特許第5960727号(P5960727)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5960727移動通信システムにおけるネットワーク再進入方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5960727
(24)【登録日】2016年7月1日
(45)【発行日】2016年8月2日
(54)【発明の名称】移動通信システムにおけるネットワーク再進入方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/08 20090101AFI20160719BHJP
   H04W 4/04 20090101ALI20160719BHJP
   H04J 13/00 20110101ALI20160719BHJP
   H04L 1/16 20060101ALI20160719BHJP
【FI】
   H04W74/08
   H04W4/04 190
   H04J13/00
   H04L1/16
【請求項の数】50
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2013-551918(P2013-551918)
(86)(22)【出願日】2012年1月31日
(65)【公表番号】特表2014-505439(P2014-505439A)
(43)【公表日】2014年2月27日
(86)【国際出願番号】KR2012000751
(87)【国際公開番号】WO2012105803
(87)【国際公開日】20120809
【審査請求日】2015年2月2日
(31)【優先権主張番号】201110036008.X
(32)【優先日】2011年1月31日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】レイ・ツォウ
(72)【発明者】
【氏名】ハイ・ワン
(72)【発明者】
【氏名】シュフェン・ツェン
【審査官】 田部井 和彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−27011(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0046613(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0041573(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0112953(US,A1)
【文献】 Jeongki Kim,Group based ID allocation for M2M system,IEEE C802.16p-10/0019,2010年12月30日,URL,http://ieee802.org/16/m2m/contrib/C80216p-10_0019.doc
【文献】 Lei Zhou, Hai Wang, Xufeng Zheng, Hyunjeong Kang, Chiwoo Lim,Kaushik Josiam, Jaeweon Cho, Rakesh Taori,Proposed Text for network access entry for a large number of M2M devices,IEEE C802.16p-11/0008,2011年 3月 6日,URL,http://ieee802.org/16/m2m/contrib/C80216p-11_0008.doc
【文献】 Lei Zhou, Hai Wang, Xufeng Zheng, Hyunjeong Kang, Chiwoo Lim,Kaushik Josiam, Jaeweon Cho, Rakesh Taori, Ming-Hung Tao, Yu-Tao Hsieh,Proposed Text for network access entry for a large number of M2M devices,IEEE C802.16p-11/0059r2,2011年 5月18日,URL,http://ieee802.org/16/m2m/contrib/C80216p-11_0059r2.doc
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
H04J 13/00
H04L 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動通信システムにおける端末による方法であって、
基地局からグループに対するレンジング状態が含まれたレンジング応答メッセージを受信するステップと、
前記グループに対するレンジング状態が成功であると、前記基地局にレンジングコードを送信するステップと、を含み
前記レンジング応答メッセージは、前記グループのグループ代表(group delegate)端末によって送信されたレンジングコードに対する前記レンジング状態を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記端末は、ネットワークにアクセスすることができるように、予め定められた時間の間、前記レンジング応答メッセージの受信を待機することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基地局にレンジングコードを送信するステップは、前記端末に対する前記レンジングコードを前記基地局に送信することにより、ネットワーク再進入手順を開始するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記グループに対するレンジング状態が中止(abort)である場合、レンジング中止タイマー(ranging abort timer)を開始させ、前記レンジング中止タイマーが満了するまでレンジング手順を中止するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記グループに対するレンジング状態が継続(continue)である場合、前記グループ代表端末は、前記グループ代表端末によって送信されたレンジングコードのパラメータを調整し、前記調整されたパラメータが含まれたレンジングコードを基地局に送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記グループ代表端末は、前記グループに含まれた複数の端末のうちランダム(random)に選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記グループに対するレンジング状態が前記成功である場合、前記グループ代表端末が変更されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記グループに対するレンジング状態が前記中止である場合、前記グループ代表端末が変更されないことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記グループに対するレンジング状態が前記継続である場合、前記グループ代表端末が変更されないことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記グループ代表端末によって送信されたレンジングコードは応用のための追加レンジングコードと直交し、前記追加レンジングコードは、循環シフト関数を有するZadoff-Chuシーケンスから生成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記グループ代表端末によって送信されたレンジングコードと前記追加レンジングコードが一つのフレームで構成されるレンジング機会(ranging opportunity)は4回であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記グループ代表端末によって送信されたレンジングコードと前記追加レンジングコードが一つのフレームで構成されるレンジング機会(ranging opportunity)は1回であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記グループ代表端末によって送信されたレンジングコードと前記追加レンジングコードが一つのフレームで構成されるレンジング機会(ranging opportunity)は2回であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記グループ代表端末によって送信されたレンジングコードは、前記グループに対する代表レンジングコードであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
移動通信システムにおける基地局による方法であって、
グループ代表端末からグループに対するレンジングコードを受信するステップと、
前記グループに対するレンジング状態が含まれたレンジング応答メッセージを前記グループに含まれた複数の端末に送信するステップと、を含み、
前記グループに対するレンジング状態が成功(success)である場合、前記複数の端末のそれぞれから各端末に対するレンジングコードを受信することを特徴とする方法。
【請求項16】
前記グループに対するレンジング状態が継続である場合、前記グループ代表端末から前記グループに対するレンジングコードのパラメータが調整されたレンジングコードを受信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記グループ代表端末は、前記複数の端末のうちランダム(random)に選択されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記グループに対するレンジング状態が前記成功である場合、前記グループ代表端末が変更されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記グループに対するレンジング状態が中止または継続である場合、前記グループ代表端末が変更されないことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記グループに対するレンジングコードは応用のための追加レンジングコードと直交し、前記追加レンジングコードは、循環シフト関数を有するZadoff-Chuシーケンスから生成されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記グループに対するレンジングコードと前記追加レンジングコードが一つのフレームで構成されるレンジング機会(ranging opportunity)は4回であることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記グループに対するレンジングコードと前記追加レンジングコードが一つのフレームで構成されるレンジング機会(ranging opportunity)は1回であることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記グループに対するレンジングコードと前記追加レンジングコードが一つのフレームで構成されるレンジング機会(ranging opportunity)は2回であることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記グループに対するレンジングコードは、前記グループに対する代表レンジングコードであることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項25】
移動通信システムの端末における装置であって、
基地局からグループに対するレンジング状態が含まれたレンジング応答メッセージを受信する受信部と、
前記グループに対するレンジング状態が成功である場合、前記基地局にレンジングコードを送信する送信部と、を含み、
前記レンジング応答メッセージは、前記グループのグループ代表端末によって送信されたレンジングコードに対する前記レンジング状態を含むことを特徴とする装置。
【請求項26】
記端末は、ネットワークにアクセスすることができるように、予め定められた時間の間、前記レンジング応答メッセージの受信を待機することを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記グループに対するレンジング状態が成功(success)である場合、前記送信部は、ネットワーク進入手順を開始するように前記端末に対するレンジングコードを前記基地局に送信することを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項28】
前記グループに対するレンジング状態が中止(abort)である場合、制御部は、前記端末がレンジング中止タイマー(ranging abort timer)を開始させ、前記レンジング中止タイマーが満了するまでレンジング手順を中止するように制御することを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項29】
前記グループに対するレンジング状態が継続(continue)である場合、制御部は、前記グループ代表端末によって送信されたレンジングコードのパラメータを調整し、前記調整されたパラメータが含まれたレンジングコードを基地局に送信するように制御することを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項30】
前記グループ代表端末は、前記グループに含まれた複数の端末のうちランダム(random)に選択されることを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項31】
御部は、前記グループに対するレンジング状態が前記成功である場合、前記グループ代表端末を変更することを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項32】
前記制御部は、前記グループに対するレンジング状態が前記中止である場合、前記グループ代表端末を変更しないことを特徴とする請求項28に記載の装置。
【請求項33】
前記制御部は、前記グループに対するレンジング状態が前記継続である場合、前記グループ代表端末を変更しないことを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項34】
前記グループ代表端末によって送信されたレンジングコードは応用のための追加レンジングコードと直交し、前記追加レンジングコードは、循環シフト関数を有するZadoff-Chuシーケンスから生成されることを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項35】
前記グループ代表端末によって送信されたレンジングコードと前記追加レンジングコードが一つのフレームで構成されるレンジング機会(ranging opportunity)は4回であることを特徴とする請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記グループ代表端末によって送信されたレンジングコードと前記追加レンジングコードが一つのフレームで構成されるレンジング機会(ranging opportunity)は1回であることを特徴とする請求項34に記載の装置。
【請求項37】
前記グループ代表端末によって送信されたレンジングコードと前記追加レンジングコードが一つのフレームで構成されるレンジング機会(ranging opportunity)は2回であることを特徴とする請求項34に記載の装置。
【請求項38】
前記グループ代表端末によって送信されたレンジングコードは前記グループに対する代表レンジングコードであることを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項39】
移動通信システムにおける基地局の装置であって、
グループ代表端末からグループに対するレンジングコードを受信する受信部と、
前記グループに対するレンジング状態が含まれたレンジング応答メッセージを前記グループに含まれた複数の端末に送信する送信部と、を含み、
前記グループに対するレンジング状態が成功である場合、前記複数の端末のそれぞれから各端末に対するレンジングコードを受信することを特徴とする装置。
【請求項40】
前記グループに対するレンジング状態が継続である場合、前記受信部は、前記グループ代表端末から前記グループに対するレンジングコードのパラメータが調整されたレンジングコードを受信することを特徴とする請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記グループ代表端末は、前記複数の端末のうちランダム(random)に選択されることを特徴とする請求項39に記載の装置。
【請求項42】
前記グループに対するレンジング状態が前記成功である場合、前記グループ代表端末が変更されることを特徴とする請求項39に記載の装置。
【請求項43】
前記グループに対するレンジング状態が中止または継続である場合、前記グループ代表端末が変更されないことを特徴とする請求項39に記載の装置。
【請求項44】
前記グループに対するレンジングコードは応用のための追加レンジングコードと直交し、前記追加レンジングコードは、循環シフト関数を有するZadoff-Chuシーケンスから生成されることを特徴とする請求項39に記載の装置。
【請求項45】
前記グループに対するレンジングコードと前記追加レンジングコードが一つのフレームで構成されるレンジング機会(ranging opportunity)は4回であることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項46】
前記グループに対するレンジングコードと前記追加レンジングコードが一つのフレームで構成されるレンジング機会(ranging opportunity)は1回であることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項47】
前記グループに対するレンジングコードと前記追加レンジングコードが一つのフレームで構成されるレンジング機会(ranging opportunity)は2回であることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項48】
前記グループに対するレンジングコードは前記グループに対する代表レンジングコードであることを特徴とする請求項39に記載の装置。
【請求項49】
移動通信システムにおける複数の端末を含むグループのグループ代表端末による方法であって、
グループIDに基づいてレンジングコードセットからレンジングコードを選択するステップと、
地局に前記レンジングコードを送信するステップと、
前記基地局からグループに対するレンジング状態を含むレンジング応答メッセージを受信するステップと、
前記グループに対するレンジング状態が成功(success)である場合、前記基地局に前記グループ代表端末に対するレンジングコードを送信するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項50】
移動通信システムにおける複数の端末を含むグループのグループ代表端末による装置であって、
グループIDに基づいてレンジングコードセットからレンジングコードを選択する制御部と、
地局に前記レンジングコードを送信する送信部と、
前記基地局からグループに対するレンジング状態を含むレンジング応答メッセージを受信する受信部と、を含み、
前記送信部は、前記グループに対するレンジング状態が成功(success)である場合、前記基地局に前記グループ代表端末に対するレンジングコードを送信することを特徴とする装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信システムに関し、特に移動通信システムにおけるネットワーク再進入方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の端末(Mobile Station:MS)は、ネットワークにアクセスするために図1に示された方法で動作する。ここで、上記ネットワークへのアクセスは、ネットワークに再進入することを意味する。
【0003】
図1は、従来の移動通信システムで、MSがネットワークにアクセスするためのMSと基地局(Base Station:BS)との間の動作を示す。
【0004】
図1を参照すると、ステップ101で、MSはダウンリンク同期化を遂行する。ステップ102で、MSはBSからシステム情報を獲得する。ここで、上記システム情報は、アクセスコード(access codes)とアクセス機会情報(access opportunity information)を含む。
ステップ103で、MSはバックオフ(backoff)処理を遂行した後にネットワークにアクセスする。
ステップ104で、MSはレージング(ranging)機会に含まれるBSに初期基準コード(Initial Reference Code:IRC)を送信する。ここで、MSが利用可能なレージング機会がない場合、例えば、アクセス動作が満了するか、アクセス動作の回数が臨界値を超過した場合、ステップ104が持続されるか、失敗によってアクセス動作が終了され、これは実際適用(practical applications)によって決定される。
ステップ105で、MSはBSからRNG−ACK(Ranging-Acknowledgement)メッセージまたはAAI_RNG−ACK(Advanced Air Interface_Ranging- Acknowledgement)メッセージを受信し、該当RNG−ACKメッセージは検出されたIRCに対するBSの応答を含む。
ステップ106で、BSはMSにRNG−REQ(Ranging-Request)リソースを割り当てるために、CDMA(Code Division Multiple Access)割り当てA−MAP IE(Information Element)メッセージをMSに送信する。
ステップ107で、MSは、該当CDMA割り当てA−MAP IEメッセージを受信した後、BSにMSのID(Identifier)を含む情報を知らせるために、BSにRNG−REQメッセージを送信し、ネットワークに継続アクセスする。
ステップ108で、BSはMSにRNG−RSP(Ranging-Response)メッセージを送信し、MSに臨時STID(Station Identifier)を割り当てる。
ステップ109で、MSはRNG−RSPメッセージを受信した後、BSとMSが性能(capability)交渉を遂行し、BSにREQ−REQ(Registration-Request)メッセージを送信し、BSがSTIDを含むREQ−RSP(Registration-Response)メッセージをMSに送信する。
【0005】
このように、ステップ101乃至ステップ109を通じてMSがネットワークにアクセスする動作が完了する。
【0006】
また、MSはネットワークにアクセスするために、次の順序で動作することができる。
まず、MSがシステム情報を獲得する。そしてMSがレージング機会にIRCをBSに送信する。
以後、MSはBSからRNG−ACKメッセージまたはCDMA割り当てA−MAP IEメッセージを受信し、該当RNG−ACKメッセージまたはCDMA割り当てA−MAP IEメッセージは検出されたIRCに対するBSの応答を含む。ここで、受信例(receiving instances)に従って、MSはシステム情報を獲得するか、実際適用に応じて決定され得る多様な要因のためにアクセス動作を終了させることもできる。例えば、MSが送信したIRCに対する応答をMSが受信せず、利用可能なレージング機会を有しない場合、上記アクセス動作が満了するか、アクセス動作の回数が臨界値を超過するか、またはMSが受信した応答が“中止(abort)”を示す場合である。受信例に従って、MSはBSにIRCを送信することもあるが、例えば、MSが送信したIRCに対する応答をMSが受信せず、利用可能なレージング機会を有する場合、またはMSが受信した応答が“継続”を示す場合である。上記応答が“中止”を示す場合、BSはMSに対してタイマーを構成することもでき、タイマーがタイムアウト(time out)されると、MSがネットワークに再度アクセスすることもできる。
【0007】
MSがIRCをBSに送信する時、MSはバックオフ(backoff)ウィンドウによってレージング機会とIRCを無作為で選択する必要がある。
【0008】
最後に、MSが“成功”を示すRNG−ACKメッセージ及び/またはCDMA割り当てA−MAP IEメッセージを受信した後、ネットワークに継続アクセスし、MSのIDを含む情報をBSに知らせるためにBSにRNG−REQメッセージを送信する。
【0009】
上記から分かるように、従来、MSがネットワークにアクセスする動作は、単一MSに適用可能である。また従来のMSはネットワークにアクセスするとき、まずIRCを獲得する必要があり、IRCはMSがネットワークにアクセスするときに無作為で選択され、利用可能なIRCの個数は限定されている。したがって、従来端末のネットワークアクセス方法では、衝突が発生することがある。すなわち、2個以上のMSが偶然に同一のIRCを選択した場合、同一のIRCを送信したMSのうちの一部がネットワークに成功的にアクセスできないか、同一のIRCを送信したMSがネットワークに成功的にアクセスできなくなる。特に、機械対機械(Machine to Machine:M2M)技術の発達により、多くのMSが同時にネットワークにアクセスすることもでき、これは衝突の可能性を増加させ、結局、一部のMSはネットワークに成功的にアクセスできなくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、少なくとも上述した問題点及び/又は不都合に取り組み、少なくとも以下の便宜を提供することにある。すなわち、本発明の目的は、移動通信システムにおける複数のMSがネットワークにアクセスすることができるようにするネットワークアクセス方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記のような目的を達成するために、本発明の実施形態の一態様によれば、移動通信システムにおけるネットワーク再進入(network reentry)方法を提供する。上記方法は、グループに含まれている端末のうち、グループ代表(group delegate)端末がグループID(Identifier:ID)に基づくレージングコード(Ranging code)を基地局に送信するステップと、上記端末は、上記基地局から上記グループに対するレージング状態(ranging status for the group)が含まれたレージング応答メッセージを受信するステップと、を含むことを特徴とする。
【0012】
本発明の実施形態の他の態様によれば、移動通信システムの基地局におけるネットワーク再進入(network reentry)方法を提供する。上記方法は、グループに含まれている端末のうち、グループ代表(group delegate)端末に専用レージングコード(dedicated Ranging code)を割り当てるステップと、上記グループ代表端末から上記専用レージングコードによって生成されたグループID(Identifier:ID)に基づくレージングコードを受信するステップと、上記グループに対するレージング状態が含まれたレージング応答メッセージを上記端末に送信するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の実施形態のさらに他の態様によれば、移動通信システムにおけるネットワーク再進入(network reentry)装置を提供する。上記装置は、グループに含まれている端末のうち、グループ代表(group delegate)端末がグループID(Identifier:ID)に基づくレージングコード(Ranging code)を決定する制御部と、上記グループ代表端末が上記グループIDに基づくレージングコードを基地局に送信する送信部と、上記端末は上記基地局から上記グループに対するレージング状態が含まれたレージング応答メッセージを受信する受信部と、を含むことを特徴とする。
【0013】
本発明の実施形態の他の態様によれば、移動通信システムの基地局におけるネットワーク再進入(network reentry)装置を提供する。上記装置は、グループに含まれている端末のうち、グループ代表(group delegate)端末に専用レージングコード(dedicated Ranging code)を割り当てる制御部と、上記グループ代表端末から上記専用レージングコードによって生成されたグループID(Identifier:ID)に基づくレージングコードを受信する受信部と、上記グループに対するレージング状態が含まれたレージング応答メッセージを上記端末に送信する送信部と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明で、MSはグループに分割されたので、すなわち一定時間にIRCを送信するMSの数が相対的に減少されるので、MSがネットワークにアクセスするに発生する衝突が減少されることができる。
また、本発明ではネットワークにアクセスするように許可されたグループのMSに相異なるIRCを割り当てることができ、各MSが相異なるIRCを利用してネットワークにアクセスすることを要請できるので、MSがネットワークにアクセスするときに発生する衝突を避けることができる。
一方、その他の多様な効果は後述する本発明の実施形態による詳細な説明で直接的または暗示的に開示されるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】従来の移動通信システムで、MSがネットワークにアクセスするためのMSとBS間の動作を示した図である。
図2】本発明の第1の実施形態による移動通信システムで、MSがネットワークにアクセスするためのMSとBS間の動作を示した図である。
図3】本発明の第2の実施形態による移動通信システムで、MSがネットワークにアクセスするためのMSとBS間の動作を示した図である。
図4】本発明の実施形態で、MSとBS間の通信を通じてグループ代表を選択する方法を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図2乃至図4を参照した下記の説明は、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものの範囲内で定められるような本発明の実施形態の包括的な理解を助けるために提供するものであり、この理解を助けるために様々な特定の詳細を含むが、単なる一つの実施形態に過ぎない。従って、本発明の範囲及び趣旨を逸脱することなく、ここに説明する実施形態の様々な変更及び修正が可能であるということは、当該技術分野における通常の知識を有する者には明らかである。また、明瞭性と簡潔性の観点から、当業者に良く知られている機能や構成に関する具体的な説明は、省略する。
【0017】
まず、本発明の実施形態を説明する前に、グループ、グループ代表及びグループメンバーの概念を説明する。
【0018】
上記グループは、一つまたはいくつかの共通的な特性を有するMSで構成されたユニットであり、上記一つまたはいくつかの共通的な特性は、同一または類似のサービス、同一または類似の報告周期でもあり、同じ加入者に属することもでき、隣接の地理学的位置などであり得る。
【0019】
上記グループ代表は、特定の機能を実行するための上記グループの、全ての、または特定な部分のMSを代表できる特定のMSである。一つのグループには一つまたはその以上のグループ代表があってもよく、上記グループ代表はグループ内のいずれか一つのMSでもある。
【0020】
上記グループメンバーは、グループでグループ代表を除外した残りのMSである。
【0021】
本発明の実施形態が具現される時、特定またはいくつかの共通的属性によって予めMSをグループで分ける必要があり、これは従来方式によって遂行されることができる。
【0022】
また、一定期間にネットワークにアクセスするMSの数を減少させるためには、MSがネットワークにアクセスする期間が時間セグメントで分割され、限定された数のMSが特定の時間セグメントでネットワークにアクセスすることによって、衝突を減らすことができる。
【0023】
上記のように移動通信システムで、MSがネットワークにアクセスするために、本発明の実施形態で、MSとBS間には、次のような動作が遂行される。ここで、MSは予めグループで分割されており、各グループに対するグループ代表が選択されている場合の動作に対して説明する。そして上記グループ代表を選択する方法は各実施形態の詳細において説明する。
【0024】
まず、本発明の第1の実施形態で、MSはBSが送信したメッセージや先構成(pre-configuration)に従って自身のグループを知るようになる。各グループのMSは、BSが送信したメッセージによってグループのGDC(Group Delegate Code)を決定する。上記グループ代表は、上記グループのGDCをレージング機会のBSに送信する。上記グループの各MSは、BSからRNG−ACKメッセージ及び/またはグループアクセスリソース割り当てメッセージを受信する。BSが放送したバックオフ情報を受信してバックオフ処理を遂行した後、上記グループでネットワークのアクセスを許可したメッセージを受信したMSは、無作為で選択されたIRCを上記レージング機会のBSに送信する。
【0025】
そしてIRCを送信したMSがBSからRNG−ACKメッセージ及び/またはCDMA割り当てA−MAP IEメッセージを受信し、該当RNG−ACKメッセージ及び/またはCDMA割り当てA−MAP IEメッセージは、IRCを送信したMSに対する応答を含む。該当RNG−ACKメッセージ及び/またはCDMA割り当てA−MAP IEメッセージを受信した後、MSがBSにRNG−REQメッセージを送信し、上記ネットワークにアクセスする。
【0026】
本発明の第2の実施形態によるMSは、BSが送信したメッセージや先構成に従って自身のグループを知るようになる。各グループのMSは、BSが送信したメッセージによってグループのGDCを決定する。上記グループ代表は、上記グループのGDCをレージング機会のBSに送信する。上記グループの各MSは、BSからRNG−ACKメッセージを受信する。上記グループでネットワークのアクセスを許可したメッセージを受信したMSは、上記レージング機会のBSに予め割り当てられたIRCを送信する。
【0027】
そしてIRCを送信したMSがBSからRNG−ACKメッセージ及び/またはCDMA割り当てA−MAP IEメッセージを受信し、該当RNG−ACKメッセージ及び/またはCDMA割り当てA−MAP IEメッセージは、IRCを送信したMSに対する応答を含む。該当RNG−ACKメッセージ及び/またはCDMA割り当てA−MAP IEメッセージを受信した後、MSがBSにRNG−REQメッセージを送信し、上記ネットワークにアクセスする。
【0028】
本発明の目的、技術的解決策及び長所をより一層明確にするために、以下、図2及び図3を参照して、本発明の第1及び第2の実施形態に対して詳細に説明する。
【0029】
図2は、本発明の第1の実施形態による移動通信システムで、MSがネットワークにアクセスするためのMSとBS間の動作を示す。ここで、図示しないが、MSとBSの各々は、少なくとも送信部、受信部及び制御部を含み、送信部及び受信部は、該当メッセージを送受信し、制御部は、本発明の第1の実施形態による全ての動作を制御する。
【0030】
図2を参照すると、ステップ201で、一つのグループのMSは、BSが送信したメッセージに従って上記グループのGDCと該当リソースを決定する。ここで、GDCをグループアクセスコード、グループ初期基準コード(GIRC:Group Initial Reference Code)またはレージングコードと称することもできる。GDCは、一つまたはそれ以上のコードであり得る。GDCは、従来のIRCのコードであるか、上記システムがMSに再割り当てしたコードでもある。
【0031】
各グループは、初期GDCに対応することができ、グループIDに基づく初期GDCは、次の<数式1>に従って獲得されることができる。
【0032】
【数1】
【0033】
ここで、IDM2M GroupはグループIDであり、NM2M groupはGDCの個数であり、mod()は獲得係数(modulus)を示す。
【0034】
一つのフレームが複数の任意アクセス機会を含む場合、各グループは、次の<数式2>に従って任意アクセス機会を選択する。
【0035】
【数2】
【0036】
ここで、NOppは任意アクセス機会の数であり、floor()は任意アクセス機会の数より大きくない整数を取る。
グループのGDCとM2M追加初期レージングコードは、レージングコードが任意アクセス機会に送信され、完全に利用される必要があるので、GDCと直交しなければならない。このためにコード動的分割(partitioning)方法を利用することができる。上記コード動的分割方法により、2種類のコードの間の直交交差を保障することができ、コードリソースを完全に利用することができ、相異なる種類のコードによって相異なるMSのアクセス動機を確認することができる。詳細に、コード動的分割方法には、下記の二つのコード動作分割方法がある。
1.循環シフト関数を有するZadoff-ChuシーケンスがGDCを発生するために利用されると、Zadoff-Chuシーケンスは、次の<数式3>のように定義することができる。
【0037】
【数3】
【0038】
ここで、k=0、1、…、NRP−1であり、pはGDCのシーケンス番号である。そしてrは、次の<数式4>のように定義することができる。
【0039】
【数4】
【0040】
ここで、p=0、1、2・・・Ncont-1、Ncont+Ndedi、・・・、Ncont+Ndedi+NM2M group+NM2M Add−1であり、s=mod(p,Mns)である。そしてrns0は、S−SFH(Secondary-Super Frame Header)で放送され、MnsはZadoff-Chuシーケンスのルートに対する循環シフト回数を示し、Ncontは一般任意アクセスのための初期レージングコード(MIN)とハンドオーバレージングコード(NHO)の和を示し、Ndediは専用レージングコードであり、NM2M groupはGDCであり、NM2M AddはM2M応用のために新しく追加された初期レージングコードである。2種類のコードの間には交点(intersection)がない。より詳細に、Ncontは各セクターで一般任意アクセスのための初期レージングコード(MIN)の数(0〜MIN−1)とハンドオーバレージングコードの数(MIN〜MIN+NHO−1)の和であり、Ndediは(Ncont〜Ncont+Ndedi−1)で表現され、多くとも32個の専用レージングコードを含む専用レージングコードであり、NM2M groupは各セクターによりM2Mグループに割り当てられるGDCであり、これは(Ncont+Ndedi〜Ncont+Ndedi+NM2M group−1)で表現され、多くとも32個のGDCを含み、NM2M addはM2M応用のために新しく追加された初期レージングコードであり、(Ncont+Ndedi+NM2M group〜Ncont+Ndedi+NM2M group+NM2M add−1)で表現され、多くとも32個の追加レージングコードを含む。M2M MSは初期アクセスを遂行するために一般任意アクセスのための初期レージングコード(MIN)とNM2M addからレージングコードを無作為で選択することができる。NCSは循環シフトのユニットであり、NRPはレージングコードの長さである。
【0041】
上記の内容は単なる一例であり、レージングコードの割り当ては、順に(in a sequence)遂行できるが、M2MグループのGDCを割り当て、M2M追加コードを割り当てる順序は重要でなく、M2M追加コードがまず割り当てられた後、M2MグループのGDCが割り当てられることもできる。
【0042】
下記の<表1>は、M2MグループのGDCとM2M追加コードを割り当てる表であり、<表1>のサブセットまたは類推は、実際適用で利用されることができる。
【0043】
【表1】
【0044】
上記専用レージングコードと定期(regular)コードは、相異なるレージングリソースで送信されるので、上記専用レージングコードの割り当ては、考慮されないこともあるが、一般任意アクセスのための初期レージングコード(MIN)と上記ハンドオーバレージングコード(NHO)が考慮される。NM2M groupは、各セクターによりM2Mグループに割り当てられたGDCであり、(Ncont〜Ncont+NM2M group−1)で表現され、NM2M addはM2M応用のために新しく追加されたレージングコードであり、(Ncont+NM2M group〜Ncont+NM2M group+NM2M add−1)で表現される。上記ハンドオーバレージングコードが考慮されないと、定期初期アクセスレージングコードを除外した他のコードが全部M2MグループGDCとM2M追加コードに割り当てられる。NM2M groupは(MIN〜MIN+NM2M group−1)で表現されることができ、NM2M addは(MIN+NM2M group〜MIN+NM2M group+NM2M add−1)で表現されることができる。
【0045】
<表2>は、概略的なコード割り当て表である。一般任意アクセスのための初期レージングコード(MIN)の数は(0〜MIN−1)で表現され、ハンドオーバレージングコードの数は(MIN〜MIN+NHO−1)で表現される。NM2M addはM2M応用のために新しく追加された初期コードであり、これは(MIN+NHO〜MIN+NHO+NM2M add−1)で表現され、多くとも32個の追加レージングコードを含み、NM2M groupは各セクターによりM2Mグループに割り当てられたGDCであり、これは(MIN+NHO+NM2M add〜MIN+NHO+NM2M add+NM2M group−1)で表現され、多くとも32個のGDCを含んでいる。16種類の構成は4ビット情報で表現されるので、<表2>に示された相異なる種類のコードの割り当ては、スーパーフレームヘッダの4ビットを利用して獲得されることができる。重複コードの数が、例えば32コードで限定されている場合、GDCとM2M応用のために新しく追加された初期レージングコードは、コードを共有する必要がある。特定の割り当ては、<表3>に示されたコード割り当て表をいう。コードの数が限定された場合、GDCとM2M応用のために新しく追加された初期レージングコードは、コードを共有する必要があるが、上記共有比率は<表3>で制限される。
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
2.レージング機会が同期化されたAMSに割り当てられると、上記初期レージングコードが拡張されることができ、 フィリング(filling)及び循環シフト機能を持つZadoff-Chuシーケンスが上記レージングコードとして取られることができ、次の<数式5>のように表現される。
【0049】
【数5】
【0050】
ここで、K=0、1、…、NRP−1、n=0、1、2であり、pはレージングコードのシーケンス番号である。そしてrは、次の<数式6>のように定義することができる。
【0051】
【数6】
【0052】
ここで、p=0、1、2・・・Ncont−1、Ncont+Ndedi、・・・、Ncont+Ndedi+NM2M group+NM2M Add−1であり、sp=mod(p,Ms)である。
【0053】
ホームBSの場合、Ncontは一般初期アクセスのためのレージングコードを示し、上記ハンドオーバコードと周期的レージングコードの和(Ndedi)は、割り当てられたレージングコードであり、NM2M groupは、M2Mグループに割り当てられたGDCであり、NM2M AddはM2M応用のための追加コードである。2種類のコードの間に交点(intersection)はない。Ncontは各セクターで一般初期アクセスのためのレージングコードの個数(0〜MIN−1)、ハンドオーバレージングコードの個数(MIN〜MIN+NHO−1)及び周期的レージングコードの個数(MIN+NHO〜MIN+NHO+NPE−1)の和である。Ndediは専用レージングコードであり、(Ncont〜Ncont+Ndedi−1)で表現され、多くとも32個のレージングコードを含み、NM2M addはM2M応用のために新しく追加されたコードであり、(Ncont+Ndedi〜Ncont+Ndedi+NM2M add−1)で表現され、多くとも32個のレージングコードを含む。NM2M groupは、各セクターによりM2Mグループに割り当てられたコードであり、(Ncont+Ndedi+NM2M add〜Ncont+Ndedi++NM2M add+NM2M group−1)で表現され、多くとも32個のレージングコードを含む。M2M MSは初期アクセスを遂行するためにMIN及びNM2M addからGDCレージングコードを無作為で選択することができる。上記専用レージングコードと定期コードは、相異なるリソースで送信されるので、上記専用レージングコードの割り当てが考慮されないこともあるが、一般任意アクセスのための初期レージングコード(MIN)、ハンドオーバレージングコード(NHO)及び周期的レージングコードだけが考慮される。NM2M addは、M2M応用のために新しく追加されたコードであり、(Ncont〜Ncont+NM2M add−1)で表現され、多くとも32個のレージングコードを含む。NM2M groupは各セクターによりM2Mグループに割り当てられるコードであり、(Ncont+NM2M add〜Ncont+NM2M add+NM2M group−1)で表現され、多くとも32個のレージングコードを含む。コード割り当て表は下記の
<表4>に示した。下記の<表4>は、概略的な例であり、サブセットまたは類推は実際応用でも利用されることができる。そして上記の方法は一例であるだけであり、レージングコードの割り当ては順に遂行されることができるが、M2MグループのGDCを割り当て、M2M追加コードを割り当てる順序は重要でなく、M2M追加コードがまず割り当てられた後、M2MグループのGDCが割り当てられることもできる。
【0054】
【表4】
【0055】
無線MAN−OFDMA(Metropolitan Area Network-Orthogonal Frequency Division Multiple Access)システムと向上した無線MAN−OFDMAシステムで、レージングGDC機会がFDM(Frequency Division Multiplex)リソースを多重化した場合に対して、レージングGDCの数が256であり、各BSがレージングGDCの一つのグループを利用し、このグループのレージングGDCの初期数がrns0とすると、BSが利用できる順序(sequence)は、rns0と((MIN+NHO+NPE+Ndedi+NM2M group+NM2M add)mod256)の間である。MINは初期レージングGDCであり、NHOは初期ハンドオーバレージングGDCであり、NPEは周期的レージングGDCであり、Ndediは専用レージングGDCであり、NM2M groupはグループレージングGDCであり、NM2M addはM2M追加レージングGDCである。
【0056】
M2M addに含まれたコードの数は、多くとも32個であり、NM2M addはPRBS(Pseudo Random Binary Sequence)発生器により144×((rns0+MIN+NHO+NPE+Ndedi)mod256)から144×((rns0+MIN+NHO+NPE+Ndedi+NM2M add)mod256)−1へのシフティングを介して獲得される。
【0057】
M2M groupに含まれたコードの数は多くとも32個であり、NM2M groupはPRBS発生器により144×((rns0+MIN+NHO+NPE+Ndedi+NM2M add)mod256)から144×((rns0+MIN+NHO+NPE+Ndedi+NM2M add+NM2M group)mod256)−1へのシフティングを介して獲得される。
【0058】
上記専用レージングコードと定期コードは、相異なるリソースを占めるので、上記専用レージングコードの割り当ては考慮されないこともあるが、初期レージングコード、ハンドオーバレージングコード及び周期的レージングコードは考慮される。NM2M addに含まれたコードの数は多くとも32個であり、PRBS発生器により144×((rns0+MIN+Ndedi)mod256)から144×((rns0+MIN+Ndedi+NM2M add)mod256)−1へのシフティングを介して獲得される。NM2M groupに含まれたコードの数は多くとも32個であり、PRBS発生器により144×((rns0+MIN+Ndedi+NM2M add)mod256)から144×((rns0+MIN+Ndedi+NM2M add+NM2M group)mod256)−1へのシフティングを介して獲得される。NM2M groupは各セクターによりM2Mグループに割り当てられたコードであり、これはPRBS発生器により144×((rns0+MIN+NHO+NPE)mod256)から144×((rns0+MIN+NHO+NPE+NM2M group)mod256)−1へのシフティングを介して獲得される。
【0059】
ハンドオーバコードと周期的コードが考慮されない場合、定期初期レージングコードを除外した残りのコードの全てがM2Mグループと追加コードに割り当てられ、NM2M addはPRBS発生器により144×((rns0+MIN)mod256)から144×((rns0+MIN+NM2M add)mod256)−1へのシフティングを介して獲得されることができ、NM2M groupはPRBS発生器により144×((rns0+MIN+NM2M add)mod256)から144×((rns0+MIN+NM2M group+NM2M add)mod256)−1へのシフティングを介して獲得されることができる。下記の<表5>は、NM2M groupとNM2M Addの割り当てを表示している。
【0060】
【表5】
【0061】
M2M応用のためのコードが追加されたが、アクセスリソースを増加させるためには依然としてより多くのレージング機会が必要であるので、より多くのM2M MSがネットワークにアクセスすることができる。したがって、本発明では新たな任意アクセス機会が定義される。各スーパーフレームは4個のフレームを含み、第1及び第2のフレームは各々定期初期アクセス機会と同期化されたアクセス機会に割り当てられるので、本発明では第3及び第4フレームのレージングリソースは、M2M追加初期アクセス機会として得られる。特定のアクセス機会割り当てが<表6>に示されている。
【0062】
下記の<表6>は、4種類の割り当て場合を示している。
【0063】
場合1:M2Mに対する専用レージングチャンネルが一つのスーパーフレームの各フレームで割り当て/構成される場合である。
【0064】
場合2:M2Mに対する専用レージングチャンネルが一つのスーパーフレームの第3のフレームで割り当て/構成されるが、正常/定期レージング機会とは衝突しない場合である。
【0065】
場合3:M2Mのための専用レージングチャンネルが一つのスーパーフレームの第4フレームで割り当て/構成されるが、正常/定期レージング機会とは衝突しない場合である。
【0066】
場合4:M2Mのための専用レージングチャンネルが一つのスーパーフレームの第3及び第4フレームで割り当て/構成されるが、正常/定期レージング機会とは衝突しない場合である。M2MグループGDCとM2M追加コードは、一つの元来の定期初期アクセス機会、追加初期アクセス機会及び動的初期アクセス機会に送信されることもできる。
【0067】
【表6】
【0068】
下記の<表7>は、S−SFH SP1で放送されるM2MグループGDCとM2M追加レージングコードを示しており、下記の<表8A>及び<表8B>は、M2Mが送信した定期初期レージングコードと追加レージングコードを含む受信された初期レージングコードにBSがAAI−RNG−ACKメッセージのACKメッセージを通じて応答することに対するサポートを示し、下記の<表9>は、AAI−RNG−ACKメッセージのACKメッセージを通じてBSがM2MグループGDCに応答することに対するサポートを示す。
【0069】
【表7】
【0070】
【表8A】
【表8B】
【0071】
【表9】
【0072】
さらに図2を参照すると、ステップ202で、グループのMSはBSが送信したメッセージによってグループのグループ代表を選択する。
【0073】
上記グループ代表は、式(mod(グループメンバーID、k)or(mod(グループメンバーID、f(k、フレーム番号)))を計算することによって選択されることができるが、それに限定されない。ここで、kは正の整数であり、BSにより決定されることができ、f(k、フレーム番号)はkに関連した関数であり、フレーム番号、すなわちf(k、フレーム番号)の値は、k及び時間の両方とも関連する。上記グループ代表は、予め選択されることもできる。
【0074】
また、上記グループ代表は、ステップ201以前に選択されることができ、図4に示したようにMSとBSにより共に選択されることができる。したがって、グループ代表が選択される時は、BSとMS間にシグナリング相互作用(interaction)がある。グループ代表を選択するには、三つのモード、すなわち先構成モード、MSによるランダム選択モード及び(ネットワークが選択した)BSとMSの協同(cooperation)モードがある。
【0075】
ステップ203で、上記グループ代表はレージング機会のBSのグループIDに基づくGDCを送信する。
【0076】
ステップ203で、一例のレージング機会の選択は、次のように具現される。データフレームのみが一つのレージング機会を含むと、GDCはレージング機会に送信され、データフレームが複数のレージング機会を含むと、数式mod(floor(IDM2M group、NM2M group)、NOpp)によって上記複数のレージング機会のうち一つのレージング機会が選択される。
【0077】
ステップ204で、上記グループの各MSは、BSからRNG−ACKメッセージ及び/またはグループアクセスリソース割り当てメッセージを受信する。
【0078】
一方、BSはGDCを受信した後、MSにRNG−ACKメッセージ及び/またはグループアクセスリソース割り当てメッセージを送信し、上記メッセージは三つのタイプの情報を含む。第1のタイプの情報は、識別(identification)及び成功、すなわちグループの全ての、または部分のMSがネットワークにアクセスするように許可されたかを示す。第2のタイプの情報は、GDCがタイミング、周波数オフセット及び電力調整を訂正(correct)するために継続送信されるかを示し、上記グループ代表は、第2のタイプの情報を受信した場合、受信した情報によって調整を遂行しなければならなく、ステップ203を遂行する。第3のタイプの情報は、送信の中止または禁止、すなわちグループのネットワークアクセスを拒絶するかを示し、この時、タイマーはグループのMSに対して構成されることができ、グループのMSは、タイマーが終了する時にネットワークにアクセスすることができる。タイマーの持続時間は、新たな値で構成されることができ、グループタイマーと称することができる。上記値は、実際要件によって構成されることができ、ネットワークで中止のための従来のタイマーの持続期間とは異なることがある。上記の三つのタイプの情報は、個別的にまたは共に利用されることができる。例えば、第1のタイプの情報は、グループ内のグループメンバーの一部分に提供されることもでき、第3のタイプの情報は、グループ内のグループメンバーの他の部分に提供されることもできる。
【0079】
また、BSにより獲得されたGDCがBSの要件を充足できない場合、BSはBSが送信したメッセージに継続(continue)指示を含み、グループが継続GDCを送信するようにし、一般的には最後にGDCを送信するグループ代表が継続GDCを送信するようにし、BSが正しくGDCを受信することができるように保障する。表10はBSがグループのMSに送信したレージングACKシグナリングに追加されたグループレージングコードのACK情報を示す。
【0080】
上述したように、MSがBSから継続または中止情報を受信する場合、選択されたグループ代表は変更されなく、成功情報を受信する場合、グループメンバーに戻る。
【0081】
MS間に時間差があり、BSが送信した情報を失わないようにするためには、グループメンバー及び/またはグループ代表は、予めBSから情報を受信する必要がある。
【0082】
グループのMSは、相異なる応答で相異なるACK情報に応答する。例えば、成功情報によって、MSは図2に示したようにバックオフウィンドウの初期値及び終了値を獲得し、バックオフ処理を遂行した後、ネットワークにアクセスする。バックオフウィンドウの初期値及び終了値が本発明で定義される場合、多くの数のM2Mがネットワークにアクセスするときに発生する衝突及びアクセス遅延を減らすために、一般加入者より大きいウィンドウ空間が考慮される。中止情報は、グループの全ての、または特定の部分のMSが(中止タイマーによって)遅延以後にネットワークにアクセスすることを示す。継続情報は、M2Mグループのグループ代表がグループのGDCを送信し続けるために、自身のタイミングまたは電力パラメータを調整することを示す。
【0083】
【表10】
【0084】
ステップ205で、BSが送信し、グループに対するスーパーフレームヘッダに含まれたグループ受信バックオフ情報でネットワークアクセスが許可されたMSの各々または従来技術はバックオフ処理を遂行し、バックオフ処理後にレージング機会を選択し、IRCを無作為で選択してBSにIRCを送信する。
【0085】
ステップ206で、IRCを送信するMSは、BSからRNG−ACKメッセージ及び/またはCDMA割り当てA−MAP IEメッセージを受信し、該当RNG−ACKメッセージ及び/またはCDMA割り当てA−MAP IEメッセージは、検出されたIRCに対するBSの応答を含む。
【0086】
ステップ207で、MSはレージング信号の成功ACK情報を含むRNG−ACKメッセージを受信する、及び/または、該当CDMA割り当てA−MAP IEメッセージを受信する、及び/または、該当グループアクセスリソース割り当てメッセージを受信した後、MSのIDを含む情報をBSに知らせるためにRNG−REQメッセージをBSに送信し、ネットワークに継続アクセスする。
【0087】
図3は、本発明の第2の実施形態による移動通信システムで、MSがネットワークにアクセスするためのMSとBS間の動作を示す。ここで、図示しないが、MSとBS各々は、少なくとも送信部、受信部及び制御部を含み、送信部及び受信部、は該当メッセージを送受信し、制御部は、本発明の第2の実施形態による全ての動作を制御する。
【0088】
図3を参照すると、ステップ301で、グループのMSはBSが送信したメッセージによってグループのGDCと該当リソースを決定する。
【0089】
ステップ302で、グループのMSはBSが送信したメッセージに従ってグループのグループ代表を決定する。この時、ステップ302は、ステップ301以前に遂行されることができ、グループ代表を決定することは、図2のステップ201と同一であるので、詳細な説明は省略する。
【0090】
ステップ303で、グループ代表は、レージング機会にグループのGDCをBSに送信する。
【0091】
ステップ304で、グループの各MSは、BSからRNG−ACKメッセージ及び/またはグループアクセスリソース割り当てメッセージを受信する。
【0092】
ステップ305で、グループでネットワークにアクセスするように許可されたMSは、レージング機会にMSに予め割り当てられたIRCをBSに送信する。上記レージング機会は、MSに予め割り当てられることができる。
【0093】
望ましくは、ステップ305で、グループでネットワークにアクセスするように許可された各MSは、レージング機会及びIRCで予め構成され、グループでネットワークにアクセスするように許可されたMSがネットワークにアクセスするときに発生する衝突を減らすか、除去し、さらにはMSがネットワークに成功的にアクセスするようにする。
【0094】
ステップ306で、IRCを送信したMSは、BSからRNG−ACKメッセージ及び/またはCDMA割り当てA−MAP IEメッセージを受信し、ここで、RNG−ACKメッセージ及び/またはCDMA割り当てA−MAP IEメッセージは、検出されたIRCに対するBSの応答を含む。
【0095】
ステップ307で、MSはレージング信号の成功ACK情報を含むRNG−ACKメッセージを受信する、及び/または、該当CDMA割り当てA−MAP IEメッセージを受信する、及び/または、グループアクセスリソース割り当てメッセージを受信した後、MSのIDを含む情報をBSに知らせるためにRNG−REQメッセージをBSに送信し、ネットワークに継続アクセスする。
【0096】
上述した第1の実施形態と第2の実施形態とはステップ205とステップ305に差異がある。
【0097】
ステップ201とステップ202の順序は、この二つの段階がステップ203以前に遂行される限り変えることもできる。ある場合においては、二つの段階を予め遂行する時間は制限されない。同様に、ステップ301及びステップ302は、ステップ201及びステップ202と似ている。
【0098】
ステップ205及びステップ206とステップ305及びステップ306は、省略される場合がある。ステップ201及び/またはステップ202、そしてステップ301及び/またはステップ302は、第3の実施形態によって具現されることができる。
【0099】
図4は、本発明の実施形態で、MSとBS間の通信を通じてグループ代表を選択する方法を示した図である。
【0100】
図4を参照すると、ステップ401で、グループのMSはBSが送信したメッセージを受信し、MSが属したグループ及びグループの構成の情報を決定するが、上記情報はグループID、GDC及び対応するリソース(例:対応するレージング機会)、フレーム番号、グループID及びページンググループIDのうち、少なくとも一つを含む。
【0101】
ステップ402で、グループのMSはBSが送信したメッセージに従ってグループのグループ代表を決定する。BSが送信したメッセージは、k(ステップ202参照)、グループ代表を選択するための時間パラメータ、例えばフレーム番号またはスーパーフレーム番号(ステップ202の“(mod(group member ID、f(k、frame number)”参照)及びグループ内のMSの数のうち少なくとも一つを含む。
【0102】
ステップ403で、グループ代表になるMSは、MSがグループ代表になることをBSに知らせるためにBSにメッセージを送信する。
【0103】
ステップ404で、BSはグループのMSにメッセージを送信し、グループ代表になるMSに応答する。上記応答はグループ代表またはグループに送信されてもよい。
【0104】
一方、本発明の実施形態で、IRCは従来システムのIRCでもあり、グループのMSに特別に割り当てられたIRCであり得る。そして本発明の実施形態でIRCは従来システムでレージング機会に送信されてもよく、グループのMSに特別に割り当てられたレージング機会に送信されてもよい。また、従来システムでレージング機会で、従来システムのIRCとグループのMSに特別に割り当てられたIRCが送信されてもよい。
【0105】
また、本発明の実施形態で、M2Mグループ及びレージング機会は一例であり、上記方法は実際応用で他のグループ及び機会に適用されることもできる。
【0106】
要約すれば、本発明の実施形態により提供されるMSのネットワークアクセス方法で、多くの数のMSはグループで分割され、各グループのグループ代表は、一つまたはその以上のGDCを通じてBSにネットワークにアクセスするように要請することができ、ネットワークにアクセスするように許可するメッセージを受信した後、このグループのMSはネットワークにアクセスするためにBSにIRC要請を送信するか、RNG−REQメッセージを直接送信する。本発明の実施形態で、MSはグループで分割されるので、アクセスコードを送信するMSの数は相対的に減少され、したがってMSがネットワークにアクセスするときに発生する衝突が減少されることができる。
【0107】
また、本発明の実施形態では、グループでネットワークにアクセスするように許可されたMSは、相異なるIRCで構成されることができるので、MSは相異なるIRCでネットワークにアクセスすることを要請してMSがネットワークにアクセスするときに発生する衝突を減少させることができる。
【0108】
以上、本発明を具体的な実施形態を参照して詳細に説明してきたが、本発明の範囲及び趣旨を逸脱することなく様々な変更が可能であるということは、当業者には明らかであり、本発明の範囲は、上述の実施形態に限定されるべきではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものの範囲内で定められるべきである。
【符号の説明】
【0109】
MS… Mobile Station
BS… Base Station
図1
図2
図3
図4