【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、ポリアミド酸と絶縁性熱伝導フィラーと溶媒とを含有する絶縁性熱伝導フィラー分散組成物であって、前記ポリアミド酸は、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と、ジアミノジフェニルエーテルとを反応して得られるものであり、前記絶縁性熱伝導フィラーは、窒化アルミニウム又は酸化アルミニウムで表面を被覆した窒化アルミニウムからなり、比表面積が1.5〜5m
2/gであり、前記絶縁性熱伝導フィラーの含有量は、35〜70体積%であり、かつ、前記絶縁性熱伝導フィラーは、体積平均粒子径が1〜8μm、d
10が0.5μm以上及びd
90が15μm以下となるように均一分散されている絶縁性熱伝導フィラー分散組成物である。
以下に本発明を詳述する。
【0012】
本発明者らは、鋭意検討の結果、絶縁性熱伝導フィラー分散組成物を構成するマトリックスとしてのポリイミド樹脂として、特定のポリアミド酸を用い、かつ、特定形状の絶縁性熱伝導フィラーを用いることで、マトリックス−フィラー間の界面剥離を抑制することができ、その結果、高い熱伝導性と十分な電気絶縁性とを同時に実現可能な絶縁性熱伝導フィラー分散組成物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0013】
本発明の絶縁性熱伝導フィラー分散組成物は、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と、ジアミノジフェニルエーテルとを反応して得られるポリアミド酸を含有する。
上記ポリアミド酸によって得られるポリイミド樹脂は、非熱可塑性であるため、高温での使用における物性変化が少ない。また、ポリアミド酸のイミド化反応時における脱水縮合時の体積変化が少なく、結晶性でありながら分子構造中に柔軟な結合を持つことにより、イミド化反応を伴う成形時の収縮応力も小さい。
これらの特性を有することにより、成形時の応力を分子構造中の柔軟な結合により吸収することが可能となり、樹脂−フィラー間の界面に作用するひずみが小さくなることから、界面剥離を抑制し、優れた耐電圧物性(電気絶縁性)を実現できるものと考えられる。
【0014】
上記ビフェニルテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s−BPDA)、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a−BPDA)、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(i−BPDA)、さらには、前記を2種以上ブレンドしたビフェニルテトラカルボン酸二無水物等を用いることができる。
【0015】
上記ジアミノジフェニルエーテルとしては、具体的には例えば、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル等が挙げられる。
これらジアミノジフェニルエーテルは、エーテル結合で2つのフェニレン環を結んでいる為に一定分子量に対するイミド化の際の脱水反応による体積減少が少ないため、樹脂−フィラー間の界面に作用するひずみが小さく界面剥離が起こりにくく、高い耐電圧特性を実現することができる。
また、分子中にあるエーテル結合によりひずみを柔軟に吸収することができるため、樹脂−フィラー間の界面剥離を効果的に抑制することができる。
【0016】
上記反応における上記ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とジアミノジフェニルエーテルとの配合比は、略等モル量であればよい。ここで「略等モル」とは、具体的には、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物の1モルあたり、ジアミノジフェニルエーテルを0.8〜1.2モル用いることをいう。好ましくは0.9〜1.1モル、より好ましくは0.99〜1.01モル用いる。
【0017】
上記ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とジアミノジフェニルエーテルとの反応としては、重縮合反応等が挙げられる。
上記重縮合反応としては、公知の方法を採用することができ、例えば、ジアミノジフェニルエーテルを含む溶液に、室温(15〜30℃程度)でビフェニルテトラカルボン酸二無水物を添加しアミド化させてポリアミド酸溶液を調製する方法が挙げられる。
【0018】
上記ポリイミド樹脂は、特に、有機極性溶媒中で、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と、ジアミノジフェニルエーテルとを反応して得られるものであることが好ましい。
【0019】
上記有機極性溶媒としては、非プロトン系有機極性溶媒が好ましく、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」と呼ぶ。)、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、ヘキサメチルホスホアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が使用される。これらのうちの1種又は2種以上の混合溶媒であってもよい。特に、NMPが好ましい。
【0020】
上記ポリアミド酸の重量平均分子量は、3000〜30000であることが好ましい。
上記重量平均分子量が3000未満であると、オリゴマー状態の分子は内部分子との絡み合い効果がなく、結果的に熱伝導性ポリイミド組成物の表面に脆弱層を形成してしまうことになる。上記重量平均分子量が30000を超えると、分子鎖の絡み合いが多く高粘度となる結果、フィラー分散可能な粘度に調整する際に多量の溶剤が必要となり、成形コストが増大することがある。より好ましくは6000〜25000である。
なお、上記ポリアミド酸の重量平均分子量の調整は、公知の方法で行うことができる。
また、上記重量平均分子量はGPC法(溶媒:NMP、ポリエチレンオキサイド換算)により測定することができる。
【0021】
本発明の絶縁性熱伝導フィラー分散組成物は、所定の絶縁性熱伝導フィラーを含有する。
このような絶縁性熱伝導フィラーを用いることで、ポリイミド樹脂と絶縁性熱伝導フィラー間の物理的な相互作用(アンカー効果)が大きくなり、イミド化反応時の成形収縮ひずみや、使用時の曲げ・圧縮ひずみに対して界面剥離を抑制することができる。その結果、優れた熱伝導性と絶縁特性とを兼ね備えた絶縁性熱伝導フィラー分散組成物が得られると推測される。
【0022】
上記絶縁性熱伝導フィラーは、窒化アルミニウム又は酸化アルミニウムで表面を被覆した窒化アルミニウムからなる。
上記窒化アルミニウムからなる絶縁性熱伝導フィラーの市販品としては、例えば、シェイパル(TOKUYAMA社製)、TOYALNITE(東洋アルミニウム社製)等が挙げられる。
【0023】
上記酸化アルミニウムで表面を被覆した窒化アルミニウムとしては、シェイパル(TOKUYAMA社製)のHグレードやFグレードが挙げられる。
なお、上記酸化アルミニウムの市販品としては、例えば、新日鉄マテリアルズ社製、マイクロン社製、電気化学工業社製のもの等を用いることができる。
【0024】
上記絶縁性熱伝導フィラーは、Si−Al−O−N層が表面に形成された窒化アルミニウム、又は、有機ケイ素系カップリング剤或いはチタネート系及びアルミネート系カップリング剤で表面処理された窒化アルミニウムであることが好ましい。
【0025】
上記Si−Al−O−N層が表面に形成された窒化アルミニウムとしては、例えば、TOYALNITEスーパーFLシリーズ(東洋アルミニウム社製)等が挙げられる。
【0026】
上記有機ケイ素系カップリング剤或いはチタネート系及びアルミネート系カップリング剤で表面処理された窒化アルミニウムは、例えば、アミノシラン系カップリング剤(商品名:KBM503やKBE903等、信越化学社製)、アルミネート系カップリング剤(商品名:プレンアクト、味の素ファインテクノ社製)、チタネート系カップリング剤を用いて、既知の方法で表面を処理することにより得られる。
【0027】
上記絶縁性熱伝導フィラーの比表面積は、1.5〜5m
2/gである。
上記比表面積が1.5m
2/g未満であると、絶縁破壊電圧が低下する現象が確認されるが、これはフィラーとポリイミド界面の物理的な相互作用が弱いため、イミド化の過程においてフィラーの沈降とイミド化反応の収縮による残留応力によりフィラーとポリイミド界面に微細な空隙が発生するためであると考えられる。
一方、上記比表面積が5m
2/gを超えても、絶縁破壊電圧が低下する現象が確認されており、これはフィラー表面の凹凸が微細で多量なために、絶縁性熱伝導フィラー分散組成物中においてフィラー界面とポリアミド酸溶液間の十分な濡れが得られず、結果としてイミド化後の絶縁樹脂においてフィラーとイミド界面に空隙が多く発生するためであると考えられる。
上記絶縁性熱伝導フィラーの比表面積は、2〜4.5m
2/gであることが好ましい。このような範囲とすることで、イミド化の過程において、フィラーとイミド界面がアンカー効果のような物理的相互作用により強固な連続層となるとともに、沈降によるフィラーの偏在も少なくなるため、より効率的な伝熱ネットワークを形成することができる。
なお、上記比表面積は、BET法による比表面積測定原理によって測定することができる。測定装置としては、例えば、SA3100(ベックマンコールター社製)や、フローソーブ(島津製作所社製)等が挙げられる。
【0028】
上記絶縁性熱伝導フィラーは、体積平均粒子径が1〜8μmであることが好ましい。
上記体積平均粒子径が1μm未満であると、絶縁破壊電圧が低下するとともに、絶縁性熱伝導フィラーによる伝熱ネットワークを構成することが困難となるため、充分な熱伝導特性を得ることが困難となることがある。
上記体積平均粒子径が8μmを超えると、ポリアミド酸中での沈降が激しく、厚み方向にフィラーの偏在が発生する為に絶縁破壊電圧が低下するとともに、イミド化反応後のポリイミドフィルムにおいては自由表面の凹凸が激しく放熱相手材との接触抵抗が大きくなり、上記ポリアミド酸の熱伝導特性を充分に生かすことが困難となることがある。
なお、上記体積平均粒子径は、市販の粒度分布測定装置(日機装社製、ナノトラックUPAシリーズ、MP3000IIシリーズ等)によって測定することができる。
【0029】
上記体積平均粒子径と比表面積との関係は、下記式(1)の関係を満たす場合に完全な球形に近い形状となるため、等方的な熱伝導方向の材料を得るため、下記式(1)の関係式に近い熱伝導フィラーを選択することが好ましい。
なお、式(1)中、Svは比表面積(m
2/g)、Dは直径(m)、ρは密度(g/m
3)を表す。
Sv = 6/(D・ρ) (1)
【0030】
本発明の絶縁性熱伝導フィラー分散組成物における上記絶縁性熱伝導フィラーの含有量は、35〜70体積%である。
上記含有量が35体積%未満であると、放熱材料として求められる熱伝導性が得られず、70体積%を超えると、充分な絶縁性が得られず絶縁破壊電圧が低下する。
好ましくは35〜65体積%であり、より好ましくは35〜60体積%である。
なお、上記含有量は、熱伝導性がフィラー間の伝熱ネットワークにより得られることから、体積分率により規定する。
【0031】
本発明の絶縁性熱伝導フィラー分散組成物では、上記絶縁性熱伝導フィラーが、体積平均粒子径が1〜8μm、d
10が0.5μm以上及びd
90が15μm以下となるように均一分散されている。これにより、中心粒径が規定範囲内でも分布範囲に規定を大きく外れる範囲の絶縁性熱伝導フィラーが存在することにより生じる問題を解消することができ、絶縁性と高熱伝導性を両立した絶縁性熱伝導フィラー分散組成物となる。
【0032】
上記絶縁性熱伝導フィラーは、体積平均粒子径が1〜8μmで均一分散されており、このような体積平均粒子径で均一分散されていることで、フィラーがマトリクス中で均等に分散されるとともに熱伝導ネットワークを形成することができる為、絶縁性と熱伝導性を兼ね備えた絶縁・高熱伝導フィルムをとなる。
上記体積平均粒子径が1μm未満であると、絶縁破壊電圧が低下するとともに、絶縁性熱伝導フィラーによる伝熱ネットワークを構成することが困難となり、充分な熱伝導特性を得ることが困難となるとともに、フィラーとマトリクス間に空隙が発生するため絶縁性も低下する。
上記体積平均粒子径が8μmを超える場合にも絶縁破壊電圧が低下するとともに、自由表面の凹凸が激しく放熱相手材との接触抵抗が大きくなり、上記ポリアミド酸の熱伝導特性を充分に生かすことが困難となる。
また、2〜7μmで均一分散されていることが好ましい。
なお、上記体積平均粒子径は、市販の粒度分布測定装置(日機装社製、ナノトラックUPAシリーズ、MP3000IIシリーズ等)によって測定することができる。
【0033】
上記絶縁性熱伝導フィラーは、粒度分布において10体積%の粒子径であるd
10が0.5μm以上であり、かつ、90体積%の粒子径であるd
90が15μm以下である。
上記d
10が0.5μm未満であると、絶縁破壊電圧のバラツキが大きくなるため安定した絶縁材料を得ることが難しくなる。
また、上記d
90が15μmを超えると、絶縁破壊電圧が低下する。
上記d
10は、0.5〜1μmであることが好ましい。また、上記d
90は、12〜15μmであることが好ましい。
なお、上記d
10及びd
90は体積平均粒子径と同様に市販の粒度分布測定装置(日機装社製、ナノトラックUPAシリーズ及びMP3000IIシリーズ等)によって測定することができる。
【0034】
本発明の絶縁性熱伝導フィラー分散組成物は、回転粘度計を用いて、25℃で測定した粘度が、0.5〜35Pa・sであることが好ましい。なお、上記粘度は、例えば、TVE−33Hにおいて 3°×R9.7コーンローター(東機産業株式会社製)を用いて測定することができる。
上記粘度が0.5Pa・s未満であると、塗布後の加熱処理の過程でフィラーが沈降する事で厚み方向の熱伝導ネットワークが部分的に形成されず熱伝導性が損なわれたり、沈降部分でのフィラー密度が高まることで、ポリイミド樹脂とフィラー間の微細な空隙の発生確率が高くなり、絶縁性が低下したりすることがある。
また、上記粘度が35Pa・sを超えると、流動性が著しく低下するために塗布による薄膜成形が困難になり、膜厚バラツキが大きくなることで材料全体での熱伝導性及び耐電圧性にバラツキが生じる場合や、成形時のせん断によりポリイミド樹脂とフィラー間に生じる微細な空隙が増加する事により絶縁性が低下することがある。
【0035】
本発明の絶縁性熱伝導フィラー分散組成物を製造する方法としては例えば、上記ポリアミド酸と絶縁性熱伝導フィラーと溶媒とをボールミルやジェットミル、ビーズミルやメディアレス分散等を用いて混合する方法等が挙げられる。なかでもメディアレス分散を用いた方法が好ましい。
特に、上述した体積平均粒子径、d
10、d
90の範囲で均一分散するため、メディアの衝突エネルギーにより絶縁性熱伝導フィラーを破砕するのではなく、せん断力により凝集体を解離させるような条件又は方法を用いることが好ましい。
具体的には、30〜300μmのスリットに対してフィラー分散液を20〜200MPaの高圧で通過する際の圧縮・せん断・乱流による効果により分散する方法が好ましい。
【0036】
本発明の絶縁性熱伝導フィラー分散組成物を塗布した後、加熱処理する工程を行うことでポリアミド酸がイミド化され、絶縁性熱伝導ポリイミド樹脂組成物が得られる。このようにして得られる絶縁フィルムもまた本発明の1つである。
上記絶縁性熱伝導ポリイミド樹脂組成物の製造方法は特に限定されないが、例えば、本発明の絶縁性熱伝導フィラー分散組成物を金属板やガラス板上へ塗布した後、加熱処理する方法等が挙げられる。
上記塗布方法としては、例えば、コンマコーター、ナイフコーター、ロールコーター、リバースコーター、ダイコーター、グラビアコーター、ワイヤーバー等公知の塗布方法・装置を使用することができる。
また、上記加熱処理の方法としては、例えば、熱風、熱窒素、遠赤外線、高周波誘導加熱など公知の方法で加熱する方法が挙げられる。
【0037】
本発明の絶縁性熱伝導ポリイミド樹脂組成物からなる絶縁層と金属板とを組み合わせることで金属放熱板が得られる。
上記金属放熱板を作製する方法としては、特に限定されないが、例えば、本発明の絶縁性熱伝導フィラー分散組成物を金属板の表面に均一な厚みに塗工した後、加熱処理する工程を行う方法等が挙げられる。
上記塗工及び加熱処理の方法としては、上記絶縁性熱伝導ポリイミド樹脂組成物の製造方法と同様の方法を用いることができる。
なお、塗工を行う際には、付着している切削油等の揮発分を予め除去することが好ましい。また、上記塗工を行う際には、金属板の表面を予めエッチング処理を行い微細な凹凸を与える事でアンカー効果によりポリイミド樹脂と金属板との密着性を向上させることができる。上記エッチング処理の方法としては、例えば、金属板がアルミニウム製である場合は、メックアルマットAR−1200(メック社製)等を用いてエッチングする方法等が挙げられる。
【0038】
本発明の絶縁性熱伝導ポリイミド樹脂組成物からなる絶縁層と回路用金属箔とを有する金属ベース回路基板もまた本発明の1つである。
【0039】
上記回路用金属箔の厚みは、3〜175μmであることが好ましく、より好ましくは17.5〜175μmである。ベース基板用の金属箔(板)用としては50〜3000μmのものが好適に使用される。
また、上記回路用金属箔としては、表面に金属単体やその酸化物などの無機物を塗膜したり、アミノシラン、エポキシシラン等のカップリング剤で処理したりした片面若しくは両面表面処理銅箔が用いることが好ましい。
上記回路用金属箔としては、より耐食性の高い表面処理箔を用いるか、加熱時の雰囲気を不活性下とする等の対処を行うことがより好ましい。
【0040】
本発明の金属ベース回路基板を製造する方法としては、例えば、本発明の絶縁性熱伝導フィラー分散組成物を回路用金属箔の表面に均一な厚みに塗工した後、加熱処理する工程を行う方法等が挙げられる。
なお、上記金属ベース回路基板は、片面一層の回路基板であってもよく、絶縁樹脂層上に別途無電解メッキにより金属層を設ける場合や、接着剤を介して金属箔を設けるなど既知の方法により両面金属ベース回路基板としてもよい。
【0041】
本発明の絶縁フィルム、金属放熱板及び金属ベース回路基板において、絶縁層の熱拡散率は4×10
−7W/(m・k)以上であることが好ましく、絶縁破壊電圧は50kV/mm以上であることが好ましい。