特許第5959441号(P5959441)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5959441プログラムを実行し且つ調節システムを制御する電子手段を備えているシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5959441
(24)【登録日】2016年7月1日
(45)【発行日】2016年8月2日
(54)【発明の名称】プログラムを実行し且つ調節システムを制御する電子手段を備えているシステム
(51)【国際特許分類】
   A61J 3/00 20060101AFI20160719BHJP
   B65B 3/00 20060101ALI20160719BHJP
   G06Q 50/04 20120101ALI20160719BHJP
   A45D 44/00 20060101ALI20160719BHJP
   B65D 83/00 20060101ALN20160719BHJP
   B65B 1/00 20060101ALN20160719BHJP
【FI】
   A61J3/00 310K
   B65B3/00
   G06Q50/04
   A45D44/00 Z
   !B65D83/00 G
   !B65B1/00
【請求項の数】8
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2012-551720(P2012-551720)
(86)(22)【出願日】2011年2月2日
(65)【公表番号】特表2013-524863(P2013-524863A)
(43)【公表日】2013年6月20日
(86)【国際出願番号】IB2011050445
(87)【国際公開番号】WO2011095933
(87)【国際公開日】20110811
【審査請求日】2013年12月16日
(31)【優先権主張番号】61/317,063
(32)【優先日】2010年3月24日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】1050756
(32)【優先日】2010年2月3日
(33)【優先権主張国】FR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】595100370
【氏名又は名称】ロレアル
【氏名又は名称原語表記】L′OREAL
(74)【代理人】
【識別番号】100085545
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 光夫
(74)【代理人】
【識別番号】100118599
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 博司
(72)【発明者】
【氏名】サマン,アンリ
【審査官】 金丸 治之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−237718(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/068337(WO,A1)
【文献】 特表2010−511455(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61J 3/00
A45D 44/00
B65B 3/00
G06Q 50/04
B65B 1/00
B65D 83/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧品の又は皮膚科学のシステム(10)であって、
− 製品がそれに基づいて送出される、1又は複数の組成物を含む包装及び分配を行う装置と、
− 前記包装及び分配装置に接続された又は接続されることができる調節システムであって、前記包装及び分配装置によって分配された量を及び/又は前記包装及び分配装置によって分配された製品の少なくとも1つの特性を変更することを可能にする前記調節システムと、
− 前記調節を前記装置の使用の過程で展開するために、プログラムを実行し且つ前記調節システムに自動的に作用するための又は前記調節システム上で行使されるべき動作をユーザに示すための電子手段であって、前記プログラムは、前記装置の使用の回数応じて前記調節の展開を決定し、前記電子手段は前記包装及び分配装置の前記使用を検出するように構成されており、且つ、前記調節はこのように検出された使用の回数に少なくとも応じて実行され、前記電子手段は、分配手段の作動に敏感なスイッチを備えている、前記電子手段と
を備えており、
前記プログラムの前記実行から生じる前記調節は、前記システムの気候環境の展開と独立している、前記システム。
【請求項2】
前記調節に応じて、分配された前記製品中の少なくとも1つの活性剤の濃度を変更するように構成されている、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記包装及び分配装置が、送出される製品を形成するために混合されるべき2つの出発物を含む2つのリザーバを備えており、前記調節システムが、分配の間に一つの出発物の他の出発物に対する割合を変更することを可能にする、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記包装及び分配装置は2つの異なる開始組成物を含む2つのリザーバを備えており、前記調節システムは前記開始組成物のうちの一つを選択的に分配するように構成されている、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項5】
前記調節システムは前記包装及び分配装置中に含まれている少なくとも1つの組成物を刺激に暴露するためのエネルギー源を含み、この組成物は、前記刺激への暴露に応じて、不活性状態から活性状態に移ることができる少なくとも1つの活性剤を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記包装及び分配装置に関連付けられたベース・スタンドであって、前記電子手段を備えている前記ベース・スタンドを備えており、前記ベース・スタンドは前記調節システムを制御するように構成されている、請求項1〜のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
全く同一のベース・スタンドに関連付けられた複数の包装及び分配装置を備えている、請求項に記載のシステム。
【請求項8】
前記分配手段が、前記ユーザによって直接的に提供されたエネルギーで前記製品を分配する、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚、粘膜又はケラチン繊維への施与のために適切な化粧料製品又は皮膚製品、特に流体形における製品(しかしそれに限定されない)、の包装及び分配に関する。
【0002】
本発明はより特には、皮膚、脇の下、頭皮、爪及び唇のケア・トリートメント、並びに、髪、唇又は皮膚の外観、色及び形を変更する処理に関する。
【背景技術】
【0003】
様々な状況に適合することができるようにするために、化粧料製品を多くのバージョンに調節する必要性が存在する。
【0004】
製造業者は、あり得るバージョンの最大数を製造することによって、事例の多様性に対応することができるようにするために多大に投資をしてきている。彼らは多くの変形を提供しているが、この解決法が満足のいくものでないことがしばしば生じる。
【0005】
例えば、皮膚を処理する人々の事例を取り上げると、後者は、
− 処理の間を通じて全く同一の製品を施与するか、又は、
− 処理の過程において、彼らの皮膚によって必要とされる処方に対応する幾つかの製品を施与するか、
のいずれかであることができる。
【0006】
第1のアプローチは、それが最適な結果を与えないけれども、簡単であるという有利点を示す。
【0007】
第2のアプローチはより良い結果を与えうるが、しかし複雑であり且つ高価である。その上、人々はそれらの事例に対応する指示書を見つけ、且つ、どのようにしてそれらを施与のモードに変換するかを知らなければならない。このアプローチはまた、処理中に使用される様々な製品を混同しないようにするためにユーザからの高い集中を必要とする欠点を示す。
【0008】
これまでに、簡単な様式で化粧的処理を最適化することを可能にする何らかのシステムは存在しない。この理由のために、一般的に、ユーザは第1のアプローチで彼ら自身満足し且つまさに単一の製品を使用しなければならない。これは、過量投与又は過小投与の間違いを引き起こしうる。
【0009】
同じことが、太陽からの保護に関して当てはまる。確かに、光防護活性剤の投与量は、皮膚の日焼けとして時間とともに展開しうり、そして日焼けによって保護されたことになることが知られている。有意な投与量は、暴露の最初の数日間に要求される。逆に、上記投薬量は、数日後に減少されうる。光防護製品の強度を最適化することは困難である。従って、ユーザは時々、製品それ自体の施与を最適化するように努めることになる。この目的のために、人々は一般的に、休日の開始時に彼らの日焼け止め保護製品を使用し、そして次にそれを数日後に放棄する。この「直感的」な最適化アプローチはしばしば、望ましくない結果を与える。
【0010】
同じことが、ユーザが処理を継続することとそれを中止することとの間で時々躊躇するように見られる、頭皮のためのケア製品に関して当てはまる。
【0011】
その上、ある処理に関連する困難性は、これら処理が施与の間に又は施与直後に目に見える効果を与えないという事実にある。従って、ユーザは、上記処理を継続するかどうか及びましてやユーザが投与量を変更すべきかどうかを決定するために、即効性の結果によって導かれることができない。ユーザは時々、必ずしも彼らの事例に合わされていない一般的な処方に従う。関連する上記処理は例えば、爪、汗に対する脇毛、乾燥に対処するための唇及び皮膚、あまりにもベタベタしていたり又はあまりにも乾燥していたりする髪を強化するための処理である。
【0012】
それは、例えば髪又は皮膚を染色するための耐久性のある色をもたらす処理を引き合いに出すことを可能にする。これらの場合において、ユーザは、結果を見て、その後の施与の間に上記製品の使用を最適化することでより快適である。しかしながら、時間の経過とともに色の展開を評価することが困難である限りにおいて、時間の経過とともにそれを維持するための最良の施与手段を識別することはまた困難である。
【0013】
最後に、幾つかのバージョンに直面した場合に、ユーザはしばしば、選択の問題に直面する。彼らは、他の強度でなく一つの強度を選択することを躊躇しうる。彼らは幾つかのバージョンを購入しうるが、この解決法によって課された混乱及び費用に関してだけが理由だとしてもこの解決法は実用的でない。
【0014】
その上、製造業者は彼らの製品の効力レベルを明らかに識別し、そして包装上に対応する情報を表示しようと努めるけれども、ユーザは施与の時に誤りを犯しうる。ブランドを識別するためのビジネスは、消費者の認識の標識として役立つ、包装上の色又はロゴを使用する必要がある。ユーザが効力レベルを認識することができるように製造業者が他の標識を追加する場合には、これら追加の標識を認識し又は記憶するのが困難でありうる。
【0015】
様々な強度レベルを提供するための要件は例えば、太陽、乾燥、暑さ又は寒さに対する保護のための製品、制汗剤及びデオドラント製品、香水、並びにヘアジェルに関する。
【0016】
上記製品は、幾つかの強度レベルで作られることができ又は単一の効力レベルで作られることができ、且つ、その強度を調節するように上記製品を投与することをユーザに依存することができる。
【0017】
例えば、制汗剤は、幾つかのバージョンで製造されることができる。しかしながら、調査はユーザが幾つかの製品の混乱を彼ら自身に負担することを望まないことを示す故に、大体の場合、製造業者はこのアプローチを選ばない。ユーザは施与される量を変えることによって、それら製品の効力を調節することができる。しかしながら、少量を施与することが困難である故にこれは問題を提起する。大量を施与することは非常に簡単であるが、その後、これが例えば、施与後の数分間持続する湿った感触及び外観に関して生成する不快感の問題によってユーザは悩まされうる。
【0018】
その上、ある製品は幾つかの効力レベルにおいてバージョンの対象でありえない。これは典型的には、複数色の形で既に存在する製品、例えば髪染色製品、の場合である。
【0019】
種々の効力レベルにおいてこれら染色製品のバージョンを生産することは、提供されるべき製品の数を受け入れがたい程に増やすだろう。これらの場合において、ユーザは、使用時間に応じてそれら製品を適応させるための解決策を有していず、且つ、最適化された結果からはるかにかけ離れている。
【0020】
仏国特許出願公開第2 807 346号明細書は、ユーザが製品引き渡しボタンを押すときにメッセージを配信することを可能にする電子回路を備えているフラスコを記載する。当該フラスコは、外部の物理的パラメータの少なくとも1つのセンサ、特に周囲の光度及び/又は周囲温度のセンサ、を備えうる。上記電子回路は、クロックからデータを受信するマイクロコントローラを備えうる。配信されるメッセージは、時間又は最後に使用してからの経過期間を考慮しうる。
【0021】
国際公開第98/30189号は、センサによって測定された周囲環境の物理量に応じて化粧料組成物を変更することを可能にする包装装置を記載する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【特許文献1】仏国特許出願公開第2 807 346号明細書
【特許文献2】国際公開第98/30189号
【特許文献3】仏国特許出願公開第2 931 940号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本明細書において上記された問題の全てを又はそれらの幾つかを解決するように、化粧料製品又は皮膚製品を引き渡すためのシステムをさらに改良する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明はこの要求を満たすことを目的とし、そしてその主題は、それらの観点の一つに従うと、化粧品の又は皮膚科学のシステムであって、
− 製品がそれに基づいて送出される、1又は複数の組成物を含む包装及び分配を行う装置と、
− 上記包装及び分配装置に接続された又は接続されることができる調節システムであって、上記包装及び分配装置によって分配された量を及び/又は上記包装及び分配装置によって分配された製品の少なくとも1つの特性を変更することを可能にする上記調節システムと、
− 上記調節を上記装置の使用の過程で展開するために、プログラムを実行し且つ上記調節システムに自動的に作用するための又は上記調節システム上で行使されるべき動作をユーザに示すための電子手段であって、上記プログラムは、上記装置の使用の回数を又は上記製品の量を若しくは既に分配された上記組成物のうちの少なくとも1つの量を代表する量因子に少なくとも応じて上記調節の展開を決定する、上記電子手段と
を備えている、上記システムである。
【0025】
上記電子手段は、任意の種類のプロセッサ及び/又はコントローラを備えうる。様々なハードウェア、例えばパーソナル・コンピュータ、プログラム可能な電子ボード(アナログ回路及び/又は集積回路を含む)、パーソナル・デジタル・アシスタント、携帯電話、タブレット、PCなどが使用されうる。
【0026】
上記プログラムは、上記装置の使用の回数を及び/又は既に分配された製品の量を及び/又は既に分配された開始組成物のうちの少なくとも1つの量を代表する量因子に少なくとも応じて実行されるべき調節として上記システムをアドバイスしうる。
【0027】
本発明の更なる主題は、それらの観点の他に従うと、化粧品の又は皮膚科学のシステムであって、
− 製品がそれに基づいて送出される、1又は複数の組成物を含む包装及び分配を行う装置と、
− 上記包装及び分配装置に接続された又は接続されることができる調節システムであって、上記包装及び分配装置によって分配された量を及び/又は上記包装及び分配装置によって分配された製品の少なくとも1つの特性を変更することを可能にする上記調節システムと、
− 継続的な使用の過程における上記調節の展開の基準に適合するために、上記展開の所定の基準を含むプログラムを実行するための且つ上記調節システムに自動的に作用するための、又は、上記調節システム上で行使されるべき動作をユーザに示すための電子手段と
を備えている、上記システムである。
【0028】
上記プログラムの上記実行から生じる上記調節また、例えば、上記システムの気候環境の展開と独立することができ、上記システムの使用日若しくは使用期間と又は上記システムの使用の間での経過日若しくは経過時間と独立することができ、及び/又は上記システムの外部にあるデータ送信機によって送信されたデータの受信と独立することができる。
【0029】
上記量因子は、上記装置の使用の回数、対応するリザーバ中の少なくとも1つの組成物のレベル、及び分配された製品の量から選択されうる。従って、本発明の例示的な実装において、上記システムは、少なくとも1つのリザーバのレベルを監視し、分配された製品の量を測定し、及び/又は使用の回数を数えることができる。使用の回数は例えば、製品の1又は複数の投与量分が分配される回数に対応する。上記使用は例えば、相対的に大きな時間間隔、例えば1時間よりも大きい、によって区切られる。使用の回数はさらに、より簡単には、分配機構が作動されている時間の回数に対応しうる。この機構はおそらくは、例えば、容器の可撓性壁を変形しうる。ユーザは、上記製品を分配するためにこの壁を押す。使用の回数はさらに、上記製品の分配を許すために閉鎖材又は保護部材が作動され又は移された回数に、又は、製品を重力下で分配するために上記装置が持ち上げられる及び例えば反転される回数に対応しうる。使用の回数はまた、ユーザがそれに作用することができるボタン又は他の部材上のユーザの特定の行動によって増分されうる。
【0030】
製品分配なしの操作と製品分配ありの装置の操作とを識別するために、必要に応じて、幾つかのパラメータが上記システムによって考慮されうる。
【0031】
例えば、上記装置は、製品の分配が行われていたことを検出するために、その重量を測定するように構成されていることができる。重量測定は例えば、仏国特許出願公開第2 931 940号明細書の教示に従って行われうる。
【0032】
上記リザーバは例えば、1cmよりも大きい横断面を有しうる。
【0033】
送出される製品は、前希釈の工程無しにそのまま適用されうる。
【0034】
本発明に従うシステムに基づいて分配される製品は、化粧料製品又は生理活性を有する製品でありうる。
【0035】
本発明は、着色製品、例えばメークアップ製品、例えばファンデーション、粉おしろい、アイライナー、マスカラ、口紅、グロス、マニキュア液、頬紅などに、及び、髪製品、例えば酸化染料、直接染料などに適用する。
【0036】
活性剤、例えば染色剤、例えば色素、ワックス、粉末剤、光沢剤、保存剤、の含有量は、プログラムの実行に応じて、例えば上記システムの初期化以降の使用の回数に応じて、調節されうる。例えば、染料、例えば基剤及び発色剤、直接染料、DHAなど、の及び色素の含有量は、例えば上記調節の展開の所定の基準に適合することによって、処理に合致するために、天然において、量において及び比において調節されうる。
【0037】
本発明はまた、スタイリング製品、例えばラッカー、ジェル、ヘアセットローション、ムース、及び、髪をまっすぐで柔らかくするための製品に適用される。活性剤、例えばポリマー又は粘り気のある(sticky)若しくはろう状の(waxy)製品の含有量は一般的に、上記プログラムの実行に応じて、例えば処理の進行に応じて、調節されうる。
【0038】
本発明はさらに、髪の耐久性形状のための製品、例えばパーマ製品又はストレートニング若しくはスムージング製品に適用される。活性剤、例えばチオール(アルカリ性)、の上記含有量は、上記プログラムの実行に応じて、例えば処理の進行に応じて、調節されうる。
【0039】
本発明は、分配された製品の処方を自動的に又は半自動的に最適化することを可能にする。語「自動的に」は、上記製品の上記処方の調節が調節部材上でユーザによる介在を要求しないことを意味すると理解されるべきである。語「半自動的に」は、調節がユーザによる介在を包含することを意味すると理解されるべきである。すなわち、ユーザが、例えば可視的な様式で、例えばインジケータライト、ディスプレイ若しくはスクリーン(それらは上記システム内に統合されてもよく又は統合されていなくてもよく、例えば上記包装及び分配装置内に統合されうる)を通じて、又は、可聴的な様式で、上記システムによって提供される情報に応じて、調節部材、例えば調節ボタン、スライダー又は調節サムホイール、に手動で作用しなければならない。
【0040】
本発明に基づいて、ユーザによる上記システムの各使用で出力されるように生産され且つ要求される上記製品は、使用時に最適化される第1の又は第2の活性剤の観点から濃度を示しうる。
【0041】
上記システムはプログラムの命令に従うことができ、且つ、上記調節システムは、例えば、上記システム中に格納された、上記調節の展開のための規則を適用することによって、分配された製品の量及び/又は分配された製品の処方を調節することができる。
【0042】
語 1又は複数の「第1の活性剤」は、製品にその主な有効性を与える1又は複数の活性剤、例えばシャンプーの場合における界面活性剤、をいう。語 1又は複数の「第2の活性剤」は、製品の装飾に役割を果たす1又は複数の活性剤、例えばシャンプーの場合における芳香活性剤又はレオロジー活性剤、をいう。
【0043】
最適化された送出される製品、すなわち使用の時間のために理想的である第1の又は第2の活性剤の観点で濃度を含む製品、を得ることが本発明に基づいて可能になる。本発明に従う上記システムが幾つかの他の時間で使用される場合に、これは活性剤の濃度の他の幾つかの調節を必要としうる。本発明は、例えば上記包装及び分配装置のリザーバの数に及び上記調節が実行される様式に従い、活性剤の濃度を調節するために及び/又は活分配された製品中に存在する1又は複数の活性剤の性質を変更するために役立ちうる。
【0044】
任意の態様において、上記システムは、エキスパート・システムと通信するように設けられている。これは、上記システムを簡易化することを可能にしうる。従って、強力な計算手段を欠いてもよい。
【0045】
上記電子手段及び上記調節システムに電力を供給するためのエネルギーは、内部電気エネルギー源、例えば1又は複数のバッテリ、再充電可能な若しくはその他のもの又は蓄電池、周辺光による若しくはエネルギー転換システム、例えばユーザによって作動される電気機械的機構、を介する上記ユーザによる外部電気エネルギー源によって供給されうる。
【0046】
上記製品を分配し且つそれを均質化するための上記エネルギーは、必要に応じて、エネルギー転換器を介して又は直接的な様式において、ユーザによって、例えば上記包装及び分配装置の1又は複数の壁を押すことによって、提供されうる。上記エネルギーはさらに、内部又は外部の電気エネルギー源によって、例えば周辺光を太陽電池セルのおかげで電気に変換することによって、提供されることができる。
【0047】
ユーザが上記製品の出力を生じることを意図されている上記包装及び分配装置上でアクションを発揮するときに、上記調節システムは自動的に活性化されるように構成されうる。例えば、上記包装及び分配装置は、上記ユーザが出口に対して1又は複数のリザーバの内容物を放出するために上記装置の壁を押す場合に又は上記ユーザが上記装置を持ち上げ若しくはそれを傾ける場合に作動されるスイッチを備えられうる。このスイッチは、投与量が分配されており且つ上記プログラムがそれらを考慮することができる上記電子手段をアドバイスしうる。上記スイッチは例えば、圧力に敏感であり、且つ、ユーザが上記製品を分配するためにその上で生じるゾーン中に配置される。上記スイッチはさらに、上記後者がボタン制御分配を押す場合に、上記ユーザによって作動されうる。
【0048】
上記スイッチはさらに、敏感であり且つ、例えばそれらの近接にあるユーザの指若しくは手の存在下で又はそれらに接触している事前定義された領域の静電容量又は伝導度の変更を検出しうる。
【0049】
本発明に従う化粧品の又は皮膚科学のシステムは、上記プログラムの上記実行に応答して、分配された上記製品中の少なくとも1つの活性剤の濃度を変更するように構成されていることができる。
【0050】
この目的のために、上記包装及び分配装置が、送出される製品を形成するために混合されるべき2つの出発物を含む2つの開始組成物(出発物とも呼ばれる)を含む2つのリザーバを備えていることができる。上記調節システムは、上記電子手段によって送出される、上記調節システムを制御する合図に応じて、分配の間に一つの出発物の他の出発物に対する割合を変更することを可能にすることができる。
【0051】
上記調節は例えば、使用の回数に応じて及び/又はリザーバの排出の程度に応じて自動的に実行されることができる。リザーバの排出の程度は、様々な手段、例えば計量、流量の及び分配の期間の計算、分配される投与の回数の計算、残存している量を代表する電子的又は光学的な量の計測、その他の可能性、によって決定されうる。例示的な実装において、上記システムは、使用の回数のカウンタを備えている。回数が高くなるほど、活性剤に富むために及びその逆のために作られうる条件は施与に応じてより大きくなる。
【0052】
上記調節システム及び、上記調節システムに作用するための上記電子手段は、上記包装及び分配装置内に統合され、例えば上記装置の通常の使用の間にユーザについて分離可能でない様式において、1又は複数のリザーバとして全く同一のハウジング内に含まれうる。
【0053】
上記システムは、分配される量を調節するために、コントロール可能なバルブ(例えば、電気バルブ、サーボモータなどによって駆動される機械バルブなど)、(例えば電磁石によって制御された)コントロール可能なパッド、コントロール可能なノズル(インクジェット・タイプなど)、又は、分配するための若しくは流量を制御するための他のサーボ制御された手段を備え付けられうる。
【0054】
上記システムは、1又は複数のプログラムを実行するように構成されることができる。それは、1又は複数のプログラムをロードし、そしてそれらをメモリ中に保持することができる。上記システムは、ユーザがプログラムを作成すること、再呼び出しすること、又は変更することの可能性を提供するように構成されていることができる。上記システムはまた、プログラムのメニューへのアクセスを提供することができ、従って、それらのうちの一つを選択することの可能性を許す。様々なプログラムが、継続的な使用に応じて上記調節の展開のための事前定義された基準と同数に対応しうる。
【0055】
好ましくは、上記包装及び分配装置、上記電子手段及び上記調節システムは、例えば250gよりも少なく若しくはそれに等しい又は好ましくは150gよりも少なく若しくはそれに等しい重量(製品を除く)の、ユーザによって容易に操作されることができる全く同一のハンドヘルド装置内に統合される。
【0056】
上記システムは、ユーザが上記調節の展開を支配する幾つかのプログラムの間から選択すること又はプログラムを変更し、再呼び出しし若しくは生成することを許すインタフェースを備えていることができる。上記インタフェースは、例えばタッチ・スクリーン、1又は複数のボタン若しくはサムホイール、キーパッド、ジョイスティック、音声認識の手段、又は、遠隔制御から、コンピュータ若しくは携帯電話から生じるデータの受信器を備えていることができる。
【0057】
上記システムは、現在実行している上記プログラム及び/又は上記プログラムの実行における進行の程度をユーザが識別することを許すように構成されていることができる。例えば、上記プログラムの進行又は工程における上記プログラムの識別は、表示装置、スクリーン、1又は複数の表示灯上に表示され、又は可聴メッセージをブロードキャストすることによって信号化される。
【0058】
上記システムは、処理の進行の状態をユーザに示すように設けられることができる。
【0059】
上記システムは、少なくとも1つの組成物の入手可能な量が上記処理を終了するのに不十分であることをユーザにまた予め警告するように任意的に構成されうる。
【0060】
上記システムは、例えば専門家から又は遠隔送信機若しくはサーバから又は類似のシステムからは生じるプログラムを受信し又はロードするように構成されうる。例えば、ユーザは、1又は複数の出発物又は1又は複数のプログラムなしに、上記電子手段を備えているシステムを購入することができる。1又は複数の出発物を購入するときに、適切なプログラムがユーザに提供される。このプログラムは、全てのユーザについて標準であり且つ同じでありうる。上記プログラムはまた、カスタマイズされ、且つ、1又は複数の出発物にのみならず上記ユーザに依存しうる。上記カスタマイズは、店舗販売時点情報管理(a point of sale)で、アンケートに応じて及び/又は上記ユーザ上で実行される測定の結果に応じて実行されうる。
【0061】
出発物は、上記対応するプログラム又は上記調節の展開を支配するパラメータとともに再充填物の形で任意的に包装されうる。例えば、上記プログラム又は上記パラメータは、上記再充填物を受け取る装置によって読み出される電子メモリ上に記録される。上記メモリは上記再充填物に物理的に結合されうる。
【0062】
上記システムは、データを受信するための通信手段、例えばインターネット又は他のネットワークを使用する手段、に備え付けられうる。それはまた例えば、電子カード読み取りリーダによって記録されたプログラムを受信しうる。
【0063】
上記システムは、上記プログラムの選択を又は上記プログラムの実行を最適化することを可能にするエキスパート・システムを備えうる。
【0064】
本発明に従う上記システムは、専門家に又はエキスパート・システムに情報を送信し、且つ、幾つかのバックを受け取ることができる。上記システムによって送信される上記情報は、上記専門家が又は上記エキスパート・システムがユーザによって選択された上記プログラム又は上記調節の展開を支配するあるパラメータを場合により変更することを許す。
【0065】
本発明の例示的な実装において、本発明は、処理を最適化することを可能にする。上記プログラムは、ユーザの望みを又は上記プログラムの実行における個人データを何ら考慮することなしに、分配される量又は分配される処方の投与量を制御することができる。
【0066】
上記処理は、第1の開始施与に及び引き続く施与に対応することができる。例えば、上記ユーザは、当該ユーザの髪を染めることを希望しうる。上記処理は開始施与に引き続く施与に対応し、それは染められた外観を維持するだろう。上記プログラムは、最初の使用以降の使用の回数に応じて実行される上記調節に関してアドバイスするテーブルを含むことができる。
【0067】
ユーザが他の製品を以前に使用していたけれども、上記処理はまた、ユーザが実行するであろう施与に対応することができる。例えば、上記ユーザは、既に染められた髪を有している。上記処理は、上記染色された外観を維持することを可能にする施与に対応する。この目的のために、上記プログラムは、例示的な実施態様において、変更可能である染料の濃度のための条件を作成し、上記施与が継続するように減少させる。上記プログラミングは、不快な過負荷の効果を避けることを可能にする。
【0068】
ユーザが他の製品を並行に使用しているけれども、上記処理はまた、ユーザが実行するであろう施与、例えば染色処理、に対応することができる。この目的のために、人々がパーマし又はまっすぐにするタイプの処理を使用していた場合には、上記プログラムは染色の濃度を変更することができる。次に、上記プログラミングは、染色の濃度が連続する施与を、上記ユーザが何らパーマし又はまっすぐにする処理を実行しない場合におけるよりも少なく減少するように設計されている。
【0069】
一般的な様式において、上記プログラムは施与される組成物の処方及び/又は分配される量だけでなく、施与のモードをも変更しうる。
【0070】
施与のモードの変更は、上記装置がそれを許すときに、ある場合において自動的に実行されうる。変更はまた、例えば、上記システムによって、一つの施与ヘッドを他に置換する必要性をユーザにシグナル伝達することによって呼び出されうる。上記施与条件は例えば、接触又はスプレーすることによる施与のうちから選択される。接触による施与、例えばブラシによる、パッドによる施与、の幾つかのモードが使用され、そして例えば見つけられた有効性に応じて選択されうる。上記施与のモードは、分配される製品の量を任意的に支配しうる。
【0071】
補足として、上記プログラムはまた、もしあれば、処方の有効性又は投与量に影響を与える他の要因、例えば施与のある条件(期間、温度など)、洗浄する及び/又はポスト処理の条件を変更することができる。例えば、上記システムは、処理されるゾーンと上記製品の接触の最後を、例えば可視又は可聴シグナルによって、上記ユーザに信号を送ることができ、次にユーザは洗浄で処理しなければならない。接触の期間は、使用の回数に応じて変化し、例えば使用の洗浄回数を考慮するためにますます小さくなりうる。上記調節は、必ずしも変化する必要はない。上記システムは、例えばそれが同じ調節を保持し、しかしユーザが特定の暴露時間に従わなければならないことを示す。
【0072】
上記処理は、数ヶ月を超えて、又は、一日を超えて又はそれよりも少ないに亘って展開される。従って、処理は各日に推奨されうる。それは特にメークアップについての、例えば唇についての、事例である。上記システムの2つの使用は例えば、1時間、1日、又は1週間よりも多く離される。
【0073】
日々の処理の場合において、上記処理は、量が大量に投与される第1の施与、そして次に低い投与量において量が1日を通じて効果、例えばメークアップ、を維持するように意図されている他の引き続く施与に対応することができる。上記プログラムは、次の日に再実行されることができる。上記システムは、それを再初期化することを可能にする手段、例えば再初期化ボタン、を備えていることができる。変形として、上記再初期化は、内部クロックに又は再初期化データの受信に応じて自動的に実行されうる。
【0074】
上記処理はまた、皮膚、まつげ、爪のメークアップ、又は、所定の位置における髪の保持に関連し、従って上記製品は例えばラッカーである。
【0075】
本発明の他の有用性は、ユーザの事例に最も合致するために、上記処理を個別化することを可能にすることである。
【0076】
従って、本発明の例示的な実施態様において、上記プログラミングは例えば、ユーザの望みを又はヒトの要因、例えば皮膚又は髪の質、を考慮する。従って、上記調節の展開のための規則はカスタマイズされ、且つ、上記システムの外部の少なくとも1つのパラメータ、例えばユーザの、求められている結果の、及び/又は上記ユーザの環境の特徴的なパラメータ、に依存する。上記システムは、上記ユーザの少なくとも1つのパラメータの値又は上記ユーザの上記環境の値に応じて上記調節の展開のための幾つかの規則をメモリ内に含むことができる。一旦、1又は複数の上記パラメータがアドバイスされていると、上記展開規則の選択は上記システムによって自動的であることができる。
【0077】
多くの場合において、専門家の意見が人々の希望と結果との間の適合を改善しうる。実際に、上記専門家は、他の製品よりも一つの製品の又は他の施与手順よりも一つの施与手順の選択を指し示す要因を解析することができる。
【0078】
この場合において、2つのアプローチが可能である。人々は各施与のために専門家を訪ねることができる。例えば、人々は、彼らのビューティシャン又はヘア・ドレッサーを訪ねる。このアプローチはかなり高価であり、且つ、それらの処理に専念されるべきかなりの時間を要求する。
【0079】
従って、人々は、専門家のアドバイスに従い、そして彼ら自身で施与を実行することができる。例え処方に従うことが必ずしも簡単でないという理由であっても、このアプローチは複雑になりうる。
【0080】
本発明の例示的な実施態様において、専門家は上記製品の施与のプログラムを識別するために介在する。次に、上記専門家は、上記システムをプログラムし又は、ユーザが上記システムをプログラムし若しくは適切なシステムをロードすることを許す情報を上記ユーザに提供する。
【0081】
引き続き、上記プログラムを最適化するために、専門家を呼び出すことがなお可能である。
【0082】
エキスパート・システムを包含することがまた可能である。本発明に従う上記システムが引き続きプログラムを実行し又は送信するために、埋められるべきフォーム、写真又はダイアグラムに基づきうる。
【0083】
本発明はまた、例えば皮膚を色付けするために又は色付けされていない皮膚から色付けされた皮膚への遷移の美を最適化するために又は色付けされた皮膚から色付けされていない皮膚への遷移の美を最適化するために又は一つの色から他の色への遷移の美を最適化するために、展開を最適化することを可能にする。
【0084】
本発明はまた、しわの上記処理に、髪の及び皮膚の染色に、並びに、パーマし且つまっすぐにする処理に適用されうる。本発明は、より慎重な及び/又はより美的な展開をさせることを可能にすることができる。
【0085】
多くの人々が、彼らの化粧料製品を購入する際に困難性を経験する。なぜならば、例えば彼らは、彼らが望む結果をまだ選択していず、又は、他の製品以外の一つの製品を購入するための彼らを導くヒト要因をまだ識別していないからである。脂っぽい皮膚のためのケア製品は、幾つかの強度バージョンにおいて入手可能である。ユーザが彼らの皮膚をどのように分類するかを知らない場合に、上記ユーザはどの強度を購入するかを知らないだろうし、且つ、上記製品を購入することを躊躇しうる。本発明のおかげで、人々は躊躇なしに上記製品を購入し、そして次に、家で、上記製品が最高のあり得る有効性を有するように、彼らの皮膚に応じて上記調節の展開を支配する上記プログラムを選択することができる。
【0086】
上記プログラムは上記製品の上記使用を最適化することを可能にするけれども、本発明はまた、ユーザが必ずしも疑わない可能性を検出することを許す。従って、上記システムは、上記製品の上記可能性を説明する情報をブロードキャストすることができる。
【0087】
上記システムは、上記包装及び分配装置に1又は複数の製品を再充填することが可能である。
【0088】
本発明の主題はまた、ヒトのケラチン物質、特に皮膚、唇又は髪、の化粧的処理の方法であって、化粧料製品が上記物質に施与され、この製品は、少なくとも1つの開始組成物を含む包装及び分配装置を備えているシステムによって分配され、調節システムが分配された上記製品の特性及び/又は分配された量を変更することを可能にする上記方法において、上記調節システムはプログラムを実行する電子手段によって自動的に制御され、上記調節の展開は、上記装置の使用の回数を及び/又は分配された上記製品の量を及び/又は分配される上記開始組成物のうちの少なくとも1つの量を代表する量因子に少なくとも応じて実行されるか、又は、又は、ユーザが上記調節システムに作用するように調節合図がユーザに発せされる、上記方法である。
【0089】
上記調節が、上記包装及び分配装置の使用の回数に少なくとも応じて変更されることができる。
【0090】
上記調節が、上記包装及び分配装置のリザーバ中の組成物のレベルに少なくとも応じて変更されることができる。
【0091】
上記調節は、既に分配された製品量に少なくとも応じて変更されることができる。
【0092】
例示的な実施態様に従うと、上記電子手段は上記包装及び分配装置の上記使用を検出するように構成されており、且つ、上記調節はこのように検出された使用の回数に少なくとも応じて実行される。
【0093】
上記電子手段は、分配手段の作動に敏感なスイッチを備えていることができる。
【0094】
上記電子手段は上記包装及び分配装置のリザーバの少なくとも1つ中の組成物のレベルを検出するように構成されることができ、且つ、上記調節はこのリザーバ中の上記レベルに少なくとも応じて実行されることができる。
【0095】
上記システムは、上記包装及び分配装置に関連付けられたベース・スタンドであって、上記電子手段を備えている上記ベース・スタンドを備えていることができる。上記ベース・スタンドは、上記調節システムを制御するように構成されている。
【0096】
上記システムは、全く同一のベース・スタンドに関連付けられた複数の包装及び分配装置を備えていることができる。
【0097】
プログラム
【0098】
上記プログラムの主な目的は、実行されるべき処理に適した展開の事前定義された基準に適合するために、分配を及び/又は分配された処方の投与量を制御することでありうる。
【0099】
その上、それは、ユーザに引き継がれるようにしなければならないであろう命令、例えば暴露時間に関する命令、上記製品を施与し又は洗浄するための技術に関する命令など、を与える。
【0100】
プログラムは、順次に及び/又は並列に実行可能な命令のセットを含みうる。当該命令は、上記出発物のうちの一つの分配、例えば所定時間についてリザーバから分配開口部にこの製品を流すこと、に直接的に関連しうる。
【0101】
上記命令は、製品を分配するための作用のセット、例えば第1の出発物の流れ、次に第2の出発物の流れなど、又は、第1の量における出発物の流れ、及び、次に、第2の量における同じ上記出発物の流れなど、を含みうる。
【0102】
上記命令は、1又は複数の製品を分配することを最適化するために必要とされる数値的な又は論理的な計算に関連しうる。例えば、上記プログラムは、各使用で分配される量を及び/又は活性剤の濃度を計算するために、使用の回数だけでなく、様々な使用間のラグの回数もまた考慮することができる。
【0103】
上記プログラムは、機械的手段(穿孔カードなど)、光学的手段(バーコード)によって、又は、電子的若しくは電磁気的手段(メモリカード又はハードディスク又は光ディスク)によって格納されることができる。この記憶装置は、最終的又は一時的でありうる。
【0104】
上記システムは、プログラムを選択することを可能にするように構成されていることができる。この選択は、例えあったとしてもユーザの又は専門家の評価に委ねることができ、上記ユーザを支援する。この目的のために、上記システムは、選択を助ける要素とともに、様々なプログラムのメニュー、例えば望まれた結果又は当該結果のシミュレーションに応じて上記プログラムの引用、を提案することができる。
【0105】
例えば、抗にきび処理の事例において、上記システムは、上記プログラムの特徴(例えば、1日当たりの施与の回数)及び期待される結果(例えば、x日間の吹き出物の消失)を言及する幾つかのプログラムを提案することができる。
【0106】
上記システムはまた、上記ユーザに上記プログラムの選択を任せることなしに当該プログラムを選択することを引き受けることができる。
【0107】
上記システムは、ユーザがプログラムを選択することを助ける手段を備え付けられていることができる。
【0108】
上記システムは、例えばウェブサイトから上記プログラムをロードし又はダウンロードすることを可能にすることができる。上記プログラムは、上記システムのリーダ内に挿入されるメモリカード上に最初に記録されることができる。
【0109】
上記メモリカードは、権限のない人による上記プログラムの複製を避けることを目的とした識別及び/又は認証の手段に関連付けられることができる。
【0110】
上記システムは、上記ユーザが使用することを望むプログラムに関して又は上記システムが上記プログラムを選択することを助けるであろうデータに関してのいずれかをアドバイスされることを可能にする手段を備え付けられていることができる。上記システムは、選択されたプログラムの実行のために必要とされるデータを得るように構成されていることができる。例えば、上記プログラムは、上記処理の少なくとも1つの工程の結果を確認するために、上記処理の少なくとも1つの工程後にユーザに質問を提出し、そして上記調節に引き続き観察された結果のありうる修正を決定することができる。
【0111】
上記した通り、上記システムは、例えばタッチ・スクリーン、キーパッド、マウス、サムホイール、ボタン、パッド、ジョイスティック、音声制御などから選択される例えば情報入力手段を備えているインタフェース、データ又はプログラムを集めることができる通信システム(例えば、無線伝送、WIFI、ブルートゥース、ローカル電気ネットワーク)を備えていることができる。
【0112】
上記システムはさらに、ユーザの特徴及び/又は処理の結果をより良く確認することを可能にする1又は複数のセンサ、例えば皮膚の色センサ又はテクスチャ・センサ又は外部の特徴、例えば湿度、光(可視、UVB、UVA、IRスペクトルの全て又は幾つかを組み込む)、温度、電気伝導度、磁界及び電界、圧力及び/又は高度、風、降水、霧、イオン化、液体若しくは固体粒子、大気の透明性、気体化合物(CO2、CO、N2、O2、O3、NO2、NO3)、特定の原子(例えば、硫黄)、を確認することを可能にする1又は複数のセンサ、をさらに備えていることができる。
【0113】
上記システムは、外部要素に関してアドバイス(例えば汚染の信号伝達又は予報、天気予報など)されるようにするために設計されていることができる。
【0114】
従って、上記調節の展開は、上記処理中の進展のみだけでなく上記ユーザに及び/又はそれらの環境に特異的な状態に応じて行われうる。
【0115】
本発明の例示的な実施態様において、上記プログラムの上記実行は、それをゼロにリセットするか若しくはそれを変更するか、又は、上記プログラムが上記製品の分配及び/又は投与をもはや制御しない手動モードに切り替えるか、のいずれかで中断されることができる。この場合において、自動モードへ再びスイッチを切り替える場合にそれらを考慮にいれる観点から、上記システムは中断以降のユーザが実行していたアクションを格納することができる。
【0116】
実行されるアクションは、必要に応じて、上記プログラムの実行を再開するときにそれらを計算に取り込むような又はそれを考慮する1又は複数のプログラムを上記ユーザに提案するような様式で解析されうる。
【0117】
マルチリザーバ・システム
【0118】
上記システムは、少なくとも2つのリザーバを備え付けられていることができる。
【0119】
それらのうちの少なくとも一つの流量は、本発明の例示的な実装において監督されることができる。
【0120】
上記リザーバは、中性流体と活性剤に富む流体とをそれぞれ含むことができる。
【0121】
分配された上記製品の特性を変更するためには、流体の通過を制限するために、出口チャンネルの直径を変更すること又は出口チャンネルにおいてシャッターをおくことが可能である。これは、モータによって、磁場又は電界によって推進された変換において、回転において、移動することができる要素によって行われうる。
【0122】
上記システムは、2つよりも多いリザーバを備え付けられていることができる。上記システムは、1又は複数の活性剤を有する混合物に富むように、例えば幾つかの供給チャンネルに作用することができる。
【0123】
エネルギー活性化されたシステム
【0124】
エネルギーが、不活性化された活性剤を活性化するために使用されうる。
【0125】
この目的のために、流体の量は、出口へ運ばれる。上記出口の前に、上記システムは、不活性化された活性剤を活性化するために上記エネルギーを送る。上記エネルギーに暴露される流体の量中に存在する活性剤のみが活性化される。上記リザーバの本体中に残っている活性剤は、不活性化されたままである。これは、各使用で上記製品の効力を変更することを可能にする。
【0126】
構成
【0127】
本発明に従う上記システムは、上記包装及び分配装置に関連付けられたベース・スタンドであって、例えば上記電子手段を備えている上記ベース・スタンドを備えていることができる。上記ベース・スタンドは、上記電子手段から生じるから生じる情報に応じて上記調節システムに作用するための制御手段を備えていることができる。
【0128】
上記ベース・スタンドは、上記製品を分配するために上記後者の使用の間に、上記包装及び分配装置に固定されていてもよく又は固定されていなくてもよい。上記ベース・スタンドは、上記包装及び分配装置上に移動可能な様式で取り付けられうる。
【0129】
上記システムは、全く同一のベース・スタンドに関連付けられた複数の包装及び分配装置を備えていることができる。上記ユーザは、例えば、上記ベース・スタンドを、どの製品がそれに基づいて分配されなければならない、1又は複数の出発物を含む上記包装及び分配装置に接続することができる。変形として、上記ベース・スタンドは、使用の過程において上記包装及び分配装置を遠隔的に操作する。他の変形として、使用されなければならない上記包装及び分配装置は、調節要求のために上記ベース・スタンドまで一時的に接続され、そして次に、製品を分配するときにそれから離される。
【0130】
上記システムは、例えば1又は複数のリザーバのレベルに又はリザーバから分配された製品の流量の測定に関連する内部情報を考慮することができる。
【0131】
上記システムは、ハンド−ヘルド・アセンブリを構成することができる。上記システムはまた、必要に応じて、ハンド−ヘルド要素(hand-held piece)の形の上記包装及び分配装置、及びベース・スタンドを備えていることができる。上記包装及び分配装置は、例えば分配する製品の非存在下で上記ベース・スタンド上に配置されるように構成されている。上記ベース・スタンドは、上記包装及び分配装置の重量を量るように構成されていることができ、この可能性は、例えば活性剤の濃度を変更するために、分配される量を確認すること且つ上記調節を変更することを可能にする。
【0132】
上記ベース・スタンドは、上記調節システムの少なくとも一部を備えていることができる。例えば、上記ベース・スタンドは、上記後者が上記ベース・スタンド上に配置されているか又は上記ベース・スタンドに幾つかの他の様式で接続されている場合に、上記装置を調節するための部材に作動することができるアクチュエータを備えていることができる。上記包装及び分配装置は、出発物を含む上記リザーバ及び製品分配手段を備えていることができる。上記ユーザが上記包装及び分配装置を上記ベース・スタンドから離す場合に、上記調節は、上記ベース・スタンドによって定義されたものである。上記後者は、必要に応じて、携帯電話のためのドッキング・ステーションとして役立つことができ、それは上記調節システムを制御することができる。
【0133】
本発明は、制限されない例示的な実装の下記の詳細な説明を読むことで及び添付図面を検証することで、より理解されうる。
【図面の簡単な説明】
【0134】
図1】本発明に従う、体系的に例示的なシステムを示す。
図2】本発明に従う、体系的に例示的なシステムを示す。
図3】本発明に従う、体系的に例示的なシステムを示す。
図4】本発明に従う、体系的に例示的なシステムを示す。
図5】本発明に従う、体系的に例示的なシステムを示す。
図6】本発明に従う、体系的に例示的なシステムを示す。
図7】本発明に従う、体系的に例示的なシステムを示す。
図8】体系的な且つ部分的な様式で、例示的な調節システムを示す。
図9】体系的な且つ部分的な様式で、例示的な調節システムを示す。
図10】本発明に従う、体系的に例示的なシステムを示す。
図11】体系的な且つ部分的な様式で、例示的な調節システムを示す。
図12】体系的な且つ部分的な様式で、例示的な調節システムを示す。
図13】体系的な且つ部分的な様式で、例示的な調節システムを示す。
図14】本発明に従う、体系的に例示的なシステムを示す。
図15】本発明に従う、体系的に例示的なシステムを示す。
図16】体系的な且つ部分的な様式で、例示的な調節システムを示す。
図17】本発明に従う、体系的に例示的なシステムを示す。
図18】本発明に従う、体系的に例示的なシステムを示す。
図19】本発明に従う、体系的に例示的なシステムを示す。
図20】体系的な且つ部分的な様式で、例示的な調節システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0135】
図1には、製品がそれに基づいて送出される、1又は複数の組成物(これら組成物は出発物とも呼ばれる)を含む1又は複数のリザーバ11を備えている本発明に従う例示的な化粧品又は皮膚化学のシステム10が示されている。システム10は、調節システム12及び、分配される製品の特性の及び/又は量の展開を支配するプログラムの実行を許す電子手段13を備えている。
【0136】
この実施例において示されているように、調節システム12は、分配される製品中の1又は複数の活性剤の濃度を及び/又は分配される量を調節するように、少なくとも、電子手段13から生じる情報の項目によって、制御されることができる。
【0137】
図2に示されているように、システム10は、例えば1又は複数の出発物を含むハウジングを備えている包装及び分配装置、調節システム12、上記プログラムの実行の枠組内で上記調節システムに作用することを可能にする電子手段13を備えていることができる。
【0138】
変形として、図3に示されているように、システム10は、ベース・スタンド31から離されることができる包装及び分配装置30を備えており、ベース・スタンド31は上記調節システム及び当該調節システムに作用するための電子手段の全て又は一部を備えている。
【0139】
この場合において、上記包装及び分配装置は例えば、出発物及び、出発物から形成される混合物を分配するための手段を備えている。上記装置を調節するための部材は、分配される製品中の活性剤の含有量に応じて上記ベース・スタンドによって作動されることができる。
【0140】
本発明に従う上記システムの1又は複数のリザーバは、充電式であるか又はそうでないかであることができ、上記包装及び分配装置から離されているか又はされていないことができる。上記包装及び分配装置は、必要に応じて、上記ユーザによって1又は複数のリザーバの変更を許すことができる。
【0141】
変形において、上記システムは、上記電子手段の及び/又は上記調節システムの変更を許す。
【0142】
波線又は破線の助けを借りて図4に示されているように、上記包装及び分配装置はそれ自体が、上記電子手段13からの情報を捕捉するためのインタフェース15を備え付けられていることができる。
【0143】
図5において示されている特定の場合において、電子手段13は、幾つかの包装及び分配装置に共通である。
【0144】
例えば、バスルームは、幾つかの包装及び分配装置との相互作用で上記電子手段を備えているベース・スタンドを備え付けられている。この場合において、上記包装装置それぞれは、電子手段13によって送信されるデータを受信するためのローカル・インタフェースを備えている。
【0145】
1又は複数の上記エキスパート・システムは、上記包装及び分配装置内に統合されてもよく又は統合されなくてもよい。
【0146】
本発明に従う上記システムは、図6及び図7において個々に示されているように、データを内部の又は外部のエキスパート・システムと交換することができる。
【0147】
上記システムが複数の人々によって使用されるように適合されている場合には、上記システムはまた、上記ユーザを識別し且つ、それが上記ユーザに依存して参照すべきである上記プログラムをメモリ中に維持することができる。例えば、上記システムは、ユーザが誰であるかを示すことを可能にするセレクタを備えていることができる。変形として、上記システムは、例えばバイオメトリック情報を介して上記ユーザを自動的に認識することができる。
【0148】
幾つかの包装及び分配装置が同じ場所に共に置かれることができ、且つこれらの装置が同じ様式で使用されない限りにおいて、各包装及び分配装置に関連付けられた上記調節システムによって識別されることができるように上記電子手段によって送信される信号のための用意が、それがそれに真に対応することを保証する様式で行われる。従って、上記電子手段は上記信号中に識別コードを送信することができ、且つ、上記調節システムは、それに対応するコードを識別するための比較システムを備え付けられていることができる。このようにして、上記調節システムはそれに向けられており且つ他の包装及び分配装置のために意図された命令でない命令に従う。
【0149】
包装及び分配装置はまた、それが存在する及び/又はそれが電源を入れられている上記電子手段を知らせるように構成されていることができる。それはまた、それに利用可能な組成物を知らせることができ、及び、上記電子手段は、上記命令を最良に適合するために同じ様に利用することができる。
【0150】
本発明の特定の場合において、電子手段、1又は複数の処理手段及び1又は複数の調節システムが一緒に集結される。上記システムが、例えば内部交換可能なリザーバの形態において又は可動分配ラック上に配置された製品の形において、幾つかの異なる製品を分配するように設計されている。
【0151】
そのようなシステムで、上記電子手段は、全ての上記包装及び分配装置を調節することができる。
【0152】
本発明の特定の場合において、上記システムは、例えば、ユーザが上記調節を先んずることを許すように構成されており、それは上記プログラムの実行に応じて自動的にもはや実行されず、且つ、それは手動を含む操作の他のモードに従い実行される。
【0153】
分配及び調節システムの様式
【0154】
上記システムは、1又は複数の包装及び分配装置を備えていることができる。各装置は、上記プログラムの実行に及び必要に応じて追加の情報に応じて、その内容物(例えば液体)が様々な割合で混合されている幾つかのリザーバを備えていることができる。この追加の情報は、例えば1又は複数の雰囲気センサによって送出されるか又は上記システムの外部にあるデータ送信機によって送信される。
【0155】
上記システムは、幾つかの異なる出発物を含む包装及び分配装置を備えていることができ、及び、上記調節システムは、上記プログラムの実行に応じて上記出発物のうちの一つを選択的に分配することを可能にするように構成されていることができる。
【0156】
上記装置は、2つのリザーバを備えていることができ、及び、上記調節システムは、上記リザーバのうちの少なくとも1つから生じる上記製品の流量を変更することによって作動することができる。
【0157】
上記装置の上記リザーバのうちの一つは中性出発物を含むことができ、且つ、他のリザーバは活性剤に富む出発物を含むことができ、それらの濃度は、上記プログラムの実行に応じて、送出される製品において変化すると考えられている。活性剤に富む上記製品の上記流量は、上記混合物中の活性剤の所望の濃度を有するような様式で、上記中性出発物と混合する前に、本発明に従う上記システムによって調節されうる。
【0158】
図8に示されているように、流量を変化するために、1又は複数のバルブ34のおかげで、1又は複数のリザーバ11を離れる上記製品に提供されるフロー・セクションを変更することが可能である。例えば、多かれ少なかれ可撓性のダクトを圧迫することによって作用するピンチ・バルブ又は流体フロー・チャンネル中の針を動かすことによって作用するニードル・バルブを使用することが可能である。この動かすことは、上記調節システムの移動可能な要素によって保証されうる。この要素は例えば、変換において若しくは回転において又はより複雑な動きに従い動かされ、例えばモータによって、磁場に又は電場によって駆動される。
【0159】
その上、図9に示されているように、上記分配された製品中の活性剤の含有量を変化させるために、ポンプ42の流量に作用することが可能である。ポンプ42は、例えば対応するリザーバ中の活性剤を抽出する役目を果たす。
【0160】
本発明に従う上記システムは、2つよりも多いリザーバを備えていることができ、及び、上記調節システムは、1又は複数の活性剤を有する混合物に富むようにするために、これらリザーバから生じる全て又は幾つかの上記製品の流量を調節することができる。
【0161】
本発明の変形の実装において、上記装置は、混合チャンバの外部に又は混合チャンバの内部に、継続的に又は同時に上記出発物のそれぞれの所与の容量を介して許すことによって容量投与を実行するように構成される。
【0162】
本発明のある例示的実装では、エネルギーは、上記プログラムの実行に応じて、出発物質中に含まれている最初に不活性化された活性剤を活性化するだろう。
【0163】
上記調節システムは、例えば、活性剤の活性化の全てのモード若しくは何もないモードで又は段階的な様式で行動しうる。
【0164】
図10に示されているように、上記活性剤の上記活性化は、上記製品を分配しながら、活性チャンバ43内に上記活性剤を渡すことによって行われうる。上記活性剤の上記活性化は上記装置によってそれを分配する前に、固定された又は可変の上記製品の事前定義された量で行われることができる。
【0165】
例えば、上記装置のリザーバ中に含まれている製品のある量は、活性チャンバ43内に運ばれる。出口の前に、上記装置は、不活性化された活性剤を活性化するために上記エネルギーを送信する。上記活性チャンバ内に存在する活性剤のみが活性化される。上記リザーバ中に残っている活性剤は、不活性化されたままである。
【0166】
各使用時に、上記活性剤の活性化の程度は、上記プログラムの実行に応じて異なりうる。
【0167】
上記出発物を上記活性チャンバに入るようにさせるために、上記製品が活性チャンバ43内にリザーバ11から生じるようにさせるためにユーザがそれを例えば浸漬管35によって押すことができる1又は複数の変形可能な壁を備えている装置、例えば図10に示されているような装置を使用することが可能である。活性装置37は上記チャンバ内に存在する。活性化後に、上記製品は、任意の手段によって、例えばポンプ、上記活性チャンバにおいて上記ユーザによって生成される加圧、アプリケータによる注入又は抽出によって、活性チャンバ43から抜き出されることができる。
【0168】
上記活性剤は、エネルギー、例えば熱又は光、の影響によって活性化されることができる。
【0169】
幾つかの出発物が混合されている場合において、上記装置は、活性剤が上記装置から離れる前に、上記活性剤が均質化されることを許す少なくとも1つの混合チャンバを備え付けられていることができる。
【0170】
上記混合は、上記装置からの出口で行われることができる。上記装置は、上記混合物を分配する前に当該混合物を撹拌するための部材、例えばボール、を備えていることができる。上記装置は、バッフルを備えている分配チップさらに備えていることができる。
【0171】
上記装置が即座に混合されるべき出発物を含む2つのリザーバを備えている場合に、混合が上記装置の外で行われることができる。
【0172】
図11に示されているように、例えば、混合されるべき上記出発物は、個々の分配開口部45を介して外に現れる。これら開口部は、ユーザが分配される量を容易に抽出することを許すために、有利には互いに近くにある。上記出発物は、上記抽出が行われる表面上で、上記装置外で互いに接触することができる。
【0173】
ある例示的な実施態様において、上記装置は、変形可能な壁を有する2つのリザーバを備えており、各リザーバは、放出路を備え付けられている。これらは互いに近接に、例えば互いに5mmよりも少なく又はそれに等しい距離で現れうる。
【0174】
幾つかの可能性が、活性剤の所望の含有量で製品の分配を許すために存在する。
【0175】
例えば、分配装置は、種々の出発物を含む2つのリザーバを備えていることができ、第1のリザーバは例えば天然物を含み、且つ、第2のリザーバが活性剤を含む。語「天然製品」は、分配されるべき製品を生産するために、第1又は第2の活性剤を含む少なくとも1つの製品と混合されるように意図された製品を意味すると理解されるべきである。
【0176】
送出される製品中の活性剤の割合は、上記出発物を含むリザーバ及び対応する1又は複数の分配開口部に接続するダクト中の損失水頭を変更することによって調節されうる。
【0177】
図12に示されているように、上記出発物のうちの一つがその中で流れるダクト110を挟むための装置のための用意が行われる。例えば、このダクト110は上記装置の支持体111上でベアリングする間にループを描き、且つ、上記システムによって制御可能な移動可能な分離要素112は、多かれ少なかれダクト110を圧迫するために、多かれ少なかれ支持体111から離すことができる。移動可能な分離要素112を離すことは例えば、モータによって制御される。要素112は例えば、三角形状であり、且つ、スプリングは、上記モータへの電力供給なしにそれをダクト110に対して引くことができる。上記モータが電源供給されている場合に、要素112は、支持体111に対して変位され、且つ、上記ダクトが弾性を介してより大きい内部横断面を再開する。使用されるモータは例えば、ステッピング・モータ、例えばPerformaxタイプ、であり、且つ、上記ダクトは例えば、可撓性プラスチック・チューブ(直径3mm)である。
【0178】
その上、様々な出発物の割合の調節は、製品を分配するためにユーザによって作動され且つ様々な出発物に個々に関連付けられたポンプのための作動ストロークを多かれ少なかれ確保することによって得られることができる。例えば、上記ポンプは複数の押し込み制御幹(push-in control stems)を備えうる。そして、当該制御幹のうちの一つは、他の幹が様々な幹で作動する間に中性生成物を分配するために一定のストロークを介して作動され、上記中性生成物と混合される活性剤を分配しうる。この様々なストロークは、例えばモータによって制御される伝達要素のおかげで得られる。
【0179】
その上、上記製品は、より大きい又はより小さいストロークを介してピストンを変位させることによって分配されうる。
【0180】
図14において、調節推奨がその上に表示されうるスクリーン170を有する装置が示されている。
【0181】
上記包装及び分配装置は、分配される上記製品中の活性剤の濃度を調節することを可能にする手動の調節部材201を備えていることができる。この場合において、上記装置は、半自動的様式で操作する。上記ユーザが、表示されるアドバイスに応じて上記調節システムを作動させる。必要に応じて、スクリーン170は、他の製品とともに上記ベース・スタンドの使用を許すために、上記リザーバを備えている上記包装及び分配装置から取り外し可能なベース・スタンドの一部を形成しうる。
【0182】
図13において、製品を分配するためにユーザによって作動させられることができる分配ヘッド202を備えているシステム10が示されている。
【0183】
その上、図15に示されているように、変形可能な壁205を有する本体を備えている分配装置を備え付けることによって実行されうる。上記変形可能な壁は、例えば1又は複数の出発物を含む1又は複数のリザーバの内部容量を減少させることを可能にする。
【0184】
図16の例において、上記装置は、2つの出口ダクト210及び220、例えばプラスチックで作られた2つの可撓性チューブ(直径3mm)、に接続された、上記出発物を含む2つのリザーバを備えている。
【0185】
ダクトの一つ210は恒久的に開いていてもよく、及び、他のダクト220は、例えばピアノ線230、例えばピアノ線(横断面1mm及び3cm長)、を含むピンチ・バルブによる閉塞の可変度で閉塞されうる。上記ピアノ線は、上記装置の固定された硬い構成要素240上にダクトを縛るために圧縮応力された様式で位置され、その上、それは例えば他のダクト210を支持する。ピアノ線230の自然な弾力性は、上記ユーザが対応するリザーバを押す場合にでさえも、静止時にダクト220をピンチするのに、且つ上記製品の通過を防止するのに十分である。
【0186】
ピアノ線230の他端は、スロットを備え付けられている小さい歯車250に噛み合わされうる。この歯車は、DCモータ260によって駆動され、且つ歯車列270は、電流に比例して、モータからのトルクを増加する。
【0187】
モータ260が電源を入れられたときに、それは、ピアノ線230上で引っ張り且つそれを固定された構成要素240から離す車輪250にその回転力を伝達する。モータ260に送出される電流が大きいほど、ピアノ線がダクト220を押すことをより小さくし、且つ、上記ユーザが第2のリザーバを押す場合に上記製品が通過する可能性をますます大きくする。上記モータがもはや電源を入れられないときに、ピアノ線230の弾力性はダクト220に対して生じるようにそれを再び戻し、それは固定された構成要素240に対して押される。
【0188】
上記出発物が抜け出すために必要とされる上記エネルギーは、本実施例において、上記2つの可撓性リザーバを押すことによって、上記ユーザにより保証されうる。従って、上記ユーザが上記リザーバ上で押していない場合には、液体は上記リザーバを抜け出ず、且つ上記出口ダクトを通過することができる。
【0189】
図17において、分配のために必要とされるエネルギーを提供するために、上記ユーザによる作動の手段を何ら備えていない上記装置の可能性が示されている。例えば、上記装置は、例えばポンプの活性化のおかげで、上記ユーザが上記製品の自動分配をトリガするために押すことができるトリガーボタン208を備えていることができる。
【0190】
図18に示されているように、必要に応じて、幾つかの包装及び分配装置230が、全く同一のベース・スタンド220に関連付けられうる。
【0191】
ベース・スタンド220は、それに接続されている装置230中に含まれている1つ又は複数の製品を自動的に認識するために、実行される上記調節中にそれらを考慮するために、有利に構成されている。この認識は、例えば電気接点、電子チップ、例えばRFID、機械的な感触器及び/又は光学リーダに基づいて実行される。
【0192】
必要に応じて、上記ベース・スタンドはアイフォーン(iPhone)(登録商標)又は他の種類の携帯電話のためのドッキング・ステーションとして機能し、それは、ユーザ・インタフェースとして機能し、電子手段として機能し、且つデータを上記調節システムのための制御命令に変換するための全ての又は幾つかの計算を実行しうる。
【0193】
上記包装及び分配装置は、必要に応じて、何らかの電気調節アクチュエータを欠いていてもよい。後者は、ベース・スタンドにのみ存在し、且つ、上記ハンドヘルド・コンポーネント上に存在する調節部材を有する機械的送出、例えば流量調節弁、を介して協力しうる。
【0194】
本発明に従う上記システムは、手に保持されることができるという程までに小型される必要は必ずしもなく、例えばディスプレイ台上又は浴室中の棚上に配置されることを意図された、図19に示されているような例えばよりかさばる装置の形態をとりうる。そのようなシステムは、混合されうる様々な出発物を含む取り外し可能な様式の容器61中にそれに固定されうるハウジング260、並びに、その特性が上記プログラムの実行のおかげで使用の状態に適しているところの1又は複数の製品を分配するための1又は複数のダクト265を備えうる。
【0195】
提案された実施例
【0196】
2つの可撓性のリザーバRa及びRbを備え付けられているシステムが製造され、各リザーバは放出路を備え付けられており、2つは例えば4mm離れて現れる。従って、上記リザーバ中に含まれている2つの製品が放出された場合に、上記ユーザは上記2つの製品の接触及び急速な拡散によって形成された混合物を回収する。
【0197】
図20に示されているように、第1のリザーバの出口チャンネルは例えば可撓性プラスチック・チューブ(3mm直径及び25mm長)であり、且つ、第2のリザーバの出口チャンネルは例えば可撓性プラスチック・チューブ(3mm直径及び25mm長)であり、背面上の硬く且つ固定された構成要素258によって保持されている。
【0198】
カム259は、第2のリザーバの出口チャンネル295の前に配置される。静止位置において、上記カムは上記チャンネルを圧縮する。上記カムの主軸が回転するときに、上記カムはその圧縮から上記ダクトを解放する。
【0199】
上記液体が排出するために必要とされる上記エネルギーは、上記ユーザが2つの可撓性のリザーバを押すことによって入力する圧力によって保証される。従って、上記ユーザが上記リザーバ上で押していない場合には液体は上記リザーバを出ず、且つ上記チャンネルを通過しない。
【0200】
スイッチは、第1のリザーバ上に配置される。上記ユーザが彼らの手で上記包装及び分配装置を握るときは、彼らは上記リザーバを押し、そして上記スイッチを閉じる。上記ユーザが上記装置を保持していない場合は、上記スイッチが開く。
【0201】
商標名Alteraを有する、Max IIタイプのCPLDタイプの論理ネットワークは、電子手段として使用されうる。
【0202】
このタイプの論理ネットワークは小規模であり、予めプログラム可能であり、エネルギー倹約的であり、且つ、集積された3Vバッテリによって連続的に電力供給されることができる。
【0203】
上記論理ネットワークの入力/出力の一つが上記スイッチに接続されており、且つ、上記論理ネットワークの入力/出力の他がサーボモータに接続されている。
【0204】
上記論理ネットワークの上記プログラミングは、下記を提供する:
− 上記スイッチが閉じられる毎に値1の増分。
− 値1の変換テーブルSとの比較。変換テーブルSの出力は最終混合物中の対応する流体の強化効果を与える。
− 上記サーボモータを制御するために、上記変換テーブルの出力データSのPWM信号への変換。
【0205】
これは、上記サーボモータの上記活性化に、それ故に上記カムの上記回転に、及びそれ故に、上記第2のリザーバの上記チャンネルの開口の程度に対応する。
【0206】
上記スイッチが閉じている限り、PWM信号が維持される。上記スイッチが解放されている場合には、PWM信号のキャンセルは解放後1分まで実行されない。
【0207】
上記システムは、上記変換テーブルを含むメモリにつながれている。
【0208】
上記サーボモータは、PWM信号に従って1/2回転を実行することができる。上記サーボモータはまた、電源(5V)に接続される。
【0209】
キャップは、汚れの侵入を防ぐために、上記システムの上部を覆う。
【実施例1】
【0210】
皮膚を処理するための製品
第1のリザーバRaは20%のグリセリンを含有するゲルで満たされており、且つ、第2のリザーバRbは30%のUVフィルタを含有するゲルで満たされている。
【0211】
2つのプログラムが用意されている。第1は敏感肌のための処理プログラムに対応し、且つ、第2は通常肌のための処理プログラムに対応する。
【0212】
【表1】
【0213】
【表2】
【0214】
上記ユーザは上記キャップを除去し、そして上記装置をつかむことによって上記スイッチを作動させる。彼らは、一日一回上記製品を使用する。数秒後に、彼らは上記フラスコを押し、2つの液体を個々のチェンネルを通じて放出することを強制する。
【0215】
上記システムは、各使用後に、皮膚のタイプに適した皮膚の保護を保証する。
【実施例2】
【0216】
皮膚着色製品
第1のリザーバRaは中性ゲルで満たされており、且つ、第2のリザーバRbはDHAを含有するゲルで満たされている。
【0217】
上記プログラムは、肌を色付けし、そして時間とともにそれを維持することを可能にする。各使用において、上記システムが最適な製品を計算し、そして送出する。上記装置は、4日ごとに使用される。
【0218】
【表3】
【0219】
上記ユーザは上記キャップを除去し、そして上記装置をつかむことによって上記スイッチを作動させる。
【0220】
数秒後に、彼らは上記フラスコを押し、2つの液体を個々のチェンネルを通じて放出することを強制する。時間に応じて、上記混合物は、多かれ少なかれDHAで強化される。
【0221】
日焼け効果を達成することを可能にする最初の施与後に、それに続く施与は、皮膚の色を過剰なしに維持する。
【0222】
本発明は、上記された実施例に限定されない。
【0223】
語「備えている(comprising)」は、「少なくとも1つを備えている(comprising)」と同義であるとして理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20