【実施例1】
【0023】
図1は、本発明における鉛筆ホルダーの実施形態を示す説明図である。
図1(a)は鉛筆ホルダー11の全体斜視図を示す。
本発明の鉛筆ホルダー11は、金属パイプまたは合成樹脂を成形加工して必要最小限の部品点数で形成されるもので、所用の長さを有する金属製ならびに合成樹脂製の筒状連結体20で形成され、該筒状連結体20の下端部には、R状の縁部29を周設すると共に、該下端部から上方にかけての外筒肉厚の一部にはスリット28を形成し、下方には鉛筆が保持される第一の一定の内径寸法を有する円筒部21と、上方には消しゴムが保持される第一の一定の内径寸法を有する円筒部21よりも僅かに縮径する第二の一定の内径寸法を有する円筒部22と、第一の一定の内径寸法を有する円筒部21と第二の一定の内径寸法を有する円筒部22の間には下方から上方に向かって消しゴムの弾性復元量の範囲内においてテーパ状に徐々に絞られて縮径する第三の円筒部23と、が連通して形成される、所用の収納長さを有する消しゴム受け部26を有し、使用する際には、筒状連結体20の下端部方向から消しゴムと13鉛筆12を挿入した状態で該鉛筆12を回転させて押し上げることで、消しゴム13の露出量を適宜調整することができると共に、消しゴム13の外筒面が、消しゴム自体の弾性復元力によって消しゴム受け部26の内筒面20aに徐々に押し付けられて保持される構造を有して形成される。
【0024】
鉛筆12は、長さ200mm、径8mmの六角形または丸形の鉛筆または色鉛筆が使用される。
【0025】
消しゴム13は、例えば、長さ略25〜30mm、径略8〜8.1mm程の丸棒状の消しゴム体で形成されるもので、筒状連結体20の下方から挿入され、上方の外筒面は、消しゴム自体が持つ弾性復元力と筒状連結体20の内筒面20aとの強い嵌合による摩擦力よって確実に保持されると共に、鉛筆12の押し込み時の挿入量によって筒状連結体20の上端部からの露出量が適宜調整される。
【0026】
筒状連結体20は、例えば、金属パイプまたは合成樹脂を成形加工して形成されるもので、下方で鉛筆12を、上方で消しゴム13を連結・保持することができる略30〜60mmの長さを有して形成されると共に、下端部に鉛筆12と消しゴム13の挿入を容易にするR状の縁部29とスリット28を備えて形成される。さらに、下方には鉛筆12が保持される第一の一定の内径寸法を有する円筒部21と、上方には消しゴム13が保持される第一の一定の内径寸法を有する円筒部21よりも僅かに縮径する第二の一定の内径寸法を有する円筒部22と、第一の一定の内径寸法を有する円筒部21と第二の一定の内径寸法を有する円筒部22の間には下方から上方に向かって消しゴム13の弾性復元量の範囲内においてテーパ状に徐々に絞られて縮径する第三の円筒部23と、が連通して形成される、所用の収納長さを有する消しゴム受け部26を有し、使用する際には、筒状連結体20の下端部方向から消しゴム13と鉛筆12を挿入した状態で該鉛筆12を回転させて押し上げることで、消しゴム13の露出量を適宜調整することができると共に、消しゴム13の外筒面が、消しゴム13自体の弾性復元力によって消しゴム受け部26の内筒面20aに徐々に押し付けられて保持される構造を有して形成される。また、筒状連結体20の内筒面20aに溝、ローレット、ボッチ等の逆戻り防止加工を施して消しゴム13の保持能力を高める機能を付加することもできる。
【0027】
第一の一定の内径寸法を有する円筒部21は、筒状連結体20の下方には鉛筆12が保持される一定の内径寸法を有する円筒状(筒状)に形成される。
【0028】
第二の一定の内径寸法を有する円筒部22は、筒状連結体20の上方には消しゴム13が保持される第一の一定の内径寸法を有する円筒部21よりも僅かに縮径する一定の内径寸法を有する円筒状に形成される。
【0029】
第三の円筒部23は、筒状連結体20の第一の一定の内径寸法を有する円筒部21と第二の一定の内径寸法を有する円筒部22の間には下方から上方に向かって消しゴム13の弾性復元量の範囲内においてテーパ状に徐々に絞られて縮径する円筒状に形成される。
【0030】
消しゴム受け部26は、第一の一定の内径寸法を有する円筒部21と、第二の一定の内径寸法を有する円筒部22と、第三の円筒部23とが連通して形成されると共に、所用の収納長さを有して筒状連結体20内に形成される。
【0031】
スリット28は、筒状連結体20の下端部から略中央部の外筒肉厚の一部に形成されるもので、鉛筆12ならびに消しゴム13を挿入し易いようにやや内側に付勢した状態で成形して鉛筆12を確実に連結・保持する役割を果たす。
【0032】
縁部29は、筒状連結体20の下端部にR状に周設されるもので、鉛筆12ならびに消しゴム13が挿入し易くするために設けられるもので、縁部29は、スリット28の開口ならびに付勢作用による挿入し易さから筒状連結体20の下方のみに設けられる。
【0033】
図1(b)は、鉛筆ホルダー11の使用状態における断面説明図である。
(1)鉛筆12を筒状連結体20の下方から押し込むことによって既に挿入されている消しゴム13を上方に押し上げられる。
(2)さらに筒状連結体20を片手で持った状態でもう一方の手で鉛筆12を回転させながら消しゴム13を押し上げることによって、円筒状の消しゴム13の先が消しゴム13の弾性復元量の範囲内において徐々に絞られて縮径する状態で上方に押し上げられる。(3)その押し上げられた消しゴム13が筒状連結体20から適宜露出状態になることによって、消しゴム13が、消しゴム自体の弾性復元量の範囲内において徐々に絞られて縮径すると共に、消しゴム13の外筒面が、消しゴム自体の弾性復元力によって徐々に絞られて縮径する消しゴム受け部26の内筒面20aに押し付けられて強固に固定される。(図示の状態)
【0034】
以上のように使用される本発明の鉛筆ホルダー11は、筒状連結体20の下端部方向から消しゴム13と鉛筆12を挿入した状態で該鉛筆12を回転させて押し上げることで、消しゴム13の露出量を適宜調整することができると共に、消しゴム13の外筒面が、消しゴム自体の弾性復元力によって徐々に絞られて縮径する消しゴム受け部26の内筒面20aに押し付けられて強固に固定することができる。
尚、基本的に鉛筆12と消しゴム13は、筒状連結体20に設けられるスリット28の開口ならびに付勢作用による挿入し易さから筒状連結体20の下方から挿入することを前提にしている。
【0035】
図1(c)は、鉛筆ホルダー11の補充状態における断面説明図である。
(1)消耗して短くなった消しゴム13aを筒状連結体20の上方に保持した状態で、新しい消しゴム13を筒状連結体20の下方から挿入して補充される。
(2)筒状連結体20を片手で持った状態で保持し、もう一方の手で鉛筆12を回転させながら新しく補充した消しゴム13を押し上げることによって、円筒状の消しゴム13の先が消しゴム13の弾性復元量の範囲内において徐々に絞られて縮径する状態で上方に押し上げられる。
(3)新しい消しゴム13が筒状連結体20内に補充され、先に挿入した消耗して短くなった消しゴム13aが適宜露出状態となることで、新しい消しゴム13と先に挿入した消耗して短くなった消しゴム13aの両方の外筒面が、消しゴム自体の弾性復元力によって徐々に絞られて縮径する消しゴム受け部20の内筒面20aに押し付けられて強固に固定される。(図示の状態)
【0036】
以上のように使用される本発明の鉛筆ホルダー11は、消耗して短くなった消しゴム13aと新しい消しゴム13を徐々に絞られて縮径する筒状連結体20内に押し込むことによって、消耗して短くなった消しゴム13aと新しい消しゴム13の両方の外筒面を強固に固定することができると共に、消耗して短くなった消しゴム13aにおいては、最後まで余すことなく使い切ることができる。
【0037】
図2は、本発明における鉛筆ホルダーの使用状態を示す説明図である。
図2(a)は組み立て手順を示す説明図である。
筒状連結体20の下方から消しゴム13を挿入し、続いて鉛筆12の後端で消しゴム13を筒状連結体20内に押し込むように挿入して、最終的には消しゴム13を筒状連結体20の上端部から使いやすい最適な状態に露出させることができる。
【0038】
図2(b)は使用しない時の状態図を示す。
使用しない時は、筒状連結体20の下方の鉛筆12を逆さまにして再び嵌め込むことによって、鉛筆12の芯先が筒状連結体20内に収まるため、携帯用の消しゴム付き鉛筆10とすることができる。
【0039】
図2(c)は筒状連結体20を連続させるかまたは延長して延長ホルダー32とした状態図を示す。
筒状連結体20を連続させるか、または延長することによって、複数の短くなった鉛筆12を継ぎ足して利用することができる。
【0040】
図2(d)はボールペン31の後端に筒状連結体20を嵌め込んだ状態図を示す。
ボールペン用の消しゴム13をボールペン31の後端に取り付けることによって、消しゴム付きボールペンとすることができる。
【0041】
図2(e)はチョーク、クレヨン、パステル等の棒状文具体30を筒状連結体20に嵌め込んだ状態図を示す。
従来、握ることによって手が汚れていた棒状文具体30に筒状連結体20を嵌め込むことによって、使用時の手の汚れを防止することができる。
【0042】
図3は、本発明における鉛筆ホルダーのセット手順を示す説明図である。
(1)消しゴム13と鉛筆12と筒状連結体20を準備する。
(2)筒状連結体20の下端部方向から消しゴム13を挿入する。
(3)さらに鉛筆12を筒状連結体20の下端部方向から押し込む。
(4)筒状連結体20を片手で持った状態でもう一方の手で鉛筆12を回転させながら消しゴム13を押し上げる。
(5)消しゴム13を適宜露出状態にして使用する。
(6)使い込むことで消しゴム13が消耗してくる。
(7)鉛筆12を筒状連結体20から取り出す。
(8)新しい消しゴム13を筒状連結体20の下端部方向から挿入して補充する。
(9)筒状連結体20を片手で持った状態で保持し、もう一方の手で鉛筆12を回転させながら新しく補充した消しゴム13を押し上げる。
(10)消耗して短くなった消しゴム13aを適宜露出状態にして使用する。
【0043】
以上のセット手順で使用される本発明の鉛筆ホルダー11は、筒状連結体20の下端部方向から消しゴム13と鉛筆12を挿入し、さらに、該鉛筆12を回転させて押し上げることで、消しゴム13の露出量を適宜調整することができると共に、消耗して短くなった消しゴム13aを新しい消しゴム13で押し込むことによって、補充作業を容易且つ効率的に行うことができる。