(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
更に、1以上のライン部によって定められた第2のディスプレイ要素(320、410−432、510−540)を備え、前記第2のディスプレイ要素は、第2の注文エントリーパラメータと関連付けられており、
前記グラフィカルユーザインターフェースは、ユーザインプットデバイスの制御下にある前記カーソルの位置を監視するように配設され、前記第2の注文エントリーパラメータは、検出されたユーザの第2注文エントリーアクションと前記第2のディスプレイ要素とに応じてセットされる、請求項1に記載のディスプレイデバイス。
前記第1のディスプレイ要素は、第1の複数の同一直線上のディスプレイ要素の1つを有し、前記第2のディスプレイ要素は、第2の複数の同一直線上のディスプレイ要素の1つを有し、前記第1の複数の同一直線上のディスプレイ要素は、前記第1の注文エントリーパラメータのための第1のセットの値と関連付けられており、前記第2の複数の同一直線上のディスプレイ要素は、前記第2の注文エントリーパラメータのための第2のセットの値と関連付けられており、
前記グラフィカルユーザインターフェースは、第1の注文エントリーパラメータが前記カーソルと前記第1の複数の同一直線上のディスプレイの1つとの間で検出されたオーバーラップに応じて前記第1のセットの値からの値と共にセットされて、第2の注文エントリーパラメータが前記カーソルと前記第2の複数の同一直線上のディスプレイの1つとの間で検出されたオーバーラップに応じて前記第2のセットの値からの値と共にセットされるように、前記カーソルの位置を監視するように配設される、請求項2に記載のディスプレイデバイス。
少なくとも前記第1のディスプレイ要素は、ラインを備え、前記カーソルと前記第1のディスプレイ要素との間のオーバーラップは、前記カーソルが前記ラインを横切るときに検出される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のディスプレイデバイス。
少なくとも前記第1のディスプレイ要素は、複数のライン部によって定められたボーダー(504)と注文エントリーゲート(506)を有する注文エントリー領域を備え、前記カーソルが前記注文エントリーゲート(506)に入って前記ボーダー内にあるとき、前記カーソルと各ディスプレイ要素との間で前記オーバーラップを検出するように、前記ボーダーは前記カーソルの移動をブロックするように形成されている、請求項3または4に記載のディスプレイデバイス。
前記注文エントリーゲートは、前記ユーザインプットデバイスのインプットを使用して前記注文エントリーゲートを通って前記ボーダー内の前記カーソルの移動を可能にするように形成される、請求項6に記載のディスプレイデバイス。
前記グラフィカルユーザインターフェースは、ユーザの操作に基づいて少なくとも1つのディスプレイ要素の位置を動的に変化するように配設される、請求項1〜7のいずれか一項に記載のディスプレイデバイス。
前記グラフィカルユーザインターフェースは、前記カーソルの位置、すでにアクティブにされたディスプレイ要素の位置、又は前記カーソルの予測された位置のうち1以上に基づいて少なくとも1つのディスプレイ要素の位置を動的に変化するように配設される、請求項8に記載のディスプレイデバイス。
少なくとも1つのディスプレイ要素の1以上のライン部は、表示された注文パラメータ値と関連付けられた領域上に重ねられる、請求項1〜9のいずれか一項に記載のディスプレイデバイス。
前記表示された注文パラメータ値は、軸に表示された複数の注文パラメータ値の1つを有し、前記少なくとも1つのディスプレイ要素は、前記軸のための境界を形成するラインを有する、請求項10に記載のディスプレイデバイス。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書に記載された様々な実施形態は、注文エントリーに関する。電子取引処理では、注文エントリーは、1以上の注文エントリーパラメータをセットすること、1以上の注文エントリーパラメータを送信すること、又は1以上の注文エントリーパラメータをセットすることと送信することの両方、を含む。以下にさらに詳細に記載されるように、様々な注文エントリーアクション、例えば、注文エントリーラインを横切ってカーソルを移動させること、カーソルを注文エントリー領域内に移動させること、注文エントリーボタンを選択すること、又はジェスチャーを行うことが、1以上の注文エントリーアクションをセットすること、送信すること、又はセットすることと送信することの両方をトリガーするように使用されてもよい。本明細書に記載された少なくともいくつかの実施形態は、注文エントリーアクションを有効にする処理に関する。いくつかの実施形態では、注文エントリーアクションが、1以上の注文エントリーパラメータをセットすること、送信すること、又はセットすることと送信することの両方を行うことができる前に、可能となるようにしなければならない。
【0011】
さらに説明する前に、本明細書に開示された様々な実施形態は、前述の及び以下の記載又は図に示されるように、設計内容及びコンポーネントの配置にそれらのアプリケーションが限定されないことは、再度考慮しておく必要があります。その代わりに、前述の記載、以下の記載、及び図は、単独又は互いに組み合わせられてもよい様々な実施形態の概念を提示することに重点を置いている。
【0012】
1.取引システムの例
図1は、電子取引システム(“取引システム”)100を示すブロック図である。取引システム100は、取引デバイス110、ゲートウェイ120、及び電子交換システム(“交換システム”)130を含む。取引システム100は、追加の、別の、又はより少ないコンポーネントを含んでもよい。例えば、
図1に示して以下にさらに詳細に述べるように、取引システム100は、サーバサイドデバイス140を含んでもよい。別の例では、取引システム100は、複数の(例えば、2以上の)取引デバイス110、複数のゲートウェイ120、複数の交換システム130、複数のサーバサイドデバイス140、又はいくつかのそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0013】
取引デバイス110は、通信ネットワーク102を介してゲートウェイ120と通信している。取引デバイス110は、通信ネットワーク104を介してサーバサイドデバイス140と通信している。ゲートウェイ120は、通信ネットワーク106を介して交換システム130と、通信ネットワーク108を介してサーバサイドデバイス140と、通信している。語句“通信している”は、直接通信及び1以上の中間媒体を介する間接通信を含んでもよい。
【0014】
通信ネットワーク102、104、106、108は、ハードウェア(例えば、サーバ、ルータ、ゲートウェイ、及びスイッチ)、ソフトウェア(例えば、取引アプリケーション、又は通信アプリケーション)、伝送チャネル(例えば、T1ライン、T3ライン、総合デジタル通信網(ISDN)ライン等)、電気通信網(例えば、データネットワーク、コンピュータネットワーク、インターネットネットワーク、ワイドエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク等)、又はいくつかのそれらの組み合わせを含むことができる。通信ネットワーク102、104、106、108は、有線、無線、又は有線及び無線の両方のネットワークを含んでもよく、同じ又は別の種類のネットワークであってもよい。
【0015】
取引デバイス110は、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、デスクトップ、ラップトップ、モバイルデバイス、ハンドヘルドデバイス、サーバ、ゲートウェイ、又は他のコンピュータデバイスである。例えば、取引デバイス110は、シカゴのイリノイ州のトレーディング・テクノロジーズ・インターナショナル・インコーポレイテッドによって提供される電子取引プラットフォームである、X_TRADER(登録商標)のコピーを実行するパーソナルコンピュータであってもよい。別の例のように、取引デバイス110は、自動の取引ツール、例えば、トレーディング・テクノロジーズ・インターナショナル・インコーポレイテッドによってまた提供されるAutotrader(登録商標)又はAutospreader(登録商標)等を実行するサーバである。さらに別の例では、取引デバイス110は、デバイスの集合、例えば、互いに組み合わせて動作する、パーソナルコンピュータとサーバである。
【0016】
取引デバイス110は、通常、ユーザによって、所有され、操作され、制御され、プログラムされ、ユーザによって構成され、又はユーザによって他の物が使用される。本明細書で使用されるように、語句“ユーザ”は、限定されるものではないが、人(例えば、トレーダ等)又は電子取引デバイス(例えば、プロセッサとメモリ又はアルゴリズムの取引システムを含む)を含んでもよい。1以上のユーザは、所有権、操作、制御、プログラミング、構成、又は他の使用に関与してもよい。
【0017】
取引デバイス110は、1以上の取引可能な対象物を電子的に取引するように使用されてもよい。本明細書で使用されるように、語句“取引可能な対象物”は、量及び価格と取引できる生産物を含む。例示的に取引可能な対象物は、金融商品、例えば、株、オプション、債券、先物、通貨、ワラント、ファンドデリバティブ、商品、取引されたイベント、グッズ、又はいくつかのそれらの組み合わせを含む。取引可能な対象物は、“リアル(real)”又は“シンセティック(synthetic)”であってもよい。リアル取引可能な対象物は、取引所によってリストに記載された生産物である。一方で、シンセティック取引可能な対象物は、ユーザによって定められた生産物であり、取引所によってリストに記載されていない。例えば、シンセティック取引可能な対象物は、取引デバイス110を利用するトレーダによって作成されたリアル(又は他のシンセティック)の生産物の組み合わせ、例えば、シンセティックスプレッドを含んでもよい。
【0018】
1以上の取引可能な対象物を電子的に取引することは、1以上の注文エントリーパラメータをセットすること、1以上の注文エントリーパラメータを送信すること、1以上の注文エントリーパラメータをセットすることと送信することの両方を含んでもよい。通常では、パラメータは、プログラム即ちプログラム内の処理の実行中、特定の値が与えられるように変化可能である。パラメータは、例えば、価格値又は量などの値を定めるデータである。より具体的には、注文エントリーパラメータは、取引注文の一部であり、取引注文と関連付けられており、又は取引注文を定めるように使用されてもよい。例示の手段として、注文エントリーパラメータは、例えば、買われるべき又は売られるべき取引可能な対象物を定めるパラメータ(以下、“取引可能な対象物パラメータ”)、取引可能な対象物のための価格を定めるパラメータ(以下、“価格パラメータ”)、取引されるべき取引可能な対象物の量を定めるパラメータ(以下、“量パラメータ”)、注文タイプを定めるパラメータ(以下、“注文タイプパラメータ”)、又はそれらのいくつかの組み合わせであってもよい。しかしながら、他のパラメータが注文エントリーパラメータとすることもできる。
【0019】
取引可能な対象物パラメータは、例えば、買うべき又は売るべき1以上の取引可能な対象物を定める。いくつかの実施形態では、取引可能な対象物パラメータは、例えば、取引戦略を定める。取引戦略は、例えば、取引されるべき1以上の取引可能な対象物との関係を定める。例示的な取引戦略は、2以上の別の取引可能な対象物との間で広がる、例えば、バタフライスプレッド又はカレンダースプレッドである。スプレッド内の取引可能な対象物は、一般的に互いに異なる。取引可能な対象物は、通常、異なる基本的な生産物(例えば、トウモロコシ又は大豆)、異なる有効期限(例えば、7月と9月)、異なる基本的な生産物と異なる有効期限の両方、若しくはその他の異なりを有する。例えば、第1のレグ(leg)は、2010年7月とうもろこし(ZCN0)の契約と関連付けられてもよく、第2のレグ(leg)ディスプレイは、2010年9月とうもろこし(ZCU0)の契約と関連付けられてもよい。この例では、基本的な生産物(例えば、とうもろこし)は、それぞれの契約では同じであるが、これらの取引可能な対象物は、別の取引可能な対象物である。
【0020】
価格パラメータ、例えば、取引可能な対象物又は取引されるべき取引戦略のための価格又は値(例えば、価格のデリバティブ)を定める。量パラメータは、例えば、取引されるべき取引可能な対象物の量を定める。量パラメータは、取引されるべきユニット、ロット、又は契約の数を定める。
【0021】
注文タイプパラメータは、例えば、取引可能な対象物又は取引戦略が買われるべき又は売られるべきかどうかを定める。注文タイプパラメータはまた、注文が指値注文、成り行き注文、又はその他の注文のタイプでもよい。
【0022】
取引デバイス110は、交換システム130に出された又は出るであろう注文と直接的に又は間接的に関連する、追加の、別の、又はより少ない注文エントリーパラメータをセットすること、送信すること、又はセットし送信することの両方と適合されてもよい。例えば、取引デバイス110は、“買い”を定める第1の注文タイプパラメータと、“成り行き注文”を定める第2の注文タイプパラメータを送信してもよい。第1と第2のタイプパラメータは、統合して1つのメッセージとしてもよく、又は複数の別のメッセージであってもよい。
【0023】
注文エントリーパラメータをセットすることは、選択すること、割り当てること、又は他の値、例えば、数、文字、語句、価格、量、ビッド、又はバイトを定めることを含んでもよい。以下にさらに詳細に説明されるように、様々な実施形態において、1以上の注文エントリーパラメータをセットすることは、1以上の注文エントリーアクションによってトリガーされてもよい。しかしながら、特定の実施形態では、1以上の注文エントリーパラメータが、デフォルトパラメータとしてセットされる。例えば、取引可能な対象物パラメータは、デフォルトパラメータに基づいてセットされてもよい。デフォルトパラメータは、ユーザによって行われる選択がない場合にコンピュータプログラムによって自動的に選択されるパラメータである。取引デバイス110は、例えば、取引アルゴリズム又は市況に基づいて、取引可能な対象物を自動的に選択してもよい。しかしながら、他の状況では、取引可能な対象物は、ユーザによって、例えば、取引ツールがどれを選択したかに基づいて、選択されてもよい。
【0024】
1以上の注文エントリーパラメータを送信することは、例えば、1以上の注文エントリーパラメータをゲートウェイ120又はサーバサイドデバイス140を介して交換システム130に送信すること、を含んでもよい。互いに関連する注文エントリーパラメータは、同時に又は別の時間で、例えば、同じメッセージ又は別のメッセージで送信されてもよい。例えば、取引可能な対象物パラメータは、初めて取引戦略デバイス又はサーバサイドデバイスに送信される価格パラメータと量パラメータに先んじて、又は共に送信されてもよい。取引可能な対象物パラメータは、例えば、サーバサイドデバイスで記憶されてもよい。取引可能な対象物パラメータをサーバサイドデバイスですでに使用されているので、次の受け取る価格と量パラメータが、組み合わせられ、又は取引可能な対象物パラメータと共に使用されて交換システムにまとめて送信されてもよい。もし取引可能な対象物パラメータに変化が生じた場合、アップデートされた取引可能な対象物パラメータが、その変化に続く価格と量のパラメータの前に、又は共に、送信されてもよい。他の実施形態では、価格パラメータが、量パラメータは必ずしも必要ではないが、ゲートウェイ又はサーバサイドデバイスに送信される。例えば、価格パラメータが量パラメータに先んじて、共に、又は後で送信されてもよい。
【0025】
注文エントリーパラメータは、ユーザからのリクエストで、又は自動的に送信されてもよい。例えば、トレーダは、特定の取引可能な対象物を注文するために取引デバイス110を利用してもよい。トレーダは、取引注文のための様々なパラメータ、例えば、注文価格、量、又は価格と量の両方を手動で提供してもよい。別の例として、取引デバイス110は、注文のための1以上のパラメータを自動的に計算して、自動的に注文を送信してもよい。いくつかの例では、取引デバイス110は、送信されるべき注文を準備してもよく、実際はトレーダからの確認なしにそれを送信することはない。
【0026】
図1に示すように、取引デバイス110は、バス111、プロセッサ112、メインメモリ113、データストレージ114、ネットワークインターフェース115、ディスプレイデバイス116、インプットデバイス117、及びアウトプットデバイス118を含む。取引デバイス110は、追加の、別の、又はより少ないコンポーネントであってもよい。例えば、複数のバス、複数のプロセッサ、複数のメインメモリデバイス、複数のストレージ、複数のネットワークインターフェース、複数のディスプレイデバイス、複数のインプットデバイス、複数のアウトプットデバイス、又はそれらのいくつかの組み合わせが提供されてもよい。別の例では、取引デバイス110は、インプットデバイス117を含まなくてもよい。その代わりに、例えば、取引デバイス110は、ネットワークインターフェース115を介して外部の又は遠隔操作のインプットデバイスによって制御されてもよい。
【0027】
バス111は、取引デバイス110内のコンポーネント間の通信データのための、通信バス、チャネル、ネットワーク、回路、又は他の機構である。バス111は、通信的に接続されて、取引デバイス110のいずれかのコンポーネントとの間でデータを伝送してもよい。例えば、取引アプリケーションのインストールプロセス中、プロセッサ112によって実行される1以上のコンピュータで読み取り可能な命令が、データストレージ114又はネットワークインターフェース115からメインメモリ113に伝送されてもよい。取引デバイス110は、メインメモリ113に記憶された取引アプリケーションを実行するように動作している又は準備しているとき、プロセッサ112は、バス111を介してメインメモリ113から命令を引き出してもよい。
【0028】
プロセッサ112は、一般的なプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ、アナログ回路、デジタル回路、プログラムされたプロセッサ、それらの組み合わせ、又は他の現在知られている若しくは後で開発された処理プロセッサであってもよい。プロセッサ112は、シングルデバイス又はデバイスの組み合わせ、例えば、ネットワーク又は分散型のプロセッサと関連付けられてもよい。いくつかの処理戦略は、例えば、マルチプロセッシング、マルチタスク、パラレルプロセッシング、リモートプロセッシング、又は同様のものが使用されてもよい。
【0029】
プロセッサ112は、1以上の有形メディア、例えば、メインメモリ113又はデータストレージ114内でエンコードされたロジックを実行するように動作可能であってもよい。本明細書で使用されるように、1以上の有形メディアの中にエンコードされたロジックは、プロセッサ112又は別のプロセッサによって実行可能な命令を含む。ロジックは、ソフトウェア、ハードウェア、集積回路、ファームウェア、マイクロコード又は同様のものの一部として記憶されてもよい。ロジックは、例えば、インターネットと接続されるなどの通信ネットワークを介して外部の通信デバイスから受信してもよい。プロセッサ112は、図に示される又は本明細書に記載される機能、動作、又はタスクを行うためのロジックを実行してもよい。
【0030】
メインメモリ113とデータストレージ114は、有形メディア、例えば、コンピュータで読み取り可能なストレージメディアであってもよい。コンピュータで読み取り可能なストレージメディアは、様々なタイプの揮発性及び不揮発性記憶装置を含んでもよく、ランダムアクセスメモリに限られず、リードオンリーメモリ、電気的プログラマブルリードオンリーメモリ、電気的に消去可能なリードオンリーメモリ、フラッシュメモリ、磁気テープ又はディスク、光学メディア、それらのいくつかの組み合わせ、任意の他の現在知られている又は後で開発される有形データストレージデバイスを含む。メインメモリ113とデータストレージ114は、単一のデバイス又は、
図1に示すように、異なるデバイスであってもよい。例えば、メインメモリ113とデータストレージ114に記憶されたデータが、プロセッサ113によって引き出されて、処理されてもよいように、メインメモリ113とデータストレージ114は、プロセッサ112と隣接してもよく、プロセッサ112の一部であってもよく、プロセッサ112と共にプログラムされていてもよく、プロセッサ112とネットワーク接続されていてもよく、又はプロセッサ112から離れてもよい。
【0031】
メインメモリ113とデータストレージ114は、同じ又は別のタイプのメモリであってもよい。例えば、一実施形態において、メインメモリ113は、ランダムアクセスメモリ(RAM)とリードオンリーメモリ(ROM)の両方を含む。この例では、RAMは、プロセッサ112によって実行されるべき情報と命令を記憶する動的記憶装置である。RAMはまた、プロセッサ112によって実行されるべき命令の実行中に一時的に変更可能な又は他の中間情報を記憶するために使用されてもよい。ROMは、プロセッサ112のための静的情報と命令を記憶するための静的記憶装置である。さらに、データストレージ114は、プロセッサ112によって処理されるべき情報とプロセッサ112によって実行されるべき命令を記憶するための磁気ディスク、工学ディスク、又はフラッシュメモリであってもよい。
【0032】
メインメモリ113とデータストレージ114は、プロセッサ112によって実行されることが可能である命令を記憶してもよい。命令は、本明細書で記載された又は図に示された動作又は機能のうち1以上が実行されてもよい。例えば、命令は、
図2に示される動作のうち1つ、いくつか、又はすべてを行うように実行される。
【0033】
ネットワークインターフェース115は、一方向又は二方向の通信接続であってもよい。したがって、ネットワークインターフェース115は、通信的に1、2又はさらなる通信ネットワーク又は通信デバイスと接続してもよい。例えば、バス111は、取引デバイス110の1つ、いくつか、又はすべてのコンポーネントが、通信ネットワーク102と通信ネットワーク104を介してアクセス可能又は通信できるように、ネットワークインターフェース115を介して通信ネットワーク102と通信ネットワーク104と接続されてもよい。加えて、あるいは、ネットワークインターフェース115は、他の通信ネットワークを用いてバス111と接続されてもよい。ネットワークインターフェース115は、例えば、データ通信接続を提供するように総合デジタル通信網(ISDN)カード又はモデムであってもよい。別の例として、ネットワークインターフェース115は、互換性のあるLAN、例えば、インターネットに接続された、データ通信接続を提供するようにローカルエリアネットワーク(LAN)カードであってもよい。無線リンクもまた実装されてもよい。ネットワークインターフェース115は、様々なタイプの情報を表すアナログ又はデジタルのデータ流を運ぶ電気信号、電磁信号、又は光信号を送信及び受信してもよい。
【0034】
ディスプレイデバイス116は、ビジュアルアウトプットデバイス、ブラウン管(CRT)ディスプレイ、電子ディスプレイ、電子ペーパー、フラットパネルディスプレイ、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、エレクトロルミネッセントディスプレイ(ELD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜トランジスタディスプレイ(TFT)、有機発光ダイオードディスプレイ(OLED)、表面伝導型電子放出素子ディスプレイ(SED)、レーザテレビ、カーボンナノチューブ、ナノ液晶ディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ、プロジェクタ、3次元ディスプレイ、透明ディスプレイデバイス、又は他の現在知られている又は後で開発されたディスプレイであってもよい。
【0035】
ディスプレイデバイス116は、取引画面を表示するように適合される。取引画面は、トレーダが、電子取引動作、例えば、注文エントリーパラメータをセットすること又は注文エントリーパラメータを送信することを行うことができる電子取引インターフェースである。取引画面は、市場データを見るために使用されてもよい。取引画面はまた、これらと追加のアクションを自動化してもよい。取引画面は、取引アプリケーションによって提供されてもよい。例えば、操作中、X_TRADER
TMが、ワーキング注文とビッド量及びアスク量が価格レベルのリストと関連して表示される、MD TRADER(登録商標)と呼ばれる、電子取引インターフェースを提供してもよい。
【0036】
取引画面は、1以上の取引ツールを表示する。取引ツールは、電子取引を可能にし、補助し、容易にする電子ツールである。例示的な取引ツールは、限定されるべきではないが、チャート、取引ラダー、注文エントリーツール、自動化された取引ツール、自動化されたスプレッドツール、リスク管理ツール、注文パラメータツール、注文エントリーシステム、マーケットグリッド、フィルウィンドウ、市場注文ウィンドウ、それらの組み合わせ、取引する、取引の準備をする、又は取引の管理をするために使用される他の電子ツールを含む。
【0037】
取引画面は、市場情報を表示してもよく、インタラクティブであってもよい。インタラクティブ取引画面は、例えば、取引画面を使用して行うべき1以上の取引アクションを可能にしてもよい。例えば、以下に記載されるように、インタラクティブ取引画面は、1以上の注文エントリーアクションを使用して1以上の注文エントリーパラメータがセットされること、送信されること、又はセットされて送信されることを可能にしてもよい。ディスプレイデバイス116又はインプットデバイス117は、例えば、取引画面を用いてやりとりを行うように使用されてもよい。
【0038】
インプットデバイス117は、例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、タッチスクリーン、トラックボール、キーパッド、ジョイスティック、又は信号を入力するための他のデバイスであってもよい。インプットデバイス117は、例えば、プロセッサ112にコマンド選択を提供するように使用してもよい。例えば、インプットデバイス117は、取引画面に表示されたカーソルを制御するように使用されるマウスであってもよい。マウスは、選択と制御をするための1以上のボタンを含んでもよい。同様に、アウトプットデバイス118は、例えば、キーボード、マウス、スピーカー、タッチスクリーン、トラックボール、キーパッド、触覚デバイス又はシステム、ジョイスティック、又は信号をアウトプットするための他のデバイスであってもよい。アウトプットデバイス118は、例えば、1以上の信号、例えば、触覚信号又は音声信号、をユーザに出力するように使用される。
【0039】
ゲートウェイ120は、取引デバイス110と交換システム130と通信するように適合されており、クライアントデバイス110とサーバサイドデバイス140と交換システム130との間の通信を容易にできる。例えば、ゲートウェイ120は、クライアントデバイス110からの取引注文を受信して、取引注文を交換システム130に伝送してもよい。別の例として、ゲートウェイ120は、交換システム130からの市場データを受信して、取引デバイス110に市場データを伝送してもよい。
【0040】
ゲートウェイ120は、クライアントデバイス110と交換システム130との間で通信されたデータの処理を行っている。例えば、ゲートウェイ120は、取引デバイス110から受信した取引注文を交換システム130によってアクセス可能なデータ形式に処理してもよい。同様に、ゲートウェイ120は、交換システム130から受信した取引所特有の形式の市場データを取引デバイス110によって理解される形式に変換してもよい。処理は、プロトコル翻訳又は変換を含んでもよい。ゲートウェイ120の処理はまた、例えば、取引デバイス110から注文をトラッキングすること、及び交換システム130から受信したフィル確認に基づいて注文の状態をアップデートすることを含んでもよい。別の例として、ゲートウェイ120は、1以上の交換システムからの市場データをまとめて、それを取引デバイス110に提供してもよい。
【0041】
一般に、交換システム130は、取引所によって所有され、操作され、制御され、又は使用され得る。例示的な取引所は、ロンドン国際金融先物取引所(“LIFFE”)、シカゴ商品取引所(“CBOT”)、及びシカゴマーカンタイル取引所(“CME”)を含む。交換システム110は、例えば、取引所によって取引を申し込まれた、取引可能な対象物が売買されることを可能にする、コンピュータ、サーバ、又は他のコンピュータデバイスなどの電子マッチングシステムであってもよい。
【0042】
交換システム130は、取引注文の量と、注文フィル又は部分的フィルとなり得る別の取引注文の量とマッチするように適合される。取引注文は、1以上の注文エントリーパラメータを含んでもよい。マッチングの目的のため、交換システム130は、取引注文をマッチするように適合されたマッチングエンジンを含んでいる。交換システム130は、1以上の取引可能な対象物を売買するように取引注文をマッチするように適合される。取引可能な対象物は、交換システム130によって取引するためにリストに載せられてもよい。取引注文は、クライアントデバイス110から、又はサーバサイドデバイス140から受信されてもよい。取引注文はまた、例えば、ゲートウェイ120を介してクライアントデバイス110から受信してもよい。さらに、取引注文は、交換システム130と通信して他のデバイスから受信してもよい。一般的に、交換システム130は、マッチされるべき注文をまた提供する、様々な他のクライアントデバイス(クライアントデバイス110と同様であってもよい)と通信するであろう。
【0043】
さらに、交換システム130は、市場データを提供するように適合される。市場データは、例えば、ゲートウェイ120を介してクライアントデバイス110に提供されてもよい。一度受信されると、取引デバイス110は、市場データを処理して表示してもよい。表示される場合、市場データは、例えば、取引画面の一部分として、ディスプレイデバイス116に表示されてもよい。
【0044】
前述したように、取引システム100は、サーバサイドデバイス140を含んでもよい。サーバサイドデバイス140は、サーバ、ゲートウェイ、パーソナルコンピュータ、遠隔処理デバイス、それらの組み合わせ、又は他のコンピュータデバイスであってもよい。例えば、サーバサイドデバイス140は、トレーディング・テクノロジーズ・インターナショナル・インコーポレイテッドによって提供される、Autospreader
TM又はAutotrader
TMなどの自動化された取引ツールを動作するサーバであってもよい。ゲートウェイ120と共にサーバは、交換システム130で、交換システム130内に、交換システム130の周りに、又は交換システム130の近くに物理的に配置されていてもよいが、自動化された取引ツールは、取引デバイス110を使用して制御されてもよい。
【0045】
サーバサイドデバイス140は、取引デバイス110よりも交換システム130の近くに物理的に配置された場所で処理を提供してもよい。したがって、取引デバイス110の動作又は機能のすべて、取引デバイス110の動作又は機能のいくつか、ゲートウェイ120、あるいは、取引デバイスとゲートウェイデバイスの両方が、サーバサイドデバイス140によって行われてもよいし、取引デバイス110の動作又は機能が行われなくもよい。例えば、交換システム130は、取引デバイス110によって制御されたX_TRADER
TMのコピーを実行していてもよい。
【0046】
サーバサイドデバイス140は、通信ネットワーク106を介してゲートウェイ120と通信し、接続されてもよい。サーバサイドデバイス140は、1以上の注文エントリーパラメータを受信してもよい。交換システム130は、例えば、ゲートウェイ120を介して交換システム130に取引注文を送信してもよい。取引注文は、取引デバイス110から受信された注文エントリーパラメータのうち1以上を含んでもよい。サーバサイドデバイス140はまた、交換システム130を用いて取引注文を実行するように適合されてもよい。取引注文を実行することは、取引注文を発信すること、取引注文を再クォートすること、取引注文をキャンセルすること、ヘッジ注文を送信すること、取引注文を管理すること、又は他のそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0047】
いくつかの実施形態において、サーバサイドデバイス140は、交換システム130と直接通信するように適合されていてもよく、ゲートウェイ120なしで交換システム130と通信可能であってもよい。
【0048】
さらに説明する前に、取引システム100は、例示的な実施形態として提供されていることに注意すべきである。構成及び配置は、正確な実装に応じて変更してもよい。例えば、構成及び配置は、電子取引所の要件に応じて変更してもよい。さらに、他の現在知られている又は後で開発されるコンポーネントが取引システム100に組み込まれてもよい。
【0049】
2.注文エントリー方法
図2は、注文エントリー方法200の例を示す。注文エントリー方法200は、
図1のシステム100又は別のシステムを用いて、実装されている。例えば、特定の実施形態において、注文エントリー方法200における動作のうち1つ、いくつか、又はすべてが、
図1の取引デバイス110によって実行される。
【0050】
注文エントリー方法200は、1以上の注文エントリーアクションを検出すること210、1以上の注文エントリーアクションが有効かどうか決定すること220、1以上の注文エントリーアクションを分析すること230、1以上の注文エントリーパラメータをセットすること240、1以上の追加の注文エントリーパラメータを収集すること250、及び1以上の注文エントリーパラメータ260を送信すること260を含んでもよい。しかしながら、注文エントリー方法200は、追加の、別の、より少ない動作を含んでもよい。例えば、注文エントリー方法200は、動作250を含まなくてもよい。別の例において、動作250及び260は、注文エントリー方法200に含まれなくてもよい。
【0051】
動作は、
図2に示される順序又は異なった順序で行われてもよい。例えば、動作210は、動作220の後又は同時に行われてもよい。別の例において、動作250は、同時又は動作230又は動作240の前に行われてもよい。
【0052】
動作210において、取引デバイス、例えば、
図1の取引デバイスは、1以上の注文エントリーアクションを検出してもよい。以下にさらに述べるように、1以上の注文エントリーアクションを検出することは、カーソルが注文エントリーラインを横切って移動するときに検出すること、カーソルが注文エントリー領域内へ移動させられ、注文エントリーボタンがアクティブにされること(例えば、押し下げられる、開放する、又は両方);注文エントリージェスチャーが行われること、又はいくつかのそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0053】
動作220において、取引デバイスは、1以上の注文エントリーアクションが有効かどうかを決定する。1以上の注文エントリーアクションが有効であるイベントにおいて(
図2における“有効”)、注文エントリー方法は、動作230に進む。そうでなければ、1以上の注文エントリーアクションが有効でないイベントにおいて(
図2における“有効でない”)、注文エントリー方法200は、動作210に戻って続行する。あるいは、注文エントリー方法は、動作220の直前に戻って続行してもよい。
【0054】
注文エントリーアクションが有効であるとき、注文エントリーアクションを行うことは、例えば、1以上の注文エントリーパラメータをセットすること、1以上の注文エントリーパラメータを送信すること、又は1以上の注文エントリーパラメータをセットすることと送信することの両方など、成果を生み出す。しかしながら、注文エントリーアクションが有効でないイベントにおいて、注文エントリーアクションを行うことは成果を生じない。例えば、特定の実施形態において、注文エントリーアクションが有効でないとき、注文エントリーアクションは引き続き行うことができるが、パフォーマンスは成果を生じないであろう。例示として、注文エントリーアクション、例えば、注文エントリーラインを横切ることが有効でないと、カーソルは未だ注文エントリーラインを横切って移動してもよい;しかしながら、結果、例えば、注文エントリーパラメータをセットすることは、完了できない。
【0055】
しかしながら、いくつかの実施形態において、もし注文エントリーアクションが有効でない場合、ユーザは注文エントリーアクションを行うことを防止してもよい。例示として、以下にさらに詳細に述べるように、注文エントリー領域は、注文エントリーゲートを有してもよい。注文エントリーゲートは、例えば、注文エントリーアクションが有効でないとき、注文エントリー領域にアクセスすることを防止するように、閉じていてもよい。しかしながら、注文エントリーアクションが有効なとき、注文エントリーゲートが開いてもよく、カーソルが注文エントリー領域内へ移動してもよい。
【0056】
動作230において、取引デバイスは、1以上の注文エントリーアクションを分析する。1以上の注文エントリーアクションを分析することは、1以上の注文エントリーアクションを1以上の注文エントリーパラメータにマッピングすることを含んでもよい。注文エントリーアクションは、1以上の注文エントリーパラメータと関連付けられてもよく、セットされるべき、送信されるべき、又はセットと送信の両方されるべき1以上の注文エントリーパラメータを識別するように使用されてもよい。例えば、注文エントリーラインは、特定の価格パラメータ及び注文タイプパラメータと関連付けられてもよい。カーソルが注文エントリーラインを横切るとき、取引デバイスは、特定の価格パラメータと注文タイプパラメータを識別するように適合されてもよい。
【0057】
動作240において、取引デバイスは、1以上の注文エントリーパラメータをセットする。1以上の注文エントリーパラメータをセットすることは、例えば、フォーマットすることによって、使用するための準備をすること、又は別の方法で1以上の注文エントリーパラメータを送信する準備をすることを含んでもよい。注文エントリーパラメータをセットすることは、パラメータのための値を定めることを含んでもよい。例えば、価格値(例えば、94)などの値は、価格パラメータのために定められてもよい。他の値は、他のパラメータのために定められてもよい。さらに、あるいは、1以上の注文エントリーパラメータをセットすることは、1以上の注文エントリーパラメータをメッセージ又はポケットに入れることを含んでもよい。
【0058】
動作250において、取引デバイスは、1以上の追加の注文エントリーパラメータを得る。1以上の追加の注文エントリーパラメータを得ることは、受信すること、要求すること、引き出すこと、又は別の1以上の注文エントリーパラメータを得ること、を含んでもよい。特定の実施形態において、1以上の追加の注文エントリーパラメータは、プリセット値である。本明細書で使用されるように、プリセットパラメータは、デフォルトパラメータ又は1以上の注文エントリーアクションが行われる前にセットされるパラメータであってもよい。プリセットパラメータは、メモリに記憶される。例えば、対象物定義パラメータは、例えば、取引ツールが操作のために選択されたときにプリセットパラメータであってもよい。取引ツールは、特定の取引可能な対象物と関連付けられてもよい。したがって、取引ツールが選択されたとき、対象物定義パラメータは、例えば、特定の取引可能な対象物を定めるようにセットされてもよい。対象物定義パラメータは、例えば、それは取引ツールを使用してセットされる各注文エントリーパラメータと関連付けられるので、プリセットパラメータと言われ得る。
【0059】
動作260において、取引デバイスは、1以上の注文エントリーパラメータを、例えば、サーバサイドデバイス、交換システム、メモリ、又は他の通信デバイスに送信する。1以上の注文エントリーパラメータは、動作240においてセットされた1以上の注文エントリーパラメータ、動作250において得られた1以上の追加の注文エントリーパラメータ、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0060】
特定の実施形態において、取引デバイスは、1以上の注文エントリーパラメータを
図1の交換システム130などの、交換システムを用いて取引注文を出すように適合された、
図1のサーバサイドデバイス140などの、サーバサイドデバイスに送信する。サーバサイドデバイスは、取引デバイスからの1以上の注文エントリーパラメータを受信して、1以上の注文エントリーパラメータを使用して取引注文を生成してもよい。取引注文を生成するとき、サーバサイドデバイスは、取引デバイスから受信された1以上の注文エントリーパラメータとサーバサイドデバイスに記憶された1以上の注文エントリーパラメータと組み合わせてもよい。一度生成されると、サーバサイドデバイスは、取引注文を、例えば、ゲートウェイなどの、1以上の中間コンポーネントを介して、交換システムに発信する。あるいは、取引注文は、交換システムに直接発信されてもよい。
【0061】
特定の実施形態において、取引デバイスは、1以上の注文エントリーパラメータを、例えば、ゲートウェイ120などの、ゲートウェイを介して、交換システムに送信してもよい。1以上の注文エントリーパラメータは、取引注文の形式で交換システムに送信されてもよい。取引デバイスは、1以上の注文エントリーパラメータを含む取引注文を生成して送信してもよい。
【0062】
特定の実施形態において、取引デバイスは、1以上の注文エントリーパラメータをローカル又はリモートストレージデバイスに送信してもよい。1以上の注文エントリーパラメータは、例えば、取引デバイスの近くに、又はリモートデータストアで記憶されてもよい。例えば、1以上の注文パラメータは、ネットワークインターフェース115を介して、
図1のメインメモリ113又はデータストレージ114、若しくはリモートデータストアに送信されてもよい。
【0063】
3.注文エントリーアクション
前述したように、様々な実施形態において、取引デバイス110は、1以上の注文エントリーパラメータをセットする、1以上の注文エントリーパラメータを送信する、又は1以上の注文エントリーパラメータをセットすると送信するとの両方をするように適合される。1以上の注文エントリーパラメータをセットすること、送信すること、又はセットすることと送信することの両方は、例えば、1以上の注文エントリーアクションに応じて、又は基づいて行われる。注文エントリーアクションは、例えば、トレーダによって行われる又は開始されるアクションであってもよい。例示的な注文エントリーアクションは、限定されるべきではないが、注文エントリーラインを交差してカーソルを移動すること、カーソルを注文エントリー領域内へ移動させること、注文エントリーボタンを押すこと、又はジェスチャーを行うことを含む。1以上の注文エントリーパラメータをセットするとき、送信するとき、又はセットして送信するとき、他の注文エントリーアクションが行われてもよい。
【0064】
以下にさらに詳細に記載するように、
図3−
図13は、例示的な注文エントリーアクションを示す。より具体的には、
図3と
図4は、注文エントリーラインを横切ってカーソルを移動させることが注文エントリーアクションである様々な実施形態を示す。
図5と
図6は、注文エントリー領域内へカーソルを移動することが注文エントリーアクションである様々な実施形態を示す。
図7と
図8は、注文エントリーボタンをアクティブにすることが注文エントリーアクションである様々な実施形態を示す。
図9−
図13は、ジェスチャーを行うことが注文エントリーアクションである様々な実施形態を示す。
【0065】
A.注文エントリーライン
図3は、取引画面300の例である。取引画面300は、カーソル310と注文エントリーライン320を含む。様々な実施形態において、取引画面300は、追加の、別の、又はより少ないコンポーネントであってもよい。例えば、
図3に示されて、以下にさらに詳細に説明するように、取引画面300は、追加の注文エントリーライン、例えば、注文エントリーライン330、注文エントリーライン340、注文エントリーライン350、又は任意の他のそれらの組み合わせ、を含んでもよい。別の例において、
図3に示すように、取引画面300は、1以上の取引ツール、例えば、価格軸360、ビッド量軸370、アスク量軸380、又は任意のそれらの組み合わせを含む。価格軸360、ビッド量軸370、及びアスク量軸380は、まとめて市場深度取引ツールと呼ばれ得る。市場深度取引ツールは、取引可能な対象物のための注文を出して、特定の価格レベルで市場深度を表示するように使用されてもよい。他の取引ツール、例えば、チャート、パラメータフィールド、最後に取引された量軸、注文エントリー軸、又は注文エントリーに関連する他の取引ツールが、取引画面300に含まれてもよい。
【0066】
取引画面300と同様に、取引画面300内に含まれるコンポーネントとツールは、例えば、
図1のディスプレイデバイス116又は別のディスプレイデバイス上に表示されてもよい。
【0067】
カーソル310は、ユーザによって、例えば、
図1のインプットデバイス117又は別のインプットデバイスなどの、インプットデバイスを使用して制御される。カーソル310は、テキストインプット又はポインティングデバイスからのインプットに反応するディスプレイデバイス上に位置を示すように使用されるポインタ又は他のインジケータであってもよい。カーソル310は、取引画面300の一部として表示されて、注文エントリーパラメータをセットする、送信する、又は両方をするようにユーザによって制御される。1つのカーソルが示されているが、同じ又は別の注文エントリーアクションを行うように使用され得る複数のカーソルも可能である。
【0068】
操作中、ユーザはカーソル310を(例えば、インプットデバイスを使用して)注文エントリーライン320、330、340、350のうち1つ以上を横切って移動させる。前述したように、注文エントリーラインは、1以上の注文エントリーパラメータをセットする、送信する、又はセットすると送信するとの両方をするように使用されてもよい。したがって、各注文エントリーラインは、1以上の注文エントリーパラメータをセットすること、1以上の注文エントリーパラメータを送信するためのコマンド、又は両方と関連付けられてもよい。例えば、
図3の例において、注文エントリーライン320は、“94”の価格値(例えば、価格軸360に示される)でのアスクと関連付けられており、注文エントリーライン330は、“95”の価格値でのアスクと関連付けられており、注文エントリーライン340は、“96”の価格値でのビッドと関連付けられており、及び注文エントリーライン350は、“97”の価格値でのビッドと関連付けられている。この関連付けは、インサイドマーケットが手動又は自動で、再度中心に置かれる又は再配置された場合に変更できる。
【0069】
ユーザは、注文エントリーライン320を横切って又は超えてカーソル310を移動するとき、星312によって示されるように、価格パラメータが94の価格値にセットされてもよく、注文タイプパラメータが“買い”にセットされてもよい。注文タイプパラメータは、選択されたインサイドマーケットに関連する価格レベルの位置のために“買い”にセットされる。例えば、インサイドマーケットが“94”の価格レベルを下回ったので、注文タイプパラメータは、“買い”にセットされる。なお、他の関係は、注文タイプパラメータをセットするために使用されてもよい。しかしながら、他の実施形態において、注文タイプパラメータは、デフォルトパラメータであってもよい。価格パラメータと注文タイプパラメータは、1以上の追加の注文エントリーパラメータと組み合わせられて、それら自身によって送信されてもよい。例えば、価格パラメータと注文タイプパラメータは、プリセット量パラメータと組み合わせられてもよい(例えば、ともに送られてもよい)。量パラメータは、価格と注文タイプパラメータがセットされる前、同時、又は後にテキストフィールド内に定められてもよい。パラメータをセットする注文エントリーラインを横切っていることが、任意の方法で、視覚的に、又は聴覚的に、若しくは他の方法で表示されてもよい。注文エントリーラインを横切っていることの結果として、パラメータの値が、視覚的にインターフェース上に任意の方法で表示される、又は聴覚通知を介して示されてもよい。
【0070】
カーソルが注文エントリーライン320を横切ることに反応して、価格と注文タイプパラメータがセットされるが送信されないイベントにおいて、その注文エントリーラインの例は、セットするが送信しないように形成されているので、その後、ユーザは、注文エントリーパラメータの送信を開始するようにカーソル310を使用してもよい。例えば、送信ボタンは、注文エントリーパラメータのすべて、いくつかを送信するように、又は注文エントリーパラメータのいずれも送信されないように選択(押される)され得る。注文エントリーパラメータは、例えば、サーバサイドデバイス、又は交換システムに接続されたゲートウェイに送信され得る。注文エントリーボタンは、セットされた後の任意の時間で送信されるように選択され得る。
【0071】
さらに説明する前に、取引画面300又は様々なコンポーネントは、
図3に示されるように又は別の構成を使用して表示されてもよい。より具体的に、1つ、いくつか、又はすべての注文エントリーラインが、垂直に、水平に、任意の角度で、又はいくつかのそれらの組み合わせで表示されてもよい。同様に、列構成に表示される(例えば、互いの上部に積み上げられる)代わりに、注文エントリーラインは、部分的に又は全体に1列に並んで(例えば、互いに隣接して)、取引画面の別のコーナーで、又は別の列、行、又は列と行の両方に沿って配置されてもよい。
【0072】
さらに、様々な実施形態において、注文エントリーラインは、領域、画像、数字、文字、ディスプレイ、デバイス、取引ツール、又は取引画面、に表示され、の上に重ねられ、と隣接して、と組み合わせられ、又は、と置き換えることができる。例えば、取引エントリーライン320が、価格列360内の価格値“94”と関連付けられた境界(例えば、価格列360の右側の境界)上に重ねられてもよい。注文エントリーライン330は、価格列360内の“95”の価格値と関連付けられた境界(例えば、価格列360の右側の境界)上に重ねられてもよい。注文エントリーライン340は、価格列360内の価格値“96”と関連付けられた境界(例えば、価格列360の左側の境界)上に重ねられてもよい。注文エントリーライン350は、価格列360内の価格値“97”と関連付けられた境界(例えば、価格列360の左側の境界)上に重ねられてもよい。
【0073】
様々な実施形態において、注文エントリーラインは、直線又はカーブでもよい。例えば、
図3に示すように、注文エントリーラインは、直線である。しかしながら、別の例において、1以上の注文エントリーラインは、1以上のカーブを含んでいてもよい。さらに、注文エントリーラインのうち1つ以上が文字、数字、絵、又は他の形状に形作られてもよい。例えば、様々な実施形態において、注文エントリーライン320は、四角として形作られて、価格値“94”と関連付けられた価格列360のすべての境界上に重ねられてもよい。別の例において、注文エントリーライン320は、数字若しくは、“9”、“4”又は“9及び4”などの数字のシリーズとして構成されており、価格値“94”と関連付けられたすべて又はいくつかのテキストの代わりとして、価格列360内に置かれる。
【0074】
図4に様々な注文エントリーパラメータをセットするように複数の注文エントリーラインを使用すること、及び様々な注文エントリーパラメータを送信するように注文エントリーラインを使用することを示している。
図4は、取引画面400を示す。取引画面400は、カーソル402と複数の注文エントリーライン410−432を含んでいる。複数の注文エントリーライン410−432は、異なる注文エントリーパラメータと関連付けられてもよい。各注文エントリーラインが、異なる注文エントリーパラメータにセットするように使用されてもよい。
【0075】
注文エントリーライン410、412は、取引可能な対象物パラメータをセットするように使用されてもよい。例えば、注文エントリーライン410は、取引可能な対象物Aと関連付けられてもよく、注文エントリーライン412は、取引可能な対象物Bと関連付けられてもよい。したがって、カーソル402が注文エントリーライン412を横切った(例えば、
図4における星によって示される)ときから、注文エントリーパラメータが取引可能な対象物Bにセットされる。しかしながら、カーソル402が注文エントリーライン412の代わりに注文エントリーライン410を横切ったイベントにおいて、注文エントリーパラメータは取引可能な対象物Aにセットされ得る。取引可能な対象物Aは、取引可能な対象物Bと同じか、又は違ってもよい。
【0076】
様々な実施形態において、注文エントリーラインは、すべて又はいくつかの取引戦略、例えば、スプレッドを表してもよい。例えば、注文エントリーラインは、複数(例えば、2つ以上)の取引可能な対象物と関連付けられてもよい。注文エントリーラインは、スプレッドの複数のレグ(legs)に対応してもよい。しかしながら、別の例として、トレーダは、別の取引可能な対象物と関連付けられた複数の注文エントリーラインを横切ることによって取引戦略をそれぞれ選択してもよい。
【0077】
注文エントリーライン414、416が、注文タイプパラメータをセットするように使用されてもよい。注文エントリーライン414は、“買い”と関連付けられてもよく、注文エントリーライン416は、“売り”と関連付けられてもよい。
図4の例において、カーソル402が注文エントリーライン412を横切った(例えば、
図4における星によって示される)ときから、注文エントリーパラメータは“売り”にセットされる。しかしながら、カーソル402が、注文エントリーライン416の代わりに注文エントリーライン414を横切ったイベントにおいて、注文エントリーパラメータは“買い”にセットされる。
【0078】
注文エントリーライン418−424は、量パラメータをセットするように使用されてもよい。例えば、注文エントリーライン418は、第1の量値と関連付けられてもよく、注文エントリーライン418は、第2の量値と関連付けられてもよく、注文エントリーライン422は、第3の量値と関連付けられてもよく、注文エントリーライン424は、第4の量値と関連付けられてもよい。
図4の例において、カーソル402が注文エントリーライン412を横切った(例えば、
図4における星によって示される)ときから、量値が第2の量値にセットされる。同様に、カーソル402が他の注文エントリーライン418、422、又は424のうちの1つを横切ったイベントにおいて、量パラメータが、関連付けられた量値にセットされる。第1、第2、第3、第4の量値は、互いに同じであるか、又は異なってもよい。
【0079】
注文エントリーライン426−430は、価格パラメータとしてセットされるように使用されてもよい。例えば、注文エントリーライン426は、第1の価格値と関連付けられてもよく、注文エントリーライン428は、第2の価格値と関連付けられてもよく、及び注文エントリーライン430は、第3の価格値と関連付けられてもよい。
図4の例において、カーソル402が注文エントリーライン412を横切った(例えば、
図4における星によって示される)ときから、価格パラメータが第2の量値にセットされる。同様に、カーソル402が注文エントリーライン428又は430を横切ったイベントにおいて、価格パラメータは、関連付けられた価格値にセットされる。第1、第2、第3の価格値は、互いに同じか又は異なっていてもよい。
【0080】
注文エントリーライン432は、様々な注文エントリーパラメータを送信するように使用されてもよい。注文エントリーライン432は、注文エントリーライン410−430を使用してセットする注文エントリーパラメータ、いくつかの追加の注文エントリーパラメータ(例えば、プリセット値又はデフォルト値と関連付けられた)、又はいくつかのそれらの組み合わせを送信するためのコマンドと関連付けられてもよい。
図4の例において、カーソル402が注文エントリーライン412を横切った(例えば、
図4における星によって示される)ときから、関連付けられた注文エントリーパラメータが、例えば、サーバサイドデバイス、又はゲートウェイを介して交換システムに送信されてもよい。注文エントリーラインは、インサイドマーケットから、+1、−1に対応できる。
【0081】
様々な実施形態において、注文エントリーラインのうち1つ以上は、取引画面上の位置を動的に変化させてもよい。移動は、例えば、カーソル402の位置、横切った注文エントリーラインの位置、又はカーソル402の予測された位置に基づいてもよい。注文エントリーラインの移動は、カーソルが注文エントリーラインを横切るように移動するために必要な距離を最小にしてもよい。例えば、
図4に示されるように、注文エントリーライン432は、注文エントリーライン432と注文エントリーライン426(例えば、最後に横切った注文エントリーライン)との間の距離が最小になる、又は小さくなるように、方向440に動的に移動させてもよい。結果として、注文エントリーラインの位置は、ユーザの操作に基づいて動的に変更してもよい。
【0082】
B.注文エントリー領域
図5Aは、取引画面500の例を示す。取引画面500は、1以上の注文エントリー領域、例えば、注文エントリー領域510−540を含んでもよい。各注文エントリー領域は、1以上の注文エントリーパラメータ、1以上の注文エントリーパラメータを送信するためのコマンド、又はそれらの組み合わせと関連付けられてもよい。例えば、
図5の例として、注文エントリー領域510は、“97”の価格値と“買い”の注文タイプと関連付けられてもよい。注文エントリー領域520は、“96”の価格値と“買い”の注文タイプと関連付けられてもよい。注文エントリー領域530は、“95”の価格値と“売り”の注文タイプと関連付けられてもよい。注文エントリー領域540は、“94”の価格値と“売り”の注文タイプと関連付けられてもよい。
【0083】
1つの、いくつかの、又はすべての注文エントリー領域510−540は、ボーダー504と1以上の注文エントリーゲート506を含んでもよい。ボーダー504は、カーソル502が、注文エントリー領域に入ること又は出ることを防止することができ、注文エントリーゲート506は、注文エントリー領域を入ること又は出ることを可能にしてもよい。カーソル502は、ボーダー504を横切ることができないが、注文エントリーゲート506を通って移動することができる。注文エントリーゲート506は、ボーダー504の開口である。様々な実施形態において、注文エントリーゲート506は、レジスタンスを提供してもよい。例えば、注文エントリーゲート506は、特定の時間に閉じられて、他の時間で開いてもよい。ユーザは、例えば、ボタンを押すこと、カーソル502を用いて注文エントリーゲート506を“タッピングする”、又は注文エントリーゲート506を開口するための他の動作によって、注文エントリーゲートを開いてもよい。注文エントリー領域に入る又は出ることを試みるとき、カーソル502は、例えば、インプットデバイスを使用するユーザによって、注文エントリーゲート506を通るように操作される。これは、注文エントリーゲート506を開口することを含んでもよい。ボーダー504と1以上の注文エントリーゲート506は、任意の形状、サイズ、又は位置で形成されてもよい。
【0084】
カーソルが注文エントリー領域内に操作されるとき、1以上の注文エントリーパラメータがセットされてもよく、送信されてもよく、又はセットと送信の両方がされてもよい。例えば、
図5Aに示されるように、カーソル502が注文エントリーゲート506を通って、注文エントリー領域内に操作される、即ち進められるとき、価格パラメータが“95”の値にセットされてもよく、注文タイプパラメータが“売り”の値にセットされてもよい。様々な実施形態において、必須ではないが、価格パラメータと注文タイプパラメータはまた、注文エントリー領域530に入るカーソル502に反応して、即時に又は遅れて、送信される。同様に、価格パラメータと注文タイプパラメータは、カーソル502が中に入った注文エントリー領域がどれであるかによって、他の値にセットされてもよい。
【0085】
図5Bは、複数のエントリーゲート、例えば、注文エントリーゲート572−578を用いた注文エントリー領域を示す。注文エントリーゲートの1つ1つは、1以上の注文エントリーパラメータをセットすること、送信すること、又はセットすることと送信することの両方と関連付けられている。様々な実施形態において、注文エントリーゲートは、1以上の注文エントリーパラメータをセットする、送信する、又はセットと送信の両方をするように使用されてもよい。例えば、
図5Bに示されるように、第1の注文エントリーゲート572は、取引可能な対象物Aと関連付けられてもよい。注文エントリーゲートは、第1の価格値で買うことと関連付けられてもよい。注文エントリーゲート576は、第2の価格値で買うことと関連付けられてもよい。注文エントリーゲート578は、第3の価格値で買うことと関連付けられてもよい。
図5Bの例として、カーソル502が注文エントリーゲート572を通って移動した後に、取引可能な対象物パラメータが取引可能な対象物Aにセットされてもよく(例えば、注文エントリーゲート572の近くの星によって示されるように)、及び注文タイプパラメータは、カーソル502が注文エントリーゲート578を通って移動した後に(例えば、注文エントリーゲート578の近くの星によって示されるように)、“買い”にセットされてもよい。
【0086】
図5Cは、注文エントリー領域のシリーズ(例えば、2以上を含む)580を示す。注文エントリー領域のシリーズ580は、1以上の注文エントリーパラメータをセットする、送信する、又はセットして送信するように使用されてもよい。例えば、
図5Cに示されるように、注文エントリー領域582は、価格パラメータをセットするように使用されてもよく、及び注文エントリー領域584は、価格パラメータを送信するように使用されてもよい。別の例において、注文エントリー領域582は、価格パラメータをセットするように使用されてもよく、注文エントリー領域584が、量パラメータをセットするように使用されてもよい。さらに別の例において、注文エントリー領域582は、価格パラメータをセットするように使用されてもよく、注文エントリー領域584は、中から選択するように複数のデフォルトパラメータがあるイベントにおいて、例えば、デフォルトパラメータを選択するように使用されてもよい。
【0087】
注文エントリー領域のシリーズ580は、例えば、注文エントリーパラメータの組み合わせが選択されてセットされるように、追加の注文エントリー領域を含んでもよい。注文エントリー領域が任意の形式において表示されてもよい。例えば、注文エントリー領域は、列、行、又は互いに関連する角度で表示されてもよい。さらに、注文エントリーゲートの1つ以上のサイズ及び形状が変更されてもよい。例えば、注文エントリーゲートを注文エントリー領域側に沿って置かれる代わりに、注文エントリーゲートのコーナーに注文エントリーゲートが配置されてもよい。
【0088】
図6Aと
図6Bは、ボーダーなしの注文エントリー領域内にカーソルを移動させる様々な例を示す。より具体的には、
図6Aは、ボーダーなしの注文エントリー領域内にカーソルを移動することを示し、
図6Bは、注文エントリー領域の小領域内にカーソルを移動することを示す。
【0089】
図6Aは、取引画面600の例を示す。上述したように、取引画面は、1以上の注文エントリー領域を含んでもよい。例えば、
図6Aに示されるように、取引画面600は、注文エントリー領域610、620、630、640を含む。カーソル602は、例えば、インプットデバイスを使用したユーザの制御の下、注文エントリー領域630内に移動する。
【0090】
注文エントリー領域は、カーソルが注文エントリー領域を入ること又は出ることを防止するボーダーを含んでいなくてもよい。ボーダーなしでは、カーソル602は、任意の方向から注文エントリー領域に入ってもよく、又は出てもよい。注文エントリー領域は、1以上の取引ツールを重ねてもよい。例えば、
図6Aに示されるように、注文エントリー領は、すべて又はいくつかのビッド量列、価格列、及びアスク量列に重ねてもよく、又は表示されてもよい。他の実施形態において、注文エントリー領域は、1つの取引ツールに重ねてもよく、又は表示してもよい。例えば、注文エントリー領域は、価格列のみに重ねてもよい。
【0091】
図6Aにおいて、注文エントリー領域610は、“97”の価格値と“買い”の注文タイプと関連付けられている。注文エントリー領域620は、“96”の価格値と“買い”の注文タイプと関連付けられている。注文エントリー領域630は、“95”の価格値と“売り”の注文タイプと関連付けられている。注文エントリー領域640は、“94”の価格値と“売り”の注文タイプと関連付けられている。
【0092】
カーソル602が、注文エントリー領域630内に移動するイベントにおいて、価格パラメータは、“95”の価格値にセットされてもよく、注文タイプパラメータは、“売り”の値にセットされてもよい。同様に、カーソル602が、他の注文エントリー領域610、620、640のうち1つの中に移動されるイベントにおいて、価格パラメータと注文タイプパラメータは、関連付けられた値に関連してセットされてもよい。
【0093】
様々な注文エントリーパラメータは、カーソル602が注文エントリー領域630内に移動するのに応じて送信されてもよい。しかしながら、他の実施形態において、分割された、独立の注文エントリーアクションが、様々な注文エントリーパラメータを送信するように行われてもよい。
【0094】
注文エントリー領域は、同じ又は異なる注文エントリーパラメータと関連する1以上の小領域を含んでもよい。例えば、
図6Bに示すように、注文エントリー領域630は、小領域632、小領域634、及び小領域636を含んでもよい。小領域632−636は、量パラメータと関連付けられてもよい。例えば、小領域632は、“1”の量と関連付けられてもよく、小領域634は、“5”の量と関連付けられてもよく、及び小領域636は、“10”の量と関連付けられてもよい。したがって、カーソル602が注文エントリー領域630内に移動させられるときに価格パラメータと注文タイプパラメータをセットすることに加えて、カーソル602がどの小領域内に移動するかに応じて量パラメータがセットされてもよい。例えば、
図6Bに示されるように、カーソル602が小領域636内に移動されると、量パラメータは、“10”の値にセットされてもよい。同様に、カーソル602が小領域632又は634に移動されたイベントにおいて、量パラメータは、対応する値にセットされてもよい。
【0095】
C.注文エントリーボタン
図7と
図8は、注文エントリーアクションを行うように注文エントリーボタンを使用する様々な実施形態を示す。より具体的に、
図7は、様々な注文エントリーアクションを示し、
図8は、操作中の注文エントリーボタンを使用する例を示す。
【0096】
図7は、例えば、ユーザの指710によってアクティブにされ得る例示的な注文エントリーボタン700を示す。注文エントリーボタン700は、キーボード、マウス、タッチスクリーン、又は他のインプットデバイス上に配置されてもよい。注文エントリーボタン700は、1以上の注文エントリーアクションと関連付けられてもよい。
【0097】
様々な実施形態において、注文エントリーアクションは、注文エントリーボタン700を押すこと(例えば、矢印720によって表されるように)を含んでもよい。ユーザの指710が注文エントリーボタン700を“アップ”状態から“ダウン”状態に動かすとき、注文エントリーアクションが行われてもよい。例えば、価格パラメータなどの注文エントリーパラメータは、注文エントリーボタン700が押されたときにセットされてもよい。
【0098】
様々な実施形態において、注文エントリーアクションは、“ダウン”状態において、注文エントリーボタン700を、例えば、少なくとも任意の事前に設定された時間の長さ又はほぼ実際に時間がない長さ(例えば、それを押すだけ)の間、保持すること(例えば、
図7に示される位置730で保持されることによって表される)を含んでもよい。時間の長さは、システムに応じて又はユーザの好みによって変更してもよい。実施形態において、注文エントリーボタン700が“ダウン”状態に保持されている時間は、注文エントリーパラメータを決定するように使用されてもよい。例えば、注文エントリーボタン700を0.25秒の間ダウンに保持することは、“1”の値に量パラメータをセットしてもよく、注文エントリーボタン700を0.5秒の間ダウンに保持することは、“5”の値に量パラメータをセットしてもよく、又は注文エントリーボタン700を1秒の間ダウンに保持することは、“10”の値に量パラメータをセットしてもよい。この例における時間の長さは、説明のためである。任意の時間の長さが使用されてもよい。ディスプレイウィンドウは、注文エントリーボタン700をどのくらいの時間ダウンに保持しているのか、又はセットされるであろう値を示すように取引画面上に表示されてもよい。さらに別の実施形態において、注文エントリーボタン700を“ダウン”状態に保持することが、別の注文エントリーアクションを有効にしてもよい。例えば、いくつかの注文エントリーアクションが、注文エントリーボタン700がダウンに保持された場合のみ有効になるようにしてもよい。
【0099】
様々な実施形態において、注文エントリーアクションは、注文エントリーボタンを解除すること(例えば、矢印740によって表される)を含んでもよい。ユーザの指710が注文エントリーボタン700を“ダウン”状態から“アップ”状態にする(例えば、ばね)ことが可能なときに、注文エントリーアクションが、行われてもよい。例えば、価格パラメータなどの注文エントリーパラメータは、注文エントリーボタン700が解除されたときにセットされてもよい。別の例において、注文エントリーアクションは、注文エントリーボタン700を解除することによって有効になってもよい。注文エントリーアクションが注文エントリーボタンを解除することと関連付けられている実施形態において、ユーザが注文エントリーアクションを取らないでも注文エントリーボタンを解除することができる別々のユーザアクション(例えば、キーボード上のEscキーを押すこと)があってもよい。
【0100】
図7に示される、1つの、いくつかの、又はすべての様々な実施形態は、互いに組み合わせてもよい。例えば、
図8は、
図7に示す様々な実施形態を組み合わせた例を示す。
図8において、注文エントリーボタン810は、数字キーパッド上の3キーであってもよく、“94”の価格値と“買い”の注文タイプと関連付けられている。注文エントリーボタン820は、数字キーパッド上の6キーであってもよく、“95”の価格値と“買い”の注文タイプと関連付けられている。注文エントリーボタン830は、数字キーパッド上の4キーであってもよく、“96”の価格値と“売り”の注文タイプと関連付けられている。注文エントリーボタン840は、数字キーパッド上の7キーであってもよく、“97”の価格値と“売り”の注文タイプと関連付けられてもよい。関連付け又は選択されたキーは、
図8に示されるものに限定されない。任意の関連付け又はキーが使用されてもよい。
図8は、単にいくつかの実施形態の様々な概念を示しているに過ぎない。
【0101】
注文エントリーボタン810が押されるイベントにおいて、価格パラメータが“94”の価格値にセットされ、注文タイプが“買い”にセットされる。注文エントリーボタン810は、量パラメータをセットするようにダウンに保持されてもよい。例えば、注文エントリーボタン810を1秒間ダウンに保持することは、量パラメータを“5”にセットされてもよい。最終的に、価格、注文タイプ、量パラメータ、のうち1つ、いくつか、又はすべては、注文エントリーボタンが解除されたときに、送信されてもよい。
【0102】
D.ジェスチャー
様々な実施形態において、取引デバイスは、インプットデバイスとして、モーション検出デバイス、例えば、カメラ、赤外線センサ、モーション検出ヘッドセット、又は映像検出ヘッドセットを含んでもよい。モーション検出デバイスは、ジェスチャーを検出するように適合されてもよい。本明細書で使用されるように、ジェスチャーは、1以上の手、腕、体、頭、顔、目、口、唇の移動、アクション、又は位置であってもよく、若しくは、思考、要求、アイディア、意見、又は感情を表しているジェスチャーデバイスであってもよい。したがって、1以上のジェスチャーが注文エントリーアクションであってもよい。
【0103】
図9は、モーション検出デバイスを用いた取引デバイスを示す。
図10−12は、例示的なジェスチャーを示す。
【0104】
図9は、例示的な取引デバイス900を示す。取引デバイス900は、
図1の取引デバイス110と同じか又は同等であってもよい。
図9に示されるように、取引デバイス900は、モーション検出デバイス910とディスプレイデバイス920を含んでもよい。加えて、別の、又はより少ないコンポーネントが提供されてもよい。例えば、取引デバイス900は、複数のモーション検出デバイス、複数のディスプレイデバイス、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。別の例において、以下に説明されるように、取引デバイス900は、ジェスチャーデバイスを含んでもよい。
【0105】
モーション検出デバイスは、ユーザ930の1以上のジェスチャーを検出するように適合された、カメラ、赤外線センサ、モーション検出ヘッドセット、又は映像検出ヘッドセット、任意のそれらの組み合わせ、又はいくつかの他のデバイスであってもよい。取引デバイス900は、注文エントリーアクションとしてジェスチャーを使用するように適合されてもよい。ジェスチャーは、別の注文エントリーアクションが可能なように、1以上の注文エントリーパラメータをセットするように、1以上の注文エントリーパラメータを送信するように、又はそれらのいくつかの組み合わせとなるように使用されてもよい。
【0106】
様々な実施形態において、モーション検出デバイス910は、ユーザ930によって作成される動作及びサインを検出するように適合される。例えば、
図10に示されるように、注文タイプパラメータは、ユーザがユーザの右手1010を右に振ったとき(例えば、矢印1020によって示される)、“買い”にセットされてもよく、ユーザがユーザの右手1010を左に振ったとき(例えば、矢印1030によって示される)、“売り”にセットされてもよい。さらに、ユーザの指は、追加の注文エントリーパラメータをセットする又は様々な注文エントリーパラメータを送信するように使用されてもよい。例えば、量パラメータは、ユーザが1本(1)の指1040を立てるとき、1(1)の値がセットされてもよい。しかしながら、量パラメータは、ユーザが3本(3)の指1050を立てるとき、3(3)の値をセットしてもよい。指と値との間の比率は、1対1の比率又は単に関連付けられた比率であってよい。例えば、2本(2)の指を立てることは、量パラメータを5(5)にセットしてもよい。
【0107】
他の例において、
図11と
図12に示すように、従来の1以上のオープンアウトクライピット取引動作が注文エントリーアクションとして行われてもよい。取引デバイスは、例えば、モーション検出デバイスを用いて、トレーダがこれらの従来のシグナルを使用して取引できてもよい。例えば、
図11に示されるように、体に向けられた手のひら1100は、買いのアクションを示し、
図12に示されるように、外側に向けられた手のひら1200は、売りを示す。価格は、体から離れた腕の長さで示されて、量は顔の近くに表示される。1−5の数量は、垂直の指を用いて表示され、6−9は、水平の指を用いて表示される。1−9の量は、顎のレベルで示され、10の増加分は、額で示される。
【0108】
様々な実施形態において、ジェスチャーデバイス又はコントローラは、ジェスチャーをトラッキング又は識別するために使用されてもよい。ジェスチャーデバイスは、モーション検出デバイスと連動して動作するワンド、ブレスレット、リング、コントローラ、又は他のデバイスであってもよい。例えば、様々な実施形態において、モーション検出デバイスは、赤外線センサであり、ジェスチャーデバイスは、赤外線コントローラであり、例えば、コントローラが回転され、持ち上げられ、及び傾けられたときに検出するスイッチを含んでいる。赤外線センサは、ジェスチャーデバイスの動作を検出してモーションを測定してもよい。三角測量がモーションを測定するように使用されてもよい。
【0109】
操作中、赤外線コントローラが赤外光のパルスを発信してもよい。パルスは、コントローラとセンサが同期されたときに特定の周波数を送信してもよい。赤外線コントローラがパルスを発信するとき、例えば、ディスプレイデバイスの上部に置いてある、赤外線センサは、いくつかの異なるポイントと時間でパルスを受信する。コントローラからセンサへの時間と距離を使用して、取引デバイスは、三角法を使用してトレーダが行っているジェスチャーを計算できる。傾斜、どれくらい高く又は低くジェスチャーデバイスが向けられているかは、水銀スイッチ又は他の態様の傾斜センサを使用して計算できる。
【0110】
図9に戻って、モーション検出デバイス910は、ユーザ920がどの画面を見ているのか、あるいは、ユーザが1つの画面上のどの領域を見ているのかを検出するように適合されてもよい。例えば、モーション検出デバイス910は、ユーザ930が第1のコンピュータモニタ、第2のコンピュータモニタ、又は第3のコンピュータモニタを見ているかどうかを検出してもよい。第1のコンピュータモニタは、取引可能な対象物Aのための市場深度ツールを表示していてもよい。第2のコンピュータモニタは、取引可能な対象物Bのための市場深度ツールを表示していてもよい。第3のコンピュータモニタは、取引可能な対象物Aのための市場深度ツールを表示していてもよい。
【0111】
4.実施可能性
例えば、注文エントリーアクションが有効な場合、注文エントリーアクションは、1以上の注文エントリーパラメータをセットし、送信し、又はセットして送信してもよい。例えば、注文エントリーアクションが動作可能、又はアクティブにされたときに、注文エントリーアクションが、有効になる。注文エントリーアクションは、デフォルト設定で有効であってもよい。しかしながら、他の実施形態において、注文エントリーアクションは、同じ又は別の注文エントリーアクションによって有効にされてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、カーソルが注文エントリーラインを横切って移動するなどの注文エントリーアクションは、注文エントリーボタンが選択された(例えば、ダウン状態に保持された)ときのみ有効になる。しかしながら、別の例において、注文エントリーアクションが検出領域内で行われるときのみ、ジェスチャーなどの注文エントリーアクションが有効である。検出領域は、モーション検出デバイスが、モーションを検出することが可能な領域であってもよい。有効化のための空間領域は、例えば、取引画面の前のボリューム及び画面の特定の事前に設定された距離内にすることができる。
【0112】
5.メッセージの準備
別の実施形態において、電子取引アプリケーションにおける注文エントリーのためのグラフィカルユーザインターフェースが提供される。グラフィカルユーザインターフェースは、1以上のライン部によって定められた第1のディスプレイ要素を含んでいる。第1のディスプレイ要素は、第1の注文エントリーパラメータと関連付けられている。グラフィカルユーザインターフェースは、第1の注文エントリーパラメータがカーソルと第1のディスプレイ要素との間で検出されたオーバーラップに応じてセットされるように、ユーザインプットデバイスの制御下にあるカーソルの位置を監視するように配設される。ユーザインターフェース上のパラメータを選択するためにユーザにとって必要な時間は、減少される。結果として、交換システムに送信するための注文を準備するために必要な時間もまた減少される。注文メッセージの準備は、速められる。
【0113】
ユーザは、1以上のライン部を使用して注文エントリーパラメータを素早く選択できる。ユーザがディスプレイ要素をクリックするときにユーザインプットデバイスをアクティブにする代わりに、パラメータは、ディスプレイ要素とカーソルのオーバーラップを検出することによってセットされる。既知のクリックイベントでは、ユーザはアイコン上にカーソルを正確に配置して、動作を停止し、マウスボタン又は他のインプットをクリックしなければならない。この実施形態によると、ディスプレイ要素とカーソルとのオーバーラップは、あまり操作を必要としないので、注文エントリーは、連続的なカーソル動作の一部として達成でき、既知の注文エントリー方法を用いて達成可能なものよりさらに速い。
【0114】
別の実施形態において、グラフィカルユーザインターフェースは、1以上のライン部によって定められた第2のディスプレイ要素を含む。第2のディスプレイ要素は、第2の注文エントリーパラメータと関連付けられる。グラフィカルユーザインターフェースは、第2の注文エントリーパラメータがカーソルと前述した第2のディスプレイ要素との間で検出されたオーバーラップに応じてセットされるように、ユーザインプットデバイスの制御下にあるカーソルの位置を監視するように配設される。これは、多くの注文パラメータの素早いエントリーを可能にする。複数のディスプレイ要素を提供すること及び各ディスプレイ要素と注文パラメータとを関連付けることによって、注文パラメータの範囲がセットされ得、より複雑な注文メッセージを素早く準備されることが可能になる。ディスプレイ要素とのオーバーラップを検出するステップは、ディスプレイ要素に関するインプットデバイスによって取られる限定的なアクションを検出するステップより機械的な処理が少ないので(例えば、マウスのクリック)、いくつかのディスプレイ要素は、カーソルの1つの滑らかな動きと共に選択され得る。
【0115】
別の実施形態において、電子取引アプリケーションにおける注文エントリーのためのグラフィカルユーザインターフェースが提供される。グラフィカルユーザインターフェースは、1以上のライン部によって定められた第1のディスプレイ要素を含む。第1のディスプレイ要素は、第1の注文エントリーパラメータと関連付けられている。グラフィカルユーザインターフェースは、第1の注文エントリーパラメータがカーソルと第1のディスプレイ要素との間で検出されたオーバーラップに応じてユーザインプットデバイスの制御下にあるカーソルの位置を監視するように配設される。ユーザインターフェース上のパラメータを選択するためにユーザが必要とする時間が減少する。結果として、交換システムに送信するための注文を準備するために必要な時間もまた減少する。注文メッセージの準備は、速められる。
【0116】
ユーザは、1以上のライン部を使用して注文エントリーパラメータを素早く選択することができる。ユーザがディスプレイ要素上をクリックするときにユーザインプットデバイスをアクティブにする代わりに、パラメータはカーソルとディスプレイ要素のオーバーラップを検出することによってセットされる。既知のクリックイベントでは、ユーザはアイコン上にカーソルを正確に配置して、動作を停止し、マウスボタン又は他のインプットをクリックしなければならない。この実施形態によると、ディスプレイ要素とカーソルとのオーバーラップは、あまり操作を必要としないので、注文エントリーは、連続的なカーソル動作の一部として達成でき、既知の注文エントリー方法を用いて達成可能なものよりさらに速い。
【0117】
別の実施形態において、グラフィカルユーザインターフェースは、1以上のライン部によって第2のディスプレイ要素を含む。第2のディスプレイ要素は、第2の注文エントリーパラメータと関連付けられている。グラフィカルユーザインターフェースは、第2の注文エントリーパラメータがカーソルと前述した第2のディスプレイ要素との間で検出されたオーバーラップに応じてセットされるように、ユーザインプットデバイスの制御下にあるカーソルの位置を監視するように配設されている。これは、多くの注文エントリーを素早くエントリーすることができる。複数のディスプレイ要素を提供することと各ディスプレイ要素と注文パラメータとを関連付けることによって、さらに複雑な注文メッセージを素早く準備できるように注文パラメータがセットされてもよい。ディスプレイ要素とのオーバーラップを検出するステップは、ディスプレイ要素に関するインプットデバイスによって取られる限定的なアクション(例えば、マウスをクリックする)を検出するステップより機械的処理が少ないので、いくつかのディスプレイ要素は、カーソルの1つの滑らかな動きと共に選択され得る。
【0118】
別の実施形態において、グラフィカルユーザインターフェースは、第1の複数の同一直線上のディスプレイ要素を有する第1のディスプレイ要素と、第2の複数の同一直線上のディスプレイ要素を有する第2のディスプレイ要素を含む。第1の複数の同一直線上のディスプレイ要素は、第1の注文エントリーパラメータのための第1のセットの値と関連付けられており、第2の複数の同一直線上のディスプレイは、第2の注文エントリーパラメータのための第2のセットの値と関連付けられている。グラフィカルユーザインターフェースは、第1の注文エントリーパラメータがカーソルと第1の複数の同一直線上のディスプレイ要素との間で検出されたオーバーラップに応じて第1のセットからの値と共にセットされ、第2の注文エントリーパラメータがカーソルと第2の複数の同一直線上のディスプレイ要素との間で検出されたオーバーラップに応じて第2のセットからの値と共にセットされるように、カーソルの位置を監視するように配設されている。これは、1つより多くのパラメータのための値を正確に選択するための方法を提供する。
【0119】
1つより多くのパラメータのためのパラメータ値は、注文を素早くエントリーするときに、正確に選択され得る。各ディスプレイ要素が注文パラメータの値と関連するディスプレイ要素のセットを提供することによって、及びライン内のディスプレイ要素のセットを配設することによって、ユーザは、ユーザインプットデバイスの素早い動作で所望の値を正確に選択することができる。特定のユーザインターフェースは、複数の注文パラメータのためのパラメータ値を選択するように、同一直線上の配置と垂直な方向における移動経路に沿ってユーザがカーソルを移動させることを可能にすることができる。他の値のためのディスプレイ要素が、この移動経路から離れて配置されるので、注文パラメータのための間違った値を偶然選択する機会は、減少する。
【0120】
実施形態において、グラフィカルユーザインターフェース、例えば、前述したいくつかのグラフィカルユーザインターフェースは、注文メッセージを送信するためのコマンドと関連した第3のディスプレイ要素を含んでもよい。グラフィカルユーザインターフェースは、少なくとも1つの第1の注文エントリーパラメータを有する注文メッセージがカーソルと第3のディスプレイ要素との間で検出されたオーバーラップに応じて電子取引所に送信されるように、カーソルの位置を監視するように配設される。これは、注文の送信が素早く選択されるようにすることができる。結果として、電子取引所に注文を送信することが速められる。
【0121】
実施形態において、注文パラメータをセットするための第1のディスプレイ要素と、注文を送信するためのさらなるディスプレイ要素が提供される。両方の要素を使用することは、1つの、速い、連続したカーソル移動が注文パラメータをセットすることとメッセージを送信することの両方を可能にする。これは、パラメータを表すアイコンをクリックするための第1のアクションと、メッセージを送信するようにアイコンをクリックするためのさらなるアクションを必要とする既知のソリューションと異なる。これらのアクションの両方は、カーソルと各アイコンを正確に同一の場所に配置するようにカーソルを減速することとカーソルが各クリックイベントを登録するために静止する期間を必要とする。クレームされた発明を使用するときは、減速動作と静止動作のこれらの期間が回避され得る。
【0122】
実施形態において、少なくとも第1のディスプレイ要素を有するグラフィカルユーザインターフェースは、カーソルがラインを横切るときにカーソルと第1のディスプレイ要素との間で検出されたオーバーラップを含む。ラインは、インプットデバイス(例えば、マウス又はタッチスクリーン)によって、作成されるカーソル移動に特に適合される。ユーザインプットデバイスの制御下にあるカーソルを使用してラインを横切ることは、素早いジェスチャー又は連続したカーソル移動の一部を用いて行われる。注文パラメータをセットするためのディスプレイ要素は、ラインを含む。カーソルがラインを横切るとき、注文パラメータがセットされる。カーソルをラインからの狭い画素群に合わせることは難しいので、ラインをクリックイベントのために選択することは難しい。しかしながら、カーソル移動の一部、例えば、直線ジェスチャーとしてラインを横切らせることは容易である。したがって、ラインの使用は、滑らかなカーソル移動の一部として注文パラメータをセットすることを容易にし、ユーザによって素早く行うことができ得る。
【0123】
実施形態において、少なくとも第1のディスプレイ要素は、複数のライン部によって定められたボーダーと注文エントリーゲートを有する注文エントリー領域を含む。ボーダーは、カーソルの移動をブロックするように形成されており、カーソルが注文エントリーゲートに入ってボーダー内にあるとき、カーソルと各ディスプレイ要素との間でオーバーラップの検出がされるようになっている。これは、注文パラメータのより正確なセッティングを提供する。注文エントリー領域の形でディスプレイ要素を提供することによって、注文パラメータは、カーソルがボーダーによって定められる領域の内部に入った時にセットされるだけである。ボーダーは、カーソルの移動を制限するので、注文エントリー領域は、注文エントリーゲートを通って入ることだけができる。これは、特定のカーソル移動後にカーソルとディスプレイ要素のオーバーラップのみが可能なので、ディスプレイ要素を偶然アクティブにする可能性を小さくする。
【0124】
実施形態において、注文エントリーゲートは、ユーザインプットデバイスのインプットを使用して注文エントリーゲートを通ってボーダー内のカーソル移動をできるように形成されている。注文エントリー領域内への偶然のエントリーを防止でき得る。注文エントリー領域内への偶然のエントリーは、ユーザインプットデバイスのインプットに基づいて注文エントリーゲートを選択的にアクティブにすることによって防止される。例えば、カーソル移動は、注文エントリー領域との衝突を示す場合、ユーザが領域と関連付けられたパラメータをセットしたくない場合、それらはユーザインプットを提供することを控えることができる。カーソルは、その後注文エントリー領域に入ることができないであろう。
【0125】
実施の形態において、グラフィカルユーザインターフェースは、ユーザの操作に基づいて少なくとも1つのディスプレイ要素の位置を動的に変化するように配設される。これは、ディスプレイ要素をより素早く要素を選択できる位置に移動させることを可能にする。ディスプレイ要素の位置を動的に変化することによって、要素はユーザによってより速く選択できるような位置に配置できる。例えば、第1のディスプレイ要素が画面の左上のコーナー内にあってもよく、第2のディスプレイ要素が画面の右下内にあってもよい。ユーザの操作が第1のディスプレイ要素の選択を含む場合、第2のディスプレイ要素は、第1のディスプレイ要素の近くに移動されてもよく、例えば、右下のコーナーから左上のコーナーの近くに位置するように移動される。このようにして、ユーザは第2のディスプレイ要素を重ねるようにカーソルをより速く移動させることができ、それから第2のディスプレイ要素をアクティブにすることができる。
【0126】
実施形態において、グラフィカルユーザインターフェースは、カーソルの位置、すでにアクティブにされたディスプレイ要素の位置、又はカーソルの予測された位置のうち1以上に基づいて少なくとも1つのディスプレイ要素の位置を動的に変化するように配設される。
【0127】
実施形態において、少なくとも1つのディスプレイ要素の1以上のライン部は、表示された注文パラメータ値と関連付けられた領域上に重ねられる。これは、本システム及び方法を従来のインターフェースに統合させることを可能にする。ディスプレイ要素と既存のインターフェースにおいて生じる表示されたパラメータ値と関連付けられた領域と重ねる。したがって、カーソルが領域を横切るとき、表示されたパラメータ値は、任意の追加のユーザインプットなしで注文パラメータ値としてセットされ得る。
【0128】
実施形態において、表示された注文パラメータ値は、軸に表示された複数の注文パラメータ値の1つを含む。少なくとも1つのディスプレイ要素は、軸のための境界を形成するラインを含む。
【0129】
6.結論
発明は、特定の実施形態を参照して記載されているが、本発明の範囲から逸脱することなく様々な変更を行うこと及び置き替えることができるのは当業者によって理解されるであろう。さらに、多くの修正は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、特定の状況又は材料を本発明の教示に適合させてもよい。したがって、発明は、本明細書に開示された特定の実施形態に限定されるものではないことを意図している。