(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来、バックホー等の作業機械に設けられた複数の油圧アクチュエータの動作を制御可能なコントロールバルブの技術は公知となっている(例えば、特許文献1)。
【0003】
前記コントロールバルブは、複数のコネクタを螺着可能に構成されており、前記各コネクタを介して前記各油圧アクチュエータに接続される。従来のコネクタは、基端部が前記コントロールバルブに螺着可能に形成され、先端部が前記油圧アクチュエータに連結された圧油配管に螺着可能に形成され、中途部には締付工具が係合可能な工具係合部のみが形成されていた。そして、前記コネクタは、複数が前記コントロールバルブに螺着されると共に並列に立設されていた。しかし、近年、コントロールバルブが小型化される傾向にあり、これによりコントロールバルブに螺着された前記複数のコネクタに関しては、配管の径は同じでありながら隣り合うコネクタの間隔が狭くなっていた。これにより、作業者がメンテナンス等により、前記コネクタと前記圧油配管との着脱作業を行う際に、隣のコネクタが邪魔になり、メンテナンス作業を円滑に行うことが困難となっていた。
【0004】
また、従来、作業機械に装備される作業装置にグリスを供給するための技術は公知となっている(例えば、特許文献2)。
【0005】
図11(a)及び
図11(b)に示すように、従来のバックホー200においては、ブーム201及びアームシリンダ202は連結軸203により回動可能に連結されており、連結軸203には、ブーム201及びアームシリンダ202の連結部にグリスを供給するための給脂孔204が形成されていた。連結軸203の左端面には、凹部205が形成されており、凹部205の底部には給脂孔204の開口が形成されており、給脂孔204の開口にはグリスニップル206が装着されていた。グリスニップル206の先端部は、連結軸203の軸(水平軸)203aを通って左方(水平)に突出して、凹部205内でグリスガンのノズル208を嵌め込み可能な係合部207を形成していた。係合部207は、作業装置がグリス給脂姿勢に回動された場合でも、連結軸203の軸203aを通って水平に突出している姿勢が変化せず、連結軸203に対する高さが変化しなかった。
【0006】
作業者は、ブーム201及びアームシリンダ202の連結部にグリスを供給するときには、作業装置をグリス給脂姿勢に回動して、グリスガンを持ち上げて、グリスガンのノズル208を、グリスニップル206の係合部207の側方(左側)までもってきて、グリスガンのノズル208をグリスニップル206の係合部207に側方から嵌め込んで、グリスガンを稼動していた(
図11(b)参照)。
【0007】
しかし、作業装置がグリス給脂姿勢に回動されたときに、グリスニップル206の係合部207が作業者の頭上に存在しており、係合部207の高さが高すぎるために、作業者は、グリスガンを持ち上げて、グリスガンのノズル208を、係合部207の側方までもってくることが困難となる場合があった。その結果、作業者は、給脂作業を円滑に行えず、メンテナンス作業を円滑に行えない場合があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、作業者がメンテナンス作業を円滑に行うことが可能な作業機械を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1においては、複数の油圧アクチュエータと、前記複数の油圧アクチュエータの動作を制御可能なコントロールバルブ、及び前記複数の油圧アクチュエータのそれぞれに連結される圧油配管を、前記コントロールバルブにそれぞれ接続するための複数のコネクタ、を有するコントロールバルブ装置とを備え、前記複数のコネクタは、それぞれの基端部が前記コントロールバルブの
アクチュエータポートに取り付けられ、それぞれの先端部には、前記各圧油配管が着脱可能な配管着脱部が形成され、互いに隣り合う第一コネクタと第二コネクタを
具備し、前記第一コネクタの方が、前記第二コネクタよりも、前記コントロールバルブからの高さが高くなるように形成され、前記第一コネクタには、
締付工具が係合可能な工具係合部が、アクチュエータポートに螺装する
基端部近傍と、圧油配管が螺装される先端部近傍の二カ所にそれぞれ形成され、該二カ所の工具係合部の間に、前記工具係合部よりも細くて、外周が円形状に形成された胴部とが形成されているものである。
【0011】
請求項2においては、
請求項1記載の作業機械において、前記第二コネクタには、締付工具が係合可能な工具係合部が基端部近傍のみに設けられ、前記第二コネクタの基端部の工具係合部は、前記第一コネクタの基端部の工具係合部よりも高く構成し、前記第一コネクタの細い胴部の側方には、前記第二コネクタの基端部の工具係合部と、配管着脱部が位置するものである。
【0012】
請求項3においては、
作業機械の作業装置は、上部旋回体に取り付けられるブームと、前記ブームに基部が枢支されるアクチュエータとを有し、前記ブーム及びアクチュエータは、連結軸により回動可能に連結されており、前記連結軸の側方には、抜止板が固設され、前記抜止板は、前記連結軸がブームのボトムブラケット及びアクチュエータに嵌挿された状態で、前記ブームに立設されたボトムブラケットの側面に固定され、前記抜止板から側方へ更に連結軸が突出した部分の、軸心と直交する外周方向の側面には、グリス供給装置を嵌め込み可能な給脂孔が形成され、前記作業装置のブームがグリス給脂姿勢に回動されたときに、前記給脂孔の開口が連結軸の側面から下向きに突出した姿勢で開口されるものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0014】
請求項1においては、第一コネクタの方が第二コネクタよりもコントロールバルブからの高さが高くなるように形成されているので、作業者は、第一コネクタの配管着脱部に圧油配管を着脱するとき、隣の第二コネクタが邪魔にならなない。
【0015】
これにより、作業者は、第一コネクタと圧油配管との着脱作業を円滑に行うことが可能となり、メンテナンス作業を円滑に行うことが可能となる。
【0016】
また、作業者は、コントロールバルブと第一コネクタとの着脱作業、及び第一コネクタと圧油配管との着脱作業を行う際に、第一コネクタにおける締結工具を係合させる箇所を、基端部近傍の工具係合部と、先端部近傍の工具係合部と、の間で適宜選択できるので、メンテナンス作業を円滑に行うことが可能となる。
【0017】
また、コネクタは、胴部を有するので、複数のコネクタがコントロールバルブに取り付けられた場合でも、前記胴部により隣に配置されたコネクタとの間隔を広げることが可能である。
【0018】
これにより、作業者は、コネクタと圧油配管との着脱作業を円滑に行うことが可能となり、メンテナンス作業を円滑に行うことが可能となる。
【0019】
また、作業者は、コントロールバルブとコネクタとの着脱作業、及びコネクタと圧油配管との着脱作業を行う際に、コネクタにおける締結工具を係合させる箇所を、基端部近傍の工具係合部と、先端部近傍の工具係合部と、の間で適宜選択できるので、メンテナンス作業を円滑に行うことが可能となる。
【0020】
請求項2の如く構成したので、第一コネクタの胴部の側方には第二コネクタの配管着脱部が存在しているので、作業者は、第二コネクタの配管着脱部に圧油配管を着脱するとき、隣りの第一コネクタにより干渉を受けることが抑制される。これにより、作業者は、第二コネクタと圧油配管との着脱作業を円滑に行うことが可能となり、メンテナンス作業を円滑に行うことが可能となる。
【0021】
請求項3においては、作業機械は、作業装置がグリス給脂姿勢に回動されたときに、弁部材の係合部が下向きに突出した姿勢になるので、弁部材の係合部の高さを低くすることが可能となる。これにより、作業者が、弁部材の係合部にグリス供給装置を嵌め込みやすくなる。従って、作業者は、給脂作業を円滑に行うことが可能となり、メンテナンス作業を円滑に行うことが可能となる。
【0022】
また、作業機械は、作業装置がグリス給脂姿勢に回動されたときに、弁部材の係合部が連結軸の側面の下側部分から下向きに突出した姿勢になるので、弁部材の係合部の高さを低くすることが可能となる。これにより、作業者が、弁部材の係合部にグリス供給装置を嵌め込みやすくなる。従って、作業者は、給脂作業を円滑に行うことが可能となり、メンテナンス作業を円滑に行うことが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、作業機械(バックホー1)について、図面を参照して説明する。
【0025】
図1に示すように、バックホー1は、旋回式の作業機である。バックホー1は、クローラ式走行装置2と、クローラ式走行装置2の上部中央に配置され、クローラ式走行装置2に左右旋回可能に搭載される機体3と、機体3の前部に取り付けられる作業装置4(ブーム18、ブームシリンダ19、アーム20、アームシリンダ21、バケット22、及びバケットシリンダ23)と、クローラ式走行装置2の前後一側に取り付けられる排土装置5(ブレード29及びブレードシリンダ30)と、コントロールバルブ装置10と、を備えている。
【0026】
クローラ式走行装置2は、左右一対に配置されるクローラ形式の走行部6L・6Rと、左右の走行部6L・6Rをそれぞれ駆動させるための油圧アクチュエータ(走行モータ7L・7R)(
図4参照)と、を有している。
【0027】
機体3は、クローラ式走行装置2の上部にて左右旋回可能に支持される旋回フレーム9と、機体3を左右旋回させるための油圧アクチュエータ(旋回モータ8)(
図4参照)と、を有している。旋回フレーム9の前部側にはコントロールバルブ装置10が搭載され、旋回フレーム9の後部側にはエンジン11が搭載され、エンジン11の前上側には、運転操作部12が配置され、運転操作部12はキャビン13によって覆われている。
図2に示すように、運転操作部12には、運転席14、クローラ式走行装置2を操作するための走行レバー15L・15R、アーム20の操作及び機体3の旋回を行うための第一作業レバー16L、ブーム18及びバケット22を操作するための第二作業レバー16R、ブレード29を操作するためのブレード操作レバー17等が設けられている。
【0028】
図1に示すように、作業装置4は、機体3に接続されるブーム18と、ブーム18を上下回動させるための油圧アクチュエータ(ブームシリンダ19)と、ブーム18に接続されるアーム20と、アーム20を上下回動させるための油圧アクチュエータ(アームシリンダ21)と、アーム20に接続されるバケット22と、バケット22を上下回動させるための油圧アクチュエータ(バケットシリンダ23)と、を有している。機体3の前部にはブームブラケット24が支持されており、機体3には、ブームブラケット24を介してブーム18の一端部が回動可能に取り付けられている。ブーム18は中途部で前方に屈曲しており、側面視において略「く」字状に形成されている。ブーム18の他端部にはアーム20が回動可能に取り付けられており、アーム20の先端部には作業用アタッチメントとしてのバケット22が回動可能に取り付けられている。ブームブラケット24と、ブーム18の中途部前面に設けられたブームシリンダブラケット25と、の間にはブームシリンダ19が介装されており、ブーム18の中途部背面に設けられたアームシリンダボトムブラケット26L・26Rと、アーム20の基端部に設けられたバケットシリンダブラケット27と、の間にはアームシリンダ21が介装されており、バケットシリンダブラケット27と、バケット22に連結されるバケットブラケット28と、の間にはバケットシリンダ23が介装されている。アームシリンダ21の一端部とアームシリンダボトムブラケット26L・26Rには、連結軸118が貫通しており、これにより、アームシリンダ21が、ブーム18に、アームシリンダボトムブラケット26L・26Rを介して、回動可能に連結されている。連結軸118についての詳細な説明は後述する。また、アームシリンダ21の他端部とバケットシリンダブラケット27には、連結軸Aが貫通しており、これにより、アームシリンダ21が、アーム20に、バケットシリンダブラケット27を介して、回動可能に連結されている。
【0029】
排土装置5は、クローラ式走行装置2の前後一側に連結されるブレード29と、ブレード29とクローラ式走行装置2との間に介装され、ブレード29を上下回動させるための油圧アクチュエータ(ブレードシリンダ30)と、を有している。
【0030】
上記した油圧アクチュエータ(走行モータ7L・7R、旋回モータ8、ブームシリンダ19、アームシリンダ21、バケットシリンダ23、及びブレードシリンダ30)は、油圧ポンプ(不図示)からの油圧により駆動し、前記油圧ポンプはエンジン11の動力により駆動する。前記油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプとの間にはコントロールバルブ装置10が介装されている。コントロールバルブ装置10は、運転操作部12の各種操作具(走行レバー15L・15R、第一作業レバー16L、第二作業レバー16R、及びブレード操作レバー17)により操作されて、前記油圧アクチュエータに対する、前記油圧ポンプからの圧油の供給と排出を切り換えることにより、前記各油圧アクチュエータの動作を制御する。
【0031】
以下では、コントロールバルブ装置10について説明する。
【0032】
図3(a)及び
図3(b)に示すように、コントロールバルブ装置10は、複数の油圧アクチュエータ(走行モータ7L・7R、旋回モータ8、ブームシリンダ19、アームシリンダ21、バケットシリンダ23、及びブレードシリンダ30)の動作を制御可能なコントロールバルブ38と、前記油圧アクチュエータのそれぞれに連結される圧油配管39・39・・・を、コントロールバルブ38にそれぞれ接続するための複数のコネクタ42・43・44・45・46・47・48と、を備えている。
【0033】
コントロールバルブ38は、複数のバルブケーシング40・40・・・と、各バルブケーシング40・40・・・内にそれぞれ設けられる方向切換弁(左走行モータ用方向切換弁31、右走行モータ用方向切換弁32、旋回モータ用方向切換弁33、ブームシリンダ用方向切換弁34、アームシリンダ用方向切換弁35、バケットシリンダ用方向切換弁36、ブレードシリンダ用方向切換弁37等)と、を有している。バルブケーシング40・40・・・は、一列に並べられた状態で一体的に連結されている。前記各方向切換弁は、一対のアクチュエータポート41・41をそれぞれ有している。アクチュエータポート41・41・・・は、バルブケーシング40・40・・・の外周に形成されおり、バルブケーシング40・40・・・の並列方向に二列に並べられている。アクチュエータポート41・41・・・は、それぞれがコネクタ42・43・・・及び圧油配管39・39・・・を介して前記各油圧アクチュエータに接続されている。コネクタ42・43・・・についての詳細な説明は後述する。
【0034】
図4に示すように、左走行モータ用方向切換弁31のアクチュエータポート41・41は、左走行モータ7Lへの圧油の給排口であり、一方が左走行モータ7Lの正回転用ポートに接続され、他方が左走行モータ7Lの逆回転用ポートに接続されている。左走行モータ用方向切換弁31は、走行レバー15Lが回動操作されることによって、左走行モータ7Lに対する圧油の供給と排出を切り換え、これにより左走行モータ7Lの回動を制御する。
【0035】
右走行モータ用方向切換弁32のアクチュエータポート41・41は、右走行モータ7Rへの圧油の給排口であり、一方が右走行モータ7Rの正回転用ポートに接続され、他方が右走行モータ7Rの逆回転用ポートに接続されている。右走行モータ用方向切換弁32は、走行レバー15Rが回動操作されることによって、右走行モータ7Rに対する圧油の供給と排出を切り換え、これにより右走行モータ7Rの回動を制御する。
【0036】
旋回モータ用方向切換弁33のアクチュエータポート41・41は、旋回モータ8への圧油の給排口であり、一方が旋回モータ8の正回転用ポートに接続され、他方が旋回モータ8の逆回転用ポートに接続されている。旋回モータ用方向切換弁33は、第一作業レバー16Lが左右に回動操作されることによって、旋回モータ8に対する圧油の供給と排出を切り換え、これにより旋回モータ8の回動を制御する。
【0037】
ブームシリンダ用方向切換弁34のアクチュエータポート41・41は、ブームシリンダ19への圧油の給排口であり、一方がブームシリンダ19のボトム側油室に接続され、他方がブームシリンダ19のロッド側油室に接続されている。ブームシリンダ用方向切換弁34は、第二作業レバー16Rが前後に回動されることによって、ブームシリンダ19に対する圧油の供給と排出を切り換え、これによりブームシリンダ19の伸縮を制御する。
【0038】
アームシリンダ用方向切換弁35のアクチュエータポート41・41は、アームシリンダ21への圧油の給排口であり、一方がアームシリンダ21のボトム側油室に接続され、他方がアームシリンダ21のロッド側油室に接続されている。アームシリンダ用方向切換弁35は、第一作業レバー16Lが前後に回動されることによって、アームシリンダ21に対する圧油の供給と排出を切り換え、これによりアームシリンダ21の伸縮を制御する。
【0039】
バケットシリンダ用方向切換弁36のアクチュエータポート41・41は、バケットシリンダ23への圧油の給排口であり、一方がバケットシリンダ23のボトム側油室に接続され、他方がバケットシリンダ23のロッド側油室に接続されている。バケットシリンダ用方向切換弁36は、第二作業レバー16Rが左右に回動されることによって、バケットシリンダ23に対する圧油の供給と排出を切り換え、これによりバケットシリンダ23の伸縮を制御する。
【0040】
ブレードシリンダ用方向切換弁37のアクチュエータポート41・41は、ブレードシリンダ30への圧油の給排口であり、一方がブレードシリンダ30のボトム側油室に接続され、他方がブレードシリンダ30のロッド側油室に接続されている。ブレードシリンダ用方向切換弁37は、ブレード操作レバー17が回動されることによって、ブレードシリンダ30に対する圧油の供給と排出を切り換え、これによりブレードシリンダ30の伸縮を制御する。
【0041】
なお、コントロールバルブ38の各方向切換弁の操作方式については特に限定されず、運転操作部12に設けられた前記各操作具の変位量に応じた操作パイロット圧を生成しその操作パイロット圧に基づいて当該各方向切換弁を操作する油圧パイロット方式のものであってもよく、当該各操作具の変位量をポテンションメータ等により電気的に検出し、その検出信号に基づいて当該各方向切換弁を操作する電気レバー方式のものであってもよい。
【0042】
以下では、コネクタ42・43・・・について説明する。
【0043】
コネクタ42・43・・・は、前記油圧アクチュエータ(走行モータ7L・7R、旋回モータ8、ブームシリンダ19、アームシリンダ21、バケットシリンダ23、及びブレードシリンダ30)のそれぞれに連結される圧油配管39・39・・・を、コントロールバルブ38にそれぞれ接続するための部材である。
図3(a)及び
図3(b)に示すように、コネクタ42・43・・・は、両端が開口する筒形状を有しており、それぞれの基端部にはコントロールバルブ38(前記各方向切換弁のアクチュエータポート41)に螺着可能なポート着脱部49が形成され、それぞれの先端部には、圧油配管39(圧油配管39の開口端部39a)が螺着可能な配管着脱部50が形成されている。ポート着脱部49及び配管着脱部50は、螺旋状のネジ溝である。
【0044】
コネクタ42・43・・・は、それぞれの基端部(ポート着脱部49)が前記各方向切換弁のアクチュエータポート41に螺着されており、それぞれの先端部(配管着脱部50)がアクチュエータポート41から突出している。コネクタ42・43・・・は、複数が並列に立設されており、コネクタ42・43・・・のうちの隣り合うコネクタ(コネクタ42とコネクタ43、コネクタ43とコネクタ44、コネクタ45とコネクタ46、コネクタ46とコネクタ47、コネクタ47とコネクタ48)に関しては、互いに長手方向の寸法(コントロールバルブ38からの高さ)が異なっている。なお、以下では、上記した隣り合うコネクタのうちで、コントロールバルブ38からの高さが高い方のコネクタ42・44・45・47を第一コネクタと称して、低い方のコネクタ43・46・48を第二コネクタと称する。上記した隣り合うコネクタに関しては、コントロールバルブ38からの高さを互いに異ならせたことにより、第一コネクタ42・44・45・47の配管着脱部50の方が、それぞれの隣の第二コネクタ43・46・48の配管着脱部50よりも高い位置に存在している。
【0045】
第一コネクタ42・44・45・47の中途部には、締付工具(六角スパナ)が係合可能な工具係合部と、前記工具係合部よりも細い胴部とが形成されている。
図3(b)及び
図5(a)は、第一コネクタ42の工具係合部51・52と、胴部53とを示している。工具係合部51・52の外周は六角形状に形成されており、胴部53の外周は円形状に形成されている。工具係合部51は第一コネクタ42の基端部近傍(ポート着脱部49近傍)に形成されており、工具係合部52は先端部近傍(配管着脱部50近傍)に形成されており、胴部53は、両工具係合部51・52の間に形成されている。
図3(b)に示すように、他の第一コネクタ44・45・47の中途部の形状も、第一コネクタ42のものと略同じである。
【0046】
作業者は第一コネクタ42をコントロールバルブ38(アクチュエータポート41)に着脱するときには、第一コネクタ42の基端部近傍の工具係合部51に締付工具(六角スパナ)を係合させて、当該締付工具をコントロールバルブ38に対して回動する動作を行う。また、作業者は第一コネクタ42に圧油配管39を着脱するときは、第一コネクタ42の先端部近傍の工具係合部52に第一締付工具X1を係合させて、第一コネクタ42が回動しないように第一コネクタ42を当該第一締付工具X1により支持している状態で、圧油配管39の開口端部39aに第二締付工具X2を係合させて、当該第二締付工具X2を回動する動作を行う(
図5(c)参照)。作業者は、他の第一コネクタ44・45・47と、アクチュエータポート41並びに圧油配管39との着脱作業を行うときも、第一コネクタ42のときと同様の動作を行う。上記したように第一コネクタ42・44・45・47の方が、それぞれの隣の第二コネクタ43・46・48よりもコントロールバルブ38からの高さが高くなるように形成されているので、作業者は、第二締付工具X2を回動させて、第一コネクタ42・44・45・47の配管着脱部50に圧油配管39を着脱するとき、それぞれの隣の第二コネクタ43・46・48が邪魔にならならず、これにより第一コネクタ42・44・45・47と圧油配管39との着脱作業を円滑に行うことが可能となる。また、作業者は、コントロールバルブ38と第一コネクタ42・44・45・47との着脱作業、及び第一コネクタ42・44・45・47と圧油配管39との着脱作業を行う際に、第一コネクタ42・44・45・47における締結工具を係合させる箇所を、基端部近傍の工具係合部(ポート着脱部49近傍の工具係合部)と、先端部近傍の工具係合部(配管着脱部50近傍の工具係合部)と、の間で適宜選択できるので、作業を円滑に行うことが可能となる。
【0047】
第二コネクタ43・46・48の中途部には、締付工具(六角スパナ)が係合可能な工具係合部のみが形成されている。
図3(b)及び
図5(b)は、第二コネクタ48の工具係合部54を示している。
図3(b)に示すように、他の第二コネクタ43・46の中途部の形状も、第二コネクタ48のものと略同じである。第二コネクタ43・46・48の先端部(配管着脱部50)の側方には、それぞれの隣りの第一コネクタ42・44・45・47の胴部が存在している。
【0048】
作業者は、第二コネクタ48をコントロールバルブ38(アクチュエータポート41)に着脱するときには、第二コネクタ48の工具係合部54に締付工具(六角スパナ)を係合させて、当該締付工具をコントロールバルブ38に対して回動する動作を行う。また、作業者は第二コネクタ48に圧油配管39を着脱するときは、第二コネクタ48の工具係合部54に第一締付工具X1を係合させて、第二コネクタ48が回動しないように当該第一締付工具X1により第二コネクタ48を支持している状態で、圧油配管39の開口端部39aに第二締付工具X2を係合させて、当該第二締付工具X2を回動する動作を行う。作業者は、他の第二コネクタ43・46と、アクチュエータポート41並びに圧油配管39との着脱作業を行うときも、第二コネクタ48のときと同様の動作を行う(
図5(c)参照)。上記したように第二コネクタ43・46・48の先端部(配管着脱部50)の側方には、それぞれの隣りの第一コネクタ42・44・45・47の胴部が存在しているので、作業者は、第二締付工具X2を回動させて、第二コネクタ43・46・48の配管着脱部50に圧油配管39を着脱するときに、前記第二締付工具X2の回動動作が、隣りの第一コネクタ42・44・45・47により干渉を受けることが抑制され、これにより第二コネクタ43・46・48と圧油配管39との着脱作業を円滑に行うことが可能となる。
【0049】
図6に示すように、走行モータ7L・7Rとコントロールバルブ38とを接続する圧油配管39の中途部、及びブレードシリンダ30とコントロールバルブ38とを接続する圧油配管39の中途部には、スイベルジョイント55が設けられている。スイベルジョイント55は、クローラ式走行装置2と機体3の接続部に設けられている。スイベルジョイント55は、クローラ式走行装置2のフレーム56に固定される軸体57と、軸体57の外周に形成され、クローラ式走行装置2側からの圧油配管39・39・・・がそれぞれ接続される走行装置側配管ポート58・58・・・と、旋回フレーム9に固定され、その下部には軸体57の上部が回動可能に内嵌している胴本体59と、胴本体59の外周に形成され、機体3側(コントロールバルブ38側)からの圧油配管39・39・・・がそれぞれ接続される機体側配管ポート60・60・・・と、を備えている。走行装置側配管ポート58・58・・・は、軸体57の周方向に分散して配置されており、軸体57の周方向に定間隔を空けて並べられている。機体側配管ポート60・60・・・は、胴本体59の周方向において偏った周部分に配置されており、胴本体59の周方向に互いに近接して配置されており、胴本体59の軸方向に二列に配置されている。また、機体側配管ポート60・60・・・は、胴本体59から互いに同一の方向に突出している。これにより、作業者は機体側配管ポート60・60・・・に圧油配管39・39・・・を容易に接続することが可能となる。また、作業者は機体側配管ポート60・60・・・を加工する際に、同一方向から加工すればよいので、機体側配管ポート60・60・・・を容易に加工することが可能となる。
【0050】
以下では、ブーム18及びアームシリンダ21を連結する連結軸118について、
図7〜
図10(b)を参照して説明する。
【0051】
図7は、作業装置4がグリス給脂姿勢に回動されたときの、バックホー1の左側面図を示している。前記グリス給脂姿勢は、作業者が作業装置4を構成する部材の連結部(アーム20及びバケット22の連結部、ブーム18及びアームシリンダ21の連結部等)にグリスを給脂するときの作業装置4の姿勢であり、バケット22及びアーム20が機体3側に折り畳まれて、ブーム18が前方に伏された姿勢である。
【0052】
図8(a)〜
図9に示すように、連結軸118は、左右に延在する長手形状を有しており、水平軸118aを有している。連結軸118は、その左端部119が、残りの部分(本体部)120よりも細く形成されており、これにより、左端部119と本体部120の間には段部121が形成されている。左端部119の側面には給脂口122が形成されており、本体部120の側面における左右中央部には吐出口123が形成されている。連結軸118には、給脂口122と吐出口123を連通する給脂孔124が形成されている。
【0053】
連結軸118の本体部120は、ブーム18の中途部背面に固定されるアームシリンダボトムブラケット26L・26Rと、円環状の補強部材125L・125Rと、アームシリンダ21の端部に形成された筒部126と、を貫通している。詳細には、アームシリンダ21の筒部126が補強部材125L・125Rにより左右両側から挟まれて、補強部材125L・125Rがアームシリンダボトムブラケット26L・26Rにより左右両側から挟まれた状態で、本体部120がアームシリンダボトムブラケット26L・26R、補強部材125L・125R、及び筒部126を左右に貫通している。補強部材125L・125Rは、
アームシリンダボトムブラケット26L・26Rに溶接されている。
【0054】
図9〜
図10(b)に示すように、筒部126の内周面と、本体部120の側面と、の間には、ブッシュ127と、オイルシール128L・128Rと、が配置されている。ブッシュ127は、円環形状を有し、本体部120の側面を周回している。ブッシュ127の内周面(本体部120の側面と対向している面)における左右中央部には、ブッシュ127の周方向に環状に延在し、凹形状を有する内溝129が形成されている。内溝129は、本体部120の側面に形成される吐出口123と対向している。ブッシュ127の外周面(筒部126の内周面と対向している面)における左右中央部には、ブッシュ127の周方向に環状に延在し、凹形状を有する外溝130が形成されている。ブッシュ127は、内溝129の裏側に外溝130を配置しており、内溝129と外溝130との間を孔131・131で連通している。孔131・131は、ブッシュ127の周方向に互いに180度の間隔を空けて配置されている。オイルシール128L・128Rは、円環形状を有するゴム部材であり、ブッシュ127の左右両側にそれぞれ配置されており、ブッシュ127の左右両端をそれぞれシールする。
【0055】
図8(b)及び
図9に示すように、連結軸118の左端部119は、左アームシリンダボトムブラケット26Lから左方に突出している。左端部119は、抜止板132を貫通している。抜止板132は、左端部119の右端まで挿通されて、連結軸118の段部121及び左アームシリンダボトムブラケット26Lの左端面に接触した状態で、連結軸118に固定(溶接)されると共に、左アームシリンダボトムブラケット26Lの左端面にネジ133で固定されている。これにより、連結軸118が、抜止板132及び左アームシリンダボトムブラケット26Lを介してブーム18に固定された状態となっている。連結軸118は、ブーム18に固定されることによって、ブーム18と一体回動する。
【0056】
なお、本実施形態では、連結軸118を、抜止板132及び左アームシリンダボトムブラケット26Lを介してブーム18に固定したが、これに限定されず、連結軸118を、左アームシリンダボトムブラケット26L、及び/又は、右アームシリンダボトムブラケット26Rに直接固定することによって、連結軸118をブーム18に固定してもよい。
【0057】
また、本実施形態では、連結軸118をブーム18に固定して、連結軸118がブーム18と一体回動するように構成したが、これに限定されず、連結軸118をアームシリンダ21(筒部126)に固定して、連結軸118がアームシリンダ21と一体回動するように構成してもよい。
【0058】
左端部119の側面に形成される給脂口122には、ストレート形状のグリスニップル134が装着(螺着)されている。グリスニップル134は、給脂口122から給脂孔124へグリスが流入することを許容するが、その逆流を防止する。グリスニップル134は、ストレート形状のグリス注入路を有しており、その先端部が、給脂口122から、給脂孔124の外側(連結軸118の軸118aと直交する方向)へ突出して、グリスガンのノズル136を嵌め込み可能な係合部135を形成している。
【0059】
バックホー1においては、作業装置4が前記グリス給脂姿勢に回動されたときに、連結軸118がブーム18と共に回動して、給脂口122が下向きに開口した姿勢になり、グリスニップル134の先端部(係合部135)が下向きに突出した姿勢になり、係合部135が連結軸118の軸(水平軸)118aよりも低い位置に存在するように構成されている(
図7及び
図9参照)。また、給脂口122及びグリスニップル134は、作業装置4が前記グリス給脂姿勢に回動されたときに、連結軸118(左端部119)の側面の下側部分に存在している。
【0060】
図9に示すように、作業者は、作業装置4を前記グリス給脂姿勢に回動した後、グリスニップル134の係合部135にグリスガンのノズル136を下方から嵌め込んで、グリスガンを稼動することによって、ブーム18及びアームシリンダ21の連結部にグリスを供給する。グリスガンのノズル136から流出したグリスは、グリスニップル134のグリス注入路、及び連結軸118の給脂口122を通じて給脂孔124に流入して、吐出口123から吐出される。吐出口123から吐出されたグリスは、ブッシュ127の内溝129に流入すると共に、内溝129から孔131・131を通じて外溝130に流入して、そして、ブーム18及びアームシリンダ21の連結部(ブッシュ127と連結軸118の本体部120の間、及びブッシュ127とアームシリンダ21の筒部126の間)に供給される。ブーム18及びアームシリンダ21の連結部に供給されたグリスは、連結軸118に対するアームシリンダ21の回動を円滑にし、かつ、錆の発生を抑制する。
【0061】
上記したように、バックホー1においては、作業装置4がグリス給脂姿勢に回動されたときに、グリスニップル134の係合部135(先端部)は、下向きに突出した姿勢になり、作業者がグリス供給装置(グリスガン)を下方から嵌め込み可能な姿勢になる。これにより、バックホー1は、作業装置4がグリス給脂姿勢に回動されたときに、グリスニップル134の係合部135の高さを低くすることが可能となり、グリスニップル134の係合部135が作業者の頭上に存在するときでも、作業者が、グリスニップル134の係合部135にグリスガン(ノズル136)を嵌め込みやすくなる。従って、作業者は、給脂作業を円滑に行うことが可能となり、メンテナンス作業を円滑に行うことが可能となる。
【0062】
以上のように、バックホー1は、複数の油圧アクチュエータ(走行モータ7L・7R、旋回モータ8、ブームシリンダ19、アームシリンダ21、バケットシリンダ23、及びブレードシリンダ30)と、前記複数の油圧アクチュエータの動作を制御可能なコントロールバルブ38、及び前記複数の油圧アクチュエータのそれぞれに連結される圧油配管39・39・・・を、コントロールバルブ38にそれぞれ接続するための複数のコネクタ42・43・・・、を有するコントロールバルブ装置10と、を備え、コネクタ42・43・・・は、それぞれの基端部(ポート着脱部49)がコントロールバルブ38に取り付けられ(螺着され)、それぞれの先端部には各圧油配管39が着脱可能な(螺着可能な)配管着脱部50が形成され、互いに隣り合う第一コネクタ42・44・45・47と第二コネクタ43・46・48を含んでおり、第一コネクタ42・44・45・47の方がそれぞれの隣の第二コネクタ43・46・48よりもコントロールバルブ38からの高さが高くなるように形成され、第一コネクタ42・44・45・47には、締付工具が係合可能な工具係合部と、前記工具係合部よりも細い胴部とが形成され、第一コネクタ42・44・45・47の胴部の側方にはそれぞれの隣の第二コネクタ43・46・48の配管着脱部50が存在している。
【0063】
これによると、第一コネクタ42・44・45・47の方がそれぞれの隣の第二コネクタ43・46・48よりもコントロールバルブ38からの高さが高くなるように形成されているので、作業者は、第一コネクタ42・44・45・47の配管着脱部50に圧油配管39を着脱するとき、それぞれの隣の第二コネクタ43・46・48が邪魔にならならない。これにより、作業者は、第一コネクタ42・44・45・47と圧油配管39との着脱作業を円滑に行うことが可能となり、メンテナンス作業を円滑に行うことが可能となる。また、第一コネクタ42・44・45・47の胴部の側方にはそれぞれの隣の第二コネクタ43・46・48の配管着脱部50が存在しているので、作業者は、第二コネクタ43・46・48の配管着脱部50に圧油配管39を着脱するとき、隣りの第一コネクタ42・44・45・47により干渉を受けることが抑制される。これにより、作業者は、第二コネクタ43・46・48と圧油配管39との着脱作業を円滑に行うことが可能となり、メンテナンス作業を円滑に行うことが可能となる。
【0064】
また、バックホー1においては、第一コネクタ42・44・45・47は、前記工具係合部が基端部近傍と先端部近傍にそれぞれ形成され、前記胴部が両工具係合部の間にそれぞれ形成される。
【0065】
これによると、作業者は、コントロールバルブ38と第一コネクタ42・44・45・47との着脱作業、及び第一コネクタ42・44・45・47と圧油配管39との着脱作業を行う際に、第一コネクタ42・44・45・47における締結工具を係合させる箇所を、基端部近傍の工具係合部と、先端部近傍の工具係合部と、の間で適宜選択できるので、メンテナンス作業を円滑に行うことが可能となる。
【0066】
また、バックホー1は、油圧アクチュエータ(走行モータ7L・7R、旋回モータ8、ブームシリンダ19、アームシリンダ21、バケットシリンダ23、及びブレードシリンダ30)と、前記油圧アクチュエータの動作を制御可能なコントロールバルブ38と、前記油圧アクチュエータに連結される圧油配管39・39・・を、コントロールバルブ38に接続するための第一コネクタ42・44・45・47と、を備え、第一コネクタ42・44・45・47のそれぞれは、コントロールバルブ38に着脱可能な基端部(ポート着脱部49)と、圧油配管39に着脱可能な先端部(配管着脱部50)と、締付工具が係合可能な工具係合部と、前記工具係合部よりも細い胴部と、を有する。
【0067】
これによると、第一コネクタ42・44・45・47は、前記胴部を有するので、複数のコネクタ42・43・・・がコントロールバルブ38に取り付けられた場合でも、前記胴部により隣の第二コネクタ43・46・48との間隔を広げることが可能である。これにより、作業者は第一コネクタ42・44・45・47と圧油配管39との着脱作業を円滑に行うことが可能となり、メンテナンス作業を円滑に行うことが可能となる。
【0068】
また、バックホー1においては、第一コネクタ42・44・45・47は、前記工具係合部が基端部近傍と先端部近傍にそれぞれ形成され、前記胴部が両工具係合部の間に形成される。
【0069】
これによると、作業者は、コントロールバルブ38と第一コネクタ42・44・45・47との着脱作業、及び第一コネクタ42・44・45・47と圧油配管39との着脱作業を行う際に、第一コネクタ42・44・45・47における締結工具を係合させる箇所を、基端部近傍の工具係合部と、先端部近傍の工具係合部と、の間で適宜選択できるので、メンテナンス作業を円滑に行うことが可能となる。
【0070】
また、バックホー1は、自走可能なクローラ式走行装置2と、クローラ式走行装置2に搭載される機体3と、機体3に取り付けられる作業装置と、を備え、前記作業装置は、クローラ式走行装置2に取り付けられるブーム18と、ブーム18に取り付けられるアーム20と、ブーム18及びアーム20に連結され、アーム20を回動させるためのアームシリンダ21と、を有し、ブーム18及びアームシリンダ21は、連結軸118により回動可能に連結されており、連結軸118には、給脂孔124が形成されており、の開口(給脂口122)にはグリスニップル134が装着されており、グリスニップル134の先端部は、給脂孔124の外側へ突出して、グリスガンを嵌め込み可能な係合部135を形成しており、係合部135は、作業装置4が前記グリス給脂姿勢に回動されたときに、下向きに突出した姿勢になる。
【0071】
これによると、バックホー1は、作業装置4が前記グリス給脂姿勢に回動されたときに、グリスニップル134の係合部135が下向きに突出した姿勢になるので、グリスニップル134の係合部135の高さを低くすることが可能となる。これにより、作業者が、グリスニップル134の係合部135にグリスガン(ノズル136)を嵌め込みやすくなる。従って、作業者は、給脂作業を円滑に行うことが可能となり、メンテナンス作業を円滑に行うことが可能となる。
【0072】
また、バックホー1においては、連結軸118は、ブーム18又はアームシリンダ21に固定されており、給脂口122は、連結軸118(左端部119)の側面に形成されており、作業装置4が前記グリス給脂姿勢に回動されたときに、連結軸118(左端部119)の側面の下側部分に存在している。
【0073】
これによると、バックホー1は、作業装置4が前記グリス給脂姿勢に回動されたときに、グリスニップル134の係合部135が連結軸118(左端部119)の側面の下側部分から下向きに突出した姿勢になるので、グリスニップル134の係合部135の高さを低くすることが可能となる。これにより、作業者が、グリスニップル134の係合部135にグリスガン(ノズル136)を嵌め込みやすくなる。従って、作業者は、給脂作業を円滑に行うことが可能となり、メンテナンス作業を円滑に行うことが可能となる。