特許第5960265号(P5960265)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5960265空間分割多重システムのための方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5960265
(24)【登録日】2016年7月1日
(45)【発行日】2016年8月2日
(54)【発明の名称】空間分割多重システムのための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04J 14/00 20060101AFI20160719BHJP
   H04J 14/04 20060101ALI20160719BHJP
   H04J 14/06 20060101ALI20160719BHJP
   H04B 10/25 20130101ALI20160719BHJP
   G02B 6/26 20060101ALI20160719BHJP
   G02B 6/06 20060101ALI20160719BHJP
【FI】
   H04B9/00 F
   H04B9/00 250
   G02B6/26
   G02B6/06 Z
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-528693(P2014-528693)
(86)(22)【出願日】2012年9月4日
(65)【公表番号】特表2014-531149(P2014-531149A)
(43)【公表日】2014年11月20日
(86)【国際出願番号】US2012053663
(87)【国際公開番号】WO2013033703
(87)【国際公開日】20130307
【審査請求日】2014年4月23日
(31)【優先権主張番号】61/530,929
(32)【優先日】2011年9月2日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/602,722
(32)【優先日】2012年9月4日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391030332
【氏名又は名称】アルカテル−ルーセント
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】セトゥマダーバン,チャンドラセカール
(72)【発明者】
【氏名】リウ,シャン
(72)【発明者】
【氏名】ウィンザー,ピーター・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】グノック,アラン・エイチ
【審査官】 前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−197739(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/151432(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/151484(WO,A1)
【文献】 米国特許第06418256(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04J 14/00
G02B 6/06
G02B 6/26
H04B 10/25
H04J 14/04
H04J 14/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
間分割多重(SDM)伝送システムであって、
マルチコア光ファイバの第1および第2のセグメントと、
波長分割多重光信号の波長チャネルをアドおよびドロップするように構成された光アドドロップマルチプレクサ(OADM)と、
前記第1のセグメントの個々のコアを前記OADMの入力に接続するように構成された第1のシングルコアツーマルチコアコネクタと、
前記OADMの出力を前記第2のセグメントの個々のコアに接続するように構成された第2のシングルコアツーマルチコアコネクタとを備え、
前記第1のセグメントの第1のファイバコアは、前記第1のセグメントの前記第1のファイバコアに対応するファイバコア以外の前記第2のセグメントのファイバコアに接続される、空間分割多重(SDM)伝送システム。
【請求項2】
前記第2のマルチコア光ファイバの前記光コアの空間割当が、循環方式で、前記第1のマルチコア光ファイバの前記光コアの空間割当から変更される、請求項1に記載のSDM伝送システム。
【請求項3】
前記OADMが、再構成可能な光アドドロップマルチプレクサ(ROADM)を備える、請求項1に記載のSDM伝送システム。
【請求項4】
第1のマルチコア光ファイバセグメント上の光信号を取得することと、
2のマルチコア光ファイバセグメント光信号を転送することとをみ、
光信号は、前記第1のセグメントの個々のコアを光アドドロップマルチプレクサ(OADM)または光増幅器の入力に接続する第1のシングルコアツーマルチコアコネクタによって転送され、
光信号は、前記OADMまたは前記光増幅器の出力を前記第2のセグメントの個々のコアに接続する第2のシングルツーマルチコアコネクタによって転送され、
前記第1および第2のマルチコア光ファイバセグメントの光コアの空間割当は、前記第1のセグメントの第1のファイバコアが、前記第1のセグメントの前記第1のファイバコアに対応するファイバコア以外の前記第2のセグメントの単一のファイバコアに接続されるように変更される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、引用によりその全体が本明細書に組み込まれている、「Method and Apparatus for Space−Division Multiplexing Systems」という名称の、2011年9月2日に出願した米国仮特許出願第61/530,929号の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、光通信機器に関し、より詳細には、しかし排他的にではなく、伝送媒体としてマルチコアファイバ(MCF)、マルチモードファイバ(MMF)、少数モードファイバ(FMF)、または公称非結合シングルモードファイバ(SMF)で作製されたリボンケーブルを使用する空間分割多重(SDM)システムにおける光通信信号の伝送に関する。
【背景技術】
【0003】
本節では、本明細書に記載の発明のより良い理解を促進するのに役立ち得る態様を紹介する。したがって、本節の記述は、このことを考慮に入れて読まれるべきあり、何が先行技術であるかまたは何が先行技術でないかについての自認と理解されるべきではない。
【0004】
伝送媒体を通って進む信号間の性能変動は、例えば空間分割多重(SDM)システムの伝送性能を含めて、システムの伝送性能を悪化させる。したがって、そのような伝送システムに関連する1つの技術的問題は、伝送媒体としてマルチコアファイバ(MCF)、マルチモードファイバ(MMF)、少数モードファイバ(FMF)、または公称非結合シングルモードファイバ(SMF)で作製されたリボンケーブルを使用するSDMシステムの伝送性能をどのように向上させるかである。特に、MCFの複数のコア、またはMMFの複数のモード、またはリボンケーブルの複数のファイバを通って進む信号間の性能変動は、伝送性能を改善するために最小化される必要がある。
【0005】
そのような伝送システムの伝送性能に対処するための1つの既存の解決策は、より良い改善されたファイバ設計および製造によって、損失、分散、およびクロストークなどのMCFの伝送特性の均一性を高めることである。しかし、この手法は、性能による利益を制限してきたし、均一性要求が増大するにつれてますます費用がかかるようになる。さらに、MMFでは、一般に、より高次のモードの損失は基本モードの損失より大きく、異なるモードの損失を均一にすることは難しい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
MCFベースの伝送システムの一実施形態によれば、MCFスパンのコアのそれぞれを通って進む光信号は、次のMCFスパンにおける別のコアに移される。このコアツーコア信号ローテーションは、MCF伝送リンクに沿って複数の位置において続けられ得る。コアツーコアローテーションが適用される位置は、(1)光アド/ドロップマルチプレクサ(OADM)サイト、(2)光増幅器サイト、または(3)(1)および(2)の組合せでよい。コアツーコアローテーションを行うことにより、損失、分散、および信号到着時間の均一性は、大いに改善されることが可能であり、それによってシステム性能全体を高めることができる。1つまたは複数のコアまたはモードはその他のコアまたはモードに関連するクロストークを増大させている可能性があるので、前述の技法の諸実施形態は、クロストークペナルティを空間多重信号のすべてに分配することにより、空間多重信号の性能変動を低減するのに役立ち得る。さらに、OADMおよび光増幅器における損失リプルおよび偏光依存損失(PDL)などいくつかの光部品欠陥から生じるシステム劣化は、コアツーコアローテーションの「平均化」効果によって低減され得る。
【0007】
MMFでは、一般に、異なるモードは異なる伝送特性を有する。次世代のタイトにパックされたリボンケーブルでは、個々のストランドがケーブルの横断面におけるリボンの中のどこに配置されるかに応じて、異なるストランドは異なる特性を有する可能性がある。したがって、前述のコアツーコアローテーションの基本概念は、MCFの場合に使用されるコアツーコアローテーションではなく、それぞれモードツーモード信号ローテーションおよびファイバツーファイバローテーションを使用することにより、MMFベースの伝送システムおよびファイバリボンベースの伝送システムに簡単に拡張され得る。ローテーションについてのこれらの3つの変形形態は、MCF、MMF、およびファイバリボンが組み合わせて使用されるシステムにおいて一緒に使用され得ることに留意されたい。
【0008】
例示的実施形態は、添付の図面に関連して行われる以下の詳細な説明からより明確に理解されるであろう。図は、本明細書に記載の非限定的な例示的実施形態を表す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態による空間分割多重(SDM)伝送システムの第1の実施形態のブロック図である。
図2】本発明の一実施形態による空間分割多重(SDM)伝送システムの第2の実施形態のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明の一実施形態による空間分割多重(SDM)伝送システムの第1の実施形態のブロック図を示す。図1は、SDM伝送システム100のためのマルチコアファイバ(MCF)伝送におけるコアツーコア信号ローテーションのための第1の実施形態を例示する。MCFスパンを通って進む光信号は、MCFの複数の異なるコア上の次のMCFスパンを通って進むように再構成される。図示されているように、波長分割多重(WDM)チャネル(C_1、C_2、…C_M)が、第1のMCFスパン120への接続のためにシングルコアツーマルチコアコネクタ110に提供されてよい。(ファイバスパンはまた、ファイバセグメントと呼ばれてもよい。)チャネルは、第1の空間割当を有する第1のMFCスパンに提供される。もちろん、光信号またはチャネルは、波長分割多重を利用する必要がない。
【0011】
MCFスパン120は、光信号によって横切られ、シングルコアツーマルチコアコネクタ130に提供される。この点では、空間割当は変更されないままである。シングルコアツーマルチコアコネクタ130は、光アドドロップマルチプレクサ(OADM)140にWDMチャネルを提供する。WDMチャネルの空間割当の再構成は、M入力M出力OADMにおいてOADMの出力ポートを、循環コアインデックスシフトを有する次のシングルコアツーマルチコアコネクタ150の入力ポートに接続することにより、容易に実行されることが可能であり、Mは整数である。例えば、C_(1:M−1)−>C_(2:M);C_(M)−>C_1。すなわち、第一に、第1のファイバセグメントの第M−1チャネルへの空間割当は、次のファイバセグメントにおける次に高いチャネルに切り替えられ、第1のファイバセグメントにおける第Mチャネルの空間割当は、次のファイバチャネルにおける第1のチャネルに移される。他の実施形態では、空間割当は、予め定められたパターンに応じて変化してもよい。MxM OADMは、MxM波長選択スイッチの形態でよい。OADMはまた、再構成可能なOADM、公称上はROADMでもよい。
【0012】
図2は、本発明の一実施形態による空間分割多重(SDM)伝送システムの第2の実施形態のブロック図を示す。図2は、コアツーコア信号ローテーションが光増幅器の複数の出力とシングルコアツーマルチコアコネクタの複数の入力ポートとの間の接続を適切に構成することにより実現される第2の実施形態を例示する。
【0013】
例示されたSDM伝送システム200において、MCFスパンを通って進む光信号は、MCFの複数の異なるコア上の次のMCFスパンを通って進むように再構成される。図示されているように、波長分割多重(WDM)チャネル(C_1、C_2、…C_M)が、第1のMCFセグメント220への接続のためにシングルコアツーマルチコアコネクタ110に提供される。これらのチャネルは、第1の空間割当を有する第1のMFCスパンに提供される。もちろん、光信号またはチャネルは、波長分割多重を利用する必要がない。
【0014】
MCFスパン220は、光信号によって横切られ、シングルコアツーマルチコアコネクタ230に提供される。この点では、空間割当は変更されないままである。シングルコアツーマルチコアコネクタ230は、WDMチャネルを複数のファイバ増幅器240に提供する。一実施形態では、ファイバ増幅器は、エルビウムドープファイバ増幅器(EDFA)である。WDMチャネルの空間割当の再構成は、複数の光増幅器240の出力とシングルコアツーマルチコアコネクタコネクタ250の複数の入力ポートとの間の接続を適切に構成することにより容易に実行され得る。例えば、複数のファイバセグメント間の空間割当は、循環コアインデックスシフトまたは何らかの他の予め定められたパターンに応じて変更されるように変更され得る。
【0015】
長いMCFは、通常、同じ性能設計で作製され、したがって、損失および分散のコアツーコア不均一性はスパンごとに同様であり得ることに留意されたい。MCFファイバに沿って複数の異なるコアを通して信号をローテーションさせることは、コアツーコア不均一性の負のシステムインパクトを効果的に低減する。コアツーコア信号ローテーションは、同じ位置から始まり同じ宛先で終わる信号間の到着時間差を低減することができることにも留意されたい。これは、いくつかの用途に有益であり得る。
【0016】
本発明の原理による他の実施形態では、SDM伝送システムの伝送媒体は、マルチモードファイバ(MMF)、少数モードファイバ(FMF)、または公称非結合シングルモードファイバ(SMF)で作製されたリボンケーブルでよい。MMFベースの伝送システムでは、図1および2に示されているシングルコアツーマルチコアコネクタは、モードスプリッタで置換される。MCF(FMF)のためのコアツーコアローテーション(モードツーモード)は、「サブスパン」ベースで実施され得る、例えば、短いファイバセグメントを継なぎ合わせて長いMCF(FMF)ファイバスパンを形成する場合に実施され得ることにも留意されたい。
【0017】
本明細書に記載の1つまたは複数の実施形態は、マルチコアファイバ(MCF)および少数モードファイバ(FMF)ベースの伝送システムの性能全体を向上させるのに役立つことが可能であり、これは、高伝送容量をサポートする伝送媒体としてのMCFおよびFMFを利用する次世代光伝送システムにおいて有益である。
【0018】
一実施形態では、空間分割多重(SDM)伝送システムは、伝送媒体の少なくとも2つのセグメントを含み、この場合、2つのセグメントの空間割当は異なる。一実施形態では、空間分割多重(SDM)伝送システムは、第1の空間割当を有する伝送媒体の第1のセグメント、および第2の空間割当を有する伝送媒体の第2のセグメントを含み、この場合、第1の空間割当は、第2の空間割当から変化する。
【0019】
一実施形態では、SDM伝送システムの伝送媒体の少なくとも1つのそれぞれのセグメントは、マルチコアファイバ(MCF)、マルチモードファイバ(MMF)、少数モードファイバ(FMF)、または公称非結合シングルモードファイバ(SMF)で作製されたリボンケーブルである。
【0020】
一実施形態では、第2の空間割当は、第1の空間割当のローテーションバージョンである。一実施形態では、第2の空間割当は、予め定められたパターンに応じて第1の空間割当から変化する。
【0021】
一実施形態では、第2のセグメントのファイバコアは、第1のセグメントのファイバコアに接続され、第1のセグメントの第1のファイバコアは、第2のセグメントの第1のファイバコア以外のものに接続される。したがって、第1のセグメントの第1のファイバコアは、第2のセグメントの対応する第1のファイバコア以外の第2のセグメントのファイバに接続される。一実施形態では、第2のセグメントの空間モードは、第1のセグメントの空間モードに接続され、第1のセグメントの第1の空間モードは、第2のセグメントの第1の空間モード以外のものに接続される。したがって、第1のセグメントの第1の空間モードは、第2のセグメントの対応する第1の空間モード以外の第2のセグメントの空間モードに接続される。一実施形態では、第2のセグメントのファイバは、第1のセグメントのファイバに接続され、第1のセグメントの第1のファイバは、第2のセグメントの第1のファイバ以外のものに接続される。したがって、第1のセグメントの第1のコアを進む光信号は、第2のセグメントの対応する第1のコア以外の第2のセグメントのコアに移される。
【0022】
一実施形態では、空間割当は、光アドドロップマルチプレクサ(OADM)によって第1のセグメントと第2のセグメントとの間で変更される。(OADM)は、再構成可能な光アドドロップマルチプレクサ(ROADM)でよい。他の実施形態では、光アドドロップマルチプレクサは、N入力N出力光スイッチを含む。
【0023】
一実施形態では、空間割当は、ファイバ増幅器によって第1のセグメントと第2のセグメントとの間で変更される。他の実施形態では、ファイバ増幅器は、N入力N出力のエルビウムドープファイバ増幅器である。
【0024】
一実施形態では、SDM伝送システムは、送信機および受信機を含み、第1のセグメントおよび第2のセグメントは、送信機と受信機との間のリンクを含む。他の実施形態では、SDM伝送システムは、第1の光アドドロップマルチプレクサ(OADM)および第2のOADMを含み、第1のセグメントおよび第2のセグメントは、第1のOADMと第2のOADMとの間のリンクを含む。他の実施形態では、SDM伝送システムは、第1の増幅器および第2の増幅器を含み、この場合、第1のセグメントおよび第2のセグメントは、第1の増幅器と第2の増幅器との間のリンクを含む。
【0025】
一実施形態では、方法は、第1の空間割当を有する伝送媒体の第1のセグメント上の光信号を取得するステップと、異なる空間割当を有する伝送媒体の第2のセグメント上の光信号を転送し、それによって光信号の空間割当を変更するステップとを含む。
【0026】
一実施形態では、伝送媒体は、マルチコアファイバ(MCF)、マルチモードファイバ(MMF)、少数モードファイバ(FMF)、または公称非結合シングルモードファイバ(SMF)で作製されたリボンケーブルである。一実施形態では、伝送媒体は、マルチコアファイバ(MCF)であり、転送するステップは、第1のセグメントの第1のコアを進む光信号を第2のセグメントの第1のコア以外のコアに移すステップを含む。他の実施形態では、第1のセグメントの第1のコアを進む光信号は、第2のセグメントの対応する第1のコア以外の第2のセグメントのコアに移される。
【0027】
一実施形態では、伝送媒体は、マルチモードファイバ(MMF)または少数モードファイバ(FMF)であり、転送するステップは、第1のセグメントの第1のモードを進む光信号を第2のセグメントの第1のモード以外のモードに移すステップを含む。他の実施形態では、第1のセグメントの第1のモードを進む光信号は、第2のセグメントの対応する第1のモード以外の第2のセグメントのモードに移される。
【0028】
一実施形態では、伝送媒体は、公称非結合シングルモードファイバ(SMF)を含むリボンケーブルであり、転送するステップは、第1のセグメントの第1のシングルモードファイバを進む光信号を第2のセグメントの第1のシングルモードファイバ以外のシングルモードファイバに移すステップを含む。他の実施形態では、第1のセグメントの第1のシングルモードファイバを進む光信号は、第2のセグメントの対応する第1のシングルモードファイバ以外の第2のセグメントのシングルモードファイバに移される。
【0029】
一実施形態では、光信号の空間割当を変更するステップは、光アド/ドロップマルチプレクサ(OADM)サイト、再構成可能なアド/ドロップマルチプレクサ(ROADM)サイト、光増幅器サイト、ファイバスパンにおける点、またはそれらの組合せにおいて行われる。
【0030】
一実施形態では、取得するステップおよび転送するステップは、伝送リンクに沿って複数の位置において実行され、それによって空間割当変更が伝送リンクに沿って複数の位置において実行される。空間割当変更は、循環方式で、または予め定められたパターンに応じて実行されてよい。
【0031】
一実施形態では、第1のセグメントおよび第2のセグメントは、送信機と受信機との間のリンクを含む。一実施形態では、第1のセグメントおよび第2のセグメントは、2つの光アド/ドロップマルチプレクサ(OADM)間のリンクを含む。一実施形態では、第1のセグメントおよび第2のセグメントは、2つの増幅器間のリンクを含む。
【0032】
様々な提供された実施形態は、より良い(改善された)ファイバ設計および製造を生成することに基づく既存の従来の手法に比べて、MCFの複数のコアを通って進む信号間の性能変動に対処するための新規の異なる手法、システムレベルの手法を提供する。結果として、本明細書で提供される諸実施形態は、実質的に追加のコストなしにシステム性能を改善することができる。
【0033】
本発明は、例示的実施形態に関連して説明されてきたが、この説明は限定的な意味で解釈されることを意図するものではない。説明された諸実施形態の様々な変更形態、ならびに本発明が関連する当業者には明らかである本発明の他の実施形態は、添付の特許請求の範囲に明示されている本発明の原理および範囲内にあるとみなされる。
【0034】
別途明示的に記載されていない限り、各数値および範囲は、用語「約」または「およそ」がその数値または範囲の値の前にあるかのように、近似値であると解釈されるべきである。
【0035】
請求項における図番および/または図参照ラベルの使用は、請求項の解釈を容易にするために本特許請求の主題の1つまたは複数の可能な実施形態を識別することを意図するものである。そのような使用は、それらの請求項の範囲を対応する図に示されている実施形態に必ずしも限定すると解釈されるべきではない。
【0036】
添付の特許請求の範囲に記載の方法クレームにおける要素は、もしあれば、対応するラベリングによって特定の順序で記載されるが、請求項の記述がそれらの要素のいくつかまたはすべてを実施するための特定の順序を別途暗示しない限り、それらの要素は、必ずしもその特定の順序で実施されることに限定されることを意図するものではない。
【0037】
本明細書における「一実施形態」または「実施形態」への言及は、その実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれてよいことを意味する。本明細書内の様々な箇所における語句「一実施形態では」は、必ずしもすべて同じ実施形態を指すわけではなく、他の実施形態を必然的に相互に排除する別々のまたは二者択一の実施形態でもない。用語「実装形態」にも同じことが当てはまる。
【0038】
さらに、本明細書では、用語「結合する」、「結合すること」、「結合される」、「接続する」、「接続すること」、または「接続される」は、エネルギーが2つ以上の要素間で伝達されることを可能にし、必ずしも必要ではないが1つまたは複数の追加の要素の介在が企図される当技術分野で知られているまたは今後開発される任意の方式を指す。逆に、用語「直接結合される」、「直接接続される」などは、そのような追加の要素がないことを暗示する。
【0039】
本明細書および図面は、本発明の原理を例示するにすぎない。したがって、当業者は、本明細書に明示的に記載または示されていないが本発明の原理を実施し本発明の趣旨および範囲内に含まれる様々な構成を考案することができるであろうことが理解されるであろう。さらに、本明細書に記載のすべての例は、本発明者(複数可)によって当技術を推進するために提供された本発明の原理および概念を読者が理解するのを支援するための教育目的のためであるにすぎず、そのような特に記載された例および条件に限定されないと解釈されるべきであることを主に明示的に意図するものである。さらに、本明細書において本発明の原理、態様、および実施形態を記載するすべての記述、ならびにそれらの特定の例は、それらの均等物を包含することを意図するものである。
【0040】
図に示されている様々な要素の機能は、「プロセッサ」および「コントローラ」とラベリングされた任意の機能ブロックを含めて、専用ハードウェアならびに適切なソフトウェアに関連してソフトウェアを実行することができるハードウェアの使用によって提供され得る。プロセッサによって提供される場合は、機能は単一の専用プロセッサによって、単一の共有プロセッサによって、またはそれらのうちのいくつかは共有され得る複数の個別プロセッサによって提供され得る。さらに、用語「プロセッサ」または「コントローラ」の明示的な使用は、ソフトウェアを実行することができるハードウェアを排他的に指すと解釈されるべきではなく、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、ネットワークプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、ソフトウェアを格納するための読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、および不揮発性ストレージを、限定なしに、暗示的に含んでよい。さらに、通常のおよび/またはカスタムの他のハードウェアが含まれてもよい。
図1
図2