(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記電源の最大電力点の決定を可能にする情報を取得する装置は、前記第2の期間及び前記第3の期間中に前記負荷を前記電源から切断する第3のスイッチをさらに備えることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置。
前記キャパシタの電圧及び電流を監視する手段は、前記第2の期間中に連続的な時間サンプルで前記キャパシタの電圧をサンプリングすることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の装置。
前記キャパシタの電圧及び電流を監視する手段は、前記第2の期間中に連続的な時間サンプルで前記キャパシタの電流をサンプリングすることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。
所与のサンプルの周囲の連続的なサンプルにおける前記測定された電圧は、前記所与のサンプルにおける処理された電圧を取得するために、連続的なサンプルにおける前記測定された電圧と数学関数との差の二乗和を最小化することによって得られる、当てはめられた数学関数を用いて処理されることを特徴とする、請求項6に記載の装置。
前記所与のサンプルにおける電流は、前記キャパシタの静電容量値に、前記所与のサンプルにおける前記当てはめられた数学関数の導関数を乗じることにより求められることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
前記電源の最大電力点の決定を可能にする情報を取得する装置は、前記キャパシタの静電容量値を求めるために、前記第3の期間中に前記キャパシタの電圧をサンプリングする手段をさらに備えることを特徴とする、請求項9又は10に記載の装置。
前記キャパシタと、前記電圧及び電流を監視する手段と、前記第3のスイッチとは、降圧/昇圧併合コンバータのコンポーネントであることを特徴とする、請求項5に記載の装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、電源のMPPを決定するために、例えば電源の出力電流及び出力電圧の変動を表す情報を取得することができ、電力損失が可能な限り低減される装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そのために、本発明は、第1の期間に直流電流を供給する電源の最大電力点の決定を可能にする情報を求める装置に関する。この装置は、少なくとも、キャパシタと、第2の期間中にキャパシタを充電する手段と、第3の期間にキャパシタを放電する手段と、キャパシタの電圧及び電流を監視する手段とを備え、第1の期間中に、直流電流はキャパシタを充電する手段を流れないことを特徴とする。
【0011】
したがって、大きな電力損失なしに電源の出力電圧及び出力電流の変動を表す情報を取得することが可能となる。
【0012】
さらに、大部分のDC/DCコンバータ及び/又はDC/ACコンバータ分では、キャパシタは、それらの入力におけるフィルタリングの目的ですでに利用可能である。このキャパシタを、少なくとも1つの特定の期間中に電圧変動及び電流変動を監視するために用いることもできる。監視される電圧変動及び電流変動により、電源の所望の電圧−電流/電圧−電力垂下特性のような情報をいつでも取得することが可能となる。本発明では、他の余計なキャパシタをシステムに追加することが回避される。
【0013】
特定の特徴によれば、直流電流は、第1の期間中に負荷に向けられる。
【0014】
特定の特徴によれば、キャパシタを放電する手段は、抵抗器及び第1のスイッチから構成され、抵抗器の第1の端子は、電源の第1の端子及び第1のスイッチの第1の端子に接続され、抵抗器の第2の端子は、キャパシタの第1の端子に接続され、キャパシタの第2の端子は、電源の第2の端子及び第1のスイッチの第2の端子に接続される。
【0015】
したがって、このトポロジーにより、電源と負荷との間の電流路に追加のスイッチを必要とすることなく、キャパシタを放電することができ、電源に接続されたキャパシタの通常動作中、すなわち第1の期間中に第1のスイッチに現れる損失が回避される。したがって、MPPの決定を可能にする情報を取得するより効率的なトポロジーが得られる。
【0016】
特定の特徴によれば、第2の期間中にキャパシタを充電する手段は、第2のスイッチを含む。
【0017】
したがって、通常動作中、第2のスイッチにおける損失は、主路のスイッチと比較した場合に大きく低減される。
【0018】
特定の特徴によれば、第2のスイッチは、抵抗器と並列に接続される。
【0019】
したがって、通常動作中、すなわち第1の期間中、第2のスイッチが抵抗器と並列に短絡路を形成し、この状況下で抵抗器に電力損失がないため、入力フィルタとしても用いられるキャパシタは常に動作可能である。
【0020】
さらに、通常動作の下でキャパシタを流れる電流は、当該キャパシタでの電圧リップルが非常に小さいことにより非常に小さいため、第2のスイッチにおける損失は、主路のスイッチと比較した場合に大きく低減される。
【0021】
特定の特徴によれば、電源の最大電力点の決定を可能にする情報を取得する装置は、第2の期間及び第3の期間中に負荷を電源から切断する第3のスイッチをさらに備える。
【0022】
したがって、最大電力点の決定を可能にする情報を得るために、すなわち電源の電圧−電流/電圧−電力垂下の特徴付けを実行するために、電源を負荷から定期的に切断することが可能となり、負荷はDC/DCコンバータ又はDC/ACコンバータとすることができる。通常、DC/DCトポロジー又はDC/ACトポロジーでは、第3のスイッチが既に含まれている。
【0023】
さらに、曲線の種々の点で動作するために遙かに長い時間を必要とし、発電効率の低下にもつながる、可変負荷を有する必要がない。
【0024】
特定の特徴によれば、キャパシタの電圧及び電流を監視する手段は、第2の期間中に連続的な時間サンプルでキャパシタの電圧をサンプリングする。
【0025】
したがって、電圧導関数の計算から電流変動を推定することが可能となり、追加の電力損失をもたらす高価な電流センサが不要となる。
【0026】
コスト及び効率が改善される。
【0027】
電源の電圧−電流/電圧−電力垂下特性の推定は、この第2の期間中に、推定された電流及び測定された電圧のすべての対を関連付けることによって行われる。
【0028】
特定の特徴によれば、所与のサンプルの周囲の連続的なサンプルにおける測定された電圧は、所与のサンプルにおける処理された電圧を取得するために、連続的なサンプルにおける測定された電圧と数学関数との差の二乗和を最小化することによって得られる、当てはめられた数学関数を用いて処理される。
【0029】
したがって、測定された電圧サンプルに現れる可能性がある雑音は、多項式関数によって既にフィルタリングされており、その結果、サンプルについての電圧推定が改善される。
【0030】
特定の特徴によれば、数学関数は、実係数を有する所与の次数の多項式関数である。
【0031】
特定の特徴によれば、所与のサンプルにおける電流は、キャパシタの静電容量値に、所与のサンプルにおける電圧導関数を乗じることによって求められ、電圧導関数は、所与のサンプルについての当てはめられた数学関数から得られる。
【0032】
したがって、当てはめられた数学関数を用いることにより、同時に2つの有用な動作を実現する。すなわち、電圧サンプルをフィルタリングし、その電圧導関数を推定することが可能となる。
【0033】
特定の特徴によれば、電源の最大電力点の決定を可能にする情報を取得する装置は、キャパシタの静電容量値を求めるために、第3の期間中にキャパシタの電圧をサンプリングする手段をさらに備える。
【0034】
したがって、電源の最大電力点の決定を可能にする情報が得られるときには、実際の静電容量値を常に正確に求めることができ、キャパシタに対する温度の影響及び経年変化の影響により電流推定において現れる可能性がある誤差が回避される。
【0035】
特定の特徴によれば、求められた静電容量値は、所与のサンプルにおける電流を求めるために用いられる。
【0036】
したがって、電流センサをシステムに取り付ける必要は、まったく存在しない。
【0037】
さらに、各サンプルにおける電圧導関数の計算から得られる結果及び対応する静電容量値により、電流推定が非常に正確になる。
【0038】
特定の特徴によれば、キャパシタと、電圧及び電流を監視する手段と、第3のスイッチとは、降圧/昇圧併合コンバータ(merged buck/boost converter)のコンポーネントである。
【0039】
したがって、降圧/昇圧コンバータに対して僅かなコンポーネントを追加することにより、電源の電圧−電流/電圧−電力垂下の特徴付けを行うことができ、その結果、低コストの変更により、電源からの電力の使用をはるかに効率的にすることができる。
【0040】
本発明の特徴は、実施形態例の以下の説明を読むことからより明確になる。当該説明は、添付図面を参照して行われる。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1は、本発明を実施することができるエネルギー変換システムの一例である。
【0043】
エネルギー変換システムは、太陽電池又は太陽電池のアレイ又は燃料電池のような電源PVを含み、電源PVの出力は、負荷Loに電気エネルギーを供給する変換装置Convに接続されている。変換装置Convは、DC−DCステップダウン/ステップアップコンバータ及び/又はインバータとも呼ばれるDC/ACコンバータである。
【0044】
電源PVは、負荷Loに電流を供給する。電流は、負荷Loによって使用される前に変換装置Convによって変換される。
【0045】
図2は、電源の出力電圧による電源の出力電流変動を表す曲線の一例である。
【0046】
図2の横軸には電圧値が示されている。電圧値は0と開回路電圧V
OCとの間に含まれる。
【0047】
図2の縦軸には電流値が示されている。電流値は0と短絡電流I
SCとの間に含まれる。
【0048】
任意の所与の光レベル及び太陽電池アレイ温度について、太陽電池アレイが動作可能な無数の電流−電圧の対、すなわち動作点が存在する。しかしながら、所与の光レベル及び太陽電池アレイ温度に対して存在するMPPは、ただ一つである。
【0049】
図3は、電源の最大電力点の決定を可能にする情報を取得する、本発明によるキャパシタを備えた電気回路の一例である。
【0050】
この電気回路は、部分的に又は全体的に変換装置Convに含めることもできるし、変換装置Convに追加することもできる。
【0051】
電源PVの正極の端子は、スイッチS
UI1の第1の端子、抵抗器R
UIの第1の端子、スイッチS
UI2の第1の端子、及びスイッチS
UI3の第1の端子に接続されている。
【0052】
スイッチS
UI1の第2の端子は、キャパシタC
UIの正極の端子、及び抵抗器R
UIの第2の端子に接続されている。
【0053】
電源PVの負極の端子は、スイッチS
UI2の第2の端子、及びキャパシタC
UIの負極の端子に接続されている。
【0054】
V1はC
UIの電圧を表す。この電圧は、例えばアナログ/ディジタル変換器を用いて測定される。
【0055】
電気回路はスイッチS
UI3も備え、その機能は負荷Loを電源PVに接続するか又は電源PVから切断することである。したがって、スイッチS
UI3の第2の端子は、
図1に示されるような負荷Loに接続されるコンバータConvに接続されるか、又は当該コンバータの一部である。
【0056】
図4は、エネルギー変換装置と本発明によるキャパシタを備えた電気回路とを備える装置の一例を表す。
【0057】
装置40は、例えば、バス401によって互いに接続されたコンポーネントと、
図7及び
図9に開示されるようなアルゴリズムに関連するプログラムによって制御されるプロセッサ400とに基づくアーキテクチャを有している。
【0058】
ここで、装置40は、一変形では、後に開示されるようなプロセッサ400によって実行されるものと同じ動作を実行する、1つ又は幾つかの専用集積回路の形態で実装されることに留意されたい。
【0059】
バス401は、プロセッサ400を、リードオンリーメモリROM402と、ランダムアクセスメモリRAM403と、アナログ/ディジタル変換器ADC406と、エネルギー変換装置と、本発明による電気回路とに接続する。
【0060】
リードオンリーメモリROM402は、
図7及び
図9に開示されるようなアルゴリズムに関連するプログラムの命令を含み、これらの命令は、装置40に電源が投入されるとランダムアクセスメモリRAM403に転送される、
【0061】
RAMメモリ403は、変数を受け取るように意図されたレジスタと、
図7及び
図9に開示されるようなアルゴリズムに関連するプログラムの命令とを含む。
【0062】
アナログ/デジィタル変換器406は、電力段405を形成するエネルギー変換装置及び本発明による電気回路に接続され、必要であれば電圧及び電流を2値情報に変換する。
【0063】
図5aは、電圧極性を反転させることなく入力電圧をステップダウン又はステップアップすることができる降圧/昇圧併合コンバータの一例である。
【0064】
降圧/昇圧併合コンバータは、スイッチの状態に従って、従来の降圧−昇圧コンバータで行われるように出力電圧の極性を反転させることなく、降圧モード(ステップダウンモード)又は昇圧モード(ステップアップモード)で動作することができる。
【0065】
降圧/昇圧併合コンバータは、電源PVに接続される入力フィルタキャパシタC
UIを備えている。電圧測定手段は、キャパシタC
UIにおける電圧を測定する。キャパシタC
UIの正極の端子は、スイッチS
5の第1の端子に接続されている。スイッチS
5は、例えばIGBTトランジスタである。その場合、キャパシタC
UIの正極の端子は、IGBTトランジスタS
5のコレクタに接続される。
【0066】
スイッチS
5の第2の端子は、ダイオードD5のカソード、及びインダクタL1の第1の端子に接続されている。
【0067】
スイッチS
5がIGBTトランジスタである場合、IGBTトランジスタS
5のエミッタが、ダイオードD5のカソード、及びインダクタL1の第1の端子に接続される。
【0068】
ダイオードD5のアノードは、キャパシタC
UIの負極の端子に接続されている。
【0069】
インダクタL1の第2の端子は、電流測定手段の第1の端子に接続されている。
【0070】
電流測定手段Aの第2の端子は、ダイオードD
Oのアノード、及びスイッチS
6の第1の端子に接続されている。スイッチS
6の第2の端子は、キャパシタC
UIの負極の端子に接続されている。
【0071】
例えば、スイッチS6はNMOSFETである。その場合、電流測定手段Aの第2の端子は、NMOSFET S
6のドレインに接続される。NMOSFET S
6のソースは、キャパシタC
UIの負極の端子に接続される。
【0072】
ダイオードD
Oのカソードは、キャパシタC
Oの正極の端子に接続され、キャパシタC
Oの負極の端子は、キャパシタC
UIの負極の端子に接続されている。
【0073】
降圧/昇圧併合コンバータが降圧モードで動作するとき、スイッチS
6は常にOFF状態であり、ダイオードD
Oは常に導通している。
【0074】
スイッチS
5は、PWM導通期間中はONであり、非導通期間中はOFFである。
【0075】
降圧/昇圧併合コンバータが昇圧モードで動作するとき、スイッチS
5は常にON状態であり、ダイオードD
5は決して導通しない。
【0076】
スイッチS
6は、PWM導通期間中はONであり、非導通期間中はOFFである。
【0077】
スイッチS
5は、降圧モードと昇圧モードの切換えに寄与する。
【0078】
図5bは、降圧/昇圧併合コンバータに本発明によるコンデンサを含めた電気回路の特定の実施態様の一例である。
【0079】
特定の実現モードでは、降圧/昇圧併合コンバータに使用されるコンポーネントは、本発明による電気回路を実装するためにも使用される。
【0080】
図5aのスイッチS
5は、最大電力点の決定を可能にする情報が得られるとき、
図3のスイッチS
UI3と等価である。
図5aのキャパシタC
UIもまた、電源の特性付けが行われるとき、
図3のキャパシタC
UIと等価である。電圧V1は、
図5a及び
図3のキャパシタC
UIの電圧と同じ電圧である。
【0081】
図5bは、
図5aよりも3つ多いコンポーネント、すなわち
図3で既に開示したスイッチS
UI1、抵抗器R
UI、及びスイッチS
UI2を備えている。
【0082】
特定の実施態様では、電源PVの正極の端子は、スイッチS
UI1の第1の端子、抵抗器R
UI、スイッチS
UI2の第1の端子、及びスイッチS
5の第1の端子に接続されている。
【0083】
スイッチS
UI1の第2の端子は、キャパシタC
UIの正極の端子、及び抵抗器R
UIの第2の端子に接続されている。
【0084】
スイッチS
UI2の第2の端子は、キャパシタC
UIの負極の端子、及び電源PVの負極の端子に接続されている。
【0085】
電圧測定手段は、キャパシタC
UIの電圧V1を測定する。
【0086】
スイッチS
5は、例えばIGBTトランジスタであり、スイッチS
UI1及びS
UI2は、例えばNMOSFETである。その場合、電源PVの正極の端子は、NMOSFET S
UI1のソース、NMOSFET S
UI2のドレイン、及びIGBT S
5のコレクタに接続される。
【0087】
スイッチS
UI1のドレインは、キャパシタC
UI1の正極の端子、及び抵抗器R
UIの第2の端子に接続される。
【0088】
スイッチS
UI2のソースは、キャパシタC
UIの負極の端子、及び電源PVの負極の端子に接続される。
【0089】
スイッチS
5の第2の端子は、ダイオードD5のカソード、及びインダクタL1の第1の端子に接続されている。
【0090】
スイッチS
5がIGBTトランジスタである場合、IGBTトランジスタS
5のエミッタは、ダイオードD5のカソード、及びインダクタL1の第1の端子に接続される。
【0091】
ダイオードD5のアノードは、キャパシタC
UIの負極の端子に接続されている。
【0092】
インダクタL1の第2の端子は、電流測定手段の第1の端子に接続されている。
【0093】
電流測定手段Aの第2の端子は、ダイオードD
Oのアノード、及びスイッチS
6の第1の端子に接続されている。スイッチS
6の第2の端子は、キャパシタC
UIの負極の端子に接続されている。
【0094】
例えば、スイッチS
6はNMOSFETである。その場合、電流測定手段Aの第2の端子は、NMOSFET S
6のドレインに接続される。NMOSFET S
6のソースは、キャパシタC
UIの負極の端子に接続される。
【0095】
ダイオードD
Oのカソードは、キャパシタC
Oの正極の端子に接続され、キャパシタC
Oの負極の端子は、キャパシタC
UIの負極の端子に接続されている。
【0096】
その特定の実施態様では、スイッチS5は、
図5aを参照して開示したように、かつ
図3のスイッチS
UI3のように作用する。
【0097】
図6(a)は、本発明によって測定されるキャパシタの電圧変動の一例である。
【0098】
図6(a)の横軸には時間が表され、
図6(a)の縦軸には電圧が表されている。
【0099】
電圧V1はC
UIの電圧を表している。
【0100】
最初、キャパシタC
UIは、事前に決定されたMPPに対応する電圧V
MPPまで充電されている。これは、
図6(a)及び
図6(b)においてPH1と示されている期間に対応する。
【0101】
図6(b)は、本発明によって得られる電源電流変動の一例である。
【0102】
図6(b)の横軸に時間が表されており、
図6(b)の縦軸には電流が表されている。
【0103】
電流は、電源PVの出力電流を表す。第1の期間PH1中において、電源PVの出力電流I
MPPは事前に決定されたMPPに対応する。
【0104】
第1の期間PH1中、降圧/昇圧併合コンバータがステップアップ(昇圧)構成で動作している場合、スイッチS
UI1及びS
UI3はON状態、すなわち導通状態であり、スイッチS
UI2はOFF状態、すなわち非導通状態である。
【0105】
ここで、第1の段階PH1中に電源PVによって供給される直流電流は、キャパシタC
UI1を充電するために使用されるスイッチS
UI1を流れないことに留意されたい。
【0106】
ここで、第1の段階PH1中に電源PVによって供給される直流電流は、キャパシタC
UI1の放電を可能にするスイッチS
UI2を流れず、スイッチS
UI2は第1の期間PH1中はOFF状態であることに留意されたい。
【0107】
第1の段階PH1中に電源PVによって供給される直流電流は、負荷L
Oに向けられる。第1の段階PH1中に電源PVによって供給される直流電流は、負荷L
Oによって使用される前に変換装置Convによって変換される。
【0108】
図6においてPH2で示される第2の期間中、キャパシタC
UIは充電される。
【0109】
第2の期間PH2中、スイッチS
UI1はON状態であり、スイッチS
UI2及びS
UI3はOFF状態である。キャパシタC
UIは、短絡電流値I
SCから0まで変化する電流によって充電される。
【0110】
キャパシタC
UIの電圧V1は、MPPを決定するために監視される。
【0111】
図7に開示される特定の実現モードによれば、電圧V1は、電源PVによって出力される出力電流を求めるために監視される。
【0112】
別の実現モードでは、電源PVによって出力される出力電流を求めるために、電気回路に従来の電流測定装置が設けられる。
【0113】
キャパシタC
UIは、0からV
OCまで充電される。
【0114】
電流センサ及び電圧センサがともに利用可能である場合、V1電圧は電流と組み合わせてサンプリングされ、或いは電流信号は電圧V1から求められる。
【0115】
図6においてPH3で示される第3の期間中、キャパシタC
UIは放電される。
【0116】
第3の期間PH3中、スイッチS
UI1及びS
U13はOFF状態であり、スイッチS
UI2はON状態である。キャパシタC
UIは、抵抗器R
UIを通じて放電される。スイッチS
6のPWM動作は、期間PH3の開始時に停止され、スイッチS
6は連続してON状態となる。インダクタL1は、ダイオードD5及びスイッチS
6を通じて放電される。この構成は、第2の期間PH2中も維持される。
【0117】
図9に開示される特定の実現モードによれば、キャパシタ電圧V1は、第3の期間中にキャパシタ値C
UIを求めるために監視される。
【0118】
キャパシタC
UIは0まで放電され、電源PVの出力電流は、スイッチS
UI2がON状態になると短絡電流値I
SCに達する。
【0119】
その結果、電源PVによって出力される電圧は、I
SC電流に対応して、期間PH3の間中ずっと0に維持される。
【0120】
図6においてPH4で示される第4の期間中、スイッチS
UI1及びS
UI3はON状態である(後者がON状態であるのは、降圧/昇圧併合コンバータが昇圧モードで動作しているためである)、すなわち、それらのスイッチは導通しており、スイッチS
UI2はOFF状態、すなわち導通していない。
【0121】
第4の期間PH4中、電源PVの出力電流及び電圧V1は、新たに決定されたMPPに対応する。
【0122】
本発明によって測定されるキャパシタ電圧変動は、期間PH1、PH2、及びPH4中における、電源PVの出力電圧の電圧変動と同じである。
【0123】
図7は、本発明の特定の実現モードによる電源の最大電力点を決定するアルゴリズムの一例である。
【0124】
より正確には、本アルゴリズムはプロセッサ400によって実行される。本発明の特定の実現モードによって電源の最大電力点の決定を可能にする情報を取得するアルゴリズムは、キャパシタC
UIを流れる電流を求めるために電圧V1を用いる。
【0125】
一般的見地から、本アルゴリズムにより、所与のサンプルにおける電流は、キャパシタC
UIの静電容量値に所与のサンプルにおける電圧導関数を乗じることによって求められ、電圧導関数は、当てはめられた数学関数、例えば実係数を有する多項式関数によって得られる。
【0126】
当てはめられる数学関数は、所与の時間サンプルにおける処理された電圧を取得するために、連続的な時間サンプルx
i(i=1〜N)において測定された電圧y
iと数学関数f(x
i)との差の二乗和を最小化することによって得られる。これは、以下のように行われる。
【0127】
N個のサンプル(x
1,y
1),(x
2,y
2)...(x
N,y
N)が与えられると、必要な当てはめられる数学関数を、例えば以下の形に書くことができる。
【数1】
ただし、f
j(x)(j=1,2...K)はxの数学関数であり、C
j(j=1,2...K)は当初は未知の定数である。
【0128】
f(x)とyの実際の値との差の二乗和は、以下によって与えられる。
【数2】
【0129】
この誤差項は、定数C
j(j=1,2,...K)の各々に関してEの1階偏導関数を取り、その結果をゼロにすることによって最小化される。したがって、対称なK元連立方程式が、C
1、C
2、…、C
Kに対して得られて解かれる。この手順は、最小平均二乗(LMS)アルゴリズムとしても知られている。
【0130】
最大電力点の決定を可能にする情報は、電流−電圧垂下特性から直接得られる電源PVの電力−電圧垂下特性である。
【0131】
V1の電圧サンプルを用いて、
図8(a)〜
図8(c)に関して開示されるように各サンプルに対して移動する所定の窓において、適切な数学関数、例えば実係数を有する多項式関数の当てはめに基づいて曲線が取得される。したがって、電圧はフィルタリングされ、その導関数を、窓の中心点すべてに対して非常に簡単かつ直接的な方法で同時に計算することができる。それにより、いかなる追加の電流センサも必要とすることなく電流が求められる。
【0132】
ステップS700において、プロセッサ400は、電圧V1のサンプリングを指示する。サンプリングは、
図6の期間PH2中に実行される。
【0133】
次のステップS701において、プロセッサ400は、期間PH3中にステップS700において取得されたサンプルを取得する。各サンプルは2次元ベクトルであり、その係数は、電圧値と電圧を測定した時刻である。
【0134】
次のステップS702において、プロセッサ400は、移動窓のサイズを決める。移動窓のサイズは、適切な数学関数、例えば実係数を有する多項式関数の当てはめに基づいて曲線を求めるのに用いられるサンプルの数Nptを示す。移動窓のサイズは奇数である。例えば、移動窓のサイズは71に等しい。
【0135】
図8(a)は、本発明の特定の実現モードによる、適切な数学関数、例えば実係数を有する多項式関数の当てはめに基づいて曲線を求めるために用いられる第1の窓の一例である。
【0136】
図8(a)において、横軸は時間を表し、縦軸は測定された電圧V1を表す。
【0138】
窓W1は移動窓であり、関数f1は、本アルゴリズムによって求められる数学関数である。
【0139】
次のステップS703において、プロセッサ400は、移動窓の中心点Ncを求める。
【0140】
次のステップS704において、プロセッサ400は、変数iを値Nptに設定する。
【0141】
次のステップS705において、プロセッサ400は、変数jをi−Nc+1に設定する。
【0142】
次のステップS706において、プロセッサ400は、変数kを1に設定する。
【0143】
次のステップS707において、プロセッサ400は、x(k)の値をサンプルjの時刻係数に設定する。
【0144】
次のステップS708において、プロセッサ400は、y(k)の値をサンプルjの電圧係数に設定する。
【0145】
次のステップS709において、プロセッサ400は、変数kを1インクリメントする。
【0146】
次のステップS710において、プロセッサ400は、変数jを1インクリメントする。
【0147】
次のステップS711において、プロセッサ400は、変数jがiとNcとの和から1を引いた値より厳密に小さいか否かを調べる。
【0148】
変数jがiとNcとの和から1を引いた値より厳密に小さい場合、プロセッサ400はステップS707に戻る。そうでない場合、プロセッサ400はステップS712に移る。
【0149】
ステップS712において、プロセッサ400は、最小平均二乗アルゴリズムと、S711の条件に達するまでステップS707及びS708においてサンプリングされたすべてのx(k)値及びy(k)値とを用いて、当てはめられる数学関数、例えば多項式関数y(x)=ax
2+bx+cを求める。
【0150】
数学関数、例えば二次多項式関数は、
図8(a)に示される関数f1である。
【0151】
そして、プロセッサ400は、二次多項式関数のa、b、及びcの実係数
【数3】
を得る。
【0152】
次のステップS713において、プロセッサ400は、以下の式に従ってフィルタリングされた電圧値及び電流を見積もる。
【数4】
【0153】
次のステップS714において、プロセッサ400は、変数iを1単位インクリメントする。
【0154】
次のステップS715において、プロセッサ400は、iがNからNcを引いた値より厳密に小さいか否かを調べる。ただし、NはステップS701において取得された電圧サンプルの総数である。
【0155】
iがNからNcを引いた値より厳密に小さい場合、プロセッサ400はステップS705に戻る。そうでない場合、プロセッサ400はステップS716に移る。
【0156】
ステップS705に移ることにより、プロセッサ400は、
図8(b)に関して開示されるように移動窓を1サンプル変位させる。
【0157】
図8(b)は、本発明の特定の実現モードによる、適切な数学関数、例えば実係数を有する多項式関数の当てはめに基づいて曲線を求めるために用いられる第2の窓の一例である。
【0158】
図8(b)において、横軸は時間を表し、縦軸は測定された電圧V1を表す。
【0160】
窓W2は、窓W1を1サンプル移動させたものであり、関数f2は、W2において入手可能なサンプルからステップS712において本アルゴリズムによって求められた数学関数である。
【0161】
プロセッサ400は、iがNからNcを引いた値より厳密に小さい限り、ステップS705〜S715によって構成されるループを実行する。
【0162】
各ループにおいて、窓は1サンプル移動する。
【0163】
図8(c)は、本発明の特定の実現モードによる、適切な数学関数、例えば実係数を有する多項式関数の当てはめに基づいて曲線を求めるために用いられる第3の窓の一例である。
【0164】
図8(c)において、横軸は時間を表し、縦軸は測定された電圧V1を表す。
【0166】
窓W3は、窓W3を1サンプル移動させたものであり、関数f3は、W3において入手可能なサンプルからステップS712において本アルゴリズムによって求められた数学関数である。
【0167】
ステップS716において、プロセッサ400は、これまでのステップで求められた電圧値及び電流値のすべてを取得し、
図2に示されるような曲線を形成する。
【0168】
次のステップS717において、プロセッサ400は、ステップS716において取得された電圧値及び電流値から、電圧値及び電流値より得られる最大電力を選択することによってMPPを決定する。
【0169】
そして、新たなMPPを、電源PVの効率的な使用のために用いることができる。
【0170】
図9は、本発明の特定の実現モードによってキャパシタの静電容量値を求めるアルゴリズムの一例である。
【0171】
C
UIのような降圧/昇圧コンバータにおける入力フィルタとしては、通常、電解キャパシタが選択される。
【0172】
電解キャパシタが最初に動作可能となる時の初期値を考慮すると、静電容量値は電解キャパシタの寿命の間に低下することがよく知られている。さらに、静電容量値は温度に依存する。
【0173】
ステップS713において求められる電流値はC
UIの静電容量値に依存するため、計算される電流の精度は、静電容量値の精度に大きく依存する。
【0174】
そのため、例えば、
図7に開示されるアルゴリズムが実行される度に、静電容量値を正確に推定することが望ましい。
【0175】
図6の期間PH3中に、電圧V1が監視される。C
UIはR
UIを通じて放電されるため、以下のようになる。
【数5】
ただし、V1(t)は時刻tに測定される電圧V1である。
【0176】
したがって、
図6(a)の例によれば、V1(t=0)=V
MPPであり、t=0はPH3の開始である。t=τ=R
UIC
UIであるとき、以下の式が成り立つ。
【数6】
【0177】
V1(t)は期間PH3中に連続的にサンプリングされるため、V1(t)が上述した値に達すると、プロセッサ400によって一定時間τ=R
UIC
UIを推定することができる。
【0178】
図9のアルゴリズムに示されるように、雑音によってもたらされる誤差を低減するために、測定値に何らかのフィルタリングを行うことが望まれる。最後に、τ及びR
UIからC
UI値が推定される。
【0179】
好ましくは、抵抗器R
UIは高精度電力抵抗器である。例えば、抵抗器R
UIの許容差は±0.05%〜±1%である。
【0180】
ステップS900において、プロセッサ400は、電圧V1のサンプリングを指示する。サンプリングは、
図6の期間PH3中に実行される。
【0181】
次のステップS901において、プロセッサ400は、期間PH2中にステップS900において取得されたサンプルを取得する。各サンプルは2次元ベクトルであり、その係数は電圧値と電圧が測定された時刻である。
【0182】
次のステップS902において、プロセッサ400は、移動窓のサイズを決める。移動窓のサイズは、適切な多項式関数の当てはめに基づいて曲線を求めるのに用いられるサンプルの数Nptを示す。移動窓のサイズは奇数である。例えば、移動窓のサイズは21に等しい。
【0183】
次のステップS903において、プロセッサ400は、移動窓の中心点Ncを求める。
【0184】
次のステップS904において、プロセッサ400は、変数iを値Nptに設定する。
【0185】
次のステップS905において、プロセッサ400は、変数jをi−Nc+1に設定する。
【0186】
次のステップS906において、プロセッサ400は、変数kを1に設定する。
【0187】
次のステップS907において、プロセッサ400は、x(k)の値をサンプルjの時刻係数に設定する。
【0188】
次のステップS908において、プロセッサ400は、y(k)の値をサンプルjの電圧係数に設定する。
【0189】
次のステップS909において、プロセッサ400は、変数kを1インクリメントする。
【0190】
次のステップS910において、プロセッサ400は、変数jを1インクリメントする。
【0191】
次のステップS911において、プロセッサ400は、変数jがiとNcとの和から1を引いた値より厳密に小さいか否かを調べる。
【0192】
変数jがiとNcとの和から1を引いた値より厳密に小さい場合、プロセッサ400はステップS707に戻る。そうでない場合、プロセッサ400はステップS912に移る。
【0193】
ステップS912において、プロセッサ400は、処理中の値iについてステップS908が実行される度に累積されるy(k)値の平均を求める。
【0194】
次のステップS913において、プロセッサ400は、変数iを1単位インクリメントする。
【0195】
次のステップS914において、プロセッサ400は、iがNからNcを引いた値より厳密に小さいか否かを調べる。ただし、NはステップS901において取得されたサンプルの総数である。
【0196】
iがNからNcを引いた値より厳密に小さい場合、プロセッサ400はステップS905に戻る。そうでない場合、プロセッサ400はステップS915に移る。
【0197】
ステップS905に移ることにより、プロセッサ400は、移動窓を1サンプル変位させる。
【0198】
各ループにおいて、窓は1サンプル移動する。
【0199】
ステップS915において、プロセッサ400は、ステップS912が実行される度に求められた電圧値を取得する。
【0200】
次のステップS916において、プロセッサ400は、ステップS915において求められたフィルタリングされた出力電圧と以下の式を用いて、キャパシタC
UI値を求める。
【数7】
【0201】
τは、t=0におけるV
MPPからt=τ=R
UIC
UIにおける0.367879V
MPPまでのサンプリング期間を累積することによって求められる。
【0202】
τ及びR
UIが既知となると、C
UIを求めることができる。
【0203】
当然のことながら、本発明の範囲から逸脱することなく、上述した本発明の実施形態に対して多くの変更を行うことができる。