(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、実施の形態に係る半導体装置及び半導体装置の製造方法に関して、添付図面を参照して説明する。
【0015】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係る半導体装置の構成について説明する。
図1A、
図1B及び
図2は、本実施の形態に係る半導体装置の構成の例を示す断面図及び平面図である。ただし、
図1A及び
図1Bは
図2のAA’断面を示し、
図1Aは
図1Bの要部を示している。
【0016】
本実施の形態の半導体装置100は、第1配線層150と、第2配線層170と、半導体素子200とを具備している。第1配線層150は、第1層間絶縁層152と、第1層間絶縁層152に埋設された第1配線164とを有している。第2配線層170は、第1配線層150より上に形成された第2層間絶縁層172と、第2層間絶縁層172に埋設された第2配線188、285、289とを有している。半導体素子200は、少なくとも第2配線層170内に設けられている。半導体素子200は、半導体層220と、ゲート絶縁膜221と、ゲート電極222と、第1側壁膜226とを備えている。半導体層220は、第2配線層170内に設けられている。ゲート絶縁膜221は、半導体層220に接して設けられている。ゲート電極222は、ゲート絶縁膜221を介して半導体層220と反対側に設けられている。第1側壁膜(226)は、半導体層220の側面に設けられている。半導体素子200は、配線層内に設けられた配線層内能動素子(又は配線層内機能素子)ということができる。
【0017】
このような構成を取ることにより、半導体素子200において、ゲート電極222が島状の半導体層220の端にまで延在している場合でも、その半導体層220の端の側面において、ゲート電極222が半導体層220に直接接触する、という現象を防止することができる。それにより、半導体素子200の動作を安定させ、信頼性を向上させることができる。特に、ゲート電極222が島状の半導体層220を横切るような構造(
図2)を取るとき、上記構成を有することが好ましい。
【0018】
また、半導体素子200において、ゲート電極が第1配線層150の第1配線164ではなく、専用のゲート電極222を設けている。そのため、ゲート電極は、配線材料の特性に制限されなくなり、ゲート電極222として所望の特性を有する金属材料を用いることができる。その結果、ゲート電極の仕事関数に制限が無くなり、閾値電圧の設定が可能になる。
【0019】
更に、半導体素子200において、ゲート絶縁膜が第2配線層170の拡散防止膜(例示:Cu拡散防止膜)ではなく、専用のゲート絶縁膜221を設けている。そのためゲート絶縁膜は拡散防止膜材料の特性に制限されなくなり、ゲート絶縁膜221として所望の材料を所望の膜厚で用いることができる。その結果、ゲート容量の拡大(すなわち特性向上)を容易に行うことができる。
【0020】
以下、半導体装置100について、更に説明する。
【0021】
半導体装置100は、半導体基板101と、半導体基板101上に設けられたコンタクト層130と、コンタクト層130上に設けられた配線層140とを更に備えている。半導体基板101は、トランジスタや容量素子に例示される半導体素子を備えている。この図の例では、トランジスタ121が形成されている。トランジスタ121は、ソース/ドレイン電極122、123と、ゲート電極124と、ゲート絶縁膜125とを備えている。トランジスタ121は、素子分離層120で他の素子から分離されている。コンタクト層130は、半導体基板101上に設けられた層間絶縁層131と、それに埋設されたコンタクト142とを備えている。配線層140は、層間絶縁層131上に設けられた層間絶縁層132と、それに埋設された配線144とを備えている。トランジスタ121のソース/ドレイン電極122、123は、コンタクト142を介して、配線144に接続されている。
【0022】
第1配線層150は、配線層140上に設けられたキャップ絶縁層151と、キャップ絶縁層151上に設けられた第1層間絶縁層152とを備えている。キャップ絶縁層151は、配線144の配線材料(例示:Cu)の拡散を防止する。第1配線層150は、更に、ビア162と第1配線164とを備えている。ビア162は、下端がキャップ絶縁層151を貫通し、配線144に接続され、上端が第1配線164に接続されている。第1配線164は、第1層間絶縁層152の表面側に設けられている。
【0023】
第2配線層170は、第1配線層150上に設けられたキャップ絶縁層171と、キャップ絶縁層171上に設けられた第2層間絶縁層172とを備えている。キャップ絶縁層171は、第1配線164の配線材料(例示:Cu)の拡散を防止する。第2配線層170は、更に、ビア189及び第2配線188を備えている。ビア189は、下端がキャップ絶縁層171を貫通し、第1配線164に接続され、上端が第2配線188に接続されている。第2配線188は、第2層間絶縁層172の表面側に設けられている。この図の例では、デュアルダマシン構造のビア189及び第2配線188が示されている。
【0024】
第2配線層170は、更に、キャップ絶縁層171上に設けられた島状の半導体層220と、その半導体層220上に設けられたゲート絶縁膜221と、ゲート絶縁膜221上に設けられたゲート電極222と、半導体層220の周囲に設けられたサイドウォール226を備えている。半導体層220はチャネルとして機能する。ゲート電極222と、ゲート絶縁膜221と、半導体層220とにより、トランジスタとしての半導体素子200が構成される。ゲート電極222は、島状の半導体層220を完全に横切るような構造を取っている。そのため、半導体層220の端面において、ゲート電極222が半導体層220の端の側面に接触する可能性がある。しかし、半導体層220の側面には、サイドウォール226が設けられているため、ゲート電極222が半導体層220に接触するという現象を防止することができる。
【0025】
第2配線層170は、更に、ゲート電極222に接続されたビア290と第2配線289とを備えている。ビア290は、下端がゲート電極222の端部(半導体層220から離れた端部)に接続され、上端が第2配線289に接続されている。第2配線289は、第2層間絶縁層172の表面側に設けられている。この図の例では、デュアルダマシン構造のビア290及び第2配線289が示されている。第2配線層170は、更に、ソース/ドレイン電極としてのコンタクト286と第2配線285とを備えている。コンタクト286は、下端が半導体層220に接続され、上端が第2配線285に接続されている。第2配線285は、第2層間絶縁層172の表面側に設けられている。この図の例では、デュアルダマシン構造のコンタクト286及び第2配線285が示されている。
【0026】
言い換えると、本実施の形態に係る半導体装置100において、半導体素子200は、第1配線層(例示:Cu配線層)150上に設けられたキャップ絶縁層(例示:Cu拡散防止層)171上に形成された半導体層(酸化物半導体)220をチャネルとしている。半導体層220は島状にパターニングされ、その端面(側面)上にはサイドウォール226が形成される。半導体層220上にはパターニングされたゲート絶縁膜221及びゲート電極222が配置されている。第1配線層(Cu配線層)150と第2配線(orパッド電極)285とを接続するビアは、半導体素子200のソース/ドレイン電極(コンタクト286)として用いられている。そのソース/ドレイン電極(コンタクト286)は、ゲート絶縁膜221及びゲート電極222の両側に配置されている。ゲート電極222は、半導体層220上を横切る形状を有しているが、半導体層220の側面がサイドウォール226で保護されているので、半導体層220と接触することはない。
【0027】
次に、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
図3A〜
図3Jは、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法の例を示す断面図である。各図は、
図2におけるAA’断面に対応している。なお、
図3A〜
図3Jにおいて、半導体基板101、コンタクト層130及び配線層140については記載を省略している。
【0028】
まず、
図3A〜
図3Cに示すように、第1配線164を有する配線層(150、171)上に、島状の半導体層220を形成する工程を実行する。次に、
図3Dに示すように、半導体層220及び配線層(150、171)を覆うように、絶縁膜(226)を形成する工程を実行する。続いて、
図3Eに示すように、絶縁膜(226)をエッチバックして、半導体層220の側面を覆うサイドウォール226を形成する工程を実行する。その後、
図3F〜
図3Gに示すように、半導体層220上に、第1ゲート絶縁膜221及びゲート電極222をこの順に形成する工程を実行する。このとき、ゲート電極222は、半導体層220及びサイドウォール226を跨ぐように、第1ゲート絶縁膜221上に形成される。
【0029】
本実施の形態では、
図3D及び
図3Eの工程に示すように、島状の半導体層220の側面に、サイドウォール226を形成している。サイドウォール226は、露出していた半導体層220の側面を覆っているので、半導体層220の側面がその後の工程に影響されることはない。具体的には、サイドウォール226は、その後に形成されるゲート電極222から、半導体層220を物理的・化学的・電気的に分離・保護している。したがって、このようなサイドウォール226の分離・保護機能により、ゲート電極222が半導体層220に接触したり、反応したりする等の現象を防止することができる。その結果、それにより、半導体素子200の動作を安定させ、信頼性を向上させることができる。
【0030】
以下、本実施の形態に係る半導体装置100の製造方法について、更に説明する。
【0031】
まず、
図1Bに示すように、半導体基板101に素子分離層120を形成する。次に、半導体基板101上に半導体素子として例えばトランジスタ121を形成する。続いて、コンタクト層130(層間絶縁層131、及びコンタクト142を含む)、及び配線層140(層間絶縁層132及び配線(銅(Cu)配線)144を含む)を形成する。これらの工程は、従来知られた方法を用いることができる。
【0032】
次に、
図3Aに示すように、配線層140(図示されず)上に、銅(Cu)拡散防止用のキャップ絶縁層151、及び、第1層間絶縁層152をこの順に成膜する。キャップ絶縁層151の材料は、窒化シリコン(SiN)や窒化炭化シリコン(SiCN)に例示される。第1層間絶縁層152は、酸化シリコン(SiO
2)に例示される。続いて、第1層間絶縁層152に、ビア162、及び第1配線164を、シングルダマシン法又はデュアルダマシン法を用いて埋め込む。これにより、第1配線層150が形成される。ビア162、及び第1配線164の材料としては、銅(Cu)が例示される。その後、第1層間絶縁層152、及び第1配線164を覆うようにキャップ絶縁層171を形成する。キャップ絶縁層171の材料は、窒化シリコン(SiN)や窒化炭化シリコン(SiCN)に例示される。その膜厚は10〜50nm程度である。これらの工程は、銅(Cu)配線層を有する通常の半導体装置と同様の方法で形成される。
【0033】
次に、
図3Bに示すように、キャップ絶縁層171上に、半導体素子200のチャネルとなる半導体層220を、例えばスパッタリング法で形成する。チャネルとして好ましい材料は、InGaZnO(IGZO)層、InZnO層、ZnO層、ZnAlO層、ZnCuO層、NiO層、SnO層、SnO
2層、CuO層、Cu
2O層、Ta
2O
5層、及びTiO
2層やこれら同士の積層構造やこれらと他の材料との積層構造に例示される。これらの層は、配線層の特性に影響を及ぼさない比較的低温での形成が可能である。その膜厚は10〜50nm程度である。続いて、
図3Cに示すように、この半導体層220を通常のフォトリソグラフィおよびドライエッチングを用いてパターニングする。それにより、島状の半導体層220が形成される。半導体層220の周囲はキャップ絶縁層171が露出する。
【0034】
次に、
図3Dに示すように、半導体層220及びキャップ絶縁層171上にサイドウォール226となる絶縁膜(以下、被覆絶縁膜226ともいう)を、例えばCVD法により形成する。被覆絶縁膜226(サイドウォール226となる絶縁膜)の材料としては、酸化シリコン(SiO
2)や窒化シリコン(SiN)に例示される。その膜厚は20〜200nm程度である。被覆絶縁膜226は、キャップ絶縁層171及び半導体層220の表面だけでなく、露出していた半導体層220の側面も覆っている。
【0035】
次に、
図3Eに示すように、被覆絶縁膜226に、全面エッチバックを行う。それにより、キャップ絶縁層171及び半導体層220の表面の被覆絶縁膜226が除去され、半導体層220の側面にサイドウォール226が形成される。サイドウォール226は、島状の半導体層220の露出していた側面を覆い、他の膜やプロセスの影響を受けないように保護している。
【0036】
次に、
図3Fに示すように、キャップ絶縁層171、サイドウォール226及び半導体層220の表面上に、ゲート絶縁膜221及びゲート電極222を、例えばスパッタリング法で成膜する。この場合、ゲート絶縁膜221は、半導体層220を覆い、かつサイドウォール226を覆っている。ここで、半導体層220の側面は、サイドウォール226で覆われ、急激な段差になっていない。したがって、ゲート絶縁膜221は、半導体層220上から連続的にキャップ絶縁層171へ続いている。その結果、半導体層220の端の側面はサイドウォール226だけでなくゲート絶縁膜221でも保護され、半導体層220の端の側面とゲート電極222との接触がより確実に防止される。
【0037】
ゲート絶縁膜221の材料は、酸化シリコン(SiO
2)、窒化シリコン(SiNx)、又はHf、Zr、Al、若しくはTa等の金属の酸化物に例示される。あるいは、それらの材料の組合せでも良い。また、これら材料のゲート絶縁膜221には、金属と酸素以外にも窒素や炭素などを含んでも良い。また、その膜厚は0.5〜50nm程度であることが好ましい。このように、半導体素子200は、専用のゲート絶縁膜221を設けている。そのため、ゲート絶縁膜として所望の材料を所望の膜厚で用いることができる。その結果、ゲート容量の拡大(すなわち特性向上)等を容易に行うことができる。
【0038】
一方、ゲート電極222の材料は、チタニウム(Ti)、窒化チタニウム(TiN)、アルミニウム(Al)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)、タングステン(W)、又は窒化タングステン(WN)等に例示される。あるいは、それらの中に炭素(C)や酸素(O)を混入させたもの、又は、それらを他の金属等との積層構造にしたものを用いても良い。また、その膜厚は5〜100nm程度であることが好ましい。このように、半導体素子200は、専用のゲート電極222を設けている。そのため、ゲート電極として所望の金属材料を用いることができる。このゲート電極222の材料が、半導体素子(配線層内能動素子)200の実効仕事関数を決定する。その結果、ゲート電極の仕事関数に制限が無くなり、閾値電圧の設定が可能になる。
【0039】
次に、
図3Gに示すように、通常のフォトリソグラフィおよびドライエッチングを用いて、ゲート電極222及びゲート絶縁膜221をパターニングする。このパターニングにより、
図2の平面図に示すようなゲート電極形状を規定する。すなわち、半導体層220(サイドウォール226を含む)を完全に横切るような(跨ぐような)ゲート電極形状に、ゲート電極222及びゲート絶縁膜221をパターニングする(ゲート絶縁膜221が抜けきらない形態もある)。このとき、上述のように、半導体層220の端の側面はサイドウォール226だけでなくゲート絶縁膜221でも保護され、半導体層220の端の側面とゲート電極222との接触はより確実に防止されている。
【0040】
次に、
図3Hに示すように、キャップ絶縁層171、サイドウォール226、半導体層220、ゲート絶縁膜221、及びゲート電極222を覆うように、第2層間絶縁層172を形成する。第2層間絶縁層172は、酸化シリコンより誘電率が低い、低誘電率絶縁層であり、SiOC(H)膜やSiLK(登録商標)などの炭素含有膜に例示される。続いて、
図3Iに示すように、第2層間絶縁層172に、ビア、コンタクト及び配線用のホール401〜404を開口する。その後、
図3Jに示すように、ビア189、コンタクト(ソース/ドレイン電極)286、ゲート電極用のビア290、及び第2配線188、285、289を、シングルダマシン法又はデュアルダマシン法を用いて埋め込む。これにより、第2配線層170が形成される。ビア189、コンタクト286、290、及び第2配線188、285、289の材料としては、バリア膜としてタンタル(Ta)/窒化タンタル(TaN)やチタニウム(Ti)/窒化チタニウム(TiN)を用いた銅(Cu)が例示される。このとき、ソース・ドレイン電極(コンタクト286)は、チャネル(半導体層220)の形成した後に、チャネル(半導体層220)上に設けられている。そのため、チャネルとソース・ドレイン電極との接触抵抗を十分低くすることが可能となる。
【0041】
以上の工程により、本実施の形態に係る半導体装置100が製造される。
【0042】
本実施の形態では、半導体素子200のゲート電極の材料として、配線と同一の材料ではなく、専用の材料を用いることができる。それにより、配線と同一の材料を用いた場合にゲート電極の仕事関数が固定されてしまうという問題が解決され、ゲート電極の仕事関数を任意に選択することが可能となる。その結果、半導体素子200における閾値電圧の設定が可能となり、配線層能動素子をノーマリーオン、ノーマリーオフの両者に設定できるようになる。
【0043】
また、本実施の形態では、半導体素子200のゲート絶縁膜として、Cu拡散防止層そのものではなく、専用の絶縁膜を用いることができる。それにより、Cu拡散防止層そのものを用いた場合にCu拡散バリア機能をも満足させるためゲート絶縁膜が厚くなり過ぎるという問題が解決され、Cu拡散バリア機能と無関係にゲート絶縁膜の膜厚を設定することが可能となる。その結果、ゲート絶縁膜をより薄層化することが可能となり、ゲート容量の大幅な拡大が可能となる。
【0044】
また、本実施の形態では、半導体素子200の端の側面にサイドウォール226が設けられている。そのサイドウォール226の機能により半導体層220とゲート電極222とを電気的・物理的に分離することができる。それにより、半導体層220の端面とゲート電極222との短絡が発生してしまうという問題が解決され、デバイスの歩留まりを格段に向上することができる。
【0045】
(第1変形例)
図4は、本実施の形態に係る半導体装置の構成の第1変形例を示す断面図である。この
図4の場合を
図1Aの場合と比較すると、ゲート電極222上にハードマスク224を設けている点で、
図1Aの場合と相違する。以下、相違点について、主に説明する。
【0046】
本変形例では、ハードマスク224は、ゲート電極222の加工のために用いており、レジストとゲート電極222が直接接触するのを防いでいる。レジストでハードマスク224を加工し、アッシングを行った上でハードマスク224によりゲート電極222を加工するため、レジストのアッシング時にゲート電極がむき出しにならず、電極の酸化等の改質を避けることが可能になる。
【0047】
このような構成は、上記
図3A〜
図3Jの半導体装置の製造方法における
図3Fの工程において、キャップ絶縁層171、サイドウォール226及び半導体層220の表面上に、ゲート絶縁膜221及びゲート電極222だけでなく、更にハードマスク224を例えばプラズマCVD法で成膜すればよい。ハードマスク224の材料は、酸化シリコン(SiO
2)、酸化炭化シリコン(SiOC)、炭素(C)、及び窒化シリコン(SiN)のような絶縁膜やそれらの組み合わせに例示される。その膜厚は例えば、30〜200nm程度であることが好ましい。
【0048】
本変形例の場合にも、
図1A、
図1B及び
図2の場合と同様の効果を得ることができる。
更に、このハードマスク224の効果により、ゲート電極222のコンタクトを良好に設けることができる。
【0049】
(第2変形例)
図5Aは、本実施の形態に係る半導体装置の構成の第2変形例を示す断面図である。この
図5Aの場合を
図4の場合と比較すると、ゲート絶縁膜221、ゲート電極222、及びハードマスク224の積層構造の両側の側面にサイドウォール225を設けている点で、
図4の場合と相違する。以下、相違点について、主に説明する。
【0050】
本変形例では、サイドウォール225は、コンタクト(ソース/ドレイン電極)286を形成するとき、コンタクト(ソース/ドレイン電極)286がゲート電極222と接触することを防止する。すなわち、コンタクト286用のホール402、403を形成するとき、それらホール402、403が、ゲート電極222に近づきすぎたとしても、ゲート電極222と接触することを防止できる。その結果、コンタクト286を適切な位置に形成することができる。
【0051】
このような構成は、上記
図3A〜
図3Jの半導体装置の製造方法(上記の第1変形例の変更を加えた方法)において、
図3Gの工程と
図3Hの工程との間に、以下の工程を追加すればよい。まず、
図3Dの工程と同様に、キャップ絶縁層171、サイドウォール226、半導体層220、ゲート絶縁膜221、ゲート電極222、及びハードマスク224を覆うように、サイドウォール225となる絶縁膜(以下、被覆絶縁膜225ともいう)を、例えばCVD法により形成する。被覆絶縁膜225(サイドウォール225となる絶縁膜)の材料としては、酸化シリコン(SiO
2)や窒化シリコン(SiN)に例示される。その膜厚は10〜200nm程度である。次に、
図3Eの工程と同様に、被覆絶縁膜225に、全面エッチバックを行う。それにより、キャップ絶縁層171、サイドウォール226、及び半導体層220の表面の被覆絶縁膜225が除去され、ハードマスク224、ゲート電極222、及びゲート絶縁膜221の両側の側面にサイドウォール225が形成される。
【0052】
本変形例の場合にも、
図4の場合と同様の効果を得ることができる。
更に、このサイドウォール225の効果により、コンタクト(ソース/ドレイン電極)286がゲート電極222と接触することを防止でき、コンタクト286を適切な位置に形成することができる。
【0053】
(第3変形例)
図5Bは、本実施の形態に係る半導体装置の構成の第3変形例を示す断面図である。この
図5Bの場合を
図5Aの場合と比較すると、ゲート電極222上にハードマスク224が設けられていない点で、
図5Aの場合と相違する。この
図5Bと
図5Aとの関係は、いわば
図1Aと
図4との関係と同様である。この
図5Bの場合にも、
図5Aと同様の効果(ハードマスク224の効果を除く)を奏することができる。
【0054】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係る半導体装置の構成について説明する。
図6Aは、本実施の形態に係る半導体装置の構成の例を示す断面図である。
図7は、本実施の形態に係る半導体装置の構成の例を示す平面図である。たたし、
図6Aは、
図7のAA’断面である。本実施の形態の半導体装置は、コンタクト(ソース/ドレイン電極)286を、いずれもセルフアライン的に設けている点で、第1の実施の形態の特に第2変形例(
図5A)の半導体装置と相違する。以下、相違点について、主に説明する。
【0055】
本実施の形態では、ハードマスク224、ゲート電極222、及びゲート絶縁膜221の積層構造の両側面に、サイドウォール225が設けられている。それらサイドウォール225に接する形で、コンタクト(半導体素子200のソース/ドレイン電極)286が設けられている。ゲート電極222は、半導体層220及びサイドウォール226を横切る形状を有する。サイドウォール225により、コンタクト286の位置が規定されるので、コンタクト286を適切な位置に形成することができる。
【0056】
なお、本実施の形態に係る半導体装置は、例えば
図5Aと
図5Bとの関係のように、ゲート電極222上にハードマスク224を設けていなくても良い(設けていても良い)。
図6Bは、本実施の形態に係る半導体装置の構成の他の例を示す断面図である。この
図6Bの場合を
図6Aの場合と比較すると、ゲート電極222上にハードマスク224が設けられていない点で、
図6Aの場合と相違する。この
図6Bと
図6Aとの関係は、いわば
図5Bと
図5Aとの関係と同様である。この
図6Bの場合にも、
図6Aと同様の効果(ハードマスク224の効果を除く)を奏することができる。
【0057】
この
図6Aのような構成は、以下の工程により実現できる。
図8A〜
図8Eは、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法の例を示す断面図である。各図は、
図7におけるAA’断面に対応している。なお、
図8A〜
図8Eにおいて、半導体基板101、コンタクト層130及び配線層140については記載を省略している。
【0058】
まず、第1の実施の形態の
図3A〜
図3Eの半導体装置の製造方法の後、
図3Fの工程において、キャップ絶縁層171、サイドウォール226及び半導体層220の表面上に、ゲート絶縁膜221及びゲート電極222だけでなく、更にハードマスク224を例えばプラズマCVD法で成膜する。ハードマスク224の材料は、酸化シリコン(SiO
2)、酸化炭化シリコン(SiOC)、炭素(C)、及び窒化シリコン(SiN)のような絶縁膜やそれらの組み合わせに例示される。その膜厚は例えば、30〜200nm程度であることが好ましい。次に、
図3Gの工程と同様に、通常のフォトリソグラフィ及びドライエッチングを用いて、ハードマスク224、ゲート電極222、及びゲート絶縁膜221をパターニングする。このパターニングにより、
図7の平面図に示すようなゲート電極形状を規定する。すなわち、半導体層220(サイドウォール226を含む)を完全に横切るような(跨ぐような)ゲート電極形状に、ハードマスク224、ゲート電極222、及びゲート絶縁膜221をパターニングする。
【0059】
次に、
図8Aに示すように、キャップ絶縁層171、サイドウォール226、半導体層220、ゲート絶縁膜221、ゲート電極222、及びハードマスク224を覆うように、サイドウォール225となる絶縁膜(以下、被覆絶縁膜225ともいう)を、例えばCVD法により形成する。被覆絶縁膜225(サイドウォール225となる絶縁膜)の材料としては、酸化シリコン(SiO
2)や窒化シリコン(SiN)に例示される。その膜厚は10〜200nm程度である。
【0060】
次に、
図8Bに示すように、被覆絶縁膜225に、全面エッチバックを行う。それにより、キャップ絶縁層171、サイドウォール226、及び半導体層220の表面の被覆絶縁膜225が除去され、ハードマスク224、ゲート電極222、及びゲート絶縁膜221の両側の側面にサイドウォール225が形成される。
【0061】
次に、
図8Cに示すように、キャップ絶縁層171、サイドウォール226、半導体層220、サイドウォール225、ゲート絶縁膜221、ゲート電極222、及びハードマスク224を覆うように、第2層間絶縁層172を形成する。第2層間絶縁層172は、酸化シリコンより誘電率が低い、低誘電率絶縁層であり、SiOC(H)膜やSiLK(登録商標)などの炭素含有膜に例示される。続いて、
図8Dに示すように、第2層間絶縁層172に、ビア、コンタクト及び配線用のホール401〜404を開口する。この場合、コンタクト(ソース/ドレイン電極)286用のホール402、403は、第1の実施の形態の第2変形例(
図5A)よりも、サイドウォール225に近い形で配置されている。また、サイドウォール225の材料のエッチングレートは、第2層間絶縁層172の材料のエッチングレートよりも非常に遅い。言い換えると、ホール402、403では、その一部がサイドウォール225にかかっているため、エッチング時に第2層間絶縁層172と共にサイドウォール225がエッチングされる可能性がある。しかし、サイドウォール225のエッチングレートが非常に低いため、第2層間絶縁層172だけがエッチングされ、ゲート電極222に対していわゆるセルフアライン的にホール402、403を形成することができる。
【0062】
次に、
図8Eに示すように、ビア189、コンタクト(ソース/ドレイン電極)286、ゲート電極用のビア290、及び第2配線188、285、289を、シングルダマシン法又はデュアルダマシン法を用いて埋め込む。これにより、第2配線層170が形成される。ビア189、コンタクト286、290、及び第2配線188、285、289の材料としては、バリア膜としてタンタル(Ta)/窒化タンタル(TaN)やチタニウム(Ti)/窒化チタニウム(TiN)を用いた銅(Cu)が例示される。この場合、コンタクト(ソース/ドレイン電極)286は、ゲート電極222に対していわゆるセルフアライン的に配置されているので、コンタクト286を適切な位置に形成することができる。
【0063】
以上の工程により、本実施の形態に係る半導体装置100が製造される。
【0064】
ただし、上記半導体素子200の配置を可能にするために、ハードマスク224及びサイドウォール225の材料選択に注意する必要がある。これらハードマスク224及びサイドウォール225の材料としては、第2層間絶縁層172と選択比の異なる材料を選択することが好ましい。例えば、第2層間絶縁層172の材料として酸化シリコン(SiO
2)を用いる場合、ハードマスク224及びサイドウォール225の材料として窒化シリコン(SiNx)などを用いることが考えられる。それにより、コンタクト286用のホール402、403を開口するときに、サイドウォール225を選択的に残すことが可能となり、ホール402、403のエッチング時にゲート電極222が露出するのを防ぐことが可能となる。
【0065】
本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
更に、本実施の形態では、半導体素子200が、ボトムゲート型の素子構造ではなく、トップゲート型の素子構造であり、セルフアライン配置が可能である。そのため、ゲート(ゲート絶縁膜221及びゲート電極222)に対するソース/ドレイン電極(コンタクト286)の距離を、サイドウォール225の幅により精密に制御することが可能となる。すなわち、アライメント精度を向上させることができる。また、サイドウォール225及びハードマスク224に窒化シリコン(SiNx)等を用いた場合、そのエッチング耐性により、ゲートとソース/ドレイン電極との間のショートを防ぐことができる。
【0066】
(変形例)
図9は、本実施の形態に係る半導体装置の構成の変形例を示す断面図である。この
図9の場合を
図6Aの場合と比較すると、ドレイン電極(コンタクト286(D))がサイドウォール225から離れた位置に形成されている点で、
図6Aの場合と相違する。以下、相違点について、主に説明する。
【0067】
本実施の形態では、ソース/ドレイン電極としてのコンタクト286のうち、ドレイン電極としてのコンタクト286(D)は、サイドウォール225から離れた位置に形成されている。この配置は、リソグラフィにより決定する。一方で、ソース電極としてのコンタクト286(S)は、
図6Aの場合と同様に、サイドウォール225に接した位置に形成されている。
【0068】
このような構成は、上記図第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法における
図8Dの工程において、コンタクト(ソース/ドレイン電極)286用のホール403の位置を調整することで実現可能である。また、コンタクト286(D)側のサイドウォール225の外側に更にサイドウォールを設けて、二重のサイドウォールとすることで、セルフアラインで
図9の形状を製造る事も可能である。
【0069】
本実施の形態でも、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、ドレイン電極(コンタクト286(D))をゲート電極222から物理的に分離することにより、半導体素子200のドレイン耐圧を向上することが可能である。一方で、ソース電極(コンタクト286(S))をセルフアラインで形成することで、ソース電極(コンタクト286(S))とゲート(ゲート絶縁膜221及びゲート電極222)との間の距離をサイドウォール225の幅で精密に制御することができる。それにより、ソース側の寄生抵抗は最小に抑えることが可能となる。
【0070】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態に係る半導体装置の構成について説明する。
図10は、本実施の形態に係る半導体装置の構成の例を示す断面図である。本実施の形態の半導体装置は、バックゲート210を有するダブルゲート構造である点で、第2の実施の形態の半導体装置と相違する。以下、相違点について、主に説明する。
【0071】
本実施の形態では、バックゲート210は、第1配線層150内の第1配線(Cu配線)164と同様に、第1配線層150の表面領域に設けられている。バックゲート210は、表面をキャップ絶縁層171に覆われている。バックゲート210は、キャップ絶縁層171及び半導体層220を介して、ゲート電極222と対向する位置に設けられている。例えば、バックゲート210は、半導体層220の一方のコンタクト(ソース電極)286からゲート電極222を経由して他方のコンタクト(ドレイン電極)286までの領域をカバーするように設けられている。すなわち、半導体層220は、ゲート電極222及びバックゲート210を有するダブルゲート構造である。
【0072】
ただし、第1の実施の形態、その変形例、及び第2の実施の形態の変形例の半導体素子200に、本実施の形態のようなバックゲート210を適用することも可能である。
【0073】
このような構成は、第2の実施の形態の半導体装置の製造方法において(
図3Aの工程において)、第1配線層150を形成するとき、第1配線(Cu配線)164と同時にバックゲート(Cu配線)210を形成する。これにより、追加の工程を設けることなく、バックゲート210を形成することができる。また、ゲート電極222等を形成するとき(
図3Gの工程において)、バックゲート210が存在する領域上に半導体層220を形成するため、バックゲート210に対してアラインする形でゲート電極222等をパターニングする。
【0074】
本実施の形態でも、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、半導体素子200がダブルゲート構造を形成することで、ソース/ドレイン電極間のスイッチングをより良いオン/オフ比で行うことができるようになる。また、サブスレッショールド特性が良くなり、より低電圧での駆動が可能となる。
【0075】
(変形例)
図11は、本実施の形態に係る半導体装置の構成の変形例を示す断面図である。この
図11の場合を
図10の場合と比較すると、バックゲート210を半導体層220の限定された領域に配置している点で、
図10の場合と相違する。以下、相違点について、主に説明する。
【0076】
本変形例では、バックゲート210は、キャップ絶縁層171及び半導体層220を介して、一方のコンタクト(ソース電極)286及びゲート電極222の一部と対向する位置に設けられている。具体的には、バックゲート210は、半導体層220の一方のコンタクト(ソース電極)286からゲート電極222までの領域をカバーするように設けられている。このように、本実施の形態では、バックゲート210をチャネル(半導体層220)の限定した領域に配置している。
【0077】
このような構成は、第3の実施の形態の半導体装置の製造方法において、例えば、第1配線層150にバックゲート(Cu配線)210を形成するとき、その位置をずらして形成することで実現できる。あるいは、ゲート電極222等を形成するとき、バックゲート210に対して少しずらしてアラインする形でゲート電極222等をパターニングすることで実現できる。
【0078】
本実施の形態についても、第3の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、バックゲート210によるダブルゲート効果を、例えばソース(一方のコンタクト286)とゲート(ゲート電極222)との間のみに発生させることが可能となる。したがって、例えば、サイドウォール225を厚くした場合でも、ソースとゲートとの間ではバックゲート210により寄生抵抗を十分に低くする一方、ソースとドレインとの間ではサイドウォール225の膜厚で規定した距離によりドレイン耐圧を精度良く決定することができる。すなわち、このように、バックゲート210の位置を所望の位置に変更することで、半導体素子200の素子特性の最適化を行うことが可能となる。
【0079】
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態に係る半導体装置の構成について説明する。
図12は、本実施の形態に係る半導体装置の構成の例を示す断面図である。
図13は、本実施の形態に係る半導体装置の構成の例を示す平面図である。たたし、
図12は、
図13のAA’断面である。本実施の形態の半導体装置は、ゲート絶縁膜221が半導体層220の上部表面の全面を覆っている点で、第1の実施の形態(
図1A)の半導体装置と相違する。以下、相違点について、主に説明する。
【0080】
本実施の形態では、ゲート絶縁膜221が島状の半導体層220の上部表面の全面を覆っている。すなわち、ゲート絶縁膜221が半導体層220と平面視で重なっている。それに加えて、サイドウォール226は、半導体層220及びゲート絶縁膜221の両方の側面を覆っている。なお、ゲート電極222が存在しない領域のゲート絶縁膜221は、ゲート電極222直下のゲート絶縁膜221より薄くなっている、又は一部無くなっている形態もここには含まれる。この場合、後述されるように、半導体層220上にゲート絶縁膜221を形成してからパターニングを行うため、半導体層220がパターニングの影響を受けなくなり、その膜質管理が容易となる。また、ゲート電極222と半導体層220との間の接触をより確実に防止することができる。
【0081】
このような構成は、以下の工程により実現できる。
図14A〜
図14Jは、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法の例を示す断面図である。各図は、
図13におけるAA’断面に対応している。なお、
図14A〜
図14Jにおいて、半導体基板101、コンタクト層130及び配線層140については記載を省略している。
【0082】
まず、
図1Bに示すように、半導体基板101に素子分離層120を形成する。次に、半導体基板101上に半導体素子として例えばトランジスタ121を形成する。続いて、コンタクト層130(層間絶縁層131、及びコンタクト142を含む)、及び配線層140(層間絶縁層132及び配線(銅(Cu)配線)144を含む)を形成する。これらの工程は、従来知られた方法を用いることができる。
【0083】
次に、
図14Aに示すように、配線層140(図示されず)上に、銅(Cu)拡散防止用のキャップ絶縁層151、及び、第1層間絶縁層152をこの順に成膜する。続いて、第1層間絶縁層152に、ビア162、及び第1配線164を、シングルダマシン法又はデュアルダマシン法を用いて埋め込む。これにより、第1配線層150が形成される。その後、第1層間絶縁層152、及び第1配線164を覆うようにキャップ絶縁層171を形成する。これらの工程は、銅(Cu)配線層を有する通常の半導体装置と同様の方法で形成される。
【0084】
次に、
図14Bに示すように、キャップ絶縁層171上に、半導体素子200のチャネルとなる半導体層220を、例えばスパッタリング法で形成する。更に、その上にゲート絶縁膜221を、例えばスパッタリング法で成膜する。続いて、
図14Cに示すように、このゲート絶縁膜221を通常のフォトリソグラフィおよびドライエッチングによりパターニングする。それにより、島状のゲート絶縁膜221が形成される。更に、
図14Dに示すように、このゲート絶縁膜221下の半導体層220を、このゲート絶縁膜221をマスクとして、ドライエッチングによりパターニングする。それにより、島状のゲート絶縁膜221及び半導体層220の積層構造が形成される。
【0085】
次に、
図14Eに示すように、ゲート絶縁膜221及びキャップ絶縁層171上にサイドウォール226となる絶縁膜(以下、被覆絶縁膜226ともいう)を、例えばCVD法により形成する。次に、被覆絶縁膜226に、全面エッチバックを行う。それにより、ゲート絶縁膜221及び半導体層220の側面にサイドウォール226が形成される。サイドウォール226は、島状の半導体層220の露出していた側面を覆い、他の膜やプロセスの影響を受けないように保護している。
【0086】
次に、
図14Fに示すように、キャップ絶縁層171、サイドウォール226及びゲート絶縁膜221の表面上に、ゲート電極222及びハードマスク224を、例えばスパッタリング法で成膜する。続いて、
図14Gに示すように、通常のフォトリソグラフィおよびドライエッチングを用いて、ハードマスク224をパターニングする。続いて、
図14Hに示すように、このハードマスク224下のゲート電極222を、このハードマスク224をマスクとして、ドライエッチングによりパターニングする。それにより、
図13の平面図に示すようなゲート電極形状のハードマスク224及びゲート電極222の積層構造が形成される。
【0087】
次に、
図14Iに示すように、キャップ絶縁層171、サイドウォール226、ゲート絶縁膜221、ゲート電極222、及びハードマスク224を覆うように、第2層間絶縁層172を形成する。続いて、
図14Jに示すように、第2層間絶縁層172に、ビア、コンタクト及び配線用のホールを開口する。その後、ビア189、コンタクト(ソース/ドレイン電極)286、ゲート電極用のビア290、及び第2配線188、285、289を、シングルダマシン法又はデュアルダマシン法を用いて埋め込む。これにより、第2配線層170が形成される。
【0088】
以上の工程により、本実施の形態に係る半導体装置100が製造される。
【0089】
ただし、サイドウォール226の形成方法としては、上記
図14Eの工程の他にも、半導体層220の端面を酸化して、部分的に半導体層220を絶縁体化するなどの手法も有り得る。なお、ゲート電極222をパターニングする際に、ゲート絶縁膜221もエッチングを受けるため、ゲート電極222が存在しない領域のゲート絶縁膜221は、ゲート電極222直下のゲート絶縁膜221より薄くなっている、もしくは無くなっている形態も含む。
【0090】
本実施の形態でも、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
加えて、本実施の形態では、半導体層220上にゲート絶縁膜221を形成してからパターニングを行うため、半導体層220がパターニングの影響(レジストの直接塗布および剥離作業の影響)を受けなくなる。その結果、半導体層220の膜質管理、具体的には半導体層220中の酸素などの組成制御などが容易となる。
【0091】
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態に係る半導体装置の構成について説明する。
図15は、本実施の形態に係る半導体装置の構成の例を示す断面図である。
図16は、本実施の形態に係る半導体装置の構成の例を示す平面図である。たたし、
図15は、
図16のAA’断面である。本実施の形態の半導体装置は、ゲート電極が二層で構成される点で、第4の実施の形態(
図12)の半導体装置と相違する。以下、相違点について、主に説明する。
【0092】
本実施の形態では、ゲート電極が下部ゲート電極222と上部ゲート電極223との二層から構成される。下部ゲート電極222は、半導体層220の上部のみに存在している。上部ゲート電極223は、半導体層220の上部だけでなく、半導体層220を横切る形で形成されている。両ゲート電極の材料は、同じであっても良いし、異なっていても良い。なお、下部ゲート電極222が存在しない領域のゲート絶縁膜221は、下部ゲート電極222直下のゲート絶縁膜221より薄くなっている、もしくは無くなっている形態も含む。この場合、後述されるように、半導体層220上にゲート絶縁膜221及び下部ゲート電極222を形成してからパターニングを行うため、半導体層220及びゲート絶縁膜221がパターニングの影響を受けなくなり、その膜質管理が容易となる。
【0093】
このような構成は、以下の工程により実現できる。
図17A〜
図17Hは、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法の例を示す断面図である。各図は、
図16におけるAA’断面に対応している。なお、
図17A〜
図17Hにおいて、半導体基板101、コンタクト層130及び配線層140については記載を省略している。
【0094】
まず、
図1Bに示すように、半導体基板101に素子分離層120を形成する。次に、半導体基板101上に半導体素子として例えばトランジスタ121を形成する。続いて、コンタクト層130(層間絶縁層131、及びコンタクト142を含む)、及び配線層140(層間絶縁層132及び配線(銅(Cu)配線)144を含む)を形成する。これらの工程は、従来知られた方法を用いることができる。
【0095】
次に、
図17Aに示すように、配線層140(図示されず)上に、銅(Cu)拡散防止用のキャップ絶縁層151、及び、第1層間絶縁層152をこの順に成膜する。続いて、第1層間絶縁層152に、ビア162、及び第1配線164を、シングルダマシン法又はデュアルダマシン法を用いて埋め込む。これにより、第1配線層150が形成される。その後、第1層間絶縁層152、及び第1配線164を覆うようにキャップ絶縁層171を形成する。これらの工程は、銅(Cu)配線層を有する通常の半導体装置と同様の方法で形成される。
【0096】
次に、
図17Bに示すように、キャップ絶縁層171上に、半導体素子200のチャネルとなる半導体層220と、ゲート絶縁膜221と、下部ゲート電極222とを、例えばスパッタリング法でこの順に成膜する。続いて、
図17Cに示すように、この下部ゲート電極222を通常のフォトリソグラフィおよびドライエッチングによりパターニングする。それにより、島状の下部ゲート電極222が形成される。更に、
図17Dに示すように、この下部ゲート電極222下のゲート絶縁膜221及び半導体層220を、この下部ゲート電極222をマスクとして、ドライエッチングによりパターニングする。それにより、島状の下部ゲート電極222、ゲート絶縁膜221及び半導体層220の積層構造が形成される。このとき、下部ゲート電極222により、ゲート絶縁膜221と半導体層220は保護されているので、フォトリソグラフィやドライエッチングの影響をほとんど受けない。
【0097】
次に、
図17Eに示すように、下部ゲート電極222及びキャップ絶縁層171上にサイドウォール226となる絶縁膜(以下、被覆絶縁膜226ともいう)を、例えばCVD法により形成する。次に、被覆絶縁膜226に、全面エッチバックを行う。それにより、下部ゲート電極222、ゲート絶縁膜221及び半導体層220の側面にサイドウォール226が形成される。サイドウォール226は、島状のゲート絶縁膜221や半導体層220の露出していた側面を覆い、他の膜やプロセスの影響を受けないように保護している。
【0098】
次に、
図17Fに示すように、キャップ絶縁層171、サイドウォール226及び下部ゲート電極222の表面上に、上部ゲート電極223及びハードマスク224を、例えばスパッタリング法で成膜する。続いて、
図17Gに示すように、通常のフォトリソグラフィおよびドライエッチングを用いて、ハードマスク224をパターニングする。続いて、
図17Hに示すように、このハードマスク224下の上部ゲート電極223及び下部ゲート電極222を、このハードマスク224をマスクとして、ドライエッチングによりパターニングする。それにより、
図16の平面図に示すようなゲート電極形状のハードマスク224、上部ゲート電極223、及び下部ゲート電極222の積層構造が形成される。なお、下部ゲート電極222をパターニングする際に、ゲート絶縁膜221もエッチングを受けるため、下部ゲート電極222が存在しない領域のゲート絶縁膜221は、下部ゲート電極222直下のゲート絶縁膜221より薄くなっている、もしくは無くなっている形態も含む。
【0099】
その後の工程については、第4の実施の形態に係る半導体装置の製造方法における
図14Iの工程〜
図14Jの工程に示す通りである。
【0100】
以上の工程により、本実施の形態に係る半導体装置100が製造される。
【0101】
本実施の形態においても、第4の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、半導体層220及びゲート絶縁膜221上に下部ゲート電極222を形成してからチャネル形状にパターニングを行い、その後に上部ゲート電極223を形成してからゲート電極形状にパターニングを行っている。そのため、半導体層220及びゲート絶縁膜221がパターニングの影響(レジストの直接塗布および剥離作業の影響)を受けなくなる。その結果、半導体層220及びゲート絶縁膜221の膜質管理(具体的には、半導体層220中の酸素などの組成制御、ゲート絶縁膜221中のダメージ、酸素欠損など)が容易となる。
【0102】
(第6の実施の形態)
第6の実施の形態に係る半導体装置の構成について説明する。
図18は、本実施の形態に係る半導体装置の構成の例を示す断面図である。
図19は、本実施の形態に係る半導体装置の構成の例を示す平面図である。たたし、
図18は、
図19のAA’断面である。本実施の形態の半導体装置は、ゲート絶縁膜が2重になっている点で、第4の実施の形態(
図12)の半導体装置と相違する。以下、相違点について、主に説明する。
【0103】
本実施の形態では、ゲート絶縁膜221上に更にゲート絶縁膜が形成されている。そのゲート絶縁膜は、サイドウォール226用の被覆絶縁膜226をエッチバックせずに、そのままゲート絶縁膜221上に残存させたものである(以下、第2ゲート絶縁膜226ともいう)。したがって、その第2ゲート絶縁膜226は、パターニングされた半導体層220及びゲート絶縁膜221の積層構造の上面及び端面を覆っている。すなわち、半導体層220には、加工されたその側面上にサイドウォールとして第2ゲート絶縁膜226が形成されている。
【0104】
このような構成は、第4の実施の形態に係る半導体装置の製造方法における
図14Eの工程において、被覆絶縁膜226の全面エッチバックを行わないことで実現できる。この場合、ゲート絶縁膜221及び被覆絶縁膜226の材料及び膜厚は、ゲート絶縁膜が積層になることを考慮して設定される。なお、ゲート電極222が存在しない領域のゲート絶縁膜221は、ゲート電極222直下のゲート絶縁膜221より薄くなっている、もしくは無くなっている形態も含む。
【0105】
本実施の形態においても、第4の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、被覆絶縁膜226のエッチバック工程が不要になるので、製造プロセスを簡略化できる。また、被覆絶縁膜226のエッチバック工程がなくなったことにより、ゲート絶縁膜等へのダメージが軽減される。また材料によっては、半導体層220(チャネル)に歪みを導入することも可能であり、半導体層220のキャリア移動度を向上させることができる。
【0106】
(第7の実施の形態)
第7の実施の形態に係る半導体装置の構成について説明する。
図20は、本実施の形態に係る半導体装置の構成の例を示す断面図である。本実施の形態の半導体装置は、アルミニウム(Al)配線層中に半導体素子(配線層内能動素子)200が形成されている点で、銅(Cu)配線層中に半導体素子(配線層内能動素子)200が形成されている第1の実施の形態(
図1A)の半導体装置と相違する。以下、相違点について、主に説明する。
【0107】
本実施の形態では、アルミニウム(Al)配線層中に半導体素子(配線層内能動素子)200が形成されている。すなわち、第1配線層150はアルミニウム(Al)の第1配線166及びビア168を含み、第2配線層170はアルミニウム(Al)の第2配線186及びビア189を含んでいる。半導体素子200は、その第2配線中に形成されているが、素子構造自体は
図1Aの場合と同じである。
【0108】
次に、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
図21A〜
図21Gは、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法の例を示す断面図である。なお、
図21A〜
図21Gにおいて、半導体基板101、コンタクト層130及び配線層140については記載を省略している。
【0109】
まず、
図1Bに示すように、半導体基板101に素子分離層120を形成する。次に、半導体基板101上に半導体素子として例えばトランジスタ121を形成する。続いて、コンタクト層130(層間絶縁層131、及びコンタクト142を含む)、及び配線層140(層間絶縁層132及び配線(アルミニウム(Al)配線)144を含む)を形成する。これらの工程は、従来知られた方法を用いることができる。
【0110】
次に、
図21Aに示すように、アルミニウム(Al)の第1配線166を形成後、第1層間絶縁層152を成膜する。続いて、第1層間絶縁層152に、ビア168を、ダマシン法を用いて埋め込む。これにより、第1配線層150が形成される。これらの工程は、アルミニウム(Al)配線層を有する通常の半導体装置と同様の方法で形成される。
【0111】
次に、
図21Bに示すように、第1層間絶縁層152上に、アルミニウム(Al)の第2配線186を形成する。続いて、
図21Cに示すように、第2配線186及び第1層間絶縁層152上に、半導体素子200のチャネルとなる半導体層220を、例えばスパッタリング法で形成する。そして、この半導体層220を通常のフォトリソグラフィおよびドライエッチングを用いてパターニングする。それにより、島状の半導体層220が形成される。
【0112】
次に、
図21Dに示すように、半導体層220、第2配線186、及び第1層間絶縁層152上にサイドウォール226となる絶縁膜(以下、被覆絶縁膜226ともいう)を、例えばCVD法により形成する。そして、被覆絶縁膜226に、全面エッチバックを行う。それにより、半導体層220の側面にサイドウォール226が形成される。サイドウォール226は、島状の半導体層220の露出していた側面を覆い、他の膜やプロセスの影響を受けないように保護している。
【0113】
次に、
図21Eに示すように、サイドウォール226、半導体層220、第2配線186、及び第1層間絶縁層152の表面上に、ゲート絶縁膜221及びゲート電極222を、例えばスパッタリング法で成膜する。そして、通常のフォトリソグラフィおよびドライエッチングを用いて、ゲート電極222及びゲート絶縁膜221をパターニングする。このパターニングにより、半導体層220(サイドウォール226を含む)を完全に横切るような(跨ぐような)ゲート電極形状に、ゲート電極222及びゲート絶縁膜221をパターニングする。このとき、半導体層220の端の側面はサイドウォール226だけでなくゲート絶縁膜221でも保護され、半導体層220の端の側面とゲート電極222との接触はより確実に防止されている。
【0114】
次に、
図21Fに示すように、サイドウォール226、半導体層220、ゲート電極222、第2配線186、及び第1層間絶縁層152を覆うように、第2層間絶縁層172を形成する。続いて、
図21Gに示すように、第2層間絶縁層172に、ビア及びコンタクト用のホールを開口する。そして、ビア189、コンタクト(ソース/ドレイン電極)286、及びゲート電極用のビア290を、ダマシン法を用いて埋め込む。これにより、第2配線層170が形成される。
【0115】
以上の工程により、本実施の形態に係る半導体装置100が製造される。
【0116】
本実施の形態においても、配線層の種類を選ばず、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、半導体装置の世代を選ばずに配線層内に半導体素子(配線層内能動素子)200を組み込むことが可能となる。
【0117】
(第8の実施の形態)
第8の実施の形態に係る半導体装置の構成について説明する。
図22は、本実施の形態に係る半導体装置の構成の例を示す断面図である。本実施の形態の半導体装置は、バックゲート211を有するダブルゲート構造である点で、第7の実施の形態(
図20)の半導体装置と相違する。以下、相違点について、主に説明する。
【0118】
本実施の形態では、半導体素子200は、半導体層220の下部に接するバックゲート絶縁膜212と、バックゲート絶縁膜212の下部に接するバックゲート211とを更に備えている。バックゲート絶縁膜212及びバックゲート211は、平面視で半導体層220と同じ形状を有している。サイドウォール226は、半導体層220、バックゲート絶縁膜212、及びバックゲート211の側面を覆っている。第1配線層150は、バックゲート211用の第1配線(210)と、第1配線(210)とバックゲート211とを接続するビア268とを備えている。
【0119】
このような構成は、以下の工程により実現できる。まず、第7の実施の形態に係る半導体装置の製造方法における
図21Aの工程において、第1配線166に加えて第1配線(210)を形成する。その後、第1層間絶縁層152を成膜する。そいて、第1層間絶縁層152にビア168に加えてビア268を、ダマシン法を用いて埋め込む。続いて、
図21Bの工程の後に、
図21Cの工程において、第2配線186、ビア268及び第1層間絶縁層152上に、半導体層220ではなく、バックゲート211を例えばスパッタリング法で形成し、バックゲート絶縁膜212を例えばCVD法で形成し、及び半導体層220を、例えばスパッタリング法で形成する。そして、このバックゲート211、バックゲート絶縁膜212、及び半導体層220の積層膜を通常のフォトリソグラフィおよびドライエッチングを用いて島状にパターニングする。以降は、
図21Dの工程〜
図21Gの工程と同様である。
【0120】
本実施の形態においても、第7の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態により、アルミニウム(Al)配線層内のダブルゲート構造も形成可能となる。これより、半導体装置の世代を選ばずに配線層内にダブルゲート構造を有する半導体素子(配線層内能動素子)を組み込むことが可能となる。
【0121】
(第9の実施の形態)
第9の実施の形態に係る半導体装置の構成について説明する。
図23は、本実施の形態に係る半導体装置の構成の例を示す断面図である。
図24は、本実施の形態に係る半導体装置の構成の例を示す平面図である。たたし、
図23は、
図24のAA’断面である。本実施の形態の半導体装置は、電荷保持(蓄積)機能を有するダブルゲート構造である点で、第1の実施の形態(
図1A)の半導体装置と相違する。以下、相違点について、主に説明する。
【0122】
本実施の形態では、半導体素子200は、半導体層220の上方に設けられたゲート絶縁膜221及びゲート電極222の他に、更に、半導体層220の下方に設けられた絶縁膜212、キャップ絶縁層171、及びバックゲート210を備えている。
【0123】
バックゲート210は、第1配線層150内の第1配線(Cu配線)164と同様に、第1配線層150の表面領域に設けられている。バックゲート210は、表面をキャップ絶縁層171に覆われている。バックゲート210は、キャップ絶縁層171及び半導体層220を介して、ゲート電極222と対向する位置に設けられている。例えば、バックゲート210は、半導体層220の一方のコンタクト(ソース電極)286からゲート電極222を経由して他方のコンタクト(ドレイン電極)286までの領域をカバーするように設けられている。すなわち、半導体素子200は、ゲート電極222及びバックゲート210を有するダブルゲート構造である。
【0124】
キャップ絶縁層171では、バックゲート210に印加される電圧により、半導体層220から電荷が引き抜かれてきたり、その電荷が保持されたり、その電荷が半導体層220へ放出されたりする。したがって、キャップ絶縁層171は、電荷保持層の機能を有している。すなわち、半導体素子200はメモリ機能を有している。ただし、キャップ絶縁層171の材料としては、窒化シリコン(SiNx)や炭化窒化シリコン(SiCN)が例示され、その膜厚は10〜50nm程度である。絶縁膜212は、不適切な電荷の移動が起こらないようにキャップ絶縁層171と半導体層220とを絶縁分離する(トンネル絶縁膜)。また、絶縁膜212の材料としては、酸化シリコン(SiO
2)、酸化アルミニウム(Al
2O
3)、他の金属酸化物、又はそれらの組み合わせ等が例示され、その膜厚は3〜20nm程度である。
【0125】
なお、絶縁膜212の下部にあるキャップ絶縁層171は電荷保持層として機能するが、キャップ絶縁層171と絶縁膜212の間に新たな電荷保持膜を挿入する構造であっても良い。この場合、挿入される電荷保持膜の材料としては、以下の材料が例示される。すなわち、窒化シリコン(SiNx)、炭化窒化シリコン(SiCN)、酸化アルミニウム(Al
2O
3)、酸化シリコン(SiO
2)に不純物を微量添加した膜、その他のトラップ絶縁膜、ポリシリコンフローティングゲート、酸化シリコン膜中に埋め込んだシリコンナノクリスタル、金属酸化物半導体、等である。その膜厚は、2〜30nm程度である。
【0126】
以上のような構造を有することで、本実施の形態に係る半導体素子200は、例えばメモリとして動作することができる。
【0127】
その半導体素子200のメモリとしての動作は以下のようになる。
データの書き込みは、例えば、バックゲート210及びゲート電極222に所定の電圧(例示:+3V、0V)を印加して半導体層220から電荷(例示:電子)を引き抜き、その電荷を電荷保持層であるキャップ絶縁層171に取り込むことで、実現される。データの消去は、例えば、バックゲート210及びゲート電極222に所定の電圧(例示:−3V、+3V)を印加して電荷保持層であるキャップ絶縁層171から電荷(例示:電子)を追い出し、その電荷を半導体層220に注入することで、実現される。データの読み出しは、半導体層220とゲート絶縁膜221とゲート電極222とで構成されるトランジスタ(以下、上部トランジスタともいう)における閾値電圧がキャップ絶縁層171に保持された電荷量で変動することから、その閾値電圧の変動を検出することで行う。より具体的には、閾値電圧の変動は、ある固定された読み出し電圧(読み出し時にゲートに印加する電圧)でのトランジスタの電流値の変動となって検出される。したがって、バックゲート210は、電荷の出入りを制御するコントロールゲート(あるいは制御電極)と見ることもできる。また、ゲート電極222は、データ読み出しを行う読み出しゲート(あるいは読み出しゲート電極)と見ることもできる。
【0128】
また、本実施の形態に係る半導体素子200は、例えば閾値電圧を制御可能なトランジスタとして動作することができる。
【0129】
その半導体素子200の閾値電圧を制御可能なトランジスタとしての動作は以下のようになる。
例えば、バックゲート210及びゲート電極222に所定の電圧を印加して半導体層220から電荷を引き抜き、その電荷を電荷保持層であるキャップ絶縁層171に取り込むことで、上述した上部トランジスタの閾値電圧を変更できる。例えば、上部トランジスタがn型の場合、電荷としての電子の保持量がキャップ絶縁層171内で増えるほど閾値電圧は高くなる。また、上部トランジスタがp型の場合、電荷としてのホールの保持量がキャップ絶縁層171内で増えるほど閾値電圧は高くなる。このとき、このようにキャリアをキャップ絶縁層171に保持することで、当該閾値電圧を永続的に変更することができる。
【0130】
また、上述した上部トランジスタの動作のタイミングに対応させてバックゲート210に印加する電圧を制御することで、上部トランジスタの閾値電圧を動的に変更することも可能である。
【0131】
このような構成は、第1の実施の形態の半導体装置の製造方法において、以下の変更により製造できる。まず、
図3Aの工程において、第1配線層150を形成するとき、第1配線(Cu配線)164と同時にバックゲート(Cu配線)210を形成する。また、
図3Bの工程において、半導体層220を形成する前に、キャップ絶縁層171上に絶縁膜212を例えばCVD法により形成する。そして、
図3Gの工程において、ゲート電極222等を形成するとき、バックゲート210が存在する領域上に半導体層220を形成するため、バックゲート210に対してアラインする形でゲート電極222等をパターニングする。
【0132】
本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、新たな工程追加することなく電荷保持層用の膜を形成することができ、成膜工程を一つだけ追加することで電荷保持膜とチャネル間にトンネル絶縁膜を挿入することが可能である。それにより、バックゲート210、キャップ絶縁層171、絶縁膜212、及び半導体層220で、MNOS(Metal−Nitride−Oxide−Semiconductor)構造と等価な構造を形成することができる。これにより、メモリ構造を有する半導体素子200の形成を低コストで行うことができる。加えて、キャップ絶縁層171の電荷保持機能により、不揮発性閾値変調動作(メモリ機能を含む)が可能となる。すなわち、閾値変更可能なトランジスタ機能を有する半導体素子200を形成できる。また、絶縁膜212により、より高温でも安定的に不揮発性閾値変調動作(メモリ機能を含む)が可能となる。更に、このトンネル絶縁膜(絶縁膜212)はチャネル(半導体層220)に対してバックゲート210の側に形成されるため、配線層内能動素子(半導体素子200)のゲート容量は変化せずに不揮発性閾値変調動作特性を実現することが可能になる。
【0133】
(第10の実施の形態)
第10の実施の形態に係る半導体装置の構成について説明する。
図25は、本実施の形態に係る半導体装置の構成の例を示す断面図である。
図26は、本実施の形態に係る半導体装置の構成の例を示す平面図である。たたし、
図25、
図26のAA’断面である。本実施の形態の半導体装置は、電荷保持層を有する点で、第8の実施の形態(
図22)の半導体装置と相違する。以下、相違点について、主に説明する。
【0134】
本実施の形態では、半導体素子200は、半導体層220の下部のバックゲート絶縁膜212と、ビア268の上部に接続するバックゲート211との間に、電荷保持機能を有する絶縁膜213を更に備えている。半導体層220と、その下側に接するバックゲート絶縁膜212と、その下側に接する絶縁膜213と、その下側に接するバックゲート211とは、平面視で同じ形状(島状)を有している。サイドウォール226は、半導体層220、バックゲート絶縁膜212、絶縁膜213、及びバックゲート211の側面を覆っている。この場合、バックゲート211は、電荷の出入りを制御するコントロールゲート(あるいは制御電極)と見ることもできる。また、ゲート電極222は、データ読み出しを行う読み出しゲート(あるいは読み出しゲート電極)と見ることもできる。
【0135】
このような構成は、以下の工程により実現できる。第8の実施の形態に係る半導体装置の製造方法おいて、第2配線186、ビア268及び第1層間絶縁層152上に、バックゲート211を例えばスパッタリング法で形成し、絶縁膜213及びバックゲート絶縁膜212を例えばCVD法で形成し、及び半導体層220を例えばスパッタリング法で形成する。そして、このバックゲート211、絶縁膜213、バックゲート絶縁膜212、及び半導体層220の積層膜を通常のフォトリソグラフィおよびドライエッチングを用いて島状にパターニングする。以降は、
図21Dの工程〜
図21Gの工程と同様である。
【0136】
本実施の形態でも、第8の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
更に、本実施の形態では、第9の実施の形態と同様の半導体素子200を、アルミニウム(Al)配線層中でも形成可能となる。すなわち、本実施の形態では、電荷保持機能を有する膜を追加したことに伴う第9の実施の形態の効果も併せて奏することができる。したがって、半導体装置の世代に依存せずに不揮発性閾値変調動作(メモリ機能を含む)が可能な配線層内能動素子を同様の設計で組み込むことが可能となる。
【0137】
(第11の実施の形態)
第11の実施の形態に係る半導体装置の構成について説明する。
図27は、本実施の形態に係る半導体装置の構成の例を示す断面図である。本実施の形態の半導体装置は、ゲート電極222、ゲート絶縁膜221、半導体層220、バックゲート絶縁膜212、絶縁膜213、及びバックゲート211の位置が上下逆になっている点で、第10の実施の形態(
図25)の半導体装置と相違する。以下、相違点について、主に説明する。
【0138】
第10の実施の形態及び本実施の形態の半導体素子200は、いずれも不揮発性閾値変調動作(メモリ機能を含む)が可能な配線層内能動素子となっている。ただし、第10の実施の形態の半導体素子200では、トップゲートのゲート電極222側のゲート絶縁膜221が薄く半導体層220に接してゲート容量が大きく、ボトムゲートのバックゲート211側の絶縁膜213が電荷保持機能を有し、バックゲート絶縁膜212を介して半導体層220に接している。一方、本実施の形態の半導体素子200では、ゲート電極222及びゲート絶縁膜221がボトムゲートとなり半導体層220と接し、ゲート電極211及び絶縁膜213がトップゲートとなり、ゲート絶縁膜212を介して、半導体層220に接している。すなわち、トップゲートとボトムゲートの役割が第10の実施の形態と本実施の形態とで逆転している。この場合、トップ側のゲート電極211は、電荷の出入りを制御するコントロールゲート(あるいは制御電極)と見ることもできる。また、バック側のゲート電極222は、データ読み出しを行う読み出しゲート(あるいは読み出しゲート電極)と見ることもできる。
【0139】
このような構成は、第10の実施の形態の半導体装置の製造方法において、ゲートスタックを構成する各膜を積層する順番を逆にすればよい。それにより、トップゲートとボトムゲートの役割が第10の実施の形態の半導体装置に対して構造が逆転した、本実施の形態に係る半導体装置(不揮発性閾値変調動作(メモリ機能を含む)が可能な配線層内能動素子を備える半導体装置)が形成される。
【0140】
本実施の形態では、第10の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、電荷保持層の機能を有する絶縁膜213の面積が小さくなるため、電荷の取り込み、保持及び放出の動作をより安定的に実行できる。
【0141】
(第12の実施の形態)
第12の実施の形態に係る半導体装置の構成について説明する。
図28は、第12の実施の形態に係る半導体装置の構成の例を模式的に示すレイアウト図である。この図は、配線層上の半導体素子のレイアウトを示している。したがって、この図では、配線層よりも下方に設けられた、半導体基板101の表面領域の半導体素子のレイアウトは省略されている。
【0142】
本実施の形態の半導体装置は半導体チップ10である。その半導体チップ10には、第1〜第11の実施の形態のいずれかの半導体素子200が、いずれかの箇所に配置されている例を示している。半導体チップ10が、不揮発性メモリ領域11、動的閾値変調領域12、通常ロジック領域13、ダブルゲートロジック動作領域14、下地シリコンロジック回路切り替えスイッチ領域15、高耐圧領域16、及びアクセストランジスタ/DRAM/ReRAM領域17を備えている。
【0143】
不揮発性メモリ領域11では、例えば、第9〜第11の実施の形態の半導体素子200を不揮発性メモリとして用いることができる。動的閾値変調領域12では、第9〜第11の実施の形態の半導体素子200を、動的に閾値電圧変調されるトランジスタとして用いることができる。通常ロジック領域13では、第9〜第11の実施の形態の半導体素子200のうち、閾値電圧を低く設定されたものを低閾値電圧領域(LVt領域)21用のトランジスタとして用いることができる。閾値電圧を中位に設定されたものを中閾値電圧領域(MVt領域)22用のトランジスタとして用いることができる。閾値電圧を高く設定されたものを高閾値電圧領域(HVt領域)23用のトランジスタとして用いることができる。ダブルゲートロジック動作領域14では、第3、第8〜第11の実施の形態の半導体素子をダブルゲートトランジスタとして用いることができる。下地シリコンロジック回路切り替えスイッチ領域15では、第1〜第11の実施の形態の半導体素子200を、半導体基板101の表面領域の半導体素子を用いたロジック回路の切り替え用のスイッチとして用いることとができる。高耐圧領域16では、第2の実施の形態の変形例や第9〜第11の半導体素子200を、高耐圧用のトランジスタとして用いることができる。アクセストランジスタ/DRAM、ReRAM領域17では、第1〜第11の実施の形態の半導体素子200を、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やReRAM(Resistance Random Access Memory)のアクセストランジスタとして用いることができる。
【0144】
本実施の形態の半導体装置の製造方法については、各実施の形態で記載した通りである。
【0145】
本実施の形態では、使用した各実施の形態の半導体装置の効果を奏することができる。
また、本実施の形態では、特に第9〜第11の実施の形態の半導体素子200により不揮発性閾値調整機能を実現することが出来るため、上記半導体チップ10の半導体素子200を一種類の素子で同一配線層内に実現可能となる。また、電荷保持膜を有しない領域を作ることも可能である。
【0146】
上記の実施の形態や変形例の一部または全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限定されない。
(付記1)
第1層間絶縁層と、前記第1層間絶縁層に埋設された第1配線とを有する第1配線層と、
前記第1配線層より上に形成された第2層間絶縁層と、前記第2層間絶縁層に埋設された第2配線とを有する第2配線層と、
少なくとも前記第2配線層内に設けられた半導体素子と
を具備し、
前記半導体素子は、
前記第2配線層内に設けられた半導体層と、
前記半導体層に接して設けられた第1ゲート絶縁膜と、
前記第1ゲート絶縁膜を介して前記半導体層と反対側に設けられた第1ゲート電極と、
前記半導体層の側面に設けられた第1側壁膜と
を備える
半導体装置。
(付記2)
付記1に記載の半導体装置において、
前記第1ゲート電極は、前記半導体層上方から前記第1側壁膜を超えて延在している
半導体装置。
(付記3)
付記1に記載の半導体装置において、
前記半導体層の材料は、酸化物半導体である
半導体装置。
(付記4)
付記1に記載の半導体装置において、
前記半導体素子は、
前記第1ゲート電極上に設けられたハードマスクを更に備える
半導体装置。
(付記5)
付記1に記載の半導体装置において、
前記半導体素子は、
前記第1ゲート電極の側面に設けられた第2側壁膜を更に備える
半導体装置。
(付記6)
付記5に記載の半導体装置において、
前記第2側壁膜の材料のエッチングレートは、前記第2層間絶縁層の材料のエッチングレートと異なる
半導体装置。
(付記7)
付記6に記載の半導体装置において、
前記第2層間絶縁層の材料は、酸化シリコンを含み、
前記第2側壁膜の材料は、窒化シリコンを含む
半導体装置。
(付記8)
付記1に記載の半導体装置において、
前記半導体素子は、
ソース電極及びドレイン電極としての第1ビアを備え、
前記ドレイン電極としての第1ビアは、前記ゲート電極と所定の距離を持って配置されている
半導体装置。
(付記9)
付記1に記載の半導体装置において、
前記半導体素子は、
前記半導体層に関して前記第1ゲート絶縁膜の反対側に、前記半導体層に接して設けられた第2ゲート絶縁膜と、
前記半導体層に関して前記第1ゲート電極の反対側に、前記第2ゲート絶縁膜に接して設けられた第2ゲート電極と
を更に備える
半導体装置。
(付記10)
付記9に記載の半導体装置において、
前記第2ゲート電極は、前記第1配線又は前記第1配線に接続された金属である
半導体装置。
(付記11)
付記10に記載の半導体装置において、
前記第2ゲート電極の形成される領域は、平面視において前記半導体層が存在する領域の一部である
半導体装置。
(付記12)
付記1に記載の半導体装置において、
前記第1ゲート絶縁膜は、前記半導体層上の全面に設けられている
半導体装置。
(付記13)
付記12に記載の半導体装置において、
前記第1側壁膜は、更に、前記第1ゲート絶縁膜の側面を覆うように設けられている
半導体装置。
(付記14)
付記13に記載の半導体装置において、
前記第1側壁膜は、更に、前記第1ゲート絶縁膜の上面を覆うように設けられている
半導体装置。
(付記15)
付記1に記載の半導体装置において、
前記第1ゲート電極は、2層以上の金属膜を含む
半導体装置。
(付記16)
付記15に記載の半導体装置において、
前記第1ゲート電極の下層の金属膜は、前記半導体層上の前記第1ゲート絶縁膜上にのみ設けられ、
前記第1ゲート電極の上層の金属膜は、前記第1ゲート絶縁膜上に設けられ、前記半導体層を横切るような形状を有する
半導体装置。
(付記17)
付記15に記載の半導体装置において、
前記第1ゲート電極の下層の金属膜は、窒化チタニウムを含む
半導体装置。
(付記18)
付記17に記載の半導体装置において、
前記第1ゲート電極の上層の金属膜は、アルミニウムAlを含む
半導体装置。
(付記19)
付記9に記載の半導体装置において、
前記半導体素子は、
前記第1ゲート絶縁膜及び前記第2ゲート絶縁膜のいずれか一方に接するように設けられた第1絶縁膜を更に備え、
前記第1ゲート絶縁膜及び前記第2ゲート絶縁膜のうちの前記第1絶縁膜と接する方、又は、前記第1絶縁膜は、電荷保持機能を有する
半導体装置。
(付記20)
付記19に記載の半導体装置において、
前記電荷保持機能を有する絶縁膜の側のゲート電極は制御電極である
半導体装置。
(付記21)
付記20に記載の半導体装置において、
前記制御電極は、前記第1配線層に埋め込まれている
半導体装置。
(付記22)
付記21に記載の半導体装置において、
前記第1配線は、Cu配線である
半導体装置。
(付記23)
付記20に記載の半導体装置において、
前記制御電極は、前記第1配線層中のビアを介して第1配線と接続されている
半導体装置。
(付記24)
付記23に記載の半導体装置において、
前記第1配線は、Al配線である
半導体装置。
(付記25)
付記19に記載の半導体装置において、
前記電荷保持機能を有する絶縁膜は、シリコン及び窒素を含む
半導体装置。
(付記26)
付記19に記載の半導体装置において、
前記電荷保持機能を有さない絶縁膜の側のゲート電極は読み出しゲート電極である
半導体装置。
(付記27)
付記19に記載の半導体装置において、
前記電荷保持機能を有する絶縁膜は、前記半導体素子が存在しない領域では、配線拡散バリア膜として機能する
半導体装置。
(付記28)
付記19に記載の半導体装置において、
前記半導体素子は、前記電荷保持膜への電荷の注入量で閾値が調整される
半導体装置。
(付記29)
第1配線を有する配線層上に、島状の半導体層を形成する工程と、
前記半導体層及び前記配線層を覆うように、絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜をエッチバックして、前記半導体層の側面を覆う第1側壁膜を形成する工程と、
前記半導体層上に、ゲート絶縁膜及びゲート電極をこの順に形成する工程と
を具備し、
前記ゲート電極は、前記半導体層及び前記第1側壁膜を跨ぐように、前記ゲート絶縁膜上に形成される
半導体装置の製造方法。
【0147】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。また、各実施の形態及びその変形例に記載された技術は、技術的矛盾の発生しない限り他の実施の形態や変形例に適用可能である。