(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
回路基板の実装面上に配されるレセプタクルコネクタと他の回路基板に配されるプラグコネクタとを有し、回路基板同士の対面方向をコネクタ嵌合方向としてレセプタクルコネクタにプラグコネクタが嵌合接続される電気コネクタ組立体であって、
レセプタクルコネクタのハウジングは、回路基板の実装面に対面する底壁の周囲部から上記コネクタ嵌合方向に起立していると共にハウジングの長手方向に延びる一対の側壁と該一対の側壁の上記長手方向端部同士を上記長手方向に対して直角な短手方向で連結する一対の端壁とで形成される周壁を有し、該周壁で囲まれた空間が上記コネクタ嵌合方向でプラグコネクタを受け入れるための受入部として形成され、上記ハウジングの長手方向両端部の端子保持領域外でレセプタクル側ガイド金具を保持しており、
プラグコネクタのハウジングは、上記レセプタクルコネクタの受入部に嵌入される嵌合部を有し、該嵌合部は、長手方向両端部の端子保持領域外でプラグ側ガイド金具を保持している電気コネクタ組立体において、
上記レセプタクル側ガイド金具は、一対の側壁の端部側に位置するガイド部と、端壁に位置する副ガイド部とを一体に有し、
上記プラグ側ガイド金具は、上記レセプタクル側ガイド金具の上記ガイド部に対応した位置に設けられた、上記短手方向での上記嵌合部の両側の外面に位置する側面部および該側面部に対してコネクタ嵌合方向先方に連続する側肩部と、上記レセプタクル側ガイド金具の上記副ガイド部に対応した位置に設けられた、上記長手方向での上記嵌合部の外面に位置する端面部および該端面部に対してコネクタ嵌合方向先方に連続する端肩部とを一体に有し、
上記レセプタクル側ガイド金具は、上記ガイド部が、上記短手方向で受入部側へ向けて上記プラグコネクタをガイドするガイド面を有し、上記副ガイド部が、上記長手方向で受入部側へ向けて上記プラグコネクタをガイドする副ガイド面を有していることを特徴とする電気コネクタ組立体。
レセプタクル側ガイド金具のガイド面は、レセプタクルコネクタのハウジングの側壁の上面に沿うと共に該ハウジングの短手方向で受入部側へ向けて下り勾配をなしており、
レセプタクル側ガイド金具の副ガイド面は、上記ハウジングの端壁の上面に沿うと共に該ハウジングの長手方向で受入部側へ向けて下り勾配をなしていることとする請求項1ないし請求項3のうちの一つに記載の電気コネクタ組立体。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の電気コネクタ組立体にあっては、コネクタ同士の嵌合開始時、コネクタ同士間に位置ずれが生じていても、一方のコネクタのハウジングのレセプタクル側ガイド部と、他方のコネクタのプラグ側ガイド部とが当接そして摺接することにより、上記位置ずれが修正されるようになっている。
【0007】
本発明は、コネクタ嵌合開始時におけるガイドの際のコネクタ同士の当接による衝撃力、そしてコネクタ嵌合過程におけるガイドの際のコネクタ同士の摩擦力に十分対抗できる電気コネクタ組立体
およびレセプタクルコネクタを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
<第一発明>
第一発明に係る電気コネクタ組立体は、回路基板の実装面上に配されるレセプタクルコネクタと他の回路基板に配されるプラグコネクタとを有し、回路基板同士の対面方向をコネクタ嵌合方向としてレセプタクルコネクタにプラグコネクタが嵌合接続される電気コネクタ組立体であって、レセプタクルコネクタのハウジングは、回路基板の実装面に対面する底壁の周囲部から上記コネクタ嵌合方向に起立していると共にハウジングの長手方向に延びる一対の側壁と該一対の側壁の上記長手方向端部同士を
上記長手方向に対して直角な短手方向で連結する一対の端壁とで形成される周壁を有し、該周壁で囲まれた空間が上記コネクタ嵌合方向で
プラグコネクタを受け入れるための受入部として形成され、上記ハウジングの長手方向両端部の端子保持領域外でレセプタクル側ガイド金具を保持しており、
プラグコネクタのハウジングは、上記レセプタクルコネクタの受入部に嵌入される嵌合部を有し、該嵌合部は、長手方向両端部の端子保持領域外でプラグ側ガイド金具を保持している。
【0009】
かかる電気コネクタ組立体において、
第一発明では、上記レセプタクル側ガイド金具は、一対の側壁の端部側に位置するガイド部と、端壁に位置する副ガイド部とを一体に有し、上記プラグ側ガイド金具は、上記レセプタクル側ガイド金具の上記ガイド部に対応した位置に設けられた、上記短手方向での上記嵌合部の両側の外面に位置する側面部および該側面部に対してコネクタ嵌合方向先方に連続する側肩部と、上記レセプタクル側ガイド金具の上記副ガイド部に対応した位置に設けられた、上記長手方向での上記嵌合部の外面に位置する端面部および該端面部に対してコネクタ嵌合方向先方に連続する端肩部とを一体に有し、上記レセプタクル側ガイド金具は、上記ガイド部が、上記短手方向で受入部側へ向けて上記プラグコネクタをガイドするガイド面を有し、上記副ガイド部が、上記長手方向で受入部側へ向けて上記プラグコネクタをガイドする副ガイド面を有していることを特徴としている。
【0010】
第一発明において、プラグ側ガイド金具は、側肩部および端肩部が凸湾曲面をなしていていもよい。
【0011】
第一発明において、レセプタクルコネクタのハウジングは、周壁内で底壁から
コネクタ嵌合方向に起立すると共にハウジングの長手方向に延びる中央突壁が形成されており、上記長手方向での該中央突壁の端面は、
底壁に向かうにつれて端壁に近づく傾斜面として形成されており、上記中央突壁は、コネクタ嵌合過程にて、上記傾斜面で
プラグコネクタをガイドすることを可能としていてもよい。
また、
第一発明において、レセプタクル側ガイド金具のガイド面は、レセプタクルコネクタのハウジングの側壁の上面に沿うと共に該ハウジングの短手方向で受入部側へ向けて下り勾配をなしており、レセプタクル側ガイド金具の副ガイド面は、上記ハウジングの端壁の上面に沿うと共に該ハウジングの長手方向で受入部側へ向けて下り勾配をなしていることとしてもよい。
<第二発明>
第二発明に係るレセプタクルコネクタは、回路基板の実装面上に配され該実装面に対して直角な方向をコネクタ嵌合方向として相手コネクタとしてのプラグコネクタが嵌合接続されるレセプタクルコネクタであって、該レセプタクルコネクタのハウジングは、回路基板の実装面に対面する底壁の周囲部から上記コネクタ嵌合方向に起立していると共にハウジングの長手方向に延びる一対の側壁と該一対の側壁の上記長手方向端部同士を上記長手方向に対して直角な短手方向で連結する一対の端壁とで形成される周壁を有し、該周壁内で底壁からコネクタ嵌合方向に起立すると共に上記長手方向に延びる中央突壁が形成されており、上記周壁と上記中央突壁との間に上記コネクタ嵌合方向でプラグコネクタを受け入れるための受入部が形成され、上記ハウジングの長手方向両端部の端子保持領域外でレセプタクル側ガイド金具を保持している。
かかるレセプタクルコネクタにおいて、第二発明では、上記レセプタクル側ガイド金具は、一対の側壁の端部側に位置するガイド部と、端壁に位置する副ガイド部とを一体に有し、上記ガイド部は、上記短手方向で受入部側へ向けて上記プラグコネクタをガイドするガイド面を有しているととともに、コネクタ嵌合方向での上記受入部の範囲内の位置に、プラグコネクタとのロックのためのロック部を有しており、上記副ガイド部は、上記長手方向で受入部側へ向けて上記プラグコネクタをガイドする副ガイド面を有しており、上記中央突壁は、上記長手方向での端面が、底壁に向かうにつれて端壁に近づく傾斜面として形成されており、コネクタ嵌合過程にて、上記傾斜面でプラグコネクタをガイドすることが可能となっており、該傾斜面は、コネクタ嵌合方向で上記ガイド部のロック部よりも底壁側にまで及んでいることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、コネクタ嵌合開始時におけるガイドの際のコネクタ同士の当接による衝撃力、そしてコネクタ嵌合過程におけるガイドの際のコネクタ同士の摩擦力に十分対抗できる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面にもとづき、本発明の実施の形態について説明する。
【0015】
図1は、本実施形態に係るレセプタクルコネクタ1(以下、コネクタ1という)およびこれに対して上方から嵌合される相手コネクタとしてのプラグコネクタ2(以下、相手コネクタ2という)の斜視図であり、コネクタ嵌合前の状態でいずれも嵌合側を上方に向けて示しており、(A)はレセプタクルコネクタ、(B)はプラグコネクタである。
【0016】
図2は、下方に位置するコネクタ1へ上方から相手コネクタ2を嵌合させるようにした嵌合直前の姿勢で示した両コネクタの斜視図であり、コネクタ1は
図1(A)と同じ姿勢であるが、相手コネクタ2は
図1(B)のものを上下反転させた姿勢となっている。
【0017】
本実施形態におけるコネクタ1及び相手コネクタ2は、それぞれ異なる回路基板(図示せず)の実装面上に配される回路基板用電気コネクタであり、各回路基板の面に対して直角な方向(
図2での上下方向)を挿抜方向とするコネクタ組立体を構成している。本実施形態では、コネクタ1に対する相手コネクタ2の嵌合方向、すなわち
図2で相手コネクタ2を下方へ向けて移動させる方向を「コネクタ嵌合方向」とし、その反対方向、すなわち
図2での上方へ向かう方向を「コネクタ抜出方向」として説明する。
【0018】
コネクタ1と相手コネクタ2のうち、まず、コネクタ1について説明する。コネクタ1は、
図1(A)そして
図2に見られるように、薄型の略直方体外形をなすハウジング10と、該ハウジング10の長手方向を端子配列方向として該ハウジング10によって二列に配列保持される複数の端子20と、上記長手方向で上記ハウジング10の端部に保持されて相手コネクタを案内するガイド金具30とを有している。該コネクタ1は、
図2で示される姿勢で、回路基板上に配置実装される。
【0019】
上記ハウジング10は、例えば樹脂等の電気絶縁材で作られており、回路基板の実装面と平行な一方向を長手方向(端子配列方向)として延びる形態をなしている。該ハウジング10は、上記回路基板の実装面に対して平行な底面をもつ底壁11(
図2及び
図3参照)と、
図1にて、該底壁11から上方へ向けて起立するとともに端子配列方向に延びる島状の中央突壁12と、上記底壁11の周部から上方へ向けて起立するとともに上記中央突壁12を囲む枠状の周壁13とを有している。該周壁13は、上記端子配列方向に延びる一対の側壁14と、該端子配列方向に対して直角なコネクタ幅方向に延び上記一対の側壁14の端部同士を連結する一対の端壁15とを有している。上記中央突壁12とこれを囲む周壁13との間で上方へ向け開口する環状空間は、相手コネクタ2の対応する嵌合部を受け入れるための受入部16として形成されている。
【0020】
上記側壁14は、
図3に見られるように、複数の端子を配列保持して端子配列領域を定める端子保持部14Aと、この端子保持部14Aに対して上記長手方向両端側領域、すなわち端子配列領域外に位置して、ガイド金具30を取り付けるための取付部14Bと有している。該取付部14Bは、上記コネクタ幅方向で上記端子保持部14Aよりも膨出して設けられており、上方から見たとき、該端子保持部14Aに対して段状をなして該コネクタ幅方向外側に突出して位置し、換言すれば、上方から見たとき取付部14Bに対して端子保持部14Aでくびれた形状をなしている。該取付部14Bの上記幅方向での外壁面位置は、側壁14の端子保持部14Aで保持されている端子が回路基板との半田接続されるために端子保持部14Aの外側壁面の下部から幅方向外方に延出する接続部よりも少し外側の位置となっている。また、上記取付部14Bの上記幅方向での内壁面位置も、端子保持部14Aにくらべ、後述のガイド金具30の板厚分だけ幅広な拡幅部となっている。そして、ガイド金具は、上記拡幅部に収められる。ガイド金具がこのような拡幅部に収容されると、ガイド金具の内脚部31Aおよびロック突部31A−1とハウジングの側壁の内面および端子に形成された突起部21Aがほぼ同一レベル面となり、コネクタ嵌入時の相手コネクタの円滑なガイドが可能となり、金属面でのガイドによりガイド時の強度が向上する。上記ハウジング10に関しては、端子20そしてガイド金具30との関連で、再度詳述する。
【0021】
端子20は、帯状金属板をその厚み方向に屈曲加工されていて、端子配列方向で見たときに、逆U字状部分とU字状部分を連結して得られる横S字状をなしている。端子20の逆U字状部分は内側脚部と外側脚部を有していて側壁14の端子保持部14Aにより保持される被保持部21をなしていて、該端子保持部14Aを跨ぐようにして、例えば一体成形からにて取り付けられ、内側脚部と外側脚部が側壁14の内面そして外面にそれぞれ位置する。U字状部分は、その下曲部分が底壁11に沿って凹弯曲していて上記側壁の端子保持部14Aの下部位置から中央突壁12の側面の位置にわたっている。このU字状部分の自由端側をなす部分が上記中央突壁12の側面に位置していて弾性腕22をなしている。上記被保持部21の内側脚部には相手端子との接触そしてロックを行う突起部21Aが設けられており、これと対向する位置では、U字状部の弾性腕22の自由端側には上記内側脚部の方向へ向け横V字状に突出するように屈曲された接触部22Aが設けられていて、相手コネクタの相手端子に対して該接触部22Aが接圧をもって接触し、反対側で突起部21Aが係止して抜け防止のためのロックを行う。このような端子20は、対向して位置する二つの側壁14の両方で同様に保持され、コネクタ幅方向で島状の中央突壁12に対して対称的に位置して、長手方向で定間隔で配列されている。本発明は、端子を本旨とするところではないので、端子についてのこれ以上の説明は省略する。
【0022】
上記側壁14の長手方向両端側領域をなす取付部14Bには、後述のガイド金具の板厚に相当する寸法の溝深さで取付溝14B−1が該取付部14Bの上面そして内外面にわたり逆U字状に形成されている。上記長手方向で同じ端部側位置にて、コネクタ幅方向で対向する二つの側壁14の取付部14B同士を連結する端壁15に設けられた副取付部15Aにも、コネクタ幅方向中央位置に上記取付溝14B−1と同様な副取付溝15A−1が形成されている。この副取付溝15A−1も、取付溝14B−1と同様に端壁15の上面から内外面にわたり逆U字状に延びており、またこの副取付溝15A−1はハウジング10の底壁11寄り位置に形成された連通部17により上記取付溝14B−1と連通している。取付溝14B−1が形成されている対向する二つの取付部14Bと、副取付溝15A−1が形成されている端壁15は、上方から見ると直角な角をもつ横U字状をなし、上面が内方に向け、すなわち受入部16に向け下り勾配の斜面を有している。
【0023】
ガイド金具30は、金属板をその板厚方向に屈曲加工して作られており、
図3に見られるごとく、コネクタ幅方向で対向して上記ハウジング10の取付部14Bに形成された取付溝14B−1に取り付けられるように逆U字状をなす二つの被取付部31と、ハウジング10の端壁15に形成された副取付溝15Aに取り付けられるように逆U字状をなしている副被取付部32と、上記端壁15の内面に接面または隙間を形成して位置する連結部33とを有している。二つの被取付部31は上記連結部33により連結されている。本実施形態では、上述のように、連結部33が端壁15の内面に位置していて、最短の連結距離で連結部33を短くしているので連結強度が大きく、したがって、ガイド金具30全体の強度が向上する。
【0024】
被取付部31は、その断面を示す
図6に見られるように、逆U字状をなしていて側壁14の取付部14Bの内外に位置する内脚部31Aそして外脚部31Bと、両者をつなぐ上板部31Cとを有している。この被取付部31は、上記取付部14Bの取付溝14B−1へ上方から圧入取付けされ、取付後は該被取付部31の内面が取付溝14B−1の溝面に沿って位置する。
【0025】
上記被取付部31は、取付溝14B−1への圧入嵌着時に、その両端縁(コネクタの長手方向で両端に位置する板厚面)が上記取付溝14B−1の溝幅方向での内端縁から圧入時に反力を受けて、これで取付保持力を高めている。外脚部31Bの側縁には突起31B−1が設けられていて取付溝14B−1に喰い込んで、その保持力を強固としている。該被取付部31の上板部31Cは、内方へ向け、すなわち受入部16へ向け下り勾配の斜面を形成していて、相手コネクタに対するガイド面を形成している。また、内脚部31Aには、相手コネクタの対応部と係止し合うロック突部31A−1が横長に設けられている。また、上板部31Cの頂点は、上記ハウジング10の取付部14Bの頂点とほぼ同じ高さであり、上記ハウジング10に形成されている斜面よりも内方に位置している。なお、上記ガイド金具30の該ロック突部は凹形状またはスリット形状であっても良く、その場合、相手コネクタ対応部は突形状をなしていることは言うまでもない。
【0026】
副被取付部32は、上記二つの被取付部31同士を連結する連結部33の上縁から立ち上がり外方に向け屈曲されて、端壁15の外面位置で下方に屈曲されて逆U字状をなしている。この副被取付部32も、上述の被取付部31と同様に、内脚部32A、外脚部32Bそして内方へ傾斜する上板部32Cを有していて、上記被取付部31と同様な逆U字をなして同様に機能し、副取付溝15A−1への圧入嵌着による反力を受けて同様に取付保持力が高められている。また、該上板部32Cの頂点は、上記ハウジング10の端壁15の頂点とほぼ同じ高さであり、上記ハウジングに形成されている斜面よりも内方に位置している。なお、内脚部32Aにも相手コネクタ対応部と係止し合うロック突部が設けられていても良い。
【0027】
上記被取付部31の内脚部31Aと副被取付部32の内脚部32Aとがそれらの下部にて連結部33により連結されている。該連結部33は周壁13の内面下部に接面または隙間を形成していて、取付部14Bと端壁15との交点となる内側角部に適合するように、該連結部33は中間でL字状に屈曲されている。
【0028】
コネクタ1は、ハウジング10の底壁11に島状に位置して立ち上がる中央突壁12は、相手コネクタ2の対応の中央凹部に進入する形状となっている。該中央突壁12の側面には、端子20の上記弾性腕22を収める溝が形成されており、該弾性腕22に屈曲形成された接触部22Aのみが溝外に位置していて、弾性腕22は該接触部22Aの弾性変位に応じて溝での位置を可変としている。
【0029】
上記中央突壁12は、長手方向端面(長手方向で両端に位置する壁面)は、底壁11そして端壁15に近づく方向の連続した傾斜面12Aを形成している。本実施形態では、該傾斜面12Aは、中央突壁12の上面12Bと底壁11に対してそれぞれ凸弯曲面そして凹弯曲面をもって移行して傾斜が連続して変化しており、不連続な傾斜変化をせずに、中央突壁12の高さ方向のほぼ全域でかかる連続傾斜面を形成している。
【0030】
このように形成された、中央突壁12の長手方向端面での傾斜面12Aとこれに対向する端壁15におけるガイド金具30の副被取付部32の内脚部32A、そして、さらには、長手方向で上記長手方向端面と内脚部32Aの間に位置して、コネクタ幅方向で対向する被取付部31の内脚部31Aで四方から囲む空間を形成し、ここに相手コネクタ2の対応部が嵌入されてくる。その際、中央突壁12の長手方向端面における傾斜面12Aの上端側は上面12Bへの移行部として凸弯曲面があり、またガイド金具30には副被取付部32の上板部32C、二つの被取付部31の上板部31Cは内方に向く傾斜面となって上記ハウジングに形成されている斜面よりも内方に位置しているので、上記相手コネクタ2の対応部はこれら傾斜面にガイドされて容易に上記空間に進入する。
【0031】
図4に示すように、既述したコネクタ1の端子20は、回路基板Pに接続されるための接続部23がハウジング10の側壁14の端子保持部14Aの外面下部から外方に延出されている。上記ハウジング10の取付部14Bの外面は、コネクタ幅方向にて、上記端子20の接続部23の先端よりも少し外方の位置にあるので、取付部の強度を高めると共に、上記接続部23の半田接続する半田パッドP1が上記接続部23の先端よりも少し張り出ていても、該パッドP1のために占有する回路基板の範囲は、コネクタ幅方向で、取付部14Bはほぼ同じとなり、回路基板の面を有効的に使用できる。
【0032】
次に、相手コネクタ2であるが、本実施形態では、この相手コネクタ2も既出のコネクタ1と同様に、対応する回路基板に取り付けられて使用される。したがって、上記コネクタ1と相手コネクタが嵌合接続されると、二つの回路基板の回路部同士が接続されることとなる。
【0033】
相手コネクタ2は、
図5に見られるように、電気絶縁材で作られたハウジング40と、該ハウジング40により保持されている該ハウジング40の長手方向に配列された端子50と、端子配列範囲外となるハウジング40の両端部に取り付けられたガイド金具60とを有している。
【0034】
ハウジング40は、既述のコネクタ1のハウジング10に形成された環状の凹部をなす受入部16、すなわち島状の中央突壁12とこれを囲む周壁13との間に形成された空間に嵌合する四角枠状の周壁41と底壁42とを有している。周壁41は側壁43と端壁44とから成っていて、上記コネクタ1の中央突壁12を受け入れる中央凹部45を形成している。
【0035】
端子50は金属帯状部材を板厚方向に屈曲加工されて作られている。該端子50は、ハウジングの側壁43の上部(
図1(B)の状態で上部)により保持される逆U字状の被保持部51とハウジング40の底壁42から側方に延出して回路基板に半田接続される接続部52とを有している。逆U字状をなす上記被保持部51の内側脚部の面は上記コネクタ1の端子20の弾性腕22に設けられた接触部22Aが弾性接触する接触部51Aを形成し、上記被保持部51の外側脚部の面には上記端子20のロックのための突起部21Aが係止するロック凹部51Bが設けられている。本発明は、端子を本旨とするところではないので、端子についてのこれ以上の説明は省略する。
【0036】
ガイド金具60は、上記コネクタ1へ嵌合する際に該コネクタ1のガイド金具30にガイドされて正規位置へ誘導されるのに機能する。両金具30,60は、嵌合開始直前では、相対的に正規の嵌合位置から少なからずずれていることが多く、嵌合開始時には、互いに当接し、特にコネクタの端部、角部で当接力は比較的大きい。したがって、当接する衝撃力、そして嵌合過程での摩擦力に十分対抗するという点で、同じ金具であることの意味がある。
【0037】
上記ガイド金具60は、コネクタ1のガイド金具30と同様に、金属板をその板厚方向に屈曲加工して作られており、長手方向端部でのハウジング40の上面側から該ハウジング40に取り付けられ、該上面側に位置する上面部61A、ハウジング40の側壁43の外面に位置する側面部61B、ハウジング40の端壁44の外面に位置する端面部61Cとを一体に有している。
図4に見られるように、端壁44に沿ってコネクタ幅方向に延びる端面部61Cから、対向する二つの側壁43のそれぞれへ向けて斜縁をもって延びてV字縁を形成する二つの上面部61Aが側壁43の外面に沿って下方に屈曲されてそれぞれ側面部61Bを形成している。側面部61Bには横方向に延びる係止用のスリット62が形成されている。該スリットには、コネクタ1のガイド金具30の被取付部31に形成されたロック突部31A−1が係止する。コネクタ1のガイド金具30がハウジング10の周壁13の内面側から被取付部31と副被取付部32が外面側に延出している形態であったが、コネクタ2のガイド金具60はハウジング40の端部で、周壁41の端部を外面側から覆うような形態となっている。
【0038】
上記ガイド金具60の側面部61Bの下端は、ハウジング40からの外れの防止の目的で、
図2に見られるようにハウジング40の底壁42の下面に沿って屈曲を受け該下面と係止している。
【0039】
かかるガイド金具60は、上記上面部61Aと側面部61Bとの境となる丸味をもった肩部から該側面部61Bまでの範囲がコネクタ1のガイド金具30の被取付部31によってガイドされ、上面部61Aと端面部61Cとの境となる丸味をもった肩部から端面部61Cまでの範囲がガイド金具30の副被取付部32によりガイドされる。
【0040】
上記ハウジング40の端壁44の内面、すなわち、コネクタ1の中央突壁12を受け入れる中央凹部45の長手方向端部の内端面は、該中央凹部45の底部に向うにつれ長手方向中央部に近づくような傾斜面45Aを形成している(
図8参照)。この傾斜面45Aは、上記コネクタ1の中央突壁12の長手方向端面に形成された傾斜面12Aの傾斜角とほぼ同じであることが好ましい。かくして、ガイド金具60の二つの上面部61Aの間で露呈するハウジング40の部分(端壁44の上面で略V字形状をなして表われている部分)が上記傾斜面45Aとなっていて、同じコネクタ1のハウジング部分である中央突壁12にガイドされる。
【0041】
このように構成されるコネクタ1及び相手コネクタ2は電気コネクタ組立体として使用される。
【0042】
使用に際して、コネクタ1及び相手コネクタ2は、それぞれの回路基板に取り付けられ、
図2のような嵌合直前位置にもたられる。
図2では、回路基板自体の図示は省略されているが、
図2においては、コネクタ1にはその底壁の下面に回路基板が位置し、相手コネクタ2には、上方を向いている底壁の上面に回路基板がそれぞれ位置しており、コネクタ1と相手コネクタ2とは、回路基板同士が互いに平行な状態で、互いに嵌合する方向に対
面している。本実施形態の図において、
図4を除き、回路基板の図示は省略されている。
【0043】
図2の嵌合直前の姿勢で相手コネクタ2は、そのままコネクタ1へ向け降下される。互いに、正規位置で嵌合が開始された場合には、コネクタ1の環状の受入部16へ相手コネクタ2の周壁41が嵌入し、これと共に相手コネクタ2の中央凹部45へコネクタ1の中央突壁12が進入し、両コネクタ1,2は、噛み合うように嵌合する(
図7、
図9参照)。嵌合開始そして嵌合過程では、ガイド金具30,60同士が摺接しガイドを行う。すなわち、コネクタ1に設けられたガイド金具30の二つの被取付部31と副被取付部32のそれぞれの内脚部31A,32Aがコネクタ2に設けられたガイド金具60の二つの側面部61Bと端面部61Cに対応して同じ金属接触のもとで摺接して互いに正規位置まで嵌合案内する。
【0044】
嵌合完了時には、コネクタ1の端子20はその接触部22Aが相手コネクタ2の端子50の接触部51Aに接触し、上記端子のロック用突起部21Aが相手端子50のロック凹部51Bに係止して、コネクタの抜けの防止が図られ、端子同士の正規の接触位置が保たれる。一方、コネクタ1のガイド金具30ではそのロック突部31A−1が相手コネクタ2のガイド金具60のスリット62に係合し、ここでも強力にコネクタの抜けの防止が図られる。
【0045】
相手コネクタ2は、コネクタ1に対して、嵌合直前に正規の位置そして姿勢をもっていて、そのまま嵌合されるとは限らない。むしろ、いずれかの方向に位置が若干ずれ、傾いて嵌合される場合の方が多いというのが実情である。相手コネクタ2の底壁には、
図2の姿勢で該底壁の上面に回路基板(図示は省略されている)がコネクタの周囲で張り出しているので、嵌合状態を目視により正規状態にあるかどうかを確認することは困難なことが多い。そこで、コネクタ嵌合を行う作業者は、通常、相手コネクタ2の回路基板を該相手コネクタ2の長手方向一端側のみをコネクタ1に近づけて長手方向他端をもち上げた傾斜状態にして、一端側で確実に嵌合を開始して、その後他端側も降下させて嵌合させ、全体の嵌合が完了する。
【0046】
上記相手コネクタ2を上記長手方向一端側からコネクタ1に対して嵌合を開始する場合、相手コネクタ2の一端側の位置は、該相手コネクタ2のガイド金具60の端面部61Cがコネクタ1のガイド金具30の副被取付部32に傾斜面として形成された上板部32C上で摺動して上記長手方向で受入部16内方へ導かれ、所定位置で副被取付部32の内脚部32Aでガイドされて受入部16底部へ向け進入する。嵌合開始当初にコネクタ幅方向に位置ずれがあるときには、相手コネクタ2のガイド金具60の二つの側面部61Bのうち一方がコネクタ1のガイド金具30の二つの被取付部31のうちの対応する一方に当接し、その上板部31Cの傾斜面で摺動してコネクタ幅方向に移動して正規位置に至り、上記一端側での嵌合位置にもたらす。
【0047】
このような、長手方向一端側からの嵌合開始は、通常、よく行われ、上記一端側に集中して大きい当接力が作用する。本発明では、この大きい当接力が作用する部位にガイド金具30が位置しており、しかもこのガイド金具30はハウジングに対して固定的に取り付けられているので、相手コネクタのガイド金具との金属接触により、耐摩耗性の向上、ガイド金具自体の強度の向上そしてガイド金具の取付強度の確保が図れる。
【0048】
相手コネクタ2の上記長手方向一端側での嵌合が或る程度進んでから、他端側が降下され始まると、上記一端側で、コネクタ1の中央突壁12の長手方向端面12Aは傾斜面をなしているので、相手コネクタ2の中央凹部45で同様に形成された傾斜面45Aへ向け楽に上記中央凹部45内へ進入し、相手コネクタ2は、上記一端側を中心として回転するように他端側が降下される際、上記中央突壁12の長手方向端面12Aと上記中央凹部45の傾斜面45Aは円滑に嵌合度を深める。
【0049】
コネクタの嵌合後の使用状態において、コネクタ組立体が不用意に落下したりコネクタ抜出時に無理してこじりを受けたとき、上記コネクタのハウジング10に設けられた中央突壁12は比較的肉薄に作られて補強金属板などを設けることができないので、その長手方向での外力を小さな断面積で受けなくてはならない。しかし、本発明では、上記コネクタ1の中央突壁12の長手方向端面12Aが長手方向に肉厚になっていると共にこれに対応する相手コネクタの中央凹部45の傾斜面45Aが互いに、対応する傾斜面で当接するので、傾斜していることで傾斜面、すなわち、当接面がその分大きくなって当接応力が小さくなること、外力は横方向、すなわち長手方向に加わるので、その外力が当接面に直角な方向の分力として作用する際、その分力自体が、上記傾斜により低減されていることに起因して上記長手方向端面12Aは、ガイドのみならず強度上においても大きく貢献する。また、抜出時に無理して幅方向のこじりを受けたとき、上記コネクタ1の中央突壁12の長手方向端面12Aが長手方向に肉厚になっているので、相手コネクタ2のハウジング40の長手方向端部によって、上記コネクタ1中央突壁12の長手方向端の幅方向に力が作用しても強度上において大きく貢献する。