特許第5960356号(P5960356)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5960356アニメーション再生方法、装置、機器、プログラム、及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5960356
(24)【登録日】2016年7月1日
(45)【発行日】2016年8月2日
(54)【発明の名称】アニメーション再生方法、装置、機器、プログラム、及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06T 13/80 20110101AFI20160719BHJP
【FI】
   G06T13/80 C
【請求項の数】11
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-516444(P2015-516444)
(86)(22)【出願日】2013年7月12日
(65)【公表番号】特表2015-531097(P2015-531097A)
(43)【公表日】2015年10月29日
(86)【国際出願番号】CN2013079301
(87)【国際公開番号】WO2014036857
(87)【国際公開日】20140313
【審査請求日】2014年12月15日
(31)【優先権主張番号】201210324327.5
(32)【優先日】2012年9月4日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201210461080.1
(32)【優先日】2012年11月15日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513309030
【氏名又は名称】シャオミ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】リー ジャンタオ
(72)【発明者】
【氏名】ワン ミン
(72)【発明者】
【氏名】スン ペン
【審査官】 真木 健彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−272388(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0179898(US,A1)
【文献】 特開2005−236472(JP,A)
【文献】 特開2011−049952(JP,A)
【文献】 川岸 祐也,カートゥンブラー:セルアニメーションのための非写実的モーションブラー,情報処理学会研究報告 Vol.2002 No.33,日本,社団法人情報処理学会,2002年 4月19日,グラフィクスとCAD 107-7,P.37-42
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 13/00 − 13/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のフレーム速度によってアニメーションを再生させる前に、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画するステップと、
前記所定のフレーム速度によって、補足映像が描画されたアニメーションを再生させるステップと
を含み、
前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画するステップは、
アニメーション中のフレームそれぞれの再生タイミングシーケンスを参考基準にして、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像の間の移動経路の長さ、及び、アニメーション表示インターフェースの画素ピッチ(DPI)に基づいて、前記先に再生させるフレーム画像を描画して得られる前記補足映像の透明度を特定し、特定された透明度によって、前記移動経路上に前記先に再生させるフレーム画像を多重的に描画するステップ、
及び/或いは、
アニメーション中のフレームそれぞれの再生タイミングシーケンスを参考基準にして、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像の間の移動経路上の画素点に対して、前記移動経路の長さ、及び前記画素点の位置に基づいて、規則に従って、前記画素点のRGBカラー情報と不透明度情報とを変換するステップ
を含むことを特徴とするアニメーション再生方法。
【請求項2】
前記規則は、一次元圧縮変換アルゴリズムである
ことを特徴とする請求項に記載のアニメーション再生方法。
【請求項3】
前記移動経路の長さ、及び前記画素点の位置に基づいて、規則に従って、前記画素点のRGBカラー情報と不透明度情報とを変換するステップは、
前記画素点を、前記移動経路の長さ、及び前記画素点の位置に基づいて、それぞれ、所定の圧縮比に従って、一定の透明性を有する一次元画像に圧縮して、各々の一次元画像を取得することにより、前記補足映像を構成するステップ
を含むことを特徴とする請求項に記載のアニメーション再生方法。
【請求項4】
前記画素点を、前記移動経路の長さ、及び前記画素点の位置に基づいて、それぞれ、所定の圧縮比に従って、一定の透明性を有する一次元画像に圧縮するステップは、
前記画素点によって構成される画像を画像マトリックスM、m及びnを画像マトリックスMの長さ及び幅、aを前記移動経路の長さ、P1(i,j)を前記画像マトリックスM内においてi行目且つj列目に位置する画素点、画素点P1(i,j)が所定の圧縮比に従って一定の透明度に圧縮された後の座標をP(x,j)とすると、
以下の数式により、即ち、
a>mである場合、
【数1】
a<mである場合、
【数2】
によって、前記画像マトリックスM内の各画素点を変換するステップを含む
ことを特徴とする請求項に記載のアニメーション再生方法。
【請求項5】
所定のフレーム速度によってアニメーションを再生させる前に、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画するための前処理モジュールと、
前記所定のフレーム速度によって、前記前処理モジュールにより得られた、補足映像が描画されたアニメーションを再生させるための再生モジュールと
を備え
前記前処理モジュールは、
アニメーション中のフレームそれぞれの再生タイミングシーケンスを参考基準にして、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像の間の移動経路の長さ、及び、アニメーション表示インターフェースの画素ピッチ(DPI)に基づいて、前記先に再生させるフレーム画像を描画して得られる前記補足映像の透明度を特定し、特定された透明度によって、前記移動経路上に前記先に再生させるフレーム画像を多重的に描画するための第1前処理ユニット、
及び/或いは、
アニメーション中のフレームそれぞれの再生タイミングシーケンスを参考基準にして、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像の間の移動経路上の画素点に対して、前記移動経路の長さ、及び前記画素点の位置に基づいて、規則に従って、前記画素点のRGBカラー情報と不透明度情報とを変換するための第2前処理ユニット
を備えることを特徴とするアニメーション再生装置。
【請求項6】
前記規則は、一次元圧縮変換アルゴリズムである
ことを特徴とする請求項に記載のアニメーション再生装置。
【請求項7】
前記第2前処理ユニットは、
前記画素点を、前記移動経路の長さ、及び前記画素点の位置に基づいて、それぞれ、所定の圧縮比に従って、一定の透明性を有する一次元画像に圧縮して、各々の一次元画像を取得することにより、前記補足映像を構成する
ことを特徴とする請求項に記載のアニメーション再生装置。
【請求項8】
前記第2前処理ユニットは、
前記画素点によって構成される画像を画像マトリックスM、m及びnを画像マトリックスMの長さ及び幅、aを前記移動経路の長さ、P1(i,j)を前記画像マトリックスM内においてi行目且つj列目に位置する画素点、画素点P1(i,j)が所定の圧縮比に従って一定の透明度に圧縮された後の座標をP(x,j)とすると、
以下の数式により、即ち、
a>mである場合、
【数3】
a<mである場合、
【数4】
によって、前記画像マトリックスM内の各画素点を変換するステップを含む、
ことを特徴とする請求項に記載のアニメーション再生装置。
【請求項9】
タッチスクリーンと、
一つ以上のプロセッサと、
メモリと、
前記メモリに記憶されて、前記一つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された一つ以上のモジュール
を備え、
前記一つ以上のモジュールは、
所定のフレーム速度によってアニメーションを再生させる前に、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画し、
前記所定のフレーム速度によって、補足映像が描画されたアニメーションを再生させる
機能を実行し、
前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画する機能は、
アニメーション中のフレームそれぞれの再生タイミングシーケンスを参考基準にして、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像の間の移動経路の長さ、及び、アニメーション表示インターフェースの画素ピッチ(DPI)に基づいて、前記先に再生させるフレーム画像を描画して得られる前記補足映像の透明度を特定し、特定された透明度によって、前記移動経路上に前記先に再生させるフレーム画像を多重的に描画する機能、
及び/或いは、
アニメーション中のフレームそれぞれの再生タイミングシーケンスを参考基準にして、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像の間の移動経路上の画素点に対して、前記移動経路の長さ、及び前記画素点の位置に基づいて、規則に従って、前記画素点のRGBカラー情報と不透明度情報とを変換する機能
を含むことを特徴とする機器。
【請求項10】
プロセッサに実行されることにより、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のアニメーション再生方法を実現することを特徴とするプログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のプログラムが記録された記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、出願番号が201210324327.5であり、出願日が2012年9月4日であり、発明の名称が「タッチスクリーン機器のグラフィカルインターフェースのスクロール効果の改善方法」である中国特許出願と、出願番号が201210461080.1であり、出願日が2012年11月15日であり、発明の名称が「アニメーション再生方法、装置、及び機器」である中国特許出願とに基づいて優先権を主張し、これら中国特許出願のすべての内容を援用するようにする。
【0002】
本発明は、画像処理技術に関し、特に、アニメーション再生方法、装置機器、プログラム、及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、タッチスクリーン機器に用いられる、例えばAndroid(アンドロイド)、IOS(アップル社のオペレーティングシステム)、Windows Phoneのような主流のオペレーティングシステムにおける、グラフィカルインターフェースのリフレッシュ方法は、鮮明なオリジナルシングルフレーム・レンダリングである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
多数のタッチスクリーン機器は、そのグラフィカルインターフェースのリフレッシュレートが60フレーム/Secである場合、グラフィカルインターフェースをリフレッシュする過程において、フレーム画像同士の間には15ms以上の時間間隔が存在することになる。タッチスクリーン上のアイコン或いはテキスト等のインターフェース要素が、ユーザの指の制御に従って、比較的速い速度でスクロールされる際に、アイコン或いはテキストが、フレーム同士の時間間隔で移動する距離は、0.5〜3cmと、比較的長くなる。視覚の持続性によって、ユーザには、断続的な残像とともに幾つかの不連続な画像が見えることになり、その結果、ユーザは、グラフィカルインターフェースのスクロールがスムーズ及びリアルでないことを感じることになる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る実施例は、アニメーション再生方法、装置、及び機器を提供する。フレーム画像同士の間に断続的な残像が出現することにより、アニメーションを表示するインターフェースのスクロールがスムーズにならない問題を解決できる。
【0006】
本発明の実施例に係る第1の態様によると、アニメーション再生方法を提供する。前記方法は、
所定のフレーム速度によってアニメーションを再生させる前に、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画するステップと、
前記所定のフレーム速度によって、補足映像が描画されたアニメーションを再生させるステップと
を含む。
【0007】
例えば、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画するステップは、
オリジナルフレームを多重的に描画する方法、及び/或いは、擬自然暴露変換(natural exposure imitation transformation)の方法によって、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画するステップ
を含む。
【0008】
例えば、オリジナルフレームを多重的に描画する方法によって、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画するステップにおいては、
アニメーション中のフレームそれぞれの再生タイミングシーケンスを参考基準にして、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像との間の移動経路上に、前記先に再生させるフレーム画像を多重的に描画する。
【0009】
例えば、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像との間の移動経路上に、前記先に再生させるフレーム画像を多重的に描画するステップは、
前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像の間の移動経路の長さ、及び、アニメーション表示インターフェースの画素ピッチ(DPI)に基づいて、前記先に再生させるフレーム画像を描画して得られる前記補足映像の透明度を特定するステップと、
特定された透明度によって、前記移動経路上に前記先に再生させるフレーム画像を多重的に描画するステップと
を含む。
【0010】
例えば、擬自然暴露変換の方法によって、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画するステップにおいては、
アニメーション中のフレームそれぞれの再生タイミングシーケンスを参考基準にして、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像の間の移動経路上の画素点に対して、マトリックス変換処理を行うことにより、補足映像を得る。
【0011】
例えば、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像の間の移動経路上の画素点に対して、マトリックス変換処理を行うステップは、
前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像の間の移動経路上の画素点に対して、前記移動経路の長さ、及び前記画素点の位置に基づいて、規則に従って、前記画素点のRGBカラー情報と不透明度情報とを変換するステップ
を含む。
ここで、前記規則は、一次元圧縮変換アルゴリズムである。
【0012】
例えば、前記移動経路の長さ、及び前記画素点の位置に基づいて、規則に従って、前記画素点のRGBカラー情報と不透明度情報とを変換するステップは、
前記移動経路の長さ、及び前記画素点の位置に基づいて、前記画素点を、それぞれ、所定の圧縮比に従って一定の透明性を有する一次元画像に圧縮して、各々の一次元画像を取得することにより、前記補足映像を構成するステップ
を含む。
【0013】
例えば、前記画素点を、前記移動経路の長さ、及び前記画素点の位置に基づいて、それぞれ、所定の圧縮比に従って、一定の透明性を有する一次元画像に圧縮するステップは、
前記画素点によって構成される画像を画像マトリックスM、m及びnを画像マトリックスMの長さ及び幅、aを前記移動経路の長さ、P1(i,j)を前記画像マトリックスM内においてi行目且つj列目に位置する画素点、画素点P1(i,j)が所定の圧縮比に従って一定の透明度に圧縮された後の座標をP(x,j)とすると、
以下の数式により、即ち、
a>mである場合、
【数1】
a<mである場合、
【数2】
によって、前記画像マトリックスM内の各画素点を変換するステップを含む。
【0014】
本発明の実施例に係る第2の態様によると、本発明に係る実施例はアニメーション再生装置を提供する。前記装置は、
所定のフレーム速度によってアニメーションを再生させる前に、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画するための前処理モジュールと;
前記所定のフレーム速度によって、前記前処理モジュールにより得られた、補足映像が描画されたアニメーションを再生させるための再生モジュールと
を備える。
【0015】
例えば、前記前処理モジュールは、
オリジナルフレームを多重的に描画する方法によって、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画するための第1前処理ユニット、
及び/或いは、
擬自然暴露変換の方法によって、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画するための第2前処理ユニット
を備える。
【0016】
例えば、前記第1前処理ユニットは、アニメーション中のフレームそれぞれの再生タイミングシーケンスを参考基準にして、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像との間の移動経路上に、前記先に再生させるフレーム画像を多重的に描画する。
【0017】
例えば、前記第1前処理ユニットは、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像の間の移動経路の長さ、及び、アニメーション表示インターフェースの画素ピッチ(DPI)に基づいて、前記先に再生させるフレーム画像を描画して得られる前記補足映像の透明度を特定し、特定された透明度によって、前記移動経路上に前記先に再生させるフレーム画像を多重的に描画する。
【0018】
例えば、前記第2前処理ユニットは、アニメーション中のフレームそれぞれの再生タイミングシーケンスを参考基準にして、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像の間の移動経路上の画素点に対して、マトリックス変換処理を行うことにより、補足映像を得る。
【0019】
例えば、前記第2前処理ユニットは、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像の間の移動経路上の画素点に対して、前記移動経路の長さ、及び前記画素点の位置に基づいて、規則に従って、前記画素点のRGBカラー情報と不透明度情報とを変換する。
ここで、前記規則は、一次元圧縮変換アルゴリズムである。
【0020】
例えば、前記第2前処理ユニットは、前記移動経路の長さ、及び前記画素点の位置に基づいて、前記画素点を、それぞれ、所定の圧縮比に従って一定の透明性を有する一次元画像に圧縮して、各々の一次元画像を取得することにより、前記補足映像を構成する。
【0021】
例えば、前記第2前処理ユニットは、前記画素点によって構成される画像を画像マトリックスM、m及びnを画像マトリックスMの長さ及び幅、aを前記移動経路の長さ、P1(i,j)を前記画像マトリックスM内においてi行目且つj列目に位置する画素点、画素点P1(i,j)が所定の圧縮比に従って一定の透明度に圧縮された後の座標をP(x,j)とすると、
以下の数式により、即ち、
a>mである場合、
【数3】
a<mである場合、
【数4】
によって、前記画像マトリックスM内の各画素点を変換する。
【0022】
本発明の実施例に係る第3の態様によると、本発明に係る実施例は、機器をさらに提供する。前記機器は、
タッチスクリーンと、
一つ以上のプロセッサと、
メモリと、
前記メモリに記憶されて、前記一つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された一つ以上のモジュールを備え、
ここで、前記一つ以上のモジュールは、
所定のフレーム速度によってアニメーションを再生させる前に、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画し、
前記所定のフレーム速度によって、補足映像が描画されたアニメーションを再生させる機能を実行する。
本発明の実施例に係る第4の態様によると、プロセッサに実行されることにより、上記アニメーション再生方法を実現するプログラムを提供する。
本発明の実施例に係る第5の態様によると、上記プログラムが記録された記録媒体を提供する。
【発明の効果】
【0023】
本発明の実施例が提供する構成の有益な効果は以下のとおりである。
所定のフレーム速度によってアニメーションを再生させる前に、アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路それぞれにおいて、補足映像を描画し、続いて、前記所定のフレーム速度によって、補足映像が描画されたアニメーションを再生させることにより、所定のフレーム速度によってアニメーションを再生させる際にフレーム同士の間に断続的な残像が出現する問題を解決して、ユーザに、よりリアルで連続的な視覚エクスペリエンスを与えることができる。
【0024】
本発明の実施例をより一層明確に説明するために、以下、実施例の記述に必要な図面について簡単に説明を行い、明らかなのは、以下の記述における図面はただ本発明のいくつかの実施例に過ぎず、本技術分野の当業者にとって、これらの図面に基づき創造的労働を実施しない状況で他の図面も獲得できることである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明に係る実施例により提供するアニメーション再生方法の流れを示す模式図である。
図2】本発明に係る実施例により提供する、画像マトリックス同士が分けている(前後二つのフレーム画像の移動距離a>画像マトリックス長さm)場合に行う圧縮変換処理を示す模式図である。
図3】本発明に係る実施例により提供する、画像マトリックス同士が完全に分けていない(前後二つのフレーム画像の移動距離a>画像マトリックス長さm)場合に行う圧縮変換処理を示す模式図である。
図4a】本発明に係る実施例により提供する構成を採用しなかった場合に、アニメーション表示インターフェースにアニメーションを表示する過程を示す模式図である。
図4b】本発明に係る実施例により提供する構成を採用した場合に、アニメーション表示インターフェースにアニメーションを表示する過程を示す模式図である。
図5】本発明に係る実施例により提供するアニメーション再生装置の構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の目的、構成及びと利点をさらに明確にするために、以下、図面を参照しながら本発明の実施例をさらに詳しく説明する。
図1は、本発明に係る実施例により提供するアニメーション再生方法を示す。当該方法は、以下のステップを含んでもよい。
ステップ101において、所定のフレーム速度によってアニメーションを再生させる前に、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画する。
ステップ102において、前記所定のフレーム速度によって、補足映像が描画されたアニメーションを再生させる。
【0027】
本発明に係る実施例を具体的に実現する際には、所定のフレーム速度によってアニメーションを再生させる前に、アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路それぞれにおいて、補足映像を描画した後に、前記所定のフレーム速度によって、補足映像が描画されたアニメーションを再生させる。このようにして、所定のフレーム速度によってアニメーションを再生させる際に、フレーム同士の間に断続的な残像が出現する問題を解決して、ユーザに、よりリアルで連続的な視覚エクスペリエンスを与えることができる。
【0028】
例えば、所定のフレーム速度によってアニメーションを再生させる前に、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画するステップの実現方法は、
オリジナルフレームを多重的に描画する方法、及び/或いは、擬自然暴露変換(natural exposure imitation transformation)の方法によって、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画するステップとを含んでもよい。
【0029】
このようにして、描画した当該補足映像を用いて、二つのフレームの移動経路上において出現する断続的な残像を埋めることができて、ユーザに、よりリアルで連続的な視覚エクスペリエンスを与えることができる。
【0030】
本発明に係る実施例は、オリジナルフレームを多重的に描画する方法、及び擬自然暴露変換の方法によって、隣接する二つのフレーム画像の間の移動経路において補足映像を描画する上記の方法に制限されない。実際に実現する際には、アニメーション再生に対する性能及び品質に関する要求によって、隣接する二つのフレーム画像の間の移動経路上に補足映像を描画することにより、アニメーションを高速に再生させる際に隣接する二つのフレーム画像の間に出現する残像の問題を克服してもよい。
【0031】
本発明に係る実施例おいて、オリジナルフレームを多重的に描画する前記方法によって、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画するステップにおいて、
アニメーション中のフレームそれぞれの再生タイミングシーケンスを参考基準にして、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像との間の移動経路上に、前記先に再生させるフレーム画像を多重的に描画してもよい。
【0032】
例えば、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像との間の移動経路上に、前記先に再生させるフレーム画像を多重的に描画するステップは、
前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像の間の移動経路の長さ、及び、アニメーション表示インターフェースの画素ピッチ(DPI)に基づいて、前記先に再生させるフレーム画像を描画して得られる前記補足映像の透明度を特定するステップと、
特定された透明度によって、前記移動経路上に前記先に再生させるフレーム画像を多重的に描画するステップとを含んでもよい。
【0033】
本例においては、隣接する二つのフレームの間の移動経路において、一定の透明性を有する補足映像を多重的に描画することにより、所定のフレーム速度によってアニメーションを再生させる際に連続する二つのフレームの間に出現する残像を埋めるため、実現方法が簡単で、よい効果が得られる。24フレーム/s以上の速率であれば、比較的にスムーズで連続的な視覚エクスペリエンスを得られることになる。
【0034】
本発明に係る実施例おいて、擬自然暴露変換の方法によって、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画するステップにおいては、
アニメーション中のフレームそれぞれの再生タイミングシーケンスを参考基準にして、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像の間の移動経路上の画素点に対して、マトリックス変換処理を行うことにより、補足映像を得る。
【0035】
例えば、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像の間の移動経路上の画素点に対して、マトリックス変換処理を行うステップは、
前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像の間の移動経路上の画素点に対して、前記移動経路の長さ、及び前記画素点の位置に基づいて、規則に従って、前記画素点のRGBカラー情報と不透明度情報とを変換するステップを含んでもよい。
本発明に係る実施例おいて、前記規則は、一次元圧縮変換アルゴリズムであってもよい。本発明に係る実施例においては、これに対して、いかなる制限もしない。
【0036】
本発明に係る実施例おいて、当前記規則が、一次元圧縮変換アルゴリズムである場合に、前記移動経路の長さ、及び前記画素点の位置に基づいて、規則に従って、前記画素点のRGBカラー情報と不透明度情報とを変換するステップは、
前記画素点を、前記移動経路の長さ、及び前記画素点の位置に基づいて、それぞれ、所定の圧縮比に従って、一定の透明性を有する一次元画像に圧縮して、各々の一次元画像を取得することにより、前記補足映像を構成するステップを含む。
【0037】
例えば、前記画素点を、前記移動経路の長さ、及び前記画素点の位置に基づいて、それぞれ、所定の圧縮比に従って、一定の透明性を有する一次元画像に圧縮するステップは、
前記画素点によって構成される画像を画像マトリックスM、m及びnを画像マトリックスMの長さ及び幅、aを前記移動経路の長さ、P1(i,j)を前記画像マトリックスM内においてi行目且つj列目に位置する画素点、画素点P1(i,j)が所定の圧縮比に従って一定の透明度に圧縮された後の座標をP(x,j)とすると、
以下の数式により、即ち、
a>mである場合、
【数5】
a<mである場合、
【数6】
によって、前記画像マトリックスM内の各画素点を変換するステップを含む。
【0038】
本例においては、上記の擬自然暴露の方法に従って、隣接する二つのフレームの間の補足映像を描画する方法によって処理を行って得られる画像は、オリジナル画像を一フレームの期間にかけてにかけて自然暴露して形成した映像と、同一であるため、描画された画像の効果が非常によく、ユーザの視覚エクスペリエンスを大幅に改善できる。
【0039】
以下、具体的な適用ケースに合わせて、上記の構成の実現を詳細に説明する。
ユーザがタッチスクリーン機器においてスライド操作を行って、画像表示インターフェースにスライド現像が出現するケースにおいて、ユーザインターフェースのスライドが検出された際に、鮮明なオリジナルフレームをレンダリングせずに、隣接する二つのフレームの間の経路上に補足映像を描画し、補足映像が描画された画像をレンダリングして出力する。ここで、前記補足映像の特徴は、スライド速度、或いは、スライド距離(ここで、スライド距離は、スライド速度と、現在のグラフィカルインターフェースのリフレッシュレートに基づいて特定したリフレッシュ時間と、の積である)に関連する透明度を有することになる。前記補足映像の生成方法には、性能と品質に関する要求によって、オリジナルフレームを多重的に描画する方法と擬自然暴露変換との二種の方法がある。
【0040】
本例においては、前記擬自然暴露変換の構成は、二つのフレームの間のアイコン或いはテキストの移動経路上における画素点に対して、規則に従って、そのRGB(赤、緑、青)カラー情報と不透明度情報を変換し、また、一定の透明度を与えることになる。当該方法処理を行った後の画像は、オリジナル画像を一フレームの期間にかけて自然暴露して形成した映像と、同一である。その中の一実施方法は、一次元圧縮変換方法を採用して、移動経路においての画素点を変換する方法である。当該方法は、機器に対する演算性能の要求がより高いが、当該方法によって描画して得られた画像の品質は非常によく、ユーザの視覚エクスペリエンスを大幅に改善できる。
【0041】
具体的には、図2、及び図3を参照する。ここで、図2は、本発明に係る実施例により提供する、画像マトリックス同士が分けている(前後二つのフレーム画像の移動距離a>画像マトリックス長さm)場合に行う圧縮変換処理を示す模式図である。図3は、本発明に係る実施例により提供する、画像マトリックス同士が完全に分けていない(前後二つのフレーム画像の移動距離a>画像マトリックス長さm)場合に行う圧縮変換処理を示す模式図である。ここで、図2、及び図3に示されたケースにおいて、画像マトリックスMは、解像度がm*nである、長方形アイコン或いはテキスト等のインターフェース表示要素であり、P(i,j)は画像マトリックスM内においてi行目且つj列目に位置する点であり、P(x,j)は変換後の横座標がxで縦座標がjである点であり、また、前のフレーム画像M(1)又はM(3)が距離aをスクロールして現在のフレームM(2)又はM(4)に到着したとする。すると、一次元圧縮変換アルゴリズムを採用して、Mのスクロール方向の法線ベクトルの方向に、スクロール経路においての既に経過した部分又は全部のアイコンとテキストを、図2において点線(5)にて示した透明度情報を有する一次元の画像に比例して圧縮する。具体的に実現する際には、画素点がM内における位置によって、それぞれ、上記の数式を採用して圧縮変換を行う。図2、及び図3においてのx1、x2、x3の位置は、それぞれ、a>m、及び、a<mの場合の三つの数式に対応する。
【0042】
jに対して、0からnへの順に、四つの変数(すなわち、RGBカラー及び不透明度)に対して、数式に従って、変換を行う。図2に示したような前後二つのフレームが完全に分けているケースにおいては、a>mの場合の数式を採用し、図3に示したような前後二つのフレームが完全に分けていないケースにおいては、a<mの場合の数式を採用する。変換を行うことによりxの位置の一次元画像を取得する。そして、座標0から座標a+mまでに対して同一な演算を行うことによって取得した一連の一次元画像が、変換後の画像マトリックスを構成することになる。上記の方法を採用して、フレーム中のスクロールする必要があるアイコン或いはテキスト毎に変換を行うことにより、描画しようとする変換後のフレーム全体を取得する。
【0043】
前記オリジナルフレームを多重的に描画する構成は、二つのフレームの間の経路においてオリジナルフレームを多重的に描画し、各々のフレームそれぞれは速度に関連する透明度を有する。補足映像の透明度は、UI(ユーザインターフェース)のスクロール速度と反比例になると同時に、スクリーンの画素ピッチ(DPI)、及びフレームシーケンスの影響も受ける。処理結果は、一フレームに時間にかけて自然暴露して形成された映像に接近するため、性能の表現がよい。
【0044】
図2、及び図3に示したように、ユーザインターフェースがスライドされる際に、前の一フレームインターフェースM(1)又は(2)のスクロール座標を記録して、前の一フレーム座標から現在のフレームM(2)又は(4)座標までの経路上において、オリジナルフレームを多重的に描画する。スクリーンの画素ピッチ(DPI)、及び、スライド距離のそれぞれによって、k個の点の間隔に、再び、一回描画する。各々のフレームは、速度に関連する透明度を有する。補足映像の透明度とフレームスライド距離aの間の関係は、k/aの反比例のグラフを調整して取得できる。実際の試験によって、グラフの形状を調整することにより、最終的に、当該処理後の画像を、オリジナル画像を一フレームの期間にかけて自然暴露して形成する映像に接近できるようにする。
【0045】
上記の構成を実現することによって、ユーザがタッチスクリーンをスライドする際に、オリジナルフレームを多重的に描画する方法、及び/或いは、擬自然暴露変換の方法によって、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画する。このようにして、描画した当該補足映像を用いて二つのフレームの移動経路において出現する断続的な残像を埋めることができて、ユーザに継続的でスムーズなスライドエクスペリエンスを与えることができる。
【0046】
図4aは、本発明に係る実施例により提供する構成を採用しなかった場合に、アニメーション表示インターフェースにアニメーションを表示する過程を示す模式図である。ここで、図面には、インターフェース上のカメラのアイコンの例にして、スライドする過程のアニメーションを表示している。ユーザがタッチスクリーンをスライドすると、例えば、60フレーム/sのリフレッシュレートによって、鮮明なオリジナルシングルフレームをレンダリングする。この場合には、グラフィカルインターフェースがスクロールされると、隣接する二つのフレーム画像の間それぞれには、15ms以上の間隔が存在することになる。もし、この時のスライド速度がおよそ0.3m/sであれば、当該隣接する二つのフレームの間隔はおよそ0.5cmになる。このため、視覚の持続性によって、ユーザには図4aに示した画像が見えることになって、フレーム画像同士の間に断続的な残像が出現することになる。
【0047】
図4bは、本発明に係る実施例により提供する構成を採用した場合に、アニメーション表示インターフェースにアニメーションを表示する過程を示す模式図である。ここで、図面には、インターフェース上のカメラのアイコンを例にして、スライドする過程のアニメーションを表示している。ユーザがタッチスクリーンをスライドすると、例えば、60フレーム/sのリフレッシュレートによって、鮮明なオリジナルシングルフレームをレンダリングする。この場合、グラフィカルインターフェースがスクロールされると、隣接する二つのフレーム画像の間それぞれには、15ms以上の間隔が存在することになる。もし、この時のスライド速度がおよそ0.3m/sであれば、当該隣接する二つのフレームの間隔はおよそ0.5cmになる。本実施例に係る前記の構成を採用することにより、例えば、当該0.5cmの移動経路において、前の一フレームを多重的に描画して、二つのフレームの移動経路において出現する断続的な残像を埋める。こうして、ユーザには図4bに示した画像が見えることになって、タッチスクリーンがスライドされる際に、二つのフレーム画像の間に断続的な残像が出現されなくなり、スムーズに移行できて、ユーザに継続的でスムーズなスライドエクスペリエンスを与えることができる。
【0048】
また、本発明に係る実施例は、アニメーション再生装置をさらに提供する。図5を参照すると、前記装置は、
所定のフレーム速度によってアニメーションを再生させる前に、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画するための前処理モジュール201と、
前記所定のフレーム速度によって、前処理モジュール201により得られた補足映像が描画されているアニメーションを再生させるための再生モジュール202と
を備える。
【0049】
例えば、前処理モジュール201は、
オリジナルフレームを多重的に描画する方法によって、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画するための第1前処理ユニット、
及び/或いは、
擬自然暴露変換の方法によって、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画するための第2前処理ユニット
を備える。
【0050】
本発明に係る実施例おいて、例えば、前記第1前処理ユニットは、アニメーション中のフレームそれぞれの再生タイミングシーケンスを参考基準にして、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像との間の移動経路上に、前記先に再生させるフレーム画像を多重的に描画する。
【0051】
さらに、例えば、前記第1前処理ユニットは、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像の間の移動経路の長さ、及び、アニメーション表示インターフェースの画素ピッチ(DPI)に基づいて、前記先に再生させるフレーム画像を描画して得られる前記補足映像の透明度を特定し、また、特定された透明度によって、前記移動経路上に前記先に再生させるフレーム画像を多重的に描画する。
本発明に係る実施例おいて、例えば、前記第2前処理ユニットは、アニメーション中のフレームそれぞれの再生タイミングシーケンスを参考基準にして、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像の間の移動経路上の画素点に対して、マトリックス変換処理を行うことにより、補足映像を得る。
【0052】
さらに、例えば、前記第2前処理ユニットは、前記アニメーション中の隣接する先に再生させるフレーム画像とその後に再生させるフレーム画像の間の移動経路上の画素点に対して、前記移動経路の長さ、及び前記画素点の位置に基づいて、規則に従って、前記画素点のRGBカラー情報と不透明度情報とを変換する。
【0053】
本発明に係る実施例おいて、前記規則は、一次元圧縮変換アルゴリズム、等の変換アルゴリズムであってもよい。
前記規則が一次元圧縮変換アルゴリズムである場合、本発明の実施例に係る前記第2前処理ユニットは、前記画素点を、前記移動経路の長さ、及び前記画素点の位置に基づいて、それぞれ、所定の圧縮比に従って、一定の透明性を有する一次元画像に圧縮して、各々の一次元画像を取得することにより、前記補足映像を構成する。
【0054】
例えば、前記第2前処理ユニットは、前記画素点によって構成される画像を画像マトリックスM、m及びnを画像マトリックスMの長さ及び幅、aを前記移動経路の長さ、P1(i,j)を前記画像マトリックスM内においてi行目且つj列目に位置する画素点、画素点P1(i,j)が所定の圧縮比に従って一定の透明度に圧縮された後の座標をP(x,j)とすると、
以下の数式により、即ち、
a>mである場合、
【数7】
a<mである場合、
【数8】
によって、前記画像マトリックスM内の各画素点を変換する。
【0055】
本発明に係る実施例によると、所定のフレーム速度によってアニメーションを再生させる前に、アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路それぞれにおいて、補足映像を描画し、続いて、前記所定のフレーム速度によって、補足映像が描画されたアニメーションを再生させることにより、所定のフレーム速度によってアニメーションを再生させる際にフレーム同士の間に断続的な残像が出現する問題を解決して、ユーザに、よりリアルで連続的な視覚エクスペリエンスを与えることができる。
【0056】
また、本発明に係る実施例は、機器をさらに提供する。前記機器は、
タッチスクリーンと、
一つ以上のプロセッサと、
メモリと、
前記メモリに記憶されて、前記一つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された一つ以上のモジュール
を備え、
ここで、前記一つ以上のモジュールは、
所定のフレーム速度によってアニメーションを再生させる前に、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画し、
前記所定のフレーム速度によって、補足映像が描画されたアニメーションを再生させる機能を実行する。
【0057】
ここで、前記アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路上に、それぞれ、補足映像を描画する実現方法は、上記の関連する方法、及び装置に対する説明を参照することができるため、ここでは説明を省略する。
本発明に係る実施例により提供する機器所定のフレーム速度によってアニメーションを再生させる前に、アニメーション中の隣接するフレーム画像同士の間の移動経路それぞれにおいて、補足映像を描画し、続いて、前記所定のフレーム速度によって、補足映像が描画されたアニメーションを再生させることにより、所定のフレーム速度によってアニメーションを再生させる際にフレーム同士の間に断続的な残像が出現する問題を解決して、ユーザに、よりリアルで連続的な視覚エクスペリエンスを与えることができる。
【0058】
以上の実施方法の記載によって、本技術分野の当業者は、本発明に係る実施例をはっきり理解してハードウェアによって実現できるし、ソフトウェアと必要な汎用のハードウェアプラットフォームの方法によっても実現できる。このような理解に基づいて、本発明に係る実施例の構成をソフトウェア製品の形態によって体現できるし、当該ソフトウェア製品は不揮発性記憶媒体(CD−ROM、Uディスク、モバイルハードディスク、等)に記憶されて、それに含まれているいくつかの命令によってコンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバー、ネットワーク機器、等)に本発明の各々の実施例に係る前記の方法を実行させてもよい。
【0059】
本技術分野の当業者は、図面はただ好ましい実施例を示す模式図であり、図面中のモジュール若しくは流れは本発明を実施するのに必須なものではないことを理解すべきである。
本技術分野の当業者は、実施例に対する記述に従って、実施例中の装置のモジュールを、実施例の装置中に分布してもよいし、適当な変更を行うことにより、本実施例の一つ以上の装置に中に分布してもよいことを理解すべきである。上記の実施例のモジュールを一つのモジュールに合併してもよいし、さらに、複数のサブモジュールに分割してもよい。
上記の本発明に係る実施例の順番は、ただ、説明するためのものであり、実施例の優劣を代表しない。
【0060】
当然ながら、本技術分野の当業者は、本発明に対して、本発明の精神を逸脱しない範囲において様々な変更と変形を行うことができる。このように、本発明に対するこれら変更と変形が本発明の特許請求の範囲に属するか、又は同様な技術の範囲内に属すると、本発明はこれら変更と変形を含むことを意図する。
図1
図2
図3
図4a
図4b
図5