(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
様々な実施形態が
図1〜3に図示されている。要約すると、前記様々な実施形態は、建築物の設備システムの建築設計を自動化および最適化するシステムおよび方法を提供する。
図1に示すように、システム100には、建築設備システムの設計を自動化することが提供されている。システム100は、様々なコンピューティング、ネットワーキング、サーバ、および交換器プラットフォームを含む。
図1が、示されているそれらのものに対して例示的アーキテクチャおよび様々な構成要素が追加、削除、および/または置換される得ることを図示していることは、理解されるべきである。また、本明細書に記載の方法および機能を実行するのに望ましい、適切な、および/または有益であるようなあらゆる特定タイプの装置がシステム100に組み込まれてもよい。システム100は、任意の適切なプラットフォームおよび任意の適切なネットワーク環境において動作される。
【0021】
図示の実施例において、システム100は、複数の第1のスイッチ104に結合される複数のシンクライアント102を含む。スイッチ104は複数の安全なワークステーション106に結合されている。ワークステーション106は、複数の第2のスイッチ108に結合されている。第2のスイッチ108は第3のスイッチ110に結合されている。第3のスイッチ110は、ディスクアレイ116と、SQLサーバ112と、第4のスイッチ120とを含む多数のシステム構成要素に結合されている。SQLサーバ112はファイルサーバ114に結合されており、ディスクアレイ116はテープバックアップ118に結合されている。第4のスイッチ120は、仮想ワークステーションを実行する複数の高速マルチコア・サーバクラス・プロセッサ122に結合される。システム100は、本明細書に記載の処理を実行するコンピューティング環境を提供する。
【0022】
本明細書に記載のプロセスおよび方法は、システム100で実行される。認識されるべきである。あらゆる記載されている方法におけるいかなる特定のステップも、あらゆる適切な技術によっておよびシステム100の様々な構成要素の任意の1つまたは組み合わせを用いて、システム100で実行される。例えば、ユーザが供給したデータセット(例えば、構成要素デバイスおよびデバイス動作パラメータの位置)は、前記シンクライアントおよび/または前記安全なワークステーションを経由して入力される。
【0023】
システム100のスイッチは、構成要素、データの再経路指定および代替経理指定、資源の最適化などの間の交換および通信を提供する。前記テープドライブは、データ、解などのバックアップを提供する。前記ディスクアレイは、データおよび解、さらにまた前記システムおよびそのソフトウェア、コンピュータプログラム、および/またはアルゴリズムによって使用されるデータ源の記憶装置を提供する。前記サーバは、データ、解、ファイルなどの記憶装置を提供する。前記プロセッサは、本明細書に記載の方法および機能を実行するプログラムを実行するプラットフォームを提供する。
【0024】
図2には、建築設備システムの設計を自動化する方法が提供されている。方法200は、工程202から開始し、1若しくはそれ以上の基本設計ファイルがファイルサーバ(例えば、
図1のファイルサーバ114)から取り出される。前記基本ファイルは、空ファイルでもよく、または本明細書に記載されるような1若しくはそれ以上の初期値パラメーターを含んでもよい。前記1若しくはそれ以上の初期値パラメータは、例えば1若しくはそれ以上のデータセットを含んでもよい。第1のデータセットは、例えば建築物内の様々な構成要素デバイスの位置決めまたは配置に関連付けられたデータを含んでもよい。
【0025】
用語の建築物は、限定されることを意図するのものではなく、例えば、オフィスビル、住宅、家、小売スペース、倉庫、レストラン、サービスビル、駐車場、娯楽会場、および同類のものなどのあらゆるタイプの建築構造を含むことができる。構成要素デバイスは、システム内のノードを表す任意のデバイスを含むこともでき、ノードおよびノード間の相互連結を含む。従って、前記構成要素デバイスは、当該構成要素デバイス間の相互連結に関連付けられたパラメータを決定するまたはパラメータに影響を与えるようなデバイスを含むようにすることもできる。前記構成要素デバイスは、これに限定されるものではないが、冷暖房装置、湯沸器、シンク、トイレ、シャワー、コンセント、照明設備、コンピュータ、スイッチ、ノズル、発電機、送風機、冷蔵庫、製造機器などの本明細書に記載される任意のものであってもよい。
【0026】
次の工程204では、ユーザは、複数の建築設備デバイスを定義および位置決めすることができる。前記構成要素デバイスは、工程202で取り出された1若しくはそれ以上の基本ファイルに既に提供されるものである。或いはまたは更に、ユーザは新規の構成要素デバイスおよびそれらに関連付けられた動作パラメータを定義する。前記動作パラメータは、構成要素デバイスに関連付けられた例えば、流量、温度、電圧、および電流要件などのあらゆる特性を含む。
【0027】
次の工程206では、前記初期設計データのプレチェック(事前検査)が実行される。これは、プレチェック手続きを実行する1若しくはそれ以上のコンピュータプログラムを含み、ユーザの入力データを確認し、入力されたいかなる不明情報または無効な情報も特定し、これにより主要な経路指定、寸法設定、および設計処理アルゴリズムへの入力エラーを減少させる。必要な構成要素およびそれらに要求される動作パラメータの全てが入力されると、処理する前に一連の前処理コンピュータソフトウェアチェックが実行され、入力されたデータの整合性および完全性が確認される。
【0028】
工程208では、エラーが決定され且つ提示される。ユーザは追加の初期設計データを提供するか、または既に提供されている前記初期設計データを増補することによって、これらのエラーを修正することができる。前記プレチェックは、修正された初期設計データが有効であることを確実にするため再実行される。初期データの確認は、任意の所定のパラメータ、最小または最大の動作条件、業界標準などに従って確定される。例えば、前記確認は、特定の構成要素デバイスが関連する建築法に基づいて許容可能な場所に位置しているかを検証する。別の実施例において、前記確認は、前記入力動作パラメータが、前記動作パラメータが関連付けられた構成要素デバイスと比較して適切であるかを決定することも含むかもしれない。従って、ユーザが(例えば)特定の構成要素デバイスに達成可能なまたは勧めらる範囲外の動作パラメータ値を入力した場合、前記システムはエラーメッセージを戻す。
【0029】
次の工程210では、前記初期設計データが処理に発信される。これは、例えば前記初期設計データを、1若しくはそれ以上のプロセッサで動作する1若しくはそれ以上の設計コンピュータプログラムによって使用できるよう当該1若しくはそれ以上のプロセッサに送る工程を有する。
【0030】
次の工程212では、1若しくはそれ以上のリモートサーバが処理キューを検査して、次に実行される設計演習を決定する。
【0031】
次の工程214では、前記設計プログラムが実行される。この工程では、構成要素デバイス間の複数の相互接続の配列が決定される。前記相互接続は、1つの構成要素デバイスを少なくとも1つの他の構成要素デバイスと接続するのに使用される任意のハードウェア、材料、パスなどを含む。このように、前記相互接続は、例えばパイプ、ダクト、電気配線、流路などを含む。
【0032】
所与の相互接続配列は、初期基礎設計および/または幾つもの初期基礎パラメータに基づいている。例えば、標準高層建築アパートは、構成要素デバイスおよびそれらの相互接続に対して標準配置を有するかもしれない。本明細書に記載の方法は、この標準構成から開始して、追加のパラメータに基づいて修正するようにしてもよい。前記追加のパラメータは、例えば建築物の床面をより大きくしたり若しくはより小さくしたり、または建築物のエネルギー効率をより高めるように望むことを含むかもしれない。
【0033】
相互接続の各配列は、設計解を表す。好ましくは、複数の有効な設計解は、1若しくはそれ以上のコンピュータプログラムの実行によって自動的に決定される。前記複数の設計解の数は、ユーザによってまたは他の所望の構造に従って予め決定されている。好ましくは、各決定された設計解が有効であること、すなわち当該解が所定の一組の必要最小限を満たすことである。
【0034】
最終工程216では、最終的な設計解が審査ためユーザに出力される。前記最終的な設計解は、前記複数の設計解の中から幾つもの判定基準に従って決定される。少なくとも1つの実施形態において、前記最終解は、前記解に関連付けられた建設費に基づいている。好ましくは、前記建設費(または少なくともこのような建設費の見積り)は自動的に決定され、関連性のある設計解に関連している。最終的な設計解を決定するのに使用される他の判定基準は、これに限定されるものではないが、前記解が有効であるか、この解に関連付けられた運転費か、当該解に関連付けられた効率的かなどを含む。
【0035】
本明細書に記載のシステムおよび方法の様々な特性を図示するため、以下の実施例シナリオを提供する。この実施例では、前記様々な建築設備システムは、異なるサブセットまたは建築設備システムのサブカテゴリに以下のように分けられる。
【0036】
・圧力配管システム
・ガス配管システム
・重力配管システム
・HV AC負荷分析
・HV AC配管システム
・電気照明システム
・電源システム
・電気パネルおよび単線結線図
【0037】
圧力配管システム
圧力配管システムは、圧力の下で液体を移動させるあらゆる配管システムを含む。一般的な実施例は、家庭用水、温水、冷水、および特別な目的の建築物のための様々なプロセス水を含む。
【0038】
前記圧力配管システム設計プロセスには6つの主プログラムがある。
【0040】
・配管器具選択
・圧力配管プレチェック
・圧力配管経路指定
・パイプ巻き巣および継ぎ手挿入
・パイプ寸法設定およびライザー生成
・パイプ標識付け
【0041】
多数の支援プログラムが使用されるおよび/または前記主プログラムにって要求される。加えて、ユーザと直接相互作用しない多数のライブラリールーチンも、全体の設計プロセスを支持するために使用される。
【0042】
全ての機能に対して、前記6つの主プログラムは、好ましくは上記に掲載された順に実行される。前記経路指定、寸法設定、および標識付けプログラムのいずれかを実行する前に、適切なブロックが図面に挿入され、これはカスタム器具および備品選択プログラムを使用して達成される機能であり、当該プログラムは、オペレータが部屋に必要な器具や備品を識別し、自動設計および最適化プログラムが認識できるフォーマットで各々の位置およびユーティリティ/圧力要件を正確に特定するのを助ける。
【0043】
ライザー線図およびその背景部は、寸法設定プロセスソフトウェアによって新規ファイルとして自動的に作成される。
【0044】
前記プレチェックの後に続く前記4つの主設計プログラムは、バッチモードオプションで設計され、実行サーバ仮想マシン上で無人でバッチモードで実行されることが可能であり、強力なマルチプロセッサ・マルチコア・サーバクラス装置のためオペレータ時間を節約し、全体の処理時間を減らすことができる。各々に対して、発信コマンドは実行中のプログラムによってバッチ処理を招く電流入力パラメータを発信するルーチンを要求する。この要求の前に、前記経路指定および寸法設定プログラムは、実行の成功を防げるおよびエラーのフラグを立てるような問題について、前記入力パラメータ図面を検査する。バッチモードにおいて、プリント出力はログファイルに反映され、警告は無効にされる。警告は、ユーザの介入を要求するポップアップを起こすエラーメッセージであり、遠隔実行仮想マシン上では可能ではないであろう。無効にされているとき、警告は、デバックにおいて後で使用するため前記ログにメッセージを単に送るだけである。全システムのログ機能は、別個のプログラムによって実行される。
【0045】
前記システムの様々なプログラムはときどき互いに要求する(例えば、冷水および温水サービスを作成後、前記経路指定プログラムは前記寸法設定プログラムに、再循環パイプが作成できるように当該再循環ポイントの位置を決めることを要求する)。前記ログを単一プログラムに処理させることにより、前記エントリがそれらの作成された順に適切に記録されるのを確実にする。
【0046】
1つのプロゴラムが別のプログラムを呼び出す能力を使用することにより、所定のポイントにおける次の動作が先の動作の結果に依存するようにすることができるような高機能なスクリプトプログラムを書くことができる。
【0047】
プログラムのシーケンスのいかなるポイントでも、入力仕様書が変更されたことは認識される。これが起こったとき、1つの機能はユーザが正確に自動作業を元に戻し、修正して、前記自動設計および予測プログラムを再び実行するのを可能にする。前記主プログラムの全ての4つは、たとえ図面が保存され再開されていても、これらの作業を元に戻す能力を有する。
【0048】
前記設計プログラムの全ては、3次元空間で動作し、より正確な寸法設定および最適化計算が可能であり、且つ図面上に最終的な最適化システムを視覚的に描写する3次元ライザー線図が可能となるように、全ての寸法設定およびグラフィック表示モードでのz次元の経過を追う。
【0049】
ガス配管システム
ガス配管システムは、圧力下でガスを移動させるあらゆる配管システムを含む。一般的な実施例は、天然ガス、プロパンガス、圧縮空気、医療ガス、および特別な目的の建築物のための他のプロセスガスを含む。
【0050】
前記ガス管パッケージは、科学的に証明されたガス圧管設計実践の制約内で最も費用効率の高い方法で、ガス管を経路指定する工程を自動化するように設計された。複数の実行可能な経路指定解が決定され、管のサイズおよび結果として生じるコストが計算される。最適経路が選択されると、前記プログラムは図面上に管の寸法を設定して標識を付け、ガスライザー線図を作成して、ガスノード圧力損失データを計算する。
【0051】
前記ガス配管システム設計プロセスには6つの主プログラムがある。
【0052】
・ガス器具挿入
・配管接続
・ガス経路指定プレチェック
・巻き巣および継ぎ手挿入
・ガス管寸法設定およびライザー生成
・標識付け
【0053】
多数の支援プログラムが使用されるおよび/または前記主プログラムによって要求される。加えて、ユーザと直接相互作用しない多数のライブラリールーチンも、全体の設計工程を支持するために使用される。
【0054】
全ての機能に対して、前記6つの主プログラムは、好ましくは上記に掲載された順に実行される。前記経路指定、寸法設定、および標識付けプログラムのいずれかを実行する前に、適切なブロックが図面に挿入され、これはカスタムガス器具挿入プログラムを使用して完成される機能であり、当該プログラムは、オペレータがガスサービスに要求される必要な備品を識別し、自動設計および最適化プログラムが認識できるフォーマットで各々の位置およびユーティリティ/圧力要件を正確に特定するのを助ける。
【0055】
ライザー線図およびその背景部は、寸法設定プロセスソフトウェアによって新規ファイルとして自動的に作成される。
【0056】
前記プレチェックの後に続く前記3つの主設計プログラムは、バッチモードオプションで設計され、実行サーバ仮想マシン上で無人でバッチモードで実行されることが可能であり、前記強力なマルチプロセッサ・マルチコア・サーバクラス装置のためオペレータ時間を節約し、全体の処理時間を減らすことができる。各々に対して、発信コマンドは実行中のプログラムによってバッチ処理を招く電流入力パラメータを発信するルーチンを要求する。この要求の前に、前記経路指定および寸法設定プログラムは、実行の成功を防げるおよびエラーのフラグを立てるような問題について、前記入力パラメータ図面を検査する。バッチモードにおいて、プリント出力はログファイルに反映され、警告は無効にされる。警告は、ユーザの介入を要求するポップアップを起こすエラーメッセージであり、遠隔実行仮想マシン上では可能ではないであろう。無効にされているとき、警告は、デバックにおいて後で使用するため、前記ログにメッセージを単に送るだけである。全システムのログ機能は、別個のプログラムによって実行される。
【0057】
前記システムの様々なプログラムはときどき互いに要求する(例えば、ガス管の経路を決定後、前記経路指定プログラムは前記寸法設定プログラムに、前記システムの最適な寸法設定を準備するように要求する)。前記ログを単一プログラムに処理させることにより、前記エントリがそれらの作成された順に適切に記録されるのを確実にする。
【0058】
プログラムのシーケンスのいかなるポイントでも、入力仕様書が変更されたことは認識される。これが起こったとき、1つの機能はユーザが正確に自動作業を元に戻し、修正して、前記自動設計および予測プログラムを再び実行するのを可能にする。前記主プログラムの全ては、たとえ図面が保存され再開されていても、これらの作業を元に戻す能力を有する。
【0059】
前記設計プログラムの全ては、3次元空間で動作し、より正確な寸法設定および最適化計算が可能であり、且つ図面上に最終的な最適化システムを視覚的に描写する3次元ライザー線図が可能となるように、全ての寸法設定およびグラフィック表示モードでのz次元の経過を追う。
【0060】
重力配管システム
重力配管システムは、大気圧下で液体を傾斜した管を通って移動させるあらゆる配管システムを含む。これはまた、前記傾斜した排水配管での流れを可能にするのに必要な換気システムを含む。一般的な実施例は、汚水管渠、雨水管渠、および酸性廃棄物、または特別な目的の建築物のための他の特殊廃棄物を含む。
【0061】
前記圧力配管システム設計プロセスには6つの主プログラムがある。これらは以下のように文書化される。
【0062】
・配管器具選択(先述した圧力配管プログラムと一体化した)
・重力配管プレチェック
・重力配管経路指定
・パイプ巻き巣および継ぎ手挿入
・パイプ寸法設定およびライザー生成
・パイプ標識付け
【0063】
多数の支援プログラムが使用されるおよび/または前記主プログラムにって要求される。加えて、ユーザと直接相互作用しない多数のライブラリールーチンも、全体の設計工程を支持するために使用される。
【0064】
全ての機能に対して、前記6つの主プログラムは、好ましくはこの章の始めに掲載された順に実行される。前記経路指定、寸法設定、および標識付けプログラムのいずれかを実行する前に、適切なブロックが図面に挿入されていなければならず、これはカスタム器具および備品選択プログラムを使用して達成される機能であり、当該プログラムは、オペレータが部屋に必要な器具や備品を識別し、自動設計および最適化プログラムが認識できるフォーマットで各々の位置、流れ、および接続立面図要件を正確に特定するのを助ける。
【0065】
ライザー線図およびその背景部は、寸法設定プロセスソフトウェアによって新規ファイルとして自動的に作成される。
【0066】
前記プレチェックの後に続く前記4つの主設計プログラムは、バッチモードオプションで設計され、実行サーバ仮想マシン上で無人でバッチモードで実行されることが可能であり、前記強力なマルチプロセッサ・マルチコア・サーバクラス装置のためオペレータ時間を節約し、全体の処理時間を減らすことができる。各々に対して、発信コマンドは実行中のプログラムによってバッチ処理を招く電流入力パラメータを発信するルーチンを要求する。この要求の前に、前記経路指定および寸法設定プログラムは、実行の成功を防げるおよびエラーのフラグを立てるような問題について、前記入力パラメータ図面を検査する。バッチモードにおいて、プリント出力はログファイルに反映され、警告は無効にされる。警告は、ユーザの介入を要求するポップアップを起こすエラーメッセージであり、遠隔実行仮想マシン上では可能ではないであろう。無効にされているとき、警告は、デバックにおいて後で使用するため、前記ログにメッセージを単に送るだけである。全システムのログ機能は、別個のプログラムによって実行される。
【0067】
前記システムの様々なプログラムはときどき互いに要求する。前記ログを単一プログラムに処理させることにより、前記エントリがそれらの作成された順に適切に記録されるのを確実にする。
【0068】
1つのプロゴラムが別のプログラムを呼び出す能力を使用することにより、所定のポイントにおける次の動作が先の動作の結果に依存するようにすることができるような高機能なスクリプトプログラムを書くことができる。
【0069】
プログラムのシーケンスのいかなるポイントでも、入力仕様書が変更されたことは認識される。これが起こったとき、1つの機能はユーザが正確に自動作業を元に戻し、修正して、前記自動設計および予測プログラムを再び実行するのを可能にする。前記主プログラムの全ての4つは、たとえ図面が保存され再開されていても、これらの作業を元に戻す能力を有する。
【0070】
前記設計プログラムの全ては、3次元空間で動作し、より正確な寸法設定および最適化計算が可能であり、且つ図面上に最終的な最適化システムを視覚的に描写する3次元ライザー線図が可能となるように、全ての寸法設定およびグラフィック表示モードでのz次元の経過を追う。
【0071】
HVAC負荷分析
HV AC負荷分析ツールは、自動的に建築間取り図、照明図、および関連する展開図から、建築物の冷暖房負荷を計算するのに用いられる情報を取り出す。従来の技術では、この努力は、手動手段で様々な構成要素の領域を読み込んで計算し、器具(備品)、備品、照明などを数えることによって達成される。本発明の様々な実施形態は、前記HVAC計算で用いるこの情報を、好ましくはマルチプロセッサ・マルチコア・高速サーバクラス・コンピュータ上で無人のバッチモード操作で動作する多数の仮想マシンによって、手動で取り出すことを不要にする。
【0072】
必要な建築情報を含む計画セットが前記プロセスに投入されたと仮定すると、前記システムは以下のように動作する。
【0073】
前記システムは、計画している部屋の境界層に1若しくはそれ以上のポリラインを首尾よく検出する(外壁境界線(Exterior Wall Boundary:EB)ポリラインとして定義される「最大領域部屋」を除く)。前記EBポリラインを除いて、各残留の検出されるポリラインは、「部屋」を表す。
【0074】
前記システムは、このEBポリラインを使用してより小さい(しかし、想像上のものである)「減少した」外壁境界線(Reduced Exterior Wall Boundary:REB)を計算する。前記REBは前記EBポリラインの「等高線」をたどり、各「等高線(または曲線)」は、前記EBのそれぞれの「等高線(または曲線)」の15インチ以内である。
【0075】
前記システムは、意匠図でドアを表すのに通常使用される任意の幾何学的構造をした特定のシーケンスおよびライナー、ポリライン、または3次元面オブジェクトの組み合わせの柔軟な一組の認識可能なパターンのCADオブジェクトを探すパターン認識アルゴリズムを介してシャッターを含むドアを首尾よく検出する。前記プログラムは、当該プログラムが特定の「部屋」内の特定のドアとの関連を決定できるように、属性ブロック参照を各ドア検出線(Door Detect Line)に挿入する。
【0076】
前記システムは、意匠図で窓を表すのに通常使用される任意の幾何学的構造をした特定のシーケンスおよびライン、ポリライン、または3次元面オブジェクトの組み合わせの柔軟な一組の認識可能なパターンのCADオブジェクトを探すパターン認識アルゴリズムを介して窓を首尾よく検出できる。前記プログラムは、当該プログラムが特定の「部屋」内の特定の窓との関連を決定できるように、属性ブロック参照を各窓検出線(Window Detect line)に挿入する。前記プログラムは内部的に図面オブジェクトを幾何学的線分(Line Segments)に分解し、「複製」を除去して同一直線上および接続される線分を延長して、より少なくしかしより長い線分結合を形成することによってこのデータを浄化する。全てのこのような線分結合は、前記EBポリラインと前記REB間に存在し(または、前記EBポリラインと前記REBによって取り出され)なければならない。窓検出線(Window Detect Line(s))が複数の「部屋」ポリラインと交わるようなとき、前記プログラムは、部屋境界線を横切るこのような検出線を分割して、1つの検出線−1つのブロックの不変関係を再確立する。
【0077】
前記システムは、幾つかの初期値パラメータの既定値が与えられた、壁、ドア、および窓の境界線を含む垂直立面図を与える。さらに、ユーザは、あらゆる関連する窓/ドア属性ブロックを、前記適切な窓/ドアの立面図ポリラインをそれぞれ更新することによって更新できる。ユーザはまた、窓/ドア属性ブロックに関連のない窓/ドア立面図ポリラインも同様に更新することができる。逆に言えば、ユーザはまた、ブロックデータを更新して立面図レンダリングを修正することができる。
【0078】
ユーザは、AutoCADの「編集(edit)」コマンドである例えば、「リサイズ(re−size)」、「移動(move)」、「グリップ編集(grip edit)」、プロパティダイアログボックスなどを使用して、1若しくはそれ以上のドアまたは窓検出線分を「編集」して、それらの位置および/または寸法を修正することができる。AutoCADがそのような「編集」作業を完了すると、当該AutoCADは検出線セグメント(Detect Line Segment)の位置および特性を再計算し、新規の構成を表すため、新規の窓/ドア属性ブロック参照(Window/Door Attribute Block Reference(s))を挿入する。
【0079】
ユーザが後から手動で1若しくはそれ以上の窓/ドア属性ブロック参照を追加する場合、再び「検出」コマンドを実行することができ、それは既存の検出データを維持しながら、追加の窓/ドア属性ブロック(および高低基準線)を追加する。
【0080】
入力図面に見い出される1若しくはそれ以上の照明器具に関連付けられたあらゆるデータを検出およびエクスポートされる。
【0081】
前記図面から抽出される情報は、キャリア(Carrier Corporation)から市販のHAP Load Analysisプログラムに後でインポートするのに使用されるテキストファイルに送られる。
【0082】
HVAC配管システム
ユーザは、各吸込み口および吹出し口の必要な空気流、室内雑音判定基準、および様々な外観および仕上げ要件を考慮するカスタムソフトウェア選択プログラムを利用して全ての空気吸込み口および空気吹き出し口の位置およびサイズを定義する。前記選択プログラムの結果に基づいてCADファイルに挿入されるブロックは、それぞれの吸込み口および吹出し口をそれらの務めるHV AC機器に接続して、最適ルートを発見するプロセスを開始しするのに必要な全ての情報を含み、且つ、全ての相互接続配管システムの寸法設定を行う。前記プロセスは、好ましくは建築システムの構築で一般に遭遇する全てのタイプの配管を支持し、それは供給空気、還気、排出空気、新鮮空気、補給空気を含む。前記システムは、高速度および低速度の両方の配管に適用できるよにHV ACシステムの寸法設定する。
【0083】
本発明は、多数のグラフ理論、確率的および統計的最適化手続きを使用してムHV ACシステムの最適化経路設計を計算する。適応ランダムウォーク(random walk)アルゴリズが最初に使用されて線分をサンプリングし、グラフに付加物をうまく加えらえるための条件付き確率は、平均自由行程変数を基点(として、および障害のない空間の「ローカル」スキャンの共分散楕円を二変量ガウス(正規)分布の幅として使用して、評価される。一連のアルゴリズムの適応コンポーネントの実行は、試験線分の選択にバイアスをかけて、最初の骨格(または幹線)構造に接続する最長可能な「ランアウト」ダクトを選択するこのような方法で前記配管設計を最適化する。この新規な戦略は、コンピュータ実験および統計分析を介して、最も低コストのシナリオを生成することが示されている。
【0084】
前記ダクト寸法設定計算は次に、等摩擦法、静圧再取得法、または等速法のうちのいずれかを使用して前記幹線/ランアウト図面から造られたグラフで実行される。グラフ理論構成(例えば、最小全点木または最大重み森)は体積流量または「CFM値」を後続の線分に割り当てる(非常に分岐された構造の場合には明白である)のに用いられ、等摩擦法の場合には最大許容圧力損失および最大速度の所定の制限に従って寸法設定される。ユーザによって変更されない場合、前記ソフトウェアはまた、ダクト初期値を提供し、これは空気密度、摩擦係数、粘性、レイノルズ数、材質の粗さ、および例えばダクト形状、アスペクト比、コスト計算などの出力選択を含む。
【0085】
経路指定および寸法設定が計算されると、前記ソフトウェアは自動的に前記CADファイルに2行(two−line)図面の様式で配管を描画し、前記描かれた物体のXデータで三次元情報(立面図)を維持する。最終的なCAD図面は、全ての寸法設定標識および全ての流れおよび圧力損失情報を含むXデータを含む前記完了の配管システムの2行表示を含む。
【0086】
前記自動寸法設定技術は、前記最適化経路指定ルーチンと組み合わせて、完成配管設計を生成し、それは従来の設計方法を使用して合理的に得ることのできるものより、より高いレベルの正確さで設計されるコストの最適化解を表す。
【0087】
電気照明システム
照明器具回路パッケージは、現在の建物回路設計実践での制約の中でコスト効率の最も高い方法で構築物内の照明回路設定方法を自動化するように設計されている。例えば、光のタイプ、ライトマウント、明かりの電圧、部屋にあるスイッチの数およびタイプ、最大ワット数などの規定は、国の法令および地方自治団体の条例の要求に従いながら照明をどのように回路設定するかを決定づける。複数の回路設計解が自動的に探索され、検討された各解に対して電線および電線管のコスト計算が行われる。最小コストの設計が決定されると、回路アークが障害物を避けるように描写され、データは電源回路パッケージ内のパネルスケジュールプログラム用に前記図面に保存されて、スケジュールするのを自動化する。
【0088】
照明器具回路設計プロセスには5つの主プログラムがある。これらは以下のように文書化される。
【0089】
・回路設計プレチェック
・回路の描写
・スイッチの標識付け
・回路照明第1相
・回路設計第2相
【0090】
多数の支援プログラムが使用されるおよび/または前記主プログラムにって要求される。加えて、ユーザと直接相互作用しない多数のライブラリールーチンも、全体の設計工程を支持するために使用される。
【0091】
回路設計プレチェック
前記プレチェックは、全ての必要な情報が照明回路設計自動プログラムの図面および図面ディレクトリに提供され、且つ致命的なエラーなしに遠隔操作で実行されるのを確実にするように設計されたモーダルダイアログである。
【0092】
前記プログラムは、図面に発見されたパネルブロックの数を表示し、各パネルに名称属性が供給されているかをチェックする。ユーザは、修正パネル(Fix Panel)をクリックしてタイトルダイアログから名称が不明なあらゆるパネルを修正することができる。修正パネルをクリックすると、前記プログラムは、フォーカスをAutoCAD図面に写し、属性の不明な各パネルを拡大し、赤色ボックスでハイライトして、ブロック属性エディタを開く。前記プログラムはまた、ジョブディレクトリの電気設計フォルダに各名付けされたパネルに対応するパネルスケジュールがあるかを確認する。
【0093】
前記プレチェックは、回路設計自動化のために使用されローカル照明スケジュールを作成する。前記プログラムは、「E」が前に付いている全てのディレクトリ図面で照明スケジュールブロックを検索する。以下の情報がスケジュールから読み取られ、テキストファイル(LocaILightSchedule.txt)に書き込まれる。
【0094】
照明名称
ライトマウント
ボルト
ワット
熱負荷
【0095】
不明なエントリのあるスケジュールは、ダイアログにエラーとして一覧される。エラーはまた、前記ディレクトリにスケジュールが見つからない場合にも表示される。前記プログラムは、各部屋境界線内で認識される照明、スイッチ、およびスイッチ切替テキストを発見し、いかなるスイッチ切替エラーも報告する。スイッチ切替エラーを有する部屋は、図面上に赤色のポリライン境界およびメッセージボックス共にフラグが立てられる。何らかのエラーが発見された場合、ユーザは前記ダイアログを閉じて、当該エラーを修正し、前記プレチェックを再実行する必要がある。
【0096】
ダイアログの警告(Warning)フレームは、以下の潜在的エラーをリストアップする。
【0097】
1.スケジュールが不明の照明が図面に発見。前記照明は、前記回路設定自動化プログラムによって無視される。
【0098】
2.照明として認識されないブロック参照。
【0099】
3.部屋境界線の外で発見された、標識によって部屋の中に導かれなかった。
【0100】
4.図面で発見された存在しない出口照明
【0101】
回路の描写
回路の描写(Draw Circuits)は、複雑な状況での照明回路の設計においてユーザを補助するプログラムである。前記インターフェースは、ユーザが照明の選択セットを作成することができ、特定のタイプのためのフィルタリングのオプションを有するモードレスダイアログである。前記ダイアログは、ワット数、電圧、回路当たりの最大ワット数、および1つの回路に適合できるであろう特定のタイプの照明の数を含む参照のための照明スケジュールを表示する。
【0102】
前記プログラムは、データベースを反復しおよび適切な層上のアークエンドポイントに接続することによって既存の回路をたどる。前記選択セット内の照明が異なる電圧を有する場合、これら照明は一緒に回路設定されない。前記選択された照明が最大ワット数を超える場合、これらの照明は一緒に回路設定されない。それ以外の場合、前記照明は回路設定アプリケーションの非線形照明に接続するのに使用されるのと同じ手順によって接続される。新規の照明は、最大負荷になっていない既存の回路の中に回路設計することができる。フィードバックは、AutoCADのプロンプトで例えば選択された照明の数および合計ワット数などが表示される。
【0103】
スイッチの標識付け
スイッチの標識付け(Label Switch)は、AutoCADのコマンドラインから実行されるユーティリティであり、ユーザが選択した照明およびスイッチをユーザが指定した標識(a、b、c ...)でラベル付けできる。前記プログラムは、前記コマンドプロンプトで標識を要求し、次ぎにユーザにオブジェクトを選択するように求める。テキストラベルを障害物のない場所に配置するため、各照明ブロックの周囲の複数の位置がにチェックされる。前記コマンドラインは、後続のプログラムが前記プログラムによって各ラベルに付けられたXデータに依存し、当該ラベルは異なる照明に標識付けするためにコピーされたりまたは別の位置に移したりされるべきでないことを、ユーザに通知する。
【0104】
第1相−部屋回路設計
前記自動回路設計ルーチンの第1段階は、部屋境界線内に照明の回路構成を作成する。1つの部屋内の照明グループが1つの回路に納まらない場合、その部屋のため回路グループの複数の構成が探索され、別個の層に配置される。前記ジョブディレクトリと一体のスケジュールで定義された照明タイプ用の照明器具オブジェクトが作成される。前記照明器具オブジェクトは、ワット数、電圧、マウントタイプ、終夜灯、および非常灯データを格納する。前記ジョブ用のスケジュールされた照明は、前記プロジェクトの照明器具スケジュールから読み出される。前記プログラムは、ユーザによって手動で回路設計されたあらゆる照明を分離する。手動回路は、「自動回路モード(circuitmode−auto)」Xデータなしでアークによって接続された照明として識別される。ユーザ定義の照明器具グループ化は、CADデータベースで事前に定義されている場合に読み出される。前記プログラムは、部屋に属するがその中に配置されていないあらゆるスイッチを収集する。同様に、前記プログラムは、部屋に属するがその中に配置されていない照明を収集する。最後に、前記プログラムは、スイッチクラウド内の照明を収集する。
【0105】
前記プログラムは、各部屋の内部を検索し、部屋回路設計のためその部屋内の照明およびスイッチを見つけ出す。スイッチ切替ラベルが前記部屋内で発見されると、前記照明は前記スイッチラベルに基づいて一緒に接続される。2つの3段(3−way)スイッチが発見された場合、前記部屋は3段スイッチ配線に接続される。部屋の照明が最大負荷を超えるまたは2つ以上のスイッチがある場合、天井マウントおよび壁マウントがタイプ(種類)によってグループ化される。照明タイプ(照明の種類)に基づくグループが最大ワット数を超える場合、これらのグループは様々なグループ化技術を使用してさらにより小さいグループに細分化され、当該異なるグループ分けはコスト評価される異なる層で保存される。複数の回路を必要とする部屋のため、5つのグループ分け方法がある。
【0106】
部屋内の照明が最大回路負荷を超えない場合、同一の電圧の天井照明が一緒に接続され、次に壁マウントが同一電圧の最も近い天井または壁マウントに接続されて、非常灯が最も近い照明に接続される。線形照明は水平並びまたは垂直並びで接続され、基準線方向に合致する。
【0107】
部屋内の照明が最大回路負荷を超えない場合、同一の電圧の天井照明が一緒に接続され、次に壁マウントが同一電圧の最も近い天井または壁マウントに接続されて、非常灯が最も近い照明に接続される。線形照明は、水平並びでまたは垂直並びで接続されるので、基準線の方向に合致する。
【0108】
部屋内の照明が最大回路負荷を超えない場合、同一の電圧の天井照明が一緒に接続され、次に壁マウントが同一電圧の最も近い天井または壁マウントに接続されて、非常灯が最も近い照明に接続される。線形照明は、水平並びでまたは垂直並びで接続されるので、基準線の方向に合致する。
【0109】
回路グループが前記部屋内で作成された後、部屋スイッチが前記境界線内で発見される場合、これらの回路グループは切り替えられる。前記部屋が3段スイッチ切替を含む場合、それはすでに切り替えれているためその機能から戻される。2つのスイッチが1つのスイッチグループで発見された場合、意図された2層スイッチ切替のタイプが前記部屋で検索される。1つのグループと1つのスイッチとがある場合、前記スイッチは最も近い照明に接続される。スイッチの数とグループの数が同じの場合、各スイッチに前記グループ内の最も近い照明を見つけ出し、且つ各スイッチが利用され尽くされるまで最も近い照明スイッチペアを選択することによって、各グループは1つのスイッチに接続される。スイッチの数がスイッチグループの数より少ないまたは多い場合、スイッチは、各スイッチが各グループに回路設計できるように、追加または除去される。
【0110】
第2相−パネルへの局線受入(Home Run)回路グループ
回路設定位相ルーチンは、電線および電線管の総コストを最小にしながら、個々の回路をグループに組み込み、当該グループを局線受入してパネルに戻すように設計される。第1の工程は、器具スケジュールを読み出す工程と、照明参照および部屋境界線を再作成する工程と、電線管および電線コストを読み出す工程と、全ての回路層を第1相からの回路グループを含むリストに保存する工程とを含む。次に、前記プログラムは、部屋隣接リストを作成する。前記プログラムは次に、各回路層を通ってループし、前記回路グループを収集し、隣接回路端を作成し、部屋内の回路を結合し、6つのグループ化方法の1つを使用してホーム実行グループを作成し、使用される電線および電線管のサイズおよびコストを計算して、その値を記録する。前記最小コストのグループ化方法が、提出された回路設計に対する最適化解としてユーザに戻される。
【0111】
前記図面の回路が前記6つの方法のうちの1つを使用してグループ化された後、前記グループは電圧および適切なパネルへの局線受入回路に基づいて分離される。局線受入グループに対して、パネルへ戻る各グループの最短路が保存される。最大コストの経路を有するグループが最初に選択され、その経路が検討されて、その経路が幾つのグループを通過するか、およびその前のグループも前記グループのうちの任意のものを通過するのかしないのかが確かめられる。最大で3つのグループが結合されて、単一、2倍、または3倍の局線受入回路が形成される。最短の経路が既に満杯のグループを通過する場合、前記経路はルート変更される。前記グループ間の局所受入経路からの熱電線の数は、グローバルデータ構造に保存される。全ての回路が前記パネルへ戻る局線受入である場合、グループ化シナリオのコストが計算される。回路および局線受入グループは最小コストの層で再形成される。添付のXデータを有する回路リーダーおよび局線受入ラベルは、図面に配置される。電源回路設計プロセス内の機能のパネルスケジュール(Panel Schedule)は、特定のプロジェクトの全ての回路設計が完了した後、照明および電源回路に回路番号を割り当てる。
【0112】
電源システム
前記電源回路パッケージは、最もコスト効率の高い方法で電源デバイスを回路設計するプロセスを自動化するように設計されている。4つの主工程は、スマート電源ブロックを電源レイアウトユーティリティとともに配置する工程と、プレチェックを実行して、図面およびジョブディレクトリへの回路設計自動化ための必要な情報が見つけ出すことを確実にする工程と、回路設計する工程と、パネルおよび機器スケジュールを記入する工程とを含む。
【0113】
前記電源回路設計パッケージは、以下のプログラムから成っている。
【0114】
・電源デバイスレイアウト
・電源回路設計プレチェック
・電源回路設計
・プレチェックのスケジュール
【0115】
多数の支援プログラムが使用されるおよび/または前記主プログラムにって要求される。加えて、ユーザと直接相互作用しない多数のライブラリールーチンも、全体の設計工程を支持するために使用される。
【0116】
電源デバイスレイアウト
前記電源デバイスレイアウト(Power Device Layout)は、スマート電源ブロックを配置および編集するモードレスダイアログである電源レイアウトプログラムである。ユーザは、一連のチェックボックス、ドロップダウン、およびラジオオプションを介して各特定のデバイスの回路設計およびスケジュールを行うのに必要な情報を提供する。ユーザが適切な選択ができるように援助するためのツールチップ(ヒント)が提供されている。前記プログラムは、各デバイスの対応するブロック、説明、属性、NEMA構成、使用可能なオプション、および設定されたオプションを戻す。詳細シートは、管理者が必要に応じてデバイスを追加または修正できるように各欄の許容値を特定している。前記詳細シートはまた、ユーザが特定の電源デバイスをクリックしたとき、どのオプションが設定され、使用可能か、リストされるかが分かるようされている。更に、オプションおよび相互排他性ルールが前記プログラムにコード化されて、エラーが防止される。
【0117】
前記電源デバイスレイアウトプログラムを使用して、以下の作業が実行できる。
【0118】
・新規電源デバイスの追加
・既存の電源デバイスの編集
・複数の電源デバイスの編集
・パネルおよびパネルスケジュールの追加
【0119】
電源回路設計プレチェック
前記電源回路設計プレチェックは、図面セットアップ要件が満たされ、前記電源回路設計自動化プログラムが適切にエラーなしに機能することを確実にするように設計されたモーダルダイアログである。前記プログラムは、パネルチェックを実行し、ユーザに電源デバイスおよびラベルが見落とされた機械設備に関するフィードバック、および自動回路設計の前に対処されなければならない追加的な警告を提供する。図面がいかなるエラーもなく前記プレチェックをパスすると、前記図面が電源回路設計自動化に送信されるのを可能にする発信(Submit)ボタンが使用可能になる。
【0120】
前記プログラムは、図面に見つけ出されたパネルブロックの数を表示し、名称属性が各パネルに供給されていることをチェックして確かめる。前記プログラムはまた、ジョブディレクトリの電気的設計フォルダ内に各名付けられたパネルに対応するパネルスケジュールがあることを確認する。最後に、前記プログラムはユーザによってパネルに割り当てられたあらゆる器具にフラグを立て、前記器具は前記パネルスケジュールとの電圧/位相衝突またはロード機種衝突を有する。前記ダイアログはまた、前記ディレクトリ内の電源ブロックを含むあらゆる追加の図面をリストする。ユーザは、回路設計の際、現在の図面と結合される前記リストの図面を屋根伏せ図として関連付けるためのオプションを有する。屋根伏せ図が以前割り当てられた場合、あらゆる機械設備がリストボックスにリストアップされ、ユーザはそれらを選択し、追加(Add)ボタンをクリックして、エラーを修正することができる。
【0121】
電源回路設計
前記電源回路設計自動化は、コードおよび業界標準によって確定される標準電気回路設計ルールに準拠していることを確実にしながら、最もコスト効率の高い方法で建築物内の電源デバイスを回路設計するように設計されている。これは、複数の有効な経路指定シナリオ探索し、各シナリオのコストを見積り、およびユーザに戻される最小コストの解を選択することによって達成される。
【0122】
前記プロセスは、前記電源レイアウトプログラムを使用して作成されたデバイスを分類することから始まる。回路グループは、一緒に結合することができるデバイスから作成され、これらのグループは適切なパネルに戻される。グループ内のデバイスは、最短距離で接続される。異なる経路指定シナリオが、パネルへの器具のグループ分けを変更したり、個々の回路グループを作成するように一緒に結合される器具を変更したりすることによって達成される。
【0123】
前記プログラムは最初に、各デバイスを適切なパネルに割り当てることによってパネルグループを作成する。前記経路指定シナリオは、デバイスを前記電源レイアウトプログラムを使用して割り当てられたパネル、前記適切なパネルに最も近いパネル、または壁を通り抜ける最も近いパネルのうちのいずれかに割り当てる。各パネルグループは次に、各デバイスの回路タイプおよび取付け、ならびに背景層の壁、家具、および設備への前記デバイスのブロック挿入位置の近接さに基づいてさらにグループに分類される。デバイスの回路タイプはは、標準、分離、または専用である。前記デバイスは壁マウントであり、窓および間仕切り壁、家具、床若しくは天井若しくは設備を含む。前記レイアウトの間に回路およびパネル番号が割り当てられたデバイスは、直接前記割り当てられたパネルに戻され、割り当てられた回路番号でラベルが付けられる。
【0124】
前記グループが決定されると、線径が電圧降下値に基づいて計算され、前記グループのコストが計算される。前記回路グループは結合されて、業界標準設計規定に基づいて3倍、2倍、および単一局線受入を形成する、ただし、グループ分け、線の太さ設定、および回路実行パスに対する様々な可能性のコスト分析にさらされる。
【0125】
電源回路アークは、前記接続された電源デバイスのハンドルから描かれる。経路指定が完了すると、前記プログラムはクリーンアップルーチンを実行して、オブジェクトおよび他のアークを横切るアークを修正する。
【0126】
電気パネルおよび1つの直線図
前記パネルおよび1つの直線図パッケージは、様々な電気的負荷をパネルスケジュールに組み入れる工程、パネルを調和させる工程、および前記パネルに収集または入力された負荷および相互接続データに基づいて自動的に1つの直線図を生成する工程を自動化するように設計される。4つの主工程は、既に実行された照明および電源回路設計ルーチンからデータを収集する工程と、収集されたそのデータに基づいて前記パネルスケジュールに記入する工程と、収集された負荷データおよびユーザによって入力された前記パネルの提案された相互接続に基づいて電源システムの1つの直線図表現を自動的に生成する工程とを含む。前記システムは、前記設計を最適化し、前記システムの冗長性を減らそうと試みることにおいて独特であり、前記様々なパネルおよび設備と相互接続するのに使用されることもある代替法および設備の評価の後、最小コストのシステムをもたらす。
【0127】
前記パネルおよび1つの直線図パッケージは、以下のプログラムから成る。
【0128】
・スマート電気パネルスケジュール
・スケジュールのプレチェック
・パネルスケジュール
・器具スケジュール
・1つの直線図生成器
【0129】
多数の支援プログラムが使用されるおよび/または前記主プログラムにって要求される。加えて、ユーザと直接相互作用しない多数のライブラリールーチンも、全体の設計工程を支持するために使用される。
【0130】
スマート電気パネルスケジュール
本明細書内で先に述べた様々な経路指定設計プログラムと相互に作用するインテリジェント電気パネルスケジュールが開発された。前記スケジュールは、様々な電気パッケージの読み出しおよび書き込みルーチンと互換性があり、およびまた前記システムのユーザによって定義される様々なパネルの相互接続についての情報を含む。前記パネルスケジュールは、図面内のそれらの位置、それらの電圧および相情報、このセットで他のプログラムによって生成される建物全体の配電システムおよび負荷データ内のそれらの供給およびサブ供給準備についてリンクされている。
【0131】
スケジュールのプレチェック
ユーザがジョブディレクトリから図面を特定することを可能にするスケジュール・プレチェック・モードレスダイアログは、パネルおよび器具スケジュールを記入するとき使用されるべきである。前記プログラムは、前記ディレクトリから各図面を検索して、照明および電源経路指定情報を有する図面を見つけ出すため、添付されたXデータを有するテキストを探す。発見された図面は、電源および照明回路リストボックスに表示される。スケジュールに入れる必要のある器具を有する図面を見つけ出すため、前記プログラムはまた、器具マークの英数字の列を含むXデータリストを有するブロックを検索する。発見された図面は、スケジュールされた器具マークリストボックスに表示される。
【0132】
ユーザは次に、前記リストボックスから適切な図面を選択し、図面をチェック(Check Drawings)をクリックする。前記プログラムは、パネルおよび器具データによって発見された局線受入データをソートし、前記パネルスケジュールプログラムの実行の失敗をもたらすであろうエラーまたは脱落について発見された全てのデータをチェックする。
【0133】
パネルスケジュール
前記パネルスケジュールプログラムは、前記リストされた図面から取り出された電源パネルスケジュールデータおよび照明パネルスケジュールデータを読み出すことによって開始する。前記データは、パネルによってグループに分類される。前記電気的設計フォルダ内の対応するパネルスケジュールが、あらゆる既存の回路データから消去される。各パネルグループは次に、照明、電源/その他、および割当てグループに分類される。ユーザが割り当てた回路は、最初にエスセルのスプレッドシートに書き込まれる。照明および電源回路の両方が存在する場合、照明回路は前記パネラスケジュールの右側に記載され、電源回路は左側に記載される。3倍の局線受入は最初に回路番号が割り当てられ、その後に2倍、次に単一と続く。負荷は、前記パネルスケジュールの左側および右側の間を交互に切り替わることによってバランスが保たれる。前記回路番号が割り当てられ、前記パネルスケジュールが記入されると、前記プログラムは、図面によって全ての局線受入データを分類し、割り当てられた回路番号を有する各図面の局線受入のプレースホルダ―テキストを更新する。
【0134】
器具スケジュール
前記器具スケジュールプログラムは、図面リストを取得して、器具マークエントリを含むブロックからデータを処理および取り出す。前記データは、器具マークによって分類され、電気設計フォルダ内の器具電気接続テーブルに書き出される。スプレッドシートにあるいかなる以前のデータも、更新された、自動的に取り出されたデータに基づいて上書きされる。
【0135】
1つの直線図発生器
前記1つの直線図の生成器は、適用できるとき、前記スマートパネルスケジュールおよび器具スケジュールの負荷、寸法設定、ブレーカ、ヒューズ、線径、電圧降下、および他の情報を利用して、自動的に単一直線図を作成し、業界標準に従って構成されおよび注釈が付けられた、建築物の配電システムを表す。前記1つの直線図の生成は、完全に自動化され、リモートサーバ装置で処理するジョブを送信する以外のユーザとの対話処理は少しも必要としない。このプロセスに含まれるものは、前記配電システム全体にわたる電圧降下条件および故障電流条件の計算である。新規のCAD図面データベースは、前記1つの直線図情報と共に作成され、前記システムのユーザに戻される。前記1つの直線図発生器は、送信時にプロジェクトまたはコード特定パラメータに基づいて材料および備品の最小コスト選択を確認し、これはブレーカ対ヒューズ配電システム、銅対アルミニウム配線構成要素、および製造業者情報を含み、特定の構成部品の使用可能度が決定される。コスト見積りは発信時にユーザによって入力される許容設計の変数に基づいて実行される。各現実的なオプションが十分に設計されおよびコスト見積りされた後、前記建築物配電システムの設計に対する最小コスト解が戻される。
【0136】
建築設備システムを設計する方法に関する追加の例示的な実施形態によれば、第1の工程で、1若しくはそれ以上のベースファイルが、例えば本明細書の他の部分で説明されたようなファイルサーバから取り出される。前記1若しくはそれ以上のベースファイルは、最初の設計データ(例えば、構成要素デバイスの定義および位置、およびこれらのデバイスに関連付けられた動作パラメータ)を含むベースファイル、または前記構成要素デバイス間の相互接続に関するデフォルトまたは起動アーキテクチャを含むデータファイルであってもよい。次の工程において、安全なワークステーションで働いているユーザは、中央ファイルサーバの建築システムデザインファイルにアクセスする。前記ファイルは、例えば前記ベース建築条件を表すCADファイルとスプレッドシートの組み合わせであってもよい。CADファイルは、自動設計プロセスによって考慮され、恐らく利用可能である既存の状況およびシステムを表すことができる。
【0137】
次の工程において、ユーザは建築設備構成要素デバイスを定義および配置する。これは、例えば前記ベースファイルからのデバイス定義および位置を変更および/または組み込む工程、および/または任意の数の新規またはベースファイルの構成要素デバイスを追加および/または削除する工程を含んでもよい。ユーザは前記安全なワークステーションでカスタムソフトウェア・レイアウトツールを実行して、全てのデータが自動設計プログラムと互換性があることを確実にする。カスタムソフトウェアインターフェースは、前記建築物の中に入るデバイス、器具、および備品の種類を制御し、これによって設計基準が保持される。受け入れられるデバイス、器具、および備品のみが、前記設計解ファイルへの登録に利用できる。利用可能なデバイス、器具、および備品は、前記データベースを変更する権限を持つシステム管理者によって維持される。
【0138】
次の工程において、プレチェックが前記最初の設計データで実行され、そのデータの整合性が確認される。ユーザは、例えば前記安全なワークステーションでプレチェックプログラムを実行することができる。前記プレチェックプログラムは、完全性および自動設計プログラムがエラーなしで機能するために必要な品目が欠けていないかに関して前記建築物のデバイス、器具、および備品を調査する。前記プレチェックプログラムは、自動処理の前に、前記設計解ファイルに入力されたあらゆる全てのデバイス、器具、および備品の無効なパラメータエントリを探す。前記プレチェックプログラムは、全ての外部ファイル参照およびデータテーブルが存在し、前記設計解ファイルで発見される全ての前記デバイス、器具、および備品に関連する正確に対応するファイルを有することを確実にする。前記プレチェックプログラムが無効であるまたは欠けている情報を発見した場合、当該プログラムは、前記設計解ファイルの問題がある品目をハイライトする、暗くする、或いは識別してから、前記不備を修正する必要なツールを提供するか、またはユーザに適切なレイアウトツールに戻り問題を修正するように指示するかのいずれかを行う。前記プレチェックプログラムが前記自動設計プログラムの適切な動作を防げるようなハードエラーが1つもなく動作する場合、次に前記ファイルは自動設計の処理キューに発信する準備ができており、前記プロセスにおける次の工程をスキップする。
【0139】
次の工程において、前記方法はエラー修正プロセスを実行し、前記プレチェックプログラムを再実行する。ユーザは前記プレチェックプログラムによって特定された全てのハードエラーを修正して、前記プレチェックプログラムによって特定された全てのエラーおよび不備を除去するのに必要なだけの回数前記プレチェックプログラムを再実行する。前記システムは、前記プレチェックプログラムがハード誤操作がないとの報告があるまで前記設計ファイルの前記自動設計プログラムへ発信を許可しないように構成されることができる。前記プレチェックプログラムによって特定された幾つかの品目は、何かが欠けているかもしれない「ソフト」エラーまたはユーザへの単なる警告とみなされ、それは前記設計に対する意図的なものであるかもしれないが関連するデータの潜在的な脱落を表しているかもしれない。前記「ソフト」エラーは、前記自動設計プログラムの適切な動作を妨げたりしない。
【0140】
次の工程において、前記プレチェックプログラムがいかなるハードエラーもなしに動作すると、前記ファイルは自動設計のための処理キューへ発信される準備ができている。ユーザは、高速処理サーバによって完全なレイアウト仕様を遠隔で無人の設計処理用の処理キューに発信する。前記処理キューは、どの自動設計プログラムを使用してどのファイルが処理されるのかについての、前記自動設計プログラムへの命令を含む。ジョブは、前記高速処理サーバ上の利用可能な仮想マシンが当該ジョブを処理するのに利用可能となる時間まで、前記処理キューにある。前記高速処理サーバは、マルチプロセッサのマルチコア高速サーバクラス装置から成り、前記仮想マシンの特定の目的に応じてLinexまたはWindows(登録商標)オペレーティングシステムのいずれかで様々な数の重要なマシンを動かす。複数のサーバがあり、各々のサーバは、入力建築システムパラメータの要件を満たす様々な設計シナリオを十分に検査するのに必要な処理スループットを達成する複数の仮想マシンを含む。各仮想マシンが前のジョブを完了すると、当該各仮想マシンは、前記リストにある次のジョブがその意図する目的に適切かどうかを決定するため、前記処理キューを検査する。複合システムの複数回の反復を含む大規模プロジェクトは、複数の仮想マシンで実行される複数の処理セッションに分けられて、並行処理パスを可能にし、実行時間の速度を上げる。
【0141】
次の工程において、前記高速処理サーバの前記仮想マシンが前記処理キューからの命令セットを見直した後、以下のシーケンスが実行される。
【0142】
(1)ユーザが最終結果およびポスト図面を見直す。
【0143】
(2)自動設計処理が最も低い建設費解をサーバファイルに戻し、前記処理で生成された出力ファイルの説明に沿ってユーザに前記処理ジョブが完了したことを通知する。
【0144】
(3)ユーザが前記完了した設計をユーザのワークステーションコンピュータに入れて、正確さ、明確さ、および完全性について前記設計を見直す。
【0145】
(4)設計が完了したとみなされると、図面は前記システムファイルサーバに保存され、前記完了プロジェクトフォルダに送られる。
【0146】
本明細書に記載の1若しくはそれ以上の実施形態は、以下の利点の1つ、幾つか、全てか、または無かを提供することができる。1つの利点は、多くの異なる工学的設計解の計算があり、各々の解が建設費および/または運転費について評価されて、どの工学的設計解が最小の総費用で建築物の必要性を最も満たすのかが決定されることである。これは、いかなる種類の等価分析も行うことが要求され、相当な人の努力を要するため以前では不可能であった。前記システムおよび方法では多数のシナリオの調査が可能であるが、これは、前記設計シナリオおよびコスト見積りを自動的に生成し、これらを比較して最も効率的で最も安い解を決定することが不可能であったため、以前では不可能であった。従来技術を使用して最良の解を見つける努力によって複数の設計を準備することおよび各々の詳細なコスト見積りを準備することは、前記複数の設計およびそれらの分析を実行するために必要とされる時間のため、全く非現実的である。コスト最適化設計を決定する概念は、従来のシステムおよび方法を超える利点がある。
【0147】
建築設備システムの単一の完全な設計でさえ自動的に生成できるコンピュータプログラムの能力は、今日の技術には存在しない。本明細書のシステムおよび方法の利点は、これらが建築設備システム(例えば、配管設備、暖房設備、換気設備、冷房設備、電気設備、照明設備、および防火設備)に関する工学的設計解を自動的に生成するように開発されたことである。前記システムおよび方法は、建築物の要件に関するユーザの入力を受け入れ、管、ダクト、および電線管の経路指定を自動的に計算するだけでなく、前記システムのサイズを設定し、設計される前記システムの詳細なコスト見積りを準備する、この当該システムおよび方法の能力は革新的である。これらのプログラムの出力は、建設業界が建築物を入札、許可、および建築するのに利用することができる既存のコンピュータ支援製図技術を利用したCADデータベースファイルである。本明細書の設計処理の自動化レベルは、現在の技術をはるかに超えて進歩している。
【0148】
少なくとも1つの実施形態の別の利点は、様々な建築設備システム(例えば、配管設備、暖房設備、換気設備、冷房設備、電気設備、照明設備、および防火設備)の経路指定、寸法設定、およびコストの最適化を決定するように使用されるプログラムが、建築設備システムの設計に以前は適用されて来なかった探索的、予測的、および反復的な計算方法の使用を用いることである。
【0149】
別の利点は、処理のためCADファイルを準備する方法が、建築物の器具、コンセント、および他の構成要素デバイスに関連付けられた全てのパラメータがフォーマットで予め定義されていることにおいて独特であり、当該フォーマットは、遠隔で実行されるソフトウェアがそのプロセスにおいてコスト分析のための代替設計を自動的に生成するのを可能にするように使用されるフォーマットである。
【0150】
別の利点は、前記システムが動作するプラットフォームの処理アーキテクチャが従来技術を基に革新的な方法で構築されていることである。前記プロセスに入力するためのCADファイルの準備は、安全なブレード型ワークステーションで実行される。前記CADファイルが準備され、前記入力データの整合性がチェックされると、当該CADファイルは、処理のため高速仮想実行サーバによってキューに発信され、当該高速仮想実行サーバは、前記ブレードワークステーションから前記サーバへのあらゆるアクセスが妨げられるファイアウォールシステムの背後に存在する。前記実行サーバの前記ワークステーション・ブレードネットワークからの分離により、ユーザと、前記経路指定、寸法設定、およびソフトウェア自体の最適化との間のあらゆる相互作用が妨げられる。
【0151】
別の利点は、自動設計プログラムの使用により、前記建築設備システムについてはるかに精密で正確な設計が可能となることである。これを行うことは、時間および費用の制約のため、従来の方法を使用していては不可能である。アルゴリズムによって生成される各設計は、はるかに高いレベルの正確さで計算されて、大きすぎるまたは概算システムにおける不必要な材料の無駄を除くことによって、建築物の建築における追加のコスト削減が可能となる。ハンドブック、テーブル、および他の概算システムを使用する代わりに、一つ一つの管材、電線管、電線、およびダクトが前記システムの実際の要求に応じて正確に計算され、結果として材料およびエネルギー効率の高い設計になっている。
【0152】
多数の他の変化、代替、バリエーション、変更、および修正が、当業者によって確認されるであろう。本発明が本明細書の記載の要旨と範囲内に納まり、このような全ての変化、代替、バリエーション、変更、および修正が含まれることを意図する。
【0153】
本開示は特定の実施形態および一般に関連する方法を説明してきたが、これら実施形態および方法の変更および置換は本技術分野の当業者にとっては自明であろう。従って、例示的実施形態の上記の記載は、本開示を定義または限定するものではない。他の変化、代替、および変更も、添付の請求の範囲によって定義された通りに本開示の要旨および範囲から逸脱することなく可能である。