特許第5958881号(P5958881)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5958881電力情報報知装置およびこれを備えた住宅用電力システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5958881
(24)【登録日】2016年7月1日
(45)【発行日】2016年8月2日
(54)【発明の名称】電力情報報知装置およびこれを備えた住宅用電力システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/06 20120101AFI20160719BHJP
【FI】
   G06Q50/06
【請求項の数】7
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2012-82761(P2012-82761)
(22)【出願日】2012年3月30日
(65)【公開番号】特開2013-214134(P2013-214134A)
(43)【公開日】2013年10月17日
【審査請求日】2015年2月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004709
【氏名又は名称】株式会社ノーリツ
(74)【代理人】
【識別番号】100120514
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 雅人
(72)【発明者】
【氏名】前田 恭大
(72)【発明者】
【氏名】青木 功
(72)【発明者】
【氏名】足立 俊夫
(72)【発明者】
【氏名】中島 佑樹
(72)【発明者】
【氏名】岩本 宗一郎
【審査官】 川▲崎▼ 博章
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−067457(JP,A)
【文献】 特開2000−266789(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 50/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電装置を用いて発生させた電力を外部の電力系統に売電可能とされたシステムに付設して用いられ、
売電量の検出手段と、
売電単価のデータを設定入力可能なデータ設定手段と、
前記売電量および前記売電単価に基づいて売電料金を算出するデータ処理手段と、
前記売電料金に関する情報を報知可能な報知手段と、
を備えている、電力情報報知装置であって、
前記データ設定手段には、売電期間および前記売電単価の適用期間の少なくとも一方に関する期間情報のデータを設定入力可能とされ、
前記データ処理手段は、所定の時期が到来したときには、前記報知手段を利用して前記期間情報を報知させる処理を実行するように構成されていることを特徴とする、電力情報報知装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電力情報報知装置であって、
前記期間情報の報知は、前記売電期間の終了前または前記売電単価の適用期間の終了前の所定の時期に1回以上にわたって報知されるように構成されている、電力情報報知装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の電力情報報知装置であって、
前記データ設定手段には、前記売電期間および前記売電単価の適用期間が経過した後に適用が予定されている次期売電期間および次期売電単価の少なくとも一方に関する更新用データをさらに設定入力可能とされ、
前記データ処理手段は、前記売電期間または前記売電単価の適用期間の終了時には、前記売電期間および売電単価の少なくとも一方のデータを、前記更新用データの内容に更新する制御を行なうように構成されている、電力情報報知装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の電力情報報知装置であって、
前記売電期間または前記売電単価の適用期間が経過したにも拘わらず、これに対応するデータが前記データ設定手段において新たなデータに更新されていない場合には、その旨を察知させるための報知動作が実行されるように構成されている、電力情報報知装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の電力情報報知装置であって、
インターネット接続が可能な通信手段を備え、
前記データ処理手段は、インターネット通信を利用して売電単価のデータを取得し、かつこのデータを前記データ設定手段に設定入力する処理を実行可能とされている、電力情報報知装置。
【請求項6】
発電装置を用いて発生させた電力を外部の電力系統に売電可能とされており、かつ前記発電装置が住宅に付設されて構成されている、住宅用電力システムであって、
請求項1ないし5のいずれかに記載の電力情報報知装置を備えていることを特徴とする、住宅用電力システム。
【請求項7】
請求項6に記載の住宅用電力システムであって、
コージェネレーションシステムまたは給湯装置と、このコージェネレーションシステムまたは給湯装置用のリモコンと、をさらに備えており、
前記電力情報報知装置は、前記リモコンを兼用した構成とされている、住宅用電力システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽光発電装置などの発電装置を備え、外部の電源系統に売電を行なうことが可能とされたシステムに付設して用いられ、ユーザに売電量や売電料金などの情報を察知させるのに用いられる電力情報報知装置、およびこれを備えた住宅用電力システムに関する。
【背景技術】
【0002】
太陽光発電装置を備えた住宅用電力システムでは、太陽光発電装置によって発生させた電力を、電気事業者に買い取らせるようにしている場合が多い。このようなシステムでは、太陽光発電装置による発電量や売電量などの情報を所定のディスプレイを利用してユーザに報知させるように構成されているのが通例である(たとえば、特許文献1を参照)。売電量を報知させる場合、売電単価のデータに基づき、売電料金を表示させることも行なわれている。
【0003】
しかしながら、前記したような従来のシステムでは、次のように、改善すべき余地があった。
【0004】
すなわち、太陽光発電装置の所有者(売電者)と電気事業者(買電事業者)との間で締結される売電契約の期間は有限であり、契約が更新されることなく一定期間が過ぎることによって売電期間が終了する場合がある。また、売電期間が更新されたとしても、その更新の際に売電単価が改定される場合がある。さらには、売電期間の途中であっても、売電単価がたとえば所定期間毎に見直されて、改定される場合もある。
これに対し、従来のシステムでは、前記したような事態に適切に対応していないのが実情である。具体的には、従来のシステムで用いられている情報機器では、売電期間の終期が迫ったり、あるいは経過しても、そのようなことを報知する機能は具備されていないのが実情である。また、売電単価の適用期間の終期が迫ったり、あるいは経過した場合においても、前記と同様に、その旨は報知されない。これでは、実際には売電期間が終了しているにも拘わらず、売電量や売電料金の情報が誤って報知され、あるいは実際には売電単価が新しい単価に改定されているにも拘わらず旧単価で計算された売電料金が報知されるといった虞があり、その報知内容をユーザが信用してしまう可能性があった。このような事態は、できるだけ回避できるようにすることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−158701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、売電期間あるいは売電単価の適用期間が経過しているにも拘わらず、このことに対応しない誤った情報が報知され、かつこの誤った情報をユーザが信用してしまうといった虞を適切に防止することが可能な電力情報報知装置、およびこれを備えた住宅用電力システムを提供することを、その課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0008】
本発明の第1の側面により提供される電力情報報知装置は、発電装置を用いて発生させた電力を外部の電力系統に売電可能とされたシステムに付設して用いられ、売電量の検出手段と、売電単価のデータを設定入力可能なデータ設定手段と、前記売電量および前記売電単価に基づいて売電料金を算出するデータ処理手段と、前記売電料金に関する情報を報知可能な報知手段と、を備えている、電力情報報知装置であって、前記データ設定手段には、売電期間および前記売電単価の適用期間の少なくとも一方に関する期間情報のデータを設定入力可能とされ、前記データ処理手段は、所定の時期が到来したときには、前記報知手段を利用して前記期間情報を報知させる処理を実行するように構成されていることを特徴としている。
【0009】
このような構成によれば、所定の時期が到来すると、売電期間に関する情報および売電単価の有効期間に関する情報のうち、少なくとも一方の情報(期間情報)が、データ処理手段の制御により報知手段を利用して報知される。このため、売電者であるユーザは、売電期間の終了時期や、売電単価が改定される時期などを的確に察知することができる。その結果、従来とは異なり、実際には売電期間が終了しているにも拘わらず、それに対応する処理が採られることなく売電量や売電料金の情報が過誤報知される事態や、実際には売電単価が新しい単価に改定されているにも拘わらず旧単価で計算された売電料金が報知される事態を抑制し、また仮にそのような過誤の報知がなされても、その内容をユーザが信用するといった虞を生じないようにすることができる。
【0010】
本発明において、好ましくは、前記期間情報の報知は、前記売電期間の終了前または前記売電単価の適用期間の終了前の所定の時期に1回以上にわたって報知されるように構成されている。
【0011】
このような構成によれば、売電期間が終了する前に売電期間の終了時期をユーザに察知させ、あるいは売電単価の適用期間が終了する前に売電単価の適用期間の終了時期をユーザに察知させることができる。したがって、ユーザは、売電期間や売電単価の適用期間が終了する前に、適切な対応措置を採ることが可能となる。
【0012】
本発明において、好ましくは、前記データ設定手段には、前記売電期間および前記売電単価の適用期間が経過した後に適用が予定されている次期売電期間および次期売電単価の少なくとも一方に関する更新用データをさらに設定入力可能とされ、前記データ処理手段は、前記売電期間または前記売電単価の適用期間の終了時には、前記売電期間および売電単価の少なくとも一方のデータを、前記更新用データの内容に更新する制御を行なうように構成されている。
【0013】
このような構成によれば、売電期間または売電単価のデータ内容を、データ処理手段を利用して、所定の適正な時期に自動更新させることができるために、ユーザにとって便利である。
【0014】
本発明において、好ましくは、前記売電期間または前記売電単価の適用期間が経過したにも拘わらず、これに対応するデータが前記データ設定手段において新たなデータに更新されていない場合には、その旨を察知させるための報知動作が実行されるように構成されている。
【0015】
このような構成によれば、売電期間または売電単価の適用期間が経過しているにも拘わらず、そのようなことに適切に対応されていない場合には、その旨をユーザに的確に察知させて、ユーザにデータ更新を促すことができる。
【0016】
本発明において、好ましくは、インターネット接続が可能な通信手段を備え、前記デー
タ処理手段は、インターネット通信を利用して売電単価のデータを取得し、かつこのデータを前記データ設定手段に設定入力する処理を実行可能とされている。
【0017】
このような構成によれば、たとえば操作スイッチを操作して売電単価のデータなどを逐一データ入力する場合と比較すると、データ入力操作が容易となる。また、データ入力ミスも防止することができる。
【0018】
本発明の第2の側面により提供される住宅用電力システムは、発電装置を用いて発生させた電力を外部の電力系統に売電可能とされており、かつ前記発電装置が住宅に付設されて構成されている、住宅用電力システムであって、本発明の第1の側面により提供される電力情報報知装置を備えていることを特徴としている。
【0019】
このような構成によれば、本発明の第1の側面により提供される電力情報報知装置について述べたのと同様な効果が期待できる。
【0020】
本発明において、好ましくは、コージェネレーションシステムまたは給湯装置と、このコージェネレーションシステムまたは給湯装置用のリモコンと、をさらに備えており、前記電力情報報知装置は、前記リモコンを兼用した構成とされている。
【0021】
このような構成によれば、コージェネレーションシステムまたは給湯装置用のリモコンとは別個に電力情報報知装置を設置する場合と比較して合理的であり、装置・機器の総数を少なくしてシステム全体のコストを下げ、また情報管理を一元化し得るなどの利点が得られる。
【0022】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明に係る電力情報報知装置およびこれを備えた住宅用電力システムの一例を示すブロック図である。
図2】(a)〜(c)は、図1に示す電力情報報知装置におけるデータ表示の具体例を示す正面図である。
図3図1に示す電力情報報知装置のデータ処理部の動作制御手順の一例を示すフローチャートである。
図4】本発明の他の例を示すブロック図である。
図5】本発明の他の例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【0025】
図1に示す住宅用電力システムSaは、太陽光パネル10を有する太陽光発電装置1、およびこの太陽光発電装置1のモニタとして機能する電力情報報知装置5Aを備えており、外部の電力系統(商用電力系統)による電力買取り方式が余剰買取り方式とされたシステムである。外部の電力系統は、引込線などの電源線L1を介して分電盤2のサービスブレーカ21に接続されている。これに対し、太陽光発電装置1のパワーコンディショナ11は、専用ブレーカ20を介してサービスブレーカ21に接続されている。このことにより、太陽光発電装置1によって発生させた電力の余剰分を外部の電力系統に売電可能である。なお、サービスブレーカ21には、主幹ブレーカ22を介して複数の分岐ブレーカ24が接続されており、これら複数の分岐ブレーカ24を介して住宅の各所への配電がなされる。
【0026】
パワーコンディショナ11は、太陽光パネル10によって発電された直流電力を交流電
力に変換する電力制御部11aに加え、電力測定部11bおよび通信部11cを備えている。電力測定部11bは、太陽光発電量を測定可能であるとともに、電源線L1にCT(カレントトランス)および配線L11を介して接続されていることにより、外部の電力系統に対する売電量および買電量の測定も可能とされている。この電力測定部11bにおいて測定された電力のデータは、通信部11cを介して電力情報報知装置5Aに送信されて記憶される。
【0027】
電力情報報知装置5Aは、表示部50、複数の操作スイッチを有する操作部51、パワーコンディショナ11との間でデータ通信を行なうための通信部52、インターネット用通信部56、データ処理部53、記憶部54、およびカレンダクロック55を備えている。表示部50は、たとえば液晶パネルなどを用いて構成され、文字などの画像表示が可能であり、本発明でいう報知手段の一例に相当する。
【0028】
操作部51および記憶部54の組み合わせは、本発明でいうデータ設定手段の一例に相当し、操作部51を操作することにより、「売電期間」、「売電単価」、「売電単価の適用期間」などのデータを記憶部54に記憶させて設定することが可能である。ここで、「売電期間」は、売電者と電気買取り事業者との間で締結される売電契約(より正確には電力売買契約)の有効期間(たとえば10年など)である。「売電単価の適用期間」は、売電契約に付随して定められる売電単価が有効に適用される期間であり、売電期間と同一である場合と、売電期間よりも短い場合(たとえば1年など)とがある。前者の場合には、売電期間中は売電単価が一定であり、後者の場合には、売電期間の途中で売電単価が1回または複数回にわたって改定される。「売電期間」および「売電単価の適用期間」に関するデータは、本発明でいう「期間情報のデータ」に相当する。
【0029】
記憶部54には、前記以外のデータとして、「更新用データ」も記憶可能である。ここで、「更新用データ」の例としては、現時点で適用されている売電期間が終了した後に、売電契約が更新されることによって次に適用されることが予定されている売電期間(次期売電期間)のデータが該当する。また、現時点で適用されている売電単価の次に予定されている改定後の売電単価(次期売電単価)のデータも該当する。記憶部54は、好ましくは、不揮発性メモリを用いて構成されている。
【0030】
インターネット用通信部56は、インターネット通信を介して売電単価などの前記したデータを取得するためのものであり、電力買取り事業者、あるいは電力情報報知装置5Aの販売業者などがインターネットのサーバ上に売電単価やその他のデータをアップしておくことによって、このサーバから必要なデータを取得することを可能とするものである。なお、パワーコンディショナ11と通信部52との間で実行される通信は、たとえば重畳2芯通信や無線通信である。
【0031】
データ処理部53は、マイクロコンピュータなどを用いて構成されており、パワーコンディショナ11から送信されてくる太陽光発電量のデータを表示部50に表示出力させる処理や、前記発電量および売電単価に基づいて売電料金を算出し、かつこの算出した売電料金のデータを表示部50に表示出力させるといった処理を実行する。図2(a)は、表示部50で表示されるトップ画面の一例であり、発電量、売電量、および売電料金などのデータは、たとえば同図のような態様で表示出力される。また、データ処理部53は、所定の時期が到来したときには、たとえば図2(b)に示すように、「売電期間」に関するデータD1を表示部50のトップ画面などに表示出力させる。あるいは、同図(c)に示すように、「売電単価の適用期間」に関するデータD2を、表示部50のトップ画面などにおいて表示出力させる。ただし、その詳細については、後述する。
【0032】
次に、前記した電力情報報知装置5Aを備えた住宅用電力システムSaの作用について
説明する。併せて、データ処理部53の動作制御手順の一例について、図3のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0033】
まず、電力情報報知装置5Aを動作オン状態にすると、データ処理部53は、売電期間のデータ、売電単価のデータ、および売電単価の適用期間のデータの設定入力が既になされているか否かを判断する(S1〜S3)。前記データの設定入力がなされていない場合において(S1:NO,S2:NO,S3:NO)、インターネットによって未入力データの取得が可能であれば、データ処理部53は、インターネット通信を実行して所定のサーバから未入力であったデータを取得し、記憶部54に記憶させる(S10:YES,S11)。
【0034】
これに対し、電力情報報知装置5Aがインターネット接続されていない場合、あるいはインターネット接続されている場合であっても、所定のサーバがデータを提供できる状況にないような場合には、データ処理部53は、売電期間などについての所定のデータが未だ設定入力されていない旨をユーザに察知させるための画像を表示部50に表示させる(S10:NO,S12)。このことにより、ユーザが操作部51を操作するなどして、売電期間などの必要なデータを設定入力することが促進され、その後の売電期間や売電単価などの管理を適切に実行することが可能となる。なお、売電単価のデータ入力がなされていない場合には、売電料金の算出は困難であるため、売電料金の画面表示は省略されるものの、売電量(kwh)などについては表示することが可能である。したがって、前記したデータが設定入力されていない場合であっても、電力情報報知装置5Aにおいて、発電量や売電量の表示処理は適切に実行される。
【0035】
売電期間、売電単価、および売電単価の適用期間についてのデータが設定入力されている場合において(S1:YES,S2:YES,S3:YES)、売電期間や売電単価の適用期間に関する期間情報を報知する回数や日時が、既に設定入力されている場合(S4:YES)、データ処理部53は、それに対応した処理を実行する。すなわち、この場合、データ処理部53は設定入力されている日時が到来した時点で、売電期間または売電単価の適用期間に関する期間情報を表示部50に表示させる(S5:YES,S6)。この表示は、たとえば図2(b),(c)に示したような態様でなされるが、期間情報のデータD1,D2の表示出力は、表示部50の表示画面の一部を利用したものに限らず、全画面表示とすることもできる。データD1,D2の表示時間は、予め定められた時間だけでもよいが、たとえばその表示を中止するための特定の操作がなされない限りは、その表示が継続するようにしてもよい。
前記したような動作処理によれば、期間情報を報知する回数や日時をユーザが任意に指定できることとなり、融通性に優れるために、ユーザの要望に合致したものとなる。期間情報を報知させる日時は、売電期間の終期がある程度差し迫ってきた時期とすることが一般的と考えられるが、これに限らず、たとえば毎日報知させるようにすることもできる。表示部50に表示される期間情報の内容は、売電期間が終了する迄の残存期間、あるいは売電単価の適用期間までの残存期間でなくてもよい。たとえば、売電開始日からの経過日数、あるいは売電単価の適用開始日からの経過日数を表示させるようにしてもかまわない。なお、売電期間や売電単価の適用期間の経過後に報知させることもできる。このような点は、後述のステップS13における期間情報の報知の場合も同様である。
【0036】
前記とは異なり、所定の期間情報を表示させる回数や日時がユーザによって設定されていない場合には(S4:NO)、データ処理部53は、制御プログラムによって予め定めた時期に、所定の期間情報を表示させる処理を実行する(S13)。前記制御プログラムは、データ処理部53が具備するROMなどに予め記憶されている。このような構成によれば、ユーザが所定の期間情報を表示させる回数や時期を設定するための操作を省くことが可能となる。なお、制御プログラムで予め設定された時期は、たとえば売電期間や売電
単価の適用期間が終了する前の1カ月程度前からその後毎日である。売電期間や売電単価の適用期間が経過した後にも一定条件下で報知処理がなされるが、この点については後述する。
【0037】
次いで、売電期間の終期、または売電単価の適用期間の終期が到来したときには、データ処理部53は、記憶部54への更新用データの設定入力がなされているか否かを判断する(S7:YES,S8)。たとえば、売電契約の更新が早めになされることによって、次回の売電期間が現在進行中の売電期間が終了する前に判明している場合がある。この場合には、売電期間の終了前において、記憶部54に次期売電期間のデータを予め設定入力しておくことが可能である。このような場合、データ処理部53は、売電期間のデータを新しいデータに更新する(S9)。このような更新処理は、売電単価のデータについても同様である。
【0038】
一方、更新データが設定入力されていない場合には(S8:NO)、その更新データをインターネット上のサーバから取得可能な状況であれば、この経路で更新データが取得されて記憶部54に記憶される(S14:YES,S15)。このことにより、データ更新が適切になされる(S9)。これとは異なり、インターネット経由では更新データを取得できない場合には、データ処理部53は、売電期間が終了した旨、または売電単価の適用期間が終了した旨を知らせるためのメーセッジなどを表示部50に表示させる(S14:NO,S16)。この表示によって、ユーザには更新データを設定入力することを促すことができ、ユーザが更新データを設定入力する操作を行なうと、その時点でデータ処理部53はデータ更新処理を実行する(S16,S8:YES,S9)。フローチャートには示されていないが、ステップS16の表示(報知)は、データ更新がなされた時点で終了する。また、実際には、売電期間が更新されず、売電が終了する場合もあるために、このような場合には、所定のスイッチ操作を行なうことによってステップS16の表示を終了させることもできるようにされている。
【0039】
前記した一連の処理によれば、ユーザは、売電期間の終了時期や、売電単価の適用期間の終了時期などを的確に察知することができる。このため、たとえば売電期間が終了しているにも拘わらず、それに対応する処理が採られることなく、売電量や売電料金の情報が過誤報知されたり、あるいは実際には売電単価が新しい単価に変更されているにも拘わらず旧単価で計算された誤った売電料金が報知されて、その内容を信用してしまうといった不具合を無くすことができる。また、前記した処理によれば、データ更新処理も容易かつ適切に行なうことができ、便利である。
【0040】
図4および図5は、本発明の他の実施形態を示している。これらの図において、前記実施形態と同一または類似の要素には、前記実施形態と同一の符号を付している。
【0041】
図4に示す住宅用電力システムSbは、太陽光発電装置1に加え、電力測定ユニット4A、コージェネレーションシステム3、および電力情報報知装置5Bを具備している。電力情報報知装置5Bは、コージェネレーションシステム3の遠隔操作および監視を行なうためのリモコンを兼用したものである。
【0042】
電力測定ユニット4Aは、図1に示したパワーコンディショナ11の一部の構成に近似したものであり、太陽光発電装置1により発電された電力を、CT(カレントトランス)および配線部L20を利用して測定する電力測定部40を有している。この電力測定部40によって測定されたデータは、データ処理部41の制御により通信部42を介して電力情報報知装置5Bに送信される。
【0043】
コージェネレーションシステム3は、たとえばガスエンジンを利用した発電が可能な発
電部30、この発電部30からの排熱を利用して温水を生成する温水生成部31、電力測定部32、データ処理部33、および通信部34を備えている。発電部30において発生された電力は、電源線L4を介して分電盤2の専用ブレーカ23に送られた後に、分電盤2の分岐ブレーカ24を介して住宅内の所定箇所へ配電される。電力測定部32は、発電部30における発電量を測定可能であることに加え、住宅用電力システムSb内における使用電力量(ただし、発電部30により発電されて使用された電力量は除外)も測定可能である。そのための手段として、電力測定部32は、主幹ブレーカ22の1次側の電源線L5にCTを介して配線接続されている。データ処理部33は、電力測定部32で測定される電力や、電力測定ユニット4Aで測定される太陽光発電の電力に基づき、売電量および買電量の所定期間における積算値を演算処理によって求め、かつそのデータを所定の時期に電力情報報知装置5Bに送信するように構成されている。
【0044】
電力情報報知装置5Bは、既述したように、コージェネレーションシステム3のリモコンを兼用したものであり、コージェネレーションシステム3の遠隔操作や動作状況の確認を行なうための機能を備えているが、前記実施形態の電力情報報知装置5Aと同様に、売電期間や売電単価の適用期間に関する所定の期間情報を所定のタイミングで報知する機能を備えている。したがって、本実施形態においても、前記実施形態と同様に、ユーザは売電期間の終了時期や売電単価の適用期間の終了時期などを的確に察知し、適切な対応措置を採ることができる。
【0045】
図5に示す住宅用電力システムScは、図4に示したコージェネレーションシステム3に代えて、発電機能を有しない給湯装置6を備えた構成である。給湯装置6は、燃焼器またはヒートポンプを利用して湯水加熱を行なうことにより温水(一般給湯用、風呂給湯用、暖房給湯用の種別を問わない)を生成する温水生成部60、温水生成部60の各部の動作制御を実行するデータ処理部62、および通信部63を備えている。電力情報報知装置5Cは、給湯装置6のリモコンを兼用している。
【0046】
電力測定ユニット4Bは、図4に示した電力測定ユニット4Aとハード構成は共通しており、太陽光発電装置1による発電量を測定可能であるが、分電盤2のサービスブレーカ21の1次側の電源線L1に配線L10を介して接続され、売電量および買電量の測定も可能とされている。これらの測定データは、電力情報報知装置5Cに送信される。
【0047】
電力情報報知装置5Cは、給湯装置6のリモコンを兼用したものであり、給湯装置6の遠隔操作や動作状況の確認を行なうための機能を備えているが、やはり図1に示した電力情報報知装置5Aと同様に、売電期間や売電単価の適用期間に関する所定の期間情報を所定のタイミングで報知する機能を備えている。したがって、前記した実施形態と同様な効果を得ることができる。
【0048】
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る電力情報報知装置、およびこれを備えた住宅用電力システムの各部の具体的な構成は、本発明の意図する範囲内において種々に設計変更自在である。
【0049】
本発明でいう電力情報報知装置の報知手段は、画像表示が可能な表示部に代えて、または加えて、音声によるデータ出力が可能なものとすることもできる。データを画像表示させる場合、表示画面の具体的な態様は限定されない。報知手段を利用して所定の期間情報(売電期間や売電単価の適用期間の情報)を報知させる場合、売電期間や売電期間の適用期間に関する情報を、数値などを用いて具体的に報知することに代えて、たとえば数値などを用いることなく、やや曖昧な内容(たとえば、単に「売電期間の終わりが近づいてきました」や「売電期間が終わりました」といったメッセージを表示させるだけのような状態)で報知させるようにしてもよい。
【0050】
本発明でいう発電装置は、太陽光発電装置に限定されず、たとえば風力発電装置、地熱発電装置、簡易水力発電装置などの他の発電装置であってもよい。本発明に係る住宅用電力システムは、一戸建て住宅に限らず、集合住宅にも適用できることは勿論であり、余剰買取り方式や全量買取り方式などの種類も問わない。本発明に係る電力情報報知装置自体は、住宅用以外の電力システム、すなわち業務用(または事業用)などの電力システムに付設して用いることも可能である。
【符号の説明】
【0051】
Sa〜Sc 住宅用電力システム
1 太陽光発電装置(発電装置)
2 分電盤
3 コージェネレーションシステム
4A,4B 電力測定ユニット(売電量の検出手段)
5A〜5C 電力情報報知装置
6 給湯装置
11b 電力測定部(売電量の検出手段)
50 表示部(報知手段)
51 操作部(データ設定手段)
53 データ処理部
54 記憶部(データ設定手段)
図1
図2
図3
図4
図5