(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(3−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸である、請求項1に記載の化合物。
5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(2,6−ジフルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸である、請求項1に記載の化合物。
5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(2−エトキシ−ピリミジン−5−イルメチル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸である、請求項1に記載の化合物。
5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−2−ヒドロキシ−1−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−エチルカルバモイル]−2H−ピラゾール−3−カルボン酸である、請求項1に記載の化合物。
5−((1R,2R)−1−ベンジル−2−カルボキシ−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル)−2−(4−クロロ−2,6−ジフルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸である、請求項1に記載の化合物。
5−((1R,2R)−1−ベンジル−2−カルボキシ−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル)−2−(3−フルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸である、請求項1に記載の化合物。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(発明の詳細な説明)
定義
本発明の化合物、組成物、方法およびプロセスを記載する場合、他に指摘されない限り以下の用語は、以下の意味を有する。さらに、本明細書で使用する場合、単数の形態「a」、「an」および「the」は、使用されている文脈が明らかに他を指示していない限り、対応する複数の形態を含む。「含む(comprising)」、「含む(including)」および「有する」という用語は、包括的であることが意図され、列挙した要素以外のさらなる要素も存在し得ることを意味する。本明細書中で使用された成分の量、特性、例えば分子量、反応条件などを表現するすべての数は、他に指摘されない限り、すべての場合において、「約」という用語で修飾されているものと理解されたい。したがって、本明細書中に記述された数は、本発明により得ようとされている所望の特性に応じて異なり得る近似値である。少なくとも、しかも特許請求の範囲の同等物の原理の適用を限定しようと試みることなく、各数は、少なくとも、報告された有効数字を考慮して、かつ普通の丸め技法を適用することによって解釈すべきである。
【0018】
「アルキル」という用語は、直鎖または分枝鎖状であってよい一価の飽和炭化水素基を意味する。他に定義されない限り、このようなアルキル基は通常、1〜10個の炭素原子を含有し、また例えば、−C
1〜4アルキル、−C
1〜5アルキル、−C
2〜5アルキル、−C
1〜6アルキル、および−C
1〜10アルキルなどが挙げられる。代表的なアルキル基は、例として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、およびn−デシルなどが挙げられる。
【0019】
特定の炭素原子数が、本明細書中で使用されるある特定の用語を目的とする場合、炭素原子の数は、下付き文字として用語に先行して示されている。例えば、「−C
1〜6アルキル」という用語は、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基を意味し、また「−C
3〜7シクロアルキル」という用語は、3〜7個の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味し、それぞれ、炭素原子は、任意の許容される構成である。
【0020】
「アルキレン」という用語は、直鎖または分枝鎖状であってよい二価の飽和炭化水素基を意味する。他に定義されない限り、このようなアルキレン基は通常、0〜10個の炭素原子を含有し、例えば、−C
0〜1アルキレン−、−C
0〜6アルキレン−、および−C
1〜3アルキレン−などが挙げられる。代表的なアルキレン基は、例として、メチレン、エタン−1,2−ジイル(「エチレン」)、プロパン−1,2−ジイル、プロパン−1,3−ジイル、ブタン−1,4−ジイル、ペンタン−1,5−ジイルなどが挙げられる。アルキレンという用語が−C
0〜1アルキレン−などゼロ個の炭素を含む場合、このような用語は、炭素原子が存在しないこと、すなわち、アルキレン基は、アルキレンという用語で分離された基を結合させる共有結合以外に存在しないことが意図されることを理解されたい。
【0021】
「アリール」という用語は、単環(すなわち、フェニル)または1つもしくは複数の縮合環を有する一価の芳香族炭化水素を意味する。縮合環系は、完全に不飽和なもの(例えば、ナフタレン)、ならびに部分的に不飽和なもの(例えば、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン)が挙げられる。他に定義されない限り、このようなアリール基は通常、6〜10個の炭素環原子を含有し、例えば、−C
6〜10アリールなどが挙げられる。代表的なアリール基は、例として、フェニルおよびナフタレン−1−イル、ナフタレン−2−イルなどが挙げられる。
【0022】
「シクロアルキル」という用語は、一価の飽和炭素環式炭化水素基を意味する。他に定義されない限り、このようなシクロアルキル基は通常、3〜10個の炭素原子を含有し、例えば、−C
3〜5シクロアルキル、−C
3〜6シクロアルキルおよび−C
3〜7シクロアルキルが挙げられる。代表的なシクロアルキル基は、例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。
【0023】
「ハロ」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを意味する。
【0024】
「ヘテロ環」という用語は、単環または2つの縮合環を有する一価の不飽和の(芳香族)ヘテロ環ならびに単環または複数の縮合環を有する一価の飽和および部分的に不飽和の基を含むことが意図される。ヘテロ環は、合計3〜15個の環原子を含有することができ、このうち1〜14個は環炭素原子であり、1〜4個は、窒素、酸素または硫黄から選択される環ヘテロ原子である。しかし、通常ヘテロ環は、合計3〜10個の環原子を含有し、このうち1〜9個は環炭素原子であり、1〜4個は環ヘテロ原子である。結合点は、任意の使用可能な炭素または窒素環原子である。典型的なヘテロ環として、例えば、−C
1〜7ヘテロ環、−C
3〜5ヘテロ環、−C
2〜6ヘテロ環、−C
3〜12ヘテロ環、−C
5〜9ヘテロ環、−C
1〜9ヘテロ環、−C
1〜11ヘテロ環、および−C
1〜14ヘテロ環(heterocyle)などが挙げられる。
【0025】
一価の不飽和のヘテロ環はまた、一般的に「ヘテロアリール」基とも呼ばれる。他に定義されない限り、ヘテロアリール基は通常、合計5〜10個の環原子を含有し、これらのうち1〜9個は環炭素原子であり、1〜4個は環ヘテロ原子であり、例えば、−C
1〜9ヘテロアリールおよび−C
5〜9ヘテロアリールが挙げられる。代表的なヘテロアリール基は、例として、ピロール(例えば、3−ピロリルおよび2H−ピロール−3−イル)、イミダゾール(例えば、2−イミダゾリル)、フラン(例えば、2−フリルおよび3−フリル)、チオフェン(例えば、2−チエニル)、トリアゾール(例えば、1,2,3−トリアゾリルおよび1,2,4−トリアゾリル)、ピラゾール(例えば、1H−ピラゾール−3−イル)、オキサゾール(例えば、2−オキサゾリル)、イソオキサゾール(例えば、3−イソオキサゾリル)、チアゾール(例えば、2−チアゾリルおよび4−チアゾリル)、およびイソチアゾール(例えば、3−イソチアゾリル)、ピリジン(例えば、2−ピリジル、3−ピリジル、および4−ピリジル)、ピリジルイミダゾール、ピリジルトリアゾール、ピラジン、ピリダジン(例えば、3−ピリダジニル)、ピリミジン(例えば、2−ピリミジニル)、テトラゾール、トリアジン(例えば、1,3,5−トリアジニル)、インドリル(例えば、1H−インドール−2−イル、1H−インドール−4−イルおよび1H−インドール−5−イル)、ベンゾフラン(例えば、ベンゾフラン−5−イル)、ベンゾチオフェン(例えば、ベンゾ[b]チエン−2−イルおよびベンゾ[b]チエン−5−イル)、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール、キノリン(例えば、2−キノリル)、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリンなどが挙げられる。
【0026】
一価の飽和ヘテロ環は通常、合計3〜10個の環原子を含有し、このうち2〜9個は環炭素原子であり、1〜4個は環ヘテロ原子であり、例えば−C
3〜5ヘテロ環が挙げられる。代表的な一価の飽和ヘテロ環は、例として、一価の種属のピロリジン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、ピペリジン、1,4−ジオキサン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、3−ピロリンなどが挙げられる。場合によっては、部分は、これらが一緒になって、環内に酸素原子を必要に応じて含有する飽和−C
3〜5ヘテロ環を形成するものとして記載されてもよい。このような基として、
【0029】
一価の部分的に不飽和のヘテロ環は通常、合計3〜10個の環原子を含有し、このうち2〜11個は環炭素原子であり、1〜3個は環ヘテロ原子であり、例えば−C
3〜5ヘテロ環および−C
2〜12ヘテロ環が挙げられる。代表的な一価の部分的に不飽和のヘテロ環は、例として、ピラン、ベンゾピラン、ベンゾジオキソール(例えば、ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル)、テトラヒドロピリダジン、2,5−ジヒドロ−1H−ピロール、ジヒドロイミダゾール、ジヒドロトリアゾール、ジヒドロオキサゾール、ジヒドロイソオキサゾール、ジヒドロチアゾール、ジヒドロイソチアゾール、ジヒドロオキサジアゾール、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロピリダジン、ヘキサヒドロピロロキノキサリン、およびジヒドロオキサジアザベンゾ[e]アズレンが挙げられる。場合によっては、部分は、これらが一緒になって、部分的に不飽和の−C
3〜5ヘテロ環を形成するものとして記載されてもよい。このような基として、
【0032】
「必要に応じて置換されている」という用語は、対象の基は、非置換であり得るか、または1回もしくは数回、例えば1〜3回、もしくは1〜5回置換され得ることを意味する。例えば、ハロ原子で「必要に応じて置換されている」フェニル基は、非置換であり得るか、または1、2、3、4、もしくは5個のハロ原子を含有し得る。
【0033】
本明細書で使用する場合、「式を有する」または「構造を有する」という語句は、限定的であることは意図されておらず、「含む」という用語が一般的に使用されるのと同じように使用される。
【0034】
「薬学的に許容される」という用語は、本発明で使用する場合、生物学的に、または別の点で、許容不可能ではない物質を指す。例えば「薬学的に許容される担体」という用語は、組成物に組み込むことができ、許容できない生物学的作用を引き起こすことなく、または組成物の他の構成成分と許容できない形で相互作用することなく、患者に投与される物質を指す。このような薬学的に許容される物質は通常、毒物学的試験および製造試験の必要とされる基準を満たし、米国食品医薬品局によって適切な不活性成分として特定される物質を含む。
【0035】
「薬学的に許容される塩」という用語は、患者、例えば哺乳動物などへの投与が許容される塩基または酸から調製した塩を意味する(例えば塩は、所与の投与計画に対して許容される哺乳動物の安全性を有する)。しかし、本発明に包含される塩は、薬学的に許容される塩である必要はないこと、例えば患者への投与を目的としない中間体化合物の塩などであることを理解されたい。薬学的に許容される塩は、薬学的に許容される無機塩基または有機塩基から、および薬学的に許容される無機酸または有機酸から誘導することができる。さらに、式Iの化合物が塩基性部分、例えばアミン、ピリジンまたはイミダゾールなどと、酸性部分、例えばカルボン酸またはテトラゾールなどの両方を含有する場合、双性イオンを形成することができ、これは本明細書で使用する「塩」という用語に含まれる。薬学的に許容される無機塩基から誘導される塩として、アンモニウム塩、カルシウム塩、銅塩、第二鉄塩、第一鉄塩、リチウム塩、マグネシウム塩、マンガン塩、第一マンガン塩、カリウム塩、ナトリウム塩、および亜鉛塩などが挙げられる。薬学的に許容される有機塩基から誘導される塩として、置換アミン、環式アミン、天然由来のアミンなどを含めた第一級、第二級および第三級アミン、例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン(piperazine)、ピペラジン(piperadine)、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなどの塩が挙げられる。薬学的に許容される無機酸から誘導される塩として、ホウ酸、炭酸、ハロゲン化水素酸(臭化水素酸、塩化水素酸、フッ化水素酸またはヨウ化水素酸)、硝酸、リン酸、スルファミン酸および硫酸の塩が挙げられる。薬学的に許容される有機酸から誘導される塩として、脂肪族ヒドロキシル酸(例えば、クエン酸、グルコン酸、グリコール酸、乳酸、ラクトビオン酸、リンゴ酸、および酒石酸)、脂肪族モノカルボン酸(例えば、酢酸、酪酸、ギ酸、プロピオン酸およびトリフルオロ酢酸)、アミノ酸(例えば、アスパラギン酸およびグルタミン酸)、芳香族カルボン酸(例えば安息香酸、p−クロロ安息香酸、ジフェニル酢酸、ゲンチシン酸、馬尿酸、およびトリフェニル酢酸)、芳香族ヒドロキシル酸(例えば、o−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、1−ヒドロキシナフタレン−2−カルボン酸および3−ヒドロキシナフタレン−2−カルボン酸)、アスコルビン酸、ジカルボン酸(例えば、フマル酸、マレイン酸、シュウ酸およびコハク酸)、グルクロン(glucoronic)酸、マンデル酸、ムチン酸、ニコチン酸、オロト酸、パモン酸、パントテン酸、スルホン酸(例えば、ベンゼンスルホン酸、カンファースルホン酸、エジシル酸、エタンスルホン酸、イセチオン酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、ナフタレン−2,6−ジスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸)、キシナホ酸などの塩が挙げられる。
【0036】
本明細書で使用する場合、「プロドラッグ」という用語は、生理学的条件下、例えば、正常な代謝プロセスにおいて、体内で薬物の活性形態に変換される不活性な(または著しく活性の低い)薬物前駆体を意味することが意図される。この用語はまた、最終の脱保護段階前に作製することができる、式Iの化合物の特定の保護された誘導体を含むことも意図する。このような化合物は、NEPにおいて薬理学的活性を保有しないこともあるが、経口または非経口的に投与することができ、その後体内で代謝されることによって、NEPにおいて薬理学的活性のある本発明の化合物を形成することができる。したがって、式Iの化合物のすべての保護された誘導体およびプロドラッグが本発明の範囲内に含まれる。遊離カルボキシル基を有する式Iの化合物のプロドラッグは、当技術分野で周知の技術により容易に合成することができる。次いで、これらのプロドラッグ誘導体は、加溶媒分解により、または生理的条件下で、変換されて遊離カルボキシル化合物となる。例示的なプロドラッグとして、エステル、例えばC
1〜6アルキルエステルおよびアリール−C
1〜6アルキルエステルなどが挙げられる。一実施形態では、式Iの化合物は遊離カルボキシルを有し、プロドラッグは、そのエステル誘導体であり、すなわち、プロドラッグは、−C(O)OCH
2CH
3などのエステルである。
【0037】
「治療有効量」という用語は、処置を必要とする患者に投与した場合、処置を実行するのに十分な量、すなわち所望の治療効果を得るのに必要とされる薬物の量を意味する。例えば高血圧を処置するための治療有効量は、例えば、高血圧の症状を減少させる、抑制する、排除する、もしくは予防する、または根底にある高血圧の原因を処置するのに必要とされる化合物の量である。一実施形態では、治療有効量は、血圧を減少させるのに必要とされる薬物の量、または正常な血圧を維持するために必要とされる薬物の量である。他方では、「有効量」という用語は、所望の結果を得るのに十分な量を意味するが、この所望の結果とは、必ずしも治療的結果でなくてもよい。例えば、NEP酵素を含む系を研究する場合、「有効量」は、酵素を阻害するために必要とされる量であってよい。
【0038】
「処置する」または「処置」という用語は、本明細書で使用する場合、哺乳動物(特にヒト)などの患者における疾患または医学的状態(例えば高血圧)を処置すること、または処置を意味し、以下のうちの1つまたは複数を含む:(a)疾患または医学的状態が生じるのを予防する、すなわち、疾患もしくは医学的状態の再発を予防すること、または疾患もしくは医学的状態になる傾向がある患者の予防的処置;(b)疾患または医学的状態を改善する、すなわち、患者における疾患または医学的状態を排除することまたは退化を引き起こすこと;(c)疾患または医学的状態を抑制すること、すなわち患者における疾患または医学的状態の進行を遅延させるまたは止めること;あるいは(d)患者における疾患または医学的状態の症状を軽減すること。例えば、「高血圧を処置する」という用語では、高血圧が生じるのを予防する、高血圧を改善する、高血圧を抑制する、および高血圧の症状を軽減する(例えば、血圧を低下させる)ことを含むことになる。「患者」という用語は、処置もしくは疾患予防を必要とする、または特定の疾患もしくは医学的状態の疾患の予防もしくは処置のために現在処置を受けている、ならびにアッセイにおいて本発明の化合物が評価されている、または使用されている試験対象、例えば動物モデルなどである、ヒトなどの哺乳動物を含むことが意図される。
【0039】
本明細書中で使用される他のすべての用語は、これらが関連する技術分野の当業者であれば理解されるようなこれらの普通の意味を有することが意図される。
【0040】
一態様では、本発明は、式Iの化合物:
【0041】
【化8】
または薬学的に許容されるその塩に関する。
【0042】
本明細書で使用する場合、「本発明の化合物」という用語は、式Iにより包含されるすべての化合物、例えば式Ia〜Ib、II、IIa〜IIj、III、IIIa〜IIIj、IVおよびIVa〜IVjで具体化された種、ならびに式Vより包含される化合物を含む。さらに、本発明の化合物はまた、数種の塩基性基または酸性基(例えば、アミノまたはカルボキシル基)も含有することもでき、したがって、このような化合物は、遊離塩基もしくは遊離酸として、または様々な塩形態で存在することができる。すべてのこのような塩の形態は、本発明の範囲内に含まれる。さらに、本発明の化合物はまたプロドラッグとして存在し得る。したがって、当業者であれば、本明細書中の化合物への言及、例えば、「本発明の化合物」または「式Iの化合物」への言及は、他に指摘されない限り、式Iの化合物ならびにその化合物の薬学的に許容される塩およびプロドラッグを含むことを認識されよう。さらに、「またはその薬学的に許容される塩および/もしくはプロドラッグ」という用語は、塩およびプロドラッグのすべての順列、例えばプロドラッグの薬学的に許容される塩などを含むことが意図される。さらに、式Iの化合物の溶媒和物が、本発明の範囲内に含まれる。
【0043】
式Iの化合物は、1つまたは複数のキラル中心を含有することができ、したがって、これら化合物は、様々な立体異性形態で調製および使用することができる。したがって、本発明はまた、他に指摘されない限り、ラセミ混合物、純粋な立体異性体(例えば、鏡像異性体およびジアステレオ異性体)、立体異性体を豊富に含む混合物などに関する。化学構造が任意の立体化学なしに本明細書中で描写されている場合、すべての可能な立体異性体がそのような構造に包含されることを理解されたい。したがって、例えば「式Iの化合物」、「式IIの化合物」などの用語は、化合物のすべての可能な立体異性体を含むことが意図される。同様に、ある特定の立体異性体が本明細書中で示されたかまたは名付けられた場合、他に指摘されない限り、より少ない量の他の立体異性体が本発明の組成物中に存在し得るが、ただし、全体としての組成物の有用性はこのような他の異性体の存在により排除されないものとすることを当業者であれば理解されよう。個々の立体異性体は、当技術分野で周知の多くの方法により得ることができるが、これらの方法には、適切なキラルな固定相もしくは担体を使用するキラルクロマトグラフィー、またはこれらをジアステレオ異性体へと化学的に変換し、これらのジアステレオ異性体を従来の手段、例えばクロマトグラフィーもしくは再結晶などで分離し、次いで元の立体異性体を再生することが含まれる。
【0044】
さらに、適用できる場合、本発明の化合物のすべてのシス−トランスまたはE/Z異性体(幾何異性体)、互変異性体形態およびトポ異性体形態が、特に明記しない限り本発明の範囲内に含まれる。さらに具体的に、式Iの化合物は、R
2がHである場合、少なくとも1つのキラル中心を含有し、R
2が−OR
20である場合、少なくとも2つのキラル中心を含有する。これらのキラル中心は、以下の式IaおよびIbにおいて*および**記号で示されている。
【0045】
【化9】
式Iaの化合物の一立体異性体では、**記号で特定された炭素原子は、(R)構成を有する。本発明のこの実施形態は、式Ia−1で示される。
【0046】
【化10】
本実施形態では、化合物は、**の炭素原子の位置で(R)構成を有するか、またはこの炭素原子の位置で(R)構成を有する立体異性体の形態を豊富に含む。式Iaの化合物の別の立体異性体では、**記号で特定された炭素原子は、(S)構成を有する。本発明のこの実施形態は、式Ia−2で示される。
【0047】
【化11】
本実施形態では、化合物は、**の炭素原子の位置で(S)構成を有するか、またはこの炭素原子の位置で(S)構成を有する立体異性体の形態を豊富に含む。
【0048】
式Ibの化合物の一立体異性体では、*および**記号で特定された両方の炭素原子が(R)構成を有する。本発明のこの実施形態は、式Ib−1で示される。
【0049】
【化12】
本実施形態では、化合物は、*および**の炭素原子の位置で(R,R)構成を有するか、またはこれらの炭素原子の位置で(R,R)構成を有する立体異性体の形態を豊富に含む。式Ibの化合物の別の立体異性体では、*および**記号で特定された両方の炭素原子は、(S)構成を有する。本発明のこの実施形態は、式Ib−2で示される。
【0050】
【化13】
本実施形態では、化合物は、*および**の炭素原子の位置で(S,S)構成を有するか、またはこれらの炭素原子の位置で(S,S)構成を有する立体異性体の形態を豊富に含む。式Ibの化合物のさらに別の立体異性体では、記号*で特定された炭素原子は、(S)構成を有し、記号**で特定された炭素原子は、(R)構成を有する。本発明のこの実施形態は、式Ib−3で示される。
【0051】
【化14】
本実施形態では、化合物は、*および**の炭素原子の位置で(S,R)構成を有するか、またはこれらの炭素原子の位置で(S,R)構成を有する立体異性体の形態を豊富に含む。式Ibの化合物のさらなる別の立体異性体では、記号*で特定された炭素原子は、(R)構成を有し、記号**で特定された炭素原子は、(S)構成を有する。本発明のこの実施形態は、式Ib−4で示される。
【0052】
【化15】
本実施形態では、化合物は、*および**の炭素原子の位置で(R,S)構成を有するか、またはこれらの炭素原子の位置で(R,S)構成を有する立体異性形態を豊富に含む。
【0053】
一部の実施形態では、本発明の化合物の治療的活性を最適化するために、例えば、高血圧を処置するために、*および**記号で特定された炭素原子が、特定の構成を有するか、またはこのような構成を有する立体異性体の形態を豊富に含むことが望ましいこともある。したがって、特定の態様では、本発明は、それぞれ個々の鏡像異性体に関するか、または1つの鏡像異性体もしくは他の鏡像異性体を主に含む鏡像異性体の鏡像異性体富化混合物に関する。他の実施形態では、本発明の化合物は、鏡像異性体のラセミ混合物として存在する。
【0054】
本発明の化合物、ならびにこれらの合成に使用される化合物は、同位体標識された化合物、すなわち、1つまたは複数の原子が、主に自然界に見られる原子質量とは異なる原子質量を有する原子を豊富に含む化合物もまた含む。式Iの化合物に組み込むことができるアイソトープの例は、例えば、これらに限定されないが、
2H、
3H、
13C、
14C、
15N、
18O、
17O、
35S、
36Cl、および
18Fなどである。特に興味深いのは、トリチウムまたは炭素−14を豊富に含む式Iの化合物(これらは、例えば、組織分布研究に使用することができる)、特に代謝の部位において重水素を豊富に含む式Iの化合物(例えば、より高い代謝安定性を有する化合物をもたらす)、および陽電子を放射するアイソトープ、例えば
11C、
18F、
15Oおよび
13Nなどを豊富に含む式Iの化合物(これらは、例えば、陽電子放射断層撮影法(PET)研究において使用することができる)などである。
【0055】
本発明の化合物を命名するために本明細書中で使用された命名法は、本明細書中の実施例において例示されている。この命名法は、市販のAutoNomソフトウエア(MDL、San Leandro、California)を使用して導かれた。
【0056】
代表的な実施形態
以下の置換基および値は、本発明の様々な態様および実施形態の代表的な例を提供することが意図される。これらの代表的な値は、このような態様および実施形態をさらに規定および例示することが意図され、他の実施形態を排除することも、本発明の範囲を限定することも意図されない。この点について、ある特定の値または置換基が好ましいという提示は、具体的に指摘されていない限り、本発明から他の値または置換基を排除することを決して意図しない。
【0057】
一実施形態では、本発明は、式Iの化合物に関する。
【0058】
【化16】
R
1部分は−OR
10または−NR
60R
70である。R
10部分は、H、−C
1〜6アルキル、−C
1〜3アルキレン−C
6〜10アリール、−C
1〜3アルキレン−C
1〜9ヘテロアリール、−C
3〜7シクロアルキル、−[(CH
2)
2O]
1〜3CH
3、−C
1〜6アルキレン−OC(O)R
13、−C
1〜6アルキレン−NR
14R
15、−C
1〜6アルキレン−C(O)R
17、−C
0〜6アルキレンモルホリン、−C
1〜6アルキレン−SO
2−C
1〜6アルキル、
【0059】
【化17】
から選択され、R
13は、−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6アルキル、−C
3〜7シクロアルキル、−O−C
3〜7シクロアルキル、フェニル、−O−フェニル、−NR
14R
15、および−CH(NH
2)CH
2COOCH
3から選択され、R
14およびR
15は、独立して、H、−C
1〜6アルキル、およびベンジルから選択されるか、またはR
14およびR
15は、−(CH
2)
3〜6−、−C(O)−(CH
2)
3−、もしくは−(CH
2)
2O(CH
2)
2−として一緒になり、R
16は、−C
1〜6アルキルまたは−C
0〜6アルキレン−C
6〜10アリールであり、R
17は、−O−C
1〜6アルキル、−O−ベンジル、および−NR
14R
15から選択される。R
60部分は、H、−OH、−OC(O)R
61、−CH
2COOH、−O−ベンジル、ピリジル、および−OC(S)NR
62R
63から選択され、R
61は、H、−C
1〜6アルキル、−C
6〜10アリール、−OCH
2−C
6〜10アリール、−CH
2O−C
6〜10アリール、および−NR
62R
63から選択され、R
62およびR
63は、独立して、Hまたは−C
1〜4アルキルである。R
70部分は、H、−C
1〜6アルキル、および−C(O)R
71から選択され、R
71は、H、−C
1〜6アルキル、−C
3〜7シクロアルキル、−C
6〜10アリール、および−C
1〜9ヘテロアリールから選択される。
【0060】
一実施形態では、R
1は、−OR
10であり、R
10は、H、−C
1〜6アルキル(例えば、−CH
2CH
3および−(CH
2)
3CH
3)、−[(CH
2)
2O]
1〜3CH
3(例えば、−(CH
2)
2OCH
3および−[(CH
2)
2O]
2CH
3)、−C
1〜6アルキレン−SO
2−C
1〜6アルキル(例えば、−(CH
2)
2SO
2CH
3)、および
【0061】
【化18】
から選択され、R
16は−C
1〜6アルキル(例えば、−CH
3)である。
【0062】
一実施形態では、R
1は、−OR
10および−NR
60R
70から選択され、R
10はHであり、R
60はHまたは−OHであり、R
70はHである。
【0063】
別の実施形態では、R
1は−OR
10であり、R
10は、−C
1〜6アルキル(例えば、−CH
2CH
3、−(CH
2)
2CH
3、−CH(CH
3)
2、−CH
2CH(CH
3)
2、−(CH
2)
3CH
3、−(CH
2)
4CH
3、および−(CH
2)
2CH(CH
3)
2)、−C
1〜3アルキレン−C
6〜10アリール(例えば、ベンジル)、−C
1〜3アルキレン−C
1〜9ヘテロアリール、−C
3〜7シクロアルキル、−[(CH
2)
2O]
1〜3CH
3(例えば、−(CH
2)
2OCH
3および−[(CH
2)
2O]
2CH
3)、−C
1〜6アルキレン−OC(O)R
13(例えば、−CH
2−OC(O)CH
3、−CH
2−OC(O)CH
2CH
3、および−CH
2−OC(O)OCH
2CH
3)、−C
1〜6アルキレン−NR
14R
15(例えば、−(CH
2)
2−N(CH
3)
2、
【0064】
【化19】
)、−C
1〜6アルキレン−C(O)R
17(例えば、−CH
2C(O)OCH
3、−CH
2C(O)O−ベンジル、−CH
2C(O)−N(CH
3)
2、および
【0065】
【化20】
)、−C
0〜6アルキレンモルホリン、−C
1〜6アルキレン−SO
2−C
1〜6アルキル(例えば、−(CH
2)
2SO
2CH
3)、
【0067】
別の実施形態では、R
1は−NR
60R
70であり、R
60は、−OC(O)R
61、−CH
2COOH、−O−ベンジル、ピリジル、および−OC(S)NR
62R
63から選択され、R
70はHである。さらなる別の実施形態では、R
1は−NR
60R
70であり、R
60はHまたは−OHであり、R
70は、−C
1〜6アルキルまたは−C(O)R
71である。さらに別の実施形態では、R
1は−NR
60R
70であり、R
60は、−OC(O)R
61、−CH
2COOH、−O−ベンジル、ピリジル、および−OC(S)NR
62R
63から選択され、R
70は、−C
1〜6アルキルまたは−C(O)R
71である。本発明の一態様では、これらの化合物は、プロドラッグとして、または本明細書中に記載されている合成手順の中間体として、特定の有用性を見出すことができる。例えば、一実施形態では、R
1は−OR
10であり、R
10は−C
1〜6アルキレン−OC(O)R
13、例えば−O−CH(CH
3)OC(O)−O−シクロヘキシル:
【0068】
【化22】
であり、これによって、化合物がシレキセチルエステルとなるか、またはR
1は−OR
10であり、R
10は−C
0〜6アルキレンモルホリン、例えば−O−(CH
2)
2−モルホリン:
【0069】
【化23】
であり、これによって、化合物が2−モルホリノエチルまたはモフェチルエステルとなるか、またはR
1は−OR
10であり、R
10は
【0070】
【化24】
、例えば、−O−CH
2−5−メチル−[1,3]ジオキソール−2−オン:
【0071】
【化25】
であり、化合物をメドキソミルエステルとする。
【0072】
R
2は、Hおよび−OR
20から選択される。R
20部分は、Hであるか、またはR
10と一緒になって−CR
21R
22−を形成するか、またはR
60と一緒になって−C(O)−を形成し、R
21およびR
22は、独立して、H、−C
1〜6アルキル、および−O−C
3〜7シクロアルキルから選択されるか、またはR
21およびR
22は、一緒になって=Oを形成する。一実施形態では、R
2はHである。別の実施形態では、R
2は−OR
20であり、R
20はHである。
【0073】
R
2が−OR
20であり、R
20がR
10と一緒になって−CR
21R
22−を形成する場合、この実施形態は、
【0074】
【化26】
として描写することができ、R
21およびR
22が一緒になって=Oを形成する場合、この実施形態は、
【0075】
【化27】
として描写することができる。R
2が−OR
20であり、R
20がR
60と一緒になって−C(O)−を形成する場合、この実施形態は、
【0076】
【化28】
として描写することができる。本発明の一態様では、これらの化合物は、プロドラッグとして、または本明細書中に記載されている合成手順の中間体として、特定の有用性を見出すことができる。
【0077】
R
3は、H、Cl、F、−CH
3、および−CF
3から選択される。一実施形態では、R
3は、H、Cl、−CH
3、および−CF
3から選択される。
【0078】
R
4は、H、−C
1〜6アルキル、−C
2〜3アルキレン−OH、−[(CH
2)
2O]
1〜3CH
3、−C
1〜3アルキレン−C(O)OR
40、−CH
2−C(O)NR
41R
42、ハロで必要に応じて置換されている−C
0〜2アルキレン−ピリジン、メチルで必要に応じて置換されている−CH
2−イソオキサゾール、−O−C
1〜6アルキルで必要に応じて置換されている−CH
2−ピリミジン、−CH
2−イソオキサゾール−CH
3、−C
2アルキレン−フェニル、
【0079】
【化29】
から選択される。R
40部分は、H、−C
1〜6アルキル、−C
1〜3アルキレン−C
6〜10アリール、−C
1〜3アルキレン−C
1〜9ヘテロアリール、−C
3〜7シクロアルキル、−[(CH
2)
2O]
1〜3CH
3、−C
1〜6アルキレン−OC(O)R
13、−C
1〜6アルキレン−NR
14R
15、−C
1〜6アルキレン−C(O)R
17、−C
0〜6アルキレンモルホリン、−C
1〜6アルキレン−SO
2−C
1〜6アルキル、
【0080】
【化30】
から選択され、R
13は、−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6アルキル、−C
3〜7シクロアルキル、−O−C
3〜7シクロアルキル、フェニル、−O−フェニル、−NR
14R
15、および−CH(NH
2)CH
2COOCH
3から選択され、R
14およびR
15は、独立して、H、−C
1〜6アルキル、およびベンジルから選択されるか、またはR
14およびR
15は、−(CH
2)
3〜6−、−C(O)−(CH
2)
3−、もしくは−(CH
2)
2O(CH
2)
2−として一緒になり、R
16は、−C
1〜6アルキルまたは−C
0〜6アルキレン−C
6〜10アリールであり、R
17は、−O−C
1〜6アルキル、−O−ベンジル、および−NR
14R
15から選択される。R
41およびR
42部分は、独立して、H、−C
1〜6アルキル、−CH
2COOH、−(CH
2)
2OH、−(CH
2)
2OCH
3、−(CH
2)
2SO
2NH
2、−(CH
2)
2N(CH
3)
2、−C
3〜7シクロアルキル、および−(CH
2)
2−イミダゾールから選択されるか、またはR
41およびR
42は一緒になって、−OH、−COOR
40、もしくは−CONH
2で必要に応じて置換されており、環内に酸素原子を必要に応じて含有する、飽和もしくは部分的に不飽和の−C
3〜5ヘテロ環を形成する。R
43、R
44、R
45、R
46、およびR
47部分は、独立して、H、ハロ、−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6アルキル、および−S−C
1〜6アルキルから選択され、各−C
1〜6アルキルは、1〜5個のフルオロ原子で必要に応じて置換されている。
【0081】
一実施形態では、R
4は、H、−C
1〜6アルキル(例えば、−CH
3、−CH
2CH
3、および−(CH
2)
5CH
3)、−C
2〜3アルキレン−OH(例えば、−(CH
2)
2OH)、−[(CH
2)
2O]
1〜3CH
3(例えば、−(CH
2)
2OCH
3)、−C
1〜3アルキレン−C(O)OR
40(例えば、−CH
2C(O)OR
40および−CH
2CH(CH
3)C(O)OR
40)、−C
0〜2アルキレン−ピリジン(例えば、
【0082】
【化31】
)、メチルで置換されている−CH
2−イソオキサゾール(例えば、
【0083】
【化32】
)、−O−C
1〜6アルキルで置換されている−CH
2−ピリミジン(例えば、
【0084】
【化33】
)、−C
2アルキレン−フェニル(例えば、−(CH
2)
2−フェニルおよび−CH(CH
3)−フェニル)、
【0085】
【化34】
から選択され、R
40はHであり、R
43は、H、ハロ(例えば、フルオロおよびクロロ)、−C
1〜6アルキル(例えば、−CH
3)、および−CF
3から選択され、R
44は、H、ハロ(例えば、フルオロおよびクロロ)、−CF
3、−O−C
1〜6アルキル(例えば、−OCH
3)、−OCF
3、および−SF
3から選択され、R
45は、H、ハロ(例えば、フルオロ、クロロ、およびブロモ)、−C
1〜6アルキル(例えば、−CH
3)、−CF
3、−O−C
1〜6アルキル(例えば、−OCH
3)、−OCHF
2、−OCF
3、および−S−C
1〜6アルキル(例えば、−SCH
3)から選択され、R
46はHまたはハロ(例えば、フルオロ)であり、R
47は、H、ハロ(例えば、フルオロ)、および−C
1〜6アルキル(例えば、−CH
3)から選択される。
【0086】
1つの特定の実施形態では、R
4は、−C
1〜3アルキレン−C(O)OR
40であり、R
40はHである。別の特定の実施形態では、R
4は、−C
1〜3アルキレン−C(O)OR
40であり、R
40は、−C
1〜6アルキル、−C
1〜3アルキレン−C
6〜10アリール、−C
1〜3アルキレン−C
1〜9ヘテロアリール、−C
3〜7シクロアルキル、−[(CH
2)
2O]
1〜3CH
3、−C
1〜6アルキレン−OC(O)R
13、−C
1〜6アルキレン−NR
14R
15、−C
1〜6アルキレン−C(O)R
17、−C
0〜6アルキレンモルホリン、−C
1〜6アルキレン−SO
2−C
1〜6アルキル、
【0087】
【化35】
から選択される。本発明の一態様では、これらの後者の化合物は、プロドラッグとして、または本明細書中に記載されている合成手順の中間体として、特定の有用性を見出すことができる。
【0088】
R
5は、H;ハロ;−C
0〜5アルキレン−OH;−NH
2;−C
1〜6アルキル;−CF
3;−C
3〜7シクロアルキル;−C
0〜2アルキレン−O−C
1〜6アルキル;−C(O)R
50;−C
0〜1アルキレン−C(O)OR
51;−C(O)NR
52R
53;−NHC(O)R
54;−NO
2;フラン;ピラジン;ナフタレン;ピリジン;メチルで必要に応じて置換されているピラゾール;メチルで必要に応じて置換されているチオフェン;ならびにハロ、−OH、−CF
3、−OCH
3、−NHC(O)CH
3、およびフェニルから独立して選択される1つまたは2つの基で必要に応じて置換されているフェニルから選択される。R
50部分は、Hおよび−C
1〜6アルキルから選択される。R
51部分は、H、−C
1〜6アルキル、−C
1〜3アルキレン−C
6〜10アリール、−C
1〜3アルキレン−C
1〜9ヘテロアリール、−C
3〜7シクロアルキル、−[(CH
2)
2O]
1〜3CH
3、−C
1〜6アルキレン−OC(O)R
13、−C
1〜6アルキレン−NR
14R
15、−C
1〜6アルキレン−C(O)R
17、−C
0〜6アルキレンモルホリン、−C
1〜6アルキレン−SO
2−C
1〜6アルキル、
【0089】
【化36】
から選択され、R
13は、−C
1〜6アルキル、−O−C
1〜6アルキル、−C
3〜7シクロアルキル、−O−C
3〜7シクロアルキル、フェニル、−O−フェニル、−NR
14R
15、および−CH(NH
2)CH
2COOCH
3から選択され、R
14およびR
15は、H、−C
1〜6アルキル、およびベンジルから独立して選択されるか、またはR
14およびR
15は、−(CH
2)
3〜6−、−C(O)−(CH
2)
3−、もしくは−(CH
2)
2O(CH
2)
2−として一緒になり、R
16は、−C
1〜6アルキルまたは−C
0〜6アルキレン−C
6〜10アリールであり、R
17は、−O−C
1〜6アルキル、−O−ベンジル、および−NR
14R
15から選択される。R
52およびR
53部分は、独立して、H、−C
1〜6アルキル、−CH
2COOH、−(CH
2)
2OH、−(CH
2)
2OCH
3、−(CH
2)
2SO
2NH
2、−(CH
2)
2N(CH
3)
2、−C
3〜7シクロアルキル、および−(CH
2)
2−イミダゾールから選択されるか、またはR
52およびR
53は一緒になって、−OH、−COOR
40、もしくは−CONH
2で必要に応じて置換されており、環内に酸素原子を必要に応じて含有する、飽和もしくは部分的に不飽和の−C
3〜5ヘテロ環を形成する。R
54は、−C
1〜6アルキル;−C
0〜1アルキレン−O−C
1〜6アルキル;ハロまたは−OCH
3で必要に応じて置換されているフェニル;および−C
1〜9ヘテロアリールから選択される。
【0090】
一実施形態では、R
5は、H、−C
0〜5アルキレン−OH(例えば、−OH)、−C
1〜6アルキル(例えば、−(CH
2)
2CH
3および−(CH
2)
3CH
3)、−C
3〜7シクロアルキル(例えば、シクロプロピル)、−C(O)R
50;−C
0〜1アルキレン−C(O)OR
51(例えば、−C(O)OR
51)、−C(O)NR
52R
53、−NHC(O)R
54、−NO
2;フラン(例えば、
【0092】
【化38】
)、ナフタレン(例えば、
【0093】
【化39】
)、ならびにハロ(例えば、クロロ)、−OH、−CF
3、−OCH
3、−NHC(O)CH
3、およびフェニルから独立して選択される1つまたは2つの基で必要に応じて置換されているフェニルから選択され、R
50は−C
1〜6アルキル(例えば、−CH
3)であり、R
51はHであり、R
52およびR
53は、独立して、−C
1〜6アルキル(例えば、−CH
3および−CH
2−CH(CH
3)
2)、−C
3〜7シクロアルキル(例えば、シクロプロピル)、および−(CH
2)
2−イミダゾール(例えば、
【0094】
【化40】
)から選択されるか、またはR
52およびR
53は一緒になって、−OHもしくは−COOR
40で必要に応じて置換されており、環内に酸素原子を必要に応じて含有する、飽和した−C
3〜5ヘテロ環(例えば、
【0095】
【化41】
)を形成し、R
40はHであり、R
54はハロ(例えば、クロロ)で置換されているフェニルである。
【0096】
1つの特定の実施形態では、R
5は、−C
0〜1アルキレン−C(O)OR
51であり、R
51はHである。別の特定の実施形態では、R
5は−C
0〜1アルキレン−C(O)OR
51であり、R
51は、−C
1〜6アルキル、−C
1〜3アルキレン−C
6〜10アリール、−C
1〜3アルキレン−C
1〜9ヘテロアリール、−C
3〜7シクロアルキル、−[(CH
2)
2O]
1〜3CH
3、−C
1〜6アルキレン−OC(O)R
13、−C
1〜6アルキレン−NR
14R
15、−C
1〜6アルキレン−C(O)R
17、−C
0〜6アルキレンモルホリン、−C
1〜6アルキレン−SO
2−C
1〜6アルキル、
【0097】
【化42】
から選択される。本発明の一態様では、これらの後者の化合物は、プロドラッグとして、または本明細書中に記載されている合成手順の中間体として、特定の有用性を見出すことができる。
【0098】
一実施形態では、本発明は、式IIの化合物に関する。
【0099】
【化43】
1つの例示的な実施形態では、本発明の化合物は、式II(式中、R
1は−OR
10であり、R
10は、H、−C
1〜6アルキル、−[(CH
2)
2O]
1〜3CH
3、−C
1〜6アルキレン−SO
2−C
1〜6アルキル、および
【0100】
【化44】
から選択され、R
16は−C
1〜6アルキルであり、R
2はHまたは−OR
20であり、R
20はHであり、R
3は、H、Cl、−CH
3、および−CF
3から選択され、R
4は、H、−C
1〜6アルキル、−C
2〜3アルキレン−OH、−[(CH
2)
2O]
1〜3CH
3、−C
1〜3アルキレン−C(O)OR
40、−C
0〜2アルキレン−ピリジン、メチルで置換されている−CH
2−イソオキサゾール、−O−C
1〜6アルキルで置換されている−CH
2−ピリミジン、−C
2アルキレン−フェニル、
【0101】
【化45】
から選択され、R
40はHであり、R
43は、H、ハロ、−C
1〜6アルキル、および−CF
3から選択され、R
44は、H、ハロ、−CF
3、−O−C
1〜6アルキル、−OCF
3、および−SF
3から選択され、R
45は、H、ハロ、−C
1〜6アルキル、−CF
3、−O−C
1〜6アルキル、−OCHF
2、−OCF
3、および−S−C
1〜6アルキルから選択され、R
46はHまたはハロであり、R
47は、H、ハロ、および−C
1〜6アルキルから選択され、R
5は、H、−C
0〜5アルキレン−OH、−C
1〜6アルキル、−C
3〜7シクロアルキル、−C(O)R
50、−C
0〜1アルキレン−C(O)OR
51、−C(O)NR
52R
53、−NHC(O)R
54、−NO
2、フラン、ピラジン、ナフタレン、ならびにハロ、−OH、−NHC(O)CH
3、およびフェニルから独立して選択される1つまたは2つの基で必要に応じて置換されているフェニルから選択され、R
50は−C
1〜6アルキルであり、R
51はHであり、R
52およびR
53は、独立して、−C
1〜6アルキル、−C
3〜7シクロアルキル、および−(CH
2)
2−イミダゾールから選択されるか、またはR
52およびR
53は一緒になって、−OHもしくは−COOR
40で必要に応じて置換されており、環内に酸素原子を必要に応じて含有する、飽和した−C
3〜5ヘテロ環を形成し、R
40はHであり、R
54は、ハロで置換されているフェニルである)または薬学的に許容されるその塩を有する。
【0102】
式IIの化合物の具体例として、式IIa〜IIjの化合物が挙げられる。
【0104】
【化47】
別の例示的な実施形態では、本発明は、式IIkの化合物に関する。
【0105】
【化48】
別の実施形態では、本発明は、式IIIの化合物に関する。
【0106】
【化49】
1つの例示的な実施形態では、本発明の化合物は、式III(式中、R
1は−OR
10であり、R
10はHであり、R
2は−OR
20であり、R
20はHであり、R
3はClであり、R
4はHまたは
【0107】
【化50】
であり、R
43はハロであり、R
44はハロであり、R
45は−O−C
1〜6アルキルであり、R
46はハロであり、R
47はハロであり、R
5は、−C
1〜6アルキル、−C(O)R
50、ならびにハロ、−CF
3、および−OCH
3から独立して選択される1つまたは2つの基で必要に応じて置換されているフェニルから選択され、R
50は−C
1〜6アルキルである)または薬学的に許容されるその塩を有する。式IIIの化合物の具体例として、式IIIa〜IIIjの化合物が挙げられる。
【0108】
【化51】
さらなる別の実施形態では、本発明は、式IVの化合物に関する。
【0109】
【化52】
1つの例示的な実施形態では、本発明の化合物は、式IV(式中、R
1は−OR
10であり、R
10はHであり、R
2は−OR
20であり、R
20はHであり、R
3はHまたはClであり、R
4は−C
0〜2アルキレン−ピリジンまたは
【0110】
【化53】
であり、R
43はハロであり、R
44はハロであり、R
45は−O−C
1〜6アルキルであり、R
46はHであり、R
47はHであり、R
5はHである)または薬学的に許容されるその塩を有する。式IVの化合
物として、式IVa〜IVjの化合物が挙げられる。
【0112】
【化55】
さらに、興味深い式Iの特定の化合物は、以下の実施例において記述されているもの、ならびに薬学的に許容されるその塩を含む。
【0113】
一般的合成手順
本発明の化合物を、以下の一般的な方法、実施例に記述された手順を使用して、または当業者に公知の他の方法、試薬、および出発物質を使用することによって、容易に入手可能な出発物質から調製することができる。以下の手順は、本発明のある特定の実施形態を例示し得るが、本発明の他の実施形態は、同じもしくは同様の方法を使用して、または当業者に公知の他の方法、試薬および出発物質を使用することによって同様に調製することができることを理解されたい。通常のまたは好ましいプロセス条件(例えば、反応温度、回数、反応物質のモル比、溶媒、圧力など)が与えられている場合、他に述べられていない限り、他のプロセス条件もまた使用することができることを理解されたい。場合によっては、反応は室温で行われ、実際の温度測定は行われなかった。室温は、実験室環境内の周辺温度に一般的に伴う範囲内の温度を意味するとみなすことができ、通常約18℃〜約30℃の範囲であることを理解されたい。他の場合には、反応は室温で行い、温度を実際に測定、記録した。最適反応条件は、様々な反応パラメータ、例えば使用される特定の反応物質、溶媒および量などに応じて通常異なることになるが、当業者であれば、所定の最適化手順を使用して適切な反応条件を容易に決定することができる。
【0114】
さらに、当業者であれば明らかなように、特定の官能基が所望しない反応を受けるのを防ぐために、従来の保護基が必要となるか、または所望されることもある。ある特定の官能基に対して適切な保護基の選択、ならびにこのような官能基の保護および脱保護に対しての適切な条件および試薬の選択は当技術分野で周知である。所望する場合、本明細書中に記載されている手順に例示されたもの以外の保護基を使用することができる。例えば、多くの保護基、ならびにこれらの導入および除去は、T. W. GreeneおよびG. M. Wuts、Protecting Groups in Organic Synthesis、第4版、Wiley、New York、2006年およびこの中に引用された参考文献の中に記載されている。さらに具体的には、以下の略語および試薬が以下に提示したスキームにおいて使用される:
P
1は、カルボキシ基において所望しない反応を阻止するのに適切な保護基を意味するよう本明細書で使用される用語「カルボキシ保護基」を表す。代表的なカルボキシ保護基として、これらに限定されないが、メチル、エチル、t−ブチル、ベンジル(Bn)、p−メトキシベンジル(PMB)、9−フルオレニルメチル(Fm)、トリメチルシリル(TMS)、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)、ジフェニルメチル(ベンズヒドリル、DPM)などが挙げられる。標準的な脱保護技術および試薬がP
1基を除去するために使用され、どの基を使用するかに応じて異なり得る。例えば、P
1がメチルである場合、水酸化ナトリウムまたは水酸化リチウムが一般に使用され、P
1がエチルまたはt−ブチルである場合、TFAまたはHClなどの酸が一般に使用され、P
1がベンジルである場合、H
2/Pd/Cを使用することができる。
【0115】
P
2は、アミノ基において所望しない反応を阻止するのに適切な保護基を意味するよう本明細書で使用される用語「アミノ保護基」を表す。代表的なアミノ保護基として、これらに限定されないが、t−ブトキシカルボニル(BOC)、トリチル(Tr)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、ホルミル、トリメチルシリル(TMS)、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)などが挙げられる。標準的な脱保護技術がP
2基を除去するために使用される。例えば、BOC基は、酸性試薬、例えばDCM中TFAまたは1,4−ジオキサン中HClなどを使用して除去することができるが、Cbz基は、接触水素化条件、例えば、H
2(1気圧)およびアルコール性溶媒中の10%Pd/C(「H
2/Pd/C」)を利用することによって、除去することができる。
【0116】
P
3は、ヒドロキシル基において所望しない反応を阻止するのに適切な保護基を意味するよう本明細書で使用される用語「ヒドロキシル保護基」を表す。代表的なヒドロキシル保護基として、これらに限定されないがC
1〜6アルキル、トリC
1〜6アルキルシリル基を含めたシリル基、例えば、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、およびtert−ブチルジメチルシリル(TBDMS)など;C
1〜6アルカノイル基を含めたエステル(アシル基)、例えばホルミル、アセチル、およびピバロイルなど、ならびに芳香族アシル基、例えばベンゾイルなど;アリールメチル基、例えばベンジル(Bn)、p−メトキシベンジル(PMB)、9−フルオレニルメチル(Fm)、およびジフェニルメチル(ベンズヒドリル、DPM)などが挙げられる。標準的な脱保護技術および試薬がP
3基を除去するために使用され、どの基を使用するかに応じて異なり得る。例えば、P
3がベンジルである場合、H
2/Pd/Cが一般に使用され、P
3がアシル基である場合、NaOHが一般に使用される。
【0117】
さらに、Lは、求核置換反応などの置換反応において別の官能基または原子で置き換えることができる官能基または原子を意味するよう本明細書で使用される用語「脱離基」を示すのに使用される。例として、代表的な脱離基は、ハロ基、例えばクロロ、ブロモおよびヨード基など;スルホン酸エステル基、例えばメシレート、トシレート、ブロシレート、ノシレートなど;ならびにアシルオキシ基、例えばアセトキシ、トリフルオロアセトキシなどが挙げられる。
【0118】
これらのスキームにおける使用に対して適切な塩基は、例示として、およびこれらに限定されずに、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、トリエチルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、4−メチルモルホリン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、カリウムt−ブトキシド、および金属水素化物が挙げられる。
【0119】
これらのスキームにおける使用に対して適切な不活性希釈剤または溶媒は、例示としておよびこれらに限定されずに、テトラヒドロフラン(THF)、アセトニトリル(MeCN)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、トルエン、ジクロロメタン(DCM)、クロロホルム(CHCl
3)、四塩化炭素(CCl
4)、1,4−ジオキサン、メタノール、エタノール、水などが挙げられる。
【0120】
適切なカルボン酸/アミンカップリング試薬として、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP)、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(EDCI)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)などが挙げられる。カップリング反応は、DIPEAなどの塩基の存在下、不活性な希釈剤(例えば、DMF)内で行われ、従来のアミド結合形成条件下で実施される。
【0121】
すべての反応は通常、約−78℃〜100℃の範囲内の温度、例えば室温で行われる。反応は、完了するまで薄層クロマトグラフィー(TLC)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、および/またはLCMSの使用によりモニターすることができる。反応は数分で完了してもよいし、または数時間、通常1〜2時間から48時間までの時間をかけてもよい。完了時には、生じた混合物または反応生成物をさらに処理することによって、所望の生成物を得ることができる。例えば、生じた混合物または反応生成物は、以下の手順のうちの1つまたは複数にかけることができる:濃縮もしくは分配する(例えば、EtOAcと水の間、またはEtOAc中5%THFと1Mリン酸の間);抽出(例えば、EtOAc、CHCl
3、DCM、クロロホルムを用いて);洗浄する(例えば、飽和水性NaCl、飽和NaHCO
3、Na
2CO
3(5%)、CHCl
3または1M NaOHを用いて);乾燥させる(例えば、MgSO
4で、Na
2SO
4で、または真空中で);濾過する;結晶化する(例えば、EtOAcおよびヘキサンから);濃縮する(例えば、真空中で);および/または精製(例えば、シリカゲルクロマトグラフィー、フラッシュクロマトグラフィー、分取HPLC、逆相HPLC、または結晶化)。
【0122】
式Iの化合物、ならびにこれらの塩は、スキームIで示されているように調製することができる。
【0123】
【化56】
化合物1は化合物2とカップリングされる。R
1が−OCH
3または−OCH
2CH
3などの基の場合、カップリングステップの後に、脱保護ステップを行うことによって、R
1が−OHなどの基である式Iの化合物を得ることができる。したがって、本発明の化合物を調製する1つの方法は、化合物1と2をカップリングすることを、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩を形成するための任意の脱保護ステップと共に含む。
【0124】
式Iの化合物、ならびにこれらの塩はまた、スキームIIに示されている通りに調製することもできる:
【0125】
【化57】
スキームIと同様に、これは、化合物3を生成するための化合物1および化合物2aの間の標準的カップリング反応である。次いで、化合物3を、アルキル化反応においてR
4−L(式中、Lは脱離基、例えば、ハロゲン、例えばブロモまたはトリフレート、例えば−OSO
2CF
3などである)と反応させる。アルキル化反応に続いて、脱保護ステップを行うことによって、R
1が−OHなどの基である式Iの化合物を得ることができる。したがって、本発明の化合物を調製する別の方法は、化合物1および2aをカップリングすることによって、化合物3を形成し、化合物3をR
4−Lと反応させ、必要に応じた脱保護ステップを行うことによって、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩を形成することを含む。
【0126】
化合物1、2、および2aは、一般的に市販されているか、または当技術分野で公知の手順、ならびに本明細書の実施例に記述されたものを使用して調製することができる。
【0127】
本明細書中に記載されている特定の中間体は、新規であると考えられており、したがって、このような化合物は、例えば、式Vの化合物またはその塩を含めて、本発明のさらなる態様として提供される:
【0128】
【化58】
(式中、Pは、−O−P
1、−NHP
2、および−NH(O−P
3)から選択され、P
1は、メチル、エチル、t−ブチル、ベンジル、p−メトキシベンジル、9−フルオレニルメチル、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、およびジフェニルメチルから選択されるカルボキシ保護基であり、P
2は、t−ブトキシカルボニル、トリチル、ベンジルオキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル、ホルミル、トリメチルシリル、およびt−ブチルジメチルシリルから選択されるアミノ保護基であり、P
3は、C
1〜6アルキル、シリル基、エステル、およびアリールメチル基から選択されるヒドロキシル保護基であり、R
2〜R
5は式Iに対して定義された通りである)。したがって、本発明の化合物を調製する別の方法は、式Vの化合物を脱保護することを含む。
【0129】
代表的な本発明の化合物またはその中間体を調製するための特定の反応条件および他の手順に関するさらなる詳細は、以下に記述される実施例において記載されている。
【0130】
有用性
本発明の化合物は、ネプリライシン(NEP)阻害活性を保有する、すなわち、化合物は、酵素触媒活性を阻害することができる。別の実施形態では、化合物は、アンジオテンシン変換酵素の有意な抑制活性を示さない。化合物がNEP活性を阻害する能力の1つの尺度が、阻害定数(pK
i)である。このpK
i値は、解離定数(K
i)の底10に対する負の対数であり、これは通常モル単位で報告される。特に興味深い本発明の化合物は、NEPで6.0以上のpK
iを有するもの、特に7.0以上のpK
iを有するもの、さらにより具体的には8.0以上のpK
iを有するものである。一実施形態では、興味深い化合物は、6.0〜6.9の範囲のpK
iを有し、別の実施形態では、興味深い化合物は、7.0〜7.9の範囲のpK
iを有し、さらに別の実施形態では、興味深い化合物は、8.0〜8.9の範囲のpK
iを有し、さらに別の実施形態では、興味深い化合物は、9.0以上の範囲のpK
iを有する。このような値は、当技術分野で周知の技法により、ならびに本明細書中に記載されているアッセイにおいて決定することができる。
【0131】
化合物がNEP活性を阻害する能力の別の尺度は、みかけの阻害定数(IC
50)であり、これは、NEP酵素による基質変換の最大半量の阻害を生じる化合物のモル濃度である。pIC
50値は、IC
50の底10に対する負の対数である。特に興味深い本発明の化合物は、NEPに対して、約5.0以上のpIC
50を示すものを含む。興味深い化合物はまた、NEPに対して≧約6.0のpIC
50またはNEPに対して≧約7.0のpIC
50を有するものも含む。別の実施形態では、興味深い化合物は、NEPに対して約7.0〜11.0の範囲内のpIC
50を有し、別の実施形態では、約8.0〜11.0の範囲内、例えば約8.0〜10.0の範囲内のpIC
50を有する。
【0132】
ある場合には、本発明の化合物は、弱いNEP阻害活性を保有し得ることに注意されたい。そのような場合、当業者であれば、これらの化合物は、リサーチツールとしての有用性を依然として有することを認識している。
【0133】
本発明の化合物の特性、例えばNEP阻害活性などを決定するための典型的なアッセイは、実施例に記載されており、例示として、およびこれらに限定されずに、NEP阻害を測定するアッセイ(アッセイ1に記載されている)が挙げられる。有用な第2のアッセイとして、ACE阻害(これもまたアッセイ1に記載されている)およびアミノペプチダーゼP(APP)阻害(Sulpizioら、(2005年)JPET、315巻:1306〜1313頁に記載されている)を測定するアッセイが挙げられる。麻酔下のラットにおけるACEおよびNEPについてのインビボでの阻害効力を評価するための薬力学的アッセイがアッセイ2に記載されており(Seymourら、(1985年)Hypertension、7巻(補遺I):I−35〜I−42頁およびWigleら、(1992年)Can. J. Physiol. Pharmacol.70巻:1525〜1528頁も参照されたい)、ACE阻害は、アンジオテンシンIの昇圧反応の阻害(パーセント)として測定され、NEP阻害は、増加した尿の環状グアノシン3’,5’−一リン酸(cGMP)産出量として測定される。
【0134】
本発明の化合物のさらなる有用性を確かめるために使用することができる多くのインビボのアッセイが存在する。意識のある高血圧自然発症ラット(SHR)モデルは、レニン依存性高血圧モデルであり、アッセイ3に記載されている。Intenganら、(1999年)Circulation、100巻(22号):2267〜2275頁およびBadyalら、(2003年)Indian Journal of Pharmacology、35巻:349〜362頁も参照されたい。意識のあるデスオキシコルチコステロン酢酸塩(DOCA塩)ラットモデルは、NEP活性を測定するのに有用な容量依存性高血圧モデルであり、アッセイ4に記載されている。Trapaniら、(1989年)J. Cardiovasc. Pharmacol.14巻:419〜424頁、Intenganら、(1999年)Hypertension、34巻(4号):907〜913頁およびBadyalら(2003年)(上記を参考)も参照されたい。DOCA塩モデルは、特に、血圧を減少させる試験化合物の能力を評価し、ならびに血圧の上昇を予防するかまたは遅延させる試験化合物の能力を測定するのに有用である。ダール食塩感受性(DSS)高血圧ラットモデルは、食塩(NaCl)に感受性のある高血圧のモデルであり、アッセイ5で記載されている。Rapp、(1982年)Hypertension、4巻:753〜763頁も参照されたい。肺動脈高血圧のラットモノクロタリンモデルは、例えば、Katoら、(2008年)J. Cardiovasc. Pharmacol.51巻(1号):18〜23頁において記載されており、このモデルは、肺動脈高血圧の処置に対する臨床効果の信頼できる予測材料である。心不全動物モデルとして、心不全に対するDSSラットモデルおよび大動静脈瘻モデル(AVシャント)などが挙げられるが、後者は、例えば、Norlingら、(1996年)J. Amer. Soc. Nephrol.7巻:1038〜1044頁において記載されている。本発明の化合物の鎮痛特性を測定するために、他の動物モデル、例えばホットプレート、テイル−フリックおよびホルマリンテストなど、ならびに神経障害性疼痛の脊髄神経結紮(SNL)モデルを使用することができる。例えば、Malmbergら、(1999年)Current Protocols in Neuroscience 8.9.1〜8.9.15を参照されたい。
【0135】
本発明の化合物は、上記に列挙したアッセイのうちのいずれか、または同様の性質のアッセイにおいて、NEP酵素を阻害することが予期されている。したがって、上述のアッセイは、本発明の化合物の治療的有用性、例えば、血圧降下剤または下痢止剤などとしてのこれらの有用性を決定する上で有用である。本発明の化合物の他の特性および有用性は、当業者に周知の他のインビトロのおよびインビボのアッセイを使用して実証することができる。式Iの化合物は、活性のある薬物ならびにプロドラッグであってよい。したがって、本発明の化合物の活性を考察する場合、任意のこのようなプロドラッグは、アッセイにおいて予期される活性を示さないこともあるが、代謝されると、所望の活性を示すことが予期されることを理解されたい。
【0136】
本発明の化合物は、NEP阻害に応答して医学的状態の処置および/または予防に対して有用であることが予期されている。したがって、NEP酵素を阻害することによって、またはそのペプチド基質のレベルを増加させることによって処置される疾患または障害に罹患している患者は、本発明の化合物の治療有効量を投与することによって、処置され得ることが予期されている。例えば、NEPを阻害することによって、化合物は、NEPによって代謝される内因性ペプチド、例えば、ナトリウム利尿ペプチド、ボンベシン、ブラジキニン、カルシトニン、エンドセリン、エンケファリン、ニューロテンシン、物質Pおよび血管作用性腸ペプチドなどの生物学的作用を増強することが予期される。したがって、これらの化合物は、例えば、腎臓、中枢神経、生殖および消化器系などに対する他の生理学的作用を有すると予期されている。
【0137】
本発明の一実施形態では、NEP酵素を阻害することによって処置される疾患または障害に罹患した患者は、その活性形態にある本発明の化合物、すなわち、R
1が、−OR
10および−NR
60R
70から選択され、R
10がHであり、R
60がHまたは−OHであり、R
70がHであり、R
2、R
3、R
4、およびR
5が式Iに対して定義された通りである式Iの化合物を投与することによって処置される。
【0138】
別の実施形態では、患者は、インビトロで代謝されることによって、式Iの化合物(式中、R
1は−OR
10または−NR
60R
70であり、R
10はHであり、R
60はHまたは−OHであり、R
70はHであり、R
2、R
3、R
4、およびR
5は式Iに対して定義された通りである)を形成する化合物を投与することによって処置される。例示的な実施形態では、患者は、インビトロで代謝されることによって、R
1が−OR
10であり、R
10がHである式IIkの化合物を形成する化合物を投与することによって処置される。
【0139】
別の実施形態では、患者は、R
1基においてそのプロドラッグ形態にある本発明の化合物、すなわち、
R
1は−OR
10であり、R
10は、−C
1〜6アルキル、−C
1〜3アルキレン−C
6〜10アリール、−C
1〜3アルキレン−C
1〜9ヘテロアリール、−C
3〜7シクロアルキル、−[(CH
2)
2O]
1〜3CH
3、−C
1〜6アルキレン−OC(O)R
13、−C
1〜6アルキレン−NR
14R
15、−C
1〜6アルキレン−C(O)R
17、−C
0〜6アルキレンモルホリン、−C
1〜6アルキレン−SO
2−C
1〜6アルキル、
【0140】
【化59】
から選択されるか、または
R
1は−NR
60R
70であり、R
60は、−OC(O)R
61、−CH
2COOH、−O−ベンジル、ピリジル、および−OC(S)NR
62R
63から選択され、R
70はHであるか、または
R
1は−NR
60R
70であり、R
60は−OC(O)R
61、−CH
2COOH、−O−ベンジル、ピリジル、および−OC(S)NR
62R
63から選択され、R
70は−C
1〜6アルキルもしくは−C(O)R
71であるか、または
R
1は−NR
60R
70であり、R
60はHもしくは−OHであり、R
70は−C
1〜6アルキルもしくは−C(O)R
71であるか、または
R
1は−OR
10であり、R
2は−OR
20であり、R
20はR
10と一緒になって、−CR
21R
22−を形成するか、または
R
1は−NR
60R
70であり、R
2は−OR
20であり、R
20はR
60と一緒になって−C(O)−を形成し、R
3、R
4、R
5、R
13、R
14、R
15、R
16、R
17、R
21、R
22、R
61、R
62、R
63、およびR
71は式Iに対して定義された通りである、式Iの化合物を投与することによって処置される。例示的な実施形態では、患者は、R
1基においてそのプロドラッグ形態にあり、式IIkを有する本発明の化合物を投与することによって処置される。
【0141】
心血管疾患
ナトリウム利尿ペプチドおよびブラジキニンのような血管作用性ペプチドの作用を増強することによって、本発明の化合物に、心血管疾患などの医学的状態を処置および/または予防することにおいて有用性が見出されると予期されている。例えば、Roquesら、(1993年)Pharmacol. Rev.45巻:87〜146頁およびDempseyら、(2009年)Amer. J. of Pathology、174巻(3号):782〜796頁を参照されたい。特に興味深い心血管疾患として、高血圧および心不全が挙げられる。高血圧は、例示として、これらに限定されずに、以下が挙げられる:原発性高血圧(これはまた本態性高血圧または特発性高血圧とも呼ばれる);続発性高血圧;付随的腎疾患を伴う高血圧;付随的腎疾患を伴う、または伴わない重症の高血圧;肺高血圧(肺動脈高血圧を含む);および治療抵抗性高血圧。心不全は、例示として、これらに限定されずに、以下が挙げられる:うっ血性心不全;急性心不全;慢性心不全、例えば左室駆出率の減少を有するもの(収縮期心不全とも呼ばれる)または左室駆出率が保たれているもの(拡張期心不全ともと呼ばれる);ならびに急性および慢性の非代償性心不全(付随的腎疾患が伴うものと伴わないもの)。したがって、本発明の一実施形態は、患者に本発明の化合物の治療有効量を投与することを含む、高血圧、特に原発性高血圧または肺動脈高血圧を処置する方法に関する。
【0142】
原発性高血圧の処置に関して、治療有効量は通常、患者の血圧を低下させるのに十分な量である。これは、軽度から中等度の高血圧および重症の高血圧の両方を含む。高血圧を処置するために使用する場合、化合物は、他の治療剤、例えばアルドステロンアンタゴニスト、アルドステロンシンターゼ阻害剤、アンジオテンシン変換酵素阻害剤および二重作用性アンジオテンシン変換酵素/ネプリライシン阻害剤、アンジオテンシン変換酵素2(ACE2)アクチベーターおよび刺激物質、アンジオテンシン−IIワクチン、抗糖尿病剤、抗脂質剤、抗血栓剤、AT
1受容体アンタゴニストおよび二重作用性AT
1受容体アンタゴニスト/ネプリライシン阻害剤、β
1−アドレナリン受容体アンタゴニスト、二重作用性β−アドレナリン受容体アンタゴニスト/α
1−受容体アンタゴニスト、利尿剤、カルシウムチャネル遮断剤、エンドセリン受容体アンタゴニスト、エンドセリン変換酵素阻害剤、ネプリライシン阻害剤、ナトリウム利尿ペプチドおよびこれらの類似体、ナトリウム利尿ペプチドクリアランス受容体アンタゴニスト、一酸化窒素ドナー、非ステロイド性抗炎症剤、ホスホジエステラーゼ阻害剤(具体的にはPDE−V阻害剤)、プロスタグランジン受容体アゴニスト、レニン阻害剤、可溶性グアニル酸シクラーゼ刺激物質およびアクチベーターならびにこれらの組合せなどと組み合わせて投与することができる。本発明の1つの特定の実施形態では、本発明の化合物は、AT
1受容体アンタゴニスト、カルシウムチャネル遮断剤、利尿剤、またはこれらの組合せと組み合わせて、原発性高血圧を処置するために使用される。本発明の別の特定の実施形態では、本発明の化合物は、AT
1受容体アンタゴニストと組み合わせて、付随的腎疾患を伴う高血圧を処置するために使用される。抵抗性高血圧の処置に使用する場合、上記化合物は、他の治療剤(例えば、アルドステロンシンターゼ阻害剤)と組み合わせて投与され得る。
【0143】
肺動脈高血圧の処置に関して、治療有効量は通常、肺血管の抵抗性を低下させるのに十分な量である。療法の他の目的は、患者の運動能力を改善することである。例えば、臨床的な状況では、治療有効量は、6分間の間快適に歩行するように(約20〜40メートルの距離にわたり)患者の能力を改善する量とすることができる。肺動脈高血圧を処置するために使用する場合、化合物は、他の治療剤、例えばα−アドレナリン受容体アンタゴニスト、β
1−アドレナリン受容体アンタゴニスト、β
2−アドレナリン受容体アゴニスト、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、抗凝血剤、カルシウムチャネル遮断剤、利尿剤、エンドセリン受容体アンタゴニスト、PDE−V阻害剤、プロスタグランジン類似体、選択的セロトニン再取り込み阻害剤、およびこれらの組合せと組み合わせて投与することができる。本発明の1つの特定の実施形態では、本発明の化合物は、PDE−V阻害剤または選択的セロトニン再取り込み阻害剤と組み合わせて、肺動脈高血圧を処置するために使用される。
【0144】
本発明の別の実施形態は、患者に本発明の化合物の治療有効量を投与することを含む、心不全、特にうっ血性心不全(心臓収縮期と心臓拡張期の両方のうっ血性心不全を含む)を処置するための方法に関する。通常、治療有効量は、血圧を低下させ、そして/または腎機能を改善するのに十分な量である。臨床的な状況において、治療有効量は、心臓の血流力学を改善する、例えば楔入圧、右心房圧、充満圧、および血管抵抗性における減少などに十分な量とすることができる。一実施形態では、化合物は静脈内投与形態として投与される。心不全を処置するために使用する場合、化合物は、他の治療剤、例えばアデノシン受容体アンタゴニスト、進行糖化終末産物分解剤、アルドステロンアンタゴニスト、AT
1受容体アンタゴニスト、β
1−アドレナリン受容体アンタゴニスト、二重作用性β−アドレナリン受容体アンタゴニスト/α
1−受容体アンタゴニスト、キマーゼ阻害剤、ジゴキシン、利尿剤、エンドセリン変換酵素(ECE)阻害剤、エンドセリン受容体アンタゴニスト、ナトリウム利尿ペプチドおよびこれらの類似体、ナトリウム利尿ペプチドクリアランス受容体アンタゴニスト、一酸化窒素ドナー、プロスタグランジン類似体、PDE−V阻害剤、可溶性グアニル酸シクラーゼアクチベーターおよび刺激物質、ならびにバソプレッシン受容体アンタゴニストなどと組み合わせて投与することができる。本発明の1つの特定の実施形態では、本発明の化合物は、アルドステロンアンタゴニスト、β
1−アドレナリン受容体アンタゴニスト、AT
1受容体アンタゴニスト、または利尿剤と併用し、うっ血性心不全を処置するために使用される。
【0145】
下痢
NEP阻害剤として、本発明の化合物は、内因性エンケファリンの分解を阻害することが予期され、したがってこのような化合物に、伝染性および分泌性/水様性の下痢を含めた下痢の処置に対しても有用性を見出すことができる。例えば、Baumerら、(1992年)Gut、33巻:753〜758頁;Farthing(2006年)Digestive Diseases、24巻:47〜58頁;およびMarcais−Collado(1987年)Eur. J. Pharmacol.144巻(2号):125〜132頁を参照されたい。下痢を処置するために使用する場合、本発明の化合物は、1つまたは複数の追加の下痢止剤と組み合わせることができる。
【0146】
腎疾患
ナトリウム利尿ペプチドおよびブラジキニンなどの血管作用性ペプチドの作用を増強させることによって、本発明の化合物に、腎機能を向上させ(Chenら、(1999年)Circulation、100巻:2443〜2448頁;Lipkinら、(1997年)Kidney Int.52巻:792〜801頁;およびDussauleら、(1993年)Clin. Sci.84巻:31〜39頁を参照されたい)、腎疾患の処置および/または予防における有用性を見出すことが予期されている。特に興味深い腎疾患として、糖尿病性腎症、慢性腎疾患、タンパク質尿、および特に急性腎臓傷害または急性腎不全が挙げられる(Sharkovskaら、(2011年)Clin. Lab.57巻:507〜515頁およびNewazら、(2010年)Renal Failure、32巻:384〜390頁を参照されたい)。腎疾患を処置するために使用する場合、化合物は、他の治療剤、例えばアンジオテンシン変換酵素阻害剤、AT
1受容体アンタゴニスト、および利尿剤などと組み合わせて投与することができる。
【0147】
予防療法
ナトリウム利尿ペプチドの作用を増強させることによって、本発明の化合物はまた、予防療法において、ナトリウム利尿ペプチドの抗肥大性および抗線維性作用により(Potterら、(2009年)Handbook of Experimental Pharmacology、191巻:341〜366頁を参照されたい)、例えば心筋梗塞後の心機能不全の進行を予防すること、血管形成後の動脈再狭窄を予防すること、血管手術後の血管壁の増粘を予防すること、アテローム性動脈硬化症を予防すること、および糖尿病の脈管症を予防することにおいて有用であることも予期されている。
【0148】
緑内障
ナトリウム利尿ペプチドの作用を増強させることによって、本発明の化合物は、緑内障を処置するのに有用であると予期されている。例えば、Diestelhorstら、(1989年)International Ophthalmology、12巻:99〜101頁を参照されたい。緑内障を処置するために使用する場合、本発明の化合物は、1つまたは複数の追加の抗緑内障剤と併用することができる。
【0149】
疼痛緩和
NEP阻害剤として、本発明の化合物は、内因性エンケファリンの分解を阻害すると予期されており、したがってこのような化合物に、鎮痛剤としての有用性を見出すこともできる。例えば、Roquesら、(1980年)Nature、288巻:286〜288頁およびThanawalaら、(2008年)Current Drug Targets、9巻:887〜894頁を参照されたい。疼痛を処置するために使用する場合、本発明の化合物は、1つまたは複数の追加の抗侵害受容性薬物、例えばアミノペプチダーゼNまたはジペプチジルペプチダーゼIII阻害剤、非ステロイド性抗炎症剤、モノアミン再取り込み阻害剤、筋弛緩剤、NMDA受容体アンタゴニスト、オピオイド受容体アゴニスト、5−HT
1Dセロトニン受容体アゴニストおよび三環式抗うつ剤などと併用することができる。
【0150】
他の有用性
これらのNEP阻害特性に起因して、本発明の化合物はまた、鎮咳剤として有用であることも予期され、ならびに肝硬変に伴う門脈圧亢進症(Sansoeら、(2005年)J. Hepatol.43巻:791〜798頁を参照されたい)、がん(Vesely、(2005年)J. Investigative Med.53巻:360〜365頁を参照されたい)、うつ病(Nobleら、(2007年)Exp. Opin. Ther. Targets、11巻:145〜159頁を参照されたい)、月経障害、早期陣痛、子癇前症、子宮内膜症、繁殖障害(例えば、男性および女性の不妊、多嚢胞性卵巣症候群、着床不全)、ならびに男性の勃起不全および女性の性的興奮障害を含めた男性および女性の性機能不全の処置における有用性が見出されている。さらに具体的には、本発明の化合物は、女性の性機能不全を処置するのに有用であると予期されており(Prydeら、(2006年)J. Med. Chem.49巻:4409〜4424頁を参照されたい)、この性機能不全とは、多くの場合、女性患者が、性的表現に満足を見出すことが困難であること、またはできないことと定義される。性機能不全は、様々な多様な女性の性的疾患をカバーし、例示として、これらに限定されずに、性的欲求低下障害、性的興奮障害、オルガスム障害および性的疼痛障害が挙げられる。このような疾患、特に女性の性機能不全を処置するために使用する場合、本発明の化合物は、以下の第2の剤のうちの1つまたは複数と併用してもよい:PDE−V阻害剤、ドーパミンアゴニスト、エストロゲン受容体アゴニストおよび/またはアンタゴニスト、アンドロゲン、ならびにエストロゲン。これらのNEP阻害特性に起因して、本発明の化合物はまた、抗炎症特性を有することが予期され、よって、特にスタチンと組み合わせて使用する場合、有用性を有することが予期される。
【0151】
最近の研究は、NEPがインスリン分泌低下型糖尿病および食生活誘発性肥満において神経機能を調整する役割を果たしていることを示唆している。Coppeyら、(2011年)Neuropharmacology、60巻:259〜266頁。したがって、これらのNEP阻害特性に起因して、本発明の化合物はまた、糖尿病または食生活誘発性肥満により引き起こされる神経機能障害に対する保護を提供するのに有用であると予期されている。
【0152】
本発明の化合物の1回あたり投与される量または一日あたり投与される総量は、既定であってもよいし、または患者の状態の性質および重症度、処置を受けている状態、患者の年齢、体重、および全般的健康状態、活性剤に対する患者の耐性、投与経路、薬理学的考慮、例えば投与される化合物および任意の第2の剤の活性、効力、薬動学および毒性学プロファイルなどを含めた多くの要素を考慮に入れることによって、個々の患者ベースで決定してもよい。疾患または医学的状態(例えば高血圧など)に罹患している患者の処置は、既定の用量または処置する医師によって決定された用量を用いて開始することができ、疾患または医学的状態の症状を予防、改善、抑制、または軽減するのに必要な一時期の間継続することになる。このような処置を受ける患者は通常、日常的にモニターすることによって、療法の有効性を決定する。例えば、高血圧の処置において、血圧測定を使用することによって、処置の有効性を決定することができる。本明細書中に記載されている他の疾患および状態に対する同様の指標は、周知であり、処置する医師にとっては容易に入手可能である。医師による連続的なモニタリングによって、本発明の化合物の最適な量が任意の所定の時間に投与されること、ならびに処置期間の決定が促進されることが保証される。第2の剤も投与される場合には、これらの選択、用量、および療法の期間の調整が必要とされることもあるので、これが特に重要となる。こうして、処置レジメンおよび投薬計画は、所望の有効性を示す最低量の活性剤が投与され、さらに、疾患または医学的状態の処置を成功させるのに必要な期間だけ投与が継続するように、療法コースにわたって調整することができる。
【0153】
リサーチツール
本発明の化合物はNEP酵素阻害活性を保有するので、このような化合物はまた、NEP酵素を有する生物学的系または試料を調査または研究する、例えばNEP酵素またはそのペプチド基質がある役割を果たしている疾患を研究するためのリサーチツールとしても有用である。NEP酵素を有する任意の適切な生物学的系または試料を、インビトロまたはインビボのいずれかで行うことができるような研究において利用することができる。このような研究に対して適切な代表的な生物学的系または試料として、これらに限定されないが、細胞、細胞抽出物、原形質膜、組織試料、単離した器官、哺乳動物(例えばマウス、ラット、モルモット、ウサギ、イヌ、ブタ、ヒトなど)などが挙げられ、哺乳動物が特に興味深い。本発明の1つの特定の実施形態では、哺乳動物におけるNEP酵素活性は、本発明の化合物のNEP阻害量を投与することによって阻害される。本発明の化合物は、このような化合物を使用する生物学的アッセイを行うことによって、リサーチツールとして使用することもできる。
【0154】
リサーチツールとして使用する場合、通常、NEP酵素を含む生物学的系または試料を、本発明の化合物のNEP酵素阻害量と接触させる。生物学的系または試料を化合物に曝露した後、従来の手順および機器を使用して、例えば結合アッセイで受容体結合を測定することにより、または機能アッセイでリガンドが媒介する変化を測定することにより、NEP酵素を阻害する作用を判定する。曝露は、細胞または組織を化合物に接触させること、例えばi.p.、p.o、i.v.、s.c.、または吸入による投与などにより化合物を哺乳動物に投与することを包含する。この判定ステップは、応答(定量分析)を測定するステップを含むことができるか、または観察(定性分析)を行うステップを含むことができる。応答を測定するステップは、例えば、従来の手順および機器、例えば酵素活性アッセイなどを使用して生物学的系または試料に対する化合物の作用を判定すること、ならびに機能アッセイで酵素基質または生成物が媒介する変化を測定することなどを含む。アッセイの結果を使用して、活性レベルならびに所望の結果を達成するのに必要な化合物の量、すなわち、NEP酵素阻害量を判定することができる。通常、この判定ステップは、NEP酵素を阻害する作用を判定することを含むことになる。
【0155】
さらに、本発明の化合物は、他の化学物質を評価するためのリサーチツールとして使用することができ、したがって、例えば、NEP阻害活性を有する新規化合物を発見するためのスクリーニングアッセイにおいても有用である。このように、本発明の化合物はアッセイにおいて標準として使用することで、試験化合物を用いて得た結果と、本発明の化合物を用いて得た結果の比較が可能となり、ほぼ等しいか、またはもしあるとすれば、より優れた活性を有する試験化合物を特定する。例えば、試験化合物または試験化合物の群に対するpK
iデータを、本発明の化合物に対するpK
iデータと比較することによって、所望の特性を有するような試験化合物、例えば、本発明の化合物とほぼ等しいか、またはもしあるとすれば、より優れたpK
i値を有する試験化合物を特定する。本発明のこの態様は、興味深い試験化合物を特定するための、比較データの生成(適当なアッセイを使用して)と、試験データの分析との両方を別々の実施形態として含む。したがって、試験化合物は、生物学的アッセイにおいて、(a)試験化合物を用いて生物学的アッセイを行って、第1のアッセイ値を得るステップと、(b)本発明の化合物を用いて生物学的アッセイを行って、第2のアッセイ値を得るステップと、(c)ステップ(a)で得た第1のアッセイ値を、ステップ(b)で得た第2のアッセイ値と比較するステップとを含み、ステップ(a)が、ステップ(b)の前、後または同時に行われる方法により評価することができる。典型的な生物学的アッセイは、NEP酵素阻害アッセイを含む。
【0156】
薬学的組成物および製剤
本発明の化合物は通常、薬学的組成物または製剤の形態で患者に投与される。このような薬学的組成物は、これらに限定されないが、経口、直腸、経膣、鼻、吸入、局所用(経皮的を含む)、眼、および非経口モードの投与を含めた、任意の許容される投与経路で患者に投与され得る。さらに、本発明の化合物は、例えば経口的に、一日あたり複数回投与(例えば、毎日、2、3、または4回)するか、一日量を単回で投与するか、または週間用量を単回で投与することができる。特定のモードの投与に対して適切な本発明の化合物の任意の形態(すなわち、遊離塩基、遊離酸、薬学的に許容される塩、溶媒和物など)が、本明細書中で考察された薬学的組成物で使用することができることを理解されたい。
【0157】
したがって、一実施形態では、本発明は、薬学的に許容される担体および本発明の化合物を含む薬学的組成物に関する。組成物は、所望する場合、他の治療剤および/または配合剤を含有してもよい。組成物を考察する場合、「本発明の化合物」はまた、本明細書中で「活性剤」として言及されてもよく、製剤の他の成分、例えば担体などからこれを区別することもできる。したがって、「活性剤」という用語は、式Iの化合物ならびにその化合物の薬学的に許容される塩、溶媒和物およびプロドラッグを含むことを理解されたい。
【0158】
本発明の薬学的組成物は通常、本発明の化合物の治療有効量を含有する。しかし、当業者であれば、薬学的組成物は、例えばバルク組成物などは、治療有効量よりも多い量を含有してもよく、または治療有効量よりも少ない量、すなわち、複数の投与により治療有効量を達成するように計画されている個々の単位用量を含有してもよいことを認識されよう。通常、組成物は、約0.01〜95重量%(約0.01〜30重量%、例えば約0.01〜10重量%を含めて)の活性剤を含有することになり、実際の量は、製剤それ自体、投与経路、投薬頻度などに依存する。一実施形態では、経口投与剤形に対して適切な組成物は、例えば、約5〜70重量%、または約10〜60重量%の活性剤を含有してもよい。
【0159】
任意の従来の担体または賦形剤を、本発明の薬学的組成物に使用することができる。ある特定の担体もしくは賦形剤、または担体もしくは賦形剤の組合せの選択は、ある特定の患者または種類の医学的状態もしくは疾患状態を処置するために使用されている投与の形式に依存することになる。この点について、ある特定の形式の投与に対して適切な組成物の調製は、十分に薬学的技術分野の当業者の範囲内にある。さらに、このような組成物において使用される担体または賦形剤は市販されている。さらなる例示として、従来の製剤技法は、Remington: The Science and Practice of Pharmacy、第20版、Lippincott Williams & White、Baltimore、Maryland(2000年);およびH. C. Anselら、Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems、第7版、Lippincott Williams & White、Baltimore、Maryland(1999年)に記載されている。
【0160】
薬学的に許容される担体として機能できる物質の代表的な例として、これらに限定されないが、以下が挙げられる:糖、例えばラクトース、グルコースおよびスクロースなど;デンプン、例えばコーンスターチおよびジャガイモデンプンなど;セルロース、例えば微結晶性セルロース、およびその誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロースなど;粉末トラガント;麦芽;ゼラチン;タルク;賦形剤、例えばココアバターおよび坐剤ワックスなど;油、例えばピーナッツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびダイズ油など;グリコール、例えばプロピレングリコール;ポリオール、例えばグリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコールなど;エステル、例えばオレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなど;寒天;緩衝剤、例えば水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなど;アルギン酸;発熱物質を含まない水;等張生理食塩水;リンガー溶液;エチルアルコール;リン酸塩緩衝液;圧縮された噴霧剤気体、例えばクロロフルオロ炭素およびヒドロフルオロカーボンなど;ならびに薬学的組成物に利用される他の無毒性の相容性物質。
【0161】
薬学的組成物は通常、活性剤と、薬学的に許容される担体および1つまたは複数の任意の成分とを、十分におよび密に混合またはブレンドすることによって調製する。次いで、生成された、均一にブレンドされた混合物は、従来の手順および機器を使用して、錠剤、カプセル剤、丸剤、キャニスター、カートリッジ、ディスペンサーなどへと成形または充填することができる。
【0162】
一実施形態では、薬学的組成物は、経口投与に対して適切である。経口投与に対して適切な組成物は、カプセル剤、錠剤、丸剤、ロゼンジ剤、カシェ剤、糖衣錠、散剤、粒剤;水性または非水性の液体中の溶液または懸濁液;水中油型または油中水型の液体エマルジョン;エリキシル剤またはシロップ剤などの形態であってよく、それぞれが既定の量の活性剤を含有する。
【0163】
固形剤形(カプセル剤、錠剤、丸剤など)での経口投与を目的とする場合、組成物は通常、活性剤と、1つまたは複数の薬学的に許容される担体、例えばクエン酸ナトリウムまたは第二リン酸カルシウムなどを含むことになる。固形剤形はまた、以下を含んでもよい:充填剤または増量剤、例えばデンプン、微結晶性セルロース、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、および/またはケイ酸など;バインダー、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよび/またはアカシアなど;保湿剤、例えばグリセロールなど;崩壊剤、例えば寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、特定のシリケート、および/または炭酸ナトリウムなど;溶解遅延剤、例えばパラフィンなど;吸収促進剤、例えば第四級アンモニウム化合物など;湿潤剤、例えばセチルアルコールおよび/またはモノステアリン酸グリセロールなど;吸収剤、例えばカオリンおよび/またはベントナイト粘土など;滑沢剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、および/またはこれらの混合物など;着色剤;ならびに緩衝剤。
【0164】
剥離剤、湿潤剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤および芳香剤、保存剤ならびに抗酸化剤もまた薬学的組成物中に存在し得る。錠剤、カプセル剤、丸剤などに対する典型的コーティング剤として、腸溶コーティングに対して使用されるもの、例えば酢酸フタル酸セルロース、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メタクリル酸−メタクリル酸エステルコポリマー、トリメリト酸酢酸セルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネートなどが挙げられる。薬学的に許容される抗酸化剤の例として、以下が挙げられる:水溶性抗酸化剤、例えばアスコルビン酸、システイン塩酸塩、重硫酸ナトリウム、メタ重硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなど;油溶性抗酸化剤、例えばパルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、レシチン、没食子酸プロピル、αトコフェロールなど;および金属キレート剤、例えばクエン酸、エチレンジアミン四酢酸、ソルビトール、酒石酸、リン酸など。
【0165】
組成物はまた、例として、様々な割合のヒドロキシプロピルメチルセルロースまたは他のポリマーマトリクス、リポソームおよび/もしくはミクロスフェアなどを使用して、活性剤の徐放性または制御性放出を提供するように製剤化され得る。さらに、本発明の薬学的組成物は、乳白剤を含有してもよく、また、本発明の薬学的組成物は、活性剤を、消化管の特定の部分のみでまたはそこで優先的に、必要に応じて遅延型の形式で放出するように製剤化されてもよい。使用することができる包埋組成物の例として、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。活性剤はまた、必要に応じて1つまたは複数の上記賦形剤を用いてマイクロカプセル化した形態にすることもできる。
【0166】
経口投与に対して適切な液体剤形は、例示として、薬学的に許容されるエマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ剤およびエリキシル剤が挙げられる。液体剤形は通常、活性剤と不活性希釈剤、例えば水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油(例えば綿実油、ラッカセイ油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにこれらの混合物を含む。懸濁液は、懸濁剤、例えばエトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶性セルロース、アルミニウムメタヒドロオキシド、ベントナイト、寒天およびトラガント、ならびにこれらの混合物を含有してもよい。
【0167】
経口投与を目的とする場合、本発明の薬学的組成物は、単位剤形で包装されていてもよい。「単位剤形」という用語は、患者への投薬に対して適切な物理的に別個の単位を指し、すなわち、各単位が、単独で、または1つもしくは複数の追加の単位と組み合わせて、所望の治療効果が生じるように計算された既定の量の活性剤を含有している。例えば、このような単位剤形は、カプセル剤、錠剤、丸剤などであってよい。
【0168】
別の実施形態では、本発明の組成物は、吸入による投与に対して適切であり、通常エアゾール剤または散剤の形態である。このような組成物は一般的に、周知のデリバリーデバイス、例えばネブライザー、ドライパウダー、または計量式吸入器などを使用して投与される。ネブライザーデバイスは、高速の空気の流れを生成し、これにより組成物がミストとして噴霧され、このミストが患者の呼吸器内へ運ばれる。典型的なネブライザー製剤は、担体に溶解して溶液を形成する活性剤、または微粉化され、担体と混合されて、呼吸に適したサイズの微粉化粒子の懸濁液を形成する活性剤を含む。ドライパウダー吸入器は、自由流動性粉末として活性剤を投与するが、この自由流動性粉末は吸息の間に患者の空気流の中に分散する。典型的なドライパウダー製剤は、ラクトース、デンプン、マンニトール、デキストロース、ポリ乳酸、ポリ乳酸−co−グリコリド、およびこれらの組合せなどの賦形剤とドライブレンドした活性剤を含む。計量式吸入器は、圧縮された噴霧剤気体を使用して測定した量の活性剤を放出する。典型的な定量製剤は、液化性噴霧剤、例えばクロロフルオロ炭素またはヒドロフルオロアルカンなどの中に活性剤の溶液または懸濁液を含む。このような製剤の任意の構成成分は、共溶媒、例えばエタノールまたはペンタンなど、ならびに界面活性剤、例えばトリオレイン酸ソルビタン、オレイン酸、レシチン、グリセリン、およびラウリル硫酸ナトリウムなどを含む。このような組成物は通常、冷却または加圧したヒドロフルオロアルカンを、活性剤、エタノール(存在する場合)および界面活性剤(存在する場合)を含有する適切な容器に加えることによって調製する。懸濁液を調製するため、活性剤を、微粉化し、次いで噴霧剤と合わせる。あるいは、懸濁液製剤は、界面活性剤のコーティングを、活性剤の微粉化した粒子上にスプレー乾燥することによって調製することもできる。次いでこの製剤を、吸入器の一部を形成するエアゾールキャニスターに充填する。
【0169】
本発明の化合物はまた、非経口的(例えば、皮下、静脈内、筋肉内、または腹腔内注射)に投与することができる。このような投与に関して、活性剤は、無菌溶液、懸濁液、またはエマルジョン中で提供される。このような製剤を調製するための典型的な溶媒として、水、生理食塩水、低分子量アルコール、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、油、ゼラチン、脂肪酸エステル、例えばオレイン酸エチルなどが挙げられる。非経口製剤はまた、1つまたは複数の抗酸化剤、可溶化剤、安定剤、保存剤、湿潤剤、乳化剤および分散剤を含有してもよい。界面活性剤、追加の安定化剤またはpH調整剤(酸、塩基または緩衝剤)および抗酸化剤は、製剤に安定性を提供する、例えば、化合物中に存在し得るエステルおよびアミド結合の加水分解を最小限に抑えるかまたは回避するのに、特に有用である。これらの製剤は、無菌注射用媒体、滅菌剤、濾過、照射、または熱の使用により無菌にすることができる。1つの特定の実施形態では、非経口製剤は、薬学的に許容される担体としてシクロデキストリン水溶液を含む。適切なシクロデキストリンとして、アミラーゼ、β−シクロデキストリンまたはシクロヘプタアミロースなどの場合のように、連結により1,4位で連結されている6つ以上のα−D−グルコピラノース単位を含有する環状分子が挙げられる。典型的なシクロデキストリンとして、シクロデキストリン誘導体、例えばヒドロキシプロピルシクロデキストリンおよびスルホブチルエーテルシクロデキストリン、例えばヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンおよびスルホブチルエーテルβ−シクロデキストリンなどが挙げられる。このような製剤に対する典型的な緩衝剤として、カルボン酸ベースの緩衝剤、例えばクエン酸緩衝液、乳酸緩衝液およびマレイン酸緩衝液などが挙げられる。
【0170】
本発明の化合物はまた、公知の経皮的デリバリーシステムおよび賦形剤を使用して経皮的に投与され得る。例えば、化合物は、透過促進剤、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコールモノラウレート、アザシクロアルカン−2−オンなどと混和することができ、パッチまたは同様のデリバリーシステムに組み込むことができる。所望する場合、ゲル化剤、乳化剤および緩衝剤を含めた追加の賦形剤をこのような経皮的組成物に使用することができる。
【0171】
第2の剤
本発明の化合物は、疾患の単独処置として有用であってもよいし、または所望の治療効果を得るための1つもしくは複数の追加の治療剤と併用してもよい。したがって、一実施形態では、本発明の薬学的組成物は、本発明の化合物と共投与される他の薬物を含有する。例えば、組成物は、1つまたは複数の薬物(また「第2の剤(複数可)」とも呼ばれる)をさらに含んでもよい。このような治療剤は、当技術分野で周知であり、アデノシン受容体アンタゴニスト、α−アドレナリン受容体アンタゴニスト、β
1−アドレナリン受容体アンタゴニスト、β
2−アドレナリン受容体アゴニスト、二重作用性β−アドレナリン受容体アンタゴニスト/α
1−受容体アンタゴニスト、進行糖化終末産物分解剤、アルドステロンアンタゴニスト、アルドステロンシンターゼ阻害剤、アミノペプチダーゼN阻害剤、アンドロゲン、アンジオテンシン変換酵素阻害剤および二重作用性アンジオテンシン変換酵素/ネプリライシン阻害剤、アンジオテンシン変換酵素2アクチベーターおよび刺激物質、アンジオテンシン−IIワクチン、抗凝血剤、抗糖尿病剤、下痢止剤、抗緑内障剤、抗脂質剤、抗侵害受容性剤、抗血栓剤、AT
1受容体アンタゴニストおよび二重作用性AT
1受容体アンタゴニスト/ネプリライシン阻害剤および多官能性アンジオテンシン受容体遮断剤、ブラジキニン受容体アンタゴニスト、カルシウムチャネル遮断剤、キマーゼ阻害剤、ジゴキシン、利尿剤、ドーパミンアゴニスト、エンドセリン変換酵素阻害剤、エンドセリン受容体アンタゴニスト、HMG−CoA還元酵素阻害剤、エストロゲン、エストロゲン受容体アゴニストおよび/またはアンタゴニスト、モノアミン再取り込み阻害剤、筋弛緩剤、ナトリウム利尿ペプチドおよびこれらの類似体、ナトリウム利尿ペプチドクリアランス受容体アンタゴニスト、ネプリライシン阻害剤、一酸化窒素ドナー、非ステロイド性抗炎症剤、N−メチルd−アスパラギン酸受容体アンタゴニスト、オピオイド受容体アゴニスト、ホスホジエステラーゼ阻害剤、プロスタグランジン類似体、プロスタグランジン受容体アゴニスト、レニン阻害剤、選択的セロトニン再取り込み阻害剤、ナトリウムチャネル遮断剤、可溶性グアニル酸シクラーゼ刺激物質およびアクチベーター、三環式抗うつ剤、バソプレッシン受容体アンタゴニスト、ならびにこれらの組合せが挙げられる。これら剤の具体例は、本明細書中で詳述されている。
【0172】
したがって、本発明のさらに別の態様では、薬学的組成物は、本発明の化合物と、第2の活性剤と、薬学的に許容される担体とを含む。第3、第4などの活性剤も組成物中に含まれていてもよい。併用療法では、投与される本発明の化合物の量、ならびに第2の剤の量は、単剤療法(monotherapy)で通常投与される量より少なくてもよい。
【0173】
本発明の化合物は、第2の活性剤と物理的に混合することによって、両方の剤を含有する組成物を形成することもでき、または各剤が、患者に同時にもしくは別々の時間に投与される、別々の異なる組成物の中に存在してもよい。例えば、本発明の化合物は、従来の手順および機器を使用して、第2の活性剤と併用することによって、本発明の化合物と第2の活性剤とを含む、活性剤を組合せたものを形成することができる。さらに、活性剤を、薬学的に許容される担体と併用することによって、本発明の化合物と、第2の活性剤と、薬学的に許容される担体とを含む薬学的組成物を形成することができる。本実施形態では、組成物の構成成分は通常、混合またはブレンドして、物理的混合物を作り出す。次いで物理的混合物は、本明細書中に記載されている経路のいずれかを使用して治療有効量で投与する。
【0174】
あるいは、活性剤は、患者への投与前、別々に、およびはっきりと区別されたままであってもよい。本実施形態では、剤は、投与前に一つに物理的に混合されることはなく、同時にまたは別々の時間に別々の組成物として投与される。このような組成物は、別々に包装することもできるし、またはキット内で一緒に包装することもできる。別々の時間に投与する場合、第2の剤は、本発明の化合物の投与後24時間より短い時間で、つまり本発明の化合物の投与と同時刻から、投与後約24時間までの範囲のどこかの時点で、通常投与されることになる。これは連続投与とも呼ばれる。したがって、各活性剤を1つの錠剤にして、2つの錠剤を使用し、本発明の化合物を別の活性剤と共に、同時または逐次的に経口投与することができ、この場合逐次とは、本発明の化合物の投与の直後、またはいくらかの既定の時間後に(例えば、1時間後または3時間後)投与することを意味し得る。第2の剤が、本発明の化合物の投与から24時間超後に投与し得ることも想定される。あるいは、この組合せは、異なる投与経路により投与してもよい、すなわち、一方は経口的に、他方は吸入により投与してもよい。
【0175】
一実施形態では、キットは、本発明の化合物を含む第1の剤形と、本明細書中に記述された1つまたは複数の第2の剤を含む少なくとも1つの追加の剤形とを、本発明の方法を実行するのに十分な量で含む。第1の剤形および第2(または第3など)の剤形は一緒になって、患者における疾患または医学的状態の処置または予防のための治療有効量の活性剤を含む。
【0176】
第2の剤(複数可)は、含まれるとすれば、本発明の化合物と共投与された場合、治療上有利な作用を生じる量でこれらが通常投与されるように、治療有効量で存在する。第2の剤は、薬学的に許容される塩、溶媒和物、光学的に純粋な立体異性体などの形態とすることができる。第2の剤はまた、プロドラッグ、例えばエステル化したカルボン酸基を有する化合物の形態であってもよい。したがって、本明細書中に列挙した第2の剤は、すべてのこのような形態を含むことが意図され、市販されているか、または従来の手順および試薬を使用して調製することができる。
【0177】
一実施形態では、本発明の化合物は、アデノシン受容体アンタゴニストと組み合わせて投与される。これらの代表的な例として、これらに限定されないが、ナキシフィリン、ロロフィリン、SLV−320、テオフィリン、およびトナポフィリンが挙げられる。
【0178】
一実施形態では、本発明の化合物は、α−アドレナリン受容体アンタゴニストと組み合わせて投与される。これらの代表的な例として、これらに限定されないが、ドキサゾシン、プラゾシン、タムスロシン、およびテラゾシンが挙げられる。
【0179】
本発明の化合物はまたβ
1−アドレナリン受容体アンタゴニスト(「β
1遮断剤」)と組み合わせて投与することができる。代表的なβ
1遮断剤として、これらに限定されないが、アセブトロール、アルプレノロール、アモスラロール、アロチノロール、アテノロール、ベフノロール、ベタキソロール、ベバントロール、ビソプロロール、ボピンドロール、ブシンドロール、ブクモロール、ブフェトロール、ブフラロール、ブニトロロール、ブプラノロール、ブブリジン、ブトフィロロール、カラゾロール、カルテオロール、カルベジロール、セリプロロール、セタモロール、クロラノロール、ジレバロール、エパノロール、エスモロール、インデノロール、ラベトロール、レボブノロール、メピンドロール、メチプラノロール、メトプロロール、例えばコハク酸メトプロロールおよび酒石酸メトプロロール、モプロロール、ナドロール、ナドキソロール、ネビバロール、ニプラジロール、オクスプレノロール、ペンブトロール、ペルブトロール、ピンドロール、プラクトロール、プロネタロール、プロプラノロール、ソタロール、スフィナロール、タルインドール、テルタトロール、チリソロール、チモロール、トリプロロール、キシベノロール、ならびにこれらの組合せが挙げられる。1つの特定の実施形態では、β
1−アンタゴニストは、アテノロール、ビソプロロール、メトプロロール、プロプラノロール、ソタロール、およびこれらの組合せから選択される。通常、β
1遮断剤は、投与1回あたり約2〜900mgを提供するのに十分な量で投与される。
【0180】
一実施形態では、本発明の化合物は、β
2−アドレナリン受容体アゴニストと組み合わせて投与される。これらの代表的な例として、これらに限定されないが、アルブテロール、ビトルテロール、フェノテロール、ホルモテロール、インダカテロール、イソエタリン、レバルブテロール、メタプロテレノール、ピルブテロール、サルブタモール、サルメファモール、サルメテロール、テルブタリン、ビランテロールなどが挙げられる。通常、β
2−アドレノレセプターアゴニストは、投与1回あたり約0.05〜500μgを提供するのに十分な量で投与される。
【0181】
一実施形態では、本発明の化合物は、進行糖化終末産物(AGE)分解剤と組み合わせて投与され、これらの例には、例示として、これらに限定されずに、アラゲブリウム(またはALT−711)、およびTRC4149が挙げられる。
【0182】
別の実施形態では、本発明の化合物は、アルドステロンアンタゴニストと組み合わせて投与される。これらの代表的な例として、これらに限定されないが、エプレレノン、スピロノラクトン、およびこれらの組合せが挙げられる。通常、アルドステロンアンタゴニストは、一日あたり約5〜300mgを提供するのに十分な量で投与される。
【0183】
一実施形態では、本発明の化合物は、アミノペプチダーゼNまたはジペプチジルペプチダーゼIII阻害剤と組み合わせて投与され、これらの例には、例示として、これらに限定されずに、ベスタチンおよびPC18(2−アミノ−4−メチルスルホニルブタンチオール、メチオニンチオール)が挙げられる。
【0184】
本発明の化合物はまた、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤と組み合わせて投与することができる。代表的なACE阻害剤として、これらに限定されないが、アキュプリル、アラセプリル、ベナゼプリル、ベナゼプリラト、カプトプリル、セラナプリル、シラザプリル、デラプリル、エナラプリル、エナラプリラート、ホシノプリル、ホシノプリラト、イミダプリル、リシノプリル、モエキシプリル、モノプリル、モベル
チプリル、ペントプリル、ペリンドプリル、キナプリル、キナプリラト、ラミプリル、ラミプリラト、酢酸サララシン、スピラプリル、テモカプリル、トランドラプリル、ゾフェノプリル、およびこれらの組合せが挙げられる。ある特定の実施形態では、ACE阻害剤は、ベナゼプリル、カプトプリル、エナラプリル、リシノプリル、ラミプリル、およびこれらの組合せから選択される。通常、ACE阻害剤は、一日あたり約1〜150mgを提供するのに十分な量で投与される。
【0185】
別の実施形態では、本発明の化合物は、二重作用性アンジオテンシン変換酵素/ネプリライシン(ACE/NEP)阻害剤と組み合わせて投与される。このアンジオテンシン変換酵素/ネプリライシン(ACE/NEP)阻害剤の例として、これらに限定されないが、以下が挙げられる:AVE−0848((4S,7S,12bR)−7−[3−メチル−2(S)−スルファニルブチルアミド]−6−オキソ−1,2,3,4,6,7,8,12b−オクタヒドロピリド[2,1−a][2]−ベンゾアゼピン−4−カルボン酸);AVE−7688(イレパトリル)およびその親化合物;BMS−182657(2−[2−オキソ−3(S)−[3−フェニル−2(S)−スルファニルプロピオンアミド]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1−ベンゾアゼピン−1−イル]酢酸);CGS−35601(N−[1−[4−メチル−2(S)−スルファニルペンタンアミド]シクロペンチルカルボニル]−L−トリプトファン);ファシドトリル;ファシドトリレート;エナラプリラート;ER−32935((3R,6S,9aR)−6−[3(S)−メチル−2(S)−スルファニルペンタンアミド]−5−オキソパーヒドロチアゾロ[3,2−a]アゼピン−3−カルボン酸);ジェムパトリラト;MDL−101264((4S,7S,12bR)−7−[2(S)−(2−モルホリノアセチルチオ)−3−フェニルプロピオンアミド]−6−オキソ−1,2,3,4,6,7,8,12b−オクタヒドロピリド[2,1−a][2]ベンゾアゼピン−4−カルボン酸);MDL−101287([4S−[4α,7α(R
*),12bβ]]−7−[2−(カルボキシメチル)−3−フェニルプロピオンアミド]−6−オキソ−1,2,3,4,6,7,8,12b−オクタヒドロピリド[2,1−a][2]ベンゾアゼピン−4−カルボン酸);オマパトリラト;RB−105(N−[2(S)−(メルカプトメチル)−3(R)−フェニルブチル]−L−アラニン);サムパトリラト;SA−898((2R,4R)−N−[2−(2−ヒドロキシフェニル)−3−(3−メルカプトプロピオニル)チアゾリジン−4−イルカルボニル]−L−フェニルアラニン);Sch−50690(N−[1(S)−カルボキシ−2−[N2−(メタンスルホニル)−L−リシルアミノ]エチル]−L−バリル−L−チロシン);およびこれらの組合せもまた含まれていてもよい。1つの特定の実施形態では、ACE/NEP阻害剤は、AVE−7688、エナラプリラート、ファシドトリル、ファシドトリレート、オマパトリラト、サムパトリラト、およびこれらの組合せから選択される。
【0186】
一実施形態では、本発明の化合物は、アンジオテンシン変換酵素2(ACE2)アクチベーターまたは刺激物質と組み合わせて投与される。
【0187】
一実施形態では、本発明の化合物は、アンジオテンシン−IIワクチンと組み合わせて投与される。これらの例として、これらに限定されないが、ATR12181およびCYT006−AngQbが挙げられる。
【0188】
一実施形態では、本発明の化合物は、抗凝血剤と組み合わせて投与される。代表的な例として、これらに限定されないが、クマリン、例えばワルファリンなど;ヘパリン;ならびにダイレクトトロンビン阻害剤、例えばアルガトロバン、ビバリルジン、ダビガトラン、およびレピルジンなどが挙げられる。
【0189】
さらに別の実施形態では、本発明の化合物は、抗糖尿病剤と組み合わせて投与される。代表的な抗糖尿病剤として、注射用薬物ならびに経口的に効果的な薬物、およびこれらの組合せが挙げられる。注射用薬物の例として、これらに限定されないが、インスリンおよびインスリン誘導体が挙げられる。経口的に効果的な薬物の例として、これらに限定されないが:ビグアナイド、例えばメトホルミンなど;グルカゴンアンタゴニスト;α−グルコシダーゼ阻害剤、例えばアカルボースおよびミグリトールなど;ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤(DPP−IV阻害剤)例えばアログリプチン、デナグリプチン、リナグリプチン、サキサグリプチン、シタグリプチン、およびビルダグリプチンなど;メグリチニド、例えばレパグリニドなど;オキサジアゾリジンジオン;スルホニル尿素、例えばクロルプロパミド、グリメピリド、グリピジド、グリブリド、およびトラザミドなど;チアゾリジンジオン、例えばピオグリタゾンおよびロシグリタゾンなど;ならびにこれらの組合せが挙げられる。
【0190】
別の実施形態では、本発明の化合物は、抗下痢処置と組み合わせて投与される。代表的な処置の選択肢として、これらに限定されないが、経口の水分補給用飲料(ORS)、ロペラミド、ジフェノキシラート、および次サリチル酸ビスマス(bismuth sabsalicylate)が挙げられる。
【0191】
さらに別の実施形態では、本発明の化合物は、抗緑内障剤と組み合わせて投与される。代表的な抗緑内障剤として、これらに限定されないが:α−アドレナリンアゴニスト、例えばブリモニジンなど;β
1−アドレナリン受容体アンタゴニスト;局所用β
1遮断剤、例えばベタキソロール、レボブノロール、およびチモロールなど;カルボニックアンヒドラーゼ阻害剤、例えばアセタゾラミド、ブリンゾラミド、またはドルゾラミドなど;コリン作用性アゴニスト、例えばセビメリンおよびDMXB−アナバシンなど;エピネフリィン化合物;縮瞳剤、例えばピロカルピンなど;ならびにプロスタグランジン類似体などが挙げられる。
【0192】
さらに別の実施形態では、本発明の化合物は、抗脂質剤と組み合わせて投与される。代表的な抗脂質剤として、これらに限定されないが、コレステリルエステル移動タンパク質阻害剤(CETP)、例えばアナセトラピブ、ダルセトラピブ、およびトルセトラピブ;スタチン、例えばアトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンおよびシンバスタチン;ならびにこれらの組合せが挙げられる。
【0193】
一実施形態では、本発明の化合物は、抗血栓剤と組み合わせて投与される。代表的な抗血栓剤として、これらに限定されないが、アスピリン;抗血小板剤、例えばクロピドグレル、プラスグレル、およびチクロピジン;ヘパリン、ならびにこれらの組合せが挙げられる。
【0194】
一実施形態では、本発明の化合物は、アンジオテンシンII1型受容体遮断剤(ARB)としても公知のAT
1受容体アンタゴニストと組み合わせて投与される。代表的なARBとして、これらに限定されないが、アビテサルタン、アジルサルタン(例えば、アジルサルタンメドキソミル)、ベンジルロサルタン、カンデサルタン、カンデサルタンシレキセチル、エリサルタン、エムブサルタン、エノールタソサルタン、エプロサルタン、EXP3174、フォンサルタン、フォラサルタン、グリシルロサルタン、イルベサルタン、イソテオリン、ロサルタン、メドキソミル(medoximil)、ミファサルタン、オルメサルタン(例えば、オルメサルタンメドキソミル)、オポミサルタン、プラトサルタン、リピサルタン、サプリサルタン、サララシン、サルメシン、TAK−591、タソサルタン、テルミサルタン、バルサルタン、ゾラサルタン、およびこれらの組合せが挙げられる。ある特定の実施形態では、ARBは、アジルサルタンメドキソミル、カンデサルタンシレキセチル、エプロサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、オルメサルタンメドキソミル
、サプリサルタン、タソサルタン、テルミサルタン、バルサルタン、およびこれらの組合せから選択される。典型的な塩および/またはプロドラッグとして、カンデサルタンシレキセチル、メシル酸エプロサルタン、ロサルタンカリウム塩、およびオルメサルタンメドキソミルが挙げられる。通常、ARBは、投与1回あたり約4〜600mgを提供するのに十分な量で投与され、典型的な毎日の用量は、一日あたり20〜320mgの範囲である。
【0195】
本発明の化合物はまた、二重作用性剤、例えばAT
1受容体アンタゴニスト/ネプリライシン阻害剤(ARB/NEP)阻害剤などと組み合わせて投与することもでき、これらの例として、これらに限定されないが、米国公開第2008/0269305号および第2009/0023228号(両方ともAllegrettiらにより2008年4月23日に出願)に記載されている化合物、例えば化合物、4’−{2−エトキシ−4−エチル−5−[((S)−2−メルカプト−4−メチルペンタノイルアミノ)−メチル]イミダゾール−1−イルメチル}−3’−フルオロビフェニル−2−カルボン酸などが挙げられる。
【0196】
本発明の化合物はまた、Kurtz & Klein(2009年)、Hypertension Research、32巻:826〜834頁に記載されているような多官能性アンジオテンシン受容体遮断剤と組み合わせて投与してもよい。
【0197】
一実施形態では、本発明の化合物は、ブラジキニン受容体アンタゴニスト、例えば、イカチバント(HOE−140)などと組み合わせて投与する。本併用療法は、血管性浮腫またはブラジキニンレベルの上昇の他の望ましくない結果を予防するという利点を提示することができると予期されている。
【0198】
一実施形態では、本発明の化合物は、カルシウムチャネル遮断剤と組み合わせて投与される。代表的なカルシウムチャネル遮断剤として、これらに限定されないが、アムロジピン、アニパミル、アラニピン、バルニジピン、ベンシクラン、ベニジピン、ベプリジル、クレンチアゼム、シルニジピン、シンナリジン、ジルチアゼム、エホニジピン、エルゴジピン、エタフェノン、フェロジピン、フェンジリン、フルナリジン、ガロパミル、イスラジピン、ラシジピン、レルカニジピン、リドフラジン、ロメリジン、マニジピン、ミベフラジル、ニカルジピン、ニフェジピン、ニグルジピン、ニルジピン、ニルバジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、ニバルジピン、ペルヘキシリン、プレニラミン、リオシジン、セモチアジル、テロジリン、チアパミル、ベラパミル、およびこれらの組合せが挙げられる。ある特定の実施形態では、カルシウムチャネル遮断剤は、アムロジピン、ベプリジル、ジルチアゼム、フェロジピン、イスラジピン、ラシジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニグルジピン、ニルジピン、ニモジピン、ニソルジピン、リオシジン、ベラパミル、およびこれらの組合せから選択される。通常、カルシウムチャネル遮断剤は、投与1回あたり約2〜500mgを提供するのに十分な量で投与される。
【0199】
一実施形態では、本発明の化合物は、キマーゼ阻害剤、例えばTPC−806および2−(5−ホルミルアミノ−6−オキソ−2−フェニル−1,6−ジヒドロピリミジン−1−イル)−N−[{3,4−ジオキソ−1−フェニル−7−(2−ピリジルオキシ)}−2−ヘプチル]アセトアミド(NK3201)などと組み合わせて投与される。
【0200】
一実施形態では、本発明の化合物は、利尿剤と組み合わせて投与される。代表的な利尿剤として、これらに限定されないが:カルボニックアンヒドラーゼ阻害剤、例えばアセタゾラミドおよびジクロルフェナミドなど;ループ利尿剤、これには、スルホンアミド誘導体、例えばアセタゾラミド、アンブシド、アゾセ
ミド、ブメタニド、ブタゾラミド、クロラミノフェナミド、クロフェナミド、クロパミド、クロレキソロン、ジスルファミド、エトクスゾラミド(ethoxolamide)、フロセミド、メフルシド、メタゾラミド、ピレタニド、トルセミド、トリパミド、およびキシパミドなどが挙げられる;ならびに非スルホンアミド利尿剤、例えばエタクリン酸および他のフェノキシ酢酸化合物、例えばチエニル酸、インダクリノンおよびキンカルバート;浸透圧利尿剤、例えばマンニトール;カリウム保持性利尿剤、これにはアルドステロンアンタゴニスト、例えばスピロノラクトン、およびNa
+チャネル阻害剤、例えばアミロリドおよびトリアムテレンなどが挙げられる;チアジドおよびチアジド様利尿剤、例えばアルチアジド、ベンドロフルメチアジド、ベンジルヒドロクロロチアジド、ベンゾチアジド、ブチアジド、クロルタリドン、クロロチアジド、シクロペンチアジド、シクロチアジド、エピチアジド、エチアジド、フェンキゾン、フルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、インダパミド、メチルクロチアジド、メチクラン、メトラゾン、パラフルチジド、ポリチアジド、キネサゾン、テクロチアジド、およびトリクロロメチアジド;ならびにこれらの組合せが挙げられる。ある特定の実施形態では、利尿剤は、アミロリド、ブメタニド、クロロチアジド、クロルタリドン、ジクロルフェナミド、エタクリン酸、フロセミド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、インダパミド、メチルクロチアジド、メトラゾン、トルセミド、トリアムテレン、およびこれらの組合せから選択される。利尿剤は、一日あたり約5〜50mg、さらに通常一日あたり6〜25mgを提供するのに十分な量で投与され、一般的な用量は、一日あたり6.25mg、12.5mgまたは25mgである。
【0201】
本発明の化合物はまた、エンドセリン変換酵素(ECE)阻害剤と組み合わせて投与することができ、これらの例として、これらに限定されないが、ホスホラミドン、CGS26303、およびこれらの組合せが挙げられる。
【0202】
ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、エンドセリン受容体アンタゴニストと組み合わせて投与される。代表的なエンドセリン受容体アンタゴニストとして、これらに限定されないが:エンドセリンA受容体に影響を及ぼす選択的エンドセリン受容体アンタゴニスト、例えばアボセンタン、アンブリセンタン、アトラセンタン、BQ−123、クラゾセンタン、ダルセンタン、シタキセンタン、およびジボテンタン;ならびにエンドセリンA受容体とB受容体の両方に影響を及ぼす二重エンドセリン受容体アンタゴニスト、例えばボセンタン、マシテンタン、テゾセンタンなどが挙げられる。
【0203】
さらに別の実施形態では、本発明の化合物は、スタチンとしても公知の、1つまたは複数のHMG−CoA還元酵素阻害剤と組み合わせて投与される。代表的なスタチンとして、これらに限定されないが、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンおよびシンバスタチンが挙げられる。
【0204】
一実施形態では、本発明の化合物は、モノアミン再取り込み阻害剤と組み合わせて投与され、これらの例には、例示として、これらに限定されずに、ノルエピネフリン再取り込み阻害剤、例えばアトモキセチン、ブプロプリオンおよびブプロプリオンメタボライトヒドロキシブプロプリオン、マプロチリン、レボキセチン、ならびにビロキサジン;選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、例えばシタロプラムおよびシタロプラムメタボライトデスメチルシタロプラム、ダポキセチン、エスシタロプラム(例えば、シュウ酸エスシタロプラム)、フルオキセチンおよびフルオキセチンデスメチルメタボライトノルフルオキセチン、フルボキサミン(例えば、マレイン酸フルボキサミン)、パロキセチン、セルトラリンならびにセルトラリンメタボライトデメチルセルトラリン;二重セロトニン−ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)、例えばビシファジン、デュロキセチン、ミルナシプラン、ネファゾドン、およびベンラファキシン;ならびにこれらの組合せが挙げられる。
【0205】
別の実施形態では、本発明の化合物は、筋弛緩剤と組み合わせて投与される。これらの例として、これらに限定されないが:カリソプロドール、クロルゾキサゾン、シクロベンザプリン、ジフルニサル、メタキサロン、メトカルバモール、およびこれらの組合せが挙げられる。
【0206】
一実施形態では、本発明の化合物は、ナトリウム利尿ペプチドまたは類似体と組み合わせて投与される。これらの例として、これらに限定されないが:カルペリチド、CD−NP(Nile療法)、CU−NP、ネシリチド、PL−3994(Palatin Technologies,Inc.)、ウラリチド、センデリチド、およびOgawaら、(2004年)J. Biol. Chem.279巻:28625〜31頁に記載されている化合物が挙げられる。これらの化合物はまた、ナトリウム利尿ペプチド受容体−A(NPR−A)アゴニストとも呼ばれる。別の実施形態では、本発明の化合物は、ナトリウム利尿ペプチドクリアランス受容体(NPR−C)アンタゴニスト、例えばSC−46542、cANF(4−23)、およびAP−811(Veale(2000年)Bioorg Med Chem Lett、10巻:1949〜52頁)と組み合わせて投与される。例えば、AP−811は、NEP阻害剤、チオルファン(Wegner(1995年)Clin. Exper. Hypert.17巻:861〜876頁)と併用した場合、相乗効果を示す。
【0207】
別の実施形態では、本発明の化合物は、ネプリライシン(NEP)阻害剤と組み合わせて投与される。代表的なNEP阻害剤として、これらに限定されないが:AHU−377;カンドキサトリル;カンドキサトリラト;デキセカドトリル((+)−N−[2(R)−(アセチルチオメチル)−3−フェニルプロピオニル]グリシンベンジルエステル);CGS−24128(3−[3−(ビフェニル−4−イル)−2−(ホスホノメチルアミノ)プロピオンアミド]プロピオン酸);CGS−24592((S)−3−[3−(ビフェニル−4−イル)−2−(ホスホノメチルアミノ)プロピオンアミド]プロピオン酸);CGS−25155(N−[9(R)−(アセチルチオメチル)−10−オキソ−1−アザシクロデカン−2(S)−イルカルボニル]−4(R)−ヒドロキシ−L−プロリンベンジルエステル);3−(1−カルバモイルシクロヘキシル)プロピオン酸誘導体(Pfizer Inc.)(HepworthらのWO2006/027680に記載);JMV−390−1(2(R)−ベンジル−3−(N−ヒドロキシカルバモイル)プロピオニル−L−イソロイシル−L−ロイシン);エカドトリル;ホスホラミドン;レトロチオルファン;RU−42827(2−(メルカプトメチル)−N−(4−ピリジニル)ベンゼンプロピオンアミド);RU−44004(N−(4−モルホリニル)−3−フェニル−2−(スルファニルメチル)プロピオンアミド);SCH−32615((S)−N−[N−(1−カルボキシ−2−フェニルエチル)−L−フェニルアラニル]−β−アラニン)およびそのプロドラッグSCH−34826((S)−N−[N−[1−[[(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メトキシ]カルボニル]−2−フェニルエチル]−L−フェニルアラニル]−β−アラニン);シアロルフィン;SCH−42495(N−[2(S)−(アセチルスルファニルメチル)−3−(2−メチルフェニル)プロピオニル]−L−メチオニンエチルエステル);スピノルフィン;SQ−28132(N−[2−(メルカプトメチル)−1−オキソ−3−フェニルプロピル]ロイシン);SQ−28603(N−[2−(メルカプトメチル)−1−オキソ−3−フェニルプロピル]−β−アラニン);SQ−29072(7−[[2−(メルカプトメチル)−1−オキソ−3−フェニルプロピル]アミノ]ヘプタン酸);チオルファンおよびそのプロドラッグ、ラセカドトリル;UK−69578(cis−4−[[[1−[2−カルボキシ−3−(2−メトキシエトキシ)プロピル]シクロペンチル]カルボニル]アミノ]シクロヘキサンカルボン酸);UK−447,841(2−{1−[3−(4−クロロフェニル)プロピルカルバモイル]−シクロペンチルメチル}−4−メトキシ酪酸);UK−505,749((R)−2−メチル−3−{1−[3−(2−メチルベンゾチアゾール−6−イル)プロピルカルバモイル]シクロペンチル}プロピオン酸);5−ビフェニル−4−イル−4−(3−カルボキシプロピオニルアミノ)−2−メチルペンタン酸および5−ビフェニル−4−イル−4−(3−カルボキシプロピオニルアミノ)−2−メチルペンタン酸エチルエステル(WO2007/056546);ダグルトリル[(3S,2’R)−3−{1−[2’−(エトキシカルボニル)−4’−フェニルブチル]−シクロペンタン−1−カルボニルアミノ}−2,3,4,5−テトラヒドロ−2−オキソ−1H−1−ベンゾアゼピン−1−酢酸](Novartis AG)(KhderらのWO2007/106708に記載);ならびにこれらの組合せが挙げられる。ある特定の実施形態では、NEP阻害剤は、AHU−377、カンドキサトリル、カンドキサトリラト、CGS−24128、ホスホラミドン、SCH−32615、SCH−34826、SQ−28603、チオルファン、およびこれらの組合せから選択される。ある特定の実施形態では、NEP阻害剤は、ダグルトリル、またはCGS−26303([N−[2−(ビフェニル−4−イル)−1(S)−(1H−テトラゾール−5−イル)エチル]アミノ]メチルホスホン酸)などの化合物であり、これらは、エンドセリン変換酵素(ECE)とNEPの両方の阻害剤としての活性を有する。他の二重作用性ECE/NEP化合物もまた使用することができる。NEP阻害剤は、一日あたり約20〜800mgを提供するのに十分な量で投与され、通常の毎日の用量は一日あたり50〜700mgの範囲であり、さらに一般的には一日あたり100〜600または100〜300mgの範囲である。
【0208】
一実施形態では、本発明の化合物は、一酸化窒素ドナーと組み合わせて投与される。これらの例として、これらに限定されないが、ニコランジル;有機ナイトレート(nitrate)、例えば四硝酸ペンタエリスリトールなど;ならびにシドノンイミン、例えばリンシドミンおよびモルシドミンなどが挙げられる。
【0209】
さらに別の実施形態では、本発明の化合物は、非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)と組み合わせて投与される。代表的なNSAIDとして、これらに限定されないが:アセメタシン、アセチルサリチル酸、アルクロフェナク、アルミノプロフェン、アンフェナク、アミプリロース、ア
ロキシプリン、アニロラク、アパゾン、アザプロパゾン、ベノリレート、ベノキサプロフェン、ベズピペリロン、ブロペラモール、ブクロキシン酸、カルプロフェン、クリダナク、ジクロフェナク、ジフルニサル、ジフタロン、エノリカム、エトドラク、エトリコキシブ、フェンブフェン、フェンクロフェナク、フェンクロズ酸、フェノプロフェン、フェンチアザク、フェプラゾン、フルフェナム酸、フルフェニサル、フルプロフェン、フルルビプロフェン、フロフェナク、イブフェナク、イブプロフェン、インドメタシン、インドプロフェン、イソキセパク、イソキシカム、ケトプロフェン、ケトロラック、ロフェミゾール、ロルノキシカム、メクロフェナメート、メクロフェナム酸、メフェナム酸、メロキシカム、メサラミン、ミロプロフェン、モフェブタゾン、ナブメトン、ナプロキセン、ニフルム酸、オキサプロジン、オキシピナク、オキシフェンブタゾン、フェニルブタゾン、ピロキシカム、ピルプロフェン、プラノプロフェン、サルサレート、スドキシカム、スルファサラジン、スリンダク、スプロフェン、テノキシカム、チオピナク、チアプロフェン酸、チオキサプロフェン、トルフェナム酸、トルメチン、トリフルミデート、ジドメタシン、ゾメピラック、およびこれらの組合せが挙げられる。ある特定の実施形態では、NSAIDは、エトドラク、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラック、メロキシカム、ナプロキセン、オキサプロジン、ピロキシカム、およびこれらの組合せから選択される。
【0210】
一実施形態では、本発明の化合物は、N−メチルd−アスパラギン酸塩(NMDA)受容体アンタゴニストと組み合わせて投与され、これらの例には、例示として、これらに限定されずに、アマンタジン、デキストロメトルファン、デキストロプロポキシフェン、ケタミン、ケトベミドン、メマンチン、メタドンな
どが挙げられる。
【0211】
さらなる別の実施形態では、本発明の化合物は、オピオイド受容体アゴニスト(オピオイド鎮痛剤とも呼ばれる)と組み合わせて投与される。代表的なオピオイド受容体アゴニストとして、これらに限定されないが:ブプレノルフィン、ブトルファノール、コデイン、ジヒドロコデイン、フェンタニル、ハイドロコドン、ヒドロモルホン、レバロルファン、レボルファノール、メペリジン、メタドン、モルヒネ、ナルブフィン、ナルメフェン、ナロルフィン、ナロキソン、ナルトレキソン、ナロルフィン、オキシコドン、オキシモルホン、ペンタゾシン、プロポキシフェン、トラマドール、およびこれらの組合せが挙げられる。特定の実施形態では、オピオイド受容体アゴニストは、コデイン、ジヒドロコデイン、ハイドロコドン、ヒドロモルホン、モルヒネ、オキシコドン、オキシモルホン、トラマドール、およびこれらの組合せから選択される。
【0212】
ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、ホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤、特にPDE−V阻害剤と組み合わせて投与される。代表的なPDE−V阻害剤として、これらに限定されないが、アバナフィル、ロデナフィル、ミロデナフィル、シルデナフィル(Revatio(登録商標))、タダラフィル(Adcirca(登録商標))、バルデナフィル(Levitra(登録商標))、およびウデナフィルが挙げられる。
【0213】
別の実施形態では、本発明の化合物は、プロスタグランジン類似体(プロスタノイドまたはプロスタサイクリン類似体とも呼ばれる)と組み合わせて投与される。代表的なプロスタグランジン類似体として、これらに限定されないが、ベラプロストナトリウム、ビマトプロスト、エポプロステノール、イロプロスト、ラタノプロスト、タフルプロスト、トラボプロスト、およびトレプロスチニルが挙げられ、特に興味深いのはビマトプロスト、ラタノプロスト、およびタフルプロストである。
【0214】
さらに別の実施形態では、本発明の化合物は、プロスタグランジン受容体アゴニストと組み合わせて投与される。これらの例として、これらに限定されないが、ビマトプロスト、ラタノプロスト、トラボプロストなどが挙げられる。
【0215】
本発明の化合物はまた、レニン阻害剤と組み合わせて投与されてもよい。これらの例として、これらに限定されないが、アリスキレン、エナルキレン、レミキレン、およびこれらの組合せが挙げられる。
【0216】
別の実施形態では、本発明の化合物は、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)と組み合わせて投与される。代表的なSSRIとして、これらに限定されないが:シタロプラムおよびシタロプラムメタボライトデスメチルシタロプラム、ダポキセチン、エスシタロプラム(例えば、シュウ酸エスシタロプラム)、フルオキセチンおよびフルオキセチンデスメチルメタボライトノルフルオキセチン、フルボキサミン(例えば、マレイン酸フルボキサミン)、パロキセチン、セルトラリンおよびセルトラリンメタボライトデメチルセルトラリン、ならびにこれらの組合せが挙げられる。
【0217】
一実施形態では、本発明の化合物は、5−HT
1Dセロトニン受容体アゴニストと組み合わせて投与され、これらの例には、例示として、これらに限定されずに、トリプタン、例えばアルモトリプタン、アビトリプタン、エレトリプタン、フロバトリプタン、ナラトリプタンリザトリプタン、スマトリプタン、およびゾルミトリプタンが挙げられる。
【0218】
一実施形態では、本発明の化合物は、ナトリウムチャネル遮断剤と組み合わせて投与され、これらの例には、例示として、これらに限定されずに、カルバマゼピン、ホスフェニトイン、ラモトリ
ジン、リドカイン、メキシレチン、オキシカルバゼピン、フェニトイン、およびこれらの組合せが挙げられる。
【0219】
一実施形態では、本発明の化合物は、可溶性グアニル酸シクラーゼ刺激物質またはアクチベーターと組み合わせて投与される。これらの例として、これらに限定されないが、アタシグアト、リオシグアト、およびこれらの組合せが挙げられる。
【0220】
一実施形態では、本発明の化合物は、三環式抗うつ剤(TCA)と組み合わせて投与され、これらの例には、例示として、これらに限定されずに、アミトリプチリン、アミトリプチリノキシド、ブトリプチリン、クロミプラミン、デメキシプチリン、デシプラミン、ジベンゼピン、ジメタクリン、ドスレピン、ドキセピン、イミプラミン、イミプラミノキシド、ロフェプラミン、メリトラセン、メタプラミン、ニトロザゼピン、ノルトリプチリン、ノキシプチリン、ピポフェジン、プロピゼピン、プロトリプチリン、キヌプラミン、およびこれらの組合せが挙げられる。
【0221】
一実施形態では、本発明の化合物は、バソプレッシン受容体アンタゴニストと組み合わせて投与され、これらの例には、例示として、これらに限定されずに、コニバプタンおよびトルバプタンが挙げられる。
【0222】
併用される第2の治療剤は、本発明の化合物とのさらなる併用療法においても役立つことができる。例えば、本発明の化合物は、利尿剤とARB、またはカルシウムチャネル遮断剤とARB、または利尿剤とACE阻害剤、またはカルシウムチャネル遮断剤とスタチンを併用することができる。具体例として、ACE阻害剤エナラプリル(マレイン酸塩形態)と利尿剤ヒドロクロロチアジド(Vaseretic(登録商標)というマークの下で販売されている)の組合せ、またはカルシウムチャネル遮断剤アムロジピン(ベシル酸塩形態)とARBオルメサルタン(メドキソミルプロドラッグ形態)の組合せ、またはカルシウムチャネル遮断剤とスタチンの組合せが挙げられ、これらはすべて本発明の化合物と共に使用することができる。他の治療剤、例えばα
2−アドレナリン受容体アゴニストおよびバソプレッシン受容体アンタゴニストなどもまた、併用療法に役立ち得る。典型的なα
2−アドレナリン受容体アゴニストとして、クロニジン、デクスメデトミジン、およびグアンファシンが挙げられる。
【0223】
以下の製剤は、本発明の代表的な薬学的組成物を例示している。
【0224】
典型的な経口投与用硬質ゼラチンカプセル
本発明の化合物(50g)、スプレー乾燥したラクトース440gおよびステアリン酸マグネシウム10gを十分にブレンドする。次いで得られた組成物を硬質ゼラチンカプセルに充填する(カプセル剤1個あたり組成物500mg)。あるいは、本発明の化合物(20mg)をデンプン(89mg)、微結晶性セルロース(89mg)およびステアリン酸マグネシウム(2mg)と十分にブレンドする。次いでこの混合物を米国製の45番メッシュの篩に通し、硬質ゼラチンカプセルに充填する(カプセル剤1個あたり組成物200mg)。
【0225】
あるいは、本発明の化合物(30g)、第2の剤(20g)、スプレー乾燥したラクトース440gおよびステアリン酸マグネシウム10gを十分にブレンドし、上記のように処理する。
【0226】
典型的な経口投与用ゼラチンカプセル製剤
本発明の化合物(100mg)を、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(50mg)およびデンプン粉末(250mg)と十分にブレンドする。次いでこの混合物をゼラチンカプセル剤に充填する(カプセル剤1個あたり組成物400mg)。あるいは、本発明の化合物(70mg)および第2の剤(30mg)をポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(50mg)およびデンプン粉末(250mg)と十分にブレンドし、得られた混合物をゼラチンカプセル剤に充填する(カプセル剤1個あたり組成物400mg)。
【0227】
あるいは、本発明の化合物(40mg)を、微結晶性セルロース(アビセルPH103;259.2mg)およびステアリン酸マグネシウム(0.8mg)と十分にブレンドする。次いでこの混合物をゼラチンカプセル剤(サイズ#1、白色、不透明)に充填する(カプセル剤1個あたり組成物300mg)。
【0228】
典型的な経口投与用錠剤製剤
本発明の化合物(10mg)、デンプン(45mg)および微結晶性セルロース(35mg)を米国製20番メッシュの篩に通し、十分混合する。こうして生成された粒剤を50〜60℃で乾燥させ、米国製16番メッシュの篩に通す。ポリビニルピロリドン溶液(4mgを滅菌水中の10%溶液として)を、カルボキシメチルデンプンナトリウム(4.5mg)、ステアリン酸マグネシウム(0.5mg)、およびタルク(1mg)と混合し、次いでこの混合物を、米国製16番メッシュの篩に通す。次いでカルボキシメチルデンプンナトリウム、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクをこの粒剤に加える。混合後、この混合物を錠剤機上で圧縮して、重さ100mgの錠剤を生成する。
【0229】
あるいは、本発明の化合物(250mg)を、微結晶性セルロース(400mg)、ヒュームド二酸化ケイ素(10mg)、およびステアリン酸(5mg)と十分にブレンドする。次いでこの混合物を圧縮して、錠剤を形成する(錠剤一錠あたり組成物665mg)。
【0230】
あるいは、本発明の化合物(400mg)を、コーンスターチ(50mg)、クロスカルメロースナトリウム(25mg)、ラクトース(120mg)、およびステアリン酸マグネシウム(5mg)と十分にブレンドする。次いでこの混合物を圧縮して、単一の分割錠を形成する(錠剤一錠あたり組成物600mg)。
【0231】
あるいは、本発明の化合物(100mg)を、コーンスターチ(100mg)と、ゼラチン(20mg)水溶液と共に十分にブレンドする。この混合物を乾燥させ、粉砕して微細な粉末にする。次いで微結晶性セルロース(50mg)およびステアリン酸マグネシウム(5mg)をゼラチン製剤と混和し、顆粒化し、得られた混合物を圧縮して、錠剤を形成する(錠剤一錠あたり本発明の化合物100mg)。
【0232】
典型的な経口投与用懸濁製剤
以下の成分を混合して、懸濁液10mLあたり、本発明の化合物100mgを含有する懸濁液を形成する。
【0234】
典型的な経口投与用液体製剤
適切な液体製剤は、カルボン酸ベースの緩衝剤、例えばクエン酸緩衝液、乳酸緩衝液およびマレイン酸緩衝液などを用いたものである。例えば、本発明の化合物(DMSOと予備混合しておいてもよい)を、100mMクエン酸アンモニウム緩衝剤とブレンドし、pHをpH5に調整するか、または100mMクエン酸溶液とブレンドし、pHをpH2に調整する。このような溶液はまた、シクロデキストリンなどの可溶化賦形剤を含んでもよく、例えば溶液は、10重量%のヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンを含んでもよい。
【0235】
他の適切な製剤としては、シクロデキストリンを伴うかまたは伴わない5%NaHCO
3溶液が挙げられる。
【0236】
注射による投与のための典型的な注射用製剤
本発明の化合物(0.2g)を、0.4M酢酸ナトリウム緩衝液(2.0mL)とブレンドする。必要に応じて、0.5N水性の塩酸または0.5N水性の水酸化ナトリウムを使用して、得られた溶液のpHをpH4に調整し、次いで注射のための十分な水を加えて、総容量を20mLとする。次いでこの混合物を、無菌フィルター(0.22ミクロン)を通す濾過をして、注射による投与に対して適切な無菌溶液を得る。
【0237】
吸入による投与のための典型的な組成物
本発明の化合物(0.2mg)を微粉化し、次いでラクトース(25mg)とブレンドする。次いでこのブレンドした混合物をゼラチン吸入カートリッジに充填する。カートリッジの内容物を、例えばドライパウダー吸入器を使用して投与する。
【0238】
あるいは、脱塩水(200mL)中にレシチン(0.2g)を溶解させることによって調製した溶液中に、本発明の微粉化した化合物(10g)を分散させる。得られた懸濁液をスプレー乾燥し、次いで微粉化して、平均直径が約1.5μm未満の粒子を含む微粉化組成物を形成する。次いで微粉化組成物を、吸入器で投与した場合に投与1回あたり本発明の化合物約10μg〜約500μgを提供するのに十分な量で、加圧した1,1,1,2−テトラフルオロエタンを含有する計量式吸入器カートリッジに充填する。
【0239】
あるいは、本発明の化合物(25mg)を、クエン酸緩衝化(pH5)等張生理食塩水(125mL)に溶解させる。この混合物を撹拌し、化合物が溶解するまで超音波処理する。溶液のpHをチェックし、必要に応じて、水性の1N NaOHをゆっくりと加えることによってpH5に調整する。溶液はネブライザーデバイスを使用して投与し、このネブライザーデバイスは、投与1回あたり、本発明の化合物約10μg〜約500μgを提供する。
【実施例】
【0240】
以下の調製および実施例は、本発明の特定の実施形態を例示するために提供されている。しかしこれらの特定の実施形態は、具体的に指摘されていない限り、本発明の範囲を限定することを決して意図するものではない。以下の略語は、他に指摘されない限り、以下の意味を有し、本明細書中で使用され、定義されていない任意の他の略語は、これらの標準的で、一般的に受け入れられた意味を有する。
【0241】
AcOH 酢酸
Cbz カルボベンジルオキシ(−C(O)O−ベンジル)
DCM ジクロロメタン(すなわち、塩化メチレン)
DIPEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
Dnp 2,4−ジニトロフェニル
EDCI N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’’−エチルカルボジイミド
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
HATU N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HEPES 4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸
HOBt 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物
Mca (7−メトキシクマリン−4−イル)アシル
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン。
【0242】
特に示されていない限り、すべての材料、例えば試薬、出発物質および溶媒などは、民間の供給者(例えばSigma−Aldrich、Fluka Riedel−de Haenなど)から購入し、さらなる精製なしで使用した。
【0243】
特に示されていない限り、反応は、窒素雰囲気下で行った。反応の進行は、薄層クロマトグラフィー(TLC)、分析用高速液体クロマトグラフィー(分析HPLC)、および質量分析法でモニターし、これらの詳細は具体例において示されている。分析用HPLCで使用した溶媒は、以下の通りであった。
溶媒Aは、98%H
2O/2%MeCN/1.0mL/LのTFA;溶媒Bは、90%MeCN/10%H
2O/1.0mL/LのTFAであった。
【0244】
各調製において具体的に記載されているように反応の後処理を行った。例えば、一般的には、抽出および他の精製方法、例えば温度依存性、および溶媒依存性の結晶化、および沈殿などによって、反応混合物を精製した。さらに、反応混合物は、通常Microsorb C18およびMicrosorb BDSカラム充填材料ならびに従来の溶離液を使用して、分取HPLCにより規定通りに精製した。反応の進行は、通常液体クロマトグラフィー質量分析法(LCMS)で測定した。異性体の特徴付けは、核オーバーハウザー効果スペクトロスコピー(NOE)で行った。反応生成物の特徴付けを質量分析法および
1H−NMR分光分析で規定通りに行った。NMR測定のため、試料を重水素化溶媒(CD
3OD、CDCl
3、またはDMSO−d
6)に溶解させ、標準的な観察条件下、Varian Gemini2000装置(400MHz)を用いて、
1H−NMRスペクトルを取得した。質量分析による化合物の同定は通常、エレクトロスプレーイオン化方法(ESMS)を使用して、Applied Biosystems(Foster City、CA)モデルAPI150EX装置またはAgilent(Palo Alto、CA)モデル1200LC/MSD装置を用いて行った。
【0245】
調製1
[(R)−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−シアノ−2−ヒドロキシ−エチル]−カルバミン酸ベンジルエステル
【0246】
【化61】
(R)−2−アミノ−3−(2−クロロ−フェニル)−プロピオン酸(100.0g、0.5モル)の水(1L)中懸濁液に、4Nの水性NaOH(125mL)を0℃で滴下して加えた。次いで、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(125.0g、0.5モル)のアセトン(300mL)中溶液を一度に加えた。3Nの水性NaOHの添加により、この混合物のpHを8〜9に維持した。この混合物を4時間撹拌後、6N HClでpHを1に調節し、この混合物をEtOAc(2×500mL)で抽出した。合わせた抽出物を1N HCl(2×500mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮することによって、白色の固体として、化合物(1)を生成した(155.0g)。
【0247】
化合物(1)(80.0g、240μmol)のDCM(500mL)中溶液に、EDCI(50.6g、264μmol)、HOBt(35.6g、264μmol)、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(51.5g、528μmol)およびトリエチルアミン(111mL、790μmol)を加えた。この混合物を室温で一晩撹拌した。次いでこの混合物を、2N HCl(3×500mL)、飽和した水性NaHCO
3(3×500mL)でそれぞれ洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮することによって、黄色の油として化合物(2)を生成した(71.0g)。
【0248】
LiAlH
4(7.2g、188μmol)のTHF(800mL)中懸濁液に、化合物(2)(71.0g、188μmol)のTHF(200mL)中溶液を−20℃で滴下して加えた。この混合物を−20℃で2時間撹拌した。次いで反応を1N HClで慎重にクエンチした。この混合物をEtOAc(2×600mL)で抽出し、合わせた抽出物を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮することによって、化合物(3)を生成し(59.0g)、これをさらなる精製なしでそのまま使用した。
【0249】
化合物(3)(59.0g、188μmol)のTHF(500mL)中溶液に、水性NaHSO
3(水500mL中19.5g)を加え、この混合物を0℃で一晩撹拌した。NaCN(9.2g、188μmol)を加え、生成した混合物を3時間撹拌した。この混合物をEtOAc(2×500mL)で抽出し、合わせた抽出物を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮することによって、表題化合物を生成し(64.0g)、これをさらなる精製なしでそのまま使用した。
【0250】
調製2
(2R,3R)−3−アミノ−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−酪酸メチルエステル
【0251】
【化62】
[(R)−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−シアノ−2−ヒドロキシ−エチル]−カルバミン酸ベンジルエステル(55.0g、157μmol)のジオキサン(300mL)および6N HCl(300mL)中混合物を一晩還流下で加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を3N HCl−MeOH溶液に溶解させた。生成した混合物を4時間還流させ、溶媒を減圧下で除去した。残渣をEtOAc(500mL)および水性NaHCO
3(500mL)に溶解させた。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮することによって、表題化合物およびその(R,S)−異性体の混合物を得、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=100:1〜50:1)にかけることによって、表題化合物を生成した(8.1g)。
1H NMR (CDCl
3): δ 7.37 (m, 1H), 7.22 (m, 3H), 4.30 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.51 (m, 1H), 2.96 (m, 1H), 2.71 (m, 1H), 2.06 (br s, 2H).MS(m/z):244[M+H]
+。
【0252】
調製3
(2R,3R)−3−アミノ−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−酪酸エチルエステル
【0253】
【化63】
[(R)−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−シアノ−2−ヒドロキシ−エチル]−カルバミン酸ベンジルエステル(64.0g、188μmol)のジオキサン(300mL)および6N HCl(300mL)中混合物を一晩還流下で加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を3N HCl−EtOH溶液に溶解させた。生成した混合物を4時間還流させ、溶媒を減圧下で除去した。残渣をEtOAc(500mL)および水性NaHCO
3(500mL)に溶解させた。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮することによって、表題化合物およびその(R,S)−異性体の混合物を得、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=100:1〜50:1)にかけることによって、表題化合物を生成した(9.7g)。
1H NMR (CDCl
3): δ 7.37 (m, 1H), 7.22 (m, 3H), 4.25 (m, 3H), 3.50 (s, 1H), 2.97 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 2.74 (t, J = 11.4 Hz, 1H), 2.06 (br s, 2H), 1.35 (t, J = 7.1 Hz, 3H).MS(m/z):258[M+H]
+。
【0254】
調製4
(2R,3R)−3−アミノ−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−酪酸ブチルエステル
【0255】
【化64】
(2R,3R)−3−アミノ−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−酪酸エチルエステル(100mg、0.4mmol)を1−ブタノール(5mL)および濃HCl(1mL)と合わせ、70℃で24時間加熱した。過剰の溶媒を除去することによって、HCl塩として表題化合物を生成した。
【0256】
調製5
5−[(1R,2R)−1−(2−クロロベンジル)−2−エトキシカルボニル−2−ヒドロキシエチルカルバモイル]−2H−ピラゾール−3−カルボン酸エチルエステル
【0257】
【化65】
(2R,3R)−3−アミノ−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−酪酸メチルエステル(735mg、3.0mmol、1.0当量)、HATU(1.2g、3.2mmol、1.0当量)、および3,5−ピラゾールジカルボン酸(0.5g、3.2mmol、1.0当量)をDMF(5mL)中で合わせ、撹拌した。DIPEA(2mL、4.0当量)を加え、この混合物を室温で1時間撹拌した。EtOAc(200mL)を加え、この混合物を、1N HCl(100mL)、NaHCO
3((100mL)、および飽和水性NaCl(100mL)で洗浄した。有機層を保持し、無水MgSO
4で10分間乾燥させてから、濾過した。次いで生成物を真空で乾燥させた。生成物を無水EtOH(100mL)に溶解させ、濃HCl(1mL)を加え、この混合物を5時間還流させた。EtOAc(200mL)を加え、この混合物を、1N HCl(100mL)、続いてNaHCO
3(100mL)および次いで飽和した水性NaCl(100mL)で洗浄した。有機層を保持し、無水MgSO
4で10分間乾燥させてから、濾過し、排気して乾燥させることによって、表題化合物を生成した(750mg)。
【0258】
代替の調製
(2R,3R)−3−アミノ−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−酪酸エチルエステル(1.0g、3.9mmol、1.0当量)、HATU(1.5g、3.9mmol、1.0当量)、および3,5−ピラゾールジカルボン酸(0.6g、3.9mmol、1.0当量)をDMF(5mL)中で合わせ、2分間撹拌した。DIPEA(3.0当量)を加え、この混合物を1時間撹拌し、次いで真空で乾燥させた。EtOAc(200mL)を加え、この混合物を1N HCl(100mL)、NaHCO
3(100mL)、および飽和した水性NaCl(100mL)で洗浄した。有機層を保持し、無水MgSO
4で10分間乾燥させてから、濾過し、排気して乾燥させた。次いで生成物をEtOH中1.25M HCl(20mL)で処理し、100℃で一晩加熱し、次いで真空で乾燥させた。次いで生成物をフラッシュクロマトグラフィー(0〜75%EtOAc/ヘキサン)で精製することによって、表題化合物を生成した(1.1g)。
【0259】
(実施例1)
【0260】
【化66】
5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(4−クロロ−2−フルオロベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸(R
1=−OH)
【0261】
【化67】
5−[(1R,2R)−1−(2−クロロベンジル)−2−エトキシカルボニル−2−ヒドロキシエチルカルバモイル]−2H−ピラゾール−3−カルボン酸エチルエステル(50.0mg、0.1mmol、1.0当量)、K
2CO
3(50.0mg、0.4mmol、3.0当量)、および4−クロロ−2−フルオロベンジルブロミド(30.0mg、0.1mmol、1.0当量)をDMF(5mL)に溶解させ、室温で5時間撹拌した。EtOAc(50mL)を加えた。この混合物を飽和した水性NaCl(3×50mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、排気して乾燥させた。次いで粗原料をEtOHに溶解させ、十分な当量の10N NaOHを加えることによって、溶液を塩基性にした。次いでこの溶液を80℃に加熱し、必要な場合、さらに塩基を加えることによって脱保護を促進させた。EtOAcを加え、この混合物を、1N HCl(100mL)、続いてNaHCO
3(100mL)および飽和した水性NaCl(100mL)で洗浄した。この混合物を真空で乾燥させ、再びEtOAc(100mL)に溶解させ、飽和した水性NaCl(100mL)で再び洗浄した。有機層を保持し、無水MgSO
4で10分間乾燥させてから、濾過し、排気して乾燥させた。生成物を分取HPLCで精製することによって、TFA塩として表題化合物を生成した(23mg、95%純度)。C
22H
18Cl
2FN
3O
6に対するMS m/z[M+H]
+計算値:510.06;測定値:510.0。
【0262】
5−[(1R,2R)−1−(2−クロロベンジル)−2−エトキシカルボニル−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(4−クロロ−2−フルオロベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸(R
1=−OCH
2CH
3)
【0263】
【化68】
(2R,3R)−3−アミノ−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−酪酸エチルエステル(43.1mg、167μmol、1.0当量)、1−(4−クロロ−2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボン酸(50mg、0.2mmol、1.0当量)、およびHATU(63.6mg、167μmol、1.0当量)をDMF(5mL)に溶解させ、2分間撹拌した。DIPEA(58.3μL、2.0当量)を加え、生成した混合物を1時間撹拌した。生成物を真空で乾燥させ、逆相クロマトグラフィー(10〜70%MeCN勾配)で精製することによって、TFA塩として表題化合物を生成した(72mg、95%純度)。C
24H
22Cl
2FN
3O
6に対するMS m/z[M+H]
+計算値:538.09;測定値:538.4。
【0264】
5−[(1R,2R)−2−ブトキシカルボニル−1−(2−クロロベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(4−クロロ−2−フルオロベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸(R
1=−O(CH
2)
3CH
3)
【0265】
【化69】
(2R,3R)−3−アミノ−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−酪酸ブチルエステル(HCl塩、270mg、837μmol、1.0当量)、1−(4−クロロ−2−フルオロベンジル)−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボン酸(250mg、840μmol、1.0当量)、およびHATU(318mg、837μmol、1.0当量)をDMF(5mL)に溶解させ、2分間撹拌した。DIPEA(437μL、3.0当量)を加え、生成した混合物を1時間撹拌した。生成物を真空で乾燥させ、逆相クロマトグラフィー(10〜70%MeCN勾配)で精製することによって、TFA塩として表題化合物を生成した(164mg、98%純度)。C
26H
26Cl
2FN
3O
6に対するMS m/z[M+H]
+計算値:566.12;測定値:566.4。
【0266】
5−{(1R,2R)−1−(2−クロロベンジル)−2−ヒドロキシ−2−[2−(2−メトキシ−エトキシ)−エトキシカルボニル]−エチルカルバモイル}−2−(4−クロロ−2−フルオロベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸(R
1=−O[(CH
2)
2O]
2CH
3)
【0267】
【化70】
塩化アセチル(400μL)を2−(2−メトキシエトキシ)エタノール(10mL)溶液に滴下して加えた。5mLのこの溶液を5−[(1R,2R)−2−ブトキシカルボニル−1−(2−クロロベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(4−クロロ−2−フルオロベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸(60mg、0.1mmol)に加え、30℃に2時間加熱した。次いで生成物を真空で乾燥させ、逆相クロマトグラフィー(10〜70%MeCN勾配)で精製することによって、TFA塩として表題化合物を生成した(55mg、95%純度)。C
27H
28Cl
2FN
3O
8に対するMS m/z[M+H]
+計算値:612.12;測定値:612.2。
【0268】
(実施例2)
【0269】
【化71】
本明細書中の実施例において記載された手順に従い、適当な出発物質および試薬に代えて、式IIaを有する化合物をTFA塩として調製した:
【0270】
【化72】
【0271】
【化73】
【0272】
【化74】
1. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(4−クロロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
2. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(4−クロロ−2,6−ジフルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
3. 5−[(1R,2R)−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−エトキシカルボニル−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(4−クロロ−2,6−ジフルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
4. 5−[(1R,2R)−2−ブトキシカルボニル−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(4−クロロ−2,6−ジフルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
5. 5−[(1R,2R)−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−2−(2−メトキシ−エトキシカルボニル)−エチルカルバモイル]−2−(4−クロロ−2,6−ジフルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
6. 5−{(1R,2R)−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−2−[2−(2−メトキシ−エトキシ)−エトキシカルボニル]−エチルカルバモイル}−2−(4−クロロ−2,6−ジフルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
7. 5−[(1R,2R)−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−2−(2−メタンスルホニル−エトキシカルボニル)−エチルカルバモイル]−2−(4−クロロ−2,6−ジフルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
8. 5−[(1R,2R)−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−2−(5−メチル−2−オキソ−[1,3]ジオキソール−4−イルメトキシカルボニル)−エチルカルバモイル]−2−(4−クロロ−2,6−ジフルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
9. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(4−クロロ−3−トリフルオロメチルスルファニル−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
10. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(3−クロロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
11. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(3−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
12. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(4−クロロ−2−トリフルオロメチル−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
13. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(4−クロロ−3−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
14. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(3−クロロ−2,6−ジフルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
15. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(2−クロロ−5−フルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
16. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(3−クロロ−5−フルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
17. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(3−クロロ−5−フルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
18. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
19. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(2−クロロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
20. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(4−フルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
21. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(4−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
22. 5−[(1R,2R)−2−ブトキシカルボニル−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(4−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
23. 5−[(1R,2R)−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−2−(2−メトキシ−エトキシカルボニル)−エチルカルバモイル]−2−(4−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
24. 5−{(1R,2R)−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−2−[2−(2−メトキシ−エトキシ)−エトキシカルボニル]−エチルカルバモイル}−2−(4−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
25. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
26. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(4−ジフルオロメトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
27. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
28. 5−[(1R,2R)−2−ブトキシカルボニル−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
29. 5−[(1R,2R)−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−2−(5−メチル−2−オキソ−[1,3]ジオキソール−4−イルメトキシカルボニル)−エチルカルバモイル]−2−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
30. 5−[(1R,2R)−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−2−(2−メトキシ−エトキシカルボニル)−エチルカルバモイル]−2−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
31. 5−{(1R,2R)−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−2−[2−(2−メトキシ−エトキシ)−エトキシカルボニル]−エチルカルバモイル}−2−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
32. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
33. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
34. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(3,5−ジフルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
35. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
36. 5−[(1R,2R)−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−エトキシカルボニル−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
37. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(3−フルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
38. 5−[(1R,2R)−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−エトキシカルボニル−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(3−フルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
39. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(3−フルオロ−4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
40. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(4−メチル−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
41. 2−(4−ブロモ−ベンジル)−5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
42. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(2,4,6−トリフルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
43. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(2,6−ジメチル−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
44. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(2,6−ジフルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
【0273】
【化75】
【0274】
【化76】
【0275】
【化77】
45. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
46. 5−[(1R,2R)−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−エトキシカルボニル−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
47. (2R,3R)−3−{[5−(3−アセチルアミノ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−酪酸
48. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−3−{[5−(2−クロロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−2−ヒドロキシ−酪酸
49. (2R,3R)−3−[(5−ビフェニル−4−イル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−酪酸
50. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−3−{[5−(2−ヒドロキシ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−酪酸
51. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−3−[(5−ピラジン−2−イル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−酪酸
52. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−3−[(5−フラン−2−イル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−2−ヒドロキシ−酪酸
53. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−3−[(5−ナフタレン−2−イル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−酪酸
54. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−3−[(5−ジメチルカルバモイル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−2−ヒドロキシ−酪酸
55. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−3−{[5−(モルホリン−4−カルボニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−酪酸
56. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−3−{[5−(イソブチル−メチル−カルバモイル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−酪酸
57. (2R,3R)−3−{[5−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−酪酸
58. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−3−[(1−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−酪酸
59. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−フェネチル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
60. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(1−フェニル−エチル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
61. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(5−メチル−イソオキサゾール−3−イルメチル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
62. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル]−2−(2−エトキシ−ピリミジン−5−イルメチル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
63. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−3−{[5−(2−クロロ−フェニル)−1−(3,4−ジクロロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−2−ヒドロキシ−酪酸
64. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−3−{[5−(2−クロロ−フェニル)−1−(2,4−ジクロロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−2−ヒドロキシ−酪酸
65. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−3−{[1−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−2−ヒドロキシ−酪酸
66. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−3−{[1−(2−フルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−2−ヒドロキシ−酪酸
67. (2R,3R)−3−{[1−(4−クロロ−2−フルオロ−ベンジル)−5−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−酪酸
68. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−3−{[1−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−5−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−2−ヒドロキシ−酪酸
69. (2R,3R)−3−{[5−ブチル−1−(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−酪酸
70. (2R,3R)−3−{[5−アセチル−1−(4−メトキシ−ベンジル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−酪酸
71. (2R,3R)−3−{[5−アセチル−1−(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−酪酸
72. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−3−{[5−ジメチルカルバモイル−1−(4−フルオロ−ベンジル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−2−ヒドロキシ−酪酸
73. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−3−{[5−ジメチルカルバモイル−1−(4−メトキシ−ベンジル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−2−ヒドロキシ−酪酸
74. (2R,3R)−3−{[1−カルボキシメチル−5−(2,4−ジクロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−酪酸。
【0276】
(実施例3)
【0277】
【化78】
本明細書中の実施例において記載された手順に従い、適当な出発物質および試薬に代えて、式IIIaを有する化合物をTFA塩として調製した:
【0278】
【化79】
1. (2R,3R)−3−[(5−ブチル−2H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−酪酸
2. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−3−{[5−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−2H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−酪酸
3. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−3−{[5−(4−フルオロ−フェニル)−2H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−2−ヒドロキシ−酪酸
4. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−3−{[5−(2−メトキシ−フェニル)−2H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−酪酸
5. (2R,3R)−3−[(5−アセチル−2H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−酪酸
6. (2R,3R)−3−{[5−アセチル−2−(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−4−(2−クロロ−フェニル)−2−ヒドロキシ−酪酸
7. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−3−{[5−(2,5−ジクロロ−フェニル)−2H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−2−ヒドロキシ−酪酸
8. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−3−{[5−(2,4−ジクロロ−フェニル)−2H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−2−ヒドロキシ−酪酸。
【0279】
(実施例4)
【0280】
【化80】
本明細書中の実施例において記載された手順に従い、適当な出発物質および試薬に代えて、式IVaを有する化合物をTFA塩として調製した:
【0281】
【化81】
1. (2R,3R)−4−(2−クロロ−フェニル)−3−{[1−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−1H−ピラゾール−4−カルボニル]−アミノ}−2−ヒドロキシ−酪酸。
【0282】
調製6
(2R,3R)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−酪酸エチルエステル
【0283】
【化82】
(R)−2−アミノ−3−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−プロピオン酸(25.0g、107μmol)の水(230mL)中懸濁液に、4Nの水性NaOH(25mL)を0℃で滴下して加えた。次いで、N−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(26.8g、107μmol)のアセトン(100mL)中溶液を一度に加えた。3Nの水性NaOHの添加により、この混合物のpHを8〜9に維持した。この混合物を4時間撹拌した後、pHを6N HClで1に調節し、この混合物をEtOAc(2×200mL)で抽出した。合わせた抽出物を1N HCl(2×200mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮することによって、白色の固体として化合物(1)を生成した(35.0g)。
【0284】
化合物(1)(35.0g、95μmol)のDCM(300mL)中溶液に、EDCI(20.0g、104μmol)、HOBt(14.0g、104μmol)、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(20.0g、208μmol)およびトリエチルアミン(33.0g、312μmol)を加えた。この混合物を室温で一晩撹拌した。次いでこの混合物を2N HCl(3×250mL)および飽和した水性NaHCO
3(3×200mL)でそれぞれ洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮することによって、化合物(2)を生成した(35.0g)。
【0285】
LiAlH
4(3.3g、85μmol)のTHF(300mL)中懸濁液に、化合物(2)(35.0g、85μmol)のTHF(150mL)中溶液を−20℃で滴下して加えた。この混合物を−20℃で2.5時間撹拌した。次いで反応物を1N HClで慎重にクエンチした。この混合物をEtOAc(2×300mL)で抽出し、合わせた抽出物を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮することによって、化合物(3)を生成し(29.8g)、これをさらなる精製なしでそのまま使用した。
【0286】
化合物(3)(29.8g、85μmol)のTHF(250mL)中溶液に水性NaHSO
3(水250mL中8.84g)を加え、この混合物を0℃で一晩撹拌した。NaCN(4.2g、85μmol)を加え、生成した混合物を3時間撹拌した。この混合物をEtOAc(2×300mL)で抽出し、合わせた抽出物を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮することによって、化合物(4)を生成し(32.1g、定量)、これをさらなる精製なしでそのまま使用した。
【0287】
化合物(4)(32.1g、85μmol)のジオキサン(200mL)および6N HCl(200mL)中混合物を一晩還流下で加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を3N HCl−EtOH溶液に溶解させた。生成した混合物を一晩還流させ、溶媒を減圧下で除去した。残渣をEtOAc(300mL)および水性NaHCO
3(300mL)に溶解させた。有機層を分離し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮することによって、表題化合物およびその(R,S)−異性体の混合物を得、これを、フラッシュカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=100:1〜50:1)にかけることによって、表題化合物を生成した(6.0g)。
1H NMR (CDCl
3): δ 7.68 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.52 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.37 (m, 2H), 4.31 (m, 3H), 3.42 (m, 1H), 3.00 (dd, J = 2.4, 14.4 Hz, 1H), 2.79 (m, 1H), 1.37 (t, J = 7.1 Hz, 3H).MS(m/z):292[M+H]
+。
【0288】
調製7
1−(4−メトキシベンジル)−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボン酸
【0289】
【化83】
ジエチル3,5−ピラゾールジカルボキシレート(400mg、1.9mmol、1.0当量)およびK
2CO
3(391mg、2.8mmol、1.5当量)を撹拌しながらDMF(1.50mL)に溶解させた。p−メトキシベンジルクロリド(295mg、1.9mmol、1.0当量)を加え、この混合物を室温で一晩撹拌した。EtOAc(20mL)および水(20mL)を加えた。有機画分を分離し、水(20mL)、および飽和した水性NaCl(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を除去することによって、透明な油を生成し、これをフラッシュクロマトグラフィー(0〜40%EtOAc/ヘキサンで20分間)で精製した。画分を合わせ、溶媒を蒸発させた。THF(7mL)および2Mの水性NaOH(3.8mL、4.0当量)を加え、この混合物を室温で一晩撹拌した。この混合物を1N HClでpH約4に酸性化した。沈殿物を濾別し、真空下で乾燥させることによって、白色の固体として表題化合物を生成した(440mg)。
【0290】
(実施例5)
5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−2−ヒドロキシ−1−(2−トリフルオロメチルベンジル)−エチルカルバモイル]−2−(4−メトキシベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
【0291】
【化84】
1−(4−メトキシベンジル)−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボン酸(63.8mg、231μmol、1.0当量)、HATU(88mg、230μmol、1.0当量)、および(2R,3R)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−酪酸エチルエステル(67.3mg、231μmol、1.0当量)をDMF(5mL)に溶解させ、室温で2分間撹拌した。DIPEA(121μL、3.0当量)を加え、この混合物を1時間撹拌した。次いで粗原料をEtOHに溶解させ、十分な当量の10N NaOHを加えることによって、溶液を塩基性にした。反応を、完了まで1時間モニターした。等量のAcOHで溶液を再び酸性化し、真空で乾燥させた。生成物を分取HPLCで精製することによって、TFA塩として表題化合物を生成した(12mg、95%純度)。C
24H
22F
3N
3O
7に対するMS m/z[M+H]
+計算値:522.14;測定値:522.2。
【0292】
(実施例6)
【0293】
【化85】
本明細書中の実施例において記載された手順に従い、適当な出発物質および試薬に代えて、式IIbを有する化合物をTFA塩として調製した:
【0294】
【化86】
1. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−2−ヒドロキシ−1−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−エチルカルバモイル]−2−(4−フルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
2. 5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−2−ヒドロキシ−1−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−エチルカルバモイル]−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
3. (2R,3R)−2−ヒドロキシ−3−{[5−(イソブチル−メチル−カルバモイル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−4−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−酪酸
4. (2R,3R)−2−ヒドロキシ−3−({5−[2−(1H−イミダゾール−4−イル)−エチルカルバモイル]−1H−ピラゾール−3−カルボニル}−アミノ)−4−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−酪酸
5. (2R,3R)−2−ヒドロキシ−3−[(5−メチルカルバモイル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−4−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−酪酸
6. (2R,3R)−3−[(5−シクロプロピルカルバモイル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−2−ヒドロキシ−4−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−酪酸
7. (2R,3R)−3−[(5−ジメチルカルバモイル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−2−ヒドロキシ−4−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−酪酸
8. (2R,3R)−2−ヒドロキシ−3−{[5−(4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−4−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−酪酸
9. (2R,3R)−2−ヒドロキシ−3−({5−[(2−メトキシ−エチル)−メチル−カルバモイル]−1H−ピラゾール−3−カルボニル}−アミノ)−4−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−酪酸
10. (2R,3R)−2−ヒドロキシ−3−{[5−((R)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−カルボニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−4−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−酪酸
11. (S)−1−{5−[(1R,2R)−2−カルボキシ−2−ヒドロキシ−1−(2−トリフルオロメチル−ベンジル)−エチルカルバモイル]−2H−ピラゾール−3−カルボニル}−ピロリジン−3−カルボン酸。
【0295】
調製8
(2R,3R)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸2−(2−メトキシ−エトキシ)−エチルエステル
【0296】
【化87】
気体の発生(約500μL)が観察されるまで塩化アセチルを2−(2−メトキシエトキシ)−エタノール(1.0g、8.3mmol、4.3当量)に滴下して加えることによってHClのアルコール中飽和溶液を生成した。この溶液(5mL)を(2R,3R)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸エチルエステル(0.5g、2.2mmol、1.2当量)に加え、70℃で3時間撹拌した。生成物を真空で乾燥させることによって、表題化合物を生成した(0.4g)。
【0297】
調製9
(2R,3R)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸5−メチル−2−オキソ−[1,3]ジオキソール−4−イルメチルエステル
【0298】
【化88】
4−クロロメチル−5−メチル−1,3−ジオキソール−2−オン(212mg、1.4mmol、1.0当量)を乾燥DMF(2mL)に溶解させ、0℃に冷却した。炭酸二セシウム(465mg、1.4mmol、1.0当量)を加え、この混合物を0℃で30分間撹拌した。(2R,3R)−3−(BOC−アミノ)−2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸(421mg、1.4mmol、1.0当量)を加え、この混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで撹拌しながら室温に温めた。EtOAc(20mL)を加え、この混合物
を飽和した水性NaCl(100mL)で
洗浄し、次いで真空で乾燥させた。逆相クロマトグラフィー(10〜70%MeCN勾配)を使用して生成物を精製した。生成物をジオキサン中4N HCl(10mL)に溶解させることによって、酸脱保護を遂行した。次いで生成物を真空で乾燥させ、トルエンに溶解させ、再び真空で乾燥させることによって、HCl塩として表題化合物を生成した(0.3g)。
【0299】
(実施例7)
【0300】
【化89】
5−((1R,2R)−1ベンジル−2−カルボキシ−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル)−2−(4−メトキシベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸(R
1=−OH)
【0301】
【化90】
1−(4−メトキシベンジル)−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボン酸(63.8mg、231μmol、1.0当量)、HATU(88mg、230μmol、1.0当量)、および(2R,3R)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸エチルエステル(HCl塩;60mg、231μmol、1.0当量)をDMF(5mL)に溶解させ、室温で2分間撹拌した。DIPEA(121μL、3.0当量)を加え、この混合物を1時間撹拌した。次いで粗原料をEtOHに溶解させ、十分な当量の10N NaOHを加えることによって、溶液を塩基性にした。反応を、完了まで1時間モニターした。等量のAcOHで溶液を再び酸性化し、真空で乾燥させた。生成物を分取HPLCで精製することによって、TFA塩として表題化合物を生成した(10mg、95%純度)。C
23H
23N
3O
7に対するMS m/z[M+H]
+計算値:454.15;測定値:454.0。
【0302】
5−((1R,2R)−1ベンジル−2−エトキシカルボニル−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル)−2−(4−メトキシベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸(R
1=−OCH
2CH
3)
【0303】
【化91】
1−(4−メトキシベンジル)−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボン酸(80mg、290μmol、1.0当量)、HATU(110mg、290μmol、1.0当量)、および(2R,3R)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸エチルエステル(HCl塩;75.2mg、290μmol、1.0当量)をDMF(5mL)に溶解させ、室温で2分間撹拌した。DIPEA(121μL、2.5当量)を加え、この混合物を1時間撹拌した。生成物を逆相クロマトグラフィー(10〜70%MeCN勾配)で精製することによって、TFA塩として表題化合物を生成した(46mg、98%純度)。C
25H
27N
3O
7に対するMS m/z[M+H]
+計算値:482.19;測定値:482.4。
【0304】
5−((1R,2R)−1ベンジル−2−ブトキシカルボニル−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル)−2−(4−メトキシベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸(R
1=−O(CH
2)
3CH
3)
【0305】
【化92】
1−(4−メトキシベンジル)−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボン酸(118.4mg、429μmol、1.5当量)、HATU(160mg、430μmol、1.5当量)、および(2R,3R)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸ブチルエステル(HCl塩;82.3mg、286μmol、1.0当量)をDMF(5mL)に溶解させ、室温で2分間撹拌した。DIPEA(150μL、3.0当量)を加え、この混合物を1時間撹拌した。生成物を逆相クロマトグラフィー(10〜70%MeCN勾配)で精製することによって、TFA塩として表題化合物を生成した(64mg、98%純度)。C
27H
31N
3O
7に対するMS m/z[M+H]
+計算値:510.22;測定値:510.4。
【0306】
5−{(1R,2R)−1ベンジル−2−ヒドロキシ−2−[2−(2−メトキシ−エトキシ)−エトキシカルボニル]−エチルカルバモイル}−2−(4−メトキシベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸(R
1=−O[(CH
2)
2O]
2CH
3)
【0307】
【化93】
1−(4−メトキシベンジル)−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボン酸(0.1g、0.4mmol、1.0当量)、HATU(130mg、350μmol、1.1当量)、および(2R,3R)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸2−(2−メトキシ−エトキシ)−エチルエステル(0.1g、0.4mmol、1.1当量)をDMF(5mL)に溶解させ、室温で2分間撹拌した。DIPEA(170μL、3.0当量)を加え、この混合物を1時間撹拌した。生成物を逆相クロマトグラフィー(10〜70%MeCN勾配)で精製することによって、TFA塩として表題化合物を生成した(50mg、98%純度)。C
28H
33N
3O
9に対するMS m/z[M+H]
+計算値:556.22;測定値:556.2。
【0308】
5−[(1R,2R)−1ベンジル−2−ヒドロキシ−2−(5−メチル−2−オキソ−[1,3]ジオキソール−4−イルメトキシカルボニル)−エチルカルバモイル]−2−(4−メトキシベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸(R
1=−O−CH
2−5−メチル−[1,3]ジオキソール−2−オン)
【0309】
【化94】
1−(4−メトキシベンジル)−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボン酸(0.1g、0.4mmol、1.0当量)、HATU(130mg、350μmol、1.1当量)、および(2R,3R)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸5−メチル−2−オキソ−[1,3]ジオキソール−4−イルメチルエステル(0.1g、0.4mmol、1.1当量)をDMF(5mL)に溶解させ、室温で2分間撹拌した。DIPEA(170μL、3.0当量)を加え、この混合物を1時間撹拌した。生成物を逆相クロマトグラフィー(10〜70%MeCN勾配)で精製することによって、TFA塩として表題化合物を生成した(40mg、98%純度)。C
28H
27N
3O
10に対するMS m/z[M+H]
+計算値:566.17;測定値:566.6。
【0310】
(実施例8)
【0311】
【化95】
本明細書中の実施例において記載された手順に従い、適当な出発物質および試薬に代えて、式IIcを有する化合物をTFA塩として調製した:
【0312】
【化96】
1. 5−((1R,2R)−1−ベンジル−2−カルボキシ−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル)−2−(4−クロロ−2−フルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
2. 5−{(1R,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−2−[2−(2−メトキシ−エトキシ)−エトキシカルボニル]−エチルカルバモイル}−2−(4−クロロ−2−フルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
3. 5−((1R,2R)−1−ベンジル−2−カルボキシ−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル)−2−(4−クロロ−2,6−ジフルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
4. 5−((1R,2R)−1−ベンジル−2−カルボキシ−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル)−2−(3−フルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
5. 5−((1R,2R)−1−ベンジル−2−カルボキシ−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル)−2−(3−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
6. 5−((1R,2R)−1−ベンジル−2−カルボキシ−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル)−2−(4−クロロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
7. 5−((1R,2R)−1−ベンジル−2−エトキシカルボニル−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル)−2−(4−クロロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
8. 2−ベンジル−5−((1R,2R)−1−ベンジル−2−カルボキシ−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
9. 5−((1R,2R)−1−ベンジル−2−カルボキシ−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル)−2−(4−フルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
【0313】
【化97】
【0314】
【化98】
10. 5−((1R,2R)−1−ベンジル−2−カルボキシ−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
11. (2R,3R)−2−ヒドロキシ−3−[(5−ニトロ−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−4−フェニル−酪酸
12. 5−((1R,2R)−1−ベンジル−2−カルボキシ−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル)−2−エチル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
13. 5−((1R,2R)−1−ベンジル−2−カルボキシ−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル)−2−(2−メトキシ−エチル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
14. 5−((1R,2R)−1−ベンジル−2−カルボキシ−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル)−2−(2−ヒドロキシ−エチル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
15. 5−((1R,2R)−1−ベンジル−2−カルボキシ−2−ヒドロキシ−エチルカルバモイル)−2−ピリジン−3−イルメチル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
16. (2R,3R)−3−{[1−(4−クロロ−ベンジル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸
17. (2R,3R)−3−{[1−(4−クロロ−ベンジル)−5−ジメチルカルバモイル−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸
18. (2R,3R)−3−{[1−(4−クロロ−ベンジル)−5−(モルホリン−4−カルボニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸
19. (2R,3R)−3−[(1−ベンジル−5−プロピル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸
20. (2R,3R)−3−{[5−シクロプロピル−1−(4−メトキシ−ベンジル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸
21. (2R,3R)−3−{[5−シクロプロピル−1−(2,3−ジフルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸
22. (2R,3R)−3−{[5−シクロプロピル−1−(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メトキシ−ベンジル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸
23. (2R,3R)−3−{[5−シクロプロピル−1−(4−メチルスルファニル−ベンジル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸
24. (2R,3R)−3−{[5−シクロプロピル−1−(2−エトキシ−ピリミジン−5−イルメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−2−ヒドロキシ−4−フェニル−酪酸。
【0315】
(実施例9)
【0316】
【化99】
本明細書中の実施例において記載された手順に従い、適当な出発物質および試薬に代えて、式IVcを有する化合物をTFA塩として調製した:
【0317】
【化100】
1. (2R,3R)−2−ヒドロキシ−4−フェニル−3−[(1−ピリジン−2−イル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−アミノ]−酪酸。
【0318】
調製10
(R)−3−アミノ−4−(2−クロロ−フェニル)−酪酸エチルエステル
【0319】
【化101】
(R)−3−アミノ−4−(2−クロロ−フェニル)−酪酸(10g、50mmol)を無水EtOH(250mL)に溶解させた。濃HCl(2mL)を加え、この混合物を一晩加熱還流した。生成物を真空で乾燥させ、トルエン(4×50mL)と共に共沸させ、次いで一晩高真空下に置くことによって、白色の固体として表題化合物を生成した(10g)。
【0320】
(実施例10)
5−[(R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロベンジル)−エチルカルバモイル]−2−(3−クロロベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
【0321】
【化102】
3,5−ピラゾールジカルボン酸(840mg、5.4mmol、1.0当量)、(R)−3−アミノ−4−(2−クロロ−フェニル)−酪酸エチルエステル(1.3g、5.4mmol、1.0当量)、およびHATU(2.0g、5.4mmol、1.0当量)をDMF(5mL)中で合わせ、超音波処理を用いて混合した。DIPEA(1.9mL、10.8mmol、2.0当量)を加え、この混合物を室温で1時間撹拌し、次いで真空で乾燥させた。粗生成物をEtOH(25mL)に溶解させ、濃H
2SO
4(100μL)を加えた。この混合物を80℃で3時間撹拌し、次いで真空でほぼ乾燥させた。EtOAc(200mL)を加え、生成物をNaHCO
3(100mL)で洗浄し、次いで飽和した水性NaCl(100mL)で洗浄した。有機層を保持し、無水MgSO
4で10分間乾燥させてから、濾過し、排気して乾燥させることによって、5−[(R)−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−エトキシカルボニル−エチルカルバモイル]−2H−ピラゾール−3−カルボン酸エチルエステルを生成し、これをさらなる精製なしで使用した(1.1g)。
【0322】
5−[(R)−1−(2−クロロ−ベンジル)−2−エトキシカルボニル−エチルカルバモイル]−2H−ピラゾール−3−カルボン酸エチルエステル(50mg、120μmol、1.0当量)およびK
2CO
3(34mg、250μmol、2.0当量)を撹拌しながらDMF(2mL)に溶解させた。1−(ブロモメチル)−3−クロロベンゼン(38mg、180μmol、1.5当量)を加え、この混合物を室温で一晩撹拌した。次いで生成物を真空で乾燥させ、十分な当量の10N NaOHと共にEtOHに溶解させることによって、溶液を塩基性にした。最終脱保護が完了するまで、反応を1時間にわたり厳密にモニターした。次いで、等量のAcOHで溶液を再び酸性化し、真空で乾燥させた。生成物を分取HPLCで精製することによって、TFA塩として表題化合物を生成した(14.1mg、98%純度)。C
22H
19Cl
2N
3O
5に対するMS m/z[M+H]
+計算値:476.07;測定値:476.0。
【0323】
(実施例11)
【0324】
【化103】
本明細書中の実施例において記載された手順に従い、適当な出発物質および試薬に代えて、式IIfを有する化合物をTFA塩として調製した:
【0325】
【化104】
1. 5−[(R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−エチルカルバモイル]−2−(3−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
2. 5−[(R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−エチルカルバモイル]−2−(4−メトキシ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
3. 5−[(R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−エチルカルバモイル]−2−(4−クロロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
4. 2−ベンジル−5−[(R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−エチルカルバモイル]−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
5. 5−[(R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−エチルカルバモイル]−2−(4−メチル−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
6. 5−[(R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−エチルカルバモイル]−2−(3−フルオロ−ベンジル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
【0326】
【化105】
7. 5−[(R)−1−カルボキシメチル−2−(2−クロロ−フェニル)−エチルカルバモイル]−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
8. 5−[(R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−エチルカルバモイル]−2−ヘキシル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
9. 5−[(R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−エチルカルバモイル]−2−カルボキシメチル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
10. 5−[(R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−エチルカルバモイル]−2−(2−カルボキシ−プロピル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
11. 5−[(R)−2−カルボキシ−1−(2−クロロ−ベンジル)−エチルカルバモイル]−2−ピリジン−4−イルメチル−2H−ピラゾール−3−カルボン酸。
【0327】
(実施例12)
5−[(R)−2−カルボキシ−1−(2−トリフルオロメチルベンジル)−エチルカルバモイル]−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
【0328】
【化106】
(R)−3−アミノ−4−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−酪酸(63mg、260μmol、1.0当量)、3,5−ピラゾールジカルボン酸(40mg、0.2mmol、1.0当量)、およびHATU(97mg、260μmol、1.0当量)をDMF(5mL)に溶解させ、撹拌した。DIPEA(200μL、4.0当量)を加え、生成した混合物を室温で1時間撹拌した。次いで生成物を真空で乾燥させた。この粗生成物をMeOH(3mL)に溶解させ、10N NaOH(250μL)を加えた。生成した混合物を60℃で1時間撹拌した。氷AcOH(250μL)を加え、次いでこの混合物を真空で乾燥させた。次いで生成物を分取HPLCで精製することによって、TFA塩として表題化合物を生成した(26.4mg、97%純度)。C
16H
14F
3N
3O
5に対するMS m/z[M+H]
+計算値:386.09;測定値:386.0。
【0329】
(実施例13)
5−((R)−1−カルボキシメチル−2−o−トリル−エチルカルバモイル)−2H−ピラゾール−3−カルボン酸
【0330】
【化107】
(R)−3−アミノ−4−(2−メチルフェニル)ブタン酸(HCl塩、59mg、260μmol、1.0当量)、3,5−ピラゾールジカルボン酸(40mg、0.2mmol、1.0当量)、およびHATU(97mg、260μmol、1.0当量)をDMF(5mL)に溶解させ、撹拌した。DIPEA(200μL、4.0当量)を加え、生成した混合物を室温で1時間撹拌した。次いで生成物を真空で乾燥させた。この粗生成物をMeOH(3mL)に溶解させ、10N NaOH(250μL)を加えた。生成した混合物を60℃で1時間撹拌した。氷AcOH(250μL)を加え、次いでこの混合物を真空で乾燥させた。次いで生成物を分取HPLCで精製することによって、TFA塩として表題化合物を生成した(42.1mg、82%純度)。C
16H
17N
3O
5に対するMS m/z[M+H]
+計算値:332.12;測定値:332.2。
【0331】
アッセイ1
ヒトおよびラットNEP、ならびにヒトACEにおける阻害剤効力の定量化のためのインビトロアッセイ
ヒトおよびラットネプリライシン(EC3.4.24.11;NEP)ならびにヒトアンジオテンシン変換酵素(ACE)での化合物の阻害活性を、以下に記載されているインビトロアッセイを使用して決定した。
【0332】
ラット腎臓からのNEP活性の抽出
Sprague Dawleyラット成体の腎臓からラットNEPを調製した。全腎臓を冷たいリン酸緩衝生理食塩水(PBS)の中で洗浄し、氷冷した溶解緩衝剤(1%Triton X−114、150mM NaCl、50mMトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリス)pH7.5;Bordier(1981年)J. Biol. Chem.256巻:1604〜1607頁)の中に、腎臓1グラムあたり5mLの緩衝剤の比率で入れた。ポリトロン手持ち組織粉砕機を使用して氷上で試料をホモジナイズした。スイングバケットローターで、3℃で5分間、1000×gでホモジネートを遠心分離した。ペレットを20mLの氷冷した溶解緩衝剤中に再懸濁させ、氷上で30分間インキュベートした。次いで試料(15〜20mL)を、25mLの氷冷したクッション緩衝剤(6%w/vスクロース、50mM pH7.5トリス、150mM NaCl、0.06%、Triton X−114)の上に重ね、3〜5分間37℃に加熱し、スイングバケットローターで、室温で3分間、1000×gで遠心分離した。2つの上部の層を吸引して、膜画分を豊富に含有する粘性の油性の沈殿物を残した。グリセロールを濃度50%まで加え、試料を−20℃で保存した。標準としてウシ血清アルブミン(BSA)を用いて、BCA検出システムで、タンパク質濃度を定量した。
【0333】
酵素阻害アッセイ
組換え型ヒトNEPおよび組換え型ヒトACEを購入して得た(R&D Systems、Minneapolis、MN、カタログ番号はそれぞれ1182−ZNおよび929−ZN)。蛍光発生ペプチド基質Mca−D−Arg−Arg−Leu−Dap−(Dnp)−OH(Medeirosら、(1997年)Braz. J. Med. Biol. Res.30巻:1157〜62頁;Anaspec、San Jose、CA)およびAbz−Phe−Arg−Lys(Dnp)−Pro−OH(Araujoら、(2000年)Biochemistry、39巻:8519〜8525頁;Bachem、Torrance、CA)をNEPおよびACEアッセイにそれぞれ使用した。
【0334】
このアッセイは、アッセイ緩衝剤(NEP:50mM HEPES、pH7.5、100mM NaCl、0.01%ポリエチレングリコールソルビタンモノラウレート(Tween−20)、10μM ZnSO
4;ACE:50mM HEPES、pH7.5、100mM NaCl、0.01%Tween−20、1μM ZnSO
4)中で、蛍光発生ペプチド基質を濃度10μMで使用して、384ウェル白色不透明プレート内で、37℃で実施した。それぞれの酵素は、37℃で20分後に1μMの基質を定量的にタンパク質分解するような濃度で使用した。
【0335】
10μM〜20pMの濃度範囲にわたり試験化合物を評価した。試験化合物を酵素に加え、37℃で30分間インキュベートしてから、基質の添加により反応を開始した。反応は、37℃でのインキュベーションから20分後に、氷酢酸を最終濃度3.6%(v/v)まで加えることによって停止した。
【0336】
プレートは、励起波長および発光波長をそれぞれ320nmおよび405nmに設定した蛍光光度計で読み取った。式(GraphPad Software,Inc.、San Diego、CA):
ν=ν
0/[1+(I/K’)]
(式中、νは反応速度であり、ν
0は無阻害の反応速度であり、Iは阻害剤の濃度であり、K’はみかけの阻害定数である)を使用して、データの非線形回帰により阻害定数を得た。
【0337】
本発明の化合物をこのアッセイで試験し、ヒトNEPでのpK
i値を以下の通り有することが判明した。概して、プロドラッグ化合物は、このインビトロアッセイにおいて酵素を阻害しなかったか、または活性が予期されなかったので、プロドラッグを試験しなかったか(n.d.)のいずれかであった。
【0338】
【表1-1】
【0339】
【表1-2】
アッセイ2
麻酔下のラットにおけるACE活性およびNEP活性についての薬力学的(PD)アッセイ
正常血圧を有するオスのSprague Dawleyラットに120mg/kg(i.p.)のイナクチンを用いて麻酔する。麻酔下においたら、頸静脈、頸動脈(PE50管)および膀胱(フレアPE50管)のカテーテルをカニューレ処置し、気管切開術を実施して(テフロン(登録商標)針、サイズ14ゲージ)、自発的な呼吸を促す。次いで動物に60分間の安定化期間をもうけ、この期間中、5mL/kg/hの生理食塩水(0.9%)を持続的に注入し続けることによって、動物の水分補給を保ち、確実に尿を生成するようにする。加熱パッドを使用することにより、実験全体を通して体温を維持する。60分間の安定化期間の終わりに、動物に、15分間隔で、AngI(1.0μg/kg、ACE阻害剤活性)を静脈内に(i.v.)2回投与で投与する。AngIの第2回目の投与から15分後、動物をビヒクルまたは試験化合物で処置する。5分後に、動物の心房にナトリウム利尿ペプチド(ANP;30μg/kg)のボーラスi.v.注射でさらに処置する。ANP処置直後から尿収集(予め秤量したエッペンドルフ管へ)を開始し、60分間継続する。尿収集から30分の時点および60分の時点で、動物をAngIで再度チャレンジする。Notocordシステム(Kalamazoo、MI)を使用して、血圧測定をする。尿試料は、cGMPアッセイで使用するまで−20℃で凍結する。市販のキット(Assay Designs、Ann Arbor、Michigan、Cat.No.901−013)を使用して、酵素免疫アッセイで尿cGMP濃度を決定する。尿容量は、重量測定法で決定する。尿のcGMP産出量を、尿産出量と尿cGMP濃度の積として計算する。AngIへの昇圧反応の阻害(%)を定量化することによって、ACE阻害を評価する。NEP阻害は、尿のcGMP産出量におけるANP誘発性上昇の増強を定量化することによって評価する。
【0340】
アッセイ3
意識のある高血圧SHRモデルの抗高血圧作用のインビボでの評価
自然発症の高血圧ラット(SHR、14〜20週齢)を、試験場所に到着してから最低でも48時間、そこに順応させ、飼料および水を自由摂取させる。血圧記録のため、これらの動物には、小型のげっ歯類用の無線送信機(テレメトリーユニット;DSIモデルTA11PA−C40またはC50−PXT、Data Science Inc.、USA)を手術で移植する。送信機に接続されているカテーテルの先端を、腸骨の二分枝の上側の下行大動脈に挿入し、組織接着剤で適当な場所に固定する。非吸収性縫合で、腹腔の切開を閉じながら、送信機を腹腔内に保ち、腹腔の壁に固定する。外皮を縫合して閉じ、ステープルでとめる。動物は、適当な術後のケアを行いながら回復させる。実験の当日、これらのケージ内の動物をテレメトリーレシーバユニットの最上部に置いて、試験環境およびベースライン記録に順応させる。少なくとも2時間のベースライン測定を取った後、次いで動物にビヒクルまたは試験化合物を投与し、これに続いて、投与後24時間の血圧測定を行う。研究期間中、Notocordソフトウエア(Kalamazoo、MI)を使用して、データを持続的に記録し、電子デジタル信号として保存する。測定したパラメータは、血圧(心臓収縮期、心臓拡張期および平均の動脈圧力)および心拍である。
【0341】
アッセイ4
意識のある高血圧DOCA塩ラットモデルの抗高血圧作用のインビボでの評価
CDラット(オス、成体、200〜300グラム、Charles River Laboratory、USA)は、試験場所に到着してから最低でも48時間そこに順応させ、それから高塩分の食餌を与える。高塩分の食餌(食物中8%または飲料水中1%のNaCl)の開始から一週間後、デオキシコルチコステロン酢酸塩(DOCA)のペレット(100mg、90日間の放出時間、Innovative Research of America、Sarasota、FL)を皮下移植し、片側腎摘出術を実施する。ここで、動物にはまた、小型のげっ歯類用無線送信機を血圧測定のために手術で移植する(詳細についてはアッセイ3を参照されたい)。動物は、適当な術後のケアを行いながら回復させる。研究の設計、データ記録、および測定するパラメータは、アッセイ3に対して記載されたものと同様である。
【0342】
アッセイ5
意識のある高血圧Dahl/SSラットモデルにおける抗高血圧作用のインビボでの評価
オスの、Dahl塩感受性ラット(Dahl/SS、6〜7週齢、Charles River Laboratory、USA)を、試験場所に到着してから少なくとも48時間そこに順応させ、それから8%NaCl高塩分の食餌を与え(TD.92012、Harlan、USA)、次いで血圧測定のために小型のげっ歯類用無線送信機を手術で移植する(詳細についてはアッセイ3を参照されたい)。動物は、適当な術後のケアを行いながら回復させる。高塩分の食餌の開始から約4〜5週目に、これらの動物は高血圧になると予想される。高血圧レベルが確認されたら、高塩分の食餌を継続してこれらの高血圧レベルを維持しながら、これらの動物を研究に使用する。研究の設計、データ記録、および測定するパラメータは、アッセイ3に記載されたものと同様である。
【0343】
本発明は、その特定の態様または実施形態を参照して記載してきたが、当業者であれば、本発明の真の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができ、または等価物に置き換えることができることを理解されよう。さらに、適用可能な特許法および規則で許される程度まで、本明細書中に引用されたすべての刊行物、特許および特許出願は、まるで各文書が個々に参考として本明細書中に援用されているのと同程度まで、これら全体が参考として本明細書に援用されている。