(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0023】
この実施形態の天板付き家具としてのデスクシステムは、
図1に示すように、9個の扇形天板要素21〜21を連結してC形に構成される天板としての部分環状天板2を備えており、この内周側を着座位置とすることができるようになっている。また、この部分環状天板2は2〜9個の範囲で連結させる扇形天板要素21〜21の個数を変更して構成することが可能となっている。
【0024】
部分環状天板2は一箇所に開口部2aが設けられており、この部分より人の出入りが可能に構成されている。そして、部分環状天板2を支持するための支持脚3として、端部支持脚31、31および中間脚32〜32が設けられている。このうち端部支持脚31、31は、開口部2aに隣接する扇形天板要素21、21の開口部2a側の側縁に設けられている。また、中間脚32〜32は各々扇形天板要素21〜21同士の連結部の下に設けられており、同時に2つの扇形天板要素21、21を支持するようにされている。このため、部品点数を少なく構成できて製作コストおよび組立工数を削減することを可能とするとともに、下肢空間を最大限に広げることができるようにしている。
【0025】
各扇形天板要素21〜21に対応して、その下側の下肢空間を設置面近傍までの範囲で外周側より遮蔽する湾曲パネル要素41〜41と、上側の作業空間を外周側より遮蔽する弾性パネル要素51〜51と、この弾性パネル要素51〜51を取り付けるための下枠61〜61とが各々設けられている。湾曲パネル要素41〜41および弾性パネル要素51〜51は、ともにパネル要素として構成されるとともに部分環状天板2の外周に沿って連続する非平面パネルを構成する。湾曲パネル要素41〜41は全体として遮蔽パネルの一つである所謂幕板を構成し、天板としての部分環状天板2全体の下側を外部より遮蔽する。また、弾性パネル要素51〜51は全体として遮蔽パネルの一つである所謂デスクトップパネルを構成し、天板としての部分環状天板2全体の上側を外部より遮蔽する。
【0026】
このデスクシステム1を上方より見た平面図を
図2に示す。各扇形天板要素21〜21は全て同一形状で平面視扇形に構成しており、中心が略同一となるように配置して隣接するもの同士の側縁21a〜21aを突き合わせつつ連結するようにしている。また、
図2および
図3に示したように、各扇形天板要素21〜21の内周縁21c〜21cは連結されることで同一の曲率の一個の円弧として扇形天板要素21の内周縁2cを構成する。同様に、各扇形天板要素21〜21の外周縁21b〜21bも一個の円弧としての外周縁2bを構成する。
【0027】
図1を用いて上述したように、各扇形天板要素21〜21は支持脚3としての端部脚31または中間脚32によって支持されている。具体的には、端部脚31および中間脚32は
図3に示す位置に配されており、各扇形天板要素21〜21の側縁21a〜21aの下側で、かつ外周縁21b〜21bよりに設けている。より具体的には、端部脚31は開口部2aに面する位置に設置されており、その接地部31bは長さLeとして平面視で扇形天板要素21の外周縁21bより奥行き方向中央を越える範囲に形成している。また、中間脚32は扇形天板要素21〜21の側縁21a、21aを突き合わせた連結部を跨がる位置に設置されており、その接地部32bは、長さLiとして扇形天板要素21の外周縁21bより奥行き方向中央までの間の範囲に形成している。すなわち、端部脚31の接地部31bの長さLeと中間脚32の接地部32bの長さLiとの間にはLe>Liの関係がある。さらに、接地部31a、31bは外周側と内側の二点、すなわち上記Le、Liを形成する両端部で少なくとも接地するように形成されていれば良く、こうすることで適切に扇形天板要素21を各々支持することができる。
【0028】
このように接地部31b、32bを構成することによって、開口部2a(
図1参照)に隣接する扇形天板要素21、21は比較的広い範囲で設置領域を確保でき安定して支持することができるようになっている。また、これらの開口部2aに隣接する扇形天板要素21、21の間に挟まれた他の扇形天板要素21〜21は設置領域の形成される範囲が小さいものの、後述するように隣接する扇形天板要素21〜21との間で互いに支持し合うことによって安定して支持できるようになっている。
【0029】
以下、本実施形態のデスクシステム1の構成についてさらに詳細に説明を行う。
【0030】
開口縁2aに面する扇形天板要素21とこれに対応する部材を、
図4に分解図として示す。この扇形天板要素21は端部脚31および中間脚32に連結されて、これらにより支持される。また、支持脚3である端部脚31および中間脚32には湾曲パネル要素41が連結されるとともに、その上部には弾性パネル要素51が下枠61とともに連結されるようになっている。後述するように、弾性パネル要素51は可撓性を有する平板状のパネル素材として形成しており、形状確定手段52の作用によって湾曲した形態とすることができるようになっている。また、下枠61はその湾曲形状を保持するための枠部材としても機能している。
【0031】
扇形天板要素21は上面21dを平面として形成されるとともに、使用縁となる内周縁21cにはエッジ部材22が設けられている。エッジ部材22を取り付けることにより、美観を高めるとともに触り心地のよい適度なR形状と弾性を付与することができる。外周縁21b側には、小さな扇形形状に切り欠かれて形成された配線蓋用開口部21f、21g、21gが、中央部および両端部付近にそれぞれ設けられている。なお、本図では配線蓋は省略して記載している。
【0032】
また、扇形天板要素21の下面21eには、隣接する扇形天板要素21との連結に用いるための連通溝21i〜21iが各側縁21a、21aに向かって形成されており、これらの連通溝21i〜21iと連続するように連結用凹部21h〜21hが形成されている。さらには、下面21eの側縁21a〜21a近傍には支持脚3、3と連結するためのネジ穴21p〜21pが設けられている。また、下面21eにおける外周縁21b近傍の位置には、ブラケット23、23と連結するためのネジ穴21q、21qが設けられており、ブラケット23、23を介して湾曲パネル要素41と連結することができるようになっている。また、上記ネジ穴21q、21qから側縁21a、21a寄りとなる位置には別のネジ穴21r、21rが設けられており、ブラケット24、24を介して下枠61と連結を行うことができるようになっている。
【0033】
端部脚31および中間脚32は、上部に平面状の天板受け部31a、32aを各々形成されており、それらの下側には所定の厚みを有する中空パネル状に構成された接地部31b、32bが各々設けられている。端部脚31においては天板受け部31aと接地部31bがほぼ同一の長さに形成されているため、外観上一体としてみることができる。これに対して、中間脚32の天板受け部32aは、端部脚31の天板受け部31aとほぼ同一の奥行き方向長さとしているが、上述したように接地部32bは端部脚31の天板受け部31bよりも短く形成されている。そのため、天板受け部32aは接地部32bよりも内側に向かって大きく張り出した形状になっている。
【0034】
なお、接地部31b、32bは、上述したように下面全体が設置面に対して接地することは必須ではなく、それぞれの下面の奥行き方向の両端近傍に高さ調整機構を有する足部材等を別に設けるなどしてもよい。
【0035】
湾曲パネル要素41は、扇形天板要素21の湾曲に沿った外側に凸となる湾曲形態で構成されており、扇形天板要素21の下方より接地面近傍までの範囲を外部より覆うことができるように構成している。この湾曲パネル要素41は、金属鋼板の板金加工およびネジ止めや溶接等による一体化によって所定の厚みを有する中空パネル状に構成している。なお、この内部は単なる中空に限らずペーパーハニカムなどを心材として配置するなど種々の形態にすることが可能である。
【0036】
なお、湾曲パネル要素41の下面を接地面に当接するようにして、支持脚3〜3と同様に扇形天板要素21〜21の重量を受けるための支持部としての機能を持たせることも可能である。
【0037】
湾曲パネル要素41の上部には弾性パネル要素51を取り付けるためのパネル取付構造5を備えている。また、弾性パネル要素51は可撓性を有する平板状のパネル素材によって形成されており、湾曲パネル要素41とほぼ同一曲率で湾曲させた状態とするための形状確定手段52を前記パネル取付構造5が備えるように構成している。
【0038】
弾性パネル要素51は湾曲して形成された下枠61と一体化された状態で湾曲パネル要素41の上部に取り付ける。また、第1端部枠66および第2端部枠67を重ね合わさせた状態で溶接して一体化した後、両者の間により長手方向に沿って形成される溝の内部に弾性パネル要素51の端部脚31側の側縁を嵌め込むようにして設けるとともに、中間脚32側の側縁に中間枠68を設けるようにしている。中間枠68は弾性パネル要素51と隣接する別の弾性パネル要素(図示省略)との間で共通して設けられることで、両者の間に隙間を設けることなく連結することができるように構成している。さらに、弾性パネル要素51の上縁には下枠とほぼ同一の曲率で湾曲して形成された上枠69が設けられている。
【0039】
上記パネル取付構造5とは、弾性パネル要素51に上記の下枠61、上枠69、第1端部枠66、第2端部枠67、中間枠68を含むとともに、これらを扇形天板要素21に対して連結するためのブラケット24、24を含むものである。また、上記形状確定手段52とは弾性パネル要素51の湾曲形状を規定するものであり、これを取り付けるための複数の取付部としてのブラケット24、24、支持脚3(31、32)、および下枠61を含むものとして構成している。
【0040】
以下、
図5〜
図9を基にして本デスクシステムの組立方法について詳細に説明する。
【0041】
なお、
図5、
図6および
図8は、一例として開口部2a(
図1参照)に面する位置の扇形天板要素21を中心とした部材間の組立方法を示すものとして記載しているが、開口部2aに面しないものであれば支持脚3が2個の中間脚32によって構成されることになる。
【0042】
まず、
図5に示した支持脚3としての端部脚31および中間脚32は、上述したように各々天板受け部31a、32aとこれらを支持するパネル状に形成された接地部31b、32bとから構成されており、取り付ける湾曲パネル要素41の中心に向かって配置する。接地部31bの内側の側面には湾曲パネル要素41を取り付けるためのネジ穴31b1、31b1が上下に離間しつつ2箇所に設けられている。同様に、接地部32bの両側面には湾曲パネル要素41を取り付けるためのネジ穴32b1〜32b1が各々2箇所に設けられている。また、接地部32bの上部には、電気配線等を通すための連通孔32b2が両側面を貫通するようにして設けられている。
【0043】
湾曲パネル要素41には、上記端部脚31および中間脚32に設けられた上側のネジ穴31b1、32b1に対応する位置に連結部41a、41aが設けられているとともに、下側のネジ穴31b1、32b1に対応する位置に連結部41b、41bが設けられている。連結部41a〜41bは湾曲パネル要素41の両端部より内側方向に張り出すように形成されており、このうち連結部41a、41aは中心に丸孔を有する矩形状の板部として形成され、連結部41b、41bは上方より棒状物に引っ掛けることができるフック状の板部として形成されている。
【0044】
端部脚31および中間脚32に設けたネジ穴31b1〜32b1と、湾曲パネル要素41に設けた連結部41a〜41bとを図示しないネジを介して連結することによって、端部脚31および支持脚32と湾曲パネル要素41とを連結することができる。このような状態とすることで、端部脚31と支持脚32とは適切な位置関係で配置されて自立することが可能となる
【0045】
同様にして、必要な個数だけ中間脚32を湾曲パネル要素41とともに連結していき、最後には再び端部脚31を連結する。
【0046】
上記のように組み立てた支持脚3および湾曲パネル要素41に対して、
図6のように扇形天板要素21を組み付けていく。
【0047】
この際、事前に扇形天板要素21の下面21eに2つのブラケット23、23を取り付けておく。ブラケット23、23は逆L字形に形成されているとともに、上面には扇形天板要素21への取付用の孔部23a、23aが各々形成されている。また、下側先端には、湾曲パネル要素41と連結するためのフック状の連結部23bが形成されている。他方、湾曲パネル要素41には、上記ブラケット23、23の連結部23b、23bと対応して、内周面の2箇所に縦向きのスリット状の開口部として連結部41c、41cを形成している。
【0048】
各ブラケット23、23は、上面の孔部23a、23aと扇形天板要素21の下面21eに設けたネジ穴21rとを図示しないネジによって締結することで、扇形天板要素21の下面21eに取り付けられる。そして、ブラケット23、23の下部先端の連結部23b、23bを、扇形天板要素21の内周面の連結部41c、41cに引っ掛けるようにして係合させる。このようにして、扇形天板要素21を支持脚3および湾曲パネル要素41に対して位置決めするとともに、扇形天板要素21の下面21eを支持脚3の天板受け部31a、32aによって支持させる。
【0049】
本図では省略して記載しているものの、上述したように、湾曲パネル要素41〜41を介して必要な数だけ中間脚32が連結され、開口部2a(
図1参照)に面する反対側の端部には端部脚31が再び接続される。そして、それぞれの支持脚3の上部には各々扇形天板要素21が設けられる。また、1個の中間脚32の天板受け部32bによって、2個の扇形天板要素21(、21)の側縁21a(、21a)を同時に支持するように構成している。
【0050】
このようにした状態で、
図6のように、各扇形天板要素21、21を円周方向に連結する。その連結手段として、各扇形天板要素21、21には、その下面21eの側縁21a、21aには連続する連通溝21i〜21iが形成されるとともに、これらを挟むようにして連結用凹部21h〜21hが設けられている。そして、これらの内部にボルト25a、角座金25bおよび角ナット25cからなる締結具25、25を各々挿入する。締結具25、25は、ボルト25a、25aを締め込むことによってボルト頭と角ナット25cとの距離を狭めることができ、こうすることで隣接する扇形天板要素21、21の側縁21a、21a同士を密着させて締結を行うことができるようにしている。このように各扇形天板要素21〜21は、支持脚3(
図6参照)および湾曲パネル要素41によって位置決めを行わせた状態で円周方向に連結させていく。
【0051】
さらに、
図6に戻って、扇形天板要素21の下面21eに設けたネジ穴21p〜21pに対して、天板受け部31a、32aに各々設けた孔部31a1〜32a1を介してネジ(図示せず)を螺着させる。こうすることで、扇形天板要素21は支持脚3および湾曲パネル要素41と完全に一体化される。
【0052】
次に、上述のように組み立てた支持脚3、湾曲パネル要素41および扇形天板要素21に対して、
図8のように、パネル取付構造5を設けて、このパネル取付構造5の一部を構成する弾性パネル要素51とその下縁51dに配される下枠61とを一体化させつつ取り付けていく。
【0053】
ここで、
図9を用いて、弾性パネル要素51の下縁51dに設ける下枠61の構成について説明する。
【0054】
弾性パネル要素51は弾性アクリルパネルを素材として用い、単体では平板状のパネル要素として形成されており、下枠61等を介して取り付けられることによって所定の湾曲形状をなすように構成している。また、このアクリル素材として、透明なものや、白濁で透光性を有するものを使用することができる。下枠61は、弾性パネル要素51の下縁51dの近傍を挟み込むように設けられ、内周面側と外周面側に各々位置する湾曲ビーム要素62と湾曲板要素65とから構成される。さらに、上記湾曲ビーム要素62は、第1湾曲ビーム要素63と第2湾曲ビーム要素64によって構成される。
【0055】
なお、上記の構成を機能的に見た場合、湾曲ビーム要素62とこれと略同一の湾曲形状を有する湾曲板要素65とを近接して配置することによって、両者の間で湾曲ビーム要素62に沿って上方に開口した溝部61aを形成し、この溝部61aによって弾性パネル要素51を挟持しつつ湾曲形状を形成するものといえる。
【0056】
第1湾曲ビーム要素63、第2湾曲ビーム要素64および湾曲板要素65は、各々金属製の板を切断した上で、ほぼ同一の曲率で湾曲させて形成されている。これらに対して、弾性パネル要素51は十分弾性に富んだ可撓性を有しており、第1湾曲ビーム要素63、第2湾曲ビーム要素64、湾曲板要素65によって挟みこまれることによって、これらの形状に沿って撓むことができるようになっている。
【0057】
第1湾曲ビーム要素63、第2湾曲ビーム要素64および湾曲板要素65の中でも、第1湾曲板要素63は長手方向に湾曲しているのみではなく、長手方向に直交する断面で見た場合に、その中心部が内周側に向かってコ字状に突出した形状に折り曲げられている。そのため、長手方向に直交する方向への曲げに対して十分な強度を備えている。また、第2湾曲ビーム要素64はその下部に5箇所の矩形状の突出部64c〜64cを形成されている。
【0058】
また、第1湾曲ビーム要素63は上述したようにコ字状に突出した面に、後述するように支持脚3(
図8参照)と連結するための端部ネジ穴63a〜63a、および扇形天板要素21(
図8参照)と連結するための中間部ネジ穴63b〜63bが設けられている。
【0059】
さらに、第1湾曲ビーム要素63には、長手方向の両端部近傍に2箇所ずつ端部連結孔63c〜63cが設けられるとともに、これらの間で、かつ長手方向に離間した2箇所の位置に各々2個ずつ中間部連結孔63d〜63dが設けられている。また、このように第1湾曲ビーム要素63に設けた端部連結孔63a〜63aおよび中間部連結孔63b〜63bに対応するように、第2湾曲ビーム要素64にも端部連結孔64a〜64aおよび中間連結孔64b〜64bが設けられている。さらには、これらの位置に対応するように湾曲板要素65には止着部としての端部連結部65a〜65aおよび中間連結部65b〜65bが円形の突出部が各々形成され、その中心は外周面に貫通しない範囲でネジ穴が形成されている。そして、これらと同様に、弾性パネル要素51にも端部連結穴51a〜51aおよび中間連結孔51b〜51bが設けられているものの、これらは弾性パネル要素51の湾曲を阻害しないように長手方向すなわち湾曲方向に延びる長孔状に形成されている。
【0060】
これらを組み立てる際には、まず、弾性パネル要素51a外周面側に湾曲板要素65を配して、弾性パネル要素51を湾曲させつつ端部連結孔51a〜51aおよび中間連結孔51b〜51bの内部に湾曲板要素65の端部連結部65a〜65aおよび中間連結部65b〜65bを遊嵌する。この際、端部連結部65a〜65aおよび中間連結部65b〜65bの先端は、弾性パネル要素51の厚み方向内に収まるように長さが設定している。
【0061】
次に、弾性パネル要素51の内周面側に湾曲ビーム要素61を構成する第2湾曲ビーム要素64と第1湾曲ビーム要素63とを配して、各々の端部連結孔64a〜64a、63c〜63cおよび中間部連結孔64b〜64b、63d〜63dを湾曲板要素65の端部連結部65a〜65aおよび中間部連結部65b〜65bと対応する位置に合わせて、図示しないネジを用いて螺着する。
【0062】
こうすることで、弾性パネル要素51は主として端部連結孔51a〜51aおよび中間連結孔51b〜51b周囲の領域51f〜51fを、湾曲ビーム要素62および湾曲板要素65の間で挟まれつつ、これらによって構成される下枠61の各固定領域CL〜CLで強固に位置を規制されることで、湾曲ビーム要素62および湾曲板要素65の湾曲に沿った形状に湾曲される。
【0063】
このようにして、弾性パネル要素51と下枠61とを一体化した状態で、
図8のように支持脚3、天板3および湾曲パネル要素41に取付けを行う。
【0064】
まず、下枠61の下方に形成された5箇所の突出部64c〜64cを湾曲パネル要素41の上部に形成されている5箇所のスリット部41d〜41dに係合させて位置決めを行う。そして、下枠61の内周面の両端近傍に2個ずつ設けたネジ孔63a〜63aによって、支持脚3が備える天板受け部31a、32aの外周側に形成された孔部31a2〜32a2との間でネジ(図示せず)によって締結する。さらに、両端部間の中途の2箇所の位置で上下方向に離間して2個ずつ形成されたネジ孔63b〜63bを、L字形のブラケット24の孔部24b、24bとの間でネジ(図示せず)を用いて連結し、このブラケット24の上面に形成した孔部24aと扇形天板要素21の下面に設けたネジ穴21q、21qとの間でネジ(図示せず)によって連結する。
【0065】
上述したように、形状確定手段52とは弾性パネル要素51の湾曲形状を規定するものであり、ブラケット24、24、支持脚3(31、32)、および下枠61における固定領域CLという複数の取付部を含むものとして構成している。このうち、ブラケット2424は、下枠61の固定領域CLを介して間接的に扇形天板要素21に対し弾性パネル要素51の中間の対応部位を規制するものとして機能し、支持脚3(31、32)も下枠61の固定領域CLを介して間接的に扇形天板要素21に対し弾性パネル要素51の側縁51e、51e近傍の対応部位を規制するものとして機能する。さらに、下枠61は扇形天板要素21の外周縁21bより持ち出された位置に設定されるとともに、内部に有する複数の固定領域CL〜CLの間で弾性パネル要素51に設定される固定領域51f〜51fの位置を直接的に規制する。このように下縁51dの位置を規制されつつ連結されることで、弾性パネル要素51はこれらの取付部3、24、61間で撓み、弾性パネル要素51に比し十分に大きな剛性を持つ剛体として形成されている湾曲パネル要素41や扇形天板要素21の形状に沿って湾曲形状が形成される。
【0066】
また、これらの湾曲方向に隣接する取付部3、24、61間においては、弾性パネル要素51はほぼ一様な変形状態となるようにしており、一部が極端に変形したりすることによって過大な応力が作用して損傷を生じることがないようにしている。
【0067】
また、下枠61の中では、取付部の一部とであるその固定領域CL〜CLが主に弾性パネル要素51の撓みを規制して湾曲形状を確定するが、こうした固定領域が長手方向に連続するように一体として構成されて下枠61が形成されている。そのため、各固定領域CL〜CLの間の中間位置も、弾性パネル要素51を挟み込んでいることから湾曲形状の確定に寄与しており、より微細な湾曲形状の形成に寄与している。
【0068】
上記の形状確定手段52を構成する各取付部は扇形天板要素21の外周縁21bより一体的に持ち出した位置になるように構成しているため、扇形天板要素21の外周縁21bに沿った形状に弾性パネル要素51が湾曲して、より隙間を少なくして外観上の一体感を高め、美観を高めることができる。
【0069】
さらに、弾性パネル要素51の上縁51cに上枠69を設ける。上枠69は弾性パネル要素51に比し十分な剛性を有する金属によって形成するとともに、湾曲ビーム要素61と同一の湾曲形状を有し、長手方向に沿って上縁51cを嵌め込むための溝部を備えるように構成している。そして、上側より弾性パネル要素51の上縁51cに嵌め込むことで、弾性パネル要素51の湾曲形状をより安定させたものとすることができる。
【0070】
また、端部脚31側の側縁51eは、溶接により一体化される断面L字形の第1端部枠66と第2端部枠67の間で形成される溝の内部に嵌め込み、これら第1端部枠66と第2端部枠67の下側に形成されているフック部66a、67aを重ね合わせた状態で、端部脚31における天板受け部31aの外周側に形成されているスリット部31a3に係合させる。こうすることで、弾性パネル要素51の端部位置の安定化するとともに、端部側の側縁51eの美観を高めることができるようになっている。
【0071】
さらに、中間脚32側の側縁51eには中間枠68を設ける。中間枠68は
図12に示すように断面がH形に形成されており、長手方向に沿って2本の溝部68a、68aを有するように形成されている。そして、互いに隣接する2つの弾性パネル要素51の側縁51eを上記溝部68a、68a内に嵌め込むようにして取り付ける。こうすることで、間接的に弾性パネル要素51、51の側縁51e、51e同士の連結を行い、双方の位置の安定化を図るとともに、隙間を生じさせることなく扇形天板要素21の上方を外部より確実に遮蔽することができるようになっている。
【0072】
なお、中間枠部材68を取り付ける弾性パネル要素51、51の側縁51e、51eを
図12のように単純に平面で切り落とした形状とすることは必須ではない。例えば、対向する側縁51e、51eの双方に、厚み方向内に段差部として形成した凸状の突出部を設けておき、さらにこれらと対応する溝部を中間枠部材68に形成して、この溝部と上記凸状の突出部とを係合させることで、中間枠部材68を介して弾性パネル要素51、51を連結させてもよい。逆に、対向する側縁51e、51eの双方に凹状に溝部を設けておき、これらと対応する凸状の突出部を中間枠部材68に形成、あるいは、突出部そのものを連続させた単なる帯状体として中間枠部材68を形成し、弾性パネル要素51、51に形成した溝部と上記凸状の突出部とを係合させることで、中間枠部材68を介して弾性パネル要素51、51を連結させてもよい。これらの構成を採ることで、弾性パネル要素51、51と中間枠部材68の厚みとを同一にすることができ、より表面の連続性を高めることが可能となる。
【0073】
以上のように、
図1における開口部2aに隣接する扇形天板要素21と、これを支持する支持脚3としての端部脚31および中間脚32と、これらに取り付ける湾曲パネル要素41と弾性パネル要素51とを1個の構成単位として例示しつつ説明を行ったが、同図で示すように扇形天板要素21等からなる構成単位をさらに8個連結して構成することができる。
【0074】
この際、開口部2aに隣接している、すなわち、連設方向の両端部に位置する扇形天板要素21、21は各々1個の端部脚31と1個の中間脚32によって支持される。このうち端部脚31の接地部31bは長く形成されているために、両端部における扇形天板要素21、21は安定して支持される。また、たとえ扇形天板要素21が支持脚3と一体となって倒れ込むようにして傾こうとする場合が生じたとしても、その倒れ込み方向は接地部31bを短く形成された中間脚31側になるため、隣接する扇形天板要素21の側縁21a(
図2参照)によって支持されることで安定した支持状態を保つことができるようになっている。
【0075】
他方、両端部以外の扇形天板要素21〜21は中間脚32〜32のみによって各々支持されているために、単独で使用した場合には本来、端部のものと比べて安定性が低いものである。具体的には、中間脚32、32と一体となって内周側に倒れ込むようにして傾こうとする傾向にある。しかしながら、扇形天板要素21〜21は放射状に形成される側縁21a、21a(
図2参照)同士が当接するようにして設けられているため、内周側に倒れ込もうとする過程で、この側縁21a、21a同士がくさびとしての効果を発揮して互いに支え合うことになる。
【0076】
さらには、扇形天板要素21〜21を支える支持脚3〜3は、湾曲パネル要素41〜41を介して相互に連結されることで全体として強度を増し、支持脚3〜3同士も互いに支持し合うようになっている。そのために、扇形天板要素21〜21の中心方向への倒れ込みもより一層防止することが可能となっている。同様に、支持脚3〜3は下枠61〜61によって相互に連結され、主に湾曲ビーム要素62を強度メンバとして全体としての強度が高められているため、支持脚3〜3間で相互に支持し合う効果も高められている。
【0077】
上記のように、部分環状天板2を構成する各扇形板要素21〜21は互いに支持し合うとともに、支持脚3〜3同士が湾曲パネル要素41〜41および湾曲ビーム要素62〜62によって連結され支持し合うことで、開口部2aを備えつつも安定した形状を維持することができるようになっている。
【0078】
さらに、上記のような扇形天板要素21〜21が支持脚と一体となって倒れ込む形態の位置ズレに加えて、支持脚3の変形によって扇形天板要素21〜21の内周縁(使用縁)の位置が下方向に下がるいわゆる前垂れが生じることも考えられる。こうした現象は、中間脚32を構成する天板受け部32aが接地部32bに対して片持ちに近い状態で張り出して設けられていることから、天板受け部32aの内周側先端が接地部32bに対して前垂れするように変形することで生じることが予想される。
【0079】
また、このようにして扇形天板要素21が前垂れすると、
図2に示す外周縁21bは逆に持ち上がる方向に変位し、さらにはこの外周縁21bが円弧状に形成されていることから、外周縁21bの中でも側縁21aの近傍より中央部近傍がより持ち上がる方向に変位することになる。
【0080】
しかしながら、扇形天板要素21の外周縁21bは
図4に示したように、両端部で支持脚3に連結されるとともに、これらの間の位置でブラケット24、24を介して下枠61に、さらにブラケット23を介して湾曲パネル要素41に接続されている。そのため、これらによって上下方向の変位を規制されることで、扇形天板要素21の前垂れは規制されることになる。
【0081】
さらには、扇形天板要素21の前垂れが生じる場合には、隣接する扇形天板要素21との間で側縁21a、21a同士が離間する方向に変位することになるが、
図7を用いて説明したように側縁21a、21a同士を突き合わせて締結具25、25を用いて連結しているために、双方の側縁21a、21aが離間しないように互いに支持し合う力が作用して前垂れを抑制する効果も生じている。
【0082】
上記のように、部分環状天板2を構成する各扇形板要素21〜21は湾曲パネル要素41や下枠61によって支持され、さらには隣接するもの同士の連結力によって互いに支持されることによって前垂れを抑制され、安定した形状を維持することができるようにもなっている。また、中間脚32の接地部32bの長さを短くして、扇形天板要素21の外周縁21b近傍に設けることで、下肢空間を広げることが可能となっている。そのため、人の出入りのための開口部2aを形成しつつ、作業時に他人が目に入ることなく集中しやすい外向き着座型として好適に使用することができるとともに、扇形天板要素21〜21の連結部においても中間脚32に干渉することなく椅子やワゴンを自由に配置することができ、使用する形態の幅を広げて利便性や快適さを向上させることが可能となる。
【0083】
また、上述したように、各扇形天板要素21と対応するように、その幅方向の両端近傍に設けた支持脚3(31、32)によって湾曲パネル要素41と弾性パネル要素51は各々1個ずつ設けられており、ユニットとしての最小単位を構成する。このように幅方向の大きさを対応させて構成していることから、連結の順序にさほど配慮を要せず、組立を容易に行うことができるようになっている。さらに、弾性パネル要素51においては、こうした両端の取付部3、3によって側縁51e、51eの位置決めを容易に行うことができるために、所定の湾曲形状を得やすくなるとともに、隣接する弾性パネル要素51との間での連続性を得ることが容易になる。
【0084】
また、本実施形態のデスクシステム1では、上述したように扇形天板要素21〜21の数を変更して部分環状天板2の大きさを異ならせることも可能としており、1個の扇形天板要素21により部分環状天板2を構成する場合には支持脚3〜3として端部脚31、31のみを用い、2〜8個の扇形天板要素21〜21を連結させて部分環状天板2を構成する場合には支持脚3〜3として端部脚31、31と中間脚32〜32の双方を用いることで、安定して部分環状天板2を自立させることが可能である。このように、扇形天板要素21〜21の連結数を変更することによって、端部脚31、31間の距離および互いの向きは異なるが、各扇形天板要素21〜21は、上述したように端部脚31、31だけに頼って支持されているわけではないため、転倒を行う方向に力が作用しても、連結構造全体が捩れたり端部脚31、31に無理な力が掛かったりすることがなく安定状態を保つことが可能となっている。
【0085】
さらには、部分環状天板2をC形になるまで扇形天板要素21〜21を連結しなくても、180°以上の部分円環を形成する程度の個数で連結する場合には、支持脚3〜3として、端部脚31、31を用いることなく外周側近傍を支持する中間脚32〜32のみを用いて構成することで適切に自立させることも可能である。本デスクシステム1における部分環状天板2は、端部脚31、31だけによって支持されているだけではなく、幕板としての湾曲パネル要素41〜41や湾曲ビーム要素61〜61等とも組み合わされた連結構造全体で支持するものであり、部分環状天板2が180°以上であれば、湾曲パネル要素41〜41や湾曲ビーム要素61〜61と中間脚32〜32のみでも部分環状天板の重心を適切に支持して自立させることが可能である。極端な場合においては、上述したように湾曲パネル要素41〜41の下面が直接設置面に当接して接地部を構成するものとすれば、この湾曲パネル要素41〜41と180°以上に形成した部分環状天板2のみでも自立させることが可能となる。
【0086】
以下、
図10および
図11を基にして、各扇形天板要素21に設けられる配線蓋72周辺の構成について説明する。
【0087】
上述したように、扇形天板要素21の外周側には天板下の配線空間を開放するための開口部21f、21gが設けられている。また、扇形天板要素21の外周には、弾性パネル要素51との間に軟質樹脂製の配線カバー部材70を設けており、隙間を無くすように構成している。
【0088】
各開口部21f、21gは、扇形天板要素21との統一感を持たせるために小さな扇形として形成するとともに、中央に設けた開口部21fが端部に設けた開口部21gの二倍の大きさとなるようにしている。すなわち、扇形天板要素21を並べて配置した際には、端部の開口部21gは隣接する扇形天板要素21の端部に設けられた開口部21gと一体となって、中央部の開口部21fと同じ大きさになるようにしている。
【0089】
そして、開口部21f、21gを閉止するための樹脂製の配線蓋71、72を取り外し可能に設けている。さらに、この配線蓋71、72と対向するようにして、
図11に示したように枠体としての配線蓋受け73、74を扇形天板要素21の下側より取り付けている。なお、
図11は扇形天板要素21の中央に設ける開口部21f周辺のみを例として示したものであり、端部の開口部21g(
図10参照)周辺は開口部21fの中央を境界とする半分の部材によって構成する。
【0090】
配線蓋71、72は左右対称の形状に構成されており、平板状に形成された鍔部71a、72aと、開口部21fの開口縁21f1に沿ってL字形に突出したガイド部71b、72bを備えている。鍔部71a、72aは双方を合わせることで開口部21fよりも大きな寸法に形成されている。配線蓋71、72は開口部21fに取り付けることで、鍔部71a、72aが扇形天板要素21の表面に当接しつつ、開口部21f全体を覆うことができるように形成されている。鍔部71a、72aは天板2上に常に露出するため、この部分を持ち手として配線蓋71、72は取外しを行うことができる。ガイド部71b、72bの側面には溝部71c、72cが鍔部71a、72aと平行になるようにそれぞれ形成されており、この各溝部71c、72cの内部に円筒形状の2つの永久磁石71d1〜72d1を設けている。
【0091】
配線蓋受け73、74はL字形の平板状に形成された鍔部73a、74aと、開口部21fの開口縁21f1に沿うL字形に突出させたガイド部73b、74bを備えており、これらのガイド部73b、74bを開口部21f内に挿入する。そして、各鍔部73a、74aに設けている孔部73e〜73e、74e〜74eを介して、ネジ(図示せず)により扇形天板要素21に対して固定するようにしている。配線蓋受け73、74のガイド部73b、74bにも、配線蓋71、72と同様、側面に溝部73c、74cが、鍔部73a、74aと平行になるように形成されており、その内部に円筒形状の2つの永久磁石73d〜74dを各々設けている。
【0092】
このように枠体としての配線蓋受け73、74を用いて、開口部21f、21gに永久磁石73d〜74dを設けているため、容易かつ強固に永久磁石73d〜74dを配置することが可能となっている。
【0093】
配線蓋71、72側に設けた永久磁石71d〜72dと、配線蓋受け73、74側に設けた永久磁石73d〜74dとは互いに対向する位置関係になるように設けており、対向する磁極面(対向磁極面)71d1〜74d1は互いに吸引力を生じる磁性となるように形成している。より具体的には、永久磁石71d〜74dは全て同一の円筒形状として軸方向に磁化されたものを用いるとともに、扇形天板要素21に取り付けた際に全ての磁極の向きが同一となるように配置している。
【0094】
また、それぞれの永久磁石71d〜74dを内部に保持する溝部71c〜74cは、それぞれ鍔部71a〜74aと平行に形成されており、天板2の一部を構成する扇形天板要素21に取り付けた際には天板2と略平行になるため、永久磁石71d〜74dが有する対向磁極面71d1〜74d1もそれぞれ天板2と略平行になる。そのため、磁気による吸引方向を天板2に対する略垂直方向として、閉止時の配線蓋71、72の位置を安定させることができる。また、同一の配線蓋71(72)内に設ける永久磁石71d、71d(72d、72d)の対向磁極面71d1、71d1(72d1、72d1)同士はほぼ同一の平面内に構成できるとともに、配線蓋受け71、72を用いて開口部21f、21gに設ける永久磁石73d〜74dの対向磁極面73d1〜74d1同士をほぼ同一の平面内に構成することができる。そのため、対向する対向磁極面71d1〜74d1間の隙間をほぼ同一として均等に磁気吸引力を作用させることができ、より閉止時の配線蓋71、72の位置をより安定化させることができるとともに、凹凸を無くして着脱を容易にすることが可能となる。
【0095】
また、この磁気吸引力は、対向する永久磁石71d〜74dによって生じさせているため、自動的に心出しが行われて左右に位置がずれることなく配線蓋71、72を所定の位置に適切に合わせることができるようになる。さらに、配線蓋71、72側の永久磁石71d〜72dと、開口部21f、21g側の永久磁石73d〜74dとは、対応するもの同士で対をなしており、各配線蓋71、72は離間して設けられている二対の対向する永久磁石71d・73d、71d・73d(72d・74d、72d・74d)によって位置決めされている。そのため各配線蓋71、72は水平面内での回転方向に対しても規制して、より容易に位置決めすることができる。
【0096】
さらに、配線蓋71、72は磁気吸引力によって天板2上で固定がなされるために、係合構成を用いる場合に比べて、部品の精度を低くすることが可能であるとともに、固定力に生じる個体差も少なくなる。
【0097】
以上のように、本実施形態における天板付き家具としてのデスクシステム1は、天板2の縁部2bに沿ってパネル要素51〜51が設けられるものにおいて、前記パネル要素51〜51が弾性変形可能な平板状のパネル素材より形成されているとともに、剛体である天板2の縁部2b若しくは当該縁部2bに沿って前記天板2より離間した位置に設けた複数の取付部3、24、61からなる形状確定手段52を備えており、当該形状確定手段52の各取付部3、24、61に前記パネル要素51〜51の一部を各々取り付けることで、前記天板2の縁部2bに沿って前記パネル要素51〜51の形状を確定させるように構成したものである。
【0098】
このように構成しているため、様々な形状の天板2に対応でき、その天板2の縁部2bに沿って適切にパネル要素51〜51の形状を決定させつつ設けることができるため、天板2とパネル要素51〜51との間での一体感を生じさせることが可能となる。また、各々の部品製作が容易で安価に製造できるとともに、組立が容易であるため製造コストを低減することも可能となる。
【0099】
また、前記パネル要素51〜51が湾曲方向に隣接する取付部3、24、61間でほぼ一様な変形状態となるように構成しているため、パネル要素51〜51内で局所的な過大となる応力を生じさせず損傷を生じさせることがない。
【0100】
また、前記パネル要素51〜51が、前記天板2の上部に起立させたデスクトップパネルを構成するように設けられているため、天板2上を外部から遮蔽する機能を備えている。
【0101】
また、前記天板2が複数の天板要素21〜21を幅方向に連結して構成されているとともに、前記デスクトップパネルが前記各天板要素21〜21の幅と対応した複数のパネル要素51〜51を連結して構成されており、各天板要素21〜21の端部近傍に配置された取付部3、3を左右一対としてその間に1個のパネル要素51〜51を取り付けるように構成しているため、天板要素21〜21に対応するユニットとして連結数の増減を簡便にできるように構成可能であるとともに、パネル要素51〜51の端部の位置決めをしっかりと行うことが可能となる。
【0102】
また、前記パネル要素51〜51の隣接する側縁51e、51eを間接的に連結するように構成しているため、各パネル要素51〜51の端部の位置決めを寄り安定して行うとともに、パネル要素間51〜51に隙間を生じさせることなく、より遮蔽効果を高めることができる。
【0103】
また、前記取付部3、24、61に、前記天板2に固定されるブラケット24、24を含み、このブラケット24、24に前記パネル要素51の対応部位を取り付けるように構成しているため、パネル要素51〜51の形状を簡単かつ適切に決定することが可能となっている。
【0104】
また、前記取付部3、24、61に、前記天板2を支持する複数の支持脚3、3を含み、これらの支持脚3、3に前記パネル要素51の対応部位を取り付けるように構成しているため、パネル要素51〜51の形状をさらに簡単かつ適切に決定することが可能となっている。
【0105】
また、前記取付部3、24、61に、前記パネル要素51の湾曲形状を保持する枠部材61を含み、この枠部材61に沿って前記パネル要素51の縁部51dを取り付けるように構成しているため、パネル要素51の形状をより微細に設定することを可能となっている。
【0106】
また、前記パネル要素51に湾曲方向に長孔状をなす貫通孔51a〜51aを設け、この貫通孔51a〜51aに、パネル要素51を取り付けるための止着部65a〜65aを遊嵌させて取り付けるように構成しているため、パネル要素51の湾曲を妨げず、無理な力を作用させることなく適切に位置決めを行うことができるようになっている。
【0107】
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0108】
例えば、上述の実施形態においては、弾性を用いて湾曲することで非平面パネルを構成するパネル要素として、いわゆるデスクトップパネルを構成する弾性パネル要素51〜51を構成していたが、同様に、いわゆる幕板を構成する湾曲パネル要素41〜41においても可撓性を有するパネル素材を用いて同様に構成することが可能である。
【0109】
また、上述の実施形態のように環状に天板2を構成した上で、外周側を使用縁とする場合も考えられる。この場合には、反使用縁側である内周縁に弾性パネル要素51〜51および湾曲パネル要素41〜41を取り付ける構成にすれば良く、内周の湾曲形状に沿って一体感を持たせつつ非平面パネルを構成することができる。さらには、天板2は環状以外の様々な形状とすることができ、その外周縁に沿って弾性パネル要素51〜51を湾曲させることで天板2との一体感を持たせた形状に容易に形成することができる。
【0110】
また、上述の実施形態においては、隣接する弾性パネル要素51、51の側縁51e、51e間に共通の中間枠68を設けて、この中間枠68を介して間接的に両者を連結させることで隙間を生じないように構成していたが、
図13に示すように、各弾性パネル要素151、151の側縁の片方に凹状係合部151e1を、他方に凸状係合部151e2を設けておき、これらを互いに突き合わせて係合させることで直接的に連結を行い、双方の位置決めを行いつつ隙間が生じないように構成することも可能である。
【0111】
また、上述の実施形態においては、弾性パネル要素51の湾曲形状を決定するための形状確定手段52としての取付部の一部を構成する固定領域CL〜CLを、下枠61として弾性パネル要素51の幅と同一となる長さに連続した形状としていたが、これらを複数個に分割する構成としてもよく、各取付部の位置を適正に保つことができる限り、弾性パネル要素51の湾曲を行わせるための機能は失われることはない。このように複数に分割するとすることで、部品点数は増大するものの、下枠61を構成する部品を小型化して簡単に製作を行うことができるようになり好適である。
【0112】
また、下枠61の一部を構成する湾曲ビーム要素62(
図9参照)を、
図14のように4つに分割して構成した第1湾曲ビーム要素263〜263と、これを取り付ける湾曲板状の第2湾曲ビーム要素264として簡略化して構成することが可能となる。こうすると、第1湾曲ビーム要素263〜263の製作が容易になるとともに、軽量化を図ることができる。また、弾性パネル要素51は、第2湾曲ビーム要素264に形成した連結孔264c〜264dを利用して取り付けられることで、第2湾曲ビーム要素264の湾曲形状に沿わせることが可能となる。第1湾曲ビーム要素263〜263が分割されたことで曲げ剛性が必要以上に低下する場合には、第2湾曲ビーム要素264の厚みを増加させることで対処が可能である。
【0113】
また、
図8に示した下枠61下方に形成した突出部64c〜64cと、湾曲パネル要素41の上方に形成したスリット部41d〜41dとの係合により、弾性パネル要素51の位置決めが十分に行うことができる場合には、ブラケット24、24を使用しない構成とすることも可能である。この場合には、さらにブラケット23、23(
図4参照)の形状および取付方法を変更して、
図15のように配線受けとしての機能を持たせるように構成することも可能である。この例では、3つのブラケット323〜323によって、扇型天板要素321と湾曲パネル要素341とを連結させる。このブラケット323は金属板を用いて形成されており、上方と下方を反対方向に90°に折り曲げることで上面と下面とがオフセットされた位置に平行して形成される。また、下面は上面に対して幅広に設定されており、当該部分が配線受けとして機能する。そして、上面および下面に形成した孔部323b〜323b、323a〜323aを用いて、扇形天板要素321下面のネジ孔321q〜321qおよび湾曲パネル要素341上面のネジ孔341c〜341cに取り付けられる。このようにして、扇形天板要素321に対して湾曲パネル要素341の位置決めがなされるとともに、扇形天板要素321の外周縁321bの下方に配線受けが形成される。
【0114】
また、上述の実施形態では、湾曲ビーム要素62と湾曲板要素65とを近接して配置することによって両者の間で溝部61aを形成していたが、
図16に示すようにこれらを当初から一体に構成した下枠461として構成することも可能である。下枠461の上部に上方が開口されつつ長手方向に湾曲した溝部461aを形成しておき、当該溝461aに沿って弾性パネル要素51を湾曲させつつ上方から差し込むことによって簡便に取付けを行うこともできる。
【0115】
こうした構成をさらに発展させた場合には、
図17のように取付部材の一部を構成する下枠561、561を二つに分割しつつ、小型の嵌め込み部材として構成して弾性パネル要素551の下縁551dの中間位置にそれぞれ取り付けた上で、これらを直接、天板板要素521の縁部521bに取り付けてもよい。さらに、弾性パネル要素551の側縁551eに取付部材の一部を構成する端部枠568、568を嵌め込み、これらを直接、天板要素521の縁部521bの両端近傍に取付けるようにすれば、これらの4つの取付部材561、561、568、568によって弾性パネル要素551を天板要素521の縁部521bに沿って撓ませて形状を確定することができる。このように構成した場合には、より弾性パネル要素551を湾曲させるための構造が簡単になるとともに、各取付部材561、561、568、568の取付位置を調整することによって、弾性パネル要素551の湾曲形状を微小に変化させて調整することも可能である。また、この構成においては、各取付部材561、561、568、568間で弾性パネル要素551の支持を行っていないため、湾曲に際して弾性パネル要素551に無理な力を与えることがないとともに、ほぼ一様に変形して自然な湾曲形状を形成することができる。
【0116】
また、上述の実施形態においては、天板2が複数の天板要素21〜21より構成されるデスクシステム1として構成していたが、天板2の縁部2bに沿って弾性変形可能なパネル素材からなる遮蔽パネルを湾曲させることによって得られる上述の効果は、一体として形成される単独の天板2より構成されるデスクの場合であっても同様に得ることができる。例えば、
図18に模式的に示したように、非矩形状の天板602を有するデスクであり、そのデスクの内側の使用縁以外に1個の弾性パネル要素651を取り付けることも考えられる。側縁602a、602aが曲線で形成されており、反使用縁602bが直線で形成されており、これらが滑らかにつながっている場合には、1個の弾性パネル要素651によってデスクトップパネルを形成することができる。この場合においても、両端の一対の取付部と、これらの間の取付部として4箇所の固定部CL〜CLを設定し、これらに弾性パネル要素651を取り付けることによって、適切に湾曲形状を設定しつつ位置決めを図ることが可能である。こうした場合においても、湾曲方向に対して隣接する取付部CL〜CL間ではほぼ一様な変形状態を形成するように設定することで、弾性パネル要素651に無理な力を作用させることなく、自然な湾曲形状を形成することが可能である。
【0117】
また、
図10および
図11を用いて説明した配線蓋71および72の構成も、
図19のように永久磁石を用いない構成にすることも可能である。例えば、扇形天板要素721の外周縁721bの中央に形成された開口部721fに、軸開閉式の配線蓋771を取り付けてもよい。この際、事前に扇形天板要素721の裏面より、2本の軸状突出部772a〜773bを有する配線蓋受け772、773をそれぞれ取り付け、軸状突出部772aと773a、772bと773bが、それぞれ対向しつつ開口部721fの両端より内側に向かって突出するように構成する。配線蓋771は、その裏面の両側に下方向に開口された係合部771a〜771bを形成されており、これらが配線蓋受け772、773に形成された軸状突出部772a〜773bと係合するように設けることで、配線蓋771が開口縁721f1との間で僅かな隙間を形成しつつ開口部721fを遮蔽するようにしている。さらに、配線蓋771の係合部771a〜771bは軸状突出部772a〜773bとの係合を軽い力で解除できるように形状および寸法が設定しているため、配線蓋771は対向して対となる軸状突出部772aと773a、772bと773bのいずれかを軸として、内側または外側の両方向に開閉することが可能となる。扇形天板要素721の端部に形成される開口部21g(
図1参照)は、隣接するもの扇形天板要素721の端部に形成される開口部21gと一体となって中央の開口部721fと同じ形状となるため、上記と同一の配線蓋771および配線蓋受け772、773を用いて同様に構成できる。この場合、開口部2a(
図1参照)に面する配線蓋のみ他の半分の大きさで形成し、別途、これに対応させた配線蓋受けを設置すれば良い。
【0118】
さらには、デスクシステムやデスクのみでなく、天板2とこの天板2の上または下側を外部より遮蔽するための遮蔽パネルとを備える天板付き家具であれば、変わることなく本発明を好適に適用することが可能である。