(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数の外側空間座標および前記複数の内側空間座標のうちの1つからの少なくとも1つの空間座標を移動させるステップが、前記少なくとも1つの空間座標を、無作為方向に有限距離だけ移動させることを含み、予め決定された無作為化限界内で行われる、請求項1に記載の方法。
前記複数の外側空間座標および前記複数の内側空間座標のうちの1つからの少なくとも1つの空間座標を移動させるステップが、予め決定された無作為化限界内で行われ、1つの三次元空間の無作為化された1つまたは複数の外側空間座標が、第2三次元空間上の1つまたは複数の外側空間座標のそれぞれとマッチする、請求項1に記載の方法。
ボロノイ分割を、無作為化された内側および外側空間座標に適用して、全ての内側および外側空間座標の間で空間を分割するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【背景技術】
【0003】
あるいくつかの医療用インプラントおよび整形外科インプラントには、荷重支持の目的のための強度と、骨/組織の内殖を助長するための多孔度とが要求される。例えば、多くの整形外科インプラントは、足場構造を提供して、治癒の間の骨の内殖を助長する多孔性区画と、患者をより素早く移動させることを意図する荷重支持区画とを含む。例えば、発泡金属構造は、多孔性で三次元の構造であり、これは、医療用インプラント、特に整形外科インプラントに用いられている。なぜなら、これらは、荷重支持の目的のための必要な強度と、必要な多孔度とを有するからである。
【0004】
発泡金属構造およびその他の多孔性構造は、様々な方法により製作できる。例えば、あるそのような方法は、粉末金属を、細孔形成剤(PFA)と混合し、次いで、混合物を所望の形状にプレスすることである。PFAは、「バーンアウト」プロセスにおいて熱を用いて除去される。残りの金属骨格を、次いで、焼結して、多孔性発泡金属構造を形成できる。
【0005】
別の同様の従来の方法は、結合剤を発泡ポリウレタンに対して用い、金属粉末を結合剤に対して用い、発泡ポリウレタンをバーンアウトし、金属粉末を一緒に焼結して、「未焼成」部分を形成することを含む。結合剤と金属粉末とを、未焼成部分に対して再び用いて、未焼成部分が所望の支柱太さおよび多孔度を有するまで、未焼成部分を再焼結する。未焼成部分を、次いで、最終形状に機械加工して、再焼結する。
【0006】
このような従来の方法により形成された発泡金属は、良好な多孔度を与えるが、これらは、多くの医療用インプラントにおける荷重支持構造として働くために望ましい強度を提供しないことがある。さらに、発泡金属を形成するために用いる方法は、金属とPFAとの反応により、発泡金属中に望ましくない金属化合物の形成を導くことがある。従来の発泡金属製作方法は、また、著しい量のエネルギーを消費し、有毒ガスを生成することがある。
【0007】
直接金属加工(DMF)および立体自由形状造形(SFF)のようなラピッドマニュファクチャリング技術(RMT)が、医療用インプラントまたは医療用インプラントの部分に用いる発泡金属を製造するために、最近、用いられている。一般的に、RMT法は、3-D CADモデルから構造を築くことを可能にする。例えば、DMF技術は、粉末の層にレーザまたは電子線のようなエネルギー源を照射することにより固化される粉末から、三次元構造を1回に1層製造する。粉末は、ラスタ走査様式で粉末層の選択された部分に向けられるエネルギー源の印加により融解、溶融または焼結される。1つの粉末層においてパターンを融解した後に、さらなる粉末層を吐出し、この過程を、所望の構造が完了するまで、融解を層の間で行いながら繰り返す。
【0008】
このような直接加工技術において用いられることが伝えられている金属粉末の例は、銅-錫、銅-はんだおよび青銅-ニッケル系の2層金属粉末を含む。DMFにより形成される金属構造は、例えば、対応する成形金属構造の70%〜80%の密度を有して比較的密であり得るか、または逆に、80%以上に近づく多孔度を有して比較的多孔性であり得る。
【0009】
DMFは、医療用インプラントにおける荷重支持構造として働くのに十分に強い密な構造を提供するために用いることができるが、従来用いられている多孔性構造は、均一で無作為ではなく規則的な形体を有する配置を採用し、これは、三次元多孔性構造の支柱が交差する弱い領域を創出する。つまり、従来の構造の構成は、方向強度を欠き、支柱をより太くすることによりこの弱さを補償し、そのことにより多孔度が減少するが、逆に、所望の多孔度を有する従来の構造は、より細い支柱のために、しばしば、所望の強度を欠く。つまり、所望の強度は、従来技術では、多孔度を犠牲にして達成できるか、またはその逆も同じである。強度の改善、多孔度の改善および連結度の改善の両方を提供する方法および/または製品は、現在、入手可能でない。
【0010】
さらに、骨梁骨構造は、マイクロスケールでの外観において均一でなく、無作為である。効果的な医療用インプラントは、それらの周囲に生理的に適合し、さらに、必要な強度、多孔度および連結度を提供しなければならないことも知られている。しかし、均一で無作為でなく規則正しい形体を有する従来の多孔性構造は、骨梁骨構造に似ていない。例えば、米国特許出願公開第2006/0147332号明細書および第2010/0010638号明細書は、上で論じた不利な点、例えば支柱交点での弱い領域、多孔度を犠牲にした強度の改善および小柱の形体を有さないことを示す多孔性構造を形成するために採用されたこれらの従来技術の構成の例を示している。
【0011】
整形外科インプラントの効果を増進するためのある方法は、インプラントの多孔性構造を無作為化して、それが植え込まれる小柱の構造をよりよくシミュレートするようにすることであり得る。よって、強度、多孔度および連結度の特性に加えて、多孔性構造を有するインプラントの性能は、多孔性構造が無作為化された多孔性であり、そのことにより、均一な連通構造に対向して無作為化された足場構造を提供できるならば、改善できると考えられる。無作為化された構造を創出するための当該技術で知られている方法は、典型的に、現存する均一な構造を無作為化することを含む。これらの方法は、しかし、制限がある。なぜなら、これらは、典型的に、あるユニットの支柱、すなわち立体空間を、別のユニットとマッチさせて、所望の寸法の足場を構築するための手動の操作が要求されるからである。ユニットの支柱がマッチしないならば、構造の完全性について妥協することがある(この構造にゆるい支柱が多すぎるならば)。同様に、方向性に乏しい支柱を有する無作為化された構造は、この製造方法のために残留応力の分布が乏しく、ゆがんだまたは不正確な部分が得られることがある。よって、従来技術の初期のユニットの構造は、それらが同一であるかまたはそうでないかのいずれにしても、積み重ねまたは建築過程を扱いやすく保つために、通常、単純である。そうでなければ、複雑な無作為化された初期のユニットから足場を築くことは、時間と経費、特に計算費用がかかりすぎる。さらに、現存する均一な構造を無作為化することのさらなる欠点は、無作為化過程中に係数および方向を変化することに起因する構造の特性の予期できない変化のために構造がより弱くなる可能性があることである。その結果、無作為化された現存する構造とは反対に、元来の無作為化された構造は、強度の改善とともに、多孔度の改善および複雑さ、例えば小柱の形体の増進をもたらす。上記のように、従来技術では、ソフトウェアを用いることにより、典型的に、主に均一で規則正しい多孔性構造が得られる。効率のために、座標方向に小さいユニットタイルを繰り返して、タイル間のギャップがないように容積を充填する。しかし、これらのタイルを一緒にマッチさせる複雑さのために、このユニットタイル内では比較的少数で単純な形状が採用される。
【0012】
さらに、発泡金属インプラントおよび従来のDMF法を用いて製作されたインプラントの欠点の結果として、いくつかの医療用インプラントには、それぞれが1つまたは複数の異なる目的のために設計された多重の構造が要求される。例えば、いくつかの医療用インプラントには、骨および組織内殖を促進するための多孔性構造と荷重支持構造との両方が要求されるので、多孔性の栓を立体構造のくぼみに配置し、2つの構造を、次いで、焼結により接合することがある。明らかに、2つの別個の構造を用いてそれらを一緒に焼結するより、単一構造を用いる方が好ましい。
【0013】
上記に鑑みて、三次元多孔性構造を製造するための効率的な方法と、強度を犠牲にすることなく多孔度が改善され、ユニット間の継ぎ目のない接合点を含んで強度が改善され、連結度が改善され、かつ小柱の形体を有する無作為化足場構造を有する構造自体とに対する必要性がまだ存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の1つの目的は、荷重支持の目的のために強度が改善され、組織内殖構造のために多孔度が改善された医療用インプラントとして用いるために適切な多孔性生体適合性構造を提供することである。
【0016】
本発明の別の目的は、骨梁骨の形体に似るように連結度が改善された医療用インプラントとして用いるために適切な多孔性生体適合性構造を提供することである。
【0017】
本発明の別の目的は、骨組織および柔組織の内殖を促進する多孔性生体適合性構造を提供することである。
【0018】
本発明の別の目的は、改善された性能特性のために支柱および結節点の、制御されているが無作為な配置を有する医療用インプラントとして用いるために適切な多孔性生体適合性構造を提供することである。
【0019】
本発明のさらに別の目的は、このような改善された多孔性生体適合性構造を製作するための方法を提供することである。
【0020】
本発明の別の目的は、支柱間の空間を操作することにより無作為化された多孔性構造を製作するための効率的な方法を提供することである。
【0021】
本発明のさらに別の目的は、構造が同一であるか否かにかかわらず、一緒に接合される構造どうしを継ぎ目なく調和させるための方法を提供することである。
【0022】
本発明の別の目的は、適当な分布、細孔サイズ、多孔度および強度を有する、特定の必要性、例えば特定の患者もしくは用途に対してカスタマイズできる無作為化多孔性構造を製作する方法を提供することである。
【0023】
本発明の別の目的は、構造のための足場の無作為化を制御するための方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0024】
上記の目的を充足するために、本発明のある態様に従って、多孔性構造を製作するための方法であって、外側境界と内側容積とを有する三次元空間を画定するステップと、境界に沿って複数の外側空間座標を配置するステップと、内側容積内に複数の内側空間座標を配置するステップと、1つまたは複数の内側空間座標を無作為方向に有限距離だけ移動させるステップと、1または複数の外側空間座標を無作為方向に有限距離だけ移動させるステップとを含む、多孔性構造のモデルを創出するステップを含む方法が提供される。多孔性構造のモデルを創出するステップは、三次元空間の容積を、無作為化された外側および内側空間座標のうちで均等に分割するステップと、1つまたは複数の分割された容積の境界を、1つまたは複数の支柱と1つまたは複数の結節点とで画定するステップであって、それぞれの支柱が、第1端と、第2端と、それぞれの支柱についての第1端と第2端との間の連続伸長体とを有し、それぞれの結節点が、少なくとも2つの支柱の交点であるステップと、1つまたは複数の支柱についての太さおよび形状を選択するステップとをさらに含む。方法は、可融性材料をエネルギー源に曝露することにより、モデルに従って多孔性構造を製作するステップをさらに含む。
【0025】
本発明の別の態様によると、方法は、内側および外側座標が既に無作為化された第1三次元空間の複製である第2三次元空間を提供するステップも含む。
【0026】
一実施形態では、内側空間座標を無作為方向に有限距離だけ移動させるステップは、内側空間座標のいずれのオーバーラップも回避する予め選択されたまたは予め決定された無作為化限界内で行われる。別の実施形態では、外側空間座標を無作為方向に有限距離だけ移動させるステップは、1つの三次元空間の無作為化された外側空間座標が第2の実質的に同一な三次元空間上のそれらのそれぞれの外側空間座標にマッチするかまたは対応するように、予め決定された無作為化限界内で行われる。代わりに、第2三次元空間は、第1三次元空間と実質的に同一でない。
【0027】
一実施形態では、ボロノイ分割を、無作為化された空間座標および支柱に適用して、冗長支柱を除去する。別の実施形態では、方法は、無作為化された空間座標と対応する支柱とを有する2つ以上の実質的に同一の三次元空間を含む多孔性構造を製作するステップを含む。無作為化または撹乱後の内側および外側空間座標のオーバーラップが問題でないいくつかの実施形態では、無作為化限界は全て回避するか、または控えめに用いてよい。
【0028】
いくつかの実施形態では、選択された内側および/または外側空間座標だけが、撹乱または無作為化される。他の実施形態では、全てまたは実質的に全ての内側および/もしくは外側空間座標が、無作為化または撹乱される。
【0029】
撹乱または無作為化は、それぞれの内側空間座標とそれぞれの外側空間座標について、または外側空間座標のいくつかと内側空間座標のいくつかとについて、または外側空間座標のいくつかと全くない内側空間座標とについて、または外側空間座標の1つの領域ほど少しについて行うことができる。全ての空間座標の完全な無作為化は要求されない。
【0030】
いくつかの実施形態では、予め決定された無作為化は、少なくとも1つの内側空間座標が、少なくとも1つの他の内側空間座標とオーバーラップすることを回避するように構成される。他の実施形態では、方法は、少なくとも1つの内側空間座標について予め決定された無作為化限界を選択するステップをさらに含み、この選択するステップは、少なくとも1つの内側空間座標の周辺の容積を画定するステップであって、該容積が、1つの他の包囲内側空間座標の近接度に少なくとも基づくステップと、少なくとも1つの内側空間座標の無作為化された移動を、画定された容積内に限定するステップとをさらに含む。
【0031】
他の実施形態ではさらに、画定された容積は、球体、アルキメデス形状、プラトン形状、多面体、角柱、反角柱およびそれらの組み合わせからなる群より選択される幾何形状を含む。いくつかの実施形態では、上記の画定された容積の少なくとも1つの寸法は、上記の少なくとも1つの内側空間座標と他の包囲内側空間座標との間の距離の50%未満の半径を有する。
【0032】
他の実施形態では、マッチさせるステップは、少なくとも2つの対応する外側空間座標を、同じ有限距離だけ同じ方向に移動させることにより遂行される。いくつかの実施形態では、三次元空間は、空間充填型多面体、規則正しい面を有する空間充填型凸多面体および不規則な面を有する空間充填型凸多面体からなる群より選択される幾何形状を含む。
【0033】
他の実施形態ではさらに、支柱について選択される形状は、多角形を含む。いくつかの改良では、1つの支柱について選択される形状は、別の支柱の形状とは異なり、この選択された形状は、組織内殖を促進するように構成される。
【0034】
いくつかの実施形態では、製作するステップは、金属、セラミック、金属-セラミック(サーメット)、ガラス、ガラス-セラミック、ポリマー、複合材料およびそれらの組み合わせからなる群より選択される1つまたは複数の支柱を製作するための材料を選択するステップをさらに含む。他の実施形態では、方法は、チタン、チタン合金、ジルコニウム、ジルコニウム合金、ニオブ、ニオブ合金、タンタル、タンタル合金、ニッケル-クロム(例えばステンレス鋼)、コバルト-クロム合金およびそれらの組み合わせからなる群より金属性材料を選択するステップをさらに含む。
【0035】
本発明の別の態様によると、それぞれの支柱が第1端と、第2端と、太さおよび長さを有する上記の第1端と第2端との間の連続伸長体とを含む複数の支柱と、それぞれの結節点が少なくとも2つの支柱の交点を含む複数の結節点とを含む多孔性構造であって、複数の支柱および結節点が、画定された容積の複数の空間座標の間で空間を分割することにより創出されたモデルから形成され、前記複数の空間座標が、予め決定された無作為化限界に従って、無作為方向に無作為有限距離だけ移動された多孔性構造が提供される。
【0036】
いくつかの実施形態では、予め決定された無作為化は、少なくとも1つの内側空間座標が、少なくとも1つの他の内側空間座標とオーバーラップすることを回避するように構成される。他の実施形態では、上記の1つまたは複数の空間座標を包囲する上記の画定された空間の寸法は、1つの他の包囲空間座標の近接度に少なくとも基づく。いくつかの改良では、他の空間座標は、1つまたは複数の空間座標の最近傍である。
【0037】
他の実施形態ではさらに、画定された空間は、球体、アルキメデス形状、プラトン形状、多面体、角柱、反角柱およびそれらの組み合わせからなる群より選択される幾何形状を含む。他の改良では、上記の画定された容積の少なくとも1つの寸法は、上記の1つまたは複数の空間座標と上記の1つの他の包囲空間座標との間の距離の50%未満の半径を有する。いくつかの改良では、三次元空間は、空間充填型多面体、規則正しい面を有する空間充填型凸多面体および不規則な面を有する空間充填型凸多面体からなる群より選択される幾何形状を含む。
【0038】
他の実施形態では、ボロノイ分割を、無作為化された複数の空間座標に適用して、全ての空間座標の間で空間を分割する。いくつかの改良では、上記の支柱の断面の形状は、多角形を含む。いくつかの改良では、1つの支柱について選択される形状は、別の支柱の形状とは異なり、この選択された形状は、組織内殖を促進するように構成される。
【0039】
いくつかの実施形態では、多孔性構造は、金属、セラミック、金属-セラミック(サーメット)、ガラス、ガラス-セラミック、ポリマー、複合材料およびそれらの組み合わせからなる群より選択される材料をさらに含む。他の改良では、金属性材料は、チタン、チタン合金、ジルコニウム、ジルコニウム合金、ニオブ、ニオブ合金、タンタル、タンタル合金、ニッケル-クロム(例えばステンレス鋼)、コバルト-クロム合金およびそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0040】
本発明のさらに別の態様によると、少なくとも2つの足場の間に継ぎ目のない継ぎ手を提供する方法であって、それぞれの空間が外側境界と内側容積とを有する少なくとも2つの三次元空間を提供するステップと、上記の少なくとも2つの空間を有する全容積を提供するステップと、上記の三次元空間のそれぞれの外側境界に沿って複数の空間座標を配置するステップと、上記の三次元空間のそれぞれの内側容積内に複数の内側空間座標を配置するステップと、三次元空間の容積を外側および内側空間座標のうちで分割し、上記の分割された容積の一部分の境界を1つまたは複数の支柱で画定することにより上記の足場を形成するステップであって、それぞれの支柱が、第1端と、第2端と、それぞれの支柱についての第1端と第2端との間の連続伸長体とを有するステップと、少なくとも1つの太さおよび少なくとも1つの形状を1つまたは複数の支柱について選択するステップと、少なくとも1つの太さおよび少なくとも1つの形状を有する上記の1つまたは複数の支柱を有する足場に従って、可融性材料をエネルギー源に曝露することにより、多孔性構造を製作するステップとを含む方法が提供される。いくつかの実施形態では、方法は、上記の複数の外側空間座標および上記の複数の内側空間座標の1つからの少なくとも1つの空間座標を移動させるステップであって、上記の移動が、上記の少なくとも2つの空間の間に継ぎ目のない継ぎ手を有する足場を提供するように構成されるステップをさらに含む。
【0041】
本発明のさらに別の態様によると、それぞれの支柱が、第1端と、第2端と、太さおよび長さを有する第1端と第2端との間の連続伸長体とを有する複数の支柱と、それぞれの結節点が少なくとも2つの支柱の交点を含む複数の結節点とを有する多孔性構造であって、複数の支柱および結節点が、2つ以上の画定された容積の複数の空間座標の間で空間を分割することにより創出されたモデルから形成される多孔性構造が提供される。いくつかの実施形態では、ボロノイ分割を空間座標に適用して、空間を分割する。
【0042】
その他の利点および特徴は、添付の図面とともに以下の詳細な説明を読むことから明らかである。上記は、以下の本発明の詳細な説明をよりよく理解できるようにするために、本発明の特徴および技術的利点をむしろ広く概説した。本発明の追加の特徴および利点は、本発明の特許請求の範囲の主題を形成する以下に記載する。開示する概念および具体的な実施形態は、本発明の同じ目的を行うために改変またはその他構造を設計するための基礎として容易に利用できることが、当業者により認識される。このような等価な構造が、添付の特許請求の範囲に記載される本発明の精神および範囲から逸脱しないことも、当業者により認められる。本発明の機構および実施の方法の両方としての本発明の特徴であると考えられる新規な特徴は、さらなる目的および利点とともに、添付の図面と関連して考慮した場合に、以下の記載からよりよく理解される。しかし、それぞれの図面は、説明および記載の目的のためにのみ提供され、本発明の限界を定義することを意図しないことが明白に理解される。
【0043】
開示する方法および装置をより完全に理解するために、添付の図面により詳細に説明される実施形態を参照する。これらの図面において、次のとおりである。
【発明を実施するための形態】
【0045】
図面は、必ずしも縮尺どおりではなく、開示する実施形態は、時に、概略的にそして部分図として示されることが理解されるべきである。あるいくつかの場合では、開示される方法および装置を理解するために必要でないかまたはその他の詳細を理解しにくくする詳細は、省略していることがある。もちろん、本開示は、本明細書に示される特定の実施形態に限定されないことが理解されるべきである。
【0046】
本開示は、強度、多孔度および連結度が改善された多孔性構造を製作する方法を提供する。好ましくは、本発明の改善された多孔性構造は、直接金属加工(DMF)のようなラピッドマニュファクチャリング技術(RMT)を含む自由形状造形法を用いることにより形成される。典型的に、RMTまたは自由形状造形では、モデルまたは所望の構造を画定する計算または所望の構造のコンピュータ読み取り可能なファイルが、粉末を溶融または焼結して、提供されたモデルに従って1回に1層の構造を築くレーザ光線のようなエネルギー源を有するコンピュータ支援機械または装置に提供される。
【0047】
例えば、RMTは、空間の特定の点にエネルギーおよび/または材料を逐次的に送達してその部分を製造することにより物体を製造するための付加造形技術である。特に、物体は、1回に1層に対して吐出されるレーザ可融性粉末から層のような様式で製造できる。粉末は、レーザエネルギーの印加により融解、溶融、再溶融または焼結され、レーザエネルギーは、ラスタ走査様式で、物体の断面に相当する粉末層の部分に向けられる。1つの特定の層上で粉末を融解した後に、さらなる粉末の層を吐出し、この過程を物体が完了するまで繰り返す。
【0048】
選択的レーザ焼結技術の詳細な記載は、米国特許第4863538号明細書、第5017753号明細書、第5076869号明細書および第4944817号明細書(これらの開示は、参照により本明細書にその全体が組み込まれている)で見出すことができる。現在のプラクティスは、コンピュータの支援により創出された数学的モデルを用いてコンピュータにより製造過程を制御する。その結果、選択的レーザ再溶融および焼結技術のようなRMTは、様々な材料から高解像度で次元の正確性を有する立体または3-D構造を直接製造することを可能にしている。
【0049】
本発明の一実施形態では、多孔性構造は、金属、セラミック、金属-セラミック(サーメット)、ガラス、ガラス-セラミック、ポリマー、複合材料およびそれらの組み合わせからなる群より選択される粉末から形成される。別の実施形態では、金属性粉末を用い、これは、チタン、チタン合金、ジルコニウム、ジルコニウム合金、ニオブ、ニオブ合金、タンタル、タンタル合金、ニッケル-クロム(例えばステンレス鋼)、コバルト-クロム合金およびそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0050】
別の実施形態では、開示する製作方法は、完全な整形外科インプラント構造を形成できるか、または開示する技術は、インプラントの一部分を形成する基材もしくは加工部材に用いることができる。本明細書で開示する製作方法は、多孔性構造の足場の無作為化を制御することにより、所望の多孔度、細孔サイズ、強度および連結度を有する多孔性構造を製造する。細胞接着、骨内殖および初期固定は、開示される方法により製造される無作為化された足場構造を用いて改善され得る。なぜなら、この足場構造は、天然の小柱の構造をよりよくシミュレートするからである。さらなる利点として、インプラントは、審美的に医師および患者により喜ばれる。なぜなら、これらは、天然の小柱の構造によりよく似ているからである。
【0051】
好ましくは、無作為化された足場は、画定された容積を、境界にてかつ容積内で無作為化された一連のシード点の間で均等に分割することにより創出できる。シード点は、予め決定された無作為化限界に従って無作為化されており、この限界は、容積内のシード点のいずれのオーバーラップも回避するように好ましくは設計されている。1つより多い同一の容積を用いて、無作為化された足場を創出するならば、予め決定された無作為化限界は、容積の境界でのシード点(「外側シード点」)が他の同一の容積の外側シード点と確実にマッチするように用いることができる。記載したように、容積は、無作為な部分に分割されている。なぜなら、シード点が無作為に配置されているが、無作為な分割は、シード点の無作為な配置について限界があるので、制御されているからである。分割された部分の境界線は、無作為化された足場の支柱として働き、無作為化された足場は、支柱の太さおよび形状が一旦選択されたら、多孔性構造を築くことができる。
【0052】
以下の段落は、本発明のより詳細な説明ならびに様々な実施形態および改良を示す。
図1および2を参照して、立方体100の形の初期の幾何学的形状を選択でき、これは容積を画定する。立方体100は、外側境界102と、内側または内部容積104とを有する。実証を目的として、
図2は、立方体100の中の立方体としての内側容積104を表す。これは、本開示の範囲を限定することを意味せず、内側容積104は、外側境界102内の任意の空間であり得る。他の実施形態では、他の空間充填型多面体を用いて、開示する容積を画定できることが構想される。示したように、複数の外側シード点106、108および110が、立方体100の外側境界102にて配置される。
図1は、これらの外側シード点を含有する立方体100の上面だけを示すが、他の実施形態では、立方体または他の空間充填型多面体の全てまたはほとんどの面が、これらの外側シード点を含有し得ることが構想される。
図1では、3つの型の外側シード点が存在する。第1の型は角外側シード点106であり、第2の型は縁外側シード点108であり、第3の型は境界内外側シード点110である。
図1では、これらの外側シード点は、立方体100の境界にて均等に分配されている。
図2を参照して、これらの外側シード点に加えて、複数の内側シード点112を、内側容積104に配置する。これらの図に示すシード点の数およびそれらの初期の位置は、説明の目的だけのためであることを意図し、内側および外側シード点の実際の数は、初期の空間幾何学的形状および所望の無作為性に依存する。また、好ましい実施形態では、内側シード点は、「外側」シード点の指数付けおよび無作為化とは独立して指数付けして無作為化する。他の改良では、内側および外側シード点の無作為化は、独立していない。より複雑な内側シード点タイルまたは容積には、
図4に示すコピーまたは整列過程を、
図4に示す7タイルの並びを超えて拡張する必要があり得る。また、いくつかの実施形態では、内側および外側シード点は、容積間の境界に対する特定のシード点の影響のレベルに少なくとも基づいて画定できる。例えば、容積間の境界に対して全く影響を有さないかまたは最小限の影響を有するシード点は、内側シード点として画定される。他方、境界に対して実質的な影響を有するシード点は、外側シード点として画定される。さらに、これらの実施形態では、内側シード点タイルまたは容積を整列させる必要がないことがある。なぜなら、画定される内側シード点は、境界に対して影響を全く有するべきではないか、または最小限の影響しか有するべきではないからである。
【0053】
内側シード点112を配置または創出した後に、それらの位置を、
図3に示すようにして三次元空間内で無作為化する。それぞれのシード点または空間座標112を、乱数発生アルゴリズムを用いて、無作為方向に無作為な大きさだけ移動または「撹乱」させる。つまり、それぞれのシード点または空間座標112を、立方体100内で無作為方向に有限距離だけ移動させ、ここで、それぞれのシード点が移動した有限距離も無作為である。シード点112の撹乱または移動は、しかし、完全に無作為ではない。なぜなら、予め選択されたかまたは予め決定された無作為化限界は、それぞれのシード点112の無作為な移動によるからである。
【0054】
一実施形態では、予め決定された無作為化限界は、最も近傍のシード点112の位置に基づき、これは、例えば最近傍アルゴリズムまたはその他の同様のアルゴリズムにより決定できる。限界は、内側シード点112の無作為な移動が、ある内側シード点と別の内側シード点112とのオーバーラップを引き起こさないことを確実にする。あるシード点は、別のシード点と、他のシード点の上に部分的もしくは完全に存在することによりオーバーラップできるか、またはあるシード点が別のシード点を包囲する画定された容積に入る場合にもオーバーラップが存在し得る。典型的に、オーバーラップは、2つの似ていないタイルを一緒に接合した場合により頻繁にまたはほとんどの場合生じる。なぜなら、タイルがより似ていないことにより、内側および外側シード点を区別することがより困難であるからである。逆に、オーバーラップは、実質的に同様のタイルを組み合わせる場合に、生じにくい。オーバーラップがないことを確実にするある方法は、いずれの内側シード点112の移動も、包囲する内側シード点112の近接度により決定される容積内に限定することである。一実施形態では、このような容積は、その寸法の少なくとも1つが、最も近傍のシード点までの距離の50%または半分未満の半径を有する6面体または球体として画定してよい。例えば、
図2を参照して、内側容積104の左下の角にある内側シード点112aを例として用いて、内側シード点112aに最も近傍のシード点は、内側シード点112bおよび112cである。内側シード点112aの無作為化の大きさまたは距離が点112aを包囲する球体114の容積内に限定されるならば、内側シード点112aの無作為な配置は、その容積114内でのみ生じることができ、点112aのいずれの無作為な移動も、点112aが他の2つのシード点112bおよび112cとオーバーラップすることをもたらすことができない。
【0055】
他の実施形態では、より抽象的で複雑な容積を画定して、所定のシード点についての撹乱の境界線の輪郭を描いてよい。さらに他の実施形態では、異なる容積サイズを用いて、無作為化を限定できる。例えば、内側シード点112の移動について配置された10%の無作為化限界は、それぞれのシード点112を、特定のシード点と撹乱前のその最も近傍のシード点との間の距離の10%の半径を有する球体(またはその他の形状)内で無作為に移動できることを意味する。30%の無作為化限界は、それぞれのシード点を、シード点と撹乱前のその最も近傍のものとの間の距離の30%の半径を有する球体内で無作為に移動できることを意味する。よって、それぞれの内側シード点112の撹乱の無作為の大きさおよび方向を、近傍シード点までの距離の半分未満の半径を有する球体またはその他の定義される三次元空間114内に限定することにより、2つのシード点112aおよび112cは、無作為化がこれらのシード点が互いに向かって直接移動することをもたらすとしても、互いにオーバーラップまたは関わる(engage)ことがない。いくつかの実施形態では、より大きい無作為化の限界を確立して、撹乱ステップ中のシード点オーバーラップおよびシード点交差を可能にしてよい。しかし、シード点がオーバーラップかつ/または交差することを防ぐことにより、より高いレベルの多孔度制御および強度を達成できることがある。よって、無作為化限界は、特定のシード点とその最も近傍のものとの間の距離の0%から100%の間の任意の数、例えば5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%または100%であり得る。他の実施形態では、範囲は、特定のシード点とその最も近傍のものとの間の距離の100%を超えることができる。例えば、無作為化限界の範囲は、100%〜200%または0%〜200%であり得る。本明細書は、内側空間座標に関して予め決定された無作為化限界を画定することを論じているが、上で論じたステップは、外側空間座標を無作為化するために等しく用いることができることが理解される。さらなる実施形態では、内側および外側シード点は、異なる方法および無作為化の程度を用いて無作為化してよい。
【0056】
好ましい実施形態では、多孔性構造のモデルまたは無作為化された足場は、撹乱されたシード点の同一のクラウド容積またはタイルを整列または積み重ねることにより創出される。複製したクラウド容積またはタイルを整列または積み重ねる場合、無作為化された内側シード点112は、外側シード点106、108および110を横切らないかまたはそれらと問題を創出しないことが好ましい。内側シード点と外側シード点との間の適合性を確実にするある方法は、撹乱された内側シード点112を有する同一バージョンの立方体100を、
図3の6つの同一バージョンの立方体100のうちの1つが
図3の立方体100の各面に隣接して配置されている
図4に示すような三次元空間に整列させることである。
【0057】
ある改良では、内側シード点112を、外側シード点106、108および110の前に無作為化する。
図5A〜7Aを見ると、外側シード点106、108および110は、撹乱の前を示す。つまり、
図5Aは、立方体100の上面、前面および右側面上に均等に分配された境界内外側シード点110を示す。
図6Aは、立方体100の上面、前面および右側面の縁の周囲に均等に分配された縁外側シード点108を示す。
図7Aは、立方体100の上面、前面および右側面の角に均等に配置された角外側シード点106を示す。単純化の目的のために、外側シード点106、108および110は、立方体100の上面、前面および右側面についてのみ示す。他の実施形態では、初期の立方体もしくはその他の空間充填型多面体のより多くまたはより少ない面が、これらの外側シード点を含むことができる。好ましい実施形態では、外側シード点106、108および110を内側シード点112のように一緒にまたは群として無作為化する代わりに、外側シード点106、108および110を、立方体100の6面の立方体の幾何学的形状により、本質的に対にして無作為化する。つまり、それぞれの外側シード点と、その対応する外側シード点とは同一であり、同じ方向および大きさに無作為化する。
【0058】
図5Aおよび5Bを見ると、前面領域118の外側シード点110aは、最初に同定されて指数付けされる。全ての前面外側シード点110aは、乱数発生アルゴリズムを用いて同時に無作為化して、予め決定された無作為化限界(例えば30%限界での球体)中で、それぞれの前面外側シード点110aについて無作為な有限距離および方向を得る。初期の幾何学的形状100は、規則正しい6面体であるので、背面領域120上の対応する組の外側シード点(示さず)も同定され、指数付けして無作為化される。それぞれの背面外側シード点(示さず)は、その対応する前面外側シード点110aと同じ方向および大きさ(距離)で無作為化される。言い換えると、それぞれの前面外側シード点110aは、その対応する背面外側シード点と同一のx座標およびz座標を有するが、これらはともに異なるy座標を有する。背面外側シード点のそれぞれは、個別に無作為化されるか、または全ての背面外側シード点は、それぞれの背面外側シード点について用いられる無作為化が、その対応する前面外側シード点110aと同じ大きさおよび方向のものである限り、群として無作為化され得る。この過程は、同一の無作為化された境界内外側シード点を有する前面領域118および背面領域120をもたらす。結果を
図8に示し、ここでは、面122の境界内外側シード点110aが、面124の境界内外側シード点110bとx方向およびz方向において同一である。適合性を確証するために、
図5Bに示す点クラウドを、
図4に示すのと同様の手法で、三次元空間において上方、下方および4つ全ての側にコピーしてよい。
【0059】
図5Aおよび5Bを単純に保つ目的のために、立方体100の上面および側面上の境界内外側シード点110は撹乱しない。また、
図8を参照して、立方体100の面122および124以外の面は、意図的に空白のままにしている。これは、しかし、実証の目的のためだけであり、特許請求の範囲または本開示のいずれの範囲も限定しない。つまり、側面外側シード点110cも、前面118および背面120について記載するようにして同定し、指数付けし、無作為化できることが理解される。つまり、右側面外側シード点110cを、上記のように、乱数発生アルゴリズムおよび予め決定された無作為化限界に従ってまず撹乱できる。対応する組の左側面外側シード点(示さず)を、次いで、個別にまたは群として無作為化し、ここでは、右側面外側シード点のそれぞれの撹乱の大きさおよび方向が同定され、それぞれの対応する左側面外側シード点(示さず)に当てはめる。よって、右側面および左側面外側シード点は、撹乱の後に、同一のy座標およびz座標と異なるx座標とを有する。適合性を確証するために、得られた点クラウドを、
図4に示すのと同様の手法で、三次元空間において上方、下方および4つ全ての側にコピーできる。同じ過程を、上面外側シード点110dと対応する底面外側シード点について行うことができる。つまり、上面外側シード点110dと対応する底面外側シード点とを同定した後に、外側シード点の対応する対を、同じ方向および大きさを用いて無作為化して、同一のxおよびy座標を有するが異なるz座標を有する上面および底面外側シード点を得る。同一に無作為化されたシード点クラウドを有する対向する上面および底面が得られる。適合性を確証するために、示される得られた点クラウドを、
図4に示すのと同様の手法で、3D空間において上方、下方および4つ全ての側にコピーする。
【0060】
まとめると、
図5Aのシード点110a、c、dのような面領域上に配列されたか、それに隣接するかまたはそれを画定する境界内外側シード点を、内側シード点112と同様に群として無作為化してよい。しかし、反対の面領域に沿って配列された境界内外側シード点は、上に示して記載するように、それらの対応物と同一の様式で移動させる必要がある。
図5Bに示す実施形態では、6つの面領域のうち少なくとも2つは、空間においてマッチする境界内外側シード点パターンを有する。いくつかの実施形態では、少なくともいくつかのシード点を無作為化し、他のシード点を撹乱しないままにしてよい。例えば、撹乱が、領域内のN番目のシード点ごとにだけ生じるいくつかの改良が存在し得る。その他の改良は、撹乱されたシード点の立方体またはタイルまたは容積、例えば
図8の立方体800を含んでよく、ここでは、1つまたは複数の内側シード点112が撹乱されるが、1つまたは複数の外側シード点106、108および110は、撹乱されないままであり、順序付けられた様式で整列されて、無作為化されたかもしくは無作為化されていない立方体またはタイルまたは容積の間の適合性を確実にする。
【0061】
制御された多孔度および/または細孔サイズをまだ維持しながら、無作為性の勾配をもたらすことが好ましいことがある。無作為性の勾配は、多くの手段により達成できる。ある方法は、ある所定の立方体もしくはタイルもしくは容積内の1つまたは複数の方向に無作為化限界を徐々にまたは不意に増やすことである(例えば10%から30%限界に増やす)。別の方法は、立方体もしくはタイルもしくは容積内の1つまたは複数の方向の撹乱されたシード点の数を徐々にまたは不意に増やすことである。さらに他の実施形態では、1つまたは複数の外側シード点領域だけを撹乱し、内側シード点65を撹乱しないままにして、無作為シード点の間に無作為でないシード点のサンドイッチを形成してよい。さらに代替として、シード点が、全体的なシード点クラウド立方体またはタイルまたは容積、例えば
図8の立方体800内の予め決定された領域においてだけ撹乱されるいくつかの改良が存在し得る。上記の実施形態の様々な組み合わせを採用できる。
【0062】
図6Aおよび6Bを見ると、同様の無作為化過程を、立方体100の縁領域に沿って配列された縁外側シード点108について採用している。示すような規則正しい6面体幾何学的形状(立方体)を採用する実施形態では、縁外側シード点108は、以下の開示に従って群で無作為化してよい。
図6Aは、縁外側シード点108の均等な分布を示し、これらは、x軸、y軸およびz軸に平行な縁領域に沿って配列されている。好ましい実施形態では、全ての縁外側シード点108は同一であり、群として一緒にまたは個別に無作為化される。個別または群の無作為化にかかわらず、縁外側シード点108は、
図6Bに示すように同一の方向および大きさで撹乱される。
図6Aおよび6Bを単純に保つ目的のために、立方体100の背面、底面および左側面の縁外側シード点108は示さず、選択した縁外側シード点108だけを撹乱させる。これは、しかし、実証の目的のためだけであり、特許請求の範囲または本開示のいずれの範囲も限定しない。適合性を確証するために、
図6Bに示す点クラウドを、
図4に示すのと同様の手法で、3-D空間において上方、下方および4つ全ての側にコピーできる。適合性の確証において、複製されたシード点を除去することが好ましい。他の実施形態では、しかし、複製されたシード点は除去しなくてよい。別の実施形態では、適合するシード点クラウドを、いずれのコピーおよび/または整列の前に減らして、増幅過程中の二重のシード点を妨げてよい。
【0063】
撹乱過程は、他の縁外側シード点108について同様に繰り返すことができる。つまり、他の縁外側シード点108も、上記のようにして同定し、指数付けし、乱数発生アルゴリズムおよび予め決定された無作為化限界に従って無作為化できる。立方体の反対面にある対応する組の縁外側シード点(示さず)を、次いで、個別にまたは群として無作為化し、ここでは、対応する組の点のそれぞれの撹乱の大きさおよび方向は、以前に無作為化された組と同一である。よって、軸に平行な縁領域に沿って配列された縁外側シード点108について、その軸について共通の座標の値を共有するシード点を、それらの対応部分が適合性の縁領域を確実にするように同一に無作為化される限りは、群の中で個別にまたは一緒に無作為化できる。ここで、
図5Aおよび5Bとは異なって、ある縁外側シード点108aの撹乱は、3つの他の対応する縁外側シード点108b(3番目の縁外側シード点は示さず)の撹乱をもたらす。これは、2つの隣接する側が、1つの縁外側シード点108を共有するからである。
図8は、面122および124上の縁外側シード点108の対応する組の同一無作為化を実証する。他の面は、
図8を単純に保つために意図的に空白のままにしている。これは、しかし、特許請求の範囲または本開示の範囲を限定することを意図しない。他の縁シード点を、同じ方法で撹乱して、立方体800に含め得ることが構想される。
【0064】
図7Aおよび7Bを見ると、規則的な6面体幾何学的形状について、角外側シード点106は同一であり、群として一緒に、しかし
図7Bに示すのと同一の様式で無作為化してよい。言い換えると、それぞれの角シード点106は、同じ方向に同じ大きさだけ移動させて、8つ全ての角領域が、
図7Bに示すように確実に適合可能にする。適合性を確証するために、
図7Aに示す角点クラウドを、
図4に示すのと同様の手法で、3D空間において上方、下方および4つ全ての側にコピーする。
【0065】
図8は、内側シード点クラウド容積104と、同一の縁、境界内および角外側シード点106、108および110を含む、面領域122および面領域124にて同一の外側シード点クラウドとを有する、得られた全体的なシード点クラウド立方体または容積800を実証する。上記のように、立方体800の2面だけを示すが、これは、実証の目的のためだけであり、特許請求の範囲または本開示の範囲を限定することを意図しない。既に論じたように、立方体の適合性を確実にするために、シード点クラウド容積800を、三次元空間において前面、背面、上面、底面および両側面にコピーして、
図9に示すような並び900を得てよい。
図9を単純に保つために、内側シード点クラウド容積104は省略した。これは、しかし、特許請求の範囲または本開示の範囲を限定することを意図しない。
【0066】
まとめると、内側または外側シード点の撹乱の後またはその最中に、シード点クラウド立方体もしくはタイルもしくは容積の間の境界または面にて予期せぬ逸脱が生じないことを確実にするために、無作為化したシード点クラウド立方体またはタイルまたは容積を、同一のシード点クラウドタイルとともに整列させて、(1)前面および背面領域が、マッチするシード点空間パターンを有し、(2)右側面および左側面領域が、マッチするシード点空間パターンを有し、(3)上面および底面領域が、マッチするシード点空間パターンを有し、(4)x軸に沿っておよびそれと平行に配列された縁領域が、マッチするシード点空間パターンを有し、(5)y軸に沿っておよびそれと平行に配列された縁領域が、マッチするシード点空間パターンを有し、(6)z軸に沿っておよびそれと平行に配列された縁領域が、マッチするシード点空間パターンを有し、かつ(7)全ての角領域が、マッチするシード点空間パターンを有することを確実にしてよい。一実施形態では、シード点クラウド容積の並びをさらなる加工のために用いて、多孔性構造の無作為化された足場を創出してよい。縁領域は、特に初期の幾何学的形状に用いられるより複雑な形状について、特定の軸に対して平行でなくてよいことに注意すべきである。
【0067】
ある改良では、基本の立方体またはタイルまたは容積の内側シード点112ならびに外側シード点106、108および110の無作為化は、数値計算環境アルゴリズムを用いて行う。例えば、数値計算環境アルゴリズムは、MATLAB(商標)アルゴリズムであってよい。数値計算環境プログラムのその他の非限定的な例は、SCILAB(商標)、OCTAVE(商標)、FREEMAT(商標)、JMATHLIB(商標)、MATHNIUM(商標)、TELA(商標)、ALGAE(商標)、LUSH(商標)、YORICK(商標)、RLAB(商標)、MAXIMA(商標)、SAGE(商標)、EULER(商標)、S-LANG LIBRARY(商標)、PYTHON(商標)、NUMPY(商標)、SCIPY(商標)、THE R PROJECT(商標)、LUA(商標)、列挙したプログラムと同じもしくは同様の計算環境を提供する任意の同様のプログラム、ならびにそれらの組み合わせ、部分組み合わせおよび変形を含む。その他のプログラムは、当業者に明らかであり、現在開発中または将来開発される将来のプログラムも、当業者に明らかである。本開示は、無作為化された基本のタイルを作り出すために用いられる特定のソフトウェアおよび増幅され無作為化された基本の立方体またはタイルまたは容積から三次元構造を創出するために用いられるソフトウェアに限定されない。初期の幾何学的形状の容積、ならびに容積内および境界にて分配されるシード点の数は、使用者の自由裁量で選択できる。好ましい実施形態では、容積およびシード点の数は、好ましいまたは最適な容積あたりの開口および細孔サイズに関する臨床研究および文献により提供される情報に依存する。
【0068】
図は、開示する方法を、立方体空間または立方体空間座標を用いて示すが、ここで、本開示は、6面の基本構造または6面の外側幾何学的形状に限定されないことが注目される。代わりに、以前に述べたように、開示する方法は、任意の空間充填型多面体(時に、プレシオヘドロンという)、3角柱、6角柱、立方体、切頂8面体および双側正3角柱を含む規則正しい面を有する空間充填型凸多面体、菱形12面体、伸長12面体および押しつぶし12面体を含む不規則な面を有する空間充填型凸多面体、ならびに任意の自己交差のない4辺形角柱に当てはまる。その他の可能性は、多すぎてここで言及できない。デカルト座標の代わりに、タイルが元の基本タイルからさらに離れて配置されるようにタイルを適当に一定の割合で作ることを要求する球、円柱およびその他の座標も用いてよい。ある改良では、勾配密度アルゴリズムを、基本のタイルについてのデータに組み込んで、タイルの間の境界線をマッチさせることを支援する。よって、本明細書での「タイル」、「容積」および「初期の幾何学的形状」との用語の使用は、複数の型の三次元形状をカバーする。
【0069】
好ましい実施形態では、無作為化されたシード点の基本の容積を、次いで、増幅し、他の同一の基本の容積と一緒にタイル型に並べて、制御された無作為性を有する、多孔性構造のための三次元足場を形成する。しかし、他の改良では、無作為化されたシード点の単一の基本の容積が、多孔性構造のための足場として働くことができる、つまり、選択された初期の容積が十分に大きいならば、これは、シード点を上記のようにして制御された方法で据え付け、無作為化した後に、多孔性構造の足場として働くことができる。この改良では、他の同一の容積との適合性を確証する必要はない。なぜなら、1つの容積だけが足場を形成するために必要であるからである。本開示の方法は、それらに限定されないが、大腿骨頚部のインプラント(大腿骨頚部過圧ねじを含む)、膝、足関節、歯科、肩関節、足/手、フランジ(flanges)、脊椎、頭蓋骨プレート、骨折プレート、髄内杆体、増強(augments)、ステープル、骨ねじ、心血管インプラント、例えば心臓弁および人工心臓および心室支援デバイス、靭帯および筋肉のファスナー、その他の小さい関節インプラント、ならびにその他のインプラントを含む様々なインプラントを製作するために応用可能である。また、無作為化されたシード点の基本の容積は、多孔性インプラントのための三次元足場構造を築くために好ましく用いられるが、これは、その他の用途、例えば振動、変則的な荷重、構造のひねりに対する耐性が要求される製造品、例えばフィルタ、ヒートシンク、クッション、創傷包帯剤、代用軟骨または脂肪体、装置重量低減材料、やすり、組織サンプリング構造、デブリードマンバールにも用いてよい。
【0070】
制御された無作為性の多孔性構造を製作するための開示する技術は、RMTの必要メモリを実質的に減らす。例えば、初期のタイルまたは容積についての計算は、1つのインプラントまたは多くのインプラントを築くために複製して再使用できる。
【0071】
上記の過程により生成された無作為化されたシード点の複数の同一の容積を用いる実施形態では、最終的な足場がタイルまたは容積の間に最小限の数の継ぎ目を有するように可能な限り大きい初期の容積を画定することも望ましい。球、円柱などの座標系を選択するならば、タイルが一定の割合で作られる。なぜなら、これらは、座標系の原点または
図9に示すもののようなシード点の並びの中心からさらにより離れて位置するからである。この場合、ユニットタイル内の勾配密度を用いて、タイルの間の境界線をマッチさせることを支援することができる。メモリおよび様々なソフトウェアアルゴリズムの使用を低減するための技術が、まだ当てはまる。データは、RMT機械に直接エクスポートできるか、またはRMT機械を制御する機械もしくはコンピュータにエクスポートできる。
【0072】
また、無作為化されたシード点の複数の同一の容積を用いる足場の改良では、次いで、無作為化されたシード点の間で空間を、同一の立方体またはタイルまたは容積の間の適合性を確証した後の直線を用いて分割することにより、足場のために支柱を創出する。容積の分割は、いくつかの方法で達成できる。好ましくは、これは、任意の高次ボロノイ分割アルゴリズム、例えばQHullアルゴリズム、ケンクラークソンの「ハル」アルゴリズム、cddまたはマクイーンのk平均アルゴリズムを、無作為化されたシード点に当てはめることにより行われる。しかし、三次元ボロノイ分割を計算する任意の方法/アルゴリズムは、QHullアルゴリズムを除いて、許容できる結果を生成し得る。無作為化されたシード点の同一の立方体またはタイルまたは容積の間の適合性が確証されているので、ボロノイ分割アルゴリズムを、無作為化されたシード点の基本の容積の増幅の前または後に用いることができる。つまり、足場を築くことができるある方法は、(1)開示する方法に従って無作為化されたシード点の基本の容積を創出し、(2)無作為化されたシード点の十分な数の同一の基本の容積を増幅してタイル型に並べて、所望の寸法を有する足場を形成し、(3)基本の容積をコピーし、タイル型に並べること、例えば高次ボロノイ分割アルゴリズムを当てはめることにより作り出された全ての無作為化されたシード点の間で空間を分割して、足場の支柱を形成し、(4)シード点を除去して、無作為化された足場の三次元モデルを形成することによる。これを行うことができる第2の方法は、(1)開示する方法に従って無作為化されたシード点の基本の容積を創出し、(2)無作為化されたシード点のその単一の基本の容積だけの無作為化されたシード点の間で空間を分割し、例えばボロノイ分割アルゴリズムを当てはめて、その基本の容積についての支柱を形成し、(3)シード点を除去して、無作為化された支柱を有する基本の容積を形成し、(4)無作為化された支柱を有する基本の容積を増幅し、無作為化された支柱を有する十分な数の同一の基本の容積をタイル型に並べて、所望の寸法を有する足場を形成することによる。無作為化されたシード点の間で空間を分割するこれらの両方の方法は、足場についての同じ分割および無作為化された支柱構造をもたらす。また、無作為化されたシード点の間で空間を分割する前に、あるいくつかのシード点を消去するか、または追加のシード点を加えて、あるいくつかの用途により所望されるまたは要求される不規則性および/または多孔度を達成してよいことが意図される。
【0073】
一実施形態では、使用者は、シード点の間で空間を分割するために用いるソフトウェアプログラムをコード化して、いずれの冗長直線も消去することができる。
図10は、本開示に従って精製された無作為化された支柱を有する基本の容積を示す。つまり、初期の幾何学的形状および容積を選択し、内側および外側シード点を、容積あたりの所望の開口および細孔サイズに従って分配し、全てまたはあるいくつかのシード点を予め決定された無作為化限界に従って同定して無作為化し、無作為化されたシード点の間の容積をアルゴリズム、例えばボロノイ分割に従って分割し、シード点を除去して、
図10のタイルまたは容積1000を形成した。無作為化された支柱の容積1000は、タイル型に並べるかまたは積み重ねて、所望の寸法の多孔性構造のための足場を形成できる。支柱のサイズおよび太さを選択した後に、足場モデルをRMT機械に直接送って、多孔性構造を製作できる。
【0074】
他の実施形態では、しかし、無作為化されたシード点の間で空間を分割し、いずれの冗長直線も消去するステップは、分けてよい。
図11を参照して、3角形分割された基本の容積または無作為化された支柱の容積1100を、シード点の間での空間の異なる分割により生成し、ここでは、分割により様々な冗長直線または支柱が得られた。この図は、中心タイルのその座標近傍のタイルに対する空間的配置も示す。冗長直線の創出は、多くのボロノイ分割および/またはQHullアルゴリズムに典型的である。消去されないならば、これらの冗長直線は、不要な支柱および結節点をもたらし、これらは、不必要な量の材料を消費し、かつ/または細孔構造の強度、多孔度、連結度に関する様々な構造上の問題もしくは無作為化された支柱を有する近傍容積間の不適合性を創出し得る。
【0075】
過剰の冗長直線を除去するある方法を、
図12〜13に示す。
図12では、凸包1202を示し、凸包1202は、冗長直線を除去する前の
図11の基本の容積1100の一部である、多くのもののうちの1つである。
図12では、凸包1202の構造線1204をより細い直線で示し、凸包1202の冗長直線1206をより太い直線で示す。
図13は、冗長直線1206を除去するための凸包1202の1つの範囲1300の処理を示す。
図13を参照して、冗長直線1206を消去またはその数を少なくとも減らすために、申し立てられた冗長直線1206および/または1つもしくは2つの冗長直線1206により創出される小面1210が、包囲構造面と同一平面上である範囲を決定する。具体的には、
図13を参照して、冗長直線1206を有し得る小面1210を決定する。小面1210に対して垂直な直線、例えばN
4と、隣の小面1210に対して垂直な直線、例えばN
3との間の角度が、十分に小さいかまたは閾値角度θ未満であるならば、小面の間の共有される1つまたは複数の冗長直線1206を消去できる。同様に、多角形の面に対して垂直な直線、および小面1210に対して垂直な直線が十分に小さいかまたは閾値角度θ未満であるならば、1つまたは複数の内部冗長直線1206を消去できる。冗長直線1206を消去するためのその他のアルゴリズムを用いてよい。例えば、直線の間の角度を閾値角度と比較し、これらが閾値角度より小さいならば消去できる。代わりに、多角形状テンプレートまたは多面体形状テンプレートを用いる形状認識アルゴリズムを用いて、テンプレートの形状を集合的に近似する3角形分割されたタイル1100内の直線を同定してよい。形状テンプレートの部分を形成しないかまたはその許容差内にない構造線1204は、冗長直線1206とみなして除去してよい。
【0076】
閾値角度θは、典型的に10°以下、例えば1°、2°、3°、4°、5°、6°、7°、8°または9°である。低すぎる閾値角度θを選択した後で、かつ凸包1202内の開口のいくつかが、いくつかの冗長直線1206によりまだ覆い隠されるならば、閾値角度θを増やして、アルゴリズムを再運転してよい。しかし、高い、例えば10°より大きい閾値角度θを選択することは、無作為化された支柱を有する基本の容積の望ましい縁のいくつかを除去する危険性がある。このことは、全般的に望ましくないが、強度に著しく影響することなく細孔サイズを増加させるために有利に用いてよい。別の改良では、閾値角度の範囲は6°未満であってよく、より好ましくは、閾値角度の範囲は4°未満であってよい。
【0077】
上記の閾値角度θ限定技術は、
図11の基本の容積1100と同様の無作為化された支柱を有する基本の容積を生じることもできる。基本の容積1100は、
図12の凸包1202から、10°未満の閾値角度θを用いて生成できる。
図14〜15に示すように、得られた基本の容積1100(1ステップボロノイ分割および冗長直線除去、または2ステップアルゴリズムのいずれにより生成されても)は、適合性の面1502および1504と継ぎ目なく一緒に調和する。このことは、それぞれのタイル上の適合性の面に近接する空間座標(空隙の位置決めをする)を、それぞれのタイルについての支柱のウェブまたは足場を創出する前に、適合性の配置に配置したからである。好ましい実施形態は、冗長直線を除去して全てのゆるい支柱を消去する多孔性構造を提供するが、その他の実施形態はゆるい支柱を有してよく、本開示にまだ従うものであることが構想される。
【0078】
無作為化された支柱の1つまたは複数の基本の容積を含む足場を創出した後に、その足場の直線データをモデリングプログラムもしくはアルゴリズムに、または(例えばまず直線データを*.stlファイルに変換し、ラピッドプロトタイピング機械にダウンロードすることにより)ラピッドマニュファクチャリング装置に直接エクスポートしてよい。足場を機械に直接送る場合、これは、足場のどの部分を築き、どれを無視すべきか(それが立体部分の外側であるので)を決定する手段を有さなければならない。一例では、基本の容積1100の支柱を画定する直線は、座標系を割り当てることができ、該座標系は、適当な形状および太さの理想化された支柱を表す個別のSTLシェルを、直線の場所に変換するために用いることができる。次いで、STLシェルの得られた収集物をSTLファイルに書き込んで、多孔性三次元タイルを画定する。別の例では、基本の容積1100の支柱を画定する直線をテキストファイル(*.exp拡張子)に変換でき、該テキストファイルは、このようなモデリングプログラムにインポートできるUNIGRAPHICS(商標)「表現」に相当した。立体モデリングプログラムは、
図11の基本の容積1100のような無限に細い直線を有する足場構造を採用する目的のために働き、適当な形状および太さTを有する支柱を提供する。
図16は、支柱1204について利用可能な異なる幾何形状1602および太さTの例、例えば円、3角形、5角形を実証する。同定された形状は、実証の目的のためであり、特許請求の範囲または本発明の範囲を限定することを意図しない。例えば、その他の幾何形状は、正方形、矩形、6角形、8角形、7角形などを含み得る。いくつかの実施形態では、支柱太さは、支柱の長さまたは細孔サイズに比例できる。例えば、細孔がより大きいならば、これらは、より大きい支柱を収容でき、所望の細孔開口サイズをまだ維持できる。また、支柱が、予め決定されたかまたは選択された長さよりも長い場合では、これらを太くして、より短い支柱とより均一な強度の特徴を創出できる。なぜなら、長い支柱は、同じ太さを有するより短い支柱よりもより柔軟であり、かつ/またはより弱いからである。
【0079】
他の改良では、三次元足場モデルを、CADプログラムにより読み取り可能な直線データ、またはラピッドマニュファクチャリング装置により直接読み取り可能なフォーマットにまだなっていないならば、直接、立体モデリングプログラムにより読み取り可能なデータに変換してよい。その他の立体モデリングプログラムを用いてよいか、またはアルゴリズムを用いて、1つまたは複数の予め決定された太さを、三次元足場モデルの直線データに当てはめてよく、よって、モデルを、対応する多孔性構造を製作するための機械にエクスポートできる。
【0080】
一実施形態では、モデリング過程中に、支柱直線1204(例えば
図11、14または15)を、部品ファイルに記録して、次いで、モデリングプログラムを用いて直線1204を読み取って所望の太さTを当てはめる場合に、支柱1204を、隣接タイルまたは容積にマッチするように方向付けしてよい。それぞれの支柱1204のそれぞれの終点の場所を、順序付けられた対として読み取ってよい。モデリングプログラムは、支柱1204の直径/太さ、ならびにタイルまたは容積1100(例えば
図11)の概略の幅、長さおよび高さのような任意のその他の関連する情報を入力することも可能にする。シード点を撹乱するための本明細書で記載するものと同様の無作為化アルゴリズムを用いて、断面形状を無作為に、または支柱太さを無作為に、
図11の無作為化された支柱1100の基本の容積の任意の部分において、1つまたは複数の直線1204に割り当ててもよい。非対称または不均一なプロファイルを部品ファイルにおいて画定して、次いで、1つまたは複数の直線1204と関連付けて、タイルまたは容積、例えば
図11の容積1100内の1つまたは複数の支柱を形成してよく、これらは不均一である。このような関連付けは、無作為、選択的に予め決定されていてよいか、または無作為化された支柱の基本の容積内の全ての直線に当てはめてよい。支柱1204を、一方の終点から別の終点へ先細の角度または変動する断面形状に無作為にまたは無作為でなく割り当ててもよい。記載するようにそれぞれの支柱に対して異なる形状および/または寸法を与えることにより、全体的な多孔度の完全な制御を維持したまま、よりよい強度、生物学的固定および小柱の外観を得ることができる。
【0081】
無作為化されたシード点の容積をまず増幅し、タイル型に並べて、所望の寸法の概略に形作られた足場を形成した後に、その足場の全体の容積を、無作為化されたシード点の間で分割する改良において少なくとも、異なる容積を合体させるためのアルゴリズムは、必要でないことがある。なぜなら、この過程は、継ぎ目なく分割された全体的な足場を生成するからである。他の改良では、しかし、ブール合体アルゴリズムを用いて、より一体化された足場を必要であれば創出してよい。
図17〜19を参照して、タイル1702、1802、1902の1つを創出した後に、容積1100(例えば
図11)の直線1204についてのデータはもはや必要でなく、ファイルサイズを最小限に保つために削除してよい。ある変形では、ファイルは、*.prtまたは部品ファイルとして保存してよく、これは、UNIGRAPHICS(商標)についてのネイティブファイルである。パラソリッドフォーマットも採用してよい。
【0082】
図17では、個別のタイル1702は、10%無作為化限界で無作為化された支柱を有する。多孔性構造1700を、4つの同一タイル1702で作り上げる。同様に、
図18および19では、タイル1802は、20%無作為化限界で無作為化された支柱、およびタイル1902は、30%無作為化限界で無作為化された支柱を有する。
図17〜19は、同一のタイル容積を含む多孔性構造1700、1800および1900を示すが、これらは、例として働き、本発明の範囲を限定しない。例えば、一実施形態では、多孔性構造は、0%、10%、20%、30%などの限界にて無作為化されたタイルの組み合わせを含むことができる。他の改良では、多孔性構造は、異なる形状を有するタイルを含むことができ、これらのタイルは、同じ無作為化限界を有するかまたは有さなくてもよい。
【0083】
タイル1702、1802および1902は、行ごとに整列させ、オーバーラップする最も外側の支柱1204とだけ積み重ねて、
図17〜19に示すような任意のサイズまたは形状を創出してよい。タイルまたは容積1702、1802および1902を組み立てて、後で用いるためのバルク構造を創出してよい。ブール合体アルゴリズムを用いて、
図20に示す2つのタイル2002および2004から継ぎ目のない本体を創出してよい。わかるように、タイル2002および2004は、実質的に同一であるか、またはタイル2002および2004は、異なる形状および無作為化であり得る。例えば、
図28Aおよび28Bは、異なる最大細孔サイズを有する2つのタイルを有する多孔性構造の例を示す。タイルの形状または無作為化にかかわらず、開示する方法は、多孔性タイルの間の継ぎ目のない界面を提供する。個別のタイルを、ラピッドマニュファクチャリング機械またはそのような機械により用いられるソフトウェア内でタイル型に並べることができるファイルとしてエクスポートできる。個別のタイルは、機械により翻訳処理でき、次いで、ファイルサイズを最小限にするために、個別の3-Dのタイル型に並べた位置に位置付けることができる。当業者に明らかなように、3-Dタイルは、
図17〜19に示すように隣り合った様式で並べる必要はない。上で論じたように、機械は、金属「選択的」レーザ焼結機械(SLS)、電子線溶融機械(EBM)またはレーザ加工ネットシェイピング(LENS(商標))機械を含み得る。
【0084】
多くのソフトウェアアプリケーションは、また、タイリング/成形操作を行うために働く。タイリングは、UNIGRAPHICS(商標)のような立体モデリングプログラムにおいて、先進NURBS(商標)およびGEOMAGIC(商標)のような3角形分割操作のために用いるプログラムにおいて、NetFabbのような3角形分割ファイルフォーマット専用のプログラムにおいて、または手動で*.stlファイル自体において行うことができる。*.stlファイルは、単純に、3角形分割された立体の表現であり、これは、任意の数の本体を用いて翻訳および反射させることができる。一旦、立体を所望のようにタイル型に並べて操作したら、*.stlファイルなどを、ラピッドプロトタイプ機械に用いることができる。所望の構造が一旦画定されると、これを、*.stl(ステレオリソグラフィ)フォーマットのようなラピッドプロトタイプ機械により読み取り可能なフォーマットにエクスポートできる。
図18〜20に開示される具体的なタイル1802、1902および2002は矩形であり、しかるべく配列されているが、開示する方法は、球および円柱座標タイリングのような三次元の多数のタイリングパターンに当てはまる。開示する方法は、例えば寛骨臼カップまたはステムに用いることができる。
【0085】
図17〜19に開示するタイル1702、1802、1902の一部の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を
図21〜22に示し、
図18〜20に開示するタイル1702、1802、1902の通常の拡大写真を
図23〜25に示す。
図24は、無作為化された支柱と30%無作為化限界とを採用してEOS(商標)金属レーザ焼結機械において製作した骨幹端錐体の曲線部分の写真である。
図23は、
図23に示す骨幹端錐体の上部の写真である。
図25は、
図23〜24に示す骨幹端錐体の錐体部分の写真である。
【0086】
多孔性構造の好ましい実施形態は、当業者に知られるように、60〜85%の多孔度を含み得る。いくつかの実施形態では、本発明の細孔の平均径は、0.01から2000ミクロンの範囲である。より好ましくは、細孔の平均径は、50から1000ミクロンの範囲である。最も好ましくは、細孔の平均径は、400から850ミクロンの範囲である。
図21は、平均細孔径を測定できるある例示的な方法を示す。平均細孔径は、典型的に、SEM画像により取り込まれたより大きい開口の平均径により測定される。他の実施形態では、平均径2102は、水平または任意の所望の対角線位置にて測定してよい。より小さい開口またはウィンドウの平均径も測定してよい。
【0087】
ある改良では、タイルについての平均支柱太さは、約100μmから約400μmまでの範囲である。より好ましくは、範囲は、約180μmから約300μmまでである。別の改良では、平均細孔サイズ(MVIL)または窓開口径は、約200μmから約1970μmまで、より好ましくは100μmから700μmまで、最も好ましくは200μmから450μmまでの範囲である。また、支柱太さは、無作為化してよく、かつ/または細孔サイズは、無作為化してよい。
【0088】
MVILは、平均空隙切片長のことであり、これは、特に細孔の形状およびサイズが均一でない構造において、平均細孔サイズを特徴づける別の方法である。MVILのある一般的に知られる定義は、「測定格子線が、基材界面に平行に方向付けられている。直線が空隙を横切る回数を、容積パーセント空隙とともに用いて、平均空隙切片長を計算する」である。
【0089】
ブール交差およびブール合体関数を、無作為化された支柱1100(例えば
図11)の基本の容積、または
図17〜19に開示する1702、1802および1902にて示すもののようなタイル構造とともに採用して、
図26A〜26Cに示すようなインプラントまたは基材2606の表面2604上に被膜2602を塗布してよく、データを、基材2606データとともにまたは別々に製作機械にエクスポートできる。
図26A〜26Cでは、基材2606は、脛骨棚であり、これは、
図27に示す複数のタイル2702で被覆されて、多孔性被膜を形成する。被膜2602のブール交差容積の所望の厚さは、
図27の2704に示す。
図26Aに示す多孔性材料の容積および形状2610を、ブール交差アルゴリズムに用いて、
図27に示すより大きいタイル2702を、
図26Aのブール交差容積2610を充填するために、
図26Bに示すより小さい部分2612に変換する。よって、ブール交差アルゴリズムを用いて、
図27のタイル2702全体未満を用いて、所望の被膜の幾何学的形状の部分2612またはブール交差容積2610を形成して、所望の形状を創出してよい。
図26Cに示すように、ブール合体関数を用いて、多孔性材料の部分2612を、実際の被膜2602が構築されるにつれて、包囲している材料と合体させてよい。代わりに、全てのタイル1100(例えば
図11)またはタイル構造を、ブール合体を用いて一緒に接合し、次いで、接合したタイルを全て1度に部分2612と部分的な区画に、または全体として交差させる。図面には示さないが、無作為化された支柱の基本の容積、例えば1100を用いて、接合される部分2612を、タイル2702の代わりに創出してよい。これは、ブール交差容積2610が、基本の容積1100の合体させたかまたは合体させていない部分2612の部分で充填されるように行うことができる。支柱太さTは、それらを合体させる前または後に、タイル部分2612の1つまたは複数の直線1204に割り当ててよい。代わりに、支柱太さTは、タイル部分2612を個別にまたは集合的に基材2606と交差させた後に、直線1204の1つまたは複数に割り当ててよい。代替の実施形態では、平面またはシートを用いるブール微分またはトリム演算を用いて、容積2610のような所望の形状を創出できる。別の改良では、支柱太さTを割り当てる前に、ブールトリムを直線1204に対して行って、直線1204のいくつかの部分を消去してよい。論じたように、多孔性の容積をその最終的な形状に仕切る代替の方法は、トリミングシートを用いる立体または前駆直線の交差と成形との組み合わせを含んでよい。代わりに、トリミングシートによるこの成形または仕切りは、立体および多孔性材料を、ラピッドマニュファクチャリング機械により読み取り可能なフォーマットにスライスまたは翻訳した後に行ってよい。
【0090】
上記のように、
図28Aは、本開示に従って継ぎ目なく一緒に接合された2つのタイル2802および2804を有する多孔性構造2800を示す。
図28Bは、タイル2802とタイル2804との間の継ぎ目のない界面の引き延ばした部分図である。
図28A〜28Bにより実証されるように、タイル2802および2804は、全ての側で継ぎ目なくマッチする周縁部を有するように設計される。つまり、複数のタイル2802および2804を整列させるいずれの順列も、タイルの間にいずれの認識できる継ぎ目も有さない多孔性構造をもたらす。例えば、界面は、全てのタイル2802もしくは全てのタイル2804またはそれらの任意の組み合わせを有する配置の間で継ぎ目がない。しかし、タイル2802の内側支柱は、タイル2804の支柱とは異なる。例えば、タイル2802は、タイル2804よりのより少なく、よってより大きい細孔を有する。継ぎ目のない界面は、支柱をマッチさせるための手動の操作の必要なく、またはいずれの結節点マッチングアルゴリズムをも行う必要なく創出した。
【0091】
実証するように、本開示は、2つのタイルの支柱が互いにマッチするように手動で操作する必要なく、2つの異なる足場ユニットタイルの間に継ぎ目のない界面を提供する。代わりに、いくつかの実施形態では、継ぎ目のない界面を、負の空間、すなわち支柱の間の空間を操作することにより創出した。負の空間操作は、2つのタイル(形状および無作為化において実質的に同一であるかまたは実質的に異なるかにかかわらず)の間の界面でのシード点を、確実に互いに対応させることにより達成できる。例えば、好ましくは、2つのタイルの界面にて外側シード点の共有される部分集合は、1つだけである。このことは、少なくとも、内側シード点とは別に外側シード点を無作為化するか、あるいくつかの内側シード点の無作為化を限定するか、または内側シード点を加えるかもしくは除去することにより達成できる。負の空間を分割して足場を形成した後に、支柱に形状およびサイズを与えて、異なるタイルで作り上げられた継ぎ目のない多孔性構造を創出できる。好ましくは、足場を創出する前に境界を共有する2つのシード点クラウド(異なっているかまたはそうでないかにかかわらず)は、足場が創出された後に支柱を共有する。
【0092】
上記に鑑みて、本開示は、支柱自体を無作為化のために操作するのではなく、負の空間、すなわち支柱の間の空間を操作することにより、無作為化された多孔性構造を製作する方法を提供する。よって、本開示の方法は、複雑な多孔性構造を時間および費用効果的に製作することを可能にする。本開示は、無作為化された現存する構造とは反対に、いずれの連結ユニットの間にも継ぎ目のない継ぎ手を有する元来の無作為化された構造を製作する方法を提供する。その結果、本開示の態様に従って創出された多孔性構造は、他の均一多孔性構造が要求するように支柱をより太くすることを要求せずに、強度を改善する。さらに、無作為化された構造は、支柱の無作為化された配置およびそれらの交差によって、構造がせん断能力に曝露される均一構造に存在する平面の裂け目を消去することにより、応力または振動耐性の増強を提供する。さらに、本開示の多孔性構造の複雑度が改善されていることにより、小柱の形体に似て、多孔度の改善ももたらされる。さらに、本開示の方法は、所望の強度、細孔分布、平均細孔サイズ、多孔度などを有する多孔性構造の単純で効率的なカスタマイズを可能にする。
【0093】
また、本開示は、シード点を無作為化することなく複数のタイルを創出して組み合わせるために用いてよい。タイルは、タイルが同じまたは対応する外側シード点を有し、空間が分割されたときに継ぎ目のない界面が形成できる限り、単純な構造から複雑な構造までの範囲の実質的に同一もしくは実質的に異なる形状および/またはサイズを有することができる。いくつかの実施形態では、シード点の規則正しい分布を有することができる1つの形状またはサイズの1つのタイルと、別の形状および/またはサイズの別のタイルとの間に継ぎ目のない継ぎ手を創出することは、タイルの間の境界、すなわち外側シード点に最も影響するシード点の両方のタイルにおける同じ配置を確実にすることにより行うことができる。例えば、継ぎ目のない多孔性構造を形成するために積み重ねることができるタイルとしてウィア-フェラン構造を創出することは困難である。本開示で記載する方法は、しかし、そのような課題を達成し、このような過程の自動化を、ソフトウェアのプログラミングにより可能にするための単純な技術を提供する。
【0094】
本発明およびその利点を詳細に説明したが、様々な変化、置換および変更を、本明細書において、添付の特許請求の範囲により定義される本発明の精神および範囲を逸脱することなく行うことができることが理解される。さらに、本出願の範囲は、本明細書に記載する過程、機械、製造、物質の組成物、手段、方法およびステップの具体的な実施形態に限定されることを意図しない。当業者にとって本発明の開示から容易に明らかなように、本明細書に記載する対応する実施形態と実質的に同じ機能を実行するかまたは実質的に同じ結果を達成する、現存するかまたは後で開発される過程、機械、製造、物質の組成物、手段、方法またはステップを、本発明に従って利用してよい。よって、添付の特許請求の範囲は、そのような過程、機械、製造、物質の組成物、手段、方法またはステップをそれらの範囲内に含むことを意図する。