(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記テストチャート出力手段は、テストチャート内の各パッチの大きさをリファレンスチャート内の各パッチと同じ大きさに出力し、リファレンスチャートをテストチャートに並べて配置させるための位置指定画像を出力する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<実施の形態>
〔画像形成装置1のシステム構成〕
図1を参照して説明すると、画像形成装置1は、画像処理部11、搬送部(給紙ローラー422、搬送ローラー44、排出ローラー45)、ネットワーク送受信部15、操作パネル部16、画像形成部17(画像形成手段)、及び記憶部19等が制御部10に接続されている。また、制御部10には、外部機器2を接続する外部機器接続部20が接続されている。
各部は、制御部10によって動作制御される。
【0011】
制御部10は、GPP(General Purpose Processor)、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Processor、特定用途向けプロセッサー)等の情報処理手段である。
制御部10は、記憶部19のROMやHDDに記憶されている制御プログラムを読み出して、この制御プログラムをRAMに展開させて実行することで、後述する機能ブロックの各手段として動作させられる。また、制御部10は、操作パネル部16から入力された所定の指示情報に応じて、装置全体の制御を行う。
【0012】
画像処理部11は、DSP(Digital Signal Processor)やGPU(Graphics Processing Unit)等の制御演算手段である。画像処理部11は、画像データに対して所定の画像処理を行う手段であり、例えば、拡大縮小処理、濃度調整、階調調整、画像改善処理等の各種画像処理を行う。
画像処理部11は、外部機器2や外部ネットワークから受信した画像データを、PDFやTIFF等のフォーマットのファイル単位に変換した上で、記憶部19に印刷データとして記憶することも可能である。
【0013】
画像形成部17は、ユーザーの出力指示により、ユーザーの端末(図示せず)から取得し、記憶部19に記憶し、又は外部機器2で撮像したデータから記録紙への画像形成を行わせる手段である。
搬送部は、給紙カセット421(
図3)から記録紙を搬送し、画像形成部17で画像形成させ、その後にトレイ部50へ搬送する。
なお、搬送部及び画像形成部17の動作については後述する。
【0014】
ネットワーク送受信部15は、外部ネットワークに接続するためのLANボードや無線送受信機等を含むネットワーク接続手段である。この外部ネットワークは、有線、無線のインターネットやイントラネットや携帯電話網等である。
ネットワーク送受信部15は、データ通信用の回線ではデータを送受信し、音声電話回線では音声信号を送受信する。
【0015】
操作パネル部16は、ユーザーによる画像形成装置1の各種ジョブの指示を取得する。また、操作パネル部16から取得したユーザーの指示により、各ユーザーの情報を入力、変更することも可能である。
【0016】
記憶部19は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリーやHDD(Hard Disk Drive)等の記録媒体を用いた記憶手段である。
記憶部19のROMやHDDには画像形成装置1の動作制御を行うための制御プログラム、及び後述する各種データ等が記憶されている。
なお、記憶部19には、一時ファイルの保存領域等が含まれている。また、記憶部19は、制御部10のユーザーの端末(図示せず)から送信された印刷データ、サムネイル画像、その他の各種ファイルのデータ等も記憶している。
【0017】
外部機器接続部20は、外部機器2が接続される。外部機器接続部20は、USB1.1、2.0、3.0等の各種USBやIEEE1394等のホスト用のコネクタ、HDMI(登録商標)や色差入力やビデオ入力用のコネクタ、無線LANやNFC(Near Field Communication)やBluetooth(登録商標)の接続回路とアンテナ、接続制御回路等から構成される。外部機器接続部20の接続制御回路は、外部機器2とのアクセスを制御するホスト部や、外部機器との通信を制御するN/Wインターフェイス部、インターフェイス部、ビデオキャプチャー部等を含んでいる。
外部機器2は、デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯電話、スマートフォン、タブレット、PDA(Personal Data Assistant)、ウェブカメラ、ネットワークカメラ、USBメモリー、SDカード/xD/メモリースティック等の各種フラッシュメモリーカード、USB接続HDD、NFC、RFID(Radio Frequency IDentification)カードのリーダー等である。
【0018】
外部機器接続部20に接続された外部機器2は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)撮像センサー等の撮像デバイスを備えたカメラ等が内蔵されている場合には、画像を撮像して画像データ500(
図2)を作成する撮像手段として機能する。
また、外部機器2は、記憶媒体が内蔵されている場合には、記憶部19と同様に、既にデジタルカメラ等で取得された画像データ500を記憶する記憶手段として機能する。
【0019】
なお、上述の例では、外部機器接続部20が一つのように記載した。しかしながら、画像形成装置1の外部機器接続部20の数は任意である。また、USBポートに接続された外部のUSBハブ等のポートに外部機器2が接続されるような構成も可能である。
また、画像形成装置1において、制御部10及び画像処理部11は、GPU内蔵CPU等やチップ・オン・モジュールパッケージのように、一体的に形成されていてもよい。
また、制御部10及び画像処理部11は、RAMやROMやフラッシュメモリー等を内蔵していてもよい。
また、画像形成装置1は、ファクシミリの送受信を行うFAX送受信部を備えていてもよい。
【0020】
〔画像形成装置1の制御構成〕
図2を参照して、本実施形態の画像形成装置1の制御構成について、機能ブロックを基に説明する。
画像形成装置1は、テストチャート出力部100(テストチャート出力手段)、画像データ取得部110(画像データ取得手段)、歪み補正部120(歪み補正手段)、射影変換部130(射影変換手段)、パッチ領域検出部140(パッチ領域検出手段)、色値特定部150(色値特定手段)、及び階調補正データ作成部160(階調補正データ作成手段)を備えている。
また、記憶部19には、画像データ500、階調補正データ510、テストチャートデータ520、マーカーデータ530が記憶されている。
【0021】
テストチャート出力部100は、複数の色のパッチを含むテストチャートデータ520を画像形成部17にテストチャートとして出力させる。
また、テストチャート出力部100は、テストチャートデータ520により、テストチャートに、各パッチを囲う格子状の罫線を出力させる。
また、テストチャート出力部100は、マーカーデータ530により、テストチャートの位置を示すマーカーを出力させる。
また、テストチャート出力部100は、テストチャートデータ520により、テストチャート内の各パッチの大きさをリファレンスチャート内の各パッチと同じ大きさに出力する。また、テストチャート出力部100は、テストチャートデータ520により、リファレンスチャートをテストチャートに並べて配置させるための位置指定画像を出力する。
【0022】
画像データ取得部110は、テストチャート出力部100により出力させたテストチャートと、色濃度が既知である複数の色のパッチを含むリファレンスチャートとが同時に撮像された画像データ500を、外部機器2から取得する。
【0023】
歪み補正部120は、画像データ取得部110により取得された画像データ500に含まれるレンズ歪みを補正する。
歪み補正部120は、画像データ500に含まれる格子状の罫線を認識し、この罫線の交点の位置を算出して、レンズ歪みを補正する。
【0024】
射影変換部130は、歪み補正部120によりレンズ歪みが補正された画像データ500を射影変換する。
射影変換部130は、画像データ500からマーカーを検出し、マーカーの位置により画像データ500を射影変換する。
【0025】
パッチ領域検出部140は、射影変換部130により射影変換された画像データ500から、テストチャート内の各パッチの領域及びリファレンスチャート内の各パッチの領域を検出する。
パッチ領域検出部140は、例えば、画像データ500に含まれる格子状の罫線の内部にある色付きの長方形等の形状を認識し、これから各パッチの領域を検出する。
【0026】
色値特定部150は、パッチ領域検出部140により検出されたテストチャート内の各パッチの領域及びリファレンスチャート内の各パッチの領域から色値を特定する。
【0027】
階調補正データ作成部160は、色値特定部150により特定されたテストチャート内の各パッチの色値及びリファレンスチャート内の各パッチの色値により画像形成部17の階調特性に対する階調補正データ510を作成する。
【0028】
画像データ500は、テストチャート出力部100により画像形成部17に出力させたテストチャートと、色及び濃度(以下、「色濃度」という。)が既知である複数の色のパッチを含むリファレンスチャートとが同時にデジタルカメラ等で撮像された画像のデータである。
画像データ500は、例えば、JPEG形式や所定形式のビットマップ等のRAW形式の画像フォーマットであってもよい。また、画像データ500は、各画素のRGB値を取得可能である。
【0029】
階調補正データ510は、例えば、画像形成部17へ出力の濃度の入力値と、実際に記録紙に出力される濃度とが、ほぼ線形(リニア)になるように補正するためのテーブル等である。階調補正データ510は、例えば、C(Cyan)、M(Magenta)、Y(Yellow)とK(Key Plate、blacK)の各色につき、入出力の特性の補正値を含んでいる。階調補正データ510は、各色の補正値として、例えば、8ビットであれば0〜255の各濃度の入力値に対して、画像形成部17で画像形成される濃度の出力値を何倍するかといった値をテーブルとして含んでいる。
なお、階調補正データ510は、所定の入力値の間隔で補完される曲線のような形式であってもよい。
【0030】
テストチャートデータ520は、CMYK各色の複数の色のパッチを含むテストチャートを描画するためのビットマップ画像データやPDL(Page Description Language)データ等である。
また、テストチャートデータ520は、各パッチの位置及び色の種類を示すデータを含んでいる。テストチャートデータ520の複数の色のパッチの大きさは、リファレンスチャート内の各パッチと同じ大きさに出力されるように構成されている。
また、テストチャートデータ520には、リファレンスチャートをテストチャートに並べて配置させるためのリファレンスチャート枠650(
図5)を描画するための位置指定画像のデータも含まれている。
【0031】
マーカーデータ530は、テストチャートに描画されるマーカーのビットマップ画像データやPDLデータ等である。
マーカーデータ530は、テストチャート上のマーカーの数と位置のデータも含んでいる。たとえば、マーカーデータ530は、パッチ群640(
図5)及びリファレンスチャート枠650の外側の四隅の所定位置に描画されるマーカー630の位置データ等を含んでいる。
【0032】
ここで、画像形成装置1の制御部10及び画像処理部11は、記憶部19に記憶された制御プログラムを実行することで、テストチャート出力部100、画像データ取得部110、歪み補正部120、射影変換部130、パッチ領域検出部140、色値特定部150、階調補正データ作成部160として機能する。
また、上述の画像形成装置1の各部は、本発明の画像形成方法を実行するハードウェア資源となる。
【0033】
〔画像形成装置1の動作〕
図3を参照し、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の動作について説明する。
トレイ部50は、画像形成部17により記録が施された記録紙の排出口41側に配設され、また、操作パネル部16は、画像形成装置1のフロント側に配設されている。
【0034】
本体部14は、画像形成部17を備えると共に、給紙部42と、用紙搬送路43と、搬送ローラー44と、排出ローラー45とを備えている。給紙部42は、それぞれサイズ又は向きが異なる記録紙を収納する複数の給紙カセット421と、給紙カセット421から記録紙を1枚ずつ用紙搬送路43に繰り出す給紙ローラー422とを備えている。給紙ローラー422、搬送ローラー44、及び排出ローラー45は、搬送部として機能する。記録紙は、この搬送部により搬送される。
給紙ローラー422によって用紙搬送路43に繰り出された記録紙は、搬送ローラー44によって画像形成部17に搬送される。そして、画像形成部17によって記録が施された記録紙は、排出ローラー45によってトレイ部50に排出される。
【0035】
画像形成部17は、感光体ドラム17aと、露光部17bと、現像部17cと、転写部17dと、定着部17eとを備えている。露光部17bは、レーザー装置やミラーやレンズやLEDアレイ等を備えた光学ユニットであり、画像データに基づいて光等を出力して感光体ドラム17aを露光し、感光体ドラム17aの表面に静電潜像を形成する。現像部17cは、トナーを用いて感光体ドラム17aに形成された静電潜像を現像する現像ユニットであり、静電潜像に基づいたトナー像を感光体ドラム17a上に形成させる。転写部17dは、現像部17cによって感光体ドラム17a上に形成されたトナー像を記録紙に転写させる。定着部17eは、転写部17dによってトナー像が転写された記録紙を加熱してトナー像を記録紙に定着させる。
【0036】
〔画像形成装置1によるテストチャート出力及び撮像処理〕
図4及び
図5を参照して、本発明の画像形成装置1の実施の形態に係るテストチャート出力及び撮像処理の説明を行う。
この処理においては、複数の色のパッチを含むテストチャートを画像形成部17に出力させる。そして、出力させたテストチャートに、色濃度が既知である複数の色のパッチを含むリファレンスチャートを配置して、外部機器2又はその他のデジタルカメラ等で同時に撮像する。
テストチャート出力に関する処理は、主に制御部10が、記憶部19に記憶されたプログラムを、各部と協働してハードウェア資源を用いて実行する。
また、撮像に関する処理は、ユーザーの指示により、外部機器2又はその他のデジタルカメラ等が、各部と協働してハードウェア資源を用いて実行する。
【0037】
(ステップS101)
まず、制御部10は、テストチャート出力部100により、テストチャート出力処理を行う。
図5(a)を参照すると、制御部10は、画像データ500を描画(ラスタライズ)して、記憶部19に描画用のビットマップデータを一時ファイルとして作成する。
制御部10は、例えば、テストチャートデータ520を基に、CMYK各色に対応するパッチ列を含むパッチ群640を描画するための罫線と、リファレンスチャート枠650とを描画する。また、制御部10は、パッチ群640内には、例えば、CMYKそれぞれについて、所定数の濃度別の長方形形状のパッチを描画する。
【0038】
(ステップS102)
次に、制御部10は、テストチャート出力部100により、マーカー出力処理を行う。制御部10は、例えば、マーカーデータ530を基に、パッチ群640及びリファレンスチャート枠650の外部の所定位置にマーカー630を、記憶部19の描画用のビットマップデータに描画する。この際、制御部10は各マーカーより外に枠線等を描画してもよい。
なお、制御部10は、マーカー630を、四隅のいずれかに別々の形状のマーカー630を描画することで、テストチャートの方向を示すことも可能である。
また、制御部10が、テストチャートデータ520とマーカーデータ530とがまとめられたデータを描画するような構成であってもよい。
【0039】
(ステップS103)
次に、制御部10は、テストチャート出力部100及び画像形成部17により、画像形成処理を行う。
制御部10は、記憶部19に記憶された描画用のビットマップデータを、階調補正データ510により階調を補正した上で、画像形成部17で画像形成させる。これにより、テストチャート620が記録紙に印刷される。
この際、画像形成部17に入力される各パッチの箇所の濃度の入力値と、実際に記録紙に出力される濃度とは、階調補正データ510の調整前なのでずれている。
【0040】
(ステップS104)
次に、外部機器2又はその他のデジタルカメラ等は、撮像処理を行う。
図5(a)(b)を参照すると、サービスマン等のユーザーは記録紙に印刷されたテストチャート620のリファレンスチャート枠650内に、リファレンスチャート700を載置する。このリファレンスチャート700は、例えば、リファレンスチャート枠650に収まるような大きさに、予め既知の色濃度の各パッチが罫線とともにオフセット印刷された印刷物等であり、ユーザーが保持している。
この状態で、外部機器2又はその他のデジタルカメラ等は、ユーザーの指示を取得して撮像を行う。これにより、テストチャート620とリファレンスチャート700とが同時に一つの画像データ500として撮像される。
この撮像の際に、ユーザーの影等が写りこむことを避けるため、水平な台の上に載置されたテストチャート620に対して、斜めから撮像することも可能である。また、できるだけ大きな画像を近くから撮像するため、ズームレンズをズーム側にして撮像することも可能である。
外部機器2又はその他のデジタルカメラ等は、撮像された画像を所定形式に画像変換して、RAMやフラッシュメモリーやHDD等である記録媒体に、画像データ500として記憶する。
以上により、本発明の実施の形態に係るテストチャート出力及び撮像処理を終了する。
【0041】
〔画像形成装置1による階調補正処理〕
次に、
図6を参照して、本発明の画像形成装置1の実施の形態に係る階調補正処理について説明する。
画像形成装置1は、上述のテストチャート出力及び撮像処理で撮像された画像データ500を取得し、画像データ500内のカメラレンズの曲面に由来する歪みを補正し、射影変換(投影変換)を行ってからテストチャート及びリファレンスチャートの各パッチの領域とその色値とを算出し、この色値により階調補正データ510を作成する。
この処理は、主に制御部10が、記憶部19に記憶されたプログラムを、各部と協働してハードウェア資源を用いて実行する。
以下では、
図6のフローチャートにより、階調補正処理の概要をステップ毎に説明する。
【0042】
(ステップS201)
まず、制御部10は、画像データ取得部110により、画像データ取得処理を行う。
制御部10は、外部機器2がデジタルカメラ等であり撮像手段として機能する場合、この撮像手段で撮像され記録媒体に記録されていた画像データ500を取得し、記憶部19に記憶させる。また、制御部10は、ビデオキャプチャー等により、撮像された画像を取得して、画像データ500として記憶部19に直接記憶してもよい。
また、制御部10は、外部機器2がUSBメモリー等の記録媒体であった場合、別途、デジタルカメラ等で撮像され外部機器2内に記憶されていた画像データ500を取得し、記憶部19に記憶させる。
【0043】
(ステップS202)
次に、制御部10は、歪み補正部120により、歪み補正処理を行う。
制御部10は、画像データ500に含まれるレンズ歪みを補正する処理を行う。これにより、画像データ500の特に画像データ500の端部で顕著な歪みが解消され、傾斜がついた状態のテストチャート及びリファレンスチャートの画像となる。
この処理の詳細については、後述する。
【0044】
(ステップS203)
次に、制御部10は、射影変換部130により、射影変換処理を行う。
制御部10は、レンズ歪みが補正された画像データ500を射影変換する処理を行う。これにより、画像データ500の傾斜が解消され、テストチャートとリファレンスチャートとを容易に画像解析可能となる。
この処理の詳細についても、後述する。
【0045】
(ステップS204)
次に、制御部10は、パッチ領域検出部140と、色値特定部150と、階調補正データ作成部160とにより、階調補正データ作成処理を行う。
制御部10は、射影変換された画像データ500の画像解析を行い、テストチャート内の各パッチの領域及びリファレンスチャート内の各パッチの領域を検出し、それぞれ対応する各パッチの領域の色値を特定し、それぞれ対応する各パッチの色値により、階調補正データ510を作成する。これにより、精度のよい階調補正が可能となる。
この処理の詳細についても、後述する。
以上により、本発明の実施の形態に係る階調補正処理を終了する。
【0046】
〔画像形成装置1による歪み補正処理〕
次に、
図7〜
図9を参照して、
図6のステップS202の歪み補正処理の詳細について説明する。
この処理は、主に歪み補正部120が行う。以下で、
図7のフローチャートにより、歪み補正処理の詳細をステップ毎に説明する。
【0047】
(ステップS221)
まず、制御部10は、罫線認識処理を行う。
制御部10は、画像データ500から、各パッチを囲う格子状の罫線を画像認識する。
図5の例ではパッチ群640の罫線を認識する。
制御部10は、この罫線の認識は、例えば、画像データ500からSobelフィルタ等によりエッジ検出を行い、所定の長さの線分の箇所を罫線として認識する。この際、罫線は、レンズ歪みにより曲線として認識される。
なお、制御部10は、
図5の例では、リファレンスチャート枠650や、リファレンスチャート700内の罫線についても認識してもよい。
また、画像認識については、画像処理部11のGPU等の機能を用いて演算を高速化してもよい。これは、以下の処理でも同様である。
【0048】
(ステップS222)
次に、制御部10は、格子点座標検出処理を行う。
制御部10は、認識された罫線から、格子点の座標を認識する。ここでは、曲線として認識された罫線同士の交点である格子点の位置(座標)を検出する。ここでは、制御部10は、例えば、曲線の罫線の交点を算出して、これを検出した格子点とする。
なお、制御部10は、この格子点の座標の検出についても、
図5の例では、リファレンスチャート700の罫線について行ってもよい。
【0049】
(ステップS223)
次に、制御部10は、歪み補正計数算出処理を行う。
図8を参照すると、レンズ歪みは、デジタルカメラ等のカメラのレンズが曲面であるため、直線が直線で写らなくなる現象で特に画像周辺部で顕著に見られる。このレンズ歪みの種類としては、
図8(a)に示す樽型歪みや、
図8(b)に示す糸巻き型歪みが存在する。また、
図8(c)に示すように樽型歪みと糸巻き型歪みが組み合わされた複合型歪みも存在する。
【0050】
制御部10は、デジタルカメラ等のレンズを通して撮像された画像データ500上で、格子点の座標(画像平面上の交点座標)であるmは、以下の式(1)で表現される:
【0052】
式(1)において、m:画像平面上の交点座標、s:スケール係数、M:本来の格子点の座標を示すワールド座標系、A:カメラの内部パラメーター(3×3行列)、[R|t]:外部パラメーター、を示す。
また、式(1)は、以下の式(2)のように表現することが可能である:
【0054】
式(2)において、fx,fy:焦点距離、cx,cy:光軸中心、を示す。
ここで、歪みのない理想状態における格子点の座標を(u,v)とすると、上述の式(2)は、以下の式(3)のように変形可能である。
【0056】
実際には、レンズ歪みに起因して、格子点は理想状態の座標とは異なる場所に現れる。つまり、上述の格子点座標検出処理で取得された格子点の座標(xd,yd)は、実際にはレンズ歪みよりずれた座標となる。
このように実際に取得された格子点の座標(xd,yd)が含まれるレンズ歪みモデルは、以下の式(4)のようになる。
【0058】
式(4)において、k1,k2,k3:半径方向の歪み係数、p1,p2:円周方向の歪み係数、を示す。
ここで、制御部10は、式(3)を式(4)に代入した式に、取得された格子点の座標(xd,yd)の値を代入し、これらの歪み係数を算出することができる。
なお、制御部10は、画像データ500中で曲線として認識された罫線について、本来投影されるべき直線にフィッティングさせる手法により、歪み係数を推定してもよい。
【0059】
(ステップS224)
次に、制御部10は、歪み補正適用処理を行う。
制御部10は、算出された歪み係数を画像データ500に適用して、変形する。
制御部10は、算出された上述の歪み係数を代入した式(4)に、画像データ500の各ピクセルの座標を代入して、算出された(u,v)の位置に、このピクセルを移動させる。なお、制御部10は、この際、スムージング等の処理を行ってもよい。
図9を参照すると、レンズ歪み補正前の画像である
図9(a)は、算出された歪み係数により例えば
図9(b)のように補正される。
以上により、本発明の実施の形態に係る処理を終了する。
【0060】
〔画像形成装置1による射影変換処理〕
次に、
図10〜
図11を参照して、
図6のステップS203の射影変換処理の詳細について説明する。
この処理は、主に射影変換部130が行う。以下で、
図10のフローチャートにより、射影変換処理をステップ毎に説明する。
【0061】
(ステップS231)
まず、制御部10は、マーカー検出処理を行う。
制御部10は、画像データ500から、テストチャートの位置を示すマーカーを検出する。
図11(a)を参照すると、制御部10は、四隅に印刷されているマーカー630の位置を、それぞれ検出する。
図11(b)を参照すると、射影変換部130は、マーカーを検出するために、射影変換前の画像データ500aからマーカーデータ530に記載されたマーカーの形状等を画像認識する。
制御部10は、マーカーの形状等が画像認識された場合、例えば、画像データ500a上のこの形状等の中心座標をマーカー630の位置として算出する。この際に、制御部10は、各マーカーより外に印刷された枠線等についても検出してもよい。また、制御部10は、認識したマーカー630や枠線の位置等により、テストチャート620の向きについても認識してもよい。
【0062】
(ステップS232)
次に、制御部10は、射影変換行列算出処理を行う。
制御部10は、画像データ500上の四隅のマーカーの座標と、テストチャートデータ520上でマーカーデータ530が出力される四隅のマーカーの座標とを比較して、射影変換行列を算出する。
ここで、射影変換前の座標(x',y')、及び射影変換後の座標(x,y)は、a〜hの行列要素を有する射影変換行列Hを用いて、式(5)及び式(6)のような関係で表現することができる。
【0065】
制御部10は、
図11(a)の射影変換前の画像データ500aから検出された四隅のマーカーの座標を、それぞれ射影変換前の座標(x1',y1')〜(x4',y4')として取得する。さらに、制御部10は、
図11(b)のテストチャートデータ520上の四隅のマーカーデータ530による座標を、それぞれ射影変換後の座標(x1,y1)〜(x4,y4)として取得する。
制御部10は、(x1',y1')〜(x4',y4')及び(x1,y1)〜(x4,y4)を式(5)又は式(6)に代入した、下記の式(7)で示す8つの連立方程式を解いて、射影変換行列Hの行列要素のa〜hを算出する。このように、画像データ500から認識された四隅のマーカーの座標を用いることで、射影変換行列Hの正確な値を算出することが可能となる。
【0067】
(ステップS233)
次に、制御部10は、射影変換適用処理を行う。
制御部10は、画像データ500について、実際の射影変換を行う。
ここで、上述のステップで算出された射影変換行列Hは、射影変換後の座標(x,y)を、射影変換前の座標(x',y')に射影変換するための行列である。このため、制御部10は、射影変換前の座標(x',y')を射影変換後の座標(x,y)に変換するために射影変換行列Hの逆行列H'を算出する。
制御部10は、算出された逆行列H’により、画像データ500の各ピクセルを射影変換する。制御部10は、この際も、スムージング等を行ってもよい。
図11の例では、制御部10は、
図11(a)の画像データ500aを射影変換し、
図11(c)の画像データ500bのような画像を得ることが可能である。
なお、
図11の例では、説明を分かりやすくするため、リファレンスチャート700が配置されていないものの、制御部10は、実際には配置された状態で撮像された画像データ500に対して射影変換を行う。
以上により、本発明の実施の形態に係る射影変換処理を終了する。
【0068】
〔画像形成装置1による階調補正データ作成処理〕
次に、
図12〜
図13を参照して、
図6のステップS204の階調補正データ作成処理の詳細について説明する。
以下で、
図12のフローチャートにより、階調補正データ作成処理をステップ毎に説明する。
【0069】
(ステップS241)
まず、制御部10は、パッチ領域検出部140により、パッチ領域検出処理を行う。
制御部10は、射影変換された画像データ500から、テストチャート内の各パッチの領域及びリファレンスチャート内の各パッチの領域を検出する。
制御部10は、画像データ500を画像認識し、テストチャートデータ520の罫線内に対応する位置にある、例えば、概四角形で示される座標データとしてパッチの領域を検出する。
また、制御部10は、画像データ500を画像認識し、テストチャートに並べて配置されたリファレンスチャートの各パッチの領域を検出する。ここで、
図5の例によると、リファレンスチャート700は、リファレンスチャート枠650内に少し斜めに配置されることもあり得るため、制御部10は、リファレンスチャート700の罫線を、ハフ(Hough)変換等で画像認識して回転させ、その上で各パッチの領域を検出してもよい。
制御部10は、テストチャート及びリファレンスチャートの各パッチの領域を検出した後、テストチャートデータ520のCMYKのパッチ列内の色の濃度に対応付けして、記憶部19に一時的に記憶させる。
【0070】
(ステップS242)
次に、制御部10は、色値特定部150により、色値特定処理を行う。
制御部10は、テストチャート内の各パッチの領域及びリファレンスチャート内の各パッチの領域から色値を特定する。具体的には、制御部10は、画像データ500のパッチの領域内の各ピクセルのRGB成分それぞれについて平均値を算出し、これを色値として特定する。
なお、制御部10は、単純な平均値ではなく、RGB成分のヒストグラムからメジアン等を算出して、これを基に色値を特定することも可能である。また、制御部10は、パッチの領域の境界付近の所定割合のピクセルについては、平均値の算出に使用しないことも可能である。これにより、境界付近の誤差を抑えて正確な色値を算出できる。
【0071】
(ステップS243)
次に、制御部10は、階調補正データ作成部160により、階調補正データ算出処理を行う。
図13を参照して説明すると、制御部10は、特定されたテストチャート内の各パッチの色値及びリファレンスチャート内の各パッチの色値により画像形成部17の階調特性に対する階調補正データ510を作成する。
制御部10は、CMYKのパッチ列毎に、テストチャート内のパッチの色値と対応する濃度のリファレンスチャートのパッチの色値とを掛け合わせ、画像形成部17からの出力をリニアにするような値のテーブルを、階調補正データ510として算出する。
【0072】
図13(a)は、各濃度により、補正されないで画像形成部17から記録紙に画像形成された場合に観察される色値の特性を示す補正前入出力特性値810の概念を示すグラフである。
図13の各グラフにおいて、横軸は濃度、縦軸は色値を示している。
図13(b)は、リファレンスチャート内のパッチと比較され算出された階調補正データ510を示している。
図13(c)は、
図13(a)の補正前入出力特性値810が、算出された階調補正データ510と掛け合わせられて補正され、画像形成部17から記録紙に画像形成された場合に観察される色値の特性を示す補正後入出力特性値820の概念を示すグラフである。このように、算出された階調補正データ510により、リニアに近い入出力の濃度特性が得られる。
以上により、本発明の実施の形態に係る階調補正データ作成処理を終了する。
【0073】
以上のように構成することで、以下のような効果を得ることができる。
従来、特許文献1に記載されているような、デジタルカメラ等の外部機器によって撮像された画像データから階調補正を行う技術においては、撮像条件や撮像デバイスのレンズに由来する画像の歪みに関する考慮がなされていなかった。このため、画像を解析する上での精度が低下し、実用的に精度のよい階調補正を行うことはできなかった。
これに対して、本発明の画像形成装置1は、画像形成部17の階調特性に対する階調補正を行い、複数の色のパッチを含むテストチャートを画像形成部17に出力させるテストチャート出力部100と、テストチャート出力部100により出力させたテストチャートと、色濃度が既知である複数の色のパッチを含むリファレンスチャートとが同時に撮像された画像データ500を取得する画像データ取得部110と、画像データ取得部110により取得された画像データ500に含まれるレンズ歪みを補正する歪み補正部120と、歪み補正部120によりレンズ歪みが補正された画像データ500を射影変換する射影変換部130と、射影変換部130により射影変換された画像データ500から、テストチャート内の各パッチの領域及びリファレンスチャート内の各パッチの領域を検出するパッチ領域検出部140と、パッチ領域検出部140により検出されたテストチャート内の各パッチの領域及びリファレンスチャート内の各パッチの領域から色値を特定する色値特定部150と、色値特定部150により特定されたテストチャート内の各パッチの色値及びリファレンスチャート内の各パッチの色値により画像形成部17の階調特性に対する階調補正データ510を作成する階調補正データ作成部160とを備えることを特徴とする。 このように構成することで、撮像された画像データ500に対してレンズ歪みの補正及び射影変換を行って、パッチ領域を正確に検出することが可能となる。このため、画像データ500をテストチャートデータ520に近い状態に変換して、リファレンスチャートと比較することが可能となり、テストチャートの各パッチ及びリファレンスチャートの各パッチの正確な色値を算出することができる。これにより、デジタルカメラ等で撮像された画像データ500であっても、正確な階調補正データ510の作成が可能となり、実用的な階調補正ができる。また、画像データ500が、PDAやスマートフォン等の階調特性やレンズ性能のよくない撮像手段を備えた外部機器2で撮像された場合でも、ロバストで正確な階調補正ができる。
よって、従来のように印刷されたパッチを目視で確認し、測色計や濃度計で測定し、手作業で階調補正のパラメーターを入力して階調補正を行うといった作業を行う必要がなくなり、ユーザーの手間を減らすことができる。
また、画像形成装置1が経年劣化等により入出力特性が変化した場合でも、容易に精度よく階調補正することができる。これにより、写真等のハーフトーン画像を忠実に出力させたいときに、そのデジタルカメラ等を使って、すぐにキャリブレーションすることができる。
【0074】
また、従来から、記録用紙にパッチを含むテストチャートを印刷し、スキャナー等の読み取り装置を用いてパッチの色値を測定することで入出力特性の階調補正を行う方法も存在している。この階調補正方法は精度がよいものの、読み取り装置のないプリンターでは使用することはできなかった。
これに対して、本発明の画像形成装置1は、読み取り装置がないプリンター等でも、外部のデジタルカメラ等で撮像された画像データ500から、精度よく階調補正を行うことができる。また、読み取り装置を別途必要としないため、コストも削減できる。
【0075】
また、従来、レンズ歪みを測定する場合、チェックパターンの印刷物を用意し、撮影した画像中の格子点の位置(座標)から歪みを判定していた。
これに対して、本発明の画像形成装置1は、テストチャート出力部100が、テストチャートに、各パッチを囲う格子状の罫線を出力させ、歪み補正部120が、画像データ500に含まれる格子状の罫線の位置により、レンズ歪みを補正することを特徴とする。
このようなテストチャートの構成を採用することにより、(1)チェックパターンの印刷物を別途用意してレンズ歪みを測定し、(2)その後、階調補正用のパッチが印刷されたテストチャートを撮像するといった手間を省くことが可能となる。つまり、階調補正用のパッチとレンズ歪み補正用の画像とを同時に撮像した画像データ500から階調補正を行うことができ、撮像回数を低減し、キャリブレーションを簡易な手順で行うことが可能となる。このため、ユーザーの利便性を向上させることができる。
また、テストチャートに歪み補正用の格子状罫線を配置することで、レンズ歪みの補正とパッチの領域の検出等を同一の画像データ500で行うことができるため、高精度の階調補正データ510を作成することができる。
【0076】
また、本発明の画像形成装置1は、テストチャート出力部100が、テストチャートの位置を示すマーカーを出力させ、射影変換部130は、画像データ500から前記マーカーを検出し、前記マーカーの位置により画像データ500を射影変換することを特徴とする。
このように構成することで、画像データ500の撮像時に、影がテストチャートに映り込まないように斜め上方からテストチャート及びリファレンスチャートを撮像しても、正確な階調補正をすることができる。
また、射影変換によりほぼ平面になるよう変換することで、各パッチの領域の面積を均一化して、階調補正の精度をよくすることができる。
また、レンズの歪み補正を行った後の画像データ500から射影変換を行うことで、正確な射影変換ができ、レンズ歪みを補正しないで射影変換するより階調補正の精度を高められる。
【0077】
また、本発明の画像形成装置1は、テストチャート出力部100が、テストチャート内の各パッチの大きさをリファレンスチャート内の各パッチと同じ大きさに出力し、リファレンスチャートをテストチャートに並べて配置させるための位置指定画像を出力する
このように構成することで、テストチャートの各パッチの領域とリファレンスチャートの各パッチの領域の面積が統一化され、画像データ500の撮像時の撮像データの各ピクセルの誤差の影響が少なくなる。このため、階調補正の精度をよくすることができる。
また、リファレンスチャートの各パッチとテストチャートの各パッチが並べられていることで、各パッチを濃度と対応付けしやすくなる。よって、階調補正の処理コストを低減することができる。
【0078】
〔他の実施の形態〕
なお、上述の実施の形態においては、CMYKカラーの各色の階調補正を行うように記載したものの、モノクロ出力用のプリンターの階調補正を行うことも可能である。また、CMYKのいずれかのトナー又は各トナーの組み合わせに対応した階調補正を行うことも可能である。また、本実施形態の階調補正方法は、スキャナー等の読み取り装置を備えた画像形成装置にも適用可能である。
また、上述の実施の形態においては、射影変換を行ってからパッチ領域を検出したものの、射影変換しない状態でパッチの領域を検出することも可能である。つまり、変形した四角形としてパッチの領域を取得して、これから色値を特定することもできる。
また、制御部10は、レンズ歪み除去と射影変換とを行った画像データ500から算出されたパッチ領域について色値を算出する際に、各ピクセルについて射影変換とレンズ歪み除去をする前の座標を逆変換等で算出し、この座標における変換前の画像データ500のピクセルのRGBの色値から平均値を算出するような構成も可能である。これにより、画像変換やスムージングの影響を抑え、更に精度の高い階調補正データ510を作成することができる。
また、制御部10は、デジタルカメラ等のCCDやCMOS素子のRGB画素の配置やJPEGのexifデータ等に含まれるホワイトバランス等の情報により、作成された階調補正データ510について更に補正を行ってもよい。
また、制御部10は、外部機器2がウェブカメラ等であった場合は、CCDやCMOSセンサーで撮像された所定フォーマットの画像データをビデオキャプチャー等で取得し、直接、記憶部19に画像データ500として取得するような構成であってもよい。つまり外部機器2が監視カメラ等であった場合でも、その監視カメラの画像から階調補正を行うこともできる。
【0079】
また、本発明は、画像形成装置以外のUSBを備えた情報処理装置にも適用できる。つまり、ネットワークスキャナ、スキャナーをUSB等で別途接続したサーバー等を用いる構成であってもよい。
【0080】
また、上記実施の形態の構成及び動作は例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実行することができることは言うまでもない。