特許第5960872号(P5960872)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5960872可撓性ディスプレイを有するカバーアタッチメント
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5960872
(24)【登録日】2016年7月1日
(45)【発行日】2016年8月2日
(54)【発明の名称】可撓性ディスプレイを有するカバーアタッチメント
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/16 20060101AFI20160719BHJP
   G06F 3/02 20060101ALI20160719BHJP
   G06F 3/023 20060101ALI20160719BHJP
   H03M 11/04 20060101ALI20160719BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20160719BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20160719BHJP
【FI】
   G06F1/16 312J
   G06F1/16 312Q
   G06F1/16 312U
   G06F1/16 312V
   G06F3/02 310K
   G06F3/023 310L
   G06F3/041 640
   G06F1/16 312K
   G09F9/00 302
   G09F9/00 351
   G09F9/00 366A
   G09F9/00 313
【請求項の数】20
【外国語出願】
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-93467(P2015-93467)
(22)【出願日】2015年4月30日
(62)【分割の表示】特願2013-551997(P2013-551997)の分割
【原出願日】2012年1月13日
(65)【公開番号】特開2015-181015(P2015-181015A)
(43)【公開日】2015年10月15日
【審査請求日】2015年5月26日
(31)【優先権主張番号】61/438,220
(32)【優先日】2011年1月31日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/208,235
(32)【優先日】2011年8月11日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 治
(74)【代理人】
【識別番号】100134175
【弁理士】
【氏名又は名称】永川 行光
(72)【発明者】
【氏名】ロスコフ, フレッチャー アール.
(72)【発明者】
【氏名】コービン, シーン エス.
(72)【発明者】
【氏名】ローダー, アンドリュー
【審査官】 塩澤 如正
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−245074(JP,A)
【文献】 特開平06−161636(JP,A)
【文献】 特開2000−112567(JP,A)
【文献】 特開2002−182787(JP,A)
【文献】 特開2011−014149(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/16 − G06F 1/18
G09F 9/00
G06F 3/02 − G06F 3/027
G06F 3/03 − G06F 3/047
H03M 11/04 − H03M 11/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイ及び筐体を含む電子デバイスのためのアクセサリデバイスであって、
ヒンジアセンブリの第1旋回軸で前記電子デバイスに結合されるカバーアセンブリであって、閉じた状態において前記電子デバイスの前記ディスプレイを覆うように構成されたカバーアセンブリと、
前記ヒンジアセンブリの前記第1旋回軸とは異なる第2旋回軸で前記電子デバイスに結合される分離フラップ部であって、前記閉じた状態において前記ディスプレイを覆うように構成された分離フラップ部とを備え、
開いた状態において、
前記カバーアセンブリは、前記筐体において前記電子デバイスを支持するための支持構造体を形成するように折れ曲がり、
前記分離フラップ部は、前記電子デバイスへの入力を生成するように構成された入力デバイスを露出する
ことを特徴とするアクセサリデバイス。
【請求項2】
前記ヒンジアセンブリは、前記カバーアセンブリ及び前記分離フラップ部を前記電子デバイスから結合解除することを可能にする前記電子デバイスの磁気取り付け特徴部に磁気で結合する磁気素子を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のアクセサリデバイス。
【請求項3】
前記入力デバイスは、前記電子デバイスと通信するキーボードを含むことを特徴とする請求項1に記載のアクセサリデバイス。
【請求項4】
前記キーボードと前記電子デバイスとの間の前記通信は、有線通信であることを特徴とする請求項3に記載のアクセサリデバイス。
【請求項5】
前記キーボードと前記電子デバイスとの間の前記通信は、無線通信であることを特徴とする請求項3に記載のアクセサリデバイス。
【請求項6】
前記入力デバイスは、フラップスクリーンを更に含むことを特徴とする請求項3に記載のアクセサリデバイス。
【請求項7】
前記フラップスクリーンは前記キーボードの上に位置し、前記フラップスクリーンはキーまたは追加のアプリケーションデータを表示することを特徴とする請求項6に記載のアクセサリデバイス。
【請求項8】
前記フラップスクリーンは前記キーボードの下に位置し、前記フラップスクリーンはタッチパッドを表示することを特徴とする請求項6に記載のアクセサリデバイス。
【請求項9】
前記入力デバイスは、前記分離フラップ部の大部分に配されたフラップスクリーンを含むことを特徴とする請求項1に記載のアクセサリデバイス。
【請求項10】
前記支持構造体は、三角形の支持構造体を含むことを特徴とする請求項1に記載のアクセサリデバイス。
【請求項11】
ディスプレイ及び筐体を含むタブレットデバイスと、
カバーアセンブリ及び分離フラップ部を含むアクセサリデバイスとを備えるシステムであって、
閉じた構成において、前記カバーアセンブリ及び前記分離フラップ部は前記ディスプレイを覆い、前記分離フラップ部は前記カバーアセンブリと前記ディスプレイとの間に配され、
開いた構成において、前記カバーアセンブリは前記筐体に近接して前記タブレットデバイスを支持する支持構造体を形成するように折り曲がるように構成され、前記分離フラップ部は前記タブレットデバイスへの入力を生成するように構成された入力デバイスを含む
ことを特徴とするシステム。
【請求項12】
前記入力デバイスは、前記分離フラップ部に配されたキーボードを含むことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記入力デバイスは、前記分離フラップ部に配されたフラップスクリーンを更に含み、
前記キーボードと前記フラップスクリーンとのうちの少なくとも一方は、前記タブレットデバイスへの前記入力を生成するように構成される
ことを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記入力デバイスは、前記分離フラップ部の大部分に配されたフラップスクリーンを含むことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記カバーアセンブリは、カバーディスプレイを含むことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記タブレットデバイスは、磁気取り付け特徴部を更に含み、
前記アクセサリデバイスは、i)前記カバーアセンブリに結合された第1旋回軸と、ii)前記分離フラップ部に結合された第2旋回軸と、iii)前記磁気取り付け特徴部に磁気で結合するように構成された磁気素子と、を含むヒンジアセンブリを含む
ことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
タブレットデバイスの保護に適したカバーアセンブリであって、前記タブレットデバイスは、前記タブレットデバイスの前側全体に従う開口を含む筐体と、視覚コンテンツを提示するように構成されたディスプレイに重なる、前記筐体によって前記開口内に保持された光学的透明保護層とを備え、
前記カバーアセンブリは、
旋回軸線に従ってヒンジアセンブリにおいて前記タブレットデバイスに旋回可能に取り付け可能である第1フラップであって、前記光学的透明保護層に従うサイズ及び形状を有し、動作構成において前記タブレットデバイスを支持する支持構造体を形成するために前記旋回軸線に沿って旋回する第1フラップと、
前記第1フラップから分離しており、入力イベントを受けるための入力デバイスを備える第2フラップであって、前記ヒンジアセンブリにおいて前記旋回軸線に従って前記タブレットデバイスに旋回可能に取り付け可能であり、前記第1フラップが前記支持構造体となる場合に、前記入力デバイスが前記入力イベントを受けられるように、前記支持構造体から離れて前記ヒンジアセンブリから広がって展開可能である第2フラップと
を備えることを特徴とするカバーアセンブリ。
【請求項18】
前記第1フラップは前記タブレットデバイスに磁気で結合し、前記第1フラップは磁石を介して前記タブレットデバイスと結合解除するように更に構成されることを特徴とする請求項17に記載のカバーアセンブリ。
【請求項19】
前記入力デバイスは、前記入力イベントを前記タブレットデバイスへ送るキーボードを含むことを特徴とする請求項18に記載のカバーアセンブリ。
【請求項20】
前記入力デバイスは、前記キーボードに近接するフラップスクリーンを更に含むことを特徴とする請求項19に記載のカバーアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
記載される実施形態は一般にポータブル電子デバイスに関する。特に、タブレットデバイスの機能を拡張する方法が記載される。
【背景技術】
【0002】
ポータブルコンピューティングにおける近年の発達は、一般にタブレットデバイスとして知られるハンドヘルド電子デバイス及びコンピューティングプラットフォームの導入を含む。これらのデバイスは、文書処理、ソーシャルメディアネットワーキング、テレビ会議及びゲームを含む任意の個数のタスクのために用いられうる。このタイプのデバイスは幅広く多様なタスクを実行することを可能にするが、このデバイスタイプの機能全体はなおも改善の余地がある。例えば、ディスプレイエリアの増加は機能の大きな拡張につながる。残念ながら、ディスプレイはすでにタブレットデバイスの1つの側の大部分を占めているので、デバイス製造者は一般に、ディスプレイを大きくし、それ故デバイス自体を大きくすることによって携帯性を低下させるか、デバイス及びディスプレイを小さくした結果として少ない機能のデバイスとなるかの間で選択する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
いずれの解決策も望ましくない。従って、タブレットデバイスを大きくせずにそのユーザビリティ及び機能性を拡張する方法が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書は、可撓性ディスプレイを有するアクセサリデバイスにタブレットデバイスの機能性を拡張するための方法、装置及びコンピュータ可読媒体に関する多くの実施形態を記載する。
【0005】
通信チャネルを介してホストデバイスと通信するように構成されたアクセサリデバイスが主張される。前記ホストデバイスは視覚情報を提示するように構成されたホストデバイスディスプレイを備える。前記アクセサリデバイスは、前記ホストデバイスディスプレイに従うサイズ及び形状を有する可撓性フラップであって、前記可撓性フラップの少なくとも一部は、視覚情報を提示するように構成されたフラップディスプレイによって覆われる、可撓性フラップと、前記ホストデバイスと前記アクセサリデバイスとの間で情報を伝えるように構成された通信チャネルを少なくとも提供するように構成された接続部であって、前記情報の少なくとも一部は前記フラップディスプレイに視覚的に提示される、接続部とを備える。
【0006】
可撓性アクセサリデバイスとホストデバイスとの間で情報を渡すための方法が主張される。前記可撓性アクセサリデバイスは第1視覚情報集合を提示するように構成された可撓性ディスプレイを有する。前記ホストデバイスは第2視覚情報集合を提示するように構成されたホストデバイスディスプレイを有する。前記方法は、(1)前記可撓性アクセサリデバイスと前記ホストデバイスとの間に通信チャネルを確立する工程であって、前記通信チャネルは前記可撓性ディスプレイと前記ホストデバイスとの間の双方向通信リンクを提供するように構成される、工程と、(2)前記双方向通信リンクを介して前記ホストデバイスと前記可撓性アクセサリデバイスとの間で情報を渡す工程であって、前記渡される情報の少なくとも一部は前記第1視覚情報集合として前記可撓性ディスプレイによって提示される、工程と、(4)前記可撓性ディスプレイによって前記第1視覚情報集合を表示する工程とを有する。
【0007】
(1)側壁を有するホストデバイスであって、前記側壁は、前記側壁の近くの前記ホストデバイス内に格納された第1磁気取り付け特徴部を含む磁気取り付けシステムを含む、ホストデバイスと、(2)可撓性アクセサリデバイスとを備える顧客電子製品であって、前記可撓性アクセサリデバイスは、ヒンジ部であって、前記ヒンジ部をホストデバイスの側壁に磁気で取り付けさせる第2磁気取り付け特徴部を有するヒンジ部と、前記ヒンジ部に旋回可能に取り付けられた本体部であって、前記本体部が前記ホストデバイスに磁気で取り付けられた場合に、前記本体部は閉じた形態において前記ホストデバイスの上面に折り曲げられ、前記本体部につり上げ力が印加された場合に、前記本体部は前記電子デバイスの前記上面を露出する開いた形態に広がる、本体部と、前記本体部の1つの面に配置された可撓性ディスプレイ部とを備える。
【0008】
タブレットデバイスと通信する可撓性アクセサリデバイスを制御するために前記タブレットデバイスのプロセッサによって実行されるコンピュータ命令を格納するためのコンピュータ読取可能な記憶媒体が主張される。前記記憶媒体は、(1)前記可撓性アクセサリデバイスと前記タブレットデバイスとの間に通信チャネルを確立するためのコンピュータコードと、(2)前記タブレットデバイスに組み込まれた第1ユーザインタフェースへのユーザ入力を受信するためのコンピュータコードと、(3)前記タブレットデバイスのプロセッサで前記ユーザ入力を解釈するためのコンピュータコードと、(4)前記通信チャネルを通じて表示データを送信するためのコンピュータコードと、(5)可撓性アクセサリデバイスディスプレイに前記表示データを表示するためのコンピュータコードとを備える。
【0009】
記載される実施形態及びその利点は、添付の図面と合わせて以下の説明を参照することによって最良に理解されうる。これらの図面は形状における任意の変更を制限せず、記載される実施形態の精神及び範囲から逸脱せずに、記載される実施形態に対して当業者によってなされうる詳細の変更を制限しない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A】記載される実施形態に従うタブレットデバイスとアクセサリデバイスとの間に有線コネクタが実装されたタブレットデバイスの透視図を示す。
図1B】、
図1C】記載される実施形態に従う可撓性取り付けアクセサリデバイスを有するタブレットデバイスの透視図を示す。
図2A】統合カバーディスプレイを有する折り曲げられたセグメント化カバーに取り付けられたタブレットデバイスの透視図を示す。
図2B】タブレットでビデオを見るのに便利にする方向に、セグメント化カバーによって支持されたタブレットデバイスの透視図を示す。
図3A】、
図3B】統合補助ディスプレイ及び環境パワー収集部を有する可撓性カバーに取り付けられたタブレットデバイスの上面図を示す。
図4A】実施形態に従うシステムの断面図である。
図4B】セグメント化カバーと含まれるフラップ部とがそれぞれの旋回軸に個別に回転でき、セグメント化カバーが支持構造体になるように折り曲げられている実施形態を説明する側面図を示す。
図5】キーボード及びタッチスクリーンがフラップ部に統合されたタブレットデバイスの透視図を示す。
図6】フラップ部の表面の大部分にわたって統合されたタッチスクリーンを有するタブレットデバイスの透視図を示す。
図7A】、
図7B】、
図7C】タブレットデバイスカバーの外側の面に構成されたカバーディスプレイを有する実施形態を示す図である。
図8】代替の実施形態に従う可撓性カバーアクセサリにより支持されるタブレットデバイスの透視図である。
図9】タブレットデバイスで使用するためのアクセサリデバイスへの命令入力を説明するフローチャートを示す。
図10】タブレットデバイスの動作に影響するアクセサリデバイスへの入力を記載するフローチャートを示す。
図11】電子デバイスにより利用される機能モジュールの構成のブロック図を示す。
図12】記載される実施形態とともに用いるのに適した電子デバイスのブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本願に従う方法及び装置の代表的な用途がこの節で記載される。これらの例は単に、内容を追加し、記載される実施形態の理解を助けるために提供される。よって、記載される実施形態がこれらの個別の詳細の一部又は全て以外で実施されてもよいことが当業者に明らかだろう。他の例では、記載される実施形態を不必要に曖昧にすることを避けるために、周知の処理ステップは詳細には記載されない。他の用途も可能であるので、以下の例は限定としてみなされるべきではない。
【0012】
以下の詳細な記載では添付の図面が参照され、添付の図面は説明の一部を形成し、添付の図面では記載される実施形態に従う個別の実施形態が説明によって示される。これらの実施形態は当業者が記載される実施形態を実施可能なように十分に詳細に記載されるが、これらの例は限定ではないと理解され、他の実施形態が用いられてもよく、記載される実施形態の精神及び範囲を逸脱せずに変更されてもよい。
【0013】
タブレットデバイス用のアクセサリは極めて一般的になってきている。今日、典型的なタブレットアクセサリは本質的に受動的であり、これらの大部分は単にスクリーンを保護し、又はおそらく一部の特定の方向にタブレットを支持する機能を有する。Bluetooth(登録商標)ヘッドセット又はキーボードのような一部のデバイスは制限されたインタラクティブ能力を有するが、アクセサリの大部分はより基本的なタスクに制限される。これらのアクセサリは以下の機能、すなわち(1)電源、(2)通信プロトコル、(3)入力方法及び(4)独立した記憶媒体の少なくとも一部を含むことによって改良されうる。
【0014】
タブレットとよりインタラクティブな役割を有するアクセサリはまた、典型的にこれを駆動するための電源を必要とするだろう。一部の実施形態では、アクセサリの本体内にバッテリが組み込まれうる。バッテリは多くの形態をとりうる。例えば、バッテリは本質的に分散されてもよく、これはバッテリの各部分がアクセサリ内の分散した位置に配置されうることを意味する。別の例では、バッテリはユーザによって交換可能であり、又は他のようにアクセス可能でありうる。組み込みバッテリの動作時間はソーラーパネルアレイのような補助電源をアクセサリに追加することによって向上しうる。例えば、カバーの形態であるアクセサリデバイスの表面に広がったソーラーパネルアレイは、充電と充電との間にカバーが操作されうる時間の長さを長くしうる。バッテリはまた、カバーがタブレットデバイスから除去された後に、とりわけ少量のストレージ容量を含む場合に、カバーが名目上の動作を続けることを可能にしうる。例えば、補助ディスプレイを含む実施形態では単純なスクリーンセイバーが表示されうる。カバーが表示部を含む別の実施形態では、文書が検討されうる。さらに別の実施形態では、キーボード又はタッチパッドのようなユーザインタフェースを用いてユーザによって文書が更新され、又は他のように修正されてもよく、インタフェースはカバーに組み込まれ、カバーバッテリによって給電される。
【0015】
アクセサリとタブレットデバイスとの間のアクティブ通信は無線で又は有線データ接続を通じて実現されうる。例えば、5GHzの802.11nプロトコルを利用する無線データ通信は、NTSC 1080p 30fpsのビデオのラインに沿った高品質なビデオストリームを伝送するのに十分なデータ伝送帯域を提供しうる。これにかえて又はこれに加えて、アクセサリはディスプレイポート、ミニディスプレイポート、DVI、Thunderboltのような任意の個数の確立した標準を用いてタブレットデバイスに電気的に接続されうる。カスタムの有線又は無線プロトコルも確かに可能である。有線ソリューションは単純で高速なデータ転送を可能にするが、無線プロトコルは取り外された状態にある2つのデバイス間の通信を可能にする利点を有する。
【0016】
別の実施形態では、電力は、無線又は有線媒体を通じてタブレット自体からアクセサリへ転送されうる。誘導充電のような無線充電方法は、電力コネクタを追加することなく、アクセサリがタブレット自体によって充電されることを可能にしうる。これにかえて、カリフォルニア州クパチーノのアップル・インクにより製造されるコンピュータのMacBook(登録商標)ラインに用いられるMagSafe(登録商標)コネクタに類似するコネクタを用いて有線ソリューションが実装されてもよい。1つのアクセサリ実施形態では、アクセサリは、カリフォルニア州クパチーノのアップル・インクによって製造され、カバーとiPad2の形態のタブレットとを正確にアライメントする磁石を含むスマートカバー(登録商標)のようなカバーの形態をとりうる。1つの実施形態では、タブレットデバイスは、磁石によって定位置に保持されるように構成された電気コネクタを含み、それによってタブレットデバイスへ及び/又はタブレットデバイスから電力を提供するための積極的な動作をユーザが行う必要性を緩和しうる。
【0017】
さらに別の実施形態では、データと電力との両方を通すカスタマイズされたコネクタが2つのデバイス間の単純な接続を可能にしうる。例えば、MagSafe(登録商標)コネクタに類似するコネクタは、データ及び/又はビデオを通す補助コネクタと統合されうる。図1Aは記載される実施形態に従って、タブレットデバイス104とアクセサリデバイス106とを接続するために用いられるコネクタ102を示す構成100を示す。コネクタ102は、電力及びディスプレイ転送線が別個のチャネルを横断することを複数の個別のコネクタが可能にする拡大図108で示されるように構成される。このようなコネクタ102はカバー内の無線データ送信機の必要性をなくし、2つのデバイス間の電気接続及びデータ接続を極めて単純にしうる。有線データ接続はまた、無線通信プロトコルに関連するセキュリティ上の懸念を取り除く。電気接続及びデータ接続の解決策が検討されてきたので、以下の代表的な実施形態は、必要に応じてアクセサリデバイスとタブレットとの間の電力接続及びデータ接続を含む。
【0018】
磁気引力エリア110は、アクセサリ106とタブレットデバイス104とを磁気で取り付けるために用いられうる。特定の実施形態では、磁気取り付けエリア110はヒンジ112内の磁気素子(不図示)に磁気で取り付きうる。ヒンジ112はアクセサリ106に旋回可能に接続されうる。このようにして、アクセサリ106はタブレットデバイス104に対して開いた構成及び閉じた構成の何れかに構成されうる。磁気取り付けエリア110とヒンジ112の磁気素子との間の磁気引力は、好適なアライメントで電子デバイス104とアクセサリ106とが互いに取り付けられるようなものでありうる。例えば、好適なアライメントは、ヒンジ112上の対応する受け部(不図示)にコネクタ102がアライメントし、対をなすことを保証しうる。このようにして、タブレットデバイス104のユーザは、近接距離dmag以内にアクセサリ106及びタブレットデバイス104を互いに配置するだけで、磁気取り付けエリア110とヒンジ112の磁気素子との間の磁気引力がタブレットデバイス104及びアクセサリ106を互いに適切な機械的及び電気的接続がなされる高い信頼度で取り付けられる。
【0019】
1つの実施形態では、タブレットデバイスとアクセサリデバイスとの間で取り付けが生じてもよく、タブレットデバイス及びアクセサリデバイスのそれぞれは電子デバイスである。電子デバイスは、電子デバイスが互いに通信可能な共同電子システムを形成するように互いに磁気で取り付けられうる。1つの実施形態では、タブレットデバイス及びアクセサリデバイスは互いに直接に取り付けられうる。別の実施形態では、第1電子デバイス及び第2電子デバイスを共に磁気で取り付けるために磁気取り付けユニットが用いられうる。第1電子デバイスと第2電子デバイスとの間の通信は、磁気取り付けが完了する前に生じてもよく、磁気取り付けの最中に生じてもよく、磁気取り付けが完了した後に生じてもよい。
【0020】
図1Bはディスプレイ114を有する取り付けられたアクセサリデバイス106を有するタブレットデバイス104の透視図を示す。記載される実施形態では、アクセサリデバイス106は、タブレットデバイス104を保護するためだけでなく、タブレットデバイス104の機能的サポートを提供するために用いられうるカバー106の形態をとりうる。従って、カバーディスプレイ114はカバー106に統合されうる。従って、カバー106とタブレットデバイス104とが共同するシステム100を形成する場合に、カバーディスプレイ114はタブレットディスプレイ116と連動して、又はこれの代わりに用いられうる。明らかに、カバー106の可撓性を維持するために、カバーディスプレイ114も可撓性を有しなければならない。従って、カバーディスプレイ114は、ポリイミド基板のような耐久性のある可撓性材料で作られた可撓性ディスプレイの形態をとりうる。このようにして、カバーディスプレイ114及びカバー106は共に曲がる(bend and flex)ことができ、薄く、ロバストで、柔軟な設計が可能になる。タッチスクリーン技術もカバーディスプレイ114に統合されうることが留意されるべきである。統合されたタッチスクリーンは、カバーディスプレイ114及びタブレットディスプレイ116が実質的に同様の機能を有することを可能にする。カバーディスプレイ114の追加は、制限されたスクリーンエリアの問題を改善し、一部の場合に拡張デスクトップとして機能して、多くのタスクを著しく簡単にする。例えば、約7〜10インチ(約17.78〜25.4cm)の従来のタブレットスクリーンサイズで2つの文書を検討することはせいぜい困難である。このサイズのスクリーンで2つの文書を一度に開くことは、テキストを極めて読みづらくする。追加のディスプレイによって、文書間を前後に切り替えなければならないことに代えて、文書の1つがカバーディスプレイに移動されうる。1つの実施形態では、これはマルチタッチジェスチャによって実現されてよく、本質的に文書がタブレットディスプレイからカバーディスプレイへ押し出されることを可能にする。
【0021】
図1Cはカバー106に取り付けされたタブレットデバイス104の透視図を示す。カバー106は複数のセグメントを有し、各セグメントは補強材を含みうる。例えば、カバー106の対応するセグメント内に埋め込まれた補強材118、120、122、124は、カバー106に形状を与え、カバー106の支持を提供しうる。さらに、セグメントのそれぞれは、上方又は下方への可撓性を与えうる折り曲げ領域によって分離されうる。例えば、図1Cは、取り付けられた可撓性カバー106の補強材118が、補強材118と補強材120との間に位置する対応する折り曲げ領域の周りをどのように曲がるかを示す。このようにして、可撓性カバーアタッチメント106は複数の有用な構成に折り曲げられうる。一部の構成では、可撓性カバーアタッチメントは、占めるスペースを少なくするように半分に折り曲げられうる。他の構成では、これはタブレットデバイスを複数の有用な方向に保持するための弾性のある三角形状の支持構造体の形態をとりうる。
【0022】
図2Aはカバーディスプレイ206を有するカバー204に取り付けられたタブレットデバイス202の透視図を示す。1つの実施形態では、支持に用いられうる三角形状に折り曲げられたカバー204が示され、これはタブレットデバイス202の仮想キーボードへのタイピングに便利な方向にタブレットデバイス202が配置されることを可能にする。この実施形態では、カバーディスプレイ206は、ラベル206−1で示されるように、カバー204の第1セグメント208を少なくとも覆う。カバーディスプレイ206はまた、ラベル206−2で更に示されるようにカバー204の周りを包みうる。カバーが折り曲げられたことを可撓性カバー204に埋め込まれたセンサ208が判定した場合にカバーディスプレイ206はこの方向に自動的に有効化されうる。別の実施形態では、カバーが閉じたことを判定した後に、タブレットデバイス202に含まれる加速度計は、カバーディスプレイ206を自動的に有効化する前に、タブレットの方向が所定の値の範囲に含まれることを確認しうる。カバーディスプレイ206にアクティブマトリクス式有機発光ダイオード(AMOLED)を用いることによって、スクリーン全体がオン状態かオフ状態となる従来のLCD技術とは反対に、単一画素が発光しうる。従って、AMOLEDスクリーンは少量のテキストを極めて控えめな電力レベルで表示できる。この技術を方向判定センサと組み合わせると、カバーディスプレイ206のうちセグメント210上の部分だけが有効化され、複数の有用な機能を提供しうる。例えば、少数の画素だけが有効である場合に消費される少量の電力はバッテリ寿命を節約するのに役立ちうる。有効化されると、カバーがこの方向に配置された場合にカバーディスプレイ206は複数の有用な機能を実行しうる。1つの実施形態では、ユーザのソーシャルメディアサイト状態が表示されうる。別の実施形態では、文書処理アプリケーションにタイプされた所定の個数の直近の単語が表示されうる。さらに別の実施形態では、ディスプレイは単にタブレットのユーザ名を表示でき、これは会議又は教室のような環境で有用である。
【0023】
図2Bは、タブレットデバイス202がビデオを見るのに便利な方向に配置されうるように構成された可撓性カバー204によって支持されたタブレットデバイス202の透視図を示す。可撓性カバー204は、少なくとも単一セグメント212を覆うカバーディスプレイ206−3を含みうる。カバーディスプレイ206は、タブレットデバイス202の動作に影響を与えるために用いられうる制御部を有するユーザ入力領域を含みうる。例えば、ビデオがタブレットデバイス202に提示される状況では、入力領域は、例えば、可撓性カバー204の外縁の近くに配置されたタッチセンサエリア214を含みうる。タッチセンサエリア214は、再生、停止、早送り、巻き戻しのような機能を可能にするために提供できる個別のユーザ入力を可能にできる。タッチセンサエリア214はビデオを見ている間はユーザに見えないが、タッチセンサエリアのサイズ及び位置は、短い習得期間の後にユーザが簡単に位置を学習することを可能にしうる。これは、動画視聴体験に干渉しうるタブレットデバイス(不図示)上のスクリーン制御部の操作を行う必要なしに、ユーザがビデオディスプレイを制御することを可能にする。カバーディスプレイ206はまた、図2Bに説明されるように、見ているコンテンツのタイプを示せる。さらに、この方向はまた、文書を読むため又は検討するために便利であり、この場合に大きなタッチセンサエリア214は文書にわたって上下左右にパンし、又は任意の個数の他の有用な機能を実行することを可能にするように構成されうる。これは、例えばユーザが文書を操作する際にユーザの手又は指が文書の一部を邪魔することを防ぐ。
【0024】
図3Aは、カバーディスプレイ306を有するフル拡張された可撓性カバー304に取り付けられたタブレットデバイス302の平面図を示す。第1セグメント308に重畳されるように示される小さなカバーディスプレイ306は、図2Aに上述された機能のすべての利点を示しうるが、カバー304の内側全体を覆うものよりも安価で小さく低電力のディスプレイの使用を可能にする。小さなカバーディスプレイ306はまた、可撓性カバー302の内面に他の機能を含めることを可能にする。環境エネルギー収集部のような機能が含まれうる。環境エネルギーは、可撓性カバー302にさらされる任意の形態のエネルギーであるとみなされうることが留意されるべきである。例えば、環境エネルギーは、環境光エネルギー(日光、人工光など)、RFエネルギーなどの形態をとりうる。図3Aは、第2セグメント310、第3セグメント312及び第4セグメント314が、有用な量の太陽エネルギー(又はより単純に電球のような人工源からの環境光)を収集するように構成されたソーラーパネル316に統合された特定の実施形態を示す。このように構成されたソーラーパネル316はカバーディスプレイ306に電力を供給できる。別の実施形態では、カバーディスプレイ306はタッチセンサ制御部を含みうる。この構成では、カバーディスプレイ306はアクティブプログラムアイコンのリストを表示し、このリストからの選択を可能にでき、アクティブアプリケーション間の便利な切り替えを可能にする。これに代えて、カバーディスプレイ306はプログラムツールバー又はPDF文書のブックマークのリストさえも表示でき、これによってアプリケーション機能へのより便利なアクセスを可能にしつつ、スクリーンエリアを解放する。さらに別の実施形態では、可撓性カバー304の両側がソーラーパネル316で覆われうる。この実施形態では、タブレットデバイス302と可撓性カバー304との間の電気接続は、可撓性カバー304からタブレットデバイス302へエネルギーを移動する機能を有しうる。
【0025】
図3Bは、図3Aに示された説明と同様の実施形態を示す。この図では、可撓性カバーディスプレイ302は、第2セグメント310、第3セグメント312及び第4セグメント314に統合されたRFエネルギー収集アンテナ318を有する。RFエネルギー収集器は、WiFiアンテナ、携帯電話タワー又は電波のような複数の近くの送信機によってブロードキャストされた特定の周波数帯から環境RFエネルギーを集めるために用いられうる。専用の送信機なしに収穫するRFエネルギーは典型的にささやかな量のエネルギーを生むが、エネルギーは可撓性カバー304に含まれるマイクロバッテリ又は超コンデンサをトリクル充電するために用いられうる。その後、このエネルギーは、任意の更新通知の存在のタブレットデバイス302への問い合わせや温度計のような低電力センサへの給電のような低エネルギータスクを扱うために印加されうる。図3Aのソーラーパネルを超えるこの構成の利点は、可撓性カバー304が開いた状態又は閉じた状態でRFアンテナ318がエネルギーを収集できることである。ソーラーパネル316とRFアンテナ318との組み合わせはまた、可撓性カバーの1つの実施形態において組み合されうる。
【0026】
図4Aは実施形態に従うシステム400の断面図を示す。システム400は磁気ヒンジアセンブリ406を介してカバーアセンブリ404に磁気で取り付けられたタブレットデバイス402を含みうる。カバーアセンブリ404は、旋回軸410においてヒンジアセンブリ404に旋回可能に取り付けられたセグメント化カバー408を含みうる。ヒンジアセンブリ406は、ヒンジアセンブリ406の磁気素子412及びタブレットデバイス402の磁気取り付け特徴部414を介してタブレットデバイス402に磁気で取り付けられうる。介在層416は、ヒンジアセンブリ406とタブレットデバイス402の筐体418との間の直接金属体金属接触を防ぐための機能を有しうる。
【0027】
カバーアセンブリ404はまた、旋回軸422においてヒンジアセンブリ406に旋回可能に取り付けられた別個のフラップ部420を含みうる。このようにして、図4Bに示されるように、セグメント化カバー408とフラップ部420とはそれぞれの旋回軸の周りを別個に回転し、図4Bではセグメント化カバー408が支持構造体424になるように折り曲げられている。支持構造体424は三角形の形状であり、タブレットディスプレイ426が約75°の角度で提示されるようにタブレットデバイス402を配置するために用いられうる。支持構造体424はまた、図2Bを伴う説明に記載されたカバーディスプレイ206を含みうる。図2Bに記載された実施形態に加えて、カバーディスプレイ206は、独立に、又はフラップ部420に含まれる任意の追加の制御部又はディスプレイと連動して動作しうる。このようにして、ユーザはフラップ部420上の制御部の使用からビデオ制御部の操作へと容易に切り替えることができる。これは、電子メールを検討する場合に望ましいかもしれない。フラップ部420に組み込まれた制御部を用いて電子メールを書き終わった後に、ユーザはインターネットビデオへのリンクを有する電子メールを受信するかもしれず、この場合にユーザはリンクに従い、カバーディスプレイ206上に構成されたタッチスクリーン制御部でインターネットビデオの再生を迅速に制御できる。
【0028】
フラップ部420はファブリックのような可撓性材料で形成されうる。1つの実施形態では、フラップ部420は様々な入力デバイスを含みうる。例えば、図5に示されるように、フラップ部420はキーボード502を含みうる。キーボード502は、例えば有線接続を用いてタブレットデバイス402と通信状態にありうる。別の実施形態では、キーボード502はタブレットデバイス402と無線通信状態にありうる。従って、明確な触覚フィードバックを与えうるファブリックキーボード502上の様々な入力キーを押下することによって、タブレットデバイス402に情報が入力されうる。タブレットデバイス402が便利な視覚角度にある間に別個のキーボードがタブレットデバイス402に取り付けられることは複数の利点を有する。第1に、この構成は、ラップトップユーザにより享受されるものに一層近い体験をユーザに与える。第2に、ユーザがスクリーンを容易に見ることを可能にするとともに、タイピングに便利な面を提供することによって、文書処理及び電子メールのようなタスクは遥かに効率的になる。第3に、多くのラップトップはビデオ操作又は文書操作のための背面タッチ制御部を含まないので、この体験はラップトップ体験よりもいくつかの点でより良い。最後に、フラップ部420の追加はタブレットデバイスに著しい重さ又は容積を追加せず、この構成をラップトップの真の代替にする。フラップスクリーン504をキーボード502の(図5に示されるように)上に、又は下に配置して構成することによって、より多くの機能がフラップ部420に追加されうる。キーボード502の上に構成された場合に、フラップスクリーン504は、各アプリケーションに固有のカスタマイズされた仮想キーを追加することを可能にでき、又は追加のアプリケーションデータを表示する方法として使用されうる。フラップスクリーン504はまた、アプリケーションツールバー、又はアクティブアプリケーション間を簡単に切り替えるためのアクティブアプリケーションリストで構成されうる。フラップスクリーン504がキーボード502の下に構成された場合に、これはタッチパッドの代替として動作でき、従来のラップトップ構成にさらに近い体験をもたらす。この構成では、有用なアプリケーションにおいてカーソルが実装されうる。
【0029】
フラップ部420は任意の適切なタイプの入力デバイスを含むように構成されうることが留意されるべきである。例えば、図6に示される1つの実施形態では、フラップ部420はフラップ部520の表面の大部分にわたるフラップスクリーン602を含みうる。この構成は、音楽又はビデオ編集物のミキシングに望ましいかもしれない構成可能なキーボード又は完全にカスタマイズされた制御方式の表示を可能にする。当業者に理解されるように、タブレットの利用可能なディスプレイエリアを効率的に倍増できるので、複数の機能拡張のために第2タッチスクリーンが用いられうる。
【0030】
図7A図7B及び図7Cはタブレットデバイスカバーの外面にカバーディスプレイが構成された実施形態を示す。これらの実施形態は、覆われたスクリーンを有するタブレットデバイスがタブレットディスプレイの助けなしに一部のイベントに応答して警告を表示することを可能にしうる。図7Aには、最近の電子メール、インスタントメッセージ又は間近のカレンダイベントのような通知を示すための小さなカバーディスプレイ704を有する可撓性カバー702が示される。カバーディスプレイ740はAMOLED技術で作られうる。上述のように、AMOLEDスクリーンは離散数の画素を照射でき、これにより少量のテキストが極めて控えめな電力レベルで表示される。AMOLED技術はまた、非常に薄い構成で実現され、カバーディスプレイ704は著しい深さを可撓性カバー702に追加しないだろう。
【0031】
図7Bは、特定の実施形態で可撓性カバー706の3つのパネルのそれぞれに広がるディスプレイを有するように示される可撓性カバー706を示す。この実施形態では、第1セグメント708、第2セグメント710及び第3セグメント712に広がるディスプレイは、スタンドアロンの電子リーダデバイスに用いられるディスプレイ技術と同様の電子ペーパー技術を用いて作られうる。この構成では、可撓性カバー706の以下の剛性部分、すなわちセグメント708、セグメント710及びセグメント712の上に重ねられるので、可撓性電子ペーパーディスプレイは必要ない。これらの電子ペーパーディスプレイはディスプレイに画像を連続的に保持するための追加の電力を必要とせず、従ってこれは連続した電流を必要とせずに外側カバーに情報が表示されることを可能にする。これは、例えば第1セグメント708に示されるようなカレンダリマインダメッセージの表示、セグメント710に示されるようなリマインドリスト、又はセグメント712に示されるような走り書きのリマインダの表示さえも可能にする。カラー電子ペーパーディスプレイを搭載することによって、カバーはユーザ構成可能なカラーを有しうる。電子ペーパー技術はまた、外部電源だけに依存しうる可撓性カバー706が、外部電源が切断された後にも、如何なる情報が表示されようともそれを維持し続けることを可能にする。
【0032】
図7Cは、カスタムパターン又はデザインを有する可撓性カバー706の4つのセグメント708〜714のすべてを覆うために電子ペーパーディスプレイが用いられる更に別の取りうる実施形態を示す。図7Cには水玉パターンが表示されるが、ストライプ、星型又は任意の個数の他のユーザ生成パターン又は市販パターンが確かに可能である。
【0033】
図8は代替の実施形態に従う可撓性カバー804によって支持されるタブレットデバイス802の透視図を示す。この実施形態では、可撓性カバー804は上記の実施形態では存在していた補強材の何れも有しない。その代わりに、可撓性カバー804は、本質的に略剛性であるが変形可能な材料で形成されうる。これは、可撓性カバー804を複数の異なる形状に操作し、その後に更なる操作が望まれるまで形状が維持されることを可能にする。図8は、可撓性カバー804がタブレットデバイス802の重さを支持するのに十分な剛性を有し、可撓性カバー804の1つの縁とタブレットデバイス802の1つの縁が平坦な面に接触する1つの形状に操作された可撓性カバー804を示す。接続部806はまた、互いに一定の相対角度でタブレットデバイス802と可撓性カバー804とを維持するのに十分な剛性を有する必要があることに留意することが重要である。これを実現するための1つの方法は、接続部806のヒンジ部が通常動作中に自由に動くが、図示されるように自立構成においてタブレットデバイス802を支持するために必要な場合に定位置にロックされるようなロック機構を接続部806に追加することである。可撓性カバー804はまた、カバーディスプレイ808を含みうる。カバーディスプレイ808は、カバーディスプレイ808がタブレットディスプレイ(不図示)と等しい機能を有するようにタッチセンサ入力によって実施されるユーザインタフェースを含みうる。これは、複数の有用な用途を可能にする。1つの実施形態では、カバーディスプレイ808は少数の聴衆へのプレゼンテーションプラットフォームとして用いられうる。演説者は、制御部を操作し、タブレットディスプレイ(不図示)の演説者用メモを見るための能力を有するタブレットデバイス802の後ろに立つが、聴衆はカバーディスプレイ808の(図示された)プレゼンテーションを見る。別の実施形態では、2人のユーザは、各ユーザが各ディスプレイを操作してタブレットを同時に使用できる。これは、ロバストな2人プレーのゲームアプリケーションを可能にする。両プレーヤが1つのデバイスにいるので、ネットワーク遅延により生成されるラグが回避されうる。例えば、リアルタイムアクションゲーム及び一人称シューティングゲームは遅いネットワークでプレーするユーザに不公平に不利益となりうる。直接接続又は近距離通信リンクでは、これらのタイプの遅延は実質的に排除されうる。別の実施形態では、2人のユーザは、商用アプリケーションで効率的に協業できる。例えば、各ユーザは独立したビュー及び制御部集合を有しうるので、適切なソフトウェア実装を前提として、単一の文書又はスプレッドシートが同時に効率的に編集されうる。
【0034】
図9は可撓性アクセサリデバイスとホストデバイスとの間の相互作用を記載するフローチャート900を示す。ステップ902で、可撓性アクセサリデバイスとホストデバイスとの間に通信リンクが確立される。通信リンクは2つのデバイスの間の物理接続を通じて確立されてもよく、無線プロトコルを通じて確立されてもよく、単一方向に確立されてもよく、デバイス間の十分な共同相互作用のために双方向に確立されてもよい。ステップ904で、2つのデバイス間で情報が渡される。この情報は、ビデオストリーム、写真スライドショー、ゲームデータ、メッセージデータ、又は任意の個数の他のタイプの情報を含みうる。最後に、ステップ906で、2つのデバイス間で渡された情報の少なくとも一部が可撓性アクセサリデバイスによって表示される。
【0035】
図10は、タブレットデバイスの動作に影響を与えるアクセサリデバイスへの入力を記載するフローチャート1000を示す。ステップ1002で、可撓性アクセサリデバイスとホストデバイスとの間に通信リンクが確立される。通信リンクは2つのデバイスの間の物理接続を通じて確立されてもよく、無線プロトコルを通じて確立されてもよく、単一方向に確立されてもよく、デバイス間の十分な共同相互作用のために双方向に確立されてもよい。ステップ1004で、可撓性アクセサリデバイスによってユーザインタフェースが提示される。ユーザインタフェースは、キーボード(仮想又は物理)、所定のアプリケーションに固有の仮想ノブ及びボタンを有するカスタマイズされた制御レイアウト、又はホストデバイス若しくは可撓性アクセサリデバイスを操作するために有用な調整された他の制御方式でありうる。ステップ1006で、ユーザインタフェースにおいてユーザ入力が受信される。ステップ1008で、可撓性アクセサリデバイスからホストデバイスへ制御信号が渡される。制御信号は、アイテムをホストデバイスに格納するか、ホストデバイスのディスプレイを操作するか、又はホストデバイスの状態の他の任意の所望の変更を実現するように動作しうる。
【0036】
上述の実施形態では、アクセサリデバイスは、タブレットデバイスに影響を与えるための追加の制御方法として主に用いられてきた。一部の実施形態では、タブレットデバイスはアクセサリデバイスの機能を制御するために用いられうる。例えば、デバイス間の無線通信を含む実施形態では、スクリーンを有する補助デバイスが写真を表示するように構成されるが、タブレットはスライドショーの表示速度又は遷移を調整するために用いられうる。
【0037】
図11は電子デバイスによって利用される機能モジュールの構成1100のブロック図である。電子デバイスは例えばタブレットデバイス1100でありうる。構成1100は、ポータブルメディアデバイスのユーザにメディアを出力できるが、データストレージ1104にデータを格納して読み出すこともできる電子デバイス1102を含む。構成1100はまた、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)マネージャ1106を含む。GUIマネージャ1106は、ディスプレイデバイスへ提供されて表示される情報を制御するように動作する。構成1100はまた、ポータブルメディアデバイスとアクセサリデバイスとの間の通信を容易にする通信モジュール1108を含む。さらに、構成1100は、ポータブルメディアデバイスに結合されうるアクセサリデバイスを認証し、これからデータを取得するように動作するアクセサリマネージャ1110を含む。
【0038】
図12は記載された実施形態とともに使用するのに適した電子デバイス1200のブロック図である。電子デバイス1200は個別のコンピューティングデバイスの回路を説明する。電子デバイス1200は、電子デバイス1200の動作全体を制御するためのマイクロプロセッサ又はコントローラに関連するプロセッサ1202を含む。電子デバイス1200はメディアアイテムに関連するメディアデータをファイルシステム1204又はキャッシュ1206に格納する。ファイルシステム1204は、典型的に、ストレージディスク又は複数のディスクである。ファイルシステム1204は典型的に、電子デバイス1200に大容量ストレージ能力を提供する。しかしながら、ファイルシステム1204へのアクセス時間は比較的遅いので、電子デバイス1200はまた、キャッシュ1206を含みうる。キャッシュ1206は例えば半導体メモリで与えられるランダムアクセスメモリ(RAM)である。キャッシュ1206への相対アクセス時間はファイルシステム1204よりも実質的に短い。しかしながら、キャッシュ1206はファイルシステム1204の大記憶容量を有しない。さらに、ファイルシステム1204は、起動中に、キャッシュ1206よりも多くの電力を消費する。電子デバイス1200がバッテリ1208により給電されるポータブルメディアデバイスである場合に、電力消費が懸念される場合がある。電子デバイス1200はまた、RAM1210及びリードオンリメモリ(ROM)1212を含みうる。ROM1212は実行されるプログラム、ユーティリティ又はプロセスを不揮発に格納できる。RAM1210はキャッシュ1206のためのような揮発データストレージを提供する。
【0039】
電子デバイス1200はまた、電子デバイス1200のユーザが電子デバイス1200と相互作用することを可能にするユーザ入力デバイス1214を含む。例えば、ユーザ入力デバイス1214は、ボタン、キーパッド、ダイアル、タッチスクリーン、オーディオ入力インタフェース、ビジュアル/画像撮像入力インタフェース、センサデータの形態の入力などのような様々な形態をとりうる。さらに、電子デバイス1200はユーザに情報を表示するためにプロセッサ1202によって制御されうるディスプレイ1216(スクリーンディスプレイ)を含む。データバス1218は少なくともファイルシステム1204、キャッシュ1206、プロセッサ1202及びCODEC1220間のデータ転送を容易にしうる。
【0040】
1つの実施形態では、電子デバイス1200はファイルシステム1204に複数のメディアアイテム(例えば、楽曲、ポッドキャスト等)を格納する機能を有する。電子デバイスに特定のメディアアイテムを再生させることをユーザが望む場合に、利用可能なメディアアイテムのリストがディスプレイ1216に表示される。その後、ユーザ入力デバイス1214を用いて、ユーザは利用可能なメディアアイテムのうちの1つを選択できる。プロセッサ1202は、特定のメディアアイテムの選択を受信したことに応じて、特定のメディアアイテムについてのメディアデータ(例えば、オーディオファイル)をコーダ/エンコーダ(CODEC)1220に供給する。CODEC1220はその後、スピーカ1222のためのアナログ出力信号を生成する。スピーカ1222は電子デバイス1200の内部のスピーカであってもよいし、電子デバイス1200の外部のスピーカであってもよい。例えば、電子デバイス1200に接続するヘッドフォン又はイヤフォンは外部スピーカとみなされるだろう。
【0041】
電子デバイス1200はまた、データリンク1226に結合するネットワーク/バスインタフェース1224を含む。データリンク1226は、電子デバイス1200がホストコンピュータ又はアクセサリデバイスと通信することを可能にする。データリンク1226は、有線接続又は無線接続を介して提供されうる。無線接続の場合に、ネットワーク/バスインタフェース1224は無線送受信機を含みうる。メディアアイテム(メディアアセット)は、1つ以上の異なるタイプのメディアコンテンツに関連しうる。1つの実施形態では、メディアアイテムはオーディオトラック(例えば、楽曲、オーディオブック及びポッドキャスト)である。別の実施形態では、メディアアイテムは画像(例えば、写真)である。しかしながら、他の実施形態では、メディアアイテムはオーディオ、グラフィック又は視覚コンテンツの任意の組合せでありうる。センサ1228は任意の回数の刺激を検出するための回路の形態をとりうる。例えば、センサ1228は、外部磁界に応答するホール効果センサ、オーディオセンサ、光度計のような光センサなどを含みうる。
【0042】
記載された実施形態の様々な側面、実施形態、実装又は特徴は別個に用いられてもよいし、任意の組合せで用いられてもよい。記載された実施形態の様々な側面は、ソフトウェア、ハードウェア又はハートウェアとソフトウェアとの組み合わせによって実装されうる。記載された実施形態はまた、製造動作を制御するためのコンピュータ読取可能な媒体上のコンピュータ読取可能なコードとして、又は製造ラインを制御するためのコンピュータ読取可能な媒体上のコンピュータ読取可能なコードとして実施されうる。コンピュータ読取可能な媒体は、データを格納できる任意のデータストレージデバイスとして規定され、データはその後コンピュータシステムによって読み出されうる。コンピュータ読取可能な媒体の例は、リードオンリメモリ、ランダムアクセスメモリ、CD−ROM、DVD、磁気テープ及び光データストレージデバイスを含む。コンピュータ読取可能な媒体はまた、コンピュータ読取可能なコードが分散して格納され実行されるように、ネットワーク結合されたコンピュータシステムに分散されうる。
【0043】
上述の記載は、説明を目的として、記載された実施形態の完全な理解を提供するために特定の用語を用いた。しかしながら、記載された実施形態を実施するために特定の詳細が必要とならないことが当業者に明らかであろう。よって、特定の実施形態の上述の説明は、説明及び記載の目的で提示される。これらは排他的であることを目的とせず、開示された形態そのものに実施形態を限定することを目的としない。上記の教示の観点から多くの修正及び変形が可能であることが当業者に明らかであろう。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8
図9
図10
図11
図12