状に形成されている。
【0034】
捨栓部3は口筒部4の上に連設されており、捨栓部3と口筒部4との境界には切断溝8が周設されている。捨栓部3は、この切断溝8に沿って切断されることによって口筒部4から切り離すことが可能となっている。
【0035】
捨栓部3の中段には補強用として凸状の周リブ9が周設されている。そして、
図2に破線で示すように、封止する前の状態では捨栓部3の上端は円筒形状である。そして、
図2に実線で示すように、内容物を充填した状態で、例えば超音波溶着手段などによって先端部部分を扁平状にシールすることにより、内容物が漏れないように封止される。
【0036】
チューブ容器1は、パリソンを図示しない金型で挟んだ状態でブロー成形することにより成形されるが、摘み片10はブロー成形時に金型でパリソンの一部(本来はバリとなる部分)を挟み込むことにより容器本体2と同時に形成される。
【0037】
図3及び
図4に示すように、摘み片10はその上端11が捨栓部3の側面(パーティングラインPLを有する面)3Aに設けられ、下端12は肩部5近傍の位置まで延設された小片状の部材として構成されている。このように摘み片10を小片によって構成することにより、従来のように摘み片10が容器本体2の側方の位置に大きく張り出して邪魔となることがない。その結果、このようなチューブ容器1を利用した商品の梱包箱やショーケースなどへの収納を効率良く行うことができる。
【0038】
図4に示すように、摘み片10の一方の面(表面)には板厚方向に凸状に突出する隆起部18が形成され、この隆起部18に対応する他方の面(裏面)の位置には陥没部19が形成されている。隆起部18と陥没部19とは積層状態にある合成樹脂材料を型押しすることにより一体に形成されている。
【0039】
図3に示すように、摘み片10の一方の面(表面)の、上端11側となる隆起部18の端部には捨栓部3方向に突出する上凸部18aが、下端12側となる隆起部18の端部には口筒部4方向に突出する下凸部18bが共に一体に形成されている。そして、摘み片10の一方の面(表面)側の内縁側であって、上凸部18aと下凸部18bとの間には平坦面17が設けられている。この平坦面17と隆起部18とが並設されて凹凸状の係合部16が形成されている。
なお、上凸部18aは捨栓部3と対向する位置に形成されており、後述するように摘み片10に与えられた引っ張り力fが捨栓部3に効率良く伝わりやすくなっている。
【0040】
また摘み片10の隆起部18及び陥没部19の周囲には、表裏両面に突出する凸リブ14が周設されており、隆起部18と共に摘み片10全体の機械的強度を高められている。凸リブ14は、捨栓部3と摘み片10の上端11
との接続部13にも設けられており、捨栓部3と摘み片10の上端11との間を強固に連結している。そして、凸リブ14の一部である接続部13の最下端13aは、捨栓部3と口筒部4との境界である切断溝8と一致する位置まで、より詳しくは捨栓部3の下端の位置まで達している。
【0041】
また平坦面17と容器本体2側の口筒部4とが対向する部分には隙間15が形成されており、摘み片10は容器本体2から分離した構造となっている。ただし、この
参考例に示すチューブ容器1では、肩部5と摘み片10の下端12とが対向する一箇所の位置に拘束連結部20が設けられており、この拘束連結部20を介して、肩部5と摘み片10とが一点で連結されている。
【0042】
図4及び
図5に点線で示すように、例えば親指F1と人指し指F2との間に摘み片10を挟み込むことにより、摘み片10を両面から摘むことができる。
ここで、親指F1の先端を一方の面(表面)に設けられた平坦部17に挿入すると、親指F1の腹側の部分が平坦部17と隆起部18とからなる凹凸状の係合部16に係合するようになるので、滑り止め機能が付与されて摘み片10を白矢印方向に確実に引き込むことが可能となる。
さらに他方の面(裏面)においても、人指し指F2の先端を陥没部19に挿入すると、人指し指F2が陥没部19に係合するようになるので、より確実に摘み片10を白矢印方向に引き込むことができるようになる。
【0043】
このように、本発明では、摘み片10の一方の面に平坦部17と隆起部18とから構成される凹凸状の係合部16を形成し、他方の面の隆起部18に対応する部分に陥没部19を形成することにより、より高いレベルで滑りの発生を抑えて摘み易い構造からなる摘み片10とすることができる。
【0044】
次に、チューブ容器1の開封作業について説明する。
親指F1と人指し指F2を、摘み片10を摘んだ状態において白矢印で示す側方、より好ましく斜め上方に引っ張って拘束連結部20に破断を生じさせることにより、
捨栓部3を容器本体2側の口筒部4から完全に分離することができる。
このとき、拘束連結部20には引っ張り力fに抗して伸び変形が生じるが、この伸び変形は引っ張り力fに対する抵抗力として作用する。そして、引っ張り力fが拘束連結部20の抵抗力を超えたときに、拘束連結部20に破断が生じる。
【0045】
図5に示すように、拘束連結部20が破断すると、このとき開放された引っ張り力fは摘み片10を効率良く瞬間的に伝わり、摘み片10の上端11を介して捨栓部3の側面3Aを斜め上方に勢い良く引っ張り上げる。このとき、引っ張り力fは切断溝8上であって且つ接続部13の最下端13aに瞬時に集中する切断力として作用するため、確実に最下端13a近傍の切断溝8に切断を生じさせる。続けて摘み片10を側方に、好ましくは斜め上方に引き上げることにより、捨栓部3を簡単且つ確実に切り離すことが可能となる。
【0046】
そして、チューブ容器1は捨栓部3が切り離された後の口筒部4を介して内容物を注出することが可能となる。例えば、内容物がシャーベット状の氷菓子の場合においては、この口筒部4を口で咥えることにより、口筒部4を介して直接的に氷菓子を食すことが可能となる。
【0047】
以上、実施例
又は参考例に沿って本発明の構成とその作用効果について説明したが、本発明の実施の形態は上記実施例
又は参考例に限定されるものではない。
例えば、上記実施例では、摘み片10の一方の面(表面)に平坦部17及び隆起部18とから構成される凹凸状の係合部16と、他方の面(裏面)の陥没部19とが一体に形成される構成を示して説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、摘み片10の一方の面(表面)に形成した凹凸状の係合部16のみの構成だけでも滑りを抑えて摘み易い摘み片10とすることが可能である。ただし、この構成に加えて他方の面(裏面)に陥没部19を一体に形成することにより、滑り止めと摘み易さの効果をさらに高めることができる。
【0048】
また上記
参考例のチューブ容器1では、肩部5と摘み片10の下端12との間の一箇所を一つの拘束連結部20を介して一点で連結した構成を示して説明したが、本発明は上記
参考例に限定されるものではなく、肩部5と摘み片10の下端12とは複数の拘束連結部で接続される構成であってもよいし、摘み片10の下端12と肩部5との境界に沿って線状に形成した肉薄状の拘束連結部で接続される構成であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、例えば液体洗剤などの液状の内容物や氷菓子など融解可能な固形状の内容物が充填されるチューブ容器の分野における用途展開をさらに広い領域で図ることができる。
【符号の説明】
【0050】
1 ; チューブ容器
2 ; 容器本体
3 ; 捨栓部
4 ; 口筒部
5 ; 肩部
6 ; 胴部
7 ; 底部
8 ; 切断溝
9 ; 周リブ
10 ; 摘み片
11 ; 摘み片の上端
12 ; 摘み片の下端
13 ; 接続部
13a; 接続部の最下端
14 ; 凸リブ
15 ; 隙間
16 ; 係合部
17 ; 平坦部
18 ; 隆起部
18a; 上凸部
18b; 下凸部
19 ; 陥没部
20 ; 拘束連結部
f ; 引っ張り力
F1 ; 親指
F2 ; 人指し指
PL ; パーティングライン