【実施例1】
【0036】
図1〜3に示す太陽電池モジュール1の設置構造の第1実施例は、水下側、水上側に太陽電池モジュール1または外装材7が載置可能な支持部41,42を有するレール材4が、流れ方向に対して所定間隔で配設され、該レール材4,4間に太陽電池モジュール1または外装材7を敷設する構成である。
図1における太陽電池モジュール1は、水下側端部がレール材4上に載置され、その表面がレール材4に沿わせた取付部材6にて保持され、前記取付部材6は、レール材4の長手方向に対して一定間隔で配置すると共に、前面部62からレール材4に固定具6bを水下側上方から打ち込むことにより、レール材4と取付部材6が一体化されている構成である。なお、図中に符号8Aで示す下地である支持部材は、折板屋根状に成形した反射板9の山部9Bの頂部に固定されている。なお、この太陽電池モジュール1は、周辺機器の汎用性を高めるためにサイズを小さくした両面受光セル1を用いている。
図3における外装材7は、水下側の裏面がレール材4上に載置されると共に水上側を折曲した棟側成形部73がレール材4の水下端部に係止される。
【0037】
前記第1実施例に用いる太陽電池モジュール1は、
図2に示すように略矩形状の太陽電池10を多面付けにて形成した両面受光(発電)型であり、太陽電池10は両面受光セルであって、下方(裏面側)に配した反射板9にて反射させた太陽光をも受光でき、
図1(a),(b)に示すように裏面側に端子ボックス102及びケーブル101を突出させた構成であって、図示しないが、その端縁(小口)に止水、防水処理を施され、原則的にフレーム材を用いない構成である。
【0038】
前記レール材4は、前記太陽電池モジュール1または外装材7の流れ方向の端縁を支持する水上側支持部41、水下側支持部42を有し、後述する取付部材6の前面部62から固定具6bを打ち込む被固定部49を有し、いわゆる横桟に相当する構成であり、レール材本体4と第2レール材4Bとの複数部材にて構成される。
【0039】
図示実施例の水上側支持部41は、水上側を向く横片状であり、水下側支持部42は、水下側に設けられた上方が開放する溝内に弾性材46aが挿着された構成である。
また、この第1実施例におけるレール材4は、水下側へ突出する支持片43を有する構成であり、長さ方向に同一断面を有する長尺材とした。さらに、その水上側及び水下側に下方へ延在する縦片状の脚部44,44、該脚部44,44の下端に下地8Aに接地する接地部45,45、及び長さ方向に延在する溝状部47を、水上側支持部41と水下側支持部42との間に有する構成とした。
前記脚部44のうち、水上側に位置する脚部44を上方に延在させ、上方が開放する溝状空間である収容部48を形成し、該収容部48内に、太陽電池モジュール1の裏面側に位置するケーブル101を収容し、その上方を覆い材4Cにて塞ぐようにした。
また、前記支持片43の裏面側には、下方が開放する溝内に弾性材46bが装着され、前記太陽電池モジュール1または外装材7の水上側端縁を前記水下側支持部42に受支させた際に、上方に配された弾性材46a及び下方に配された弾性材46b間にそれぞれ接触するため、上下から挟み込まれ、弾性作用にて挟着状に取り付けられる。
【0040】
さらに、前記支持片43には、第2レール材4Bが上方からビス止め(ビス43b)にて取り付けられ、該第2レール材4Bの水下端には、水下側下方へ傾斜状の被固定部49が形成されている。
この被固定部49の表面には、後述する取付部材6を固定するための固定具6bの先端が当接する窪み491が設けられている。なお、この傾斜状の被固定部49の下端は、水上側へ折り返して(返し片492)略く字状に延在させている。
また、この第2レール材4Bは、中央より水上側に隆起部を有し、該隆起部の上面には太陽電池モジュール1の裏面を受支するクッション材4dが固着されている。
【0041】
前記取付部材6は、前記レール材4の長手方向に対して一定間隔で配置されるものであって、太陽電池モジュール1の水下側端部の表面を保持する保持部61と、前記レール材4(第2レール材4B)の水下端部(被固定部49)に沿う前面部62とからなり、前面部62から固定具6bを打ち込んでレール材4と一体化されるものである。
【0042】
図示実施例の保持部61は、太陽電池モジュール1の水下側端部の表面に重合状に沿わせる片であり、略へ字状に形成される取付部材6の上側横片である。
また、前面部62は、前記レール材4(4B)の被固定部49の表面に重合状に沿わせる水下側下方へ傾斜片状であって、その表面に形成された窪み621に、固定具6bの先端を当接させて打ち込むことにより、レール材4と取付部材6が一体化される。なお、前面部62の下端を、水上側へ略く字状に折り返して(返し片622)延在させ、該返し片622を被固定部49の下端の返し片492に係合させている。
【0043】
なお、図示実施例では、太陽電池モジュール1,1の左右の配設間隔に、継手カバー5を覆うように配設した。
この継手カバー5は、平板状の水下側を下方へ折り曲げた形状であり、ビス等の固定具5bを表面側から打ち込んで前記捨板3の隆状部31の頂部に固定される。
【0044】
このような各部材にて施工される本発明の太陽電池モジュール1の設置構造は、太陽電池モジュール1の水下側端部が、レール材4と取付部材6により、一体的に固定されるものであり、使用するレール材4も取付部材6も極めて簡易な部材であり、従来のように特殊なフレーム材を必要とすることもないため、コストを抑えることができる。しかも、従来のようにカバー材を用いないので、モジュール1上を流下する雨水がせき止められることもないし、雨水に含まれる土や埃等が堆積することもなく、負圧作用時の強度向上と流れ方向のズレ止めを補強することができる。そのため、モジュール表面を美麗に維持することができ、発電効率等の性能低下を招くこともない。また、太陽電池モジュール1を取付部材6でレール材4に一体化させているため、取付部材6を着脱することで、太陽電池モジュール1の交換を容易に行うことができる。
【0045】
また、この第1実施例では、レール材4が、水下側へ突出する支持片43を有し、この支持片43上に太陽電池モジュール1の水下側縁を載置しているので、太陽電池モジュール1の表面を伝う雨水等が、確実に水下側に隣接する太陽電池モジュール1上に導かれて排水される。
さらに、この第1実施例では、レール材4に収容部48を設けて太陽電池モジュール1のケーブル101を収容するようにしたので、ケーブル101の絡まり等を防止するばかりでなく、両面受光タイプの太陽電池モジュールを用いた場合に太陽光を遮断する(モジュール面に影を形成する)ことを防止する役割をも果たす。
また、太陽電池(両面受光セル)10の表裏を効果的に発電に利用することができ、片面受光型セルを配した通常の太陽電池モジュールの設置面積と同じ設置面積で、より大きな発電量を期待できる。さらに、下地面の全面に金属等の反射材を配設した場合には、反射材又は反射部としての加工性が容易になり、コストが低減されると共に、下地面上を金属で全面的に覆うことになるため防火性能にも優れる構造となる。
【0046】
図3には、前記第1実施例における太陽電池モジュール1の水上側、及び水下側に一般的な横葺き外装構造を配した接続部分を示し、少なくとも流れ方向の長さ寸法が前記太陽電池モジュール1と略等しい横葺き外装材7を用いることにより、横葺き外装材7を太陽電池モジュール1と同様に組み合わせて屋根面を構築したものである。
また、前記太陽電池モジュール1とこの横葺き外装材7との何れが水上側になろうとも前記構成のレール材4を用いている。
【0047】
前記横葺き外装材7は、略平坦状の面板部71の水下側の端縁に軒側成形部72を、水上側の端縁に棟側成形部73を形成した構成であり、これらの軒側成形部72と棟側成形部73とは、図示しない接続部分において相互に係合する構成とした。
軒側成形部72は、面板部71の軒縁を下方へ略鉛直状に曲げ、その下端を棟側へ曲げ成形し、続いて上方へ略く字状に屈曲し、さらにその先端を裏面面側へ折り返した構成とした。
棟側成形部73は、面板部71から延在する端縁を表面側へ折り返し状に曲げ成形し、その軒端を下方へ折り曲げた構成とした。
なお、この横葺き外装材7の金属材料素材としては、代表的には概ね0.4〜1.6mm程度の溶融亜鉛メッキ鋼板やガルバリウム鋼板等の防錆処理鋼板、特殊鋼、非鉄金属、ステンレス鋼板、耐候性鋼板、銅板、アルミニウム合金板、鉛板、亜鉛板、チタニウム板などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは殆ど長尺なコイル状形態で供給される。
また、前記横葺き外装材7の裏面側には、結露防止、防音、防火対策上の理由により、ポリエチレンフォーム、グラスウールシート等のバックアップ材7Bが添装されている。
【0048】
そして、この
図3(a),(b)に示す前記太陽電池モジュール1と前記横葺き外装材7との接続は、前述のように太陽電池モジュール1の取り付けに関しては、既に説明した通りであるが、前記横葺き外装材7の取り付けに関しては、以下に示すように、前記レール材4を吊子として取り付けるようにした。
図3(a)に示すように横葺き外装材7の軒側成形部72は、レール材4(第2レール材4B)の被固定部49の下端(返し片492)に係合状に取り付けることができる。
図3(b)に示すように横葺き外装材7の棟側成形部73は、レール材4(第2レール材4B)の水下側支持部42に取り付けた弾性材46a上に載置状に支持されると共に、表面側からはレール材4(第2レール材4B)や取付部材6にて押さえ保持することができる。
【0049】
図4及び
図5に示す第2実施例の太陽電池モジュール1'の設置構造は、太陽電池モジュール1'を受支するレール材4や取付部材6、固定具6b等の構成は、前記第1実施例と同様であるが、レール材4を配設する下地部分の構成が異なる例である。
この第2実施例に用いる太陽電池モジュール1'は、
図4(d)及び
図5に示すように略矩形状の太陽電池(片面受光セル)10を多面付けにて形成したものであり、図示しないが、その端縁(小口)に止水、防水処理を施され、原則的にフレーム材を用いない構成である。
また、この第2示実施例(後述する
図4(c)の工程)では、前記レール材4の上端に、捨板3を、流れ方向に配して太陽電池モジュール1',1'の左右の側端を支持するようにした。
この捨板3は、略中央に隆状部31を、その左右に複数条の水返し部32を、それぞれ長さ方向に沿うように有する構成であり、長さ方向に同一断面を有する定尺材とした。
【0050】
以下、この第2実施例の太陽電池モジュール1の設置構造の施工手順を
図4(a)〜(d)に基づいて説明する。
【0051】
まず、
図4(a)に示すように第1の工程に先立ち、流れ方向に沿うように図示しない下地8A上に排水部材2を配設した。この排水部材2は、略平坦状の底面21の左右の側縁を傾斜状に立ち上げた側面22,22の上端を略水平状に内側へ折曲して受部23,23とした構成の連続材である。この排水部材2の底面21は、排水部の底面であり、以下、排水部とする。
【0052】
そして、第1の工程では、
図4(b)に示すように配設した排水部材2上に、前記構成のレール材(本体)4の端縁が臨むように略直交状に配設する。
なお、このレール材4は、配設以前に予めその脚部44,44を部分的に削除し、脚部44,44の上方部分が排水部材2の排水部21に臨むように配設する。
また、レール材4に設けた収容部48の上方に、既に覆い材4Cを装着しているが、この覆い材4Cは弾性を有する樹脂成形体で構成されているため、容易に着脱できるため、図示しないケーブル101の配設時に取り外して収容部48の内部に収容した後、取り付けることができる。
【0053】
次に、
図4(c)に示すように前記第1の工程で取り付けたレール材4の水下側支持部42に前記構成の捨板3の水上側の端縁を受支させると共に、水下側に隣接するレール材4の水上側支持部41に捨板3の水下側の端縁を受支させるように取り付ける。
この第1実施例のレール材4には、前述のように水下側へ突出する支持片43が設けられているので、捨板3の水上側の端縁を、支持片43と水下側支持部42との間(空間)に挿入状に取り付ければよく、また捨板3の水下側の端縁を、水上側支持部41の上面と支持片43の上面に架け渡すように取り付ける。なお、前述のようにこのレール材4は、本体4と第2レール材4Bにて構成されているが、この時点で第2レール材4Bは、支持片43の表面に遊嵌状に沿わせた状態としているが、前述のように支持片43にビス止めして一体的に固定される。
【0054】
続いて第2の工程では、
図4(d)に示すように前記第1の工程で取り付けたレール材4,4間に、太陽電池モジュール1'を敷設し、上段側のレール材4の水下側支持部42、下段側のレール材4の水上側支持部41に、太陽電池モジュール1'の水上側端部、水下側端部を載置するように支持させる。その際、前述のように捨板3を配設しているので、太陽電池モジュール1'の長さ方向の端縁が支持されるように配設する。
この図示実施例では、前述のようにレール材4には、弾性材46a,46bが取り付け得られ、該弾性材46a,46b間に太陽電池モジュール1'の水上側端縁を取り付けるので、該水上側端縁は、上下から挟み込まれ、弾性作用にて挟着状に取り付けられるものとなる。
また、前述のようにレール材4の支持片43の表面には、第2レール材4Bを固定し、該第2レール材4B上にはクッション材4cを固着しているので、太陽電池モジュール1'の水下側端縁は、捨板3の水上側の端縁を介してレール材4の水上側支持部41に支持され、更にその水下側の端縁を、第2レール材4B上のクッション材4cに支持されるものとなる。
【0055】
さらに、第3の工程では、前記構成の取付部材6を上方からレール材4の水下端部に重合状に沿わせ、水下側上方から固定具6bを、前面部62(及びその裏面側の被固定部49)に打ち込むことにより、配設した太陽電池モジュール1'の水下側端部に、レール材4と取付部材6とを一体化させる。
この取付部材6の取り付けは、保持部61を太陽電池モジュール1'の水下側端部の上面に載置するように重合状に沿わせると共に、レール材4(第2レール材4B)の被固定部49に、前面部62を上方から被せるように配設すればよいので、極めて容易に実施できる。また、固定具6bの打ち込みは、前述のように固定具6bの先端を窪み621に当接させ、水下側上方から打ち込めばよいので、極めて容易に実施できる。
その結果、取付部材6の前面部62とレール材4(第2レール材4B)の被固定部49とが重合状に一体化され、太陽電池モジュール1'の水下側端部に、レール材4と取付部材6が一体的に固定されるものとなる。
【0056】
その後、図示実施例(
図5)では、前記第3の工程で取り付けた太陽電池モジュール1',1'の左右の配設間隔に前記構成の継手カバー5を覆うように配設した。この第1実施例では、前記構成の捨板3に、前述のように略中央に隆状部31が、その左右に水返し部32が、それぞれ長さ方向に沿うように設けられているので、継手カバー5を配設してビス等の固定具5bを隆状部31に打ち付けて固定することができる。
【0057】
このように施工する本発明の太陽電池モジュール1'の設置方法は、レール材4を配設する第1の工程も、太陽電池モジュール1'を配設する第2の工程も、取付部材6を配設し、固定具6bを打ち込んで固定する第3の工程も、それぞれ表面側から極めて容易に実施することができる。
【0058】
さらに、前記レール材4及び前記捨板3は、前述のようにそれぞれ長さ方向に同一断面を有する構成としたので、使用する太陽電池モジュール1の流れ方向の長さ寸法に応じてレール材4の長さを適宜に成形(切断)することができ、使用する太陽電池モジュール1'の桁行き方向の長さ寸法に応じて捨板3を長さを適宜に成形(切断)することができ、どのような寸法の太陽電池モジュールも極めて容易に対応することができる。
しかも、図示実施例のレール材4には、水上側及び水下側の支持部41,42間に溝状部47を設けたので、仮に太陽電池モジュール1の裏面側に雨水が回り込むことがあったとしてもレール材4の溝状部47から排水部材2の排水部21へ導いて水下側へ流下させることができる。
【0059】
さらに、前記第2の工程にて捨板3を取り付ける作業において、その水上側の端縁を、支持片43と水下側支持部42との間(空間)に挿入状に取り付ければよく、また水下側の端縁を、水上側支持部41の上面と支持片43の上面に架け渡すように取り付ければよいので、施工性にも優れており、更には少なくとも捨板3の水上側の側縁の浮き上がりが、支持片43にて防止される。
また、この第1実施例では、捨板3の略中央に隆状部31を、その左右に水返し部32を、それぞれ長さ方向に沿うように設けたので、継手カバー5を固定する固定具5bを隆状部31に打ち付けることができ、また継手カバー5の裏面側に雨水等が浸入しても水返し部32にて確実に水下側へ雨水等を流下させることができる。
【0060】
図6(a)〜(d)に示す第3〜第6実施例は、それぞれレール材4III〜4VIが単一部材にて構成され、それぞれ取付部材6III〜6VIの各保持部61と太陽電池モジュール1の水下側端部の表面との間に厚み方向に弾性を有する保持具6cを介在させて一体化させたものである。
なお、排水部材2及び排水部21は、前記第2実施例と同様の長尺材である。また、図示省略したが、太陽電池モジュール1、及びレール材4III〜4VIより下方の構成は、前記第1実施例もしくは第2実施例と同構成でも良い。
【0061】
図示実施例の保持具6cは、ゴム弾性を有する定形(略楔状の挿入部を有する形状)材であって、この保持具6cを前記取付部材6III〜6VIの各保持部61の裏面側に配設した状態で太陽電池モジュール1の水下側端部の表面に被せるように取り付け、この状態で上方又は水下側上方から固定具6bを打ち込んで取付部材6III〜6VIを固定する。
【0062】
図6(a)の第3実施例における取付部材6III及び
図6(b)の第4実施例における取付部材6IVは、共に略M字状であって、略垂直状に固定具6bを打ち込んでレール材4III,4IVに固定している。
両実施例の相違は、固定具6bを固定する略水平状の横片の長さが後者の方が僅かに長く、固定具6bの下端が弾性材6bの水下側に位置するか、水下側に位置するかの相違であって、仮に固定具6bを伝って雨水が取付部材6III,6IVの裏面側に浸入することがあったとしても、第3実施例では専ら下段側の太陽電池モジュール1上に導いて水下側へ流下させることができ、第4実施例では溝状部47に導いて該溝状部47から排水部材2の排水部21へ導いて水下側へ流下させることができる。
なお、この第3実施例及び第4実施例におけるレール材4III,4IVは、前述のように単一部材からなり、固定具6bを打ち込む前記第1実施例では被固定部49に相当する部位が略水平片状である以外は、符号を付記しないが、収容部48に相当する上方が開放する溝状空間も、太陽電池モジュール1の裏面を受支するクッション材4dも、太陽電池モジュール1の水上側端縁を挟着状に保持する弾性材46a,46bも備えている。
【0063】
図6(c)の第5実施例における取付部材6V及び
図6(d)の第6実施例における取付部材6VIは、共に固定具6bを打ち込む部分63',63"が傾斜状であり、該傾斜部分63',63"を支持する被固定部49',49"も傾斜状にレール材4V,4VIに形成されているので、保持具6cを圧縮するため、上方から圧縮する際にも傾斜部分63',63"を被固定部49',49"に当接させた状態で下方へずらせつつ打ち込み作業を行うことができるため、安定に適正位置に固定具6bを打ち込むことができる。
両実施例の相違は、第6実施例の取付部材6VIには、固定具6bの打ち込み部分63"の直上に水上側へく字状に突出する突出部64が設けられているため、傾斜部分63"と被固定部49"との接している距離が長く、より安定に適正位置に固定具6bを打ち込むことができる。
【0064】
そして、これらの第3〜第6実施例では、厚み方向に弾性を有する保持具6cを用いたので、仮に固定具6bの打ち込みに不備があった場合に容易に認識することができ、適宜に修繕を施すことができる。また、これらの第3〜第6実施例における保持具6cは、がたつきの解消にも寄与するものとなる。さらに、保持具6cを介在させて取付部材6III〜6VIを配した状態では、取付部材6III〜6VIは太陽電池モジュール1やレール材4III〜4VIから浮いた状態であるため、固定具6bの打ち込みによりその浮きが解消されていくため、打ち込み作業の目安にもなる。