特許第5959517号(P5959517)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5959517
(24)【登録日】2016年7月1日
(45)【発行日】2016年8月2日
(54)【発明の名称】吸気装置
(51)【国際特許分類】
   F02M 35/10 20060101AFI20160719BHJP
   F02M 35/12 20060101ALI20160719BHJP
   F01M 13/00 20060101ALI20160719BHJP
【FI】
   F02M35/10 311Z
   F02M35/12 D
   F02M35/10 101Z
   F01M13/00 G
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-525677(P2013-525677)
(86)(22)【出願日】2012年7月18日
(86)【国際出願番号】JP2012068148
(87)【国際公開番号】WO2013015161
(87)【国際公開日】20130131
【審査請求日】2015年3月26日
(31)【優先権主張番号】特願2011-161652(P2011-161652)
(32)【優先日】2011年7月25日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】308013436
【氏名又は名称】小島プレス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083091
【弁理士】
【氏名又は名称】田渕 経雄
(74)【代理人】
【識別番号】100141416
【弁理士】
【氏名又は名称】田渕 智雄
(72)【発明者】
【氏名】倉岡 新治
【審査官】 北村 亮
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−018109(JP,A)
【文献】 実開平05−030411(JP,U)
【文献】 特許第3992813(JP,B2)
【文献】 特許第3557633(JP,B2)
【文献】 特開2004−011545(JP,A)
【文献】 特開2003−214263(JP,A)
【文献】 実開昭63−042813(JP,U)
【文献】 実開昭64−019037(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02M 35/10
F01M 13/00
F02M 35/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の吸気管と、レゾネータと、ブローバイガス還流管と、を有し、
前記吸気管は、内部に吸気通路を備えており、
前記レゾネータは、内部に容積室を備える容積部と、該容積部と前記吸気管とを連結しており内部に前記容積部の容積室と前記吸気管の吸気通路とを連通させる連通路を備える連通管と、を備えており、
前記ブローバイガス還流管は、内部に管内流路を備えており、
前記ブローバイガス還流管は、前記レゾネータの連通管の管軸方向中間部に接続されており、前記ブローバイガス還流管の管内流路の出口は、前記レゾネータの連通管の連通路に接続しており、
前記ブローバイガス還流管が前記レゾネータの前記連通管の、該連通管を管軸方向に2分割したときに前記吸気管側に位置する部分に接続されており、
前記レゾネータの前記連通管の連通路の、前記吸気管の吸気通路への開口部は、前記吸気管の内壁面の延長上に位置している、吸気装置。
【請求項2】
前記レゾネータの連通管は、全体にわたって上下方向に延びる軸芯を備える、請求項1記載の吸気装置。
【請求項3】
前記ブローバイガス還流管の管内流路の前記出口は、前記レゾネータの連通管の連通路の前記吸気通路への開口部より上方にあり、前記レゾネータの連通管の連通路の前記容積室への接続部より下方にある、請求項1または請求項2記載の吸気装置。
【請求項4】
前記ブローバイガス還流管の管内流路の前記出口は、前記レゾネータの連通管の内壁面と対向している、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の吸気装置。
【請求項5】
前記レゾネータの連通管の連通路の前記吸気通路側の端部は、前記レゾネータの連通管の連通路の前記吸気通路側の端部以外の部分に比べて、大径である、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の吸気装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の吸気装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2003−214263号公報は、つぎの(i)、(ii)の吸気装置を開示している。
(i)図3に示すように、ブローバイガス還流管4がレゾネータ3の容積部3aに接続されている吸気装置1a。なお、図3において、符号2は吸気管、符号2aは吸気管2の吸気通路、符号2bはエアクリーナ、符号Eはエンジンを示している。
(ii)図4に示すように、ブローバイガス還流管4がレゾネータ3を介してではなく吸気管2に直接接続されている吸気装置1b。なお、図4において、符号2aは吸気管2の吸気通路、符号2bはエアクリーナ、符号Eはエンジンを示している。
【0003】
しかし、従来の吸気装置には、つぎの問題点がある。
上記(i)の吸気装置(図3に示す吸気装置)
ブローバイガス還流管4を流れてきたオイル(オイルミスト)と水(水蒸気)が、吸気管2の吸気通路2aに流入せずにレゾネータ3の容積部3a内で滞留してしまうおそれがある。
上記(ii)の吸気装置(図4に示す吸気装置)
吸気管2にレゾネータ3用の孔2cとブローバイガス還流管4用の孔2dを(2つの孔を)それぞれ設けなければならず、コスト上不利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−214263号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、従来に比べて、ブローバイガス還流管を流れてきたオイルと水がレゾネータ内で滞留することを抑制できること、コストダウンを図ることができること、の少なくとも1つを達成できる吸気装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) 車両の吸気管と、レゾネータと、ブローバイガス還流管と、を有し、
前記吸気管は、内部に吸気通路を備えており、
前記レゾネータは、内部に容積室を備える容積部と、該容積部と前記吸気管とを連結しており内部に前記容積部の容積室と前記吸気管の吸気通路とを連通させる連通路を備える連通管と、を備えており、
前記ブローバイガス還流管は、内部に管内流路を備えており、
前記ブローバイガス還流管は、前記レゾネータの連通管の管軸方向中間部に接続されており、前記ブローバイガス還流管の管内流路の出口は、前記レゾネータの連通管の連通路に接続しており、
前記ブローバイガス還流管が前記レゾネータの前記連通管の、該連通管を管軸方向に2分割したときに前記吸気管側に位置する部分に接続されており、
前記レゾネータの前記連通管の連通路の、前記吸気管の吸気通路への開口部は、前記吸気管の内壁面の延長上に位置している、吸気装置。
(2) 前記レゾネータの連通管は、全体にわたって上下方向に延びる軸芯を備える、(1)記載の吸気装置。
(3) 前記ブローバイガス還流管の管内流路の前記出口は、前記レゾネータの連通管の連通路の前記吸気通路への開口部より上方にあり、前記レゾネータの連通管の連通路の前記容積室への接続部より下方にある、(1)または(2)記載の吸気装置。
(4) 前記ブローバイガス還流管の管内流路の前記出口は、前記レゾネータの連通管の内壁面と対向している、(1)〜(3)のいずれか1つに記載の吸気装置。
(5) 前記レゾネータの連通管の連通路の前記吸気通路側の端部は、前記レゾネータの連通管の連通路の前記吸気通路側の端部以外の部分に比べて、大径である、(1)〜(4)のいずれか1つに記載の吸気装置。
【発明の効果】
【0007】
上記(1)の吸気装置によれば、ブローバイガス還流管が、レゾネータの連通管の管軸方向中間部に接続されており、ブローバイガス還流管の管内流路の出口が、レゾネータの連通管の連通路に接続しているため、つぎの効果を得ることができる。
ブローバイガス還流管がレゾネータの容積部に接続される場合に比べて、ブローバイガス還流管を流れてきたオイル(オイルミスト)と水(水蒸気)が吸気管の吸気通路に流入し易くなり、ブローバイガス還流管を流れてきたオイルと水が吸気管の吸気通路に流入せずにレゾネータの容積室で滞留してしまうことを抑制できる。
また、ブローバイガス還流管が吸気管に直接接続される場合と異なり吸気管に設ける孔が1つのみで済むため、吸気管にレゾネータ用の孔とブローバイガス還流管用の孔を(2つの孔を)設ける場合に比べて、コストダウンを図ることができる。
【0008】
上記(2)の吸気装置によれば、レゾネータの連通管が、全体にわたって上下方向に延びる軸芯を備えるため、つぎの効果を得ることができる。
レゾネータの連通管の連通路に谷となるところが存在しない。そのため、レゾネータの連通管の連通路に谷となるところが存在する場合に比べて、ブローバイガス還流管を流れてきたオイルと水が、レゾネータの連通管の連通路で留まることを抑制できる。
【0009】
上記(3)の吸気装置によれば、ブローバイガス還流管の管内流路の出口が、レゾネータの連通管の連通路の吸気通路への開口部より上方にあり、レゾネータの連通管の連通路の容積室への接続部より下方にあるため、つぎの効果を得ることができる。
ブローバイガス還流管を流れてきたオイルと水が、吸気管の吸気通路に流入し易くなり、レゾネータの容積室に流入し難くなる。そのため、ブローバイガス還流管を流れてきたオイルと水が吸気管の吸気通路に流入せずにレゾネータの容積室で滞留してしまうことを効果的に抑制できる。
【0010】
上記(4)の吸気装置によれば、ブローバイガス還流管の管内流路の出口が、レゾネータの連通管の内壁面と対向しているため、つぎの効果を得ることができる。
ブローバイガス還流管を流れてきたオイルと水を、レゾネータの連通管の内壁面に衝突させて液滴化させることができる。そのため、ブローバイガス還流管を流れてきたオイルと水がミスト状のままでレゾネータの容積室に流入することを抑制できる。
【0011】
上記(5)の吸気装置によれば、レゾネータの連通管の連通路の吸気通路側の端部が、レゾネータの連通管の連通路の吸気通路側の端部以外の部分に比べて、大径であるため、つぎの効果を得ることができる。
冬季など気温が比較的低い場合であっても、レゾネータの連通管の連通路にある水(水蒸気)および/または吸気管の吸気通路にある水(水蒸気)が凍りレゾネータの連通管の連通路の吸気通路への開口部が閉塞してしまうことを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明実施例の吸気装置が設けられるエンジン吸気系の、インレットの一部と、エアクリーナと、エアクリーナホースの一部と、レゾネータと、ブローバイガス還流管とを、断面図で示した、系統図である。
図2】本発明実施例の吸気装置の、レゾネータの連通管部位での部分拡大断面図である。
図3】従来の吸気装置が設けられるエンジン吸気系の、ブローバイガス還流管がレゾネータの容積部に接続されている場合の、系統図である。
図4】従来の吸気装置が設けられるエンジン吸気系の、ブローバイガス還流管が吸気管に直接接続されている場合の、系統図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明実施例の吸気装置を、図1図2を参照して、説明する。
本発明実施例の吸気装置10は、図1に示すように、車両の吸気管20と、レゾネータ30と、ブローバイガス還流管40と、を有する。
【0014】
吸気管20は、車両のエンジン(内燃機関)Eに空気を供給する管である。吸気管20は、内部に吸気通路20aを備える。吸気管20は、インレット(インレットダクト)21と、エアクリーナホース22と、スロットルボデー24と、インテークマニホルド25と、を備える。
【0015】
インレット21は、エアクリーナ23から吸気流れ方向上流側に延びる管である。
エアクリーナホース22は、エアクリーナ23から吸気流れ方向下流側に延びる管である。
エアクリーナ23は、インレット21を流れてきた空気(吸気)から異物を除去しエンジンEに不具合が生じることを抑制するために設けられる。エアクリーナ23には異物を除去するためのエレメント23aが設けられている。エアクリーナ23の内部空間で、エレメント23aより吸気流れ方向上流側がダスティサイド23bとなっており、エレメント23aより吸気流れ方向下流側がクリーンサイド23cとなっている。
スロットルボデー24は、エアクリーナホース22の吸気流れ方向下流側端部とインテークマニホルド25の吸気流れ方向上流側端部とを接続している。スロットルボデー24の内部には、スロットルバルブ24bが設けられている。
インテークマニホルド25は、吸気流れ方向でスロットルボデー24とエンジンEとの間に設けられている。
【0016】
吸気通路20aは、インレット21の内部通路21aと、エアクリーナホース22の内部通路22aと、スロットルボデー24の内部通路24aと、インテークマニホルド25の内部通路25aと、を備える。
【0017】
吸気口(空気取入口)からインレット21に流入した空気は、インレット21の内部通路21aを流れてエアクリーナ23のダスティサイド23bに流入し、エレメント23aを通ってエアクリーナ23のクリーンサイド23cに流入する。エアクリーナ23のクリーンサイド23cに流入した空気は、エアクリーナホース22の内部通路22aとスロットルボデー24の内部通路24aとインテークマニホルド25の内部通路25aを流れてエンジンEに流入する。
【0018】
レゾネータ(消音器)30は、吸気管20のエアクリーナホース22に設けられている。レゾネータ30は、ヘルムホルツ型レゾネータであり、容積部31と、連通管32と、を備える。
【0019】
容積部31は、箱状体である。容積部31は、吸気管20の外部にある。容積部31は、内部に単一の容積室31aを備えている。容積室31aが共鳴室である。
【0020】
連通管32は、容積部31とエアクリーナホース22とを連結している。連通管32は、内部に、容積部31の容積室31aとエアクリーナホース22の内部通路22aとを連通させる単一の連通路32aを備える。
連通管32(連通路32a)の軸芯P1は、連通管32の全体にわたって上下方向に延びている。連通管32の軸芯P1は、連通管32の全体にわたって直線状に上下方向に延びていてもよく、少なくとも1つの湾曲部を有して上下方向に延びていてもよい。
連通路32aの吸気通路20a(エアクリーナホース22の内部通路22a)への開口部32bは、図2に示すように、吸気通路20a(エアクリーナホース22の内部通路22a)の上下方向中央部よりも上方にある。なお、図2において、UPは上方を示す。
連通管32は、図1に示すように、吸気管20(エアクリーナホース22)側の端部に、連通管32の吸気管20(エアクリーナホース22)側の端部以外の部分に比べて、内径および外径が大径の大径部32eを備える。連通管32が大径部32eを備えるため、連通管32の連通路32aの吸気通路20a側の端部は、連通管32の連通路32aの吸気通路20a側の端部以外の部分に比べて、大径である。
【0021】
ブローバイガス還流管40は、いわゆるPCV(ポジティブクランクケースベンチレーション)システムにより、エンジンEの稼動時にピストンリング(図示略)とシリンダ壁(図示略)との隙間からクランクケース(図示略)に漏出するブローバイガスを、吸気通路20aに還流(流入)させるために設けられる管である。ブローバイガス還流管40は、内部に管内流路40aを備えている。ブローバイガス還流管40の管内流路40aを流れてきたブローバイガス中には、水(水蒸気)と、エンジンオイル等であって図示略のオイルセパレータによって回収しきれなかったオイル(オイルミスト)と、が含まれている。
【0022】
ブローバイガス還流管40は、レゾネータ30の連通管32の管軸方向中間部に接続されている。ブローバイガス還流管40は、レゾネータ30の連通管32の、連通管32を管軸方向に2分割したときに吸気管20(エアクリーナホース22)側に位置する部分に、接続されている。ブローバイガス還流管40は、望ましくは、レゾネータ30の連通管32の、連通管32を管軸方向に3分割したときに最も吸気管20(エアクリーナホース22)側に位置する部分に、接続されている。
【0023】
ブローバイガス還流管40の管内流路40aの出口40bは、レゾネータ30の連通管32の連通路32aに接続している。ブローバイガス還流管40の管内流路40aの出口40bは、レゾネータ30の連通管32の連通路32aの吸気通路20a(エアクリーナホース22の内部通路22a)への開口部32bより上方にあり、レゾネータ30の連通管32の連通路32aの容積室31aへの接続部32cより下方にある。ブローバイガス還流管40の管内流路40aの出口40bは、レゾネータ30の連通管32の内壁面32dと対向している。
【0024】
ブローバイガスは、エンジンEとブローバイガス還流管40とをつなぐゴムホース41内を流れてブローバイガス還流管40の管内流路40aに流入する。管内流路40aに流入したブローバイガスは、管内流路40aを流れてレゾネータ30の連通管32の連通路32aに流入し、連通路32aを流れてエアクリーナホース22の内部通路22a内に流入する。
【0025】
つぎに、本発明実施例の作用を説明する。
本発明実施例では、ブローバイガス還流管40が、レゾネータ30の連通管32の管軸方向中間部に接続されており、ブローバイガス還流管40の管内流路40aの出口40bが、レゾネータ30の連通管32の連通路32aに接続しているため、つぎの作用、効果を得ることができる。
ブローバイガス還流管40がレゾネータ30の容積部31に接続される場合に比べて、ブローバイガス還流管40を流れてきたオイル(オイルミスト)や水(水蒸気)が吸気管20の吸気通路20aに流入し易くなり、ブローバイガス還流管40を流れてきたオイルや水が吸気管20の吸気通路20aに流入せずにレゾネータ30の容積室31aで滞留してしまうことを抑制できる。
また、ブローバイガス還流管40が吸気管20に直接接続される場合と異なり吸気管20に設ける孔が1つのみで済むため、吸気管20にレゾネータ30用の孔とブローバイガス還流管用40の孔を(2つの孔を)設ける場合に比べて、コストダウンを図ることができる。
【0026】
レゾネータ30の連通管32が、全体にわたって上下方向に延びる軸芯P1を備えるため、つぎの作用、効果を得ることができる。
レゾネータ30の連通管32の連通路32aに谷となるところが存在しない。そのため、レゾネータ30の連通管32の連通路32aに谷となるところが存在する場合に比べて、ブローバイガス還流管40を流れてきたオイルや水が、レゾネータ30の連通管32の連通路32aで留まることを抑制できる。
【0027】
ブローバイガス還流管40の管内流路40aの出口40bが、レゾネータ30の連通管32の連通路32aの吸気通路20aへの開口部32bより上方にあり、レゾネータ30の連通管32の連通路32aの容積室31aへの接続部32cより下方にあるため、つぎの作用、効果を得ることができる。
ブローバイガス還流管40を流れてきたオイルや水が、吸気管20の吸気通路20aに流入し易くなり、レゾネータ30の容積室31aに流入し難くなる。そのため、ブローバイガス還流管40を流れてきたオイルや水が吸気管20の吸気通路20aに流入せずにレゾネータ30の容積室31aで滞留してしまうことを効果的に抑制できる。
【0028】
ブローバイガス還流管40の管内流路40aの出口40bが、レゾネータ30の連通管32の内壁面32dと対向しているため、つぎの作用、効果を得ることができる。
ブローバイガス還流管40を流れてきたオイルや水を、レゾネータ30の連通管32の内壁面32dに衝突させて液滴化させることができる。そのため、ブローバイガス還流管40を流れてきたオイルや水がミスト状のままでレゾネータ30の容積室31aに流入することを抑制できる。
【0029】
レゾネータ30の連通管32の連通路32aの吸気通路20a側の端部が、レゾネータ30の連通管32の連通路32aの吸気通路20a側の端部以外の部分に比べて、大径であるため、つぎの作用、効果を得ることができる。
冬季など気温が比較的低い場合であっても、レゾネータ30の連通管32の連通路32aにある水(水蒸気)および/または吸気管20の吸気通路20aにある水(水蒸気)が凍りレゾネータ30の連通管32の連通路32aの吸気通路20aへの開口部32bが閉塞してしまうことを抑制できる。
【0030】
ブローバイガス還流管40が、レゾネータ30の連通管32の、連通管32を管軸方向に2分割したときに吸気管20(エアクリーナホース22)側に位置する部分に接続されているため、つぎの作用、効果を得ることができる。
ブローバイガス還流管40が、レゾネータ30の連通管32の、連通管32を管軸方向に2分割したときに容積部31側に位置する部分に接続される場合に比べて、ブローバイガス還流管40を流れてきたオイルや水を効果的に吸気管20の吸気通路20aに流入させることができる。
【0031】
ブローバイガス還流管40が、レゾネータ30の連通管32の、連通管32を管軸方向に3分割したときに最も吸気管20(エアクリーナホース22)側に位置する部分に接続されているため、つぎの作用、効果を得ることができる。
ブローバイガス還流管40が、レゾネータ30の連通管32の、連通管32を管軸方向に3分割したときに最も吸気管20側に位置する部分以外の部分に接続される場合に比べて、ブローバイガス還流管40を流れてきたオイルや水を効果的に吸気管20の吸気通路20aに流入させることができる。
【符号の説明】
【0032】
10 吸気装置
20 吸気管
20a 吸気通路
21 インレット
21a インレットの内部通路
22 エアクリーナホース
22a エアクリーナホースの内部通路
23 エアクリーナ
23a エレメント
23b ダスティサイド
23c クリーンサイド
24 スロットルボデー
24a スロットルボデーの内部通路
24b スロットルバルブ
25 インテークマニホルド
25a インテークマニホルドの内部通路
30 レゾネータ
31 容積部
31a 容積室
32 連通管
32a 連通路
32b 連通路の吸気通路への開口部
32c 連通路の容積室への接続部
32d 連通管の内壁面
32e 大径部
40 ブローバイガス還流管
40a 管内流路
40b 管内流路の出口
E エンジン
P1 レゾネータの連通管の軸芯
図1
図2
図3
図4