(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5959720
(24)【登録日】2016年7月1日
(45)【発行日】2016年8月2日
(54)【発明の名称】折りたたみ可能なダイナミックループ
(51)【国際特許分類】
G11B 21/02 20060101AFI20160719BHJP
G11B 25/04 20060101ALI20160719BHJP
【FI】
G11B21/02 601E
G11B25/04 101R
【請求項の数】18
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2015-506530(P2015-506530)
(86)(22)【出願日】2013年5月24日
(65)【公表番号】特表2015-517168(P2015-517168A)
(43)【公表日】2015年6月18日
(86)【国際出願番号】JP2013065122
(87)【国際公開番号】WO2013176296
(87)【国際公開日】20131128
【審査請求日】2014年10月21日
(31)【優先権主張番号】61/651,932
(32)【優先日】2012年5月25日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/897,132
(32)【優先日】2013年5月17日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000003964
【氏名又は名称】日東電工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103517
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 寛之
(74)【代理人】
【識別番号】100149607
【弁理士】
【氏名又は名称】宇田 新一
(72)【発明者】
【氏名】カヤバン アレックス エンリケス
(72)【発明者】
【氏名】マッカスリン マーティン ジョン
(72)【発明者】
【氏名】川戸 幸将
【審査官】
中野 和彦
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−258593(JP,A)
【文献】
特開2008−080562(JP,A)
【文献】
特開平08−306180(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11B 21/02
G11B 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
単層ダイナミックループであって、
前記単層ダイナミックループ上に、スリットにより分割されるトレースのセットと、
ボイスコイルモータ(VCM)ラインと、を含み、
前記トレースのセットは、第1領域と第2領域とに分割され、
前記単層ダイナミックループは、少なくとも前記第1領域の部分を前記第2領域に対して動かすように、前記スリットに沿って折りたたまれ、
前記VCMラインは、少なくとも部分的に前記第2領域の後方に折りたたまれる、単層ダイナミックループ。
【請求項2】
少なくとも前記第1領域の部分を前記第2領域の後方に動かすように、前記単層ダイナミックループが前記スリットに沿って折りたたまれる、請求項1に記載の単層ダイナミックループ。
【請求項3】
前記第1領域および第2領域が、折りたたみ後に同じ高さを有する、請求項1に記載の単層ダイナミックループ。
【請求項4】
前記第1領域および前記第2領域が、折りたたみ後に異なる高さを有する、請求項1に記載の単層ダイナミックループ。
【請求項5】
前記第1領域が折りたたみされる領域であって、前記第2領域が折りたたみされない領域である、請求項1に記載の単層ダイナミックループ。
【請求項6】
少なくとも部分的に前記第2領域に配置される、スペーサー、接着パッチ、およびダンパーのうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載の単層ダイナミックループ。
【請求項7】
前記VCMライン上に層を成すシールドをさらに含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の単層ダイナミックループ。
【請求項8】
前記シールドが前記VCMライン上に層を成している場合に、前記シールドが前記第1領域および前記第2領域の間になるように、前記第1領域が前記第2領域に向かって折りたたまれている、請求項7に記載の単層ダイナミックループ。
【請求項9】
単層ダイナミックループであって、
トレースのセット、
ボイスコイルモータライン、および
前記トレースのセットの下と前記ボイスコイルモータラインの上とに位置する開口部を含み、
前記単層ダイナミックループは、少なくともダイナミックループの第1領域をダイナミックループの第2領域に対して動かすように、前記開口部に沿って折りたたまれる、単層ダイナミックループ。
【請求項10】
前記開口部の近隣に位置されるピン開口部をさらに含み、
前記単層ダイナミックループは、少なくとも前記ダイナミックループの第1領域を前記ダイナミックループの第2領域に対して動かすように前記ピン開口部を調節することにより、前記開口部に沿って折りたたまれる、請求項9に記載の単層ダイナミックループ。
【請求項11】
折りたたみ後、前記第1領域および前記第2領域の間に分離が生じるように、前記ピン開口部が調節される、請求項10に記載の単層ダイナミックループ。
【請求項12】
少なくとも前記第1領域の部分を前記第2領域の後方に動かすように、前記単層ダイナミックループが、前記開口部に沿って折りたたまれる、請求項9に記載の単層ダイナミックループ。
【請求項13】
前記第1領域および第2領域が、折りたたみ後に同じ高さを有する、請求項9に記載の単層ダイナミックループ。
【請求項14】
前記第1領域および前記第2領域が、折りたたみ後に異なる高さを有する、請求項9に記載の単層ダイナミックループ。
【請求項15】
前記第1領域が折りたたみされる領域であって、前記第2領域が折りたたみされない領域である、請求項9に記載の単層ダイナミックループ。
【請求項16】
少なくとも部分的に前記第2領域に配置される、スペーサー、接着パッチ、およびダンパーのうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項9に記載の単層ダイナミックループ。
【請求項17】
単層ダイナミックループであって、
トレースのセット、
ボイスコイルモータ(VCM)ライン、
前記トレースの下に位置する第1スリット、および
前記VCMラインの上に位置する第2スリットを含み、
まず前記単層ダイナミックループが前記第1スリットに沿って折りたたまれ、次に前記単層ダイナミックループが前記第2スリットに沿って折りたたまれる、単層ダイナミックループ。
【請求項18】
前記ダイナミックループが、第1スリットに沿って、そしてその後に第2スリットに沿ってアコーディオン折りされる、請求項17に記載の単層ダイナミックループ。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本願は、2012年5月25日に出願された米国特許仮出願第61/651、932の優先権を主張するものであり、その開示内容は、そのまま本願に組み込まれるものとする。
【0002】
実施形態に合致した装置は、ハードディスクドライブ(HDD)技術に関し、詳しくは、HDDアクチュエータフレキシブル基板に関する。
【0003】
図1は、ダイナミックループ110付きHDDを示す。関連技術のHDDでは、アクチュエータアーム104上のヘッド107をプリント基板(PCB)103に接続する、フレキシブル基板を使用できる。フレキシブル基板は、アクチュエータアームがディスクプラッタ上の内側データシリンダ―外側データシリンダ間を動くと、自由にダイナミックに動く。フレキシブル基板は、PCBとアクチュエータアームボイスコイルモータ(VCM)105、プリアンプ106、およびヘッド107との間の指示および機能を促進する。ダイナミックループ110は、HDDアクチュエータフレキシブル基板の一部であり、コネクタとも呼ばれるPCB固定端部102から、可動端部101そしてアクチュエータアーム104まで、配線される。トレースは、アクチュエータアームがハードディスクドライブプラッタと機能を実行(たとえば、リード、ライト、シーク)している間に動くとき、PCB103―アクチュエータアーム104―ヘッド107間のコネクションを維持しながら、ダイナミックループ110がアクチュエータアームと共に柔軟に動けるように、フレキシブル材料上に配線される。ダイナミックループは、単層回路あるいは二層回路としてアレンジ可能である。
【0004】
図2Aは、単層ダイナミックループの断面を示し、
図2Bは、二層ダイナミックループの断面を示す。
【0005】
関連技術における単層ダイナミックループの実施では、フレキシブル材料の一方にトレースが配線されている。単層回路には、カバーポリイミド、カバー接着剤、銅トレースを含めることができるトレース層、および、ベースポリイミドを含めることができる。しかし、HDDのサイズが小さくなるにつれ、幅とスペースの制約によって、単層ダイナミックループが、HDDの中で、望まれるよりも比較的広いスペースを占めるようになりつつある。アクチュエータアームとPCBとの間に十分な電気的接続を確保するために、単層回路は、HDDの設計に依存したトレース幅およびスペースの必要条件を有することができる。たとえば、デュアルヒーター、デュアルライター、そしてレザーヒートアシストライティングといった追加機能を収容するためにPCBとアクチュエータアームの間に追加のトレースを必要とする場合は、HDD中で単層ダイナミックループにより広いスペースを要する。
【0006】
HDD中のスペースを節約しながら、ダイナミックゾーンに配線されるトレースの数を増加する目的で、二層ダイナミックループを使用することができる。二層回路の実施では、ダイナミックループのフレキシブル材料の上と下に二層のトレースを配線する。二層ダイナミックループは、ベースポリイミド、銅トレースを含むことができるポリイミドの各側のトレースの層、各トレース層のカバー接着剤、そして、各カバー接着層上のカバーポリイミドを含むことができる。
【0007】
しかし、二層ダイナミックループでは、単層ダイナミックループに比較し、追加の銅トレースによる応力の影響を被る。ハードディスクドライブの機能を実行する間アクチュエータアームが動くにつれて、二層ダイナミックループは、上トレースそして下トレースにおいて応力を受け、この応力は単層ダイナミックループの約二倍となることがある。
【0008】
図3Aおよび3Bに、
図2Aおよび2Bの例の構成における、単層ダイナミックループと二層ダイナミックループの応力比較チャートを示す。
図3Aおよび3Bに示す通り、二層ダイナミックループの構成では、単層ダイナミックループのおおよそ二倍の量のピーク応力を受ける。
図2A(単層)より、6つのトレースは上側および下側の応力を指定している。たとえば、3tは、トレース番号3の上側での、最大応力である。
図2Bでは、二層構成において類似した指定規則が採用されており、例示目的で、下部Cuレベルにおける3つの追加トレースが示されている。
図3Aは、単層および二層両方の、各位置における応力を示す。
図3Bは、全体、上部、そして下部トレース位置における平均化された最大応力を示す。二層ダイナミックループには、これまでよりいっそう多数のトレースが張り巡らされているため、中立軸からのこれらの幾何学的距離、結果として生じる二層ダイナミックループの構成の剛性は、単層ダイナミックループの剛性のおよそ5倍となる。
図3B右上の表は、これらのシミュレーション値を示す。二層ダイナミックループの2つのトレース層は、HDD中で必要に応じて配線できるが、上述の2倍の応力と5倍の剛性は、阻害要因である。
【0009】
HDDアクチュエータフレキシブル基板の機能が増加すると、ダイナミックループ中により多数のトレースが必要となる。トレースの数が増えると、ループが幅広になり、剛性が増す。よって、トレース幅とスペースをあきらめることなく、剛性を低く保ち、上述の二層ダイナミックループの応力という不利益に対応しながら、より多数のトレースを配線することが必要となる。
【発明の概要】
【0010】
実施形態の態様は、単層ダイナミックループに関し、単層ダイナミックループは、単層ダイナミックループ上に、スリットにより分割されるトレースのセットを含み、
トレースのセットは、第1領域と第2領域とに分割され、
単層ダイナミックループは、少なくとも第1領域の部分を記第2領域に対して動かすようにスリットに沿って折りたたまれる。
【0011】
他の実施形態は、単層ダイナミックループに関し、単層ダイナミックループは、トレースのセット、ボイスコイルモータライン、およびトレースのセットの下とボイスコイルモータラインの上に位置する開口部を含み、
単層ダイナミックループは、少なくともダイナミックループの第1領域をダイナミックループの第2領域に対して動かすように、開口部に沿って折りたたまれる。
【0012】
その他の実施形態は、単層ダイナミックループに関し、単層ダイナミックループは、トレースのセット、ボイスコイルモータ(VCM)ライン、トレースの下に位置する第1スリット、および前記VCMラインの上に位置する第2スリットを含み、
まず単層ダイナミックループが第1スリットに沿って折りたたまれ、次に単層ダイナミックループが第2スリットに沿って折りたたまれる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
上述および/またはその他の態様は、添付の図面と合わせて、以下の実施形態の説明から、明白になり、より理解が容易になる。
【0014】
【
図1】
図1は、ダイナミックループ付きのハードディスクドライブ(HDD)を示す。
【0015】
【
図2】
図2Aは単層ダイナミックループの断面を示し、
図2Bは二層ダイナミックループの断面を示す。
【0016】
【
図3A】
図3Aは、
図2Aおよび
図2Bでの指定規則に対応する各トレース位置での、単層および二層ダイナミックループの応力比較チャートを示す。
【
図3B】
図3Bはさらに、全体の平均、そして銅トレースの上と下における平均を示し、この応力比較をまとめている。
【0017】
【
図4A】
図4Aは、一実施形態における、回路にスリットを有する単層ダイナミックループの折りたたまれていない状態の正面図を示す。
【
図4B】
図4Bは、一実施形態における、回路にスリットを有する単層ダイナミックループの折りたたんだ状態の正面図を示す。
【0018】
【
図5A】
図5Aは、一実施形態における、折りたたみを可能にするスリットを有する単層ダイナミックループの、折りたたまれていない状態の正面図を示す。
【
図5B】
図5Bは、一実施形態における、折りたたみを可能にするスリットとスペーサー、接着パッチ、あるいはダンパーとを有する単層ダイナミックループの、折りたたまれていない状態の正面図を示す。
【0019】
【
図6A】
図6Aは、一実施形態における、折りたたみを可能にするスリットを、ダイナミックループのVCMライン領域より上のエリアに有する、単層ダイナミックループの折りたたまれていない状態の正面図を示す。
【
図6B】
図6Bは、折りたたみを可能にするスリットを、VCMライン領域より上のエリアに有する、
図6Aの単層ダイナミックループの折りたたまれている状態の正面図を示す。
【0020】
【
図7A】
図7Aは、一実施形態における、ダイナミックループの折りたたみを可能にするスリットを有する、単層ダイナミックループの折りたたまれていない状態の正面図を示す。
【
図7B】
図7Bは、一実施形態における、折りたたみを可能にするスリットを有する、単層ダイナミックループの折りたたまれている状態の正面図を示す。
【
図7C】
図7Cは、折りたたみを可能にするスリットを有する、
図7Aの単層ダイナミックループの折りたたんだ状態の背面図を示す。
【
図7D】
図7Dは、一実施形態における、ダイナミックループのVCMライン領域上にシールド層を有する、単層ダイナミックループの折りたたまれていない状態の正面図を示す。
【
図7E】
図7Eは、一実施形態における、ダイナミックループのVCMライン領域上にシールド層を有する、単層ダイナミックループの折りたたまれている状態の正面図を示す。
【
図7F】
図7Fは、一実施形態における、ダイナミックループのVCMライン領域上にシールド層を有する、単層ダイナミックループの折りたたんだ状態の背面図を示す。
【0021】
【
図8A】
図8Aは、一実施形態における、ダイナミックループの折りたたみを可能にする開口部を有する、単層ダイナミックループの折りたたまれていない状態の正面図を示す。
【
図8B】
図8Bは、ダイナミックループの折りたたみを可能にする開口部を有する、
図8Aの単層ダイナミックループの折りたたまれている状態の正面図を示す。
【
図8C】
図8Cは、ダイナミックループの折りたたみを可能にする開口部を有する、
図8Aの単層ダイナミックループの折りたたんだ状態の背面図を示す。
【0022】
【
図9A】
図9Aは、一実施形態における、ダイナミックループの折りたたみを可能にするピン開口部を有する、単層ダイナミックループの折りたたまれていない状態の正面図を示す。
【
図9B】
図9Bは、ダイナミックループの折りたたみを可能にするピン開口部を有する、
図9Aの単層ダイナミックループの折りたたまれている状態の正面図を示す。
【
図9C】
図9Cは、一実施形態における、ピン開口部を調節する、ピン付きブラケット方式を示す。
【
図9D】
図9Dは、ダイナミックループの折りたたみを可能にするピン開口部を有する、
図9Aの単層ダイナミックループの折りたたんだ状態の背面図を示す。
【
図9E】
図9Eは、層分離が調節された、
図9Aの単層ダイナミックループの、折りたたんだ状態の背面等角図を示す。
【0023】
【
図10A】
図10Aは、一実施形態における、ダイナミックループを複数回折りたたむことを可能にする2つのスリットを有する、単層ダイナミックループの折りたたまれていない状態の正面図を示す。
【
図10B】
図10Bは、ダイナミックループを複数回折りたたむことを可能にする2つのスリットを有する、単層ダイナミックループの折りたたまれている状態の正面図を示す。
【
図10C】
図10Cは、ダイナミックループを複数回折りたたむことを可能にする2つのスリットを有する、単層ダイナミックループの折りたたんだ状態の背面図を示す。
【
図10D】
図10Dは、ダイナミックループを複数回折りたたむことを可能にする2つのスリットを有する、単層ダイナミックループの折りたたんだ状態の側面図を示す。
【0024】
以下の詳細な説明においては、添付の図面を参照する。図面において、同一の機能を有する要素については、同様の参照符号を付す。添付の図面は実施形態、および、実施形態の原理を利用した実施形態を例示するものであり、限定するものではない。これらの実施形態は、当業者が、実施形態を実施できるように十分詳細に説明されており、他の実施形態が利用できること、そして構造の変更および/あるいは様々な要素の置き換えは、実施形態の範囲および精神から逸脱せずにできることは言うまでもない。よって、以下の詳細な説明は、限定的に解釈すべきではない。
【0025】
実施形態は、折りたたまれる単層ダイナミックループに関するものであり、これにより、より多くの数のトレースを、単層フレキシブル基板に配線することができる。一実施形態において、折りたたみにより、空隙により隔てられた2つの個々のループが生じる。単層ダイナミックループを折りたたむことによって、これらの実施形態では、比較対象の二層ダイナミックループよりも剛性を低く保ちながら、より多い数の回路をダイナミックループに配線することができる。一実施形態では、スリットあるいは切り込みにより分離される、2つの平行のポリイミド「リボン」で回路を分けて、単層ダイナミックループを形成し、そしてそのループを背中合わせに折りたたんで、2つの別個のループを生じさせる。所望であれば、また、異なる幅と異なる長さを有する、ループを折りたたむことも開示している。スリット、切り込み、あるいは開口部は、たとえば、ブレードパンチ、ダイパンチ、エッチング、フォトイメージング、あるいはレーザーによって作製できるが、これらの例に限られない。
【0026】
折りたたまれた層は合体しているのではないため、折りたたまれた単層ダイナミックループでは、二層ダイナミックループに比較して、応力が減少している。一実施形態では、折りたたまれた層は、薄い空隙により分離されている。折りたたまれた単層ダイナミックループは、2つの折りたたまれていない単層ダイナミックループであるかのように挙動し、応力、信頼性そして剛性特性が類似している。しかし、折りたたまれた単層ダイナミックループは、より広い幅を有する単層ループをたたまずに使用した場合に比較して、HDD中の垂直方向のスペースを占める割合が少ないということの他には、全て同じである。別個の回路において各トレースを相互に連結することが必要となるため、単層回路を別個に追加するよりは、回路を折りたたむことが有益である。上記の実施形態では、両方ともが薄い縦方向の設計スペースに適応するような、単層回路を構成しており、応力が二倍であり、剛性が5倍であるという不利益がある、二層の銅トレースを適用していない(
図3B)。
【0027】
図4Aは、一実施形態における、回路にスリットを有する単層ダイナミックループの折りたたまれていない状態の正面図を示す。
図4Aに示すように、ハードディスクドライブ(HDD)のアクチュエータフレキシブル基板400は、ダイナミックループ410、ダイナミックループのトレース411、固定端部すなわちコネクタ端部402、ゼロ幅スリット406、ダイナミックループの外側のVCMライン403、および可動端部すなわちヘッド端部401を含む。
【0028】
単層ダイナミックループ410は、ベースポリイミド層、銅層、カバー接着層、およびカバーポリイミド層を含むことができる。
【0029】
ダイナミックループ410は、折りたたみされない領域404および折りたたみされる領域405を含む。折りたたみされる領域405および折りたたみされない領域404は、実施形態で示されるように、多様な形態で実施できる。たとえば、折りたたみされる領域405および折りたたみされない領域404は、開口部やスリットのサイズ、あるいはダイナミックループの設計や形状に依存させることができる。ゼロ幅スリット406が
図4Aに示されているが、細幅スリットなど、多様なサイズのスリットを使用することができる。ゼロ幅スリットには幅がなく、たとえば、ブレードによって作製することができる。しかし、ゼロ幅スリットは、この一例の方法に限られない。さらに、ゼロ幅スリットにおいては、材料が除去される部分がない。細幅スリットの場合は、材料の一部を除去することができる。スリットは、ダイあるいはレーザーを使用して作製できる。細幅スリットはまた、材料の一部をせん孔(パンチ)して作製することができる。
【0030】
図4Bは、一実施形態における、回路にスリットを有する単層ダイナミックループの折りたたんだ状態の正面図を示す。
図4Bでは、ダイナミックループ410がダイナミックループの長手方向における中央で折りたたまれて、ダイナミックループ410を均等に半分に折りたたまれているため、真ん中折り(centered fold)を示す。真ん中折りが示されているが、折りたたみは、多様な位置に配置することができる。
図4Bに示すように、単層ダイナミックループ410のトレース411は、ゼロ幅スリット406により分割された1セットのトレースを少なくとも部分的に別のセットのトレースの後方に配置するように、ダイナミックループ長手方向のセンターラインに沿って折りたたまれている。
図4Aおよび
図4Bにはゼロ幅スリットを示しているが、スリットのサイズと形状は変更可能である。さらに、スリットの代わりに、開口部を使用することもできる。また、スリットや開口部なしにダイナミックループにおいて折りたたみを実行することができる。
【0031】
単層ダイナミックループのトレース層は、単層ダイナミックループのセンターラインに沿って、ゼロ幅スリット406により、折りたたみされない領域404と称される第1セットのトレースと折りたたみされる領域405と称される第2セットのトレースとに分割されている。これら2セットのトレースは、2つの「ケーブル」と概念化してみなすことができる。ゼロ幅スリット406は、ベースラインに沿って2つのケーブルを分離し、折りたたみを可能にする。ゼロ幅スリット406は、類似した幅の2つの「ケーブル」を形成するように、トレースを分割することができる。同じ幅、あるいは異なる幅のケーブルが可能である。一方のケーブルの一部をそして、もう一方のケーブルの向こうにそして後方に折りたたむ。
【0032】
VCMトレースを折りたたみ操作から排除するように、より広い開口エリアを設けることができる。これは配線の目的で必要になることがある。折りたたみは多様な方法で行うことができる。ひとつの方法では、外部カバーポリイミド表面を、内部カバーポリイミド表面と合わせることが挙げられる。あるいは別の方法では、外部ベース層表面を、内部ベース層表面と合わせて、折りたたみを行うことができる。よって、折りたたみはカバー同士、あるいはベース同士で行うことができる。より複雑な折りたたみを可能にするために、固定端部すなわちコネクタ端部402の近傍に追加のスリットを形成できる。よって、
図4Aに示すように、ダイナミックループ411を半分に折りたたむことによって、HDD中におけるダイナミックループの高さを減少できる。
【0033】
図5Aは、一実施形態における、折りたたみを可能にするスリットをコネクタ端部に有する、単層ダイナミックループの折りたたまれていない状態の正面図を示す。
図5Aは、
図4Aに示す回路を簡略化して示したものである。ハードディスクドライブ(HDD)のアクチュエータフレキシブル基板500は、ダイナミックループ510、ダイナミックループのトレース511、固定端部すなわちコネクタ端部502、ゼロ幅スリット506、ダイナミックループ外側のVCMライン503、および可動端部すなわちヘッド端部501を含む。ダイナミックループ510は、折りたたみされない領域504および折りたたみされる領域505を含む。
【0034】
図5Bは、追加ボリューム509と称される、スペーサー、接着パッチ、またはダンパーを有する、
図5Aの単層ダイナミックループの、折りたたまれていない状態の正面図を示す。
図5Bに示すように、スペーサー、接着パッチ、またはダンパー509は、ダイナミックループ510の端部に向かって位置されているが、スペーサー、接着パッチ、またはダンパー509は、ダイナミックループ510のどの位置にでも、またはそれ以外にでも位置させることができる。
【0035】
スペーサーは、ダイナミックループ510が折りたたまれた後に、ダイナミックループ510の折りたたまれた両側、すなわちケーブルが接触することを防止する。折りたたまれたダイナミックループの回路を分離したままにするために、スペーサーを加えることができる。銅トレースの応力分布およびループ形状の動きは、折りたたまれていない層と折りたたまれた層の機械的連結に依存するため、スペーサーのサイズと配置は必要に応じて変更できる。ループにおける局所的剛性変更は、特に、コネクタおよびヘッド端部での応力を最小化するために詳細にループを形作る場合に、スペーサーを使用した方法にても実現できる。
図5Bでは2つの追加ボリュームが示されているが、スペーサーの数と配置は特定の構成に限定されない。
【0036】
接着パッチは、ダイナミックループ510の折りたたまれた層を合わせて接続する。接着パッチは、ケーブルを互いに設定された位置あるいはスペースに維持するよう、ケーブルを互いに接続するために、追加することができる。接着パッチの数と配置は、特定の構成に限られない。
【0037】
ダンパーは、ハードディスクドライブの振動が吸収され、ダイナミックループ510内の折りたたまれた層間で振動を静かに保つように、エネルギーを吸収する。制振材料は、ケーブル間に追加でき、ケーブル中のエネルギーを、動力学的に吸収する。ダンパーは、ダイナミックループ内で望ましくない振動を防止するために、たとえば粘弾性層で、二重拘束層の構成において作製できる。ダンパーの数と配置は、特定の構成に限られない。ダンパー、スペーサー、あるいは接着パッチは、どの実施形態においても使用できる。
【0038】
図5Cは、一実施形態における、
図5Bの単層ダイナミックループの、折りたたんだ状態の正面図を示す。
図5Dは、
図5Bの単層ダイナミックループの、折りたたんだ状態の背面図を示す。
図5Cに示すように、追加ボリューム509、たとえば、接着剤が追加されて、ダイナミックループの両側が折りたたまれ、接着される。よって、ダイナミックループ(折りたたみされる領域505および折りたたみされない領域504)の両側が分離されることが防止される。さらに、追加ボリューム509は、ダイナミックループのこの2つの部分(折りたたみされる領域505および折りたたみされない領域504)の間のスペースを維持し、このことにより、接触を防止あるいは排除するか、あるいは所望により選択されたエリアにおける接触を発生させる。
【0039】
図6Aは、一実施形態における、折りたたみを可能にするスリットを、ダイナミックループのボイスコイルモータ(VCM)ライン領域より上のエリアに有する、単層ダイナミックループの折りたたまれていない状態の正面図を示す。ハードディスクドライブ(HDD)のアクチュエータフレキシブル基板600は、ダイナミックループ610、ダイナミックループのトレース611、固定端部すなわちコネクタ端部602、ゼロ幅スリット606、ダイナミックループ外側のVCMライン603、および可動端部すなわちヘッド端部601を含む。ダイナミックループ610は、折りたたみされない領域604および折りたたみされる領域605を含む。
【0040】
よって、
図4A、4B、および4Cに示されるダイナミックループの中央縦線のかわりに、
図6A、6B、そして6Cに示す通り、ダイナミックループのVCMラインより上の領域において、折りたたみを実行することができる。
【0041】
センターラインに沿って折りたたむための細幅スリットあるいはゼロ幅スリットに加えて、必要に応じて、折りたたみ部分の隔離を可能にするよう、固定端部あるいはヘッド端部602近傍に大きな開口エリアを含めることができる。
【0042】
図6Bは、一実施形態における、折りたたみを可能にするスリットをダイナミックループのVCMライン領域610より上のエリアに有する、単層ダイナミックループの折りたたまれている状態の正面図を示す。
図6Cは、一実施形態における、折りたたみされるVCMライン領域605より上のエリアで折り曲げられた、単層ダイナミックループ610の折りたたんだ状態の背面図を示す。VCMラインは、コイルに接続され、アクチュエータアームを前後に駆動する。VCMラインは高電流を含むため、ダイナミックループ610は、ダイナミックループ610のVCMライン領域605より上のエリアで折りたたまれる。ダイナミックループ610を折りたたみされるVCMライン領域605より上の領域で折りたたむことにより、ダイナミックループの形状を調整および変更できる。とりわけ、
図6Cに示すように、折りたたまれる領域のサイズは、折りたたまれない領域のサイズと同じではないため、これによりダイナミックループ610の別のサイズと形状が作製される。
【0043】
図7Aは、一実施形態における、折りたたみを可能にするスリットを有する、単層ダイナミックループの折りたたまれていない状態の正面図を示す。ハードディスクドライブ(HDD)のアクチュエータフレキシブル基板700は、ダイナミックループ710、ダイナミックループのトレース711、固定端部すなわちコネクタ端部702、ゼロ幅スリット706、ダイナミックループ外側のVCMライン703、および可動端部すなわちヘッド端部701を含む。ダイナミックループ710は、折りたたみされない領域704および折りたたみされる領域705を含む。
【0044】
図7Bは、一実施形態における、折りたたみを可能にするスリットを、
図7Aのゼロ幅スリット706の位置に有する、単層ダイナミックループの折りたたまれている状態の正面図を示す。
図7Cは、一実施形態における、
図7Aの単層ダイナミックループの折りたたんだ状態の背面図を示す。
【0045】
図7Dは、一実施形態における、ダイナミックループのVCMライン領域にシールド層を有する、単層ダイナミックループの折りたたまれていない状態の正面図を示す。
図7Eは、一実施形態における、ダイナミックループの折りたたみされるVCMライン領域705にシールド層を有する、単層ダイナミックループの折りたたまれている状態の正面図を示す。
図7Fは、一実施形態における、ダイナミックループの折りたたみされるVCMライン領域705にシールド層を有する、単層ダイナミックループの折りたたんだ状態の背面図を示す。シールド層707は、
図7Dに示すように、ダイナミックループ710上のVCMラインおよびそれを越えて被覆する。
【0046】
図7Dにはシールドまたはシールド層が示されているが、シールドまたはシールド層は、どの実施形態においても使用できる。シールドまたはシールド層は、任意の数の材料から作製できる。たとえば、シールドまたはシールド層は、ペースト、テープ、あるいは銅から作製することができるが、実施形態はこれらの材料に限られない。VCMラインをシールドまたはシールド層で被覆することによって、ダイナミックループ710のその他のトレース711が、ノイズから保護され、遮音を実行できる。
図4Bおよび6Cとは異なり、
図7Eでは、ビューア(目視者)に向かって折りたたみがなされている。よって、シールド707は、折りたたみされる領域705を、折りたたみされない領域704から電気的に絶縁する。
【0047】
図8Aは、一実施形態における、ダイナミックループの折りたたみを可能にする開口部を有する、単層ダイナミックループの折りたたまれていない状態の正面図を示す。ハードディスクドライブ(HDD)のアクチュエータフレキシブル基板800は、ダイナミックループ810、ダイナミックループのトレース811、固定端部すなわちコネクタ端部802、開口部807、ダイナミックループ外側のVCMライン603、および可動端部すなわちヘッド端部801を含む。ダイナミックループ810は、折りたたみされない領域804および折りたたみされる領域805を含む。
【0048】
図8Bは、開口部807で折りたたまれた単層ダイナミックループの正面図を示す。
図8Cは、開口部807で折りたたまれた単層ダイナミックループの背面図を示す。
【0049】
折りたたみにゼロ幅スリット406使用する
図4Aとは異なり、
図8Aの実施形態では、折りたたみに開口部807が使用されている。開口部807は、
図8Aに示すように、大きな開口部であり、ダイナミックループ810の長手方向に沿って延びている。たとえば、ヘッド端部すなわち可動端部の近くに大きな開口エリアを使用することにより、たとえば、VCMトレースと特定のその他のトレース811との相互作用などに、必要に応じて電気的絶縁を提供できる。ダイナミックループの幅変更可能な折りたたみは、等しくない長さを有する一対のケーブル(折りたたみされる領域805および折りたたみされない領域804)を提供することができる。たとえば、細幅スリットあるいはゼロ幅スリットの代わりに開口部807を使用することによって、折りたたみの位置のための動きの自由度がより高くなる。さらに、開口部807を使用することによって、VCMラインの配置をよりいっそう調節できる。
【0050】
図9Aは、一実施形態における、ダイナミックループの折りたたみを可能にするピン開口部を有する、単層ダイナミックループの折りたたまれていない状態の正面図を示す。ハードディスクドライブ(HDD)のアクチュエータフレキシブル基板900は、ダイナミックループ910、ダイナミックループのトレース911、固定端部すなわちコネクタ端部902、開口部907、ダイナミックループ外側のVCMライン903、ピン開口部908、および可動端部すなわちヘッド端部901を含む。ダイナミックループ910は、折りたたみされない領域904および折りたたみされる領域905を含む。
【0051】
図9Bは、ピン開口部908、およびダイナミックループの折りたたみを可能にする折りたたみ開口部907を有する、
図9Aの単層ダイナミックループの折りたたまれている状態の正面図を示す。ピン開口部すなわち孔908は、VCMラインに取り付けられている。
図9Aおよび9Bに示されているピン開口部908は、位置あるいは形状、または下部VCMラインの有効長さを変更するために、引っ張ったり、押したりすることができる。たとえば、一実施形態においては、
図9Cに示す通り、ケーブル(たとえば、折りたたみされる領域905)の長さを調節するために、ピン付きブラケット912に組み込まれたピン913を使用してピン開口部908を調節できる。ケーブル(たとえば、折りたたみされる領域905)は、ピン付きブラケット912の構造、あるいは寸法に影響を受ける、唯一の部材である。ケーブル(たとえば、折りたたみされる領域905)の該当部分は、延長あるいは短縮できる。折りたたみされる領域905をピン開口部908と接続することにより、ダイナミックループ910のサイズと形状を調節できる。特に、これによって、多様な実施形態(たとえば、折りたたまれたケーブルが接触している状態、していない状態、部分的に接触している状態、等)によって、単層ダイナミックループの長さ調節が可能となる。
【0052】
図9Dは、
図9Aの、ダイナミックループの折りたたみを開口部907で可能にする、ピン開口部908を有する単層ダイナミックループ910の折りたたんだ状態の背面図を示す。
図9Eに示すように、
図9Cのピン付きブラケット912によるピン913の押し引きの量に基づいて、
図9Eの調節可能な分離909がダイナミックループの折りたたまれたセクションの間に生じる。ケーブル間、すなわち、折りたたみされない領域904と折りたたみされる領域905の間の分離の量が、これにより調節される。
【0053】
図10Aは、一実施形態における、ダイナミックループを複数回折りたたむこと、あるいは二回折りたたむことを可能にする、二つのスリットを有する、単層ダイナミックループの折りたたまれていない状態の正面図を示す。ハードディスクドライブ(HDD)のアクチュエータフレキシブル基板1000は、ダイナミックループ1010、ダイナミックループのトレース1011、固定端部すなわちコネクタ端部1002、第1ゼロ幅スリット1006、第2ゼロ幅スリット1008、グラウンドシールド1007、ダイナミックループ外側のVCMライン1003、および可動端部すなわちヘッド端部1001を含む。ダイナミックループ1100は、折りたたみされない領域1004および折りたたみされる領域1005を含む。
【0054】
グラウンドシールド1007は、フレキシブル基板銅層全体と同じ層に作製できるため、ダイナミックループ銅層は、同じプロセスで片側に作製できるが、2回折りたたみされた場合にはシールドが層間に配置される。グラウンドシールド1007は、銅あるいはその他の材料から作製することができ、実際のフレキシブル基板1000のトレース1011と同時に作製することができる。よって、グラウンドシールド1007は、回路そのものと一体的に作製することができ、コスト削減が可能となる。
【0055】
図10Bは、第1ゼロ幅スリット1006で一度折りたたまれ、そして第2ゼロ幅スリット1008でもう一度折りたたまれた、単層ダイナミックループの折りたたまれている状態の正面図を示す。
図10Cは、第1ゼロ幅スリット1006で一度折りたたまれ、そして第2ゼロ幅スリット1008でもう一度折りたたまれた、単層ダイナミックループの折りたたんだ状態の背面図を示す。
図10Dは、第1ゼロ幅スリット1006で一度折りたたまれ、そして第2ゼロ幅スリット1008でもう一度折りたたまれた、単層ダイナミックループの折りたたんだ状態の側面図を示す。
図10Dにおいて、折りたたみ区域およびシールド層の厚みは例示のために多いに誇張されている。
【0056】
よって、これまでの実施形態では1つの折りたたみラインしか採用しておらず、最終の折りたたんだ形態では二つの層のみが存在したが、複数回の折りたたみ、ダブルの折りたたみ、あるいはアコーディオン折りをすることにより、3つの層が折りたたみのためのスリットによって分離される。
【0057】
この実施形態は、単層ダイナミックループにおいて折りたたみを使用することにより、剛性を低く保ちながら、トレース幅およびスペースをあきらめることなく、電気的性能に必要となり得る多数のトレースを配線するのに必要なエリアを最小限にする。
【0058】
さらに、本明細書および本明細書において開示された本発明の実施について検討すれば、本発明の他の実施態様が当業者には明白であろう。記載した実施形態の様々な態様および/または構成要件を、単独にまたは任意の組み合わせで用いてもよい。本明細書および実施例は例示的なものに過ぎず、本発明の真の範囲および精神は、添付の請求の範囲により示されることを意図している。